JP2005291290A - ベルト式無段変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベルトの滑りを生じない滑らかな変速を煩雑な工程を経ることなく実現することができるベルト式無段変速機を提供する。
【解決手段】駆動プーリ2がベルト4を滑らすことなく挟持して変速直前の変速比iを維持するのに要求される定常駆動プーリ推力Fpri(f1)と、目標変速速度VIを達成するのに要求される目標変速速度用プーリ推力差F(v)と、目標変速比Iと実変速比iとの差分に基づく変速比フィードバック用プーリ推力差F(fb)とを算出したのち、推力差F(v)と推力差F(fb)とを加算して変速推力F(th)を求め、変速推力F(th)>0でなければ、変速用定常駆動プーリ推力Fpri(f2)を算出し、定常従動プーリ推力Fsec(f1)と変速推力とを加算して目標従動プーリ推力Fpri(o)を設定する。急変速状態かつ従動プーリ推力不足と判断すれば、目標従動プーリ推力Fsec(o)から実従動プーリ推力Fsecを減算して変速推力未達成分ΔF(th)を算出する。
【選択図】図3

Description

ベルトを掛け渡した駆動プーリおよび従動プーリの推力に基づいて個々のプーリの溝幅を変更することにより、無段階の変速を可能にするベルト式無段変速機に関するものである。
ベルト式無段変速機は、駆動プーリと従動プーリとの間に掛け渡したベルトによって動力伝達を行うため、ベルトの滑りを防止することが重要である。このため、従来のベルト式無段変速機には、駆動プーリがベルトを滑らすことなく挟持して現在の変速比、即ち変速直前の変速比を維持するのに要求される定常駆動プーリ推力と、従動プーリがベルトを滑らすことなく挟持して現在の変速比、即ち変速直前の変速比を維持するのに要求される定常従動プーリ推力とを算出するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−18347号公報
上記従来技術は、実変速比を目標変速比に到達させるのに要求される変速推力を算出し、この変速推力を駆動プーリ推力または従動プーリ推力に加算または減算することにより駆動プーリ推力と従動プーリ推力との間にプーリ推力の差を発生させて所望の変速を実現している。このため、目標駆動プーリ推力および目標従動プーリ推力のそれぞれが定常駆動プーリ推力および定常従動プーリ推力を下回ることを防止すべく、目標駆動プーリ推力を算出後に、この目標駆動プーリ推力が定常駆動プーリ推力を下回るかどうかを判定し、目標駆動プーリ推力が定常駆動プーリ推力を下回る場合は、駆動プーリがベルトを滑らすことなく挟持できるような駆動プーリ推力を新たな目標駆動プーリ推力として算出し直すと共に、この目標駆動プーリ推力に基づいて目標従動プーリ推力も新たに算出し直している。
しかしながら、上記従来技術は、ダウンシフト変速のように、実変速比よりも大きい目標変速比を達成するよう、実変速比を目標変速比に到達させるのに要求される変速推力を目標従動プーリ推力に加算して目標従動プーリ推力を達成させる場合、エンジンを駆動源とするオイルポンプからの吐出圧を基に目標従動プーリ推力を発生させるものにあっては、急ブレーキ等によってエンジン回転が低下すると変速機全体としての油量収支が不足するため、目標従動プール推力を発生させることができないことがあり、その結果、変速不良を及ぼす恐れがあった。
本発明は、こうした事実を鑑みてなされたものであり、実変速比よりも大きい目標変速比を達成するための目標従動プーリ推力が発生できない状態においても、駆動プーリ推力と従動プーリ推力との間に目標変速比を達成することができるプーリ推力差を発生させ得るベルト式無段変速機を提供することを目的とする。
本願発明者は、上述した課題を解決するため、長年にわたる実験・研究の結果、目標変速比の変化量が所定値以上となる急変速状態であるときは、駆動プーリがベルトを滑らすことなく挟持できる駆動プーリ推力が定常駆動プーリ推力よりも小さくなることを見出した。
こうした事実認識を基に、請求項1に係る発明は、駆動プーリと従動プーリとの間にベルトを掛け渡し、前記駆動プーリに前記ベルトを挟持して目標変速比を実現するための目標駆動プーリ推力を発生させる駆動プーリ推力発生手段と、前記従動プーリに前記ベルトを挟持して目標変速比を実現するための目標従動プーリ推力を発生させる従動プーリ推力発生手段とを備えるベルト式無段変速機において、前記駆動プーリが前記ベルトを滑らすことなく挟持して現在の変速比を維持するのに要求される定常駆動プーリ推力を算出する定常駆動プーリ推力算出手段と、前記従動プーリが前記ベルトを滑らすことなく挟持して現在の変速比を維持するのに要求される定常従動プーリ推力を算出する定常従動プーリ推力算出手段と、実際の変速比を目標変速比に到達させるのに駆動プーリまたは従動プーリに要求される変速推力を算出する変速推力算出手段と、目標変速比が実際の変速比よりも大きいかどうかを判断して目標変速比が実際の変速比よりも大きくなる場合、前記定常従動プーリ推力と前記変速推力とを加算して前記目標従動プーリ推力を設定する目標従動プーリ推力設定手段と、少なくとも実際の変速比の変化量が所定値以上となる急変速状態を判断する急変速状態判断手段と、実際の従動プーリ推力が前記目標従動プーリ推力に満たない従動プーリ推力不足状態を判断する従動プーリ推力不足状態判断手段と、少なくとも、目標変速比が実際の変速比よりも大きく、急変速状態かつ従動プーリ推力不足状態であると判断した場合、前記目標従動プーリ推力から実際の従動プーリ推力を減算して変速推力の未達成分を算出する変速推力未達成分算出手段と、少なくとも目標変速比が実際の変速比よりも大きく、急変速状態かつ従動プーリ推力が不足状態であると判断した場合、前記駆動プーリが前記ベルトを滑らすことなく挟持して現在の変速比を維持するのに要求される急変速用定常駆動プーリ推力を算出する急変速用定常駆動プーリ推力算出手段と、前記定常駆動プーリ推力から前記変速推力未達成分を減算して求めた急変速用駆動プーリ推力と、前記急変速用定常駆動プーリ推力とを比較して数値の大きい方を前記目標駆動プーリ推力として設定する目標駆動プーリ推力設定手段とを備えることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、上記請求項1において、前記変速推力算出手段は、目標変速速度を達成するのに要求される、駆動プーリ推力と従動プーリ推力との目標変速速度用プーリ推力差を算出する変速速度用プーリ推力差算出手段と、目標変速比と実際の変速比との差分に基づいて駆動プーリまたは従動プーリにおける変速比フィードバック用プーリ推力差を算出する変速比フィードバック用プーリ推力差算出手段と、前記目標変速速度用プーリ推力差と前記変速比フィードバック用プーリ推力差とを加算して前記変速推力として設定する変速推力設定手段とを備え、前記目標駆動プーリ推力設定手段は、前記変速推力が所定値よりも大きいかどうかを判断して前記変速推力が所定値以下となる場合、前記定常駆動プーリ推力と前記変速推力とを加算して前記目標駆動プーリ推力を設定するものであることを特徴とするものである。
請求項1に係る発明は、少なくとも、目標変速比が実際の変速比よりも大きく、実際の変速比の変化量が大きな急変速状態、かつ、実際の従動プーリ推力が目標従動プーリ推力に満たない従動プーリ不足状態において、駆動プーリがベルトを滑らせないための推力として、定常駆動プーリ推力よりも小さな数値の急変速用定常駆動プーリ推力を用いるため、実際の従動プーリ推力が目標従動プーリ推力に対して不足する分だけ目標駆動プーリ推力を低下させることができる場合は、目標駆動プーリ推力を低下させることにより目標変速比を達成させ、また、目標駆動プーリ推力を低下させることができない場合は、目標駆動プーリ推力を急変速用定常駆動プーリ推力とすることにより駆動プーリがベルトを滑らすことなく挟持する。
従って、請求項1に係る発明によれば、少なくとも、目標変速比が実際の変速比よりも大きく、急変速状態かつ従動プーリ不足状態においては、従動プーリ推力が目標従動プーリ推力に対して不足していても、目標変速比に応じた変速が可能となる領域を拡大させることができる一方、駆動プーリ推力を低下させるだけでは目標変速比に応じた変速ができない領域であっても、少なくともベルトを滑らせることがないため、安定した動力伝達を確保することができる。
請求項2に係る発明は、目標変速速度を達成するのに要求される変速速度用プーリ推力差と、実変速比と目標変速比との差分に基づいて実変速比を目標変速比に一致させるのに要求される変速比フィードバック用プーリ推力差とを加算して求めた変速推力を基に場合分けしたのち、定常駆動プーリ推力または定常従動プーリ推力のいずれか一方に変速推力を加算することにより目標駆動プーリ推力と目標従動プーリ推力とを互いに独立して算出できるため、駆動プーリまたは従動プーリの一方に対してベルトを滑らさない目標プーリ推力を算出したにも関わらず、他方のプーリに対して算出した目標プーリ推力がベルトを滑らすプーリ推力となることはない。
つまり請求項2に係る発明では、目標駆動プーリ推力および目標従動プーリ推力を再度算出し直すという不都合が生じないから、実際の駆動プーリ推力および従動プーリ推力が不連続に変化することにより無段変速機本来の変速の滑らかさが損なわれて運転者等に違和感を与えることがなく、加えて、目標駆動プーリ推力および目標従動プーリ推力を算出し直すという煩雑さを解消することができる。
従って請求項2に係る発明によれば、ベルトの滑りを生じない滑らかな変速を煩雑な工程を経ることなく実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明に係るVベルト式無段変速機の概略を示し、このVベルト式無段変速機1はプライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3を両者のV溝が整列するように配し、これらプーリ2,3のV溝にVベルト4を掛け渡す。プライマリプーリ2はエンジン5を同軸に配置し、このエンジン5とプライマリプーリ2との間にエンジン5側からロックアップトルクコンバータ6および前後進切り替え機構7を順次配置する。
プライマリプーリ2への回転はVベルト4を介してセカンダリプーリ3に伝達され、セカンダリプーリ3の回転はその後、出力軸8、歯車組9およびディファレンシャルギア装置10を経て図示しない車輪に至る。
上記動力伝達中にプライマリプーリ2とセカンダリプーリ3との間における回転伝動比(以下、「変速比」という)を変更するために、プライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3のV溝を形成するフランジのうち一方を固定フランジ2a,3aとし、他方のフランジ2b,3bを軸線方向へ変位可能な可動フランジとする。これら可動フランジ2b,3bはそれぞれ、後述の如くに制御するライン圧を元圧として作り出したプライマリプーリ圧Ppriとセカンダリプーリ圧Psecとをそれぞれ、プライマリプーリ室2cとセカンダリプーリ室3cに供給することにより固定フランジ2a,3aに向かう推力を発生させ、Vベルト4をプーリフランジ間に挟持させてプライマリプーリ2とセカンダリプーリ3との間での前記動力伝達を可能にする。
但し、変速に際しては、後述の如く、目標変速比Iに対応して発生させたプライマリプーリ圧Ppriとセカンダリプーリ圧Psecとの間の差圧により両プーリ2,3のV溝を変更して、これらプーリ2,3に対するVベルト4の巻き掛け円弧径を連続的に変化させることにより目標変速比Iを実現する。
プライマリプーリ圧Ppriとセカンダリプーリ圧Psecとの出力は、変速制御油圧回路11により制御し、この変速制御油圧回路11は変速機コントローラ12からの信号に応答して制御される。このため、変速機コントローラ12には、プライマリプーリ回転数Npriを検出するプライマリプーリ回転センサ13からの信号と、セカンダリプーリ回転数Nsecを検出するセカンダリプーリ回転センサ14からの信号と、実際のプライマリプーリ圧Ppriを検出するプライマリプーリ圧センサ15aからの信号と、実際のセカンダリプーリ圧Psecを検出するセカンダリプーリ圧センサ15bからの信号と、アクセルペダルの踏み込みストロークを検出するアクセルペダルストロークセンサ16からの信号と、運転操作による変速を優先するマニュアル変速モードまたは変速機コントローラ12からの変速指令に従う自動変速モードへの選択を検出するマニュアル変速スイッチ17からの選択モード信号と、インヒビタスイッチ17aからの選択レンジ信号と、ブレーキペダルの踏み込みを検出するブレーキスイッチ18と、運転者が燃費を重視した走行を要求するためのエコノミーモードスイッチ19からの燃費要求信号と、エンジン5を制御するエンジンコントローラ20からの変速機入力トルクTiに関した信号(エンジン回転数Neや燃料噴射時間など)とを入力する。
図2は、変速制御油圧回路11と変速機コントローラ12を示すシステム図であり、先ず変速制御油圧回路11について説明する。この回路11は、エンジン駆動されるオイルポンプ21を備え、このポンプ21から油路22への作動油を媒体として、これをプレッシャレギュレータ弁23により所定のライン圧PLに調圧する。
油路22のライン圧PLは、その一方が減圧弁24によりプライマリプーリ圧Ppriとして調圧されプライマリプーリ室2Cに供給され、他方が減圧弁25によりセカンダリプーリ圧Psecとして調圧されセカンダリプーリ室3Cに供給される。但し、プレッシャレギュレータ弁23は、ソレノイド23aへの駆動デューティによりライン圧PLを制御し、減圧弁24,25はそれぞれ、ソレノイド24a,25aへの駆動デューティによりプライマリプーリ圧Ppriおよびセカンダリプーリ圧Psecを制御する。
またプレッシャレギュレータ弁23のソレノイド駆動デューティ、減圧弁24,25のソレノイド駆動デューティは、変速機コントローラ12により決定する。つまり、変速制御油圧回路11および変速機コントローラ12が駆動プーリ推力発生手段および従動プーリ推力発生手段に相当する。
図3は、変速機コントローラ12で実行される油圧制御の一例を示すフローチャートであり、このフローチャートは、エンジン始動をイグニッションキーONなどで検知したのち、所定時間、例えば、数10msec毎に繰り返し実行される。
まずステップ1において、プライマリプーリ2がVベルト4を滑らすことなく挟持して現在の変速比(変速直前)i=ioを維持するのに要求される定常駆動プーリ推力Fpri(f1)と、セカンダリプーリ3がVベルト4を滑らすことなく挟持して現在(変速直前)の変速比i=ioを維持するのに要求される定常従動プーリ推力Fsec(f1)とを算出する。具体的には、図4のサブルーチンを用いて算出する。
図4は、ステップ1において実行される定常駆動プーリ推力Fpri(f1)および定常従動プーリ推力Fsec(f1)の算出方法を例示するサブルーチンである。
図4を参照すると、まずステップ110にて、エンジンコントローラ20からの入力トルク関連情報(エンジン回転数や燃料噴射時間)を基に変速機入力トルクTiを算出する。なお、本形態では、ロックアップトルクコンバータ2を介して動力伝達が行われるため、トルクコンバータのトルク比を考慮して変速機入力トルクTiを算出することが好ましいが、エンジンの出力トルクを検出してその検出値をそのまま用いてもよい。
次にステップ120では、常に微少な変動を伴う変速機入力トルクTiのばらつき等を考慮して変速機入力トルクTiを補正する。具体的には、変速機入力トルクTiをばらつかせる様々な要因を考慮して安全率α=α1を設定し、この安全率α=α1を変速機入力トルクTiに乗算して求めた値Ti(α)=Ti×α=Ti×α1を変速機入力トルクとして用いる。
ステップ130では、プライマリプーリ回転数Npriをセカンダリプーリ回転数Nsecで除算することにより実プーリ比ipを求める。なお、実際上は、プーリ比と変速比とは必ずしも一致しないため、変速比を算出する場合には、本来、実プーリ比に対して外乱補償などをしなければならないが、本形態では、便宜上、プライマリプーリ回転数Npriをセカンダリプーリ回転数Nsecで除算して求めた実プーリ比ipが実変速比iと一致し、目標プーリ比Ipも目標変速比Iと一致するものとして説明する。
そしてステップ140にて、図8に示す定常プーリ推力算出マップを用い、ステップ120で算出した変速機入力トルクTi(α)と、ステップ12で算出した実プーリ比ipとを基に、定常駆動プーリ推力Fpri(f)と定常従動プーリ推力Fsec(f)とを算出し、ベルト4を滑らすことなく挟持して変速直前の変速比iを維持する定常走行時のプーリ推力とする。なお、図7のマップは、所望のトルク容量と変速比とを達成可能なプーリ推力を予めマップ化して記憶しておく。
つまり、ステップ1が定常駆動プーリ推力算出手段および定常従動プーリ推力算出手段に相当する。
ステップ1にて定常駆動プーリ推力Fpri(f1)と定常従動プーリ推力Fsec(f1)とを算出すると、ステップ2に移行し、運転状態に基づいて決定される目標変速速度V(I)を達成するのに要求される、プライマリプーリ推力Fpriとセカンダリプーリ推力Fsecとの変速速度用プーリ推力差F(v)を算出する。具体的には、図5のサブルーチンを用いて算出する。
図5は、ステップ2において実行される変速速度用プーリ推力差F(v)の算出方法を例示するサブルーチンである。
図5を参照すると、まずステップ210にて、セカンダリプーリ回転数Nsecから求めた車速VSP、選択レンジ信号、選択モード信号、アクセルペダルストローク量等の運転状態に基づいて目標変速速度VIを算出する。次にステップ220にて、図9に示す変換倍率算出マップを用い、このマップを基に、実プーリ比ipに対応する変換倍率mg(=Vp/VI)を求め、この変換倍率mgをステップ230にて、目標変速速度VIに乗算することによりプーリ速度Vp(=mg×VI)を算出する。
そしてステップ240にて、図10に示す変速速度用プーリ推力差算出マップを用い、ステップ23で算出したプーリ速度Vpを基に変速速度用プーリ推力差F(v)を求める。なお、本形態のマップでは、目標プーリ比Ipが実プーリ比ipよりも大きくなるとき(ダウンシフト時)には、変速速度用プーリ推力差F(v)はセカンダリプーリ推力Fsecが大きくなるように設定されており、目標プーリ比Ipが実プーリ比ipよりも小さくなるとき(アップシフト時)には、変速速度用プーリ推力差F(v)はプライマリプーリ推力Fpriが大きくなるように設定されている。また図10のマップでは、変速速度用プーリ推力差F(v)のうち目標プーリ比Ipが実プーリ比ipよりも大きくなるダウンシフト側、即ち、セカンダリプーリ推力Fsecは、ステップ210で算出した目標変速速度VIを達成するのに必要な変速速度用プーリ推力差よりも所定の余裕代または余裕率分が加算された値に設定されている。
つまり、ステップ2が変速速度用プーリ推力差算出手段に相当する。
ステップ2にて、変速速度用プーリ推力差F(v)を算出すると、ステップ3に移行し、目標変速比Iと実変速比iとの差分に基づいてプライマリプーリ2またはセカンダリプーリ3における変速比フィードバック用プーリ推力差F(fb)を算出する。具体的には、図6のサブルーチンを用いて算出する。
図6は、ステップ3において実行される変速比フィードバック用プーリ推力差F(fb)の算出方法を例示するサブルーチンである。
図6を参照すると、まずステップ310にて、目標変速比Iから実変速比iを減算して目標変速比Iと実変速比iとの偏差を算出し、この偏差を用いてステップ320にて、変速システムの積分偏差の前回値を加算して新たな積分偏差に更新する。ステップ330では、ステップ310で算出した偏差に変速システムの比例ゲインを乗算して比例補償量を算出する。同様にステップ340では、ステップ320で算出した積分偏差に変速システムの積分ゲインを乗算して積分補償量を算出する。そしてステップ350にて、ステップ330で算出した比例補償量と、ステップ340で算出した積分補償量とを加算してプライマリプーリ2またはセカンダリプーリ3に加算する変速比フィードバック用プーリ推力差F(fb)を算出する。なお、本形態では、PI制御で説明したが、フィードバック制御を司るものであれば、PID制御等、その制御方法自体は問わない。
つまり、ステップ3が変速比フィードバック用プーリ推力差算出手段に相当する。
ステップ3にて変速比フィードバック用プーリ推力差F(fb)を算出すると、ステップ4に移行し、ステップ2で算出した変速速度用プーリ推力差F(v)と、ステップ3で算出した変速比フィードバック用プーリ推力差F(fb)とを加算して変速推力F(th)を算出する。つまり、ステップ4が変速推力算出手段に相当する。
ステップ5は、目標変速比Iが実変速比iよりも大きいかどうかを判断するため、変速推力F(th)と所定値Fとを比較する。具体的には、所定値F=0とし、変速推力F(th)が所定値F=0を超えているかどうかを判断する。ステップ5にて、変速推力F(th)>0ではないと判断されると、変速機コントローラ20の判断によるダウンシフト変速、アクセルペダルを大きく踏み込んだダウンシフト変速、所謂、踏み込みダウンシフト変速などといった目標変速比Iが実変速比iよりも大きい変速として、ステップ6にて、ステップ1で算出した定常従動プーリ推力Fsec(f)と変速推力F(th)とを減算、即ち、定常従動プーリ推力Fsec(f)と変速推力F(th)の絶対値|F(th)|を加算して目標従動プーリ推力Fsec(o)(=Fsec(f)+|F(th)|)を算出する。つまり、ステップ5,6が目標従動プーリ推力算出手段に相当する。
そしてステップ7では、変速機コントローラ20に入力される各種センサ、スイッチ、変速機入力トルクに関する信号を基に少なくとも実変速比iの変化量が所定値以上となる急変速状態であり、かつ、実際の従動プーリ推力Fsecが目標従動プーリ推力Fsec(o)に満たない従動プーリ推力不足状態であるかどうかを判断する。具体的には、図7(a),(b)それぞれのサブルーチンを用いて算出したデータを基に判断する。
図7(a),(b)はそれぞれ、ステップ7にて実行され、少なくとも実変速比iの変化量が所定値以上となる急変速状態を判断する方法と、従動プーリ推力Fsecがステップ6で算出した目標従動プーリ推力Fsec(o)に満たない従動プーリ推力不足状態を判断する方法とを例示するサブルーチンである。
まず図7(a)を説明すると、まずステップ711にて、変速機コントローラ20に入力される各種センサ、スイッチ、変速機入力トルクに関する信号、例えば、プライマリプーリ回転数Npri、セカンダリプーリ回転数Nsec、アクセルペダルストローク量、ブレーキ信号、選択レンジ信号、エンジン回転数Ne、ブレーキ信号を検出する。
そしてステップ712にて、これらの入力情報を基に、急変速状態かどうかを判断する。この判断は、例えば、以下の諸条件(1)〜(9)のうち、少なくとも(1)の条件を満たす場合を急変速状態とし、それ以外を定常変速状態する。
(1)プライマリプーリ回転数Npriおよびセカンダリプーリ回転数Nsecから算出した実変速比iの変化量が所定値以上である状態
(2)ブレーキ信号がONとなるブレーキペダル踏み込み状態
(3)選択レンジ位置がD,Lなどの走行レンジ位置にある状態
(4)車速VSPが所定値以下となる低車速状態
(5)アクセルペダルストローク量が所定値以下となるエンジン出力の低い状態
(6)エンジン回転数Nepriが所定値以下となる低回転状態
(7)プライマリプーリ回転数Npriが所定値以下となる低回転状態
(8)車速VSPの減少量が所定値以下(または図示せぬ加速度センサから検出した減速量が所定値以上)となる急減速状態
(9)プライマリプーリ回転数Npriの減少量が所定値以上となる急減速状態
ステップ712にて、上記(1)〜(9)のうち、少なくとも(1)の条件を満たすと、ステップ713に移行して急変速状態であると判断し、それ以外では、ステップ714に移行して急変速状態ではない定常変速状態と判断する。
次に図7(b)を説明すると、まずステップ721にて、ステップ6にて算出した目標従動プーリ推力Fsec(o)と、実際の従動プーリ圧Psecと、エンジン回転数Neとを検出し、セカンダリプーリ圧Psecをセカンダリプーリ室3Cの受圧面積Ssecで除算して実際の従動プーリ推力Fsecを算出する。
そしてステップ722にて、これらの入力情報を基に、実際の従動プーリ推力Fsecが目標従動プーリ推力Fsec(o)に満たない従動プーリ推力不足状態かどうかを判断する。この判断は、例えば、以下の諸条件(1),(2)のうち、少なくとも(1)の条件を満たす場合を従動プーリ推力不足状態とし、それ以外を目標従動プーリ推力達成状態とする。
(1)実際の従動プーリ推力Fsecが目標従動プーリ推力Fsec(o)よりも小さな値で、その差が所定値以上となる状態
(2)エンジン回転数Nepriが所定値以下となる低回転状態
ステップ722にて、少なくとも上記(1)の条件を満たすと、ステップ723に移行して従動プーリ推力不足状態であると判断し、それ以外では、ステップ714に移行して従動プーリ推力不足状態ではない目標従動プーリ推力達成状態と判断する。
つまり、ステップ7では、図7(a),(b)のサブルーチンによる結果を基に、急変速状態かつ従動プーリ推力不足状態であるかどうかを判断し、このステップ7が急変速状態判断手段および従動プーリ推力不足状態判断手段に相当する。
ステップ7にて、急変速状態かつ従動プーリ推力不足状態であると判断すると、目標変速比Iが実変速比iよりも大きく、少なくとも急変速状態かつ従動プーリ推力不足状態であるとしてステップ8に移行し、目標従動プーリ推力Fsec(o)から実際の従動プーリ推力Fsecを減算して変速推力F(th)の未達成分ΔF(th)を算出する。具体的には、ステップ6にて算出した目標従動プーリ推力Fsec(o)から、セカンダリプーリ圧センサ15bで検出した従動プーリ圧Psecをセカンダリプーリ室3Cの受圧面積Ssecで除算した値を減算して未達成分ΔF(th)(=Fsec(o)−(Psec/Ssec))を算出する。
つまり、ステップ8が変速推力未達成分算出手段に相当する。
ステップ9では、プライマリプーリ2がベルト4を滑らすことなく挟持して現在の変速比(急変速状態の変速比)iを実現するのに要求される急変速用定常駆動プーリ推力Fpri(f2)を算出する。具体的には、実験等により予め求めた安全率α=α2(<α1)を用い、この安全率α2を安全率α1で除算して係数K(=α2/α1)を求め、この係数Kをステップ1で算出した定常駆動プーリ推力Fpri(f1)に乗算して急変速用定常駆動プーリ推力Fpri(f2)=Fpri(f1)×Kを算出する。
このため、プライマリプーリ2がベルト4を滑らすことなく挟持して急変速状態を維持できる急変速用定常駆動プーリ推力Fpri(f2)は、プライマリプーリ2がベルト4を滑らすことなく挟持して変速直前の変速比を維持できる定常駆動プーリ推力Fpri(o)よりも小さくなる。
つまり、ステップ9が急変速用定常駆動プーリ推力算出手段に相当する。
ステップ9にて急変速用定常駆動プーリ推力Fpri(f1)を算出すると、ステップ10に移行する。このステップ10では、定常駆動プーリ推力Fpri(f1)から変速推力未達成分ΔF(th)を減算して急変速用駆動プーリ推力Fpri(i)(=Fpri(f1)−ΔF(th))を算出し、この急変速用駆動プーリ推力Fpri(i)と、急変速用定常駆動プーリ推力Fpri(f2)とを比較して数値の大きい方を目標駆動プーリ推力Fpri(o)として設定する。つまり、ステップ10が急変速用定常駆動プーリ推力算出手段および目標駆動プーリ推力設定手段に相当する。
一方、ステップ7にて、急変速状態かつ従動プーリ推力不足状態ではないと判断した場合は、ステップ11にて、ステップ1で算出した定常駆動プーリ推力Fpri(f1)を目標駆動プーリ推力Fpri(o)として設定する。
ステップ10またはステップ11にて目標駆動プーリ推力Fpri(o)を設定するとステップ12に移行し、このステップ12では、ステップ10またはステップ11で算出した目標駆動プーリ推力Fpri(o)を基に減圧弁24で調圧すべき目標駆動プーリ圧Ppri(o)を算出する。この目標駆動プーリ圧Ppri(o)は、具体的には、目標駆動プーリ推力Fpri(o)をプライマリプーリ室2Cの受圧面積Spriで除算して算出する。そしてステップ12では、ステップ6で算出した目標従動プーリ推力Fsec(o)を基に減圧弁25で調圧すべき目標従動プーリ圧Psec(o)を算出する。この目標駆動プーリ圧Psecは、具体的には、目標駆動プーリ推力Fsecをセカンダリプーリ室3Cの受圧面積Ssecで除算して算出する。
なお、本発明は、少なくとも、目標変速比Iが実変速比iよりも大きく、急変速状態かつ従動プーリ推力不足状態であると判断した場合、急変速用駆動プーリ推力Fpri(i)と急変速用定常駆動プーリ推力Fpri(f2)とを算出し、そのうちの数値の大きい方を目標駆動プーリ推力Fpri(o)として設定すればよいため、ステップ7,11を省略することにより、ステップ6からステップ9に直接移行してもよい。つまり、本形態は、その変形例として、エンジンスタート時から停止するまでの間であれば、運転および走行状態に関わらず、急変速用駆動プーリ推力Fpri(i)と急変速用定常駆動プーリ推力Fpri(f2)とを算出し、そのうちの数値の大きい方を目標駆動プーリ推力Fpri(o)として設定してもよい。
他方、ステップ5にて、変速推力F(th)>0であると判断されると、変速機コントローラ20の判断によるアップシフト変速などといった目標変速比Iが実変速比iよりも小さい変速として、ステップ14にて、ステップ1で算出した定常駆動プーリ推力Fpri(f1)と変速推力F(th)とを加算して目標駆動プーリ推力Fpri(o)(=Fpri(f)+F(th))を算出する。つまり、ステップ5,14が目標駆動プーリ推力算出手段に相当する。
そしてステップ15では、変速機コントローラ20に入力される各種センサ、スイッチ、変速機入力トルクに関する信号を基に少なくとも実変速比iの変化量が所定値以上となる急変速状態であり、かつ、実際の駆動プーリ推力Fpriが目標駆動プーリ推力Fpri(o)に満たない駆動プーリ推力不足状態であるかどうかを判断する。具体的には、図7(a),(b)それぞれのサブルーチンを用いて算出したデータを基に判断する。
まず図7(a)を参照して、実変速比iの変化量が所定値以上となる急変速状態であるかどうかの判断を説明すると、まずステップ711にて、変速機コントローラ20に入力される各種センサ、スイッチ、変速機入力トルクに関する信号、例えば、プライマリプーリ回転数Npri、セカンダリプーリ回転数Nsec、アクセルペダルストローク量、ブレーキ信号、選択レンジ信号、エンジン回転数Ne、ブレーキ信号を検出する。
そしてステップ712にて、これらの入力情報を基に、急変速状態かどうかを判断する。この判断は、例えば、以下の諸条件(1)〜(9)のうち、少なくとも(1)の条件を満たす場合を急変速状態とし、それ以外を定常変速状態する。
(1)プライマリプーリ回転数Npriおよびセカンダリプーリ回転数Nsecから算出した実変速比iの変化量が所定値以上である状態
(2)ブレーキ信号がOFFとなるブレーキペダル足離し状態
(3)選択レンジ位置がD,Lなどの走行レンジ位置にある状態
(4)車速VSPが所定値以上となる高車速状態
(5)アクセルペダルストローク量が所定値以下となるエンジン出力の低い状態
(6)エンジン回転数Nepriが所定値以下となる低回転状態
(7)プライマリプーリ回転数Npriが所定値以下となる低回転状態
(8)車速VSPの増加量が所定値以上(または図示せぬ加速度センサから検出した加速量が所定値以上)となる急加速状態
(9)プライマリプーリ回転数Npriの減少量が所定値以上となる急減速状態
ステップ712にて、上記(1)〜(9)のうち、少なくとも(1)の条件を満たすと、ステップ713に移行して急変速状態であると判断し、それ以外では、ステップ714に移行して急変速状態ではない定常変速状態と判断する。
次に図7(b)を説明すると、まずステップ721にて、ステップ14にて算出した目標駆動プーリ推力Fpri(o)と、実際の駆動プーリ圧Ppriと、エンジン回転数Neとを検出し、プライマリプーリ圧Ppriとプライマリプーリ室2Cの受圧面積Spriで除算して実際の駆動プーリ推力Fpriを算出する。
そしてステップ722にて、これらの入力情報を基に、実際の駆動プーリ推力Fpriが目標駆動プーリ推力Fpri(o)に満たない駆動プーリ推力不足状態かどうかを判断する。この判断は、例えば、以下の諸条件(1),(2)のうち、少なくとも(1)の条件を満たす場合を駆動プーリ推力不足状態とし、それ以外を目標駆動プーリ推力達成状態する。
(1)実際の駆動プーリ推力Fpriが目標従動プーリ推力Fpri(o)よりも小さな値で、その差が所定値以上となる状態
(2)エンジン回転数Neが所定値以下となる低回転状態
ステップ722にて、少なくとも上記(1)の条件を満たすと、ステップ723に移行して駆動プーリ推力不足状態であると判断し、それ以外では、ステップ714に移行して駆動プーリ推力不足状態ではない目標駆動プーリ推力達成状態と判断する。
つまり、ステップ15では、図7(a),(b)のサブルーチンによる結果を基に、急変速状態かつ駆動プーリ推力不足状態であるかどうかを判断し、このステップ7が急変速状態判断手段および駆動プーリ推力不足状態判断手段に相当する。
ステップ7にて、急変速状態かつ駆動プーリ推力不足状態であると判断すると、目標変速比Iが実変速比iよりも小さく、少なくとも急変速状態かつ駆動プーリ推力Fpriが不足状態であるとしてステップ16に移行し、目標駆動プーリ推力Fpri(o)から実際の駆動プーリ推力Fpriを減算して変速推力F(th)の未達成分ΔF(th)を算出する。具体的には、ステップ14にて算出した目標駆動プーリ推力Fpri(o)から、プライマリプーリ圧センサ15aで検出した駆動プーリ圧Ppriをプライマリプーリ室2Cの受圧面積Spriで除算した値を減算して未達成分ΔF(th)(=Fpri(o)−(Ppri/Spri))を算出する。
つまり、ステップ8も、変速推力未達成分算出手段に相当する。
ステップ17では、セカンダリプーリ3がベルト4を滑らすことなく挟持して現在の変速比(急変速状態の変速比)を実現するのに要求される急変速用定常従動プーリ推力Fsec(f2)を算出する。具体的には、実験等により予め求めた安全率α=α3(<α1)を用い、この安全率α3を安全率α1で除算して係数K(=α3/α1)を求め、この係数Kをステップ1で算出した定常駆動プーリ推力Fpri(f1)に乗算して急変速用定常駆動プーリ推力Fsec(f2)=Fsec(f1)×Kを算出する。
このため、セカンダリプーリ3がベルト4を滑らすことなく挟持して急変速状態を維持できる急変速用定常従動プーリ推力Fsec(f2)は、セカンダリプーリ3がベルト4を滑らすことなく挟持して変速直前の変速比を維持できる定常駆動プーリ推力Fsec(o)よりも小さくなる。
つまり、ステップ17が急変速用従動プーリ推力算出手段に相当する。
ステップ17にて急変速用定常従動プーリ推力Fsec(f1)を算出すると、ステップ18に移行する。このステップ18では、定常従動プーリ推力Fsec(f1)から変速推力未達成分ΔF(th)を減算して急変速用従動プーリ推力Fsec(i)(=Fsec(f1)−ΔF(th))を算出し、この急変速用従動プーリ推力Fsec(i)と急変速用定常従動プーリ推力Fsec(f2)とを比較して数値の大きい方を目標従動プーリ推力Fsec(o)として設定する。つまり、ステップ18が急変速用定常従動プーリ推力算出手段および目標従動プーリ推力設定手段に相当する。
一方、ステップ15にて、急変速状態かつ駆動プーリ推力不足状態ではないと判断した場合は、ステップ19にて、ステップ1で算出した定常従動プーリ推力Fsec(f1)を目標従動プーリ推力Fsec(o)として設定する。
ステップ18またはステップ19にて目標従動プーリ推力Fsec(o)を設定するとステップ12に移行し、ステップ12では、ステップ14で算出した目標駆動プーリ推力Fpri(o)を基に減圧弁24で調圧すべき目標駆動プーリ圧Ppri(o)を算出する。この目標駆動プーリ圧Ppriは、具体的には、目標駆動プーリ推力Fpriをプライマリプーリ室2Cの受圧面積Spriで除算して算出する。そしてステップ13では、ステップ18またはステップ19で算出した目標従動プーリ推力Fsec(o)を基に減圧弁25で調圧すべき目標従動プーリ圧Psec(o)を算出する。この目標従動プーリ圧Psec(o)は、具体的には、目標従動プーリ推力Fsec(o)をセカンダリプーリ室3Cの受圧面積Ssecで除算して算出する。
なお、本発明は、少なくとも、目標変速比Iが実変速比iよりも小さく、急変速状態かつ従動プーリ推力不足状態であると判断した場合、急変速用従動プーリ推力Fsec(i)と急変速用定常従動プーリ推力Fsec(f2)とを算出し、そのうちの数値の大きい方を目標従動プーリ推力Fsec(o)として設定すればよいため、ステップ15,19を省略することにより、ステップ14からステップ16に直接移行してもよい。つまり、本形態は、その変形例として、エンジンスタート時から停止するまでの間であれば、運転および走行状態に関わらず、急変速用従動プーリ推力Fsec(i)と急変速用定常従動プーリ推力Fsec(f2)とを算出し、そのうちの数値の大きい方を目標駆動プーリ推力Fpri(o)として設定してもよい。
ここで図11(a),(b)はそれぞれ、従来技術による目標駆動プーリ推力Fpri(o)および目標従動プーリ推力Fsec(o)の算出方法と、本発明による算出方法とを説明する油圧対比図であり、また図12(a),(b)はそれぞれ、図11(a),(b)に対応するタイムチャートである。
図11,12を参照し、本形態の作用を急ブレーキによる停車を例にして説明する。但し、本形態のVベルト式無断変速機1は、常に、その変速比が最大値(所謂、最Low変速比)から発進できるよう油圧制御されるものとする。
エンジン5を駆動源とするオイルポンプ21は、エンジン回転数Neの低下に伴いその吐出圧も低下するため、急ブレーキによってエンジン回転数Neが低下すると変速機全体としての油量収支が不足するから、従来技術であっては、図11(a)に示すごとく、最Low変速比を達成するための目標従動プール推力Fsec(L)を発生させることができないことがあり、その変速推力未達成分Fsec(th)分の変速不良を及ぼす恐れがあった。
これに対し、本形態では、図3のステップ1〜13の演算経路を辿って、図11(b)に示すごとく、プライマリプーリ2がベルト4を滑らすことなく挟持して急変速直前の変速比を維持するのに要求される定常駆動プーリ推力Fsec(f1)を安全率α=α1を用いて算出すると共に、実変速比iが最Low変速比i(Low)に到達するまでの急変速状態を達成するのにプライマリプーリ圧として最低限必要な駆動プーリ推力を、安全率α=α2を用いて急変速用定常駆動プーリ推力Fpri(f2)として算出し、この定常従動プーリ推力Fpri(f1)から変速推力未達成分ΔF(th)を減算して急変速用駆動プーリ推力Fpri(i)を算出する。そして急変速用駆動プーリ推力Fpri(i)が急変速用定常駆動プーリ推力Fpri(f2)よりも高ければ、急変速用駆動プーリ推力Fpri(i)を目標駆動プーリ推力Fpri(o)として設定し、急変速用駆動プーリ推力FPpri(i)が急変速用定常駆動プーリ推力Fpri(f2)よりも低ければ、急変速用定常駆動プーリ推力Fpri(f2)を目標駆動プーリ推力Fpri(o)として設定する。
かかる構成の場合、急変速用駆動プーリ推力Fpri(i)が急変速用定常駆動プーリ圧Ppri(f2)よりも高ければ、急変速用駆動プーリ圧Ppri(i)を目標駆動プーリ圧Ppri(o)として設定することにより、実変速比iを最Low変速比i(Low)に達成するためのプライマリプーリ2とセカンダリプーリ3とのプーリ推力差ΔF1を確保することができる。そして、急変速用駆動プーリ推力Fpri(i)が急変速用定常駆動プーリ推力Fpri(f2)よりも低ければ、実変速比iを最Low変速比i(Low)に近い変速比にベルト4を滑らすことなく近づけることができるプーリ推力差ΔF2(<ΔF1)を確保することができる。
つまり、本形態では、ダウンシフト変速などにおいては、図3のステップ6〜11から明らかな如く、少なくとも、目標変速比Iが実変速比iよりも大きく、実変速比iの変化量が大きな急変速状態、かつ、実際の従動プーリ推力Fsecが目標従動プーリ推力Fsec(o)に満たない従動プーリ不足状態において、プライマリプーリ2がベルト4を滑らせないための推力として、定常駆動プーリ推力Fpri(f1)よりも小さな数値の急変速用定常駆動プーリ推力Fpri(f2)を用いるため、実際の従動プーリ推力Fsecが目標従動プーリ推力Fsec(o)に対して不足する分だけ目標駆動プーリ推力Fpri(o)を低下させることができる場合は、目標駆動プーリ推力Fpri(o)を低下させることにより目標変速比Iを達成させ、また、目標駆動プーリ推力Fpri(o)を低下させることができない場合は、目標駆動プーリ推力Fpri(o)を急変速用定常駆動プーリ推力Fpri(f2)とすることによりプライマリプーリ2がベルト4を滑らすことなく挟持する。
従って、本発明によれば、少なくとも、目標変速比Iが実際の変速比iよりも大きく、急変速状態かつ従動プーリ不足状態においては、従動プーリ推力Fsecが目標従動プーリ推力Fsec(o)に対して不足していても、目標変速比Iに応じた変速が可能となる領域を拡大させることができる一方、駆動プーリ推力Fpriを低下させるだけでは目標変速比Iに応じた変速ができない領域であっても、少なくともベルト4を滑らせることがないため、安定した動力伝達を確保することができる。
また本形態では、アップシフト変速などにおいても、図3のステップ14〜19から明らかな如く、目標変速比Iが実際の変速比iよりも小さく、急変速状態かつ駆動プーリ不足状態においては、セカンダリプーリ3がベルト4を滑らせないための推力として、定常従動プーリ推力Fsec(f1)よりも小さな数値の急変速用定常従動プーリ推力Fsec(f2)を用いるため、駆動プーリ推力Fpriが目標駆動プーリ推力Fpri(o)に対して不足していても、目標変速比Iに応じた変速が可能となる領域を拡大させることができる一方、従動プーリ推力Fsecを低下させるだけでは目標変速比Iに応じた変速ができない領域であっても、少なくともベルト4を滑らせることがないため、安定した動力伝達を確保することができる。
さらに本形態では、目標変速速度VIを達成するのに要求される変速速度用プーリ推力差F(v)と、実変速比iと目標変速比Iとの差分に基づいて実変速比iを目標変速比Iに一致させるのに要求される変速比フィードバック用プーリ推力差F(fb)とを加算して求めた変速推力F(th)を基に場合分けしたのち、定常駆動プーリ推力Fpri(f1)または定常従動プーリ推力Fsec(f1)のいずれか一方に変速推力F(th)を加算することにより目標駆動プーリ推力Fpri(o)と目標従動プーリ推力Fsec(o)とを互いに独立して算出できるため、プライマリプーリ2またはセカンダリプーリ3の一方に対してベルト4を滑らさない目標プーリ推力を算出したにも関わらず、他方のプーリに対して算出した目標プーリ推力がベルト4を滑らすプーリ推力となることはない。
つまり本形態では、目標駆動プーリ推力Fpri(o)と目標従動プーリ推力Fsec(o)とを再度算出し直すという不都合が生じないから、実際の駆動プーリ推力Fpriおよび従動プーリ推力Fsecが不連続に変化することにより無段変速機本来の変速の滑らかさが損なわれて運転者等に違和感を与えることがなく、加えて、目標駆動プーリ推力Fpri(o)と目標従動プーリ推力Fsec(o)とを算出し直すという煩雑さを解消することができる。
従って本形態によれば、ベルト4の滑りを生じない滑らかな変速を煩雑な工程を経ることなく実現することができる。
なお、上述の如く、本形態では、ステップ2〜4が変速推力算出手段に相当するが、目標変速比Iに対する実変速比iの偏差に応じて外乱補償しながら実変速比iを目標変速速度V(I)で目標変速比Iに漸近させるための変速推力であればよく、ステップ5もインヒビタスイッチ17aからの選択レンジ信号に基づくアップシフト指令かダウンシフト指令かで判断してもよい。
本発明の一形態であるVベルト式無段変速機の概略図である 同形態における変速制御油圧回路および変速機コントローラを示すシステム図である。 同形態において、変速機コントローラで実行される油圧制御の一例を示すフローチャートである。 図3のステップ1において実行される定常駆動プーリ推力および定常従動プーリ推力の算出方法を例示するサブルーチンである。 図3のステップ2において実行される変速速度用プーリ推力差の算出方法を例示するサブルーチンである。 図3のステップ3において実行される変速比フィードバック用プーリ推力差の算出方法を例示するサブルーチンである。 図3のステップ7において実行される判断方法を例示するサブルーチンである。 図4のステップ13にて用いられる定常プーリ推力算出マップである。 図5のステップ22にて用いられる変換倍率算出マップである。 図5のステップ24にて用いられる変速速度用プーリ推力差算出マップである。 (a),(b)はそれぞれ、従来技術による目標駆動プーリ推力Fおよび目標従動プーリ推力の算出方法と、本発明による算出方法とを説明する油圧対比図である。 (a),(b)はそれぞれ、図11(a),(b)に対応するタイムチャートである。
符号の説明
1 Vベルト式無段変速機
2 プライマリプーリ
2a 固定フランジ
2b 可動フランジ
2c プライマリプーリ室
3 セカンダリプーリ
3a 固定フランジ
3b 可動フランジ
3c セカンダリプーリ室
4 Vベルト
5 エンジン
11 変速制御油圧回路
12 変速機コントローラ
13 プライマリプーリ回転センサ
14 セカンダリプーリ回転センサ
15a プライマリプーリ圧センサ
15b セカンダリプーリ圧センサ
16 アクセルペダルストロークセンサ
17 マニュアル変速スイッチ
17a インヒビタスイッチ
18 ブレーキスイッチ
19 エコノミーモードスイッチ
20 エンジンコントローラ
23 プレッシャレギュレータ弁
24 プライマリプーリ側減圧弁
25 セカンダリプーリ側減圧弁

Claims (2)

  1. 駆動プーリと従動プーリとの間にベルトを掛け渡し、前記駆動プーリに前記ベルトを挟持して目標変速比を実現するための目標駆動プーリ推力を発生させる駆動プーリ推力発生手段と、前記従動プーリに前記ベルトを挟持して目標変速比を実現するための目標従動プーリ推力を発生させる従動プーリ推力発生手段とを備えるベルト式無段変速機において、
    前記駆動プーリが前記ベルトを滑らすことなく挟持して現在の変速比を維持するのに要求される定常駆動プーリ推力を算出する定常駆動プーリ推力算出手段と、
    前記従動プーリが前記ベルトを滑らすことなく挟持して現在の変速比を維持するのに要求される定常従動プーリ推力を算出する定常従動プーリ推力算出手段と、
    実際の変速比を目標変速比に到達させるのに駆動プーリまたは従動プーリに要求される変速推力を算出する変速推力算出手段と、
    目標変速比が実際の変速比よりも大きいかどうかを判断して目標変速比が実際の変速比よりも大きくなる場合、前記定常従動プーリ推力と前記変速推力とを加算して前記目標従動プーリ推力を設定する目標従動プーリ推力設定手段と、
    少なくとも実際の変速比の変化量が所定値以上となる急変速状態を判断する急変速状態判断手段と、
    実際の従動プーリ推力が前記目標従動プーリ推力に満たない従動プーリ推力不足状態を判断する従動プーリ推力不足状態判断手段と、
    少なくとも、目標変速比が実際の変速比よりも大きく、急変速状態かつ従動プーリ推力不足状態であると判断した場合、前記目標従動プーリ推力から実際の従動プーリ推力を減算して変速推力の未達成分を算出する変速推力未達成分算出手段と、
    少なくとも目標変速比が実際の変速比よりも大きく、急変速状態かつ従動プーリ推力が不足状態であると判断した場合、前記駆動プーリが前記ベルトを滑らすことなく挟持して現在の変速比を維持するのに要求される急変速用定常駆動プーリ推力を算出する急変速用定常駆動プーリ推力算出手段と、
    前記定常駆動プーリ推力から前記変速推力未達成分を減算して求めた急変速用駆動プーリ推力と、前記急変速用定常駆動プーリ推力とを比較して数値の大きい方を前記目標駆動プーリ推力として設定する目標駆動プーリ推力設定手段とを備えることを特徴とするベルト式無段変速機。
  2. 請求項2に係る発明は、上記請求項1において、前記変速推力算出手段は、目標変速速度を達成するのに要求される、駆動プーリ推力と従動プーリ推力との目標変速速度用プーリ推力差を算出する変速速度用プーリ推力差算出手段と、目標変速比と実際の変速比との差分に基づいて駆動プーリまたは従動プーリにおける変速比フィードバック用プーリ推力差を算出する変速比フィードバック用プーリ推力差算出手段と、前記目標変速速度用プーリ推力差と前記変速比フィードバック用プーリ推力差とを加算して前記変速推力として設定する変速推力設定手段とを備え、
    前記目標駆動プーリ推力設定手段は、前記変速推力が所定値よりも大きいかどうかを判断して前記変速推力が所定値以下となる場合、前記定常駆動プーリ推力と前記変速推力の絶対値とを加算して前記目標駆動プーリ推力を設定するものであることを特徴とする請求項1に記載のベルト式無段変速機。
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