JP4450249B2 - 収容容器の蓋開閉システム及び当該システムを用いた基板処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体製造プロセス等において、ポッドと呼ばれる搬送容器に内部保持されたレチクル、ウエハ等を半導体処理装置間等にて移送する際に用いられる、システム、所謂FIMS(Front-Opening Interface Mechanical Standard)システムの一形態に関する。より詳細には、数枚のレチクル等を収容する薄型の密閉容器である収容容器たる所謂FOUP(Front-Opening Unified Pod)と呼ばれるポッド複数個に同時に対応し、当該ポッドの蓋を開閉して該ポッドに対するレチクル等の移載を行うFIMSシステム、即ち蓋開閉システム、及び当該システムを用いた基板処理法方に関する。
以前、半導体製造プロセスは、半導体ウエハを取り扱う部屋内部を高清浄化した所謂クリーンルーム内において行われていた。しかしウエハサイズの大型化への対処とクリーンルームの管理に要するコスト削減の観点から、近年では処理装置内部、ポッド((被収容物たるウエハの収容容器))、及び当該ポッドから処理装置への基板受け渡しを行う微小空間のみを高清浄状態に保つ手法が採用されるに至っている。
当該ポッドは、その内部に複数のウエハを平行且つ隔置した状態で保持可能な棚と、外面を構成する面の一つにウエハ出し入れに用いられる開口とを有する略立方体形状を有する本体と、その開口を閉鎖する蓋とから構成される。この開口が形成されている面がポッドの底面ではなく一側面(微小空間に対して正対する面)に位置するポッドは、FOUP(front-opening unified pod)と総称され、本発明はこのFOUPを用いる構成を主たる対象としている。従来、生産効率等の観点から一個のポッドあたり十枚以上のウエハを収容するポッドが用いられていたが、昨今ウエハの大径化、或いは一枚のウエハに対する工程の増加等によってむしろポッドあたり数枚のウエハを収容し、小ロットの状態として個々の装置に対してウエハを供給する方法がより好ましいと考えられ始めている。このような数枚のウエハ用に特化した薄型のポッド及びその取り扱いに関しては特許文献1に詳細が述べられている。
ここで、上述した微小空間は、ポッドの開口と向かい合うポッド側開口部と、該ポッド側開口部を閉鎖するドアと、半導体処理装置側に設けられた処理装置側の開口部と、ポッド側開口部からポッド内部に侵入してウエハを保持すると共に該処理装置側の開口部を通過して処理装置側にウエハを搬送する移載ロボットとを有している。微小空間を形成する構成は、同時にドア正面にポッドの開口が正対するようポッドを支持する載置台を有している。通常、載置台はドア方向に対して所定距離の前後移動が可能となっている。ポッド内のウエハを処理装置に移載する際には、ポッドが載置された状態でポッドの蓋がドアと接触するまでポッドを移動させ、接触後にドアによってポッドの開口からその蓋が取り除かれる。これら操作によって、ポッド内部と処理装置内部とが微小空間を介して連通することとなり、以降ウエハの移載操作が繰り返して行われる。この載置台、ドア、ポッド側開口部、ドアの開閉機構、ポッド側開口部が構成された微小空間の一部を構成する壁等を含めて、本発明における蓋開閉システム、即ちFIMS(front-opening interface mechanical standard)システムと総称される。
先に述べたように、従来は十枚以上のウエハを収容したポッド単体のみに対応する構成で十分であった。しかしながら、前述した薄型のポッドを対象とした場合、工程時間の短縮に観点をおくと複数のポッドを略同時、或いは載置状態にある時間をオーバーラップさせて該微小空間に対するウエハの供給等を可能とすることが求められる。また、このようなウエハの取り扱いは、露光処理等に用いられるレチクルの搬送等にも使用することが可能である。ここで、薄型のポッド複数個に対応する場合、接地面積を小さく抑える観点から複数のポッドを縦に積み上げる構成が考えられる。このようなポッド配置に対応する蓋開閉システムとして特許文献2に開示する装置が考案されている。当該構成では、前述したポッド側開口部を縦に複数個形成し、各々を閉鎖するドアを矩形状の開口部の長手方向に延在する軸周りに回動させることでドア開閉に要する機構が占める空間を小さく治めている。
特開2004−262654号公報 特開2000−286319号公報 特開2002−164412号公報
蓋開閉機構に対してポッドを載置、即ちロードする際に、蓋の開け閉めの動作に際して例えばポッドと蓋とのシール面が密着し、これを剥がすために過剰な負荷がポッドに加えられる場合がある。このような場合、ポッドが蓋開閉機構に固定されていなとポッドが位置ずれを起こし、正常な蓋開閉操作が実施不可能となる恐れがある。このため通常はポッドを何等かの手段によって蓋開閉機構に固定している。特許文献1では、ポッドを上方から吊り下げる様式にて搬送を行い、当該吊り下げのための機構を用いることである程度の負荷を伴ったポッドの固定を可能としている。しかしながら、当該負荷は基本的にはポッドの自重に基づいたものであって、ある程度以上の負荷が加わった場合、更には特定の方向の力が加わった場合には容易に位置ずれを生じる可能性がある。
ここで、当該システムに至るFOUP向けのクランプ機構としては例えば特許文献3に開示する構成が知られている。当該構成であれば、常にある程度以上の負荷を伴ったポッドのクランプ保持が可能となる。しかしながら、本発明が対象とする極薄型のFOUPの蓋開閉システムの場合、ポッドが載置されるプレートとその下方に配置される他のポッドとの間隔が極狭く、従来のクランプ機構を配置することが困難と考えられる。また、特許文献1に開示される構成に対して、ある程度の強度を持ってポッドを保持しようとしてクランプ機構を付加しようとした場合にも、当該空間の制約、更には搬送ロボットによるポッドのローディング操作を行うスペースの確保という制約により、実際には不可能と考えられる。
本発明はこのような現状に鑑みて為されたものであり、薄型のポッドを縦方向に複数並置してこれらを処理する蓋開閉システムに関するものであって、ある程度の負荷を伴ってポッドを当該蓋開閉システムに固定可能とする当該ポッド用蓋開閉システム及び当該システムを用いてウエハに対して種々の処理を施す基板処理方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る蓋開閉システムは、被収容物を内部に収容可能であって垂直方向に延在する一面に開口を有する略箱状の本体と、本体から分離可能であって開口を塞いで本体と共に密閉空間を形成する蓋と、を備える収容容器を縦方向に複数配置し、複数の収容容器のうち一の収容容器から該蓋を取り外すことによって該開口を開放して被収容物の挿脱を可能とする、蓋の開閉システムであって、収容容器を支持すると共に所定の方向に収容容器を移動可能な収容容器支持機構と、外部空間と所定の大きさを有する開口部を除いて分離され、塵が管理されて被収容物を搬送する機構が収容される微小空間と、蓋と当接して蓋を保持する保持機構を有し、所定の方向と直交し被収容物の延在面と平行な回転軸周りに回動して収容容器内部と微小空間とを略閉鎖或いは連通可能なドアと、収容容器支持機構上面に配置されて収容容器底面を吸着保持可能な吸着手段と、を有することを特徴としている。
なお、上述した蓋開閉システムにおいて、収容容器支持機構に収容容器をロードする位置近傍に外部空間の側の開口部である外部空間側開口部を有すると共に微小空間と連通して微小空間側に開口する前記所定の大きさを有する開口部と一致する微小空間側開口部を有するトンネルを更に有し、吸着手段が収容容器を吸着保持する位置は収容容器支持機構が収容容器を微小空間に最も近い位置まで搬送した際であってもトンネル内に侵入しない位置とされていることが好ましい。更に、該吸着手段は、収容容器を実際に吸着保持する吸着パッドと、該吸着パッドと該吸着パッドに対して吸着力を供給する排気系とを接続するチューブ状部材とを有し、蓋開閉システムは、チューブ状部材において収容容器支持機構の動作に伴って撓む領域を略閉鎖空間に収容する箱状部材を更に有することが好ましい。また、この場合、収容容器支持機構において収容容器を直接支持する部材は平板状の部材であって、箱状部材は平板状の部材の裏面に配置されて収容容器支持機構とは独立して蓋開閉システムに対して固定されていることがより好ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明に係る蓋開閉システムは、被収容物を内部に収容可能であって垂直方向に延在する一面に開口を有する略箱状の本体と、本体から分離可能であって開口を塞いで本体と共に密閉空間を形成する蓋と、を備える収容容器を縦方向に複数配置し、複数の収容容器のうち一の収容容器から該蓋を取り外すことによって該開口を開放して被収容物の挿脱を可能とする、蓋の開閉システムであって、収容容器を支持すると共に所定の方向に収容容器を移動可能な収容容器支持機構と、外部空間と分離され、塵が管理されて被収容物を搬送する機構が収容される微小空間と、収容容器支持機構に収容容器をロードする位置近傍に外部空間の側の開口部である外部空間側開口部を有すると共に微小空間と連通して微小空間側に開口する微小空間側開口部を有するトンネルと、蓋と当接して蓋を保持する保持機構を有し、トンネル内に配置されて所定の方向と直交し被収容物の延在面と平行な回転軸周りに回動してトンネルの略閉鎖状態を解除可能なドアと、収容容器支持機構上面に配置されて収容容器底面を吸着保持可能な吸着手段と、を有し、吸着手段が収容容器を吸着保持する位置は収容容器支持機構が収容容器を微小空間に最も近い位置まで搬送した際であってもトンネル内に侵入しない位置とされていることを特徴としている。
また、上記課題を解決するために、本発明に係る被収容物の処理方法は、被収容物を内部に収容可能であって垂直方向に延在する一面に開口を有する略箱状の本体と、本体から分離可能であって開口を塞いで本体と共に密閉空間を形成する蓋と、を備える収容容器を縦方向に複数配置し、複数の収容容器のうち一の収容容器から該蓋を取り外すことによって該開口を開放して被収容物の挿脱を可能として、収容容器に対して被収容物を挿脱し、収容容器外部において被収容物に所定の処理を施す被収容物の処理方法であって、塵が管理された微小空間と、微小空間内に配置された被収容物の搬送機構と、微小空間に設けられた開口部を略閉鎖すると共に蓋を保持可能なドアと、収容容器を支持して収容容器を所定の方向に駆動し、蓋を前記ドアに保持させる支持機構と、を有する蓋開閉システムを用い、収容容器を支持機構に支持させて支持機構に対して収容容器を固定し、支持機構を駆動させて蓋をドアに当接させてドアに蓋を保持させ、支持機構とドアとを所定の方向において相対駆動させて、収容容器と蓋とを分離し、蓋及びドアを所定の方向と直交し且つ被収容物の延在面に含まれる軸周りに回動させて収容容器の駆動領域から蓋及びドアを退避させ、収容容器を所定の方向に駆動させて被収容物の挿脱位置に配置する工程を有し、収容容器の蓋開閉に伴う動作は微小空間に連通するトンネル内で実施され、収容容器は支持機構に設けられた吸着手段によって吸着保持されることで固定されており、吸着手段が収容容器を吸着保持する位置は収容容器が被収容物の挿脱位置に配置された際に、トンネルの外部に位置することを特徴としている。
本発明によれば、上下方向にスペースの無い薄型FOUP向けの蓋開閉システムであっても、当該FOUP即ちポッドを好適に当該システムに対して固定保持することが可能となる。また、本発明によれば吸着保持によるポッドの固定を行うことから、従来のクランプで生じ得て上下方向にポッドを重ねて処理を行う際に課題となったクランプ機構からの発塵を完全に防止することが可能となる。更に本発明をより効果的に実施可能であって本出願人が提唱する所謂トンネルを有する蓋開閉機構の場合、当該吸着パッドを常にトンネル外部となる位置に配置したことによって、当該吸着パッドによって清浄に維持することを意図されている空間内に塵等を吸引してしまうことを防止するという効果も得られる。
また、本発明によれば、吸着パッドから所謂排気系に至る経路であって当該蓋開閉システムにおける吸着パッド近傍を構成する部材は、所謂ビニール等可撓性の素材からなるチューブ状の部材として構成される。従って、当該チューブの外径に準じた厚さの空間が確保できれば、ポッドが載置されたプレートを動作上の制約無しに移動させることが可能となる。更に、本実施形態におけるチューブカバーを付加することにより、該プレートを動作させた際にチューブの摺動により生じる塵等が当該プレートの下方に配置されるポッド等の構成に至ることを防止し、更には摺動時に下方に撓んで該下方のポッド等に接触する可能性を防止してチューブを配することに要する空間を必要最小限とすることを可能とする。
以下に図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。図1Aは、本発明が対象とする薄型ポッドの一部、及び当該ポッド個々について対処可能な蓋開閉システムに関して、これら構成を側面から見た状態での構成を模式的に示している。なお、実際には図1A等に示す構成は複数が積み重ねられるように配置されるが、説明容易化のため、以下実施形態の説明においては単独のシステムについて述べることとする。図1Bは図1Aに示す構成を当該図中の線1B−1Bに沿った断面から見た場合の構成を、図1Cはこれら構成を矢印1C方向(微小空間側)から見た場合の構成を、図1Dはポッドを除いた構成を矢印1D方向(外部空間側)から見た場合の構成を、図1Eは、後述する可動プレート、吸着パッド、及びこれらに付随する構成のみ矢印1E方向(上方より)見た場合であって、可動プレートを部分的に透視した状態での概略構成をそれぞれ示している。
ここで、当該蓋開閉システムに対して載置されるポッド及び該ポッドに収容されるウエハについて先に述べる。ポッド2における本体2aの内部には、被処理物たるウエハを1〜数枚内部に収めるための空間が形成されている。本体2aは、水平方向に存在するいずれか一面に開口を有する薄い略箱状の形状を有する。また、ポッド2は、本体2aの開口2bを密閉するための蓋4を備えている。本体2aの内部に水平に保持されたウエハ1を鉛直方向に重ねる為の複数の段を有する棚(不図示)が配置されており、ここに載置されるウエハ1各々はその間隔を一定としてポッド2内部に収容される。ウエハ1は本発明における被収容物に、ポッド2は収容容器に、本体2aは基本的な形状が箱体であることから略箱上の形状を有するとして定義される本体に、また、ポッド2の開口2bは基本形状が矩形であることから略矩形状として定義される開口に対応する。
本実施形態において適用対象とする蓋開閉システム10は、載置台13、ドア15、トンネル20を構成するトンネル部材21、ドアの開閉機構30、及びトンネルが連通する微小空間25(後述する搬送室)の外壁を構成する一部材たる壁11を含む。載置台13は、実際にポッド2が載置され、且つ載置されたポッドを第一の開口部10方向に向けて接近或いは離間させる動作が可能な、上部に平坦面を有する可動プレート14を含む。可動プレート14の平坦面表面には位置決めピン14aが埋設されており、ポッド本体2a下面に設けられた不図示の位置決め凹部に当該位置決めピン14aが嵌合することにより、ポッド2と可動プレート14との位置関係が一義的に決定される。可動プレート14aにはステッピングモータ、ボールネジ等からなる不図示の公知の駆動機構に接続されており、ポッド2を載置した状態にて、後述するポッド2のロード位置、蓋保持位置、蓋離脱位置及びウエハ挿脱位置の四位置での当該プレートの停止を可能としている。なお、載置台13或いは可動プレート14からなる構成は、本発明においてポッド等を支持し且つこれを所定の方向に移動させる収容容器支持機構或いは支持機構として作用する。
可動プレート14の上面には吸着パッド50が配置される。吸着パッド50は、可動プレート14上にポッド2が載置された状態において該パッドが吸着動作を行った際に、ポッド2を容易に吸着保持できるようになる高さだけ可動プレート14の表面より上方に突出している。該吸着パッド50は排気ポート側が可動プレート14の裏面に至るように当該プレート14を貫通して設けられ、排気ポートはビニールチューブ24を介して不図示の排気系に接続される。なお、本実施形態においては、細く且つ可撓性を有し、更には取り扱いが容易であることから排気経路を構成する部材としてビニールチューブを用いているが、十分な可撓性を有し且つ塵の抑制に効果的な素材であれば種々の材料を用いることが可能である。可動プレート14の下側には箱状部材23が配置される。箱状部材23は壁11に対して固定されており、上方が開放された収容凹部23aを有する。また、該収容凹部23aの底面であって壁11の近傍にはビニールチューブ24を当該収容凹部23aから外部に引き出すための引き出し孔23bが設けられている。
ビニールチューブ24は引き出し孔23bの近傍において収容凹部23bの内壁に対して締結部材23cによって固定されている。従って、可動プレート14が微小空間側に移動した場合であっても、箱状部材23及びビニールチューブ24における締結部材23cに締結されている部分から排気系に至る領域は、可動プレート14の初期位置にある際の状態から何ら変化しない。また、ビニールチューブ24における締結部材23cに締結されている部分から吸着パッド50における排気ポートに至る領域は、可動プレート14の動作に対して影響を与えないで撓むことが可能となるような長さを有している。収容凹部23aは、可動プレート14の動作によらず、ビニールチューブ24が撓むことが可能となるように、ビニールチューブ24の外径よりもやや大きめの深さと、前述した締結部材に締結される領域及び撓む領域を保持可能な長さと幅とを有する。なお、図1Eにおいて、ポッド2を可動プレート14に搭載した初期状態におけるビニールチューブ24の状態を実線で、可動プレート14が最も微小空間25側に接近して被収容物たるウエハの挿脱操作が可能となった際のビニールチューブ24の状態を二点鎖線にて示している
ビニールチューブ24を引っ張るように可動プレート14が動作した場合、通常であれば当該チューブ24の動き或いは当該チューブ24と可動プレート14の底面等の部材との接触によって塵が発生することが懸念される。また、該チューブ24の撓みによっては該チューブ24自体が下方に撓む状況も容易に生じ得る。このような撓みは締結部材23cを増加によってある程度防止できるが、締結部材23cの増加によって該チューブ24と擦れ合う部材が増加して発塵の可能性が高まってしまう。本形態の如く箱状部材23内部チューブ自体を閉じ込め、且つ該箱状部材から外部に至る部分近傍に締結部材を配してチューブの動きを抑える構成とすることで、チューブの下方への垂れ下がりを防止し、且つ発塵があった場合であっても当該塵を箱状部材23内部に閉じ込めて周辺環境の清浄度を維持することが可能となる。なお、箱状部材は上記効果の観点から、可動プレート14の動作に伴って撓む領域を、略閉鎖する空間内に主要可能とする大きさの収容空間、即ち凹部を有することとすれば良い。
トンネル部材21は、壁11から外部空間側に垂直に、即ち可動プレート14の駆動方向に沿って立ち上がり且つ当該立ち上がり方向と垂直な断面が矩形となる空間を構成する周囲壁部21aと、当該周囲壁部21aの外部空間側開口を制限する端部壁部21bと、からなる。トンネル部材21によって構成されるトンネル20の横方向長さ(該トンネル20に対してポッド2が正対した場合のポッド2の正対面の長手方向長さ、即ち水平方向の長さ)は、ポッド2を収容可能となるようにポッド2におけるトンネルとの正対面の長手方向長さより大きく設定される。当該トンネル20は、微小空間側開口20aと外部空間側開口20bとの二つの開口を有する。即ち、当該トンネル20は、ポッド2が可動プレート14上に載置(即ちロード)される空間近傍に開口して外部空間と微小空間とを連通するトンネルとして作用する。
外部空間側開口20bは、前述したトンネル20の横方向長さと、ポッド2の正対面の短手方向長さより僅かに長く設定された縦方向長さを有する。これにより、ポッド2は該外部空間側開口20bへの進入が可能となる。微小空間側開口20aは、横方向長さとして、ポッド2が通過可能な前述したトンネル20の横方向長さに加え、後述するL字アーム16がポッド2を避けて配置可能となるように当該アームの幅を考慮した長さを有する。また、縦方向長さとして、ポッド2の蓋4を保持したドア15及び当該トンネル20内部に配置されたドアの開閉機構の一部が収容される収容空間20cを形成するだけの長さと前述したポッド2正対面の縦方向より僅かに長い長さとを加えた長さからなる縦方向長さとを有する。
トンネル20の奥行き(外部空間側開口20bから微小空間側開口20aまでの距離)は、後述するドア15を支持するL字アーム16の両直線部の長さと、ポッドの蓋4の短手方向長さ或いはドア15の短手方向長さとの関係から設定される。具体的には、ドア15が退避位置(ウエハ挿脱位置)に存在する際のドア15或いは蓋4における最も微小空間側に近い部位が微小空間に突出するこがなく、且つポッド2から蓋4を取り外す位置(蓋離脱位置)におけるポッド2の開口がトンネル20内部に存在可能となるように、当該奥行きが設定される。また、端部壁部21bは、外部空間側開口20bの大きさを上述したものとするために当該開口を制限するものであって、短手方向長さはポッド2の正対面の大きさと、微小空間側開口20aとの関係から定められる。また、当該端部壁部21bは前述した空間20cを規定している。
ドア15は、ポッド2の蓋4と正対可能であって当該蓋4と略相似の正対面を有する平板状の当接部材15bと、当該当接部材15bを平盤面にて保持し且つ当接部材に対して強度を付加するドア本体部15aとを有する。ドア本体部15aは、微小空間側開口部20aの長手方向の長さより短い長手方向長さを有し、蓋4の開閉操作時において回動する際に当該開口部の周囲との接触が生ずる恐れをなくしている。当接部材15bはドア本体部15aの長手方向の中央に配置される。当接部材15bにおけるポッド2との正対面には、蓋4を真空吸着してこれを保持するための吸着パッド15c、及び蓋4と当該当接部材15bとの位置関係を規定する位置決めピン15dが配置される。なお、位置決めピン15dは、蓋を保持する機能も有する場合があり、当該場合においては所謂ラッチキーとしても作用する。ドア本体部15aにおける当接部材15bの両側部には、当該本体部における微小空間側面(裏面)から外部空間側面(表面)に貫通し且つドア本体15cの短手方向に伸びるスリット15eが形成されている。また、ドア本体部15aにおける当接部材15bの両側部には、L字形状を有するL字アーム16の一方の端部(後述する固定端部)が連結される。なお、吸着パッド15cは、これと連結されて当該パッドに吸引力を生じせしめる不図示の排気系と合わせて被収容物たるウエハの保持機構として作用する。
L字アーム16は、端部において後述する回転軸30aを介してドア開閉機構30と連結される回転軸側直線部16aと、端部においてドア本体部15aと連結されるドア側直線部16bとからなる。ドア側直線部16bの端部はドア本体部15aに固定される固定端部として作用し、当該直線部はドア本体部15aの延在面に対して平行に延在する。回転軸30aは、トンネル部材21を貫通して該部材の外方に配置されるドア開閉機構30の駆動機構本体30bと連結される。駆動機構本体30bは、公知のエアシリンダ、リンク機構等から構成されており、回転軸30aを所定の二つの角度間で回転駆動させる。なお、回転軸30aは可動プレート14の駆動方向である所定の方向に対して直交し且つポッド開口に対して垂直な面(被収容物たるウエハの延在面)と平行に設定される。
また、本実施形態においては、ポッド2の開口2b近傍はトンネル20の内部に侵入する。当該トンネル20は、同様にポッド2を収容するトンネル20が上下に配置されている関係上、ポッド開口部2b近傍及び可動プレート14の先端部近傍のみが進入可能な大きさしか有していない。また、可動プレート14自体が、ポッド2を載置した状態で変形せず且つポッド2をトンネル20内に進入させる際に傾き等を生じさせないだけの剛性を確保可能な極薄い厚さに設定されている。従って、吸着パッド50の排気ポートは、当該可動プレート14の裏面に貫通して配置せざるを得ない。本実施形態においては、可動プレート14がトンネル20内部に対してポッド2をおくまで進入させた状態において排気ポートがトンネル20の外部に存在するように吸着パッドの配置を設定することを要する。なお、可動プレート14に載置されたポッド2が傾いてしまう場合として、例えば、蓋の両脇に配置されるインフォパッド(不図示)によってインフォパッドピンの上にポッド2が乗り上げる場合が考えら得る。このようにして生じるであろう傾きを効果的に抑制するために、吸着パッド50は可能な限りポッド2の開口に近い位置に配置されることが好ましい。上述したポッド2を傾ける力は主としてポッド開口側から作用する場合が多く、吸着パッド2を開口側に配置することにより、意図しない外力の作用点近傍においてポッド2を固定する力を作用させることが可能となるからである。
図2は、前述した主要部を上下方向に重ねた状態を図1Aと同様の様式にて示しており、上段主要部はポッド2を可動プレート14に載置した初期状態であって、下段主要部はポッド2が可動プレート14によって被収容物の挿脱可能な位置まで搬送された状態を示している。また、本実施形態において、ポッド2はポッド2の上部に配置される上部フランジ(特許文献1参照)2cを利用して、同図において二点鎖線で示される配送用ロボット31を用いて可動プレート14上へのローディング或いはアンローディングが行われる。当該ロボットの動作空間は、装置構成上ポッド2が上下に配置された際にその間となるように設けざるを得ないドア15の退避空間と対応して配置される。本形態の如く、ビニールチューブ24の下方への撓みを箱状部材23によって防止することにより、当該配送用ロボット31の動作空間が容易且つ安定的に確保することが可能となる。
次に、以上の構成からなる蓋開閉機構の実際の動作について説明する。まず図1A〜Dに示すように、ドア15がトンネル20を略閉鎖した状態にあって、ロード位置に存在する可動プレート14上にポッド2を載置する。この段階で、吸着パッド50を作動させてポッド2の下面を吸着保持する。なお、ポッド2が位置決めピン14aの作用等によって可動プレート15上の所定位置に載置された後、可動プレート14が不図示の駆動機構によってドア15方向に前進する。駆動機構による可動プレート15の移動は、ポッド2を閉鎖する蓋4が吸着パッド15cと当接する位置にて停止する。なお、その際、蓋4に設けられた不図示の位置決め凹部に位置決めピン15dが嵌まり込み、蓋4とドア15とが異常な配置にて当接することが防止される。当接後、吸着パッド15cが不図示の排気機構によって蓋4の吸着保持を実施する。当該状態が図3に示される。なお、以降の操作において吸着パッド50はポッド2を常に吸着保持していることから、ドア等の構成に関してのみ図示し且つこれら構成に動作について述べることとする。
吸着パッド15cを介したドア15による蓋4の保持が為されると、可動プレート14はポッド2を載置した状態で所定の蓋離脱位置まで後退する。この後退動作によって、ドア15に保持された蓋4はポッド2の開口部2bから分離される。なお、分離時に際しては、ポッド本体2aが不図示のシール部材によって、或いはポッド2内部とその外部空間との圧力差によって、蓋4に貼り付いていることが考えられる。このため、ポッド本体2aは種々の構成によって可動プレート14に固定されていることが好ましい。本実施形態では、吸着パッド50によりポッド2の下面を吸着保持して固定しているが、更に位置決めピン14aの長さをある程度以上のものとすることで、当該ピン14aによって可動プレート後退時に蓋4からポッド本体2aに作用する力に抗する一助としても良い。図4は、このように可動プレート14が所定位置に後退して蓋4をポッド本体2aから分離した、蓋離脱位置に存在する状態を示している。
可動プレート14がこの停止状態を維持したままで、ドア開閉機構30によってドア15が回動される。ドア15の回動は図5に示す状態で停止し、ドア15及び蓋4は収容空間21に収容される。続いて可動プレート14が前進し、図6或いは図2の下段主要部に示すように、ポッド2がウエハの挿脱位置に達したところで停止される。当該状態において、蓋4、ドア15等は可動プレート14を挟んでポッド2の下側に入り込んでいる。このため、微小空間25内に生成されるダウンフローの効果と相まって、これら蓋等の構成に付着する塵等は容易にポッド2内部に侵入できなくなる。また、ダウンフローの生成によって微小空間内部は外部空間よりも高い圧力に維持されている。従って、トンネル20内部には常に微小空間側から外部空間側に向かう気流の流れが生成されており、これら蓋4等に付着した塵等がポッド2の開口部2bに向かう可能性はさらに低減される。また、本発明においては、当該効果を得る観点から、トンネル20の内壁とドアの周囲及びポッドの外周との間において適切な間隔(微小空間内と外部空間との差圧を過度に低減させず、且つ過度の流速を生じさせずに当該隙間を流れる気流を生成する間隔)を保持することとしている。
以上の構成からなる蓋開閉システムを設けることにより、上下方向に並べて配置されるポッド及びこれを支持するプレートの間隔が極僅かな構成であるにも拘らず、ポッドを確実且つ容易に当該プレートによって固定保持することが可能となる。また、該プレートの動作に追随して撓み、擦れ等を発生する吸着力供給用のチューブを閉鎖された箱状空間内に保持することによって、当該チューブから発生する塵等の下方のポッドへの到達の防止、及びポッド配送用ロボットの動作空間の安定的な確保が可能となる。また、本実施形態の如く所謂トンネルを配することにより、ポッドの蓋をポッド本体から取り外す際に、当該蓋及び当該蓋を開閉する機構をダウンフローから避けた位置、具体的には微小空間に対して突出した部分を作らないトンネル内部の位置に配置してウエハ等のポッドに対する挿入及び取り出し操作を行うことが可能となる。従って、ダウンフローによってポッドの蓋或いは当該蓋の開閉機構から塵等が吹き飛ばされることが無くなる。また、他のポッド、蓋、及びその駆動機構等も個々のトンネル内に配置されることから、一の蓋等に起因した塵等が他の蓋等の構成に再付着する可能性も低減されることとなる。
なお、本実施形態においては、本発明の基本的な適用対象として、本出願人が提唱する所謂トンネルを有する蓋開閉システムを例示している。しかしながら、本発明の適用対象は当該形態に限定されず、例えば、引用文献2に開示するようなトンネルを有さないシステムに対しても適用可能である。この場合、吸着手段たる吸着パッド及び該吸着パッドに吸着力を供給するために排気系と該吸着パッドとを接続するビニールチューブ、即ちチューブ状部材は、微小空間内に進入しない配置に設定する場良い。
次に、先に説明した蓋開閉システムを実際に使用する基板処理装置について、本発明の実施例として説明する。図7は、所謂ミニエンバイロメント方式に対応した半導体ウエハ処理装置(基板処理装置)40の概略構成を示す側面図である。半導体ウエハ処理装置40は、主にロードポート部(FIMSシステム、蓋開閉装置)10、搬送室(微小空間)25、および処理室29から構成されている。それぞれの接合部分は、ロードポート側の壁11と、処理室側の連通路28とにより分離区画されている。半導体ウエハ処理装置40における搬送室25では塵を排出して高清浄度を保つ為、その上部に設けられたファンフィルタユニット33により搬送室25の上方から下方に向かって空気流(ダウンフロー)を発生させている。また、搬送室25の下面はメッシュ等により構成されており、これによりダウンフローの排出経路が構成される。以上の構成により、塵等が管理された空気が搬送室25内に常に導入され、当該室内に存在する或いはポッド等から持ち込まれる塵等は、該ダウンフローによって常に下側に向かって運ばれ、排出されることになる。
ロードポート部10上には、シリコンウエハ等(以下、単にウエハと呼ぶ)の保管用容器たるポッド2が載置台14上に据え付けられる。なお、本実施例に係る装置においては、縦方向に3個のポッドが重ね合わせるように配置され、ポッド2の内部には2枚のウエハ1が保持される。先にも述べたように、搬送室25の内部はウエハ1を処理する為に高清浄度に保たれており、更にその内部には搬送機構として実際にウエハを保持可能な搬送ロボット35が設けられている。搬送ロボット35はポッド2の重ね合わせ方向(鉛直方向)に移動可能であり、且つロボットアーム35aをイ同軸周りに360度回転可能となっている。当該ロボット35によって、ウエハ1はポッド2内部と処理室29の内部との間を移送される。処理室29には、通常ウエハ表面等に薄膜形成、薄膜加工等の処理を施すための各種機構が内包されているが、これら構成は本発明と直接の関係を有さないためにここでの説明は省略する。
ポッド2は、前述したように、被処理物たるウエハ1を内部2枚に収めるための空間を有し、いずれか一面に開口を有する箱状の本体2aと、該開口を密閉するための蓋4とを備えている。本体2aの内部にはウエハ1を一方向に重ねる為の複数の段を有する棚が配置されており、ここに載置されるウエハ1各々はその間隔を一定としてポッド2内部に収容される。なお、ここで示した例においては、トンネル部材21は複数(3系統)のトンネル20を内部に有するが、単に前述したトンネル20が可動プレート14の配置に応じて形成されているだけであり、詳細については上述した形態と同様である。即ち、トンネル20等の本発明に係る主たる構成は、上記実施形態において述べていること、及び図面の理解を容易なものとするという観点から、ここでの説明及び詳細な図示を省略する。
図8は、図7における蓋開閉システム10を拡大して示すものである。従来の多数枚のウエハを保持するポッドに対応したFIMSシステムでは、蓋がある程度以上の大きさを有さざるを得なかったことから、蓋を取り外し且つ微小空間の開口部を閉鎖するドアは、微小空間内を移動して当該空間内にて停止せざるを得なかった。本発明においては、当該ドアが細長い板形状を有することから、蓋の幅に相当する量のポッドとドアの相対移動を可能とし且つポッドの移動領域外への蓋及びドアの回動を行うことで、ポッドからウエハ挿脱を行ない得る状態が得られる。従って、図8に示すようにドアの開閉機構を微小空間25とは独立したトンネル内に配置することが可能となる。
例えばロボットがXYZ等の3系統の動作を複合して駆動される場合、各々の方向への駆動時に全て障害が存在してこれらを避けて動作することが求められる場合、当該ロボットを安全に動作させるためにはかなり複雑な安全回路を構成する必要がある。本発明においては、ロボットの鉛直方向(Z軸方向)における駆動で問題となる微小空間25内部に突出する構成が何ら存在しない。従って、実際に安全回路等が必要となるのはウエハ挿脱の操作を行なうときのみとなり、回路構成は格段に容易となる。更に、微小空間25内にロボット35以外の構成が内包されなくなることにより、ダウンフローを乱す構成、特にポッド開口周囲でダウンフローを乱す構成が存在しなくなることによって、当該ダウンフローの塵等の排出効率が高くなる。同様に、ダウンフローの乱れによってドア等から塵が生じる可能性も低減される。また、半導体業界におけるSEMI(Semiconductor Equipment and Materials international)規格においては微小空間を構成する壁の微小空間側内壁において、ウエハ挿脱に供せられる開口部の周辺に突起物を配置することが認められていない。本発明は、当該規格に対しても合致するものである。
本発明によれば、上下方向に並べて配置されるポッド及びこれを支持するプレートの間隔が極僅かな構成であるにも拘らず、ポッドを確実且つ容易に当該プレートによって固定保持することが可能となる。また、該プレートの動作に追随して撓み、擦れ等を発生する吸着力供給用のチューブを閉鎖された箱状空間内に保持することによって、当該チューブから発生する塵等の下方のポッドへの到達の防止、及びポッド配送用ロボットの動作空間の安定的な確保が可能となる。
なお、本実施形態及び実施例においては、FOUP及びFIMSを対象として述べているが、本発明の適用例はこれらに限定されない。内部に複数の被保持物を収容するフロントオープンタイプの容器と、当該容器の蓋を開閉して該容器より被保持物の挿脱を行う系であれば、本発明に係る蓋開閉装置を適用することが可能である。
本発明の一実施形態に係る蓋開閉システムと当該システムに載置されたポッドとの主要部を側面側から見た状態の概略構成を示す図である。 図1Aに示す構成を同図中線1B−1Bに示す面で切断して見える概略構成を示す図である。 図1Aに示す構成を同図中の矢印1C方向から見た状態の概略構成を示す図である。 図1Aに示す構成を同図中の矢印1D方向から見た状態の概略構成を示す図である。 図1Aに示す構成を同図中線1E−1Eに示す面煮を上方から見た際の諸構成及びこれらを部分透視した状態の概略構成を示す図である。 図1Aに示す構成を上下方向に複数段積み重ねて得られる構成を図1を同様の様式にて示す図である。 図1Aに示す構成において、ポッド2が駆動されて蓋4がドア15に当接、保持された状態を図1Aと同様の様式にて示す図である。 図1Aに示す構成において、ポッド2が一旦後退して蓋4がポッド本体2aから分離された状態を図1Aと同様の様式にて示す図である。 図1Aに示す構成において、ドア15が回動して蓋4及びドア15が収容空間20cに収容された状態を図1Aと同様の様式にて示す図である。 図1Aに示す構成において、ポッド2がウエハ1の挿脱位置まで移動し、挿脱操作が実行可能となった状態を図1Aと同様の様式にて示す図である。 本発明の一実施例に係る基板処理装置の概略構成を模式的に示す図である。 図7に示す構成における本発明の主要部を拡大して示す図である。
符号の説明
1:ウエハ、 2:ポッド、 4:蓋、 10:蓋開閉システム、 13:載置台、 14:可動プレート、 15:ドア、 20:トンネル、 21:トンネル部材、 23:箱状部材、 24:ビニールチューブ、 25:微小空間、 28:連通路、 29:処理室、 30:ドア開閉機構、 31:配送用ロボット、 33:ファンフィルタユニット、 35:搬送ロボット、 40:基板処理装置、 50:吸着パッド

Claims (6)

  1. 被収容物を内部に収容可能であって垂直方向に延在する一面に開口を有する略箱状の本体と、前記本体から分離可能であって前記開口を塞いで前記本体と共に密閉空間を形成する蓋と、を備える収容容器を縦方向に複数配置し、前記複数の収容容器のうち一の収容容器から前記蓋を取り外すことによって前記開口を開放して前記被収容物の挿脱を可能とする、前記蓋の開閉システムであって、
    前記収容容器を支持すると共に所定の方向に前記収容容器を移動可能な収容容器支持機構と、
    外部空間と所定の大きさを有する開口部を除いて分離され、塵が管理されて前記被収容物を搬送する機構が収容される微小空間と、
    前記蓋と当接して前記蓋を保持する保持機構を有し、前記所定の方向と直交し前記被収容物の延在面と平行な回転軸周りに回動して前記収容容器内部と前記微小空間とを略閉鎖或いは連通可能なドアと、
    前記収容容器支持機構上面に配置されて前記収容容器底面を吸着保持可能な吸着手段と、を有することを特徴とする蓋開閉システム。
  2. 前記収容容器支持機構に前記収容容器をロードする位置近傍に前記外部空間の側の開口部である外部空間側開口部を有すると共に前記微小空間と連通して前記微小空間側に開口する前記所定の大きさを有する開口部と一致する微小空間側開口部を有するトンネルを更に有し、
    前記吸着手段が前記収容容器を吸着保持する位置は前記収容容器支持機構が前記収容容器を前記微小空間に最も近い位置まで搬送した際であっても前記トンネル内に侵入しない位置とされていることを特徴とする請求項1記載の蓋開閉システム。
  3. 被収容物を内部に収容可能であって垂直方向に延在する一面に開口を有する略箱状の本体と、前記本体から分離可能であって前記開口を塞いで前記本体と共に密閉空間を形成する蓋と、を備える収容容器を縦方向に複数配置し、前記複数の収容容器のうち一の収容容器から前記蓋を取り外すことによって前記開口を開放して前記被収容物の挿脱を可能とする、前記蓋の開閉システムであって、
    前記収容容器を支持すると共に所定の方向に前記収容容器を移動可能な収容容器支持機構と、
    外部空間と分離され、塵が管理されて前記被収容物を搬送する機構が収容される微小空間と、
    前記収容容器支持機構に前記収容容器をロードする位置近傍に前記外部空間の側の開口部である外部空間側開口部を有すると共に前記微小空間と連通して前記微小空間側に開口する微小空間側開口部を有するトンネルと、
    前記蓋と当接して前記蓋を保持する保持機構を有し、前記トンネル内に配置されて前記所定の方向と直交し前記被収容物の延在面と平行な回転軸周りに回動して前記トンネルの略閉鎖状態を解除可能なドアと、
    前記収容容器支持機構上面に配置されて前記収容容器底面を吸着保持可能な吸着手段と、を有し、
    前記吸着手段が前記収容容器を吸着保持する位置は前記収容容器支持機構が前記収容容器を前記微小空間に最も近い位置まで搬送した際であっても前記トンネル内に侵入しない位置とされていることを特徴とする蓋開閉システム。
  4. 前記吸着手段は、前記収容容器を実際に吸着保持する吸着パッドと、前記吸着パッドと前記吸着パッドに対して吸着力を供給する排気系とを接続するチューブ状部材とを有し、
    前記蓋開閉システムは、前記チューブ状部材において前記収容容器支持機構の動作に伴って撓む領域を略閉鎖空間に収容する箱状部材を更に有することを特徴とする請求項1乃至3何れかに記載の蓋開閉システム。
  5. 前記収容容器支持機構において前記収容容器を直接支持する部材は、平板状の部材であって、前記箱状部材は前記平板状の部材の裏面に配置されて前記収容容器支持機構とは独立して前記蓋開閉システムに対して固定されていることを特徴とする請求項4に記載の蓋開閉システム。
  6. 被収容物を内部に収容可能であって垂直方向に延在する一面に開口を有する略箱状の本体と、前記本体から分離可能であって前記開口を塞いで前記本体と共に密閉空間を形成する蓋と、を備える収容容器を縦方向に複数配置し、前記複数の収容容器のうち一の収容容器から前記蓋を取り外すことによって前記開口を開放して前記被収容物の挿脱を可能として、前記収容容器に対して前記被収容物を挿脱し、前記収容容器外部において前記被収容物に所定の処理を施す被収容物の処理方法であって、
    塵が管理された微小空間と、
    前記微小空間内に配置された被収容物の搬送機構と
    前記微小空間に設けられた開口部を略閉鎖すると共に前記蓋を保持可能なドアと、
    前記収容容器を支持して前記収容容器を所定の方向に駆動し、前記蓋を前記ドアに保持させる支持機構と、を有する蓋開閉システムを用い、
    前記収容容器を支持機構に支持させて当該支持機構に対して前記収容容器を固定し、
    前記支持機構を駆動させて前記蓋を前記ドアに当接させて前記ドアに前記蓋を保持させ、
    前記支持機構と前記ドアとを前記所定の方向において相対駆動させて、前記収容容器と前記蓋とを分離し、
    前記蓋及びドアを前記所定の方向と直交し且つ前記被収容物の延在面に含まれる軸周りに回動させて前記収容容器の駆動領域から前記蓋及びドアを退避させ、
    前記収容容器を前記所定の方向に駆動させて前記被収容物の挿脱位置に配置する工程を有し、
    前記収容容器の蓋開閉に伴う動作は前記微小空間に連通するトンネル内で実施され、
    前記収容容器は前記支持機構に設けられた吸着手段によって吸着保持されることで固定されており、前記吸着手段が前記収容容器を吸着保持する位置は前記収容容器が前記被収容物の挿脱位置に配置された際に、前記トンネルの外部に位置することを特徴とする被収容物の処理方法。
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