JP2005325374A - 金属超微粒子連鎖体の製造方法、これを用いて作製した金属超微粒子連鎖体及び金属成分含有溶液 - Google Patents

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【課題】 複数の超微小な粒子が集まって集合体をつくりかつ集合体を含む複合金属微粒子を一般に手に入りやすい素材でかつ温和な条件で合成でき、その溶液が高い分散安定性をもち、工業的規模で製造できるようにした金属超微粒子連鎖体及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】 (1)金属イオン源と、金属イオンに配位可能な官能基を有する有機化合物とを環状ケトン類に均一に混合する工程、
(2)上記金属イオンを還元し金属微粒子混合物を形成する工程、
を含むことを特徴とする金属超微粒子連鎖体とその製造方法、及び金属成分含有溶液。
【選択図】 なし


Description

本発明は金属超微粒子連鎖体及びその製造方法に係り、特に分散安定性に優れ工業的規模で製造できるようにした金属超微粒子連鎖体とその製造方法、及び金属成分含有溶液に関する。
粒子径が100nm以下の金属超微粒子の製造方法としては、金属を真空中あるいは若干のガスの存在下で蒸発させることによって気相中から金属の超微粒子を凝結させて、超微細な金属微粒子を得るようにしたものが一般に知られている。しかしながら、金属を蒸発させるために電子ビーム、ブラズマ、レーザー、誘導加熱等の装置が必要なのでコストが高くなってしまう等の問題があった。
また、上記金属超微粒子を用いる場合は、単独で空気中に取り出すと凝集してしまうため、界面活性剤などを用いて溶剤中に分散して用いなければならないが、保存性など分散安定性という面では不十分であった。そのため、金属塩を有機物の被覆(保護)剤共存下、溶液中あるいは固形の有機物中で還元し金属超微粒子を形成する検討がなされている。
上記の有機物の被覆で被覆された金属超微粒子の形態としては、これまで微粒子が単独で分散したものが主に検討されてきた。一方、透明性と導電性を兼ね備えた薄膜などへの応用、磁性体への応用などの点から、複数の金属超微粒子が一次元あるいは分岐した連鎖状に連なった構造を有する凝集体(以下、連鎖状凝集体)が求められてきている。
上記のような金属超微粒子の練鎖状凝集体得る方法として、気相中から金属超微粒子を作製する方法では、生成した微粒子は二次凝集を起こして大きな塊を生じてしまいコントロールが困難である。
一方、溶液中で金属超微粒子の連鎖状凝集体を作成する方法としては様々あるが、例えば、特許文献1に例示されている方法が挙げられる。すなわち、金属塩の水溶液をpH5〜7に調整した上でこの水溶液に金属イオンに対して0.5〜3倍モル当量の還元剤を添加する方法である。金属塩水溶液のpHが7より大きい場合、または還元剤が3倍モル当量よりも多いと、金属微粒子自体の粒成長が進みすぎ、沈殿を生じる。また、40℃から分散媒の沸点までの温度で加熱する方法やアルコールなどの有機化合物を展開して分散媒の極性を制御するなどする方法があるが、これらは最適な条件を金属微粒子の種類によって適宜最適条件を見つける必要がある。さらに、以上の方法で作製された金属微粒子の連鎖状凝集体は直鎖状のものだけでなく、一般的には分岐鎖状、環状、それらの複合化したものの混合物となる。
また、特に化学的に金属の還元を行い直鎖状の金属微粒子を得る方法として、特許文献2や非特許文献1に示されるような方法がある。しかしこれらの方法では、自己組織化して金属微粒子生成時のテンプレートとなる特殊な材料を特殊な条件下で使用する必要があり、より簡便な作成方法が必要となっていた。
特開2000−124662 特開2002−266007
Langmuir, 1998, 14 7359-7363
上記に列記した金属超微粒子の連鎖状凝集体作製方法では、特殊な条件や化合物が必要となり、必ずしも工業的に安定かつ安価に作製できなかった。
本発明は上記事情に鑑みて為されたもので、複数の超微小な粒子が集まって集合体をつくりかつ集合体を含む複合金属微粒子を一般に手に入りやすい素材でかつ温和な条件で合成でき、その溶液が高い分散安定性をもち、工業的規模で製造できるようにした金属超微粒子連鎖体及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は以下〔1〕〜〔6〕に記載のものに関する。
〔1〕(1)金属イオン源と、金属イオンに配位可能な官能基を有する有機化合物とを環状ケトン類に均一に混合する工程、
(2)上記金属イオンを還元し金属微粒子混合物を形成する工程、
を含むことを特徴とする金属超微粒子連鎖体の製造方法。
〔2〕金属イオン源として、金属塩及び金属錯体から選ばれる1種又は2種以上を用いることを特徴とする〔1〕記載の金属超微粒子連鎖体の製造方法。
〔3〕金属イオンに配位可能な官能基を有する有機分子として、界面活性剤及び分散剤から選ばれる1種又は2種以上を用いることを特徴とする〔1〕又は〔2〕記載の金属超微粒子連鎖体の製造方法。
〔4〕少なくとも平均粒径が1〜50nmの金属コア部が複数直鎖状に連なった凝集コア部と、これらを被覆する有機物層からなることを特徴とする金属超微粒子連鎖体。
〔5〕平均粒径が1〜50nmの金属コア部と、該コア部が複数連なった凝集コア部と、これらを被覆する有機物層からなることを特徴とする金属超微粒子連鎖体混合物。
〔6〕〔4〕または〔5〕記載の金属超微粒子連鎖体を溶媒に均一に分散させたことを特徴とする金属成分含有溶液。
本発明の金属超微粒子連鎖体の製造方法によれば、特殊な材料や条件を使用せずとも、複数の超微小な粒子が集まって集合体をつくり、かつその集合体を含む複合金属微粒子の溶液が高い分散安定性をもつ。
本発明における発明の第一は、金属超微粒子連鎖体の製造方法に関するものである。以下、工程順に説明する。
[第1工程] 金属イオンに配位可能な官能基を有する有機化合物を有機溶剤として環状のケトン類に溶解し、続いてこれと金属イオン源を混合する。
ここで、金属イオンに配位可能な官能基を有する有機化合物の官能基とは、金属に強く親和するものなら特に限定されず使用できる。例えば第3級アミノ基、第4級アンモニウム、アミド基、塩基性窒素原子を有する複素環基、ヒドロキシル基、メルカプト基、カルボキシル基、ニトリル基があげられる。これらは、有機分子の主鎖中、側鎖中、あるいは分子末端にひとつ以上あれば良く、また二種以上存在しても良い。例としては、ポリビニルホルマール、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、ポリアミドなどの高分子やこれらを構造中に含む共重合体、可溶性ポリイミド、ポリアミド酸、界面活性剤、顔料分散剤等が挙げられる。
本発明の発明者は、上記金属イオンに配位可能な官能基を有する有機化合物を溶解する有機溶剤として環状のケトン類を用いることにより、還元法にて金属超微粒子連鎖体を得ることができることを見出した。例としては、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等が挙げられるが、これらに限らず使用できる。また、これらの中から選ばれる二種以上の溶剤を混合して用いても良い。これらの環状のケトンを溶剤として使用することにより、なぜ金属超微粒子連鎖体が形成されるかは理論的にいまだ明らかでないが、水および有機化合物の溶解性のバランスが起因しているものと推測される。
金属イオン源としては、Cu,Ag,Au,In,Si,Ti,Ge,Sn,Fe,Co,Ni,Ru,Rh,Pd,Os,Ir,Pt,V,Cr及びBiの金属塩、より好ましくは炭酸塩、蟻酸塩または酢酸塩などが有り、さらにそれらの水溶液を挙げることができる。例えば、塩化金酸、硝酸銀、酢酸銀、過塩素酸銀、塩化白金酸、演歌白金酸カリウム、塩化銅(II)、酢酸銅(II)、硫酸銅(II)、等であるが、これらに限らず使用できる。また、これらの中から選ばれる、二種以上の金属イオン源を用いても良い。金属としてより好ましくは、Cu,Ag,Auである。
[第2工程] 続いて、第一工程で得られた溶液中の金属イオンを還元し金属微粒子を形成して有機物との複合体あるいは混合物を形成する。
上記還元の方法としては、特に限定されず例えば化合物を添加して化学的に還元する方法、高圧水銀灯などを用いて光を照射する方法、金属イオン源が低温分解性の有機金属塩の場合、分解還元温度以上で且つ前記有機物あるいは溶剤の分解温度以下で加熱する方法をとることができる。
ここで化学的に還元する化合物(還元剤)としては、通常還元剤として使用される水素化ホウ素ナトリウム等のアルカリ金属水素化ホウ素塩、ヒドラジン化合物、クエン酸又はその塩、コハク酸又はその塩等が使用できる。また、通常の還元剤ではないが、アルコール類やアミン類を還元助剤あるいは還元剤として用いることもできる。アルコールとしては、特に限定されるものではないがメタノール、エタノール、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。これらは、溶剤として兼ねることもできる。また、アミンとしては、これも特に限定されるものではないが二級以上のアミンが好ましく、特に二級以上のアルカノールアミンが好ましい。上記アミンの例としては、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、ピロール、ブタノールアミン、メチルアミノエタノール、ジメチルアミノエタノール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール等がある。
上記還元剤として水素化ホウ素ナトリウムを用いる場合、常温で還元を行うことができる。クエン酸又はその塩、およびコハク酸又はその塩を用いる場合は、アルコールの存在下で加熱還流する。上記金属イオン源の化合物1molに対し1〜50molが好ましい。1mol未満であると十分に還元されず、50molを超えると凝集安定性が損なわれる。より好ましくは1.5〜10molである。
上記還元剤としてアルコールを用いる場合、アルコールの沸点に応じた温度で還流を行う。添加量は、上記溶液に対し、5〜60vol%、好ましくは10〜40vol%である。また、アミンを用いる場合は、20〜80℃程度の温和な条件で加熱することで還元を行うことができる。上記アミンの添加量は、上記金属イオン源の化合物1molに対し1〜50molが好ましい。1mol未満であると十分に還元が行われず、50molを超えると凝集安定性が損なわれる。より好ましくは2〜8molである。
還元の方法として高圧水銀灯などを用いて光を照射する場合は、アルコールの存在下で行うと還元が促進される。アルコールを用いる場合は、その添加量は、上記溶液に対し、5〜60vol%、好ましくは10〜40vol%である。また、上記還元反応は還元雰囲気あるいは、脱酸素雰囲気下で行うことが好ましい。
上記金属イオンの還元により、平均粒径が1〜50nm程度の金属微粒子をコアとし、上記金属イオンに配位可能な官能基を有する有機化合物がその周りを取り囲んだ金属微粒子混合物を含む溶液が形成される。
続いて、残存するイオンや還元剤、あるいは溶剤を除去する。例えば、金属イオンに配位可能な官能基を有する有機化合物の貧溶媒に、上記金属微粒子混合物溶液を滴下、再沈する等の方法をとることができる。また、溶剤を減圧下で除去し、沈殿した生成物を捕集しても良い。得られた金属微粒子混合物を乾燥し、トルエンに再溶解した後、ろ過して不溶物を除去する。さらに、溶媒抽出あるいはさらに陰イオンあるいは陽イオン交換樹脂をとうして残存イオンの除去を行う。さらに、これに透析を行うこともできる。最後にトルエンを除去して目的の金属超微粒子連鎖体単体として使用してもよく、他の溶剤に溶解することもできる。
本発明における発明の第2は、金属超微粒子連鎖体に関するものである。ここで金属超微粒子連鎖体とは、図1に模式的に示すような2個以上の球形金属コア部が連なって構成されているものである。図1(a)は直鎖状であり、(b)は分岐鎖状の金属超微粒子連鎖体を示す。これらは代表的な形状を示すものであって、本発明における金属超微粒子連鎖体がこれに制限されるものではない。これらを形成する球形金属コア部の平均粒径は1〜50nmであり、それらはすべて同じ径でも良いし異なった径のコアからなっても良い。また、全ての金属超微粒子連鎖体の構成される粒子数が同じであっても良いし、また異なっていても良い。連結している粒子数は2個以上ならばよく、より好ましくは2個以上20個以下である。連鎖体の全長は200nmとなるものが好ましく、より好ましくは150nm以下である。200nmを超えると溶剤への分散性が悪くなる。さらに、これらの金属超微粒子連鎖体のほかに、単一の粒子が含まれていても良い。
金属超微粒子連鎖体の金属コア部を形成する金属としては、Cu,Ag,Au,In,Si,Ti,Ge,Sn,Fe,Co,Ni,Ru,Rh,Pd,Os,Ir,Pt,V,Cr及びBi等がある。これらは、単独で、あるいは2種以上が単独で金属コア部を構成していても良いし、ひとつの金属コア部に2種以上の金属が含まれていても良い。また、表面などの一部が酸化していても良い。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれによって制限されるものではない。
(実施例1)
第一工程:ソルスパース24000GR(アビシア(株)製、顔料用高分子分散剤の商品名)10gをシクロヘキサノン(和光純薬(株)製、試薬)900mLに均一に溶かす。得られた溶液にイオン源として1N硝酸銀水溶液(和光純薬(株)製、試薬)100mLを加える。
第二工程:上記で得られた溶液に還元剤としてジメチルアミノエタノール(和光純薬(株)製、試薬)50mLを加え、室温で4時間攪拌反応を行う。続いて、イオン交換水中に上記溶液を滴下、樹脂組成物を再沈させる。沈殿物をロ別して乾燥した後に、トルエンへ再溶解する。トルエン溶液を、5ミクロンのメンブランフィルタを通すことで不溶物を除去する。さらに分液ロートで得られた溶液と水を混合し、水相へ残存イオンとジメチルアミノエタノールを移相することで洗浄する。数回同様の操作を行い洗浄し、最後にトルエン溶液を乾燥して金属微粒子混合物14gを得た。得られた粉末をTEM(透過型電子顕微鏡)で観察したところ、平均粒径約25nmの銀粒子が図2に示す直鎖状あるいは分岐鎖状につらなった金属超微粒子連鎖体が樹脂中に生成していることを確認した。
(実施例2)
第一工程にてシクロヘキサノンのかわりにシクロペンタノン(和光純薬(株)製、試薬)を用いたほかは、実施例1と同様にして金属微粒子混合物14gを得た。得られた粉末をTEM(透過型電子顕微鏡)で観察したところ、平均粒径約25nmの銀粒子が図2と同様、直鎖状あるいは分岐鎖状につらなった金属超微粒子連鎖体が樹脂中に生成していることを確認した。
(実施例3)
第一工程にて1N硝酸銀水溶液の代わりに塩化金酸4水和物(和光純薬(株)製、試薬)を調整した1N塩化金酸水溶液100mLを用いたほかは、実施例1と同様にして金属微粒子混合物14gを得た。得られた粉末をTEM(透過型電子顕微鏡)で観察したところ、平均粒径約25nmの銀粒子が図2と同様、直鎖状あるいは分岐鎖状につらなった金属超微粒子連鎖体が樹脂中に生成していることを確認した。
(実施例4)
第一工程にて酸無水物として4,4‘-(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビス(フタル酸二無水物)(アルドリッチ製)とジアミンとしてシリコーン骨格ジアミン(X-22-161AS、信越化学製)、および2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP、和歌山精化工業製)を、モル比で10:7:3の割合で作成した有機溶剤可溶性ポリイミドを使用したほかは、実施例1と同様にして金属微粒子混合物14gを得た。得られた粉末をTEM(透過型電子顕微鏡)で観察したところ、平均粒径約25nmの銀粒子が図2と同様、直鎖状あるいは分岐鎖状につらなった金属超微粒子連鎖体が樹脂中に生成していることを確認した。
(比較例1)
第一工程:ソルスパース24000GR(アビシア(株)製、顔料用高分子分散剤の商品名)10gをアセトン(和光純薬(株)製、試薬)900mLに均一に溶かす。得られた溶液にイオン源として1N硝酸銀水溶液(和光純薬(株)製、試薬)100mLを加える。
第二工程:上記で得られた溶液に還元剤としてジメチルアミノエタノール(和光純薬(株)製、試薬)50mLを加え、室温で4時間攪拌反応を行う。続いて、イオン交換水中に上記溶液を滴下、樹脂組成物を再沈させる。沈殿物をロ別して乾燥した後に、トルエンへ再溶解する。トルエン溶液を、5ミクロンのメンブランフィルタを通すことで不溶物を除去する。さらに分液ロートで得られた溶液と水を混合し、水相へ残存イオンとジメチルアミノエタノールを移相することで洗浄する。数回同様の操作を行い洗浄し、最後にトルエン溶液を乾燥して金属微粒子混合物14gを得た。得られた粉末をTEM(透過型電子顕微鏡)で観察したところ、独立した平均粒径約4nmの銀粒子が樹脂中に生成していることを確認した。
(比較例2)
第一工程にてシクロヘキサノンのかわりにトルエン(和光純薬(株)製、試薬)を用いたほかは、実施例1と同様にして金属微粒子混合物14gを得た。得られた粉末をTEM(透過型電子顕微鏡)で観察したところ、独立した平均粒径約4nmの銀粒子が樹脂中に生成していることを確認した。
以上の比較例1と実施例1および2との比較から、同じケトン系溶媒を用いた場合においても環状ケトンを用いた実施例1の時のみ、金属超微粒子連鎖体を形成することができる。また、同様にして比較例2と実施例1および2との比較から、同じ水に難溶性の溶剤を用いた場合においても、環状ケトンを用いた実施例1の時のみ、金属超微粒子連鎖体を形成することができる。
本発明の製造方法で作られる金属超微粒子連鎖体の模式図である。 実施例1で作成された金属超微粒子連鎖体のTEM写真である。

Claims (6)

  1. (1)金属イオン源と、金属イオンに配位可能な官能基を有する有機化合物とを環状ケトン類に均一に混合する工程、
    (2)上記金属イオンを還元し金属微粒子混合物を形成する工程、
    を含むことを特徴とする金属超微粒子連鎖体の製造方法。
  2. 金属イオン源として、金属塩及び金属錯体から選ばれる1種又は2種以上を用いることを特徴とする請求項1記載の金属超微粒子連鎖体の製造方法。
  3. 金属イオンに配位可能な官能基を有する有機分子として、界面活性剤及び分散剤から選ばれる1種又は2種以上を用いることを特徴とする請求項1又は2記載の金属超微粒子連鎖体の製造方法。
  4. 少なくとも平均粒径が1〜50nmの金属コア部が複数直鎖状に連なった凝集コア部と、これらを被覆する有機物層からなることを特徴とする金属超微粒子連鎖体。
  5. 平均粒径が1〜50nmの金属コア部と、該コア部が複数連なった凝集コア部と、およびこれらを被覆する有機物層からなることを特徴とする金属超微粒子連鎖体混合物。
  6. 請求項4または5記載の金属超微粒子連鎖体を溶媒に均一に分散させたことを特徴とする金属成分含有溶液。

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