JP2005307518A - 路肩ブロック、路肩ブロックの製造方法、及び路肩部と法面部の整備構造 - Google Patents

路肩ブロック、路肩ブロックの製造方法、及び路肩部と法面部の整備構造 Download PDF

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Abstract

【課題】
法面工事における作業工程及び作業工数を減少させることができ、重機を必要とせず人力のみで施工を行うことができる法面肩ブロック及びその製造方法、並びに路肩部と法面部の整備構造を提供する。
【解決手段】
路肩部12に沿って配設されるコンクリートブロック部2の法面部側に、路肩部12から下方の法面部13に沿って張設される防草シート部21の上端部22を一体的に固定し、コンクリートブロック部2を路肩部12に布設した状態で、防草シート部21を法面部上に展開して法面部を被覆可能とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、路肩部を安定させると共に、路肩部から斜め下方に連続する法面に防草シートを被せて雑草が生えることを防止する路肩ブロック、その製造方法、並びに路肩部と法面部の整備構造に関する。
田園地域等に造成された道路は盛土されているので、道路の両側の路肩部から斜め下方に法面が存在する。このような道路の安全走行を確保するためには、路肩部に沿ってコンクリート製の路肩ブロックを配設して路肩部が崩壊しないように安定させ、また法面を保護すると共に、法面に草木が樹生するのを防止する必要がある。
法面保護を重視した工法としてはブロック工法が知られており、法面下部に基礎ブロックを埋設し、該基礎ブロックの法面部側に所定の角度で形成した傾斜部上に法面ブロックの下端面を当接させて該法面ブロックを法面の勾配に沿って傾斜させ、その上に順次法面ブロックを積み重ねることにより法面に沿ってコンクリート構造体を構築し、法面上部の路肩部にはコンクリート製の路肩ブロックを配設している。
また、主に法面に草木が樹生するのを防止する工法としては、法面に沿って防草シート部を張設することが知られているが、この場合も法面上部の路肩部にはコンクリートブロック部を配設する必要があった。
これに関連する技術としては、例えば、特開2004−33032号公報に「防草シート部とその施工方法」に係る発明が提案されている。この発明は、「柔軟性を有する帯状のシート本体片面の短手方向の一側縁部に沿って接着層を設け、また、前記シート本体の所定位置に複数の固定用孔を設けて防草シート部を成形し、施工面に、前記防草シート部を接着層が上面に位置するようにして敷設すると共に複数の固定用孔へ固定具を打込んで防草シート部を固定し、次に、後の防草シート部の一側縁部を先の防草シート部の接着層上面に重合させて互いに張り合わせ、前記重合部分を含め後の防草シート部に設けられた各固定用孔へ固定具を打ち込むようにした。」ことを要旨としており、隣合う防草シート部の隣接する側縁部が、捲れあがることなくしっかりと封止され、凹凸の多い農地等の施工面にも支障なく敷設できるものである。
特開2004−33032号公報
ところで、従来の路肩部と法面の整備には、路肩部を安定させるためのコンクリートブロック部の配設作業と、法面に草木が樹生するのを防止する防草シート部の張設作業とを別個に行う必要があり、作業が煩雑であった。
また、法面にコンクリート製の法面ブロックを敷設する場合には、ブロック施工の下地となる法面を平らに整地する必要があり、法面ブロックを持ち上げるためにクレーン等の重機を必要としていた。
さらに、特許文献1では、ロール状に巻かれた防草シート部を法面下部から上方へ向けて接着・固定しており、その施工には足場や重機を必要とする。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、法面工事における作業工程及び作業工数を減少させることができ、大掛かりな重機を必要とせず人力で施工を行うことができる路肩ブロック、路肩ブロックの製造方法、及び路肩部と法面部の整備構造を提供することにある。
本発明は、前記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1に記載のものは、
法面部上端の路肩部に布設されるコンクリートブロック部と、該コンクリートブロック部の法面側に一端部が一体的に固定された防草シート部とからなり、コンクリートブロック部を路肩部に布設した状態で、防草シート部を法面部上に展開して法面部を被覆可能としたことを特徴とする路肩ブロックである。
請求項2に記載のものは、前記防草シート部の一端部をコンクリートブロック部の前記法面部側の面からコンクリートブロック部の内部に入れた状態で防草シート部の一端部をその全幅に亘ってコンクリートブロック部に固定したことを特徴とする請求項1に記載の路肩ブロックである。
請求項3に記載のものは、前記防草シート部の一端部をコンクリートブロック部内の補強筋に止めて固定したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の路肩ブロックである。
請求項4に記載のものは、前記コンクリートブロック部の内部に止め具の少なくとも一部を埋設し、該止め具により防草シート部の一端部を止めて固定したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の路肩ブロックである。
請求項5に記載のものは、前記防草シート部の幅方向の少なくとも一側部に、隣接する防草シート部との重ね代となる拡幅部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の路肩ブロックである。
請求項6に記載のものは、前記コンクリートブロック部の法面部側の側面に、法面部の傾斜方向に対応した勾配部を形成したことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の路肩ブロックである。
請求項7に記載のものは、上面が開放した型枠の肩部相当部位に防草シート部の一端部を上面開放側から導入し、
防草シート部の一端部以外の部分を型枠の外部に出した状態で型枠内にコンクリートを流し込み、
その後にコンクリートを養生することにより、コンクリートブロック部を成型すると共に、防草シート部の一端部をコンクリートブロック部中に埋めて一体的に固定することを特徴とする路肩ブロックの製造方法である。
請求項8に記載のものは、防草シート部の一端部を止め具又は補強筋に接続した状態で型枠内にコンクリートを流し込んで止め具の少なくとも一部又は補強筋をコンクリート中に埋め込み、
その後にコンクリートを養生することにより、コンクリートブロック部を成型すると共に、防草シート部の一端部を、止め具又は補強筋によりコンクリートブロック部の一側に一体的に固定することを特徴とする請求項7に記載の路肩ブロックの製造方法である。
請求項9に記載のものは、 前記型枠の肩部相当部位に型枠勾配部を形成し、防草シート部の一端部を型枠勾配部の内面に沿わせ、この状態でコンクリートを流し込むことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の路肩ブロックの製造方法である。
請求項10に記載のものは、コンクリートブロック部の一側に防草シート部の一端部を一体的に固定した路肩ブロックを、防草シート部側を法面部側に向けた状態で路肩部に沿って複数布設し、各コンクリートブロック部から防草シート部を展開して路肩部から下方の法面部を被覆し、隣り合う防草シート部の側部同士を重ね合わせた状態で接続したことを特徴とする路肩部と法面部の整備構造である。
本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。
請求項1に記載の発明によれば、コンクリートブロック部の法面部側に防草シート部の上端部を一体的に固定したので、コンクリートブロック部の設置作業と防草シート部の張設作業とを一連の作業として行うことができ、法面工事に重機を必要とせず、人力のみで作業を行うことができる。したがって、法面工事における作業工程及び作業工数を減少させることができる。また、法面工事に防草シート部を用いるので、法面の整地に高い精度を必要とせず、法面の凹凸に防草シート部を容易に沿わせることができる。さらに、コンクリートブロック部と防草シート部とを一体化させることにより、コンクリートブロック部に防草シート部による拘束力が加わるので、コンクリートブロック部を安定させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、防草シート部の一端部をコンクリートブロック部の前記法面部側の面からコンクリートブロック部の内部に入れた状態で防草シート部の一端部をその全幅に亘ってコンクリートブロック部に固定したので、防草シートの表裏面をコンクリートで挟んだ状態で固定することとなり、高い強度で防草シートを固定することができる。
請求項3、4に記載の発明によれば、前記防草シート部の一端部をコンクリートブロック部内の止め具や補強筋に止めて固定したので、防草シートを一層確実に固定することができる。
請求項5に記載の発明によれば、防草シート部の幅方向の少なくとも一端部に拡幅部を形成したので、この拡幅部を隣接する防草シート部との重ね代として使用することにより、相隣接する防草シート部間に隙間が生じるのを防止することができる。
請求項6に記載の発明によれば、コンクリートブロック部の法面部側端部に、法面の勾配に沿う勾配部を形成したので、防草シート部と下地の法面との間に空隙が形成されることなく、防草シート部を法面に沿わせることができ、路面から流れ込む雨水をスムーズに法面部へと誘導することができる。
請求項7に記載の発明によれば、コンクリートブロック部の型枠の肩部相当部位に防草シート部の一端部を導入し、防草シート部の一端部以外の部分を型枠の外部に出した状態で型枠内にコンクリートを流し込み、その後にコンクリートを養生するので、ブロック成形時に路肩ブロックの法面部側の一部に防草シート部の一端部をコンクリートブロック部に強固に固定することができる。
請求項8に記載の発明によれば、防草シート部の一端部を止め具又は補強筋に接続した状態で型枠内にコンクリートを流し込んで止め具の少なくとも一部又は補強筋をコンクリート中に埋め込むので、防草シートを一層強固に固定することができる。
請求項9に記載の発明によれば、型枠の肩部相当部位に型枠勾配部を形成したので、該型枠勾配部に防草シート部を沿わせることにより、法面部に沿い易い状態で防草シート部を固定することができる。
請求項10に記載の発明によれば、コンクリートブロック部の一側に防草シート部の一端部を一体的に固定した路肩ブロックを、防草シート部側を法面部側に向けた状態で路肩部に沿って複数布設し、各コンクリートブロック部から防草シート部を展開して路肩部から下方の法面部を被覆し、隣り合う防草シート部の側部同士を重ね合わせた状態で接続するので、コンクリートブロック部の設置作業と防草シート部の張設作業とを一連の作業として行うことができ、法面工事に重機を必要とせず、人力のみで作業を行うことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1において、(a)は本実施形態の路肩ブロックを示す斜視図であり、(b)は路肩ブロックの平面図である。また、図2は本実施形態におけるコンクリートブロック部を示す斜視図、図3は本実施形態の路肩ブロック同士を隣接させて布設した状態を示す斜視図、図4は本実施形態の路肩ブロックを布設した路肩部及び法面を示す概略断面図である。
本実施形態の路肩ブロック1の本体は概ね直方体状を呈する板状のコンクリートブロック部2であり、道路11の路肩部12に沿って複数配設される。このコンクリートブロック部2の法面部側には、路肩部12から斜め下方に存在する法面部13を被覆する防草シート部21の上端部が一体的に固定されている。
コンクリートブロック部2は、成形型内にコンクリートを流し込むことにより成型されるブロックであり、図2に示すように、路肩部12に布設した際に法面部側となる端部には、法面部13の勾配に沿うように10%以下の勾配部3が形成されている。また、道路11の路肩部12に沿って複数配設する際の隙間を防止すべく、その両側端部には階段状の重ね継ぎ手部4を形成することが好ましい(図9(b)参照)。なお、コンクリートブロック部2の一側部に、例えば、ガードレール14の支持柱15を貫通させるための半長円状の切り欠き部5を形成してもよい。さらに、コンクリートブロック部2の道路側端部の両隅にアンカー16を打ち込む挿通孔6を形成してもよい。
防草シート部21には、例えば、ポリプロピレン製の織布等の遮光性、耐腐食性及び耐熱性を有する織布を採用することが望ましい。織布を採用するのは、法面部13に沿って防草シート部21を張設した場合に、防草シート部21上に落下した雨水を法面部13に効率良く染み込ませることができるからである。また、防草シート部21は、後述する製造方法によりコンクリートブロック部2の成形時において、コンクリートブロック部2の上面の法面部側に該防草シート部21の上端部22が密着するように固定されており、さらに防草シート部21の上端部22は適宜間隔でアンカー23が固定されることにより(図6及び図7参照)、強固に固定される。コンクリートブロック部2の上面の法面部側に防草シート部21の上端部22を固定すると、法面に対応した勾配部3が形成されているので、該防草シート部21の上端側がコンクリートブロック部2の勾配部3に自然に沿うことになる。なお、防草シート部21は、厚さが0.5〜1.0mmのものがあり、周囲の環境や用途に応じて適宜選択することができ、芝等の種子や肥料を含ませたものも選択できる。
また、図1及び図3に示すように、防草シート部21の幅方向の少なくとも一端部には、例えば、100mm程度の幅方向外方へコンクリートブロック部2から突き出した拡幅部24が形成されている。この拡幅部24は、隣接する防草シート部21との重ね代として使用する部分であり、相隣接する防草シート部21,21間に隙間が生じるのを防止することができ、また、法面に固定する止め金具25に対する強度を高めて耐久性を向上させることができる。なお、本実施形態では、防草シート部21の幅方向の一端部に拡幅部24を形成しているが、これに限るものではなく、防草シート部21の幅方向の両端部に拡幅部24を形成してもよい。
次に、本実施形態の路肩ブロック1の製造方法について説明する。
図6は本実施形態の路肩ブロックの製造方法を示す概略側断面図、図7は本実施形態の路肩ブロックの製造方法に用いる防草シート部を示す概略斜視図である。
コンクリートブロック部2の成型に用いる型枠31は上面が開放された中空直方体(箱体状)を呈しており、肩部相当部位(図6中右側の一側面)には勾配(10%以下)の型枠勾配部32が形成されている。この型枠勾配部32は、前述したコンクリートブロック部2の勾配部3を成型するための部分であり、上方へ向かって型枠内法寸法が順次拡大するように傾斜面として形成されている。また、図7に示すように、防草シート部21の上端部22となる一端部に、例えば200mm間隔等の適宜間隔でアンカー23を防草シート部21のコンクリートブロック部2に対する止め具として取り付けておく。
まず、図6(a)に示すように、型枠31の肩部相当部位に防草シート部21の上端部22となる端部を導入して、型枠31の肩部近傍の底面にアンカー23を仮固定する(防草シートセット工程)。その際、アンカー23に代えて、コンクリート33との親和性の良い接着剤を防草シート部21の上端部22となる端部に塗布してもよく、アンカー23と接着剤とを共用してもよい。この状態では、型枠31の肩部近傍の底面にアンカー23により防草シート部21の上端部22となる一端部が着座し、防草シート部21の上端近傍部分は型枠31の型枠勾配部32に沿って敷かれ、型枠勾配部32を超えた部分は型枠31の外へ置かれている。なお、アンカー23は、防草シート部21の上端部22となる一端部を型枠31内の導入してから取り付けてもよい。
次に、図6(b)に示すように、防草シート部21の端部を導入した状態で型枠31内にコンクリート33を流し込み(コンクリート流し込み工程)、そのままの状態で所定時間養生する(養生工程)。
そして、型枠31からコンクリートブロック部2を取り出す(脱型工程)と、図6(c)に示すように、コンクリートブロック部2の法面部側に防草シート部21の上端部を一体的に固定した路肩ブロック1を製造することができる。なお、コンクリート33がある程度硬化した状態で脱型して養生してもよい。
本実施形態の路肩ブロック1の製造方法によれば、コンクリートブロック部2の肩部に相当する部位に防草シート部21の上端部22となる端部を導入して、ブロック成型時に防草シート部21の上端部22を一体的に固定したので、コンクリートブロック部2に防草シート部21を強固に固定することができる。さらに、コンクリートブロック部2に埋め込んだアンカー23に防草シート部21の上端部22を止めているので固定が一層確実になる。
また、本実施形態では、コンクリートブロック部2の法面部側の上端部に防草シート部21の上端部22がその幅方向の全面に亘って一体的に固定されており、防草シート部21の上端近傍部分もコンクリートブロック部2の勾配部3に密着して沿っているので、ピン等でスポット固定する場合に比べて、防草シート部21の上端部22の体裁が良好であり、また防草シート部21の上端部22から風が吹き込むのを防止することができる。
なお、前記した製造法ではアンカー23を止め具としてコンクリートブロック2に埋設したが、コンクリートブロック部2内に補強筋として埋設する配筋(鉄筋)に防草シート部21の上端部22を接続してもよい。
次に、上記の如く製造した路肩ブロック1を用いた路肩部と法面部の整備工法及び構造を、路肩ブロック1の作用と共に説明する。
図4に示すように、上記の防草シート部21を一体的に固定したコンクリートブロック部2を法面上部の路肩部12に沿って複数個配設する。その際、図9(b)に示すように、コンクリートブロック部2の両側端部には階段状の重ね継ぎ手部4が形成されているので、この重ね継ぎ手部4を相隣接するコンクリートブロック部2,2同士で互いに重ね合わせる。このような重ね継ぎ手部4を採用するのは、隙間に雑草が生えることを防止でき、また、図9(a)に示すように、単にコンクリートブロック部2の側端部を突き合せる構造とすると、コンクリートブロック部2の高さ調整が困難となるからであり、図9(b)に示すように、重ね継ぎ手部4の場合にはブロック2,2同士の位置決定も容易だからである。さらに、カーブした道路11の路肩部12に本実施形態の路肩ブロック1を配設する場合には、図10(a)に示すように、単にコンクリートブロック部2,2同士の側端部を突き合せる構造では、地面に貫通する間隙41が形成され、この間隙41にモルタル詰めしてもモルタル部42の強度が弱くなるのに対し、図10(b)に示すように、コンクリートブロック部2,2同士を重ね継ぎ手部4で接続する構造を採用すると、間隙45が生じても、この間隙45には下側の重ね継ぎ手部4が存在するので地面と貫通しておらず、モルタル詰めしてもモルタル部46の強度を保持することができ、下から雑草も生え難い。また、布設した路肩ブロック1は、挿通孔6にアンカー16を打ち込んで、該コンクリートブロック部2を路肩部12に強固に固定することが望ましい。
コンクリートブロック部2を布設した後、該コンクリートブロック部2からロール状に巻いた防草シート部21を展開して法面部13を被覆する。このようにコンクリートブロック部2から防草シート部21を展開して法面部13を被覆すると、コンクリートブロック部2の設置作業と防草シート部21の張設作業とを一連の作業として行うことができ、法面ブロック工法のように法面工事に重機を必要とせず、人力のみで作業を行うことができる。
図4では、防草シート部21で覆う法面部13を平坦に整地しているが、図5に示すように、法面部13に凹凸がある状態であっても、法面部13を覆うのものが可撓性を有する防草シート部21なので、法面部13の凹凸に容易に追従した状態で覆うことができる。なお、図5では、コンクリートブロック部2におけるアンカー16を打ち込む位置が異なっている。
また、本実施形態では、コンクリートブロック部2の法面部側端部に、法面部13の勾配に沿うように10%以下の勾配部3を形成している。これは、図11(a)に示すように、路肩ブロック1の法面部側端部に勾配部3を形成しないと、防草シート部21と下地の法面部13との間に空隙51が形成され、風が吹き込んで防草シート部21が剥がれる原因となるからである。この場合、図11(b)に示すように、コンクリートブロック部2の法面部側端部の下部に防草シート部21を固定して上記空隙51をなくすことが考えられる。このように構成すれば、上記空隙51が存在しないので風等により防草シート部21が剥がれるのを防止することができるが、コンクリートブロック部2の法面部側端部が段部52となって路面から流れ込む雨水をスムーズに法面部13上の防草シート21上へと誘導することができない。したがって、図11(c)に示すように、コンクリートブロック部2の法面部側端部に勾配部3を形成すれば、防草シート部21と下地の法面部13との間に空隙51が形成されることなく、また段部52も存在せず、防草シート部21を法面部13に自然に沿わせることができ、路面から流れ込む雨水をスムーズに法面部13へと誘導することができる。
この場合、図8(a)に示すように、コンクリートブロック部2の法面部側端部に形成した勾配部3の上端を曲面53として形成することにより、勾配部3の上端部への応力集中を防止して防草シート部21に力が分散して作用するように構成すると、防草シート21が裂けるのを防止することができて耐久性を向上させることができる。また、図8(b)に示すように、防草シート部21の一端部をコンクリートブロック部2の法面部側の面からコンクリートブロック部2の内部に入れた状態で防草シート部21の上端部22をその全幅に亘ってコンクリートブロック部2に固定してもよい。この様に構成すると、除草シート部21の表裏面からコンクリートで挟み付けた状態で全幅に亘って固定することができるので、コンクリートブロック部2に対する防草シート部21の固定強度を止め具を使用しなくても高めることができ、止め具23を使用した場合には一層高めることができる。
さらに、上述したように、コンクリートブロック部2から防草シート部21を展開して法面部13を被覆するが、この防草シート部21の幅方向の一端部には拡幅部24が形成されているので、この拡幅部24を隣接する防草シート部21との重ね代として使用して重ね合わせ、コ字状の止め金具25をにより拡幅部24を法面部13に固定する(図3及び図4参照)。したがって、相隣接する防草シート部21,21間に隙間が生じるのを防止することができる。なお、防草シート部21内に風が吹き込んで膨らむのを防止するため、縦横に適宜間隔で止め金具25を打ち込むことが望ましい。
路肩部12を安定化させるためには、コンクリートブロック部2が強度を有し、ある程度の重量を付与することが必要である。本実施形態では、強度を有するコンクリートブロック部2と防草シート部21とを一体化させることにより、コンクリートブロック部2に防草シート部21の重量による拘束力が加わるので、コンクリートブロック部2にある程度の重量を付与して安定させることができるものである。
(a)は本実施形態の路肩ブロックを示す斜視図、(b)は平面図である。 本実施形態におけるコンクリートブロック部を示す斜視図である。 本実施形態の路肩ブロック同士を隣接させた状態を示す斜視図である。 本実施形態の路肩ブロックの法面を整地した施工状態を示す概略側断面図である。 本実施形態の路肩ブロックの法面を整地しない施工状態を示す概略側断面図である。 本実施形態の路肩ブロックの製造方法を示す概略側断面図である。 本実施形態の路肩ブロックの製造方法に用いる防草シート部を示す概略斜視図である。 (a)は本実施形態の路肩ブロックの勾配部の上端を曲面とした状態を示す概略断面図、(b)はコンクリートブロック部の法面部側の面からコンクリートブロック部の内部に入れた状態で防草シート部の上端部を固定した他の実施形態の概略断面図である。 (a)はコンクリートブロック部を突き合せた構造を示す概略図、(b)はコンクリートブロック部の重ね継ぎ手部の接続構造を示す概略図である。 (a)はコンクリートブロック部の曲がり部における突き合せ構造を示す概略図、(b)はコンクリートブロック部の重ね継ぎ手部の曲がり部における接続構造を示す概略図である。 (a)防水シートと下地法面との間に空隙が生じている状態を示す概略側断面図、(b)はコンクリートブロック部の法面部側端部の下部に防水シートの上端部を固定した状態を示す概略側断面図、(c)本実施形態におけるコンクリートブロック部の法面部側端部に勾配部を形成して防水シートの上端部を固定した状態を示す概略側断面図である。
符号の説明
1 路肩ブロック
2 コンクリートブロック部
3 勾配部
4 重ね継ぎ手部
5 切り欠き部
6 挿通孔
11 道路
12 路肩部
13 法面部
14 ガードレール
15 支持柱
16 アンカー
21 防草シート部
22 防草シート部の上端部(一端部)
23 アンカー
24 拡幅部
25 止め金具
31 型枠
32 型枠勾配部
33 コンクリート
41 間隙
42 モルタル部
45 間隙
46 モルタル部
51 空隙
52 段部
53 曲面

Claims (10)

  1. 法面部上端の路肩部に布設されるコンクリートブロック部と、該コンクリートブロック部の法面側に一端部が一体的に固定された防草シート部とからなり、コンクリートブロック部を路肩部に布設した状態で、防草シート部を法面部上に展開して法面部を被覆可能としたことを特徴とする路肩ブロック。
  2. 前記防草シート部の一端部をコンクリートブロック部の前記法面部側の面からコンクリートブロック部の内部に入れた状態で防草シート部の一端部をその全幅に亘ってコンクリートブロック部に固定したことを特徴としたことを特徴とする請求項1に記載の路肩ブロック。
  3. 前記防草シート部の一端部をコンクリートブロック部内の補強筋に止めて固定したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の路肩ブロック。
  4. 前記コンクリートブロック部の内部に止め具の少なくとも一部を埋設し、該止め具により防草シート部の一端部を止めて固定したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の路肩ブロック。
  5. 前記防草シート部の幅方向の少なくとも一側部に、隣接する防草シート部との重ね代となる拡幅部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の路肩ブロック。
  6. 前記コンクリートブロック部の法面部側の側面に、法面部の傾斜方向に対応した勾配部を形成したことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の路肩ブロック。
  7. 上面が開放した型枠の肩部相当部位に防草シート部の一端部を上面開放側から導入し、
    防草シート部の一端部以外の部分を型枠の外部に出した状態で型枠内にコンクリートを流し込み、
    その後にコンクリートを養生することにより、コンクリートブロック部を成型すると共に、防草シート部の一端部をコンクリートブロック部中に埋めて一体的に固定することを特徴とする路肩ブロックの製造方法。
  8. 防草シート部の一端部を止め具又は補強筋に接続した状態で型枠内にコンクリートを流し込んで止め具の少なくとも一部又は補強筋をコンクリート中に埋め込み、
    その後にコンクリートを養生することにより、コンクリートブロック部を成型すると共に、防草シート部の一端部を、止め具又は補強筋によりコンクリートブロック部の一側に一体的に固定することを特徴とする請求項7に記載の路肩ブロックの製造方法。
  9. 前記型枠の肩部相当部位に型枠勾配部を形成し、防草シート部の一端部を型枠勾配部の内面に沿わせ、この状態でコンクリートを流し込むことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の路肩ブロックの製造方法。
  10. コンクリートブロック部の一側に防草シート部の一端部を一体的に固定した路肩ブロックを、防草シート部側を法面部側に向けた状態で路肩部に沿って複数布設し、各コンクリートブロック部から防草シート部を展開して路肩部から下方の法面部を被覆し、隣り合う防草シート部の側部同士を重ね合わせた状態で接続したことを特徴とする路肩部と法面部の整備構造。
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