本発明の実施例を以下に説明する。
本発明が適用されたスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、図1に示すように、本実施例のスロットマシン1には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄がスロットマシン1の前面に設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ34L、34C、34R(図2参照)によって回転されることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
また、本実施例のスロットマシン1には、メダルが投入可能なメダル投入部4、クレジットを用いて賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rが設けられている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6、または1枚BETスイッチ5を操作すれば良い。所定数の賭数が設定されると、設定された賭数に応じて入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では賭数として最大賭数である3が設定された時点でゲームが開始可能な状態となる。尚、所定数の賭数とは、少なくとも1以上の賭数であれば良い。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’上に予め定められた図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出穴9(図1参照)から払い出されるようになっている。
図2は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図2に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90が設けられており、遊技制御基板40によって主に遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御される。
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rが接続されているとともに、メダル投入部4から投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ31、メダル払出穴9から払い出されるメダルを検出する払出センサ33、リール2L、2C、2Rの基準位置を検出するリールセンサ35が接続されており、これら接続されたスイッチ、センサの検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したリールモータ34L、34C、34Rが接続されているとともに、メダル払出穴9よりメダルを払い出すためのホッパーモータ32が接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、所定の手順で演算を行うCPU、CPUの制御プログラムや各種データテーブル等を格納するROM、必要なデータの書き込み及び読み出しを行うRAMを備えるメイン制御部41、遊技制御基板40に接続されたスイッチ、センサから入力された検出信号が入力されるスイッチ回路42、リールモータ34L、34C、34Rの駆動制御を行うモータ回路43等、が搭載されており、メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続されたスイッチ、センサの検出信号を受けて、ゲームの進行に応じた各種の制御を行う。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面に配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールランプ55が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様のCPU、ROM、RAMを備えるサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の駆動制御を行う液晶駆動回路92、演出効果LED52の駆動制御を行うランプ駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94等、が搭載されており、サブ制御部91は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行う。
図3は、各リール2L、2C、2Rの図柄配列を示す図であり、各リール2L、2C、2Rには「1」〜「21」の各図柄番号に対応して、「黒7」、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「リプレイ」の図柄が21個配列されている。
本実施例では、図4に示すように、通常遊技状態、後述するリプレイタイム(以下RTともいう)及び後述するBBゲームにおいて「チェリー−any−any」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、2枚のメダルが払い出されるチェリー入賞が発生する。また、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、6枚のメダルが払い出されるスイカ入賞が発生する。また、「ベル−ベル−ベル」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、8枚のメダルが払い出されるベル入賞が発生する。本実施例では、チェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞を小役入賞ともいう。
また、通常遊技状態及び後述するRTにおいて「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、当該ゲームと同一の賭数にて次回のゲームを行うことが可能なリプレイゲーム(再ゲーム)が付与されるリプレイ(再遊技)入賞が発生する。
また、後述するBBゲームにおいて「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、9枚のメダルが払い出されるとともに、後述するRBの発生契機となるJacIn入賞が発生する。また、後述するRBゲームにおいて「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、15枚のメダルが払い出されるJac入賞が発生する。
また、通常遊技状態及び後述するRTにおいて有効化されたいずれかの入賞ライン上に「BAR−BAR−BAR」の組合せが揃った場合には、1枚のメダルが払い出されるとともに、前述したJac入賞が高確率で発生するRBゲームからなるレギュラーボーナス(以下、RBと称す)、すなわち通常遊技状態よりも多くのメダルの獲得が期待できる遊技状態の発生契機となるRB入賞が発生する。
また、通常遊技状態及び後述するRTにおいて有効化されたいずれかの入賞ライン上に「黒7−黒7−黒7」または「白7−白7−白7」の組合せが揃った場合には、15枚のメダルが払い出されるとともに、前述した小役入賞及びJacIn入賞が高確率で発生するBBゲーム及びJacIn入賞の発生に伴うRBからなるビッグボーナス(以下BBと称す)、すなわち通常遊技状態よりも多くのメダルの獲得が期待できる遊技状態の発生契機となるBB入賞が発生する。
また、通常遊技状態において有効化された入賞ライン上に、「ベル−ベル−リプレイ」の図柄の組合せが揃った場合には、通常遊技状態よりもリプレイ入賞の発生確率が高まるリプレイタイム(RT)が発生する。尚、「ベル−ベル−リプレイ」の図柄の組合せが揃ったことに対する対価はRTのみであり、メダルの付与は伴わない。
また、「ベル−ベル−リプレイ」の図柄の組合せが揃った場合だけでなく、BBまたはRBの終了後、当該BBまたはRB終了時に選択された発動待ちゲーム数(RT中のゲームは除く)が実行されたことを契機としてもRTが発生する。尚、本実施例では、発動待ちゲーム数にRT中のゲーム数を含まない構成としているが、RT中のゲーム数を発動待ちゲーム数に含めるようにしても良い。
これらRTのうち、「ベル−ベル−リプレイ」の図柄の組合せが揃ったことを契機として発生するRTは、規定ゲーム数(本実施例では50、100、150、200G)のゲームが実行されるかBBフラグまたはRBフラグが当選したことを契機に終了するRTであり、RT1またはRT2と呼ぶこととする。
尚、RT1は、規定ゲーム数が50または100GのRTであり、RT2は、規定ゲーム数が150または200のRT、すなわちRT1よりも継続ゲーム数の多いRTであり、更には、RT1よりもリプレイ入賞の発生確率が高いRTである。また、BB及びRBの終了後、発動待ちゲーム数が実行されたことを契機として発生するRTは、BBフラグまたはRBフラグが当選するまで継続するRTであり、RT3と呼ぶこととする。また、RT3は、リプレイ入賞の発生確率がRTと同一のRTである。
本実施例では、通常遊技状態及びRTにおいてRB入賞の発生を契機として前述したRBを発生させる制御、通常遊技状態及びRTにおいてBB入賞の発生を契機として前述したBBを発生させる制御、及び通常遊技状態において「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが入賞ラインに揃ったこと、またはBB及びRBの終了後、発動待ちゲーム数が実行されたことを契機としてRTを発生させる制御がメイン制御部41により行われる。
本実施例では、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41が、乱数抽選により入賞の発生を許容するか否かを決定するための内部抽選処理を毎ゲーム実行するとともに、この内部抽選処理においていずれかの入賞の発生が許容されたときに、その旨を示す内部当選フラグを設定する(以下フラグの当選ともいう)。
内部当選フラグは、図4に示すように、各入賞に対応して定められており、内部抽選処理により各々対応する内部当選フラグが当選したことを条件に対応する入賞図柄の組合せが入賞ラインに揃うことが許容される。すなわち内部当選フラグが当選したことを条件に対応する入賞の発生が許容されることとなる。
図4に示すように、チェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、JacIn入賞、Jac入賞の組合せは、内部抽選処理により該当する入賞を許容する内部当選フラグ(チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ、JacInフラグ、Jacフラグ)が当選し、かつ各リール2L、2C、2Rの停止条件(ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出、自動停止時間の経過)が成立したタイミングが入賞図柄の組合せを構成する図柄の引込範囲内(停止条件が成立したタイミングで表示されている図柄を除き最大4図柄)であれば有効化された入賞ラインに揃う。
また、BB入賞、RB入賞の組合せは、内部抽選処理により該当する入賞を許容する内部当選フラグ(BBフラグ、RBフラグ)が当選し、かつ他の内部当選フラグが当選していないことを条件に、各リール2L、2C、2Rの停止条件が成立したタイミングが入賞図柄の組合せを構成する図柄の引込範囲内であれば有効化された入賞ラインに揃う。
また、これら内部当選フラグのうち、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ、Jacフラグ、JacInフラグは、当該内部当選フラグが当選したゲームにおいてのみ有効とされており、当該内部当選フラグにより許容された入賞が発生したか否かに関わらずそのゲームの終了後にクリアされる。これに対してBBフラグまたはRBフラグは、これら内部当選フラグにより許容されたBB入賞またはRB入賞が発生しないときに次ゲームに持ち越すことが可能とされており、それ以降のゲームにおいてBB入賞またはRB入賞が発生することでクリアされる。また、BBフラグまたはRBフラグが持ち越されている状態においては、内部抽選処理によるBBフラグ及びRBフラグの抽選を行わないようになっている。尚、BBフラグまたはRBフラグが当選したゲームをBBフラグまたはRBフラグの成立ゲームとも呼び、BBフラグまたはRBフラグが当選した後、これらBBフラグまたはRBフラグが持ち越されている状態をBBフラグまたはRBフラグの成立状態とも呼ぶ。
また、通常遊技状態及びRTにおいて対象となる内部当選フラグのうち、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグは、毎ゲーム抽選が行われるのに対して、BBフラグ及びRBフラグは、リプレイゲーム、すなわちリプレイ入賞の発生により付与されたゲームにおいてのみ抽選が行われるようになっている。
本実施例では、メイン制御部41が、前述した内部抽選処理の実行後、いずれの内部当選フラグも当選していない場合に、乱数抽選によりRT1またはRT2を発生させるか否かを決定するRT抽選処理を実行するとともに、このRT抽選処理においてRT1またはRT2の発生が決定されたときに、その旨を示すRT当選フラグ1またはRT当選フラグ2を設定する(以下、RT1の当選またはRT2の当選ともいう)。
「ベル−ベル−リプレイ」の組合せは、RT抽選処理によりRT1またはRT2が当選し、かつ各リール2L、2C、2Rの停止条件(ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出、自動停止時間の経過)が成立したタイミングが「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを構成する図柄の引込範囲内であれば有効化された入賞ラインに揃う。すなわちRT1またはRT2の当選により「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを入賞ラインに導出させることが許容される。尚、本実施例では、図3に示すように、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを構成する図柄、すなわち左リール及び中リールの「ベル」と右リールの「リプレイ」が全て引込範囲内となる間隔で配列されているので、RT1またはRT2の当選により各リール2L、2C、2Rの停止条件が成立したタイミングに関わらず、必ず「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃うようになっている。
メイン制御部41は、前述した内部抽選処理及びRT抽選処理の実行後、内部抽選処理の結果及びRT抽選処理の結果に応じて当該ゲームにおいて適用されるリール制御テーブルを選択するためのリール制御振分処理を行う。リール制御テーブルとは、各リール2L、2C、2Rの停止条件が成立したときにメイン制御部41が行うリール停止処理の制御パターンを定めたテーブルであり、具体的には、各リール2L、2C、2Rの停止条件の成立タイミング毎に引込図柄数が定められている。本実施例では、図5に示すように、テーブル番号01〜08のリール制御テーブルが適用される。
これらリール制御テーブルのうち、テーブル番号01のリール制御テーブルは、「チェリー−any−any」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込むためのパターンを定めたテーブルであり、チェリーフラグ当選時に選択される。また、テーブル番号02のリール制御テーブルは、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込むためのパターンを定めたテーブルであり、スイカフラグ当選時に選択される。また、テーブル番号03のリール制御テーブルは、「ベル−ベル−ベル」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込むためのパターンを定めたテーブルであり、ベルフラグ当選時に選択される。
また、テーブル番号04のリール制御テーブルは、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込むためのパターンを定めたテーブルであり、通常遊技状態及びRTにおいてはリプレイフラグ当選時に選択され、BBゲームにおいてはRBへ移行する契機となるJacIn入賞の発生を許容するJacInフラグの当選時に選択され、RB中においては、Jac入賞の発生を許容するJacフラグの当選時に選択される。
また、テーブル番号05のリール制御テーブルは、「BAR−BAR−BAR」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込むためのパターンを定めたテーブルであり、RBフラグの成立状態において選択される。また、テーブル番号06のリール制御テーブルは、「黒7−黒7−黒7」「白7−白7−白7」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込むためのパターンを定めたテーブルであり、BBフラグの成立状態において選択される。
また、テーブル番号07のリール制御テーブルは、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せをいずれかの入賞ラインに優先的に引き込むためのパターンを定めたテーブルであり、RT1またはRT2の当選時に選択される。
また、テーブル番号08のリール制御テーブルは、いずれの入賞図柄の組合せ及び「ベル−ベル−リプレイ」の組合せをいずれの入賞ラインにも引き込まないパターンを定めたテーブルであり、いずれの内部当選フラグも当選していないときに選択される。
次に、本実施例における遊技制御基板40のメイン制御部41がゲームの進行に伴い実行する各種制御内容を、図6のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
まず、電源投入に伴いゲームスタートに備えるための初期処理を実行する。具体的には、各種装置の接続、及び作動状況、等の確認を行い、電源断前の遊技状態に復帰可能であれば復帰する処理を行う(Sa1)。
次いで、BET処理(Sa2)、内部抽選処理(Sa3)、RT抽選処理(Sa4)、リール制御振分処理(Sa5)、リール回転処理(Sa6)、リール停止処理(Sa7)、入賞判定処理(Sa8)、払出処理(Sa9)、遊技状態更新処理(Sa10)を繰返し実行するループ処理に移行する。
Sa2のステップにおけるBET処理では、メダルやクレジットを受付可能な状態で待機し、メダルやクレジットの受付に応じて賭数を設定し、スタートスイッチ7の操作が検出された時点で賭数を確定する処理を実行する。また、後述するリプレイゲームフラグがセットされている場合、すなわち前回のゲームでリプレイ入賞が発生した場合には、前回のゲームと同じ賭数を設定する。
Sa3のステップにおける内部抽選処理では、Sa2のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲームスタートに伴い取得した乱数値と各入賞の当選確率を定めた内部当選確率テーブルとの比較結果に基づいて入賞の発生を許容するか否かを決定し、その結果に応じて内部当選フラグを設定する処理を実行する。
Sa4のステップにおけるRT抽選処理では、乱数抽選によってRT1またはRT2を発生させるか否かを決定し、その結果に応じてRT当選フラグを設定する処理を実行する。
Sa5のステップにおけるリール制御振分処理では、内部当選フラグ及びRTの当選を確認し、内部当選フラグ及びRTの当選状況に応じたリール制御テーブルを選択する処理を実行する。
Sa6のステップにおけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理を実行する。このリール回転処理においては、全てのリール2L、2C、2Rが定速回転した時点でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効とする。
Sa7のステップにおけるリール停止処理では、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるか、リール2L、2C、2Rが定速回転した時点から遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されることなく自動停止時間が経過したこと、すなわち各リール2L、2C、2Rの停止条件が成立したことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。このリール停止処理では、Sa5のステップにおいて選択したリール制御テーブルに基づいてリール2L、2C、2Rを停止させる制御を行う。
Sa8のステップにおける入賞判定処理では、Sa7のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止されたと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
Sa9のステップにおける払出処理では、Sa8のステップにおいてメダルの付与を伴う入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。また、Sa8のステップにおいてリプレイ入賞の発生が判定された場合には、メダルを用いることなく前回のゲームと同じ賭数にてゲームを行えるリプレイゲームが付与された旨を示すリプレイゲームフラグをセットする処理を行う。
Sa10のステップにおける遊技状態更新処理では、Sa3のステップにおいて当選した内部当選フラグのクリアまたは持越を行うフラグ更新処理、遊技状態の移行処理、リプレイタイム処理、等を行う。
図7は、Sa3の内部抽選処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
内部抽選処理では、まず、図示しない乱数発生回路からスタートスイッチ7の検出に伴ってサンプリングされた乱数値を取得する(Sb1)。そして、当該ゲームがBBゲームであるか否かを確認し(Sb2)、BBゲームであれば、BBゲームにおいて対象となる内部当選フラグ(チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、JacInフラグ)の当選確率が定められたBB用テーブル(図示略)を当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする(Sb3)。
また、Sb2のステップにおいて当該ゲームがBBゲームでない場合には、当該ゲームがRBゲームであるか否かを確認し(Sb4)、RBゲームであれば、RBゲームにおいて対象となる内部当選フラグ(Jacフラグ)の当選確率が定められたRB用テーブル(図示略)を当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする(Sb5)。
また、Sb4のステップにおいて当該ゲームがRBゲームでない場合には、BBフラグまたはRBフラグの持越(当選)中であるか否かを確認し(Sb5)、BBフラグまたはRBフラグの持越中であれば、図8に示すように、通常遊技状態において対象となる内部当選フラグ(BBフラグ、RBフラグ、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ)のうち、BBフラグ及びRBフラグを除く内部当選フラグの当選確率が定められた通常テーブルを当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする(Sb7)。
また、Sb6のステップにおいてBBフラグまたはRBフラグの持越中でない場合には、リプレイゲームフラグがセットされているか否かに基づいて当該ゲームがリプレイゲーム、すなわちリプレイ入賞の発生により付与されたゲームであるか否かを確認し(Sb8)、当該ゲームがリプレイゲームであれば、RT中である旨を示すRT中フラグ1〜3のいずれかがセットされているか否かに基づいてRT中か否かを確認し(Sb9)、RT中でない場合には、図8に示すように、通常遊技状態において対象となる全ての内部当選フラグの当選確率が定められているとともに、BBフラグ及びRBフラグを除く内部当選フラグの当選確率が前述した通常テーブルと同一に定められた通常テーブルRを当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする(Sb10)。
また、Sb9のステップにおいてRT中であれば、当該RTがRT1か否かを確認する(Sb11)。そして当該RTがRT1であれば、図8に示すように、通常遊技状態において対象となる全ての内部当選フラグの当選確率が定められているとともに、リプレイフラグの当選確率が通常テーブルよりも高く定められたRTテーブル1Rを当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする(Sb12)。
また、Sb11のステップにおいてRT1でなければ、すなわち当該RTがRT2またはRT3であれば、図8に示すように、通常遊技状態において対象となる全ての内部当選フラグの当選確率が定められているとともに、リプレイフラグの当選確率が前述したRTテーブル1よりも更に高く定められたRTテーブル2Rを当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする(Sb13)。
また、Sb8のステップにおいて当該ゲームがリプレイゲームでなければ、RT中か否かを確認し(Sb14)、RT中でない場合には、前述した通常テーブルを当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする(Sb18)。
また、Sb14のステップにおいてRT中であれば、当該RTがRT1か否かを確認する(Sb15)。そして当該RTがRT1であれば、図8に示すように、通常遊技状態において対象となる内部当選フラグのうち、BBフラグ及びRBフラグを除く内部当選フラグの当選確率が定められているとともに、リプレイフラグの当選確率が通常テーブルよりも高く定められたRTテーブル1を当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする(Sb16)。
また、Sb15のステップにおいてRT1でなければ、すなわち当該RTがRT2またはRT3であれば、図8に示すように、通常遊技状態において対象となる内部当選フラグのうち、BBフラグ及びRBフラグを除く内部当選フラグの当選確率が定められているとともに、リプレイフラグの当選確率が前述したRTテーブル1よりも更に高く定められたRTテーブル2を当該ゲームにおける内部当選確率テーブルとしてセットする(Sb17)。
次いで、Sb1のステップにおいて取得した乱数値と、セットされた内部当選確率テーブルとを比較し(Sb19)、この比較結果に基づいて当選した内部当選フラグがあるか否かを確認し、当選していればその内部当選フラグを設定する(Sb20)。
このように内部抽選処理では、リプレイゲームにおいてのみBBフラグ及びRBフラグの当選確率が定められた内部当選確率テーブルが適用されるようになっている。すなわちリプレイ入賞の発生により付与されたリプレイゲームにおいてのみBBフラグ及びRBフラグの抽選が行われるようになっている。
また、RT中においては、リプレイフラグの当選確率が通常テーブルよりも高く定められたRTテーブル1、RTテーブル1R、RTテーブル2、RTテーブル2Rが内部当選確率テーブルとして適用されるようになっており、その結果としてRT中におけるリプレイ入賞の発生確率が高まるようになっている。
図9は、Sa4のステップにおけるRT抽選処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
RT抽選処理では、まず、通常遊技状態であるか否かを確認し(Sc1)、通常遊技状態の場合、すなわちBB中、RB中、RT中ではない場合には、いずれかの内部当選フラグが当選しているか否かを確認する(Sc2)。
そして、いずれの内部当選フラグも当選していない場合、すなわちハズレの場合には、RTの当選を示すRT当選フラグがセットされているか否かに基づいてRTが当選しているか否かを確認し(Sc3)、RTが当選していない場合には、乱数抽選によりRT1またはRT2を発生させるか否かを決定するRT抽選を実行する(Sc4)。
次いで、Sc4のステップのRT抽選においてRT1に当選したか否かを確認し(Sc5)、RT1に当選していればRT1の当選を示すRT当選フラグ1をセットする(Sc6)。また、Sc4のステップにおいてRT1に当選していなければ、RT2に当選したか否かを確認し(Sc7)、RT2に当選していればRT2の当選を示すRT当選フラグ2をセットする(Sc8)。
図10は、Sa5のステップにおけるリール制御振分処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
リール制御振分処理では、まず、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ、JacInフラグ、Jacフラグのいずれかが当選しているか否かを確認し(Sd1)、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ、JacInフラグ、Jacフラグのいずれかが当選している場合には、当選した内部当選フラグに応じてテーブル番号01〜04のリール制御テーブルのうち対応するリール制御テーブルを選択する(Sd2)。
また、Sd1のステップにおいてチェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ、JacInフラグ、Jacフラグのいずれも当選していない場合には、BBフラグまたはRBフラグが当選しているか否か、すなわちBBフラグまたはRBフラグの成立状態か否かを確認し(Sd3)、BBフラグまたはRBフラグが当選している場合には、BBフラグが当選しているか、RBフラグが当選しているかに応じて、テーブル番号05、06のリール制御テーブルのうち対応するリール制御テーブルを選択する(Sd4)。
また、Sd3のステップにおいて、BBフラグ、RBフラグのいずれも当選していない場合には、RT1またはRT2が当選しているか否かを確認し(Sd5)、RT1またはRT2が当選している場合には、テーブル番号07のリール制御テーブル、すなわち「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを揃えることが可能なリール制御テーブルを選択する(Sd6)。
また、Sd5のステップにおいて、RT1またはRT2が当選していない場合には、テーブル番号08のリール制御テーブルを選択する(Sd9)。
図11は、Sa10のステップの遊技状態更新処理の中で実行されるリプレイタイム処理の詳細な制御内容を示すフローチャートである。
リプレイタイム処理では、まず、BB中か否かを確認し(Se1)、BB中であれば、当該ゲームでBBが終了するか否か、すなわち次ゲームから通常遊技状態に移行するか否かを確認する(Se2)。そして、当該ゲームでBBが終了する場合には、予め定められた異なる複数のゲーム数から発動待ちゲーム数を選択し(Se3)、選択した発動待ちゲーム数をセットする(Se4)。
また、Se1のステップにおいてBB中でなければ、RB中か否かを確認し(Se5)、RB中であれば、当該ゲームでRBが終了するか否か、すなわち次ゲームから通常遊技状態に移行するか否かを確認する(Se6)。そして、当該ゲームでRBが終了する場合には、予め定められた異なる複数のゲーム数から、発動待ちゲーム数を選択し(Se3)、選択した発動待ちゲーム数をセットする(Se4)。
また、Se5のステップにおいてRB中でなければ、RT中フラグ1〜3がセットされているか否かに基づいてRT中か否かを確認し(Se7)、RT中であれば、BBフラグまたはRBフラグが当選しているか否か、すなわちBBフラグまたはRBフラグの成立状態か否かを確認する(Se8)。そして、BBフラグまたはRBフラグが当選していれば、当該RTがRT3か否か、すなわちセットされているRT中フラグがRT3中を示すRT中フラグ3であるか否かを確認し(Se9)、RT3であればRT中フラグをクリアしてRTを終了させる(Se13)。
また、Se8のステップにおいてBBフラグまたはRBフラグが当選していなければ、当該RTがRT1またはRT2であるか否か、すなわちセットされているRT中フラグがRT1中を示すRT中フラグ1またはRT2中を示すRT中フラグ2であるか否かを確認し(Se10)、当該RTがRT1またはRT2の場合には、当該RTの残りゲーム数を示す残りRTゲーム数から1を減算し(Se11)、残りRTゲーム数が0か否か、すなわち規定ゲーム数のRTが実行されたか否かを確認する(Se12)。そして、残りRTゲーム数が0の場合には、RT中フラグをクリアしてRTを終了させる(Se13)。
また、Se7のステップにおいてRT中でなければ、すなわち通常遊技状態であれば、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せがいずれかの入賞ラインに揃ったか否かを確認し(Se14)、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが入賞ラインに揃っていれば、RT1が当選しているか、すなわちRT1の当選に基づき「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが入賞ラインに揃ったか否かを確認し(Se15)、RT1が当選していればRT中フラグ1をセットし(Se16)、50Gまたは100Gのうち一方のゲーム数を選択し(Se17)、選択したゲーム数を残りRTゲーム数としてセットし(Se20)、RT当選フラグをクリアする(Se21)。すなわち通常遊技状態からRT1へ遊技状態を移行させる。
また、Se15のステップにおいてRT1が当選していない場合、すなわちRT2の当選に基づき「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが入賞ラインに揃った場合には、RT中フラグ2をセットし(Se18)、150Gまたは200Gのうち一方のゲーム数を選択し(Se19)、選択したゲーム数を残りRTゲーム数としてセットし(Se20)、RT当選フラグをクリアする(Se21)。すなわち通常遊技状態からRT2へ遊技状態を移行させる。
また、Se14のステップにおいて「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが入賞ラインに揃っていなければ、発動待ちゲーム数を1減算するとともに(Se22)、発動待ちゲーム数が0か否か、すなわちBBまたはRBの終了後に選択された発動待ちゲーム数が実行されたか否かを確認し(Se23)、発動待ちゲーム数が0であればRT3中を示すRT中フラグ3をセットする(Se24)。すなわち通常遊技状態からRT3へ遊技状態を移行させる。
このようにリプレイタイム処理では、通常遊技状態において「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったことを契機に規定ゲーム数にわたり継続するRT1またはRT2に制御されるようになっている。また、通常遊技状態において「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったとき以外にも、BB及びRBの終了後、当該BB、RBの終了時に選択された発動待ちゲーム数のゲームが実行されたときに、次回BBフラグまたはRBフラグが当選するまで継続するRT3に制御されるようになっている。
以上説明したように、本実施例におけるスロットマシン1では、リプレイ入賞が発生したことに伴い付与されるリプレイゲームにおいてのみBBフラグ及びRBフラグの抽選が行われる。すなわちリプレイゲームにおいてのみBB入賞やRB入賞の発生を許容するか否かの決定が行われるでの、リプレイ入賞の発生によりBBやRBの発生に対する遊技者の期待感を効果的に高められるうえに、RTに制御されることによってリプレイフラグの当選確率、すなわちリプレイ入賞の発生が許容される確率が高まり、これに伴いBBやRBの発生率も高めることができるので、BBやRBの発生率にメリハリを持たせることが可能となり、興趣を高めることができる。
尚、本実施例では、BBフラグ及びRBフラグの双方をリプレイゲームにおいてのみ抽選対象となる内部当選フラグとして適用しているが、これらBBフラグ及びRBフラグのうちいずれか一方をリプレイゲームにおいてのみ抽選対象となる内部当選フラグとして適用し、他方の内部当選フラグについてはリプレイゲームか否かに関わらず抽選対象となる内部当選フラグとして適用するようにしても良く、このようにすれば、RTに制御することでBBまたはRBの一方のみの発生率を高めることができるようになる。
また、本実施例では特別入賞としてBBの契機となるBB入賞やRBの契機となるRB入賞を適用しているが、遊技者にとって有利な遊技状態の契機となる入賞であれば良く、例えば、特定の入賞を発生させるための導出条件を満たすリールの停止操作方法が報知されるアシストタイム(AT)、少なくともいずれか1つのリールの引込範囲を制限することで、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された際に表示されている図柄が停止しやすいように制御し、遊技者が目押しを行うことで入賞図柄の組合せを導出させることが可能となるチャレンジタイム(CT)等の遊技状態の契機となる入賞を特別入賞として適用しても良い。
また、本実施例では、RTに制御するか否かを、内部抽選処理やリール制御振分処理とは異なるRT抽選処理にて決定しているが、内部抽選処理やリール制御振分処理において決定するようにしても良い。すなわちRTに制御される契機となる入賞の発生を許容する内部当選フラグが当選することでRTに制御することを決定したり、リール制御振分処理においてRTに制御される契機となる図柄の組合せを揃えることが可能なリール制御テーブルが選択されることでRTに制御することを決定したりするようにしても良く、これによりRT抽選処理を省略できるため、メイン制御部41の制御を簡略化することができる。
また、本実施例では、リール2L、2C、2Rの表示結果として有効な入賞ラインに「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが揃ったことを契機に、リプレイ入賞の発生確率が高まるリプレイタイム(RT)が発生するため、RTの発生契機を分かりやすくできるうえに、リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて遊技者に対して価値が付与されるというスロットマシン本来の面白みを十分に引き出すことができる。
また、本実施例では、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが入賞ラインに揃った際に、RTに制御されるもののメダルの付与は伴わないので、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが入賞ラインに揃うことによって射幸性が高まってしまうことを防止できる。
また、本実施例では、RT1またはRT2の当選時、すなわち「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを揃えることが可能なときには、ストップスイッチ7の操作手順に関わらず必ず「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが導出されるので、遊技者の技量に関わらず、RTの契機となる「ベル−ベル−リプレイ」の組合せを入賞ラインに揃えることができる。
尚、本発明はこれに限定されるものではなく、RTの発生契機となる図柄の組合せの構成図柄を各リール2L、2C、2Rに対して引込範囲を越えた間隔を開けて配列し、当該構成図柄の引込範囲内において各リール2L、2C、2Rの停止条件が成立しなければRTの発生契機となる図柄の組合せが揃わないようにしても良く、このようにすればRTの発生契機となる図柄の組合せを揃えるのに、その構成図柄を狙ったストップスイッチ8L、8C、8Rの操作(いわゆる目押し)を行う必要があり、技術介入性が加わるため、興趣を高めることができる。
また、本実施例では、「ベル−ベル−リプレイ」の組合せが入賞ラインに揃ったとき以外にも、BB及びRBの終了後、当該BB、RBの終了時に選択された発動待ちゲーム数のゲームが実行されたときにRT3に制御されるため、長期にわたってBBやRBの発生に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
尚、本実施例では、発動待ちゲーム数が複数のゲーム数から選択されるようになっているが、発動待ちゲーム数として単一のゲーム数を適用するようにしても良い。また、本実施例では、BBまたはRBの終了後、発動待ちゲーム数のゲームを実行することで必ずRT3に制御されるが、例えば、BBまたはRBの終了後、発動待ちゲーム数のゲームを実行したときに一定の割合でRT3に制御されるようにしたり、BBまたはRBのうちどちらか一方の終了後、発動待ちゲーム数のゲームを実行したときにRT3に制御されるようにしても良い。また、本実施例では、BBまたはRBの終了後、RTに制御されている期間を除いて発動待ちゲーム数のゲームを実行したときにRT3に制御されるようになっているが、BBまたはRBの終了後、RTに制御されている期間を含めて発動待ちゲーム数のゲームを実行したときにRT3に制御されるようにしても良い。
また、本実施例では、継続ゲーム数の異なる複数種類のRT、すなわちRT1〜RT3に制御されるようになっており、RTの種類に応じて継続ゲーム数、すなわちBBやRBの発生が高い確率で期待できるゲーム数が変化するため、興趣を高めることができる。
尚、本実施例では、RTの種類に応じて継続ゲーム数が異なるようになっているが、例えば、RTが終了抽選に当選するまで継続する構成とし、RTの種類に応じて終了抽選の当選確率を異ならせるようにしても良く、この場合にはRTの種類に応じてRTの継続率が変化することでBBやRBの発生が高い確率で期待できるゲーム数が変化するため、興趣を高めることができる。
また、本実施例では、リプレイフラグの当選確率(リプレイ入賞の発生確率)の異なる複数種類のRT、すなわちRT1、RT2(RT3)に制御されるようになっており、RTの種類に応じてリプレイ入賞の発生確率が変化し、これに伴いRT中のBBやRBの発生率も更に変化させることができるので、一層興趣を高めることができる。
また、本実施例では、RT1またはRT2に制御されている状態でBBフラグまたはRBフラグが当選した際にRTを中断し、当該BBフラグまたはRBフラグの当選に基づくBBまたはRBの終了後、RTが再開するようになっており、RT1またはRT2が継続している限りは、BBフラグまたはRBフラグの当選確率の高い状態が継続するので、RT1やRT2に制御されることにより複数回のBBやRBの発生も期待できるようになり、RTに制御されることによりBBやRBの発生に対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
尚、本実施例では、1回のRT中に発生したBBやRBの回数を制限していないが、1回のRT中に発生したBBやRBの回数に上限を設けても良く、これにより過度に射幸性が高まってしまうことを防止できる。更に、この場合には、前回BBやRBが発生したからのゲーム数に基づいて1回のRT中に発生したBBやRBの回数の上限を変化させるようにしても良く、これによって長い期間BBやRBが発生しない場合でもBBやRBに対する遊技者の期待感を持続させることができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
例えば、前記実施例では、有価価値としてメダル並びにクレジットを使用してゲームを実施可能な通常のスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、有価価値としてパチンコ球を用いてゲームを行うスロットマシンや、メダルが外部に排出されることなくクレジットを使用して遊技可能な完全クレジット式のスロットマシン、更には可変表示装置が画像にて表示される画像式のスロットマシンにも適用可能であることはいうまでもなく、これら遊技機の種別が限定されるものではない。
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
本発明の請求項1は、1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン1であって、前記可変表示装置の表示結果が導出表示される前に前記賭数の設定に使用可能な有価価値(メダル)を用いることなくゲームを行うことが可能な再ゲーム(リプレイゲーム)が付与される再遊技入賞(リプレイ入賞)を含み、遊技者にとって有利な特別遊技状態(BB、RB)の契機となる特別入賞(BB入賞、RB入賞)を除く入賞の発生を許容するか否かを決定する通常時事前決定手段{メイン制御部41(通常テーブル、RTテーブル1、RTテーブル2に基づく内部抽選処理)}と、前記再遊技入賞が発生したときに前記再ゲームに制御する再ゲーム制御手段{メイン制御部41(BET処理)}と、前記再ゲームにおいて前記可変表示装置の表示結果が導出表示される前に前記再遊技入賞及び前記特別入賞の双方を含む入賞の発生を許容するか否かを決定する再ゲーム時事前決定手段{メイン制御部41(通常テーブルR、RTテーブル1R、RTテーブル2Rに基づく内部抽選処理)}と、前記通常時事前決定手段及び前記再ゲーム時事前決定手段が通常よりも高い確率(1/4.5、1/1.2)で前記再遊技入賞の発生を許容する決定を行う再遊技高確率状態(RT)に制御する再遊技高確率状態制御手段{メイン制御部41(リプレイタイム処理)}と、を備える。
本発明の請求項2は、前記再遊技高確率状態(RT)において前記通常時事前決定手段{メイン制御部41(通常テーブル、RTテーブル1、RTテーブル2に基づく内部抽選処理)}及び前記再ゲーム時事前決定手段{メイン制御部41(通常テーブルR、RTテーブル1R、RTテーブル2Rに基づく内部抽選処理)}が前記再遊技入賞(リプレイ入賞)の発生を許容する決定を行う確率(リプレイフラグの当選確率)を異なる複数種類の確率(1/4.5、1/1.2)から選択する確率選択手段{メイン制御部41(RT抽選処理)}を備え、前記通常時事前決定手段及び前記再ゲーム時事前決定手段は、前記再遊技高確率状態において前記確率選択手段が選択した確率に基づいて前記再遊技入賞の発生を許容するか否かを決定する。
本発明の請求項3は、前記再遊技高確率状態制御手段{メイン制御部41(リプレイタイム処理)}は、前記特別遊技状態(BB、RB)の終了から所定数(発動待ちゲーム数)のゲームが実行されたことを契機に前記再遊技高確率状態(RT)に制御する。
本発明の請求項4は、前記再遊技高確率状態制御手段{メイン制御部41(リプレイタイム処理)}は、前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果として特定の表示結果(「ベル−ベル−リプレイ」の組合せ)が導出されたとことを契機に前記再遊技高確率状態(RT)に制御する。
本発明の請求項5は、遊技者の操作により前記可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果を導出表示させるための導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)と、前記導出操作手段が操作されてから前記表示結果を導出させるまでに所定の最大変動量の範囲内(引込範囲内)で前記識別情報(図柄)を変動させて前記表示結果を導出させることが可能な導出制御手段{メイン制御部41(リール停止処理)}と、を備え、前記導出制御手段は、前記特定の表示結果(「ベル−ベル−リプレイ」の組合せ)の導出が許容されたときに前記導出操作手段の操作手順(停止順、停止タイミング)に関わらず前記特定の表示結果を必ず導出させる。