JP2005295962A - 食品添加剤、香粧品添加剤、飲食品、香粧品、飼料、及びこれらの製造方法 - Google Patents

食品添加剤、香粧品添加剤、飲食品、香粧品、飼料、及びこれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 風香味を阻害する物質を効果的に除去する食品添加物、香粧品添加物等を提供する。
【解決手段】 シリカゲルを含有することを特徴とする食品添加剤、香粧品添加剤、飲食品、香粧品及び飼料。好ましくは、上記シリカゲルが、下記(a)〜(g)を満たすシリカゲルであること。
(a)細孔容積が0.05ml/g以上、3.0ml/g以下。
(b)比表面積が100m2/g以上、1500m2/g以下。
(c)細孔の最頻直径(Dmax)が35nm未満。
(d)直径がDmax±20%の範囲内にある細孔の総容積が、全細孔の総容積の50%以
上。
(e)非晶質である。
(f)金属不純物の総含有率が500ppm以下。
(g)固体Si−NMRでのQ4ピークの ケミカルシフトをδ(ppm)とした場合に、δが下記式(I)を満足する 。
−0.0705×(Dmax)−110.36>δ ・・・式(I)
【選択図】 なし

Description

本発明は風香味の良い食品添加剤、香粧品添加剤、飲食品、香粧品、飼料及びこれらの製造方法に関し、更に詳しくは、風香味を阻害する物質を除去するシリカゲルを含有する食品添加剤、香粧品添加剤、飲食品、香粧品、飼料及び該シリカゲルにより処理する工程を含む食品添加剤、香粧品添加剤、飲食品、香粧品、飼料の製造方法に関する。
飲食品、飼料等の風香味は、人間や家畜等の食欲を増進させる点で、香粧品の風香は、使用感の向上の点でいずれも重要な因子であり、それぞれの分野において、風香味の改善は必須の課題である。
風香味の改善方法として、従来は香料等のマスキング剤を予め食品中に配合させておき、食品の風香味を阻害する渋みや苦みを低減する方法が知られていた。例えば特許文献1には野菜ジュース等の青臭みをマスキングする技術が開示されている。
また、その他に消臭を目的とした、真空水蒸気蒸留、分子蒸留により、効率的に有臭成分を留去するための種々の装置、条件等や(特許文献2)、合成樹脂、活性炭等の吸着材を用いた脱臭剤が知られている(特許文献3〜5)。
特開昭59−11156号公報 米国特許第2,132,437号 特開平3−265606号公報 特開昭60−156756号公報 特開平2−80050号
しかし、上記の従来技術にはそれぞれ課題があった。
即ち、マスキング剤は渋みや苦味を低減させたり酸味を和らげる点で一定の効果があるものの、食品が本来有する味を向上させる点では有効ではなかった。
また、水蒸気蒸留等による脱臭は、乳化剤を含んだ飲食品等の脱臭に用いると、加熱による褐変、乳化剤の組成の変化による機能低下等の問題がある上、高粘度に起因する対流不十分によって脱臭の効率が悪化したり、減圧時に発泡が生ずる等、その取扱いも容易ではなかった。
また、従来の脱臭剤は脱臭成分を吸着する分子の大きさに対する選択の幅が狭く、対象となる飲食品、香粧品によっては効果的な脱臭効果を期待できない場合があった。一方、担体の吸着性能を制御するための高機能化にはコストのかかる場合が多かった。
さらに、脱臭剤処理して得られた食品は、精製直後はほぼ無味無臭であるが、保存期間中に再び有臭成分が生成し、いわゆるもどり臭を生ずるため、長期の流通保存期間を要する油脂含有食品には利用することができなかった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、飲食品、香粧品、飼料等の風香味を阻害する物質を効果的に除去する食品添加物及び香粧品添加物等を提供することにある。
そこで、本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、吸着剤であるシリ
カゲルを食品に添加、又は処理することによって、上記課題が効果的に解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。 さらに、飲食品、香粧品、飼料に適した、生産が
容易且つ安価であり、吸着成分の種類やその分子の大きさに対する選択の幅が広く、これらを多量に吸着可能である優れた吸着剤であるシリカゲルが上記課題が効果的に解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の(1)〜(3)をその要旨とする。
(1)シリカゲルを含有することを特徴とする食品添加剤、香粧品添加剤、飲食品、香粧品、又は飼料(以下、任意に「第1の本発明」と称することがある。)。
(2)(1)のシリカゲルが、下記(a)〜(g)を満たすシリカゲルである上記(1)の食品添加剤、香粧品添加剤、飲食品、香粧品、又は飼料(以下、任意に「第2の本発明」と称することがある。)。
(a)細孔容積が0.05ml/g以上、3.0ml/g以下。
(b)比表面積が100m2/g以上、1500m2/g以下。
(c)細孔の最頻直径(Dmax)が35nm未満。
(d)直径がDmax±20%の範囲内にある細孔の総容積が、全細孔の総容積の50%以
上。
(e)非晶質である。
(f)金属不純物の総含有率が500ppm以下。
(g)固体Si−NMRでのQ4ピークの ケミカルシフトをδ(ppm)とした場合に、δが下記式(I)を満足する 。
−0.0705×(Dmax)−110.36>δ ・・・式(I)
(3)食品添加剤、香粧品添加剤、飲食品、香粧品、飼料の製造方法であって、該食品添加剤、香粧品添加剤、飲食品、香粧品、飼料の原料のうち1以上のいずれか又は全てに上記(2)に記載のシリカゲルを接触する工程を含むことを特徴とする食品添加剤、香粧品添加剤、飲食品、香粧品、飼料の製造方法(以下、任意に「第3の本発明」と称することがある。)。
本発明の食品添加剤及び香粧品添加剤を飲食品、香粧品、飼料に添加させることにより、風香味を阻害する物質を効果的に除去し、風香味の良い飲食品、香粧品を提供することが出来る。又、本発明の飲食品、香粧品、飼料及び本発明の製造方法により製造された飲食品、香粧品、飼料は風香味が改善され、良質である。
以下、本発明を詳細に説明する。
[1]本発明に用いるシリカゲル
第1の本発明に用いるシリカゲルは、飲食品用途、香粧品用途、飼料用途に供することが出来、風香味を阻害する物質を吸着し得るものであれば、特に限定されないが、以下に示すシリカゲルは安全且つ風香味阻害物質の除去効果が優れるため好ましい(第2の本発明)。また、第3の本発明は、安全且つ風香味阻害物質の除去効果が優れるため、下記のシリカゲルが用いられることが特徴である。
以下、第2、第3の本発明に用いるシリカゲル(以下、[1]の章においてのみ、単に「本発明に用いるシリカゲル」と称する。)について説明する。
本発明に用いるシリカゲルは、細孔容積及び比表面積が以下の範囲にあることを特徴とする。具体的に、細孔容積の値は、通常0.05ml/g以上、好ましくは0.6ml/g以上、また、通常3.0ml/g以下、好ましくは2.0ml/g以下であり、比表面積の値は、通常100m2/g以上、好ましくは300m2/g以上、また、通常1500
2/g以下、好ましくは1000m2/g以下、更に好ましくは900m2/g以下の範
囲に存在する。これらの細孔容積及び比表面積の値は、窒素ガス吸脱着によるBET法で測定される。
また、本発明に用いるシリカゲルは、細孔の最頻直径Dmaxが35nm未満であること
を特徴とする。最頻直径Dmaxは、気体や液体の吸着や吸収に関する特性であり、最頻直
径Dmaxが小さいほど吸着や吸収性能が高い。従って、種々の特性の中で最頻直径Dmaxは、特に触媒担体や薬剤担体,吸着剤として使用するシリカゲルにとって重要な物性である。本発明に用いるシリカゲルの好ましい最頻直径Dmaxは、中でも20nm以下、更には
18nm以下である。また、下限は特に制限されないが、通常は1nm以上である。
なお、上記の最頻直径Dmaxは、窒素ガス吸脱着によるBET法で測定した等温脱着曲
線から、E. P. Barrett, L. G. Joyner, P. H. Haklenda, J. Amer. Chem. Soc., vol. 73, 373 (1951) に記載のBJH法により算出される細孔分布曲線をプロットして求められる。ここで、細孔分布曲線とは、微分細孔容積、すなわち、細孔直径d(nm)に対する微分窒素ガス吸着量(ΔV/Δ(logd))を言う。上記のVは、窒素ガス吸着容積を表す。
更に、本発明に用いるシリカゲルは、上記の最頻直径Dmaxの値を中心として±20%
の範囲にある細孔の総容積が、全細孔の総容積の通常50%以上、好ましくは60%以上であることを特徴とする。このことは、本発明に用いるシリカゲルが有する細孔の直径が、最頻直径Dmax付近の細孔で揃っていることを意味する。なお、上記の最頻直径Dmax±20%の範囲にある細孔の総容積について、特に上限は無いが、通常は全細孔の総容積の90%以下である。
かかる特徴に関連して、本発明に用いるシリカゲルは、上記のBJH法により算出された最頻直径Dmaxにおける微分細孔容積ΔV/Δ(logd)が、通常2ml/g以上、
特に5ml/g以上、また、通常20ml/g以下、特に12ml/g以下の範囲であることが好ましい(なお、上式において、dは細孔直径(nm)であり、Vは窒素ガス吸着容積である)。微分細孔容積ΔV/Δ(logd)が前記範囲に含まれるものは、最頻直径Dmaxの付近に揃っている細孔の絶対量が極めて多いものと言える。
加えて、本発明に用いるシリカゲルは、その三次元構造を見るに、非晶質であること、即ち、結晶性構造が認められないことを特徴とする。このことは、本発明に用いるシリカゲルをX線回折で分析した場合に、結晶性ピークが実質的に認められないことを意味する。なお、本明細書において結晶質であるシリカゲルとは、X線回折パターンで0.6nm(Units d-spacing)を越えた位置に、少なくとも一つの結晶構造のピークを示すものを
指す。結晶性構造を有するシリカゲルの例として、前述のミセルテンプレートシリカが挙げられる。非結晶質のシリカゲルは、結晶性のシリカゲルに較べて、極めて生産性に優れている。
また、本発明に用いるシリカゲルは、不純物の含有率が非常に低く、極めて高純度であることを特徴とする。具体的には、シリカゲル中に存在することでその物性に影響を与えることが知られている、アルカリ金属,アルカリ土類金属,周期表の13族,14族及び15族並びに遷移金属からなる群に属する金属元素(金属不純物)の合計の含有率が、通常500ppm以下、好ましくは100ppm以下、更に好ましくは50ppm以下、最も好ましくは30ppm以下の範囲である。このように不純物の影響が少ないことが、本発明に用いるシリカゲルが高い耐熱性や耐水性などの優れた性質を発現できる大きな要因の一つである。
更に、本発明に用いるシリカゲルは、その構造に歪みが少ないことを特徴とする。ここで、シリカゲルの構造的な歪みは、固体Si−NMR測定におけるQ4ピークのケミカル
シフトの値によって表わすことができる。以下、シリカゲルの構造的な歪みと、前記のQ4ピークのケミカルシフトの値との関連について、詳しく説明する。
本発明に用いるシリカゲルは非晶質ケイ酸の水和物であり、SiO2・nH2Oの示性式で表されるが、構造的には、Siの四面体の各頂点にOが結合され、これらのOに更にSiが結合して、ネット状に広がった構造を有する。そして、Si−O−Si−O−の繰り返し単位において、Oの一部が他の成員(例えば−H、−CH3など)で置換されている
ものもあり、一つのSiに注目した場合、下記式(A)に示す様に4個の−OSiを有するSi(Q4)や、下記式(B)に示す様に3個の−OSiを有するSi(Q3)等が存在する(下記式(A)及び(B)では、上記の四面体構造を無視し、Si−Oのネット構造を平面的に表わしている)。そして、固体Si−NMR測定において、上記の各Siに基づくピークは、順にQ4ピーク、Q3ピーク、・・と呼ばれる。
Figure 2005295962
本発明に用いるシリカゲルは、上記のQ4ピークのケミカルシフトをδ(ppm)とし
た場合に、δが下記式(I)を満足することを特徴とする。
−0.0705×Dmax−110.36>δ ・・・式(I)
従来のシリカゲルでは、上記のQ4ピークのケミカルシフトの値δは、上記式(I)の
左辺に基づいて計算した値よりも、一般に大きくなる。よって、本発明に用いるシリカゲルは、従来のシリカゲルに比べて、Q4ピークのケミカルシフトがより小さな値を有する
ことになる。これは、本発明に用いるシリカゲルにおいて、Q4ピークのケミカルシフト
がより高磁場に存在するということに他ならず、ひいては、Siに対して2個の−OSiで表される結合角がより均質であり、構造的な歪みがより少ないことを意味している。
本発明に用いるシリカゲルにおいて、Q4ピークのケミカルシフトδは、上記式(I)
の左辺(−0.0705×Dmax−110.36)に基づき算出される値よりも、好まし
くは0.05%以上小さい値であり、更に好ましくは0.1%、特に好ましくは0.15%以上小さい値である。通常、シリカゲルのQ4ピークの最小値は−113ppmである
本発明に用いるシリカゲルが有する、優れた耐熱性や耐水性と、上記の様な構造的歪みの関係については、必ずしも明らかではないが、次の様に推定される。すなわち、シリカゲルは大きさの異なる球状粒子の集合体で構成されているが、上記の様な構造的に歪みの少ない状態においては、球状粒子全体のミクロ構造的な高度の均質性が維持されるので、その結果、優れた耐熱性や耐水性が発現されるものと考えられる。なお、Q3以下のピー
クは、Si−Oのネット構造の広がりに制限があるため、シリカゲルの構造的な歪みが現
れにくい。
上記の特徴に関連して、本発明に用いるシリカゲルは、固体Si−NMR測定によるQ4/Q3の値が、通常1.3以上、中でも1.5以上であることが好ましい。ここで、Q4
/Q3の値とは、上述したシリカゲルの繰り返し単位の中で、−OSiが3個結合したS
i(Q3)に対する−OSiが4個結合したSi(Q4)のモル比を意味する。一般に、この値が高い程、シリカゲルの熱安定性が高いことが知られており、ここから、本発明に用いるシリカゲルは、熱安定性に極めて優れていることが判る。これに対して、結晶性である前述のミセルテンプレートシリカは、Q4/Q3の値が1.3を下回ることが多く、耐熱性が低い。
なお、Q4ピークのケミカルシフト及びQ4/Q3の値は、実施例の説明において後述す
る方法を用いて固体Si−NMR測定を行ない、その結果に基づいて算出することができる。また、測定データの解析(ピーク位置の決定)は、例えば、ガウス関数を使用した波形分離解析等により、各ピークを分割して抽出する方法で行なう。
本発明に用いるシリカゲルは、従来のゾル−ゲル法とは異なり、シリコンアルコキシドを加水分解する加水分解工程と共に得られたシリカヒドロゾルを縮合する工程縮合工程を経てシリカヒドロゲルを形成する加水分解・縮合工程と、当該加水分解・縮合工程に引き続き、シリカヒドロゲルを熟成することなく水熱処理することにより、所望の物性範囲のシリカゲルを得る物性調節工程とを、ともに包含する方法で製造することができる。
本発明に用いるシリカゲルの原料として使用されるシリコンアルコキシドとしては、トリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、トリエトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等の炭素数1〜4の低級アルキル基を有するトリ又はテトラアルコキシシラン或いはそれらのオリゴマーが挙げられるが、好ましくはテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン及びそれらのオリゴマーである。以上のシリコンアルコキシドは蒸留により容易に精製し得るので、高純度のシリカゲルの原料として好適である。シリコンアルコキシド中の金属不純物の総含有量は、通常100ppm以下、中でも50ppm以下、更には30ppm以下、特に10ppm以下が好ましい。これらの金属不純物の含有率は、一般的なシリカゲル中の不純物含有率の測定法と同じ方法で測定できる。
シリコンアルコキシドの加水分解は、シリコンアルコキシド1モルに対して、通常2モル以上、好ましくは3モル以上、特に好ましくは4モル以上、また、通常20モル以下、好ましくは10モル以下、特に好ましくは8モル以下の水を用いて行なう。シリコンアルコキシドの加水分解により、シリカのヒドロゲルとアルコールとが生成する。この加水分解反応は、通常、室温から100℃程度であるが、加圧下で液相を維持することで、より高い温度で行なうことも可能である。また、加水分解時には必要に応じて、水と相溶性のあるアルコール類等の溶媒を添加してもよい。具体的には、炭素数1〜3の低級アルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトン、テトラヒドロフラン、メチルセロルブ、エチルセロルブ、メチルエチルケトン、その他の水と任意に混合できる有機溶媒を任意に用いることができるが、中でも強い酸性や塩基性を示さないものが、均一なシリカヒドロゲルを生成できる理由から好ましい。
これらの溶媒を使用しない場合、本発明に用いるシリカゲルの製造のためには、特に加水分解の際の攪拌速度が重要である。すなわち、シリコンアルコキシドと加水分解用の水は初期には分液しているため、攪拌によりエマルジョン化し、反応を促進させる。この際の攪拌速度は通常30rpm以上、好ましくは50rpm以上である。斯かる条件を満足しない場合には、本発明に用いるシリカゲルを得るのが困難になる。なお、加水分解によりアルコールが生成して液が均一液となり、発熱が収まった後には、均一なヒドロゲルを
形成させるために攪拌を停止することが好ましい。
結晶構造を有するシリカゲルは、水中熱安定性に乏しくなる傾向にあり、ゲル中に細孔を形成するのに用いられる界面活性剤等のテンプレートの存在下でシリコンアルコキシドを加水分解すると、ゲルは容易に結晶構造を含むものとなる。従って、本発明においては、界面活性剤等のテンプレートの非存在下で、即ち、これらがテンプレートとしての機能を発揮する程の量は存在しない条件下で、加水分解を行なうことが好ましい。
反応時間は、反応液組成(シリコンアルコキシドの種類や、水とのモル比)並びに反応温度に依存し、ゲル化するまでの時間が異なるので、一概には規定されない。なお、反応系に触媒として、酸,アルカリ,塩類などを添加することで加水分解を促進させることができる。しかしながら、斯かる添加物の使用は、後述するように、生成したヒドロゲルの熟成を引き起こすことになるので、本発明に用いるシリカゲルの製造においてはあまり好ましくない。
上記のシリコンアルコキシドの加水分解反応では、シリコンアルコキシドが加水分解してシリケートが生成するが、引き続いて該シリケートの縮合反応が起こり、反応液の粘度が上昇し、最終的にゲル化してシリカヒドロゲルとなる。本発明に用いるシリカゲルを製造するためには、上記の加水分解により生成したシリカのヒドロゲルの硬さが上昇しないように、実質的に熟成することなく、直ちに水熱処理を行なうことが重要である。シリコンアルコキシドを加水分解すると、軟弱なシリカのヒドロゲルが生成するが、このヒドロゲルを安定した熟成、あるいは乾燥させ、更にこれに水熱処理を施し、最終的に細孔特性の制御されたシリカゲルとする従来の方法では、本発明で規定する物性範囲のものを製造することができない。
上記にある、加水分解により生成したシリカのヒドロゲルを、実質的に熟成することなく、直ちに水熱処理を行なうということは、シリカのヒドロゲルが生成した直後の軟弱な状態が維持されたままで、次の水熱処理に供するということを意味する。シリコンアルコキシドの加水分解反応系に酸、アルカリ、塩類等を添加すること、又は該加水分解反応の温度を厳しくし過ぎることなどは、ヒドロゲルの熟成を進行させるため好ましくない。また、加水分解後の後処理における水洗,乾燥,放置などにおいて、必要以上に温度や時間をかけるべきではない。
ヒドロゲルの熟成状態を具体的に確認する手段としては、ヒドロゲルの硬度を参考にすることができる。即ち、破壊応力が、通常6MPa以下、好ましくは3MPa以下、更に好ましくは2MPa以下の柔らかい状態のヒドロゲルを水熱処理することで、本発明で規定する物性範囲のシリカゲルを得ることができる。
この水熱処理の条件としては、水の状態が液体、気体の何れでもよく、溶媒や他の気体によって希釈されていてもよいが、好ましくは液体の水が使われる。シリカのヒドロゲルに対して、通常0.1重量倍以上、好ましくは0.5重量倍以上、特に好ましくは1重量倍以上、また、通常10重量倍以下、好ましくは5重量倍以下、特に好ましくは3重量倍以下の範囲の水を加えてスラリー状とし、通常40℃以上、好ましくは50℃以上、また、通常250℃以下、好ましくは200℃以下の温度で、通常0.1時間以上、好ましくは1時間以上、また、通常100時間以下、好ましくは10時間以下の範囲で実施される。水熱処理に使用される水には、低級アルコール類、メタノール、エタノール、プロパノールや、ジメチルホルムアミド(DMF)やジメチルスルホキシド(DMSO)、その他の有機溶媒などが含まれてもよい。また、シリカゲルを膜状あるいは層状に粒子、基板、あるいは管などの基体上に形成させた材料の場合にも、この水熱処理方法は適用される。なお、加水分解反応の反応器を用い、続けて温度条件変更により水熱処理を行なうことも可能であるが、加水分解反応とその後の水熱処理とでは通常、最適条件が異なっているた
め、この方法で本発明に用いるシリカゲルを得ることは一般的に難しい。
以上の水熱処理条件において温度を高くすると、得られるシリカゲルの細孔径、細孔容積が大きくなる傾向がある。水熱処理温度としては、通常100℃以上、通常200℃以下の範囲であることが好ましい。また、処理時間とともに、得られるシリカゲルの比表面積は、一度極大に達した後、緩やかに減少する傾向がある。以上の傾向を踏まえて、所望の物性値に応じて条件を適宜選択する必要があるが、水熱処理は、シリカゲルの物性を変化させる目的なので、通常、前記の加水分解の反応条件より高温条件とすることが好ましい。
水熱処理の温度、時間を上記範囲外に設定すると、本発明に用いるシリカゲルを得ることが困難となる。例えば、水熱処理の温度が高すぎると、シリカゲルの細孔径、細孔容積が大きくなりすぎ、また、細孔分布も広がる。逆に、水熱処理の温度が低過ぎると、生成するシリカゲルは、架橋度が低く、熱安定性に乏しくなり、細孔分布にピークが発現しなくなったり、前述した固体Si−NMRにおけるQ4/Q3の値が極端に小さくなったりする。
なお、水熱処理をアンモニア水中で行なうと、純水中で行なう場合よりも低温で同様の効果が得られる。また、アンモニア水中で水熱処理すると、純水中で処理する場合と比較して、最終的に得られるシリカゲルは一般に疎水性となるが、通常30℃以上、好ましくは40℃以上、通常250℃以下、好ましくは200℃以下という比較的高温で水熱処理すると、特に疎水性が高くなる。ここでのアンモニア水のアンモニア濃度としては、好ましくは0.001%以上、特に好ましくは0.005%以上、また、好ましくは10%以下、特に好ましくは5%以下の範囲である。
水熱処理されたシリカヒドロゲルは、通常40℃以上、好ましくは60℃以上、通常200℃以下、好ましくは120℃以下で乾燥する。乾燥方法は特に限定されるものではなく、バッチ式でも連続式でもよく、且つ、常圧でも減圧下でも乾燥することができる。必要に応じ、原料のシリコンアルコキシドに由来する炭素分が含まれている場合には、通常400℃以上、600℃以下で焼成除去することができる。また、表面状態をコントロールするため、最高900℃の温度で焼成することもある。
乾燥(又は焼成)後のシリカゲルを、必要に応じて公知の各種手法により粉砕及び/又は分級することで、本発明に用いるシリカゲルを得ることができる。なお、必要に応じて、粉砕及び/又は分級後のシリカゲルを公知の各種手法により成形(例えば、球状,錠剤状,押出品,ペレット品等の形状に成形)して、これを本発明に用いるシリカゲルとして使用するのも好ましい。
本発明に用いるシリカゲルの形状は特に限定されず、粉末状、粒状、球状、微粉凝集体、微粉を用いた成形体等の各種の形状の中から、用途に応じて適宜選択することができる。例えば、本発明に用いるシリカゲルを飲食品、飼料に添加する場合は、食感としての舌のざらつき等の不快感を与えない程度に、また、香粧品に添加する場合は、肌等のざらつき等の不快感を与えない程度に、微細な粉末状とするのが好ましい。上述の粉砕,分級,成形等の有無及び条件については、選択した形状に応じて適宜決定すればよい。
本発明に用いるシリカゲルは、従来のシリカゲル等と比較して、よりシャープな細孔分布を有するとともに、その細孔径をより精密に制御することが可能である。従って、吸着剤に使用する場合に、細孔内に吸着させる各種の風香味阻害物質の分子サイズに応じて細孔径を精密に制御することができ、吸着できる成分の種類やその分子の大きさに対する選択の幅が広い。加えて、細孔特性等の品質再現性が高いので、品質が安定した飲食品、香
粧品等を提供することが可能となる。
ここで、風香味阻害物質とは、飲食品、香粧品、飼料又はこれらに含まれる添加物が有し、又は発生する物質のであって、それ自体不快臭を有する物質や飲食品等の風香味を減退させる物質等をいう。また、本来風香味に担保し得るが、量が過剰であるが故に風香味が悪化してしまう場合、その過剰分の該物質も風香味阻害物質となる。風香味阻害物質の具体例としては、以下の物質が挙げられる。
未精製の魚油等に含まれる、アミン類、脂肪酸類、カルボニル化合物等;
ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、レシチン等の乳化剤等に含まれる、副反応生成物や夾雑物等;
ローズマリー、セージ、シソ、ターメリック等の天然香辛料、天然ハーブ系酸化防止剤等に含まれる、ヘキサナール、リナロール、ボルネオール、α,β−ピネン、1,8−シネオール、酢酸ボルネオール、酢酸リナロール、リモネン等のモノテルペン誘導体等。
また、本発明に用いるシリカゲルは、非常に高純度である上に、細孔壁が比較的厚く、シロキサン結合角の歪みが少ない均質で安定な構造を有するので、過酷な使用条件においても細孔特性等の物性変化が少ないという特徴を有する。従って、従来のシリカゲル等と比較して、耐熱性や耐水性等の各種物性に優れているともに、長期にわたる使用条件下や、高温加工等の過酷な条件下で使用した場合、或いは、反応性が高く劣化させ易い成分等と使用した場合でも、これらの各種物性が安定して維持されるものと考えられる。また、非常に高純度であることから、被吸着物質に対して不要な活性を示すことが無く、風香味阻害物質を安定的に吸着できるものと期待される。
更に、本発明に用いるシリカゲルは、同程度の細孔径を有する従来の吸着剤と比較して、比較的より高比表面積かつ高細孔容積という特徴を有するので、被吸着成分の担持可能容量がより大きく、これらを多量に担持可能である上に、被吸着成分の吸着能力がより優れている。加えて、非結晶性であるので、生産が容易であり価格も安く抑えられる。
以上列挙した各種の利点を有することから、本発明に用いるシリカゲルは、食品、香粧品、飼料中に含まれる風香味阻害物質を被吸着成分として吸着させることにより、これらの風香味阻害物質を除去する添加剤として、好適に使用することができる。
また、第1〜3の本発明に用いるシリカゲルは、各種香料成分等を担持させ、徐放性香料としての機能を併用させて用いることもできる。この場合、その香料成分等は用途に応じて自由に選択することができる。具体例としては、脂肪族炭化水素、テルペン炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素類;脂肪族アルコール、テルペンアルコール、芳香族アルコール、糖アルコール等のアルコール類;脂肪族エーテル、芳香族エーテル等のエーテル類;脂肪族オキサイド、テルペン類のオキサイド等のオキサイド類;脂肪族アルデヒド、チオアルデヒド、芳香族アルデヒド等のアルデヒド類;脂肪族ケトン、テルペンケトン、水素化芳香族ケトン、脂肪族環状ケトン、非ベンゼン系芳香族ケトン、芳香族ケトン等のケトン類;アセタール類、ケタール類、フェノール類、フェノールエーテル類、脂肪酸、テルペン系カルボン酸、水素化芳香族カルボン酸、芳香族カルボン酸等の酸類;酸アマイド類、脂肪族ラクトン、環状ラクトン、テルペン系ラクトン、水素化芳香族ラクトン、芳香族ラクトン等のラクトン類、脂肪族エステル、フラン系のカルボン酸族エステル;脂肪族環状カルボン酸エステル、芳香族カルボン酸エステル等のエステル類;ニトロムスク類、ニトリル、アミン、ピリジン類、キノリン類、ピロール、インドール等の含窒素化合物などの合成香料;動物、植物からの天然香料;天然香料及び/又は合成香料を含む調合香料などを挙げることができる。これらは一種を単独で使用してもよく、二種以上を適宜併用してもよい。
香料成分をその官能性(機能)によって分類した場合、具体例としては、ペパーミント、プチグレイン、シトロネラ、スペアミント、ライム、マンダリンなどの気分をリフレッシュさせる香料、安息香酸、ゼラニウム、乳香、白檀、マジョラム、ラベンダー、ラバンディンなどのリラックスさせる香料、スィートオレンジ、ジャーマンカモマイル、ローマンカモマイル、リンデンなどの心地よい眠りを誘う香料、フェンネル、カルダモン、クラリーセージ、ブラックペッパー、ジュニパー、パーチュリー、ヒソップ、メリッサ、没薬、コリアンダー、アンジエリカルート、スターアニス、タラゴン、サッサフラスなどの強壮・活力あふれる気分にさせる香料、イランイラン、ビターオレンジ、ジャスミン、ダマクローズ、チャイナローズ、ブチバー、チュベローズ、バイオレットリーフ、アーモンドビター、バニラ、バルサムなどの気分を高めムードづくりに役立つ香料、バジル、ローズマリー、ローレルなどの集中力向上に役立つ香料、サイプレス、カンファー、ベルガモット、ユーカリ、ローズウッド、ニアウリ、シダーリーフ、シナモンリーフなどのエアーフレッシュ効果を有する香料、更にカラマスルート、オリスルート、グリーンハーブ、フローラルなどの香料が挙げられる。
その他に、抗酸化性能を有する、シソ、セージ、パセリ、オレガノ、ローズマリー、タイム等のハーブ系香辛料があげられる。
また、これらのほかに、抗菌性等を有する機能性香料、例えばヒバオイル、月桃オイル、ペニーロイヤル、レモングラス、レモン、スパイスクラベンダー、ナツメグ、オレガノ、セージ、ジンジャー、セーボリー、タイム、オールスパイス、シダーウッド、シナモンバーク、クローブバッズ、カユブテ、パイン、ティートゥリー、カプサイシン、スクワレン、スクワラン、ヒアルロン酸化合物、アリルイソチオシアネート、ホップ抽出物等を使用することで、芳香のほかに抗菌性等の機能も付与することができる。
[2]本発明の製品
(1)食品添加剤
通常の食品添加剤は、それそのものが風香味を阻害する場合が多いため、これらの食品添加物としての諸機能を発揮させるために充分な量を添加させることを目的として、本発明の食品添加剤を用いることは非常に有効である。
従って、本発明の食品添加剤は、上記のシリカゲルを単独として用いる他、通常食品に添加される、香料、安定剤、増粘剤、免疫賦活剤等と配合することによっても得ることができる。配合し得る添加剤等の具体例を以下に示す。
香料:主に[1]のシリカゲルに担持させる香料として記載した香料等;
安定剤:ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタンエステル、有機酸モノグリセリン脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル、乳酸脂肪酸エステル、レシチン、リゾレシチン等の乳化剤;
増粘剤:カラギーナン、キサンタン、カゼインナトリウム、マルチトリオース等の多糖類
糖アルコール類: キシリトール、エリスリトール、トレハロース等
本発明の食品添加剤は、風香味が重視される飲食品、又は風香味阻害物質が問題となる飲食品に用いられる。添加される飲食品の具体例を以下に示す。
飲料、乳飲料、アルコール飲料等の飲料。詳しくは、牛乳、清涼飲料、炭酸飲料、お茶、紅茶、ウーロン茶、コーヒー、ココア、清酒、ビール、発泡酒、合成清酒、みりん、ワイン、焼酎、ウイスキー、野菜ジュース等の飲料;
穀類、いも類、豆類等。詳しくは、米、麦、大麦、とうもろこし、あわ、ひえ、パン、小麦粉等;
加工食品。詳しくは、小麦粉製品、米飯類、麺類、コーンフレーク、ファストスプレッド、マーガリン、カレー、シチューのルウ、コロッケ、ハンバーグ、シュウマイ、餃子並びにグラタン等又はこれらの冷凍食品、チルド食品、レトルト製品、及び即席めん、イン
スタントスープ、インスタントカレー、インスタント味噌汁、インスタントコーヒー等のインスタント食品等、等;
アイスクリーム等の乳製品、乳加工製品;
水産製品、水産加工製品。詳しくは、鮮魚、干物、一夜干し、みりん干し、貝類、赤魚、甲殻類の色素維持剤、すり身、水産練り製品、珍味、魚肉ハム、魚肉ソーセージ、塩蔵品、ノリ、海藻食品、αリノレン酸、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)等の不飽和多価脂肪酸類およびそのトリグリセリド類等を含有する食品、鰹節、佃煮等;
畜産製品、畜産加工製品。詳しくは、鶏肉、豚肉、牛肉、羊肉、ソーセージ、ハム、それを加工した製品;
調味料。更に詳しくは、味噌、醤油、酢、うま味料、ドレッシング、ソース、マヨネーズ等の調味料;
菓子類。詳しくは、和菓子、生菓子、半生菓子、洋菓子、洋生菓子、洋半生菓子、キャンデー、チョコレート、チューインガム、ビスケット、米がし、スナック菓子、油菓子、雑菓子等。
本発明の食品添加剤に用いるシリカゲルの使用割合は、食品添加剤全体に対し、通常0.0001〜100重量%、好ましくは0.0002〜50重量%、更に好ましくは0.0005〜10重量%である。
(2)香粧品添加剤
本発明の香粧品添加剤は、(1)と同様、上記のシリカゲルを単独として用いる他、通常香粧品に添加される、香料、安定剤、増粘剤、免疫賦活剤等と配合することによっても得ることができる。配合し得る添加剤等の具体例を以下に示す。
本発明の香粧品添加剤は、風香が重視される香粧品、又は風香阻害物質が問題となる香粧品に用いられる。添加される香粧品の具体例としては、保湿剤、美白剤、クレンジング、ローション、洗剤、柔軟剤、仕上げ剤、食器洗い洗剤、野菜、果実の洗浄剤、リンス剤等がある。本発明の香粧品添加剤に用いるシリカゲルの使用割合は、香粧品添加剤全体に対し、通常0.0001〜100重量%、好ましくは0.0002〜50重量%、更に好ましくは0.0005〜10重量%である。
(3)飲食品:
本発明の飲食品としては、風香味が重視される飲食品、又は風香味阻害物質が問題となる飲食品が対象となる。その具体例としては、上述の(1)に記載の飲食品が挙げられる。本発明の飲食品に用いるシリカゲルの使用割合は、飲食品に対し、通常0.0001〜100重量%、好ましくは0.0002〜50重量%、更に好ましくは0.0005〜10重量%である。
(4)香粧品:
本発明の飲食品としては、風香が重視される香粧品、又は風香阻害物質が問題となる香粧品が対象となる。その具体例としては、上述の(2)に記載の香粧品が挙げられる。本発明の香粧品に用いるシリカゲルの使用割合は、香粧品に対し、通常0.0001〜100重量%、好ましくは0.0002〜50重量%、更に好ましくは0.0005〜10重量%である。
(5)飼料
本発明の飼料としては、風香味が重視される飼料、又は風香味阻害物質が問題となる飼料が対象となる。その具体例としては、水生動物、魚、鳥、家畜等のペットフード等がある。本発明の飼料に用いるシリカゲルの使用割合は、飼料に対し、通常0.0001〜100重量%、好ましくは0.0002〜50重量%、更に好ましくは0.0005〜10
重量%である。
[3]本発明の飲食品、香粧品、飼料の製造方法
第1及び第2の本発明の食品添加剤、香粧品添加剤、飲食品、香粧品、飼料はシリカゲルを各分野における公知の方法により、又はそのまま添加することにより製造することが出来る。
第3の本発明は飲食品、香粧品、飼料(以下、「飲食品等」と称する。)の製造方法であって、該飲食品等の原料のうち1以上のいずれか又は全てに前記[1]に記載のシリカゲルを接触する工程を含むことを特徴とする飲食品等の製造方法である。即ち、飲食品等の原料に前記[1]に記載のシリカゲルを接触させ、風香味阻害物質を除去した飲食品を製造する方法である。ここで、接触とは、原料が該シリカゲルと直接接する場合の他、原料と該シリカゲルは直接に接触していないが、互いが近傍に存在するため、風香味阻害物質が実質的に除去されている場合も含まれる。
第3の本発明において、該シリカゲルを接触させる方法としては、各分野における公知の方法を用いることが出来る。具体的には、例えば、飲食品等の原料が液体である場合は、該シリカゲルを充填したカラムに該原料を通して風香味阻害物質を除去する方法やシリカゲルを非蒸留物容器に添加する方法等が挙げられる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲において、以下の実施例に制限されること無く、任意に変形して実施することができる。
(1)シリカゲルの分析方法:
(1−1)細孔容積、比表面積:
カンタクローム社製AS−1にてBET窒素吸着等温線を測定し、細孔容積、比表面積を求めた。具体的には細孔容積は相対圧P/P0=0.98のときの値を採用し、比表面
積はP/P0=0.1,0.2,0.3の3点の窒素吸着量よりBET多点法を用いて算
出した。また、BJH法で細孔分布曲線及び最頻直径(Dmax)における微分細孔容積を
求めた。測定する相対圧の各点の間隔は0.025とした。
(1−2)粉末X線回折:
理学電機社製RAD−RB装置を用い、CuKαを線源として測定を行なった。発散スリット1/2deg、散乱スリット1/2deg、受光スリット0.15mmとした。
(1−3)金属不純物の含有量:
試料2.5gにフッ酸を加えて加熱し、乾涸させたのち、水を加えて50mlとした。この水溶液を用いてICP発光分析を行なった。なお、ナトリウム及びカリウムはフレーム炎光法で分析した。
(1−4)固体Si−NMR測定:
Bruker社製固体NMR装置(「MSL300」)を使用するとともに、共鳴周波数59.2MHz(7.05テスラ)、7mmのサンプルチューブを使用し、CP/MAS(Cross Polarization / Magic Angle Spinning)プローブの条件で測定した。具体的
な測定条件を下の表1に示す。
Figure 2005295962
測定データの解析(Q4ピーク位置の決定)は、ピーク分割によって各ピークを抽出す
る方法で行なう。具体的には、ガウス関数を使用した波形分離解析を行なう。この解析には、サーモガラテック(Thermogalatic)社製の波形処理ソフト「GRAMS386」を使用することができる。
(1−5)水中熱安定性試験:
対象となるシリカゲルに、各々純水を加えて40重量%のスラリーを調製した。容積60mlのステンレススチール製のミクロボンベに、上記で調製したスラリー約40mlを入れて密封し、280±1℃のオイルバス中に3日間浸漬した。ミクロボンベからスラリーの一部を抜出し、5A濾紙で濾過した。濾滓は100℃で5時間真空乾燥した。この試料について比表面積を測定した。
(2)シリカゲルの製造:
・製造例:
ガラス製で、上部に大気開放の水冷コンデンサが取り付けてある5Lセパラブルフラスコ(ジャケット付き)に、純水1000gを仕込んだ。100rpmで撹拌しながら、これにテトラメトキシシラン1400gを3分間かけて仕込んだ。水/テトラメトキシシランのモル比は約6である。セパラブルフラスコのジャケットには50℃の温水を通水した。引き続き撹拌を継続し、内容物が沸点に到達した時点で、撹拌を停止した。引き続き約0.5時間、ジャケットに50℃の温水を通水して生成したゾルをゲル化させた。その後、速やかにゲルを取り出し、目開き600ミクロンのナイロン製網を通してゲルを粉砕し、粉体状のウェットゲル(シリカヒドロゲル)を得た。このヒドロゲル450gと純水450gを1Lのガラス製オートクレーブに仕込み、所定時間水熱処理した後、No.5A濾紙で濾過し、得られたシリカゲルを水洗することなく100℃で恒量となるまで減圧乾燥した。乾燥後、乳鉢にて粉砕し、篩により分級して、平均粒径10μmの粉体のシリカゲルを得た。本製造例で水熱処理を130℃×3Hr行ったものをシリカゲル1、水熱処理を150℃×3Hr行ったものをシリカゲル2、水熱処理を200℃×3Hr行ったものをシリカゲル3とした。
シリカゲル1〜3及び富士シリシア化学(株)製のシリカゲルCARIACT G−1
0(シリカゲル4)を供試し、以下の試験を行った。
尚、上記シリカゲルの諸物性を下の表2に示す。
Figure 2005295962
(3)風香味試験
(3−1)実験例1
剥皮丸大豆100gと熱水700gを前もって熱水で昇温したジューサーミキサーに入れ15分間高温磨砕した後、濾布で豆乳とおからに分離する。豆乳に所定のシリカを0.5%添加し、十分に攪拌した後、金属缶に充填し120℃4分殺菌を行った。さらに、比較としてシリカの代わりにトレハロースを0.5%添加したものを作成し、1週間5℃の冷蔵で保存した後、表3の基準に従って官能評価を行った。評価結果を表4に示す。
Figure 2005295962
Figure 2005295962
(3−2)実験例2
<ローズマリ−抽出物の製造>
ローズマリー1kgに50%含水エタノール10L加えて3時間加熱還流し、温時ろ過してろ液を得た。残さを50%含水エタノール6Lで同様に処理抽出する操作をさらに二回繰りかえしてろ液を得た。これらのろ液を合わせ、水5Lを加えると沈殿が析出した。このろ液に所定のシリカを100gを加えて1時間攪拌し、一夜冷所放置した後、ろ過して沈殿とシリカとの混合物を得た。この混合物にエタノール4Lを加えて3時間加熱還流し、温時ろ過してろ液を得た。残さをエタノール2.4Lで同様に処理抽出する操作をさらに二回繰り返してろ液を得た。これらのろ液を合わせ、減圧濃縮し、エタノールを留去し、粉末状のローズマリー非水溶性抽出物を得た。シリカゲルの代わりに、活性炭を使用した場合、なにも使用しない場合を比較とした。
<揮発性評価判定>
所定のローズマリー抽出物が入った試験管を温度60℃で2時間加熱し、試験管の臭いを表5の基準に従って官能評価を行った。評価結果を表6に示す。
Figure 2005295962
Figure 2005295962
本発明の食品添加物及び香粧品添加物は、飲食品、香粧品、飼料に添加させることにより、風香味を阻害する物質を効果的に除去できるため、風香味の良い飲食品、香粧品を提供することが出来る。又、本発明の飲食品、香粧品、飼料及び本発明の製造方法により製造された飲食品、香粧品、飼料は風香味が改善され、良質である。 従って、本発明は従
来の各種飲食品分野、香粧品分野、飼料分野に好適に用いることができ、産業上の利用可能性は極めて高い。

Claims (13)

  1. シリカゲルを含有することを特徴とする食品添加剤。
  2. シリカゲルを含有することを特徴とする香粧品用添加剤。
  3. シリカゲルを含有することを特徴とする飲食品。
  4. シリカゲルを含有することを特徴とする香粧品。
  5. シリカゲルを含有することを特徴とする飼料。
  6. シリカゲルが下記(a)〜(g)を満たす請求項1に記載の食品添加剤。
    (a)細孔容積が0.05ml/g以上、3.0ml/g以下であり、
    (b)比表面積が100m2/g以上、1500m2/g以下であり、
    (c)細孔の最頻直径(Dmax)が35nm未満であり、
    (d)直径がDmax±20%の範囲内にある細孔の総容積が、全細孔の総容積の50%以
    上であり、
    (e)非晶質であり、
    (f)金属不純物の総含有率が500ppm以下であり、且つ、
    (g)固体Si−NMRでのQ4ピークのケミカルシフトをδ(ppm)とした場合に、
    δが下記式(I)を満足する。
    −0.0705×(Dmax)−110.36>δ ・・・式(I)
  7. シリカゲルが請求項6に記載のシリカゲルである請求項2記載の香粧品用添加剤。
  8. シリカゲルが請求項6に記載のシリカゲルである請求項3記載の飲食品。
  9. シリカゲルが請求項6に記載のシリカゲルである請求項4記載の香粧品。
  10. シリカゲルが請求項6に記載のシリカゲルである請求項5記載の飼料。
  11. 飲食品の製造方法であって、該飲食品の原料のうち少なくとも1以上に請求項6に記載のシリカゲルを接触する工程を含むことを特徴とする飲食品の製造方法。
  12. 香粧品の製造方法であって、該香粧品の原料のうち1以上のいずれか又は全てに請求項6に記載のシリカゲルを接触する工程を含むことを特徴とする香粧品の製造方法。
  13. 飼料の製造方法であって、該飼料の原料のうち1以上のいずれか又は全てに請求項6に記載のシリカゲルを接触する工程を含むことを特徴とする飼料の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018513689A (ja) * 2015-04-20 2018-05-31 インタークイム,エス.エー. 動物飼料のための香味組成物
JP2019055024A (ja) * 2017-09-21 2019-04-11 富士シリシア化学株式会社 臭気成分除去用シリカゲル、化粧料用組成物、及び臭気成分除去用シリカゲルの製造方法

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