WO2005030619A1

WO2005030619A1 - 異形部材の整列前処理装置

Info

Publication number: WO2005030619A1
Application number: PCT/JP2003/012445
Authority: WO
Inventors: Iwao Shimonishi; Toshio Yazaki
Original assignee: Kabushiki Kaisha Shimonishi Seisakusho
Priority date: 2003-09-29
Filing date: 2003-09-29
Publication date: 2005-04-07

Abstract

被搬送物(M)が表面に沿って搬送される搬送面(2)と、該搬送面の両端部下方にそれぞれ配設されて回転する左右一対のスプロケット(3)(4)と、該スプロケットに巻き掛けられて前記搬送面の下方位置において該搬送面に沿うように移動する左右一対のチェーン(5)と、該左右のチェーンにチェーン長さ方向に沿って所定間隔毎に取り付けられた1又は複数の磁石(91)を保持する保持体(9)を備えてなり、前記搬送面は一端部から所定長さ範囲において形成された水平面(21)と、該水平面の終端部から次第に高位置となるように円弧状に形成された湾曲面(22)とを有してなり、前記搬送面は、この搬送面の幅方向と平行に且つ該搬送面の全幅に亘って配置される1又は複数の関部(10)を有し、該関部は該搬送面から所定間隔dを空けて配置され、前記保持体に設けられる磁石の配置は、この保持体の両隣の保持体に設けられる磁石の配置と異なることを特徴とする異形部材の整列前処理装置を提供する。

Description

異形部材の整列前処理装置

技術分野

本発明は異形部材である被搬送物を上方に運搬することができる異形部材の整列前処理装置に関し、より詳しくは、一度に大量の異形部明

材である被搬送物を所定の搬送量に調節すると共に被搬送物を一定方田

向に向けて円滑に上方に運搬することができる異形部材の整列前処理装置に関する。尚、本発明の異形部材の整列前処理装置は、異形部材である釘、螺子、ピン等を搬送する際に特に効果を発揮することがでさる。

発明の背景

マグネットコンベアは、例えば、プレス装置やせん断装置等の工作機械から排出された金属屑や、釘や螺子等の金属部品を搬送するための装置として利用されており、その用途に応じて様々な形態のものが存在している。

従来存在しているマグネヅトコンベアは、被搬送物を水平方向に搬送するものが一般的であるが（例えば、特開 2 0 0 0— 3 2 6 1 7 6 号公報参照。）、このような従来の装置では、例えば被搬送物を高所にあるパーヅフィ一ダ一等の装置へと供給することはできない。

そこで、本願出願人らは、特願 2 0 0 2— 7 9 5 6 0号において、被搬送物を垂直方向に搬送するマグネットコンベアを提案している。

しかしながら、この特願 2 0 0 2 - 7 9 5 6 0号において提案されたマグネヅトコンベアは、被搬送物がまとまって大量に出た場合には、これをスムーズに受け入れて支障なく円滑に搬送することが困難であるという問題があった。

すなわち、このマグネットコンベアでは、被搬送物が供給されるホッパーが搬送面の下端部に設けられ、ホッパーの底面裏側をハンマー部で叩くことによって、被搬送物を搬送面へと供給する構造であるため、一度に大量の被搬送物を搬送面へと供給して搬送することができなかった。

上記した問題点を解決するため、本願出願人は、特願 2 0 0 3— 7 9 7 4号に係る発明を出願している。しかしながら、この出願に係る発明では、大量の被搬送物を円滑に上方へと搬送することができても、磁石の引力によって引き付けられる被搬送物を搬送するので、搬送量を定量にすることができない問題点や、被搬送物が一定の方向を向かないので、次の工程に移行する際に再度人の手等で被搬送物を一定の方向に揃えるように配列し直す必要があり手間がかかる問題点を有していた。発明の開示

請求の範囲第 1項記載の発明は、被搬送物 Mが表面に沿って搬送される搬送面 2と、該搬送面の両端部下方にそれぞれ配設されて回転する左右一対のスプロケット 3 , 4と、該スプロケットに巻き掛けられて前記搬送面の下方位置において該搬送面に沿うように移動する左右一対のチェーン 5と、該左右のチェーンにチェーン長さ方向に沿って所定間隔毎に取り付けられた 1又は複数の磁石 9 1を保持する保持体 9を備えてなり、前記搬送面は一端部から所定長さ範囲において形成された水平面 2 1 と、該水平面の終端部から次第に高位置となるように円弧状に形成された湾曲面 2 2とを有してなり、前記搬送面は、この搬送面の幅方向と平行に且つ該搬送面の全幅に亘つて配置される 1 又は複数の関部 1 0を有し、該関部は該搬送面から所定間隔 dを空けて配置され、前記保持体に設けられる磁石の配置は、この保持体の両隣の保持体に設けられる磁石の配置と異なることを特徴とする異形部材の整列前処理装置であるから、搬送面の一端部から所定の長さ範囲に於いて水平面が形成されるので、一度に大量な被搬送物を供給することができると共に搬送面が湾曲面を有するので、磁力によって吸着しきれない被搬送物は湾曲面を上昇することができず、更には、関部及び両隣の保持体の有する磁石の配置が異なるように設けられることによって、被搬送物を個々に搬送することで搬送量を定量化して、確実に所定の搬送量に調節することができると共に、異形部材である被搬送物が搬送される方向を一定方向に整列されて円滑に上方へと搬送することができる異形部材の整列前処理装置を提供することができる請求の範囲第 2項記載の発明は、少なくとも前記関部の内の 1つが、前記水平面の終端部近傍に、該水平面と略直角になるように設けられる第 1関部 Xであることを特徴とする請求の範囲第 1項記載の異形部材の整列前処理装置であるから、水平面の終端部に第 1関部が設けられるので、一度に大量に供給された被搬送物をほぐして湾曲面へと搬送することができる異形部材の整列前処理装置を提供することができる。

請求の範囲第 3項記載の発明は、少なくとも前記関部の内の 1つが、前記湾曲面の終端面近傍に、該水平面と略直角になるように設けられる第 2関部 Yであることを特徴とする請求の範囲第 1項又は第 2項記載の異形部材の整列前処理装置であるから、湾曲面に第 2関部を設けることによって、磁石の引力によって重なり合う被搬送物を確実に分離して搬送することができる異形部材の整列前処理装置を提供することができる。

請求の範囲第 4項記載の発明は、前記関部は、前記搬送面の幅と平行で且つ該搬送面に対して略直角に配置される保持部材 Bと、該保持部材 Bから該搬送面へ向けて突設する可撓性部材 Aとからなることを特徴とする請求の範囲第 1項乃至第 3項いずれかに記載の異形部材の整列前処理装置であるから、関部が可撓性部材を有することによって、被搬送物を傷付けることなく、確実に重なり合う被搬送物を分離することができる異形部材の整列前処理装置を提供することができる。請求の範囲第 5項記載の発明は、前記可撓性部材 Aは、前記搬送面側の一辺から所定間隔毎にこの辺に対して垂直な切り込み Fが設けられていることを特徴とする請求の範囲第 4項記載の異形部材の整列前処理装置であるから、可撓性部材が搬送面側の一辺から所定間隔毎にこの辺に対して垂直な切り込みが設けられているので、搬送面の流れに平行に配置された被搬送物には無理な抵抗力がかかることがなく通過することができる一方で、搬送面の流れに沿って直角に配置される被搬送物には抵抗力がかかり、搬送面の流れに沿って平行になるように配置されるように回動することになり、被搬送物が搬送面に沿って平行になるように配置して搬送される異形部材の整列前処理装置を提供することができる。

請求の範囲第 6項記載の発明は、前記搬送面は、前記湾曲面の上端部から水平方向に延設される垂直面 2 3を有し、前記垂直面に於いて、この垂直面から所定間隔を空けて設けられると共に、この垂直面に対して所定角度 0を有して設けられる第 3関部 Zが設けられることを特徴とする請求の範囲第 1項乃至第 5項いずれかに記載の異形部材の整列前処理装置であるから、垂直面を被搬送物が搬送される際に、被搬送物が垂直面から剥離し落下しても、この第 3関部が落下する被搬送物を受け取り、第 3関部が所定角度 Θの傾斜を有するので、被搬送物が傾斜を滑り落ちて、搬送面へと送り返すことができる異形部材の整列前処理装置を提供することができる。

請求の範囲第 7項記載の発明は、前記水平面の上方には被搬送物が供給されるホッパーが配設されていることを特徴とする請求の範囲第 1項乃至第 6項いずれかに記載の異形部材の整列前処理装置であるから、ホッパーを配設することによって、搬送面に一度に大量の被搬送物を供給することができる異形部材の整列前処理装置を提供することができる。図面の簡単な説明

第 1図は本発明に係る異形部材の整列前処理装置の斜視図である。第 2図は本発明に係る異形部材の整列前処理装置の側面図である。第 3図は第 2図の A部分の内部構造を示す図である。第 ¾図は保持体に於ける磁石配置を示す図である。第 5図は第 4図に於ける被搬送物を搬送する状態を示す図である。第 6図は本発明に係る好適な保持体が有する磁石の配置を示す概略正面図である。第 7図（a ) は関部を示す斜視図であり、第 7図（b ) は保護部材を設けた関部を示す斜視図である。第 8図は第 1関部の作用を示す概略側面図である。第 9図は第 2関部の作用を示す概略側面図である。第 1 0図は第 3関部の作用を示す概略側面図である。第 1 1図は、本発明に係る異形部材の整列前処理装置の稼動状態を示す図である。第 1 2図は、本発明に係る異形部材の整列前処理装置の他の実施例における稼動状態を示す図である。発明を実施するための最良の形態以下、本発明に係る異形部材の整列前処理装置の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。

第 1図は本発明に係る異形部材の整列前処理装置の一例を示す外観斜視図であり、第 2図は本発明に係る異形部材の整列前処理装置の概略側面図であり、第 3図は第 2図の A部分の内部構造を示す図である。尚、第 3図においては、図を見易くするためにチヱ一ンを中途部のみ図示し、チェーンの上方部及び下方部は一点鎖線で示している。

本発明に係る異形部材の整列前処理装置 1は、磁石に吸着可能な金属等の磁性体からなるもの（以下、被搬送物という）を、磁力を利用して搬送面 2に吸着させて下方位置から上方位置まで搬送する装置である。尚、本発明における被搬送物には、ねじや釘等の金属製部品や金属屑などの全体が磁性体からなるものだけでなく、金属製の刃を有する剃刀などのように磁性体を一部に含むものも包含される。

異形部材の整列前処理装置 1は、被搬送物が表面に沿って搬送される搬送面 2と、該搬送面 2の幅方向の左右両端部下方にそれぞれ配設されて回転する左右一対のスプロケヅト 3 , 4と、該スプロケヅト 3， 4に巻き掛けられて搬送面 2の下方位置において搬送面 2に沿うように移動する左右一対のチヱ一ン 5と、該左右のチヱーン 5にチヱ一ン 5長さ方向に沿って所定間隔毎に取り付けられた保持体 9とを備えている。

搬送面 2は、被搬送物が表面に沿って搬送される面であって、一端部から他端部にむけて所定長さ範囲において形成された水平面 2 1 と、水平面 2 1の終端部から次第に高位置となるように一定半径の円弧状に形成された湾曲面 2 2 と、該湾曲面 2 2の上端部と連続して垂直に形成された垂直面 2 3とから形成されている。

搬送面 2に形成される水平面 2 1の長さは特に限定されないが、搬送面 2の水平方向の全体長さ Lに対して少なくとも 4分の 1以上、より好ましくは 3分の 1以上の長さとされる。

本発明に係る異形部材の整列前処理装置 1では、このように搬送面 2に所定長さの水平面 2 1が形成されていることによって、この水平面 2 1に直接被搬送物を供給して搬送することが可能となり、比較的大量の被搬送物を一度に供給して効率良く搬送することができる。搬送面 2に形成される湾曲面 2 2は、上述した如く一定半径の円弧状面とされている。

この湾曲面 2を形成する円弧の中心角は 9 0 ° とされ、円の右下 4 分の 1の部分の円弧により湾曲面 2 2が形成されている。

この円弧の半径 Rは特に限定されず、被搬送物が搬送される高さ等の条件に応じて適宜設定することが可能であるが、好ましくは装置の全長 L (水平方向長さ）に対して一定割合以上、より好ましくは装置の全長 L及び全高 H (垂直方向長さ）のいずれに対しても一定割合以上とされる。この一定割合は、 4 0 %以上、好ましくは 4 5 %以上、更に好ましくは 5 0 %以上とされ、具体的な Rの値としては、例えば 3 0 0〜 5 0 0 m m程度が挙げられる。

このように、搬送面 2に一定半径の円弧状とされた湾曲面 2 2が形成されることによって、被搬送物が水平面 2 1に一度に大量に供給された場合でも、湾曲面 2 2に沿って上方に運ばれる際に磁力によって吸着しきれない被搬送物は湾曲面 2 2を上昇することができずに滑り落ちるので、一度に大量に供給されることによって固まっていた被搬送物がほぐされて搬送が円滑に行われることになる。

搬送面 2の左右両端部には、搬送面 2の上面から突出するように側板 1 1が設けられており、これら左右の側板 1 1によって被搬送物が搬送面から側方に落下するのを防止すると共に、これらの側板 1 1に後述する複数の関部が架橋されている。

搬送面 2の一端部（始端部）の水平面 2 1の上方には、被搬送物が供給されるホッパー 6が配設されており、搬送面 2の他端部（終端部）には、搬送面 2終端部の上部湾曲面 2 4と連続するように下方向に傾斜した傾斜面を有するシユーター（図示せず）が取り付けられており、上端部にまで達した被搬送物はこのシュ一夕一に沿って所定の場所に落下するようになつている。

搬送面 2の始端部（下端部）及び終端部（上端部）には、第 2図で示す如く、それぞれ上スプロケット 3及び下スプロケット 4が配設されており、これらのスプロケヅト 3 , 4はそれそれ搬送面 2の幅方向に並設された左右一対のスプロケットから構成されている。

そして、左右それぞれのスプロケットには、上スプロケット 3から下スプロケット 4にかけて無端状のチェーン 5がそれそれ巻き掛けられており、これらのチヱーン 5は上下のスプロケット 3， 4の回転に伴って搬送面 2の僅かに下方位置にて連続的に移動する。

また、上スプロケット 3の下方位置にもスプロケット 3 1が配設され、このスプロケヅト 3 1 と下スプロケヅト 4との間にもスプロケット 3 2が配設されており、これらのスプロケットを介して上下スプロケットにチェーン 5を巻き掛けることによりチェーン 5のテンションを調節している。

また、上スプロケット 3を構成する左右のスプロケットを連結する連結軸 3 3はモーター 8の回転軸と連結され、モー夕一 8の駆動によつて左右のスプロケットが一体的に回転するように設けられている。また、連結棒 3 3には円筒状のドラム 3 4が外嵌されており、このドラム 3 4はスプロケット 3と共に回転するように設けられている。左右のスプロケット 3 , 4にそれぞれ卷き掛けられた左右のチェ一ン 5の間には、チェーン長さ方向に沿って所定間隔毎に保持体 9が、左右のチェーンを繋ぐように設けられており、これらの保持体 9にはそれそれ 1又は複数の永久磁石 9 1が取り付けられている。

保持体 9に取り付けられる磁石 9 1は、保持体 9に着脱自在に取り付けられることが可能なように設けられることが好ましい。第 3図で示す例では磁石が 3個設けられる実施例を示し、第 4図は、磁石の取り付け例を示し、 ( a ) では 4個配置され、（b ) では 2個配置され、 ( c ) では 1個配置される例を示す。

例えば、第 4図で示すような各磁石の配置に於いては、実際にこの異形部材の整列前処理装置 1を使用した際には、第 5図で示す如く、磁石毎に被搬送物 Mが吸着し搬送されるようになる。尚、第 5図では、各磁石に対して 1個の被搬送物 Mしか描かれていないが、磁力によつて吸着される被搬送物 Mの個数は限定されない。以下に示す図面に於いて、符号 Mは被搬送物を示す。

被搬送物 Mは磁石 9 1の引力によって搬送されるので、磁石 9 1の配置された場所のみに被搬送物 Mが搬送されることになる。

本発明の異形部材の整列前処理装置 1が具備する保持体 9が有する磁石 9 1の配置は、無端状のチェーン 5の長さ方向に沿って配置された両隣の保持体 9が有する磁石 9 1の配置と異なるように設けられている（第 6図参照）。

この保持体 9に具備される磁石 9 1の配置は、チェーン 5に沿って無端状に設けられたこの保持体 9の両隣に配置される保持体 9， 9に具備される磁石 9 1の配置と異なるように設けられる。

チェーン 5に沿って無端状に配置される複数の保持体 9が有する磁石 9 1の配置と隣り合う保持体の磁石の配置が異なるようになり、各保持体 9が搬送する被搬送物 Mの個数が異なることで、保持体 9が被搬送物 Mを搬送する際に、被搬送物 Mが固まりとなり重なり合って搬送されることを防止することができると共に、後述する閧部 1 0に於いて、被搬送物 Mを確実に一定方向に向かい配列することができるからである。

保持体 9が有する磁石 9 1の配置は、上記したように両隣にある保持体 9， 9の磁石 9 1の配置と異なる配置であれば特に限定されない。この保持体 9が有する磁石 9 1の配置は、例えば、被搬送物 Mの固まりの山を崩して少量の固まりとして搬送するために、保持体 9の長手方向の全幅に磁石 9 1が設けられる配置や、被搬送物 Mを個別に搬送するために、保持体 9の長手方向の幅に磁石 9 1が適宜な間隔（例えば、 1〜3個の磁石の間隔）を空けて設けられる配置や、左右どちらかの側板 1 1の近傍にある被搬送物 Mを搬送するために、保持体 9の長手方向の幅に左右のどちらかの側板 1 1の近傍に設けられる配置等が考えられる。そして、このように磁石 9 1が配置された保持体 9をチヱ一ン 5の長さ方向に順次配設する構成を採用することが考えられる。

上記した磁石 9 1の配置は、特に限定されないが、例えば、第 6図で示す如く、 1番目の段 N 1の保持体 9は、磁石 9 1が 4個配置され、 2番目の段 N 2の保持体 9は、磁石 9—個分の間隔を空けて 2個配置され、 3番目の段 N 3の保持体 9は、段 N 2の磁石 9 1の間隔に 1個配置され、 4番目の段 N 4の保持体 9は、左端から 2個並んで磁石 9 1が配置され、 5番目の段 N 5の保持体 9は、右端から 2個並んで磁石 9 1が配置されている。

上記するような磁石 9 1の配置は、特に限定されないが、段 N 1の保持体 9で被搬送物 Mの山を崩すことができる。次に段 N 2の保持体 9によって、少量を搬送することができ定量化を行うことができる。次いで、段 N 3の保持体 9によって、関部 1 0が被搬送物 Mを配列することを容易にすることができる。段 N 4の保持体 9によって、搬送面 2の正面右側に配置する被搬送物 Mを搬送し、段 N 5の保持体 9によって、正面左側に配置する被搬送物 Mを搬送することができる。搬送面 2は、この搬送面 2の幅方向と平行に且つ搬送面 2の全幅に亘つて配置されると共に、搬送面 2から所定間隔 dを空けて配置された 1又は複数の関部 1 0が設けられる。

この関部 1 0が設けられる搬送面 2からの所定間隔 dは、特に限定されるものではないが、この所定間隔 dを被搬送物 Mが通過することで搬送量を調節することができるので、使用者が所望する被搬送物 M の搬送量を適宜に決定してこの所定間隔 dを調整すれば構わない。この関部 1 0は、第 7図で示される如く、搬送面 2の幅と平行で且つ搬送面 2に対して略直角に配置される保持部材 Bと、保持部材 Bから搬送面 2へ向かって突設する可撓性部材 Aから構成される。尚、第 7図（a ) は関部を示す斜視図であり、（b ) は後述する保護部材が設けられる関部の斜視図である。

この関部 1 0の可撓性部材 Aは、被搬送物 Mと当接するため、被搬送物 Mがこの可撓性部材 Aと当接しても傷つく恐れがない素材で形成される必要があり、可撓性の素材であるウレタンゴム等が考えられる。この可撓性部材 Aは四角形状に形成され、この可撓性部材 Aの長手方向の長さは、左右の側板 1 1の間隔よりも僅かに短く設けられている。この可撓性部材 Aは、搬送面 2側の一辺から所定間隔でこの辺に垂直な切り込み: Fが設けられている。切り込み Fの長さや設けられる所定間隔は特に限定されず、被搬送物 Mに合わせて適宜設ければ構わない。

この可撓性部材 Aが複数の切り込み Fを有することによって、関部 1 0を通過する際に、この搬送面 2の流れに対して平行に配置される被搬送物 Mは、大きな抵抗力を受けることなく、被搬送物 Mが滑らかに通過する。この一方で、この搬送面 2の流れに対して直角に配置された被搬送物 Mは、この可撓性部材 Aから大きな抵抗力を受けることになり、この抵抗力を減少しょうとして、被搬送物 Mは磁石 9 1 と吸着している点を中心に搬送面 2上を回動して、搬送面 2の流れに平行になるように移動することになる。

保持部材 Bは、左右の側板 1 1に取り付けられるように形成されていれば構わず、本発明の実施例では、左右の側板 1 1に取り付けられるように棒状の取り付け部 Cが設けられ、この取り付け部 Cに保持部材 Bを設け、この保持部材 Bから搬送面 2へ向かって突設するように可撓性部材 Aが設けられている。

保持部材 Bが可撓性部材 Aを保持する手段は、特に限定されず、第 7図では、螺子 Dを使用して螺着している。

この関部 1 0を設けることによって、被搬送物 Mが磁力によって搬送面 2を搬送されるため、この磁石 9 1の引力によって余分な被搬送物 Mが重層して搬送される場合に於いても、確実に重なり合う余分な被搬送物 Mを取り除くことができると共に一定方向を向くように被搬送物 Mに働きかけることができる。

この関部 1 0は、搬送面 2に沿って複数設けられれば構わないが、少なくとも、水平面 2 1の終端部近傍に、水平面 2 1 と略直角になるように設けられる第 1関部 X、若しくは、湾曲面 2 2の終端面近傍に、湾曲面 2 2と略直角になるように設けられる第 2関部 Yが設けられることが好ましい。

この第 1関部 Xを設けることによって、搬送面 2の水平面 2 1の上流でホッパー 6から多量に被搬送物 Mが供給され搬送される場合に於いても、この第 1関部 Xが搬送量を制御することができる（第 8図参

HS、。

第 1関部 Xが設けられる搬送面 2からの距離 d 1は、第 1関部が有する可撓性部材 Aが最大限に橈んだ際の搬送面 2からの垂直距離になる。この距離 d lによって、搬送される被搬送物 Mの搬送量を規制することになり、距離 d 1を通過することができる被搬送物 Mの量が搬送量となるからである（第 8図（b ) 参照）。

第 2関部 Yを湾曲部 2 2の終端部近傍に設けることによって、重なり合って搬送されている被搬送物 Mを、被搬送物 Mの自重を利用することによって確実に振り放すことができると共に被搬送物 Mを一定方向に向けるよう働きかけることができる（第 9図参照）。

第 2関部 Yが設けられる搬送面 2からの距離 d 2は、第 2関部 Yが有する可撓性部材 Aが最大限に橈んだ際の搬送面 2からの垂直距離になる。第 2関部 Yは、この可撓性部材 Aと搬送面 2の距離 d 2によつて、搬送される被搬送物 Mの重なり部材を制限して振り払うことができると共に被搬送物 Mを一定方向に向くように働きかけることができる（第 9図（b ) 参照）。この振り払いによって、余分な被搬送物 Mが湾曲面 2 2をすベり落ちていくことになり、確実に被搬送物 Mが搬送される搬送量を調節することができる。

この第 2関部 Yの保持部材 Bの上流側の側面には、可撓性の保護部材 Eが設けられている（第 7図（b ) 参照）。この保護部材 Eを設けることによって、垂直面 2 3から落下してくる被搬送物 Mをこの第 2関部 Yが受け止める際に被搬送物 Mを傷付けることなく受取ることができる。

搬送面 2は、垂直面 2 3で、第 3関部 Zを垂直面 2 3に対して下方向に傾斜するように所定角度 0を有すると共に、搬送面 2から所定間隔 d 3を空けて設けることが好ましい。

この第 3関部 Zの構成は、上記した第 2関部 Yと同様に設けられており、この第 3関部 Zに設けられる搬送面 2からの距離 d 3は、第 3 関部 Zが有する可撓性部材 Aが最大限に橈んだ際の搬送面 2からの垂直距離である。この第 3関部 Zを設けることによって、垂直面 2 3から落下する被搬送物 Mを受け止めることができると共に、第 3関部 Z が所定角度 0の傾斜を有することで、受け止められた被搬送物 Mがそのまま搬送面 2へ傾斜を滑り落ちるようになり、搬送面 2へ送り返すことができる（第 1 0図参照）。また、この第 3関部 Zは、第 1及び第 2関部 X， Y同様、通過する被搬送物 Mを一定方向になるように、この第 3関部 Zが有する可撓性部材 Aによって働きかける。

この第 3関部 Zの下流面側には、上述した保護部材 Eが、設けられることが好ましい。この保護部材 Eを設けることによって、落下してくる被搬送物 Mを傷付けることなく受け止めることができるからである。

この第 3関部 Zの所定角度 0は、 4 0〜8 0度で設けられ、好ましくは、 5 0〜 7 0度であり、更に、好ましくは 5 5〜 6 5度で設けられることが好ましい。

以上が本発明の異形部材の整列前処理装置 1の構成である。

以下、本発明に係る異形部材の整列前処理装置 1の作用について図面を参照しつつ説明する。

第 1 1図は、本発明に係る異形部材の整列前処理装置の稼動状態を示す図である。第 1 2図は、本発明に係る異形部材の整列前処理装置の他の実施例における稼動状態を示す図である。

先ず、この整列前処理装置 1を作動させる前に第 1関部 X及び第 2 関部 Y及び第 3関部 Zの所定間隔を被搬送物 Mに合わせて決める。厚さの厚い被搬送物 Mを搬送する場合であれば所定間隔 d 1 , d 2 ₃ d 3を広げて設け、厚さの薄い被搬送物 Mを搬送する場合であれば、所定間隔 d l , d 2 , d 3を狭くすれば構わない。尚、本発明の異形部材の整列前処理装置 1に設けられる関部 1 0の所定間隔 dは、上流から下流に沿って漸次狭くなるように設けられることが好ましい。上記したように設けられることによって、搬送量を調整することができるからである。

ホッパー 6に多量の被搬送物 Mを供給する。整列前処理装置 1が作動し始めると、搬送面 2の下方にあるチヱ一ン 5が稼動する。

このチヱーン 5に具備される保持体 9の磁石 9 1によって、被搬送物 Mが搬送される。この際、保持体 9が有する磁石 9 1の配置が上述したような配置となっているので（第 6図参照）、先ず、 4個の磁石 9 1を配置した最初の保持体 9によって、被搬送物 Mの山が崩されて、小さくなつた固まりが被搬送物 Mの固まりが搬送される。次に、第 1 関部 Xを通過する際に、重なり合う被搬送物 Mが取り除かれ、ある程度の搬送量にまで少なく調整される（第 8図参照）。この時、取り除かれた被搬送物 Mは、次の 2個又は 1個の磁石 9 1が配置された保持体 9によって搬送されるが、この保持体 9は、先程の（最初に搬送した）保持体 9とは異なる磁石の配置が行われているので、被搬送物 Mは先程（最初の保持体 9 )とは異なる配置によって搬送されることになる。つまり、保持体 9が搬送する被搬送物 Mが間引かれることで所定の搬送量を搬送するように定量化が行われることになる。

第 2関部 Yに到達した被搬送物 Mは、この第 2関部 Yによって、第 1関部 Xで取り除くことのできなかった、重なり合う被搬送物 Mを取り除くことができると共に、可撓性部材 Aによる抵抗力によって、被搬送物 Mが一定方向（搬送面 2の流れに沿った方向）に向くように働きかける。第 2関部 Yを通過した被搬送物 Mは、この時点で、保持体 9が有する磁石 9 1に対して約一個の被搬送物 Mを有していることになる。

垂直面 2 3を上昇して搬送する際には、被搬送物 Mの自重によって、磁石 9 1 と吸着する点を回転軸として、搬送面 2の流れと被搬送物 M が平行になるまで垂直面 2 3と平行上を回動する。従って、被搬送物 Mは、垂直面 2 3を上昇しつつ、搬送面 2の流れと同じ方向を向いて、配列することとなり搬送される（第 1 2図参照）。

このまま、搬送され上部湾曲面 2 4へ迪り着いた被搬送物 Mは、一定方向を向いて次の工程又は装置に供給されることになる。

この際、搬送面 2の垂直面 2 3から剥離し落下する被搬送物 Mが生じても、第 3関部 Zによってこの被搬送物 Mを受け取り搬送面 2に戻すことができる。

以上が本発明に係る異形部材の整列前処理装置の作用の説明である。産業上の利用可能性

大量の被搬送物をホッパーを介して一度に搬送面上に供給することが可能となり、供給された被搬送物が釘や螺子等の異形部材であっても、被搬送物を垂直面と関部を利用することによって、一定方向に揃えることができると共に定量化して搬送することができるので、次の装置又は工程に被搬送物を一定方向に向けて円滑に搬送することが可能となる。

Claims

請求の範囲

1. 被搬送物（M) が表面に沿って搬送される搬送面（2) と、該搬送面の両端部下方にそれぞれ配設されて回転する左右一対のスプロケヅト（3) (4) と、該スプロケヅトに卷き掛けられて前記搬送面の下方位置において該搬送面に沿うように移動する左右一対のチェーン

(5) と、該左右のチヱーンにチヱーン長さ方向に沿って所定間隔毎に取り付けられた 1又は複数の磁石（9 1) を保持する保持体（ 9 ) を備えてなり、前記搬送面は一端部から所定長さ範囲において形成された水平面（21) と、該水平面の終端部から次第に高位置となるように円弧状に形成された湾曲面（22) とを有してなり、前記搬送面は、この搬送面の幅方向と平行に且つ該搬送面の全幅に亘つて配置される 1又は複数の閧部（ 10) を有し、該関部は該搬送面から所定間隔 dを空けて配置され、前記保持体に設けられる磁石の配置は、この保持体の両隣の保持体に設けられる磁石の配置と異なることを特徴とする異形部材の整列前処理装置。

2. 少なくとも前記関部の内の 1つが、前記水平面の終端部近傍に、該水平面と略直角になるように設けられる第 1関部（X) であることを特徴とする請求の範囲第 1項記載の異形部材の整列前処理装置。 3. 少なくとも前記関部の内の 1つが、前記湾曲面の終端面近傍に、該水平面と略直角になるように設けられる第 2関部（Y) であることを特徴とする請求の範囲第 1項又は第 2項記載の異形部材の整列前処

4. 前記関部は、前記搬送面の幅と平行で且つ該搬送面に対して略直角に配置される保持部材（B) と、該保持部材（B) から該搬送面へ向けて突設する可撓性部材（A) とからなることを特徴とする請求の範囲第 1項乃至第 3項いずれかに記載の異形部材の整列前処理装置。 5. 前記可撓性部材（A) は、前記搬送面側の一辺から所定間隔毎にこの辺に対して垂直な切り込み（F) が設けられていることを特徴とする請求の範囲第 4項記載の異形部材の整列前処理装置。

6. 前記搬送面は、前記湾曲面の上端部から水平方向に延設される垂直面（ 2 3) を有し、前記垂直面に於いて、この垂直面から所定間隔を空けて設けられると共に、この垂直面に対して所定角度（0) を有して設けられる第 3関部（Z) が設けられることを特徴とする請求の範囲第 1項乃至第 5項いずれかに記載の異形部材の整列前処理装置。 7. 前記水平面の上方には被搬送物が供給されるホッパー（ 6 ) が配設されていることを特徴とする請求の範囲第 1項乃至第 6項いずれかに記載の異形部材の整列前処理装置。