JP2003308671A - ヘッドジンバルアセンブリおよび情報記録再生装置 - Google Patents

ヘッドジンバルアセンブリおよび情報記録再生装置

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JP2003308671A
JP2003308671A JP2002108006A JP2002108006A JP2003308671A JP 2003308671 A JP2003308671 A JP 2003308671A JP 2002108006 A JP2002108006 A JP 2002108006A JP 2002108006 A JP2002108006 A JP 2002108006A JP 2003308671 A JP2003308671 A JP 2003308671A
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slider
flying
positive pressure
head
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JP2002108006A
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Kazuyuki Yamamoto
一幸 山本
Michio Yotsuya
道夫 四谷
Yasushi Fukumoto
康司 福元
Kazushige Kawazoe
一重 河副
Toshio Mamiya
敏夫 間宮
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 温度変化によるクラウンとキャンバーの変化
によるスライダの浮上量の変化量を相殺ができるヘッド
ジンバルアセンブリを提供すること。 【解決手段】 中央の空気排出端側の正圧発生面61C
の第1端部と両側の空気排出端側の正圧発生面61B,
61Dの第2端部の差をLsとして、スライダの幅を
W、正圧発生面61B,61Dの空気排出端からスライ
ダの中心線までの距離をWs、使用上限温度におけるス
ライダのキャンバーをCm、スライダの最小浮上ピッチ
角をPとしたとき、Ls・sin(P)+Ws/(W/
2)・Cm≧0で、単位温度あたりのクラウンの熱変形
量をdCr、単位温度あたりのキャンバーの熱変形量を
dCm、単位クラウン変化量あたりのヘッドギャップ浮
上量の変化量をdFHcr、単位キャンバー変化量あた
りのヘッドギャップ浮上量の変化量をdFHcmとした
とき、dCr×dFHcrと、−1×dCm×dFHc
mがほぼ等しい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘッドを搭載した
ヘッドジンバルアセンブリおよび情報記録再生装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】情報記録再生可能な電子機器、たとえば
携帯型のコンピュータ等には、磁気記録再生装置の一例
としてハードディスクドライブ(HDD)装置が内蔵あ
るいは外部に接続できるようになっている。
【0003】図11は、従来用いられているハードディ
スクドライブ装置用の一部を示している。この種のハー
ドディスクドライブ装置の一部を図13に示している。
ディスク状の記録媒体である磁気ディスク1002の表
面1003の上には、浮上型ヘッドスライダ1004が
空気潤滑によって浮上するようになっている。このスラ
イダ1004の磁気ヘッド1005が、磁気ディスク1
002に対して情報を記録したり、あるいは磁気ディス
ク1002の情報を再生するようになっている。スライ
ダ1004の空気軸受け部1006と磁気ディスク10
02の表面1003の間には、動圧による空気潤滑によ
って、浮揚力を発生して、この浮揚力によりスライダ1
004が浮揚する。
【0004】図12と図13は、スライダの形状を示し
ている。スライダ1004の空気軸受け部1006は、
正圧発生部1010、ステップ1011、そして深溝1
013を有している。図11に示す磁気ディスク100
2の回転に伴う空気流の作用により、正圧発生部101
0は正圧を発生し、深溝1013に設けられた負圧発生
部1014には負圧が発生する。このスライダ1004
は図11に示すサスペンション1020により支えられ
ており、このサスペンション1020はスライダ100
4を押圧する。このサスペンションによるスライダの押
圧する際の荷重と、上述した正圧および負圧のバランス
点によって、スライダ1004はディスク1002の上
を安定浮上することができるようになっている。
【0005】図14は、ヘッドジンバルアセンブリ(H
GA)1071を示している。このヘッドジンバルアセ
ンブリ1071は、スライダ1004とサスペンション
1020から構成されている。スライダ1004は、サ
スペンション1020のジンバル1073に対して接着
剤によって接着されている。スライダ1004の磁気ヘ
ッド1005とサスペンション1020の配線1075
を電気的に接続するために、磁気ヘッド1005と配線
1075は、複数の金ボール1080によりボンディン
グされている。金ボール1080をコートする目的で、
UV樹脂(紫外線硬化樹脂)1083が付加されること
もある。
【0006】図12に示すスライダ1004は、磁気デ
ィスク1002の回転に伴う空気流の作用により、図1
3に示す正圧発生部1010に正圧が発生し、深溝10
13の中に設けられた負圧発生部1014に負圧が発生
して、スライダ1004を押圧するサスペンション10
20の荷重と、上述した正圧および負圧のバランス点に
おいて、スライダ1004が磁気ディスク1002に対
して安定し浮上することができる。
【0007】図15は、スライダ1004のクラウンと
キャンバーについて示している。図15(A)のスライ
ダ1004の空気軸受け部1006は、図15(B)お
よび図15(C)に示すように凸型になった同一曲面上
に存在している。ここでスライダ1004の長手方向で
あるX方向の凸を図15(C)のようにクラウンCNと
呼び、より凸となる方向を正、凹になる方向を負とす
る。また図15(B)に示すように、スライダ1004
の幅方向であるY方向の凸をキャンバーCmと呼び、同
様により凸となる方向を正とし、凹になる方向を負と定
義する。このようなクラウンCNおよびキャンバーCm
は、スライダ1004の浮上量に影響を与えるので、設
計値に対して±5nm程度に収まるように管理されるも
のである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年では磁
気ディスク装置が小型化されたことに伴い、磁気ディス
ク装置を携帯できるようにすることが望まれている。そ
のため、従来より温度環境の厳しい場所での磁気ディス
クの使用が考えられるようになってきており、結果とし
て磁気ディスク装置の補償温度範囲の拡大が求められる
ようになってきている。磁気ディスク装置に温度ストレ
スが加わった状態では、図14に示すジンバル1073
とスライダ1004の線膨張係数が異なることと、接着
剤や金ボール1080によりジンバル1073とスライ
ダ1004の両者が締結されているという理由で、スラ
イダとジンバルに熱応力が働くことで、スライダ100
4のクラウンCNとキャンバーCmが温度により変化す
るという問題点があった。また、特に近年多用されてい
る図13に示す30%スライダ(長さL×幅W×厚みH
=1.025×1×0.3mm)と呼ばれるスライダの
サイズ以下のサイズのスライダでは、スライダの厚みが
薄いことから熱応力の影響を受けやすいという問題もあ
った。
【0009】一般的なヘッドジンバルアセンブリ107
1では、スライダ1004よりもジンバル1073の方
が線膨張係数が大きいため、高温となるとクラウンとキ
ャンバーが図15(B)と図15(C)のともに負(凹
となる方向)方向にスライダ1004が変形する。クラ
ウンとキャンバーがともに負方向に変形すると、従来の
スライダは浮上量が下がる傾向にある。そのため、クラ
ウンとキャンバーが温度により変化する結果、スライダ
の浮上量が温度により変化するという問題点があった。
特に上述の30%スライダでは、浮上量の絶対値が低い
ために僅かな変化でも影響を受けやすい。また、高温で
スライダの浮上低下によるヘッドクラッシュの可能性
や、低温では浮上量の増加による磁気ギャップの増加に
よりRW(書き換え時)のエラーレートの増加が発生す
るという問題があった。
【0010】上述問題を解決するために、以下の発明が
提案されている。特開平7−65525号と特開平7−
320435号では、スライダ材料とジンバル材料の線
膨張係数の差を小さくすることでクラウンの変形自身を
最小化することを提案しているが、スライダはセラミッ
クス、ジンバルはステンレス鋼で作成せざるを得ないた
め材質選択の自由度が限定的となり、十分な効果があげ
られないという問題点があった。
【0011】特表平9−508999号と特開平11−
232811号では、接着剤を緩衝材とすることで熱応
力を緩和しスライダの変形を最小とすることを提案して
いるが、本発明者らが行った実験によると、スライダの
変形に対して支配的な項目は、接着剤ではなくボールボ
ンディングであり、接着剤の熱応力を緩和しても効果が
薄いという問題があった。
【0012】本発明者の実験では、金ボールの有無とし
た2種類のヘッドジンバルアセンブリのクラウンとキャ
ンバーの温度依存性を測定した。その結果、金ボールを
無くすとクラウンとキャンバーの変化は激減することが
判明し、金ボールの存在がクラウンとキャンバー変化の
支配要因であることがわかった。
【0013】そこで本発明は上記課題を解消し、ヘッド
ジンバルアセンブリ上のスライダのクラウンの変化によ
る浮上変化と、キャンバー変化による浮上変化量を、異
符号かつ絶対値が近くなるように設定して、温度変化に
よるクラウンとキャンバーの変化によるスライダの浮上
量の変化量を相殺することができるヘッドジンバルアセ
ンブリ及び情報記録再生装置を提供することを目的とし
ている。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、記録
媒体と対向する対向部に空気軸受け部を有し前記空気軸
受け部と前記記録媒体の表面との間で動圧による空気潤
滑によって浮揚力を受け、情報記録再生用のヘッドを有
する浮上型ヘッドスライダと、前記浮上型ヘッドスライ
ダを固定して前記浮上型ヘッドスライダを前記記録媒体
の前記表面の方向に押圧するためのサスペンションとか
らなるヘッドジンバルアセンブリにおいて、前記空気軸
受け部は、前記浮上型ヘッドスライダの空気流入端側に
配置された空気流入端側の正圧発生面と、前記浮上型ヘ
ッドスライダの空気排出端側に配置され、前記空気軸受
け部の中央位置と前記中央位置の両側位置にそれぞれ配
置された空気排出端側の正圧発生面と、を有し、前記ヘ
ッドは、前記中央位置の前記空気排出端側の正圧発生面
に含有されており、前記中央位置の前記空気排出端側の
正圧発生面の前記空気排出端側における第1端部と前記
両側位置の前記空気排出端側の正圧発生面の前記空気排
出端側における第2端部との差をLsとして、前記差L
sは前記第1端部が前記第2端部に比べて前記空気排出
端方向に延びる方向を正とし、前記浮上型ヘッドスライ
ダの幅をWとし、前記両側位置の前記空気排出端側の正
圧発生面の前記空気排出端から、前記浮上型ヘッドスラ
イダの前記空気流入端から前記空気排出端に沿った方向
の前記浮上型ヘッドスライダの中心線までの距離をWs
として、使用上限温度における前記浮上型ヘッドスライ
ダのキャンバーをCm、そして前記浮上型ヘッドスライ
ダの前記空気軸受け部が前記記録媒体の前記表面に対し
て浮上する角度である最小浮上ピッチ角をPとしたとき
に、Ls・sin(P)+Ws/(W/2)・Cm≧0
であり、前記浮上型ヘッドスライダの単位温度あたりの
クラウンの熱変形量をdCrとし、前記浮上型ヘッドス
ライダの単位温度あたりのキャンバーの熱変形量をdC
mとし、単位クラウン変化量あたりの前記ヘッドのヘッ
ドギャップ浮上量の変化量をdFHcrとし、単位キャ
ンバー変化量あたりの前記ヘッドギャップ浮上量の変化
量をdFHcmとしたとき、dCr×dFHcrと、−
1×dCm×dFHcmと、がほぼ等しいことを特徴と
するヘッドジンバルアセンブリである。
【0015】請求項1の発明では、Ls・sin(P)
+Ws/(W/2)・Cm≧0を成立させることによ
り、浮上型ヘッドスライダのクラウンの増減により、ス
ライダの浮上量の変化への依存性を相殺するために、ス
ライダのキャンバーが負方向に変化した時にスライダの
最小浮上量minFHが増大するようにして、スライダ
の浮上量への依存性を持たせるようにしている。つまり
キャンバーが温度補償範囲内で最大限負方向に変形して
も、常に正圧発生面内に最小浮上量minFH1があれ
ば、キャンバーが負方向に変化すると、最小浮上量mi
nFHは必ず上がることになる。そして、請求項1の発
明では、dCr×dFHcrと、−1×dCm×dFH
cmがほぼ等しくする。温度によるクラウンとキャンバ
ーの変形をスライダの浮上量に変換した時に相殺される
ようにするのである。
【0016】請求項2の発明は、請求項1に記載のヘッ
ドジンバルアセンブリにおいて、前記空気軸受け部の前
記空気流入端側の正圧発生面と前記空気排出端側の正圧
発生面は、前記対向部側に形成されて正圧を発生する第
1空気潤滑面を構成し、前記空気軸受け部は、さらに前
記第1空気潤滑面よりも深い位置に形成されている第2
空気潤滑面と、前記第2空気潤滑面よりも深い位置に形
成されている第3空気潤滑面と、を有する。
【0017】請求項3の発明は、記録媒体と対向する対
向部に空気軸受け部を有し前記空気軸受け部と前記記録
媒体の表面との間で動圧による空気潤滑によって浮揚力
を受け、情報記録再生用のヘッドを有する浮上型ヘッド
スライダと、前記浮上型ヘッドスライダを固定して前記
浮上型ヘッドスライダを前記記録媒体の前記表面の方向
に押圧するためのサスペンションとからなるヘッドジン
バルアセンブリを備える情報記録再生装置において、前
記空気軸受け部は、前記浮上型ヘッドスライダの空気流
入端側に配置された空気流入端側の正圧発生面と、前記
浮上型ヘッドスライダの空気排出端側に配置され、前記
空気軸受け部の中央位置と前記中央位置の両側位置にそ
れぞれ配置された空気排出端側の正圧発生面と、を有
し、前記ヘッドは、前記中央位置の前記空気排出端側の
正圧発生面に含有されており、前記中央位置の前記空気
排出端側の正圧発生面の前記空気排出端側における第1
端部と前記両側位置の前記空気排出端側の正圧発生面の
前記空気排出端側における第2端部との差をLsとし
て、前記差Lsは前記第1端部が前記第2端部に比べて
前記空気排出端方向に延びる方向を正とし、前記浮上型
ヘッドスライダの幅をWとし、前記両側位置の前記空気
排出端側の正圧発生面の前記空気排出端から、前記浮上
型ヘッドスライダの前記空気流入端から前記空気排出端
に沿った方向の前記浮上型ヘッドスライダの中心線まで
の距離をWsとして、使用上限温度における前記浮上型
ヘッドスライダのキャンバーをCm、そして前記浮上型
ヘッドスライダの前記空気軸受け部が前記記録媒体の前
記表面に対して浮上する角度である最小浮上ピッチ角を
Pとしたときに、Ls・sin(P)+Ws/(W/
2)・Cm≧0であり、前記浮上型ヘッドスライダの単
位温度あたりのクラウンの熱変形量をdCrとし、前記
浮上型ヘッドスライダの単位温度あたりのキャンバーの
熱変形量をdCmとし、単位クラウン変化量あたりの前
記ヘッドのヘッドギャップ浮上量の変化量をdFHcr
とし、単位キャンバー変化量あたりの前記ヘッドギャッ
プ浮上量の変化量をdFHcmとしたとき、dCr×d
FHcrと、−1×dCm×dFHcmと、がほぼ等し
いことを特徴とする情報記録再生装置である。
【0018】請求項3の発明では、Ls・sin(P)
+Ws/(W/2)・Cm≧0を成立させることによ
り、浮上型ヘッドスライダのクラウンの増減により、ス
ライダの浮上量の変化への依存性を相殺するために、ス
ライダのキャンバーが負方向に変化した時にスライダの
最小浮上量minFHが増大するようにして、スライダ
の浮上量への依存性を持たせるようにしている。つまり
キャンバーが温度補償範囲内で最大限負方向に変形して
も、常に正圧発生面内に最小浮上量minFH1があれ
ば、キャンバーが負方向に変化すると、最小浮上量mi
nFHは必ず上がることになる。そして、請求項3の発
明では、dCr×dFHcrと、−1×dCm×dFH
cmがほぼ等しくする。温度によるクラウンとキャンバ
ーの変形をスライダの浮上量に変換した時に相殺される
ようにするのである。
【0019】請求項4の発明は、請求項3に記載の情報
記録再生装置において、前記空気軸受け部の前記空気流
入端側の正圧発生面と前記空気排出端側の正圧発生面
は、前記対向部側に形成されて正圧を発生する第1空気
潤滑面を構成し、前記空気軸受け部は、さらに前記第1
空気潤滑面よりも深い位置に形成されている第2空気潤
滑面と、前記第2空気潤滑面よりも深い位置に形成され
ている第3空気潤滑面と、を有する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0021】図1は、本発明のヘッドジンバルアセンブ
リ(HGA)を有する情報記録再生装置の好ましい実施
の形態を示している。図1に示す情報記録再生装置は、
一例としてハードディスクドライブ装置(HDD)であ
り、このハードディスクドライブ装置10は、磁気記録
再生装置の一種であり、筐体1の中に磁気ディスク2が
収容されている。磁気ディスク2は、いわゆるハードデ
ィスク(HD)と呼ばれている。この磁気ディスク2
は、スピンドルモータ3によって、角速度一定で回転駆
動される。
【0022】アーム4の一端にはボイスコイル5が取り
付けられている。アーム4の一端には、サスペンション
7が取り付けられている。このサスペンション7の先端
には浮上型ヘッドスライダ(以下スライダという)6が
取り付けられている。ボイスコイル5は、マグネット1
0とマグネット12により挟まれた位置に配置されてお
り、ボイスコイル5とマグネット10,12はボイスコ
イルモータを構成している。ボイスコイル5に流れる電
流が、マグネット10,12の磁界から力を受けて軸1
4を中心にアーム4が回動する。これにより、スライダ
6に取り付けられた図2に示す磁気ヘッド20が磁気デ
ィスク2の表面(情報記録面)11に対して、半径方
向、すなわちシーク方向に動作して、磁気ディスク2の
表面11の所定のトラックに対して磁気ヘッド20が情
報を磁気的に記録をしたり、あるいは磁気ディスク2に
記録されている情報を磁気的に再生するようになってい
る。
【0023】図2はスライダをサスペンションおよび磁
気ディスクの一例を示している。図2に示すスライダ6
は、たとえばほぼ直方体形状であり、スライダ6は対向
部30と表面部32を有している。対向部30は、磁気
ディスク2の表面11に対向している部分である。この
磁気ディスク2は、記録媒体の一種である。磁気ヘッド
20はヘッドの一種である。表面部32は、たとえば図
の例ではジンバル33を用いて、サスペンション7の先
端部に取り付けられている。サスペンション7は、ピボ
ット34を用いてスライダ6の表面部32をサポートし
ている。サスペンション7の他端部はアーム4に固定さ
れている。スライダ6は、空気流入端40と空気排出端
41を有している。空気流入端40は、空気流入部ある
いは空気導入部等とも呼び、空気排出端41は空気排出
部等とも呼ぶ。
【0024】図3は、本発明のヘッドジンバルアセンブ
リの好ましい実施の形態を示している。ヘッドジンバル
アセンブリ300は、スライダ6とサスペンション31
0を有している。スライダ6は、サスペンション310
のジンバル313に対して接着剤によって接着されてい
る。スライダ6の磁気ヘッド20とサスペンション31
0の配線310を電気的に接続するために、スライダ6
とジンバル313は複数の金ボール330によりボンデ
ィングされている。またこの金ボール330をコートす
る目的で、UV樹脂(紫外線硬化樹脂)335が付加さ
れていることもある。
【0025】図5は、スライダ6のクラウンCNとキャ
ンバーCmの定義を示している。スライダ6の空気軸受
け部50は、図5(C)のクラウンCNと図5(B)の
キャンバーCmを有しており、凸型になった同一曲面上
にこの空気軸受け部50が存在している。ここで、スラ
イダ6の長手方向であるX方向の凸をクラウンCNと呼
び、より凸が大きくなる方向を正とし、小さくなるある
いは凹となる方向を負とする。またスライダ6の幅方向
であるY方向の凸をキャンバーCmと呼び、スライダ6
の幅方向であるY方向において、より凸が大きくなる方
向を正とし、小さくなるあるいは凹になる方向を負と定
義する。
【0026】ヘッドジンバルアセンブリ300を加熱お
よび冷却すると、上述したように、スライダ6のクラウ
ンとキャンバーが変化する。本発明者がヘッドジンバル
アセンブリ300を用いて実験したところ、図6に示す
ような結果が得られた。
【0027】図6(A)は、温度によるクラウン変化を
示しており、図6(B)は温度によるキャンバー変化を
示している。図6(A)では縦軸がクラウン変化量であ
り、横軸は温度である。図6(B)の縦軸はキャンバー
変化量であり、横軸は温度である。図6に示す実験結果
から、以下の事柄が確認できた。(1)高温になると、
図6(A)と図6(B)に示すように、図5(C)のク
ラウンCNと、図5(B)のキャンバーCmは、共に負
方向に変形する。(2)金ボールがある場合には金ボー
ルがない場合と異なり、図6(A)と図6(B)に示す
ように、クラウンCNとキャンバーCmは、温度に対し
てほぼ一次関数的に変形する。ところで、一般的にスラ
イダでは、クラウンが減少するとほぼ一次関数的にスラ
イダの浮上量が上がることがすでに知られている。これ
はクラウンが空気軸受け部における正圧発生機構部分の
役割となっているためである。
【0028】図8は、本発明の実施の形態のスライダの
クラウンの変化とキャンバー変化が、スライダの浮上量
に与える影響を示す計算結果である。図8(A)は、本
発明の実施の形態のスライダのクラウン変化量とスライ
ダの浮上変化量の関係を示し、図8(B)は、本発明の
実施の形態のスライダのキャンバー変化量とスライダの
浮上変化量の関係を示している。図8(A)においては
クラウン変化量と浮上変化量の関係では、直線L10は
正の傾きを示しているが、図8(B)においてキャンバ
ー変化量と浮上変化量の関係では、直線L11は負の傾
きを示している。このことから、本発明では、温度変化
に起因するクラウン変化量の増減によるスライダの浮上
量の変化を相殺するような浮上量依存性を、キャンバー
増減に付加することで、スライダの最小浮上量minF
Hの値の変化に実質的な影響をなくすことを目的として
いる。キャンバーが減少することで、つまり、キャンバ
ーの減少によりスライダの浮上量を上げてかつそのスラ
イダの浮上量が、クラウン減少によるスライダの浮上量
の減少と同等にすることにより、スライダの最小浮上量
minFHに対する実質的な影響をなくし、ほぼ最小浮
上量を常に一定にすることができるのである。
【0029】図5(D)は、ヘッドジンバルアセンブリ
300のスライダ6と磁気ディスク2の位置関係を示し
ている。スライダ6の空気排出端41側の端部13Fと
磁気ディスク2の表面11の隙間は、スライダ6の最小
浮上量minFHである。また磁気ヘッド20の磁気ギ
ャップ20Gと表面11の間隔は、ギャップ浮上量GF
Hである。そしてスライダ6の空気軸受け部50と表面
11の間で形成される角度は、最小浮上ピッチ角Pであ
る。
【0030】図4は、スライダ6の空気軸受け部50の
形状例を示している。このスライダ6の空気軸受け部5
0は、空気潤滑面形成部とも呼んでおり、空気軸受け部
50はたとえば物理的なドライエッチングにより形成す
る。後で説明する別の実施の形態の空気軸受け部の形状
を形成する場合においても同様にドライエッチングによ
り作ることができる。
【0031】スライダ6の対向部30側に形成された空
気軸受け部50と、図5(D)に示す磁気ディスク2の
表面11との間には、動圧による空気潤滑が生じ、スラ
イダ6は表面11に対して浮揚力を受けて、スライダ6
は磁気ヘッド20と表面11の間に上述したような最小
浮上量minFHを確保するようになっている。空気潤
滑作用を起こすための空気軸受け部50には、空気流入
端40と空気排出端41にかけて、第1空気潤滑面6
1、第2空気潤滑面62および第3空気潤滑面63が形
成されている。
【0032】第1空気潤滑面61は、スライダが浮上す
る際の正圧を発生する正圧発生部分である。この第1空
気潤滑面61は、空気流入端40(リーディングともい
う)側の正圧発生面61A、空気排出端41側の中央の
正圧発生面61C、第1サイド部71側の正圧発生面6
1Dおよび第2サイド部72側の正圧発生面61Bの合
計4つの正圧発生面を有している。正圧発生面61D,
61Bは、空気排出端41(トレーリング)側の正圧発
生面である。中央の正圧発生面61Cは、その後端部に
磁気ヘッド20を含有している。この中央の正圧発生面
61Cは、2つの正圧発生面61B,61Dの中央に位
置しており、スライダ6の中心線CLに沿って形成され
ている。この中心線CLは、空気流入端40から空気排
出端41にむけてスライダの中心を通るX方向に沿った
線である。空気流入端40側の正圧発生面61Aは、ほ
ぼ扇形状の大きなものであり、幅方向であるY方向に沿
ってほぼ全面に形成されている。
【0033】第2空気潤滑面62は、第1空気潤滑面6
1A,61D,61Bに対して第1段差部203を経て
表面部32側にやや深く形成されている。この第2空気
潤滑面62は、浅溝ともいいあるいはステップとも呼
ぶ。第3空気潤滑面63は、深溝とも呼んでおり、第2
空気潤滑面62に比べてさらに第2段差部82を経て深
く形成されている。第3空気潤滑面63は、正圧発生面
61Aの付近に負圧発生部130を有しており、この負
圧発生部130は、スライダ6が浮遊している時に負圧
を発生する。
【0034】(1)正圧発生面61B,61Dが本発明
に特徴的な正圧発生面であり、以下に記述する作用を担
う。クラウン変化の浮上への依存を相殺するために、本
発明のスライダではキャンバーが負方向に変化したとき
に図5(D)のギャップ浮上量GAPFHおよび最小浮
上量minFHが増大するように浮上への依存性を持た
せるようにした。図7(A)に比べて図7(B)に示す
ようにキャンバー減(キャンバーが小さく)となると、
左右の正圧発生面61B,61Dが相対的に磁気ディス
ク2の表面11に近づき、正圧発生面61Cは表面11
から遠のく(正圧発生面61Cに関してはキャンバー減
となると浮上が上がることを意味する)現象を使用す
る。ここでは、図7(B)のようにキャンバーが温度補
償範囲内で最大限負方向に変形しても常に正圧発生面6
1C内に最小浮上量minFHの位置があれば、キャン
バーが負方向に変化すると、最小浮上量minFHは必
ず上がることになる。
【0035】正圧発生面61C内に常に最小浮上量mi
nFHの位置を持たせるためには、図4(B)に示すよ
うな定義の値を採用する。図4に示すように、中央の正
圧発生面61Cのトレーリング端13Fと左右の正圧発
生面61B,61Dのうちより後方に位置するトレーリ
ング端13Eとの差を、Ls(中央トレーリング側正圧
発生面端部13Fの方が左右の正圧発生面の端部13E
に比べてより後方まで伸びる方向を正とする)とし、Y
方向のスライダ幅をWとし、両サイドトレーリング側の
正圧発生面61B,61Dの後端からスライダの中心線
CLまでの距離をWsとし、使用上限温度におけるキャ
ンバーをCmとし、浮上領域におけるスライダの最小浮
上ピッチ角をPとしたとき Ls・sin(P)+Ws/(W/2)・Cm≧0・・・式(1) となるようにすると、幾何的に、全温度範囲において正
圧発生面61Cのトレーリング端13Fが、最小浮上量
minFHを持つこととなり、本発明に適用可能とな
る。
【0036】図4の実施の形態のスライダ6の寸法例
は、たとえば Ls=6e-6(m) W=0.5e-3(m) Ws=0.416e-3(m) Cm=5.3e-9(m) P=130(μrad) であり、Ls・sin(P)+Ws/(W/2)・Cm
≧0・・・式(1)が成立している。以上の設計手法に
より、キャンバー減となるときに最小浮上量minF
H、ギャップ浮上量GAPFHを増加させることが可能
となる。スライダ6の浮上特性をシミュレーションした
結果、図8(B)に示したように、キャンバー減となる
と、確かに一次関数的にスライダの浮上量が上がること
が確認できた。Ls・sin(P)+Ws/(W/2)
・Cm≧0を成立させることにより、浮上型ヘッドスラ
イダのクラウンの増減により、スライダの浮上量の変化
への依存性を相殺するために、スライダのキャンバーが
負方向に変化した時にスライダの最小浮上量minFH
が増大するようにして、スライダの浮上量への依存性を
持たせるようにしている。つまりキャンバーが温度補償
範囲内で最大限負方向に変形しても、常に正圧発生面内
に最小浮上量minFH1があれば、キャンバーが負方
向に変化すると、最小浮上量minFHは必ず上がるこ
とになる。
【0037】(2)次に、温度によるクラウンの変形と
キャンバーの変形を浮上量に変換したときに相殺される
ように、以下の手法をとる。まず、図3のヘッドジンバ
ルアセンブリ300への温度印加実験によって、単位温
度あたりのクラウンの熱変形量dCrと、単位温度あた
りのキャンバーの熱変形量dCmをもとめる。次に、単
位クラウン変化量あたりの浮上変化量をdFHcrと
し、単位キャンバー変化量あたりの浮上変化量をdFH
cmとしたとき、dCr×dFHcr・・・式(2)
と、−1×dCm×dFHcm・・・式(3)とが、ほ
ぼ等しくなるような浮上変化量dFHcrと浮上変化量
dFHcmをシミュレーション設計する。現実的には浮
上変化量dFHcrにあわせこむように浮上変化量dF
Hcmを設計した方が容易であり好ましい。具体的に
は、正圧発生面61B,61Dの幅または長さを調整す
ることで、単位キャンバー変化量あたりの浮上変化量d
FHcmを最適化することが可能である。
【0038】本発明の実施の形態のヘッドジンバルアセ
ンブリでは、数値としてはたとえば dCr=0.0713nm/deg dFHcr=0.23 dCm=0.0782nm/deg dFHcm=0.20 であり dCr×dFHcr=0.0164・・・式(2)と、
−1×dCm×dFHcm=0.0156・・・式
(3)はほぼ等しくすることができ、たとえば70℃に
おける浮上変化量0.03nmであり、−5℃における
浮上変化量0.012nmであり、浮上変化を無視でき
るレベルとすることができた。このように、dCr×d
FHcrと、−1×dCm×dFHcmはほぼ等しくす
る。温度によるクラウンの変形とキャンバーの変形をス
ライダの浮上量に変換した時に相殺されるようにするの
である。ここで、図4(B)に示すように、ギャップ浮
上量の位置と、最小浮上量minFHの位置は中央の正
圧発生面61Cの後端13Fに近接しているので、上記
浮上変化量は、GAPFHとminFHの両者に当ては
めることができる。
【0039】図9は、本発明のヘッドジンバルアセンブ
リに用いられるスライダの別の実施の形態を示してい
る。図9の実施の形態のスライダ6が図4の実施の形態
のスライダ6と異なるのは、第1空気潤滑面61の空気
流入端40側の正圧発生面61Aが中心線CLを中心と
して2つに分割されていることである。図9のスライダ
6のその他の部分については、図4のスライダ6の対応
する部分とほぼ同じであるのでその説明を用いる。
【0040】ところで上述したヘッドジンバルアセンブ
リは、図1に示すハードディスクドライブ装置10に適
用されている。このハードディスクドライブ装置10
は、いわゆる固定ハードディスクドライブ装置と呼ばれ
ていて、磁気ディスク2を着脱可能に取り換えることが
できない。これに対して、図10に示すのは、いわゆる
リムーバブルハードディスクドライブ装置10Aを示し
ている。このリムーバブルハードディスクドライブ装置
10Aは、筐体1Aの中にモータ3とアーム4およびボ
イスコイルモータ5Aが収容されている。磁気ディスク
(たとえばハードディスク)2Aは、ケース2Bに収容
されている。このケース2Bは、筐体1Aの中に着脱可
能に取り付けることができる。筐体1Aの中に取り付け
られた磁気ディスク2Aは、スピンドルモータ3により
連続回転することができる。アーム4やスライダ6およ
びボイスコイルモータ5Aの構造は、図1に示すものと
同様な構造であるのでその説明を用いることにする。
【0041】リムーバブルハードディスクドライブ装置
10Aは、特に小型の電子機器、たとえばノート型のパ
ーソナルコンピュータやPDA(携帯情報端末)等に対
して内蔵もしくは装着されている。磁気ディスク2Aの
ケース2Bは、筐体1Aに対して着脱可能に交換するこ
とができるというメリットがある。このようなリムーバ
ブルハードディスクドライブ装置10Aに対しても、上
述した浮上型ヘッドスライダが適用できる。また本発明
の情報記録再生装置は、ハードディスクドライブ装置に
限らず、光磁気ディスクに記録再生する情報記録再生装
置(たとえばミニディスク(MD)やMagneto
Optical Disk(MO))をも含むものであ
る。また本発明のヘッドジンバルアセンブリは、光記録
再生ディスクの記録再生をするためのヘッドを搭載して
いてもよい。このヘッドジンバルアセンブリを有する情
報記録再生装置は、光記録再生ディスク装置ともいう。
このスライダのヘッドは、たとえば光をディスクに照射
したり、その戻り光を通すための対物レンズ等を有す
る。
【0042】なお、上述したスライダ6のサイズとして
は、たとえば図4と図9に示すスライダにおいては、た
とえば図4に示すように長さL×幅W×厚みH=1.2
5mm×1.0mm×0.3mm以下である。本発明の
ヘッドジンバルアセンブリは、たとえば情報処理装置用
の大容量の情報記録再生装置に用いることができ、記録
媒体としては磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディス
ク等の回転円板型のものを採用できる。
【0043】本発明では、スライダ及び該スライダが取
り付けられたヘッドジンバルアセンブリにおいて、クラ
ウン変化による浮上変化と、キャンバー変化による浮上
変化量を異符号、かつ絶対値が近くなるように設定し、
温度変化によるクラウン、キャンバーの変化による浮上
変化量が相殺されるようにしている。
【0044】本発明は、温度変化に起因するクラウン増
減による浮上量の変化を相殺するような浮上量依存性を
キャンバー増減に付加する(キャンバー減で浮上があが
り、かつその量がクラウン減による浮上減量と同等)こ
とで、スライダの浮上量に実用的な影響を無くす。
【0045】本発明によれば、ヘッドジンバルアセンブ
リ上のスライダのクラウン、キャンバーが熱により変形
しても、スライダの空気軸受けのクラウンとキャンバー
依存性で相殺できるという理由で、次のメリットがあ
る。 (1)温度変化によっても浮上量の変化を少なくするこ
とができる。上述の(1)によって (2)高温でスライダの浮上低下によるヘッドクラッシ
ュの可能性、低温では浮上増による磁気ギャップ増によ
りRW(書き換え時)エラーレートの増加が抑制され
る。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ヘッドジンバルアセンブリ上のスライダのクラウンの変
化による浮上変化と、キャンバー変化による浮上変化量
を、異符号かつ絶対値が近くなるように設定して、温度
変化によるクラウンとキャンバーの変化によるスライダ
の浮上量の変化量を相殺することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報記録再生装置の実施の形態を示す
斜視図。
【図2】図1の装置におけるヘッドジンバルアセンブリ
と磁気ディスクを示す図。
【図3】ヘッドジンバルアセンブリをより詳しく示す斜
視図。
【図4】ヘッドジンバルアセンブリのスライダの形状例
を示す図。
【図5】スライダのクラウンとキャンバーおよび最小浮
上量等を示す図。
【図6】温度によるクラウン変化およびキャンバー変化
を示す図。
【図7】キャンバーと正圧発生面の浮上量の関係を示す
図。
【図8】本発明の実施の形態のスライダのクラウン変化
量と浮上変化量の関係およびスライダのキャンバー変化
量と浮上変化量の関係を示す図。
【図9】本発明のスライダの別の実施の形態を示す図。
【図10】本発明の情報記録再生装置の別の実施の形態
を示す斜視図。
【図11】一般的なスライダと磁気ディスクを示す図。
【図12】一般的な従来のスライダを示す斜視図。
【図13】図12の一般的なスライダの平面図。
【図14】一般的なヘッドジンバルアセンブリを示す斜
視図。
【図15】一般的なスライダのクラウンとキャンバーを
示す図。
【符号の説明】
2・・・磁気ディスク(記録媒体の一種)、6・・・ス
ライダ、10・・・ハードディスクドライブ装置(情報
記録再生装置の一種)、50・・・空気軸受け部、61
・・・第1空気潤滑面、61A・・・空気流入端側の正
圧発生面、61C・・・空気排出端側の中央の正圧発生
面、61B,61D・・・空気排出端側であってサイド
に位置された正圧発生面、62・・・第2空気潤滑面、
63・・・第3空気潤滑面、300・・・ヘッドジンバ
ルアセンブリ、CN・・・クラウン、Cm・・・キャン
バー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福元 康司 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 河副 一重 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 間宮 敏夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5D042 NA02 PA01 PA05 QA02 QA03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体と対向する対向部に空気軸受け
    部を有し前記空気軸受け部と前記記録媒体の表面との間
    で動圧による空気潤滑によって浮揚力を受け、情報記録
    再生用のヘッドを有する浮上型ヘッドスライダと、前記
    浮上型ヘッドスライダを固定して前記浮上型ヘッドスラ
    イダを前記記録媒体の前記表面の方向に押圧するための
    サスペンションとからなるヘッドジンバルアセンブリに
    おいて、 前記空気軸受け部は、 前記浮上型ヘッドスライダの空気流入端側に配置された
    空気流入端側の正圧発生面と、前記浮上型ヘッドスライ
    ダの空気排出端側に配置され、前記空気軸受け部の中央
    位置と前記中央位置の両側位置にそれぞれ配置された空
    気排出端側の正圧発生面と、を有し、前記ヘッドは、前
    記中央位置の前記空気排出端側の正圧発生面に含有され
    ており、 前記中央位置の前記空気排出端側の正圧発生面の前記空
    気排出端側における第1端部と前記両側位置の前記空気
    排出端側の正圧発生面の前記空気排出端側における第2
    端部との差をLsとして、前記差Lsは前記第1端部が
    前記第2端部に比べて前記空気排出端方向に延びる方向
    を正とし、 前記浮上型ヘッドスライダの幅をWとし、 前記両側位置の前記空気排出端側の正圧発生面の前記空
    気排出端から、前記浮上型ヘッドスライダの前記空気流
    入端から前記空気排出端に沿った方向の前記浮上型ヘッ
    ドスライダの中心線までの距離をWsとして、 使用上限温度における前記浮上型ヘッドスライダのキャ
    ンバーをCm、そして前記浮上型ヘッドスライダの前記
    空気軸受け部が前記記録媒体の前記表面に対して浮上す
    る角度である最小浮上ピッチ角をPとしたときに、 Ls・sin(P)+Ws/(W/2)・Cm≧0 であり、 前記浮上型ヘッドスライダの単位温度あたりのクラウン
    の熱変形量をdCrとし、 前記浮上型ヘッドスライダの単位温度あたりのキャンバ
    ーの熱変形量をdCmとし、 単位クラウン変化量あたりの前記ヘッドのヘッドギャッ
    プ浮上量の変化量をdFHcrとし、 単位キャンバー変化量あたりの前記ヘッドギャップ浮上
    量の変化量をdFHcmとしたとき、 dCr×dFHcrと、−1×dCm×dFHcmと、 がほぼ等しいことを特徴とするヘッドジンバルアセンブ
    リ。
  2. 【請求項2】 前記空気軸受け部の前記空気流入端側の
    正圧発生面と前記空気排出端側の正圧発生面は、前記対
    向部側に形成されて正圧を発生する第1空気潤滑面を構
    成し、前記空気軸受け部は、さらに前記第1空気潤滑面
    よりも深い位置に形成されている第2空気潤滑面と、前
    記第2空気潤滑面よりも深い位置に形成されている第3
    空気潤滑面と、を有する請求項1に記載のヘッドジンバ
    ルアセンブリ。
  3. 【請求項3】 記録媒体と対向する対向部に空気軸受け
    部を有し前記空気軸受け部と前記記録媒体の表面との間
    で動圧による空気潤滑によって浮揚力を受け、情報記録
    再生用のヘッドを有する浮上型ヘッドスライダと、前記
    浮上型ヘッドスライダを固定して前記浮上型ヘッドスラ
    イダを前記記録媒体の前記表面の方向に押圧するための
    サスペンションとからなるヘッドジンバルアセンブリを
    備える情報記録再生装置において、 前記空気軸受け部は、 前記浮上型ヘッドスライダの空気流入端側に配置された
    空気流入端側の正圧発生面と、前記浮上型ヘッドスライ
    ダの空気排出端側に配置され、前記空気軸受け部の中央
    位置と前記中央位置の両側位置にそれぞれ配置された空
    気排出端側の正圧発生面と、を有し、前記ヘッドは、前
    記中央位置の前記空気排出端側の正圧発生面に含有され
    ており、 前記中央位置の前記空気排出端側の正圧発生面の前記空
    気排出端側における第1端部と前記両側位置の前記空気
    排出端側の正圧発生面の前記空気排出端側における第2
    端部との差をLsとして、前記差Lsは前記第1端部が
    前記第2端部に比べて前記空気排出端方向に延びる方向
    を正とし、 前記浮上型ヘッドスライダの幅をWとし、 前記両側位置の前記空気排出端側の正圧発生面の前記空
    気排出端から、前記浮上型ヘッドスライダの前記空気流
    入端から前記空気排出端に沿った方向の前記浮上型ヘッ
    ドスライダの中心線までの距離をWsとして、 使用上限温度における前記浮上型ヘッドスライダのキャ
    ンバーをCm、そして前記浮上型ヘッドスライダの前記
    空気軸受け部が前記記録媒体の前記表面に対して浮上す
    る角度である最小浮上ピッチ角をPとしたときに、 Ls・sin(P)+Ws/(W/2)・Cm≧0 であり、 前記浮上型ヘッドスライダの単位温度あたりのクラウン
    の熱変形量をdCrとし、 前記浮上型ヘッドスライダの単位温度あたりのキャンバ
    ーの熱変形量をdCmとし、 単位クラウン変化量あたりの前記ヘッドのヘッドギャッ
    プ浮上量の変化量をdFHcrとし、 単位キャンバー変化量あたりの前記ヘッドギャップ浮上
    量の変化量をdFHcmとしたとき、 dCr×dFHcrと、−1×dCm×dFHcmと、 がほぼ等しいことを特徴とする情報記録再生装置。
  4. 【請求項4】 前記空気軸受け部の前記空気流入端側の
    正圧発生面と前記空気排出端側の正圧発生面は、前記対
    向部側に形成されて正圧を発生する第1空気潤滑面を構
    成し、前記空気軸受け部は、さらに前記第1空気潤滑面
    よりも深い位置に形成されている第2空気潤滑面と、前
    記第2空気潤滑面よりも深い位置に形成されている第3
    空気潤滑面と、を有する請求項3に記載の情報記録再生
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7359155B2 (en) 2004-03-29 2008-04-15 Kabushiki Kaisha Toshiba Slider, head assembly and disk apparatus
US7463452B2 (en) 2004-03-29 2008-12-09 Kabushiki Kaisha Toshiba Flying head slider and magnetic disk apparatus, having a pair of side pads with each side pad having plural surfaces spaced at different depths

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7359155B2 (en) 2004-03-29 2008-04-15 Kabushiki Kaisha Toshiba Slider, head assembly and disk apparatus
CN100392726C (zh) * 2004-03-29 2008-06-04 株式会社东芝 浮动块,头组件和盘装置
US7463452B2 (en) 2004-03-29 2008-12-09 Kabushiki Kaisha Toshiba Flying head slider and magnetic disk apparatus, having a pair of side pads with each side pad having plural surfaces spaced at different depths

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