JP2005324422A - 発泡成形品およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】外観特性に優れ、かつ、接合平面を有する成形品に適した構造を有する発泡成形品およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】被接合物に接合される接合平面15を有する発泡成形品1である。接合平面15を略垂直に投影した領域の部分である接合平面形成部12の発泡倍率よりも、接合平面形成部12に隣接する部分である一般部11の発泡倍率が高い。接合平面形成部12と一般部11との間には、接合平面15を設けた面と同じ側の面から窪んだ溝部18が形成されている。接合平面形成部12の発泡倍率をA、一般部11の発泡倍率をBとした場合、B/A=1.01〜2.5であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば車両用のサイドモールなどの被接合物に接合される接合平面を有する発泡成形品およびその製造方法に関する。
例えば、車両用のサイドモールとしては、発泡させることなく、中実の状態で成形された成形品が広く用いられている。すなわち、従来の中実のサイドモール9は、図11に示すごとく、例えば、断面略弓形のアーチ部90を有し、その凹側の面を裏面として用いる。また、サイドモール9は、そのアーチ部90の両端にある接合平面形成部91の裏面側にリブ915を複数設け、その先端面911を接合面として、両面テープ99等を貼り付けて車両ボディに接合される。
ところで、上記サイドモールの車両ボディへの接合性を高めるためには、リブ915を肉厚にするか、あるいは、リブ形状ではなく中実の厚肉部にして、両面テープ99との接触面積を増大させる必要がある。
しかしながら、いずれの場合にも、アーチ部90の意匠面にヒケが生じやすくなり、外観特性が低下するという問題がある。
また、上記サイドモールのような樹脂成形品においては、軽量化等を目的として発泡成形品へ転換することが求められている。しかしながら、単に発泡成形品に転換しただけでは、形状が安定しなかったり、十分な剛性が得られなかったりする場合がある。特に、サイドモールのように接合面を有している成形品に最適な発泡成形品の構造、および製造方法については、これまで十分に検討されていなかった。なお、発泡成形の方法としては、従来より種々の提案がある(特許文献1、2参照)。
特願平8−244066号公報 特願平10−180825号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、外観特性に優れ、かつ、接合平面を有する成形品に適した構造を有する発泡成形品およびその製造方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、被接合物に接合される接合平面を有する発泡成形品であって、
上記接合平面を略垂直に投影した領域の部分である接合平面形成部の発泡倍率よりも、該接合平面形成部に隣接する部分である一般部の発泡倍率が高く、
かつ、上記接合平面形成部と上記一般部との間には、上記接合平面を設けた面と同じ側の面から窪んだ溝部が形成されていることを特徴とする発泡成形品にある(請求項1)。
本発明の発泡成形品は、上記のごとく、一般部の発泡倍率よりも、接合平面形成部の発泡倍率が低く、低倍率又は中実に近い状態に維持されている。これにより、上記接合平面を有する上記接合平面形成部は剛性が高く、形状安定性に優れている。そのため、被接合物へ接合した際に安定した接合状態が得られる。また、上記接合平面の平坦性も向上させることができ、両面テープ等の接着部材との密着性が高まって、接着性向上を図ることができる。
また、上記一般部の発泡倍率を高くしているので、その製造時においてヒケ等の外観不良を防止することができる。これは、上記一般部を高発泡とするための発泡圧力が、一般部だけでなく接合平面形成部および接合平面形成部と一般部との境界部分にも作用し、ヒケを防止すると共に外観特性全体を向上させるためであると考えられる。
また、上記一般部と上記接合平面形成部との間には、上記溝部が形成されている。この構造を採用することによって、製造時において上記の発泡倍率の制御を安定して行うことができる。
また、従来中実品であったものを本発明の発泡成形品に置き換えることによって、上記のごとく被接着物との接合性を高めることができる上、軽量化および使用材料低減によるコストダウンをも図ることもできる。
第2の発明は、被接合物に接合される接合平面を有し、該接合平面を略垂直に投影した領域の部分である接合平面形成部の発泡倍率よりも、該接合平面形成部に隣接する部分である一般部の発泡倍率が高く、上記接合平面形成部と上記一般部との間には、上記接合平面を設けた面と同じ側の面から窪んだ溝部が形成されている発泡成形品を製造する方法であって、
固定型および該固定型に対して相対的に進退する移動型を有し、上記発泡成形品を形成するためのキャビティを備え、該キャビティにおける上記接合平面を形成する平キャビティ面に隣接するように上記移動型を配置して該移動型を上記一般部に対面させており、かつ、上記平キャビティ面における上記移動型との境界部分には、上記溝部を形成するための突起部を形成してなる金型を用い、
上記キャビティ内に発泡剤を含有させた合成樹脂材料又は発泡用ガスを含有させた合成樹脂材料を射出し、その後、上記移動型を後退させて上記一般部の容積を増加させることにより発泡を促すことを特徴とする発泡成形品の製造方法にある(請求項6)。
本発明の製造方法では、上記固定型と移動型とを備えた金型を用い、上記のごとく発泡剤又は発泡用ガスを含有させた合成樹脂材料を上記キャビティに射出する。このとき、上記一般部に対向した上記移動型は前進状態にしておき、キャビティの容積は最小にしておく。
次に、上記合成樹脂材料の射出が完了した後に、上記移動型を後退させ、キャビティにおける上記一般部の容積を増加させる。これに伴って、発泡剤又は発泡用ガスを含有している上記合成樹脂材料は、上記発泡剤又は発泡用ガスが膨張しようとする圧力によって上記一般部において集中的に発泡する。
ここで注目すべき点は、上記平キャビティ面には、上記移動型との境界部分に、上記突起部を設けてあることである。これにより、上記移動型が後退した後においても、上記突起部がいわゆる堰の役割を果たし、接合平面形成部に位置する材料が一般部に向けて容易に移動することを抑制する。そのため、発泡が起こる位置を一般部に集中させることができ、上記の発泡倍率の差違をより明確に発現させることができる。
なお、上記接合平面形成部に位置する材料も、上記堰のない部分から一般部に向かって圧力を解放するように若干の発泡を起こそうとする。これらの発泡の圧力により、成形時のヒケ発生を抑制することができ、得られる外観特性を向上させることができる。
そして、得られた発泡成形品の接合平面形成部は、成形時に容積を変化させずに低発泡の状態で形成されている。そのため、接合平面形成部に設けられた接合平面の平坦性を十分に得ることができ、被接合物との接着性向上を図ることができる。
第1の発明の発泡成形品としては、上記発泡成形品は、上記一般部の一端又は両端に上記接合平面形成部を設けてなる構造をとることができる(請求項2)。例えば、接合平面を一般部の両端に設ける構造としては、後述するごとく、一般部を接合平面から浮かして略弓形とすることができる。ここでいう略弓形(アーチ形状)は、略コ字状、略山形状を含み、両端の間のいずれかの部分が浮き上がったような様々な形状を含む概念である。また、一般部を浮かさずに接合平面と略面一に一般部を設けることも可能である。また、接合平面を一般部の一端のみに設けることもできる。この場合にも、一般部を接合平面から浮かして全体形状を略L字状にしてもよいし、一般部を浮かさずに接合平面と略面一にすることもできる。
特に、上記発泡成形品は、断面形状が略弓形のアーチ部を有すると共に、上記接合平面を上記アーチ部の凹側の面における両端に設けてなることが好ましい(請求項3)。この場合には、特に、上記発泡倍率の差異を設けることが有効である。ここでいう略弓形のアーチ部は、上述したごとく、略コ字状、略山形状を含み、両端の間のいずれかの部分が浮き上がったような様々な形状を含むものである。
また、上記発泡成形品においては、上記接合平面形成部の発泡倍率をA、上記一般部の発泡倍率をBとした場合、B/A=1.01〜2.5であることが好ましい(請求項4)。上記B/Aが1.01未満の場合には、上記接合平面形成部よりも上記一般部の発泡倍率を高めたことによる上述した効果が十分に得られないという問題がある。一方、上記B/Aが2.5を超える場合には、製品としての強度が得られなくなったり、表面に発泡層が出現し、外観特性を満足できなくなるという問題がある。
この発泡倍率の測定の方法としては、たとえば、上記接合平面形成部と一般部の密度を測定することによって算出することができる。
また、上記発泡成形品は、車両のボディに接合されるサイドモールであることが好ましい(請求項5)。サイドモールは、上記接合平面を裏面に有する形状が適しており、上記のごとく発泡倍率を制御した構成をとることによる効果が非常に有効である。
また、第2の発明においても、上記発泡成形品は、断面形状が略弓形のアーチ部を有すると共に、上記接合平面を上記アーチ部の凹側の面における両端に設けてなり、上記移動型は、2つの上記平キャビティ面に挟まれるように配置されていることが好ましい(請求項7)。この場合には、特に上記製造方法の作用効果が有効である。
また、上記キャビティには、予め予圧用ガスを充填して予圧を与えておき、その後上記射出を行うことが好ましい(請求項8)。この場合には、上記合成樹脂材料を上記キャビティに射出した際に、上記予圧用ガスによる予圧によって、合成樹脂材料にカウンタープレッシャーと呼ばれる圧力が付与される。そのため、比較的低圧で射出しても、射出された合成樹脂材料が適度に加圧される。これにより、成形品の外周面近傍は、最終的にいわゆるスキン層として中実状態で硬化し、外観特性を向上させることができる。
また、上記合成樹脂材料に含有させる発泡剤としては、NaHCO3(炭酸ナトリウム)、アゾジカルボンアミド、その他の種々の材料を適用することができる。
また、上記合成樹脂材料に含有させる発泡用ガスとしては、たとえば炭酸ガス(CO2)、窒素ガス(N2)その他の不活性なガスを用いることができる。
また、上記カウンタープレッシャーを付与するための上記予圧用ガスとしても、上記発泡用ガスと同様のガスを適用することができる。
また、上記予圧用ガスによって付与する予圧は、0.1〜1.0MPaの範囲とすることが好ましい。予圧が0.1MPa未満の場合には、十分なカウンタープレッシャーを付与することができず、一方、1.0MPaを超える場合には、発泡が抑制されてしまうという問題がある。
また、上記合成樹脂材料としては、たとえば、ポリプロピレン(PP)等の熱可塑性オレフィン樹脂(TPO)、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー等の様々な合成樹脂を適用することができる。また、これには、Na2CO3等の発泡核剤などを添加することができる。
また、上記移動型は、少なくとも上記平キャビティ面よりも高温に維持することが好ましい(請求項9)。この場合には、上記移動型に対面する一般部の材料を接合平面形成部よりも高温にしてより発泡しやすい状態にすることができるので、さらに一般部を集中的に高発泡とすることができる。
上記移動型の温度の好適な範囲は、合成樹脂材料の種類によっても異なるが、概ね20〜60℃の範囲である。一方、移動型以外の部分は、30〜80℃の範囲に維持することが好ましい。
(実施例1)
本発明の実施例に係る発泡成形品及びその製造方法につき、図1〜図6を用いて説明する。
本例の発泡成形品1は、図1に示すごとく、被接合物に接合される接合平面15を有する発泡成形品である。
上記接合平面15を略垂直に投影した領域の部分である接合平面形成部12の発泡倍率よりも、接合平面形成部12に隣接する部分である一般部11の発泡倍率が高い。そして、接合平面形成部12と一般部11との間には、接合平面15を設けた面と同じ側の面から窪んだ溝部18が形成されている。
以下、さらに詳説する。
発泡成形品1は、断面形状が略弓形のアーチ部10を有すると共に、上記接合平面15をアーチ部10の凹側の面における両端に設けてなる。そして、上記アーチ部10の両端における接合平面15から立設した部分である接合平面形成部12の発泡倍率よりも、該接合平面形成部12に挟まれた一般部11の発泡倍率が高い。
具体的な発泡倍率としては、上記接合平面形成部の発泡倍率をA、上記一般部の発泡倍率をBとした場合、B/A=1.01〜2.5の範囲にはいるように調整した。
また、一般部11と接合平面形成部12との間には、アーチ部10の凹側の面(裏面)から窪んだ溝部18が形成されている。
また、本例の発泡成形品1は、同図に示すごとく、アーチ部10の表面における上記溝部18に対向する部分に意匠線19を設けてある。これにより、たとえ万が一にもわずかなヒケが生じたとしても意匠線19によって外観上問題ないようにしてある。
また、図1に示すごとく、上記アーチ部10は、発泡をほとんど起こしていない薄皮状のスキン層19が外周面全周にわたって形成されている。
また、本例の発泡成形品1は、車両のボディに接合されるサイドモールであって、上記接合平面15に両面テープを貼設してこれによって被接合物である車両のボディに接合されるように構成されている。
次に、上記発泡成形品1を製造する方法について説明する。
本例では、図2に示すごとく、射出装置5として、スクリュー51を内蔵すると共に、発泡剤を導入する発泡剤導入部54を有する装置を用いた。
上記射出装置5の先端には、金型6が接続されている。
本例の金型6は、図2に示すごとく、可動型61及び固定型62を有しており、これらの間において発泡成形品1を形成するためのキャビティ8を設けてある。
上記可動型61は、同図に示すごとく、本体部610と、上記2つの接合平面15を形成する平キャビティ面82を有する左右一対のイジェクト型612と、これらに挟まれるように配置された移動型615とを組み合わせて構成されている。
移動型615は、アーチ部10の凹側の面における一般部11のみに対面するように配置されており、図示しないアクチュエータによって本体部610に対して進退可能に構成されている。
なお、本例における可動型61と固定型62とは、成形時には固定使用されるものであり、いずれも本願の第2の発明における固定型の概念に含まれるものである。
上記イジェクト型612は、同図に示すごとく、接合平面15を形成する平キャビティ面82における移動型615との境界部分に、上記溝部18を形成するための突起部825を形成してある。
また、イジェクト型612も、図示しないアクチュエータによって本体部610に対して前進可能になっている。しかし、これは、後述するごとく、成形品を離型する際に機能させるためのものであり、成形時には本体部610と一体化した状態のままである。
上記固定型62は、アーチ部10の凸側の面全体に対応するキャビティ面81を設けた型であり、型開き時には可動型61から遠ざかるように相対移動し、型締め時には可動型61に近づくように相対移動するように構成されている。
また、本例では、移動型615には図示しないヒータを内蔵させ、常時50℃以上の温度に維持するように加熱温調した。一方、移動型615以外の部分は、特に加熱温調はせず、移動型615よりも常に低い温度となるように構成した。
上記構成の金型6及び射出装置5を用いて上記発泡成形品1を製造するに当たっては、まず、図2に示すごとく、可動型61と固定型62とを合わせて型締めしておき、かつ、移動型615を前進させてキャビティ8の容積を最小にしておく。また、キャビティ8内には、図示しない経路から、予圧用ガスとしてのエアを予め充填して予圧を与えておく。
射出装置5においては、発泡剤としてのNaHCO3を合成樹脂材料内に導入しながらこれらを混練してスクリュー51に沿って前進させる。なお、本例では、合成樹脂材料としてPPを用い、また、NaHCO3の熱分解により発生したNa2CO3(炭酸ナトリウム)を発泡核剤として使用する。
そして、射出装置5からキャビティ8への射出が行われている際には、キャビティ8に充填された予圧用ガスによって、射出された合成樹脂材料に対して適度なカウンタープレッシャーが付与される。これにより、成形品の外表面にはいわゆるスキン層19(図1)が形成されながら、キャビティ8内に充填される。
そして、図3に示すごとく、キャビティ8が射出された合成樹脂材料100によって満たされた後、図4に示すごとく、移動型615を後退させる。これにより、キャビティ8における一般部の容積が大幅に増加する。
ここで本例の金型6は、上記のごとく、平キャビティ面82の移動型615との境界部分に、上記突起部825を設けてある。そのため、上記移動型615が後退した後においても、突起部825がいわゆる堰の役割を果たし、接合平面形成部12に位置する材料が一般部11に向けて容易に移動することを抑制する。そのため、発泡が起こる位置を一般部11に集中させることができる。
また、移動型615は、その他の部分よりも高温に維持してある。そのため、一般部11の材料を接合平面形成部12よりも高温にすることができ、発泡を起こりやすくすることができる。そのため、上記の発泡発生位置の集中をさらに高めることができる。
また、接合平面形成部12に位置する材料も、上記堰のない部分から一般部11に向かって圧力を解放するように若干の発泡を起こそうとするが、一般部11と比べると格段に発泡倍率が低くなる。
これらの発泡により、前述した図1に示すごとく、接合平面形成部12の発泡倍率よりも、該接合平面形成部12に挟まれた一般部11の発泡倍率が高い構造が得られる。また、アーチ部10は、発泡をほとんど起こしていない薄皮状のスキン層19によって外周面全周を覆われた構造となる。
また、このような発泡を起こす際の圧力により、成形時のヒケ発生を抑制することができ、得られる外観特性も優れたものとなる。
また、上記接合平面15を形成する平キャビティ面82を備えた上記イジェクト型612は、成形中においては定位置を保ったままである。そして、これに対面する接合平面形成部12は、低発泡の状態で成形される。そのため、接合平面15は、上記平キャビティ面82の平坦性を忠実に転写した状態で非常に平坦な状態で仕上がる。そのため、この接合平面15に両面テープ等を貼り付けて車両ボディに接合した場合には、その接合性を十分に得ることができる。
なお、成形完了した後には、図5に示すごとく、可動型61と固定型62とを離隔して型開きすると共に、上記イジェクト型612を本体部610から前進させて発泡成形品1を離型させる。
その後、図6に示すごとく、次の発泡成形品を成形するために、イジェクト型612を元の位置に復帰させると共に、可動型61と固定型62とを合わせて型締めする。そして、再び移動型615を前進位置に移動させて図2の状態に戻した後に、上述した一連の成形を繰り返し行うことにより、上記発泡成形品1を連続して成形することができる。
以上のように、本例においては、外観不良を抑制しながら、一般部11と接合平面形成部12の発泡倍率を制御した発泡成形品1を得ることができる。そして、この発泡成形品1においては、接合平面15を有する接合平面形成部11は剛性が高く、形状安定性に優れ、さらには、接合平面15の平坦性も向上するので、上記のごとく接着性向上を図ることができる。
また、従来中実品であったものを本例の発泡成形品1に置き換えることによって、軽量化および使用材料低減によるコストダウンをも図ることもできる。
なお、本例では、合成樹脂材料中に発泡剤を含有させ、この発泡剤による発泡(いわゆる化学発泡)を採用した。これに代えて、合成樹脂材料中に発泡用ガスとしての炭酸ガス等を含有させておき、この発泡用ガスによる発泡(いわゆる物理発泡)を採用することも可能である。
(実施例2)
本例は、実施例1における金型6に代えて、これと若干構造が異なる金型7を用いた例である。
本例で使用する金型7は、図7〜図10に示すごとく、可動型71及び固定型72を有しており、これらの間において発泡成形品を形成するためのキャビティ8を設けてある。
上記可動型71は、図7に示すごとく、本体部710と、上記2つの接合平面15を形成する平キャビティ面82を有する左右一対のイジェクト型712とを有している。そして、本体部710の中央には、一般部11のみに対面するよう突出した移動型715が一体的に形成されている。すなわち、本例においては、移動型715を含む本体部710全体が進退して、移動型715の移動を実現するように構成されている。
上記イジェクト型712は、同図に示すごとく、実施例1におけるイジェクト型612と同様である。そして、接合平面15を形成する平キャビティ面82における移動型715との境界部分に、上記溝部18を形成するための突起部825を形成してある。
金型7におけるその他の構造は、実施例1の場合と同様である。
上記構成の金型7及び射出装置5を用いて上記発泡成形品1を製造するに当たっては、まず、図7に示すごとく、可動型71と固定型72とを合わせて型締めしておき、かつ、移動型715を含む本体部710を前進させてキャビティ8の容積を最小にしておく。また、キャビティ8内には、図示しない経路から、予圧用ガスとしてのエアを予め充填して予圧を与えておく。そして、実施例1と同様にして、キャビティ8内に合成樹脂材料100を充填する。
その後、図8に示すごとく、イジェクト型712を残したまま、移動型715を含む本体部710を後退させる。これにより、キャビティ8における一般部の容積が大幅に増加する。ここで本例の金型7においても、上記のごとく、平キャビティ面82の移動型715との境界部分に、上記突起部825を設けてある。そのため、上記移動型715が後退した後においても、突起部825がいわゆる堰の役割を果たし、接合平面形成部12に位置する材料が一般部11に向けて容易に移動することを抑制する。そのため、発泡が起こる位置を一般部11に集中させることができる。
また、移動型715は、その他の部分よりも高温に維持してある。そのため、実施例1の場合と同様に、一般部11の材料を接合平面形成部12よりも高温にすることができ、発泡を起こりやすくすることができる。そのため、上記の発泡発生位置の集中をさらに高めることができる。
次に、成形完了した後には、図9に示すごとく、可動型71と固定型72とを離隔して型開きすると共に、上記イジェクト型712を本体部710からより大きく前進させて発泡成形品1を離型させる。
その後、図10に示すごとく、次の発泡成形品を成形するために、イジェクト型712を元の位置に復帰させると共に、可動型71と固定型72とを合わせて型締めする。そして、再び図7の状態に戻した後に、上述した一連の成形を繰り返し行うことにより、上記発泡成形品1を連続して成形することができる。
その他は、実施例1と同様の作用効果が得られる。
実施例1における、発泡成形品の一部切欠斜視図。 実施例1における、射出装置及び金型の構成を示す説明図。 実施例1における、金型に合成樹脂材料を充填した状態を示す説明図。 実施例1における、金型の移動型を後退させた状態を示す説明図。 実施例1における、金型から発泡成形品を離型させている状態を示す説明図。 実施例1における、金型を型締めしている状態を示す説明図。 実施例2における、金型に合成樹脂材料を充填した状態を示す説明図。 実施例2における、金型の移動型を後退させた状態を示す説明図。 実施例2における、金型から発泡成形品を離型させている状態を示す説明図。 実施例2における、金型を型締めしている状態を示す説明図。 従来例における、発泡成形品の一部切欠斜視図。
符号の説明
1 発泡成形品
10 アーチ部
11 一般部
12 接合平面形成部
15 接合平面
5 射出装置
6、7 金型
61、72 可動固定型
612、712 イジェクト型
615、715 移動型
62、72 固定型
8 キャビティ
82 平キャビティ面

Claims (9)

  1. 被接合物に接合される接合平面を有する発泡成形品であって、
    上記接合平面を略垂直に投影した領域の部分である接合平面形成部の発泡倍率よりも、該接合平面形成部に隣接する部分である一般部の発泡倍率が高く、
    かつ、上記接合平面形成部と上記一般部との間には、上記接合平面を設けた面と同じ側の面から窪んだ溝部が形成されていることを特徴とする発泡成形品。
  2. 請求項1において、上記発泡成形品は、上記一般部の一端又は両端に上記接合平面形成部を設けてなることを特徴とする発泡成形品。
  3. 請求項1又は2において、上記発泡成形品は、断面形状が略弓形のアーチ部を有すると共に、上記接合平面を上記アーチ部の凹側の面における両端に設けてなることを特徴とする発泡成形品。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、上記接合平面形成部の発泡倍率をA、上記一般部の発泡倍率をBとした場合、B/A=1.01〜2.5であることを特徴とする発泡成形品。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、上記発泡成形品は、車両のボディに接合されるサイドモールであることを特徴とする発泡成形品。
  6. 被接合物に接合される接合平面を有し、該接合平面を略垂直に投影した領域の部分である接合平面形成部の発泡倍率よりも、該接合平面形成部に隣接する部分である一般部の発泡倍率が高く、上記接合平面形成部と上記一般部との間には、上記接合平面を設けた面と同じ側の面から窪んだ溝部が形成されている発泡成形品を製造する方法であって、
    固定型および該固定型に対して相対的に進退する移動型を有し、上記発泡成形品を形成するためのキャビティを備え、該キャビティにおける上記接合平面を形成する平キャビティ面に隣接するように上記移動型を配置して該移動型を上記一般部に対面させており、かつ、上記平キャビティ面における上記移動型との境界部分には、上記溝部を形成するための突起部を形成してなる金型を用い、
    上記キャビティ内に発泡剤を含有させた合成樹脂材料又は発泡用ガスを含有させた合成樹脂材料を射出し、その後、上記移動型を後退させて上記一般部の容積を増加させることにより発泡を促すことを特徴とする発泡成形品の製造方法。
  7. 請求項6において、上記発泡成形品は、断面形状が略弓形のアーチ部を有すると共に、上記接合平面を上記アーチ部の凹側の面における両端に設けてなり、上記移動型は、2つの上記平キャビティ面に挟まれるように配置されていることを特徴とする発泡成形品の製造方法。
  8. 請求項6又は7において、上記キャビティには、予め予圧用ガスを充填して予圧を与えておき、その後上記射出を行うことを特徴とする発泡成形品の製造方法。
  9. 請求項6〜8のいずれか1項において、上記移動型は、少なくとも上記平キャビティ面よりも高温に維持することを特徴とする発泡成形品の製造方法。
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