JP2021053943A - 発泡樹脂成形品の製造装置及び製造方法 - Google Patents

発泡樹脂成形品の製造装置及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】発泡樹脂成形品を金型から取り出す際に生じ得る問題を解消し、優れた品質の外観を有する発泡樹脂成形品を製造できる製造装置及び製造方法を提供する。【解決手段】第1の金型36と第2の金型38の分離面に形成されたキャビティ46の容積を第1の容積から第1の容積よりも大きな第2の容積に大きくすることで、キャビティ内に充填された樹脂に含まれる発泡剤を発泡させる発泡樹脂成形品110の製造装置10の第2の金型は、第2の金型の内部に形成され、一端がキャビティに連通したゲート74を備える。製造装置は、キャビティ内に充填された樹脂の成形体110を第1の金型に向かう方向に押して第2の金型から樹脂の成形体を分離する第1の分離手段80と、第1の分離手段が樹脂の成形体を分離する前に、成形時にゲートに充填された樹脂の成形部分106を樹脂の成形体から分離する第2の分離手段84と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、発泡樹脂成形品の製造装置及び製造方法に関する。
発泡樹脂成形品を成形する方法としてコアバック法が知られている。このコアバック法によれば、キャビティの容積が可変の金型に発泡剤を含む樹脂(以下、「発泡樹脂」という。)を充填する。金型に充填された発泡樹脂は、金型との接触面から冷却され、スキン層が形成される。その後、キャビティ内の発泡樹脂の温度が適当な温度になった状態でキャビティ内の容積が拡大され、これによりスキン層の内側に気泡構造のコア層が形成される。このようにして得られた発泡樹脂成形品は、エジェクタピンによって金型から押し出される。
特開平5−42610号
コアバック法により成形された樹脂成形品は、一方の金型に設けたエジェクタピンによって金型から押し出される。このとき、エジェクタピンによって加えられた力はスキン層を介してコア層に伝達され、コア層の気泡が加圧される。その結果、気泡がエジェクタピンから加えられた力によって破裂したり、エジェクタピンで押された領域の発泡ガスが周辺に広がってスキン層をコア層から剥離したり、発泡樹脂成形品の表面が膨れて成形品の外観が損なわれるおそれがある。
そこで、本発明は、発泡樹脂成形品を金型から取り出す際に生じ得る問題を解消し、優れた品質の外観を有する発泡樹脂成形品を製造できる製造装置及び製造方法を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明の実施形態に係る製造装置は、第1の金型と第2の金型の分離面に形成されたキャビティの容積を第1の容積から前記第1の容積よりも大きな第2の容積に大きくすることで、前記キャビティ内に充填された樹脂に含まれる発泡剤を発泡させる発泡樹脂成形品の製造装置であって、
前記第2の金型は、
前記第2の金型の内部に形成され、一端が前記キャビティに連通したゲートを備えており、
前記製造装置は、
前記キャビティ内に充填された樹脂の成形体を前記第1の金型に向かう方向に押して前記第2の金型から前記樹脂の成形体を分離する第1の分離手段と、
前記第1の分離手段が前記樹脂の成形体を分離する前に、成形時に前記ゲートに充填された樹脂の成形部分を前記樹脂の成形体から分離する第2の分離手段と、
を備えていることを特徴とする。
また、本発明の別の実施形態に係る製造装置は、基準方向に分離可能な複数の金型を備え、前記複数の金型の分離面に形成されたキャビティに成形材料を射出して前記キャビティに対応した形状の成形品を得る製造装置であって、
前記複数の金型は第1の金型と第2の金型を有し、
前記第1の金型の前記第2の金型に対向する第1の金型面には第1のキャビティ形成部分が形成されており、
前記第2の金型の前記第1の金型に対向する第2の金型面には、前記第1の金型と前記第2の金型が接触した状態で前記第1のキャビティ形成部分と協働して前記キャビティを形成する第2のキャビティ形成部分が形成されており、
前記第1の金型の前記第1の金型面には第1のランナ形成部分が形成されており、
前記第2の金型の前記第2の金型面には、前記第1の金型と前記第2の金型が接触した状態で前記第1のランナ形成部分と協働してランナを形成する第2のランナ形成部分が形成されており、
前記第2の金型は、前記第2のランナ形成部分と前記第2のキャビティ形成部分とを連通するゲートを備えており、
前記第2の金型は、前記第2のキャビティ形成部分から前記キャビティに進出可能な第1のエジェクタと、前記第1のエジェクタが前記キャビティに進出する前に、前記第2のランナ形成部分から前記ランナに進出可能な第2のエジェクタとを備えている、ことを特徴とする。
本発明によれば、ゲートに充填された樹脂の成形部分をキャビティ内に充填された樹脂の成形体から分離し、コア層のガスを排出することで、発泡樹脂成形品を金型から取り出す際に生じ得る問題を解消し、優れた品質の外観を有する発泡樹脂成形品を製造できる製造装置及び製造方法を提供できる。
実施形態に係る発泡樹脂成形品の射出成形装置の概略構成を示す概略図。 図1に示す射出成形装置の金型の概略構成を示す概略図。 図1に示す射出成形装置の金型の概略構成を示す概略図。 図1に示す射出成形装置の金型の概略構成を示す概略図。 図1に示す射出成形装置の金型の概略構成を示す概略図。 他の実施形態に係る発泡樹脂成形品の射出成形装置の金型の概略構成を示す概略図。
以下、添付図面を参照して本発明に係る発泡樹脂成形品の製造装置の実施形態を説明する。
[成形装置]
図1は実施形態に係る発泡樹脂成形品の射出成形装置の概要を示す。図示する射出成形装置10は、図の右側に配置されている第1の構造(射出部)12と、図の左側に配置されている第2の構造(成形部)14を有する。
第1の構造12は溶融樹脂射出部16を含む。溶融樹脂射出部16は、図の左右方向に伸びる略円筒形状のシリンダ(バレル)18を有する。シリンダ18は、第2の構造14の近傍に射出ノズル20を有する。射出ノズル20は、後述する第2の構造14に設けた樹脂注入口22(図2〜5参照)に接続されている。
シリンダ18は、樹脂を加熱して溶融する加熱部24を備える。シリンダ18は、射出ノズル20の反対側が、発泡樹脂を供給する発泡樹脂供給部26に接続されている。
シリンダ18は、スクリュウ28を内蔵している。スクリュウ28はスクリュウ駆動部30と接続されている。
加熱部24、発泡性能樹脂供給部26、及びスクリュウ駆動部30は、制御部32に接続されており、制御部32の指令に基づいて動作が制御される。
[成形金型]
第2の構造14は、第1の構造12から供給される溶融発泡樹脂を所定の形状に成形する成形金型34を含む。成形金型34は上金型(第1の金型)36と下金型(第2の金型)38を有する。上金型36又は下金型38若しくはそれらの両方は、上下方向(基準方向)に移動可能に支持されている。実施形態では、上金型36が固定されている。下金型38は、上下に移動可能に支持され、下金型38を上下方向に移動する金型駆動部40に駆動連結されている。
[キャビティ]
図2に示すように、上金型36は下金型38に対向する上金型面(第1の金型面)42を有し、下金型38は上金型36に対向する下金型面(第2の金型面)44を有し、これら上金型面42と下金型面44を合わせて形成される金型分離面に、成形品の外観形状に対応する形状のキャビティ46が形成される。キャビティ46は、上金型36の下金型対向面(第1の金型面)に形成された上部キャビティ形成部分(第1のキャビティ形成部分又は第1の成形部分)48と、下金型38の上金型対向面(第2の金型面)に形成された下部キャビティ形成部分(第2のキャビティ形成部分、第2の成形部分、又はキャビティ容積可変部分)50を有し、上金型36の上金型面42を下金型38の下金型面44が互いに接触した状態で、上部キャビティ形成部分48と下部キャビティ形成部分50の間には成形体110(図4,5参照)に対応する形状のキャビティ46が形成される。
実施形態では、上部キャビティ形成部分48は下金型38に向けて凹状の部分からなり、下部キャビティ形成部分50は上金型36に向けて凸状の部分からなる。
上部キャビティ形成部分48は、図の左右方向に伸びる上壁部52と、上壁部52の外周端から下金型38に向かって基準方向に伸びる第1の周壁(内壁)54が形成されている。下部キャビティ形成部分50は、図の左右方向に伸びる下壁部56と、下壁部56の外周端から上金型36に向かって基準方向に伸びる第2の周壁(外壁)58が形成されている。第1の周壁54と第2の周壁58は、基準方向から見たとき、同じ形状と大きさを有する。第1の周壁54の高さ(基準方向の長さ)は第2の周壁58の高さ(基準方向の長さ)よりも大きい。したがって、図2に示すように、上金型36の上金型面42と下金型38の下金型面44が接触した状態で、上金型36の上壁部52と下金型38の下壁部56との間に第1の容積を有する第1の閉鎖空間からなる第1キャビティ空間60が形成され、図3に示すように、上金型36の上金型面42と下金型38の下金型面44が離れた状態で、上金型36の上壁部52と下金型38の下壁部56との間に第2の容積を有する第2の閉鎖空間からなる第2キャビティ空間62が形成されるようになっている。
実施形態では、下金型38の下壁部56には、上金型36から離れる方向に向かって基準方向に伸びる一つ又は複数の溝(リブ形成部)64が形成されている。
[ランナ]
キャビティ46の周囲には、一つ又は複数のランナ66が形成されている。実施形態において、ランナ66は上金型面42に形成された凹状の上部ランナ形成部分(第1のランナ形成部分)68と下金型38に形成された凹状の下部ランナ形成部分(第2のランナ形成部分)70を有し、図1に示すように上金型36の上金型面42と下金型38の下金型面44を接触させた状態(金型閉鎖状態)で、これら上部ランナ形成部分68と下部ランナ形成部分70の間にランナ66が形成される。
実施形態では、例えば上金型36と下金型38の境界面(具体的には、上金型面42又は下金型面44若しくはそれらの両方)には、一端がランナ66に連通し他端が樹脂注入口22に連通する樹脂供給通路であるスプルー72と、射出成形時にキャビティ46内のエア又はガスを排出するためのエアベント(図示せず)が形成されている。
[トンネルゲート]
下金型38は、その内部に、下部ランナ形成部分70と下部キャビティ形成部分50を連通するトンネルゲート74が形成されている。実施形態において、トンネルゲート74は、下部ランナ形成部分70から下部キャビティ形成部分50に向かって次第に細くなっている。また、トンネルゲート74は、下部ランナ形成部分70と下部キャビティ形成部分50とを結ぶアーチ状の曲線に沿って形成されている。
本実施形態では、ランナ66は、上金型36の上金型面42と下金型38の下金型面44にそれぞれ凹状の上部ランナ形成部分68と下部ランナ形成部分70で形成したが、上金型36又は下金型38の一方の金型にのみ凹状のランナ形成部分を形成し、他方の金型のランナ形成部分は平坦な金型面を利用してもよい。
[エジェクタ]
下金型38はまた、下部キャビティ形成部分50の下壁部56から下方(上金型36から離れる方向に)に向かってまっすぐに伸びる一つ又は複数の第1のエジェクタ通路76と、下部ランナ形成部分70の底部から下方(上金型36から離れる方向)に向かってまっすぐに伸びる一つ又は複数の第2のエジェクタ通路78が形成されている。図示するように、第2のエジェクタ通路78の少なくとも一つは、トンネルゲート74の近くに配置することが好ましい。
第1のエジェクタ通路76には、第1のエジェクタピン(第1のエジェクタ)80が挿入されている。第1のエジェクタピン80は第1のエジェクタピン駆動部82に連結されており、第1のエジェクタピン駆動部82の駆動に基づいて、図2〜4に示すように、第1のエジェクタピン80の上端面が下部キャビティ形成部分50の下壁部56と同じ高さに位置する下降位置と、第1のエジェクタピン80の上端が下部キャビティ形成部分50の下壁部56から上方に突出した上昇位置との間を移動するようにしてある。図5において、第1のエジェクタピン80の上端は、下降位置から上昇位置に向かうまでの中途位置にあり、上昇位置に向けてさらに移動できるように構成されている。
第2のエジェクタ通路78には、第2のエジェクタピン(第2のエジェクタ、分離手段)84が挿入されている。第2のエジェクタピン84は第2のエジェクタピン駆動部86に駆動連結されており、第1のエジェクタピン駆動部82の駆動に基づいて、図2,3に示すように、第2のエジェクタピン84の上端が下部ランナ形成部分70の底面と同じ高さに位置する下降位置と、図4に示すように、第2のエジェクタピン84の上端が下部ランナ形成部分70の底面から上方に突出した上昇位置との間を移動するようにしてある。
[冷却通路]
上金型36と下金型38には、キャビティ46に射出された溶融樹脂を冷却する第1の冷却液循環路88と第2の冷却液循環路90がそれぞれ形成されており、これら第1の冷却液循環路88と第2の冷却液循環路90が冷却液供給回収路92を介して冷却液供給回収装置94に接続されている。図示しないが、冷却液供給回収装置94は、冷却液を循環させるポンプと、高温樹脂との熱交換によって熱を回収した冷却液を冷却する冷却器を備えている。
金型駆動部40、第1のエジェクタピン駆動部82、第2のエジェクタピン駆動部86、及び冷却液供給回収装置94は制御部32に接続されており、制御部32から出力される信号に基づいて金型駆動部40、第1のエジェクタピン駆動部82、第2のエジェクタピン駆動部86、及び冷却液供給回収装置94が駆動するように構成されている。
[成形プロセス]
制御部32の制御に基づく成形プロセスを説明する。
発泡樹脂供給部26には、樹脂と発泡剤を混合した発泡樹脂が貯蔵される。樹脂には、例えばポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン(PUR)、ポリカーボネート(PC)、ナイロンからなる熱可塑性樹脂が利用される。発泡剤は、化学発泡剤、物理発泡剤、発泡性マイクロカプセルのいずれであってもよい。微細な気泡を形成する場合、発泡剤として超臨界状態の窒素又は二酸化炭素を用いることが好ましい。
成形金型34の上金型36と下金型38は、図1に示すように、上金型36の上金型面42と下金型38の下金型面44を接触させた状態で閉じている。
この状態から、制御部32によって発泡樹脂供給部26から発泡樹脂がシリンダ18の内部に供給される。
制御部32は、スクリュウ駆動部30を駆動して、スクリュウ28を軸周りに回転させる。制御部32はまた、加熱部24を起動して、シリンダ18に投入された発泡樹脂96を加熱して溶融する。例えば、ポリプロピレンの場合、その融点は165℃であるため、一般的に、200〜305℃まで加熱される。
溶融した発泡樹脂96は、スクリュウ28の回転に基づいて、成形金型34の一つ又は複数の注入口22から、スプルー72、ランナ66、トンネルゲート74を介してキャビティ46(第1の容積を有する第1キャビティ空間60)に射出され、キャビティ46内のエア又はガスと置換される。置換されたエア又はガスは、図示しないエアベントを介して排出される(図2参照)。
充填された発泡樹脂96は、下金型38に形成された溝64にも充填されて補強リブ98を形成する。
このとき、制御部32からの指令に基づいて冷却液供給回収装置94が駆動しており、上金型36と下金型38の冷却液循環路88,90には冷却液が循環される。したがって、キャビティ46に充填された発泡樹脂96は、特にキャビティ46内面に接触する樹脂部分が約70℃〜120℃に冷却され、そこにスキン層100が形成される。
その後、制御部32は金型駆動部40を駆動して下金型38を下降させる(図3参照)。下金型38の下降量は、下金型38における下部キャビティ形成部分50の周壁58の高さよりも小さい。これにより、キャビティ46は、第1の容積よりも大きな第2の容積を有する第2のキャビティ空間62に拡大され、キャビティ46内に負圧が導入される。これにより、発泡樹脂96に含まれている発泡剤が発泡して、スキン層100の内側に気泡体からなるコア層102を形成する。コア層102には、独立気泡と連続気泡がそれぞれ単独で存在する、又は混じり合っていてもよい。
次に、制御部32は、第2のエジェクタピン駆動部86を駆動し、第2のエジェクタピン84をランナ66に突出させる。(図4参照)これにより、ランナ66に充填された発泡樹脂からなる成形部分104が上方に押されてランナ66から浮き上がる。このとき、トンネルゲート74に充填された発泡樹脂からなる細長い成形部分106にはその長手方向に張力が加わる。実施形態では、トンネルゲート74は、ランナ66からキャビティ46に向かって次第に細くなっているので、トンネルゲート74に充填された成形部分106はその先端(トンネルゲート74とキャビティ46の連結部)で破断する。また、トンネルゲート74の成形部分106がランナ66の成形部分104に引かれてキャビティ46から離れる方向に移動し、トンネルゲート74の成形部分106の周囲にはガス排出路108が形成される。
したがって、トンネルゲート74の成形部分106がキャビティ46の内側に形成された成形体(発泡樹脂成形品)110から分離されると、コア層102に含まれるガスが成形体110のトンネルゲート74の破断部から排出される。上述のように、コア層102は独立気泡だけでなく連続気泡を含むため、成形体110の全体からガスが抜け出る。
次に、制御部32は、下金型38を下方に移動して、図5に示すように、上金型36と下金型38の間に成形体取出空間を形成する。続いて、制御部32は、第1のエジェクタピン駆動部82を駆動し、第1のエジェクタピン80を上昇させて、成形体110を下金型38から分離する。(図5は、第1のエジェクタピン80の上端が、成形体110を下金型38から分離する上昇位置に向かうまでの中途位置にあることを示している。)
このとき、成形体110は下金型38に密着しているので、第1のエジェクタピン80に大きな力が加えられる。特に、補強リブ98を有する成形体110を分離する場合、第1のエジェクタピン80から成形体110に加えられる力はさらに大きい。また、第1のエジェクタピン80から成形体110に加えられた力は、成形体表面のスキン層100から成形体内部のコア層102に伝達され、コア層102に含まれる気泡体に圧力を加える。しかし、上述のように、コア層102の余分なガスはすでに排出されているので、第1のエジェクタピン80に押されたガスの気泡が破裂すること、又は第1のエジェクタピン80に押されたガスが、周囲に広がってスキン層100をコア層102から剥離する、若しくはスキン層100を破って噴き出ることがない。そのため、発泡樹脂からなる成形体110の外観が損なわれることがない。
[他の実施形態]
以上の説明では、下金型38に下部キャビティ形成部分50を一体的に形成したが、図6に示すように、下金型38を、金型閉鎖時に上金型36に接触する第1の下金型部分(本体部分)210と、上金型36に対して前進後退可能な第2の下金型部分(可動部分)212で構成し、第2の下金型部分212を上金型36に対して前進後退させることによって、上金型36と下金型38との間に形成されたキャビティ46の容積を、第1の容積と、該第1の容積よりも大きな第2の容積との間で可変するようにしてもよい。
また、上述した上金型と下金型はそれぞれ任意の数に分割しても構わない。
さらに、トンネルゲートは、上述のように、アーチ状のゲート(バナナゲート)であってもよいし、図6に示すような直線状のゲート(サブマリンゲート)のいずれであってもよい。
以上の説明では、発明の理解を容易にするために、下金型にエジェクタピンとトンネルゲートを設けたが、下金型に代えて、上金型にエジェクタピンとトンネルゲートを設けてもよい。また、成形金型を左右に分離して左金型と右金型で構成し、一方の金型にエジェクタピンとトンネルゲートを形成してもよい。
10:製造装置(射出成形装置)
36:第1の金型(上金型)
38:第2の金型(下金型)
46:キャビティ
74:ゲート
84:分離手段(第2のエジェクタピン)
106:ゲートに充填された樹脂の成形部分(トンネルゲートの成形部分)
110:発泡樹脂成形品

Claims (9)

  1. 第1の金型と第2の金型の分離面に形成されたキャビティの容積を第1の容積から前記第1の容積よりも大きな第2の容積に大きくすることで、前記キャビティ内に充填された樹脂に含まれる発泡剤を発泡させる発泡樹脂成形品の製造装置であって、
    前記第2の金型は、
    前記第2の金型の内部に形成され、一端が前記キャビティに連通したゲートを備えており、
    前記製造装置は、
    前記キャビティ内に充填された樹脂の成形体を前記第1の金型に向かう方向に押して前記第2の金型から前記樹脂の成形体を分離する第1の分離手段と、
    前記第1の分離手段が前記樹脂の成形体を分離する前に、成形時に前記ゲートに充填された樹脂の成形部分を前記樹脂の成形体から分離する第2の分離手段と、
    を備えていることを特徴とする製造装置。
  2. 前記第1の金型又は前記第2の金型のうちの一方の金型は前記キャビティの少なくとも一部を形成する第1の成形部分を有し、
    前記第1の金型又は前記第2の金型のうちの他方の金型は前記キャビティの少なくとも一部を形成する第2の成形部分を有し、
    前記第1の成形部分に対して前記第2の成形部分を基準方向に移動させることによって、前記キャビティの容積が前記第1の容積から前記第2の容積に変更できるように構成されている、ことを特徴とする請求項1の製造装置。
  3. 前記第1の成形部分は凹状部を有し、
    前記第2の成形部分は凸状部を有し、
    前記凸状部が前記凹状部に向かって前進後退可能である、ことを特徴とする請求項2に記載の製造装置。
  4. 前記第1の金型と前記第2の金型の前記分離面には、前記ゲートに連通するランナが形成されており、
    前記分離手段は、成形時に前記ランナに充填された樹脂の成形部分を押すことによって前記ゲートに充填された樹脂の成形部分を前記キャビティ内に充填された樹脂の成形体から分離する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の製造装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造装置を用いて、
    前記第1の金型と前記第2の金型との分離面に前記第1の容積を有する前記キャビティを形成し、
    前記第1の容積を有する前記キャビティに前記ゲートを介して前記樹脂を充填し、
    前記キャビティの容積を前記第1の容積から前記第2の容積に大きくすることにより前記樹脂に含まれる発泡剤を発泡させ、
    前記ゲートに充填された樹脂の成形部分を前記キャビティから離れる方向に付勢して前記キャビティに充填された樹脂の成形品から分離し、
    前記樹脂の成形品を前記第2の金型に残したまま前記第1の金型を前記樹脂の成形品から分離し、
    前記樹脂の成形品を前記第1の金型に向かう方向に押して前記第2の金型から前記樹脂の成形品を分離する、発泡樹脂成形品の製造方法。
  6. 基準方向に分離可能な複数の金型を備え、前記複数の金型の分離面に形成されたキャビティに成形材料を射出して前記キャビティに対応した形状の成形品を得る製造装置であって、
    前記複数の金型は第1の金型と第2の金型を有し、
    前記第1の金型の前記第2の金型に対向する第1の金型面には第1のキャビティ形成部分が形成されており、
    前記第2の金型の前記第1の金型に対向する第2の金型面には、前記第1の金型と前記第2の金型が接触した状態で前記第1のキャビティ形成部分と協働して前記キャビティを形成する第2のキャビティ形成部分が形成されており、
    前記第1の金型の前記第1の金型面には第1のランナ形成部分が形成されており、
    前記第2の金型の前記第2の金型面には、前記第1の金型と前記第2の金型が接触した状態で前記第1のランナ形成部分と協働してランナを形成する第2のランナ形成部分が形成されており、
    前記第2の金型は、前記第2のランナ形成部分と前記第2のキャビティ形成部分とを連通するゲートを備えており、
    前記第2の金型は、前記第2のキャビティ形成部分から前記キャビティに進出可能な第1のエジェクタと、前記第1のエジェクタが前記キャビティに進出する前に、前記第2のランナ形成部分から前記ランナに進出可能な第2のエジェクタとを備えている、ことを特徴とする製造装置。
  7. 前記第2の金型は、前記第1の金型に対して前進後退可能であって、前記第1の金型に向けて前進した状態で前記第1の金型と前記第2の金型との間に第1の容積の第1のキャビティ空間を形成し、前記第1の金型から後退した状態で前記第1の金型と前記第2の金型の間に第2の容積の第2のキャビティ空間を形成するキャビティ容積可変部分を有し、
    前記第2の容積は前記第1の容積よりも大きい、ことを特徴とする請求項6に記載の製造装置。
  8. 前記キャビティ容積可変部分は、前記第2の金型に一体的に形成された前記第2の金型の一部であることを特徴とする請求項7に記載の製造装置。
  9. 前記第2の金型は、本体部分と、前記本体部分に対して前記基準方向に前進後退可能な可動部分とを有し、
    前記本体部分が前記キャビティ容積可変部分を構成している、ことを特徴とする請求項7に記載の製造装置。
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