JP2005282601A - 回転式アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ロータコア14の内径部は、主にロータコア14とロータ軸13の結合を行う部分であり、電磁的には容量が余剰になっている。そこで、ロータコア14の内径部に、減速機6の配置される側から軸方向に除肉した形状の凹部77を設け、その凹部77の内側にサンギヤ26を支持するサンギヤ軸受31の一部を配置する。このようにサンギヤ軸受31を軸方向に延長することにより、サンギヤ26の傾斜を防ぐことができる。サンギヤ26の傾斜が防がれることにより、減速機6の伝達効率が向上するため、体格を大型化することなく、出力トルクを大きくできる。また、サンギヤ軸受31の軸受負荷容量を大きくすることができるとともに、ロータコア14の軽量化を図ることができる。
【選択図】 図1
Description
回転式アクチュエータにおいて、出力トルクを向上させる場合には、次の手段が知られている。
(1)電動機を大型化する。
(2)電動機の巻線仕様を強化する(アンペアターンを大きくする)。
(3)電動機に永久磁石を搭載するものであれば、永久磁石の材質のグレードを高める。(4)電動機のコア(ステータコア、ロータコア)の材質のグレードを高める。
(5)減速機の減速比を大きくする。
(1’)電動機の大型化に伴い、回転式アクチュエータも大型化してしまう。
(2’)巻線仕様を強化することによって、消費電力が増加するとともに、電動機の大型化を招き、回転式アクチュエータも大型化してしまう。
(3’)、(4’)材質のグレートを高めることにより、電動機のコストが上昇し、回転式アクチュエータがコストアップしてしまう。
(5’)減速比を大きくすることにより、回転式アクチュエータの応答性が劣化するとともに、減速機が大型化して、回転式アクチュエータも大型化してしまう。
一方、出力トルクを向上させる場合、回転式アクチュエータの内部における軸受の負荷が大きくなるため、軸受負荷容量を大きくする必要が生じるが、これも回転式アクチュエータの体格を大きくする要因になってしまう。
特に、シフトレンジ切替装置に用いられる回転式アクチュエータには、大きな出力トルクが要求される反面、車両への搭載スペースの制約から体格が小さいことが要求される。しかるに、上述したごとく、高出力と小型化の両立は困難であった。
ロータコアの内径部は、主にロータコアとロータ軸の結合を行う部分であり、電磁的には容量が余剰な状態になっている。このため、ロータコアとロータ軸の結合力を確保すれば、ロータコアの内径部において電磁的な容量の余剰分を除肉することができる。
そこで、請求項1の手段を採用する回転式アクチュエータのロータコアには、減速機が配置される側のロータコアの内径部を軸方向に除肉した形状の凹部(減速機が配置される側から軸方向に窪んだ凹部)が設けられ、その凹部の内側にサンギヤの内径部を支持する支持部分の一部を配置したものである。
これによって、サンギヤの支持部分の軸方向寸法を長くすることができ、サンギヤの傾斜(サンギヤ倒れ)を防ぐことができる。ここで、サンギヤが傾斜すると、ギヤの噛合精度が低下してギヤの伝達効率が低下し、出力トルクの低下を招いてしまう。しかるに、請求項1の手段を採用する回転式アクチュエータでは、サンギヤの傾斜を防ぐことができるため、ギヤの伝達効率が向上し、結果的に出力トルクが向上する。即ち、回転式アクチュエータの体格を大きくすることなく、回転式アクチュエータの出力トルクを向上させることができる。
ロータコアの内径部に除肉した形状の凹部を設け、サンギヤの支持部分を軸方向に長く設けることで、上記の効果(大型化を招くことなく高出力を図る)を得ることができる。即ち、電動機のコア(ステータコアとロータコア)、および電動機に永久磁石を搭載するものであれば、永久磁石の材質のグレードを高める必要が無いため、コストの上昇を抑えて上記の効果を得ることができる。
ロータコアを除肉する部分(凹部を設ける範囲)を電磁的な容量の余剰分とすることで、電動機特性に変化は生じず、電動機は出力特性の低下および消費電力の増加を招かない。
減速機の減速比を大きくすることがないため、回転式アクチュエータの応答性が劣化せず、また、回転式アクチュエータが大型化しない。
ロータコアの内径部に凹部を設けたことにより、ロータコアの軽量化を図ることができる。
請求項2の手段を採用する回転式アクチュエータの電動機は、リラクタンスモータである。
請求項3の手段を採用する回転式アクチュエータの減速機は、遊星歯車減速機である。
請求項4の手段を採用する回転式アクチュエータの減速機は、ロータ軸において偏心回転する偏心部の外周にサンギヤ軸受を介して揺動回転するサンギヤと、このサンギヤと噛合するリングギヤと、サンギヤの自転成分のみを出力軸へ伝達する伝達手段とを備える内接噛合遊星歯車減速機である。
請求項5の手段を採用する回転式アクチュエータのサンギヤ軸受は、転がり部材が軸方向に隣接するダブルベアリングであり、このダブルベアリングの一部が凹部の内側に配置されるものである。
請求項6の手段を採用する回転式アクチュエータは、車両用自動変速機に搭載されたシフトレンジ切替装置を駆動するものである。
ロータコアの内径部には、減速機が配置される側から軸方向に窪んだ凹部が設けられており、サンギヤの内径部を支持する支持部分(例えば、サンギヤ軸受、ダブルベアリング等)の一部が凹部の内側(凹部の径方向の内側)に配置されるものである。
この実施例1は、車両用自動変速機のシフトレンジ切替装置において切り替えのための動力を発生する回転式アクチュエータに本発明を適用したものであり、まずシフトレンジ切替装置を説明する。
シフトレンジ切替装置は、回転式アクチュエータ1(図1参照)によって、車両用自動変速機2(図2参照)に搭載されたシフトレンジ切替機構3(パーキング切替機構4を含む:図3参照)を切り替えるものである。
回転式アクチュエータ1は、シフトレンジ切替機構3を駆動するサーボ機構として用いられるものであり、同期型の電動機5と減速機6によって構成される。なお、図1の右側をフロント(あるいは前)、左側をリヤ(あるいは後)としてこの実施例1を説明する。
電動機5を図1、図4を参照して説明する。
この実施例1の電動機5は、永久磁石を用いないブラシレスのSRモータ(スイッチド・リラクタンス・モータ)であり、回転自在に支持されるロータ11と、このロータ11の回転中心と同軸上に配置されたステータ12とで構成される。なお、本発明にかかる要部については後述する。
なお、フロント転がり軸受15は、減速機6の出力軸17の内周に嵌合固定されたものであり、減速機6の出力軸17はフロントハウジング18の内周に配置されたメタルベアリング19によって回転自在に支持されている。つまり、ロータ軸13の前端は、フロントハウジング18に設けられたメタルベアリング19→出力軸17→フロント転がり軸受15を介して回転自在に支持される。
一方、リヤ転がり軸受16は、ロータ軸13の後端の外周に圧入固定され、リヤハウジング20によって支持されるものである。
ステータコア21は、薄板を多数積層して形成されたものであり、リヤハウジング20に固定されている。このステータコア21には、内側のロータコア14に向けて30度毎に突設されたステータティース23(内向突極)が設けられており、各ステータティース23のそれぞれには各ステータティース23毎に起磁力を発生させる複数相のコイル22U、22U’、22V、22V’、22W、22W’が巻回されている。
ここで、コイル22U、22U’がU相であり、コイル22V、22V’がV相であり、コイル22W、22W’がW相である。
詳しくは、U相のコイル22U、22U’のうち、コイル22Uとコイル22U’は逆磁極となるものであり、V相のコイル22V、22V’のうち、コイル22Vとコイル22V’は逆磁極となるものであり、W相のコイル22W、22W’のうち、コイル22Wとコイル22W’は逆磁極となるものである。
減速機6を図1、図5〜図7を参照して説明する。
この実施例1に示す減速機6は、遊星歯車減速機の1種である内接噛合遊星歯車減速機(サイクロイド減速機)であり、ロータ軸13に設けられた偏心部25を介してロータ軸13に対して偏心回転可能な状態で取り付けられたサンギヤ26(インナーギヤ:外歯歯車)と、このサンギヤ26が内接噛合するリングギヤ27(アウターギヤ:内歯歯車)と、サンギヤ26の自転成分のみを出力軸17に伝達する伝達手段28とを備える。
サンギヤ26は、上述したように、サンギヤ軸受31を介してロータ軸13の偏心部25に対して回転自在に支持されるものであり、偏心部25の回転によってリングギヤ27に押しつけられた状態で回転するように構成されている。
リングギヤ27は、フロントハウジング18に固定されるものである。
複数の内ピン35は、サンギヤ26のフロント面に突出する形で設けられている。
複数の内ピン穴34は、出力軸17の後端に設けられたフランジ33に設けられており、内ピン35と内ピン穴34の嵌まり合いによって、サンギヤ26の自転運動が出力軸17に伝えられるように構成されている。
このように設けられることにより、ロータ軸13が回転してサンギヤ26が偏心回転することにより、サンギヤ26がロータ軸13に対して減速回転し、その減速回転が出力軸17に伝えられる。なお、出力軸17は、シフトレンジ切替機構3のコントロールロッド45(後述する)に連結される。
なお、この実施例1とは異なり、複数の内ピン穴34をサンギヤ26に形成し、複数の内ピン35をフランジ33に設けて構成しても良い。
シフトレンジ切替機構3を図3を参照して説明する。
シフトレンジ切替機構3(パーキング切替機構4を含む)は、上述した減速機6の出力軸17によって切り替え駆動されるものである。
自動変速機2における各シフトレンジ(例えば、P、R、N、D)の切り替えは、油圧コントロールボックス41に設けられたマニュアルスプール弁42を適切な位置にスライド変位させることによって行われる。
ディテントプレート46は、半径方向の先端(略扇形状の円弧部)に複数の凹部46aが設けられており、油圧コントロールボックス41に固定された板バネ47が凹部46aに嵌まり合うことで、切り替えられたシフトレンジが保持されるようになっている。
ピン48は、マニュアルスプール弁42の端部に設けられた溝49に係合しており、ディテントプレート46がコントロールロッド45によって回動操作されると、ピン48が円弧駆動されて、ピン48に係合するマニュアルスプール弁42が油圧コントロールボックス41の内部で直線運動を行う。
逆方向にコントロールロッド45を回転させると、ピン48がマニュアルスプール弁42を油圧コントロールボックス41から引き出し、油圧コントロールボックス41内の油路がP→R→N→Dの順に切り替えられる。つまり、自動変速機2のレンジがP→R→N→Dの順に切り替えられる。
この円錐部52は、自動変速機2のハウジングの突出部53とパークポール44の間に介在されるものであり、コントロールロッド45を図3中矢印A方向から見て時計回り方向に回転させると(具体的には、R→Pレンジ)、ディテントプレート46を介してパークロッド51が図3中矢印B方向へ変位して円錐部52がパークポール44を押し上げる。すると、パークポール44が軸44bを中心に図3中矢印C方向に回転し、パークポール44の凸部44aがパークギヤ43の凹部43aに係合し、パーキング切替機構4のロック状態が達成される。
エンコーダ60を図1、図8〜図13を参照して説明する。
上述した回転式アクチュエータ1には、そのハウジング(フロントハウジング18+リヤハウジング20)内に、ロータ11の回転角度を検出するエンコーダ60(回転角度検出手段)が搭載されている。このエンコーダ60によってロータ11の回転角度を検出することにより、電動機5を脱調させることなく高速運転することができる。
また、ロータコア14から磁石61に対する磁力の影響が小さい時は、磁石61をロータコア14に直接接合する。これによって部品点数を低減でき、コストを抑えることができる。
ホールIC62と対向する面(後面)における着磁について説明する。
図8に示されるように、磁石61の後面外周側には、回転方向に回転角信号発生/停止用の多極着磁が施された回転角着磁部αが設けられており、その内周に隣接して、回転方向にインデックス信号発生/停止用のインデックス着磁部βと信号発生に関与しないインデックス非着磁部β’が設けられている。なお、磁石61のホールIC62と対向する面(後面)に回転角やインデックス検出用の着磁を施した後に、磁石61をロータコア14に接合しても良い。
別の言い方をすれば、回転角着磁部αおよびインデックス着磁部βのみが凸状の島に設けられたものである。そして、この島の突出面のみに着磁が施されたものであり、着磁の施されないインデックス非着磁部β’は、インデックス非着磁部β’とインデックス用ホールIC62Zの対向ギャップが大きくなるように凹んで設けられている。
インデックス着磁部βは、各相(U、V、W相)のコイル22の通電が一巡する周期(45度間隔)でインデックス信号(以下、Z相信号)を発生させるためのものであり、45度間隔でZ相信号発生用のN極が7.5度ピッチで着磁され、その回転方向の両脇にS極が着磁されたものである。なお、この実施例1におけるインデックス着磁部βのN極およびS極は、上述した回転角着磁部αのN極およびS極と回転角で一致するものであるが、一致しないように設けても良い。また、Z相信号発生用のS極の着磁ピッチが7.5度ピッチの例を示すが、外周側の回転角着磁部αのN極の着磁ピッチと一部オーバーラップするように設けても良い。
インデックス非着磁部β’は、インデックス着磁部βとインデックス着磁部βの間(回転方向の間)にあって、Z相信号を発生させない部分であり、着磁されていない部分である。
なお、第1、第2回転角用ホールIC62A、62Bは、相対角度が3.75度(電気角で90度)ズレて設けられており、結果的にA相信号とB相信号が相対角度で3.75度(電気角で90度)ズレるようになっている(図13参照)。
フィルム基板65には、金属板64に触れない面に複数の回路パターン65aがプリント技術によって形成されている。基板63の上には、ホールIC62(62A、62B、62Z)の他に、ノイズフィルタ用のコンデンサ66等が実装されるものであり、各電気部品は各回路パターン65aと電気的に接続される。一方、各回路パターン65aの端は、リヤハウジング20内に設けられたターミナル端子(図示しない)と電気的に接続される。なお、ターミナル端子は、外部接続用コネクタに接続されるものである。
なお、この実施例1ではホール素子とON-OFF信号発生回路を一体化したホールIC(第1、第2回転角用ホールIC62A、62Bおよびインデックス用ホールIC62Z)を例に示すが、ホール素子とON-OFF信号発生回路を別に配置しても良い。具体的には、ON-OFF信号発生回路をホール素子とは別に基板63の上に組み込んでも良いし、制御回路(例えばECU70の内部)に組み込んでも良い。
また、この実施例1では、ホールIC62を用いた磁気検出型のエンコーダ60を用いる例を示すが、ピックアップコイルを用いたエンコーダや、光の断続等による光学式エンコーダを用いても良い。
A相信号およびB相信号は、相対角度3.75度(電気角で90度)の位相差を持った出力信号であり、実施例1ではロータ11が15度回転する毎にA相信号とB相信号がそれぞれ1周期出力されるように構成されている。
Z相信号は、ロータ11が45度回転する毎に1回ずつ出力されるモータ通電切替用のインデックス信号(この実施例1ではON信号)であり、このZ相信号によって電動機5の通電相と、A相、B相の相対位置関係を定義できる。
ECU70を図2を参照して説明する。
ECU70は、乗員によって操作されるレンジ操作手段(図示しない)、エンコーダ60によって検出されるロータ11の回転角度等に基づいて電動機5の回転を制御し、減速機6を介して駆動されるシフトレンジ切替機構3を切替制御するものである。
図14に、電動機5の給電回路73を示す。
この実施例1のコイル22U、22V、22Wおよびコイル22U’、22V’、22W’は、それぞれスター結線されたものであり、それぞれ極性の異なる相毎に給電を行うスイッチング素子76に接続され、ECU70によって個別に通電状態が切替可能に設けられている。
回転式アクチュエータ1には、コストの上昇および大型化を招くことなく、出力トルクの増大を図る要求がある。
ロータコア14の内径部は、主にロータコア14とロータ軸13の結合を行う部分であり、電磁的には従来より容量が余剰な状態になっている。ロータコア14とロータ軸13の結合力を確保すれば、ロータコア14の内径部において電磁的な容量の余剰分を除肉することができる。
そこで、実施例1では、ロータコア14の内径部に、減速機6が配置されるフロント側からリヤ側に向けて軸方向に除肉した形状の凹部77を設け、その凹部77の内側(除肉部分の内部)にサンギヤ26を支持する支持部分(この実施例では、サンギヤ軸受31)の一部(リヤ側)を配置した。ロータコア14を凹部77によって径方向へ除肉する範囲(量)は、ロータコア14の内径部において電磁的な容量の余剰分の範囲内とされるものである。また、ロータコア14を凹部77によって軸方向へ除肉する範囲(量)は、ロータコア14とロータ軸13の結合力が所定の値(結合に必要な値)以上を確保し得る範囲内とされるものである。
ここで、従来では、ロータコア14とサンギヤ26の対向距離を短くする軸方向の制約から、サンギヤ軸受31はシングルベアリングが用いられていた。
しかるに、ロータコア14の内側の減速機6側に凹部77を設けることで、その凹部77の内部にサンギヤ軸受31の一部を延長して配置することができる。これによって、サンギヤ軸受31を、サンギヤ26の内径部から凹部77の内側まで軸方向に延長して設けることができる。この実施例1では、サンギヤ軸受31の径寸法を増加させることなく、且つサンギヤ軸受31の軸方向寸法を長くするために、転がり部材(この実施例ではボール)が軸方向に隣接するダブルベアリングを用いており、このダブルベアリングのリヤ側の一部が凹部77の内側に配置される構造になっている。
ここで、サンギヤ26に高負荷が加わるなどしてサンギヤ26が傾斜すると、サンギヤ26とリングギヤ27の噛合精度が低下して減速機6(内接噛合遊星歯車減速機)におけるトルクの伝達効率が低下して、回転式アクチュエータ1の出力トルクの低下を招いてしまう。
しかるに、この実施例1の回転式アクチュエータ1では、上述したように、サンギヤ26の支持部分(サンギヤ軸受31)をロータコア14の内側まで延長配置するため、サンギヤ26に高負荷が加えられてもサンギヤ26の傾斜を防ぐことができる。これによって減速機6におけるトルクの伝達効率が従来に比較して向上し、結果的に回転式アクチュエータ1の出力トルクが向上する。即ち、回転式アクチュエータ1の体格を大きくすることなく、回転式アクチュエータ1の出力トルクを向上させることができる。
しかるに、この実施例1の回転式アクチュエータ1では、上述したように、サンギヤ26の支持部分(サンギヤ軸受31)をロータコア14の内側まで延長するため、回転式アクチュエータ1の体格を大型化することなく、サンギヤ軸受31の軸受負荷容量を大きくすることができる。
さらに、ロータコア14を除肉する部分を電磁的な容量の余剰分としたことで、電動機5の特性に変化はなく、出力特性の低下および電力消費の増加を招かない。また、減速機6の減速比は変化しないため、回転式アクチュエータ1の応答性が劣化せず、また、回転式アクチュエータ1が大型化しない。
そしてさらに、ロータコア14の内径部に凹部77を設けたことにより、ロータコア14の軽量化を図ることができる。
上記の実施例では、電動機5の一例としてリラクタンス型のSRモータを用いる例を示したが、シンクロナス・リラクタンス・モータなど、他のリラクタンスモータを用いても良い。
上記実施例では、電動機5の一例としてブラシレスモータを用いる例を示したが、ロータ11側にコイルを設けてそのロータコイルへ給電するブラシモータを用いても良い。
上記の実施例では、電動機5の一例として永久磁石を用いない電動モータを用いる例を示したが、永久磁石を搭載した電動モータを用いても良い。
上記の実施例では、減速機6の一例として内接噛合遊星歯車減速機(サイクロイド減速機)を用いる例を示したが、ロータ軸13によって駆動されるサンギヤ26、このサンギヤ26に噛合する複数のギヤ列等により構成された歯車列の組み合わせよりなる減速装置を用いても良い。この場合も、サンギヤ26の支持部分を軸方向へ長く設けることができるため、実施例1と同様の効果を得ることができる。
2 自動変速機
5 電動機(リラクタンスモータ)
6 減速機(遊星歯車減速機、内接噛合遊星歯車減速機)
11 ロータ
12 ステータ
13 ロータ軸
14 ロータコア
17 出力軸
25 偏心部
26 サンギヤ
27 リングギヤ
28 伝達手段
31 サンギヤ軸受(サンギヤの支持部分、ダブルベアリング)
77 凹部
Claims (6)
- ロータ軸の外周に固着されたロータコアを有するロータ、および前記ロータコアの外周に配置されたステータを備える電動機と、
前記ロータ軸に配置されるサンギヤを有し、前記ロータ軸の回転を減速して出力する減速機とを具備し、
前記ロータコアの軸方向に前記サンギヤが隣接して配置される回転式アクチュエータにおいて、
前記ロータコアの内径部には、前記減速機が配置される側から軸方向に窪んだ凹部が設けられ、
前記サンギヤの内径部を支持する支持部分の一部が前記凹部の内側に配置されることを特徴とする回転式アクチュエータ。 - 請求項1に記載の回転式アクチュエータにおいて、
前記電動機は、リラクタンスモータであることを特徴とする回転式アクチュエータ。 - 請求項1または請求項2に記載の回転式アクチュエータにおいて、
前記減速機は、遊星歯車減速機であることを特徴とする回転式アクチュエータ。 - 請求項3に記載の回転式アクチュエータにおいて、
前記遊星歯車減速機は、前記ロータ軸において偏心回転する偏心部の外周にサンギヤ軸受を介して揺動回転する前記サンギヤと、
このサンギヤと噛合するリングギヤと、
前記サンギヤの自転成分のみを出力軸へ伝達する伝達手段と、
を備える内接噛合遊星歯車減速機であることを特徴とする回転式アクチュエータ。 - 請求項4に記載の回転式アクチュエータにおいて、
前記サンギヤ軸受は、転がり部材が軸方向に隣接するダブルベアリングであり、
このダブルベアリングの一部が前記凹部の内側に配置されることを特徴とする回転式アクチュエータ。 - 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の回転式アクチュエータにおいて、
この回転式アクチュエータは、車両用自動変速機に搭載されたシフトレンジ切替装置を駆動することを特徴とする回転式アクチュエータ。
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