JP2005307468A - 貫通孔形成用スリーブ管装置及び貫通孔形成用スリーブ管除去方法 - Google Patents

貫通孔形成用スリーブ管装置及び貫通孔形成用スリーブ管除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コンクリート構造物に貫通孔を形成する際、再使用可能なスリーブ管を簡単な作業で強固に固定し、また固化したコンクリートから容易に除去する。
【解決手段】貫通孔形成用スリーブ管装置は、軸方向にスリット5を有し、ナット6,6を有する塩化ビニル樹脂製スリーブ管4、スペーサ7、フレキシブルシート8、コ字状のスリーブ管固定部材9、蝶ボルト13、木ねじ等の固着具14からなる。スリット5にスペーサ7が挿入され、蝶ボルト13によってスリーブ管固定部材9が取り付けられたスリーブ管4の外表面をフレキシブルシート8で覆った後、スラブ型枠1の貫通孔形成位置に載置し、スリーブ管固定部材9を固着具14を用いてスラブ型枠1に固定する。打設したコンクリートが固化した後、スペーサ7を取り除いてスリーブ管4を内方に若干変形させた後、スリーブ管4、フレキシブルシート8を除去する。
【選択図】図2

Description

本発明は、貫通孔形成用スリーブ管装置及び貫通孔形成用スリーブ管除去方法に関し、さらに詳しくは、コンクリート構造物に貫通孔を形成する際に使用するスリーブ管を、型枠や既設のコンクリートスラブに対し簡単な操作で固定し、また除去することができ、しかも除去した後繰り返し使用することができる貫通孔形成用スリーブ管装置及び貫通孔形成用スリーブ管除去方法に関する。
近年、廃棄物の削減に向けた活動が、企業の重要な債務となっている。国内で発生する産業廃棄物の19%は建設産業によるものといわれており、建設産業においても廃棄物の削減に対する研究開発が盛んに行われているところである。
建築設備工事分野においては、床、壁等をコンクリ−トで構築する場合、床、壁等のコンクリ−トに配管用の貫通孔等を設けることが建築現場で広く行われている。ここで、貫通孔はボイド管と称する紙製の円筒体を利用して成形されているが、使用後に固化したコンクリートから取り除かれたボイド管は、水分を吸収し、変形又は破砕されているため、再使用できず破棄される。
また、固化後のコンクリ−トから容易に剥離することができ、しかも再使用することができるボイド管も知られており、その一例として特許文献1には、型枠に釘等の仮止部材によって固着されるボイドキャップと、ボイドキャップを嵌め込んで固定する変形自在なフレキシブル筒と、このフレキシブル筒に内挿される硬質の中空パイプ芯材とからなり、フレキシブル筒の外表面にはコンクリートとの離型性を有する離型層を形成し、内表面には中空パイプ芯材の外表面と離型性を有する離型面を形成したボイド管が開示されている。
また、コンクリート型枠への設置作業と、コンクリート構造物から取り除く作業が容易に行え、しかも、スリーブ構成部材は反復して使用することができるコンクリート型枠用スリーブ形成部材の例として、特許文献2には、合成樹脂材にて形成される半裁硬質スリーブ管と、2個の半裁硬質スリーブ管を円筒状に対応させた状態で被嵌する柔軟な合成樹脂製の円筒形の接続カバーと、接続カバーが被嵌された2個の半裁硬質スリーブ管が円筒状となるように嵌入支持するキャップから構成されるコンクリート型枠用スリーブ形成部材が開示されている。
特開2001−40873号公報 特開平11−293915号公報
前記したように、建築設備工事において、コンクリ−ト床、壁等に配管用等の貫通孔を形成する際、紙製の円筒体からなるボイド管を使用した場合には、固化したコンクリ−トから剥離して取り除くのが容易でなく、使用後のボイド管は変形又は破砕され、また水分を含んでいるので再使用することができず、結果として廃棄物の量を増やし、建設コスト上昇の原因ともなっている。
また、特許文献1に開示されたようなボイド管を使用して、コンクリ−ト床、壁等に貫通孔を設けるようにすれば、コンクリ−トが固化した後にコンクリ−トから剥離して再使用することができるが、一方側の型枠に釘等の仮止部材によってボイドキャップを固着した後、このボイドキャップに変形自在なフレキシブル筒を嵌めて取り付け、フレキシブル筒に硬質の中空パイプ芯材を内挿し、その後他方側のボイドキャップをフレキシブル筒に取り付け、さらに他方側のボイドキャップを他方側の型枠に釘等の仮止部材によって固着するといった工程が必要となり、作業が非効率となりやすい。また、既設のコンクリートスラブに形成された開口と一致する貫通孔を形成するような場合、そのままでは使用することができない。
また、特許文献2に開示されたようなコンクリート型枠用スリーブ形成部材は、2個の半裁硬質スリーブ管が円筒状に組み合わされた構成であるので、コンクリ−トが固化した後にコンクリ−トから剥離して再使用することができるが、半裁硬質スリーブ管を2個組み合わせ、柔軟な合成樹脂製の円筒形の接続カバーで被嵌し、キャップに嵌入支持する作業は容易でなく、作業が非効率となりやすい。また、特許文献1に開示されたようなボイド管と同様に、既設のコンクリートスラブに形成された開口と一致する貫通孔を形成するような場合、そのままでは使用することができない。
本発明者は、前記したような従来技術が有している問題点を解消するため、特願2004−026466号を出願した。この先出願の貫通孔形成用スリーブ管装置は、軸方向にスリットを有するスリーブ管と、前記スリットに挿入されるスペーサ部材と、前記スリットに前記スペーサ部材が挿入されたスリーブ管の表面を覆うフレキシブルシートと、前記スリーブ管を被取付体に取り付けるスリーブ管取付部材とからなることを特徴とするものであるが、実施試験を行った結果、スリーブ管を被取付体へ取り付け、また固化したコンクリ−トから取り除く際の作業性の点、及び再使用可能性の点から、概ね満足すべき結果が得られた。
本発明者は、その後さらに研究を重ね、スリーブ管を被取付体へ取り付け、また固化コンクリ−トから取り除く際の作業性の点、スリーブ管と被取付体との取付強度の点、取付金具の低コスト化等に関して再検討したところ、作業性をより向上し、取付強度を増大し、コストを低減することができる取り付け構造を案出した。
したがって、本発明は、コンクリート構造物に貫通孔を形成する工事において、従来のボイド管に代えて使用され、型枠や既設のコンクリートスラブの所望位置にスリーブ管をより簡単な作業で、より強固に固定することができる貫通孔形成用スリーブ管装置を提供することを目的とする。
また、コンクリートが固化した後、スリーブ管を固化したコンクリートから容易に剥離して除去することができ、使用後のスリーブ管、スリーブ管取付部材を再利用することができる貫通孔形成用スリーブ管装置及び貫通孔形成用スリーブ管除去方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するための第1の技術手段は、軸方向にスリットを有するとともに、直径上の相対向する位置にナットが埋設されたスリーブ管と、前記スリットに装着されるスペーサと、該スペーサが装着されたスリーブ管の表面を覆うフレキシブルシートと、前記スリーブ管を被取付体に取り付けるコ字状スリーブ管取付部材とからなり、該コ字状スリーブ管取付部材にはその両側片及び中央片に固定用孔が形成され、前記スリーブ管と前記コ字状スリーブ管取付部材、前記コ字状スリーブ管取付部材と被取り付け体とはそれぞれ着脱自在な貫通孔形成用スリーブ管装置であることを特徴とする。
第2の技術手段は、第1の技術手段の貫通孔形成用スリーブ管装置において、前記コ字状スリーブ管取付部材は、前記両側片及び中央片にそれぞれ複数の固定用孔が形成されていることを特徴とする。
第3の技術手段は、第1または第2の技術手段の貫通孔形成用スリーブ管装置において、前記コ字状スリーブ管取付部材の両側片に形成された固定用孔とボルトを用いて前記コ字状スリーブ管取付部材を前記スリーブ管に固定し、前記中央片に形成された固定用孔と固着具を用いて前記コ字状スリーブ管取付部材を前記被取付体に取り付けることを特徴とする。
第4の技術手段は、第1または第2の技術手段の貫通孔形成用スリーブ管装置において、前記コ字状スリーブ管取付部材の両側片に形成された固定用孔とボルトを用いて前記コ字状スリーブ管取付部材を前記スリーブ管に固定し、前記両側片に形成された他の固定用孔とボルトを用いて前記コ字状スリーブ管取付部材を前記被取付体に形成された開口に取り付けることを特徴とする。
第5の技術手段は、請求項1乃至4いずれかに記載の貫通孔形成用スリーブ管装置を固化したコンクリートからの除去する貫通孔形成用スリーブ管除去方法において、前記スリーブ管から前記スペーサを取り外し、前記コ字状スリーブ管取付部材と前記被取付体との固定を解放した後、前記スリーブ管を前記固化したコンクリートから除去する貫通孔形成用スリーブ管除去方法であることを特徴とする。
本発明によれば、コンクリート構造物に貫通孔を形成する工事において使用するスリーブ管には軸方向にスリットが形成され、このスリットに適度の弾性を有するスペーサが挿入されているので、コンクリートが固化した後スリーブ管を取り外す際、スペーサを手によりスリーブの内側に取り外せば、スリーブ管は固化したコンクリート面より内側に若干量収縮し、コンクリートとスリーブ管との間に微小な間隙が生じ、スリーブ管を容易に除去することができる。
また、本発明によれば、スリーブ管は上下端面を含めて表面がフレキシブルシートで覆われているので、スリーブ管を固化したコンクリートから容易に除去することができるとともに、スリーブ管の上下端面に位置するフレキシブルシートがパッキングとして機能し、型枠やコンクリートスラブ面に生じている凹凸を吸収し、流し込んだコンクリートがスリーブ管内に流入することを防止することができ、使用後のスリーブ管、スペーサ、スリーブ管取付部材等をそのまま再利用することができる。
また、本発明によれば、スリーブ管は略コ字状スリーブ管取付部材からなる簡単な構成のスリーブ管取付部材によって、スラブ型枠、既設のコンクリートスラブ、壁型枠、デッキプレート床、地中梁用型枠等に各種の型枠に共通して使用することができ、在庫する部品点数を削減することができる。
また、本発明によれば、蝶ボルト、木ねじ、タッピングねじ、釘等市販の固着具を用いた簡単な作業で、前記した各種型枠や既設のコンクリートスラブに強固に取り付けることができ、また簡単な作業で容易に除去することができるので、貫通孔形成用スリーブ管取付及び除去工事の能率を向上することができる。
本発明は、床、壁、地中梁等のコンクリート構造物に貫通孔を形成する工事において、従来一般に使用されている使い捨ての紙製ボイド管に代えて繰り返し使用可能なスリーブ管を使用し、スリーブ管内にコンクリートが流入することを防止するとともに、型枠や既設のコンクリートスラブの所望の位置にスリーブ管を簡単な作業で強固に固定することができる貫通孔形成用スリーブ管装置を提供し、またコンクリートが固化した後、スリーブ管を固化したコンクリートから容易に剥離して取り除くことができ、使用後のスリーブ管、スペーサ、スリーブ管取付部材等を再利用することができる貫通孔形成用スリーブ管装置及び貫通孔形成用スリーブ管除去方法を提供するもので、そのための貫通孔形成用スリーブ管装置の構成は、軸方向にスリットを有するとともに、直径上の相対向する位置にナットが埋設されたスリーブ管と、前記スリットに装着されるスペーサと、前記スペーサが装着されたスリーブ管の表面を覆うフレキシブルシートと、前記スリーブ管を被取付体に取り付けるコ字状スリーブ管取付部材とからなり、該コ字状スリーブ管取付部材にはその両側片及び中央片に固定用孔が形成され、前記スリーブ管と前記コ字状スリーブ管取付部材、前記コ字状スリーブ管取付部材と被取り付け体とはそれぞれ着脱自在に固定されることを特徴とする。
以下、本発明の貫通孔形成用スリーブ管装置及び貫通孔形成用スリーブ管除去方法について、図1〜図3に基づいて説明する。
図1は実施例の貫通孔形成用スリーブ管装置をスラブ型枠に取り付けた状態を一部破断して示す斜視図である。
図2は同じく貫通孔形成用スリーブ管装置をスラブ型枠に取り付けた状態を示す図で、図2(A)は側断面図、図2(B)は平面図である。なお、図1、図2(B)において、フレキシブルシートは省略して示されている。
図1、図2に示す貫通孔形成用スリーブ管装置は、スラブ型枠1上にコンクリートを打設して図示しないコンクリートスラブを形成する際、貫通孔を形成するために使用されるもので、スリーブ管4、ナット6、スペーサ7、フレキシブルシート8、スリーブ管固定部材9及び蝶ボルト13等を構成要素とする。スリーブ管4の上端開口は、図示しない上蓋で閉鎖するようにしてもよいが、開放したまま、あるいは現場においてガムテープ等を用いて適宜閉鎖するようにしてもよい。
なお、図1、図2に示す貫通孔形成用スリーブ管装置は、既設のスラブ型枠1上にコンクリートを打設して図示しない貫通孔が形成されたコンクリートスラブを形成する際の例を示しているが、壁型枠、デッキプレート、地中梁用型枠等上にコンクリートを打設して図示しない壁、床、地中梁等を形成する際にも用いることができる。
スリーブ管4は、軸方向にスリット5が形成された硬質塩化ビニル管等からなり、コンクリートスラブに形成される貫通孔の内径及びコンクリートスラブの厚さに応じた外径寸法及び軸方向長さを有し、市販されている長尺の塩化ビニルパイプを施工現場で加工して用意することも可能である。なお、スリーブ管4は、十分な強度が確保され、軽量で加工性がよく、低コストで得られる材料であれば、硬質塩化ビニル管に限らず、他の樹脂管、スチール管、アルミ管等適宜の材料とすることができる。
スペーサ7は、スリーブ管4の軸方向に形成されたスリット5に挿入され、コンクリートの打設中、スリーブ管4の外形寸法を一定に保持するためのもので、硬質ゴムのような弾性を有する適宜の材料からなり、スリット5に挿入されるスペーサ本体部7a、挿入される深さを一定に保持するフランジ部7b、スペーサ7をスリット5に挿入する作業時及びスリット5から離脱する時の摘まみとなる摘まみ部7cとが一体に形成されている。
スリーブ管4のスラブ型枠1側の開口端から適宜寸法離間した位置であって、スリーブ管4の直径上で対向する管壁にはそれぞれ、ナット6,6が埋設されている。ナット6,6の内方端は、スリーブ管4の内壁面から若干量突出して埋設される。スリーブ管4のナット6,6を含む直径とスリット5を含む直径の間は、90゜の角度をなすようにするのが、スリーブ管4を取り付ける際、及び取り外す際の作業性から好ましい。
また、ナット6,6は、一般に鬼目ナットと称されるナットが用いられるが、圧入することによりスリーブ管4に食い込んで固着するタイプ、ねじ締めにより固着するタイプ等適宜の市販製品が用いられる。
フレキシブルシート8は、打設したコンクリートとスリーブ管装置が固着して取り除くことが困難になることを防止するために使用されるもので、一般に建築現場等で使用される養生シートが使用されるが、これに限らずビニル等の樹脂シート、布帛、紙等を用いることができ、さらに剥離剤等を塗布することもできる。フレキシブルシート8は、スリット5にスペーサ7が挿入されたスリーブ管4の少なくとも外表面を覆うように巻き付けられ、貫通孔形成用スリーブ管装置の取付時あるいはコンクリートの打設時に容易にスリーブ管4から離脱しないように接着テープ、ガムテープ等によって固定しておく。
スリーブ管固定部材9は、適宜の厚さ及び幅寸法を有する帯鋼等を曲げ加工することによって形成された略コ字状であって、中央片9a及び左右の側片9b,9bからなり、中央片9aには型枠やデッキプレート等に固定するための木ねじ、タッピングビス、釘等の固着具14を挿通する固定用孔11,11が形成され、また中央片9aのセンタ位置にはセンタ孔12が形成されている。左右の側片9b,9bには、それぞれ固定用孔10,10が形成され、少なくとも中央片9a寄りの固定用孔10,10には雌ねじが形成されている。
中央片9a及び左右の側片9b,9bに形成される固定用孔10,11の数は、それぞれ2個ずつとしたが、取り付け態様や要求される取り付け強度に応じて個数、孔径等は適宜変更される。例えば、図1に示すようなスラブ型枠1に取り付けることを専らとする場合には、両側片9b,9bに形成する固定用孔10,10はスリーブ管4のナット6,6の位置に合わせてそれぞれ1個とすることもできる。
以上のような構成要素を備えた貫通孔形成用スリーブ管装置をスラブ型枠1上に取り付ける方法について説明する。
まず、形成しようとするコンクリートスラブのスラブ厚及び貫通孔の内径に対応した長さ及び外径寸法を有するスリーブ管4を準備し、スリーブ管4の長さのスペーサ7をスリット5内に挿入しておく。このとき、スペーサ7は硬質ゴム等適度の弾性を有するので、摘まみ部7c及びフランジ部7bを利用して、スリット5内にしっかりと仮止め状態とすることができ、また使用後に取り外すことができる。
次に、スリーブ管4に埋設されているナット6,6と蝶ボルト13,13を用いて、スリーブ管4にスリーブ管固定部材9を取り付けておく。このとき、両側の蝶ボルト13,13は等長のボルトを用い、ナット6,6へ等量ねじ込むようにすれば、スリーブ管固定部材9はセンタ孔12がスリーブ管4の中心と一致するように正確に、しかも強固に取り付けることができる。
次に、ビニル等の樹脂材料からなり、スリーブ管4の長さより所定長長いフレキシブルシートをスペーサ7が取り付けられたスリーブ管4に被せ、スリーブ管4からはみ出し部分をスリーブ管4の内方に折り返し、フレキシブルシートの内径が大きいために弛んだ部分を折り返し、接着テープ等でフレキシブルシートがずれないように固定する。
次に、このスリーブ管4をスラブ型枠1上に載置して取り付けるが、このときスリーブ管固定部材9の中央片9aに形成されているセンタ孔12が形成しようとしている貫通孔の設置位置の中心と一致するようにする。その後、スラブ型枠、壁型枠、デッキプレート等の種類や材質等に応じ、木ねじ、タッピングビス、釘等の固着具14を用いてスリーブ管固定部材9をスラブ型枠1等に固定する。
次に、スラブ型枠1上にコンクリートを打設するが、このときスリーブ管4の開放端を図示しない上蓋で覆った場合は、打設するコンクリートのスラブ天端を上蓋の表面よりコンクリートのカブリ代だけ上方となるようし、また、スリーブ管4の開口端をそのまま開放した場合は、コンクリートのスラブ天端を開口端以下となるようにし、その後、打設したコンクリートの表面をコンクリートならし機で平滑化する。
打設したコンクリートが硬化した後、上蓋で覆った場合においては、カブリ代のコンクリートをハンマ等で叩き、破壊して除去した後、上蓋を取り除く。その後、スリーブ管4の開放端から手あるいは工具を挿入して、固着具14を取り外し、スリーブ管固定部材9とスラブ型枠1の結合を解放する。この状態では、スリーブ管4は固化したコンクリートとフレキシブルシート8を介して密着した状態となっていて、スリーブ管4をコンクリートから取り外すのは容易でない。
その後、スリーブ管4の内面に手あるいは工具を挿入し、スペーサ7の摘まみ部7cを掴んでスペーサ7をスリット5から取り外し、スリーブ管4を単独で、またはフレキシブルシート8とともに固化したコンクリートから取り除く。このとき、スペーサ7をスリット5から取り外すことによって、スリーブ管4は若干内側に収縮し、固化したコンクリートとスリーブ管4の外表面間には微小な隙間が生じるので、スリーブ管4を容易に固化したコンクリートから引き抜いて取り外すことができる。なお、固化したコンクリート中に取り残されたフレキシブルシート8は容易に取り除くことができる。
以上のような一連の方法により、スラブ型枠1の上にコンクリートが流し込まれ、貫通孔を有するコンクリートスラブが完成するが、スリーブ管4をスラブ型枠1に取り付ける作業、及びコンクリートが固化した後、スリーブ管4をスラブ型枠1から取り除く現場での作業は、スリーブ管固定部材9を固着具14で固定し、また取り外すだけでよいので、能率のよい作業が可能となる。また、作業後廃棄する資材はフレキシブルシート8だけであって、スリーブ管4、スペーサ7、スリーブ管固定部材9、蝶ボルト13等はそのまま繰り返し使用することができる。
次に、本発明の貫通孔形成用スリーブ管装置の異なる実施態様について、図3に基づいて説明する。
図3は実施例の貫通孔形成用スリーブ管装置を既設のコンクリートスラブに取り付けた状態を示す図で、図3(A)は側断面図、図3(B)は平面図である。なお、図3(B)において、フレキシブルシートは省略して示されている。
図3に示す実施例の貫通孔形成用スリーブ管装置は、開口3を有する既設のコンクリートスラブ2上にコンクリートを打設して図示しないコンクリートスラブを形成する際に、開口3と連通する貫通孔を形成する際に使用され、スリーブ管4、ナット6、スペーサ7、フレキシブルシート8、スリーブ管固定部材9、蝶ボルト13,15等を構成要素とする。なお、フレキシブルシート8で覆ったスリーブ管4の上端開口は、図示しない上蓋で閉鎖するようにしてもよいが、必須ではない。
図3に示す実施態様で使用される貫通孔形成用スリーブ管装置の各構成要素は、図1、図2に示す貫通孔形成用スリーブ管装置と同様であるが、スリーブ管固定部材9とスリーブ管4、コンクリートスラブ2との結合状態において相違している。
本発明の貫通孔形成用スリーブ管装置を使用し、開口3が形成された既設のコンクリートスラブ2上にコンクリートを打設して貫通孔を有するコンクリートスラブを形成する方法について説明する。
まず、形成しようとするコンクリートスラブのスラブ厚及び形成する貫通孔の内径に対応した長さ及び外径寸法を有するスリーブ管4及びスペーサ7を準備し、スペーサ7をスリット5内に挿入して取り付けておく。また、スリーブ管固定部材9をその両側片9b,9bの上端寄りに形成された固定用孔10,10を通してスリーブ管4に埋設固定されたナット6,6に蝶ボルト13,13を通してねじ締めする。これにより、スリーブ管固定部材9は、スリーブ管4の中心とスリーブ管固定部材9に形成されたセンタ孔12とが一致するように取り付けられる。
次に、フレキシブルシート8をスペーサ7とスリーブ管固定部材9が取り付けられたスリーブ管4に被せ、スリーブ管4からはみ出したフレキシブルシートをスリーブ管4の内方に折り返し、フレキシブルシートの内径が大きいために弛んだ部分を折り返し、接着テープ等でフレキシブルシートがずれないように固定した後、フレキシブルシート8で覆われたスリーブ管4を既設のコンクリートスラブ2に形成された開口3と一致するように所定位置に載置する。
次に、スペーサ7、スリーブ管固定部材9、フレキシブルシート8、蝶ボルト13,13が組みつけられたスリーブ管4を既設のコンクリートスラブ2上に開口3とスリーブ管4の中心が一致するように載置して、スリーブ管固定部材9の中央片9aを開口3中に挿入し、蝶ボルト15,15を雌ねじが形成された中央片10a寄りの固定用孔10,10にねじ込み、蝶ボルト15,15の先端を開口3の内壁面に当接させる。このとき、左右の蝶ボルト15,15のねじ込み量を等しくすることによって、スリーブ管4を開口3と同心状に、正確かつ強固に取り付けることができる。
以上のようにして、既設のコンクリートスラブ2上に貫通孔形成用スリーブ管装置を取り付けた後、コンクリートスラブ2上にコンクリートを打設して、打設したコンクリートの表面をコンクリートならし機で平滑化し、硬化を待って、貫通孔が形成されたコンクリートスラブが完成する。
コンクリートが硬化した後、スリーブ管4の開放端から手あるいは工具を挿入して、蝶ボルト15,15を緩め、スリーブ管固定部材9と開口3の結合を解放する。この状態では、スリーブ管4は固化したコンクリートとフレキシブルシート8を介して密着した状態となっているので、スリーブ管4をコンクリートから取り外すのは容易でない。
その後、スリーブ管4の内面に手あるいは工具を挿入し、スペーサ7をスリット5から取り外し、スリーブ管4を若干内側に収縮させて、スリーブ管4を単独でまたはフレキシブルシート8とともに固化したコンクリートから取り除き、最後にコンクリート中に取り残されたフレキシブルシート8を取り除く。
以上のような一連の方法により、既設のコンクリートスラブ2の上にコンクリートが流し込まれ、開口2と連続した貫通孔を有するコンクリートスラブが完成するが、スリーブ管4を既設のコンクリートスラブ2に取り付ける作業、及びコンクリートが固化した後、スリーブ管4を既設のコンクリートスラブ2から取り除く現場での作業は、蝶ボルト13,13,15,15を締め付ける作業、取り除く作業だけであるので、作業能率が向上する。また、作業後廃棄する資材はフレキシブルシート8だけであって、スリーブ管4、スペーサ7、スリーブ管固定部材9、蝶ボルト13,15はそのまま繰り返し使用することができる。
実施例の貫通孔形成用スリーブ管装置をスラブ型枠に取り付けた状態を一部破断して示す斜視図である。 実施例の貫通孔形成用スリーブ管装置をスラブ型枠に取り付けた状態を示す図で、図2(A)は側断面図、図2(B)は平面図である。 実施例の貫通孔形成用スリーブ管装置をコンクリートスラブに取り付けた状態を示す図で、図3(A)は側断面図、図3(B)は平面図である。
符号の説明
1…スラブ型枠、2…コンクリートスラブ、3…開口、4…スリーブ管、5…スリット、6…ナット、7…スペーサ、7a…スペーサ本体部、7b…フランジ部、7c…摘まみ部、8…フレキシブルシート、9…スリーブ管固定部材、9a…中央片、9b,9c…側片、10,11…固定用孔、12…センタ孔、13,15…蝶ボルト、14…固着具。

Claims (5)

  1. 軸方向にスリットを有するとともに、直径上の相対向する位置にナットが埋設されたスリーブ管と、前記スリットに装着されるスペーサと、前記スペーサが装着されたスリーブ管の表面を覆うフレキシブルシートと、前記スリーブ管を被取付体に取り付けるコ字状スリーブ管取付部材とからなり、該コ字状スリーブ管取付部材にはその両側片及び中央片に固定用孔が形成され、前記スリーブ管と前記コ字状スリーブ管取付部材、前記コ字状スリーブ管取付部材と被取り付け体とはそれぞれ着脱自在であることを特徴とする貫通孔形成用スリーブ管装置。
  2. 請求項1記載の貫通孔形成用スリーブ管装置において、
    前記コ字状スリーブ管取付部材は、前記両側片及び中央片にそれぞれ複数の固定用孔が形成されていることを特徴とする貫通孔形成用スリーブ管装置。
  3. 請求項1または2記載の貫通孔形成用スリーブ管装置において、
    前記コ字状スリーブ管取付部材の両側片に形成された固定用孔とボルトを用いて前記コ字状スリーブ管取付部材を前記スリーブ管に固定し、前記中央片に形成された固定用孔と固着具を用いて前記コ字状スリーブ管取付部材を前記被取付体に取り付けることを特徴とする貫通孔形成用スリーブ管装置。
  4. 請求項1または2記載の貫通孔形成用スリーブ管装置において、
    前記コ字状スリーブ管取付部材の両側片に形成された固定用孔とボルトを用いて前記コ字状スリーブ管取付部材を前記スリーブ管に固定し、前記両側片に形成された他の固定用孔とボルトを用いて前記コ字状スリーブ管取付部材を前記被取付体に形成された開口に取り付けることを特徴とする貫通孔形成用スリーブ管装置。
  5. 請求項1乃至4いずれかに記載の貫通孔形成用スリーブ管装置を固化したコンクリートから除去する貫通孔形成用スリーブ管除去方法において、
    前記スリーブ管から前記スペーサを取り外し、前記コ字状スリーブ管取付部材と前記被取付体との固定を解放した後、前記スリーブ管を前記固化したコンクリートから除去することを特徴とする貫通孔形成用スリーブ管除去方法。
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