JP2005313733A - 車両用表示装置 - Google Patents

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輝子 横尾
Tetsuya Kobayashi
哲也 小林
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貴矢 熊木
Takashi Yamazoe
尚 山添
Makoto Sato
佐藤  誠
Yuichi Takahashi
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Abstract

【課題】 太陽光が入射した場合であっても、表示器の損傷を防ぐことができる車両用表示装置を提供する。
【解決手段】 入射側偏光部材31bと出射側偏光部材31cとの間に液晶セルを有してなる表示素子と、この液晶表示素子31に照射する光源32とを備え、液晶表示素子31を透過した表示像Lを運転者の前方視野内に設けられたフロントガラスに投影して表示する車両用表示装置であって、液晶セル31aからフロントガラスまでの間における表示像Lの光路に、表示像Lを透過するとともに出射側偏光膜31cと接する水晶放熱板35と、金属材料からなり水晶放熱板35を保持する液晶保持部材36と、を備えてなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用表示装置に関するものであり、特に、発光型表示器が発した表示光を反射させて虚像を表示する車両用表示装置に好適である。
従来より、特許文献1,2に示すような、ヘッドアップディスプレイなる表示装置が種々に提案されていた。これらの表示装置には、図3に示すように、車両のダッシュボードAに設けられた表示装置Bが投射する表示像LをフロントガラスCで運転者Dの方向に反射させ、虚像Vを表示するものがある。また、表示装置Bは、例えば光源と液晶表示素子から構成され表示像Lを発光表示する表示器Eと、凹面鏡Fと、がハウジングGに収容されて構成される(図4参照)。表示器Eが発した表示像Lは、凹面鏡Fで反射されて、フロントガラスCに投射される。運転者Dは、虚像Vを風景に重畳させて視認できる。
実開昭63−9041号公報 特開平9−15555号公報
上述のような表示装置Bは、太陽光が照射するダッシュボードAに設けられているため、太陽光の赤外線(熱線)が凹面鏡Fで反射され表示器Eに達し、表示器Eを損傷する虞があった。特に太陽光が凹面鏡Fによって反射された場合、集光して反射されるため、高温となりやすい構造であった。
そこで本発明の目的は、上述した問題について着目してなされたものであって、太陽光が入射した場合であっても、表示器の損傷を防ぐことができる車両用表示装置を提供することにある。
本発明の車両用表示装置は、前記課題を解決するため、請求項1に記載したように、入射側偏光部材と出射側偏光部材との間に液晶セルを有してなる表示素子と、この表示素子に光を照射する光源と、を備え、前記表示素子を透過した表示像を運転者の前方視野内に設けられた表示部材に投影して表示する車両用表示装置であって、前記液晶セルから前記表示部材までの間における前記表示像の光路に、前記表示像を透過するとともに前記出射側偏光部材と接する熱伝達部材と、金属材料からなり前記熱伝達部材を保持する保持部材と、を備えてなることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載したように、請求項1に記載の車両用表示装置において、前記保持部材は、前記光源に電気を供給するための配線基板を保持するともに、放熱用の放熱フィンを設けてなることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載したように、請求項1または請求項2に記載の車両用表示装置において、前記保持部材は、その表面をアルマイト処理されてなることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載したように、請求項1または請求項2に記載の車両用表示装置において、車両のフロントガラスを前記表示部材とし、前記表示像は、凹面鏡を介して拡大表示されてなることを特徴とするものである。
また、本発明の車両用表示装置は、請求項5に記載したように、表示すべき情報を表示像として表示する表示素子と、前記表示像を透過するとともに前記表示素子と接する熱伝達部材と、金属材料からなり前記熱伝達部材と前記表示素子とを保持する保持部材と、を備えてなることを特徴とするものである。
また、請求項6に記載したように、請求項5に記載の車両用表示装置において、前記表示素子を透過照明するための照明光を発する光源と、前記照明光の入射側と出射側とにそれぞれ偏光部材を有してなる液晶セルを設けてなる前記表示素子と、によって、前記表示像を出力してなることを特徴とするものである。
本発明は、発光型表示器が発した表示光を反射させて虚像を表示する車両用表示装置に関し、太陽光が入射した場合であっても、表示器の損傷を防ぐことができる車両用表示装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態としてヘッドアップディスプレイの表示装置に適用したものを例に挙げて、添付図面に基づいて説明する。ヘッドアップディスプレイは、車両のダッシュボードに設けられた表示装置が投射する表示像Lを、被表示体となるフロントガラス(表示部材)で運転者の方向に反射させ、虚像を表示するものである。
表示装置は、車両のダッシュボードの上部に埋め込まれるようにして設けられるハウジング1内に凹面鏡2や表示器3を備えるものであり、図1を用いて説明する。
ハウジング1は、遮光性の合成樹脂材からなり、凹面鏡2の配設位置の上部(フロントガラス側)を開口する窓部11と、後述するヒートシンクを突出するための孔部12と、が設けられている。また、ハウジング1内には、太陽光が直接表示器に入射して虚像Vが見えにくくなること(ウォッシュアウト)を防止する遮光壁13が設けられており、本実施の形態ではハウジング1と一体にして形成されている。また、ハウジング1の上部には、透光性の合成樹脂材(例えばアクリル)からなるカバー14が、窓部11を塞ぐようにして設けられる。
凹面鏡2は、凹面21を有するポリカーボネートからなる合成樹脂基板に反射層を蒸着形成してなるものである。凹面鏡2は、凹面21が表示器3とカバー14とに対向するように設けられ、表示器3から投射される表示像Lをフロントガラス側に拡大させつつ反射させるものである。また、凹面鏡2は、フロントガラスに投影される表示像Lを観察者(例えば運転者)が視認し易いように角度調節可能に設けられている。
表示器3は、表示すべき情報を表示像Lとして発光出力するもので、表示像Lの出射側の面が凹面鏡2に対向するようにしてハウジング1内に設けられ、表示像Lの光軸が凹面鏡2の凹面21に交わるような位置や向きにて固定保持される。また、表示器3は、図2に示すように、液晶表示素子(表示素子)31と、光源32と、レンズ33と、ヒートシンク34と、水晶放熱板(熱伝達部材)35と、液晶保持部材(保持部材)36と、から主に構成されている。
液晶表示素子31は、液晶を封入した液晶セル31aの前後に偏光膜(偏光部材)を設けるもので、この場合、液晶セル31aにおける照明光の入射面(光源32側の面)に貼着される入射側偏光膜(入射側偏光部材)31bと、液晶セル31aにおける照明光の出射側(凹面鏡2側)に設けられる出射側偏光膜(出射側偏光部材)31cと、から構成される。液晶表示素子31は、例えば、透過可能なTFT型液晶表示素子が適用でき、図示しない駆動回路によって表示すべき情報(例えば、車両の速度やエンジン回転数など)を、数値あるいはバーグラフなどの形態で表示することができる。
光源32は、指向性の高い発光ダイオードを適用することができ、配線基板38に保持されている。光源32は、液晶表示素子31を透過照明し凹面鏡2まで照明光(表示像)が達するような向きおよび位置にて設けられる。
レンズ33は、透明な合成樹脂材(例えばアクリル)を適用することができ、光源32と液晶表示素子31との間に設けられる。レンズ33は、発光ダイオード32の発する照明光を屈折させ、更に指向性を高める凸形状であり、効率よく液晶表示素子31に透過照明させるものである。なお、レンズ33の凸形状は、光源32の指向性の度合いや光源32からレンズ33までの配設距離に応じた曲率や大きさを有する形状にて形成される。
ヒートシンク34は、アルミ等の熱伝導率の高い金属材を適用でき、ネジやボルトからなる固定部材(図示しない)を螺着することによって配線基板38を保持する。また、ヒートシンク34は、光源32の発熱を配線基板38を介して伝達し、ハウジング1の孔部11から突出する放熱フィン34aによってハウジング1外の空気に熱を放散(放熱)することができる。
水晶放熱板35は、出射側偏光膜31cが熱伝導率の高い接着部材(図示しない)にて貼着された透明部材であり、液晶表示素子31の液晶セル31aと凹面鏡2との間に設けられる。水晶放熱板35は、例えば、車外からの太陽光によって出射側偏光膜31cが温められた場合、その熱を伝達することによって、出射側偏光膜31cが高温になることを防止できる。
液晶保持部材36は、液晶表示素子31が発する表示像Lの出射部を切り欠いた枠状であり、表面を黒色アルマイト処理されたアルミ等の金属材を適用できる。液晶保持部材36は、液晶表示素子31を光源32と凹面鏡21との間に、ネジやボルトからなる固定部材(図示しない)を螺着することによって保持されるもので、液晶セル31aと、出射側偏光膜31cが貼着された水晶放熱板35とを保持するものである。この場合、液晶セル31aは、光源32からの照明光の入射部を切り欠いた枠状の合成樹脂材からなる取付部材39と、液晶保持部材36と、によって挟まれて保持される。
また、液晶保持部材36は、水晶放熱板35との接触部分によって熱を伝達することができ、出射側偏光膜31cの熱を水晶放熱板35を介して伝達するとともに、放熱部材として機能する。なお、液晶保持部材36は、表面をアルマイト処理されてなり、細かな凹凸が形成されるため、液晶保持部材36の表面で反射する光(太陽光など)が運転者へ届かないようにするとともに、表面積(空気との接触面積)を広く確保できるため、放熱効率のよい形状となる。
かかる車両用表示装置は、入射側偏光膜31bと出射側偏光膜31cとの間に液晶セル31aを有してなる表示素子31と、この液晶表示素子31に照射する光源32とを備え、液晶表示素子31を透過した表示像Lを運転者の前方視野内に設けられたフロントガラスに投影して表示する車両用表示装置であって、液晶セル31aからフロントガラスまでの間における表示像Lの光路に、表示像Lを透過するとともに出射側偏光膜31cと接する水晶放熱板35と、金属材料からなり水晶放熱板35を保持する液晶保持部材36と、を備えてなることよって、太陽光が凹面鏡2にて反射し出射側偏光膜31cを照射する場合であっても、出射側偏光膜31cの熱を効率よく伝達して温度上昇を防ぐことができる。したがって、太陽光による表示器3の損傷を防ぐことができる車両用表示装置となる。
次に上述した実施の形態の表示装置における表示器の別例を図2を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同様な箇所については、同じ符号を付して詳細な説明を省く。
表示器30は、表示すべき情報を表示像Lとして発光出力するもので、表示像Lの出射側の面が凹面鏡2に対向するようにしてハウジング1内に設けられ、表示像Lの光軸が凹面鏡2の凹面21に交わるような位置や向きにて固定保持される。また、表示器30は、図2に示すように、液晶表示素子31と、光源32と、レンズ33と、ヒートシンク(保持部材)340と、水晶放熱板35と、から主に構成されている。
ヒートシンク340は、アルミ等の熱伝導率の高い金属材を適用でき、配線基板38をネジやボルトからなる固定部材(図示しない)を螺着することによって配線基板38を保持する。また、ヒートシンク340は、光源32の発熱を配線基板38を介して伝達し、ハウジング1の孔部11から突出する放熱フィン340aによってハウジング1外の空気に熱を放散(放熱)することができる。
また、ヒートシンク340には、液晶表示素子31の表示像Lの出射部を切り欠いてなる枠状の放熱体保持部340bが形成されている。放熱体保持部340bは、出射側偏光膜31cが貼着された水晶放熱板35を凹面鏡2と液晶表示素子31との間に保持するものである。ヒートシンク340は、出射側偏光膜31cの熱が水晶放熱板35を介して伝達され、広い表面積にて形成された放熱フィン340aによってハウジング1外の空気に熱を放散(放熱)することができる。なお、ヒートシンク340は、表面をアルマイト処理されてなり、細かな凹凸が形成されるため、放熱体保持部340bの表面で反射する光(太陽光など)が運転者へ届かないようにするとともに、表面積をより広く確保できるため、放熱効率のよい形状となる。
かかる表示装置は、ヒートシンク340は、光源32に電気を供給するための配線基板38を保持するともに、放熱用の放熱フィン340aを設けてなることによって、太陽光が凹面鏡2にて反射し出射側偏光膜31cを照射する場合であっても、熱を効率よく伝達することによって出射側偏光膜31cの温度上昇を防ぐことができる。したがって、太陽光による表示器3の損傷を防ぐことができる車両用表示装置となる。
また、上述の実施の形態において、出射側偏光膜31cは、液晶セル31aから所定間隔おいて凹面鏡2側に設けられる。したがって、表示装置は、水晶放熱板35の配設空間を確保するとともに、太陽光が凹面鏡2に入射する場合であっても、凹面鏡2に反射された太陽光が極端に集光される前に出射側偏光膜31cを透過する構成となるため、出射側偏光膜31cが局所的に温められて損傷することを防止できる。すなわち、出射側偏光膜31cが一様に温められることで、水晶放熱板35に対しても熱伝達の効率が良好な状態となり、表示器2の一部品である出射側偏光膜31cの耐熱温度よりも高温になることを防止できる車両用表示装置となる。
なお、本発明の実施の形態では、表示部材であるフロントガラスに表示像を反射させて運転者がこの表示像を視認するヘッドアップディスプレイを例に挙げたが、専用に設けられる表示部材(コンバイナ)を用いるものであってもよい。
また、本発明の実施の形態では、熱伝達部材として水晶放熱板35を用いたものを例に挙げたが、本発明はこれに限定されるものではなく、透明基板であれば、例えば、白板ガラスであってもよい。しかしながら、熱伝達部材は、出射側偏光膜31bが蓄熱され高温とならないように、熱伝導率の高い水晶やサファイヤなどの材質が好適である。
本発明の実施の形態を示す側面図。 本発明の実施の形態の別例を示す図。 従来例を示すヘッドアップディスプレイの概略構成図。 同上従来例を示す側面図。
符号の説明
2 凹面鏡
3 表示器
31 液晶表示素子(表示素子)
31a 液晶セル
31b 入射側偏光膜(入射側偏光部材)
31c 出射側偏光膜(出射側偏光部材)
32 光源
34 ヒートシンク
35 水晶放熱板(熱伝達部材)
36 液晶保持部材(保持部材)

Claims (6)

  1. 入射側偏光部材と出射側偏光部材との間に液晶セルを有してなる表示素子と、この表示素子に光を照射する光源と、を備え、前記表示素子を透過した表示像を運転者の前方視野内に設けられた表示部材に投影して表示する車両用表示装置であって、
    前記液晶セルから前記表示部材までの間における前記表示像の光路に、前記表示像を透過するとともに前記出射側偏光部材と接する熱伝達部材と、金属材料からなり前記熱伝達部材を保持する保持部材と、を備えてなることを特徴とする車両用表示装置。
  2. 前記保持部材は、前記光源に電気を供給するための配線基板を保持するともに、放熱用の放熱フィンを設けてなることを特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。
  3. 前記保持部材は、その表面をアルマイト処理されてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用表示装置。
  4. 車両のフロントガラスを前記表示部材とし、前記表示像は、凹面鏡を介して拡大表示されてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用表示装置。
  5. 表示すべき情報を表示像として表示する表示素子と、前記表示像を透過するとともに前記表示素子と接する熱伝達部材と、金属材料からなり前記熱伝達部材と前記表示素子とを保持する保持部材と、を備えてなることを特徴とする車両用表示装置。
  6. 前記表示素子を透過照明するための照明光を発する光源と、前記照明光の入射側と出射側とにそれぞれ偏光部材を有してなる液晶セルを設けてなる前記表示素子と、によって、前記表示像を出力してなることを特徴とする請求項5に記載の車両用表示装置。
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