JP2002284545A - ドライエッチング法 - Google Patents
ドライエッチング法Info
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Abstract
ことなく、平滑にエッチングを行うことができるプラズ
マエッチング法を提供する。 【解決手段】フッ化炭素ガスを低圧下での放電によりプ
ラズマ状態にし、発生したイオンや中性ラジカル等の活
性種とガラス基板材料との反応により基板をエッチング
する方法において、エッチングガスとしてC3F8/C
F4混合ガスを使用し、エッチング初期に−500V〜
−900Vの高バイアス電圧を基板に印加することによ
り初期エッチングを行う。
Description
MEMS等に使用されるガラス基板の微細加工に用いら
れ得るドライエッチング法に関するものである。
バイオMEMS(Micro Electro Mechanical System)
等の製作への応用が注目されている。光導波路は、通
常、石英系ガラス基板に深さ5μm〜50μm、幅5μ
m〜15μm程度に形成され、光ファイバ通信の構成要
素として例えば光合成・分波器に応用されている。バイ
オMEMSは、石英系ガラス基板に深さ10μm〜20
μm、幅数μm〜10μm程度のマイクロキャピラリー
を形成し、患者の微量血液からその患者の健康状態を評
価するのに用いられる測定・分析機器の構成要素として
応用されている。
セスでは、エッチングする深さは深くても1μm程度で
あるが、光導波路やバイオMEMSでは、深さ20μm
以上のエッチングが行われる。1μm程度の深さのエッ
チングでは観察されなかった異常穴形状がガラス基板の
表面に生じることがわかった。
スク2を被せて深さ2〜3μmエッチングした場合と深
さ10〜20μmエッチングした場合とを模式図で示
す。この図からわかるように深くエッチングすると表面
に穴3が形成される。実際には、2〜5μmの深さまで
のエッチングではさほど困難ではないが、それ以上の深
さになると凹凸がでてくる。
における異常形状の穴は、光導波路では壁面の平滑性が
阻害され、光の散乱を生じさせることになり、一方、バ
イオMEMSでは、例えば試料液中のリンパ球を電気泳
動で分離する際に流路に乱れを生じさせことになり、い
ずれも問題となっている。
察すると、図2に示すように、石英基板1上にμm台の
マスク2をもうけて深堀エッチングをする場合に、エッ
チングの初期段階は図2のA、B、Cに示すように進
み、次第にμm台のマスク2は後退して行き、すなわち
マスクパターンの肩部デーパーをもつファセットが生じ
る。そしてエッチング中にパターン側面で反射されたイ
オンや電子による負電荷が溜まることなどにより図2の
Dで示すようにパターン周辺に溝(トレンチ)4が形成
される。そして図2のEに示すようにファセット角度を
保ちながらエッチングは横方向に進み、逆マイクロロー
ディングによる切れ込み5が発生し、そしてついには図
2のFに示すように穴6が形成されることがわかった。
カニズムを解明するため磁気中性線放電(NLD)プラ
ズマを利用したエッチング法を用いて石英基板のエッチ
ングプロセスにおける種々のファクタに関して実験研究
を重ねてきた。
ズマを利用したエッチング装置を使用し、磁気中性線放
電出力を800Wとし、ガスはC3F8/CF4を使用
し、基板電極に印加するバイアス電圧(Vdc)を−5
00Vとし、ガスの流量をC 3F8/CF4=30/9
0sccmとして、エッチングチャンバー内の圧力を
1.5mTorr、2.0mTorr、3.0mTorrと変えた場合
の穴の形成の圧力依存性について示す。この図から圧力
を変えても穴の形成には直接関係ないことが分かる。
ズマを利用したエッチング装置を使用し、磁気中性線放
電出力を800Wとし、ガスはC3F8/CF4を使用
し、基板電極に印加するバイアス電圧(Vdc)を−3
10Vとし、ガスの流量をC 3F8/CF4=30/9
0sccmとし、エッチングチャンバー内の圧力を3.
0mTorrとして、エッチング深さを変えた場合の穴の形
成状態を示す。エッチング深さが8.4μmから9.1
μmと深くなると、穴径が拡大していることが認められ
る。穴の生成とエッチング深さとの関係の測定結果を図
5のグラフに示す。
ズマを利用したエッチング装置を使用し、磁気中性線放
電出力を800Wとし、ガスはC3F8/CF4を使用
し、基板電極に印加するバイアス電圧(Vdc)を−5
00Vとし、ガスの流量をC 3F8/CF4=30/9
0sccmとし、エッチングを30分連続して行った場
合と3分エッチングしたら30秒休止を繰り返して総時
間30分間欠エッチングした場合の穴の生成状態を示
す。
ズマを利用したエッチング装置を使用し、磁気中性線放
電出力を800Wとし、ガスはC3F8/CF4を使用
し、ガスの流量をC3F8/CF4=30/90scc
mとし、エッチングチャンバー内の圧力を3.0mTorr
として、基板電極に印加するバイアス電圧(Vdc)を
変えた場合の穴の形成状態を示す。バイアス電圧(Vd
c)が−310Vの場合に比べて−500V、−940
Vと高くなるにつれて穴の生成が少なくなっていること
が分かる。
4の濃度を0%から100%まで変化させて穴の発生個
数を測定した結果を平均値で示している。また、図9に
はエッチング形状のCF4ガス濃度依存性を示す。
エッチング時間を変えて種々の段差をもつ試料を用意
し、それら試料に対して厚さ0.2μmのCrマスクの
大きさ(幅)を変えて40分間エッチングした時のエッ
チング結果を示す。段差部の高さが55nmではCrマ
スクの大きさ(幅)0.11μm〜4.00μmの全て
について平坦にエッチングされているが、段差部の高さ
が167nm、333nmになると、平坦にエッチング
されずに、底が平坦な凹みになり、しかもCrマスクの
大きさ(幅)が大きくなると、凹形状の底に三角錐が残
り、さらに段差部の高さが1000nm以上になると、
中心に針状に残ったり穴の形状になることが分かった。
高周波自己バイアス電圧(Vdc)が異常穴の形成に大
きく関係しており、初期エッチングを工夫することによ
り異常穴が形成されないことを見出した。また化学的に
活性なガスの総流量に対するフッ化炭素系ガスの濃度を
設定することによりエッチングの選択比を制御でき垂直
形状を改善できることを見出した。
る高周波自己バイアス電圧(Vdc)を制御することに
より異常形状の穴の形成を防止できるプラズマエッチン
グ法を提供することを目的としている。
めに、本発明によれば、フッ化炭素ガスを低圧下での放
電によりプラズマ状態にし、発生したイオンや中性ラジ
カル等の活性種とガラス基板材料との反応により基板を
エッチングする方法において、エッチング初期に−50
0V〜−900Vの高バイアス電圧を基板に印加するこ
とにより初期エッチングを行うことを特徴としている。
ては、好ましくは、フッ化炭素ガス1(例えば、C3F8)
に別のフッ化炭素系ガス2(例えば、CF4)が添加され
得る。この場合、エッチング特性の選択比を最大にして
垂直形状を改善するために、フッ化炭素ガス1に添加す
るフッ化炭素系ガス2の濃度は69%以上され得る。
逆マイクロローディングを抑えるように制御され得る。
特徴においては、エッチングに先立って、基板を希ガス
でスパッタリングすることにより、 基板表面の異物や
変質層が除去される。
3を参照して本発明の実施の形態について説明する。
って石英基板をエッチングした場合の基板の表面状態を
示す。この実施の形態においては、磁気中性線放電(N
LD)プラズマを利用したエッチング装置を使用し、磁
気中性線放電出力を800Wとし、ガスはC3F8/C
F4を使用し、ガスの流量はC3F8/CF4=30/
90sccmとし、エッチングチャンバー内の圧力を
2.0mTorrとした。基板電極に印加するバイアス電圧
(Vdc)はエッチング初期の2分間−850Vに設定
し、その後28分間−500Vに設定した。その結果、
エッチングは穴の発生を伴うことなく行うことができ、
被エッチング部位の表面は平滑であった。
て石英基板をエッチングした場合の基板の表面状態を示
す。この実施の形態においては、図11に示す実施の形
態の場合と同様に磁気中性線放電(NLD)プラズマを
利用したエッチング装置を使用し、磁気中性線放電出力
を800Wとし、ガスはC3F8/CF4を使用し、ガ
スの流量はC3F8/CF4=30/90sccmとし
た。エッチングチャンバー内の圧力は20.0mTorrと
し、基板電極に印加するバイアス電圧(Vdc)はエッ
チング初期の2分間−900Vに設定し、その後30分
間−500Vに設定した。その結果、この場合もエッチ
ングは穴の発生を伴うことなく行うことができ、被エッ
チング部位の表面は平滑であった。
の結果基板表面に付着している異物や変質層の存在も関
係していると認められたので、エッチング前に、基板を
Ar、Heなどの基板を希ガスでスパッタリングすると
いう前処理を施すのが有効である。
係において逆ローディングが大きいと、基板表面におけ
る穴の生成につながると認められるので、逆ローディン
グを抑えるために、ガスの流量を絞り、圧力を上げるな
どのエッチング条件を制御するのも有効である。
チングする場合について説明してきたが、当然他のガラ
ス系基板にも適用できる。また、本発明の方法を実施す
るのに磁気中性線放電プラズマを利用した例を説明して
きたが、本発明は他のドライエッチング技術を用いても
実施可能である。
ば、フッ化炭素ガスを低圧下での放電によりプラズマ状
態にし、発生したイオンや中性ラジカル等の活性種とガ
ラス基板材料との反応により基板をエッチングする方法
において、 エッチング初期に−500V〜−900V
の高バイアス電圧を基板に印加することにより、深さ2
0μm以上のエッチングを行う場合でも、基板表面に穴
を生成することなく、平滑にエッチングを行うことがで
きる。その結果、壁面の平滑性が要求される光導波路や
バイオMEMS等に使用されるガラス基板の微細加工に
十分対応できる有用な方法を提供することができる。
炭素ガス2(例えば、C3F8とCF4)を混合することによ
りエッチングの高い選択比か得られ、特にフッ化炭素系
ガス2の濃度を69%以上にした場合には垂直形状のエ
ッチングが得られる。
のエッチングに先立って基板を希ガスでスパッタリング
して、基板表面の異物や変質層を除去することにより、
基板表面における穴の生成要因の一つを削除できるの
で、より確実に穴の生成なしに深さ20μm以上のエッ
チングを行うことができるようになる。
成の有無を示す模式図。
穴の生成メカニズムを説明する図。
穴の生成の圧力依存性を示す図。
生成状態を示すの圧力依存性を示す図。
を示すグラフ。
ッチングした場合の穴の生成状態を示す図。
穴の生成数とバイアス電圧依存性を示すグラフ。
穴の生成数のCF4の濃度依存性を示すグラフ。
グラフ。
関係を示す表。
をエッチングした場合の基板の表面状態を示す図。
エッチングした場合の基板の表面状態を示す図。
Claims (6)
- 【請求項1】フッ化炭素ガスを減圧下での放電によりプ
ラズマ状態にし、発生したイオンや中性ラジカル等の活
性種とガラス基板材料との反応により基板をエッチング
する方法において、エッチング初期に−500Vから−
900Vの高バイアス電圧を基板に印加することを特徴
とするプラズマエッチング法。 - 【請求項2】上記フッ化炭素ガスが2種類以上のフッ化
炭素ガスを混合して用いることを特徴とする請求項1に
記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項3】フッ化炭素ガス1に添加するフッ化炭素系
ガス2の濃度を69%以上にすることを特徴とする請求
項2に記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項4】逆マイクロローディングを抑えるようにフ
ッ化炭素ガスの流量を制御することを特徴とする請求項
1に記載のプラズマエッチング法。 - 【請求項5】フッ化炭素ガスを低圧下での放電によりプ
ラズマ状態にし、発生したイオンや中性ラジカル等の活
性種とガラス基板材料との反応により基板をエッチング
する方法において、基板を希ガスでスパッタリングし
て、基板表面の異物や変質層を除去し、エッチング初期
には−500V〜−900Vの高バイアス電圧を基板に
印加してエッチングを実施することを特徴とするプラズ
マエッチング法。 - 【請求項6】上記フッ化炭素ガスが2種類以上のフッ化
炭素ガスを混合することを特徴とする請求項5に記載の
プラズマエッチング法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001090852A JP4568445B2 (ja) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | ドライエッチング法 |
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JP2001090852A JP4568445B2 (ja) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | ドライエッチング法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2002284545A true JP2002284545A (ja) | 2002-10-03 |
JP4568445B2 JP4568445B2 (ja) | 2010-10-27 |
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Family Applications (1)
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- 2001-03-27 JP JP2001090852A patent/JP4568445B2/ja not_active Expired - Lifetime
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