JPH05132636A - 被覆膜の形成方法 - Google Patents

被覆膜の形成方法

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JPH05132636A
JPH05132636A JP29575691A JP29575691A JPH05132636A JP H05132636 A JPH05132636 A JP H05132636A JP 29575691 A JP29575691 A JP 29575691A JP 29575691 A JP29575691 A JP 29575691A JP H05132636 A JPH05132636 A JP H05132636A
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JP
Japan
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resin
forming
coating film
fine particles
water
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JP29575691A
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English (en)
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Toyomi Hashizume
豊美 橋詰
Yasuyuki Watanabe
泰之 渡辺
Namiyuki Tashiro
南征 田代
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 架橋弾性樹脂微粒子をフィルム形成性樹脂の
必須成分として含有する塗装剤を使用して、硬くて柔軟
性のある被覆膜を得る。 【構成】 ビニル系、ウレタン系あるいはウレタン尿素
系等の架橋弾性樹脂微粒子と、ビニル共重合体、ポリエ
ステル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン樹脂あるいは
エポキシ樹脂等のフィルム形成樹脂と、さらに、必要に
より硬化剤とからなる水性または非水性の液状塗装剤を
使用して、常温、加熱あるいは活性エネルギー線のいず
れかにより乾燥または硬化させて、硬くて柔軟性のある
被覆膜を形成する方法。 【効果】 硬くて柔軟性のある被覆膜が得られ、さら
に、耐後加工性、耐傷つき性、耐水性、耐酸性および耐
溶剤性などにも優れる被覆膜が得られる。そして、この
被覆膜は塗料用、特に、工業用金属製品およびプレコー
ト鋼板の塗膜に極めて有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規にして有用なる被覆
膜の形成方法とその用途に関する。さらに詳細には、架
橋弾性樹脂微粒子を含有する水性型または非水性型の塗
装剤を塗布して、常温、加熱、あるいは、活性エネルギ
ー線のいずれかにより乾燥または硬化させて被覆膜を形
成させる方法に関し、とりわけ、従来技術では両立が困
難な硬度と柔軟性のバランスが良好なる極めて有用性の
高い被覆膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】塗料、成形材料等多くの高分子業界にお
いて、硬くて柔軟性のあるフィルムに対する要求は強い
が、その解決は困難であった。
【0003】塗料の場合、一般に、硬い塗膜は耐傷付き
性、耐水性、耐薬品性、耐汚染性等に優れるが、その反
面脆く、一方、柔軟性のある塗膜は耐屈曲性、耐衝撃
性、耐後加工性等に優れるものの、硬度、耐傷付き性、
耐薬品性、耐汚染性等が劣る。
【0004】硬い塗膜を得るために既存の技術では、ガ
ラス転移点の高い樹脂を使用する方法、官能基濃度を高
くしたり高エネルギー線による架橋で架橋密度を高める
方法等が行われているが、いずれも塗膜は脆いものとな
ってしまう。
【0005】一方、より柔軟性のある塗膜を得るため
に、高分子量のポリウレタン樹脂や高分子量のポリエス
テル樹脂が使用されたりするが、得られる塗膜の硬度に
は限界があり、さらに、架橋密度が低いため耐溶剤性、
耐薬品性あるいは耐汚染性等に欠点のある塗膜となって
しまう。
【0006】すなわち、既存のフィルム形成性樹脂を使
用する限り、被覆膜の硬度と柔軟性を両立させるには自
ずから一定の限界があり、高度な物性を要求される用途
には対応できない。
【0007】ところで、成形材料やエンジニアリングプ
ラスッチック材料において、例えば、ポリスチレン樹
脂、ナイロン樹脂あるいはPBT樹脂などにゴム系樹脂
を分散させて、耐衝撃性や耐クラック性を改良する技術
がある。これは、プラスチック材料に、これと相溶性の
ない樹脂を分散させて物理的性質や粘弾性挙動を改良す
る技術であって、ポリマーアロイと称し、例えば、先端
高分子材料シリーズ第3巻の高性能ポリマーアロイ〔丸
善(株)1991年刊行〕に詳述されている。
【0008】かかるポリマーアロイの技術を塗料等の被
覆膜に適用しようとしても極めて困難であった。プラス
チック材料とは異なり塗料の場合には、塗装時の粘度が
低い、溶媒を使用する、あるいは、被覆膜が薄いなどの
性格上、相溶性のないものは分離し易い、分散した樹脂
微粒子が凝集し易い、塗膜表面が荒れ易い、相溶化剤の
選択が難しいなどの障害のため、ポリマーアロイの技術
はあまり実用化されていなかった。しかし、架橋した樹
脂微粒子の場合、塗料用樹脂への均一な分散が可能とな
るので一部実用化されているものの、その使用例は、艶
消し剤、タレ止め剤、チクソ性付与剤、電着塗装におけ
るエッジカバー性改良剤などの添加剤的使用に限られて
いる。すなわち、架橋樹脂微粒子を配合したいずれの例
も、本発明の目的とするところの硬くてしかも柔軟性の
ある被覆膜を得ようとするものではなく、かような効果
の発現についても全く触れられていない。また、かかる
効果が発現するような架橋樹脂微粒子の設計でもない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明にお
いて解決しようとする課題は、このように、従来技術に
従う限りは両立させることが極めて困難な、硬くてしか
も柔軟性のある被覆膜を形成する方法を提供することで
ある。
【0010】さらに、塗料工業において、硬くて、傷付
きにくく、耐薬品性や耐汚染性に優れ、しかも、耐衝撃
性、耐屈曲性や耐後加工性等の柔軟性にもすぐれる塗膜
で塗装された自動車、家電製品、オフィス用品あるいは
建材等の工業用金属製品、および、プレコート鋼板を提
供することでもある。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる困難な課題を解決
すべく鋭意研究を進めた結果、架橋弾性樹脂微粒子をフ
ィルム形成性樹脂の必須成分として含有する塗装剤を塗
布し、常温、加熱、あるいは活性エネルギー線のいずれ
かにより乾燥または硬化させて被覆膜を形成せしめるこ
とにより、その解決策を見い出すにおよんで、本発明を
完成するに至った。つまり、被覆膜を形成する硬質マト
リックス中に、架橋した軟質樹脂をアロイ化した複合被
覆膜の形成方法を提供するものである。
【0012】すなわち、本発明におけるフィルム形成性
樹脂成分は、架橋弾性樹脂微粒子と他のフィルム形成性
樹脂、あるいは、架橋弾性樹脂微粒子と他のフィルム形
成性樹脂および硬化剤のいずれかの組成から成る。
【0013】そして、架橋弾性樹脂微粒子をフィルム形
成性樹脂の必須成分として使用することにより、好まし
くは、架橋弾性樹脂微粒子同志の反応、架橋弾性樹脂微
粒子と他のフィルム形成性樹脂との反応、さらに、架橋
弾性樹脂微粒子および他のフィルム形成性樹脂と架橋剤
との反応などの複合架橋した、いわゆる海島構造を有す
る強靭な被覆膜が形成される。しかも、架橋樹脂微粒子
を柔軟で弾性を有するものに設計することにより、外部
からの力が吸収され、かくして、硬くて柔軟性のある被
覆膜の形成が可能となる。すなわち、架橋樹脂微粒子の
ガラス転移点を、架橋樹脂微粒子を除く他のフィルム形
成性樹脂成分の硬化フィルムのガラス転移点より低く、
好ましくは、10℃以上低いものにすることにより、架
橋樹脂微粒子に外力吸収性を付与することができるよう
になる。かかる意味において、架橋弾性樹脂微粒子と言
うこととする。
【0014】本発明における架橋弾性樹脂微粒子は、弾
性を有してさえいるならどのようなものでも使用できる
のであるが、なかでもポリエステルやアルキッド樹脂な
どの縮合系架橋樹脂微粒子、架橋ビニル系共重合体微粒
子、架橋ウレタン樹脂微粒子、架橋ウレタン尿素樹脂微
粒子(以下、架橋弾性樹脂微粒子をゲル粒子とも称する
こととする。)などが挙げられる。
【0015】ビニル系共重合体ゲル粒子を得る方法とし
ては、エマルジョン重合による方法(英国特許9670
51、米国特許3706697)や非水分散による方法
(特公昭60ー27702)などを応用して製造すれば
よい。
【0016】エマルジョン重合による方法では、公知慣
用の方法に従い、例えば、反応開始剤として、過硫酸ア
ンモニアや過硫酸カリなどを使用し、乳化剤として、公
知慣用の界面活性剤やスチレンスルフォン酸ナトリウム
等の反応性界面活性剤を使用したり、あるいは、界面活
性剤を使用せずに水性樹脂を使用し、また、必要に応
じ、連鎖移動剤、造膜助剤あるいはレドックス触媒など
を使用して架橋性ビニルモノマーを含むビニルモノマー
を共重合する。
【0017】また、非水分散による方法では、分散安定
化樹脂の存在下、ビニルモノマーは溶解するが該ビニル
モノマーの共重合体は溶解しない溶剤中で、架橋性ビニ
ルモノマーを含むビニルモノマーを共重合する。
【0018】ここで言う分散安定化樹脂とは、該溶剤に
可溶であって、かつ、該ビニルモノマー類とグラフトま
たはブロック重合しうる官能基を有するもので、例え
ば、ビニル系共重合体、アルキッド樹脂、ポリエステル
樹脂あるいはマクロマーなどが代表的なものである。そ
して、かかる官能基としては、例えば、脂肪酸の不飽和
基、α,βーエチレン性不飽和基、グリシジル基、カル
ボキシル基、水酸基、酸無水基、アミノ基あるいはイソ
シアネート基などである。但し、α,βーエチレン性不
飽和基以外の官能基を分散安定化樹脂に含有させる場合
には、非水分散共重合反応条件において該官能基と反応
しうる官能基を有するα,βーエチレン性不飽和ビニル
モノマーを使用する必要がある。
【0019】そして、かかる分散安定化樹脂の使用量
は、ゲル粒子を生成するためのビニルモノマーを含む量
で、3〜60重量%の範囲が適当である。3重量%より
少ない量ではゲル粒子の分散安定化には不充分であり、
また、60重量%よりあまりに多いと架橋密度の低いゲ
ル粒子となり、共に好ましくない。
【0020】次に、非水分散重合に使用する、ビニルモ
ノマーは溶解するが該ビニルモノマーの共重合体は溶解
しない溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オ
クタンの如き脂肪属炭化水素類;石油ベンジン、リグロ
イン、ミネラルスピリット、石油ナフサ、ケロシンの如
き炭化水素混合物類;またはシクロヘキサン、メチルシ
クロヘキサン、エチルシクロヘキサンの如き脂環属炭化
水素類;あるいはそれらの混合物などである。また、該
ビニルモノマーの共重合体を溶解するその他の溶剤で
も、非水分散性を損なわない限り併用できることは勿論
のことである。
【0021】そして、非水分散共重合は、ベンゾイルパ
ーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリルやターシャ
リブチルパーオキシオクテートなどの公知慣用の重合開
始剤を使用したラジカル共重合によるのが簡便なので好
ましい。
【0022】ところで、エマルション重合、非水分散重
合のいずれの方法にしても樹脂粒子をゲル化させるため
には、非官能性モノマーに加えて架橋反応しうるモノマ
ーが必要であって、その種類を架橋方法により次の4方
法に大別できる。
【0023】(1)一分子中に少なくとも2個のα,β
ーエチレン性不飽和基を有する多不飽和基モノマーを使
用する。
【0024】(2)互いに反応しうる架橋性官能基を有
するビニルモノマーを併用する。かかる架橋性官能基の
組み合わせとしては、例えば、水酸基/イソシアネート
基、水酸基/酸無水基、カルボキシル基/グリシジル
基、アミノ基/グリシジル基、およびアミノ基/イソシ
アネート基などが挙げられる。
【0025】(3)加水分解性シリル基を有するビニル
モノマーを使用する。
【0026】(4)架橋反応性官能基を有するビニルモ
ノマーと架橋剤を使用する。かかる官能基と架橋剤の組
み合わせとしては、例えば、グリシジル基/多アミノ基
含有化合物または多カルボキシル基含有化合物、水酸基
/多イソシアネート基含有化合物または多酸無水基含有
化合物、イソシアネート基/多水酸基含有化合物または
多アミノ基含有化合物、酸無水基/多水酸基含有化合物
および、アミノ基/多グリシジル基含有化合物または多
イソシアネート基含有化合物などが挙げられる。
【0027】次に、これらの官能基を有するビニルモノ
マーの代表的なものを挙げるが、本発明においてはそれ
らのみに限定されるものではない。
【0028】(a)多不飽和基モノマー;エチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、1,4ーブチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、1,6ーヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ト
リアリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテー
ト、ジアリルテレフタレート、ジアリルフタレートおよ
びジビニルベンゼンなど。
【0029】(b)カルボキシル基含有モノマー;アク
リル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマ
ル酸、マレイン酸、イタコン酸モノブチル、フマル酸モ
ノブチルおよびマレイン酸モノブチルなど。
【0030】(c)水酸基含有モノマー;2ーヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、(メタ)アリルアルコール、ヒドロキシブチ
ルビニルエーテルおよびこれらの水酸基含有モノマーに
εーカプロラクトンを付加反応せしめたものなど。
【0031】(d)酸無水基含有モノマー;無水マレイ
ン酸および無水フマル酸など。
【0032】(e)グリシジル基含有モノマー;グリシ
ジル(メタ)アクリレートおよびメチルグリシジル(メ
タ)アクリレートなど。
【0033】(f)アミノ基含有モノマー;ジメチルア
ミノエチル(メタ)アクリレートおよびジエチルアミノ
エチル(メタ)アクリレートなど。
【0034】(g)イソシアネート基含有モノマー;イ
ソシアネートエチル(メタ)アクリレート、イソプロペ
ニルイソシアネートおよびジイソシアネート化合物と2
ーヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの水酸基
を有するビニルモノマーとの等モル付加物など。
【0035】(h)加水分解性シリル基を有するモノマ
ー;アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γーメ
タクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γーメタク
リロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメト
キシシランおよびビニルトリエトキシシランなど。
【0036】さらに、これらの架橋性官能基を有するモ
ノマー以外の共重合可能なモノマーとしては次のような
ものが挙げられる。
【0037】(i)共重合モノマー;スチレン、αーメ
チルスチレンおよびビニルトルエンなどの芳香族ビニル
類;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、nーブチル(メタ)アクリレート、イソブチ
ル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アク
リレート、2ーエチルヘキシル(メタ)アクリレート、
ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)ア
クリレート、ベンジル(メタ)アクリレートおよび(メ
タ)アクリル酸などのカルボキシル基含有ビニルモノマ
ーにモノグリシジル化合物を付加反応せしめたものなど
のアクリル酸あるいはメタクリル酸エステル類;マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸
と1価アルコール類とのビニルジエステル類;酢酸ビニ
ル、安息香酸ビニル、プロピオン酸ビニルおよびバーサ
チック酸ビニルなどのビニルエステル類;エチレン、プ
ロピレンなどのαーオレフィン類;ブタジエン、イソプ
レンなどのジエン類;アクリロニトリル、メタアクリロ
ニトリルなどのニトリル類;パーフルオロシクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート、6フッ化ビニルおよびフッ化
ビニリデンなどの含フッ素モノマー類;塩化ビニル、塩
化ビニリデンなどの含塩素モノマー類;などが代表的な
ものである。
【0038】ビニル系共重合体ゲル粒子は、前記した
(1)〜(4)のいずれかの架橋方法に従い、それに伴
い前記した(a)〜(h)のいずれかの架橋モノマーを
使用し、さらに、前記した共重合モノマー(i)のなか
から選ばれる少なくとも1種以上を使用して、共重合反
応により得られるものである。
【0039】なかでも、エマルション重合法による場合
は、多不飽和基モノマー(a)および加水分解性シリル
基を有するモノマー(h)による架橋方法が好ましい。
一方非水分散共重合法による場合には、前記したすべて
の架橋方法が可能であるが、共重合モノマー(i)の選
択には注意する必要がある。すなわち、弾性ゲル粒子を
得るためのガラス転移点と、該モノマーの共重合体が非
水分散重合に使用する溶剤にあまり溶解しないように留
意することである。
【0040】次に、ウレタンおよびウレタン尿素ゲル粒
子について述べる。本発明におけるウレタンゲル粒子と
はウレタン結合を、そして、ウレタン尿素ゲル粒子とは
ウレタン結合と尿素結合とを有しているゲル粒子でさえ
あればどのような樹脂であっても差し支えはない。
【0041】かかるウレタンおよびウレタン尿素ゲル粒
子を簡便に得る方法は、イソシアネート基を有する化合
物を水中で微粒子に分散せしめ、次いで、多水酸基含有
化合物およびまたは多官能性アミン化合物で架橋する方
法がよく、それには既存の技術を利用してもよく、ある
いは、本発明者らが既に出願した特願平1ー27925
7や特願平成2ー117625の技術を応用してもよ
い。特に、後者の方法は乳化剤や分散安定剤を使用しな
くとも分散安定性の良好なウレタン尿素ゲル粒子を得る
ことができるし、しかも、使用目的に合わせてゲル粒子
の架橋度を容易に調整できるので好ましい。
【0042】そして、その好ましい方法は、次の3方法
に大別できる。
【0043】(1)自己水分散性樹脂とポリイソシアネ
ート化合物との混合物を使用し、水中でポリイソシアネ
ート化合物をコアとし、自己水分散性樹脂をシェルとし
てマイクロカプセル化せしめ、次いで、多官能性アミン
化合物を加えてマイクロカプエル内のポリイソシアネー
ト化合物と架橋せしめる方法。
【0044】(2)イソシアネート基を有する自己水分
散性樹脂とポリイソシアネート化合物との混合物を使用
し、同様に水中でマイクロカプセル化せしめ、次いで、
多官能性アミン化合物を加えてマイクロカプセル内のポ
リイソシアネート化合物と架橋せしめる方法。
【0045】(3)イソシアネート基を有する自己水分
散性樹脂を水中に分散せしめ、次いで、多官能性アミン
化合物を加えて架橋せしめる方法。
【0046】ここで自己水分散性樹脂とは、分子内に親
水性基を有することにより、乳化剤や分散安定剤を使用
することなくそれ自身で安定な水分散体を形成する性質
を有する樹脂である。
【0047】親水性基の代表的なものは、ポリエーテル
基、オキサゾリン基、シクロカーボネート基、第3級ア
ミノ基、燐酸エステル基、スルフォン酸基、カルボキシ
ル基あるいはそれらの中和塩基などである。そして、こ
れらの親水性基が分子中に少なくとも1個導入されるこ
とにより、微小な粒子として水に分散するのであり、あ
るいは、親水性を有しないため単独では水に分散しえな
いポリイソシアネート化合物も、該親水性基を有する自
己水分散性樹脂と混合することによりマイクロカプセル
化されて水に分散するようになるのである。
【0048】親水性基のなかでも、カルボキシル基を導
入するのが最も好ましい。カルボキシル基は塩基性物質
で中和することにより容易に水分散性を有するようにな
るし、樹脂の設計もし易く、被覆膜の性能もよい。中和
剤としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジ
メチルエタノールアミン、モノメチルジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、ジエチルエタノールアミ
ン、トリイソプロパノールアミンおよびNーメチルモル
ホリンなどのイソシアネート基と瞬間的には反応しない
第三級アミン類が好ましく、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウムあるいは水酸化カルシウムなども場合により使
用できる。カルボキシル基の量としては、樹脂固形分で
の酸価が15〜100、好ましくは20〜80である。
また、中和するカルボキシル基の割合は20〜120
%、好ましくは30〜100%である。樹脂の酸価およ
びその中和割合は、粒子径、分散性あるいは塗膜性能な
どから適宜決められるものである。
【0049】これらの親水性基好ましくはカルボキシル
基を有する自己水分散性樹脂の代表的なもののみを例示
するにとどめれば、ビニル系共重合体、アルキド樹脂、
ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等である。そして、か
かる樹脂はなんら限定されるものではなく、公知の原料
および反応方法によって得られるものでよい。
【0050】さらに、自己水分散性樹脂としては、親水
性基好ましくはカルボキシル基に加えてイソシアネート
基をも併せ有する自己水分散性樹脂が好ましい。これ
は、単独で水に分散してから、多官能性アミン化合物で
架橋することもできるし、あるいはまた、ポリイソシア
ネート化合物と混合してから共に水に分散し、次いで、
多官能性アミン化合物で架橋して一体化したゲル粒子を
形成することもできる。そして、その製造方法は、イソ
シアネート基と反応性を有しない有機溶剤中で、ジオー
ル化合物と、親水性基好ましくはカルボキシル基を併有
するジオール化合物と、およびジイソシアネート化合物
とを、水酸基に対してイソシアネート基の方が多い割合
にて反応する方法が、操作し易く簡便である。ここで使
用されるジオール化合物としては、数平均分子量が約5
00〜4,000なる範囲のものが好ましい。また、ゲ
ル化したり樹脂の粘度が著しく高くならない範囲の量な
ら水酸基またはイソシアネート基が2官能より多い多官
能性のものも使用できる。
【0051】ここで使用される原料の代表的なもののみ
を例示すると、 (j)ジオール化合物;エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、プロピレング
リコール、ジプロピレングリコール、1,3ーブチレン
グリコール、1,4ーブチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、1,6ーヘキサンジオール、シクロヘキ
サンジメタノール、2ーメチルー1,3ープロパンジオ
ール、1,5ーペンタンジオール、2,2ージエチルー
1,3ープロパンジオール、2ーnーブチルー1、3ー
プロパンジオール、2,2,4ートリメチルー1,3ー
ペンタンジオール、1,4ーブテンジオール、水添ビス
フェノーAおよびヒドロキシピバレン酸とネオペンチグ
リコールのモノエステルなどのグリコール類;ビスフェ
ノールAのアルキレンオキサイド付加物、水添ビスフェ
ノールAのアルキレンオキサイド付加物、ポリエチレン
グリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ポリエステルジオール、ポリエーテ
ルジオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリカーボ
ネートジオール、ポリブタジエンジオールおよび脂肪酸
のモノグリセライドなどの合成ジオール類;などが挙げ
られる。
【0052】(k)カルボキシル基を有するジオール化
合物;ジメチロールプロピオン酸、3価のポリオールに
無水酸を付加したものなど。
【0053】(l)ジイソシアネート化合物;トルエン
ジイソシアネート、ヘキサメチレジイソシアネート、イ
ソフォロンジイソシアネート、1,3ービス(イソシア
ネートメチル)ベンゼン、1,3ービス(イソシアネー
トメチル)シクロヘキサン、ジフェニルメタンジイソシ
アネートおよびジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
トなど。
【0054】次に、ポリイソシアネート化合物とは、単
独では水に溶解または分散させることができない、分子
内に2個以上のイソシアネート基を有する比較的分子量
の低い樹脂である。例えば、湿気硬化型ウレタ樹脂、あ
るいは、2液硬化型ウレタン樹脂の硬化剤の名で一般的
に呼称されている各種ポリイソシアネートプレポリマー
などである。
【0055】これらは、トリメチロールプロパン、トリ
メチロールエタン、グリセリン、トリスヒドロキシエチ
ルイソシアヌレートおよびペンタエリスリトールなどの
ポリオール類あるいは前述したジオール化合物類(j)
と、前述したジイソシアネート化合物類(l)とを基本
原料として、イソシアネート基の方が水酸基より多い割
合にてウレタン化反応させて得られる、イソシアネート
基の平均官能基数がおよそ2〜6のものである。さら
に、ジイソシアネート化合物の重合体、あるいは水分子
子を反応に介在させたアロハネート体などもある。
【0056】自己水分散性樹脂とポリイソシアネート化
合物との混合比率は、ポリイソシアネート化合物の重量
で60%以下、好ましくは40%以下である。60%を
あまりに越えると、カプセル化が困難となり、また、分
散粒子が大きくなり過ぎて分散安定性等に問題が出るの
で好ましくない。
【0057】自己水分散性樹脂とポリイソシアネート化
合物との混合物を水に分散する方法としては、有機溶剤
に溶解した該混合物を撹拌しながら水の中に加えていく
方法、あるいは、逆に、撹拌しながら該混合物に水を加
えていく方法のいずれによってもよい。イソシアネート
基を有する自己水分散性樹脂のみを水に分散させる場合
も同様な方法によってできる。
【0058】さらに、イソシアネート基を有するまたは
有しない自己水分散性樹脂とポリイソシアネート化合物
とに、第3成分の樹脂を加えて共に水に分散することは
本発明の目的を損なわない限り何ら差し支えはない。ま
た、イソシアネート基を有する自己水分散性樹脂に、イ
ソイシアネート基を有しない樹脂を加えて共分散するこ
とも、やはり、本発明の目的を損なわない限り何ら差し
支えはない。かかる方法を利用することにより、ゲル粒
子に種々の官能基を組み込むことができるようになる。
【0059】このようにして、イソシアネート基を含有
する樹脂粒子の水分散体を得て、次いで、多官能性アミ
ン化合物で架橋するのであるが、かかる多官能性アミン
化合物としては官能基数が2以上のものあって、その代
表的なものを例示すれば、エチレンジアミン、ジエチレ
ントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレ
ンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサメチ
レンジアミン、イソフォロンジアミン、キシリレンジア
ミン、1,3ービス(アミノメチル)シクロヘキサンお
よびヒドラジンなどが挙げられるが、なかでも、水溶性
を有するものが好ましく、さらには、水溶性を有する3
官能以上のものがより好ましい。
【0060】なお、本発明において、架橋剤としての多
官能性アミン化合物のアミノ基は、イソシアネート基と
反応性を有する第1級および第2級アミノ基の双方を言
う。そして、多官能性アミン化合物にて架橋する時、当
量比でイソシアネート基/アミノ基=4.0〜0.5な
る割合が好ましく、さらには、2.0〜1.0なる割合
がより好ましい。
【0061】そして、ウレタン尿素ゲル粒子の架橋度
は、ポリイソシアネート化合物の官能基数と使用量、多
官能性アミン架橋剤の官能基と使用量、あるいはイソシ
アネート基/アミノ基の割合により調整が可能であり、
使用目的に合わせて適宜選択することができる。
【0062】次に、ウレタンゲル粒子を得る方法につき
述べるが、その製造方法は以下の6方法に従うのが簡便
で好ましい。
【0063】(1)ウレタン尿素ゲル粒子における架橋
剤の多官能性アミン化合物の替わりに一分子中に少なく
とも2個の水酸基を有する水溶性の化合物を使用する。
かかる化合物としては、例えば、水溶性または水分散性
の、ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、アルキド樹
脂、ポリウレタン樹脂およびエポキシ樹脂などが挙げら
れる。また水酸基を有する水溶性の低分子化合物でも差
し支えはない。
【0064】(2)水酸基を有する自己水分散性樹脂と
ポリイソシアネート化合物との混合物を水中でマイクロ
カプセル化せしめ、次いで、常温でまたは加熱して内部
架橋せしめる方法。
【0065】(3)水酸基を有する自己水分散性樹脂と
イソシアネート基を有する自己水分散性樹脂とを水中に
分散せしめ、次いで、常温でまたは加熱して架橋せしめ
る方法。
【0066】(4)水酸基を有する自己水分散性樹脂
と、イソシアネート基を有するまたは有しない自己水分
散性樹脂と、ポリイソシアネート化合物との混合物を水
中でマイクロカプセル化せしめ、次いで、常温でまたは
加熱して架橋せしめる方法。
【0067】(5)イソシアネート基を有する自己水分
散性樹脂と水酸基を有する樹脂との混合物を水中でマイ
クロカプセル化せしめ、次いで、常温でまたは加熱して
架橋せしめる方法。
【0068】(6)イソシアネート基あるいは水酸基を
有するまたは有しない自己水分散性樹脂と、水酸基を有
する樹脂と、ポリイソシアネート化合物との混合物を水
中でマイクロカプセル化せしめ、次いで、常温でまたは
加熱して架橋せしめる方法。
【0069】そして、かかる方法でウレタンゲル粒子を
得ようとする場合には、イソシアネート基と水酸基との
反応を促進するため、ジブチル錫ジラウレートやジブチ
ル錫ジオクテートなどの触媒を使用するのが好ましい。
【0070】また、多官能性アミン化合物による架橋と
水酸基による架橋を併用することも差し支えはない。
【0071】ここまで、ビニル系、ウレタン系、および
ウレタン尿素系ゲル粒子を得る方法につき述べてきたの
であるが、ゲル粒子に水酸基、カルボキシル基、グリシ
ジル基などの反応活性基をもたせることにより、ゲル粒
子同志の反応、ゲル粒子と他のフィルム形成性樹脂との
反応あるいはゲル粒子と硬化剤との反応などにより複合
架橋した被覆膜を形成させることもできる。活性反応基
がヨウ素価が100以上の脂肪酸基である場合には、同
様の複合架橋した被覆膜が常温硬化により得られる。か
かる反応活性基をゲル粒子に付与するには、ビニル系ゲ
ル粒子の場合には、該反応活性基を有するビニルモノマ
ーを共重合する方法がよく、一方、ウレタンおよびウレ
タン尿素ゲル粒子の場合には、該反応活性基を有する自
己水分散性樹脂またはポリイソシアネート化合物を使用
してもよいし、該反応活性基を有する樹脂を共分散する
方法でもよい。
【0072】ところで、本発明の目的とする硬くて柔軟
性のある被覆膜を得るために、ビニル系ゲル粒子を使用
する方法でも充分なる効果が発揮できるのであるが、ウ
レタンおよびウレタン尿素ゲル粒子を使用した方がより
強靭で柔軟性のある被覆膜を得やすい。ビニル系ゲル粒
子は、着色しにくく、また耐候性が良いものを得やすい
ので、かかる要求が強い用途に適している。
【0073】また、ゲル粒子は被覆剤の形態に応じて適
宜溶媒の置換もできる。例えば、エマルジョン重合によ
るビニル系ゲル粒子は、そのまま水性被覆剤に使用して
もよいし、乾燥微粉末化してから水性または溶剤系被覆
剤に使用してもよいし、あるいは、水分散系から有機溶
剤分散系に置換して溶剤系被覆剤に使用することもでき
る。非水分散重合法によるビニル系ゲル粒子は、そのま
ま溶剤系被覆剤に使用するのが適切であるが、場合によ
っては、乾燥粉末化あるいは水分散系に置換することも
できる。そして、ウレタンおよびウレタン尿素ゲル粒子
の水分散体はそのまま水性被覆剤に使用できるし、ある
いは、乾燥微粉末化したり、本発明者らが出願した特願
平2ー117625による方法などに従って有機溶剤の
分散体に置換してから、溶剤系被覆剤に使用することも
できる。
【0074】そして、本発明における架橋弾性樹脂微粒
子の平均粒子径は5μm以下のものがよい。5μmをこ
えると、分散安定性が悪く粒子が凝集や分離するように
なり、また、被覆膜の表面が荒れてくるので好ましくな
い。すなわち、粒子径は小さい方が好ましいのである
が、本発明による方法も含めて既存の技術では0.01
μm以下のものを製造するのこと困難である。
【0075】次に、かくして得られるゲル粒子をフィル
ム形成性樹脂の必須成分として含有する塗装剤を塗布し
て、常温、加熱、あるいは活性エネルギー線のいずれか
により乾燥または硬化させて、硬くて柔軟性のある被覆
膜を形成させるのであるが、以下、本発明に関わるその
詳細につき述べる。
【0076】ゲル粒子以外のフィルム形成性樹脂は、公
知のラッカー型、常温架橋型、加熱硬化型あるいは活性
エネルギー線硬化型のものをすべて使用できる。また、
その形態も、溶剤系、例えば、溶液型、非水分散型な
ど、あるいは、水性系、例えば、カチオン型、アニオン
型、水分散型、エマルション型、ハイドロゾル型など、
いずれであっても使用できる。また、無溶剤型であって
も差し支えはない。
【0077】ラッカー型のフィルム形成性樹脂の代表的
なものとしては、ビニル共重合体、ポリウレタン樹脂、
繊維素系含有樹脂などがあり、また、常温架橋型として
は、不飽和ポリエステル樹脂、2液型ポリオール樹脂/
ポリウレタン樹脂、2液型エポキシ樹脂/ポリアミド樹
脂などのアミン系硬化剤、常温硬化型アルキド樹脂、湿
気硬化型ウレタン樹脂、および、加水分解性シリル基含
有樹脂などがある。
【0078】熱硬化型フィルム形成性樹脂の代表的なも
のを例示すれば、例えば、ビニル共重合体、ポリエステ
ル樹脂、アルキッド樹脂、ポリウレタン樹脂またはエポ
キシ樹脂などが挙げられる。そして、これらの樹脂は、
硬化剤と反応して架橋する官能基の水酸基を有している
ものであるのが好ましい。水酸基を有する熱硬化性フィ
ルム形成性樹脂は加熱することによりゲル粒子の官能基
と反応するので、硬化剤を使用しなくとも架橋フィルム
を形成しうる。しかし、硬化剤を使用した方が好まし
く、より硬くて、耐薬品性や耐汚染性に優れる被覆膜を
得ることができる。かかる硬化剤としては、溶剤系およ
び水性系の、アミノ樹脂、フェノール樹脂、ブロックイ
ソシアネート化合物およびエポキシ基含有化合物などが
挙げられる。なかでも、硬化性に優れフィルム性能のバ
ランスがとれているアミノ樹脂やブロックイソシアネー
ト化合物が好ましい。そして、硬化剤の使用量として
は、ゲル粒子、フィルム形成性熱硬化性樹脂および硬化
剤から成るフィルム形成性樹脂全成分中、0〜60重量
%の範囲で使用するのが好ましく、さらに、より好まし
くは5〜40重量%の範囲である。また、2液型になる
が、ポリイソシアネート化合物も、加熱硬化および常温
硬化用の硬化剤として挙げられる。
【0079】さらに、熱硬化性フィルム形成性樹脂が、
一分子中に加熱することにより互いに反応しうる官能基
を併せ有する自己架橋性のものであるか、あるいは、加
熱することにより相互に反応しうる官能基を個別に有す
る2種以上の混合体であってもよい。かかるものとして
は、ビニル系共重合体、ポリエステル樹脂あるいはアル
キッド樹脂に、加熱することにより互いに反応する官能
基、例えば、カルボキシル基/グリシジル基、水酸基/
酸無水基またはブロックイソシアネート基、カルボキシ
ル基/シクロカーボネト基、および、Nーアルコキシア
ルキル置換カルボン酸アミド基/水酸基またはカルボキ
シル基などを、一分子中に、あるいは、個別に導入すれ
ばよい。そして、自己あるいは相互に反応しうる官能基
を有するビニル系共重合体、ポリエステル樹脂あるいは
アルキッド樹脂の場合は、硬化剤を使用しなくともよい
が、勿論、硬化剤を併用しても何ら差し支えはない。
【0080】加熱温度は、80〜350℃程度が適当で
あるが、より好ましくは、100〜300℃の範囲であ
る。加熱温度が350℃をこえると分解反応や被覆膜の
着色が起こり、一方、80℃より低いと架橋反応が殆ど
進行しないのでともに好ましくない。加熱時間について
は、加熱温度によっても左右されるが、概ね、30秒〜
40分が一般的である。
【0081】本発明は、公知の無溶剤型、溶剤希釈型お
よび水性型の活性エネルギー線硬化型フィルム形成性樹
脂を使用しても、硬くて柔軟性のある被覆膜を得ること
ができる。これらは一般に基本組成として、(1)活性
エネルギー線架橋性ポリマー、(2)活性エネルギー線
重合性モノマーまたはオリゴマー、(3)重合開始剤お
よびまたは増感剤、(4)必要により溶剤、を含んで成
る。
【0082】(1)のポリマーとしては、例えば、不飽
和ポリエステル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、エポ
キシアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹
脂、ポリエーテルアクリレート樹脂、シリコンアクリレ
ート樹脂およびビニル系アクリレート樹脂などの、α,
βーエチレン性不飽和基を有する樹脂が挙げられる。
【0083】そして、活性エネルギー線としては、紫外
線および電子線が代表的なものとしてよく知られてい
る。また、活性エネルギー線による硬化と前述の加熱に
よる硬化を併用する硬化方法も採用でき、これは、活性
エネルギー線硬化と加熱硬化を同時に行ってもよいし、
個別にどちらかを先に行ってもよい。
【0084】本発明において、フィルム形成性樹脂の乾
燥または硬化方法は、常温乾燥、常温硬化、加熱硬化お
よび活性エネルギー線硬化のいずれにも適用できるので
あるが、なかでも、加熱硬化による方法が最も有効で、
簡単な装置で、容易に、硬くて柔軟性があり、しかも、
他のフィルム性能にも優れる被覆膜が得られる。
【0085】いずれの乾燥または硬化法においても、本
発明におけるゲル粒子の有効な使用量は、ゲル粒子、他
のフィルム形成性樹脂および硬化剤からなる全フィルム
形成性樹脂成分の固形分当たり、ゲル粒子の固形分で1
〜50重量%含有するのがよく、さらには、5〜40%
の範囲がより好ましい。ゲル粒子が1%より少ない量で
はゲル粒子を使用した効果が出ず、一方、50%より多
い量では、被覆膜の硬度と柔軟性のバランスがとれない
ので、ともに好ましくない。
【0086】以上ここまで、ゲル粒子を必須成分として
含有する塗装剤を使用して被覆膜を形成する方法につい
て述べてきたのであるが、該塗装剤には必要に応じて各
種の分散安定剤、顔料、着色剤、硬化触媒、顔料分散
剤、増粘剤、紫外線吸収剤および酸化防止剤などを配合
できる。また、塗装においては、浸積塗装、フローコー
ト、カーテンコート、ロールコートおよびスプレーコー
トなどが適用される。
【0087】そして、本発明の被覆膜の形成方法は、特
に、塗料工業において有用で、例えば、硬くて、傷付き
にくく、耐薬品性や耐汚染性に優れ、しかも耐衝撃性や
耐屈曲性などの柔軟性にも優れる塗膜で塗装された自動
車、家電製品、オフィス用品および建材等の工業用金属
製品、ならびに、硬くて、傷付きにくく、耐薬品性や耐
汚染性に優れ、しかも、耐衝撃性、耐屈曲性や後加工性
にも優れる塗膜で塗装されたプレコート鋼板を提供する
のに極めて有用である。
【0088】次に、本発明を参考例により、一層具体的
に説明する。以下において、部および%は得に断りのな
い限り、全て重量基準であるものとする。
【0089】ゲル粒子およびマトリックス樹脂の製造例
【0090】参考例1〔エマルション重合によるビニル
系ゲル粒子の製造例〕
【0091】四つ口フラスコに、イオン交換水の850
部、アルキルベンゼンスルフォン酸アンモニウムの4.
0部、「ニューコール 707SF」〔日本乳化剤
(株)製のアニオン系界面活性剤〕の1.6部を仕込
み、80℃に昇温してから、過硫酸アンモニアの0.1
部を仕込み溶解する。次いで、イオン交換水の20部、
「レベノール WZ」〔花王アトラス(株)製のポリオ
キシエチレンアルキルフェノールエーテル硫酸ナトリウ
ム〕の0.5部、「ノイゲン EA130T」〔第1工
業製薬(株)製のノニオン系乳化剤〕の0.2部、25
%アンモニア水の0.2部、スチレンの15部、nーブ
チルメタアクリレートの25部、2ーエチルヘキシルア
クリレートの37部、メタクリル酸の3部およびネオペ
ンチルグリコールジメタクリレートの20部とからなる
乳化混合物と、過硫酸アンモニアの5%水溶液の30部
とを、個別に併行して共に6時間を要して滴下し乳化重
合を行い、さらに、6時間反応を継続した後、25%ア
ンモニア水にてPHを8.3に調整して、平均粒子径が
約0.08μmで、不揮発分が10%なるビニル系ゲル
粒子のエマルションを得た。以下、これをGー1と略記
する。
【0092】参考例2〔非水分散共重合によるビニル系
ゲル粒子の製造例〕
【0093】先ず、分散安定化樹脂を調整する。四つ口
フラスコに酢酸nーブチルの406部、「ナフサ5号」
〔エクソン化学(株)製の脂肪属系炭化水素溶剤〕の2
00部を仕込み、100℃に昇温してから、エチルメタ
クリレートの400部、nーブチルアクリレートの20
0部、「アクリエステル SL」〔三菱レイヨン(株)
製のメタクリル酸アルキル〕の295部、2ーヒドロキ
シエチルアクリレートの100部、グリシジルメタクリ
レートの5部およびtーブチルパーオキシオクテートの
17部から成る混合物を、3時間を要して滴下し、その
まま100℃を保持した。滴下終了してから6時間経過
後、ハイドロキノンの0.3部を仕込んでラジカル共重
合反応を停止し、次いで、2ーメチルイミダゾールの
0.3部およびメタクリル酸の50部を仕込んで120
℃まで昇温し、3時間反応を継続してから反応を終了し
て、メタクリル酸に基ずくα,βーエチレン性不飽和基
を有する分散安定化樹脂の透明溶液を得た。
【0094】次に、非水分散共重合によるゲル粒子の調
整を行う。四つ口フラスコに、前記の分散安定化樹脂の
33部、「ナフサ5号」の320部、セロソルブアセテ
ートの66部および2ーメチルイミダゾールの0.05
部を仕込み、125℃に昇温してから、アクリロニトリ
ルの6部、メタクリル酸の6.3部、グリシジルメタク
リレートの12部、エチルアクリレートの32部、メタ
クリル酸メチルの22.8部およびtーブチルパーオキ
シベンゾエートの1.5部から成る混合物を6時間を要
して滴下した。そのまま6時間反応を継続してから減圧
下で脱溶剤を行って、不揮発分が28%で、平均粒子系
が約0.07μmなるビニル系ゲル粒子の有機溶剤分散
体を得た。以下、これをGー2と略記する。
【0095】参考例3〔水酸基を有する自己水分散性樹
脂とポリイソシアネート化合物との混合物を水中でマイ
クロカプセル化せしめて得られるウレタンゲル粒子の製
造例〕
【0096】水酸基を有する自己水分散性樹脂の調整
は、四つ口フラスコに、メチルエチルケトンの104部
を仕込み、撹拌下75℃の温度にて、メタクリル酸の1
2.5部、2ーエチルヘキシルアクリレートの24.5
部、nーブチルメタクリレートの25部、2ーヒドロキ
シエチルメタクリレートの18部、「プラクセル FM
ー3」〔ダイセル化学工業(株)製の2ーヒドロキシエ
チルメタクリレートに3モルのεーカプロラクトンを付
加せしめた含水酸基モノマー〕の20部およびベンゾイ
ルパーオキサイドの4部とから成る混合物を、3時間を
要して滴下した。さらに、同温度にて8時間反応を継続
させて、不揮発分が50%で、樹脂固形分当たりの酸価
(以下、酸価は樹脂固形当たりの値で表す。)が80
で、樹脂固形分当たりの水酸基価(以下、水酸基価は樹
脂固形分当たりの値で表す。)が100なる特性値を有
する自己水分散性樹脂を得た。
【0097】ポリイソシアネート化合物は、「バーノッ
ク DNー950」〔大日本インキ化学工業(株)製
の、ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロール
プロパンとのアダクト型ポリイソシアネートプレポリマ
ー〕を使用した。「バーノックDNー950」は、不揮
発分が75%で、樹脂固形分当たりのイソシアネート含
有量(以下、イソシアネート含有量は樹脂固形分当たり
の値で表す。)が17%なる特性値を有している
【0098】該水酸基を有する自己水分散性樹脂の14
0部、「バーノック DNー950」の40部、メチル
エチルケトンの180部およびトリエチルアミンの10
部(中和度は約100%になる。)を混合してから、よ
く撹拌しながら徐々にイオン交換水の400部を加えて
いった。途中で系が転相する直前にジブチル錫ジラウレ
ートの0.02部を加えた。そのまま室温で1時間撹拌
し、次いで、約60℃の温度にて減圧下、溶剤および水
の一部を蒸留除去して、不揮発分が23%で、平均粒子
径が約0.06μmなる特性値を有するアクリル/ウレ
タン複合型ゲル粒子の安定な水分散体を得た。以下、こ
れをG−3と略記する。
【0099】参考例4〔イソシアネート基を有する自己
水分散性樹脂と、ポリイソシアネート化合物および水酸
基含有ポリエステル樹脂の混合物とを水中にマイクロカ
プセル化せしめて得られるウレタンゲル粒子の製造例〕
【0100】イソシアネート基を有する自己水分散性樹
脂の調整は、四つ口フラスコに、数平均分子量が約1,
000のポリテトラメチレングリコール100部と1,
3ービス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン5
8.2部を仕込んで、120℃にて30分反応させた
後、系を75℃に降温してから、酢酸エチル172部お
よびジメチロールプロピオン酸13.4部を投入し、さ
らに75℃にて6時間反応を継続させた。そして、不揮
発分が50%で、酸価が33で、イソシアネート含有量
が4.9%なる自己水分散性樹脂を得た。
【0101】ポリイソシアネート化合物は、「バーノッ
ク DNー980」〔大日本インキ化学工業(株)製
の、ヘキサメチレンジイソシアネートの重合型ポリイソ
シアネートプレポリマー〕を使用した。「バーノック
DNー980」は、不揮発分が75%で、イソシアネー
ト含有量が21%なる特性値を有している。
【0102】水酸基含有ポリエステル樹脂は、「バーノ
ック Dー210ー80」〔大日本インキ化学工業
(株)製のポリエステルポリオール〕を使用した。「バ
ーノックDー210ー80」は、不揮発分が80%で、
水酸基価が210なる特性値を有している。
【0103】該イソシアネート基を含有する自己水分散
性樹脂の120部、「バーノックDNー980」13.
3部、「バーノック Dー210ー80」37.5部、
メチルエチルケトン200部およびトリエチルアミン
2.0部(中和度は約55%になる。)を混合してか
ら、よく撹拌しながら徐々にイオン交換水400部を加
えていった。途中で系が転相する直前にジブチル錫ジラ
ウレート0.02部を加えた。そのまま室温で1時間撹
拌し、次いで、約60℃の温度にて減圧下、溶剤および
水の一部を蒸留除去して、不揮発分が22%で、平均粒
子径が約1.0μmなる特性値を有するウレタンゲル粒
子の安定な水分散体を得た。以下、これをGー4と略記
する。
【0104】参考例5〔イソシアネート基を有する自己
水分散性樹脂を水に分散し、次いで、多官能性アミン化
合物で架橋するウレタン尿素ゲル粒子の製造例〕
【0105】参考例4で調整されたイソシアネート基を
有する自己水分散性樹脂200部、酢酸エチル300部
およびトリエチルアミン3.0部(中和度は約50%に
なる。)を混合してから、よく撹拌しながらイオン交換
水600部を徐々に加えた。次いで、トリエチレンテト
ラミン4.2部を100部のイオン交換水に溶かした水
溶液を徐々に加えていった。そして、約60℃の温度に
て減圧下、溶剤および水の一部を蒸留除去して、不揮発
分が26%で、平均粒子径が約0.1μmなる特性値を
有するウレタン尿素ゲル粒子の安定な水分散体を得た。
以下これをGー5と略記する。
【0106】参考例6〔イソシアネート基を有する自己
水分散性樹脂とポリイソシアネート化合物とを水中にマ
イクロカプセル化せしめ、次いで、多官能性アミン化合
物で架橋するウレタン尿素ゲル粒子の製造例〕
【0107】イソシアネート基を有する自己水分散性樹
脂の調整は、四つ口フラスコに、「プラクセル 21
2」〔ダイセル化学工業(株)製の、数平均分子量が約
1,250のカプロラクトンジオール〕125部、イソ
フォロンジイソシアネート67部を仕込み、100℃で
30分反応させた後、メチルエチルケトン206部、ジ
メチロールプロピオン酸13.4部およびジブチル錫ジ
ラウレート0.02部を加えて、更に75℃で4時間反
応させて、不揮発分が50%で、酸価が27で、イソシ
アネート含有量が4%なる自己水分散性樹脂の溶液を得
た。
【0108】該イソシアネート基を有する自己水分散性
樹脂の160部、「バーノック DNー980」27
部、メチルエチルケトン300部およびトリエチルアミ
ン3.9部(中和度は約100%になる。)を混合して
から、よく撹拌しながらイオン交換水700部を徐々に
加えていった。次いで、ジエチレントリアミン6部を2
00部のイオン交換水に溶かした水溶液を徐々に加えて
いった。そして、約60℃の温度にて減圧下、溶剤およ
び水の一部を蒸留除去して、不揮発分が23%で、平均
粒子径が約0.06μmなる特性値を有するウレタン尿
素ゲル粒子の安定な水分散体を得た。以下、これをG−
6と略記する。
【0109】参考例7〔水酸基を有する自己水分散性樹
脂とポリイソシアネート化合物とを水中にマイクロカプ
セル化せしめ、次いで、多官能性アミン化合物で架橋す
るウレタン尿素ゲル粒子の製造例〕
【0110】水酸基を有する自己水分散性樹脂の調整
は、チッ素ガス導入管、脱水管、温度計および撹拌棒を
備えた四つ口フラスコに、イソフタル酸348部、トリ
メチロールプロパン209部および1,6ーヘキサンジ
オール271部を仕込み脱水を行いながら徐々に220
℃まで昇温した。系が透明になった時点で160℃まで
降温し、アジピン酸の306部を仕込んで160℃にて
更に5時間脱水反応を継続してからメチルエチルケトン
1,000部を加えて、不揮発分が50%で、酸価が5
0で、水酸基価が100なる自己水分散性樹脂の溶液を
得た。
【0111】該水酸基を有する自己水分散性樹脂120
部、「バーノック DNー980」53部、メチルエチ
ルケトン300部およびトリエチルアミン5.4部(中
和度は約100%になる。)を混合してから、よく撹拌
しながらイオン交換水700部を徐々に加えていった。
次いで、ジエチレントリアミン6.7部をイオン交換水
200部に溶かした水溶液を徐々に加えていった。そし
て、約60℃の温度にて減圧下、溶剤および一部の水を
蒸留除去して、不揮発分が25%で、平均粒子径が約
0.07μmなる特性値を有するウレタン尿素ゲル粒子
の安定な水分散体を得た。以下、これをGー7と略記す
る。
【0112】参考例8〔ウレタン尿素ゲル粒子の有機溶
剤分散体の製造例〕
【0113】撹拌装置、温度計およびデカンター(水と
nーブタノールの混合蒸気を凝縮し、次いで、液を分離
してnーブタノールはフラスコに戻し、水は系外に除く
装置)を備えたフラスコに、参考例6で得られたゲル粒
子の水分散体300部およびnーブタノール300部を
仕込み、102〜110℃にて水とnーブタノールを共
沸させてデカンターに導き、水を除去していった。水を
190g除去してから、ブチルセロソルブ170部を加
えて、約60℃の温度にて減圧下、水およびnーブタノ
ールを蒸留除去して、不揮発分が28%で、平均粒子径
が約0.06μmなる特性値を有するウレタン尿素ゲル
粒子の安定な有機溶剤分散体を得た。以下、これをGー
8と略記する。
【0114】参考例9〔互いに反応する官能基として、
グリシジル基およびカルボキシル基を個別に有する溶剤
型のアクリル樹脂の製造例〕
【0115】カルボキシル基を有するアクリル樹脂の調
整は、四つ口フラスコに、キシレン500部、nーブタ
ノール200部を仕込み、85℃に昇温し、次いで、メ
タクリル酸180部、nーブチルメタクリレート400
部、エチルアクリレート220部、スチレン200部お
よびtーブチルパーオキシオクテート30部から成る混
合物を3時間を要して滴下して、更に同温度にて8時間
の間反応を継続して、不揮発分が60%で、酸価が11
4なるカルボキシル基を有するアクリル樹脂の溶液を得
た。以下、これをアクリルAと略記する。
【0116】グリシジル基を有するアクリル樹脂の調整
は、ビニルモノマーとして、グリシジルメタクリレート
300部、2ーヒドロキシエチルメタクリレート100
部、nーブチルメタクリレート300部、エチルアクリ
レート100部およびスチレン200部を用いた以外は
アクリルAと同様に反応して、不揮発分が60%でグリ
シジル基を有するアクリル樹脂の溶液を得た。以下、こ
れをアクリルBと略記する。
【0117】参考例10〔自己架橋性を有する水溶性ア
クリル樹脂の調整例〕
【0118】四つ口フラスコに、ブチルセロソルブ60
0部を仕込み、85℃に昇温し、次いで、Nー(ブトキ
シメチル)アクリルアミド200部、メタクリル酸80
部、スチレン300部、エチルアクリレート220部、
2ーヒドロキシエチルメタクリレート100部、メチル
メタクリレート100部およびtーブチルパーオキシオ
クテート35部から成る混合物を3時間を要して滴下し
て、更に同温度にて8時間の間反応を継続してから降温
し、トリエチルアミン94部で中和して、不揮発分が6
0%なる自己架橋性を有する水溶性アクリル樹脂を得
た。以下、これをアクリルCと略記する。
【0119】
【実施例】参考例1〜8で調整したゲル粒子と、参考例
9、参考例10および市販の各種フィルム形成性樹脂
と、さらには、市販の各種硬化剤とを使用して塗装剤を
調整し、所定の硬化条件で作製したフィルムおよび塗膜
の性能を評価した。
【0120】まず試験条件などに付き説明する。 (1)使用したフィルム形成性樹脂等の説明 (i)参考例および市販のフィルム形成性樹脂
【0121】アクリディックAー801P:大日本イン
キ化学工業(株)製の水酸基含有アクリル樹脂
【0122】アクリルAおよびB:参考例9で調整し
た、互いに反応しうる官能基のグリシジル基とカルボキ
シル基を個別に有するアクリル樹脂
【0123】アクリルC:参考例10で調整した自己架
橋性水溶性アクリル樹脂
【0124】ウォータゾールSー144:大日本インキ
化学工業(株)製の焼き付け型水溶性アルキド樹脂
【0125】ユニディックVー4001EA:大日本イ
ンキ化学工業(株)製の紫外線硬化型ウレタンアクリレ
ート樹脂
【0126】ベッコライトMー6207ー40:大日本
インキ化学工業(株)製の焼き付け型高分子量ポリエス
テル樹脂
【0127】スペンゾールLー50:大日本インキ化学
工業(株)製の水性ウレタン樹脂
【0128】ウォータゾールSー212:大日本インキ
化学工業(株)製の焼き付け型水溶性ポリエステル樹脂
【0129】(ii)硬化剤
【0130】バーノックDNー950:参考例3で説明
した、イソシアネートプレポリマー
【0131】バーノックDー550:大日本インキ化学
工業(株)製のブロックイソシアネートプレポリマー
【0132】スーパーベッカミンLー105ー60:大
日本インキ化学工業(株)製のメチルエーテル化メラミ
ン樹脂
【0133】ニカラックMXー708:三和ケミカル
(株)製の水溶性メチルエーテル化メラミン樹脂
【0134】(iii)反応性希釈剤
【0135】NPGDA:ネオペンチルグリコールジア
クリレート略であって、紫外線硬化型塗装剤の反応性希
釈剤として使用した。
【0136】(2)塗装剤の配合 配合量はすべて固形分値で表し、顔料、触媒および添加
剤を除くフィルム形成性樹脂全固形分が100部になる
ようにして、表1〜表14に表す。
【0137】(i)溶剤型クリヤー塗装剤の配合
【0138】アクリディックAー801P:ゲル粒子お
よび硬化剤を配合して、キシレン/酢酸ブチル/セロソ
ルブアセテート=60/30/10なる割合の溶剤にて
希釈して調整した。
【0139】アクリルAおよびB:ゲル粒子を配合し、
さらに、触媒のトリブチルアンモニウムブロマイドをフ
ィルム形成性樹脂の100部当たり0.5部配合し、
「ソルベッソ 100」〔シェル化学(株)製の芳香属
系炭化水素溶剤〕/ブチルセロソルブ=70/30なる
割合の溶剤にて希釈して調整した。
【0140】ベッコライトMー6207ー40:ゲル粒
子および硬化剤を配合し、「ソルベッソ 100」/シ
クロヘキサノン/イソフォロン=60/20/20なる
割合の溶剤にて希釈して調整した。
【0141】(ii)紫外線硬化型クリヤー塗装剤の配合 ユニディックVー4401EA、NPGDAおよびゲル
粒子を配合し、さらに、フィルム形成性樹脂100部当
たり、光重合開始剤のベンゾインイソブチルエーテル3
部と光増感剤のジエチルアミノエチルメタクリレート2
部とを配合し、酢酸エチルにて希釈して調整した。
【0142】(iii)水溶性クリヤー塗装剤の配合 ウォータゾールSー144、アクリルC:ゲル粒子およ
び硬化剤を配合して、イオン交換水にて希釈して調整し
た。
【0143】スペンゾールLー50:ゲル粒子配合のみ
で塗装剤調整終了。
【0144】(iv)水溶性白エナメルの配合 ウォータゾールSー212で「タイペーク Rー93
0」〔石原産業(株)製の酸化チタン白色顔料〕を練肉
し、次いで、フィルム形成性樹脂全成分/酸化チタン=
100/66の割合になるようにゲル粒子と硬化剤を配
合し、さらに、イオン交換水にて希釈して調整した。
【0145】(3)塗装方法 厚さ0.4mmの電気亜鉛メッキ鋼板に、硬化後のフィル
ムの膜厚が20μmプラス・マイナス2μmになるよう
バーコータにて塗装した。
【0146】(4)硬化方法 (i)アクリディックAー801P/バーノックDNー
950の2液ウレタン硬化型は、塗装後20℃にて常温
硬化した。
【0147】(ii)加熱硬化 溶剤型焼き付け硬化:アクリディックAー801P/バ
ーノックDー550、アクリルA/アクリルBおよびベ
ッコライトMー6207ー40は、塗装後すぐ加熱硬化
した。その硬化条件は表1乃至表14にまとめて載せ
る。
【0148】水性型焼き付け硬化:ウォータゾールSー
144、アクリルCおよびスペンゾールLー50のクリ
ヤー塗装剤と、ウォータゾールSー212の白エナメル
は、塗装後80℃にて20分プレヒートしてから、所定
の焼き付け条件で硬化した。プレヒート後の硬化条件は
表1乃至表14にまとめて載せる。
【0149】(iii)紫外線硬化 塗装後80℃にて3分プレヒートしてから、120ワッ
トの高圧水銀ランプにて、10cmの距離で1分間照射し
た。
【0150】(5)フィルムおよび塗膜の性能試験
【0151】フィルムの伸びおよび抗張力:テンシロン
AGSー100A〔島津製作所(株)製〕にて、負荷5
kg、引っ張り速度10mm/分にて測定した。
【0152】鉛筆硬度:三菱鉛筆ユニにて、塗膜に傷が
付かない最も硬い値で表す。
【0153】光沢:60度鏡面反射率〔%〕。
【0154】耐衝撃性:デュポン衝撃試験機で、1/2
in×500gの分銅を落下させて、塗膜にクラックの生
じない最も高い高さで表す〔cm〕。
【0155】耐後加工性:厚さ0.4mmの鋼板を挟み、
塗膜が外側にくるように折り曲げて、さらに、万力で締
めて屈曲部の塗膜のクラックを目視で判定する。評価
は、塗膜にクラックの生じない挟んだ鋼板の最小の枚数
で表す。単位は〔T〕で表す。
【0156】耐水性:塗膜を40℃の温水に24時間浸
積した後の塗膜の外観を目視で判定した。
【0157】耐酸性:塗膜を40℃の5%硫酸水溶液に
2時間浸積した後の塗膜の外観を目視で判定した。
【0158】耐傷付き性:2倍量の水で薄めたクレンザ
ーを含ませたフェルトで、1kg/cm2の荷重をかけて5
0回擦り、その60度光沢を測定し、初期の光沢に対す
る保持率〔%〕で表した。
【0159】耐溶剤性:キシレンを含ませたフェルト
で、1kg/cm2の荷重をかけて50回擦り、塗膜の外観
を目視で判定した。
【0160】なお、耐水性、耐酸性および耐溶剤性の判
定基準は次とうりである。 ◎:塗膜に異常なし ○:塗膜に僅かに変化が
認められた △:塗膜がかなり劣化した ×:塗膜が著しく劣化し
【0161】
【表1】
【0162】
【表2】
【0163】
【表3】
【0164】(注)比較例3および実施例3:トリブチ
ルアンモニウムブロマイドを硬化触媒として0.5部配
【0165】
【表4】
【0166】
【表5】
【0167】
【表6】
【0168】(注)NPGDA:ネオペンチルグリコー
ルジメタクリレートの略。 紫外線硬化:光重合開始剤としてベンゾインイソブチル
エーテル3部と、光増感剤としてジエチルアミノエチル
メタクリレート2部を配合。
【0169】
【表7】
【0170】
【表8】
【0171】
【表9】
【0172】
【表10】
【0173】
【表11】
【0174】
【表12】
【0175】
【表13】
【0176】
【表14】
【0177】
【発明の効果】本発明によれば、フィルム形成性樹脂の
必須成分として内部架橋弾性樹脂微粒子を使用すること
により、従来の技術では両立することが困難であった、
硬度と柔軟性のバランスの良い被覆膜を得られる。例え
ば、クリヤー塗膜の試験結果から、硬度と耐衝撃性の相
反する性質が共に向上しているし、あるいは、フィルム
物性試験結果からは、やはり相反する性質である伸びと
抗張力が共に向上してる。
【0178】白エナメルの塗膜試験結果からも、塗膜の
硬さと柔軟性が共に良好な結果が得られているし、さら
に、耐水性、耐溶剤性および耐酸性なども著しく向上し
ている。
【0179】すなわち、塗装剤が水性あるいは非水性で
あっても、硬化方式が常温硬化、加熱硬化あるいは活性
エネルギー線硬化であっても、フィルム形成性樹脂がポ
リエステル樹脂、アルキド樹脂、ビニル共重合体あるい
はポリウレタン樹脂であっても、硬化剤がメラミン樹
脂、ブロックイソシアネート化合物あるいはイソシアネ
ートプレポリマーであっても、さらにはまた、内部架橋
弾性樹脂微粒子がビニル系共重合体、ウレタン樹脂ある
いはウレタン尿素樹脂であっても、内部架橋弾性樹脂微
粒子をフィルム形成性樹脂の必須成分として含有させる
ことにより、硬くて柔軟性のある被覆膜が得られ、さら
に、耐後加工性、耐傷つき性、耐水性、耐酸性および耐
溶剤性などにも優れる被覆膜が得られる。そして、これ
らの性質は工業用金属製品の塗装およびプレコート鋼板
に最適である。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗装剤を塗布して被覆膜を形成させるに
    あたり、架橋弾性樹脂微粒子をフィルム形成性樹脂の必
    須成分として含有する塗装剤を塗布し、乾燥または硬化
    させて硬くて柔軟性のある被覆膜を形成させることを特
    徴とする被覆膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 架橋弾性樹脂微粒子が5μm以下の平均
    粒子径を有するものである請求項1に記載の被覆膜の形
    成方法。
  3. 【請求項3】 架橋弾性樹脂微粒子を全フィルム形成性
    樹脂成分の1〜50重量%の範囲で含有することを特徴
    とする請求項1に記載の被覆膜の形成方法。
  4. 【請求項4】 架橋弾性樹脂微粒子が架橋ビニル系共重
    合体微粒子である請求項1に記載の被覆膜の形成方法。
  5. 【請求項5】 架橋弾性樹脂微粒子がウレタン結合を有
    する架橋ウレタン樹脂微粒子である請求項1に記載の被
    覆膜の形成方法。
  6. 【請求項6】 架橋弾性樹脂微粒子が自己水分散性樹脂
    とポリイソシアネート化合物との混合物を水中でマイク
    ロカプセル化せしめ、次いで多官能性アミン化合物で架
    橋せしめて得られる架橋ウレタン尿素樹脂微粒子である
    請求項1に記載の被覆膜の形成方法。
  7. 【請求項7】 自己水分散性樹脂が樹脂中にカルボキシ
    ル基を有するものである請求項6に記載の被覆膜の形成
    方法。
  8. 【請求項8】 自己水分散性樹脂がイソシアネート基を
    有する樹脂である請求項6に記載の被覆膜の形成方法。
  9. 【請求項9】 架橋弾性樹脂微粒子がイソシアネート基
    を有する自己水分散性樹脂を水中に分散せしめ、次い
    で、多官能性アミン化合物で架橋せしめて得られる架橋
    ウレタン尿素樹脂微粒子である請求項1に記載の被覆膜
    の形成方法。
  10. 【請求項10】 架橋弾性樹脂微粒子以外のフィルム形
    成性樹脂成分がビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ア
    ルキッド樹脂、ポリウレタン樹脂またはエポキシ樹脂の
    いずれか1種以上である請求項1に記載の被覆膜の形成
    方法。
  11. 【請求項11】 架橋弾性樹脂微粒子以外のフィルム形
    成性樹脂成分がビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ア
    ルキッド樹脂、ポリウレタン樹脂またはエポキシ樹脂の
    いずれか1種以上と硬化剤とからなる請求項1に記載の
    被覆膜の形成方法。
  12. 【請求項12】 ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、
    アルキッド樹脂、ポリウレタン樹脂およびエポキシ樹脂
    が水酸基を有する樹脂である請求項10または請求項1
    1に記載の被覆膜の形成方法。
  13. 【請求項13】 ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、
    アルキッド樹脂が一分子中に加熱することにより互いに
    反応しうる官能基を併せ有する自己架橋性のものである
    か、あるいは加熱することにより相互に反応しうる官能
    基を個別に有する2種以上の共重合体の混合物のいずれ
    かである請求項10または請求項11に記載の被覆膜の
    形成方法。
  14. 【請求項14】 架橋弾性樹脂微粒子以外のフィルム形
    成性樹脂成分が活性エネルギー線により硬化しうるα,
    βーエチレン性不飽和基を有するものである請求項1に
    記載の被覆膜の形成方法。
  15. 【請求項15】 硬化剤がアミノ樹脂、フェノール樹
    脂、ブロックイソシアネート化合物、エポキシ基含有化
    合物またはポリイシシアネート化合物のいずれか1種以
    上である請求項11に記載の被覆膜の形成方法。
  16. 【請求項16】 フィルム形成性樹脂成分がすべて水性
    である請求項1に記載の被覆膜の形成方法。
  17. 【請求項17】 フィルム形成性樹脂成分がすべて非水
    性である請求項1に記載の被覆膜の形成方法。
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