JP2005315240A - 送液ポンプ、冷却システム、及び電気機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 送液ポンプ1のケース2におけるケース本体3に、ポンプ室5の外側に位置させてリザーブタンク部6を設ける。リザーブタンク部6内には、ポンプ室5と吐出口9とを連通させる吐出用流路13を有する流路形成部材10を配設する。吐出用流路13を形成する壁のうち上面13aと下面13bに、吐出用流路13内とリザーブタンク部6内とを連通させる連通孔16,17を形成する。吐出用流路13内を通る液体に気泡が混入していた場合、気泡は上側の連通孔16からリザーブタンク部6側へ逃げるようになり、その分、リザーブタンク部6内の液体が連通孔16,17を通して吐出用流路13内へ補充される。送液ポンプ1を上下逆にしても同様の作用効果が得られる。
【選択図】 図1
Description
そして、発熱部品を冷却する冷却システムとして、発熱部品の熱を液冷媒により受ける受熱部と、その液冷媒の熱を放出させる放熱部と、前記液冷媒を前記受熱部及び放熱部を通して循環させる手段として上記送液ポンプとを用いる構成としたものが知られている。この場合、液冷媒を循環させる流通経路を閉路で構成する際には、上記受熱部、放熱部、送液ポンプの他に、液冷媒の蒸発による減少を補うために、予備の液冷媒を貯留しておくリザーブタンクを設ける構成としたものが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。リザーブタンクを設ける理由は、流通経路を循環する液冷媒が蒸発等により減少して少なくなると、冷却性能が低下してしまうため、その冷却性能の低下を防止するためである。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、その第1の目的は、リザーブタンクの機能を備えながら、リザーブタンクを別途必要とせず、しかも、使い勝手を向上できる送液ポンプを提供することである。また、第2の目的は、リザーブタンクの機能を備えながら、リザーブタンクを別途必要とせず、しかも、注液時に空気を外部へ出しやすくできる送液ポンプを提供することである。他の目的として、リザーブタンクを別途必要としない冷却システム及び電気機器を提供することである。
そして、上記した送液ポンプによれば、送液ポンプのケースにリザーブタンク部を内蔵しているので、リザーブタンクの機能を備えながら、リザーブタンクを別途必要としないようにできる。
また、本発明の電気機器は、請求項8または9記載の冷却システムを備えたことを特徴とする。
請求項10の電気機器によれば、リザーブタンク部を内蔵した送液ポンプを備えた冷却システムを利用することで、リザーブタンクを別途必要としない冷却システムを備えた電気機器を提供することができる。
これら図1ないし図4において、送液ポンプ1のケース2は、ほぼ矩形状をなしていて、ケース本体3とカバー4とを複数本のねじ2aにより連結することによって構成されている。このうち、ケース本体3には、カバー4側が開口した円形凹状のポンプ室5が形成されていると共に、このポンプ室5の外側に位置させて、同じくカバー4側が開口した凹状のリザーブタンク部6が形成されている。ポンプ室5及びリザーブタンク部6の開口部は、カバー4によって閉鎖されている。また、ケース本体3とカバー4との間には、ポンプ室5及びリザーブタンク部6を囲繞するように、Oリング等のシール部材7が介在されていて、気密にシールされている。ケース本体3の外周部には、それぞれ円筒状をなす吸入口8及び吐出口9が一体に設けられていて、これら吸入口8及び吐出口9は、ほぼ平行状態で側方へ突出していて、リザーブタンク部6側が開口している。
上記ケース本体3において、ポンプ室5の中央部には、カバー4側へ突出し、かつカバー4とは反対側(図1の下側)が開口した円形凹状のステータ収容部20が形成されている。このステータ収容部20の中央部には、これの開口部側へ突出したステータ取付部21が設けられていて、モータ22のステータ部23が、このステータ取付部21に取り付けられた状態でステータ収容部20内に固定状態に配設されている。このステータ部23は、複数この場合12個のティースを有する固定子鉄心24と、各ティースに巻装されたコイル25とから構成されている。
図9は本発明の第2の実施形態を示したものであり、この第2の実施形態は上記した第1の実施形態とは次の点が異なっている。
図10は本発明の第3の実施形態を示したものであり、この第3の実施形態は上記した第1の実施形態とは次の点が異なっている。
このとき、受熱部51を通る液体により発熱部品の熱が奪われ、発熱部品が冷却される。発熱部品の熱を奪った液体は、放熱部54において放熱し、冷やされる。冷やされた液体は、再び送液ポンプ1のポンプ室5内に吸入された後、受熱部51に吐出され、受熱部51において再び発熱部品の熱を奪うようになる。このようにして、冷却用の液体が循環して、発熱部品が高温になることが抑えられる。なお、この場合も、送液ポンプ1を通過する液体に気泡が混入した場合には、気泡は送液ポンプ1における連通孔16,17を通してリザーブタンク部6側に逃がされると共に、その分、リザーブタンク部6内の液体が吐出用流路13側に補充されるようになる。
一方、図11ないし図15は本発明の第4の実施形態を示したものであり、この第4の実施形態は、上記した第1の実施形態とは次の点が異なっている。
このうち、第1の注液口61は、リザーブタンク部6内と外部(ケース2の外部)とを連通させるように形成されていて、シール手段を構成するOリング63を介して、封止栓を構成するねじ64により密閉可能に構成されている。ここで、図11に示すように、ケース2を、上記第1の注液口61が上となるようにした状態で、リザーブタンク部6の上部の内面65(第1の注液口61を挟んだ左右両側の内面)が、第1の注液口61へ向かって上昇するように傾斜する傾斜面となっている(図13参照)。
この点、本実施形態によれば、注液時に、ポンプ室5及びこれに連通する流通経路内に残留する空気は、ポンプ室5内に連通する第2の注液口62から外部へ効率良く排出することができるため、冷却用の液体を、冷却システム40内の液体を収容する部分のほぼすべてに液体を満たすことができるようになる。この結果、補充用の液体を収容しておくためのリザーブタンク部6の内容積を極力小さくすることが可能となり、リザーブタンク部6、ひいてはリザーブタンク部6を含む冷却システム40の小型化を図ることが可能となる。
(b)の第3の変形例は、第1の注液口70を上にした状態で、リザーブタンク部6の上部の内面74は、リザーブタンク部6の内方側へ突出するような円弧状となる傾斜面となっている。
(c)の第4の変形例では、第1の注液口75は、ケース本体3の左角部に配置され、リザーブタンク部6の上部の内面のうち右側の内面76が、第1の注液口75へ向かって上昇するような傾斜面となっている。
これら第1〜第4の変形例においても、上記した第4の実施形態の場合と同様な作用効果を得ることができる。
インペラ26を回転駆動するモータ22のロータ部31は、ポンプ室5の外に設けることもできる。
吸入用流路12をケース本体3に一体に設け、流路形成部材10は、吐出用流路13のみを有する構成とすることもできる。
Claims (10)
- 内部に液体が収容されるポンプ室を有するケースと、
このケースに設けられ、前記ポンプ室と連通される吸入口及び吐出口と、
ポンプ羽根を有して前記ポンプ室内に回転可能に設けられ、回転に基づき前記吸入口から前記ポンプ室内に液体を吸入すると共に、ポンプ室内の液体を前記吐出口から吐出させるインペラと、
前記ケースに設けられ、ステータ部を有すると共に、前記インペラと一体に回転するように設けられたロータ部を有するインペラ駆動用のモータと、
前記ケースに前記ポンプ室の外側に位置させて形成され、予備の液体を貯留するリザーブタンク部と、
前記吐出口と前記ポンプ室との間を連通させる吐出用流路を有して前記リザーブタンク部内に配設された流路形成部材と、
この流路形成部材における前記吐出用流路を形成する壁の異なる複数の面に形成され、それぞれ前記吐出用流路と前記リザーブタンク部内とを連通させる複数の連通孔とを具備したことを特徴とする送液ポンプ。 - 前記吐出用流路は前記リザーブタンク部内で傾斜していて、前記複数の連通孔は、前記吐出用流路の延び方向で異なる位置に形成されていることを特徴とする請求項1記載の送液ポンプ。
- 内部に液体が収容されるポンプ室を有するケースと、
このケースに設けられ、前記ポンプ室と連通される吸入口及び吐出口と、
ポンプ羽根を有して前記ポンプ室内に回転可能に設けられ、回転に基づき前記吸入口から前記ポンプ室内に液体を吸入すると共に、ポンプ室内の液体を前記吐出口から吐出させるインペラと、
前記ケースに設けられ、ステータ部を有すると共に、前記インペラと一体に回転するように設けられたロータ部を有するインペラ駆動用のモータと、
前記ケースに前記ポンプ室の外側に位置させて形成され、予備の液体を貯留するリザーブタンク部と、
前記吐出口と前記ポンプ室との間を連通させる吐出用流路を有して前記リザーブタンク部内に設けられた流路形成部と、
この流路形成部に形成され、前記吐出用流路と前記リザーブタンク部内とを連通させる連通孔と、
前記リザーブタンク部内と外部とを連通するように設けられた第1の注液口と、
前記ポンプ室内と外部とを連通するように設けられた第2の注液口とを具備したことを特徴とする送液ポンプ。 - 前記第2の注液口にこれを外部から封止するように設けられた封止栓の先端部と前記ポンプ室との間に液溜まり部を有することを特徴とする請求項3記載の送液ポンプ。
- 前記液溜まり部は、前記ポンプ室側の開口面積が前記封止栓側の開口面積より大きくなっていることを特徴とする請求項4記載の送液ポンプ。
- 内部に液体が収容されるポンプ室を有するケースと、
このケースに設けられ、前記ポンプ室と連通される吸入口及び吐出口と、
ポンプ羽根を有して前記ポンプ室内に回転可能に設けられ、回転に基づき前記吸入口から前記ポンプ室内に液体を吸入すると共に、ポンプ室内の液体を前記吐出口から吐出させるインペラと、
前記ケースに設けられ、ステータ部を有すると共に、前記インペラと一体に回転するように設けられたロータ部を有するインペラ駆動用のモータと、
前記ケースに前記ポンプ室の外側に位置させて形成され、予備の液体を貯留するリザーブタンク部と、
前記吐出口と前記ポンプ室との間を連通させる吐出用流路を有して前記リザーブタンク部内に設けられた流路形成部と、
この流路形成部に形成され、前記吐出用流路と前記リザーブタンク部内とを連通させる連通孔と、
前記リザーブタンク部内と外部とを連通するように設けられた注液口とを具備し、
前記ケースを前記注液口が上となるようにした状態で、前記リザーブタンク部の上部の内面が、前記注液口へ向かって上昇するように傾斜していることを特徴とする送液ポンプ。 - 前記インペラ駆動用のモータは正逆回転の切り替えが可能な構成であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の送液ポンプ。
- 発熱部品の熱を液冷媒により受けるように設けられた受熱部と、前記液冷媒の熱を放出させるように設けられた放熱部と、前記液冷媒を循環させるように設けられた請求項1ないし7のいずれかに記載の送液ポンプとを備えたことを特徴とする冷却システム。
- 前記送液ポンプは、前記受熱部を一体的に備えていることを特徴とする請求項8記載の冷却システム。
- 請求項8または9記載の冷却システムを備えたことを特徴とする電気機器。
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