JP2005285217A - スライダ、ヘッドアセンブリ、ディスク装置 - Google Patents

スライダ、ヘッドアセンブリ、ディスク装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005285217A
JP2005285217A JP2004097022A JP2004097022A JP2005285217A JP 2005285217 A JP2005285217 A JP 2005285217A JP 2004097022 A JP2004097022 A JP 2004097022A JP 2004097022 A JP2004097022 A JP 2004097022A JP 2005285217 A JP2005285217 A JP 2005285217A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slider
positive pressure
facing surface
disk
pressure generating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004097022A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsunobu Haniyu
光伸 羽生
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2004097022A priority Critical patent/JP2005285217A/ja
Priority to SG200406656A priority patent/SG115720A1/en
Priority to US10/993,513 priority patent/US7359155B2/en
Priority to CNB200410097313XA priority patent/CN100392726C/zh
Publication of JP2005285217A publication Critical patent/JP2005285217A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/58Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B5/60Fluid-dynamic spacing of heads from record-carriers
    • G11B5/6005Specially adapted for spacing from a rotating disc using a fluid cushion
    • G11B5/6082Design of the air bearing surface
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/58Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B5/60Fluid-dynamic spacing of heads from record-carriers
    • G11B5/6005Specially adapted for spacing from a rotating disc using a fluid cushion

Landscapes

  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
  • Supporting Of Heads In Record-Carrier Devices (AREA)

Abstract

【課題】スライダ、ヘッドアセンブリ、およびディスク装置において、スライダ浮上量の変動を低減すること。
【解決手段】ほぼ矩形状で、該矩形の長手方向の一方端が空気流入端で他方端が空気排出端であるディスク対向面を有するスライダであって、ディスク対向面の空気流入端近傍に設けられた第1の正圧発生部と、ディスク対向面の第1の正圧発生部より空気排出端側に、長手方向と直角のディスク対向面幅方向に離間して設けられた1対の第2の正圧発生部と、ディスク対向面の第1の正圧発生部より空気排出端側に設けられた負圧発生部と、ディスク対向面の負圧発生部より空気排出端側に設けられ、長手方向と同一の方向の最大寸法がディスク対向面の長手方向寸法の25%以下であり、長手方向と直角の方向の最大寸法がディスク対向面の幅方向寸法の45%以上である第3の正圧発生部とを具備する。
【選択図】図3

Description

本発明は、スライダ、ヘッドアセンブリ、およびディスク装置に係り、特に、浮上安定性向上に好適なスライダ、このようなスライダを有するヘッドアセンブリ、およびこのようなヘッドアセンブリを有するディスク装置に関する。
スライダは、回転する磁気ディスクなどのメディア上に空気潤滑を利用して安定的にヘッド素子を浮上させるための部材である。スライダの一般的構成は、例えば下記特許文献1、特許文献2に開示されている。スライダのディスク対向面には、その空気流入端側、空気排出端側、および幅方向に離間して一対、の計4箇所に凸面状の正圧発生部がある。また、ディスク対向面のほぼ中央に凹面の負圧発生部がある。さらに、スライダのディスク対向面にはその長手方向にクラウンと呼ばれる丸みがあり、長手方向と直角の方向にキャンバと呼ばれる丸みがある。
特開2003−308671号公報 国際公開第99/48098号パンフレット
近年、ディスク装置の小型化に伴いスライダも小型化が進んでいる。スライダのサイズについては、IDEMA(international disc drive equipment and material association)により標準化され、大きい方からミニスライダ、マイクロスライダ、ナノスライダ、ピコスライダ、フェムトスライダと命名されている。このうちディスク対向面の大きさが850μm×700μm程度のフェムトスライダでは、ロール方向の空気膜剛性を高めるのが特に難しい。これにより、サスペンションによる、ロール方向の定常的な姿勢(roll static attitude:RSA)のばらつきやロール方向の荷重点ずれに伴う浮上量の変動が問題となり得る。
本発明は、上記の事情を考慮してなされたもので、スライダ、ヘッドアセンブリ、およびディスク装置において、スライダ浮上量の変動を低減することが可能なスライダ、ヘッドアセンブリ、ディスク装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係るスライダは、ほぼ矩形状で、該矩形の長手方向の一方端が空気流入端で他方端が空気排出端であるディスク対向面を有するスライダであって、前記ディスク対向面の前記空気流入端近傍に設けられた第1の正圧発生部と、前記ディスク対向面の前記第1の正圧発生部より前記空気排出端側に、前記長手方向と直角の前記ディスク対向面幅方向に離間して設けられた1対の第2の正圧発生部と、前記ディスク対向面の前記第1の正圧発生部より前記空気排出端側に設けられた負圧発生部と、前記ディスク対向面の前記負圧発生部より前記空気排出端側に設けられ、前記長手方向と同一の方向の最大寸法が前記ディスク対向面の長手方向寸法の25%以下であり、前記長手方向と直角の方向の最大寸法が前記ディスク対向面の幅方向寸法の45%以上である第3の正圧発生部とを具備することを特徴とする。
すなわち、最も空気排出端に近く設けられる第3の正圧発生部のサイズを、ディスク対向面の大きさに対して所定に限られた範囲とする。これにより、浮上時に発生する力のクラウン依存性を低減し、かつロール方向の空気膜剛性の強化を図る。この結果、スライダ浮上量の変動を低減することが可能となる。
本発明に係るヘッドアセンブリは、上記のようなスライダを組み込み有するアセンブリである。また、本発明に係るディスク装置は、このようなヘッドアセンブリを組み込んだ装置である。
本発明によれば、スライダ、ヘッドアセンブリ、およびディスク装置において、スライダ浮上量の変動を低減することができる。
本発明の実施態様として、前記ディスク対向面における前記1対の第2の正圧発生部の前記空気流出端側の端部から前記空気流出端までの寸法は、前記ディスク対向面の長手方向寸法の20%以上である、とすることができる。このような制限を設けることにより、メディアに対する間隔が最も狭くなる可能性のある第2の正圧発生部を実質的にメディアからより遠ざけ、メディアに対する衝突を効果的に防止することができる。
以下では本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。図1は、本発明を磁気ディスク装置に適用した一実施形態の構成を示す斜視図である。図1に示すように、この磁気ディスク装置は、主要な構成として、ベース1、基板ユニット2、磁気ディスク3、ディスククランパ4、ボイスコイルモータ5、トップヨーク6、ピボット7、スライダ8、サスペンション(サスペンション部材)9、アーム10を有する。これらの構成間の関係自体は磁気ディスク装置として周知であるが、一応それぞれの機能を説明する。
ベース1は、磁気ディスク装置の内部構成物を収容するための下部外装容器部材であり、図示しないトップカバー(上部外装容器部材)とともにディスクエンクロージャ(容器)を構成する。ベース1内部には、図示するように機械的および電気的な内部構成物が組み付けられる。基板ユニット2は、電気的な処理を行う電気/電子回路部品の実装基板である。電気的な処理には、磁気ディスク3に書き込みまたは磁気ディスク3から読み出す信号の処理、ボイスコイルモータ5やスピンドルモータ(ディスククランパ4の下部に位置。図示せず)の制御処理などが含まれる。
磁気ディスク3は、情報を磁気パターンとして記録保持する円盤状のメディアであり、通常ハードディスクとも呼ばれる。スライダ8の先端に設けられたヘッド素子によりその読み出しまたは新たな情報の書き込みがなされる。また、磁気ディスク3は、ディスククランパ4によって回転自在に固定支持されており、スピンドルモータにより所定の回転速度で回転される。
ボイスコイルモータ5は、トップヨーク6およびボトムヨーク(トップヨーク6の下部に位置。図示せず)を含んだ構成を有し、これらにより、ピボット7を中心にアーム10を旋回させる。これによりスライダ8先端のヘッド素子を磁気ディスク3上の任意の半径位置に移動させる。トップヨーク6およびボトムヨークはボイルコイルモータ5としての界磁発生部材である。ピボット7は、アーム10、その先端側に設けられたサスペンション9、さらにその先端側に設けられたヘッド素子を有するスライダ8を一体的に旋回移動させるべく、アーム10の一端を回転自在に支持するものである。
スライダ8は、回転する磁気ディスク3上に空気潤滑を利用して安定的にヘッド素子を浮上・位置させるための部材であり、その先端(ピボット7側と反対)側にヘッド素子を有している。サスペンション9は、スライダ8をその上部側から支持し、かつアーム10の先端から片持ちされて弾性変形することによりスライダ8側端部で下側への押圧力を発生する。この下側への押圧力は、空気潤滑でスライダ8に発生する浮上力と対抗する。アーム10は、ピボット7にその一端が回転自在に支持され、他端にはサスペンション8の一端が取り付けられる。
図2は、図1中に示すスライダ8付近を拡大して示す側面図である。図2において、図1に示した構成要素と同一のものには同一符号を付してある。その部分の説明は省略する。図2に示すように、スライダ8およびサスペンション9が磁気ディスク3上に位置するときには、磁気ディスク3の回転によりその表面近傍に回転方向と同一方向の空気流21が生じる。これにより、スライダ8には浮上する方向に力が発生する。浮上する力とサスペンション9の弾性変形による下側への押圧力Fとは対抗する。このバランスによりスライダ8の先端に取り付けられたヘッド素子11は、磁気ディスク3上で適当な浮上位置にされる。このときスライダ8の浮上姿勢は、一般にピッチ角およびロール角を有するものとされる。なお、符号12は、サスペンション9に対するスライダ8の取り付けを仲介するジンバルばねである。また、スライダ8の図で左側が空気流入端であり右側が空気排出端である。
図3は、図2中に示すスライダ8のみ(これはすなわち本発明の一実施形態に係るスライダ)の構成を拡大して示す斜視図(図3(a))および平面図(図3(b))である。図3において、上面として示されている面が磁気ディスク3との対向面であり、その長手方向(寸法Lの方向)が磁気ディスク3が相対的に進行する方向にほぼ一致している。図3(b)で図左側が空気流入端であり、図右側が空気排出端である。
図3に示すように、スライダ8は、空気流入端近傍に凸面状の第1の正圧発生部81を、この第1の正圧発生部81より空気排出端側に凸面状の1対の第2の正圧発生部82、83を、最も空気排出端側に凸面状の第3の正圧発生部84を、それぞれ有している。第2の正圧発生部82、83は、スライダ8の幅方向(寸法Wの方向)に離間している。また、第1の正圧発生部81の空気流入端側には第1の段差部81aが、第2の正圧発生部82、83の空気流入端側には1対の第2の段差部82a、83aが、第3の正圧発生部84の空気流入端側には第3の段差部84aが、それぞれ設けられている。これらの段差部81a、82a、83a、84aは正圧発生部81、82、83、84の高さより多少後退した高さになっている。その後退量は、例えば0.1μmである。
また、第1の正圧発生部81より空気流入端側の、スライダ8の磁気ディスク対向面ほぼ中央には凹面の負圧発生部85が設けられている。負圧発生部85は、段差部81a、82a、83a、84aより一段と低い高さにされており、例えば、正圧発生部81、82、83、84の高さからの後退量は例えば1μmである。
このようなスライダ8は、例えばその材料としてアルティックなどのセラミックスを使用し、その表面を物理的エッチングによって加工することにより得ることができる。このスライダ8の長手方向長さLは例えば850μm、長手方向と直角の方向の幅は例えば700μmである。大きさ的にいわゆるフェムトスライダに分類される。また、このスライダ8では、第3の正圧発生部84のL方向の最大長さL3、およびW方向の最大長さW3が所定の制限の下に設定されている。この点については以降で図5を参照してさらに述べる。また、スライダ8の磁気ディスク対向面における第2の正圧発生部82、83の空気流出端側の端部から空気流出端までの寸法をXsideとする。寸法Xsideについては、図13を参照してのちにさらに説明する。
図4は、スライダ8のクラウンを説明するための側面図である。図4において、図3で説明した部位には同一符号を付してある。図3では説明を省略したが、このスライダ8には、その磁気ディスクとの対向面に寸法L方向に円弧による丸みを設けている。丸みによる、対向面のふくらみ量をクラウンの程度を表わす指標とする。この指標がゼロであるとき丸みがなく大きいほどきつい丸みということになる。
このスライダ8では、ふくらみ量すなわちクラウンを名目として7nmないし10nmにしている。このようなふくらみにより、第2の正圧発生部82、83と磁気ディスク3との間隔をより短くし第2の正圧発生部82、83による空気膜剛性を高める効果がある。クラウンは、実際の使用時には、スライダ8に対する温度変化などの種々の変形要因により名目量から変化(減少)することが知られている。なお、スライダ一般では、その磁気ディスクとの対向面に寸法W方向にも丸みを設けることができる。この丸みをキャンバという。キャンバをこのスライダ8に設けるようにしてもよい。
図5は、図3に示したスライダ8の諸元の一部を示す表であり、その一部についてはすでに述べた。第3の(=空気排出端側の)正圧発生部84については、そのサイズが上記のように所定の制限の下で設定されており、L方向最大長さL3が165μm、W方向最大長さW3が340μmである。これは、L/L3として19.3%、W/W3として48.6%である。
図6は、図3に示したスライダ8による特性の改善を基準例からの改善率として示す図である。基準例は、図3に示したスライダ8と同じ対向面サイズで、第3の正圧発生部84のみL3=215μmに変更(増加)し、W3=320μmに変更(減少)したスライダである。これは、L/L3として25.3%、W/W3として45.7%である。図6は、基準例のスライダと図3に示したスライダ8の両者について、数値解析を用いてクラウン依存性とロール剛性とを計算し、基準例から改善度をパーセンテージで求めたものである。ここでのクラウン依存性とは、クラウンが10nmから0nmに変化したときのスライダに発生する力の変動率である。ロール剛性とは、スライダのロール方向(スライダのL方向軸を中心とする回り方向)の空気膜剛性のことである。なお、この解析において、スライダ8の浮上姿勢は、空気流出端の最低浮上高が10nm、ピッチ角が200μrad、ロール角が0μradとしている。
図6に示すように、図3に示したスライダ8では、基準例に比較してクラウン依存性、ロール剛性ともに3割弱の改善度が得られている。このような改善により、スライダ浮上量の変動を低減することが可能である。これは、クラウンの製造ばらつき、温度などによる変形などに対してスライダに発生する力の変動が小さいこと、さらに、ロール方向の空気膜剛性が向上することでロールしにくくなるからである。
以下では、第3の(=空気排出端側の)正圧発生部84について、そのサイズをL/L3=19.3%、W/W3=48.6%、のように設定した理由を説明する。図7は、空気排出端側の正圧発生部の縦横最大寸法を検討するため想定したサンプル構成を示す図である。図7に示す各サンプルについて、次段落から説明するように、数値解析を行い種々のパラメータを評価した。サンプルaからサンプルeは、それぞれ、図示するように第3の正圧発生部84と第3の段差部84aのみを有するものとして、それらのアスペクト比(縦横比)のみ変化させている。平面的な形状も矩形として単純化しかつ正圧発生部84と段差部84aとは同面積である。段差部84aの正圧発生部84からの深さ(後退量)は0.1μm、段差部84aの空気流入端側の深さは正圧発生部84から1μmである。またクラウンのふくらみ量は10nmである。
図8は、図7に示したサンプルそれぞれについて、磁気ディスク上に浮上するときに発生する力を解析で求めた結果を示す図である。図8は、同じ正圧発生部84の面積でもそれがスライダ8の幅方向に広い方が、この力の発生上有利であることを示している。フェムトスライダのような対向面の面積が小さいスライダでは、そもそも発生力は小さくなる傾向があるので、最も空気排出端側の正圧発生部84の形状を幅方向で大きく長さ方向で小さく設定することは重要である。
図9は、図7に示したサンプルそれぞれにおけるクラウン減少時の発生力変動率を解析で求めた結果を示す図である。ここでは、クラウンのふくらみ量が10nmから0nmに減少したと仮定している。図8に示す結果から、最も空気排出端側の正圧発生部84の形状を幅方向で大きく長さ方向で小さく設定する場合の、クラウン減少時の発生力変動率は他の場合より相対的に小さいことがわかる。この点で図8における結果を害するものではない。
図10は、図9に示した結果に対して、さらに段差部84aの面積比を変えたときのクラウン減少時の発生力変動率を解析で求めた結果を示す図である。四角のプロット点は段差部84aの面積を0.5倍に、三角のプロット点は同じく0.25倍に、それぞれ変更した場合の結果を示す(なお丸のプロット点は図9と同じである。)。図10の結果からは、段差部84aの面積を変更しても全体的な傾向としてほぼ変わらないということがわかる。換言すると、クラウン減少時の発生力変動率は、正圧発生部84の形状および面積に主として依存しているが示されている。
図11は、図7に示したサンプルそれぞれのロール方向の空気膜剛性を解析で求めた結果を示す図である。図11に示す結果から、ロール方向の空気膜剛性は、やはり、最も空気排出端側の正圧発生部84の形状を幅方向で大きく長さ方向で小さく設定する場合に大きくなることが示される。この点で図8、図9における結果を害するものではない。
図12は、空気排出側の正圧発生部と同じ面積を有する、サイド配置された正圧発生部図を備えたスライダの構成を比較して示す平面図である。図12(a)は図7のサンプルaと同じものである。図12(b)に示す構成(サイド配置された正圧発生部84A、84Bおよび段差部84aA、84aBを有する構成)のスライダについて図11で示した解析と同じ解析を行った結果、図11中の「サイド配置の場合」に示すような空気膜剛性値が得られた。この「サイド配置の場合」の空気膜剛性値より、サンプルaの空気膜剛性値は約6割も高いことがわかる。このことは、フェムトスライダでは、ロール剛性が、幅方向中心に位置する正圧発生部84によって得られる傾向がより強いことを示している。換言すると、正圧発生部84を適切に設定することはロール剛性を向上するための有力な手段である。
図8から図11に示した結果を総合すると、最も空気排出端側の正圧発生部84の形状を幅方向で大きく長さ方向で小さく設定することは、これらすべてのパラメータ評価で好ましい結果をもたらす。実際上の設計では、サンプルcからサンプルaよりの傾向をもって正圧発生部84の形状を選択し得ると考えられる。図3に示したスライダ8はこれに基づくものである。なお、第1、第2、第3の正圧発生部81、82、83、84の具体的な幾何学的形状は、図3に示すものに限らず、スライダ性能として悪影響がないものであれば採用できる。
次に、第2の正圧発生部82、83の配置について好ましい態様を説明する。一般的にスライダはディスク面に対してピッチ角よびロール角を有して浮上している。そのため、第2の正圧発生部82、83をあまりスライダ8の空気排出端側へ配置してしまうと、第2の正圧発生部82、83の空気排出端側の端部と磁気ディスク面との間隔が狭まり、より過度の場合は第2の正圧発生部82、83の空気排出端側端部の方が、第3の正圧発生部84の最低浮上位置よりも低くなる可能性もある。すなわち、第2の正圧発生部82、83は、スライダ8の幅方向の両端に配置されるためロール角によりディスク面により近づく。
このように第2の正圧発生部82、83の空気排出端側端部がディスク面に近い場合、突発的なスライダ8の浮上量変化または姿勢変化が生じた場合に第2の正圧発生部82、83がディスク面に衝突し、装置信頼性の低下を引き起こす可能性がある。よって、第2の正圧発生部82、83の配置(すなわちスライダ8における第2の正圧発生部82、83の空気流出端側の端部から空気流出端までの寸法)に制限を加えることは、スライダ8の浮上安定性をより確保する上で考慮しておいた方がよい。
図13は、図3に示したスライダ8における第2の正圧発生部82、83の最小浮上高Hsideを、スライダ8における第2の正圧発生部82、83の空気流出端側の端部から空気流出端までの寸法Xsideとの関係として計算で求めた結果を示す図である。図13(a)はグラフで、図13(b)は表でそれぞれ示している。なお、第3の正圧発生部84の最小浮上高Hmin=1.00E−2[μm]、ピッチ角P=1.00E−4[rad]、クラウンのふくらみ量Cr=1.00E−2[μm]、スライダ8長手方向の全長L=850[μm]である。
第2の正圧発生部82、83の最小浮上高Hside[μm]は、上記のHmin[μm]、P[rad]、Cr[μm]、L[μm]との関係として、幾何学的解析から次式で定義できる。
Hside(Xside, P, Cr)
=4・Cr・Xside/L+(P−4・Cr/L)・Xside+Hmin
よって、第2の正圧発生部82、83の最小浮上高Hsideを第3の正圧発生部84の最小浮上高Hminより高くするためには、上式からわかるように、第2項の中の(P−4・Cr/L)を0よりも大きくし、かつ第1項から、Xsideもある程度大きくすることが目安になる。さらに、スライダの一般的な浮上姿勢を考えるとそれにはロール角も付与されるので、第2の正圧発生部82、83の最小浮上高Hsideは、第3の正圧発生部84の最小浮上高Hminより余裕をもって高くなっている必要がある。
図13に示す結果から、第2の正圧発生部82、83の最小浮上高Hsideがスライダ8の長手方向長さLの20%以上である場合には、上記の余裕は1.06E−2[μm](1.06×10−2[μm])以上となり、これは第3の正圧発生部84の最小浮上高Hminとして設定した1.00E−2[μm]と同程度以上である。この程度の余裕があればスライダ8にロール角が与えられた場合にも、第2の正圧発生部82、83がディスク面に衝突する可能性は効果的に抑制できるものと考えられる。なお、図3に示したスライダ8では、第2の正圧発生部82、83の空気流出端側の端部から空気流出端までの寸法Xside=235μm(スライダ8の長手方向長さLの27.6%)である。
本発明を磁気ディスク装置に適用した一実施形態の構成を示す斜視図。 図1中に示すスライダ8付近を拡大して示す側面図。 図2中に示すスライダ8のみ(すなわち本発明の一実施形態に係るスライダ)の構成を拡大して示す斜視図および平面図。 スライダのクラウンを説明するための側面図。 図3に示したスライダ8の諸元の一部を示す表。 図3に示したスライダ8による特性の改善を基準例からの改善率として示す図。 空気排出端側の正圧発生部の縦横最大寸法を検討するため想定したサンプル構成を示す図。 図7に示したサンプルそれぞれに発生する力を解析で求めた結果を示す図。 図7に示したサンプルそれぞれにおけるクラウン減少時の発生力変動率を解析で求めた結果を示す図。 図9に示した結果に対して、さらに段差部の面積比を変えたときのクラウン減少時の発生力変動率を解析で求めた結果を示す図。 図7に示したサンプルそれぞれのロール方向の空気膜剛性を解析で求めた結果を示す図。 空気排出側の正圧発生部と同じ面積を有する、サイド配置された正圧発生部図を備えたスライダの構成を比較して示す平面図。 図3に示したスライダ8における第2の正圧発生部の最小浮上高を、スライダ8における第2の正圧発生部の空気流出端側の端部から空気流出端までの寸法との関係として計算で求めた結果を示す図。
符号の説明
1…ベース、2…基板ユニット、3…磁気ディスク、4…ディスククランパ、5…ボイスコイルモータ、6…トップヨーク、7…ピボット、8…スライダ、9…サスペンション、10…アーム、11…ヘッド素子、12…ジンバルばね、21…空気流、81…第1の正圧発生部、81a…第1の段差部、82,83…第2の正圧発生部、82a,83a…第2の段差部、84…第3の正圧発生部、84A,84B…サイド配置された正圧発生部、84aA,84aB…サイド配置された段差部、84a…第3の段差部、85…負圧発生部。

Claims (4)

  1. ほぼ矩形状で、該矩形の長手方向の一方端が空気流入端で他方端が空気排出端であるディスク対向面を有するスライダであって、
    前記ディスク対向面の前記空気流入端近傍に設けられた第1の正圧発生部と、
    前記ディスク対向面の前記第1の正圧発生部より前記空気排出端側に、前記長手方向と直角の前記ディスク対向面幅方向に離間して設けられた1対の第2の正圧発生部と、
    前記ディスク対向面の前記第1の正圧発生部より前記空気排出端側に設けられた負圧発生部と、
    前記ディスク対向面の前記負圧発生部より前記空気排出端側に設けられ、前記長手方向と同一の方向の最大寸法が前記ディスク対向面の長手方向寸法の25%以下であり、前記長手方向と直角の方向の最大寸法が前記ディスク対向面の幅方向寸法の45%以上である第3の正圧発生部と
    を具備することを特徴とするスライダ。
  2. 前記ディスク対向面における前記1対の第2の正圧発生部の前記空気流出端側の端部から前記空気流出端までの寸法が、前記ディスク対向面の長手方向寸法の20%以上であることを特徴とする請求項1記載のスライダ。
  3. 請求項1記載のスライダと、
    前記スライダの前記空気排出端に設けられたヘッド素子と、
    前記スライダの前記ディスク対向面とは反対の面側に設けられたサスペンション部材と、
    前記サスペンション部材の前記スライダが位置する側とは反対の側に設けられたアーム部材と
    を具備することを特徴とするヘッドアセンブリ。
  4. 請求項2記載のヘッドアセンブリと、
    前記ヘッドアセンブリが有する前記スライダの前記ディスク対向面に対向して位置するディスクと、
    前記ディスクを回転させるスピンドルモータと、
    前記スライダを前記ディスクの半径方向に移動すべく前記ヘッドアセンブリの前記アーム部材を旋回させるボイスコイルモータと
    を具備することを特徴とするディスク装置。
JP2004097022A 2004-03-29 2004-03-29 スライダ、ヘッドアセンブリ、ディスク装置 Pending JP2005285217A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004097022A JP2005285217A (ja) 2004-03-29 2004-03-29 スライダ、ヘッドアセンブリ、ディスク装置
SG200406656A SG115720A1 (en) 2004-03-29 2004-11-16 Slider, head assembly and disc apparatus
US10/993,513 US7359155B2 (en) 2004-03-29 2004-11-22 Slider, head assembly and disk apparatus
CNB200410097313XA CN100392726C (zh) 2004-03-29 2004-11-26 浮动块,头组件和盘装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004097022A JP2005285217A (ja) 2004-03-29 2004-03-29 スライダ、ヘッドアセンブリ、ディスク装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005285217A true JP2005285217A (ja) 2005-10-13

Family

ID=34989529

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004097022A Pending JP2005285217A (ja) 2004-03-29 2004-03-29 スライダ、ヘッドアセンブリ、ディスク装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7359155B2 (ja)
JP (1) JP2005285217A (ja)
CN (1) CN100392726C (ja)
SG (1) SG115720A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007149297A (ja) * 2005-11-30 2007-06-14 Toshiba Corp ヘッドの製造方法、ヘッド、およびこれを備えたディスク駆動装置
JP4413956B2 (ja) * 2007-08-21 2010-02-10 新光電気工業株式会社 カメラモジュール及び携帯端末機
US8279556B2 (en) * 2009-06-03 2012-10-02 Hitachi Global Storage Technologies, Netherlands B.V. Slider air bearing for disk drives
US8194350B2 (en) * 2009-06-19 2012-06-05 Kabushiki Kaisha Toshiba Head, head suspension assembly, and disk drive provided with the same
CN101998035B (zh) * 2009-08-24 2013-07-03 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 相机模组及其组装方法

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5327311A (en) * 1984-11-13 1994-07-05 Unisys Corporation Techique for providing back bar and boss for slider
US5490026A (en) * 1993-11-10 1996-02-06 International Business Machines Corporation Negative pressure slider with optimized leading pocket for profile control
US5761003A (en) * 1995-02-21 1998-06-02 Citizen Watch Co., Ltd. Magnetic head slider with crown ABS
KR970003122A (ko) * 1995-06-06 1997-01-28 토마스 에프. 멀베니 근접 기록용 중앙 레일 슬라이더
US6466409B1 (en) * 1998-03-18 2002-10-15 International Business Machines Corporation Negative pressure slider with temperature-insensitive flying height for disk storage device
US6446409B1 (en) * 1999-10-13 2002-09-10 Full Circle Industries, Inc. Structural bracket for securing spanning and supporting members
US6525909B1 (en) * 2000-04-27 2003-02-25 Seagate Technology Llc Disc head slider having deeply recessed corners
JP3601780B2 (ja) * 2000-10-03 2004-12-15 日立金属株式会社 磁気ディスク用グライドヘッド
US20020075593A1 (en) * 2000-12-18 2002-06-20 Ultican Thomas P. Self adjusting GMR proximity recording ABS feature
JP2003006829A (ja) * 2001-06-26 2003-01-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 磁気ヘッドスライダおよびその空気潤滑面の作成方法
JP3962241B2 (ja) * 2001-11-12 2007-08-22 株式会社日立グローバルストレージテクノロジーズ 平滑面磁気ディスク対応ヘッドスライダ、ヘッドスライダアッセンブリ、および磁気ディスク装置、ならびに磁気ディスクの検査・製造方法、および磁気ディスク装置の組み立て方法
JP2003263709A (ja) * 2002-03-12 2003-09-19 Hitachi Ltd 磁気ヘッドスライダおよびその支持体および磁気ディスク装置
JP2003308671A (ja) 2002-04-10 2003-10-31 Sony Corp ヘッドジンバルアセンブリおよび情報記録再生装置
US6999284B2 (en) * 2002-05-14 2006-02-14 Seagate Technology Llc Aerodynamic sliders with curved side surface
JP2004234804A (ja) * 2003-01-31 2004-08-19 Toshiba Corp ディスク装置およびヘッドサスペンションアッセンブリ

Also Published As

Publication number Publication date
CN1677507A (zh) 2005-10-05
CN100392726C (zh) 2008-06-04
US7359155B2 (en) 2008-04-15
US20050213251A1 (en) 2005-09-29
SG115720A1 (en) 2005-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4335886B2 (ja) ディスクドライブ用サスペンション
JP4496140B2 (ja) 記録ディスク駆動装置
US7463452B2 (en) Flying head slider and magnetic disk apparatus, having a pair of side pads with each side pad having plural surfaces spaced at different depths
JP4377947B1 (ja) ヘッド、ヘッドサスペンションアッセンブリ、およびこれを備えたディスク装置
JP2006302452A (ja) ヘッド、ヘッドサスペンションアッセンブリ、およびこれを備えたディスク装置
JP2010049786A (ja) ハードディスクドライブのスライダ・ジンバル用銅残留応力緩和低減手段
US8174794B2 (en) Slider having a lubricant-accumulation barrier including a plurality of lubricant-accumulation-barrier portions
JP4937383B2 (ja) ヘッドおよびこれを備えたディスク装置
JP4476970B2 (ja) ヘッド、ヘッドサスペンションアッセンブリ、およびこれを備えたディスク装置
JP2005285217A (ja) スライダ、ヘッドアセンブリ、ディスク装置
JP2007280445A (ja) スライダとサスペンションとを備えるアセンブリ及びディスク・ドライブ装置
US20050231851A1 (en) Manufacturing method of magnetic head slider, magnetic head slider and magnetic device
JP4818090B2 (ja) ヘッド、ヘッドサスペンションアッセンブリ、およびこれを備えたディスク装置
JP2004062936A (ja) 磁気ヘッド装置、磁気ヘッド支持機構、ならびに磁気記録装置
JP4489021B2 (ja) スライダ及びそれを用いたディスク装置
JP2020042887A (ja) 磁気ヘッドおよびこれを備える磁気ディスク装置
JP2008016069A (ja) ヘッド、ヘッドサスペンションアッセンブリ、およびこれを備えたディスク装置
JP4057982B2 (ja) 接触型磁気ヘッドスライダ、磁気ヘッドアセンブリおよび磁気記録装置
JP4834762B2 (ja) ヘッド、ヘッドサスペンションアッセンブリ、およびこれを備えたディスク装置
JP2020042886A (ja) 磁気ヘッドおよびこれを備える磁気ディスク装置
JP2006120198A (ja) ヘッド、ヘッドサスペンションアッセンブリ、およびこれを備えたディスク装置
US9129618B1 (en) Hard disk drive stepped load beam
JP2006048747A (ja) ヘッド、ヘッドサスペンションアッセンブリ、およびこれを備えたディスク装置
JP2009223954A (ja) ヘッドスライダ、ヘッドアッセンブリ及び情報記憶装置
JP2004234804A (ja) ディスク装置およびヘッドサスペンションアッセンブリ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060531

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080926

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081111

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090108

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090210