JP2006004539A - スライダ及び回転円板形記憶装置 - Google Patents

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太一 中村
Akihiro Sera
彰浩 世良
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Kazutaka Okasaka
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Abstract

【課題】フェムト・スライダのような小型スライダであっても、安定した運動性能を発揮させる。
【解決手段】スライダ43の空気軸受面ABSが、リーディング・エッジ側からトレイリング・エッジ側に延びた第1のパッド構成部436と、第1のパッド構成部の両側に配置され、リーディング・エッジ側からトレイリング・エッジ側に延びた第2のパッド構成部437及び第3のパッド構成部438と、第1のパッド構成部、第2のパッド構成部及び第3のパッド構成部をリーディング・エッジ側で連絡する連絡パッド439と、第1のパッド構成部、第2のパッド構成部、及び連絡パッドで形成した第1の負圧部442と、第1のパッド構成部、第3のパッド構成部、及び連絡パッドで形成した第2の負圧部443と、連絡パッドのリーディング・エッジ側に設けた空気捕獲部441とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、回転円板形記憶装置に使用するスライダに関し、さらに詳細には、小型化しても安定した運動性能を発揮するスライダに関する。
磁気ディスク装置、光磁気ディスク装置等の回転円板形記憶装置においては、ヘッドを搭載したスライダが回転するディスクの表面上を浮上しながら移動する。以下磁気ディスク装置を例にして説明すると、スライダはフレキシャというバネ構造体で支持され、フレキシャはロード・ビームという支持構造体に取り付けられる。スライダ、フレキシャ、及びロード・ビームからなる組立体をヘッド・ジンバル・アセンブリ(以後これをHGAという。)という。HGAはボイス・コイル・モータの駆動力でピボット動作をするアクチュエータに取り付けられる。
スライダは磁気ディスクの記録面に対して対向する面に空気軸受面(Air Bearing Surface)を備えており、空気軸受面は浮上時に磁気ディスク表面に対して空気流入端が空気流出端に比べてわずかだけ持ち上がるように傾斜して磁気ディスク表面との間に楔状の空気の流路を形成する。磁気ディスクの回転により磁気ディスク表面に発生した空気流が楔状の流路に進入すると、空気の粘性が空気軸受面に対してスライダを磁気ディスク表面から持ち上げる方向の圧力(以後この圧力を正圧という。)を与える。
一方、ロード・ビームはフレキシャを介してスライダに磁気ディスク表面に押し付ける方向の力(以後この力を押付荷重という。)を与える。さらに空気軸受面には、空気流がスライダを磁気ディスクの表面に引き付ける方向の力(以後この力を負圧という。)を発生する構成を備えているものがある。この場合、正圧、負圧、及び押付荷重がバランスした位置及び飛行姿勢でスライダは磁気ディスクの表面から浮上し、磁気ディスク表面とヘッドの間隔を所定の範囲に維持している。負圧は正圧との相互作用により空気剛性を高める。空気剛性とは正圧と負圧がスライダに作用することにより、外部からの衝撃力又はロード・ビームやフレキシャを通じた何らかの力がスライダに加わっても、スライダの飛行姿勢が変化しにくい性質をいう。
回転する磁気ディスクのうねりやアクチュエータ・アームとの衝突等に起因する空気流の変動や、アクチュエータによるヘッドのシーク動作は、スライダの飛行姿勢を変化させる作用をする。また、ロード/アンロード方式を採用する磁気ディスク装置では、ランプから磁気ディスク表面にロードした直後のスライダの飛行姿勢が不安定になることがある。スライダの飛行姿勢が変化すると、空気軸受面が空気流から受ける圧力分布に変動をきたす。フレキシャは、スライダの飛行姿勢が、所定の基準飛行姿勢からピッチ方向及びロール方向又はいずれか一方に傾斜したときに、バネ作用によりその飛行姿勢をもとに戻す働きをして、ヘッドと磁気ディスク表面との距離を所定の範囲に維持する。スライダは飛行姿勢が変化したときフレキシャのバネ作用により、ヘッドの浮上高さを所定範囲に維持するようにロード・ビーム又はフレキシャに形成したディンプルを中心にして「ピボット運動」又は「ピッチ・アンド・ロール運動(pitch and roll motions)」(以後、「ジンバル運動(gimbaled motions)」という。)をする。なお、本明細書において、基準飛行姿勢とは、スライダが磁気ディスクから浮上した際の理想的な飛行姿勢のことを言う。
磁気ディスク装置では、HGA及び磁気ディスクをディスク・エンクロージャの中に組み立てた後、磁気ディスクが回転していない状態においてヘッドが所定の浮上高さになるようにHGAを位置付けたときに、磁気ディスク表面に対するスライダの理想的な姿勢を規定する値として、静的ピッチ角(Pitch Static Attitude)及び静的ロール角(Roll Static Attitude)が定められている。また、磁気ディスクが回転している状態における磁気ディスク表面に対するスライダの飛行姿勢を規定する値として、動的ピッチ角(Dynamic Pitch)及び動的ロール角(Dynamic Roll)が定められている。なお、ピッチ角とは迎え角のこと意味しスライダが空気流を受けて浮上する方向となる該スライダの長さ方向(ピッチ方向)と磁気ディスクの平面とがなす角をいい、ロール角とは、スライダの幅方向(ロール方向)と磁気ディスクの平面とがなす角をいう。
さらに、このスライダの静的ピッチ角及び静的ロール角には、それぞれ製品として許容される公差が規定されている。スライダの製造及び組み立てが静的ピッチ角公差及び静的ロール角公差の範囲の姿勢をとるように行われれば、磁気ディスク表面を浮上したときに、スライダが適切なジンバル運動を行ってヘッドと磁気ディスク表面との間隔を維持することができるようになっている。このスライダが磁気ディスク上を浮上するときの飛行姿勢は、空気軸受面が空気流から受ける圧力分布の影響を受ける。そのため、スライダが適切なジンバル運動で浮上するためには、その飛行中における空気軸受面の圧力分布が、基準飛行姿勢時における空気軸受面の圧力分布からあまり変動しないことが望ましい。
図9は、従来の2パッド式スライダ110の空気軸受面の形状を示す図である。空気軸受面は空気流入端であるリーディング・エッジ111と空気流出端であるトレイリング・エッジ113を有し、基準面127から突き出た二つのパッド115、117が形成されている。2つのパッド115、117は、リーディング・エッジ111側においてパッド119で連絡しており、パッド115、117、119で囲んだ基準面127の一部に負圧部129を形成している。空気軸受面のトレイリング・エッジ113側には、基準面127から突き出たパッド121が形成され、パッド121にはデータの読み取り及び書き込み又はそのいずれか一方を行うヘッド123が形成されている。なお、リーディング・エッジ111とパッド119との間にはステップ112が形成されている。また、パッド115及びパッド117の各トレイリング・エッジ113側には、それぞれサイド・レール116及びサイド・レール118が形成されている。さらに、パッド119の該パッド119側にはセンター・レール122が形成されている。
このような回転円板形記憶装置のスライダに関しては種々の提案がなされている。例えば、情報が記録されるディスクのトラックに沿って所定高さで浮上した状態で第1方向に飛行する胴体と、ディスクの表面に対応する胴体の底面に備えられる複数のレールと、胴体の底面の第1方向に配置され、スライダの先端部からの空気流入部分と胴体内側への流出部分を有する空気流入チャンネルと、空気流入チャンネルの空気排出側に備えた負圧空気潤滑ベアリングスライダが開示されている(例えば、特許文献1参照)。この負圧空気潤滑ベアリングスライダは、さらに空気流入チャンネルを中心として第1方向(ピッチ方向)に垂直の第2方向(ロール方向)に配置される一組の負圧空洞部を具備している。
また、移動する記録媒体表面に対向して配置される対向面に突出して形成され、記録媒体表面と対向面との間に流入する空気流から記録媒体表面の表面に対して浮上する圧力を受ける浮上面をもつレール部を備えたヘッドスライダが開示されている(例えば、特許文献2参照)。このヘッドスライダは、レール部の周縁部のうち、少なくとも空気流の流入方向に対向するすべての部分の輪郭形状が流入方向に対して凸状の曲線になっている。
また、基板の一端面にシールド層を、一端面に対して所要角度で傾斜する傾斜面を有して形成し、この傾斜面にMRヘッドとインダクティブ型ヘッドを形成し、この両ヘッドの磁気ギャップ面を基板の一端面と非平行とした構成の薄膜磁気ヘッドが開示されている(例えば、特許文献3参照)。
また、基板のABS面側の記録媒体と接触し易いコーナー部分を半径10μm以上の円弧面形状または面取り形状に形成した薄膜磁気ヘッドが開示されている(例えば、特許文献4参照)。
特開2002−32905号公報 特開2001−167417号公報 特開2002−150506号公報 特開2002−237020号公報
近年、記録密度の増大及び磁気ディスクの小型化に伴いスライダも小型化してきており、IDEMA(International Disk Drive Equipment and Materials Association)で定めるところのフェムト・スライダが実用化され始めている。フェムト・スライダは、外形が0.7mm×0.85mm×0.23mmの直方体で従来のピコ・スライダ(1.0mm×1.25mm×0.3mm)に対して一層外形が小さく空気軸受面の面積も小さくなっている。スライダの空気軸受面の面積が小さくなると負圧量が小さくなるので、磁気ディスク表面に対する追従性を低下させないために、正圧量やフレキシャのバネ定数を小さくして飛行姿勢のバランスを維持する必要がある。
バネ定数が小さいフレキシャではジンバル運動においてスライダの姿勢を修正する能力が低下する。また、スライダの空気軸受面は、基準飛行姿勢で最も安定した運動性能を発揮する圧力分布となるように形成されている。従って、飛行姿勢における空気軸受面の圧力分布が、基準飛行姿勢における圧力分布に比べて大きく変動しているとすれば、スライダが適正なジンバル運動をすることができなくなり、ヘッドによる読み書きの信頼度の低下やスライダと磁気ディスクの予想外の衝突等が発生する原因となる。HGAの製作精度及び磁気ディスクとの相対的な組立精度を向上させ、静的ピッチ角公差及び静的ロール角公差を一層厳しくして変位を小さくして、基準飛行姿勢に対する飛行姿勢の空気軸受面の圧力変動を軽減することも解決策としては考えられるが、これにはコスト的及び技術的な限界がある。よって、スライダの空気軸受面を、飛行姿勢における圧力分布の変動が基準飛行姿勢の場合に対して極力小さくなるように形成することはスライダの運動性能の向上にとって有効である。
図10は、図9に示したものと同じ形状の空気軸受面をフェムト・スライダに適用した2パッド型フェムト・スライダ110を、静的ピッチ角及び静的ロール角を最大公差まで変位させたときのそれぞれの飛行姿勢における空気軸受面の圧力分布を数学的なモデルでシミュレーションした結果を示す図である。図10(A)は、スライダ110が基準飛行姿勢にあるときの空気軸受面の圧力分布を示す図である。スライダ110が回転する磁気ディスクの上を浮上するとき空気流は矢印125の方向から空気軸受面と磁気ディスク表面とで形成する楔上の空気流路に流入する。図10(A)のスライダの飛行姿勢は、磁気ディスク表面とリーディング・エッジ111の間隔が、磁気ディスク表面とトレイリング・エッジ113との間隔より少し大きくなるように傾斜している。
図10(A)の飛行姿勢では、スライダ110は磁気ディスクの表面に対してわずかに正の静的ピッチ角を有しているが、磁気ディスクの表面に対する静的ロール角はほぼゼロである。図10(B)は、スライダ110の静的ロール角がプラス側公差のときの飛行姿勢における圧力分布を示す。このときスライダ110は、パッド117がパッド115よりも磁気ディスク表面に接近するように傾斜している。図10(C)は、スライダ110の静的ロール角がマイナス側公差のときの飛行姿勢における圧力分布を示す。このときスライダ110は、パッド115がパッド117よりも磁気ディスク表面に接近するように傾斜している。
図10(D)は、スライダ110の静的ピッチ角がマイナス側公差のときの飛行姿勢における圧力分布を示す。このときスライダ110は、リーディング・エッジ111がトレイリング・エッジ113よりも、図10(A)の基準飛行姿勢の場合に比べて、より磁気ディスク表面に接近するように傾斜している。図10(E)は、スライダ110の静的ピッチ角がプラス側公差のときの飛行姿勢における圧力分布を示す。このときスライダ110は、トレイリング・エッジ113がリーディング・エッジ111よりも、図10(A)の基準飛行姿勢の場合に比べて、より磁気ディスク表面に接近するように傾斜している。
図10(A)において、符号Pで示した位置はスライダ110の2つのパッド115、117に生じる正圧の圧力中心になっている位置であり、符号Nで示した位置はスライダ110を磁気ディスク面に引き付けようとする負圧の圧力中心になっている位置である。符号P及び符号Nは、他の図においても同様の意味で使用する。図10(A)、(D)、(E)を比較すると、図10(E)が示すようにスライダ110をプラス方向の静的ピッチ角を最大公差まで傾斜させたとき、パッド117上の正圧の圧力中心Pがトレイリング・エッジ113側に移動しており、飛行姿勢が変化する原因になると考えられる。図10(A)、(B)、(D)を比較すると、スライダ110がロール方向に傾斜したときは、パッド115上のPの位置とパッド117上のPの位置はスライダ110に捩れを生じさせるような分布になっており、ピッチ方向の傾斜に比べて一層スライダの飛行姿勢に変化を与えるものと考えられる。
飛行姿勢が変化するとスライダ110が予想外に磁気ディスクに接触したり、ヘッドの浮上高さの変化により磁気ディスクの記録面とヘッドとの間での磁気的な相互作用ができなくなり読み書きの信頼性が低下したりする。特にフェムト・スライダのような小型のスライダでは、バネ定数が小さいためフレキシャが十分に姿勢を修正することができないため、圧力分布の変動の影響は一層大きくなる。なお、磁気ディスクの記録面とヘッドとの間での磁気的な相互作用とは、データの読み取りやデータの重ね書きのことをいう。
なお、特許文献1に開示された負圧空気潤滑ベアリングスライダでは、ロール方向に分配された一組の負圧空洞部によって静的ロール角公差による動的ロール角の変動を抑制することができるので、浮上安定性をある程度向上させることはできる。しかし、空気流入側に形成される正圧を発生させるためのレールを、スライダの先端部からの空気流入部分と胴体内側への流出部分を有する空気流入チャンネルで分断しているので、負圧発生量が減少しスライダの中央部での正圧が激減することになる。したがって、空気流入量の少ないフェムト・スライダに用いた場合には静的ピッチ角公差による動的ピッチ角の変動を抑制しにくくなる。
そこで本発明の目的は、静的ピッチ角公差による動的ピッチ角と静的ロール角公差による動的ロール角の変動を抑制し、安定した運動性能を発揮する空気軸受面の構造を備えたスライダを提供することにある。さらに本発明の目的は、フェムト・スライダのような小型スライダであっても、安定した運動性能を発揮する空気軸受面の構造を備えたスライダを提供することにある。さらに本発明の目的は、そのような特徴を備えたスライダを有する回転円板形記憶装置を提供することにある。
本発明の原理は、第1に空気軸受面に設ける正圧発生用のパッドをリーディング・エッジ側に集中させて、スライダの静的ピッチ角公差による動的ピッチ角の変動を抑制しパッドにおける圧力分布の変動を抑える点にある。第2に負圧部をリーディング・エッジ側においてロール方向へ分散化させて、ロールに対する空気剛性を強化する点にある。第3に、パッドのリーディング・エッジ側に空気捕獲部を設けリーディング・エッジ側の正圧を増大して小型スライダに不足しがちなリーディング・エッジ側の正圧を補う点にある。
本発明の第1の態様は、回転円板形記憶装置に使用するスライダであって、前記スライダの空気軸受面が、リーディング・エッジ側からトレイリング・エッジ側に延びた第1のパッド構成部と、前記第1のパッド構成部の両側に配置され、前記リーディング・エッジ側から前記トレイリング・エッジ側に延びた第2のパッド構成部及び第3のパッド構成部と、前記第1のパッド構成部、前記第2のパッド構成部及び前記第3のパッド構成部を前記リーディング・エッジ側で連絡する連絡パッドと、前記第1のパッド構成部、前記第2のパッド構成部、及び前記連絡パッドで形成した第1の負圧部と、前記第1のパッド構成部、前記第3のパッド構成部、及び前記連絡パッドで形成した第2の負圧部と、前記連絡パッドのリーディング・エッジ側に設けた空気捕獲部とを有するスライダを提供する。
本発明の空気軸受面は、リーディング・エッジ側に集中された第1のパッド構成部と第2のパッド構成部と第3のパッド構成部とを含んで構成している。空気軸受面の面積が同じ従来のスライダと比較したときに、同程度の正圧を発生させるためにパッドをリーディング・エッジ側に集中させて該パッドの空気流の流路方向となる長さを短くしたので、パッドの各エリアにおける圧力分布の変動を抑えることができる。したがって、従来のスライダに比べて全体として正圧が低下することはなく、ロード・ビームの押付荷重を低減しないでよいので、磁気ディスク装置の耐衝撃性が低下することがない。
スライダの姿勢が変位したときの圧力分布の変動は、リーディング・エッジ側でロール方向へ分散化されたパッドの面内でしか動き得ないので、スライダの飛行姿勢を変化させるような圧力分布にはなりにくい。第1のパッド構成部、第2のパッド構成部、及び第3のパッド構成部をリーディング・エッジ側で連絡する連絡パッドを備えることにより、第1の負圧部と第2の負圧部を形成することができる。第1の負圧部と第2の負圧部に発生する負圧は、ロール方向の空気剛性を高め、ロール方向におけるスライダの姿勢の安定性を向上させる。
連絡パッドのリーディング・エッジ側に空気捕獲部を設けることにより、空気捕獲部にリーディング・エッジから流入してくる空気流が滞留し又は捕獲されてその空気をより多く集中的に各パッド構成部に導くことができるので、リーディング・エッジ側の正圧を一層増加させ、ピッチ角公差を維持することができるようになる。また、正圧が上昇した分だけロード・ビームによる押付荷重を増大させることができるので耐衝撃性を一層向上させることができる。スライダに空気捕獲部を設けることは、特に、磁気ディスクの直径が小さかったり、回転数が低かったりして空気流の流速が遅い記憶装置のように大きな正圧を得ることが困難な場合に動的ピッチ角を維持する上でも有効である。
空気捕獲部は、連絡パッドのリーディング・エッジ側をV字形、U字形、又は矩形等の形状で切り込んだ入江として形成する。空気捕獲部の位置は、第1のパッド構成部に対応する位置に1つ設けたり、第2のパッド構成部と第3のパッド構成部に対応する位置に2つ設けたり、第1のパッド構成部、第2のパッド構成部、及び第3のパッド構成部にそれぞれ対応するように3つ設けたりすれば、空気捕獲部で空気が圧縮されて発生する正圧によりスライダをロールさせたりしないでリーディング・エッジ側の正圧の上昇を図ることができる。空気捕獲部を入江のように形成することで、スライダが磁気ディスクの内径側と外径側を移動するときにスキュー角が発生してリーディング・エッジに対する空気流の角度が変化しても、正圧を維持することができる。第1のパッド構成部、第2のパッド構成部、及び第3のパッド構成部がリーディング・エッジとトレイリング・エッジ間の中間位置よりリーディング・エッジ側で終端していると、圧力分布の変動をその範囲に制限することができる。
本発明により、静的ピッチ角公差による動的ピッチ角と静的ロール角公差による動的ロール角の変動を抑制することができたので、安定した運動性能を発揮する空気軸受面の構造を備えたスライダを提供することができた。さらに本発明により、フェムト・スライダのような小型スライダであっても、安定した運動性能を発揮する空気軸受面の構造を備えたスライダを提供することができた。さらに本発明により、そのような特徴を備えたスライダを有する回転円板形記憶装置を提供することができた。
以下、本発明のスライダ及びそれを用いた回転円板形記憶装置を実施するための最良の形態例について、図面を参照して説明する。図1は本発明を実施するための最良の実施形態に係るスライダの構成を示す図で、(A)は斜視図、(B)は平面図である。図2は本発明における磁気ディスク装置の概略構成を示す平面図である。図3はフレキシャを磁気ディスク側から見た平面図である。図4は図3に示したフレキシャの側面の概略構造を示す側面図である。
本発明を実施するための最良の一形態である回転円板形記憶装置の一例としての磁気ディスク装置は図2に示すように、ベース2とベース2の上部を覆うカバー(図示せず)とで密閉空間を形成するディスク・エンクロージャ1の中に、回転円板形記録媒体である磁気ディスク3、スピンドル・モータ(図示せず)及びアクチュエータ・ヘッド・サスペンション・アセンブリ(以後これをAHSAという。)4が収納されている。また、ベース2にはフレキシブル・ケーブル5及びこのフレキシブル・ケーブル5に装着された外部接続端子6が組み込まれ、この外部接続端子6にはディスク・エンクロージャ1の外部に設けられる回路基板(図示せず)が接続される。
磁気ディスク3は、1枚又はスタック状の複数枚のディスクがベース2に立設されたスピンドル・モータのスピンドル軸7の外周に固定される。また、磁気ディスク3の表面と裏面にはそれぞれ記録面が形成されている。なお、スタック状に複数のディスクを設ける場合には、スピンドル軸7の周りを一体となって回転できるように、各ディスクをスピンドル・ハブ(図示せず)に所定の間隔幅で積層して取り付ける。
AHSA4は、アクチュエータ・アセンブリ30とHGA40とで構成されている。アクチュエータ・アセンブリ30は、HGA40を支持するアクチュエータ・アーム31、ピボット軸9の軸受け部分及びVCM10で構成されている。VCM10は、コイル・サポート11、コイル・サポート11に保持されたボイス・コイル12、ボイス・コイル・マグネット及び上下ヨーク(図示せず)で構成されている。
HGA40は図2、図3に示すように、ロード・ビーム41と、フレキシャ42と、スライダ43とで構成されている。ロード・ビーム41は、フレキシャ42を介してスライダ43を支持するもので、スライダ43に対して押付荷重を与える。また、ロード・ビーム41の先端部には、タブ41aが突き出した状態に設けられる。ランプ8は、磁気ディスク3の外側近傍においてベース2に取り付けられ、スライダ43に退避場所を提供するための技法の一つであるロード・アンロード方式に採用される。磁気ディスク3の回転を停止する前にAHSA4が外側に回転し、タブ41aはランプ8に係合してスライダ43は磁気ディスク3の表面から退避する。
フレキシャ42は、ロード・ビーム41の先端側に取り付けられ、スライダ43が磁気ディスクの表面を浮上するときに、ジンバル運動をさせながらヘッドの浮上高さを所定の範囲に維持する。このフレキシャ42は図3、図4に示すように、支持領域44の一部が溶接スポット45でロード・ビーム41の支持端側においてスポット溶接されている。支持領域44からは、1対のアーム46a、46bがロード・ビーム41の先端側に向かって延び、先端領域47で両者は一体になっている。さらにフレキシャ42には、先端領域47とアーム46a、46bとで支持されるように形成されたフレキシャ・タング(flexure tongue)48が設けられている。フレキシャ・タング48のほぼ中央には、ディンプル・コンタクト・ポイント(DCP)が定義され(図示せず。)、DCPがほぼ中心にくるようにスライダ43が固定される。従って、スライダ43はフレキシャ42に支持されてディンプル49を中心に柔軟なジンバル運動をしながら磁気ディスクの記録面上を浮上してトラックの追従動作を行う。
このようなフレキシャ42に支持されたスライダ43は図1(A)、(B)に示すように、略直方体に加工されており、空気軸受面ABSには空気流が流入する端部であるリーディング・エッジ431と、空気流が流出する端部であるトレイリング・エッジ432とを備えている。なお、リーディング・エッジ431及びトレイリング・エッジ432と、これらエッジの両側端に位置する第1のサイド・エッジ433及び第2のサイド・エッジ434とで周囲を囲まれた空気軸受面ABS側の平坦な領域を基準面435とする。
スライダ43の空気軸受面ABSは、基準面435から所定高さ寸法で突き出たパッドを複数備えている。空気軸受面ABSはまず、基準面435上のリーディング・エッジ側に形成され、トレイリング・エッジ側に2つの入江を有し、リーディング・エッジ側に1つの入江を有するリーディング・パッド440を有している。このリーディング・パッド440は例えば、リーディング・エッジ431側からトレイリング・エッジ432側に延びた第1のパッド構成部436と、第1のパッド構成部436の両側に配置され、リーディング・エッジ431側からトレイリング・エッジ432側に延びた第2のパッド構成部437及び第3のパッド構成部438とを備えている。この第1のパッド構成部436、第2のパッド構成部437、及び第3のパッド構成部438は、それぞれリーディング・エッジ431側で連絡パッド439に連絡している。連絡パッド439のリーディング・エッジ431側の側面には、略V字形の入江となる空気捕獲部441が形成されている。このように第1のパッド構成部436、第2のパッド構成部437、第3のパッド構成部438、及び連絡パッド439はW字形状に形成されている。
リーディング・パッド440を構成する第1のパッド構成部436、第2のパッド構成部437、第3のパッド構成部438、及び連絡パッド439の頂部表面は同一平面上にある。リーディング・パッド440とリーディング・エッジ431との間には、高さが基準面435より高く、リーディング・パッド440の頂部表面より低くなるように形成された平坦な面のステップ461が設けられている。また、リーディング・パッド440のトレイリング・エッジ432側には、第1のパッド構成部436、第2のパッド構成部437、及び連絡パッド439で囲われるようにして形成された入江となる第1の負圧部442と、第1のパッド構成部436、第3のパッド構成部438、及び連絡パッド439で囲われるようにして形成された入江となる第2の負圧部443とが設けられている。
このようにリーディング・パッド440は、第1のパッド構成部436と第2のパッド構成部437と第3のパッド構成部438とに分散化してリーディング・エッジ側に集中させたので、従来のスライダよりもリーディング・エッジ側で正圧を発生させることができる。その結果、スライダ43の姿勢が製造又は組み立てに起因した静的ピッチ角公差による動的ピッチ角の変動は、リーディング・エッジ側でロール方向へ分散化され空気流の流路方向となる長さが短くなったパッドの面内でしか動き得ないことになる。即ち、リーディング・パッド440の各パッド構成部436、437、438に対応する位置の空気流の流路方向となる長さが従来の正圧パッドより短くなるので、ピッチ角方向に対するスライダ43の飛行姿勢を安定させることができ、ジンバル運動において安定した運動性能を発揮する。また、負圧部も第1のサイド・エッジ433側及び第2のサイド・エッジ434側にそれぞれ設けロール方向へ分散化したので、ロール角方向に対するスライダ43の飛行姿勢が安定しロールに対する空気剛性を強化することができる。さらに、リーディング・パッド440のリーディング・エッジ431側に空気捕獲部441を設けたことにより、該空気捕獲部441にリーディング・エッジから流入してくる空気流が滞留しその空気をより多く集中的に各パッド構成部に導くことができるので、ロール方向へ分散化された各パッド構成部436、437、438によりリーディング・エッジ431側に集中して発生した正圧を増大させてピッチ角方向に対するスライダ43の飛行姿勢をより安定させることができる。また、空気捕獲部441を入江のように形成すると、リーディング・パッド440の空気流を受ける長さが、スキュー角が生じる時と生じない時とでほぼ変化しないので、発生する正圧量もあまり変化しなくなる。したがって、スキュー角に対する影響を少なくすることができるので、スライダのコントロールがし易くなる。なお、スキュー角は、スライダが磁気ディスクの内径側と外径側を移動するときに発生するもので、スライダの長手方向と磁気ディスクのトラックの接線方向との間に生じる角度を言う。
リーディング・パッド440は全体が、リーディング・エッジ431とトレイリング・エッジ432との間の中間位置よりリーディング・エッジ側に形成されている。このようにリーディング・パッド440をリーディング・エッジ側に設けることにより、スライダの略空気流の方向における圧力分布の変動を従来に比べて小さい範囲に制限することができる。また、スライダ43の空気軸受面ABSには、リーディング・エッジ431とトレイリング・エッジ432との間の中間位置よりトレイリング・エッジ432側にセンター・パッド451が形成されている。センター・パッド451のトレイリング・エッジ432側には、磁気ディスク3からのデータの読み出しを行う磁気ヘッド50が取り付けられヘッド用パッドとして機能する。磁気ヘッド50は、電気信号と磁気信号を双方向に変換し、磁気ディスク3との間でデータの読み書きをすることができる。なお、磁気ヘッド50は、読み取り専用の磁気ヘッドのみの構成でもよい。
さらに、スライダ43の空気軸受面ABSには、リーディング・エッジ431とトレイリング・エッジ432との間の中間位置よりトレイリング・エッジ432側において、センター・パッド451の両側に第1のサイド・パッド452と、第2のサイド・パッド453とが形成されている。第1のサイド・パッド452及び第2のサイド・パッド453は、略Uの字形に形成され凹部がリーディング・エッジ431側に開口するように配置されている。リーディング・パッド440、センター・パッド451、第1のサイド・パッド452、及び第2のサイド・パッド453は、それぞれスライダ43のリーディング・エッジ431側、トレイリング・エッジ432側、第1のサイド・エッジ433側、及び第2のサイド・エッジ434側で正圧を発生させる。それぞれの位置で発生した正圧、第1の負圧部442及び第2の負圧部443で発生した負圧、ロード・ビーム41からの押付荷重、及びフレキシャ42のバネ作用により、スライダ43はヘッドと磁気ディスク3の間隔を所定の範囲に維持しながら安定したジンバル運動をすることができる。
なお、第2のパッド構成部437と第1のサイド・パッド452との間にはこれらを連絡するように第1のサイド・レール454が形成され、第3のパッド構成部438と第2のサイド・パッド453との間にはこれらを連絡するように第2のサイド・レール455が形成されている。また、第1のサイド・パッド452及び第2のサイド・パッド453の各トレイリング・エッジ432側には、それぞれ第1のテール・サイド・レール456及び第2のテール・サイド・レール457が形成されている。さらに、センター・パッド451の第1のパッド構成部436側にはセンター・レール458が形成されている。第1のサイド・レール454、第2のサイド・レール455、第1のテール・サイド・レール456、第2のテール・サイド・レール457、及びセンター・レール458は、基準面435からの高さがステップ461と同一寸法の平坦な面を有している。なお、センター・パッド451及びセンター・レール458は基準面435において各パッドから離間して形成されている。
このような第1のサイド・レール454、第2のサイド・レール455、第1のテール・サイド・レール456、第2のテール・サイド・レール457、及びセンター・レール458は、空気軸受面ABSと磁気ディスク3の表面との間に生ずる空気流の流れを円滑にして、スライダの飛行姿勢を良好に保つように構成されている。また、このような構成からなるAHSA4のアクチュエータ・アーム31及びHGA40は、磁気ディスク3のスタックのそれぞれの記録面に対応するように積層して設けられたヘッド・スタック・アセンブリとなっている。
次に、スライダ43を採用した磁気ディスク装置の動作について、スライダ43の浮上動作を中心に説明する。磁気ディスク3の回転が停止している状態においては、AHSA4のタブ41aはランプ8の退避位置に位置づけられている。ここで、スピンドル・モータを駆動して磁気ディスク・スタック3を回転させ、ボイス・コイル・モータを駆動してAHSA4を磁気ディスク3方向に回転させてスライダ43をロードさせると、タブ41aがランプ8の摺動面を摺動しながら移動してランプ8から離れる。
ロードしたときに空気流がないとしたときのスライダ43の姿勢は、静的ピッチ角公差及び静的ロール角公差の範囲にあり、空気流の作用によりただちにジンバル運動を開始する。適切なジンバル運動をするためには、まず、ロードした直後にスライダ43は安定した飛行姿勢をとる必要がある。ランプ8からロードした直後のスライダ43の飛行姿勢は、フレキシャ42で支持された状態から、空気流の作用を受ける状態に移行するため不安定になり易い。スライダ43は、ロード直後に空気軸受面ABSと磁気ディスク表面に楔状の流路を形成するように適切な動的ピッチ角を確保する必要がある。
フェムト・スライダのように小型のスライダでは、特にリーディング・エッジ431側の正圧が不足して空気流により飛行姿勢が変化して磁気ディスクの表面に接触する場合がある。そこで、スライダ43においては、リーディング・エッジ431から流れ込んだ空気流が、ステップ461が存在することにより、リーディング・パッド440の表面まで円滑に流れ、リーディング・パッド440により正圧を確保する。さらに、リーディング・パッド440に設けた空気捕獲部441が、滞留する空気をより多く集中的に各パッド構成部に導くことができるので、スライダ43の飛行姿勢の安定性が向上し該スライダ43が磁気ディスク3の表面に接触することを回避できるようになる。
リーディング・パッド440は正圧を発生させるパッド構成部436、437、438がリーディング・エッジ431側に集中して構成されているので、全体としての正圧を確保しながら基準飛行姿勢に対する正圧の変動を小さくすることができ、スライダ43はジンバル運動において安定した飛行姿勢を維持することができる。スライダ43の正圧を確保できるということは、ロード・ビーム41の押付荷重を確保できるということに相当し、スライダの空気剛性を高めて磁気ディスク装置1の耐衝撃性を維持することができる点で望ましい。また、ピコ・スライダに対して小型化したフェムト・スライダを用いた場合や、磁気ディスク3を標準的周速に対して低周速にしたり直径の小さい磁気ディスク3を用いたりした場合には、正圧が不足する傾向が一層増大するので、このような場合にスライダ43の空気軸受面の構成は効果的である。
また、製造又は組み立て上の理由によりスライダ43の姿勢が基準飛行姿勢に対して静的ピッチ角公差時の飛行姿勢や静的ロール角公差時の飛行姿勢まで変位したとしても、そのときの圧力分布は従来のスライダに比べて基準飛行姿勢の圧力分布からさほど変動していないため、スライダ43に捻れや特定方向への傾斜を生じたりするような力が働くことがなく、安定してジンバル運動をすることができる。また、第1の負圧部442と第2の負圧部443にはそれぞれ負圧が発生するので、これらの負圧と第2のパッド構成部437及び第3のパッド構成部438に働く正圧とが協働してロール方向の空気剛性を高め、ロール方向におけるスライダ43の飛行姿勢の安定性を向上させる。したがって、スライダ43の静的ピッチ角公差による動的ピッチ角と静的ロール角公差による動的ロール角の変動を抑制することができる。
次に、このように構成されたスライダ43としてフェムト・スライダを用いて、静的ピッチ角及び静的ロール角を図10に示す数学的なモデルと同じように最大公差まで変位させたときの空気軸受面ABSの圧力分布を数学的なモデルでシミュレーションした結果を示す。このシミュレーションに採用したフェムト・スライダの具体的な寸法は、トレイリング・エッジ432及びリーディング・エッジ431の長さ寸法が700μm、第1のサイド・エッジ433及び第2のサイド・エッジ434の長さ寸法が850μmである。また、リーディング・パッド440、センター・パッド451、第1のサイド・パッド452及び第2のサイド・パッド453の基準面435からの高さが940nm、ステップ461、第1のサイド・レール454、第2のサイド・レール455、第1のテール・サイド・レール456、第2のテール・サイド・レール457及びセンター・レール458の基準面435からの高さが820nmである。
スライダ43の磁気ディスク3に対する静的ロール角がプラス側公差及びマイナス側公差まで傾斜又は変位させたときの圧力分布と、スライダ43の磁気ディスク3に対する静的ピッチ角がプラス側公差及びマイナス側公差まで傾斜又は変位させたときの圧力分布とをシミュレーションした結果を図5に示す。図5(A)は、スライダが基準飛行姿勢をとるときの空気軸受面ABSの圧力分布を示す図である。スライダ43は、基準飛行姿勢において最も安定した運動性能を発揮するような圧力分布になっている。なお、図5(A)において、符号Pで示した位置はW字形状に形成されたリーディング・パッド440に生じる正圧のうち、該リーディング・パッド440の3つのパッド構成部436、437、438に対応する位置のそれぞれに生じる正圧の圧力中心である。また、符号Nで示した位置はリーディング・パッド440の第1のパッド構成部436、第2のパッド構成部437、及び連絡パッド439で囲われるようにして形成された第1の負圧部442と、第1のパッド構成部436、第3のパッド構成部438、及び連絡パッド439で囲われるようにして形成された第2の負圧部443とに生じる負圧の圧力中心になっている位置である。符号P及び符号Nは、他の図においても同様の意味で使用する。
スライダ43が回転する磁気ディスク3の上を浮上するとき空気流は矢印20の方向から空気軸受面と磁気ディスク表面とで形成する楔状の空気流路に流入する。図5(A)のスライダ43の姿勢は、磁気ディスク3の表面とリーディング・エッジ431の間隔が、磁気ディスク3の表面とトレイリング・エッジ432との間隔より少し大きくなるように傾斜して楔状の空気流路を形成する。図5(A)の基準飛行姿勢では、スライダ43は磁気ディスク3の表面に対してわずかに正の動的ピッチ角を有しているが、磁気ディスクの表面に対する動的ロール角はほとんどゼロに近い。
図5(B)は、スライダ43の静的ロール角をプラス側公差まで傾斜させたときの圧力分布を示す。このときリーディング・パッド440の第3のパッド構成部438に対応する側上の正圧が図5(A)に比べてわずかにトレイリング・エッジ側に移動しているがその量は小さい。リーディング・パッド440の第1のパッド構成部436に対応する位置及びリーディング・パッド440の第2のパッド構成部437に対応する側上の正圧は図5(A)の位置からほとんど変化していない。図5(C)はスライダ43の静的ロール角をマイナス側公差まで傾斜させたときの圧力分布を示す。このときの圧力分布は、リーディング・パッド440に生じる正圧の圧力中心P及び各負圧部442、443に生じる負圧の圧力中心Nが、共に図5(A)の状態からほとんど変化していない。
図5(D)はスライダ43の静的ピッチ角をマイナス側公差まで傾斜させたときの圧力分布を示し、図5(E)はスライダ43の静的ピッチ角をプラス側公差まで傾斜させたときの圧力分布それぞれ示す。図5(D)、図5(E)の圧力分布は、リーディング・パッド440に生じる正圧の圧力中心P及び各負圧部442、443に生じる負圧の圧力中心Nが、共に図5(A)の状態に比べてほとんど変化していない。特に、図10で示したように2パッドの場合に生じた飛行姿勢に捻れをもたらすような圧力分布が生じていないので、スライダ43の浮上安定性は向上している。図5(B)〜図5(E)に示すように、スライダを最大公差の範囲で傾斜させたときの圧力分布が、図5(A)の基準飛行姿勢の状態からあまり変化しないのは、正圧パッドを436、437、438と3つ設けてリーディング・エッジ431側に集中して構成したことによる。
従って、スライダ43は変位しても飛行姿勢の圧力分布からの変動が少ないため、いわゆる、ミニ・スライダ(100%スライダ)、マイクロ・スライダ(70%スライダ)、ナノ・スライダ(50%スライダ)、ピコ・スライダ(30%スライダ)だけではなく、バネ定数の弱いフレキシャと共に使用されるフェムト・スライダ(20%スライダ)においても安定したジンバル運動をすることができる。さらに、本発明のスライダ43を使用した磁気ディスク装置1と従来のスライダを使用した磁気ディスク装置で、磁気ディスクに書き込みを行うサーボライトテストを行った。このサーボライトテストによる結果は、スライダと磁気ディスクとの干渉に起因する不良率が、従来の空気軸受面を備えるスライダを使用した磁気ディスク装置では約30%であったが、本発明のスライダを使用した磁気ディスク装置では数%までに下がったことを確認することができた。
なお、上述した本発明を実施するための最良の一形態である磁気ディスク装置では、リーディング・パッド440の連絡パッド439に形成された空気捕獲部441は略V字形の入江になっていたが、これに限らず、スライダ43のリーディング・エッジ431側の正圧を増大させることができれば、図6(A)に示す略U字形の空気捕獲部441Aや、図6(B)に示す矩形の空気捕獲部441Bでもよい。また、空気捕獲部は第2のパッド構成部437に対応する連絡パッド439の位置と第3のパッド構成部438に対応する連絡パッド439の位置とにそれぞれ設けてもよく、図7(A)に示す2つの略V字形の空気捕獲部441Cや、図7(B)に示す2つの略U字形の空気捕獲部441Dや、図7(C)に示す2つの矩形の空気捕獲部441Eとすることができる。
また、空気捕獲部は第2のパッド構成部437に対応する連絡パッド439の位置と第3のパッド構成部438に対応する連絡パッド439の位置と第1のパッド構成部436に対応する連絡パッド439の位置とにそれぞれ設けてもよく、図8(A)に示す3つの略V字形の空気捕獲部441Fや、図8(B)に示す3つの略U字形の空気捕獲部441Gや、図8(C)に示す3つの矩形の空気捕獲部441Hとすることができる。このように空気捕獲部の数をリーディング・パッド440のリーディング・エッジ側でロール方向に増やすことにより、空気捕獲部にリーディング・エッジ431から流入してくる空気流が滞留して、その空気をより多く集中的に各パッド構成部に導くことができるので、正圧をより一層増加させることができる。また、各空気捕獲部を第1のパッド構成部436、第2のパッド構成部437、及び第3のパッド構成部438にそれぞれ対応するように設けることにより、ロール方向での正圧がアンバランスになることもない。
さらに、上述した本発明を実施するための最良の一形態である磁気ディスク装置では、リーディング・パッド440は第1のパッド構成部436、第2のパッド構成部437、第3のパッド構成部438、及び連絡パッド439でW字形状に形成されていたが、これに限らず、リーディング・エッジ側に形成され、トレイリング・エッジ側に2つの入江(負圧部)を有し、リーディング・エッジ側に1つの入江(空気捕獲部)を有するリーディング・パッド440を有している形状であれば、どのような形状のものでもよい。この場合、リーディング・パッドに発生する正圧の圧力中心はその形状、面積に応じて発生位置、数が変化する。
上述した各実施形態においては、ロード/アンロード方式の磁気ディスク装置に本発明のスライダ43を用いていたが、本発明はこれに限定されず、磁気ディスク3が退避領域を備えるCSS(Contact Start Stop)方式の磁気ディスク装置にも用いることができる。これまで本発明について図面に示した特定の実施の形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られたいかなる構成であっても採用することができることはいうまでもないことである。
本発明の回転円板形記憶装置による最良な実施の一形態でスライダの構成を示す図で、(A)は斜視図、(B)は空気軸受面の正面図。 本発明の回転円板形記憶装置による最良な実施の一形態に係る磁気ディスク装置の概略構成を示す平面図。 スライダを支持するフレキシャを示す平面図。 図3のフレキシャを側面から見た図。 本発明のスライダの、磁気ディスクに対する静的ロール角がプラス側公差及びマイナス側公差まで傾斜させたときの圧力分布と、静的ピッチ角がプラス側公差及びマイナス側公差まで傾斜させたときの圧力分布とを示す説明図。 本発明のスライダの他の実施の一形態を示す空気軸受面の正面図。 本発明のスライダの他の実施の一形態を示す空気軸受面の正面図。 本発明のスライダの他の実施の一形態を示す空気軸受面の正面図。 従来のスライダを示す斜視図。 従来のスライダの、磁気ディスクに対する静的ロール角がプラス側公差及びマイナス側公差まで傾斜させたときの圧力分布と、静的ピッチ角がプラス側公差及びマイナス側公差まで傾斜させたときの圧力分布とを示す説明図。
符号の説明
3……磁気ディスク・スタック
30……アクチュエータ・アセンブリ
43……スライダ
431……リーディング・エッジ
432……トレイリング・エッジ
435……基準面
436……第1のパッド構成部
437……第2のパッド構成部
438……第3のパッド構成部
439……連絡パッド
441、441A〜441H……空気捕獲部
442……第1の負圧部
443……第2の負圧部
450……ヘッド
451……センター・パッド
452……第1のサイド・パッド
453……第2のサイド・パッド
461……ステップ
ABS……空気軸受面

Claims (16)

  1. 回転円板形記憶装置に使用するスライダであって、前記スライダの空気軸受面が、
    リーディング・エッジ側からトレイリング・エッジ側に延びた第1のパッド構成部と、
    前記第1のパッド構成部の両側に配置され、前記リーディング・エッジ側から前記トレイリング・エッジ側に延びた第2のパッド構成部及び第3のパッド構成部と、
    前記第1のパッド構成部、前記第2のパッド構成部及び前記第3のパッド構成部を前記リーディング・エッジ側で連絡する連絡パッドと、
    前記第1のパッド構成部、前記第2のパッド構成部、及び前記連絡パッドで形成した第1の負圧部と、
    前記第1のパッド構成部、前記第3のパッド構成部、及び前記連絡パッドで形成した第2の負圧部と、
    前記連絡パッドのリーディング・エッジ側に設けた空気捕獲部と
    を有するスライダ。
  2. 前記空気捕獲部を、V字形、U字形、及び矩形からなるグループから選択したいずれか1つの形状に形成し、前記連絡パッドの前記第1のパッド構成部に対応する位置に設けた請求項1記載のスライダ。
  3. 前記空気捕獲部を、V字形、U字形、及び矩形からなるグループから選択したいずれか1つの形状に形成し、前記連絡パッドの前記第2のパッド構成部に対応する位置と前記第3のパッド構成部に対応する位置とにそれぞれ設けた請求項1記載のスライダ。
  4. 前記空気捕獲部を、V字形、U字形、及び矩形からなるグループから選択したいずれか1つの形状に形成し、前記連絡パッドの前記第1のパッド構成部、前記第2のパッド構成部、及び前記第3のパッド構成部に対応する位置にそれぞれ設けた請求項1記載のスライダ。
  5. 前記第1のパッド構成部、前記第2のパッド構成部、及び前記第3のパッド構成部は、前記リーディング・エッジと前記トレイリング・エッジ間の中間位置より前記リーディング・エッジ側で形成されている請求項1記載のスライダ。
  6. 前記リーディング・エッジと前記トレイリング・エッジ間の中間位置より前記トレイリング・エッジ側にヘッド用パッドを有する請求項1記載のスライダ。
  7. 前記リーディング・エッジと前記トレイリング・エッジ間の中間位置より前記トレイリング・エッジ側において、前記ヘッド用パッドの両側に第1のサイド・パッドと第2のサイド・パッドとを有する請求項6記載のスライダ・
  8. 前記第1のパッド構成部と前記第2のパッド構成部と前記第3のパッド構成部と前記連絡パッドとがW字形状に形成されている請求項1記載のスライダ。
  9. 外形寸法がフェムト・スライダの規格に適合する請求項1記載のスライダ。
  10. 前記第1のパッド構成部、前記第2のパッド構成部、前記第3のパッド構成部、及び前記連絡パッドの表面が同一平面上にある請求項1記載のスライダ。
  11. 回転円板形記録媒体と、
    前記回転円板形記録媒体にアクセス可能なヘッドと、
    前記ヘッドを搭載するスライダと、
    前記スライダを前記回転円板形記録媒体の所定の位置に運ぶアクチュエータ・アセンブリとを有し、
    前記スライダが請求項1〜請求項10のいずれか一つに記載したスライダである回転円板形記憶装置。
  12. 回転円板形記憶装置に使用するスライダであって、
    リーディング・エッジとトレイリング・エッジと第1のサイド・エッジと第2のサイド・エッジで周囲を囲まれた基準面と、
    前記基準面上の前記リーディング・エッジ側に形成され、前記トレイリング・エッジ側に2つの入江を有し、前記リーディング・エッジ側に1つの入江を有するリーディング・パッドと、
    を有するスライダ。
  13. 前記基準面上の前記リーディング・パッドと前記リーディング・エッジとの間に設けられ、前記基準面からの高さが前記リーディング・パッドより低いステップを有する請求項12記載のスライダ。
  14. 前記入江を、V字形、U字形、及び矩形からなるグループから選択したいずれか一つの形状に形成した請求項12記載のスライダ。
  15. 前記リーディング・パッドの全体を、前記リーディング・エッジと前記トレイリング・エッジ間の中間位置より前記リーディング・エッジ側に形成した請求項12記載のスライダ。
  16. 回転円板形記録媒体と、
    前記回転円板形記録媒体にアクセス可能なヘッドと、
    前記ヘッドを搭載するスライダと、
    前記スライダを前記回転円板形記録媒体の所定の位置に運ぶアクチュエータ・アセンブリとを有し、
    前記スライダが請求項12〜請求項15のいずれか一つに記載したスライダである回転円板形記憶装置。
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