JP2005289577A - マグネットコンベア - Google Patents

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Abstract

【課題】 一度に大量の被搬送物を受け入れて円滑に上方へと定量化を行い搬送することが可能であるとともに、上方へと搬送された被搬送物を整列させて供給することを可能にするマグネットコンベアの提供。
【解決手段】 一端部から他端部に向けて徐々に高位置となるように形成されて被搬送物が表面に沿って搬送される搬送面と、該搬送面の両端部下方にそれぞれ配設されて回転する左右一対の回動体と、該回動体に巻き掛けられて搬送面の下方位置において搬送面に沿うように移動する左右一対の無端状の軌道部材と、該左右の無端状の軌道部材間に無端状の軌道部材長さ方向に沿って所定間隔毎に取り付けられた磁石と、上端部における左右の回動体を連結する連結軸に外嵌されて該回動体と共に回転するドラムと、該ドラムの表面に取り付けられた補助磁石とを具備し、前記搬送面は一端部から所定長さの範囲において水平面とされ、前記ドラムは周方向に分割された複数の部材を分離可能に組み合わせて形成され、各部材にそれぞれ補助磁石が取り付けられてなることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、マグネットコンベアに関し、より詳しくは、一度に大量の被搬送物を受け入れて円滑に上方へと定量化を行い搬送することが可能であるとともに、上方へと搬送された被搬送物を整列させて供給することを可能にするマグネットコンベアに関する。
に関する。
マグネットコンベアは、例えば、プレス装置やせん断装置等の工作機械から排出された金属屑や、釘や螺子等の金属部品を搬送するための装置として利用されており、その用途に応じて様々な形態のものが存在している。
従来存在しているマグネットコンベアは、被搬送物を水平方向に搬送するものが一般的であるが(例えば、特許文献1参照。)、このような従来の装置では、例えば被搬送物を高所にあるパーツフィーダー等の装置へと供給することはできなかった。
そこで、本願出願人らは、特願2002−79560号(特許文献2)において、被搬送物を垂直方向に搬送するマグネットコンベアを提案している。
しかしながら、この特願2002−79560号において提案されたマグネットコンベアは、被搬送物がまとまって大量に出た場合には、これをスムーズに受け入れて支障なく円滑に搬送することが困難であるという問題があった。
すなわち、このマグネットコンベアでは、被搬送物が供給されるホッパーが搬送面の下端部に設けられ、ホッパーの底面裏側をハンマー部で叩くことによって、被搬送物を搬送面へと供給する構造であるため、一度に大量の被搬送物を搬送面へと供給して搬送することができなかった。
また、これらの特許文献2に開示される発明では、大量の被搬送物を円滑に上方へと搬送することができても、磁石の引力によって引き付けられる被搬送物を搬送するので、搬送量を定量にすることができない問題点や、被搬送物が一定の方向を向かないので、次の工程に移行する際に再度人の手等で被搬送物を一定の方向に揃えるように整列し直す必要があり手間がかかる問題点を有していた。
又、螺子やピン等の有頭物を整列させるためにフィーダが利用されていたが、フィーダに供給される有頭物の供給量を調整することができなかったため、使用者が所望する適切な供給量で被搬送物が供給されることができなかった。
特開2000−326176号公報 特願2002−79560号公報
本発明は、このような実情に鑑みてなされたもので、
請求項1記載の発明は、一端部から他端部に向けて徐々に高位置となるように形成されて被搬送物が表面に沿って搬送される搬送面と、該搬送面の両端部下方にそれぞれ配設されて回転する左右一対の回動体と、該回動体に巻き掛けられて搬送面の下方位置において搬送面に沿うように移動する左右一対の無端状の軌道部材と、該左右の無端状の軌道部材間に無端状の軌道部材長さ方向に沿って所定間隔毎に取り付けられた磁石と、上端部における左右の回動体を連結する連結軸に外嵌されて該回動体と共に回転するドラムと、該ドラムの表面に取り付けられた補助磁石とを具備し、前記搬送面は一端部から所定長さの範囲において水平面とされ、前記ドラムは周方向に分割された複数の部材を分離可能に組み合わせて形成され、各部材にそれぞれ補助磁石が取り付けられてなることを特徴とするマグネットコンベアを提供する。
請求項2記載の発明は、被搬送物が搬送される搬送面と、該搬送面の両端部下方にそれぞれ配設されて回転する左右一対の回動体と、該回動体に巻き掛けられて搬送面の下方位置において搬送面に沿うように移動する左右一対の無端状の軌道部材と、該左右の無端状の軌道部材に無端状の軌道部材長さ方向に沿って所定間隔毎に取り付けられた磁石とを備えてなり、前記搬送面は、一端部から所定長さ範囲において形成された水平面と、該水平面の終端部から次第に高位置となるように円弧状に形成された湾曲面とを有することを特徴とするマグネットコンベアを提供する。
請求項3記載の発明は、前記搬送面は、前記湾曲面の終端部と連続して形成される垂直面を有することを特徴とする請求項1又は2記載のマグネットコンベアを提供する。
請求項4記載の発明は、前記搬送面が、前記搬送面の他端部から所定長さ範囲において前記水平面と対向するように形成された下向き水平面と、該下向き水平面の始端部と前記垂直面の終端部とを繋ぐように形成された円弧状の第二湾曲面とを有してなることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載のマグネットコンベアを提供する。
請求項5記載の発明は、この搬送面の幅方向と平行に且つ該搬送面の全幅に亘って配置される1又は複数の搬送量調整材を有し、該搬送量調整材は該搬送面から所定間隔dを空けて配置されていることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載のマグネットコンベアを提供する。
請求項6記載の発明は、前記無端状の軌道に取り付けられる前記磁石は、該無端状の軌道部材に所定間隔で設けられる保持体に1又は複数配置され、前記保持体に設けられる磁石の配置は、この保持体の両隣の保持体に設けられる磁石の配置と異なることを特徴とする請求項5に記載のマグネットコンベアを提供する。
請求項7記載の発明は、少なくとも前記搬送量調整材の内の1つが、前記水平面の終端部近傍に、該水平面と略直角になるように設けられる第1搬送量調整材であることを特徴とする請求項5に記載のマグネットコンベアを提供する。
請求項8記載の発明は、少なくとも前記搬送量調整材の内の1つが、前記湾曲面の終端面近傍に、該湾曲面と略直角になるように設けられる第2搬送量調整材であることを特徴とする請求項5又は7に記載のマグネットコンベアを提供する。
請求項9記載の発明は、前記搬送量調整材は、前記搬送面の幅と平行で且つ該搬送面に対して略直角に配置される保持部材と、該保持部材から該搬送面へ向けて突設する可撓性部材とからなることを特徴とする請求項5、7又は8に記載のマグネットコンベアを提供する。
請求項10記載の発明は、前記可撓性部材は、前記搬送面側の一辺から所定間隔毎にこの辺に対して垂直な切り込みが設けられていることを特徴とする請求項9に記載のマグネットコンベアを提供する。
請求項11記載の発明は、前記垂直面は、該垂直面から所定間隔を空けて設けられると共に、この垂直面に対して所定角度を有して設けられる第3搬送量調整材が設けられることを特徴とする請求項3乃至10いずれかに記載のマグネットコンベアを提供する。
請求項12記載の発明は、前記搬送面の上端部は、被搬送物を移送する移送通路が設けられ、前記移送通路の終端には、被搬送物を整列させるフィーダが設けられていることを特徴とする請求項1乃至11いずれかに記載のマグネットコンベアを提供する。
請求項13記載の発明は、前記搬送面の水平面上方に、被搬送物が供給されるホッパーが配設されることを特徴とする請求項1乃至12いずれかに記載のマグネットコンベアを提供する。
請求項14記載の発明は、前記水平面の上流側の上方には被搬送物が供給されるホッパーが配設され、前記搬送面の上端部は、被搬送物を移送する移送通路が設けられ、前記移送通路の終端には、被搬送物を整列させるフィーダが設けられており、前記フィーダは整列していない被搬送物を除去する除去手段を有し、前記除去手段によって除去された被搬送物を前記ホッパーへ搬送する搬送通路が設けられていることを特徴とする請求項1乃至13いずれかに記載のマグネットコンベアを提供する。
請求項15記載の発明は、前記ホッパーの内部には、略楕円形断面を有し、軸周りに往復駆動するほぐし棒が配設されてなることを特徴とする請求項13又は14に記載のマグネットコンベアを提供する。
請求項16記載の発明は、前記フィーダは直進型の振動フィーダであり、該フィーダは、直進方向に対して直角方向に傾斜する傾斜部と、直進方向に沿って設けられるとともに、該傾斜部の傾斜面と間隔を有して略直角に配置される案内板とからなり、前記除去手段は、前記案内板から所定角度を有して設けられる突板と、前記傾斜部に設けられる切り欠き部からなることを特徴とする請求項12又は14に記載のマグネットコンベアを提供する。
請求項17記載の発明は、前記フィーダが、中心軸を中心に回転する一対の円筒の棒体を有し、前記棒体は、所定間隔を有して互いに平行に配置されるとともに、水平方向に且つ下流部が上流部よりも低位置になるように配置され、前記棒体の配置により形成される所定間隔の空間の上方には、流れ方向に対して逆向きに回転する回転コマが設けられていることを特徴とする請求項12又は14に記載のマグネットコンベアを提供する。
請求項18記載の発明は、前記回転コマ形状が、前記フィーダの流れ方向に沿う側面視において多角形状とされていることを特徴とする請求項17記載のマグネットコンベアを提供する。
請求項19記載の発明は、前記移送通路は、該移送通路内を移送される被搬送物を脱磁する脱磁器が設けられていることを特徴とする請求項12乃至18いずれかに記載のマグネットコンベアを提供する。
請求項20記載の発明は、前記フィーダは、移送される被搬送物の量を検知することによって、マグネットコンベアの稼動及び停止を制御するセンサが設けられていることを特徴とする請求項12乃至19いずれかに記載のマグネットコンベアを提供する。
請求項21記載の発明は、前記ホッパーに振動を与える振動手段が設けられ、前記振動手段は、前記水平面に設けられるとともに該水平面上を搬送される被搬送物の流量を検出する制御センサによって制御されることを特徴とする請求項13又は14に記載のマグネットコンベアを提供する。
請求項22記載の発明は、前記搬送面は、前記搬送面の全長及び全幅に亘って搬送面保護体が設けられていることを特徴とする請求項1乃至21いずれかに記載のマグネットコンベアを提供する。
これらの発明を提供することによって、上記課題を悉く解決する。
請求項1記載の発明によって、搬送面は一端部から所定長さの範囲において水平面とされているため、被搬送物が一度にまとまって大量に出た場合でもこれをスムーズに受け入れて支障なく円滑に搬送することができ、また、周方向に分割された複数の部材を分離可能に組み合わせて形成されたドラムの各部材にそれぞれ補助磁石が取り付けられているので、無端状の軌道に取り付けられた磁石との位置関係を容易且つ確実に最適な位置に調節することが可能となり、搬送面の上端部において被搬送物が脱落するのを確実に防止することができる。
請求項2記載の発明によって、搬送面の一端部から所定長さ範囲において水平面が形成されているため、大量の被搬送物をホッパーを介して一度に搬送面上に供給することが可能となり、また搬送面に円弧状の湾曲面が設けられているため、磁力によって吸着しきれない被搬送物は湾曲面を上昇しきれずに湾曲面に沿って滑り落ち、供給された被搬送物が大量であってもこれを湾曲面でほぐして円滑に上方へと搬送することが可能となる。
請求項3記載の発明によって、マグネットコンベアに供給される被搬送物が釘やねじ等の長尺物である場合でも、搬送面が垂直面を有することにより、供給される被搬送物同士の絡み合いを防ぐことができ、供給された被搬送物を常時スムーズに搬送することが可能となる。
請求項4記載の発明によって、被搬送物を重力の力を効率よく利用して搬送量を調整することができるマグネットコンベアを提供することができる。
請求項5及び6記載の発明によって、搬送面に搬送量調整材及び両隣の保持体の有する磁石の配置が異なるように設けられることによって、被搬送物を個々に搬送することで搬送量を定量化して、確実に所定の搬送量に調節することができると共に、異形部材である被搬送物が搬送される方向を一定方向に整列されて円滑に上方へと搬送することができるマグネットコンベアを提供することができる。
請求項7記載の発明によって、少なくとも前記搬送量調整材の内の1つが、前記水平面の終端部近傍に、該水平面と略直角になるように設けられる第1搬送量調整材Xがマグネットコンベアの水平面の終端部に第1搬送量調整材が設けられるので、一度に大量に供給された被搬送物をほぐして湾曲面へと搬送することができるマグネットコンベアを提供することができる。
請求項8記載の発明によって、少なくとも前記搬送量調整材の内の1つが、前記湾曲面の終端面近傍に、該湾曲面と略直角になるように設けられる第2搬送量調整材であるので、搬送面上を搬送される被搬送物を効率よく搬送量を適宜調整することができるマグネットコンベアを提供することができる。
請求項9記載の発明によって、被搬送物を傷付けることなく、確実に重なり合う被搬送物を分離することができるマグネットコンベアを提供することができる。
請求項10記載の発明によって、可撓性部材が搬送面側の一辺から所定間隔毎にこの辺に対して垂直な切り込みが設けられているので、搬送面の流れに平行に配置された被搬送物には無理な抵抗力がかかることがなく通過することができる一方で、搬送面の流れに沿って直角に配置される被搬送物には抵抗力がかかり、搬送面の流れに沿って平行になるように配置されるように回動することになり、被搬送物が搬送面に沿って平行になるように配置して搬送されるマグネットコンベアを提供することができる。
請求項11記載の発明によって、垂直面を被搬送物が搬送される際に、被搬送物が垂直面から剥離し落下しても、この第3搬送量調整材が落下する被搬送物を受け取り、第3搬送量調整材が所定角度θの傾斜を有するので、被搬送物が傾斜を滑り落ちて、搬送面へと送り返すことができるマグネットコンベアを提供することができる。
請求項12記載の発明によって、搬送面の下方に磁石を配置することで一度に大量の被搬送物を受け入れて円滑に上方へ搬送することができ、更に、搬送量調整材が所定量以上の被搬送物を間引くことで定量化を行うことが可能であるマグネットコンベアを提供することができる。又、マグネットコンベアの上端部からフィーダへ被搬送物を移送することによって、定量化された被搬送物をフィーダにより整列させることができるマグネットコンベアを提供することができる。
請求項13記載の発明によって、ホッパーを配設することによって、搬送面に一度に大量の被搬送物を供給することができる第5実施形態のマグネットコンベアを提供することができる。
請求項14記載の発明によって、除去手段により除去された被搬送物をホッパーへ搬送する搬送通路が設けられることで、整列されていない非整列の被搬送物を再度マグネットコンベアのホッパーに供給することができ、被搬送物を確実に整列させることができるマグネットコンベアを提供することができる。
請求項15記載の発明によって、ホッパーにほぐし機構が設けられることで、効率よく被搬送物をホッパーからマグネットコンベアへ供給することができる。
請求項16記載の発明によって、フィーダを被搬送物が通過する際に、整列していない被搬送物を除去することができるマグネットコンベアを提供することができる。
請求項17記載の発明によって、一対の円柱の棒体が形成する空間を利用して被搬送物を搬送することができるようになるので、被搬送物を一列に配列することができ、確実に被搬送物の整列を行うことができる。
請求項18記載の発明によって、回転コマを設けることで被搬送物をフィーダ中で確実に整列を行うことができる。
請求項19記載の発明によって、被搬送物の脱磁を効果的に行うことができるマグネットコンベアを提供することができる。
請求項20記載の発明によって、フィーダを通過する被搬送物の搬送量により、マグネットコンベアの稼動及び停止を制御することができる。
請求項21記載の発明によって、水平面上を搬送される被搬送物の搬送量を検出することにより、ホッパーから搬送面へ供給される被搬送物の供給量を制御することができるマグネットコンベアを提供することができる。
請求項22記載の発明によって、搬送面に搬送面保護体が設けられることで、被搬送物を搬送中に傷が付かないように保護することができるとともに、この搬送面保護体が摩耗した際には容易に新しい搬送面保護体と交換することができるマグネットコンベアを提供することができる。
本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明に係る第1実施形態のマグネットコンベア(100)について図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明に係るマグネットコンベアの外観斜視図であり、図2は本発明に係るマグネットコンベアの概略側面図であり、図3は図2のA部分の内部構造を示す図である。尚、図3においては、図を見やすくする為に、無端状の軌道を中途部のみ図示し、無端状の軌道の上方部及び下方部は一点鎖線で示している。
本発明に係るマグネットコンベアは、磁石に吸着可能な金属製部品や金属屑等を、磁力を利用して搬送面に吸着させて下方位置から上方位置まで搬送する装置である。
搬送面(1)は、被搬送物が表面に沿って搬送される面であって、一端部から他端部に向けて高位置となるように形成されており、具体的には、一端部から所定長さの範囲において形成された水平面(2)と、該水平面(2)の終端部と連続して一定半径の曲面状に形成された湾曲面(13)と、該湾曲面(13)の上端部と連続して垂直に形成された垂直面(14)と、該垂直面(14)の上端部と連続して上向きの半円弧状に形成された上端湾曲面(15)とから形成されている。
搬送面(1)に形成される水平面(2)の長さは特に限定されないが、搬送面(1)の水平方向の全体長さに対して少なくとも4分の1以上、より好ましくは3分の1以上の長さとされる。
本発明に係るマグネットコンベアでは、このように搬送面(1)に所定長さの水平面(2)が形成されていることによって、この水平面(2)に直接被搬送物を供給して搬送することが可能となり、比較的大量の被搬送物を一度に供給して効率良く搬送することができる。
搬送面(1)の左右両側部には、搬送面(1)の上面から僅かに突出するように側板(16)が設けられており、これら左右の側板(16)によって被搬送物が搬送面から側方に落下するのを防いでいる。
また、搬送面(1)の一端部(始端部)の水平面(2)上には、平面視コの字状の枠体(17)が開放面を搬送面の他端部側に向けて取り付けられており、この枠体(17)によって水平面(2)に供給された被搬送物が搬送面から落下するのを防いでいる。
さらに、搬送面(1)の他端部(上端部)には、上端湾曲面(15)と連続するように下方向に傾斜した傾斜面を有するシューター(18)が取り付けられており、上端部にまで達した被搬送物は、このシューター(18)に沿って所定の場所に落下するようになっている。
搬送面(1)の上端部(終端部)及び下端部(始端部)には、それぞれ上回動体(3)及び下回動体(4)が配設されており、これらの回動体(3)(4)はそれぞれ搬送面(1)の幅方向に並設された左右一対の回動体から構成されている。
そして、左右それぞれの回動体には、上回動体(3)から下回動体(4)にかけて無端状の無端状の軌道(5)がそれぞれ巻き掛けられており、これらの無端状の軌道(5)は上下の回動体(3)(4)の回転に伴って搬送面(1)の僅かに下方位置にて連続的に移動する。
この回動体(3)(4)には、スプロケットを利用することができ、無端状の軌道にはチェーンを採用することができる。
また、上回動体(3)の下方位置にも回動体(31)が配設され、この回動体(31)と下回動体(4)との間にも回動体(32)が配設されており、これらの回動体を介して上下回動体に無端状の軌道(5)を巻き掛けることにより無端状の軌道のテンションを調節している。
また、上回動体(3)を構成する左右の回動体を連結する連結軸(33)はモーター(6)の回転軸と連結され、モーター(6)の駆動によって左右の回動体が一体的に回転するように構成されている。
左右の回動体にそれぞれ巻き掛けられた左右の無端状の軌道(5)の間には、無端状の軌道長さ方向に沿って所定間隔毎に連結棒(7)が、左右の無端状の軌道を繋ぐように設けられており、これらの連結棒(7)にはそれぞれ永久磁石(8)が取り付けられている。
尚、連結棒(7)に取り付けられる磁石(8)の数は、図示例では3個とされているが、これに限定されず、搬送面(1)の幅に合わせてその数を増減することができ、また連結棒(7)の全長にわたって1個の磁石を設ける構成としてもよい。
上回動体(3)における左右の回動体を繋ぐ連結軸(33)には円筒状のドラム(9)が外嵌されている。
図4はこのドラム(9)の正面図であり、図5は図4のA−A線断面図に上回動体(3)及び無端状の軌道(5)を示した図である。尚、図5において、回動体(3)は歯のピッチ円のみを一点鎖線で示している。
ドラム(9)の左右両端部は、左右の回動体(3)の間の連結軸(33)に外嵌されており、回動体(3)と共に回転するようになっている。
また、ドラム(9)は円筒を周方向に二分割した2つの半円筒部材(91)(92)から構成されており、これら2つの半円筒部材(91)(92)をボルト(10)で連結することによって円筒形状のドラム(9)を形成している。
尚、本発明においては、ドラム(9)は少なくとも2つに分割されていることが必要であるが、その分割数は二分割に限定されるものではなく、3つ以上に分割することも可能である。
2つの半円筒部材(91)(92)には、その周方向中心位置にそれぞれ補助磁石(12)を取り付けるための磁石取り付け部(11)が形成されている。
この磁石取り付け部(11)は、連結軸(33)中心からの距離が、補助磁石(12)と回動体(3)に巻き掛けられた無端状の軌道(5)に取り付けられた磁石(8)とで略同じになるように、半円筒部材の表面から突出して設けられている。
尚、ドラム(9)が3つ以上の部材に分割される場合には、それぞれの部材に磁石取り付け部(11)を設けて補助磁石(12)を取り付けるとよい。
磁石取り付け部(11)は、図4に示すようにドラム(9)の幅方向全長にわたって形成されており、複数(図示例では3個)の補助磁石(12)が等間隔で取り付けられている。
この補助磁石(12)は、無端状の軌道(5)に取り付けられた磁石(8)の磁力によって搬送面(1)表面に沿って搬送されてきた被搬送物が、垂直面(14)から上端湾曲面(15)へと移るときに、磁石(8)の磁力を補助して被搬送物の落下を防ぐために設けられているものである。
そして、磁石(8)と補助磁石(12)は、被搬送物が垂直面(14)から上端湾曲面(15)へとスムーズに移行できるように、回動体及びドラムの周方向において互いにずれた位置に設けられている。
上記したように、搬送面(1)表面に沿って搬送されてきた被搬送物を、垂直面(14)から上端湾曲面(15)へと確実に移行させるためには、磁石(8)と補助磁石(12)との位置関係が重要になる。例えば、磁石(8)と補助磁石(12)との周方向間隔が大きく空いていると、補助磁石(12)を設けてもその磁力が磁石(8)の磁力を充分に補助できずに被搬送物が落下してしまうことになる。
本発明においては、ドラム(9)を周方向に分割された複数の部材を分離可能に組み合わせて形成し、各部材にそれぞれ補助磁石(12)を取り付けたことにより、補助磁石(12)の周方向位置を容易且つ自在に設定することが可能となり、磁石(8)と補助磁石(12)との位置関係を常に適切な位置に設定することができ、被搬送物の落下を確実に防止することが可能となる。
以下、上記構成からなる本発明に係るマグネットコンベア(100)の作用について説明する。
プレス装置やせん断装置等の工作機械から排出された金属屑や、釘やねじ等の金属部品からなる被搬送物は、先ず搬送面(1)の一端部(始端部)に供給される。このとき、搬送面(1)の一端部から所定長さの範囲において水平面(2)が形成されているため、比較的多くの被搬送物を一度に搬送面(1)上に供給することができる。
搬送面(1)の水平面(2)上に供給された被搬送物は、モーター(6)の駆動に伴う回動体(3)(4)の回転により、無端状の軌道(5)が搬送面(1)の下方位置を搬送面に沿って移動することによって、磁石(8)の磁力の作用を受けて、搬送面(1)上に吸着された状態で搬送面に沿って搬送される。
そして、被搬送物は、磁石(8)の動きに伴って、図6に示すように湾曲面(13)から垂直面(14)を経て上端湾曲面(15)へと至る。
この被搬送物が垂直面(14)を経て上端湾曲面(15)へと移行する際には、ドラム(9)に取り付けられた補助磁石(12)の磁力が磁石(8)の磁力を補助し、これによって被搬送物は落下することなく確実に垂直面(14)から上端湾曲面(15)へと搬送される。
そして、上端湾曲面(15)へと到達した被搬送物は、シューター(18)へと移動することで磁力の作用から開放され、シューター(18)に沿って所定位置に落下する。
図7は、本発明に係る第2実施形態のマグネットコンベアを示す概略側面図である。
この第2実施形態のマグネットコンベア(200)が上記した第1実施形態のマグネットコンベア(100)と異なる点は、搬送面(1)の一端部(始端部)に、多数の被搬送物をほぐしながら水平面上に供給するためのほぐし供給機構が設けられている点である。
図8はほぐし供給機構の正面図であり、ほぐし供給機構は、水平面(2)上に配置されて被搬送物が供給されるホッパー(19)と、このホッパー(19)の内部に配設された略楕円形断面を有し、軸周りに往復駆動するほぐし棒(20)と、該ほぐし棒(20)を軸周りに往復駆動させる駆動機構(21)とから構成される。
図9はほぐし棒(20)の正面図、図10はほぐし棒(20)の平面図、図11は図10のA方向矢視図、図12は図10のB方向矢視図である。
ほぐし棒(20)は、円柱のパイプを偏平に潰すことにより形成されており、図示の如く、基端部においては断面円形とされているが、中途部から先端部にかけて次第に偏平となる略楕円柱の断面を有している。但し、本発明においては、長さ方向全長にわたって略楕円柱の断面を有する棒としてもよい。
尚、ほぐし棒(20)の先端は、被搬送物が傷つくのを防ぐ為に破線で示す如く丸みをもたせることが好ましい。
そして、ほぐし棒(20)の基端部には、駆動機構(21)と連結するためのキー溝付きの連結孔(22)が設けられている。
駆動機構(21)は、上記したほぐし棒(20)を軸周りに半回転以下の範囲で往復駆動させるための機構であり、ホッパー(19)の近傍外部位置に設けられている。
駆動機構(21)は、モーター(22)と、このモーター(22)の回転軸と連結されてモーターの回転に伴って回転する第一の回転板(23)と、ほぐし棒(20)がその中心に連結された第二の回転板(24)と、これら第一及び第二の回転板を連結する連結棒(25)とから構成される。
モーター(24)の回転軸は、図示例では第一の回転板(23)の中心に直接連結されているが、軌道等を介して間接的に連結してもよい。
また、第二の回転板(24)は第一の回転板(23)の上方に、その中心がほぐし棒(20)の中心と同じ高さとなるように配置されており、第二の回転板(24)とほぐし棒(20)とは、一対のベアリング(26)によって回転可能に支承された円柱状の回転棒(27)によって連結されている。
即ち、回転棒(27)の一端部は、ほぐし棒(20)の基端部に設けられた連結孔(22)にキーと共に挿入されて固定され、他端部は第二の回転板(24)の中心孔(28)に挿入固定されており、これによって、第二の回転板(24)の回転動作が回転棒(27)を介してほぐし棒(20)へと伝えられるようになっている。
連結棒(25)は、第一の回転板(23)及び第二の回転板(24)の一方側の面の回転中心から偏心した位置に、これらの回転板同士を連結するように枢着されている。
より詳しくは、連結棒(25)の両端部に、円筒状部を有する継手部(29)が設けられるとともに、各回転板(23)(24)の中心から偏心した位置の表面にピン(30)が立設され、継手部(29)の穴にピン(30)が挿入されることによって、連結棒(25)の両端部は回転板(23)(24)との連結部分において回動自在となっている。
ここで、第二の回転板(24)の中心とピン(30)との距離は、第一の回転板(23)の中心とピン(30)との距離に比べて長く設定されており、図示例では、第二の回転板(24)を構成する円板の半径を第一の回転板(23)を構成する円板の半径よりも大きくすることにより、これを達成している。
以下、駆動機構(21)の動作について説明する。
モーター(22)が一方向に回転すると、モーター(22)の回転軸に連結された第一の回転板(23)がこれに伴って一方向に回転する。
図13を初期状態とすると、第一の回転板(23)が回転すると、第一の回転板(23)と連結棒(25)により連結されている第二の回転板(24)は、図14に示すように、先ず第一の回転板(23)と同じ方向(図示例では右方向)に回転する。
そして、この回転が更にすすむと、第一の回転板(23)のピン(30)は図16に示すように上端部に達するが、第一の回転板(23)よりも半径が大きい第二の回転板(24)ではピン(30)は上端部にまで達しない。
そのため、さらに第一の回転板(23)が回転を続けると、連結棒(25)により2つの回転板のピン(30)間の距離が固定されているため、第二の回転板(24)は第一の回転板(23)と同じ方向へと回転を続けることができず、図15に示すように逆方向(左方向)へと回転する。
この第二の回転板(24)の逆回転は、第一の回転板(23)のピン(30)が下端位置に達するまで続くが、図13に示すように第一の回転板(23)のピン(30)が下端位置に達すると、第一の回転板(23)よりも半径が大きい第二の回転板(24)ではピン(30)は下端部にまで達しないので、今度は第二の回転板(24)は再び元の回転方向(右方向)へと回転する。
上記した一連の動作によって、第二の回転板(24)は軸周りに半回転以下の範囲で往復駆動を行い、これに伴ってほぐし棒(20)も軸周りに半回転以下の範囲で往復駆動するようになる。
但し、本発明においては、駆動機構(21)の構成は、ほぐし棒(20)を軸周りに往復駆動することができるものであれば特に限定されず、カム、リンク、クランク、歯車等の公知の機構要素を組み合わせて異なる構成の機構とすることが可能である。
ほぐし棒(20)を半回転以下の範囲で往復駆動させるのは、ほぐし棒(20)が半回転を超えて一方向に回転すると、被搬送物がほぐし棒(20)を挟んで反対側にまで(例えば右側から左側へ)動かされる場合が生じ、被搬送物がスムーズにホッパー(19)から排出されるのが阻害されてしまうためである。
また、ほぐし棒(20)が楕円柱の断面を有していることによって、以下のような作用が発揮される。
先ず、表面積が大きくなった略偏平な部分があるために、円形断面のものに比べて非常に大きな攪拌効果が得られる。そして、角が無いために、長尺物が引っ掛からずにほぐし棒(20)の表面に沿ってスムーズに流れ、これにより円滑な攪拌が行われる。
以下、上記したほぐし供給機構を備えた第2実施形態のマグネットコンベア(200)の動作について説明する。
被搬送物がホッパー(19)の内部に供給されると、ホッパー(19)内部においてほぐし棒(20)が駆動機構(5)の動作に伴って軸周りに半回転以下の範囲で往復駆動することによって、被搬送物はほぐされた状態で搬送面(1)の水平面(2)上に落下供給される。
この第2実施形態のマグネットコンベア(200)に供給される被搬送物が釘やねじ等の長尺物である場合、搬送面(1)に供給される被搬送物同士が絡み合って搬送が円滑に行えなくなることがあるが、このようなほぐし供給機構が備えられていることによって、被搬送物同士の絡み合いが防がれ、常時円滑な搬送状態を維持することが可能になる。
尚、搬送面(1)上に落下供給された被搬送物は、前述したほぐし供給機構を備えていない第1実施形態のマグネットコンベア(100)の場合と全く同じ作用によって、搬送面上に沿って搬送されることとなる。
次に第3実施形態のマグネットコンベア(300)について説明する。
図17は本発明に係る第3実施形態のマグネットコンベアの概略側面図である。
この第3実施形態のマグネットコンベア(300)の基本構成は、上記する第1及び第2実施形態のマグネットコンベア(100及び200)と同じであるが、被搬送物を搬送する搬送面(1)の形状に特徴を有している。
搬送面(1)は、被搬送物が表面に沿って搬送される面であって、一端部から他端部にむけて所定長さ範囲において形成された水平面(2)と、該水平面(2)の終端部から次第に高位置となるように一定半径の円弧状に形成された湾曲面(13)と、該湾曲面(13)の上端部と連続して垂直に形成された垂直面(14)と、該垂直面(14)の上端部と連続して上向きの半円弧状に形成された上端湾曲面(15)とから形成されている。
搬送面(1)に形成される水平面(2)の長さは特に限定されないが、搬送面(1)の水平方向の全体長さ(L)に対して少なくとも4分の1以上、より好ましくは3分の1以上の長さとされる。
本発明に係るマグネットコンベアでは、このように搬送面(1)に所定長さの水平面(2)が形成されていることによって、この水平面(2)に直接被搬送物を供給して搬送することが可能となり、比較的大量の被搬送物を一度に供給して効率良く搬送することができる。
搬送面(1)に形成される湾曲面(13)は、上述した如く一定半径の円弧状面とされている。
この湾曲面(1)を形成する円弧の中心角は90°とされ、円の右下4分の1の部分の円弧により湾曲面(1)が形成されている。
この円弧の半径(R)は特に限定されず、被搬送物が搬送される高さ等の条件に応じて適宜設定することが可能であるが、好ましくは装置の全長(L)(水平方向長さ)に対して一定割合以上、より好ましくは装置の全長(L)及び全高(H)(垂直方向長さ)のいずれに対しても一定割合以上とされる。この一定割合は、40%以上、好ましくは45%以上、更に好ましくは50%以上とされ、具体的なRの値としては、例えば300〜500mm程度が挙げられる。
このように、搬送面(1)に一定半径の円弧状とされた湾曲面(13)が形成されることによって、被搬送物が水平面(2)に一度に大量に供給された場合でも、湾曲面(13)に沿って上方に運ばれる際に磁力によって吸着しきれない被搬送物は湾曲面(13)を上昇しきれずに滑り落ちるので、一度に大量に供給されることによって固まっていた被搬送物がほぐされて搬送が円滑に行われる。
以下、上記構成からなる本発明に係る第3実施形態のマグネットコンベア(300)の作用について説明する。
プレス装置やせん断装置等の工作機械から排出された金属屑や、釘やねじ等の金属部品などからなる被搬送物は、ホッパー(19)内に供給され、ホッパー(19)の底部から搬送面(1)の一端部(始端部)に供給される。
このとき、搬送面(1)の一端部から所定長さ範囲において水平面(2)が形成されているため、比較的多くの被搬送物を一度に搬送面(1)上に供給することができる。
搬送面(1)の水平面(2)上に供給された被搬送物は、モーター(6)の駆動に伴う回動体(3)(4)の回転により、無端状の軌道(5)が搬送面(1)の下方位置を搬送面に沿って移動することによって、磁石(8)の磁力の作用を受けて、搬送面(1)上に吸着された状態で搬送面に沿って搬送される。
そして、被搬送物は、磁石(8)の動きに伴って、水平面(2)から湾曲面(13)へと運ばれ、湾曲面(13)に沿って上昇する。
このとき、磁力によって吸着しきれない被搬送物は湾曲面(13)を上昇しきれずに湾曲面に沿って滑り落ちるので、水平面(2)に一度に大量に供給されることによって固まっていた被搬送物がほぐされる。
湾曲面(13)に沿って上昇した被搬送物は、図18に示すように湾曲面(13)から垂直面(14)を経て上端湾曲面(15)へと至り、上端湾曲面に達した被搬送物は、シューター(18)へと移動することで磁力の作用から解放され、シューター(18)に沿って所定位置に落下する。
図19は、本発明に係る第4実施形態のマグネットコンベアを示す概略側面図である。
この第4実施形態のマグネットコンベア(400)は、搬送面(1)の形状が上記した第1乃至第3実施形態のマグネットコンベア(100,200及び300)と異なっている。
具体的には、搬送面(1)が、一端部(始端部)から順に水平面(2)、湾曲面(13)、垂直面(14)を有する点は第3実施形態のマグネットコンベア(300)と全く同じであるが、上端湾曲面(15)を有しておらず、代わりに搬送面(1)の他端部(終端部)から所定長さ範囲において水平面(2)と対向するように形成された下向き水平面(411)と、該下向き水平面(411)の始端部と前記垂直面(14)の終端部とを繋ぐように形成された円弧状の第二湾曲面(412)とを備えており、搬送面全体として略コの字状を呈している。
この第4実施形態のマグネットコンベア(400)においても、搬送面(1)の下方において搬送面(1)に沿って磁石が移動する構成は第1、第2又は第3実施形態のマグネットコンベア(100,200又は300)と同様であり、この磁石の移動に伴って被搬送物は略コの字状の搬送面(1)の表面上を移動する。
また、水平面(1)の長さ及び湾曲面(13)を構成する円弧の半径についても、第1乃至第3実施形態のコンベア(100,200及び300)と同様に設定することが好ましい。
従って、第4実施形態のマグネットコンベア(400)においても、搬送面(1)の一端部から所定長さ範囲において水平面(2)が形成されていることで、比較的多くの被搬送物を一度に搬送面(1)上に供給することが可能となるとともに、磁力によって吸着しきれない被搬送物は湾曲面(13)を上昇しきれずに滑り落ちるので、固まっていた被搬送物は湾曲面(13)においてほぐされて円滑に搬送される。
尚、第二湾曲面(412)の湾曲に沿って磁石を移動させるために、図示の如く、第二湾曲面(412)の上方位置に該湾曲面(412)と同様に湾曲されたアールをもつ板状のガイド部材(40)が設けられる。
ガイド部材(40)は、耐磨耗特性に優れた樹脂(例えばポリアミド)等から形成されており、図19で示す如く、無端状の軌道(5)をこのガイド部材(40)の上面に沿わせることによって、第二湾曲面(412)の湾曲に沿うように無端状の軌道(5)を配置させる。
このとき、第二湾曲面(412)と無端状の軌道(5)との距離(d1)が、下向き水平面(411)及び垂直面(14)と無端状の軌道(5)の距離(d2)との距離と等しくなるように、ガイド部材(40)の位置を設定する。これは、d1>d2となると、磁石が被搬送物を吸引する力が第二湾曲面(412)において弱くなり、被搬送物が落下してしまうおそれがあるためである。
この第4実施形態のマグネットコンベア(400)においては、搬送面(1)に第二湾曲面(412)と下向き水平面(411)が備えられているため、ホッパー(19)に供給された被搬送物は、水平面(2)から湾曲面(13)、垂直面(14)と順次運ばれた後、第二湾曲面(412)から下向き水平面(411)に沿って搬送され、下向き水平面(411)の終端部に達した時点で磁力から解放されて下方へと落下し、所定の容器(410)等に供給される。
従って、この第4実施形態の装置(400)によれば、従来の垂直型コンベアと同様に、被搬送物を供給地点のほぼ直上方に供給することが可能となる。
尚、搬送面(1)に沿って搬送される被搬送物を磁力から解放するための方法は、解放するポイントにおいて搬送面から磁石までの距離を長くして被搬送物に作用する磁力を弱めればよく、これは上記した第1乃至第3実施形態のコンベア(100,200及び300)についても同様である。
また、本発明においては、搬送面(1)の一端部(始端部)の水平面(2)上方に配設されるホッパー(19)には、ホッパー内部に供給された被搬送物をほぐすためのほぐし機構を設けることが好ましい(図7参照)。
このほぐし機構は、上述した第2実施形態のマグネットコンベア(200)に採用されるほぐし機構を利用することができる。
本発明に係る第5実施形態のマグネットコンベア(500)について説明する。
図20は、本発明に係る第5実施形態のマグネットコンベアを示す外観斜視図であり、図21は本発明に係る第5実施形態のマグネットコンベアの概略側面図であり、図22は図21のA部分の内部構造を示す図である。尚、図22においては、図を見易くするために無端状の軌道を中途部のみ図示し、無端状の軌道の上方部及び下方部は一点鎖線で示している。
本発明に係る第5実施形態のマグネットコンベア(500)の基本構成は、第4実施形態のマグネットコンベア(400)と同じあり説明を省略する。この第5実施形態のマグネットコンベア(500)が第1乃至第4実施形態のマグネットコンベアの構成と異なる点は、保持体(7)が有する磁石(8)の配置であり、又搬送面(1)の各所に設けられる搬送量調整材が設けられていることである。
保持体(7)に取り付けられる磁石(8)は、保持体(7)に着脱自在に取り付けられることが可能なように設けられることが好ましい。図22で示す例では磁石が3個設けられる実施例を示し、図23は、磁石の取り付け例を示し、(a)では4個配置され、(b)では2個配置され、(c)では1個配置される例を示す。
例えば、図23で示すような各磁石の配置に於いては、実際にこの第5実施形態のマグネットコンベア(500)を使用した際には、図24で示す如く、磁石毎に被搬送物(M)が吸着し搬送されるようになる。尚、図24では、各磁石に対して1個の被搬送物(M)しか描かれていないが、磁力によって吸着される被搬送物(M)の個数は限定されない。以下に示す図面に於いて、符号(M)は被搬送物を示す。
被搬送物(M)は磁石(8)の引力によって搬送されるので、磁石(8)の配置された場所のみに被搬送物(M)が搬送されることになる。
第5実施形態のマグネットコンベア(500)が具備する保持体(7)が有する磁石(8)の配置は、無端状の無端状の軌道(5)の長さ方向に沿って配置された両隣の保持体(7)が有する磁石(8)の配置と異なるように設けられている(図25参照)。
この保持体(7)に具備される磁石(8)の配置は、無端状の軌道(5)に沿って無端状に設けられたこの保持体(7)の両隣に配置される保持体(7)に具備される磁石(8)の配置と異なるように設けられる。
無端状の軌道(5)に沿って無端状に配置される複数の保持体(7)が有する磁石(8)の配置と隣り合う保持体の磁石の配置が異なるようになり、各保持体(7)が搬送する被搬送物(M)の個数が異なることで、保持体(7)が被搬送物(M)を搬送する際に、被搬送物(M)が固まりとなり重なり合って搬送されることを防止することができると共に、後述する搬送量調整材に於いて、被搬送物(M)を確実に一定方向に向かい配列することができるからである。
保持体(7)が有する磁石(8)の配置は、上記したように両隣にある保持体(7)の磁石(8)の配置と異なる配置であれば特に限定されない。この保持体(7)が有する磁石(8)の配置は、例えば、被搬送物(M)の固まりの山を崩して少量の固まりとして搬送するために、保持体(7)の長手方向の全幅に磁石(8)が設けられる配置や、被搬送物(M)を個別に搬送するために、保持体(7)の長手方向の幅に磁石(8)が適宜な間隔(例えば、1〜3個の磁石の間隔)を空けて設けられる配置や、左右どちらかの側板(16)の近傍にある被搬送物(M)を搬送するために、保持体(7)の長手方向の幅に左右のどちらかの側板(16)の近傍に設けられる配置等が考えられる。そして、このように磁石(8)が配置された保持体(7)を無端状の軌道(5)の長さ方向に順次配設する構成を採用することが考えられる。
上記した磁石(8)の配置は、特に限定されないが、例えば、図25で示す如く、1番目の段N1の保持体(7)は、磁石(8)が4個配置され、2番目の段N2の保持体(7)は、磁石9一個分の間隔を空けて2個配置され、3番目の段N3の保持体(7)は、段N2の磁石(8)の間隔に1個配置され、4番目の段N4の保持体(7)は、左端から2個並んで磁石(8)が配置され、5番目の段N5の保持体(7)は、右端から2個並んで磁石(8)が配置されている。
上記するような磁石(8)の配置は、特に限定されないが、段N1の保持体(7)で被搬送物(M)の山を崩すことができる。次に段N2の保持体(7)によって、少量を搬送することができ定量化を行うことができる。次いで、段N3の保持体(7)によって、搬送量調整材が被搬送物(M)を配列することを容易にすることができる。段N4の保持体(7)によって、搬送面(1)の正面右側に配置する被搬送物(M)を搬送し、段N5の保持体(7)によって、正面左側に配置する被搬送物(M)を搬送することができる。
搬送面(1)は、この搬送面(1)の幅方向と平行に且つ搬送面(1)の全幅に亘って配置されると共に、搬送面(1)から所定間隔dを空けて配置された1又は複数の搬送量調整材が設けられる。
この搬送量調整材が設けられる搬送面(1)からの所定間隔(d)は、特に限定されるものではないが、この所定間隔(d)を被搬送物(M)が通過することで搬送量を調節することができるので、使用者が所望する被搬送物(M)の搬送量を適宜に決定してこの所定間隔(d)を調整すれば構わない。
この搬送量調整材は、図26で示される如く、搬送面(1)の幅と平行で且つ搬送面(1)に対して略直角に配置される保持部材(B)と、保持部材(B)から搬送面(1)へ向かって突設する可撓性部材(A)から構成される。尚、図7(a)は搬送量調整材を示す斜視図であり、(b)は後述する保護部材が設けられる搬送量調整材の斜視図である。
この搬送量調整材(510)の可撓性部材(A)は、被搬送物(M)と当接するため、被搬送物(M)がこの可撓性部材(A)と当接しても傷つく恐れがない素材で形成される必要があり、可撓性の素材であるウレタンゴム等が考えられる。
この可撓性部材(A)は四角形状に形成され、この可撓性部材(A)の長手方向の長さは、左右の側板(16)の間隔よりも僅かに短く設けられている。この可撓性部材(A)は、搬送面(1)側の一辺から所定間隔でこの辺に垂直な切り込み(F)が設けられている。切り込み(F)の長さや設けられる所定間隔は特に限定されず、被搬送物(M)に合わせて適宜設ければ構わない。
この可撓性部材(A)が複数の切り込み(F)を有することによって、搬送量調整材(510)を通過する際に、この搬送面(1)の流れに対して平行に配置される被搬送物(M)は、大きな抵抗力を受けることなく、被搬送物(M)が滑らかに通過する。この一方で、この搬送面(1)の流れに対して直角に配置された被搬送物(M)は、この可撓性部材(A)から大きな抵抗力を受けることになり、この抵抗力を減少しようとして、被搬送物(M)は磁石(8)と吸着している点を中心に搬送面(1)上を回動して、搬送面(1)の流れに平行になるように移動することになる。
保持部材(B)は、左右の側板(16)に取り付けられるように形成されていれば構わず、本発明の実施例では、左右の側板(16)に取り付けられるように棒状の取り付け部(C)が設けられ、この取り付け部(C)に保持部材(B)を設け、この保持部材(B)から搬送面(1)へ向かって突設するように可撓性部材(A)が設けられている。
保持部材(B)が可撓性部材(A)を保持する手段は、特に限定されず、図26では、螺子(D)を使用して螺着している。
尚、この搬送量調整材(510)は、対向する側壁を架橋するように取り付けることもできるが、片方の側壁(16)に沿って搬送面(1)の流れ方向に平行に取り付けても構わない。
この搬送量調整材(510)を設けることによって、被搬送物(M)が磁力によって搬送面(1)を搬送されるため、この磁石(8)の引力によって余分な被搬送物(M)が重層して搬送される場合に於いても、確実に重なり合う余分な被搬送物(M)を取り除くことができると共に一定方向を向くように被搬送物(M)に働きかけることができる。
この搬送量調整材(510)は、搬送面(1)に沿って複数設けられれば構わないが、少なくとも、水平面(2)の終端部近傍に、水平面(2)と略直角になるように設けられる第1搬送量調整材(X)、若しくは、湾曲面(13)の終端面近傍に、湾曲面(13)と略直角になるように設けられる第2搬送量調整材(Y)が設けられることが好ましい。
この第1搬送量調整材(X)を設けることによって、搬送面(1)の水平面(2)の上流でホッパー(6)から多量に被搬送物(M)が供給され搬送される場合に於いても、この第1搬送量調整材(X)が搬送量を制御することができる(図27参照)。尚、第1搬送量調整材(X)は、搬送面(1)と水平面(2)の間に配置されてもよいし、水平面(2)上に設けられても構わない。
第1搬送量調整材(X)が設けられる搬送面(1)からの距離(d3)は、第1搬送量調整材(X)が有する可撓性部材(A)が最大限に撓んだ際の搬送面(1)からの垂直距離になる。この距離(d3)によって、搬送される被搬送物(M)の搬送量を規制することになり、距離(d3)を通過することができる被搬送物(M)の量が搬送量となるからである(図27(b)参照)。
第2搬送量調整材(Y)を湾曲部(13)の終端部近傍に設けることによって、重なり合って搬送されている被搬送物(M)を、被搬送物(M)の自重を利用することによって確実に振り放すことができると共に被搬送物(M)を一定方向に向けるよう働きかけることができる(図28参照)。
第2搬送量調整材(Y)が設けられる搬送面(1)からの距離(d4)は、第2搬送量調整材(Y)が有する可撓性部材(A)が最大限に撓んだ際の搬送面(1)からの垂直距離になる。第2搬送量調整材(Y)は、この可撓性部材(A)と搬送面(1)の距離(d4)によって、搬送される被搬送物(M)の重なり部材を制限して振り払うことができると共に被搬送物(M)を一定方向に向くように働きかけることができる(図28(b)参照)。
この振り払いによって、余分な被搬送物(M)が湾曲面(13)をすべり落ちていくことになり、確実に被搬送物(M)が搬送される搬送量を調節することができる。
この第2搬送量調整材(Y)の保持部材(B)の上流側の側面には、可撓性の保護部材(E)が設けられている(図26(b)参照)。この保護部材(E)を設けることによって、垂直面(14)から落下してくる被搬送物(M)をこの第2搬送量調整材(Y)が受け止める際に被搬送物(M)を傷付けることなく受取ることができる。
搬送面(1)は、垂直面(14)で、第3搬送量調整材(Z)を垂直面(14)に対して下方向に傾斜するように所定角度θを有すると共に、搬送面(1)から所定間隔(d5)を空けて設けることが好ましい。
この第3搬送量調整材(Z)の構成は、上記した第2搬送量調整材(Y)と同様に設けられており、この第3搬送量調整材(Z)に設けられる搬送面(1)からの距離(d5)は、第3搬送量調整材(Z)が有する可撓性部材(A)が最大限に撓んだ際の搬送面(1)からの垂直距離である。
この第3搬送量調整材(Z)を設けることによって、垂直面(14)から落下する被搬送物(M)を受け止めることができると共に、第3搬送量調整材(Z)が所定角度θの傾斜を有することで、受け止められた被搬送物(M)がそのまま搬送面(1)へ傾斜を滑り落ちるようになり、搬送面(1)(又は水平面(2))へ送り返すことができる(図29参照)。
また、この第3搬送量調整材(Z)は、第1及び第2搬送量調整材(X,Y)同様、通過する被搬送物(M)を一定方向になるように、この第3搬送量調整材(Z)が有する可撓性部材(A)によって働きかける。
この第3搬送量調整材(Z)の下流面側には、上述した保護部材(E)が、設けられることが好ましい。この保護部材Eを設けることによって、落下してくる被搬送物(M)を傷付けることなく受け止めることができるからである。
この第3搬送量調整材Zの所定角度θは、40〜80度で設けられ、好ましくは、50〜70度であり、更に、好ましくは55〜65度で設けられることが好ましい。
以上が本発明の第5実施形態のマグネットコンベア(500)の構成である。
以下、本発明に係る第5実施形態のマグネットコンベア(500)の作用について図面を参照しつつ説明する。
図30は、本発明に係る第5実施形態のマグネットコンベアの稼動状態を示す図である。図31は、本発明に係る第5実施形態のマグネットコンベアの他の実施例における稼動状態を示す図である。
先ず、この装置(500)を作動させる前に第1搬送量調整材(X)及び第2搬送量調整材(Y)及び第3搬送量調整材(Z)の所定間隔を被搬送物(M)に合わせて決める。
厚さの厚い被搬送物(M)を搬送する場合であれば所定間隔(d3,d4,d5)を広げて設け、厚さの薄い被搬送物(M)を搬送する場合であれば、所定間隔(d1,d2,d3)を狭くすれば構わない。
尚、第5実施形態のマグネットコンベア(500)に設けられる搬送量調整材(510)の所定間隔(d)は、上流から下流に沿って漸次狭くなるように設けられることが好ましい。上記したように設けられることによって、搬送量を調整することができるからである。
ホッパー(19)に多量の被搬送物(M)を供給する。この装置(500)が作動し始めると、搬送面(1)の下方にある無端状の軌道(5)が稼動する。
この無端状の軌道(5)に具備される保持体(7)の磁石(8)によって、被搬送物(M)が搬送される。この際、保持体(7)が有する磁石(8)の配置が上述したような配置となっているので(図25参照)、先ず、4個の磁石(8)を配置した最初の保持体(7)によって、被搬送物(M)の山が崩されて、小さくなった固まりが被搬送物(M)の固まりが搬送される。
次に、第1搬送量調整材(X)を通過する際に、重なり合う被搬送物(M)が取り除かれ、ある程度の搬送量にまで少なく調整される(図27参照)。この時、取り除かれた被搬送物(M)は、次の2個又は1個の磁石(8)が配置された保持体(7)によって搬送されるが、この保持体(7)は、先程の(最初に搬送した)保持体(7)とは異なる磁石の配置が行われているので、被搬送物(M)は先程(最初の保持体(7))とは異なる配置によって搬送されることになる。つまり、保持体(7)が搬送する被搬送物(M)が間引かれることで所定の搬送量を搬送するように定量化が行われることになる。
第2搬送量調整材(Y)に到達した被搬送物(M)は、この第2搬送量調整材(Y)によって、第1搬送量調整材(X)で取り除くことのできなかった、重なり合う被搬送物(M)を取り除くことができると共に、可撓性部材(A)による抵抗力によって、被搬送物(M)が一定方向(搬送面(1)の流れに沿った方向)に向くように働きかける。第2搬送量調整材(Y)を通過した被搬送物(M)は、この時点で、保持体(7)が有する磁石(8)に対して約一個の被搬送物(M)を有していることになる。
垂直面(14)を上昇して搬送する際には、被搬送物(M)の自重によって、磁石(8)と吸着する点を回転軸として、搬送面(1)の流れと被搬送物(M)が平行になるまで垂直面(14)と平行上を回動する。従って、被搬送物(M)は、垂直面(14)を上昇しつつ、搬送面(1)の流れと同じ方向を向いて、配列することとなり搬送される(図31参照)。
このまま、搬送され上部湾曲面(15)へ辿り着いた被搬送物(M)は、一定方向を向いて次の工程又は装置に供給されることになる。
この際、搬送面(1)の垂直面(14)から剥離し落下する被搬送物(M)が生じても、第3搬送量調整材(Z)によってこの被搬送物(M)を受け取り搬送面(1)に戻すことができる。
本発明に係る第6実施形態のマグネットコンベア(600)について説明する。
図32は第6実施形態のマグネットコンベアの概略斜視図であり、図33は第6実施形態のマグネットコンベアの概略側面図である。
本発明に係る第6実施形態のマグネットコンベア(600)の構成は、上記する第5実施形態のマグネットコンベア(500)と同じであり、異なる構成は、上部湾曲面(15)の終端から移送通路(625)、脱磁器(626)、及びフィーダ(627)を有する構成が大きく異なる。
移送通路(625)は、上部湾曲面(14)から後述するフィーダ(627)へと移送される(図33参照)。
脱磁器(626)は、円筒形型の脱磁器であり、この筒内部に移送通路(625)が配置され、この移送通路(625)を移送される被搬送物(M)を脱磁することができる。
尚、図33では、フィーダ(627)の上流に被搬送物が移送されるように案内通路(625a)が設けられているが、この案内通路(625a)は、使用者が適宜設定すれば構わない。
このフィーダ(627)は、図34に示される如く、平面視に於いて長方形状の直進型のフィーダである。尚、図34では、紙面に向かって右側から被搬送物が流入され、紙面に向かって左側へと移送される(図34の矢印参照)。
このフィーダ(627)は、フィーダ(627)内を移送される被搬送物が、既に脱磁されているので、着磁されないためにも振動型であることが好ましい。
このフィーダ(627)は、直進方向(移送方向)に対して直角方向に傾斜する傾斜部(627a)と、直進方向に沿って設けられるとともに傾斜部(627a)の傾斜面と間隔を有して略直角に配置される案内板(627b)とから構成されている(図35参照)。
傾斜部(627a)の傾斜面には、直進方向に沿って溝部(627c)が設けられている。この溝部(627c)は、後述する案内板(627b)と被搬送物である有頭物の胴体部(M1)を挟むことができるように設けられている。この溝部(627c)を設けることによって搬送される被搬送物の頭部(M2)を支持し、被搬送物の胴体部(M1)をこの傾斜部(627a)と案内板(627b)とで挟み込むことができ、整列させることができる(図35(b)参照)。
フィーダ(627)は、上記したように、傾斜部(627a)と案内板(627b)とで挟み込まれて整列されていない被搬送物を、このフィーダ(627)から除去する除去手段(628)を有している。
この除去手段(628)は、図34で示す如く、フィーダ(627)の略中央部に設けられている。尚、この除去手段(628)が設けられる場所は特に限定されない。
この除去手段(628)は、傾斜部(627a)に設けられる切り欠き部(628a)と案内板(627b)から所定角度を有して設けられる突板(628b)を有している。
この切り欠き部(628a)は、傾斜部(627a)が切り取られて作成されており、突板(628b)は、案内板(627b)より所定角度を有して、案内板(627b)よりも上方へ傾斜させて設けられている。
この所定角度は、特に限定されず、この突板(628b)を整列していない被搬送物が通過した際に確実に切り欠き部(628a)へ落下させることができる角度であれば構わない。
この除去手段(628)によって、上記するように整列された被搬送物はフィーダ(627)により、上流から下流へと搬送されるが、整列されていない被搬送物は突板(628a)によって、切り欠き部(628b)へと落下させられることになる。
尚、切り欠き部(628b)が設けられる部分には、図36で示される如く、切り欠き部(628b)を有する傾斜部(627b)から延設される補助片(628c)が設けられることが好ましい。この補助片(628c)が設けられることによって、整列されていない被搬送物を確実に取り除くことができる。
この切り欠き部(628a)の下方には、この切り欠き部(628a)へ落下した被搬送物をマグネットコンベア(600)のホッパー(19)へ搬送する搬送通路(629)が設けられている。この搬送通路(629)は、切り欠き部(628a)から落下した被搬送物がホッパー(19)へ搬送することができれば、特に限定されず、切り欠き部(628a)から被搬送物が自重により落下する重力を利用する滑り台のような案内手段で構わない。
図34で示す如く、除去手段(628)よりも下流には、マグネットコンベア(600)の稼動及び停止を制御するセンサ(630)が設けられている。
このセンサ(630)は、溝部(627c)に沿って移送される被搬送物を検知することができる。このセンサ(630)は、例えば、フィーダ(627)を移送される被搬送物を所定時間連続で検知すると、このマグネットコンベア(600)を停止させることができるように設定されている。このことによって、フィーダ(627)が所定以上の被搬送物を供給すると、このマグネットコンベア(600)が停止されるので、確実に供給量を制限することできる。
尚、このセンサ(630)は、赤外線センサ等が使用され、被搬送物に赤外線を照射して検知させることによって、反射を記録する方法で検知するセンサで構わない。
以上が第6実施形態のマグネットコンベア(600)の構成の説明である。
第6実施形態のマグネットコンベアの動作を説明する。
尚、上部湾曲部(15)までの動作は、第5実施形態のマグネットコンベア(500)の動作と同じなので省略する。
上部湾曲部(15)へ被搬送物(M)が搬送される。
移送通路(625)へ移送された被搬送物(M)は、脱磁器(626)内を通過するので、脱磁が行われる。
脱磁が行われた被搬送物Mは、移送通路(626)や案内通路(625a)を介してフィーダ(627)へと移送される。フィーダ(627)へ移送された被搬送物(M)は、傾斜部(627a)と案内板(627b)との間に配置され、一部は傾斜部(627a)と案内板(627b)との間に胴体部(M1)が挟まれて整列される(図35(b)参照)。
被搬送物(M)は、フィーダ(627)の除去手段(628)へ移送される。この時、除去手段(628)に於いて、整列していない(傾斜部(627a)と案内板(627b)に胴体部(M1)が挟まれていない)被搬送物(M)は、突板(628b)に押されて、切り欠き部(628a)に落下させられる(図37参照)。
整列された被搬送物(M)は、フィーダ(627)をそのまま直進方向に移送される。
尚、この際、切り欠き部(628a)に落下した被搬送物(M)は、搬送通路(629)を搬送されってホッパー(19)へ搬送され、再度ホッパー(19)からマグネットコンベア(600)へ供給されることになる。
フィーダ(627)は、センサ(630)を有しているので、所定設定よりも大量の被搬送物Mがフィーダ(627)に搬送されていると検知すると、マグネットコンベア(600)を停止させて被搬送物の供給を自動的に停止させる。
以上が第6実施形態のマグネットコンベア(600)の動作の説明である。
次に第7実施形態のマグネットコンベアについて説明する。
この第7実施形態のマグネットコンベアは、第6実施形態のマグネットコンベア(600)と略同じであり、被搬送物(M)を整列させて被搬送物を供給するフィーダの構成が異なっている。
図38は、第7実施形態のマグネットコンベアに採用されるフィーダの図を示し、(a)は平面図であり、(b)は概略正面図であり、(c)は概略側面図である。
このフィーダ(70)は、中心軸を中心に回転する一対の円柱の棒体(71)と、上流側から下流側への流れ方向に対して逆向きに回転する回転コマ(72)を有している。
このフィーダ(70)は、一対の円柱の棒体(71)が所定間隔(d6)を有して、平行に設けられている(図38(c)参照)。
この所定間隔(d6)は、搬送され且つ整列される被搬送物(M)の太さや形状に応じて適宜変更される。例えば、螺子等の胴部と頭部からなる有頭部の被搬送物が搬送される場合には、胴部の太さ(幅)よりも大きい、且つ頭部の幅よりも小さい幅で所定間隔(d6)が形成されることになる。このように形成されることによって、胴部が一対の棒体で形成される空間(間隔)に配置され、被搬送物の頭部が棒体(71)上に載置するような状態となり、一対の棒体(71)に挟持されるように搬送されることになる。
この棒体(71)には、モータ等の動力源(73)が夫々設けられ、棒体の中心軸を軸として回転することができる。この動力源(73)による棒体の回転運動は特に限定されるものではなく、好適な搬送状態になるように使用者が適宜設定すれば構わない。
尚、この一対の棒体(71,71)は、水平方向に且つ下流部が上流部よりも低位置になるように配置される。このように設けることによって、棒体の回転に追従して下流側へ被搬送物が移動されることになる。
回転コマ(72)は、上記する所定間隔上に複数配置される(図38(c)参照)。
この回転コマ(72)は、モータ等の動力源(73)に接続され、搬送方向と逆方向に回転する(図38(b)参照、尚、図38では回転コマが2つ設けられている)。
このように回転コマ(72)を設けることによって、上記する一対の棒体(71)の形成する空間に被搬送物が配置されない場合(空間内に胴体部が配置されていない被搬送物が存在する場合)において、このような被搬送物を上流側に押し返す(押し飛ばす)ことができ、被搬送物を確実に棒体(71)が形成する空間に被搬送物を配置することができる。
この回転コマ(72)の配置される所定間隔やこの形状は、特に限定されるものではなく、棒体(71)の形成する空間に配置されていない被搬送物を上流側に押し返すことができる配置や形状が採用される。尚、回転コマ(72)の形状は、多角形状とされていることが好ましい。また、図38において、回転コマ(72)の形状は、フィーダ(70)の流れ方向に沿う側面視において四角形とされている。
図39は、第7実施形態のマグネットコンベアを利用する概略構成図であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。図38で示される第7実施形態のマグネットコンベア(700)は、台部材に載置されるとともに、上記するフィーダ(70)の下流部に直進型フィーダ(80)とフィーダ(70)と直進型フィーダ(80)の間に設けられる搬送通路(81)が設けられている。
搬送通路(81)は、フィーダ(70)と直進型フィーダ(80)の間に配置されるとともに、フィーダ(70)において整列させることのできなかった(一対の棒体が形成する空間に配置されなかった)被搬送物を上流側へと搬送するガイドである。
尚、この搬送通路(81)の終端は、水平面(2)又は、ホッパー(19)へと被搬送物を搬送するように設けられている。
直進型フィーダ(80)は、フィーダ(70)によって整列させられた被搬送物を所定位置へ搬送する。このフィーダ(70)には搬送される被搬送物の搬送量を検出するセンサ(82)が設けられている。
このセンサ(82)は、例えば、フィーダ(80)を移送される被搬送物を所定時間連続で検知すると、このマグネットコンベア(700)を停止させることができるように設定されている。このことによって、フィーダ(80)が所定以上の被搬送物を供給すると、このマグネットコンベア(700)が停止されるので、確実に供給量を制限することできる。
尚、このセンサ(82)は、赤外線センサ等が使用され、被搬送物に赤外線を照射して検知させることによって、反射を記録する方法で検知するセンサで構わない。
マグネットコンベアのホッパー(19)には、このホッパー(19)を振動させる振動手段(図示せず)が設けられている。この振動手段を設けることによって、ホッパー(19)からコンベアの水平面(2)へ供給される被搬送物の供給量を調整することができる。
また、この振動手段は、コンベアの水平面(2)に設けられる被搬送物の搬送量を検出する制御センサ(図示せず)に接続され、搬送量に応じて振動の稼動及び停止を制御し、ホッパー(19)から供給される被搬送物の供給量を調整することができる。
この制御センサは、水平面(2)を搬送される被搬送物の搬送量を検出することができるセンサであれば特に限定されず、例えば、水平面(2)に垂直になるように配置された可撓性の板部材を用意し、この板の撓みを検出することによって、搬送量を検出する方法が考えられる。
第7実施形態のマグネットコンベア(700)の動作を説明する。
ホッパー(19)に被搬送物が供給される。振動手段によってホッパー(19)が振動し、水平面(2)に被搬送物が供給される。
水平面(2)に供給された被搬送物は、マグネットコンベアの磁石の動きに応じて搬送される。
この時、水平面(2)に設けられる制御手段により搬送量が検出され、規準の搬送量を上回った場合に、振動手段が停止し、水平面(2)に供給される被搬送物の供給が停止される。
水平面(2)に供給された被搬送物は、搬送面(1)へと搬送され、上部湾曲部(15)へと移送される(尚、搬送面(1)から上部湾曲部(15)への搬送の説明は第6実施形態のマグネットコンベアの動作と同様なので省略する)。
上部湾曲部(15)に搬送された被搬送物は、脱磁器(726)を通過し脱磁される。
フィーダ(70)に移送された被搬送物は、一対の棒体(71)の形成する空間に被搬送物の胴部が位置され、この棒体(71)上を上流側から下流側へと搬送される。
この時、一対の棒体(71)の形成する空間に被搬送物が配置されない場合においても、回転コマ(72)の回転によって、被搬送物が上流側に飛ばされることになり、被搬送物が一対の棒体(71)の空間内に配置されるまで繰り返されることになる。
尚、このフェーダ(70)で被搬送物が整列されない場合が生じても、フィーダ(70)と直進型フィーダ(80)の間に搬送通路(81)が設けられているので、整列されない被搬送物を上流側へ搬送し、再度整列させることができるように搬送される。
フィーダ(70)で整列させられた被搬送物は、直進型フィーダ(80)へ送られ、整列されて搬送される。この時、センサ(82)が設けられているので、直進型フィーダ(80)上の被搬送物の搬送量を検出することができるので、過剰に供給されている場合は、マグネットコンベア(700)の稼動が停止し、被搬送物の供給を停止することができる。
第1乃至第7マグネットコンベアの被搬送物が搬送される搬送面(1)(及び水平面(2))には、搬送面(2)の全長及び全幅に亘って搬送面保護体(図示せず)が設けられていることが好ましい。
この搬送面保護体は、PET(polyethylene terephthalate)等の柔軟性を有する合成樹脂から形成されている。搬送面保護体を設けることによって、被搬送物を傷付けることなく、搬送することができるとともに、被搬送物を搬送することによって生じる摩耗から搬送面(1)を保護することができる。又、この搬送面保護体が摩耗した際には、この搬送面保護体のみを交換するだけで、長時間の使用が可能となる。
尚、この搬送面保護体は、表面に両面テープを用いて搬送面(1)の全長及び全幅に亘って貼着されて設けられる。
尚、この搬送面保護体は、搬送面(1)に設けられるとともに被搬送物が通過する通路(搬送通路等の被搬送物が通過する通路)に全て設けられることが好ましい。
本発明に係るマグネットコンベアの外観斜視図である。 本発明に係るマグネットコンベアの概略側面図である。 図2のA部分の内部構造を示す図である。 ドラムの正面図である。 図4のA−A線断面図に上回動体及び無端状の軌道を示した図である。 本発明に係るマグネットコンベアにより、釘を搬送している様子を示す外観図である。 本発明に係るマグネットコンベアの別の実施形態を示す概略側面図である。 ほぐし供給機構の正面図である。 ほぐし棒の正面図である。 ほぐし棒の平面図である。 図10のA方向矢視図である。 図10のB方向矢視図である。 駆動機構の動作を示す説明図である。 駆動機構の動作を示す説明図である。 駆動機構の動作を示す説明図である。 駆動機構の動作を示す説明図である。 本発明に係る第3実施形態のマグネットコンベアの概略側面図である。 本発明に係る第3実施形態のマグネットコンベアの動作中の状態を示す図である。 本発明に係る第4実施形態のマグネットコンベアを示す概略側面図である。 本発明に係る第5実施形態のマグネットコンベアを示す外観斜視図である。 本発明に係る第5実施形態のマグネットコンベアの概略側面図である。 図21のA部分の内部構造を示す図である。 磁石の取り付け例を示し、(a)では4個配置され、(b)では2個配置され、(c)では1個配置される例を示す。 磁石が被搬送物を搬送する様子を示す図である。 磁石の配置を示す一実施例である。 搬送量調整材を示す図である。 第1搬送量調整材の動作を示す図である。 第2搬送量調整材の動作を示す図である。 第3搬送量調整材の動作を示す図である。 第5実施形態のマグネットコンベアの稼動状態を示す図である。 第5実施形態のマグネットコンベアの他の稼動状態を示す図である。 第6実施形態のマグネットコンベアを示す概略斜視図である。 第6実施形態のマグネットコンベアを示す概略側面図である。 フィーダを示す平面図である。 図30のA−A線断面図であり、(a)はフィーダの各部材の構成を示し、(b)は被搬送物が搬送される状態を示す概略断面図である。 除去手段の概略拡大図である。 フィーダの作動状態を示す斜視図である。 第7実施形態のマグネットコンベアで採用されるフィーダの図であり、(a)は平面図であり、(b)は概略正面図であり、(c)は側面図である。 第7実施形態のマグネットコンベアを示す図であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。
符号の説明
1 搬送面
2 水平面
3 上回動体
4 下回動体
5 無端状の軌道
8 磁石
9 ドラム
12 補助磁石
13 湾曲面
14 垂直面
15 上部湾曲部
19 ホッパー(又はほぐし機能付きホッパー)
20 ほぐし棒
21 駆動機構
411 下向き水平面
412 第二湾曲面
626 脱磁器
625 移送通路
627 フィーダ
627a 傾斜部
627b 案内板
628 除去手段
628a 突板
628b 切欠き部
629 搬送通路
630 センサ
70 フィーダ
71 回転コマ
726 脱磁器
X 第1搬送量調整材
Y 第2搬送量調整材
Z 第3搬送量調整材

Claims (22)

  1. 一端部から他端部に向けて徐々に高位置となるように形成されて被搬送物が表面に沿って搬送される搬送面と、該搬送面の両端部下方にそれぞれ配設されて回転する左右一対の回動体と、該回動体に巻き掛けられて搬送面の下方位置において搬送面に沿うように移動する左右一対の無端状の軌道部材と、該左右の無端状の軌道部材間に無端状の軌道部材長さ方向に沿って所定間隔毎に取り付けられた磁石と、上端部における左右の回動体を連結する連結軸に外嵌されて該回動体と共に回転するドラムと、該ドラムの表面に取り付けられた補助磁石とを具備し、前記搬送面は一端部から所定長さの範囲において水平面とされ、前記ドラムは周方向に分割された複数の部材を分離可能に組み合わせて形成され、各部材にそれぞれ補助磁石が取り付けられてなることを特徴とするマグネットコンベア。
  2. 被搬送物が搬送される搬送面と、該搬送面の両端部下方にそれぞれ配設されて回転する左右一対の回動体と、該回動体に巻き掛けられて搬送面の下方位置において搬送面に沿うように移動する左右一対の無端状の軌道部材と、該左右の無端状の軌道部材に無端状の軌道部材長さ方向に沿って所定間隔毎に取り付けられた磁石とを備えてなり、
    前記搬送面は、一端部から所定長さ範囲において形成された水平面と、該水平面の終端部から次第に高位置となるように円弧状に形成された湾曲面とを有することを特徴とするマグネットコンベア。
  3. 前記搬送面は、前記湾曲面の終端部と連続して形成される垂直面を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のマグネットコンベア。
  4. 前記搬送面が、前記搬送面の他端部から所定長さ範囲において前記水平面と対向するように形成された下向き水平面と、該下向き水平面の始端部と前記垂直面の終端部とを繋ぐように形成された円弧状の第二湾曲面とを有してなることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載のマグネットコンベア。
  5. 前記搬送面は、この搬送面の幅方向と平行に且つ該搬送面の全幅に亘って配置される1又は複数の搬送量調整材を有し、該搬送量調整材は該搬送面から所定間隔dを空けて配置されていることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載のマグネットコンベア。
  6. 前記無端状の軌道に取り付けられる前記磁石は、該無端状の軌道部材に所定間隔で設けられる保持体に1又は複数配置され、
    前記保持体に設けられる磁石の配置は、この保持体の両隣の保持体に設けられる磁石の配置と異なることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載のマグネットコンベア。
  7. 少なくとも前記搬送量調整材の内の1つが、前記水平面の終端部近傍に、該水平面と略直角になるように設けられる第1搬送量調整材であることを特徴とする請求項5記載のマグネットコンベア。
  8. 少なくとも前記搬送量調整材の内の1つが、前記湾曲面の終端面近傍に、該湾曲面と略直角になるように設けられる第2搬送量調整材であることを特徴とする請求項5又は7に記載のマグネットコンベア。
  9. 前記搬送量調整材は、前記搬送面の幅と平行で且つ該搬送面に対して略直角に配置される保持部材と、該保持部材から該搬送面へ向けて突設する可撓性部材とからなることを特徴とする請求項5、7又は8に記載のマグネットコンベア。
  10. 前記可撓性部材は、前記搬送面側の一辺から所定間隔毎にこの辺に対して垂直な切り込みが設けられていることを特徴とする請求項9に記載のマグネットコンベア。
  11. 前記垂直面は、該垂直面から所定間隔を空けて設けられると共に、この垂直面に対して所定角度を有して設けられる第3搬送量調整材が設けられることを特徴とする請求項3乃至10に記載のマグネットコンベア。
  12. 前記搬送面の上端部は、被搬送物を移送する移送通路が設けられ、
    前記移送通路の終端には、被搬送物を整列させるフィーダが設けられていることを特徴とする請求項1乃至11いずれかに記載のマグネットコンベア。
  13. 前記搬送面の水平面上方に、被搬送物が供給されるホッパーが配設されることを特徴とする請求項1乃至12いずれかに記載のマグネットコンベア。
  14. 前記水平面の上流側の上方には被搬送物が供給されるホッパーが配設され、前記搬送面の上端部は、被搬送物を移送する移送通路が設けられ、
    前記移送通路の終端には、被搬送物を整列させるフィーダが設けられており、
    前記フィーダは整列していない被搬送物を除去する除去手段を有し、
    前記除去手段によって除去された被搬送物を前記ホッパーへ搬送する搬送通路が設けられていることを特徴とする請求項1乃至13いずれかに記載のマグネットコンベア。
  15. 前記ホッパーの内部には、略楕円形断面を有し、軸周りに往復駆動するほぐし棒が配設されてなることを特徴とする請求項13又は14に記載のマグネットコンベア。
  16. 前記フィーダは直進型の振動フィーダであり、
    該フィーダは、直進方向に対して直角方向に傾斜する傾斜部と、直進方向に沿って設けられるとともに、該傾斜部の傾斜面と間隔を有して略直角に配置される案内板とからなり、
    前記除去手段は、前記案内板から所定角度を有して設けられる突板と、前記傾斜部に設けられる切り欠き部からなることを特徴とする請求項12又は14に記載のマグネットコンベア。
  17. 前記フィーダが、中心軸を中心に回転する一対の円筒の棒体を有し、
    前記棒体は、所定間隔を有して互いに平行に配置されるとともに、水平方向に且つ下流部が上流部よりも低位置になるように配置され、
    前記棒体の配置により形成される所定間隔の空間の上方には、流れ方向に対して逆向きに回転する回転コマが設けられていることを特徴とする請求項12又は14に記載のマグネットコンベア。
  18. 前記回転コマの形状が、前記フィーダの流れ方向に沿う側面視において多角形状とされていることを特徴とする請求項17記載のマグネットコンベア。
  19. 前記移送通路は、該移送通路内を移送される被搬送物を脱磁する脱磁器が設けられていることを特徴とする請求項12乃至18いずれかに記載のマグネットコンベア。
  20. 前記フィーダは、移送される被搬送物の量を検知することによって、マグネットコンベアの稼動及び停止を制御するセンサが設けられていることを特徴とする請求項12乃至19いずれかに記載のマグネットコンベア。
  21. 前記ホッパーに振動を与える振動手段が設けられ、
    前記振動手段は、前記水平面に設けられるとともに該水平面上を搬送される被搬送物の搬送量を検出する制御センサによって制御されることを特徴とする請求項13又は14に記載のマグネットコンベア。
  22. 前記搬送面は、前記搬送面の全長及び全幅に亘って搬送面保護体が設けられていることを特徴とする請求項1乃至21いずれかに記載のマグネットコンベア。
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