JP2005306282A - 減速制御装置 - Google Patents

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    • B60T2201/08Lane monitoring; Lane Keeping Systems

Abstract

【課題】 旋回走行時に減速制御を行うことに起因して、車両挙動が不安定となることを回避する。
【解決手段】 旋回状態での減速に伴う自車両の旋回状態の変化量である挙動変化量Δφeを、実際に発生している横加速度Ygと、発生すべき減速度である目標減速度Xgs(ステップS7)とに基づいて算出する(ステップS8)。そして、この挙動変化量Δφeを抑制し得る左右輪の制動力差ΔPrを算出し(ステップS9)、前記目標減速度Xgsを達成するために各車輪の発生すべき制動流体圧を基準として、左右輪に所定量を加減算して、前記目標制動力差ΔPrを達成し得る各車輪の目標制動流体圧を算出する(ステップS10)。そして、この目標制動流体圧を達成するよう制動流体圧制御回路7を制御する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、カーブを旋回走行する場合等、車両の走行状態に応じて車両の減速制御を行うようにした減速制御装置に関するものである。
従来、カーブ或いはコーナ等を旋回走行する場合等に、車両の走行状態及び運転操作状況から安全車速を算出し、その安全車速を実際の車速が上回るような場合には、自動的に安全車速以下に車速を減速し、旋回時の車両のアンダステアを抑制する数々の減速制御装置が提案されている。これら減速制御装置は、カーブに多少のオーバースピードで進入した場合であっても車両が旋回外側にふくらむことを抑え、車両の安定性を向上させ、ドライバに安心感を与える効果がある。
また、ナビゲーションやインフラ設備等からの情報を用いて車両がカーブに進入する以前から、自車両前方のカーブの状態を前以って獲得し、車速が前方のカーブ形状に対して大きい場合には、カーブ進入以前から減速制御を行うようにした減速制御装置も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、自車両前方の車両等の障害物に対する接近度合に応じて車両を減速させることで、前方障害物との接触を防止したり、或いは障害物との接触速度を小さくしたりするシステムも提案されている。さらに、制動時の車両挙動を安定させるシステムとして、前後制動力配分を行うもの、また、車両の荷重移動量を推定し、この推定した荷重移動量に基づく荷重配分にしたがって制動力を配分するようにしたシステム等も提案されている。
特許第3133770号公報
ここで、旋回中に、車速が安全車速を超える場合に減速制御を行うようにしたシステムにおいては、減速制御を行うことによって、オーバースピード状態を脱する点において効果的であり、また、車速が低下することにより安定性を向上させることができる。しかしながら、横加速度が大きい状態で減速制御を行った場合には荷重移動が発生することから、場合によっては、荷重移動に起因する車両挙動変動が生じる可能性がある。
これに対し、制動時の車両挙動を安定させるために前後制動力配分を制御するようにしたり、或いは、前後加速度や横加速度に基づいて荷重移動量を推定し、荷重配分制御を行う制動システム等においては、減速制御を行ったとしても車両挙動変動が生じる可能性は小さい。しかしながら、車両挙動変動が小さい場合であってもドライバの意思に関わらず減速制御を行う場合には多少なりとも車両挙動変動が生じた場合にはドライバに違和感を与えることになる。
また、カーブの半径が車速に対して極端に小さい場合、つまり、オーバースピードでカーブに進入した場合には、ドライバのハンドル操作も速く、大きくなり、車両に発生するヨーレートや加速度も急変する。このような状態で減速制御を行った場合には車両が不安定となるタイミングも速くなり、発生した前後加速度等に基づいて荷重移動量を推定し、制動力配分を行っていたのでは、十分に車両を安定させることができない場合もあるという問題がある。
そこで、この発明は上記従来の未解決の課題に着目してなされたものであり、減速制御を行うことに伴う車両挙動の変動を抑制することの可能な減速制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る減速制御装置は、走行状況に応じて車両に減速度を発生させることにより車両の安定した走行の確保が図られる。このとき、減速度を発生させるときには、この減速度の発生に先立って、この減速度の発生により生じる車両の旋回状態の変化が予測され、この予測された旋回状態の変化を抑制するように、各車輪の制動流体圧制御が行われる。
ここで、旋回状態で減速度を発生させた場合、減速度の発生に伴って旋回状態が変化する場合があるが、この旋回状態の変化を予測してこれを抑制するよう制動力制御を行うようにしているから、減速度を発生させたとしてもこの減速度の発生に伴って生じる旋回状態の変化は抑制されることになる。
本発明に係る減速制御装置は、減速度の発生に先立って、この減速度の発生に伴い生じる旋回状態の変化を抑制するように各車輪の制動力を制御するようにしたから、減速度の発生に伴う旋回状態の変化の発生を速やかに抑制し、安定走行を確保することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
まず、第1の実施の形態を説明する。
図1は、第1の実施の形態における減速制御装置の一例を示す車両概略構成図である。なお、この車両は、自動変速機及びコンベンショナルディファレンシャルギヤを搭載した後輪駆動車両であり、制動装置は、前後輪とも、左右輪の制動力を独立に制御可能としている。
図1中の符号1はブレーキペダル、2はブースタ、3はマスタシリンダ、4はリザーバであり、通常は、ドライバによるブレーキペダル1の踏込み量に応じて、マスタシリンダ3で昇圧された制動流体圧が、各車輪5FL〜5RRの各ホイールシリンダ6FL〜6RRに供給されるようになっているが、このマスタシリンダ3と各ホイールシリンダ6FL〜6RRとの間には制動流体圧制御回路7が介挿されており、この制動流体圧制御回路7内で、各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を個別に制御することも可能となっている。
前記制動流体圧制御回路7は、例えばアンチスキッド制御やトラクション制御に用いられる制動流体圧制御回路を利用したものであり、この実施形態では、各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を、単独で増減圧することができるように構成され、例えば比例ソレノイド弁を使用することによって任意の制動流体圧に制御可能に構成されている。この制動流体圧制御回路7は、後述する車両状態コントロールユニット8からの制動流体圧指令値に応じて各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を制御する。
また、この車両は、エンジン9の運転状態、自動変速機10の選択変速比、並びにスロットルバルブ11のスロットル開度を制御することにより、駆動輪である後輪5RL、5RRへの駆動トルクを制御する駆動トルクコントロールユニット12が設けられている。エンジン9の運転状態制御は、例えば燃料噴射量や点火時期を制御することによって制御することができるし、同時にスロットル開度を制御することによっても制御することができる。
なお、この駆動トルクコントロールユニット12は、単独で、駆動輪である後輪5RL、5RRの駆動トルクを制御することも可能であるが、前述した車両状態コントロールユニット8から駆動トルクの指令値が入力されたときには、その駆動トルク指令値を参照しながら駆動輪トルクを制御する。
また、車両には、自車両前方を走行する先行車両を検知しまたこの先行車両と自車両との間の車間距離を検出するためのレーザレーダ等の車間距離センサ13及びこの車間距離センサ13の検出情報に基づいて先行車両の有無及び先行車両と自車両との間の前後方向の車間距離及び左右方向の車間距離を検出する距離センサコントローラ14を備えている。
さらに、この車両には、自車両に発生する前後加速度Xg及び横加速度Ygを検出する加速度センサ15、自車両に発生するヨーレートφを検出するヨーレートセンサ16、前記マスタシリンダ3の出力圧、いわゆるマスタシリンダ圧Pmを検出するマスタシリンダ圧センサ17、アクセルペダルの踏込み量、すなわちアクセル開度Accを検出するアクセル開度センサ18、ステアリングホイール21の操舵角θを検出する操舵角センサ19、各車輪5FL〜5RRの回転速度、いわゆる車輪速度Vwi(i=FL〜RR)を検出する車輪速度センサ22FL〜22RRが備えられ、それらの検出信号は前記車両状態コントロールユニット8に出力される。また、駆動トルクコントロールユニット12で制御された車輪軸上での駆動トルクTwも合わせて車両状態コントロールユニット8に出力される。
なお、検出された車両の走行状態データに左右の方向性がある場合には、何れも左方向を正方向とし、右方向を負方向とする。すなわち、ヨーレートφや横加速度Yg、操舵角θは、左旋回時に正値となり、右旋回時に負値となる。
また、車両には、前記車両状態コントロールユニット8によって減速制御が作動する際に、これをドライバに警告するための警報装置23が設けられている。この警報装置23は、音声やブザー音を発生するためのスピーカやモニタを含んで構成され、表示情報及び音声情報によってドライバに警告を発するようになっている。
次に、前記車両状態コントロールユニット8で行われる演算処理の処理手順を図2のフローチャートに従って説明する。この演算処理は、所定サンプリング時間ΔT(例えば、10〔ms〕)毎にタイマ割込によって実行される。なお、このフローチャートでは通信のためのステップを設けていないが、演算処理によって得られた情報は随時記憶装置に更新記憶されると共に、必要な情報は随時記憶装置から読み出される。
この演算処理では、まずステップS1で、前記各センサや各コントローラ、コントロールユニットからの各種データを読込む。具体的には、前記各センサで検出された前後加速度Xg、横加速度Yg、ヨーレートφ、各車輪速度Vwi、アクセル開度Acc、マスタシリンダ圧Pm、操舵角θ、また駆動トルクコントロールユニット12からの駆動トルクTwを読込む。
次いで、ステップS2に移行し、各車輪速度Vwi(i=FL〜RR)のうち、非駆動輪である前左右輪速度Vwfl、Vwfrの平均値から自車両の走行速度Vを算出する。
なお、ここでは、前左右輪速度Vwfl、Vwfrに基づいて走行速度Vを算出するようにした場合について説明したが、例えば、車両に公知のアンチスキッド制御を行うABS制御手段が搭載されており、このABS制御手段によりアンチスキッド制御が行われている場合には、このアンチスキッド制御での処理過程で推定される推定車体速を用いるようにすればよい。
次いでステップS3に移行し、路面摩擦係数の推定値Kμを算出する。例えば、各車輪に作用する制駆動力と各車輪に発生するスリップ率との関係から公知の手順で、路面摩擦係数の推定値Kμを推定する。なお、ここでは、制駆動力と各車輪に発生するスリップ率との関係から算出するようにした場合について説明したが、これに限るものではなく、路面摩擦係数を推定することができればどのような方法であってもよい。例えば、各種パラメータから算出するようにしてもよく、また、走行路側にインフラ設備が配設されている場合には、カーブ手前でインフラ設備からカーブ情報として路面摩擦係数に関する情報を入手するようにしてもよい。
また、単純にドライバが目視によって路面摩擦係数を推定し、これを選択スイッチによって入力するようにしてもよい。この選択スイッチによって入力する場合には、例えば、高〔g〕(又はドライ)=1.0〔g〕相当、中〔g〕(又は、ウェット)=0.8〔g〕相当、低〔g〕(又は圧雪)=0.4〔g〕相当等のように、大まかな設定とすることで、ドライバが路面摩擦係数を選択しやすくするようにすればよい。
次いで、ステップS4に移行し、基準目標ヨーレートφr0を算出する。ここでは、操舵角θと走行速度Vとに基づいて、図3に示す制御マップから算出する。
なお、図3において、横軸は操舵角θ、縦軸は基準目標ヨーレートφr0である。操舵角θが大きくなるほど基準目標ヨーレートφr0は大きくなり且つ操舵角θが小さいときほど操舵角θの変化に対し基準目標ヨーレートφr0は急峻に変化するようになっている。さらに、基準目標ヨーレートφr0は、走行速度Vが大きくなるほど大きくなるが、走行速度Vがある程度大きくなると走行速度Vの増加に応じて減少するようになっている。
なお、ここでは、図3に示す特性図から基準目標ヨーレートφr0を算出するようにした場合について説明したが、これに限るものではなく、車両モデルを用いて、走行速度Vと操舵角θとから基準目標ヨーレートφr0を算出するようにしてもよい。
次いで、ステップS5に移行しセレクトヨーレートφsを算出する。ここでは、ステップS4で算出した基準目標ヨーレートφr0の絶対値と、ヨーレートセンサ16で検出した実ヨーレートφの絶対値とを比較し、これらのうち何れか大きい方の絶対値を、セレクトヨーレートφsとして設定する。
次いで、ステップS6に移行し、横加速度制限値Yglimtを設定する。ここでは、ドライバがスイッチ操作を行うことによって設定するものとする。つまり、イグニッションON時の初期設定は「中」に設定して、Yglimt=YglimtM(例えば、0.65〔g〕程度)とし、ドライバがスイッチ操作を行うことによって、「低」の設定として、Yglimt=YglimtL(例えば、0.45〔g〕程度)、又は「高」の設定として、Yglimt=YglimtH(例えば、0.8〔g〕程度)の設定に切り替えることができるようになっている。このようにすることによって、この減速制御によるドライバの安心感が高い設定で、且つ違和感のない設定を選択することができる。
なお、ここでは、横加速度制限値Yglimtをドライバのスイッチ操作によって設定するようにした場合について説明したが、これに限るものではなく、例えば、タイヤの横力発生の変化を推定し、ドライバ操作による操舵角の増加に対する、タイヤの発生する横力の増加の割合が小さくなったと判断されるときの横加速度を、横加速度制限値Yglimtとして設定するようにしてもよい。
次いで、ステップS7に移行し、目標減速度Xgsを算出する。具体的には、まず、ステップS3で算出した路面摩擦係数の推定値Kμと、ステップS5で算出したセレクトヨーレートφs、ステップS6で算出した横加速度制限値Yglimtをもとに、次式(1)から目標車速Vsを算出する。
Vs=(Kμ×Yglimt)/φs ……(1)
そして、この目標車速Vsと走行速度Vとから次式(2)にしたがって、目標減速度Xgsを算出する。この目標減速度XgsがXgs>0のときに、減速制御が作動することになる。
Xgs=(V−Vs)/ΔT ……(2)
なお、式(2)中の、ΔTは、目標減速度Xgsを求めるための設定時間(固定値)である。ここでは、設定時間ΔTを固定値としたが、前記ステップS6で算出される横加速度制限値Yglimtが切り替えられるのに併せて変更するようにしてもよい。
次いで、ステップS8に移行し、減速制御の作動に伴う自車両の挙動変化量Δφeを推定する。具体的には、加速度センサ15で検出される横加速度YgとステップS7で算出した目標減速度Xgsとに基づいて、図4に示す制御マップから挙動変化量Δφeを検出する。この挙動変化量Δφeは、横加速度が発生している状態で減速した場合の、荷重移動量に依存する。
なお、図4において、X軸は横加速度Yg、Y軸は目標減速度Xgs、Z軸は挙動変化量Δφeであって、挙動変化量Δφeは、横加速度Ygが大きくなるほど大きくなり、また、目標減速度Xgsが大きくなるほど大きくなるように設定され、このとき、横加速度Yg或いは目標減速度Xgsが大きくなるほど横加速度Yg或いは目標減速度Xgsの変化に対する挙動変化量Δφeの変化量が大きくなるように設定される。
なお、ここでは、挙動変化量Δφeは、実際に発生している横加速度Ygと目標減速度Xgsとに基づいて算出したが、これに限るものではなく、車両モデル等を用い、実際に目標減速度Xgsで減速した場合に発生する前後方向及び横方向の荷重移動や、タイヤの発生横力の変動、さらには、走行速度Vの変化等を考慮して推定するようにしてもよい。
次いで、ステップS9に移行し、ステップS8で算出した挙動変化量Δφeから、目標制動力差ΔPrを、次式(3)にしたがって算出する。
ΔPr=Kb×Δφe ……(3)
なお、式(3)中のKbは、挙動変化量Δφeを制動力差に換算するための換算係数であって、ブレーキ諸元を含む車両諸元(車両ヨー慣性やトレッド等)より定まる定数である。
さらに、前後の制動力分担を考慮して、前輪用の目標制動力差ΔPrFと後輪用の目標制動力差ΔPrRとを次式(4)から算出する。
ΔPrF=Kfr×ΔPr
ΔPrR=(1−Kfr)×ΔPr ……(4)
ここで、(4)式中のKfrは制動力差の前輪側の分担相当分であって、車両特性等を考慮して設定される定数である。
次いで、ステップS10に移行し、各ホイールシリンダ6FL〜6RRへの目標制動流体圧Psi(i=fl〜rr)を算出する。まず、ステップS7で算出された目標減速度Xgsに基づき次式(5)にしたがって、制御目標基準制動流体圧Pcを算出する。
Pc=Kb1×Xgs ……(5)
なお、(5)式中のKb1は、目標減速度Xgsを制動流体圧に換算するための換算係数であって、ブレーキ諸元を含む車両諸元により定まる定数である。
次に、ドライバによる制動操作に応じたマスタシリンダ圧Pmも考慮して、制御目標基準制動流体圧Pcに基づき、前後輪の目標基準制動流体圧PsF及びPsRを次式(6)から算出する。
PsF=max(Pm、Pc)
PsR=h(PsF) ……(6)
なお、(6)式中の、関数max( )は、( )内の何れか大きい方を選択することを表す。また、関数hは、最適な前後制動力配分となるように前輪の制動流体圧から後輪の制動流体圧を算出するための関数である。
そして、このようにして算出した前輪の目標基準制動流体圧PsFと前輪の目標制動力差の半分値ΔPrF/2との大小関係及び、後輪の目標基準制動流体圧PsRと後輪の目標制動力差の半分値ΔPrR/2との大小関係に応じて場合分けをし、各ホイールシリンダ6FL〜6RRへの目標制動流体圧Psi(i=fl〜rr)を算出する。なお、以下は、自車両が左旋回している場合について説明するが、右旋回する場合には同様の手順で旋回外側方向への制動力差を発生するように算出すればよい。
例えば、目標基準制動流体圧が目標制動力差の半分よりも大きい場合、つまり例えば、前後輪の目標基準制動流体圧PsF、PsRと、目標制動力差ΔPrF、ΔPrRとが、PsF>ΔPrF/2、且つ、PsR>ΔPrR/2である場合には、次式(7)から前記目標制動流体圧Psiを算出する。
Psfl=PsF−ΔPrF/2
Psfr=PsF+ΔPrF/2
Psrl=PsR−ΔPrR/2
Psrr=PsR+ΔPrR/2 ……(7)
つまり、目標基準制動流体圧PsF、PsRを中心に、目標制動力差ΔPrF、ΔPrRの半分を加減することで、目標減速度Xgsと、目標制動力差ΔPrRとを達成する。
一方、目標基準制動流体圧が目標制動力差の半分値よりも小さい場合、つまり、例えば、前後輪の目標基準制動流体圧PsF、PsRと、目標制動力差ΔPrF、ΔPrRとが、PsF<ΔPrF/2、且つ、PsR<ΔPrR/2である場合には、次式(8)から前記目標制動流体圧Psiを算出する。
Psfl=0
Psfr=2×PsF
Psrl=0
Psrr=2×PsR ……(8)
つまり、目標減速度Xgsを優先して達成し、さらに、目標制動力差ΔPrRも可能な限り達成する。
また、前後輪の目標基準制動流体圧PsF、PsRと、目標制動力差ΔPrF、ΔPrRとが、PsF>ΔPrF/2、且つ、PsR<ΔPrR/2である場合、或いは、PsF<ΔPrF/2、且つ、PsR>ΔPrR/2である場合にも上記(7)式又は(8)式と同様にして、目標基準制動流体圧と目標制動力差の半分値との大小関係に応じて設定し、目標基準制動流体圧が目標制動力差の半分値よりも大きいとき、つまり、PsF>ΔPrF/2、又はPsR>ΔPrR/2であるときには、前記(7)式にしたがって各輪の目標制動流体圧Psiを算出し、目標基準制動流体圧が目標制動力差の半分値よりも小さいとき、つまり、PsF<ΔPrF/2、又はPsR<ΔPrR/2であるときには、前記(8)式にしたがって各輪の目標制動流体圧Psiを算出する。
なお、ここでは、目標基準制動流体圧が目標制動力差の半分値よりも小さいときには、前記(8)式に示すように、目標減速度Xgsを優先して達成するようにした場合について説明したが、これに限るものではなく、目標制動力差ΔPrの達成を優先するようにしてもよい。また、自車両の走行状態に応じて、目標減速度Xgs及び目標制動力差ΔPrの何れを優先するかを切り替えるようにしてもよい。
このようにして、各ホイールシリンダ6FL〜6RRへの目標制動流体圧Psi(i=fl〜rr)を算出したならば、ステップS11に移行し、目標駆動トルクTrqを算出する。具体的には、減速制御作動中であるか否かに応じて場合分けを行い、減速制御作動中である場合には、目標駆動トルクTrq=f(0)とし、ドライバによってアクセルペダル操作が行われたとしてもエンジン出力を絞り、加速できないようにする。つまり、減速制御作動中は、アクセル開度AccがAcc=0相当の駆動トルクを発生させるだけとする。一方、減速制御が作動していないときには、アクセル開度Accに応じた駆動トルクを、目標駆動トルクTrq=f(Acc)とする。なお、前記関数f( )は、アクセル開度Accに応じた駆動トルクを算出するためのアクセル関数である。
なお、ここでは、減速制御中は、アクセル開度Acc=0相当の駆動トルクとするようにした場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、減速制御開始時に直ちにアクセル開度Acc=0に相当する駆動トルクに制御する必要はなく、ある程度の遅れ等を持たせるようにしてもよい。
次いで、ステップS12に移行し、ステップS10で算出した各車輪の目標制動流体圧を発生するよう前記制動流体圧制御回路7に向けて制御信号を出力し、また、ステップS11で算出した目標駆動トルクTrqを発生するよう駆動トルクコントロールユニット12に制御信号を出力する。
また、減速制御を作動する場合、つまり、各車輪の制動流体圧を制御する場合には、警報装置23を作動させ、ドライバに減速制御の作動を通知するための表示を行ったり或いは警報を発生させたりする等といった処理を行う。
以上の処理によって、図2に示す演算処理が終了したならば、タイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
次に、上記第1の実施の形態の動作を説明する。
今、自車両が直進走行しているものとすると、セレクトヨーレートφsは比較的小さな値となり(ステップS5)、また、目標車速Vsは比較的大きな値となることから目標減速度Xgsは零以下の値となる(ステップS7)。したがって、減速制御は行われず、また挙動変化量Δφeは略零となるから(ステップS8)、目標制動力差ΔPrは零(ステップS9)、制御目標基準制動流体圧Pcは略零となり、前後輪の目標基準制動流体圧PsF、PsRは、マスタシリンダ圧Pmに応じた値となり、また、目標制動力差ΔPrF、ΔPrRは、略零となるから、各車輪への目標制動流体圧Psiは、マスタシリンダ圧Pmに応じた値となり(ステップS10)、また、減速制御が作動されていないから、目標駆動トルクTrqは、アクセル開度Accに応じた値となる(ステップS11)。
したがって直進走行中は、減速制御が作動することはなく、ドライバのアクセルペダル操作やブレーキペダル操作に即した車両挙動となる。
この状態から、自車両が旋回状態となると、セレクトヨーレートφsが増加し、これに応じて目標車速Vsが減少するが、走行速度Vが目標車速Vsよりも小さいときには、目標減速度Xgsが零以下となることから減速制御は行われない。つまり、自車両が安定した旋回走行が可能な走行速度Vで走行していると判定されるときには減速制御は行われない。
一方、自車両が旋回状態となりセレクトヨーレートφsが増加し、走行速度Vが目標車速Vsよりも大きくなると、目標減速度Xgsが零よりも大きくなることから、減速制御が作動される。このとき、現時点における横加速度Ygと安全走行を確保するための目標減速度Xgsとに応じて、図4の制御マップから挙動変化量Δφeが算出される。そして、この挙動変化量Δφeを抑制するために必要な制動力差相当の目標制動力差ΔPrが算出され、目標減速度Xgsの達成を優先して、目標減速度Xgsを達成するための制御目標基準制動流体圧Pc及び目標制動力差ΔPrを達成するよう各車輪の目標制動流体圧Psiが算出され、また、ドライバのアクセルペダルの操作に関わらず、目標駆動トルクTrqはアクセル開度Acc=0相当の値となる。
したがって、目標減速度Xgs相当の減速が行われることになって、旋回時における自車両の安定走行が確保される。また、このように、旋回状態にあるときに減速制御を行った場合には、車両挙動変動を伴う場合があるが、この車両挙動変動を抑制し得る制動力差相当の目標制動力差ΔPrが発生され、旋回状態で減速制御を行うことにより生じる車両挙動変動を打ち消す方向に作用することになるから結果的に自車両の車両挙動変動が抑制され、安定走行が確保される。
つまり、図5(a)に示すように、矢印x1で示す目標減速度Xgsを達成するために、各車輪に矢印x2で示す制御目標基準制動流体圧Pc相当の制動力が作用すると、旋回状態下での制動によって、目標減速度Xgsが発生すると共にこれに伴って矢印x3で示す方向に減速度発生に伴う車両挙動変動が生じることになる。しかしながら、目標減速度Xgsだけでなく、減速度発生に伴う車両挙動変動を抑制し得る制動力差ΔPrをも達成するよう目標制動流体圧Psiを設定し(矢印x4)、これによって、矢印x5で示す旋回外側方向への挙動変動を発生させるようにしているから、矢印x4で示す減速度発生に伴う車両挙動変動と、矢印x5で示す旋回外側方向への挙動変動とが互いに打ち消し合うことになって、車両の挙動変動が抑制されることになる。
図5(b)は、各車輪に作用する制動流体圧を表したものであって、太線は図5(a)の状態における制動流体圧、細線は従来の減速制御時における制動流体圧を示したものである。図5(b)に細線で示すように、従来の減速制御時には、前輪の制動流体圧、及び後輪の制動流体圧は、それぞれ左右輪で同等であるのに対し、目標減速度Xgsだけでなく制動力差ΔPrをも達成するようにした場合には、図5(b)に太線で示すように、前後の旋回外輪の制動流体圧は、旋回内輪の制動流体圧よりも大きくなるように制御される。
したがって、旋回中に減速制御を行った場合であっても車両挙動変動が生じることなく、安定した車両挙動を確保しつつ減速を行うことができる。
また、このとき、減速制御を行う際に、この減速制御により生じると予測される車両挙動変動を予測し、この車両挙動変動を考慮してこれを抑制しつつ減速制御を行うようにしているから、車両挙動変動が発生する以前に、この車両挙動変動が発生しないように減速制御を行うことになって、車両挙動変動を的確に防止することができる。また、減速度の発生に伴う旋回方向への車両挙動変動の発生を抑制することができるから、ドライバに違和感を与えることを回避することができる。
また、前記目標車速Vsを、路面摩擦係数の推定値Kμ、セレクトヨーレートφs、及び横加速度制限値Yglimtに基づいて算出し、これに基づいて目標減速度Xgsを算出するようにしたから、ドライバが期待するカーブでの走行ラインを維持するために適した目標車速を設定することができ、これを実現するための的確な減速制御を行うことができる。
また、前記(7)式に示すように、目標減速度Xgsを発生させるための制動力を基準として、左右輪間で加減することで、挙動変化量を抑制するための制動力差を発生させるようにしたから、前記挙動変化の抑制を、より的確に行うことができる。
なお、上記第1の実施の形態においては、目標減速度Xgsを、制動力を発生させることによって達成するようにした場合について説明したが、例えば、スロットル開度を全閉状態にすることによって発生する減速度等をも考慮し、この減速度に応じて、制御目標基準制動流体圧Pcを補正するようにし、制動力制御及び駆動力制御の双方によって目標減速度を達成するようにしてもよい。
また、上記第1の実施の形態においては、制動流体圧を用いて制動力制御を行うようにした場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、各輪の制駆動トルクを任意の制御することの可能なモータが装備されている車両であっても適用することができ、この場合には、目標減速度を発生させるときに、左右輪に、目標制動トルク差を発生させるようにすればよい。
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
この第2の実施の形態における制動流体圧制御回路7は、各輪の制動流体圧を個別に制御することが困難な廉価な制動流体圧制御回路で構成されている。例えば、ドライバの制動操作に関係なく各輪の制動流体圧を発生させる際には各輪とも同時であって、ABS制御用の制御弁により各輪でその制動流体圧の発生を遅らせることが可能な制動流体圧制御回路で構成されている。つまり、ABS制御用の制動流体圧制御回路としては、各輪の制動流体圧を任意に制御することができるため、制動流体圧の昇圧時に増圧用の駆動弁を作動し、制動流体圧補助状態を発生させることの可能な程度の制動流体圧制御回路で構成されている。このような制動流体圧制御回路の場合、各輪の制動流体圧を個別に任意の制動流体圧に制御することができないので、簡易的な制御により車両挙動変動を抑制しつつ減速制御を行うようになっている。
この第2の実施の形態においては、車両状態コントロールユニット8では、図6のフローチャートに示す処理手順で処理を行う。なお、上記第1の実施の形態と同一部には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
図6において、ステップS1からステップS8の処理は上記第1の実施の形態と同様であって、目標減速度Xgsを算出し(ステップS7)、挙動変化量Δφeを推定した後(ステップS8)、ステップS9aに移行し、旋回後内輪の制限量Pinlimtを算出する。具体的には、ステップS8で算出した挙動変化量Δφeをもとに、次式(9)から算出する。
Pinlimt=Kb2×Δφe ……(9)
なお、(9)式中のKb2は、挙動変化量Δφeを、旋回内輪の制限量に換算するための換算係数であって、ブレーキ諸元を含む車両諸元(車両ヨー慣性やトレッド等)より定まる定数である。
この旋回後内輪の制限量Pinlimtは、1回の制御サイクルで達成させるものではなく、数回の制御サイクルで達成されるべき目標値である。これは、旋回後内輪の制限量Pinlimtを後内輪のみで達成するようにしており、1回の制御サイクルにおける制御量が制限されるためである。ただし、旋回後内輪は旋回時の車両の安定性を向上させる上で非常に効率のよいことがわかっており、制御自由度の低い廉価なアクチュエータを用いた場合であっても効率よく車両挙動を制御することができる。
次いで、ステップS10aに移行し、各ホイールシリンダ6FL〜6RRへの目標制動流体圧Psi(i=fl〜rr)を算出する。具体的には、まず、上記第1の実施の形態と同様にしてステップS7で算出された目標減速度Xgsに基づき前記(5)式にしたがって、目標基準制動流体圧Pcを算出し、次に、ドライバによる制動操作に応じたマスタシリンダ圧Pmも考慮して、制御目標基準制動流体圧Pcに基づき、前後輪の目標基準制動流体圧PsF及びPsRを前記(6)式から算出する。
そして、このようにして算出した後輪の目標基準制動流体圧PsRと、後述の旋回後内輪の制限量の残量ZPinlimtとの大小関係に応じて場合分けをし、各ホイールシリンダ6FL〜6RRへの目標制動流体圧Psi(i=fl〜rr)を算出する。なお、以下は、自車両が左旋回している場合について説明するが、右旋回する場合には同様の手順で旋回内後輪の制動流体圧を制限するようにすればよい。
例えば、後輪の目標基準制動流体圧PsRが旋回後内輪の制限量の残量ZPinlimt以下であるときには、次式(10)から前記目標制動流体圧Psiを算出する。
Psfl=PsF
Psfr=PsF
Psrl=0
Psrr=PsR ……(10)
一方、後輪の目標基準制動流体圧PsRが旋回後内輪の制限量の残量ZPinlimtよりも大きいときには、次式(11)から前記目標制動流体圧Psiを算出する。
Psfl=PsF
Psfr=PsF
Psrl=PsR−ZPinlimt
Psrr=PsR ……(11)
なお、前記旋回後内輪の制限量の残量ZPinlimtは、次式(12)で表される変数であって、今回の制御サイクルにおける旋回後内輪の制限量の残量である。
ZPinlimt
=max〔Pinlimt(n)、{Pinlimt(n−1)−PsR(n−1)}〕
……(12)
なお、式(12)中のmax〔 〕は、〔 〕内の変数のうち最も大きいものを選択することを意味している。
つまり、今回の制御サイクルにおける旋回後内輪制限量Pinlimtと、前回の旋回後内輪制限量Pinlimt(n−1)から前回の減圧達成分に相当する目標基準制動流体圧PsR(n−1)を差し引いた値との何れか大きい方を選択する。
このようにして、各ホイールシリンダ6FL〜6RRへの目標制動流体圧Psi(i=fl〜rr)を算出したならばステップS11に移行し、上記第1の実施の形態と同様にして、目標駆動トルクTrqを算出し、次いでステップS12に移行して、ステップS10aで算出した各車輪の目標制動流体圧を発生するよう前記制動流体圧制御回路7に向けて制御信号を出力し、また、ステップS11で算出した目標駆動トルクTrqを発生するよう駆動トルクコントロールユニット12に制御信号を出力する。
次に、上記第2の実施の形態の動作を説明する。
自車両が旋回状態となり、セレクトヨーレートφsが増加し、走行速度Vが目標車速Vsよりも大きくなると、目標減速度Xgsが零よりも大きくなることから、減速制御が作動され、現時点における横加速度Ygと安全走行を確保するための目標減速度Xgsとに応じて、前記図4の制御マップから挙動変化量Δφeが算出される。そして、この挙動変化量Δφeを抑制するために必要な、旋回後内輪制限量Pinlimtが算出され、目標減速度Xgsを達成するための制御目標基準制動流体圧Pcを発生し且つ旋回後内輪の制動力を旋回後内輪制限量Pinlimt相当制限するように各車輪の目標制動流体圧Psiが算出され、また、ドライバのアクセルペダルの操作に関わらず、目標駆動トルクTrqはアクセル開度Acc=0相当の値となる。
したがって、目標減速度Xgs相当の減速が行われることになって、旋回時における自車両の安定走行が確保されると共に、このとき、旋回後内輪、この場合、右後輪FRの制動力が旋回後内輪制限量Pinlimt相当制限されて低減されることになる。
つまり、図7(a)に示すように、矢印x11で示す目標減速度Xgsを達成するために、各車輪に矢印x12で示す制御目標基準制動流体圧Pc相当の制動力が作用すると、旋回状態下での制動によって目標減速度Xgsが発生すると共に矢印x13で示す方向に減速度発生に伴う車両挙動変動が生じることになる。しかしながら、目標減速度Xgsだけでなく、旋回後内輪の制動力を旋回後内輪制限量Pinlimt相当低減するよう目標制動流体圧Psiを設定(矢印x14)しているから、結果的に矢印x15で示す旋回外側方向への挙動変動も発生することになって、矢印x14で示す減速度発生に伴う車両挙動変動と、矢印x15で示す旋回外側方向への挙動変動とが互いに打ち消し合うことになって、車両の挙動変動が抑制されることになる。
図7(b)は、各車輪に作用する制動流体圧を表したものであって、太線は図7(a)の状態における制動流体圧、細線は従来の減速制御時における制動流体圧を示したものである。図7(b)に細線で示すように、従来の減速制御時には、前輪の制動流体圧、及び後輪の制動流体圧は、それぞれ左右輪で同等であるのに対し、旋回後内輪、この場合、右後輪FRの制動力を制限するようにした場合には、図7(b)に太線で示すように、旋回初期の旋回後内輪制限量Pinlimtが大きく、旋回後内輪制限量の残量ZPinlimtが、目標基準制動流体圧PsR以上である間は、旋回後内輪の制動力は零に制限され、旋回後期の旋回後内輪制限量Pinlimtの減少或いは減速制御による減速効果によって目標基準制動流体圧PsRが減少し、これに伴って旋回後内輪制限量の残量ZPinlimtが目標基準制動流体圧PsRよりも小さくなるとこれに応じて旋回後内輪FRの制動力は増加する。そして、旋回終了に伴って挙動変化量Δφeが略零となると、旋回後内輪制限量Pinlimtが略零となりその残量ZPinlimtが略零となって、目標基準制動流体圧PsF相当の制動力を発生するように制御される。
図8は、タイヤの摩擦円を表したものである。
旋回内側方向へのヨーモーメントを低減するために、旋回外前輪FRの制動力を増加させた場合、制動力の増加は旋回内側方向へのヨーモーメントを減少するように作用し、また、制動力の増加に伴う横力の減少は旋回内側方向へのヨーモーメントを減少するように作用することになる。つまり、制動力及び横力共にヨーモーメントを減少する方向に作用することになって効率がよい。一方、旋回外後輪RRの制動力を増加させた場合、制動力の増加は旋回内側方向へのヨーモーメントを減少するように作用し、横力の減少は旋回内側方向へのヨーモーメントを増加するように作用することになり、制動力及び横力はヨーモーメントを相反する方向に変化させるよう作用することになって効率が悪い。
また、旋回内前輪FLの制動力を減少させた場合、制動力の減少は旋回内側方向へのヨーモーメントを減少するように作用するが、横力の増加は旋回内側方向へのヨーモーメントを増加するように作用することになって効率が悪い。一方、旋回内後輪FRの制動力を減少させた場合、制動力の減少は旋回内側方向へのヨーモーメントを減少する方向に作用し、また、横力の増加は旋回内側方向へのヨーモーメントを減少する方向に作用することになり、共にヨーモーメントを減少する方向に作用することになって効率がよい。
このように、旋回内側への巻き込み挙動に対し、タイヤの摩擦円を考えると、旋回前外輪の増圧又は、旋回後内輪の減圧を行うと、効率がよいことがわかる。ここで、廉価なアクチュエータの場合、一輪だけ増圧を図ることは通常困難であるため、旋回後内輪の減圧を図ると最適であることがわかる。
したがって、この第2の実施の形態も、減速制御を行う際に、これに伴う挙動変動を抑制し得る制動力を発生するようにしているから、上記第1の実施の形態と同等の作用効果を得ることができると共に、この第2の実施の形態においては、旋回後内輪のみを減圧することによって車両挙動変動を抑制することができるから、各車輪の制動流体圧を個別に制御することのできない、制御自由度の小さい廉価なアクチュエータを搭載している場合であっても、旋回後内輪を減圧することができるアクチュエータであれば実現することができる。
また、特に、旋回外側方向へのヨーモーメントを発生させるための制動力を制御した場合に、この制動力の変化に伴う横力の変化が、旋回外側方向へのヨーモーメントを打ち消す方向に作用することがなく、最も効率よく制御を行うことの可能な旋回後内輪を制御するようにしているから、効率よく挙動変動を抑制することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
この第3の実施の形態は、上記第2の実施の形態において、前記車両状態コントロールユニット8で行われる演算処理の処理手順が異なること以外は同様であるので、同一部には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。上記第1の実施の形態においては、旋回走行時において減速制御を行うようにした減速制御装置であるのに対し、この第3の実施の形態は、自車両前方の車両との衝突速度低減を図るようにした自動減速制御装置に適用したものである。この自動減速制御を行うようにした場合、必ずしもカーブで自動減速を行うわけではないので、走行状態によっては、各車輪の制動流体圧は変化しない場合もあるが、旋回中に自動減速が作動する場合もあるので、その場合は本発明の効果が発揮されることになる。
この第3の実施の形態においては、車両状態コントロールユニット8では、図9に示す演算処理を行うようになっている。
まず、ステップS1からステップS3の処理は、上記第1の実施の形態と同様であって、ステップS3で路面摩擦係数μの推定値Kμを推定した後、ステップS21に移行する。このステップS21では、車間距離センサ13の検出信号をもとに距離センサコントローラ14で検出した車間距離Lxをもとに先行車両との相対速度dLxを算出する。具体的には、今回の車間距離Lx(n)から前回処理実行時の車間距離Lx(n−1)を減算した値を相対速度dLxとする。なお、相対速度dLxは接近時に負値となる。そして、接近方向にある車両のみ、制御対象の先行車両として扱うものとする。
次いで、ステップS22に移行し、自車両と先行車両との相対位置関係に基づいて警報開始判断を行う。具体的には、まず、先行車両が自車両の走行車線内に位置する車両であるかどうかを判断する。この判断は、例えば、車間距離センサ13の検出信号をもとに距離センサコントローラ14で検出した前後方向の車間距離Lx及び左右方向の横距離Ly、また、操舵角θ及び自車両の走行速度Vに基づいて公知の手順で車線内外判断を行う。
そして、先行車両が自車両の走行車線に存在すると判断された場合には、先行車両との車間距離Lxと、ステップS21で算出した相対速度dLxとに基づいて、次式(13)にしたがって、先行車両の衝突判断指数Asを算出し、この衝突判断指数Asがその警報しきい値Awよりも小さいとき、警報を発する必要があると判断して警報装置23を作動させ、ドライバに衝突する可能性があることを通知する。
As=Kap・(Lx−Lc)+Kad・dLx ……(13)
なお、式(13)中のKap、Kadは重み係数、Lcは、次式(14)で算出される車間距離基準値である。
Lc=Lv1・V+Lv2 ……(14)
なお、式(14)中のLv1、Lv2は、車間距離基準値を求めるための係数である。
そして、前記(13)式で算出される衝突判断指数Asがそのしきい値Awよりも小さいときには警報発生を開始すると判断して警報開始フラグFwを“ON”に設定し、衝突判断指数Asがそのしきい値Aw以上であるときには警報を発生させない又は警報発生を中止と判断し、警報開始フラグFwを“OFF”に設定する。
このようにして警報開始判断を行ったならばステップS23に移行し、次に、減速制御開始判断を行う。この減速制御開始判断は、前記警報開始フラグFwが“ON”に設定されているときに行う。具体的には、まず、先行車両との車間距離Lxと相対速度dLxとに基づき次式(15)から減速制御開始判断指数TTCを算出する。
TTC=Lx/dLx ……(15)
そして、減速制御開始判断指数TTCがそのしきい値TTC0よりも小さいとき、減速制御を開始する必要があると判断し、減速制御の制御開始フラグFcを“ON”に設定する。一方、減速制御開始判断指数TTCがそのしきい値TTC0以上であるときには減速制御を行う必要はないと判断し、制御開始フラグFcを“OFF”に設定する。
なお、前記しきい値TTC0は例えば1.5〔sec〕程度の固定値としてもよく、また、走行速度V等に応じて変化させるようにしてもよい。
このようにして減速制御開始判断を行ったならばステップS24に移行し、目標減速度Xgsを算出する。この第3の実施の形態においては、前記減速制御開始判断指数TTCとそのしきい値TTC0とに基づいて次式(16)から算出する。
Xgs=Kxg・(TTC0−TTC) ……(16)
なお、式(16)中のKxgは制御ゲインであってここでは固定値としているが、走行速度Vに応じて変化させるようにしてもよい。
そして、ステップS8に移行し、以後、上記第2の実施の形態と同様にして挙動変化量Δφeを算出し、次いで、ステップS9aに移行して旋回後内輪の制限量Pinlimtを算出する。そして、ステップS24で算出した目標減速度Xgsに基づいて各輪への目標制動流体圧Psiを算出し、駆動輪の目標駆動トルクTrqを算出し、算出した目標制動流体圧を発生するよう前記制動流体圧制御回路7に向けて制御信号を出力し、また、目標駆動トルクTrqを発生するよう駆動トルクコントロールユニット12に制御信号を出力する。
このように減速制御に伴う自車両の挙動変化量Δφeを考慮して、各輪への目標制動流体圧Psiを算出して減速制御を行うことによって、この場合も、上記第2の実施の形態と同様に、旋回状態時における車両挙動変化が抑制されることになって安定した旋回走行を行うことができ、このように、先行車両との衝突速度低減を図るようにした自動減速制御装置に適用した場合であっても上記第2の実施の形態と同等の作用効果を得ることができる。
なお、この第3の実施の形態においては、上記第2の実施の形態を自動減速制御装置に適用した場合について説明したが、上記第1の実施の形態にも適用できることはいうまでもない。
また、上記第1及び第2の実施の形態においては、旋回走行時に自車両が旋回外側方向に膨らむことを防止するようにした旋回時の減速制御装置に適用した場合、また、上記第3の実施の形態においては、先行車両との衝突速度低減を図るようにした自動減速制御装置に適用した場合について説明したが、これに限るものではない。
例えば、ナビゲーション装置からの道路形状情報に基づいてカーブ進入時の目標車速を算出する目標車速算出手段を備え、この目標車速算出手段で算出した目標車速まで、カーブ手前で減速させ、カーブ状況に即した速度でカーブに進入させるようにした減速制御装置や、走行車線から逸脱傾向にあるかどうかを検出する逸脱傾向検出手段を備え、この逸脱傾向検出手段で自車両が走行車線から逸脱傾向にあることが検出されたときに、走行車線からの逸脱を防止するために減速するようにした減速制御装置に適用することも可能である。或いは、走行路側に配設されたインフラ設備等との路車間通信を行う走行環境情報獲得手段を備え、これら走行環境情報獲得手段で獲得した走行環境情報による協調によって自車両を減速制御するようにした減速制御装置等であっても適用することができる。要は、ドライバの意思に関わらず減速制御を行うようにした減速制御装置であれば適用することができ、特に重要となる、減速制御の作動に伴う車両挙動の変化を抑制し、車両の安定走行を確保することができる。
また、上記各実施の形態においては、制動流体圧を制御することによって減速を行うようにした減速制御装置に適用した場合について説明したが、これに限るものではなく、例えば、エンジン等の出力の低減、変速機のギヤ比の変更、或いは制動流体圧を増加させることによって減速を行うような減速制御装置であっても適用することができ、このような場合であっても、上記各実施の形態と同様に、制動力配分を行うことによって、上記各実施の形態と同等の作用効果を得ることができる。
ここで、上記第1の実施の形態において、図2のステップS4からS7及びステップS10の処理が減速制御手段に対応し、ステップS7の処理が目標減速度算出手段に対応し、ステップS8の処理が旋回状態変化量推定手段に対応し、ステップS9及びステップS10の処理が旋回状態変化抑制手段に対応している。
また、第2の実施の形態において、図6のステップS4からS7及びステップS10aの処理が減速制御手段に対応し、ステップS7の処理が目標減速度算出手段に対応し、ステップS8の処理が旋回状態変化量推定手段に対応し、ステップS9a及びステップS10aの処理が旋回状態変化抑制手段に対応している。
また、第3の実施の形態において、図9のステップS21からS24及びステップS10aの処理が減速制御手段に対応し、ステップS21からステップS23が障害物検出手段に対応し、ステップS8の処理が旋回状態変化抑制手段に対応し、ステップS9a、ステップS10aの処理が旋回状態変化抑制手段に対応している。
本発明における減速制御装置を搭載した車両の一例を示す概略構成図である。 図1の車両状態コントロールユニット内で実行される演算処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図2の演算処理で用いられる制御マップである。 図2の演算処理で用いられる制御マップである。 第1の実施の形態の動作説明に供する説明図である。 第2の実施の形態における演算処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の動作説明に供する説明図である。 第2の実施の形態の動作説明に供する説明図である。 第3の実施の形態における演算処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
5FL〜5RR 車輪
6FL〜6RR ホイールシリンダ
7 制動流体圧制御回路
8 車両状態コントロールユニット
9 エンジン
12 駆動トルクコントロールユニット
13 車間距離センサ
14 距離センサコントローラ
15 加速度センサ
16 ヨーレートセンサ
17 マスタシリンダ圧センサ
18 アクセル開度センサ
19 操舵角センサ
22FL〜22RR 車輪速度センサ
23 警報装置

Claims (10)

  1. 走行状況に応じて車両に減速度を発生させるようにした減速制御装置において、
    前記減速度を発生させるときには当該減速度の発生に先立って、当該減速度の発生により生じる車両の旋回状態の変化を予測し、
    予測した旋回状態の変化を抑制するように各車輪の制動力制御を行うようになっていることを特徴とする減速制御装置。
  2. 走行状況に応じて車両に減速度を発生させる減速制御手段を備えた減速制御装置において、
    前記減速制御手段による減速度の発生により生じる車両の旋回状態の変化量を推定する旋回状態変化量推定手段と、
    当該旋回状態変化量推定手段で推定した旋回状態の変化量を抑制する方向に、各車輪の制動力制御を行う旋回状態変化抑制手段と、
    を備えることを特徴とする減速制御装置。
  3. 前記減速制御手段は、各車輪への制動力を制御することにより車両に減速度を発生させ、
    前記旋回状態変化抑制手段は、前記旋回状態変化量推定手段で推定した旋回状態の変化量を抑制し得る左右輪の制動力差を算出し、
    前記減速制御手段により達成すべき減速度を得るための制動力を基準として、当該制動力に対し加減算することにより前記制動力差を達成するようになっていることを特徴とする請求項2記載の減速制御装置。
  4. 前記減速制御手段は、各車輪への制動流体圧を制御することにより車両に減速度を発生させ、
    前記旋回状態変化抑制手段は、前記旋回状態変化量抑制手段で推定した旋回状態の変化量に応じて旋回後内輪で発生される制動力を制限するようになっていることを特徴とする請求項2記載の減速制御装置。
  5. 前記減速制御手段は、駆動力源の出力を低減すること、変速機のギヤ比を変更すること、制動流体圧を増圧させることの少なくとも何れか1つにより前記減速度を発生させるようになっていることを特徴とする請求項2から請求項4の何れか1項に記載の減速制御装置。
  6. 前記減速制御手段は、目標減速度算出手段で算出された目標減速度を達成するよう前記減速制御を行い、
    前記目標減速度算出手段は、操舵角と自車両の走行速度とから算出した推定ヨーレート及び実際に車両に生じる実ヨーレートとの何れか大きい方と、自車両に作用する横加速度の制限値と、自車両の走行路面の路面摩擦係数と、に基づいて前記横加速度の制限値を達成し得る目標車速を算出し、当該目標車速と自車両の走行速度とに基づいて前記目標減速度を算出するようになっていることを特徴とする請求項2から請求項5の何れか1項に記載の減速制御装置。
  7. 自車両前方の障害物を検出し当該障害物との接近度合を検出する障害物検出手段を備え、
    前記減速制御手段は、前記障害物検出手段で検出される接近度合に応じて前記減速度を発生させるようになっていることを特徴とする請求項2から請求項6の何れか1項に記載の減速制御装置。
  8. 自車両前方のカーブ形状から自車両の目標車速を算出する目標車速算出手段を備え、
    前記減速制御手段は、前記目標車速算出手段で算出される目標車速に対する自車両の超過量に応じて前記減速度を発生させるようになっていることを特徴とする請求項2から請求項7の何れか1項に記載の減速制御装置。
  9. 自車両が走行車線から逸脱傾向にあるかどうかを検出する逸脱傾向検出手段を備え、
    前記減速制御手段は、前記逸脱傾向検出手段で検出される逸脱傾向に応じて前記減速度を発生させるようになっていることを特徴とする請求項2から請求項8の何れか1項に記載の減速制御装置。
  10. 自車両の走行環境に関する情報を獲得する走行環境情報獲得手段を備え、
    前記減速制御手段は、前記走行環境情報獲得手段で獲得した走行環境情報に応じて前記減速度を発生させるようになっていることを特徴とする請求項2から請求項9の何れか1項に記載の減速制御装置。
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