JP2005290034A - 目的成分含有複合微粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】目的成分の徐放を可能とし、水に分散可能であり、かつ、水に分散させて塗膜化したときに透明性を有する目的成分含有複合微粒子を提供することを目的とする。
【解決手段】(A)ポリウレタンと(B)ビニル重合体との複合樹脂によって、(C)目的成分を含有複合化した粒子であり、上記の(A)成分、(B)成分及び(C)成分の組成比率(重量比)が下記の式(1)及び(2)を満たす目的成分含有複合微粒子を用いる。
0.1≦(A)/((B)+(C))≦10 (1)
10/90≦(B)/(C)≦90/10 (2)
【選択図】なし

Description

この発明は、特定の樹脂内に目的成分を含有する複合化された微粒子に関する。
防虫剤等は、揮散性が大きいため、薬効を長期間保持させるため、徐放性を付与することが好ましい。防虫剤等に徐放性を付与する方法としては、エマルジョンのオイル部に溶解させ、周りの水によって揮散を抑制する方法が知られている。
しかし、防虫剤等の成分の中には、エマルジョンを凝集し、良好な分散状態を保持させないものもあり、必ずしも有効な方法ではなかった。
これに対し、防虫剤等の成分をカプセル等に入れる方法が知られている。例えば、多価イソシアネートと多価アルコールからなる、所定条件の界面張力を有する重合物をカプセルとし、防虫剤等の成分を内包させる徐放剤が特許文献1に記載されている。
特開2003−96108号公報
しかしながら、上記のカプセル粒子では、乳化剤を使用しているため、耐水性が低く、接着剤、コーティング剤、塗料に使用した場合に問題となる。このような問題を回避するために、カプセル粒子を粉末として取り出す場合に、洗浄工程が必要となり、洗浄中に目的成分が失われたりするので好ましくない。たとえ取り出すことができたとしても、接着剤、コーティング剤、塗料に使用する場合には、バインダーの添加が必要になったりする。
そこで、この発明は、目的成分の徐放を可能とし、耐水性が良好で、かつ、水分散物をそのまま塗布しても、良好な塗布物が得られるというバインダー効果を有する目的成分含有複合化微粒子を提供することを目的とする。
この発明は、(A)ポリウレタンと(B)ビニル重合体との複合樹脂によって、(C)目的成分を含有複合した粒子であり、上記の(A)成分、(B)成分及び(C)成分の組成比率(重量比)が下記の式(1)及び(2)を満たす目的成分含有複合微粒子を用いることにより、上記課題を解決したのである。
0.1≦(A)/((B)+(C))≦10 (1)
10/90≦(B)/(C)≦90/10 (2)
特定の複合樹脂を用いてコアシェル的構造を構成し、ここに目的成分を含有させるので、目的成分の急速な揮散が抑制され、徐放性を発揮することができる。
また、特定の複合樹脂を用いてコアシェル的構造を構成し、ここに目的成分を含有させるので、これを水に分散させても、十分に分散性が保持される。
さらに、コアシェル的構造部分を構成する樹脂として、特定の複合樹脂を用い、これと目的成分との量比を所定範囲内に限定するので、得られる微粒子の粒子径を小さくすることができる。このため、水に分散させて塗膜化したときに透明性を発揮することができる。
この発明にかかる目的成分含有複合微粒子は、ポリウレタン(以下、「(A)成分」と称する。)とビニル重合体(以下、「(B)成分」と称する。)との複合樹脂によって、目的成分(以下、「(C)成分」と称する。)を含有させ、複合化させた粒子である。
上記(A)成分を構成するポリウレタンは、ポリイソシアネートとポリオールとの重合体である。上記ポリイソシアネートとしては、各種の脂肪族、脂環式、芳香族等の有機系のジイソシアネート化合物等の多価イソシアネート化合物を用いることができる。このジイソシアネート化合物の具体例としては、ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート等を挙げることができる。
上記ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、メチルペンタンジオールアジペート等の比較的低分子量のジオールの他、ポリエステルジオール、ポリエーテルジオール、ポリカーボネートジオール等を用いることができる。
ところで、上記(A)成分としては、カルボキシル基を含有するものが好ましい。上記(A)成分にカルボキシル基を導入する方法としては、上記ポリオールの一部として、カルボキシル基を有するジオール化合物を用いることが好ましい。このカルボキシル基を有するジオール化合物としては、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のジメチロールアルカン酸があげられる。
また、上記(A)成分の酸価は、10(単位:mgKOH/g、以下同じ。)以上が好ましく、15以上がより好ましく、18以上が更に好ましい。上記(A)成分の酸価が低すぎると、後工程における水への分散状態が悪くなって水分散液が得られなくなる場合がある。一方、上記(A)成分の酸価の上限は、通常、60以下であるが、50以下が好ましい。酸価が高すぎると、十分な耐溶剤性が得られない場合がある。
上記(A)成分の製造は、無溶剤下でも行い得るが、反応を均一に行わせるために、ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のイソシアネート基に対して不活性で水との親和性の大きい有機溶剤を使用してもよい。また、イソシアネート基に対して反応性のないビニルモノマーの存在下に製造する場合にも、反応系が希釈されて反応を均一に行うことができる。
上記のポリオールとポリイソシアネートとの使用割合は、当量比で、ポリオール:ポリイソシアネート=1:1.1〜2.5がよく、1:1.2〜2.0が好ましい。ポリオールが少なすぎると、未反応のイソシアネートが多く残留し、水分散時に、凝集したり、粗大粒子を生成することがある。一方、ポリオールが多すぎると、反応時の粘度が高くなり、水への良好な分散が困難となることがある。
上記(A)成分の反応は、通常、30〜120℃で0.1〜20時間、好ましくは、50〜100℃で0.5〜10時間行なえばよい。
上記(B)成分を構成するビニル重合体とは、ビニル基を有する単量体、すなわち、ラジカル重合性単量体の重合体をいう。特に、活性水素を含まないラジカル重合性単量体を用いると、目的外のイソシアネート基の消費がおきにくい点でより好ましい。
このラジカル重合性単量体としては、官能基として1つのビニル基のみを有する単官能性不飽和単量体でもよく、官能基としてビニル基を2つ以上有する多官能性不飽和単量体でもよい。さらに、多官能性不飽和単量体と単官能性不飽和単量体の混合物を用いてもよい。
上記の単官能性不飽和単量体としては、(メタ)アクリル系単量体、ハロゲン化ビニル系化合物、芳香族ビニル化合物等があげられる。なお、この明細書において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル又はメタクリル」を意味する。
上記(メタ)アクリル系単量体とは、(メタ)アクリル酸又はそのエステル化合物等を言い、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル等があげられ、重合に際しては、その1種を用いても、それらの2種以上の混合物を用いてもよい。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸イソボルニル等があげられる。
上記(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ブトキシエチル等があげられる。
上記ハロゲン化ビニル系化合物としては、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル等があげられ、芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン等があげられる。
また、上記多官能性不飽和単量体としては、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン及びそれらの誘導体等等の芳香族ジビニル化合物等があげられる。
さらに、上記の他、N,N−ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホンや、3個以上のビニル基を持つ化合物があげられる。
なお、上記のビニル基を有する単量体は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
これらの中でも、(B)成分としては、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、及びスチレンからなる群から選ばれる少なくとも一種の単量体の重合体、すなわち、アクリル酸エステルの単独重合体又は共重合体、メタクリル酸エステルの単独重合体又は共重合体、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとの共重合体、スチレンの単独重合体、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルと、スチレンとの共重合体がより好ましい。
上記(C)成分である目的成分は、この発明によって徐放効果を付与される揮散性成分をいい、防虫剤、抗菌防カビ剤、芳香剤等があげられる。
次に、この発明にかかる目的成分含有複合微粒子の好ましい製造方法について説明する。
まず、(A)成分たるポリウレタンを製造する工程として、ラジカル重合性単量体及び/又は目的成分の存在下、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させる(イ)工程が行われる。
上記ラジカル重合性単量体としては、活性水素を含まない単量体が好ましい。また、上記ポリオールとして、カルボキシル基を有するポリオールを一部又は全部に用いるのが好ましい。
カルボキシル基を有するポリオールを用いる場合、その含有割合は、前述した(A)成分の好ましい酸価範囲となるようにするのが好適である。
上記(イ)工程における反応は、ラジカル重合性単量体及び/又は目的成分の存在下で反応を行うのがよい。これにより、反応時の粘度を低くして、反応を均一に進めることができる。
次に、上記(イ)工程で得られた混合液は、(ロ)工程で、水に分散させて水分散液を得、次いで、(ハ)工程で、この水分散液を用いて、これに含まれるラジカル重合性単量体を重合させる重合工程に供される。
ところで、上記(ハ)工程での重合時の量比に合わせるために、(イ)工程と(ロ)工程の間に、(ニ)工程として、必要な成分を添加する工程を行い、この(ニ)工程で得られる混合物を上記(ロ)工程において、反応液のかわりに用いることが好ましい。これは、(イ)工程で得られる反応液には、ラジカル重合性単量体及び目的成分のどちらかが存在しない場合、又は存在しても、量的に不足する場合があるからである。なお、上記ラジカル重合性単量体は、活性水素を含まない単量体がより好ましい。
上記(イ)工程で得られる反応液、又は(ニ)工程で得られる混合物中の各成分の混合比は、後述する(ハ)工程を経て得られるこの発明にかかる目的成分含有複合微粒子を構成する(A)成分、(B)成分及び(C)成分が下記の式(1)及び(2)を満たす組成比率(重量比)を有するような混合比が好ましい。
0.1≦(A)/((B)+(C))≦10 (1)
10/90≦(B)/(C)≦90/10 (2)
すなわち、(B)成分と(C)成分の合計量に対する(A)成分の含有比(重量比)は、0.1以上であり、0.3以上が好ましい。0.1より小さいと、水への分散が困難となる。一方、この(A)成分の含有比(重量比)の上限は、10であり、7とするのが好ましい。10より大きいと、含有複合される目的成分の量が少なくなり、十分な効果が得られない場合がある。
また、(B)成分と(C)成分との混合比(重量比)は、(B)/(C)で10/90以上であり、30/70以上がより好ましい。10/90より小さいと、良好な水分散液が得がたくなる傾向がある。一方、この混合比の上限は、90/10であり、80/20が好ましい。90/10より大きいと、含有複合化される目的成分の量が少なくなり、十分な効果が得られない場合がある。
上記(イ)工程で得られる反応液、又は(ニ)工程で得られた混合物は、水に分散させる(ロ)工程が行われ、次いで、この(ロ)工程で得られた水分散液を用いて、これに含まれるラジカル重合性単量体を重合させる(ハ)工程が行われ、この発明にかかる目的成分含有複合粒子が得られる。
上記(ロ)工程において、必要に応じて、乳化剤が用いられる。この乳化剤としては、例えば、アニオン性、カチオン性、両イオン性等のイオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等があげられる。
また、ポリオールとして、カルボキシル基を有するポリオールを用いる場合、この(ロ)工程で、このポリオールの中のカルボキシル基を中和することが好ましい。これにより、得られる水分散液がより安定化する。
上記(ハ)工程において、乳化重合は、重合開始剤を添加して行われる。この重合開始剤としては、通常の乳化重合で使用される重合開始剤を特に限定することなく使用することができる。この重合開始剤の例としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等の過酸化物等のラジカル重合開始剤があげられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。また、これらラジカル重合開始剤と、例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、酒石酸、L−アスコルビン酸等の還元剤とを併用してレドックス系重合開始剤として用いることもできる。
上記乳化重合の重合温度は、通常50〜100℃程度、反応時間は、通常2〜16時間程度とすることが好ましい。
このようにして得られた目的成分含有複合微粒子は、水に分散されたエマルジョンとなっており、そのまま、又は必要に応じて、水をさらに加えて、エマルジョンとして使用することができる。さらに、得られたエマルジョンから目的成分含有複合微粒子を分取し、別の水に分散させて、エマルジョンとしてもよい。
上記の方法で得られるエマルジョン中の目的成分含有複合微粒子の平均粒子径は、10nm以上がよく、50nm以上が好ましい。10nmより小さいと、水分散性の粘度が高くなって、取扱いが困難になることがある。一方、平均粒子径の上限は、1000nm以下がよく、700nm以下が好ましい。1000nmより大きいと、得られた目的成分含有複合微粒子を用いて塗膜を形成した場合、透明性が不十分となる場合がある。
上記の方法で得られた目的成分含有複合微粒子又はこれを含有するエマルジョンは、接着剤組成物、塗料組成物、コーティング剤組成物、シーリング剤組成物に加えることにより、接着剤、塗料、コーティング剤又はシーリング剤等として使用することができる。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例により限定されるものではない。まず、評価方法及び使用した原材料について説明する。
(評価方法)
[平均粒子径]
大塚電子(株)製:ELS−8000を用い、動的光散乱法により、25℃で測定し、体積平均粒子径として示した。
[分散性]
水分散中の凝集の有無を目視で判定した。
[徐放性及び耐水性の評価]
(1)皮膜の作成
18cm×18cmのテフロンシート上に表1に記載の量の水分散液を塗布し、室温で10時間乾燥した。
(2)徐放性評価
上記皮膜を、50℃のオーブンに入れ、5,50,120時間経過後の重量を測定し、DEETの残量及び残存割合を計算した。
DEET残存割合(%)=(皮膜の重量−ポリウレタン重量−ポリアクリレート重量)/DEET初期重量
なお、水分散液中のポリウレタン成分を12重量%、ポリアクリレート成分を12重量%、初期DEET成分を16重量%とした。
(3)耐水性評価
上記皮膜を、室温下で、イオン水中に2時間浸漬し、外観を目視にて観察した。
(原材料)
[ポリオール成分]
・メチルペンタンジオールアジペート…(株)クラレ製:クラレポリオールP−2010、OHV:56.1mgKOH/g、以下、「P2010」と称する。
[カルボキシル基含有ジオール化合物]
・ジメチロールプロピオン酸…マリンクロット ケミカル(Mallinckrodt Chemical Inc)社製、以下、「DMPA」と称する。
[ポリイソシアネート成分]
・イソホロンジイソシアネート…(株)テグサジャパン製:ベスタナートIPDI、以下、「IPDI」と称する。
[重合触媒]
・ジブチルチンジラウレート…和光純薬工業(株)製:試薬
[重合安定剤]
・ハイドロキノン…和光純薬工業(株)製:試薬、以下、「HQ」と称する。
[ラジカル重合性単量体]
・メタクリル酸メチル…三菱レイヨン(株)製、以下、「MMA」と称する。
・アクリル酸ブチル…三菱化学(株)製、以下、「BA」と称する。
[目的成分]
・N,N−ジエチルトリアミド(防虫剤)…三菱ガス化学(株)製、以下、「DEET」と称する。
(実施例1)
温度計、撹拌装置及び還流冷却管を備えた4つ口フラスコに、ジオール成分としてP2010を36.4重量部、DMPAを5.64重量部、MMAを49.5重量部、BAを16.5重量部、及びHQを0.02重量部加えた。そして、内温50℃とし、IPDIを24重量部、及びジブチルチンジラウレート0.02重量部を加えた。次に、内温を90℃に加温し、この温度で5時間反応させて、(A)成分であるウレタンプレポリマーを得た。
得られたウレタンプレポリマー溶液に、(C)成分としてDEETの88.02重量部を、60℃で10分間にわたって滴下して混合物を得た。次に、50℃にて、トリエチルアミン4.32重量部を加えて、この反応生成物中のカルボキシル基を中和した。
そして、この溶液に蒸留水304.6重量部を50℃で15分間かけて滴下し、乳白色透明性のある分散液を得た。
得られた分散液を50℃に保温し、この温度で、7重量%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液4.6重量部と、1重量%アスコルビン酸水溶液16.6重量部からなるレドックス開始剤を添加して、ラジカル重合性単量体の重合を開始した。発熱終了後、さらに80℃に昇温して2時間保持することによって、(A)成分であるポリウレタンと(B)成分であるビニル重合体とを含む水分散液を得た。また、得られた水分散液の平均粒子径は300nmであった。そして、分散性、徐放性及び耐水性を上記の基準で評価した。その結果を表1に示す。
(比較例1)
P2010を60.6重量部、DMPAを9.4重量部、MMA及びBAを0重量部、IPDIを40重量部とした以外は実施例1と同様にして、ウレタンプレポリマーを含有する溶液を得た。
次に、DEET110.02重量部、トリエチルアミン7.21重量部、蒸留水332.85重量部を用いた以外は実施例1と同様にして、乳白色透明性のある分散液を得ようとしたが、凝集が生じてしまった。
(比較例2)
得られたウレタンプレポリマー溶液に、(C)成分としてDEETを滴下しなかった以外は、実施例1と同様にして、(A)成分であるポリウレタンと(B)成分であるビニル重合体とを含む水分散液を得た。得られた水分散液の平均粒子径は100nmであった。
次に、30℃にまで冷却し、(C)成分としてDEETの88.02重量部を滴下混合し、均一な分散液を得た。そして、分散性、徐放性及び耐水性を上記の基準で評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2005290034

Claims (8)

  1. (A)ポリウレタンと(B)ビニル重合体との複合樹脂によって、(C)目的成分を含有・複合化した粒子であり、
    上記の(A)成分、(B)成分及び(C)成分の組成比率(重量比)が下記の式(1)及び(2)を満たす目的成分含有複合微粒子。
    0.1≦(A)/((B)+(C))≦10 (1)
    10/90≦(B)/(C)≦90/10 (2)
  2. 上記(A)成分が、カルボキシル基を含有するものである請求項1に記載の目的成分含有複合微粒子。
  3. 上記(B)成分が、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、及びスチレンからなる群から選ばれる少なくとも一種の単量体の重合体である請求項1又は2に記載の目的成分含有複合微粒子。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の目的成分含有複合微粒子を水性媒体中に分散させたエマルジョン。
  5. 接着剤、塗料、コーティング剤又はシーリング剤用に使用される請求項4に記載のエマルジョン。
  6. 下記(イ)〜(ハ)の各工程を順次行うことにより、請求項1乃至3のいずれかに記載の目的成分含有複合微粒子を製造する、目的成分含有複合微粒子の製造方法。
    (イ)活性水素を含まないラジカル重合性単量体及び/又は目的成分の存在下、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて、(A)成分たるポリウレタンを製造する工程、
    (ロ)前工程で得られた反応液を水に分散させる工程、
    (ハ)前工程で得られた水分散液を用いて、これに含まれるラジカル重合性単量体を重合させる工程。
  7. 上記(イ)工程と(ロ)工程との間に、(ニ)工程として、下記の操作を行い、この(ニ)工程で得られる混合物を上記(ロ)工程において、反応液の代わりに用いる、請求項6に記載の目的成分含有複合微粒子の製造方法。
    (ニ)上記(イ)工程で得られた反応液を用いて、(A)成分たるポリウレタン、活性水素を含まないラジカル重合性単量体、及び目的成分の混合物を得る工程。
  8. 上記ポリオールとして、カルボキシル基を有するポリオールを用い、かつ、上記(ロ)工程において、このカルボキシル基を有するポリオール中のカルボキシル基を中和する請求項6又は7に記載の目的成分含有複合微粒子の製造方法。
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