JP2005298283A - ドライエッチング方法並びにマイクロレンズアレイ及びその作製方法 - Google Patents

ドライエッチング方法並びにマイクロレンズアレイ及びその作製方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005298283A
JP2005298283A JP2004118002A JP2004118002A JP2005298283A JP 2005298283 A JP2005298283 A JP 2005298283A JP 2004118002 A JP2004118002 A JP 2004118002A JP 2004118002 A JP2004118002 A JP 2004118002A JP 2005298283 A JP2005298283 A JP 2005298283A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
etching
gas
substrate
glass substrate
bias voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004118002A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4399310B2 (ja
Inventor
Masanori Ozawa
正則 小澤
Yasuhiro Morikawa
泰宏 森川
Toshio Hayashi
俊雄 林
Kouko Suu
紅コウ 鄒
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ulvac Inc
Original Assignee
Ulvac Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ulvac Inc filed Critical Ulvac Inc
Priority to JP2004118002A priority Critical patent/JP4399310B2/ja
Publication of JP2005298283A publication Critical patent/JP2005298283A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4399310B2 publication Critical patent/JP4399310B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

【課題】サブトレンチ発生を抑制するエッチング方法並びにマイクロレンズアレイ及びその作製方法の提供。
【解決手段】プラズマ雰囲気で、基板にバイアス電圧を印加してエッチングする第一工程と、第一工程より低いバイアス電圧に変更してエッチングする第二工程とからなり、第一工程のエッチングガスがCxFy(x=2〜5であり、y=4〜12であり、x/y≧0.4である)を添加ガスとして含むフロロカーボンガスであり、第二工程のエッチングガスがCxFy(x=1〜3であり、y=4〜8であり、x/y<0.4である)を添加ガスとして含むフロロカーボンガスであり、第一工程で基板表面を平滑化した後に第二工程へ移行する際に、プラズマ放電継続状態でバイアス電圧、エッチングガスを変更する。このエッチング方法によりマイクロレンズアレイが得られる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ドライエッチング方法並びにマイクロレンズアレイ及びその作製方法に関し、特に、石英ガラスからなる基板等のガラス基板上にフォトレジストで所定のマスクパターンを形成し、このマスクパターンをガラス基板に転写させて表面凸状のマイクロレンズアレイを形成する際に、このガラス基板をドライエッチングする方法並びにマイクロレンズアレイ及びその作製方法に関する。
マイクロレンズアレイは、例えば光ファイバアレイから射出する光を収束光または平行光に変換するために用いられ、例えば次の工程を経て製造される。即ち、石英などのガラス基板上にフォトレジスト層を形成し、フォトレジスト層を、フォトリソグラフィによって球面状のマスクパターンに形成し、次いで、この球面状のマスクパターン上からドライエッチングによって下側のガラス基板の表面を加工して製造される。
この場合、エッチングガスとしてフロロカーボンガスを用い、一括してエッチング加工を行い、マスクパターンの薄い部分を深く、厚い部分を浅くエッチングすることにより、球面状のマスクパターンをガラス基板に転写して、表面凸状のマイクロレンズアレイを作製する。
ところで、ドライエッチングを行う際に、フロロカーボンガスを用いて一括してエッチングすると、ガラス基板の表面にクレーターのような異常穴(一般に「ディフェクト」と呼ばれる)が形成されることが知られている。
このため、プラズマ雰囲気でフロロカーボンガスを導入し、発生したイオンや中性ラジカル等の活性種とガラス基板との反応でエッチングを行うにあたり、全エッチング工程を通じて同じフロロカーボンガスを用い、エッチング初期には、高いバイアス電圧をガラス基板に印加してエッチングし、その後、低いバイアス電圧に変更してエッチングすることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−284545号公報(特許請求の範囲)。
しかしながら、上記従来技術では、全エッチング工程において、主エッチングガスをCFとし、これにCを添加したエッチングガス、即ち、Cの数が少ないエッチングガス主体でエッチングを行っている。そのため、エッチング初期に高いバイアス電力を印加してマスクパターンで覆われたガラス基板をエッチングすると、図4に示すように、レジストパターンaの側壁a1へのプラズマからのイオン照射によって側壁周辺でエッチャント(イオン及びラジカルを含む中性物質)が生成され、このエッチャントがその側壁a1の下側のガラス基板bの表面まで達する。
この場合、側壁a1の下側に位置するガラス基板bのエッチング加工面には、その他のエッチング加工面b1と比較して多くのエッチャントが存在することで、イオン照射量が多くなってエッチング速度が局所的に上昇する。その結果、側壁a1の下側、特にエッチャント密度の濃い壁面直下に位置するガラス基板bのエッチング加工面のエッチングが他の加工面のエッチングよりも進み、深くエッチングされて所謂サブトレンチcが形成されるという問題があった。
そこで、上記点に鑑み、本発明の課題は、サブトレンチの発生を抑制してガラス基板を平滑にエッチング加工できるガラス基板のドライエッチング方法、並びにマイクロレンズアレイ及びその作製方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のドライエッチング方法は、真空チャンバ内へ、エッチングガスとしてフロロカーボンガスをプラズマ雰囲気で導入して、レジストマスクで覆われたガラス基板にバイアス電圧を印加してエッチングする第一工程と、この基板へのバイアス電圧を第一工程より低い電圧に変更してエッチングする第二工程とを含むドライエッチング方法において、該第一工程で導入するエッチングガスとして、CxFy(ただし、x=2〜5であり、y=4〜12であり、x/y≧0.4である)を添加ガスとして含むフロロカーボンガスを用い、該第二工程で導入するエッチングガスとして、CxFy(ただし、x=1〜3であり、y=4〜8であり、x/y<0.4である)を添加ガスとして含むフロロカーボンガスを用いてエッチングを行うことを特徴とする。
本発明によれば、エッチングガスとして第一工程で導入するフロロカーボンガス中の添加ガスとしてCxFy(ただし、x=2〜5であり、y=4〜12であり、x/y≧0.4である)を含むようにし、第二工程で導入するフロロカーボンガス中の添加ガスとしてCxFy(ただし、x=1〜3であり、y=4〜8であり、x/y<0.4である)を含むようにし、さらに印加するバイアス電圧を第一工程より第二工程の方が低くなるようにしてガラス基板をエッチングしているので、第一工程において、レジストパターンの側壁の下側に位置するガラス基板のエッチング加工面(壁面及び底面)に堆積層が形成され、局所的なエッチング速度の上昇が抑制される。その結果、サブトレンチの発生が防止されることにより、ガラス基板のエッチング加工面を平滑に加工できる。また、第一の工程は、基板表面を平滑化することを目的とするエッチングであるため、この工程では、対レジスト選択性のよいガスを添加ガスとして含むエッチングガスを用い、比較的短時間のエッチングを行う。エッチング時間があまりに短すぎると目的とするエッチングができず、また、長時間エッチングすると基板表面がエッチングされ過ぎ、目的物の形状の制御ができないという問題がある。
第一工程におけるエッチングガスとして、Cの数が2より小さく、x/y<0.4である添加ガスを含むフロロカーボンガスを用いると、レジストパターンの側壁の下側に位置するガラス基板のエッチング加工面に堆積層を効果的に形成することができず、また、同工程におけるエッチングガスとして、Cの数が5を超え、x/y≧0.4である添加ガスを含むフロロカーボンガスを用いると、堆積が強く起こり過ぎ、ガラス基板をエッチングして所望の目的物(例えば、マイクロレンズアレイ)を得ることが困難である。
前記第一工程で基板表面を平滑化した後に第二工程へ移行するが、その際に、プラズマ放電を継続した状態でバイアス電圧を変更すると共に、エッチングガスを変更すればよい。これにより、サブトレンチも発生しないという効果が得られる。
前記第一工程で用いる添加ガスが、C、C、C、C10、C10、C12、C、C、C、及びCから選ばれた少なくとも一種のフロロカーボンガスであること、また、前記第二工程で用いる添加ガスが、CF、C、及びCから選ばれた少なくとも一種のフロロカーボンガスであることが好ましい。
前記ガラス基板が石英ガラス基板であることが好ましい。
本発明のマイクロレンズアレイは、石英ガラス基板等のようなガラス基板の表面に、その形状がほぼ球面の一部をなす複数の凸部が配列してなり、これら凸部が、上記したドライエッチング方法に従って基板表面をプラズマエッチングすることにより得られたものであることを特徴とする。
本発明のマイクロレンズアレイの作製方法は、真空チャンバ内へ、エッチングガスとしてフロロカーボンガスをプラズマ雰囲気で導入して、レジストマスクで覆われた石英ガラス基板等のようなガラス基板にバイアス電圧を印加してエッチングする第一工程と、この基板へのバイアス電圧を第一工程より低い電圧に変更してエッチングする第二工程とを含むドライエッチング方法により基板表面をエッチングし、該基板表面に、その形状がほぼ球面の一部をなす複数の凸部が配列するマイクロレンズアレイを作製する方法において、該第一工程で導入するエッチングガスとしてCxFy(ただし、x=2〜5であり、y=4〜12であり、x/y≧0.4である)を添加ガスとして含むフロロカーボンガスを用い、該第二工程で導入するエッチングガスとしてCxFy(ただし、x=1〜3であり、y=4〜8であり、x/y<0.4である)を添加ガスとして含むフロロカーボンガスを用い、該第一工程で該基板表面を平滑化した後に第二工程へ移行し、その際に、プラズマ放電を継続した状態でバイアス電圧を変更すると共に、エッチングガスを変更することを特徴とする。
本発明の石英ガラス等からなるガラス基板のドライエッチング方法によれば、サブトレンチの発生を抑制してガラス基板を平滑にエッチングでき、また、このエッチング方法により得られたマイクロレンズアレイは、所望の凸部形状を有し、マイクロレンズアレイとして有用であるという効果を奏する。
図1に、本発明に従って、フォトレジストで覆われた石英ガラス基板等のガラス基板をドライエッチングして平滑加工するための誘導結合型のプラズマエッチング装置1を示す。このエッチング装置1は、低温、高密度プラズマによるエッチングが可能なものであり、ターボ分子ポンプ等の真空排気手段2aを備えた真空チャンバー2を有する。この真空チャンバー2の上部には、誘電体円筒状壁により形成されたプラズマ発生部3が設けられ、その下部には、基板電極部4が設けられている。プラズマ発生部3の側壁(誘電体側壁)5の外側には、三つの磁場コイル6、7、8が設けられ、この磁場コイル6、7、8によって、プラズマ発生部3内に環状磁気中性線(図示せず)が形成される。誘電体側壁5の外壁にはプラズマ発生用高周波アンテナコイル9が配置され、この高周波アンテナコイル9は、高周波電源10に接続され、三つの磁場コイル6、7、8によって形成された磁気中性線に沿って交番電場を加えてこの磁気中性線に放電プラズマを発生するように構成されている。
磁気中性線の作る面と対向させて基板電極部4内には、フォトレジストで覆われた被処理基板Sを載置する基板電極11が設けられている。この基板電極は、絶縁体11aを介して真空チャンバー2内に設置されている。この基板電極11は、コンデンサー12を介して高周波電源13に接続され、電位的に浮遊電極となって負のバイアス電位となるように構成されている。また、プラズマ発生部3の天板14は、誘電体側壁5の上部フランジに密封固定され、電位的に浮遊状態として対向電極を形成する。この天板14の内面には、真空チャンバ2内にエッチングガスを導入するガス導入ノズル15が設けられ、このガス導入ノズル15が、ガス流量制御手段(図示せず)を介してガス源に接続されている。
上記エッチング装置1を用いてエッチング加工される被処理物は、例えば、石英ガラスからなる基板等のガラス基板S上にフォトレジスト層を形成し、フォトレジスト層をフォトリソグラフィによって球面状のマスクパターンに形成したものである。他の形状のマスクパターンでもよい。この場合のフォトレジスト材としては、例えばTDUR−P036(東京応化工業株式会社製)等の公知のレジスト材料を用いることができる。
ところで、上記エッチング装置1を用いてドライエッチングを行う際に、フロロカーボンガスを用いて一括してエッチング加工して、マイクロレンズアレイを作製すると、主として基板S上に付着したごみがマイクロマスクとなって作用し、基板Sの表面にクレーターのような異常穴が形成される場合がある。この場合、エッチング初期には高いバイアス電圧を印加して基板Sをエッチングし、次いでより低いバイアス電圧を印加して基板Sをエッチングすれば、上記異常穴の発生は抑制できる。しかし、エッチング初期に高いバイアス電圧を基板に印加しただけでは、所謂サブトレンチが形成されることがあるので、このサブトレンチの形成を抑える工夫をする必要がある。
そこで、本発明者らは、エッチング工程を、フォトレジスト層で覆われた基板Sに高いバイアス電圧を印加してエッチングする第一工程と、この基板Sへ印加するバイアス電圧を第一工程より低下させてエッチングする第二工程とに分けると共に、第一工程においては、CxFy(ただし、x=2〜5であり、y=4〜12であり、x/y≧0.4である)を添加ガスとして含むフロロカーボンガスをプラズマ雰囲気で導入し、また、第二工程においては、CxFy(ただし、x=1〜3であり、y=4〜8であり、x/y<0.4である)を添加ガスとして含むフロロカーボンガスをプラズマ雰囲気で導入し、そして第一工程から第二工程に移行するとき、プラズマ放電を継続した状態でバイアス電力と共にガス種も変更してエッチングすることとした。
エッチング初期である第一工程は、基板表面を平坦化・平滑化することを目的とするエッチングであるため、この工程では、対レジスト選択性のよい添加ガスを含むエッチングガスを用い、比較的短時間のエッチング(例えば、2〜5分)を行う。2分未満であると目的とするエッチングができず、また、5分を超えてエッチングすると基板表面がエッチングされ過ぎ、目的とする形状の制御ができないという問題がある。
この場合、第一工程の添加ガスとしては、上記したように、CxFy(ただし、x=2〜5であり、y=4〜12であり、x/y≧0.4である)で示されるC、C、C、C10、C10、C12、C、C、C、及びCから選ばれた少なくとも一種を用い、また、第一工程よりも低いバイアス電圧を印加してエッチングする第二工程の添加ガスとしては、CxFy(ただし、x=1〜3であり、y=4〜8であり、x/y<0.4である)で示されるCF、C、及びCのようなガスを用いる。第一工程及び第二工程におけるエッチングガスが上記のような添加ガスを含んでいれば、残りのフロロカーボンガスには特に制限はない。即ち、第一工程におけるエッチングガスは、この工程の上記添加ガスと第二工程の添加ガスとの混合ガスであっても良いし、この添加ガスとその他のフロロカーボンガスとの混合ガスであっても良い。また、第二工程におけるエッチングガスは、この工程の上記添加ガスと第一工程の添加ガスとの混合ガスであっても良いし、この添加ガスとその他のフロロカーボンガスとの混合ガスであっても良い。例えば、第一工程でのエッチングガスが、CとC又はCFとの混合ガスであり、第二工程でのエッチングガスが、CFとC又はCとの混合ガスであってもよい。
また、前記エッチングガスに、対レジスト選択比の制御のためにO等のような酸素含有ガスを添加することがが望ましい。この場合、総流量に対して35%以下の流量で酸素含有ガスを添加すれば良い。この範囲を超えて酸素含有ガスを添加すると、所望のマイクロレンズが得られ難いという不具合が生じる。この酸素含有ガスとしては特に制限はなく、エッチングの際に通常用いられるものであればよい。
本発明におけるエッチングガスとして、フロロカーボンガスに酸素含有ガスを添加したものを使用する場合、第一工程で導入するエッチングガス中の添加ガスの割合は、総流量基準で5.5〜33.3%程度であることが望ましい。この添加ガスの添加量が5.5%未満であると、高バイアスを印加した場合にサブトレンチが発生してしまい、このサブトレンチを抑制しながら基板表面の平滑加工を行うことができず、また、33.3%を超えると堆積が強く起こりすぎて基板表面の平滑加工を行うことができない。
上記したように、第一工程で高バイアス電圧を基板に印加してエッチングすることで、異常穴の発生を抑制できると共に、第一工程で上記した添加ガスを含むエッチングガスを用いることで、高いバイアス電圧を印加して基板をエッチングする場合、レジストパターンの側壁の下側に位置する基板のエッチング加工面に堆積層が形成されるようになり、局所的なエッチング速度の上昇が抑制され、その結果、サブトレンチの発生が防止される。これは、マスクパターンが球面状であっても、他の形状であっても同じである。
この場合、Cの数が2より小さいフロロカーボンガスを添加ガスとして用いると、レジストパターンの側壁の下側に位置するガラス基板Sのエッチング加工面に堆積層を効果的に形成することができず、Cの数が5を超えるフロロカーボンガスを添加ガスとして用いると、堆積が強く起こり過ぎ、基板に対して所望のエッチングをすることができない。
第一工程での基板電極に接続された高周波電源の出力、即ち、バイアス電圧は、−500〜−900Vの範囲に設定され、第二工程でのこの高周波電源の出力、即ち、バイアス電圧は、−50〜−400Vの範囲に設定される。この範囲を外れると、基板表面における異常穴の発生が抑制できず、サブトレンチの発生も抑制できないという問題がある。この場合、プラズマ発生用高周波アンテナコイルに接続された高周波電源の出力(アンテナ電力)は、0.8〜1.2kWの範囲、好ましくは1kWに設定され、第二工程でのこの高周波電源の出力は、1〜1.5kWの範囲、好ましくは1.2kWに設定される。真空チャンバ内の作動圧力は、第一工程及び第二工程とも、0.5Pa以下の圧力に設定する。
また、図2に示すように、第一工程から第二工程に移行する際に、プラズマ放電を継続した状態に保持するために、所定の移行時間(t1)内において、エッチングガスの切換え、バイアス電圧用の高周波電源の出力の切換えを行うようにした。これにより、シースに漂う負に荷電した微粒子の基板への落下、付着を防止できるという効果が得られる。
上記においては、一層構造について説明したが、レジストの濡れ性や密着性を改善するための層を設けた2層構造膜の上に形成されたレジスト形状を転写する場合も本発明のドライエッチング方法は適用できる。このような濡れ性や密着性を改善するための層のエッチング速度は下層のガラス層よりも大きいため、レジスト形状をガラス基板へ転写する場合、ガラス層だけで目的物(例えば、マイクロレンズ)を形成する時よりも、サブトレンチが発生しやすく、また、一旦発生したサブトレンチは下層のガラス層に転写されたままエッチングが進行する。従って、濡れ性、密着性改善膜の設けられた多層構造の基板をエッチングする場合には、サブトレンチを発生させないエッチング方法が必要になるが、本発明のエッチング方法は、この問題をも解決することができる。
まず、石英ガラス基板S上に、スピンコータによりレジストを塗布し、フォトリソグラフィ工程でレジストパターンを形成した。レジストしては、TDUR−P036を使用し、レジスト層の厚さを約500nmとした。
次に、図1に示すエッチング装置1を用いて上記基板のエッチングを行った。この場合、第一工程でのエッチングガスとして、C、C及びO(流量:50:10:30(sccm)とした)の混合ガスを用い、このエッチングガスを90sccmのガス流量で真空チャンバ2内に導入した。
第一工程では、真空チャンバ2内の作動圧力を0.4Paに設定し、プラズマ発生用高周波アンテナコイル9に接続した高周波電源10の出力を1000W、基板電極11に接続した高周波電源13の出力を300W(バイアス電圧500V)に設定し、エッチング初期に2分間、表面が平滑となるまで基板Sをエッチングした。
引き続き、プラズマ放電状態を継続した状態で、第一工程のエッチングガスを、C、CF及びO(流量:50:10:30(sccm)とした)の混合ガスに変更し、このエッチングガスを90sccmのガス流量で真空チャンバ2内に導入した。
第二工程では、真空チャンバ2内の作動圧力を0.4Paに設定し、基板電極11に接続した高周波電源13の出力を50W(バイアス電圧−150V)、プラズマ発生用高周波アンテナコイル9に接続した高周波電源10の出力を1.2kWに設定し、5分間、さらに石英ガラス基板Sをエッチングした。
図3(a)〜3(c)は、上記プロセス条件で石英ガラス基板Sをエッチングしてマイクロレンズアレイを作製したときの基板表面のSEM写真である。これによれば、異常穴やサブトレンチを生じることなく、レジストパターンを転写させて石英ガラス基板Sをエッチングでき、表面凸状のレンズ部分相互の間が平滑にエッチング加工できたことが判る。
(比較例1)
図1に示すエッチング装置1を用いて、実施例1と同様に作製した石英ガラス基板Sを二工程に分けてエッチングした。この場合、第一工程、第二工程とも、エッチングガスとして、C及びCF(C:CF=30:90sccm)の混合ガスを用い、このエッチングガスを120sccmのガス流量で真空チャンバ2内に導入した。
第一工程では、真空チャンバ2内の作動圧力を0.4Paに設定し、プラズマ発生用高周波アンテナコイル9に接続した高周波電源10の出力を1000W、基板電極11に接続した高周波電源13の出力を300W(バイアス電圧−900V)に設定し、エッチング初期に2分間、フォトレジストで覆われた石英ガラス基板Sをエッチングした。
引き続き、プラズマ放電状態を継続した状態で、第一工程のエッチングガスと同じ混合ガスを用い、このエッチングガスを90sccmのガス流量で真空チャンバ2内に導入した。この第二工程では、真空チャンバ2内の作動圧力を0.4Paに設定し、基板電極11に接続した高周波電源13の出力を50W(バイアス電圧−150V)、プラズマ発生用高周波アンテナコイル9に接続した高周波電源10の出力を1200Wに設定し、28分間、さらに石英ガラス基板Sをエッチングした。
上記条件で石英ガラス基板Sをエッチングしてマイクロレンズアレイを作製したときの基板表面のSEM写真によれば、異常穴の発生は抑制できているものの、サブトレンチが発生していた。
本発明によれば、基板にバイアス電圧を印加してエッチングする第一工程と、第一工程より低いバイアス電圧に変更してエッチングする第二工程とからなるプラズマエッチング方法において、第一工程及び第二工程におけるエッチングガスとして特定の添加ガスを含むフロロカーボンガスを用い、第一工程で基板表面を平滑化した後に第二工程へ移行する際に、プラズマ放電を継続した状態でバイアス電圧、エッチングガスを変更しているので、基板表面における異常穴の発生を抑制できると共に、局所的なエッチング速度の上昇が抑制され、その結果、サブトレンチの発生が防止され、基板を平滑にエッチング加工できる。そのため、本発明のエッチング方法は、例えば液晶表示素子に用いるマイクロレンズアレイ等を作製する分野に適用可能である。
本発明のエッチング方法を実施するプラズマエッチング装置を概略的に示す構成図。 第一工程と第二工程とのエッチングガス及びバイアスパワーの切換えを説明するための図。 (a)〜(c)は、本発明の方法で石英ガラス基板をエッチングしたときの基板表面のSEM写真。 従来法により石英ガラス基板をエッチングしたときのサブトレンチの発生を説明するための模式図。
符号の説明
1 エッチング装置 2 真空チャンバ
3 プラズマ発生室 4 基板電極部
6、7、8 磁場コイル 9 高周波アンテナコイル
10 高周波電源 11 基板電極
13 高周波電源

Claims (8)

  1. 真空チャンバ内へ、エッチングガスとしてフロロカーボンガスをプラズマ雰囲気で導入して、レジストマスクで覆われたガラス基板にバイアス電圧を印加してエッチングする第一工程と、この基板へのバイアス電圧を第一工程より低い電圧に変更してエッチングする第二工程とを含むドライエッチング方法において、該第一工程で導入するエッチングガスとして、CxFy(ただし、x=2〜5であり、y=4〜12であり、x/y≧0.4である)を添加ガスとして含むフロロカーボンガスを用い、該第二工程で導入するエッチングガスとして、CxFy(ただし、x=1〜3であり、y=4〜8であり、x/y<0.4である)を添加ガスとして含むフロロカーボンガスを用いてエッチングを行うことを特徴とするガラス基板のドライエッチング方法。
  2. 前記第一工程でガラス基板表面を平滑化した後に第二工程へ移行し、その際に、プラズマ放電を継続した状態でバイアス電圧を変更すると共に、エッチングガスを変更することを特徴とする請求項1記載のガラス基板のドライエッチング方法。
  3. 前記第一工程で用いる添加ガスが、C、C、C、C10、C10、C12、C、C、C、及びCから選ばれた少なくとも一種のフロロカーボンガスであり、前記第二工程で用いる添加ガスが、CF、C、及びCから選ばれた少なくとも一種のフロロカーボンガスであることを特徴とする請求項1又は2記載のガラス基板のドライエッチング方法。
  4. 前記ガラス基板が石英ガラスからなる基板であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガラス基板のドライエッチング方法。
  5. ガラス基板表面に、その形状がほぼ球面の一部をなす複数の凸部が配列してなり、これら凸部が、該基板表面を請求項1〜4のいずれかに記載のドライエッチング方法に従ってプラズマエッチングして得られたものであることを特徴とするマイクロレンズアレイ。
  6. 前記ガラス基板が石英ガラスからなる基板であることを特徴とする請求項5記載のマイクロレンズアレイ。
  7. 真空チャンバ内へ、エッチングガスとしてフロロカーボンガスをプラズマ雰囲気で導入して、レジストマスクで覆われたガラス基板にバイアス電圧を印加してエッチングする第一工程と、この基板へのバイアス電圧を第一工程より低い電圧に変更してエッチングする第二工程とを含むドライエッチング方法により基板表面をエッチングし、該基板表面に、その形状がほぼ球面の一部をなす複数の凸部が配列するマイクロレンズアレイを作製する方法において、該第一工程で導入するエッチングガスとしてCxFy(ただし、x=2〜5であり、y=4〜12であり、x/y≧0.4である)を添加ガスとして含むフロロカーボンガスを用い、該第二工程で導入するエッチングガスとしてCxFy(ただし、x=1〜3であり、y=4〜8であり、x/y<0.4である)を添加ガスとして含むフロロカーボンガスを用い、該第一工程で該基板表面を平滑化した後に第二工程へ移行し、その際に、プラズマ放電を継続した状態でバイアス電圧を変更すると共に、エッチングガスを変更することを特徴とするマイクロレンズアレイの作製方法。
  8. 前記ガラス基板が石英ガラスからなる基板であることを特徴とする請求項7記載のマイクロレンズアレイの作製方法。
JP2004118002A 2004-04-13 2004-04-13 ドライエッチング方法並びにマイクロレンズアレイ及びその作製方法 Expired - Fee Related JP4399310B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004118002A JP4399310B2 (ja) 2004-04-13 2004-04-13 ドライエッチング方法並びにマイクロレンズアレイ及びその作製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004118002A JP4399310B2 (ja) 2004-04-13 2004-04-13 ドライエッチング方法並びにマイクロレンズアレイ及びその作製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005298283A true JP2005298283A (ja) 2005-10-27
JP4399310B2 JP4399310B2 (ja) 2010-01-13

Family

ID=35330285

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004118002A Expired - Fee Related JP4399310B2 (ja) 2004-04-13 2004-04-13 ドライエッチング方法並びにマイクロレンズアレイ及びその作製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4399310B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008088017A (ja) * 2006-10-02 2008-04-17 Ulvac Japan Ltd ガラス基板のエッチング方法
WO2009154173A1 (ja) 2008-06-17 2009-12-23 株式会社アルバック 多段型基板の製造方法
JP2010094029A (ja) * 2008-10-14 2010-04-30 Ulvac Japan Ltd 表面修飾基板、表面修飾基板の製造方法及び表面修飾基板の製造システム
JP2011140441A (ja) * 2011-04-01 2011-07-21 Ulvac Japan Ltd ガラス基板のエッチング方法
JP2014029524A (ja) * 2012-07-04 2014-02-13 Fujifilm Corp マイクロレンズの製造方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002284545A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Ulvac Japan Ltd ドライエッチング法
JP2002321941A (ja) * 2001-04-20 2002-11-08 Sony Corp 光学素子の製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002284545A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Ulvac Japan Ltd ドライエッチング法
JP2002321941A (ja) * 2001-04-20 2002-11-08 Sony Corp 光学素子の製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008088017A (ja) * 2006-10-02 2008-04-17 Ulvac Japan Ltd ガラス基板のエッチング方法
WO2009154173A1 (ja) 2008-06-17 2009-12-23 株式会社アルバック 多段型基板の製造方法
JP2010094029A (ja) * 2008-10-14 2010-04-30 Ulvac Japan Ltd 表面修飾基板、表面修飾基板の製造方法及び表面修飾基板の製造システム
JP2011140441A (ja) * 2011-04-01 2011-07-21 Ulvac Japan Ltd ガラス基板のエッチング方法
JP2014029524A (ja) * 2012-07-04 2014-02-13 Fujifilm Corp マイクロレンズの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4399310B2 (ja) 2010-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102262750B1 (ko) 플라스마 처리 방법 및 플라스마 처리 장치
US9425058B2 (en) Simplified litho-etch-litho-etch process
JP5642001B2 (ja) プラズマエッチング方法
JP4652140B2 (ja) プラズマエッチング方法、制御プログラム、コンピュータ記憶媒体
JP5214596B2 (ja) プラズマ処理システムのマスクアンダーカットおよびノッチを最小化する方法
JP2008166839A (ja) プラズマ処理方法
WO2003007357A1 (fr) Procede de gravure a sec
US20220051904A1 (en) Etching method
JP2000133638A (ja) プラズマエッチング方法およびプラズマエッチング装置
JPH03159235A (ja) エッチング方法
TWI446439B (zh) 電漿處理方法
JP2011049360A (ja) プラズマエッチング方法
JP4351806B2 (ja) フォトレジストマスクを使用してエッチングするための改良技術
JP2014107520A (ja) プラズマエッチング方法
KR101810970B1 (ko) 에칭 방법 및 에칭 처리 장치
JP4399310B2 (ja) ドライエッチング方法並びにマイクロレンズアレイ及びその作製方法
JP2006032908A (ja) 半導体装置の製造方法
JP4237317B2 (ja) プラズマ処理装置
JP2010030155A (ja) モールドの製造方法
JP2007189153A (ja) 半導体装置の製造方法
TW201729286A (zh) 蝕刻方法
TW201729285A (zh) 蝕刻方法
JP2006078953A (ja) ハーフトーン型位相シフトマスク及びその製造法
JP5171091B2 (ja) プラズマ処理方法
JP4979430B2 (ja) プラズマエッチング方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070219

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20081216

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20081216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090224

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090427

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090526

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090824

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20090902

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091013

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091026

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121030

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4399310

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121030

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131030

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees