JP2005327927A - 半導体ウエーハの搬送容器及び搬送方法 - Google Patents

半導体ウエーハの搬送容器及び搬送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体ウエーハを搬送する際、容器内に収納されているウエーハの飛び出しを確実に防ぐとともに、ウエーハを処理する際にはウエーハを容易に出し入れすることができる半導体ウエーハの搬送容器及び搬送方法を提供する。
【解決手段】半導体ウエーハを収納して装置間を搬送するための容器であって、少なくとも、前面にウエーハを出し入れするための開口部9と、内側の左右の側面にウエーハの周辺部を支持するための棚状の支持部6とを有する容器本体5と、該容器本体の前記開口部の左右にそれぞれ設けられた開口部に対して開閉可能なウエーハ脱落防止部材2とを具備し、該ウエーハ脱落防止部材2を閉じることにより前記開口部を塞いで容器に収納されているウエーハが飛び出すことを防ぎ、該ウエーハ脱落防止部材を開くことにより前記容器本体の開口部からウエーハを出し入れすることができるものであることを特徴とする半導体ウエーハの搬送容器1。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体ウエーハの製造工程において、ウエーハを収納して搬送を行うための搬送容器及びそれを用いた半導体ウエーハの搬送方法に関する。
シリコンウエーハを製造する場合、シリコン単結晶インゴットをスライスして得たウエーハは、その後、ラッピング、面取り、エッチング、研磨等により加工され、さらに検査、保管等の各工程を経て出荷される。これらの各工程においてウエーハを処理する場合、一般的に、所定の枚数のウエーハを専用の容器に収納して搬送される。
例えば、直径300mmのシリコンウエーハを製造する場合、搬送容器として、一般的にオープンカセットと呼ばれる容器が使用されている。標準仕様として、SEMI(Semiconductor Equipment and Materials International)規格E1.9により寸法等が規定されており、通常はこの規定に従った容器が用いられる。
図6は、規格に従ったオープンカセットの一例を示している。この容器31は、容器本体35の前面が開放されており、ウエーハが出し入れされる開口部39が形成されている。また、容器31の内側の側面には、ウエーハの周辺部を支持するための支持部36が棚状に形成されている。このような容器31を用いれば、所定の数のウエーハを容器内に水平に収納して搬送することができ、ウエーハを処理する際には、開口部39からウエーハを自由に出し入れすることができる。容器31の上部両側にはロボットによるハンドリングのための係合部(ロボティックハンドリングフランジ)34が設けられている。また、容器31の上面にロボットによる把持部が設けられている場合もある。さらに、このようなオープンカセット31はパーティクル等がウエーハに付着するのを防ぐため、ボックスに入れて搬送される場合もある。
半導体ウエーハの搬送容器としては、例えばFOUP(Front Opening Unified Pod)と呼ばれる密閉型の容器が使用される場合もある。FOUPは容器本体とボックスとが一体化されており、ウエーハを装置に投入する際は前面のドアを開いてウエーハの出し入れが行われる。
近年ではウエーハの大口径化が進み、特に直径が300mmにもなるシリコンウエーハを容器に収容する場合、容器自体かなり大きく、高重量になるので、作業者が各製造工程間で移動させたり、装置のステージ上に載置することが極めて困難になっている。
そのため、ウエーハを収納した搬送容器は、AGV(Auto Guided Vehicle)、OHT(Overhead Hoist Transport)などの自動搬送機により搬送され、各装置又は装置の近傍に設置されたステージ上に載置されるようになっている(特許文献1及び2参照)。なお、SEMI規格E57では、位置決め機構として、搬送容器の底部に所定の形状の凹部を3箇所に設け、ステージには容器の凹部に対応した凸部を設けることが規定されている。OHT等により搬送された搬送容器は、このような位置決め機構によりステージ上の所定の位置に載置されることになる。
次いで、移載ロボットにより容器内からウエーハが取り出され、装置に投入される。そして、装置によりウエーハが処理された後、移載ロボットにより再び容器に収納され、自動搬送機により次の装置(工程)に搬送されることになる。なお、装置により処理されたウエーハは他の容器に収納されて搬送される場合もある。
このようにウエーハをカセットに収納して搬送し、処理を行う場合、カセットが傾いたり揺れたりすると、カセット内のウエーハの位置がずれたり、飛び出してしまう場合がある。カセット内での位置がずれると、移載ロボットによるハンドリングに支障をきたし、また、ウエーハが容器から飛び出して落下した場合には、ウエーハの割れや欠けが生じて廃棄せざるを得なくなる。
このようなウエーハの飛び出し等を防ぐため、ステージ上に位置決め機構の凸部とは別に、カセットの傾きを防止するための突起を設けることが提案されている(特許文献3参照)。
しかし、ステージ上に上記のような突起を設けて容器の傾きを防止しても、OHT等による搬送中にカセットが傾いたり、振動することにより、カセットに収納されているウエーハが飛び出したり、滑り落ちたりする問題がある。
そこで搬送中のウエーハの落下等を防ぐため、カセットの開口部を上に向け、ウエーハを垂直にした状態で搬送する方法がある。この場合、カセットをステージに載置するときはウエーハを水平にするため、カセットの向きを変えるハンドリング機構を設ける必要がある。しかしこのようなハンドリング機構を設けて搬送容器の向きを頻繁に変えるとなると、装置コストの上昇やスループットの低下を招くことになるし、容器の向きを変えるときにウエーハが飛び出したりする問題が生じる。
また、SEMI規格E1.9では、オプションとして、図7に示したようにウエーハWを支持する各支持部36に段差(ストッパー)37を設けてウエーハWの移動を抑制することが提案されている。
しかし、各支持部36にこのような段差37を設けるとウエーハWの出し入れの際に妨げとなり、やはりスループットの低下を招くという問題がある。
特開平11−186373号公報 特開2000−188316号公報 特開2000−223552号公報
本発明は上記のような問題に鑑みてなされたものであり、半導体ウエーハを搬送する際、容器内に収納されているウエーハの飛び出しを確実に防ぐとともに、ウエーハを処理する際にはウエーハを容易に出し入れすることができる半導体ウエーハの搬送容器及び搬送方法を提供することを主な目的とする。
本発明によれば、半導体ウエーハを収納して装置間を搬送するための容器であって、少なくとも、前面にウエーハを出し入れするための開口部と、内側の左右の側面にウエーハの周辺部を支持するための棚状の支持部とを有する容器本体と、該容器本体の前記開口部の左右にそれぞれ設けられた開口部に対して開閉可能なウエーハ脱落防止部材とを具備し、該ウエーハ脱落防止部材を閉じることにより前記開口部を塞いで容器に収納されているウエーハが飛び出すことを防ぎ、該ウエーハ脱落防止部材を開くことにより前記容器本体の開口部からウエーハを出し入れすることができるものであることを特徴とする半導体ウエーハの搬送容器が提供される(請求項1)。
このような開口部に対して開閉可能なウエーハ脱落防止部材を設けた半導体ウエーハの搬送容器とすれば、半導体ウエーハを搬送する際、ウエーハ脱落防止部材を閉じることにより容器内に収納されているウエーハが飛び出したり、滑り落ちたりすることを確実に防ぐことができる。また、ウエーハを処理する際は、各ウエーハ脱落防止部材をそれぞれ左右に開けば容器内のウエーハを容易に出し入れすることができる。
前記ウエーハ脱落防止部材に連結し、前記容器本体の外側に突出した開閉補助手段が設けられており、該開閉補助手段の揺動により前記ウエーハ脱落防止部材の開閉を行うことができるものであることが好ましい(請求項2)。
このようにウエーハ脱落防止部材に連結した開閉補助手段を設ければ、開閉補助手段によりウエーハ脱落防止部材の開閉を一層容易に行うことができる。
前記ウエーハ脱落防止部材の開閉が、バネ機構により行われるものであることが好ましい(請求項3)。
このようなバネ機構を設ければ、ウエーハ脱落防止部材の動きがバネによって適度に抑制され、ウエーハ脱落防止部材の開閉状態を適切に維持することができる。
この場合、前記開閉補助手段が、前記ウエーハ脱落防止部材の下端部に設けられていることが好ましい(請求項4)。
開閉補助手段がウエーハ脱落防止部材の下端部に設けられていれば、移載ロボットによるウエーハのハンドリングに邪魔になることもなく、また、後述するように、搬送容器を載置するステージに設けたブロック等によりウエーハ脱落防止部材の開閉を一層容易に行うことができる。
前記容器は、直径300mm以上の半導体ウエーハを収納して搬送するものとすることができる(請求項5)。
近年、直径300mmの大口径シリコンウエーハが量産されており、このような大口径のウエーハを収納して搬送するものとすれば、特に有効となる。
前記ウエーハ脱落防止部材の開閉を自動で行うためのモータが設けられているものとすることもできる(請求項6)。
このようにモータによってウエーハ脱落防止部材の開閉を自動で行うものとすれば、搬送中のウエーハの飛び出し等を防ぐほか、通常のステージでもウエーハ脱落防止部材の開閉を自在に行うことができる。
さらに本発明によれば、容器に収納した半導体ウエーハを装置間で搬送する方法であって、
前記ウエーハを収納する容器として、前記ウエーハ脱落防止部材の開閉補助手段が設けられた搬送容器を用い、
前記装置のステージとして、前記容器のウエーハ脱落防止部材を開くためのブロックと、閉じるためのピンをそれぞれ設けたステージを用い、
前記容器を前記ステージに対して前進させながら前記開閉補助手段を前記ブロックに押し当てることにより前記ウエーハ脱落防止部材を開き、
該ウエーハ脱落防止部材が開いた状態で容器内のウエーハを取り出し、
該ウエーハを前記装置に投入して処理を行い、
処理後のウエーハを前記容器に収納し、
収納後、前記容器をステージに対して後退させながら前記開閉補助手段に前記ピンを後方から押し当てることによりウエーハ脱落防止部材を閉じ、
該容器を次の装置に搬送することを特徴とする半導体ウエーハの搬送方法が提供される(請求項7)。
このように本発明に係る搬送容器を用いて半導体ウエーハの搬送を行えば、容器の開口部の向きを変えるための特別な機構を設ける必要はなく、容器を水平の状態として容器の開口部を自動的に開閉してウエーハの出し入れをし、処理後のウエーハを迅速かつ安全に搬送を行うことができる。従って、装置コストを低く抑えるとともに、スループットを向上させることができる。
また、容器に収納した半導体ウエーハを装置間で搬送する方法であって、
前記ウエーハを収納する容器として、前記ウエーハ脱落防止部材の開閉補助手段が設けられた搬送容器を用い、
前記装置のステージとして、該ステージ上で移動して前記容器のウエーハ脱落防止部材を開くためのブロックと、閉じるためのピンをそれぞれ設けたステージを用い、
該ステージに載置した前記容器の開閉補助手段に対し、前記ブロックを移動させて前方から押し当てることにより前記ウエーハ脱落防止部材を開き、
該ウエーハ脱落防止部材が開いた状態で容器内のウエーハを取り出し、
該ウエーハを前記装置に投入して処理を行い、
処理後のウエーハを前記容器に収納し、
収納後、前記容器の開閉補助手段に対し、前記ピンを移動させて後方から押し当てることによりウエーハ脱落防止部材を閉じ、
該容器を次の装置に搬送することを特徴とする半導体ウエーハの搬送方法が提供される(請求項8)。
このようにステージ上のブロック及びピンを移動させることにより、容器のウエーハ脱落防止部材の開閉を容易に行うこともできる。従って、この場合も、ウエーハを迅速かつ安全に搬送することができ、装置コストを低く抑えるとともに、スループットを向上させることができる。
また、容器に収納した半導体ウエーハを装置間で搬送する方法であって、
前記ウエーハを収納する容器として、前記ウエーハ脱落防止部材の開閉を自動で行うモータが設けられた搬送容器を用い、
前記ウエーハ脱落防止部材をモータにより自動的に開き、
該ウエーハ脱落防止部材が開いた状態で容器内のウエーハを取り出し、
該ウエーハを前記装置に投入して処理を行い、
処理後のウエーハを前記容器に収納し、
収納後、前記ウエーハ脱落防止部材をモータにより自動的に閉じ、
該容器を次の装置に搬送することを特徴とする半導体ウエーハの搬送方法が提供される(請求項9)。
このようにウエーハ脱落防止部材の開閉を自動で行うモータが設けられた搬送容器を用いて半導体ウエーハの搬送を行えば、モータによるウエーハ脱落防止部材の開閉制御により、搬送時のウエーハの飛び出し等を確実に防ぐことができる。従って、迅速かつ安全に搬送を行うことができ、スループットを向上させることができる。また、ステージ等も通常のものを用いることができ、容器の向きを変える機構等も必要がなく、装置コストを低く抑えることができる。
本発明に係る半導体ウエーハの搬送容器は、容器本体の開口部に対して開閉可能なウエーハ脱落防止部材が設けられており、搬送の際、容器内に収納されているウエーハが飛び出したり、滑り落ちたりすることを確実に防ぐことができる。従って、搬送時と処理時とで搬送容器の開口部の向きを変えるための特別なハンドリング機構を設ける必要はなく、ウエーハを水平の状態にしたまま迅速かつ安全に搬送を行うことができる。これにより、装置コストを低く抑えることができるとともに、スループットを向上させることができる。
以下、本発明について、添付の図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、本発明に係る半導体ウエーハの搬送容器の一例を示している。この搬送容器1は、規格に従い容器本体5の前面にウエーハを出し入れするための開口部9が設けられており、また、内側の左右の側面にはウエーハの周辺部を支持するための棚状の支持部6が設けられている。
容器本体5の開口部9の左右には、ウエーハの飛び出しを防止するため、ウエーハ脱落防止部材としてシャフト2がそれぞれ設けらている。各シャフト2の両端には板状の連結部3,7が設けられており、連結部3,7はそれぞれピン4を軸として揺動(旋回)できるように本体5に連結されている。さらに、各シャフト2の下端部には、開閉補助手段として容器本体5の外側に突出した爪部8が形成されている。各シャフト2は開閉補助手段8の揺動(旋回)に連動し、連結ピン4を軸として開口部9に対して自在に開閉することができるようになっている。
このような搬送容器1は、図1に示したように両側のシャフト2を閉じた状態とすれば、シャフト2が開口部9の両側(支持部6の前面側)を塞ぐとともに、容器内のウエーハを押さえて飛び出し等を確実に防ぐことができる。一方、シャフト2を横に旋回させて開けば、容器本体5の開口部9からウエーハを支障なく出し入れすることができる。
なお、容器本体5、シャフト2、開閉補助手段8の材質は、ウエーハに対する金属汚染やパーティクルの発生原因とならないものとし、例えばポリエーテルイミド(PEI)、ポリプロピレン(PP)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル重合体(PFA)などを好適に用いることができる。
図2(A)(B)は、本発明に係る半導体ウエーハの搬送容器の他の例を示している。Aは平面図、Bは側面図である。この容器11は、基本的には図1の容器1と同様に容器本体15の開口部19の左右にそれぞれシャフト12が設けられている。各シャフト12の上下両端部には、それぞれ本体15と連結するためのプレート(アッパースイングプレート13、アンダースイングプレート17)がネジ止めされている。さらに、これらのプレート13,17はピン14a,14bによって容器本体15にも連結されており、ピン14a,14bを軸として揺動可能となっている。アンダースイングプレート17は、容器本体15の外側に突出した突出部を有し、開閉補助手段として機能する。従って、各シャフト12は、これらのプレート13,17の揺動により容器本体15の開口部19に対して開閉可能となっている。
なお、容器本体15の上面中央にはロボットによる把持部16が設けられている。
また、この容器11ではアッパースイングプレート13と容器本体15とを連結するバネ18が水平方向に設けられている。このようなバネ機構18を設けることによりシャフト12の開閉が適度に抑制され、シャフト12の開閉状態を維持し易くなる。従って、シャフト12が不意に開いたり、閉じたりすることを確実に防ぐことができる。
なお、このようなバネ機構は先の図1には示されていないが、図1の搬送容器1にも同様のバネ機構を設けることができる。
次に、本発明に係る搬送容器を用いてシリコンウエーハを搬送する方法について詳しく説明する。
まず、図3に示すように、所定の枚数のシリコンウエーハ(直径300mm)を収納した搬送容器11がOHT21により搬送され、ウエーハの処理を行う装置30のステージ24上に載置される。
図4は、ステージ24上に載置された搬送容器11を示している。搬送容器11とステージ24は、規格に従った位置決め機構としてそれぞれ設けられた凹部27と凸部28により位置決めされている。また、ステージ24には搬送容器11のシャフト12を開くためのブロック25と、閉じるためのピン26がそれぞれ一対ずつ所定の位置に設けられている。
搬送容器11をステージ24上に載置した後、ステージ24に対して前進させながら開閉補助手段(アンダースイングプレートの突出部)をブロック25に押し当てる。これによりアッパースイングプレート13とアンダースイングプレート17とが連結ピン14a,14bを軸として外側に旋回し、これに連動して各シャフト12は開口部19に対して左右に開くことになる。なお、搬送容器11をステージ24上で前進させるには、例えばステージ24の位置決め機構28を含む載置領域29が前後に可動できるようにすれば良い。
あるいは、開閉用のブロック25とピン26が前後、左右、又は円弧状に可動するようにしても良い。すなわち、ステージ24に載置した容器11の開閉補助手段17に対し、ブロック25を移動させて前方から押し当てることによりシャフト12を開くようにすることもできる。
上記のようにアンダースイングプレート17をブロック25に押し当ててシャフト12を開いた状態とすることにより、容器内のウエーハWの出し入れが可能となる。例えば、図5に示したような移載ロボット22によりウエーハWの下面を保持することで、容器本体15の開口部19からウエーハWを支障なく取り出すことができる。
そして、容器11から取り出したウエーハWを装置30に投入して所定の処理を行う。
ウエーハを処理した後、再び移載ロボット22によりウエーハを保持して容器11に収納する。
ウエーハを収納した後、容器11をステージ24に対して後退させながらアンダースイングプレート17にピン26を後方から押し当てる。アンダースイングプレート17に対するピン26による後方からの押出しと、アッパースイングプレート13に対するバネ18による引っ張りにより、両プレート13,17が前方に旋回し、それに連動して各シャフト12が容器本体15の開口部19の両側を塞ぐことになる。
また、シャフト12を閉じる場合も、ピン26を移動させてアンダースイングプレート17に対して後方から押し当てることによりシャフト12を閉じるようにしても良い。
なお、シャフト開閉用のブロック25やピン26の位置や大きさは、搬送容器11の動きによりシャフトが開閉できるように、アンダースイングプレート17の大きさや形状等に応じて適宜設定すれば良い。
このようにシャフト12を開口部19に対して閉じた状態とした後、搬送容器11をOHT21により次の装置に搬送する。このとき容器11の開口部19が上になるように向きを変える必要はなく、容器内のウエーハを水平状態に維持したまま容器11を搬送することができる。そして、搬送中、搬送容器11が揺れても、容器内に収納されたウエーハはシャフト12によって押さえられているため、ウエーハが容器11から飛び出したり、滑り落ちたりすることはない。従って、迅速かつ安全に搬送を行うことができる。
上記の態様ではステージ24に開閉用のブロック25とピン26を設けてシャフト12の開閉を行う場合について説明したが、容器にシャフト12の開閉を行うためのモータを設けて自動で開閉を行うようにすることもできる。例えば、各シャフト12の上端部又は下端部付近に小型のモータをそれぞれ設け、モータの回転により各シャフト12を自動で開閉できるようにすることができる。
このようなモータを設けた搬送容器とすれば、搬送容器をステージ上に載置した後、シャフトをモータにより自動的に開いて容器内のウエーハを取り出し、ウエーハを装置に投入して処理を行うことができる。
処理後、ウエーハを容器に収納した後は、モータによりシャフトを自動的に閉じて、容器を次の装置に搬送すれば良い。
このようにシャフトの開閉を自動で行うモータを設けた搬送容器であれば、搬送中のウエーハの飛び出し等を確実に防ぐことができ、スループットの向上をはかることができる。また、このような容器では、ステージは通常のものを用いることができるという利点もある。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、ウエーハ脱落防止部材や開閉補助手段の形状等は添付の図に示したものに限定されず、ウエーハ脱落防止部材が開口部に対して開閉可能であり、ウエーハの飛び出しを防ぐものに適宜設計すれば良い。従って、ウエーハ脱落防止部材については、実施形態で説明したような円柱状のシャフトに限定されず、板状のものや、断面が半円形のものでも良い。
また、装置間で搬送容器を搬送する手段としては、OHTに限らず、AGV等他の搬送手段を用いても良い。
さらに、上記実施形態では、搬送容器内のウエーハを処理した後、同じ容器内に収納する場合について説明したが、本発明に係る搬送容器は、容器からウエーハを取り出し、処理後のウエーハを他の搬送容器等に収納する場合にも当然用いることができる。
本発明に係る半導体ウエーハの搬送容器の一例を示す概略斜視図である。 本発明に係る半導体ウエーハの搬送容器の他の例を示す概略図である。(A)平面図 (B)側面図 OHTにより搬送容器をステージ上に載置する場面を説明する図である。 ステージ上に載置された搬送容器を示す平面図である。 搬送容器と移載ロボットを示す平面図である。 一般的な搬送容器(オープンカセット)を示す斜視図である。 ウエーハ支持部に設けた段差(ストッパー)を示す部分断面図である。
符号の説明
1,11…搬送容器、 2,12…シャフト(ウエーハ脱落防止部材)、
3,7…連結部、 4,14a,14b…連結ピン、 5,15…容器本体、
6…支持部、 8…開閉補助手段(爪部)、 9,19…開口部、
13…アッパースイングプレート、 17…アンダースイングプレート、 18…バネ、
21…自動搬送機(OHT)、 22…移載ロボット、 24…ステージ、
25…ブロック、 26…ピン、 29…載置領域。

Claims (9)

  1. 半導体ウエーハを収納して装置間を搬送するための容器であって、少なくとも、前面にウエーハを出し入れするための開口部と、内側の左右の側面にウエーハの周辺部を支持するための棚状の支持部とを有する容器本体と、該容器本体の前記開口部の左右にそれぞれ設けられた開口部に対して開閉可能なウエーハ脱落防止部材とを具備し、該ウエーハ脱落防止部材を閉じることにより前記開口部を塞いで容器に収納されているウエーハが飛び出すことを防ぎ、該ウエーハ脱落防止部材を開くことにより前記容器本体の開口部からウエーハを出し入れすることができるものであることを特徴とする半導体ウエーハの搬送容器。
  2. 前記ウエーハ脱落防止部材に連結し、前記容器本体の外側に突出した開閉補助手段が設けられており、該開閉補助手段の揺動により前記ウエーハ脱落防止部材の開閉を行うことができるものであることを特徴とする請求項1に記載の半導体ウエーハの搬送容器。
  3. 前記ウエーハ脱落防止部材の開閉が、バネ機構により行われるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体ウエーハの搬送容器。
  4. 前記開閉補助手段が、前記ウエーハ脱落防止部材の下端部に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の半導体ウエーハの搬送容器。
  5. 前記容器が、直径300mm以上の半導体ウエーハを収納して搬送するものであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の半導体ウエーハの搬送容器。
  6. 前記ウエーハ脱落防止部材の開閉を自動で行うためのモータが設けられているものであることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の半導体ウエーハの搬送容器。
  7. 容器に収納した半導体ウエーハを装置間で搬送する方法であって、
    前記ウエーハを収納する容器として、請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の搬送容器を用い、
    前記装置のステージとして、前記容器のウエーハ脱落防止部材を開くためのブロックと、閉じるためのピンをそれぞれ設けたステージを用い、
    前記容器を前記ステージに対して前進させながら前記開閉補助手段を前記ブロックに押し当てることにより前記ウエーハ脱落防止部材を開き、
    該ウエーハ脱落防止部材が開いた状態で容器内のウエーハを取り出し、
    該ウエーハを前記装置に投入して処理を行い、
    処理後のウエーハを前記容器に収納し、
    収納後、前記容器をステージに対して後退させながら前記開閉補助手段に前記ピンを後方から押し当てることによりウエーハ脱落防止部材を閉じ、
    該容器を次の装置に搬送することを特徴とする半導体ウエーハの搬送方法。
  8. 容器に収納した半導体ウエーハを装置間で搬送する方法であって、
    前記ウエーハを収納する容器として、請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の搬送容器を用い、
    前記装置のステージとして、該ステージ上で移動して前記容器のウエーハ脱落防止部材を開くためのブロックと、閉じるためのピンをそれぞれ設けたステージを用い、
    該ステージに載置した前記容器の開閉補助手段に対し、前記ブロックを移動させて前方から押し当てることにより前記ウエーハ脱落防止部材を開き、
    該ウエーハ脱落防止部材が開いた状態で容器内のウエーハを取り出し、
    該ウエーハを前記装置に投入して処理を行い、
    処理後のウエーハを前記容器に収納し、
    収納後、前記容器の開閉補助手段に対し、前記ピンを移動させて後方から押し当てることによりウエーハ脱落防止部材を閉じ、
    該容器を次の装置に搬送することを特徴とする半導体ウエーハの搬送方法。
  9. 容器に収納した半導体ウエーハを装置間で搬送する方法であって、
    前記ウエーハを収納する容器として、請求項6に記載の搬送容器を用い、
    前記ウエーハ脱落防止部材をモータにより自動的に開き、
    該ウエーハ脱落防止部材が開いた状態で容器内のウエーハを取り出し、
    該ウエーハを前記装置に投入して処理を行い、
    処理後のウエーハを前記容器に収納し、
    収納後、前記ウエーハ脱落防止部材をモータにより自動的に閉じ、
    該容器を次の装置に搬送することを特徴とする半導体ウエーハの搬送方法。
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