JP2005313602A - 印刷装置、媒体検出方法、プログラム及び印刷システム - Google Patents

印刷装置、媒体検出方法、プログラム及び印刷システム Download PDF

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Abstract

【課題】 印刷をする際に媒体の検出を的確に実行する。
【解決手段】 媒体に対してインクを吐出して印刷を行うインク吐出部と、前記インク吐出部により印刷が行われる前記媒体を支持する支持部材と、前記支持部材に設けられ、前記インク吐出部から吐出されて前記媒体から外れたインクを回収するインク回収部と、前記支持部材に対向して設けられ、光を発する発光部と、光を受光する受光部とを有し、前記受光部が受けた光の強さに応じた信号を出力する光学センサとを備え、前記光学センサから出力された前記信号と所定のしきい値とを比較して前記媒体を検出する印刷装置において、前記発光部から前記支持部材に向けて光を発して、前記支持部材によって反射された光を前記受光部により受けた際に前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更することを特徴とする印刷装置。
【選択図】 図20

Description

本発明は、媒体に対してインクを吐出して印刷を行うための印刷装置、媒体検出方法、プログラム及び印刷システムに関する。
紙や布、フィルムなどの各種媒体にドットを形成して画像を印刷する印刷装置として、インクジェットプリンタが知られている。このインクジェットプリンタは、シアン(C)やマゼンダ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)といった各色のインクを媒体に向けて吐出して、吐出したインクにより媒体上にドットを形成して印刷を行う。
一方、最近、このようなインクジェットプリンタにあっては、「縁無し印刷」と呼ばれる印刷が行えるようになっている(特許文献1、2、3参照)。この「縁無し印刷」とは、媒体の縁部に対してインクを打ち込む印刷方法のことであり、媒体には余白が生じないないように印刷が施される。媒体の縁部に向けて吐出されたインクは、媒体から外れる場合がある。このため、このようなプリンタにあっては、媒体から外れたインクを回収するためのインク回収部が設けられている。このインク回収部には、スポンジ等の吸収部材が設けられ、回収されたインクは、吸収部材に吸収されて保持されるようになっている。
特開平8−213484号公報 特開昭61−263685号公報 特開平9−165328号公報
しかしながら、このような印刷装置にあっては、ノズルから吐出したインクによってプリンタ内部に、インクが霧状化したミストが発生し、このミストによって、印刷される媒体を支持するプラテンが汚れるといった問題が発生していた。特に、「縁無し印刷」を行った場合には、媒体から外れたインクによってミストが発生し易く、プラテンの汚れ方も顕著であった。
プラテンが汚れてしまうと、印刷を行う際に、プラテン上の媒体をセンサ等により的確に検知することができず、これによって、媒体の幅や端部を正確に検出することができず、媒体から大きく外れた位置にインクを吐出してしまったり、サイズエラーが生じるなどの不具合が発生することがある。
本発明は、このような事情に鑑みたものであって、その目的は、ミスト等によりプラテンに汚れが発生してしまっても、媒体の検出を的確に行えるようにすることにある。
前記目的を達成するための主たる発明は、
媒体に対してインクを吐出して印刷を行うインク吐出部と、
前記インク吐出部により印刷が行われる前記媒体を支持する支持部材と、
前記支持部材に設けられ、前記インク吐出部から吐出されて前記媒体から外れたインクを回収するインク回収部と、
前記支持部材に対向して設けられ、光を発する発光部と、光を受ける受光部とを有し、前記受光部が受けた光の強さに応じた信号を出力する光学センサとを備え、
前記光学センサから出力された前記信号と所定のしきい値とを比較して前記媒体を検出する印刷装置において、
前記発光部から前記支持部材に向けて光を発して、前記支持部材によって反射された光を前記受光部により受けた際に前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更することを特徴とする印刷装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
===開示の概要===
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
媒体に対してインクを吐出して印刷を行うインク吐出部と、
前記インク吐出部により印刷が行われる前記媒体を支持する支持部材と、
前記支持部材に設けられ、前記インク吐出部から吐出されて前記媒体から外れたインクを回収するインク回収部と、
前記支持部材に対向して設けられ、光を発する発光部と、光を受ける受光部とを有し、前記受光部が受けた光の強さに応じた信号を出力する光学センサとを備え、
前記光学センサから出力された前記信号と所定のしきい値とを比較して前記媒体を検出する印刷装置において、
前記発光部から前記支持部材に向けて光を発して、前記支持部材によって反射された光を前記受光部により受けた際に前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更することを特徴とする印刷装置。
このような印刷装置にあっては、支持部材が汚れた場合であっても、発光部から支持部材に向けて光を発して、支持部材によって反射された光を受光部により受けた際に光学センサから出力された信号に基づき、所定のしきい値を変更するから、媒体の誤検出を防止することができる。
かかる印刷装置にあっては、前記光学センサは、前記支持部材に対して相対的に移動可能に設けられていても良い。このように光学センサが移動可能に設けられていれば、前記光学センサの移動範囲にわたって前記支持部材に向けて光を発することができる。これにより、受光部により広範囲から光を受けることができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記光学センサが前記支持部材に対して相対的に移動したときに、前記光学センサから出力された前記信号と前記所定のしきい値とを比較して前記媒体を検出しても良い。このように光学センサが移動したときに、光学センサから出力された信号と、所定のしきい値とを比較すれば、媒体を簡単に検出することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記光学センサが前記支持部材に対して相対的に移動したときに、前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更しても良い。このように光学センサが移動したときに、光学センサから出力された信号に基づき、所定のしきい値を変更すれば、所定のしきい値をより適切な値に変更することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記所定のしきい値を変更する際に前記光学センサが前記支持部材に対して相対的に移動する範囲が、前記支持部材の全体にわたっていても良い。このように光学センサの移動範囲が支持部材全体にわたっていることで、所定のしきい値をより適切な値に変更することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記所定のしきい値を変更する際に前記光学センサが前記支持部材に対して相対的に移動する範囲が、前記媒体を検出する際に前記光学センサが前記支持部材に対して相対的に移動する範囲と等しくても良い。このように光学センサの移動範囲が等しければ、所定のしきい値をより適切な値に変更することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記光学センサから出力された前記信号を所定の周期でサンプリングをして得られた値に基づき、前記所定のしきい値を変更しても良い。このようにサンプリングを行えば、所定のしきい値を簡単に変更することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記光学センサから出力された前記信号から最小値または最大値を取得し、その最小値または最大値に基づき、前記所定のしきい値を変更しても良い。このように最小値または最大値を取得すれば、所定のしきい値を簡単に変更することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記最小値または前記最大値が所定の基準値に到達しないときには、前記所定のしきい値の変更は行わなくても良い。このように最小値または最大値が所定の基準値に到達しないときには、所定のしきい値の変更を行わないことで、しきい値の変更を適切に行うことができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記所定のしきい値を変更する際に、前記発光部から前記インク回収部に向けて光が発せられても良い。このようにインク回収部に光が発せられれば、所定のしきい値をより適切な値に変更することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記インク回収部が、前記支持部材に溝部として形成されていても良い。このようにインク回収部が溝部として形成されていることで、媒体から外れたインクをスムーズに回収することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記所定のしきい値を変更する際に、前記受光部が受ける光には、前記支持部材に設けられた凹凸部によって反射された光が含まれても良い。このように受光部が受ける光に、凹凸部によって反射された光が含まれていても、所定のしきい値をより適切な値に変更することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記インクが前記インク吐出部により前記媒体に向けて吐出されていないときに前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更しても良い。このようなタイミングで所定のしきい値の変更を行えば、処理をスムーズに実施することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記印刷装置の電源がオンされた際に前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更しても良い。このようなタイミングで所定のしきい値の変更を行えば、処理をスムーズに実施することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記インク吐出部から媒体の縁に向けてインクを吐出して印刷をする縁無し印刷の実行履歴が記憶されたメモリを備え、前記縁無し印刷を実行するときに、前記メモリに記憶された前記実行履歴をチェックして前記縁無し印刷が実行されたことがなかった場合には、前記発光部から前記支持部材に向けて光を発して、前記支持部材によって反射された光を前記受光部により受けた際に前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更しても良い。このように縁無し印刷の実行がされたことがなかった場合に、所定のしきい値の変更を行えば、より適切な所定のしきい値を取得することができる。
媒体に対してインクを吐出して印刷を行うインク吐出部と、
前記インク吐出部により印刷が行われるときに前記媒体を支持する支持部材と、
前記支持部材に設けられ、前記インク吐出部から吐出されて前記媒体から外れたインクを回収するインク回収部と、
前記支持部材に対向して設けられ、光を発する発光部と、光を受ける受光部とを有し、前記受光部が受けた光の強さに応じた信号を出力する光学センサとを備え、
前記光学センサから出力された前記信号と所定のしきい値とを比較して前記媒体を検出する印刷装置において、
前記発光部から前記支持部材に向けて光を発して、前記支持部材によって反射された光を前記受光部により受けた際に前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更し、
前記光学センサは、前記支持部材に対して相対的に移動可能に設けられ、
前記光学センサが前記支持部材に対して相対的に移動したときに、前記光学センサから出力された前記信号と前記所定のしきい値とを比較して前記媒体を検出し、
前記光学センサが前記支持部材に対して相対的に移動したときに、前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更し、
前記所定のしきい値を変更する際に前記光学センサが前記支持部材に対して相対的に移動する範囲が、前記支持部材の全体にわたっており、
前記所定のしきい値を変更する際に前記光学センサが前記支持部材に対して相対的に移動する範囲が、前記媒体を検出する際に前記光学センサが前記支持部材に対して相対的に移動する範囲と等しく、
前記光学センサから出力された前記信号を所定の周期でサンプリングをして得られた値に基づき、前記所定のしきい値を変更し、
前記光学センサから出力された前記信号から最小値または最大値を取得し、その最小値または最大値に基づき、前記所定のしきい値を変更し、
前記最小値または前記最大値が所定の基準値に到達しないときには、前記所定のしきい値の変更は行わず、
前記所定のしきい値を変更する際に、前記発光部から前記インク回収部に向けて光が発せられ、
前記インク回収部が、前記支持部材に溝部として形成され、
前記所定のしきい値を変更する際に、前記受光部が受ける光には、前記支持部材に設けられた凹凸部によって反射された光が含まれ、
前記インクが前記インク吐出部により前記媒体に向けて吐出されていないときに前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更し、
前記印刷装置の電源がオンされた際に前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更し、
前記インク吐出部から媒体の縁に向けてインクを吐出して印刷をする縁無し印刷の実行履歴が記憶されたメモリを備え、
前記縁無し印刷を実行するときに、前記メモリに記憶された前記実行履歴をチェックして前記縁無し印刷が実行されたことがなかった場合には、前記発光部から前記支持部材に向けて光を発して、前記支持部材によって反射された光を前記受光部により受けた際に前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更することを特徴とする印刷装置。
媒体に対してインクを吐出して印刷を行うインク吐出部と、
前記インク吐出部により印刷が行われるときに前記媒体を支持する支持部材と、
前記支持部材に設けられ、前記インク吐出部から吐出されて前記媒体から外れたインクを回収するインク回収部と、
前記支持部材に対向して設けられ、光を発する発光部と、光を受ける受光部とを有し、前記受光部が受けた光の強さに応じた信号を出力する光学センサとを備えた印刷装置において、
前記光学センサから出力された前記信号と所定のしきい値とを比較して前記媒体を検出する方法であって、
前記発光部から前記支持部材に向けて光を発して、前記支持部材によって反射された光を前記受光部により受けた際に前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更することを特徴とする媒体検出方法。
媒体に対してインクを吐出して印刷を行うインク吐出部と、
前記インク吐出部により印刷が行われるときに前記媒体を支持する支持部材と、
前記支持部材に設けられ、前記インク吐出部から吐出されて前記媒体から外れたインクを回収するインク回収部と、
前記支持部材に対向して設けられ、光を発する発光部と、光を受ける受光部とを有し、前記受光部が受けた光の強さに応じた信号を出力する光学センサとを備え、
前記光学センサから出力された前記信号と所定のしきい値とを比較して前記媒体を検出する印刷装置において実行されるプログラムであって、
前記発光部から前記支持部材に向けて光を発して、前記支持部材によって反射された光を前記受光部により受けた際に前記光学センサから出力された前記信号を取得するステップと、
取得した前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更するステップとを実行することを特徴とするプログラム。
コンピュータ本体と、このコンピュータ本体に接続可能な印刷装置とを具備した印刷システムにおいて、
前記印刷装置は、媒体に対してインクを吐出して印刷を行うインク吐出部と、
前記インク吐出部により印刷が行われるときに前記媒体を支持する支持部材と、
前記支持部材に設けられ、前記インク吐出部から吐出されて前記媒体から外れたインクを回収するインク回収部と、
前記支持部材に対向して設けられ、光を発する発光部と、光を受ける受光部とを有し、前記受光部が受けた光の強さに応じた信号を出力する光学センサとを備え、
前記光学センサから出力された前記信号と所定のしきい値とを比較して前記媒体を検出する印刷装置において、
前記発光部から前記支持部材に向けて光を発して、前記支持部材によって反射された光を前記受光部により受けた際に前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更することを特徴とする印刷システム。
===印刷装置の概要===
本発明に係る印刷装置の実施の形態について、インクジェットプリンタを例にとり説明する。
図1〜図4は、そのインクジェットプリンタ1を示したものである。図1は、そのインクジェットプリンタ1の外観を示す。図2は、そのインクジェットプリンタ1の内部構成を示す。図3は、そのインクジェットプリンタ1の搬送部を示す。図4は、そのインクジェットプリンタ1のシステム構成を示すブロック構成図である。
このインクジェットプリンタ1は、図1に示すように、背面から供給された印刷用紙等の媒体を前面から排出する構造を備えており、その前面部には操作パネル2および排紙部3が設けられ、その背面部には給紙部4が設けられている。操作パネル2には、各種操作ボタン5および表示ランプ6が設けられている。また、排紙部3には、不使用時に排紙口を塞ぐ排紙トレー7が設けられている。給紙部4には、カット紙(図示しない)を保持する給紙トレー8が設けられている。なお、インクジェットプリンタ1は、カット紙など単票状の印刷紙のみならず、ロール紙などの連続した媒体にも印刷できるような給紙構造を備えていても良い。
このインクジェットプリンタ1の内部には、図2に示すように、キャリッジ41が設けられている。このキャリッジ41は、所定の方向(図中横方向)に沿って相対的に移動可能に設けられたものである。キャリッジ41の周辺には、キャリッジモータ(以下、CRモータともいう)42と、プーリ44と、タイミングベルト45と、ガイドレール46と、が設けられている。キャリッジモータ42は、DCモータなどにより構成され、キャリッジ41を前記所定の方向に沿って相対的に移動させるための駆動源として機能する。また、タイミングベルト45は、プーリ44を介してキャリッジモータ42に接続されるとともに、その一部がキャリッジ41に接続され、キャリッジモータ42の回転駆動によってキャリッジ41を前記所定の方向に沿って相対的に移動させる。ガイドレール46は、キャリッジ41を前記所定の方向に沿って案内する。
この他に、キャリッジ41の周辺には、キャリッジ41の位置を検出するリニア式エンコーダ51と、媒体Sをキャリッジ41の移動方向と交差する方向に沿って搬送するための搬送ローラ17Aと、この搬送ローラ17Aを回転駆動させる紙搬送モータ15とが設けられている。
一方、キャリッジ41には、各種インクを収容したインクカートリッジ48と、媒体Sに対して印刷を行うヘッド21とが設けられている。インクカートリッジ48は、例えば、イエロ(Y)やマゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)などの各色のインクを収容しており、キャリッジ41に設けられたカートリッジ装着部に着脱可能に装着されている。また、ヘッド21は、本実施形態では、媒体Sに対してインクを吐出して印刷を施す。このためにヘッド21には、インクを吐出するための多数のノズルが設けられている。このヘッド21のインクの吐出機構については、後で詳しく説明する。
この他に、このインクジェットプリンタ1の内部には、ヘッド21のノズルの目詰まりを解消するためのクリーニングユニット30が設けられている。このクリーニングユニット30は、ポンプ装置31と、キャッピング装置35とを有する。ポンプ装置31は、ヘッド21のノズルの目詰まりを解消するために、ノズルからインクを吸い出す装置であり、ポンプモータ(図示外)により作動する。一方、キャッピング装置35は、ヘッド21のノズルの目詰まりを防止するため、印刷を行わないとき(待機時など)に、ヘッド21のノズルを封止する。
また、インクジェットプリンタ1の内部には、ヘッド21の下方には、印刷される媒体Sを下側から支持するプラテン14が設けられている。プラテン14は、ヘッド21(キャリッジ41)の移動方向に沿ってヘッド21と対向するように設置されている。
次にこのインクジェットプリンタ1の搬送部の構成について説明する。この搬送部は、図3に示すように、紙挿入口11A及びロール紙挿入口11Bと、給紙モータ(不図示)と、給紙ローラ13と、プラテン14と、紙搬送モータ(以下、PFモータともいう)15と、搬送ローラ17Aと排紙ローラ17Bと、フリーローラ18Aとフリーローラ18Bとを有する。プラテン14は、本実施形態では、「印刷が行われる媒体を支持する支持部材」に相当する。
紙挿入口11Aは、媒体である媒体Sを挿入するところである。給紙モータ(図示外)は、紙挿入口11Aに挿入された媒体Sをインクジェットプリンタ1内に搬送するモータであり、パルスモータ等で構成される。給紙ローラ13は、紙挿入口11Aに挿入された媒体Sを図中矢印A方向(ロール紙の場合は矢印B方向)にインクジェットプリンタ1の内部に自動的に搬送するローラであり、給紙モータによって駆動される。給紙ローラ13は、略D形の横断面形状を有している。給紙ローラ13の円周部分の周囲長さは、搬送ローラ17Aまでの搬送距離よりも長く設定されているので、この円周部分を用いて媒体Sを搬送ローラ17Aまで搬送することができる。なお、給紙ローラ13の回転駆動力と分離パッド(図示外)の摩擦抵抗とによって、複数の媒体Sが一度に給紙されることを防いでいる。
プラテン14は、印刷中の媒体Sを支持する支持手段である。紙搬送モータ15は、媒体Sである例えば紙を紙搬送方向に送り出すモータであり、DCモータで構成される。搬送ローラ17Aは、給紙ローラ13によってインクジェットプリンタ1内に搬送された媒体Sを印刷可能な領域まで送り出すローラであり、紙搬送モータ15によって駆動される。フリーローラ18Aは、搬送ローラ17Aと対向する位置に設けられ、媒体Sを搬送ローラ17Aとの間に挟むことによって媒体Sを搬送ローラ17Aに向かって押さえる。
排紙ローラ17Bは、印刷が終了した媒体Sをインクジェットプリンタ1の外部に排出するローラである。排紙ローラ17Bは、不図示の歯車により、紙搬送モータ15によって駆動される。フリーローラ18Bは、排紙ローラ17Bと対向する位置に設けられ、媒体Sを排紙ローラ17Bとの間に挟むことによって媒体Sを排紙ローラ17Bに向かって押さえる。
<システム構成>
次にこのインクジェットプリンタ1のシステム構成について説明する。このインクジェットプリンタ1は、図4に示すように、バッファメモリ122と、イメージバッファ124と、システムコントローラ126と、メインメモリ127と、EEPROM129とを備えている。バッファメモリ122は、ホストコンピュータ140から送信された印刷データ等の各種データを受信して一時的に記憶する。また、イメージバッファ124は、受信した印刷データをバッファメモリ122より取得して格納する。また、メインメモリ127は、ROMやRAMをはじめ、この他にフラッシュメモリなどにより構成される。
一方、システムコントローラ126は、メインメモリ127から制御用プログラムを読み出して、当該制御用プログラムに従ってインクジェットプリンタ1全体の制御を行う。本実施形態のシステムコントローラ126は、キャリッジモータ制御部128と、搬送制御部130と、ヘッド駆動部132と、ロータリ式エンコーダ134と、リニア式エンコーダ51とを備えている。キャリッジモータ制御部128は、キャリッジモータ42の回転方向や回転数、トルクなどを駆動制御する。また、ヘッド駆動部132は、ヘッド21の駆動制御を行う。搬送制御部130は、搬送ローラ17Aを回転駆動する紙搬送モータ15など、搬送系に配置された各種駆動モータを制御する。
ホストコンピュータ140から送られてきた印刷データは、一旦、バッファメモリ122に蓄えられる。ここで蓄えられた印刷データは、その中から必要な情報がシステムコントローラ126により読み出される。システムコントローラ126は、その読み出した情報に基づき、リニア式エンコーダ51やロータリ式エンコーダ134からの出力を参照しながら、制御用プログラムに従って、キャリッジモータ制御部128や搬送制御部130、ヘッド駆動部132を各々制御する。
イメージバッファ124には、バッファメモリ122に受信された複数の色成分の印刷データが格納される。ヘッド駆動部132は、システムコントローラ126からの制御信号に従って、イメージバッファ124から各色成分の印刷データを取得し、この印刷データに基づきヘッド21に設けられた各色のノズルを駆動制御する。
なお、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1にあっては、これらの他に、反射型光学センサ502と、反射型光学センサ制御部508とを備えている。これら反射型光学センサ502および反射型光学センサ制御部508については、後で詳しく説明する。
<ヘッド>
図5は、ヘッド21の下面部に設けられたインクのノズルの配列を示した図である。ヘッド21の下面部には、同図に示すように、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色ごとにそれぞれ複数のノズル♯1〜♯180からなるノズル列211が設けられている。なお、これらイエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各色のノズル列211の各ノズル♯1〜♯180は、本発明のインク吐出部に相当する。
各ノズル列211の各ノズル♯1〜♯180は、媒体Sの搬送方向に沿って直線状に配列されている。各ノズル列211は、ヘッド21の移動方向(走査方向)に沿って相互に間隔をあけて平行に配置されている。各ノズル♯1〜♯180には、インク滴を吐出するための駆動素子としてピエゾ素子(図示外)が設けられている。
ピエゾ素子は、その両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加すると、電圧の印加時間に応じて伸張し、インクの流路の側壁を変形させる。これによって、インクの流路の体積がピエゾ素子の伸縮に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、インク滴となって各色の各ノズル♯1〜♯180から吐出される。
===リニア式エンコーダ===
次にリニア式エンコーダ51について詳しく説明する。図6は、キャリッジ41に設けられたリニア式エンコーダ51の構成を模式的に示したものである。
このリニア式エンコーダ51は、発光ダイオード452と、コリメータレンズ454と、検出処理部456とを備えている。検出処理部456は、複数(例えば4個)のフォトダイオード458と、信号処理回路460と、例えば2個のコンパレータ462A、462Bとを有している。
発光ダイオード452の両端に抵抗を介して電圧Vccが印加されると、発光ダイオード452から光が発せられる。この光はコリメータレンズ454により平行光に集光されてリニア式エンコーダ符号板464を通過する。リニア式エンコーダ符号板464には、所定の間隔(例えば1/180インチ(1インチ=2.54cm))毎にスリットが設けられている。
リニア式エンコーダ符号板464を通過した平行光は、図示しない固定スリットを通って各フォトダイオード458に入射し、電気信号に変換される。4個のフォトダイオード458から出力される電気信号は信号処理回路460において信号処理され、信号処理回路460から出力される信号はコンパレータ462A、462Bにおいて比較され、比較結果がパルスとして出力される。コンパレータ462A、462Bから出力されるパルスENC−A、ENC−Bがリニア式エンコーダ51の出力となる。
図7A及び図7Bは、キャリッジモータ42の正転時及び逆転時におけるリニア式エンコーダ51の2つの出力信号の波形を示したタイミングチャートである。図7A及び図7Bに示すように、キャリッジモータ42の正転時及び逆転時のいずれの場合も、パルスENC−AとパルスENC−Bとは位相が90度だけ異なっている。キャリッジモータ42が正転しているとき、即ち、キャリッジ41がガイドレール46に沿って移動しているときは、図7Aに示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が進み、キャリッジモータ42が逆転しているときは、図7Bに示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が遅れる。そして、パルスENC−A及びパルスENC−Bの1周期Tは、キャリッジ41がリニア式エンコーダ符号板464のスリット間隔を移動する時間に等しい。
そして、リニア式エンコーダ51の出力パルスENC−A、ENC−Bの各々の立ち上がりエッジ、立ち上がりエッジが検出され、検出されたエッジの個数が計数され、この計数値に基づいてキャリッジモータ42の回転位置が演算される。この計数はキャリッジモータ42が正転しているときは1個のエッジが検出されると「+1」を加算し、逆転しているときは、1個のエッジが検出されると「−1」を加算する。パルスENC−A及びENC−Bの各々の周期は、リニア式エンコーダ符号板464の、あるスリットがリニア式エンコーダ51を通過してから次のスリットがリニア式エンコーダ51を通過するまでの時間に等しく、かつ、パルスENC−AとパルスENC−Bとは位相が90度だけ異なっている。このため、上記計数のカウント値「1」はリニア式エンコーダ符号板464のスリット間隔の1/4に対応する。これにより上記計数値にスリット間隔の1/4を乗算すれば、その乗算値に基づいて、計数値が「0」に対応する回転位置からのキャリッジモータ42の移動量を求めることができる。このときリニア式エンコーダ51の解像度はリニア式エンコーダ符号板464のスリットの間隔の1/4となる。
===印刷動作===
次に前述したインクジェットプリンタ1の印刷動作について説明する。ここでは、「双方向印刷」を例にして説明する。図8は、インクジェットプリンタ1の印刷動作の処理手順の一例を示したフローチャートである。以下で説明される各処理は、システムコントローラ126が、メインメモリ127又はEEPROM129に格納されたプログラムを読み出して、当該プログラムに従って、各ユニットを制御することにより実行される。
システムコントローラ126は、ホストコンピュータ140から印刷データを受信すると、その印刷データに基づき印刷を実行すべく、まず、給紙処理を行う(S102)。給紙処理は、印刷しようとする媒体、ここでは紙をインクジェットプリンタ1内に供給し、印刷開始位置(頭出し位置とも言う)まで搬送する処理である。システムコントローラ126は、給紙ローラ13を回転させて、印刷しようとする紙を搬送ローラ17Aまで送る。システムコントローラ126は、搬送ローラ17Aを回転させて、給紙ローラ13から送られてきた紙を印刷開始位置に位置決めする。
次に、システムコントローラ126は、キャリッジ41を媒体Sに対して相対的に移動させて媒体Sに対して印刷を施す印刷処理を実行する。ここでは、まず、キャリッジ41をガイドレール46に沿って一の方向に向かって移動させながら、ヘッド21からインクを吐出する往路印刷を実行する(S104)。システムコントローラ126は、キャリッジモータ42を駆動してキャリッジ41を移動させるとともに、印刷データに基づきヘッド21を駆動してインクを吐出する。ヘッド21から吐出されたインクは、紙に到達してドットとして形成される。
このようにして印刷を行った後、次に、紙を所定量だけ搬送する搬送処理を実行する(S106)。この搬送処理では、システムコントローラ126は、紙搬送モータ15を駆動して搬送ローラ17Aを回転させて、紙をヘッド21に対して相対的に搬送方向に所定量だけ搬送する。この搬送処理により、ヘッド21は、先ほどの印刷した領域とは異なる領域に印刷をすることが可能になる。
このようにして搬送処理を行った後、排紙すべきか否か排紙判断を実行する(S108)。ここで、印刷中の紙に印刷すべき他のデータがなければ、排紙処理を実行する(S116)。一方、印刷中の紙に印刷すべき他のデータがあれば、排紙処理は行わずに、復路印刷を実行する(S110)。この復路印刷は、キャリッジ41をガイドレール46に沿って先ほどの往路印刷とは反対の方向に移動させて印刷を行う。ここでも、システムコントローラ126は、キャリッジモータ42を先ほどとは逆に回転駆動させてキャリッジ41を移動させるとともに、印刷データに基づきヘッド21を駆動してインクを吐出し、印刷を施す。
復路印刷を実行した後、搬送処理を実行し(S112)、その後、排紙判断を行う(S114)。ここで、印刷中の紙に印刷すべき他のデータがあれば、排紙処理は行わずに、ステップS104に戻って、再度往路印刷を実行する(S104)。一方、印刷中の紙に印刷すべき他のデータがなければ、排紙処理を実行する(S116)。
排紙処理を行った後、次に、印刷終了か否かを判断する印刷終了判断を実行する(S118)。ここでは、次にホストコンピュータ140から印刷データに基づき、次に印刷すべき紙がないかどうかチェックする。ここで、次に印刷すべき紙がある場合には、ステップS102に戻り、再び給紙処理を実行して、印刷を開始する。一方、次に印刷すべき紙がない場合には、印刷処理を終了する。
===縁無し印刷===
本実施形態に係るインクジェットプリンタ1にあっては、「縁無し印刷」を実行することができる。
<縁無し印刷の概要>
図9および図10は、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1で実行される「縁無し印刷」の概要を説明するものである。図9は、「縁無し印刷」ではなく、通常印刷を行ったときの用紙(媒体)Sと、印刷領域Pとの関係を説明したものである。図10は、「縁無し印刷」を行ったときの媒体Sと、印刷領域Pとの関係を説明したものである。
通常印刷の場合には、図9に示すように、印刷領域Pは用紙Sに収まるように、用紙Sよりも小さなサイズに設定される。用紙Sの周縁部には、その左右両側部および上下両側部に沿って余白部WHが形成される。このように印刷領域Pが用紙Sに収める処理は、ホストコンピュータ140に搭載されたプリンタドライバにより行われる。プリンタドライバは、ホストコンピュータ140で実行されるアプリケーションプログラムから与えられた画像データに基づき、印刷領域Pが用紙Sに収まるように印刷データを生成する。ここで、プリンタドライバは、印刷領域Pを用紙S内に納めることができないような画像データを処理する場合には、画像データにより表される画像の一部を印刷対象から除外したり、またその画像を縮小処理するなどして用紙Sに収まるようにすることもある。こうしてプリンタドライバにより作成された印刷データは、ホストコンピュータ140から当該インクジェットプリンタ1に向けて送信される。インクジェットプリンタ1は、ホストコンピュータ140から送られてきた印刷データに基づき印刷処理を実行することで、通常印刷が実施される。
一方、「縁無し印刷」の場合には、図10に示すように、印刷領域Pは、媒体Sからはみ出すように、媒体Sよりも大きなサイズになるように設定される。媒体Sの周縁部には、図9で説明した通常印刷の場合と異なり、余白部WHは形成されない。なお、ここでは、媒体S全体が印刷領域Pに覆われてしまって、媒体Sの周縁部には、余白部WHが一切形成されていないが、「縁無し印刷」にあっては、必ずしも図10に示すように、媒体Sの周縁部に一切余白部が形成されない場合に限らず、媒体Sの左側縁部や右側縁部、上側縁部、下側縁部など、媒体Sの周縁部の一部に余白部が形成される場合も含む。つまり、印刷領域Pが少しでも媒体Sからはみ出すように設定がされる場合には、「縁無し印刷」に該当する。
このように印刷領域Pが媒体Sからはみ出させる処理は、通常印刷の場合と同様、プリンタドライバなどにより行う。プリンタドライバは、アプリケーションプログラムから与えられた画像データに基づき、印刷領域Pが媒体Sからはみ出すような印刷データを生成する。ここで、プリンタドライバは、印刷領域Pが媒体Sよりも小さくなるような画像データを処理する場合には、印刷領域Pが媒体S全体をカバーするように印刷領域Pを拡大したりする。こうして作成された印刷データは、ホストコンピュータ140から当該インクジェットプリンタ1に向けて送信される。インクジェットプリンタ1は、ホストコンピュータ140から送られてきた印刷データに基づき印刷処理を実行することで、「縁無し印刷」が実行される。これによって、縁の無い見栄えに優れた印刷が実現できる。
このような「縁無し印刷」が実行された場合には、各ノズル列211の各ノズル♯1〜♯180から吐出されたインクは、媒体Sから外れることがある。インクが媒体Sから外れると、プラテン14などを汚すなどの悪影響を及ぼす虞がある。そこで、このような「縁無し印刷」を実行する印刷装置にあっては、媒体Sから外れたインクを回収するためのインク回収部を備えている。
<インク回収部>
図11および図12は、本実施形態に係るインク回収部352が設けられたプラテン14の様子を示したものである。図11は、プラテン14全体の様子を示した平面図であり、図12は、プラテンの様子を部分的に示した斜視図である。
このインク回収部352は、図11に示すように、プラテン14上にキャリッジ41の移動方向に沿って横長の長方形状に形成された溝部354からなる。この溝部354の横幅寸法(キャリッジ41の移動方向の寸法)Lは、インクジェットプリンタ1が印刷可能な媒体Sの最大サイズに対応して設定されている。つまり、印刷可能な媒体Sの最大サイズが「A4」サイズであれば、この溝部354の横幅寸法Lは、その「A4」サイズの媒体の横幅寸法に対応した寸法、即ち「A4」サイズの媒体の横幅寸法よりも若干長くした寸法などに設定される。また、この溝部354の縦幅寸法(媒体の搬送方向の寸法)Mは、ヘッド21に設けられたノズル列211の長さ寸法に対応して、当該長さ寸法よりも若干大きくなるように設定される。これにより、印刷可能な全てのサイズの媒体に対して、「縁無し印刷」を実行できるようになっている。
この溝部354は、図12に示すように断面凹形状に成形されている。この溝部354の内側には、打ち捨てられたインクを吸収するための吸収材356が配置されている。この吸収材356は、スポンジなどのインクを吸収可能な素材により形成され、インクを吸収して保持することができるようになっている。これによって、打ち捨てられたインクが飛散しないように防止することができる。
またさらに、溝部354の内側には、複数の突起部362と、複数の長方形状の突出部364とが設けられている。これら突起部362と、長方形状の突出部364とは、キャリッジ41の移動方向、即ち溝部354の長さ方向に沿って相互に間隔をあけて並んで設けられている。また、長方形状の突出部364の上面部には、複数のリブ366が一体的に設けられている。これら複数のリブ366は、キャリッジ41の移動方向に沿って相互に間隔をあけて並んで形成されている。これら突起部362および突出部364は、溝部354の上方に載置された、印刷される媒体Sを下側から支持するために設けられたものである。突起部362の上端部および突出部364のリブ366が媒体Sの下面と接触して媒体Sを支持する。
また、溝部354の周縁部にも、媒体Sを下側から支持するためのリブ368が形成されている。溝部354の周縁部のリブ368は、溝部354の上縁部および下縁部にそれぞれキャリッジ41の移動方向に沿って相互に間隔をあけて並んで配置されている。このように突起部362やリブ366、368が適当な間隔をあけて配置されていることによって、印刷される媒体Sを下側に均一に支持することができる。これにより、媒体Sに撓みが発生するのを防止することができる。
<実際の縁無し印刷>
図13は、実際に「縁無し印刷」が行われるときの印刷の様子を説明したものであり、図11に示すA−A’線の矢視断面図を示したものである。プラテン14上には、同図に示すように、溝部354として、2つの溝部354a、354bがプラテン14上方に配置されたヘッド21に対向して設けられている。一方の溝部354aは、媒体Sの搬送方向の上流側に設けられたものであり、ヘッド21のノズル列211のノズル♯1〜♯180のうち、ノズル♯178〜♯180と対向するように形成されている。他方の溝部354bは、媒体Sの搬送方向の下流側に設けられたものであり、ヘッド21のノズル列211のノズル♯1〜♯180のうち、ノズル♯1〜♯3と対向するように形成されている。これによって、ヘッド21のノズル♯1〜♯3、♯178〜♯180から吐出されたインクは、溝部354a、354b内に直接打ち込まれて、溝部354a、354b内の吸収材356にそれぞれ回収されるようになっている。
媒体Sの搬送方向の先端部に対して印刷を行う場合には、搬送方向の下流側に設けられたノズル♯1〜♯3を用いて、これらノズル♯1〜♯3からインクを吐出して、媒体Sの先端部に印刷を施すようになっている。この場合、ノズル♯1〜♯3から吐出されて媒体Sから外れたインクは、搬送方向の下流側の溝部354bに回収される。一方、媒体Sの後端部に対して印刷を行う場合には、搬送方向の上流側に設けられたノズル♯178〜♯180を用いて、これらノズル♯178〜♯180からインクを吐出して、媒体Sの後端部に印刷を施すようになっている。この場合、ノズル♯178〜♯180から吐出されて媒体Sから外れたインクは、搬送方向の上流側の溝部354aに回収される。
なお、通常印刷時においては、媒体Sの先端部や後端部は余白部WHとして形成されるため、これら先端部や後端部に対して印刷を施す必要がなく、搬送方向の上流側の溝部354aまたは下流側の溝部354bに対してインクをうち捨てることがないので、前述したようなノズルの使用制限はなく、全てのノズル♯1〜♯180を用いて媒体Sに対して印刷を実行することができる。
<縁無し印刷の他例>
前述した実施の形態では、印刷領域Pが媒体Sからはみ出るように設定されていたが、「縁無し印刷」にあっては、必ずしも、このように印刷領域Pが媒体Sからはみ出る設定する必要はない。図14は、印刷領域Pが媒体Sからはみ出るように設定するのではなく、媒体Sにちょうどぴったり収まるように設定した場合の「縁無し印刷」の例を説明したものである。同図に示すように、印刷領域Pが媒体Sからはみ出さなくても、印刷領域Pを媒体Sのサイズにぴったりはまるように設定することによって、余白部のない「縁無し印刷」を実行することができる。
なお、この場合でも、必ずしも図14に示すように、媒体Sの周縁部に一切余白部が形成されない場合に限らず、媒体Sの左側縁部や右側縁部、上側縁部、下側縁部など、媒体Sの周縁部の一部に余白部が形成される場合も含む。つまり、印刷領域Pが少しでも媒体Sのサイズにぴったりはまるように設定されている場合には、「縁無し印刷」に該当する。
また、この場合、媒体Sの位置ズレ等により媒体Sから外れたインクについては、インク回収部352に回収される。
===媒体検出===
本実施形態に係るインクジェットプリンタ1にあっては、媒体Sに対して印刷を施す際に、その媒体Sについて位置を検出するようになっている。本実施形態のインクジェットプリンタ1では、媒体の位置を検出するために、反射型光学センサ502を備えている。なお、この反射型光学センサ502は、本発明の光学センサに相当する。
<反射型光学センサ>
図15は、その反射型光学センサ502を示したものである。この反射型光学センサ502は、同図に示すように、キャリッジ41に一体的に設けられたものであり、図5に示すように、ヘッド21の下面部にノズル列211とともに配置されている。この反射型光学センサ502は、発光部504と受光部506とを有し、媒体Sとの間に間隔Dをあけて配置されている。間隔Dは、例えば5mmなどに設定される。発光部504および受光部506は、それぞれ媒体Sに対して対向して配置されている。発光部504は、例えば、発光ダイオードなどにより構成され、媒体Sに向けて光を発する。受光部506は、例えば、フォトダイオードなどにより構成され、発光部504から発光されて媒体Sによって反射された光を受光する。
受光部506が受光する光の成分には、発光部504により発光されて媒体Sによって反射された光の正反射成分が含まれている。受光部506は、そのような正反射成分が受光できる位置に配置されている。
受光部506は、受光した光の強さに応じた信号を生成する。受光部506により生成された信号は、反射型光学センサ502から検知結果として外部へと出力される。反射型光学センサ502から出力された信号は、図4に示すように、反射型光学センサ制御部508に入力される。
<反射型光学センサ制御部>
反射型光学センサ制御部508は、システムコントローラ126からの命令に従って反射型光学センサ502を制御する機能を有している。つまり、反射型光学センサ制御部508は、システムコントローラ126からの命令によって、反射型光学センサ502の発光部504を発光させたり、その発光を停止させたり、また反射型光学センサ502の受光部506の受光感度等を調節したりするようになっている。
このほかに、本実施形態の反射型光学センサ制御部508にあっては、A/D変換部510を備え、このA/D変換部510により、反射型光学センサ502の受光部506から出力された信号をアナログ信号からデジタル信号へと変換する機能も有している。具体的には、反射型光学センサ制御部508は、反射型光学センサ502から出力された信号をA/D変換してデジタル信号に変換してデジタルデータとしてシステムコントローラ126に向けて出力するようになっている。
<システムコントローラ>
システムコントローラ126は、反射型光学センサ制御部508から、反射型光学センサ502の受光部506の検知結果をデジタルデータとして取得する。そして、システムコントローラ126は、その取得したデジタルデータと、リニア式エンコーダ51から取得したキャリッジ41の位置情報とに基づき、印刷しようとしている媒体Sの位置を検出する。
<実際の検出処理>
次に実際の処理例について説明する。図16は、媒体Sの位置を検出するときの動作を説明したものである。媒体Sの位置を検出する場合には、図16Aに示すようにキャリッジ41が、同図の矢印A方向に沿って、媒体Sに向かって移動する。このとき、反射型光学センサ502の発光部504からプラテン14に向けて光が発せられ、プラテン14によって反射された光が反射型光学センサ502の受光部506に受光される。次に、図16Bに示すように、キャリッジ41に設けられた反射型光学センサ502が、媒体Sの一方の端部の上方に差し掛かると、反射型光学センサ502の発光部504から発せられた光は、媒体Sにより反射され、その反射された光は、反射型光学センサ502の受光部506により受光される。
媒体Sによって反射された光が受光部506により受光されると、反射型光学センサ502から出力される信号のレベルが大きく変化することから、媒体Sの一方の端部の位置を検出することができる。またさらに、図16Cに示すように、キャリッジ41が矢印A方向に沿って移動して、キャリッジ41に設けられた反射型光学センサ502が、媒体Sの他方の端部の上方に差し掛かると、反射型光学センサ502の発光部504から発せられた光はプラテン14により反射されて、その反射された光が反射型光学センサ502の受光部506に受光される。このとき、反射型光学センサ502から出力される信号のレベルが、再度大きく変化することから、媒体Sの他方の端部の位置を検出することができる。その後、図16Dに示すように、さらにキャリッジ41が所定の位置まで移動すると、媒体Sの検出処理が終了する。
図17は、反射型光学センサ502から出力される信号のレベルと、媒体Sとの関係を簡単に説明したものである。キャリッジ41が移動して、反射型光学センサ502が媒体Sの一方の端部に差し掛かると、反射型光学センサ502から出力される信号のレベルが、同図に示すように、高いレベルVaから低いレベルVbへと大きく変化する。反射型光学センサ502が媒体Sの上方に位置している間は、低いレベルVbの信号が反射型光学センサ502から出力され、反射型光学センサ502が媒体Sの他方の端部に差し掛かると、反射型光学センサ502から出力される信号のレベルは、同図に示すにように、低いレベルVbから再び高いレベルVaへと変化する。
システムコントローラ126は、反射型光学センサ制御部508を通じて、反射型光学センサ502から出力される信号のレベルに応じたデジタルデータを逐次取得する。そして、システムコントローラ126は、反射型光学センサ502から取得したデジタルデータを、図17に示すような、所定のしきい値V0と逐次比較して、反射型光学センサ502から出力された信号のレベルがその所定のしきい値V0を超えないかどうかどうかをチェックする。ここで、所定のしきい値V0は、高いレベルVaと低いレベルVbとの間の適当な値に設定されたものである。反射型光学センサ502から出力された信号のレベルがその所定のしきい値V0を超えた場合には、反射型光学センサ502により媒体Sの一方の端部が検出されたと判断して、リニア式エンコーダ51からの出力情報に基づき、媒体Sの端部の位置を特定して、その媒体Sの端部の位置を記憶する。
さらに、システムコントローラ126は、反射型光学センサ502から取得したデジタルデータを逐次所定のしきい値V0と比較して、反射型光学センサ502からの信号のレベルがその所定のしきい値V0を再度超えないかどうかをチェックする。反射型光学センサ502から出力された信号のレベルが、再度、その所定のしきい値V0を超えた場合には、反射型光学センサ502により媒体Sの他方の端部が検出されたと判断して、リニア式エンコーダ51からの出力情報に基づき、媒体Sの端部の位置を特定して、その媒体Sの端部の位置を記憶する。これによって、媒体Sの両端部の位置が特定され、媒体Sの位置を検出することができる他、媒体Sの幅寸法も検出することができ、この幅寸法から媒体Sのサイズなども特定することができる。
===プラテンの調査===
本実施形態に係るインクジェットプリンタ1にあっては、プラテン14の状態を調査する。ここで実行されるプラテン14の調査処理について以下に詳しく説明する。
<調査理由>
プラテン14の状態を調査するのは、次の理由からである。つまり、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1のように、媒体Sに対してインクを吐出して印刷をするような印刷装置の場合、吐出されたインクが霧状化してミストが発生し、プラテン14およびその周辺部が汚れるといった不具合が生じる。特に、「縁無し印刷」が実行された場合には、ノズル♯1〜♯180から吐出されたインクが媒体Sに到達せず、媒体Sから外れることから、ミストが発生し易く、プラテン14の汚れも大きい。
図18は、プラテン14が汚れたときの状態を説明したものである。図18Aのプラテン14の汚れ具合の一例を示した平面図であり、図18Bは、その汚れ具合を横から見た断面図である。ノズル♯1〜♯180から吐出された霧状化したインクは、図18Aに示すように、溝部354の周縁部や溝部354内の長方形状の突出部364の上面部などに付着して玉状の汚れDTが形成される。この玉状の汚れDTは、霧状化したインクが降り積もって、結晶のように徐々成長して生成されたもので、図18Bに示すように、溝部354の周縁部の上面や溝部354内の長方形状の突出部364の上面に、山のように盛られて形成される。
なお、霧状化されたインクが、溝部354内、即ち吸収材356上に到達した場合には、吸収材356に吸収され、また、突起部362やリブ366、368に付着した場合には、印刷される媒体Sに付着して除去される。
このようにプラテン14が汚れていた場合、反射型光学センサ502により媒体Sを検出したときに、プラテン14上の汚れを媒体Sと誤検出してしまうことがある。図19は、プラテン14が汚れていた場合に、反射型光学センサ502から出力される信号の一例を示したものである。プラテン14が汚れていた場合には、同図に示すように、反射型光学センサ502から出力される信号に、媒体Sを検出したことを示す矩形状のパルスWaの他に、汚れを検出したことにより生じる急峻なパルスWbが含まれる。この急峻なパルスWbは、媒体Sを検出する上で基準となる所定のしきい値V0を超えてしまう場合がある。所定のしきい値V0を超えるようなパルスWbが発生した場合、プラテン14上の汚れを媒体Sの一部であると判断してしまい、媒体Sの位置を誤検出してしまう場合があった。
<調査方法>
そこで、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1では、このようなプラテン14の汚れによる媒体Sの誤検出を解消するために、適宜なタイミングでプラテン14の状態を調査して、その調査結果に基づき、所定のしきい値V0を適宜変更するようになっている。以下に所定のしきい値V0を変更する処理について詳しく説明する。
図20及び図21は、プラテン14を調査するときの様子を説明したものである。図20は、プラテン14の調査状況を説明する平面図である。図21は、プラテン14の調査状況を説明する側面図である。
プラテン14の調査は、反射型光学センサ502により、プラテン14上に媒体Sがないときに行う。プラテン14の調査を行う場合には、図20に示すように、反射型光学センサ502が設けられたキャリッジ41が、図中矢印Bの方向に沿ってプラテン14の上方を移動する。このとき、反射型光学センサ502の発光部504からは、図21に示すように、プラテン14に向けて光が発せられる。ここでは、発せられた光がプラテン14上の溝部354(吸収材356)とその縁部に跨がる形で照射されている。発光部504から発せられた光は、プラテン14上の溝部354やその縁部などによって反射されて、その反射された光は、反射型光学センサ502の受光部506により受光される。発光部504からの発光と、受光部506による受光とは、キャリッジ41がプラテン14上を移動している間、継続的に行われる。
反射型光学センサ502は、受光部506が受けた光の強さに応じた信号を生成して、反射型光学センサ制御部508へと出力する(図4参照)。反射型光学センサ制御部508は、反射型光学センサ502からの信号をA/D変換部510により所定の周期でサンプリングをしてデジタル信号に変換して、デジタルデータとしてシステムコントローラ126に伝達する。システムコントローラ126は、反射型光学センサ502から送られてきたデジタルデータから、図20に示す有効範囲SAに対応するデータを調査結果として取得する。そして、システムコントローラ126は、この調査結果に基づき、媒体Sの検出の基準となる所定のしきい値V0を変更する必要があるかないかの判断や、変更する場合、しきい値V0をどのような値に変更するのかの判断を行う。
<しきい値の変更>
図22は、反射型光学センサ502によりプラテン14上を調査したときの反射型光学センサ502から出力された信号の一例を示したものである。プラテン14上に汚れがあった場合には、同図に示すように、反射型光学センサ502から出力される信号に、急峻なパルスWbが生じる。なお、同図に示される反射型光学センサから出力される信号に含まれるパルスWcは、プラテン14の溝部354の周縁部のリブ368から反射された光を受光部で受光することにより生じたものである。
システムコントローラ126は、このような反射型光学センサ502から出力された信号から最小値Vcを取得して、プラテン14に汚れがあった場合に生じる急峻なパルスWbの振幅の大きさを調べる。そして、システムコントローラ126は、取得した最小値Vcが所定の基準値Vkを超えるか否かをチェックする。取得した最小値Vcが所定の基準値Vkを超える場合には、システムコントローラ126は、今まで媒体Sの検出基準となっていたしきい値V0を変更する必要があると判断して、取得した最小値Vcと、媒体検出時に媒体Sの検出により得られる信号レベルVbとの間に、新たなしきい値Vnを設定する。ここで設定される新たなしきい値Vnは、取得した最小値Vcと、媒体検出時に媒体Sから得られる信号レベルVbとの間のちょうど中央に設定されてもよく、また、信号レベルVbか最小値Vcのどちらか一方に偏るように設定されても良い。また、ここで設定された新たなしきい値Vnは、システムコントローラ126によりメインメモリ127などに記憶される。
次に媒体Sの検出処理を実行する際には、新たに設定されたしきい値Vnをもって媒体Sの検出を行うことができる。このことから、プラテン14上に汚れなどがあったとしても、この汚れなどを媒体Sとして誤検出してしまうのを防止することができる。これによって、所定のしきい値V0を固定値として設定する従来に比べて、媒体Sを高精度に検出することができる。
なお、ここで、媒体Sの検出時に媒体Sの検出により得られる信号レベルVbについては、「普通紙」などのある特定の種類の媒体から得られる信号レベルであってもよく、また、複数種類の媒体からの平均値や、しきい値V0に最も近い媒体から得られる値(ここでは最大値)であっても良い。
<調査処理手順>
図23は、プラテン14上を調査するときの処理手順の一例を示したフローチャートである。プラテン14の調査を行う場合、システムコントローラ126は、まず、キャリッジモータ制御部128を通じてキャリッジモータ42を駆動して、キャリッジ41の移動を開始する(S202)。これにより、キャリッジ41は、例えば、図20に示すように矢印Bに向かって移動を開始する。なお、反射型光学センサ502の発光部504からは、キャリッジ41の移動開始から光が発せられる。
システムコントローラ126は、キャリッジ41の移動開始とともに、キャリッジ41に設けられた反射型光学センサ502の現在位置が所定の有効範囲SA内にあるか否かを、リニア式エンコーダ51から取得したキャリッジ41の現在位置に基づき逐次チェックする(S204)。そして、反射型光学センサ502が所定の有効範囲SA内に入った場合には、システムコントローラ126は、反射型光学センサ502から出力された信号のデータを反射型光学センサ制御部508から取得し(S206)、そのデータが最小値であるか否かをチェックする(S208)。反射型光学センサ制御部508から取得したデータが最小値であれば、システムコントローラ126は、その最小値を逐次メインメモリ127等に記憶する。
次に、システムコントローラ126は、リニア式エンコーダ51から取得したキャリッジ41の現在位置に基づき、反射型光学センサ502の現在位置が所定の有効範囲SAから外れた否かをチェックする(S210)。ここで、反射型光学センサ502の現在位置が、まだ、所定の有効範囲SA内にある場合には、システムコントローラ126は、再度、ステップS206へと戻って、再度、反射型光学センサ制御部508からデータを取得して、そのデータが最小値であるか否かをチェックする(S208)。これらデータの取得(S206)と、最小値か否かのチェック(S208)は、反射型光学センサ502の現在位置が所定の有効範囲SAから外れるまで、システムコントローラ126により継続的に実行される。
ここで、ステップS210において、反射型光学センサ502の現在位置が所定の有効範囲SAから外れていた場合には、システムコントローラ126は、キャリッジ41を所定の位置で停止させる。これにより、プラテン14の調査処理が終了する。
<しきい値変更手順>
次にこのようにしてプラテン14を調査して得られた最小値Vcに基づき、所定のしきい値V0を変更するときの処理の手順について説明する。
図24は、所定のしきい値V0を変更する際に行う処理の流れを示したフローチャートである。システムコントローラ126は、プラテン14の調査の結果から最小値Vcを取得した後(S302)、その取得した最小値Vcと所定の基準値Vkとを比較する(S304)。そして、その取得した最小値Vcが所定の基準値Vkを下回るか否かをチェックする(S306)。そして、取得した最小値Vcが所定の基準値Vkを下回らない場合には、システムコントローラ126は、しきい値V0を変更する必要がないと判断して、直ちに処理を終了する。一方、取得した最小値Vcが所定の基準値Vkを下回っている場合には、システムコントローラ126は、しきい値V0を変更する必要があると判断して、取得した最小値Vcと、媒体検出時に媒体Sの検出により得られる信号レベルVb(図22参照)との間に設定されるような、新たなしきい値Vnを算出する(S308)。
そして、システムコントローラ126は、算出した新たなしきい値Vnを元のしきい値V0に置き換えてメインメモリ127等に記憶して、次回の媒体検出時からこの新たなしきい値Vnが使用されるようにする(S310)。
===調査タイミング===
プラテン14の調査を行うタイミングとしては、次の(A)〜(E)などがある。
(A)電源オン時
インクジェットプリンタ1の電源スイッチがオンされた際に、イニシャライズ処理の1つとして、プラテン14の状態を調査して、所定のしきい値V0の再設定の必要があるかどうかチェックする。
(B)印刷ジョブ前
ホストコンピュータ140から送信された印刷データをインクジェットプリンタ1が受信したときに、その印刷データに基づき印刷処理を実行する前に、プラテン14の状態を調査して、所定のしきい値V0の再設定の必要があるかどうかチェックする。
(C)印刷ジョブ間
ホストコンピュータ140から送られてきた印刷データに基づき印刷処理を実行した後、次の印刷データがホストコンピュータ140から送られてきてその印刷データに基づき印刷処理を実行する前に、プラテン14の状態を調査して、所定のしきい値V0の再設定の必要があるかどうかチェックする。
(D)毎ページ
媒体Sを給紙部4から給紙する際、その都度、プラテン14の状態を調査して、所定のしきい値V0の再設定の必要があるかどうかチェックする。
(E)縁無し印刷初回実行時
「縁無し印刷」がそのインクジェットプリンタ1にて初めて実行される際に、プラテン14の状態を調査して、所定のしきい値V0を適宜設定する。そのインクジェットプリンタ1にて「縁無し印刷」が初めて実行されるのか否かの判定は、例えば、メインメモリ127等といった、インクジェットプリンタ1に搭載された適宜な記憶部に記憶された情報に基づき行う。つまり、例えば、メインメモリ127等の適宜な記憶部には、そのインクジェットプリンタ1にて「縁無し印刷」が今までに実行されたか否かに関する実行履歴情報が記憶されている。このインクジェットプリンタ1が製品として出荷される際には、「縁無し印刷」が未実行であるとの情報が実行履歴情報としてメインメモリ127等に記憶されている。「縁無し印刷」が実行された場合には、この実行履歴情報がシステムコントローラ126により変更される。
システムコントローラ126は、「縁無し印刷」が実行される際、メモリメモリ127等に記憶された実行履歴情報をチェックする。そして、システムコントローラ126は、「縁無し印刷」が初めて実行されるのか否かを判定する。ここで、「縁無し印刷」が初めて実行されると判定した場合には、システムコントローラ126は、反射型光学センサ502の発光部504から光を発して、プラテン14の状態を調査する。そして、その調査結果に基づき、所定のしきい値V0を適宜設定する。
なお、本発明においては、必ずしもこれら(A)〜(E)のタイミングで実行される必要はなく、これら(A)〜(E)以外の他のタイミングでプラテン14の調査が実行されても良い。
===印刷システム等の構成===
次に、本発明に係る印刷システムの一例として、印刷装置としてインクジェットプリンタを備えた印刷システムを例にして説明する。
図25は、印刷システムの外観構成を示した説明図である。印刷システム1000は、コンピュータ本体1102と、表示装置1104と、インクジェットプリンタ1などの印刷装置1106と、入力装置1108と、読取装置1110とを備えている。コンピュータ本体1102は、本実施形態ではミニタワー型の筐体に収納されているが、これに限られるものではない。表示装置1104は、CRT(Cathode Ray Tube:陰極線管)やプラズマディスプレイや液晶表示装置等が用いられるのが一般的であるが、これに限られるものではない。印刷装置1106は、上記に説明されたプリンタが用いられている。入力装置1108は、本実施形態ではキーボード1108Aとマウス1108Bが用いられているが、これに限られるものではない。読取装置1110は、本実施形態ではフレキシブルディスクドライブ装置1110AとCD−ROMドライブ装置1110Bが用いられているが、これに限られるものではなく、例えばMO(Magnet Optical)ディスクドライブ装置やDVD(Digital Versatile Disk)等の他のものであっても良い。
図26は、図25に示した印刷システムの構成を示すブロック図である。コンピュータ本体1102が収納された筐体内にRAM等の内部メモリ1202と、ハードディスクドライブユニット1204等の外部メモリがさらに設けられている。
上述したインクジェットプリンタ1の動作を制御するコンピュータプログラムは、例えばインターネット等の通信回線を経由して、印刷装置1106に接続されたコンピュータ1000等にダウンロードさせることができるほか、コンピュータによる読み取り可能な記録媒体Sに記録して配布等することもできる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスクFD、CD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスクMO、ハードディスク、メモリ等の各種記録媒体を用いることができる。なお、このような記憶媒体に記憶された情報は、各種の読取装置1110によって、読み取り可能である。
なお、以上の説明においては、印刷装置1106が、コンピュータ本体1102、表示装置1104、入力装置1108、及び、読取装置1110と接続されて印刷システムを構成した例について説明したが、これに限られるものではない。例えば、印刷システムが、コンピュータ本体1102と印刷装置1106から構成されても良く、印刷システムが表示装置1104、入力装置1108及び読取装置1110のいずれかを備えていなくても良い。また、例えば、印刷装置1106が、コンピュータ本体1102、表示装置1104、入力装置1108、及び、読取装置1110のそれぞれの機能又は機構の一部を持っていても良い。一例として、印刷装置1106が、画像処理を行う画像処理部、各種の表示を行う表示部、及び、デジタルカメラ等により撮影された画像データを記録した記録メディアを着脱するための記録メディア着脱部等を有する構成としても良い。
このようにして実現された印刷システムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
===その他の実施の形態===
以上、一実施形態に基づき、本発明に係るプリンタ等の印刷装置について説明したが、上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更または改良され得るとともに、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に係る印刷装置に含まれるものである。
また、本実施形態において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部又は全部をソフトウェアによって置き換えてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアによって置き換えてもよい。
また、印刷装置側にて行っていた処理の一部をホスト側にて行ってよく、また印刷装置とホストの間に専用の処理装置を介設して、この処理装置にて処理の一部を行わせるようにしてもよい。
<インクについて>
本発明のインク吐出部から吐出されるインクとしては、顔料インクであっても良く、染料インクであっても良い。また、透明なクリアインクなどであっても良い。つまり、本発明のインクとしては、媒体に向けて吐出される液体であれば、どのような液体も含む。
<インク吐出部について>
前述した実施の形態では、本発明のインク吐出部として、図4に示すようなノズル列211を備えた構成について説明したが、本発明のインク吐出部にあっては、必ずしもこのようなノズル列である必要はなく、媒体に向けてインクを吐出するのであれば、どのような形態のインク吐出部であっても構わない。
また、前述した実施の形態では、本発明のインク吐出部として、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の各色のノズル列を有する構成について説明したが、本発明のインク吐出部にあっては、これらの色のインクを吐出するインク吐出部に限らず、他の色のインク、例えば、ライトマゼンダ(LM)やライトシアン(LC)、ダークイエロ(DY)、ブルー、レッド、バイオレットなどといった色のインクを吐出するインク吐出部を備えていても良い。
<支持部材について>
前述した実施の形態では、本発明の支持部材として、図11〜図13に示すようなプラテン14を例にして説明したが、本発明の支持部材にあっては、このようなプラテン14に限らず、印刷が行われる媒体Sを支持する部材であれば、どのような部材であっても、本発明の支持部材に含まれる。
<インク回収部について>
前述した実施の形態では、本発明のインク回収部として、図11〜図13に示すように、支持部材(プラテン14)に溝部354が設けられていたが、本発明のインク回収部にあっては、このような溝部354に限らず、インク吐出部(ノズル列211)から吐出されて媒体から外れたインクを回収するのであれば、どのような形態のインク回収部であっても構わない。
<光学センサについて>
前述した実施の形態では、本発明の光学センサとして、前述したような反射型光学センサ502を例にして説明していたが、本発明の光学センサにあっては、このような反射型光学センサに限らず、媒体Sに向けて光を発して、媒体Sによって反射された光を検知するセンサであれば、どのようなセンサであっても構わない。
また、前述した実施の形態では、本発明の光学センサとして、キャリッジ41に設置され、媒体Sまたはプラテン(支持部材)14に対して相対的に移動可能に設けられた反射型光学センサ502を例にして説明したが、本発明の光学センサにあっては、必ずしも媒体Sまたはプラテン(支持部材)14に対して相対的に移動可能に設けられる必要はなく、また必ずしもキャリッジ41に設置される必要もない。
<光学センサから出力された信号>
前述した実施の形態では、本発明の光学センサとして反射型光学センサ502から出力された信号がアナログ信号であったが、本発明において光学センサから出力される信号はアナログ信号ではなく、デジタル信号などであっても構わない。
<媒体の検出について>
前述した実施の形態では、本発明の光学センサとして反射型光学センサ502がキャリッジ41に設けられ、キャリッジ41の移動により、媒体Sの端部位置や幅寸法、サイズなどを検出することができたが、本発明の光学センサによる媒体Sの検出にあっては、必ずしもこのような検出が行える必要はなく、例えば、媒体Sの有無を検出するなど、媒体Sの検出が行えれば、どのような形で媒体Sの検出を行っても構わない。
<印刷装置について>
前述した実施の形態では、本発明に係る印刷装置として、インクジェットプリンタを例にして説明したが、本発明に係る印刷装置にあっては、このような印刷装置に限らず、例えば、ドットインパクト式プリンタやレーザービーム式プリンタなど、媒体に対して印刷を行う装置であれば、どのような形態の装置であっても構わない。
<媒体について>
媒体については、普通紙やマット紙、カット紙、光沢紙、ロール紙、用紙、写真用紙、ロールタイプ写真用紙等をはじめ、これらの他に、OHPフィルムや光沢フィルム等のフィルム材や布材、金属板材などであっても構わない。すなわち、インクの吐出対象となり得るものであれば、どのような媒体であっても構わない。
<印刷システムについて>
前述した実施の形態では、本発明に係る印刷システムとして、コンピュータ本体にインクジェットプリンタを接続した構成について説明したが、本発明に係る印刷システムにあっては、コンピュータ本体に接続される印刷装置は、このようなインクジェットプリンタに限らず、他のタイプの印刷装置であっても良い。例えば、ドットインパクト式プリンタやレーザービーム式プリンタなど、媒体に対して印刷を行う装置であれば、どのような形態の装置であっても構わない。
また、前述した実施の形態では、印刷システムとして、コンピュータ本体1102の他に、表示装置1104と、入力装置1108と、読取装置1110とを備えた構成について説明したが、本発明に係る印刷システムにあっては、必ずしもこのような構成を備える必要はなく、印刷装置の他に、コンピュータ本体1102を備えていれば良い。
本発明に係る印刷装置の一実施形態の斜視図。 印刷装置の内部構成を説明した斜視図。 印刷装置の搬送部を示す断面図。 印刷装置のシステム構成を示すブロック構成図。 印刷装置のインク吐出部の一例を示す平面図。 リニア式エンコーダの構成を模式的に示した説明図。 図7Aは、正転時のリニア式エンコーダの出力波形を示したタイミングチャートであり、図7Bは、逆転時のリニア式エンコーダの出力波形を示したタイミングチャートである。 印刷処理の一例を説明するフローチャート。 通常印刷時の印刷領域Pと媒体Sとの関係を説明した説明図。 縁無し印刷時の印刷領域Pと媒体Sとの関係を説明した説明図。 本発明のインク回収部の一実施形態を示した平面図。 本発明のインク回収部の一実施形態を示した斜視図。 本発明のインク回収部の一実施形態を示した断面図。 縁無し印刷の他例を説明した説明図。 本発明の光学センサの一実施形態を説明する説明図。 媒体検出処理の一例を説明した説明図。 本発明の光学センサから出力される信号を説明する説明図。 プラテンに汚れが生じた場合の一例を示す説明図。 プラテンの汚れにより生じる不具合を説明する説明図。 プラテンの調査方法を説明するための平面図。 プラテンの調査方法を説明するための側面図。 調査時にセンサから出力される信号の一例を示した説明図。 プラテンの調査手順の一例を示したフローチャート。 しきい値の再設定を行う場合の手順の一例を示したフローチャート。 本発明に係る印刷システムの一実施形態を説明する斜視図。 図25の印刷システムの構成を示すブロック構成図。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ、2 操作パネル、3 排紙部、4 給紙部、
5 操作ボタン、6 表示ランプ、7 排紙トレー、8 給紙トレー、
11A 紙挿入口、11B ロール紙挿入口、13 給紙ローラ、14 プラテン、
15 紙搬送モータ、17A 搬送ローラ、17B 排紙ローラ、
18A フリーローラ、18B フリーローラ、21 ヘッド、
30 クリーニングユニット、31 ポンプ装置、35 キャッピング装置、
41 キャリッジ、42 キャリッジモータ、44 プーリ、45 タイミングベルト、
46 ガイドレール、48 インクカートリッジ、51 リニア式エンコーダ、
122 バッファメモリ、124 イメージバッファ、126 システムコントローラ、
127 メインメモリ、128 キャリッジモータ制御部、129 EEPROM、
130 搬送制御部、132 ヘッド駆動部、134 ロータリ式エンコーダ、
140 ホストコンピュータ、211 ノズル列、
352 インク回収部、354 溝部、354a 溝部、354b 溝部、
356 吸収材、362 突起部、364 突出部、366 リブ、368 リブ、
452 発光ダイオード、454 コリメータレンズ、456 検出処理部、
458 フォトダイオード、460 信号処理回路、462A コンパレータ、
462B コンパレータ、464 リニア式エンコーダ符号板、
502 反射型光学センサ、504 発光部、506 受光部、
508 反射型光学センサ制御部、510 A/D変換部、
1102 コンピュータ本体、1104 表示装置、1106 印刷装置、
1108 入力装置、1108A キーボード、1108B マウス、
1110 読取装置、1110A フレキシブルディスクドライブ装置、
1110B CD−ROMドライブ装置、1204 ハードディスクドライブユニット、
S 媒体

Claims (19)

  1. 媒体に対してインクを吐出して印刷を行うインク吐出部と、
    前記インク吐出部により印刷が行われる前記媒体を支持する支持部材と、
    前記支持部材に設けられ、前記インク吐出部から吐出されて前記媒体から外れたインクを回収するインク回収部と、
    前記支持部材に対向して設けられ、光を発する発光部と、光を受ける受光部とを有し、前記受光部が受けた光の強さに応じた信号を出力する光学センサとを備え、
    前記光学センサから出力された前記信号と所定のしきい値とを比較して前記媒体を検出する印刷装置において、
    前記発光部から前記支持部材に向けて光を発して、前記支持部材によって反射された光を前記受光部により受けた際に前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更することを特徴とする印刷装置。
  2. 前記光学センサは、前記支持部材に対して相対的に移動可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記光学センサが前記支持部材に対して相対的に移動したときに、前記光学センサから出力された前記信号と前記所定のしきい値とを比較して前記媒体を検出することを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
  4. 前記光学センサが前記支持部材に対して相対的に移動したときに、前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更することを特徴とする請求項2または3に記載の印刷装置。
  5. 前記所定のしきい値を変更する際に前記光学センサが前記支持部材に対して相対的に移動する範囲が、前記支持部材の全体にわたっていることを特徴する請求項4に記載の印刷装置。
  6. 前記所定のしきい値を変更する際に前記光学センサが前記支持部材に対して相対的に移動する範囲が、前記媒体を検出する際に前記光学センサが前記支持部材に対して相対的に移動する範囲と等しいことを特徴する請求項4または5に記載の印刷装置。
  7. 前記光学センサから出力された前記信号を所定の周期でサンプリングをして得られた値に基づき、前記所定のしきい値を変更することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の印刷装置。
  8. 前記光学センサから出力された前記信号から最小値または最大値を取得し、その最小値または最大値に基づき、前記所定のしきい値を変更することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の印刷装置。
  9. 前記最小値または前記最大値が所定の基準値に到達しないときには、前記所定のしきい値の変更は行わないことを特徴とする請求項8に記載の印刷装置。
  10. 前記所定のしきい値を変更する際に、前記発光部から前記インク回収部に向けて光が発せられることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の印刷装置。
  11. 前記インク回収部が、前記支持部材に溝部として形成されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の印刷装置。
  12. 前記所定のしきい値を変更する際に、前記受光部が受ける光には、前記支持部材に設けられた凹凸部によって反射された光が含まれることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の印刷装置。
  13. 前記インクが前記インク吐出部により前記媒体に向けて吐出されていないときに前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の印刷装置。
  14. 前記印刷装置の電源がオンされた際に前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の印刷装置。
  15. 前記インク吐出部から媒体の縁に向けてインクを吐出して印刷をする縁無し印刷の実行履歴が記憶されたメモリを備え、
    前記縁無し印刷を実行するときに、前記メモリに記憶された前記実行履歴をチェックして前記縁無し印刷が実行されたことがなかった場合には、前記発光部から前記支持部材に向けて光を発して、前記支持部材によって反射された光を前記受光部により受けた際に前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更すること特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の印刷装置。
  16. 媒体に対してインクを吐出して印刷を行うインク吐出部と、
    前記インク吐出部により印刷が行われるときに前記媒体を支持する支持部材と、
    前記支持部材に設けられ、前記インク吐出部から吐出されて前記媒体から外れたインクを回収するインク回収部と、
    前記支持部材に対向して設けられ、光を発する発光部と、光を受ける受光部とを有し、前記受光部が受けた光の強さに応じた信号を出力する光学センサとを備え、
    前記光学センサから出力された前記信号と所定のしきい値とを比較して前記媒体を検出する印刷装置において、
    前記発光部から前記支持部材に向けて光を発して、前記支持部材によって反射された光を前記受光部により受けた際に前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更し、
    前記光学センサは、前記支持部材に対して相対的に移動可能に設けられ、
    前記光学センサが前記支持部材に対して相対的に移動したときに、前記光学センサから出力された前記信号と前記所定のしきい値とを比較して前記媒体を検出し、
    前記光学センサが前記支持部材に対して相対的に移動したときに、前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更し、
    前記所定のしきい値を変更する際に前記光学センサが前記支持部材に対して相対的に移動する範囲が、前記支持部材の全体にわたっており、
    前記所定のしきい値を変更する際に前記光学センサが前記支持部材に対して相対的に移動する範囲が、前記媒体を検出する際に前記光学センサが前記支持部材に対して相対的に移動する範囲と等しく、
    前記光学センサから出力された前記信号を所定の周期でサンプリングをして得られた値に基づき、前記所定のしきい値を変更し、
    前記光学センサから出力された前記信号から最小値または最大値を取得し、その最小値または最大値に基づき、前記所定のしきい値を変更し、
    前記最小値または前記最大値が所定の基準値に到達しないときには、前記所定のしきい値の変更は行わず、
    前記所定のしきい値を変更する際に、前記発光部から前記インク回収部に向けて光が発せられ、
    前記インク回収部が、前記支持部材に溝部として形成され、
    前記所定のしきい値を変更する際に、前記受光部が受ける光には、前記支持部材に設けられた凹凸部によって反射された光が含まれ、
    前記インクが前記インク吐出部により前記媒体に向けて吐出されていないときに前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更し、
    前記印刷装置の電源がオンされた際に前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更し、
    前記インク吐出部から媒体の縁に向けてインクを吐出して印刷をする縁無し印刷の実行履歴が記憶されたメモリを備え、
    前記縁無し印刷を実行するときに、前記メモリに記憶された前記実行履歴をチェックして前記縁無し印刷が実行されたことがなかった場合には、前記発光部から前記支持部材に向けて光を発して、前記支持部材によって反射された光を前記受光部により受けた際に前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更することを特徴とする印刷装置。
  17. 媒体に対してインクを吐出して印刷を行うインク吐出部と、
    前記インク吐出部により印刷が行われるときに前記媒体を支持する支持部材と、
    前記支持部材に設けられ、前記インク吐出部から吐出されて前記媒体から外れたインクを回収するインク回収部と、
    前記支持部材に対向して設けられ、光を発する発光部と、光を受ける受光部とを有し、前記受光部が受けた光の強さに応じた信号を出力する光学センサとを備えた印刷装置において、
    前記光学センサから出力された前記信号と所定のしきい値とを比較して前記媒体を検出する方法であって、
    前記発光部から前記支持部材に向けて光を発して、前記支持部材によって反射された光を前記受光部により受けた際に前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更することを特徴とする媒体検出方法。
  18. 媒体に対してインクを吐出して印刷を行うインク吐出部と、
    前記インク吐出部により印刷が行われるときに前記媒体を支持する支持部材と、
    前記支持部材に設けられ、前記インク吐出部から吐出されて前記媒体から外れたインクを回収するインク回収部と、
    前記支持部材に対向して設けられ、光を発する発光部と、光を受ける受光部とを有し、前記受光部が受けた光の強さに応じた信号を出力する光学センサとを備え、
    前記光学センサから出力された前記信号と所定のしきい値とを比較して前記媒体を検出する印刷装置において実行されるプログラムであって、
    前記発光部から前記支持部材に向けて光を発して、前記支持部材によって反射された光を前記受光部により受けた際に前記光学センサから出力された前記信号を取得するステップと、
    取得した前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更するステップとを実行することを特徴とするプログラム。
  19. コンピュータ本体と、このコンピュータ本体に接続可能な印刷装置とを具備した印刷システムにおいて、
    前記印刷装置は、媒体に対してインクを吐出して印刷を行うインク吐出部と、
    前記インク吐出部により印刷が行われるときに前記媒体を支持する支持部材と、
    前記支持部材に設けられ、前記インク吐出部から吐出されて前記媒体から外れたインクを回収するインク回収部と、
    前記支持部材に対向して設けられ、光を発する発光部と、光を受ける受光部とを有し、前記受光部が受けた光の強さに応じた信号を出力する光学センサとを備え、
    前記光学センサから出力された前記信号と所定のしきい値とを比較して前記媒体を検出する印刷装置において、
    前記発光部から前記支持部材に向けて光を発して、前記支持部材によって反射された光を前記受光部により受けた際に前記光学センサから出力された前記信号に基づき、前記所定のしきい値を変更することを特徴とする印刷システム。
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