JP2005313145A - 酸素吸収剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 酸素吸収性を高める触媒としての遷移金属塩を添加しなくても高い酸素吸収性を示し、かつ酸素を吸収した後でも機械的強度が高く保持される酸素吸収剤を提供する。
【解決手段】 少なくとも1つの、重量平均分子量が1,000〜500,000の芳香族ビニル重合体ブロックと、少なくとも1つの共役ジエン重合体環化物ブロックと、からなる芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物を有効成分として含有する酸素吸収剤。共役ジエン重合体環化物ブロックは、不飽和結合減少率が10%以上であることが好ましく、重量平均分子量が1,000〜1,000,000の範囲にあることが好ましい。酸素吸収剤は、更に熱可塑性樹脂を含有することが好ましい。酸素吸収剤の酸化防止剤含有量は、500ppm以下であることが好ましい。酸素吸収剤は、フィルム、シート又は粉体の形態を有する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、食品、飲料、医薬品等の酸素による品質劣化を防ぐために使用される酸素吸収剤に関し、より詳しくは、酸素吸収性を高める触媒として遷移金属塩を添加しなくても高い酸素吸収性を示し、かつ酸素を吸収した後でも機械的強度が高く保持される酸素吸収剤に関する。
食品、飲料、医薬品等は、酸素により品質の劣化が起こるため、それらを酸素不在下又は酸素が極めて少ない条件下で、貯蔵することが要求される。
そのため、食品、飲料、医薬品等を貯蔵する容器又は包装内に窒素を充填することも行なわれているが、例えば、製造時にコストアップになる問題、一旦開封すると外部から空気が流入し、それ以後の品質劣化を防止することができなくなる問題がある。従って、容器又は包装内に残存する酸素を吸収させて、系内から酸素を除去する検討が種々行なわれている。
従来、容器又は包装内の酸素を除去する方法としては、鉄粉を主成分とする酸素吸収剤を内包した別個の小袋を配置する方法が広く利用されている。しかしながら、この方法は、低コストで酸素吸収速度も速いものの、異物検知のために金属探知機を使用する場合や、包装したまま電子レンジをかけたりする場合に不都合が生じる。
そこで、樹脂製の容器又は包装材料において、容器又は包装材料自体に酸素吸収性を持たせる検討が行なわれている。
例えば、ポリ(α−ピネン)、ポリ(β−ピネン)、ポリ(ジペンテン)等のポリテルペン、及び、酸素吸収触媒として作用するネオデカン酸コバルト、オレイン酸コバルト等の遷移金属塩からなる酸素吸収剤を用いることが提案されている(特許文献1)。
また、ポリイソプレン、1,2−ポリブタジエン等の共役ジエン重合体及び遷移金属塩からなる酸素吸収剤を用いることが提案されている(特許文献2)。
更に、エチレンとシクロペンテンとの共重合体及び遷移金属塩からなる酸素吸収剤を用いることが提案されている(特許文献3)。
しかしながら、これら従来の酸素吸収剤は、酸素吸収反応が進むにつれ重合体が劣化して機械的強度が著しく低下したり、遷移金属塩が溶出する虞があったりするため、用途によっては適用が困難な場合があった。
特表2001−507045号公報 特開2003−71992号公報 特表2003−504042号公報
本発明の目的は、食品、飲料、医薬品等の酸素による品質劣化を防ぐために使用される酸素吸収剤に関し、より詳しくは、酸素吸収性を高める触媒として遷移金属塩を添加しなくても高い酸素吸収性を示し、かつ酸素を吸収した後でも機械的強度が高く保持される酸素吸収剤を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体を、環化反応して得られた、芳香族ビニル重合体ブロックと共役ジエン重合体環化物ブロックとからなる芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物を有効成分として含有する酸素吸収剤が、遷移金属塩を触媒として添加しなくても高い酸素吸収性を示し、かつ酸素を吸収した後でも機械的強度が高く保持されることを見出し、この知見に基づき本発明を完成した。
かくして、本発明によれば、少なくとも1つの、重量平均分子量が1,000〜500,000の芳香族ビニル重合体ブロックと、少なくとも1つの共役ジエン重合体環化物ブロックと、からなる芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物を有効成分とする酸素吸収剤が提供される。
本発明の酸素吸収剤において、芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物が、ただ1つの芳香族ビニル重合体ブロックとただ1つの共役ジエン重合体環化物ブロックとからなるものであることが好ましい。
本発明の酸素吸収剤において、共役ジエン重合体環化物ブロックの不飽和結合減少率が10%以上であることが好ましい。
本発明の酸素吸収剤において、芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物の重量平均分子量が1,000〜1,000,000であることが好ましい。
本発明の酸素吸収剤において、芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物の芳香族ビニル単量体単位含量が1〜90重量%であることが好ましい。
本発明の酸素吸収剤において、芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物が極性基を有するものであることが好ましい。
また、芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物の有する極性基の含有量は、芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物100g当たり0.1〜200ミリモルであることが好ましい。
本発明の酸素吸収剤は、芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物に加えて熱可塑性樹脂を含有してなるものであることが好ましい。
上記酸素吸収剤において、熱可塑性樹脂がポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂及びポリビニルアルコール樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の酸素吸収剤において、酸素吸収剤が500ppm以下の酸化防止剤を含有することが好ましい。
本発明の酸素吸収剤は、フィルム、シート又は粉体の形態を有することができる。
本発明によれば、酸素吸収性を高める触媒として遷移金属塩を添加しなくても高い酸素吸収性を示し、かつ酸素を吸収した後でも機械的強度が高く保持される酸素吸収剤が提供される。
以下に本発明を詳細に説明する。
(酸素吸収剤)
本発明の酸素吸収剤は、芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物を有効成分とする。
(芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物)
本発明で使用する芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物(以下、単に「ブロック共重合体環化物」ということがある。)は、少なくとも1つの、重量平均分子量が1,000〜500,000の芳香族ビニル重合体ブロックと、少なくとも1つの共役ジエン重合体環化物ブロックと、からなる。
芳香族ビニル重合体ブロックは、芳香族ビニル単量体を重合して得られる重合体のブロックである。
芳香族ビニル単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−イソプロピルスチレン、p−フェニルスチレン、p−メトキシスチレン、p−メトキシメチルスチレン、p−t−ブトキシスチレン、クロロメチルスチレン、2−フルオロスチレン、3−フルオロスチレン、ペンタフルオロスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等が挙げられる。中でも、スチレン及びα−メチルスチレンが好ましく、スチレンがより好ましく使用できる。
これらの単量体は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
芳香族ビニル重合体ブロックは、芳香族ビニル単量体単位のみからなるものが特に好ましいが、本発明の効果を本質的に阻害しない範囲であれば、芳香族ビニル単量体単位以外の他の単量体単位を含んでいてもよい。このような他の単量体単位としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン単量体に由来する単量体単位が挙げられる。
芳香族ビニル重合体ブロック中の、芳香族ビニル単量体単位以外の他の単量体単位の含有量は、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下である。
芳香族ビニル重合体ブロックの重量平均分子量は、1,000〜500,000、好ましくは3,000〜300,000、より好ましくは5,000〜100,000、特に好ましくは8,000〜50,000である。この重量平均分子量が低すぎると、酸素吸収剤の初期の機械的強度が低下する傾向にあり、また、酸素吸収後の機械的強度の低下が大きくなる傾向にある。逆に、重量平均分子量が高すぎると、共役ジエン重合体環化物ブロックの割合が相対的に低下して、酸素吸収量が低下する傾向にある。
なお、本発明においては、重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーを用いて測定される、標準ポリスチレン換算の値である。
共役ジエン重合体環化物ブロックは、そのブロック中に、共役ジエン単量体単位に由来する少なくとも1つの環構造を含有する。
共役ジエン重合体環化物ブロックは、通常、環化触媒を用いて、共役ジエン重合体ブロックを構成する共役ジエン重合体を環化させることにより、形成される。
共役ジエン重合体ブロックを形成するのに用いる共役ジエン単量体としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン等が挙げられる。中でも、本発明の効果が発現し易い点で、1,3−ブタジエン及びイソプレンが好ましく、イソプレンがより好ましく使用できる。これらの単量体は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
共役ジエン重合体ブロックは、共役ジエン単量体単位のみからなるものが特に好ましいが、本発明の効果を本質的に阻害しない範囲であれば、共役ジエン単量体単位以外の他の単量体単位を含んでいてもよい。このような他の単量体単位としては、例えば、α−メチルスチレン、スチレン等の芳香族ビニル単量体に由来する単量体単位が挙げられる。共役ジエン重合体ブロック中の、共役ジエン単量体単位以外の他の単量体単位の含有量は、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下である。この含有量が多すぎると、ブロック共重合体環化物の不飽和結合減少率を好ましい範囲に調節するのが困難になる傾向がある。
共役ジエン重合体環化物ブロックの不飽和結合減少率は、通常、10%以上、好ましくは40〜75%、より好ましくは50〜70%である。不飽和結合減少率が小さすぎると、酸素吸収量が低下する傾向があり、逆に、不飽和結合減少率が大きい共役ジエン重合体環化物ブロックを有するブロック共重合体環化物を製造することが困難になると共に、ゲル化が進行しやすく、その使用時において不具合が生じる場合がある。
共役ジエン重合体環化物ブロックの不飽和結合減少率は、環化反応の際の酸触媒量、反応温度及び反応時間等を適宜選択して調節することができる。
ここで、不飽和結合減少率は、共役ジエン重合体中の共役ジエン単量体単位部分において、不飽和結合が環化反応によって減少した程度を表す指標であり、以下のようにして求められる数値である。即ち、プロトンNMR分析により、共役ジエン重合体中の共役ジエン単量体単位部分において、全プロトンのピーク面積に対する二重結合に直接結合したプロトンのピーク面積の比率を、環化反応前後について、それぞれ求め、その減少率を計算する。
いま、共役ジエン重合体中の共役ジエン単量体単位部分において、環化反応前の全プロトンピーク面積をSBT、二重結合に直接結合したプロトンのピーク面積をSBUとし、環化反応後の全プロトンピーク面積をSAT、二重結合に直接結合したプロトンのピーク面積をSAUとすると、
環化反応前の二重結合に直接結合したプロトンのピーク面積比率(SB)は、
SB=SBU/SBT
環化反応後の二重結合に直接結合したプロトンのピーク面積比率(SA)は、
SA=SAU/SAT
従って、不飽和結合減少率は、下記式により求められる。
不飽和結合減少率(%)=100×(SB−SA)/SB
共役ジエン重合体環化物ブロックの重量平均分子量は、好ましく5,000〜500,000、より好ましくは10,000〜400,000、特に好ましくは20,000〜300,000である。この重量平均分子量が低すぎると、共役ジエン重合体環化物ブロックの割合が相対的に低下して、酸素吸収量が低下する傾向にあり、逆に高いと、ブロック共重合体環化物の製造時やその使用時に取り扱い難くなる傾向がある。
ブロック共重合体環化物における単量体単位の結合様式は、特に限定されないが、芳香族ビニル重合体ブロックをS、共役ジエン重合体環化物ブロックをBとすると、例えば、以下のような一般式(1)〜(5)で示すことができる。
(S−B) 一般式(1)
S−(B−S) 一般式(2)
B−(S−B) 一般式(3)
(S−B)X 一般式(4)
(B−S)Y 一般式(5)
(なお、上記一般式において、n、m、p、q及びrは1以上の整数であり、X及びYは、少なくとも2つのカップリング部位を有するカップリング剤の残基である。)
中でも、ただ1つの芳香族ビニル重合体ブロックとただ1つの共役ジエン重合体環化物ブロックとからなるブロック共重合体環化物が、その製造の容易さ、効果の発現性の点で好ましい。
ブロック共重合体環化物の重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィで測定される標準ポリスチレン換算値で、好ましくは10,000〜1,000,000、より好ましくは50,000〜500,000、特に好ましくは75,000〜350,000である。この重量平均分子量が低すぎると、酸素吸収剤の初期の機械的強度が低下する傾向にあり、また、酸素吸収後の機械的強度の低下が大きくなる傾向にある。逆に、重量平均分子量が高すぎると、ブロック共重合体環化物の製造時やその使用時に取り扱い難くなる傾向がある。
ブロック共重合体環化物の重量平均分子量は、出発物質として用いる芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体の重量平均分子量を適宜選択して調節することができる。
ブロック共重合体環化物中の芳香族ビニル単量体単位含量は、特に限定されないが、通常、1〜90重量%、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜30重量%である。この含量が少なすぎると、酸素吸収剤の初期の機械的強度が低下する傾向にあり、また、酸素吸収後の機械的強度の低下が大きくなる傾向にある。逆に、芳香族ビニル単量体単位含量が多すぎると、共役ジエン重合体環化物ブロックの割合が相対的に低下して、酸素吸収量が低下する傾向にある。
ブロック共重合体環化物中の共役ジエン重合体環化物ブロックのガラス転移温度(Tg)は、特に限定されるものではなく、用途に応じて適宜選択できるが、通常、−50〜200℃、好ましくは0〜100℃、より好ましくは20〜90℃、特に好ましくは30〜70℃の範囲である。共役ジエン重合体環化物ブロックのTgが、これらの範囲を外れる場合は取り扱い性に問題が生じる場合がある。
共役ジエン重合体環化物ブロックのTgは、原料として用いる共役ジエン重合体の組成や不飽和結合減少率を適宜選択して調節することができる。
ブロック共重合体環化物のゲル量は、特に限定されないが、通常、トルエン不溶分として、10重量%以下、好ましくは5重量%以下であり、実質的にゲルを有しないものであることが特に好ましい。ゲル量が多すぎると、押出成形時の加工性が低下して平滑なフィルムに成形し難くなったり、均一な溶液を調製し難くなったりする。
本発明で用いるブロック共重合体環化物は、極性基を有するものであることが好ましい。極性基を有していると、酸素吸収性がより優れる酸素吸収剤が得られる。
極性基としては、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、珪素原子、ハロゲン原子等の、炭素原子及び水素原子以外の原子を有する基が挙げられる。その具体例としては、例えば、酸無水物基、カルボキシル基、水酸基、チオール基、エステル基、エポキシ基、アミノ基、アミド基、シアノ基、シリル基、ハロゲン原子等が挙げられる。これらの中でも、効果がより発現しやすい点で、酸無水物基、カルボキシル基、水酸基、エステル基、エポキシ基及びアミノ基が好ましく、酸無水物基、カルボキシル基及び水酸基がより好ましく、酸無水物基及びカルボキシル基が特に好ましい。
極性基の含有量は、ブロック共重合体環化物100g当たり、好ましくは1〜200ミリモル、より好ましくは1〜100ミリモル、特に好ましくは5〜50ミリモルの範囲である。極性基の含有量が上記範囲にあると、酸素吸収性と機械的強度の保持率とのバランスがより優れた酸素吸収剤が得られる。
本発明で用いるブロック共重合体環化物は、酸化防止剤を含有することが好ましい。
ブロック共重合体環化物中の酸化防止剤の含有量は、好ましくは500ppm以下、より好ましくは400ppm、特に好ましくは300ppm以下である。この含有量が多すぎると、このブロック共重合体環化物を用いて得られる酸素吸収剤の酸素吸収性を低下させる傾向にある。酸化防止剤含有量の下限は、好ましくは10ppm、より好ましくは20ppmである。
使用し得る酸化防止剤としては、樹脂材料又はゴム材料の分野において通常使用されるものであれば特に制限されない。その具体例としては、フェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤等を挙げることができる。
フェノール系酸化防止剤の具体例としては、ビタミンE、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、4,4’−チオビス−(6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4,4’−チオビス−(6−t−ブチルフェノール)、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,6−ジ−(t−ブチル)−4−メチルフェノール、2,2’−メチレンビス−(6−t−ブチル−p−クレゾール)、1,3,5−トリス(3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、2,6−ジ−t−ブチル−4−(4,6−ビスオクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノール等を挙げることができる。
また、ホスファイト系酸化防止剤の具体例としては、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2−エチルヘキシル)ホスファイト、トリスデシルホスファイト、トリス(トリデシル)ホスファイト、ジフェニルモノ(2−エチルヘキシル)ホスファイト、ジフェニルモノデシルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、ジフェニルモノ(トリデシル)ホスファイト、ジラウリルハイドロジェンホスファイト、ジフェニルハイドロジェンホスファイト、テトラフェニルジプロピレングリコールジホスファイト、テトラフェニルテトラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテトラホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、水添ビスフェノールA・ペンタエリスリトールホスファイトポリマー、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−3−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、及び下記式(1)〜(4)で表されるホスファイト化合物等が挙げられる。
これらの酸化防止剤は、単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
Figure 2005313145
Figure 2005313145
Figure 2005313145
Figure 2005313145
(ブロック共重合体環化物の製造方法)
前記のブロック共重合体環化物の製造方法は、芳香族ビニル単量体及び共役ジエン単量体を、有機活性金属触媒を用いて重合して、少なくとも1つの、重量平均分子量が1,000〜100,000の芳香族ビニル重合体ブロックと、少なくとも1つの共役ジエン重合体ブロックとからなる芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体を形成する工程(1)と、環化触媒を用いて、この芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体中の共役ジエン重合体ブロックを構成する共役ジエン重合体を環化させて、共役ジエン重合体環化物ブロックを形成して、ブロック共重合体環化物を得る工程(2)と、からなる。
(工程(1))
工程(1)において、芳香族ビニル単量体及び共役ジエン単量体としては、前記したものを用いることができる。各単量体の使用量は、所望の組成を有するブロック共重合体が得られるよう、適宜調整すればよい。
有機活性金属触媒としては、前記の単量体をリビング的に重合できる触媒であれば特に限定されない。有機活性金属触媒としては、例えば、有機アルカリ金属化合物、有機アルカリ土類金属化合物等が挙げられる。中でも、有機アルカリ金属化合物が好ましく使用できる。
有機アルカリ金属化合物としては、例えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ヘキシルリチウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウム等の有機モノリチウム化合物;ジリチオメタン、1,4−ジリチオブタン、1,4−ジリチオ−2−エチルシクロヘキサン、1,3,5−トリリチオベンゼン等の有機多価リチウム化合物;ナトリウムナフタレン、カリウムナフタレン等が挙げられる。これらの中でも、有機リチウム化合物が好ましく、有機モノリチウム化合物がより好ましく使用できる。
有機アルカリ金属化合物は、前記の有機アルカリ金属化合物に2級アミンを反応させて得られる有機アルカリ金属アミド化合物として使用することもできる。
2級アミンとしては、例えば、ジメチルアミン、メチルエチルアミン、メチルプロピルアミン、メチルブチルアミン、メチルアミルアミン、アミルヘキシルアミン、ジエチルアミン、エチルプロピルアミン、エチルブチルアミン、エチルヘキシルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、プロピルブチルアミン、ジブチルアミン、ジアミルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、メチルシクロペンチルアミン、エチルシクロペンチルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、ジシクロペンチルアミン、ジシクロヘキシルアミン等の脂肪族2級アミン;ジフェニルアミン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、ジベンジルアミン、N−メチルベンジルアミン、N−エチルフェネチルアミン等の芳香族2級アミン;アジリジン、アセチジン、ピロリジン、ピペリジン、2−メチルピペリジン、3−メチルピペリジン、4−メチルピペリジン、3,5−ジメチルピペリジン、2−エチルピペリジン、ヘキサメチレンイミン、ヘプタメチレンイミン、ドデカメチレンイミン、コニイン、モルホリン、オキサジン、ピロリン、ピロール、アゼピン等の環状イミンが挙げられる。
これらの2級アミンは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
2級アミンの使用量は、有機アルカリ金属化合物中の金属に対して、通常、0.5〜2当量、好ましくは0.8〜1.5当量、より好ましくは1〜1.2当量である。
有機アルカリ土類金属化合物としては、例えば、特開昭51−115590号公報、特開昭52−9090号公報、特開昭52−17591号公報、特開昭52−30543号公報、特開昭52−48910号公報、特開昭52−98077号公報、特開昭56−112916号公報、特開昭57−100146号公報等報に開示されているバリウム、ストロンチウム、カルシウム等の金属を有する化合物が例示される。その具体例としては、例えば、n−ブチルマグネシウムブロミド、n−ヘキシルマグネシウムブロミド、エトキシカルシウム、t−ブトキシストロンチウム、エトキシバリウム、イソプロポキシバリウム、エチルメルカプトバリウム、t−ブトキシバリウム、フェノキシバリウム、ジエチルアミノバリウム、エチルバリウム等が挙げられる。
上記の有機活性金属触媒は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。その使用量は、触媒の種類に応じて、芳香族ビニル重合体ブロックの重量平均分子量が所望の範囲になるように適宜選択すればよいが、単量体100g当り、通常、0.01〜100ミリモル、好ましくは0.05〜20ミリモル、より好ましくは0.1〜10ミリモルの範囲である。
芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体を形成するには、従来公知の方法を採用することができるが、通常、芳香族ビニル単量体及び共役ジエン単量体を、逐次的に反応系に添加して、重合する。
重合の順序は特に限定されず、まず、芳香族ビニル単量体を重合して、芳香族ビニル重合体ブロックを形成し、次いで、共役ジエン単量体を重合して、共役ジエン重合体ブロックを形成してもよいし、その逆の順番で逐次重合を行ってもよい。
また、芳香族ビニル単量体の一部を重合して、芳香族ビニル重合体ブロックを形成し、次いで、共役ジエン単量体を重合して、共役ジエン重合体ブロックを形成し、更に、残部の芳香族ビニル単量体を重合して、芳香族ビニル重合体ブロックを形成してもよい。
上記触媒を用いた重合は、通常、重合溶媒中で行われる。
重合溶媒としては、重合を阻害しないものであれば特に限定されず、重合溶媒としては、例えば、n−ブタン、n−ペンタン、i−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、i−オクタン等の脂肪族飽和炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等の脂環式飽和炭化水素;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素;等が挙げられる。これらの中でも、n−ヘキサン、シクロヘキサン及びトルエンが好ましい。これらの重合溶媒は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、必要に応じて、1−ブテン、シス−2−ブテン、2−ヘキセン等の重合性が極めて低い不飽和炭化水素を併用することもできる。
重合溶媒の使用量は、特に限定されないが、通常、重合に使用する単量体の濃度が1〜50重量%、好ましくは10〜40重量%の範囲となる量である。
重合反応に際し、共役ジエン単量体単位の結合構造を調整するために、極性化合物を用いることができる。極性化合物としては、有機活性金属触媒を用いた通常のアニオン重合で使用されるものであれば、特に限定されない。
その具体例としては、ジブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル化合物;テトラメチルエチレンジアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、キヌクリジン等の3級アミン;カリウム−t−アミルオキシド、カリウム−t−ブチルオキシド等のアルカリ金属アルコキシド;トリフェニルホスフィン等のホスフィン誘導体;等が挙げられる。これらの中でも、3級アミン及びエーテル化合物が好ましく、3級アミンがより好ましく、テトラメチルエチレンジアミンが特に好ましく使用できる。
これらの極性化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
極性化合物を使用する場合、その使用量は、有機活性金属触媒1モルに対して、通常、200モル以下、好ましくは0.1〜100モル、より好ましくは0.5〜50モル、特に好ましくは0.8〜20モルである。
重合反応は、通常、−78〜150℃の範囲で、回分式又は連続式等の重合様式で行われる。重合時間は、特に限定されないが、重合に用いた単量体がほぼ定量的に反応するまで重合反応を行なうことが好ましい。
上記のようにして得られた芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体の重合末端が活性を保持している状態においては、この活性な重合末端と反応しうるカップリング部位を少なくとも2つ有するカップリング剤を添加して、カップリング体を形成することができる。
カップリング剤の使用量は、各カップリング体の組成比が、所望の範囲になるよう適宜選択する。
カップリング剤としては、特に限定されず、従来公知のものを用いることができ、カップリング部位の数は、特に限定されないが、通常、2〜5であり、6以上のものも用いることができる。
2官能性カップリング剤の具体例としては、ジクロロシラン、モノメチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン等の2官能性ハロゲン化シラン;ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等の2官能性アルコキシシラン;ジクロロエタン、ジブロモエタン、メチレンクロライド、ジブロモメタン等の2官能性ハロゲン化アルカン;ジクロロスズ、モノメチルジクロロスズ、ジメチルジクロロスズ、モノエチルジクロロスズ、ジエチルジクロロスズ、モノブチルジクロロスズ、ジブチルジクロロスズ等の2官能性ハロゲン化スズ;ジブロモベンゼン、安息香酸、一酸化炭素、2―クロロプロペン等が挙げられる。
3官能性カップリング剤の具体例としては、例えば、トリクロロエタン、トリクロロプロパン等の3官能性ハロゲン化アルカン;メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン等の3官能性ハロゲン化シラン;メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等の3官能性アルコキシシラン;等が挙げられる。
4官能性カップリング剤の具体例としては、四塩化炭素、四臭化炭素、テトラクロロエタン等の4官能性ハロゲン化アルカン;テトラクロロシラン、テトラブロモシラン等の4官能性ハロゲン化シラン;テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等の4官能性アルコキシシラン;テトラクロロスズ、テトラブロモスズ等の4官能性ハロゲン化スズ;等が挙げられる。
5官能性以上のカップリング剤としては、例えば、1,1,1,2,2−ペンタクロロエタン,パークロロエタン、ペンタクロロベンゼン、パークロロベンゼン、オクタブロモジフェニルエーテル、デカブロモジフェニルエーテル等が挙げられる。
活性末端を有する重合体とカップリング剤との反応(以下、「カップリング反応」ともいう。)の際の反応温度は、通常、室温〜120℃、好ましくは40〜100℃であり、反応時間は、通常、1分間〜数時間、好ましくは10分間〜2時間である。この範囲であれば、反応が十分進行し、かつ、副反応によるゲル化等の不具合も発生しにくい。
重合反応(及びカップリング反応)の後、必要に応じて、重合停止剤を添加して、重合反応を停止する。
重合停止剤の具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール等のアルコール類;フェノール、メチルフェノール、2,6−t−ブチル−ヒドロキシトルエン等のフェノール類;水;等が挙げられる。中でも、アルコール類や水が好ましく、水がより好ましく使用できる。その使用量は、重合に使用した有機活性金属触媒中の金属に対して、通常、1〜100当量、好ましくは1〜50当量、より好ましくは1〜10当量の範囲である。
重合停止剤として水を使用する時は、その重合溶液中への分散を促進する目的で、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩等のアニオン界面活性剤を添加することができる。
(工程(2))
工程(2)では、環化触媒を用いて、工程(1)で得られた芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体中の共役ジエン重合体ブロックを環化させて、共役ジエン重合体環化物ブロックを形成する。
環化触媒としては、ポリイソプレンやポリブタジエン等の共役ジエン重合体の環化触媒として従来公知のものが使用できる。
その具体例としては、硫酸;モノフルオロメタンスルホン酸、ジフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、炭素数2〜18のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸等の有機スルホン酸及びこれらの無水物又はアルキルエステル等の有機スルホン酸化合物;三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、四塩化スズ、四塩化チタン、塩化アルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロリド、臭化アルミニウム、五塩化アンチモン、六塩化タングステン、塩化鉄等の金属ハロゲン化物;が挙げられる。
これらの環化触媒の中でも、有機スルホン酸化合物が好ましく、p−トルエンスルホン酸やキシレンスルホン酸がより好ましく使用できる。
これらの環化触媒は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
環化触媒の使用量は、環化触媒の種類や要求される不飽和結合減少率に応じて適宜選択されるが、芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体100gに対して、通常、0.05〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部、より好ましくは0.3〜2重量部である。
環化反応は、芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体と環化触媒とを接触させれば進行するが、通常、不活性溶媒中で行なわれる。
不活性溶媒は、環化反応を阻害しないものであれば特に限定されず、重合溶媒として前記したものが使用できる。中でも、沸点が70℃以上のものが好ましく使用できる。
これらの不活性溶媒を芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体の重合反応に用いた場合は、その溶媒をそのまま環化反応の溶媒として用いることもでき、この場合は、重合反応が終了した重合反応液に酸触媒を添加して、環化反応を行うことができる。
不活性溶媒の使用量は、特に限定されないが、ブロック重合体の濃度が好ましくは5〜60重量%、より好ましくは20〜40重量%となる量である。
環化反応における反応温度は、通常、50〜150℃、好ましくは70〜110℃であり、反応時間は、通常、0.5〜10時間、好ましくは2〜7時間である。
環化反応は、加圧、減圧又は大気圧いずれの圧力下でも行なうことができるが、操作の簡便性の点から大気圧下で行うことが望ましく、中でも乾燥気流下、特に乾燥窒素や乾燥アルゴンの雰囲気下で行うと水分に起因する副反応を抑えることができる。
以上のようにして、前記の芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体中の共役ジエン重合体ブロックを環化させて、共役ジエン重合体環化物ブロックを形成して、芳香族ビニル重合体ブロックと共役ジエン重合体環化物ブロックとからなるブロック共重合体環化物が得られる。
なお、芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体中の芳香族ビニル重合体ブロックは、上記工程(2)を経た後においても変化なく保持される。
得られたブロック共重合体環化物は、通常、常法により、環化触媒を不活性化した後、環化触媒残渣を除去し、所望により酸化防止剤を添加し、次いで不活性溶媒を除去して、固形物として取得する。
極性基を含有するブロック共重合体環化物を得るには、前記工程(2)の後に、工程(2)で得られたブロック共重合体環化物中の共役ジエン重合体環化物ブロックに、極性基含有化合物を付加反応させて、該極性基含有化合物に由来する極性基を導入する工程(3)を設ける。
極性基含有化合物は、工程(2)で得られたブロック共重合体環化物に極性基を導入することができる化合物であれば特に限定されるものではなく、例えば、酸無水物基、カルボキシル基、水酸基、チオール基、エステル基、エポキシ基、アミノ基、アミド基、シアノ基、シリル基、ハロゲン等の極性基を有するエチレン性不飽和化合物が好ましく挙げられる。
酸無水物基又はカルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物としては、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水アコニット酸、ノルボルネンジカルボン酸無水物、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等のエチレン性不飽和化合物が挙げられ、中でも、無水マレイン酸が反応性及び経済性の点で好ましく使用できる。
水酸基を含有するエチレン性不飽和化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等の不飽和酸のヒドロキシアルキルエステル類;N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド等のヒドロキシル基を有する不飽和酸アミド類;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート等の不飽和酸のポリアルキレングリコールモノエステル類;グリセロールモノ(メタ)アクリレート等の不飽和酸の多価アルコールモノエステル類;等が挙げられ、これらの中でも、不飽和酸のヒドロキシアルキルエステル類が好ましく、特にアクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルが好ましい。
極性基を含有するエチレン性不飽和化合物のその他の具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。
極性基含有化合物の使用量は、反応条件によっても変化するが、導入された極性基の含有量が、前記した好ましい範囲になるよう適宜選択される。
共役ジエン重合体環化物ブロックに、極性基含有化合物を付加反応させて、該極性基含有化合物に由来する極性基を導入する方法は特に限定されないが、極性基含有エチレン性不飽和化合物を付加反応させる場合には、一般にエン付加反応又はグラフト重合反応と呼ばれる公知の反応に従えばよい。
この付加反応は、芳香族ビニル重合体ブロック及び共役ジエン重合体環化物ブロックからなるブロック共重合体環化物と極性基含有化合物とを、必要に応じて、ラジカル発生剤の存在下に、接触反応させることによって行われる。
ラジカル発生剤の具体例としては、例えば、ジ−t−ブチルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド,t−ブチルパーオキシベンゾエート,メチルエチルケトンパーオキシドのようなパーオキシド類;アゾビスイソブチロニトリルのようなアゾニトリル類;等が挙げられる。
付加反応は、固相状態で行なっても、溶液状態で行なってもよいが、反応制御がし易い点で、溶液状態で行なうことが好ましい。使用される反応溶媒としては、例えば、前述した環化反応における不活性溶媒と同様のものが挙げられる。
極性基を導入する反応は、加圧、減圧又は大気圧いずれの圧力下でも行なうことができるが、操作の簡便性の点から大気圧下で行なうことが望ましく、中でも乾燥気流下、とくに乾燥窒素や乾燥アルゴンの雰囲気下で行なうと水分由来の副反応を抑えることができる。
また、反応温度や反応時間は、常法に従えばよく、反応温度は、通常、30〜250℃、好ましくは60〜200℃であり、反応時間は、通常、0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間である。
反応後、所望により、反応溶媒や未反応の極性基含有化合物を除去して、極性基を含有するブロック共重合体環化物が得られる。
極性基を含有するブロック共重合体環化物は、共役ジエン重合体環化物ブロックを形成する前記工程(2)の前に、前記工程(1)で得られた芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体中の共役ジエン重合体ブロックに、極性基含有化合物を付加反応させて、該極性基含有化合物に由来する極性基を導入する工程(4)を設けることによっても製造できる。この工程(4)は、前記工程(3)に準じて行なうことができる。
(酸素吸収剤)
本発明の酸素吸収剤は、前記のブロック共重合体環化物を有効成分とするものである。
酸素吸収剤中のブロック共重合体環化物の含有量は、好ましくは10重量%以上、より好ましくは30重量%以上、更に好ましくは50重量%以上、特に好ましくは80重量%以上である。この含有量が低すぎると、酸素吸収性が低下する傾向にある。
本発明の酸素吸収剤には、ブロック共重合体環化物以外のポリマー材料を配合することが好ましい。
本発明の酸素吸収剤に、ブロック共重合体環化物以外のポリマー材料を配合することにより、酸素吸収剤の引裂強さが向上する。
使用しうるブロック共重合体環化物以外のポリマー材料は、特に限定されないが、熱可塑性樹脂が好ましい。また、熱可塑性樹脂に各種ゴムを併用することも可能である。
ブロック共重合体環化物以外のポリマー材料は、1種類を単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
ブロック共重合体環化物とブロック共重合体環化物以外のポリマー材料とを含有してなる酸素吸収剤において、ブロック共重合体環化物の含有量は、100〜10重量%が好ましく、90〜20重量%がより好ましく、85〜30重量%が更に好ましく、80〜50重量%が特に好ましい。上記範囲内において、酸素吸収性と引裂強さとのバランスが良好に保たれ、ブロック共重合体環化物の割合が高い程、酸素吸収性が良好なものとなる。
熱可塑性樹脂は、特に限定されないが、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂及びポリビニルアルコール樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
ポリオレフィン樹脂の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1等のオレフィン単独重合体;エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体、エチレン−プロピレン−ポリブテン−1共重合体、エチレン−環状オレフィン共重合体等のエチレンとα−オレフィンとの共重合体;エチレン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−α,β−不飽和カルボン酸エステル共重合体、エチレン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体のイオン架橋物、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分又は完全鹸化物等のその他のエチレン共重合体;これらのポリオレフィン樹脂を無水マレイン酸等の酸無水物等でグラフト変性したグラフト変性ポリオレフィン樹脂;等を挙げることができる。
ポリエステル樹脂の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート等を挙げることができる。
ポリアミド樹脂の具体例としては、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−6,12等を挙げることができる。
ポリビニルアルコール樹脂の具体例としては、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分又は完全鹸化物等を挙げることができる。
これらの熱可塑性樹脂の中でも、ポリオレフィン樹脂、とりわけ、オレフィン単独重合体及びエチレンとα−オレフィンとの共重合体がブロック共重合体環化物との相溶性に優れるため好ましい。
これらの熱可塑性樹脂と併用しうるゴムとしては、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ポリ(アクリロニトリル−ブタジエン)ゴム、ポリ(スチレン−ブタジエン)ゴム、ポリ(エチレン−プロピレン−ジエン)ゴム、アクリルゴム等を例示することができる。
本発明の酸素吸収剤は、酸化防止剤を含有することが好ましい。
酸化防止剤としては、ブロック共重合体環化物に配合できるものと同様のものを使用できる。
本発明の酸素吸収剤中の酸化防止剤の含有量は、好ましくは500ppm以下、より好ましくは400ppm以下、特に好ましくは300ppm以下である。この含有量が多すぎると、酸素吸収性を低下させる傾向にある。酸素吸収剤中の酸化防止剤含有量の下限は、好ましくは10ppm、より好ましくは20ppmである。
酸化防止剤を含有する酸素吸収剤は、押出成形時の加工性が良好で平滑なフィルムに成形しやすく、成形時に機械的強度が低下することがない。
酸化防止剤を含有する酸素吸収剤を得るには、その原料として使用するブロック共重合体環化物に予め酸化防止剤を添加しておいてもよく、酸素吸収剤を調製するときに、酸化防止剤を配合してもよい。
本発明の酸素吸収剤には、本発明の効果を本質的に損なわない限り、酸素吸収性を高める作用を有する触媒、光開始剤、熱安定剤、補強剤、充填剤、難燃剤、着色剤、可塑剤、紫外線吸収剤、滑剤、乾燥剤、脱臭剤、帯電防止剤、粘着防止剤、防曇剤、表面処理剤等の添加剤を配合することができる。
これらの添加剤は、酸素吸収剤の分野で従来公知のものの中から、目的に応じて、適宜選択し、適量配合することができる。
また、添加剤の配合方法は、特に制限されず、酸素吸収剤を構成する各成分を、溶融混練したり、溶液状態で混合した後に溶媒を除去したりすることにより行なうことができる。
酸素吸収性を高める作用を有する触媒としては、遷移金属塩がその典型的なものとして挙げられる。本発明の酸素吸収剤は、このような遷移金属塩を含有していなくても、十分な酸素吸収性を発揮するが、遷移金属塩を含有させることにより、更に酸素吸収性に優れたものとなる。
このような遷移金属塩としては、特表2001−507045号公報、特開2003−71992号公報及び特表2003−504042号公報等に例示されたものが挙げられ、オレイン酸コバルト(II)、ナフテン酸コバルト(II)、2−エチルヘキサン酸コバルト(II)、ステアリン酸コバルト(II)、ネオデカン酸コバルト(II)等が好ましく、2−エチルヘキサン酸コバルト(II)、ステアリン酸コバルト(II)、ネオデカン酸コバルト(II)がより好ましく例示される。
前記遷移金属塩の配合量は、通常、酸素吸収剤全量の10〜10,000ppm、好ましくは20〜5,000ppm、より好ましくは50〜5,000ppmである。
光開始剤は、酸素吸収剤にエネルギー線を照射した際に、酸素吸収反応の開始を促進する作用を有するものである。
光開始剤としては、特表2003−504042号公報に例示されているベンゾフェノン類、アセトフェノン類、アントラキノン類等が挙げられる。
光開始剤を配合する場合の配合量は、通常、酸化吸収剤全量の0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜1重量%である。
本発明の酸素吸収剤の形態は、特に限定されず、フィルム状、シート状、ペレット状、粉体状等各種の形態で使用することができる。ペレット及び粉体の形状にも制限はない。中でも、シート、フィルム又は粉体の形状であると、単位重量当たりの表面積が大きくなり、酸素吸収速度を向上することができるので好ましく、フィルム又は粉体がより好ましい。
フィルムの厚みは、通常、10μm以上、250μm未満であり、シートの厚みは、通常、250μm以上、3mm未満である。
粉体の数平均粒子径は、通常、1〜1,000μm、好ましくは10〜500μmである。
本発明の酸素吸収剤を所望の形状にする方法は、特に限定されず、従来公知の方法を採用できる。
シート又はフィルムの場合、例えば、溶液キャスト法により成形したり、単軸又は多軸の溶融押出機を用い、T−ダイ、サーキュラーダイ等所定形状のダイを通して押出成形したりすることにより成形できる。勿論、圧縮成形法、射出成形法等を採用することも可能である。
粉体の場合、例えば、酸素吸収剤に含有されるブロック共重合体環化物のTg未満の温度雰囲気下で、酸素吸収剤を粉砕することにより、粉体状の酸素吸収剤を得ることができる。
更に、ブロー成形法、射出成形法、真空成形法、圧空成形法、張出成形法、プレグアシスト成形法、粉体成形法を用いて、所望の形状に成形することもできる。
本発明の酸素吸収剤を使用するにあたり、エネルギー線を照射して、酸素吸収反応の開始を促進したり、酸素吸収速度を高めたりすることができる。エネルギー線としては、例えば、可視光線、紫外線、X線、電子線、γ線等を利用可能である。照射エネルギー量は、用いるエネルギー線の種類に応じて、適宜選択することができる。
本発明の酸素吸収剤は、ビール、ワイン、フルーツジュース、炭酸ソフトドリンク等の飲料;果物、ナッツ、野菜、肉製品、幼児食品、コーヒー、ジャム、マヨネーズ、ケチャップ、食用油、ドレッシング、ソース類、佃煮類、乳製品類等の食品;医薬品、電子部品、記録媒体、化粧品、ガソリン等の酸素の存在下で劣化しやすい物品の酸素吸収剤として好適に使用できる。
以下に実施例を示して本発明を更に具体的に説明する。なお、以下の記載における「部」及び「%」は、特に断りのない限り、重量基準である。
また、各特性の評価は以下のように行なった。
(1)重合体の重量平均分子量
ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー分析による標準ポリスチレン換算値で示す。
(2)重合体中のスチレン単位含量
重合体のスチレン単位含量(%)は、H−NMR分析により求める。
(3)ブロック共重合体環化物の不飽和結合減少率
不飽和結合減少率は、下記(i)及び(ii)の文献に記載された方法を参考にして、プロトンNMR測定により求める。
(i) M.a.Golub and J.Heller.Can.J.Chem,41,937(1963).
(ii) Y.Tanaka and H.Sato,J.Polym.Sci: Poly.Chem.Ed.,17,3027(1979).
いま、共役ジエン重合体中の共役ジエン単量体単位部分において、環化反応前の全プロトンピーク面積をSBT、二重結合に直接結合したプロトンのピーク面積をSBU、環化反応後の全プロトンピーク面積をSAT、二重結合に直接結合したプロトンのピーク面積をSAUとすると、
環化反応前の二重結合に直接結合したプロトンのピーク面積比率(SB)は、
SB=SBU/SBT
環化反応後の二重結合に直接結合したプロトンのピーク面積比率(SA)は、
SA=SAU/SAT
従って、不飽和結合減少率は、下記式により求められる。
不飽和結合減少率(%)=100×(SB−SA)/SB
(4)共役ジエン重合体環化物の環化率
共役ジエン重合体の環化の程度は、環化率によっても評価することができる。
環化率は、上記(i)の文献に記載された方法に準じて、プロトンNMR測定により求める。
(5)酸無水物基又はカルボキシル基含有ブロック共重合体環化物の酸無水物基又はカルボキシル基含有量
フーリエ変換赤外スペクトルにより、酸無水物基のピーク強度(1760〜1780cm−1)及びカルボキシル基のピーク強度(1700cm−1)を測定して、検量線法により酸無水物基及びカルボキシル基の含有量を求める。全重合体100gに対する含有量(ミリモル)で示す。
(6)フィルム状の酸素吸収剤における酸素吸収量
厚みが12μmの外層ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)/厚みが20μmの中間層アルミニウム箔(Al)/厚みが30μmの内層ポリエチレンフィルム(PE)の3層フィルムからなる袋に、200ミリリットルの空気と共にフィルム状の酸素吸収剤を密封する。これを、25℃で一定期間放置した後、袋内の酸素濃度を酸素濃度計(Neutronics社製 酸素分析計 HS−750)を用いて、測定する。この結果から、フィルム状の酸素吸収剤1m(表面積換算)が吸収した1日あたりの酸素容積を求める。
(7)フィルム状の酸素吸収剤の引張強さ
厚みが100〜120μmのフィルム状の酸素吸収剤を用いて、JIS K 7127に従い、50mm/分の引張速度で引っ張り、フィルム状の酸素吸収剤の引張強さを求める。
酸素吸収させる前及びフィルム状の酸素吸収剤が自重の5重量%の酸素を吸収した時点でのフィルム状の酸素吸収剤の引張強さを測定し、前者の引張強さに対する後者の引張強さの保持率を計算し、以下の基準で判定する。
○:保持率70%を超える。
△:保持率が50〜70%である。
×:保持率が50%未満である。
(8)フィルム状の酸素吸収剤の引裂強さ
JIS K 7128−3に従い、厚さ100μmの試験片について、試験機としてインストロン5566(インストロン社製)を用いて、23℃で測定した。なお、測定繰返し回数は5である。
(9)粉体状の酸素吸収剤における酸素吸収量
厚みが12μmの外層ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)/厚みが20μmの中間層アルミニウム箔(Al)/厚みが30μmの内層ポリエチレンフィルム(PE)の3層フィルムからなる袋に、200ミリリットルの空気と共に粉体状の酸素吸収剤を密封する。これを、30℃で一定期間放置した後、袋内の酸素濃度を酸素濃度計(Neutronics社製 酸素分析計 HS−750)を用いて、測定する。この結果から、粉体状の酸素吸収剤1gが吸収した1日あたりの酸素容積を求める。
(製造例1:ブロック共重合体環化物Aの製造)
攪拌機付きオートクレーブに、シクロヘキサン8,000g、スチレン320g、n−ブチルリチウム(1.56モル/リットル濃度のヘキサン溶液)19.9ミリモルを仕込み、内温を60℃に昇温して30分間重合させた。スチレンの重合転化率は、ほぼ100%であった。重合溶液の一部を採取し、得られたポリスチレンの重量平均分子量を測定したところ、14,800であった。
次いで、内温が75℃を超えないように制御しながら、イソプレン1,840gを、60分間に亘り、連続的に添加した。添加終了後、70℃で、更に1時間反応させた。この時点の重合転化率は、ほぼ100%であった。
上記の重合溶液に、β−ナフタレンスルホン酸−ホルマリン縮合物のナトリウム塩の1%水溶液0.362gを添加して、重合反応を停止して、ポリスチレンブロックとポリイソプレンブロックとからなるジブロック構造のスチレン−イソプレンブロック共重合体aを得た。この一部を採取し、重量平均分子量を測定したところ、178,000であった。
引き続き、上記の重合体溶液に、キシレンスルホン酸18.4gを添加し、70℃で、4時間環化反応を行った。その後、炭酸ナトリウム6.55gを含む炭酸ナトリウム25%水溶液を添加して、環化反応を停止し、80℃で30分間攪拌した。得られた重合体溶液を、孔径1μmのガラス繊維フィルターを用いて、ろ過して環化触媒残渣を除去し、ブロック共重合体環化物Aを含有する溶液を得た。
この溶液1,000部に対して、酸化防止剤として、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名イルガノックス1010、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)0.105部を添加した後、120℃で、攪拌しながら溶媒を留去し、固形分濃度が85重量%になった時点で、200℃に昇温し、更に減圧下で、溶媒を完全に除去して、ブロック共重合体環化物Aを得た。
ブロック共重合体環化物Aのスチレン単位含量、不飽和結合減少率及び重量平均分子量を測定した。その結果を表1に示す。なお、表1には、環化率も併せて示した。
(製造例2:ブロック共重合体環化物Bの製造)
製造例1で得たブロック共重合体環化物Aを含有する溶液1,000部を攪拌しながら、120℃で、固形分濃度が80重量%になるまで、溶媒を留去した。次いで、この溶液に、無水マレイン酸5.25部を添加し、160℃で、1時間付加反応を行った。その後、160℃で、未反応の無水マレイン酸と溶媒を除去し、酸化防止剤として、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名イルガノックス1010、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)0.105部を添加した後、それを、四弗化エチレン樹脂被覆を施した容器に流延した。75℃で、減圧乾燥して、無水マレイン酸を付加させたブロック共重合体環化物Bを得た。
ブロック共重合体環化物Bのスチレン単位含量、不飽和結合減少率、極性基含有量及び重量平均分子量を測定した。その結果を表1に示す。なお、表1には、環化率も併せて示した。
(製造例3:ブロック共重合体cの製造)
製造例1で得たスチレン−イソプレンブロック共重合体aの溶液1,000部(固形分濃度=20.9%)を攪拌しながら、120℃で、固形分濃度が80重量%になるまで、溶媒を留去した。これに、無水マレイン酸5.23部を添加し、160℃で、1時間付加反応を行った。その後、160℃で、未反応の無水マレイン酸と溶媒を除去し、酸化防止剤として、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名イルガノックス1010、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)0.105部を添加した後、それを、四弗化エチレン樹脂被覆を施した容器に流延した。75℃で、減圧乾燥して、無水マレイン酸を付加させたブロック共重合体cを得た。
ブロック共重合体cのスチレン単位含量、不飽和結合減少率、極性基含有量及び重量平均分子量を測定した。その結果を表1に示す。なお、表1には、環化率も併せて示した。
Figure 2005313145
(実施例1)
ブロック共重合体環化物Aを、窒素雰囲気下で、120℃で圧縮成形して、厚みが120μmのフィルム状の酸素吸収剤1を作製した。100mm×100mmの寸法に裁断した厚さ120μmのフィルム状の酸素吸収剤1を、150mm×220mmの寸法の、厚みが12μmの外層ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)/厚みが20μmの中間層アルミニウム箔(Al)/厚みが30μmの内層ポリエチレンフィルム(PE)の3層フィルムからなる袋に、200ミリリットルの空気と共に密封した。これを、25℃で1日間放置した後、袋内の酸素濃度を酸素濃度計で測定した。その結果から、フィルム状の酸素吸収剤1の酸素吸収量を求めた。結果を表2に示す。また、酸素吸収前後におけるフィルム状の酸素吸収剤の引張強さを測定し、その保持率を求めた。その結果を表2に示す。
なお、フィルム状の酸素吸収剤の引裂強さは95.9N/mmであった。
(実施例2)
ブロック共重合体環化物Aに代えて、ブロック共重合体環化物Bを用いる以外は、実施例1と同様にして、フィルム状の酸素吸収剤2を得た。実施例1と同様にして、その酸素吸収量及び引張強さの保持率の測定を行った。その結果を表2に示す。
(実施例3)
窒素雰囲気下で、ブロック共重合体環化物Aの30%トルエン溶液を調製した。これに、ブロック共重合体環化物Aに対してコバルト金属が200ppmになる量のネオデカン酸コバルトを添加した。この溶液からトルエンの一部を留去した後、真空乾燥を行って、トルエンを除去して、ネオデカン酸コバルトを含有するブロック共重合体環化物Aからなる酸素吸収剤3を得た。
酸素吸収剤1に代えて、酸素吸収剤3を用いる以外は、実施例1と同様にして、酸素吸収量及び引張強さの保持率の測定を行った。その結果を表2に示す。
(実施例4)
ブロック共重合体環化物Aに代えてブロック共重合体環化物Bを用いる以外は、実施例3と同様にして、酸素吸収剤4を得た。
酸素吸収剤1に代えて、酸素吸収剤4を用いる以外は、実施例1と同様にして、酸素吸収量及び引張強さの保持率の測定を行った。その結果を表2に示す。
(実施例5)
ブロック共重合体環化物Aとメルトフローレート(MFR)6.4のポリプロピレン(PP)(出光石油化学社製、F−744NP)とを80/20の割合でヘンシェルミキサーを用いて混合後、210℃に設定された2軸押出機によって溶融混練し、ペレット化してポリマー混合物を作製した。ペレットを180℃の電熱ロールでシート状に成型し、160℃で圧縮成形して、厚みが120μmのフィルム状の酸素吸収剤5を作製した。このフィルム状の酸素吸収剤5を100mm×100mmの寸法に裁断し、150mm×220mmの寸法の、厚みが12μmの外層ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)/厚みが20μmの中間層アルミニウム箔(Al)/厚みが30μmの内層ポリエチレンフィルム(PE)の3層フィルムからなる袋に、200ミリリットルの空気と共に密封した。次いで、25℃で1日間放置した後、袋内の酸素濃度を酸素濃度計で測定し、その結果から、フィルム状の酸素吸収剤5の酸素吸収量を求めた。また、酸素吸収前後における引張強さを測定し、その保持率を求めた。これらの結果を表2に示す。
なお、フィルム状の酸素吸収剤の引裂強度は159.5N/mmであり、実施例1の結果と比較すると、ポリプロピレンの併用により引裂強さが向上したことが分かる。
(実施例6)
ブロック共重合体環化物AとMFR2.0のポリエチレン(PE)(出光石油化学社製、LLDPE 0234)とを45/55の割合でヘンシェルミキサーを用いて混合した後、200℃に設定された2軸押出機によって溶融混練し、ペレット化したポリマー混合物を作成した。ペレットを180℃の電熱ロールでシート状に成型し、160℃で圧縮成形して、厚みが120μmのフィルム状の酸素吸収剤6を作製した。このフィルム状の酸素吸収剤6を100mm×100mmの寸法に裁断し、150mm×220mmの寸法の、厚みが12μmの外層ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)/厚みが20μmの中間層アルミニウム箔(Al)/厚みが30μmの内層ポリエチレンフィルム(PE)の3層フィルムからなる袋に、200ミリリットルの空気と共に密封した。次いで、25℃で1日間放置した後、袋内の酸素濃度を酸素濃度計で測定し、その結果から、フィルム状の酸素吸収剤5の酸素吸収量を求めた。また、酸素吸収前後における引張強さを測定し、その保持率を求めた。これらの結果を表2に示す。
なお、フィルム状の酸素吸収剤の引裂強度は148.6N/mmであり、実施例1の結果と比較すると、ポリエチレンの併用により引裂強さが向上したことが分かる。
(比較例1)
ブロック共重合体環化物Aに代えて、ブロック共重合体cを用いる以外は、実施例1と同様にして、フィルム状の酸素吸収剤C1を得た。実施例1と同様にして、その酸素吸収量及び引張強さの保持率の測定を行った。その結果を表2に示す。
(比較例2)
β−ピネン重合体(YSレジンPXN−1150N;ヤスハラケミカル社製)の20%トルエン溶液を調製した後、メタノールで沈殿精製して、酸化防止剤を除去したβ−ピネン重合体を得た。
ブロック共重合体cに代えて、酸化防止剤を除去した上記β−ピネン重合体を用いる以外は、比較例1と同様にして、フィルム状の酸素吸収剤C2を得た。実施例1と同様にして、その酸素吸収量及び引張強さの保持率の測定を行った。その結果を表2に示す。
(比較例3)
特表2003−504042号公報の実施例16に従い、シクロペンテン(CPE)単位含有量が15.5モル%であるエチレン−シクロペンテン(CPE)共重合体(重量平均分子量=83,500)を得た。
窒素雰囲気下で、前記エチレン−CPE共重合体の30%トルエン溶液を調製し、それを厚みが50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布・乾燥して、厚みが120μmのエチレン−CPE共重合体のフィルムを形成した。ポリエチレンテレフタレートフィルムから、エチレン−CPE共重合体のフィルム(フィルム状の酸素吸収剤C3)を剥離し、100mm×100mmに裁断した試験片を得た。このフィルム状の酸素吸収剤C3を用いて、実施例1と同様にして、酸素吸収量及び引張強さの保持率を測定した。その結果を表2に示す。
(比較例4)
ブロック共重合体環化物Aに代えてブロック共重合体cを用いる以外は、実施例3と同様にして、フィルム状の酸素吸収剤C4を得た。実施例1と同様にして、その酸素吸収量及び引張強さの保持率の測定を行った。その結果を表2に示す。
(比較例5)
β−ピネン重合体(YSレジンPXN−1150N;ヤスハラケミカル社製)の20%トルエン溶液を調製した後、メタノールで沈殿精製して、酸化防止剤を除去したβ−ピネン重合体を得た。
このβ−ピネン重合体の30%トルエン溶液を窒素雰囲気下で調製し、それにβ−ピネン重合体に対してコバルト金属が1,000ppmになる量のネオデカン酸コバルトを添加した。この溶液を厚み50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布・乾燥して、厚み120μmのβ−ピネン重合体フィルム(フィルム状の酸素吸収剤C5)を形成した。ポリエチレンテレフタレートフィルムから、β−ピネン重合体フィルムをきれいに剥離することができなかったので、そのまま、100mm×100mmに裁断し、その試験片を用いて、実施例1と同様にして、酸素吸収量を測定した。但し、該β−ピネン重合体フィルム(フィルム状の酸素吸収剤C5)の表面積は、片面のみとして計算した。その結果を表2に示す。
引張強さを測定できる程度のβ−ピネン重合体フィルム(フィルム状の酸素吸収剤C5)を剥離することは可能であったので、このフィルム状の酸素吸収剤の引張強さの保持率を、実施例1と同様にして測定した。その結果を表2に示す。
(比較例6)
特表2003−504042号公報の実施例16に従い、シクロペンテン(CPE)単位含有量が15.5モル%であるエチレン−シクロペンテン(CPE)共重合体(重量平均分子量=83,500)を得た。
このエチレン−CPE共重合体の30%トルエン溶液を窒素雰囲気下で調製し、それにエチレン−CPE共重合体に対してコバルト金属が1,000ppmになる量のネオデカン酸コバルトを添加した。その溶液を、厚み50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布・乾燥して、厚み120μmのエチレン−シクロペンテン共重合体フィルム(フィルム状の酸素吸収剤C6)を形成した。ポリエチレンテレフタレートフィルムから、このエチレン−CPE共重合体フィルム(フィルム状の酸素吸収剤C6)を剥離し、100mm×100mmに裁断した試験片を得た。この試験片を用いて、実施例1と同様にして、酸素吸収量及び引張強さの保持率を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2005313145
(実施例7)
ブロック共重合体環化物Bを、窒素雰囲気下で、ラボブレンダー(WARING BLENDOR モデル34BL97:WARING COMMERCIAL製)を用いて、微粉砕して数平均粒子径が150μmの粉体状の酸素吸収剤7を得た。
粉体状の酸素吸収剤7の2gを、150mm×220mmの寸法の、厚みが12μmの外層ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)/厚みが20μmの中間層アルミニウム箔(Al)/厚みが30μmの内層ポリエチレンフィルム(PE)の3層フィルムからなる袋に、200ミリリットルの空気と共に密封した。これを、30℃で1日間放置した後、袋内の酸素濃度を酸素濃度計で測定した。その結果から、粉体状の酸素吸収剤7の酸素吸収量を求めたところ、12ml(O)/g・日であった。
表2から以下のようなことがわかる。
無水マレイン酸が付加した、スチレン−イソプレンブロック共重合体を用い、コバルト塩を含有しない酸素吸収剤(C1)は、酸素吸収性及び引張強さの保持率に劣り(比較例1)、これにコバルト塩を含有させることにより得た酸素吸収剤(C4)は、酸素吸収性は向上するものの不十分であり、引張強さの保持率にも劣る(比較例4)。
β−ピネン重合体を用い、コバルト塩を含有しない酸素吸収剤(C2)は、酸素吸収性及び引張強さの保持率に劣り(比較例2)、これにコバルト塩を含有させることにより得た酸素吸収剤(C5)は、酸素吸収性は向上するものの、引張強さの保持率に劣る(比較例5)。
エチレン−シクロペンテン共重合体を用い、コバルト塩を含有させない酸素吸収剤(C3)は、酸素吸収性に劣り(比較例3)、これにコバルト塩を含有させることにより得た酸素吸収剤(C6)は、酸素吸収性は若干向上するものの不十分である(比較例6)。
これらの比較例に対して、本発明の酸素吸収剤は、コバルト塩を含有していなくても、酸素吸収性及び引張強さの保持率に優れている(実施例1、2、5及び6)。また、コバルト塩を含有する本発明の酸素吸収剤は、その含有量が少なくても、酸素吸収性がより向上していることがわかる(実施例3及び4)。
また、本発明の酸素吸収剤は、粉体の形態でも、優れた酸素吸収性を示す(実施例7)。

Claims (11)

  1. 少なくとも1つの、重量平均分子量が1,000〜500,000の芳香族ビニル重合体ブロックと、少なくとも1つの共役ジエン重合体環化物ブロックと、からなる芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物を有効成分とする酸素吸収剤。
  2. 芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物が、ただ1つの芳香族ビニル重合体ブロックとただ1つの共役ジエン重合体環化物ブロックとからなるものである請求項1に記載の酸素吸収剤。
  3. 共役ジエン重合体環化物ブロックの不飽和結合減少率が10%以上である請求項1又は2に記載の酸素吸収剤。
  4. 芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物の重量平均分子量が10,000〜1,000,000である請求項1〜3のいずれかに記載の酸素吸収剤。
  5. 芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物の芳香族ビニル単量体単位含量が1〜90重量%である請求項1〜4のいずれかに記載の酸素吸収剤。
  6. 芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物が極性基を有するものである請求項1〜5のいずれかに記載の酸素吸収剤。
  7. 極性基の含有量が、芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体環化物100g当たり0.1〜200ミリモルである請求項6に記載の酸素吸収剤。
  8. 更に熱可塑性樹脂を含有してなる請求項1〜7のいずれかに記載の酸素吸収剤。
  9. 熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂及びポリビニルアルコール樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種である、請求項8に記載の酸素吸収剤。
  10. 500ppm以下の酸化防止剤を含有する請求項1〜9のいずれかに記載の酸素吸収剤。
  11. フィルム、シート又は粉体の形態を有する請求項1〜10のいずれかに記載の酸素吸収剤。
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