JP2010079169A - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 表示器が過熱する虞を低減できるヘッドアップディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】 表示器１１は、表示光Ｌを発する。反射部材１２は、表示光Ｌを反射させる。ハウジング１４は、表示器１１及び反射部材１２を収容する。放熱部材２０，２１は、表示器１１が発した熱をハウジング１４の外に放出する。ペルチェ素子２２，２３は、表示器１１及び放熱部材２０，２１と熱的に接続される。太陽電池パネル５１は、ペルチェ素子２２，２３に電力を供給する。
【選択図】図１

Description

本発明は、表示器が発した表示光によって虚像を表示するヘッドアップディスプレイ装置に関するものである。

従来より、車両のフロントガラス或いはコンバイナと称される半透過板に表示光を投影し、虚像を表示する車両用ヘッドアップディスプレイ装置が種々提案されており、例えば特許文献１乃至６に開示されている。車両用ヘッドアップディスプレイ装置１は、透光性の窓部２を備えたハウジング３に液晶表示器４及び反射鏡５を収容したものであり、車両のダッシュボード内に配設される（図２及び図３参照）。
特開２０００−１３１６８２号公報 特開２００３−２５８７２号公報 特許第３９４５２３２号公報 特開２００４−１８９１１２号公報 特開２００５−３１５９１３号公報 特開２００７−６５０１１号公報

液晶表示器４は、液晶表示パネル６と、この液晶表示パネル６を透過照明する発光ダイオード等の発光素子７と、この発光素子７と熱的に接続されたヒートシンク８と、を備えたものである。液晶表示パネル６は、透明電極膜が形成された一対の透光性基板に液晶を封入した液晶セルと、この液晶セルの前後両面に貼着された偏光板とからなるものである。ヘッドアップディスプレイ装置１が投射する表示光ＬはフロントガラスＷにより車両運転者Ｄに反射され、車両運転者Ｄは虚像Ｖを風景と重畳させて視認することができる。

しかしながら、窓部２から太陽光が入射し、その太陽光が反射鏡５によって反射され、液晶表示器４に入射することがあり、液晶表示器４が過熱して損傷する虞があった。また、液晶表示パネル６を透過照明する発光素子７が発する熱量が大きいときは、ヒートシンク８による放熱が不十分になり、液晶表示器４が過熱するという問題を有していた。
本発明は、この問題に鑑みなされたものであり、表示器が過熱する虞を低減できるヘッドアップディスプレイ装置を提供するものである。

本発明は、請求項１に記載したように、表示光Ｌを発する表示器１１と、前記表示光Ｌを反射させる反射部材１２と、前記表示器１１及び前記反射部材１２を収容するハウジング１４と、前記表示器１１が発した熱を前記ハウジング１４の外に放出する放熱部材２０，２１と、前記表示器１１及び前記放熱部材２０，２１と熱的に接続されたペルチェ素子２２，２３と、前記ペルチェ素子２２，２３に電力を供給する太陽電池パネル５１と、を備えたものである。

また、本発明は、請求項２に記載したように、前記反射部材１２は、ワイヤグリッド偏光板であるものである。

また、本発明は、請求項３に記載したように、前記反射部材１２と前記太陽電池パネル５１の間に位相差板５２を設けたものである。

太陽電池パネルから供給される電力にてペルチェ素子を駆動して、表示器が発した熱を放出することにより、表示器が過熱する虞を低減できる。

以下、添付の図面に基づいて、本発明を車両用ヘッドアップディスプレイ装置１０に応用した一実施形態について説明する。車両用ヘッドアップディスプレイ装置１０は、液晶表示器（表示器）１１，平面鏡（反射部材）１２，反射器１３等をハウジング１４に収容したものである。

液晶表示器１１は、液晶表示パネル１５と、発光素子１６と、配線基板１７とを有するものである。液晶表示パネル１５は、透明電極膜が形成された一対の透光性基板に液晶を封入した液晶セルの前後両面に偏光板を貼着したものである。発光素子１６は、白色発光する発光ダイオードからなるものであり、液晶表示パネル１５を透過照明する。発光素子１６は、配線基板１７に搭載され、液晶表示パネル１５の後方に配置されている。平面鏡１２はワイヤグリッド偏光板からなるものであり、液晶表示器１１から発せられた表示光Ｌを反射器１３に向けて反射させる。

２０，２１はヒートシンク（放熱部材）であり、このヒートシンク２０，２１は、複数の放熱フィン２０ａ，２１ａを有している。２２はペルチェ素子であり、このペルチェ素子２２は、液晶表示パネル１５及びヒートシンク２０と熱的に接続されており、液晶表示パネル１５の熱をヒートシンク２０に伝導させる。２３はペルチェ素子であり、このペルチェ素子２３は、配線基板１７及びヒートシンク２１と熱的に接続されており、配線基板１７を介して、発光素子１６が発した熱をヒートシンク２０に伝導させる。

反射器１３は、凹面鏡３７，ミラーホルダー３８，ステッピングモータ３９，支持部材４０を有している。凹面鏡３７は、樹脂（例えばポリカーボネート）に金属（例えばアルミニウム）を蒸着させ反射面３７ａを形成したものである。反射面３７ａは凹面となっており、平面鏡１２にて反射された表示光Ｌが拡大されて虚像が表示される。凹面鏡３７はミラーホルダー３８に両面粘着テープにより接着されている。ミラーホルダー３８は樹脂（例えばＡＢＳ）からなるものであり、歯車部４３及び軸部４４が一体に形成されている。

ステッピングモータ３９の回動軸には歯車４５が取付けられており、この歯車４５は、ミラーホルダー３８の歯車部４３と噛合されている。凹面鏡３７はミラーホルダー３８と共に回動可能な状態で支持されており、ステッピングモータ３９により凹面鏡３７を回動させ、表示光Ｌの投射方向を調整することができる。車両運転者は、押ボタンスイッチ（図示しない）を操作し表示光Ｌが目の位置に反射されるように凹面鏡３７の角度を調整する。

ハウジング１４は、樹脂（例えばポリプロピレン）からなり、液晶表示器１１及び反射器１３等が収容される。ハウジング１４には表示光Ｌが出射する窓部４６が設けられている。この窓部４６はアクリル等の透光性樹脂からなるものであり、湾曲形状になっている。ハウジング１４には遮光壁１４ａが設けられており、太陽光等の外光が液晶表示器１１に入射し虚像が見えにくくなる現象（ウォッシュアウト）を防止している。遮光壁１４ａは平板形状になっており、ハウジング１４の上部から斜めに垂下するように形成されている。

５１は太陽電池パネルであり、この太陽電池パネル５１は平面鏡１２の背面側に配設され、図示しない配線コードを介して、ペルチェ素子２２，２３に電力を供給する。５２は位相差板であり、この位相差板５２は、平面鏡１２と太陽電池パネル５１の間に配設される。なお、位相差板５２は、１／４波長板と称されることもある。

本実施形態によれば、窓部４６から太陽光が入射し、その太陽光が凹面鏡３７及び平面鏡１２によって反射され、液晶表示器１１に入射したときに、平面鏡１２を通過した光によって、太陽電池パネル５１から供給された電力によって、ペルチェ素子２２，２３を駆動することができる。且つ、太陽電池パネル５１で反射された光は、位相差板１２にて遮られるため、ゴースト像が発生する虞がない。なお、本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能であり、例えば、太陽電池パネル５１をハウジング１４の上面に配置しても良いが、本実施形態の如く、太陽電池パネル５１をハウジング１４内に配置することにより、太陽電池パネル５１に塵埃が付着することを防止することができる。

本発明の実施形態を示す断面図。 従来例を示す断面図。 同上従来例を示すヘッドアップディスプレイの概観図。

符号の説明

１１ 表示器
１２ 平面鏡（反射部材）
１４ ハウジング
２０ ヒートシンク（放熱部材）
２１ ヒートシンク（放熱部材）
２２ ペルチェ素子
２３ ペルチェ素子
５１ 太陽電池パネル
５２ 位相差板
Ｌ 表示光

Claims (3)

1. 表示光を発する表示器と、前記表示光を反射させる反射部材と、前記表示器及び前記反射部材を収容するハウジングと、前記表示器が発した熱を前記ハウジングの外に放出する放熱部材と、前記表示器及び前記放熱部材と熱的に接続されたペルチェ素子と、前記ペルチェ素子に電力を供給する太陽電池パネルと、を備えたことを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
2. 前記反射部材は、ワイヤグリッド偏光板であることを特徴とする請求項１に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
3. 前記反射部材と前記太陽電池パネルの間に位相差板を設けたことを特徴とする請求項１に記載のヘッドアップディスプレイ装置。

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