JP2005275220A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005275220A
JP2005275220A JP2004091296A JP2004091296A JP2005275220A JP 2005275220 A JP2005275220 A JP 2005275220A JP 2004091296 A JP2004091296 A JP 2004091296A JP 2004091296 A JP2004091296 A JP 2004091296A JP 2005275220 A JP2005275220 A JP 2005275220A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
angle
panel board
button
image forming
forming apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004091296A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Yonemoto
悟 米本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Document Solutions Inc
Original Assignee
Kyocera Mita Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Mita Corp filed Critical Kyocera Mita Corp
Priority to JP2004091296A priority Critical patent/JP2005275220A/ja
Publication of JP2005275220A publication Critical patent/JP2005275220A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】 たとえ身体的弱者であってもパネルボードの角度調節を極めて容易に行い得るようにする。
【解決手段】 パネルボード40に設けられたテンキー42やスタートボタン43等の操作キーの操作により画像形成処理に対する各種の処理条件が入力されるように構成されてなる画像形成装置10であり、パネルボード40には、当該パネルボード40の角度を調節する角度調節機構50が付設され、この角度調節機構50は、パネルボード40を、押圧ボタン62に対するワンタッチ操作で略水平に設定する横臥角度と、操作者に対向するように起き上がらせた起上り角度との間で角度変更させ得るように構成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、複写機やファクシミリ装置さらには各種のプリンタ等として適用される画像形成装置に関するものであり、特に、操作性に優れたパネルボードの角度調節機構を有する画像形成装置に関するものである。
従来、特許文献1に記載されているような画像形成装置の装置本体に付設されたパネルボードのオペレータに対する対面角度を任意に設定し得る角度調節機構が知られている。この角度調節機構は、パネルボード本体から突設された回動中心としての水平軸にトルクリミッタが接続されてなるものである。なお、トルクリミッタは、予め設定された所定の値以上の力が加わると回動するが、所定の値未満の力が加わっても回動しないように構成された公知の部材である。
かかるトルクリミッタが採用されることにより、パネルボードは、それに所定の値以上の力を加えて水平軸回りに回動させることで容易に角度調節される一方、一旦角度が設定されると、キータッチを行う程度の力が加わっても、パネルボードの角度が変更されてしまうような不都合は生じない。
なお、特許文献2には、タイプライターに設けられたキーボードを対象とし、このキーボードの角度を操作レバーの一方向へ向う操作で大きくする一方、他方向へ向う操作で小さくするようになされた角度調節機構が開示されている。
特開2003−337506号公報 実公平4−45897号公報
ところで、特許文献1に記載されているようなパネルボードの角度調節機構にあっては、パネルボードを把持して大きな力を加えなければパネルボードは回動しないため操作性が悪く、特に身体的弱者(非健常者や老人、子供等)にとっては、角度変更操作が困難であるという問題点を有している。
すなわち、パネルボードは、起立姿勢で操作する健常者を対象として略水平に角度設定されているのが一般的であるが、例えば、車椅子を利用した身体的弱者が画像形成装置を使用するに際しては、着座姿勢のままでパネルボードを操作しなければならないが、着座姿勢ではパネルボードが身体的弱者の略目の高さ位置にあるためキー操作を行い難い。したがって、特許文献1の角度調節機構が採用されている場合は、パネルボードを身体的弱者の方向に向けることが行われるが、特許文献1のものでは着座したままで手をキーボード本体の縁部に掛けて把持し、力をこめて手前に引かなければならず、その操作が極めて困難である。
そこで、特許文献2に記載のタイプライターにおける操作レバー往復動方式の角度調節機構を特許文献1の画像形成装置に適用することが考えられる。しかしながら、たとえ特許文献2のものを特許文献1のものに適用したとしても、得られたパネルボードの角度調節機構は、操作レバーを往復動させるものにしかならず、往動時と復動時とで力を加える方向が反対になるため、かかる操作自体が身体的弱者にとっては困難な場合もあり、さらなる改良が嘱望されていたのが実情であった。
本発明は、かかる状況に鑑みなされたものであって、たとえ身体的弱者であってもパネルボードの角度調節を極めて容易に行い得るパネルボードの角度変更機構を備えた画像形成装置を提供することを目的としている。
請求項1記載の発明は、装置本体に操作キーを有するパネルボードが設けられてなる画像形成装置において、前記パネルボードには、当該パネルボードの角度を調節する角度調節機構が設けられ、前記角度調節機構は、前記パネルボードを、所定の操作手段に対するワンタッチ操作で略水平に設定する横臥角度と、操作者に対向するように起き上がらせた起上り角度との間で角度変更させ得るように構成されていることを特徴とするものである。
かかる構成を採用したことにより、パネルボードは、操作手段のワンタッチ操作で横臥角度と起上り角度との間で容易に角度変更するため、従来のようにパネルボードを把持して力任せに手前に引いたり、操作レバーを往動させたり復動させるような面倒な操作を行う必要がなくなる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記操作手段は、押圧操作のみを行い得る押圧ボタンであることを特徴とするものである。
かかる構成を採用したことにより、パネルボードの姿勢変更を押圧ボタンの押圧操作だけで行うことが可能になる。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記角度調節機構は、前記押圧ボタンを進退可能に保持するボタンケースと、このボタンケースに出没可能に装着された出没部材と、前記ボタンケース内でこの出没部材と前記押圧ボタンとの間に介設され、かつ、前記押圧ボタンの押圧操作のみで前記出没部材を出没させる二段カム機構と、前記押圧ボタンを前記出没部材および二段カム機構を介してボタンケースから突出する方向に付勢する付勢手段とを備えて構成され、前記出没部材は、前記ボタンケースから出没することで前記パネルボードの角度を変更させ得るように当該パネルボードに連結されていることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、付勢手段の付勢力に抗して押圧ボタンを押圧操作することにより、この押圧操作は、ボタンケース内の二段カム機構および出没部材を介してパネルボードに伝達され、特にボタンケース内に設けられた二段カム機構の作用によってパネルボードは、押圧操作のみで横臥角度と起上り角度との間で交互に角度変更する。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、前記パネルボードが起上り角度に角度設定された状態で当該パネルボードと前記装置本体との間に形成される隙間を塞ぐ遮蔽板が設けられていることを特徴とするものである。
かかる構成を採用したことにより、パネルボードが起上り角度に角度設定された状態で、当該パネルボードと装置本体との間に形成された隙間が遮蔽板によって塞がれる。
請求項1記載の発明によれば、操作手段のワンタッチ操作でパネルボードを横臥角度と起上り角度との間で容易に角度変更させることができるため、従来のようにパネルボードを把持して力任せに手前に引いたり、操作レバーを往動させたり復動させるような面倒な操作を行う必要がなくなり、これによってたとえ身体的弱者であっても、画像形成装置に対する入力操作を容易に行うことができる。
請求項2記載の発明によれば、操作手段として押圧操作のみを行い得る押圧ボタンを採用したため、パネルボードの姿勢変更を押圧ボタンの押圧操作だけで行うことが可能になり、画像形成装置を身体的弱者にとってより使い易いものにすることができる。
請求項3記載の発明によれば、付勢手段の付勢力に抗して押圧ボタンを押圧操作することにより、この押圧操作は、ボタンケース内の二段カム機構および出没部材を介してパネルボードに伝達され、これによって常に押圧操作のみでパネルボードを横臥角度と起上り角度との間で交互に角度変更させることができる。
そして、ボタンケース内に二段カム機構を採用することにより、常に押圧操作を行うことでパネルボードの角度を変化させる構造を簡単なものにすることができ、部品コストおよび組み付けコストの低減化に貢献することができる。
請求項4記載の発明によれば、パネルボードが起上り角度に角度設定された状態で、当該パネルボードと装置本体との間に形成された隙間が遮蔽板によって塞がれるため、装置本体の見栄えをよくした上で、原稿を止めるクリップ等を落し込んだときなど、特に身体的弱者の場合、クリップ等を取り出すことが困難であるという不都合をなくすことができる。
図1および図2は、本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示す外観斜視図であり、図1は、パネルボードが横臥姿勢に姿勢設定された状態、図2は、パネルボードが起上り姿勢に姿勢設定された状態をそれぞれ示している。また、図3は、画像形成装置の内部構造の概要を説明するための正面断面視の説明図である。なお、これらの図において、X−X方向を幅方向、Y−Y方向を前後方向といい、特に−X方向を左方、+X方向を右方、−Y方向を前方、+Y方向を後方という。
画像形成装置10は、図1および図2に示すような箱形を呈する装置本体11を有している。この装置本体11の上部には、原稿からその画像を読み取る原稿読取部12と、画像形成処理に対して各種の条件を入力する入力部20とが設けられているとともに、装置本体11内における原稿読取部12より下方位置には、図3に示すように、原稿読取部12によって読み取られた原稿の画像情報に基づき画像を形成する画像形成部13と、この画像形成部13によって形成され、用紙に転写された画像に定着処理を施す定着部14と、転写用の用紙を貯留する用紙貯留部15とが内装されている。
前記原稿読取部12は、開閉可能な原稿押え121と、装置本体11内でコンタクトガラス122(図3)を介して原稿押え121と対向配置された光学系ユニット125とを備えて構成されている。なお、本実施形態においては、コンタクトガラス122は、載置された原稿の原稿面を読み取るための、原稿押え121より若干小さい平面形状を有する載置原稿用コンタクトガラス122aと、自動給紙された原稿の原稿面を読み取る前後方向に長尺の細長い自動給紙用コンタクトガラス122bとを備えている。
前記原稿押え121は、二段構造で構成され、上段に設けられた原稿を載置するための原稿トレイ122と、下段に設けられた画像読み取り済の原稿が排紙される原稿排紙トレイ123とを有している。原稿押え121の左側部には、原稿トレイ122と原稿排紙トレイ123との間に介設された原稿送り部124が形成され、この原稿送り部124に設けられた図略の原稿送り機構によって原稿トレイ122上に載置された用紙束から1枚ずつがピックアップされて自動給紙用コンタクトガラス122bへ供給され、移動しながらこの自動給紙用コンタクトガラス122bを介して光学系ユニット125によリ原稿面が読み取られるようになっている。
光学系ユニット125は、図略の光源や複数のミラー、レンズユニット、さらにはCCD(charge coupled device)等を有している。そして、光源からの光が原稿面で反射され、この反射光がこれらミラーおよびレンズユニットを介して原稿情報としてCCDに入力されるようになっている。CCDに入力されたアナログ量としての原稿情報は、デジタル信号に変換され、デジタルの原稿情報として所定の記憶装置に記憶されるようになっている。
前記画像形成部13は、用紙貯留部15から給紙された用紙にトナー画像を形成させるものであり、本実施形態では、上流側(図3の紙面の右側)から下流側へ向けて順次配設されたイエロー用ユニット13Yと、マゼンタ用ユニット13Mと、シアン用ユニット13Cと、ブラック用ユニット13Kとを有している。
各ユニット13Y,13M,13C,13Kには、感光体ドラム131および現像装置132がそれぞれ備えられている。各感光体ドラム131は、図1において時計方向へ向けて回転しつつ対応した現像装置132からトナーの供給を受けるようになっている。
各感光体ドラム131の図3における上方左寄りの位置には帯電部133がそれぞれ設けられているとともに、同上方右寄りの位置には露光部134がそれぞれ設けられている。そして、各感光体ドラム131は、前記帯電部133によって周面が一様に帯電され、原稿読取部12で入力された画像データに基づくレーザー光が前記各露光部134から帯電後の感光体ドラム131の周面に照射されることにより、各感光体ドラム131の周面に静電潜像が形成されるようになっている。かかる静電潜像に現像装置132からトナーが供給されることにより、感光体ドラム131の周面にトナー像が形成されるようになっている。
また、各感光体ドラム131の図1における左方下部位置には感光体ドラム131の周面の残留トナーを除去してクリーニングするクリーニング装置135が設けられている。クリーニング装置135によって清浄化処理された感光体ドラム131の周面は、新たな帯電処理のために帯電部133へ向かうことになる。
各感光体ドラム131の下方位置には、搬送面が各感光体ドラム131と対向するように配設された搬送ベルト136が設けられている。この搬送ベルト136は、ブラック用ユニット13Kの若干下流側に設けられた駆動ローラ137と、イエロー用ユニット13Yの若干上流側に設けられた従動ローラ138とに掛け回され、駆動ローラ137の回転駆動によって周回するようになっている。そして、用紙貯留部15から供給された用紙は、この搬送ベルト136の周回に誘導されて感光体ドラム131の周面に当接しながら移動し、転写処理が施されるようになっている。
前記定着部14は、画像形成部13で転写された用紙上のトナー像に対し定着処理を施すものであり、上下で互いに対向配置されたヒートローラ141と加圧ローラ142とを備えている。搬送ベルト136の周回によって画像形成部13から導出された転写処理済の用紙は、これらヒートローラ141および加圧ローラ142間で加熱されつつ押圧挟持されることによる熱処理でトナー画像が定着され、用紙上に安定したカラー画像が形成される。定着処理の完了したカラー画像付の用紙は、排紙搬送路112を通って装置本体11の左側壁から突設された排紙トレイ111へ向けて排出される。
前記用紙貯留部15は、装置本体11に挿脱自在に装着された複数段の用紙トレイ151を有している。各用紙トレイ151には、それぞれ用紙束が貯留され、選択された用紙トレイ151の用紙束からピックアップローラ152の駆動で用紙Pが1枚ずつ繰り出され、給紙搬送路153を通って画像形成部13へ導入されるようになっている。
また、本実施形態の画像形成装置10においては、装置本体11内に用紙Pに対して両面印刷を行うための用紙反転部16が設けられている。この用紙反転部16は、画像形成部13と用紙貯留部15との間に介設された、片面に定着処理後の画像を有する用紙Pを一時的に貯留する中間トレイ161と、定着部14の直下流位置に設けられ、定着処理後の用紙Pに対して排紙搬送路112および返送搬送路113のいずれか一方に用紙Pを振り分ける切換ガイド162と、一旦中間トレイ161に排紙された用紙Pを後端側から排紙する反転ローラ対163とを備えている。
そして、前記切換ガイド162の切り換え操作によって返送搬送路113および反転ローラ対163を介して一旦中間トレイ161へ排紙された用紙Pは、反転ローラ対163の逆回転によって後端側から排出され、反転搬送路114を通って給紙搬送路153へ向わせられるようになっている。この給紙搬送路153へ供給された表裏反転後の用紙Pは、再度画像形成部13へ供給されることにより裏面側に対して転写処理が施されることになる。
前記入力部20は、図1に示すように、装置本体11の上面前部に装着された支持フレームとしての枠体30と、この枠体30に後述する角度調節機構50の作用によって角度変更可能に支持されたパネルボード40とを備えて構成されている。なお、前記枠体30は、装置本体11の一部を構成するものである。
前記枠体30は、装置本体11の前面と面一の幅方向に長尺な前方枠31と、前記原稿押え121の前縁部より若干下位で前方枠31と対向した後方枠32と、これら前方枠31および後方枠32の左右の端部間に架設された幅方向一対の側方枠33と、これら各枠に囲繞された底板34(図4)とを備えて構成されている。
前記パネルボード40は、かかる枠体30の前方枠31、後方枠32および一対の側方枠33に囲まれた空間に嵌め込まれた状態で底板34に支持され、角度調節機構50の作用によって図1に示す略水平の横臥角度と、図2に示す起上り角度との間で角度変更可能になっている。
かかるパネルボード40の上面には、略中央位置に液晶からなる表示パネル41が設けられているとともに、この表示パネル41の右側にテンキー42が配列されている。また、このテンキー42の右側にはスタートボタン43が設けられているとともに、前記表示パネル41の左側にはモード切換えキー44が設けられている。前記表示パネル41は、各種の入力情報や出力情報を液晶表示したり、表示された処理条件の内で選択したものについてタッチイン操作で入力したりするものである。また、前記テンキー42は、コピー枚数などの主に数量情報を設定するためのものである。
前記モード切換えキー44は、画像形成装置10のモードを切り換えるためのものであり、本実施形態においては、画像形成装置10を複写機として使用するときに押下されるコピーキー441と、プリンタとして使用するときに押下されるプリンタキー442と、スキャナとして使用するときに押下されるスキャナキー443とからなっている。
前記スタートボタン43は、画像形成装置10に対する各種の処理条件が設定された状態で押下されるものであり、この押下によって設定された処理条件に沿う画像形成処理が実行されることになる。なお、パネルボード40には、これら表示パネル41、テンキー42、スタートボタン43およびモード切換えキー44の他にも、必要に応じて各種のキーやボタンが設けられる。
そして、枠体30の前方枠31には、右側の側方枠33より若干左方位置に角孔311が貫設され、この角孔311に後述する押圧ボタン62が枠体30の内側から外側に向けて貫通されている。この押圧ボタン62は、パネルボード40の角度を変化させるときに押されるものであり、パネルボード40が横臥角度に設定された状態(図1)では、その突出量が起上り角度に設定されたとき(図2)より小さくなっている。そして、横臥角度に設定されたパネルボード40を起上り角度に変更するに際しては、図1に示す状態で押圧ボタン62が押圧されるとともに、起上り角度に設定されたパネルボード40を横臥角度に戻すに際しても、図2に示す状態で押圧ボタン62が押下されるのである。このように、いずれの角度からでも押圧ボタン62を押すだけでパネルボード40の角度変更を行い得るのは、本発明に係る角度調節機構50が採用されているからである。
以下、図4〜図9を基に角度調節機構50について詳細に説明する。図4は、角度調節機構50の一実施形態を示す一部切欠き分解斜視図である。また、図5および図7は、図4に示す角度調節機構50の組立て斜視図であり、図5は、パネルボード40が横臥角度に設定された状態、図7は、パネルボード40が起上り角度に設定された状態をそれぞれ示している。また、図6および図8は、図5および図7に対応するパネルボード40の斜視図であり、図6は、パネルボード40が横臥角度に設定された状態、図8は、パネルボード40が起上り角度に設定された状態をそれぞれ示している。さらに、図9は、パネルボード40を裏面側から見た斜視図である。なお、図4〜図9におけるXおよびYによる方向表示は図1の場合と同様である。
図4〜図7に示すように、角度調節機構50は、底板34に固定される角度調節部材60と、この角度調節部材60の操作によって昇降する昇降部材70と、この昇降部材70の昇降をガイドするガイド部材80とを備えた基本構成を有している。
前記角度調節部材60は、底板34の右端部に固定されるケーシング(ボタンケース)61と、このケーシング61に前方から進退可能に嵌装される押圧ボタン62と、前記ケーシング61に内装される円柱部材63と、前記ケーシング61に後方から出没可能に嵌装される出没部材64と、この出没部材64に付勢力を与えるコイルスプリング(付勢手段)65とを備えて構成されている。
かかる角度調節部材60は、ケーシング61が枠体30の底板34の右端部に固定されることにより枠体30に装着され、押圧ボタン62の押圧操作のみによる出没部材64のケーシング61からの出没によって昇降部材70を昇降させるようになっている。
なお、かかる角度調節部材60の詳細については、後に図10を基に詳細に説明することとし、まず、昇降部材70およびガイド部材80について説明する。
前記昇降部材70は、底板34の長尺寸法(左右方向の寸法)と略同一の長さ寸法を有する昇降ロッド71と、この昇降ロッド71の左右両側部に回動自在に軸支された幅方向一対のリンクアーム72と、各リンクアーム72間で昇降ロッド71に同心で一体に外嵌された幅方向一対のピニオン73とを備えて構成されている。ピニオン73は、ガイド部材80に装着されるものである。
前記各リンクアーム72の先端部には、孔心が昇降ロッド71と平行に幅方向に延びる装着孔721が設けられている。この装着孔721は、パネルボード40の裏面側の適所に設けられた幅方向に延びる連結軸45(図5)に外嵌するためのものである。かかる装着孔721には、その適所に切欠き間隙722が設けられ、昇降ロッド71は、この切欠き間隙722を介して装着孔721内に圧入されることにより軸心回りに相対回動可能にリンクアーム72に連結されるようになっている。
前記ガイド部材80は、昇降部材70の昇降をガイドするものであり、上下方向に長尺のガイド部材本体81と、このガイド部材本体81内に付設されたラック82とを備えている。前記ガイド部材本体81は、底板811と、この底板811の前縁部から立設された前面板812と、底板811の後縁部から立設された後面板813と、この後面板813および前記前面板812の上縁部間に架設された状態の円弧天板814とからなっている。
前記ラック82は、前面板812の後面側の幅方向中央位置に上下方向に延びるように形成されているとともに、後面板813には、このラック82と対向する位置に上下方向に延びる長尺開口83が設けられている。この長尺開口83は、昇降ロッド71がガイド部材本体81に差し通された状態で当該ガイド部材本体81内に装着された前記ピニオン73を嵌め込むためのものである。かかる各ガイド部材80は、図5に示すように、前記各ピニオン73と対応するように枠体30の底板34上にねじ止め、嵌め合わせ止めあるいはかしめ止め等によって固定されるようになっている。
一方、枠体30の底板34には、その左側部が上方へ折り曲げられることによって形成した左ブラケット341が設けられているとともに、右側部の角度調節部材60より若干左方位置には、左ブラケット341と対向したL字状の右ブラケット342がねじ止めその他で固定されている。
かかる左右のブラケット341,342には、前方上部で互いに対向した位置に上方が開口したC字孔343が穿設されている一方、前記パネルボード40にはその側板間に架設された回動中心軸46が設けられ、パネルボード40は、この回動中心軸46が前記各C字孔343に開口を介して圧入されることにより、当該回動中心軸46回りに正逆回動して横臥角度(図4参照)と起上り角度(図5参照)との間で角度変化し得るようになっている。かかるパネルボード40の角度変化は、角度調節部材60に設けられた押圧ボタン62の押圧操作のみで行われる。
また、パネルボード40と前記枠体30の後方枠32との間には、図6および図8に点描で示すように、遮蔽板35が介設されている。この遮蔽板35は、パネルボード40の後縁部が嵌り込む前記枠体30の後方枠32に形成された左右方向に延びる長尺開口321を目隠しするためのものである。
すなわち、パネルボード40は、その後縁部が長尺開口321に嵌り込んだ状態で角度変更するのであるが、パネルボード40が起上り角度に角度設定された状態では、図6に示すように、パネルボード40の後縁部と長尺開口321の上縁部との隙間寸法が小さくて目立たないのに対し、パネルボード40が横臥角度に角度設定された状態では、図8に示すように、パネルボード40の後縁部と長尺開口321の上縁部との隙間寸法が大きくなって見苦しくなるため、この見苦しさを解消するために長尺開口321が設けられているのである。
かかる遮蔽板35は、下縁部がパネルボード40の左右幅方向一対の側板401の後縁部下部位置間に架設された遮蔽板支持軸351に回動自在に軸支されているとともに、上縁部が前記長尺開口321の左右両側部に形成された一対のガイド条322(図12参照)に立て掛けられた状態で摺動可能に当接されている。
したがって、パネルボード40が図6に示す横臥角度に角度設定された状態から、図8に示す起上り角度に角度変更されると、遮蔽板35は、遮蔽板支持軸351回りに回動しながらその後縁部が長尺開口321の一対のガイド条322を摺動しつつ上昇し、これによって長尺開口321は、図8に示すように、遮蔽板35によって目隠しされた状態になるため、パネルボード40が起上り角度に設定された状態で長尺開口321の内部が大きく外部に露出して見苦しくなるような不都合を解消することができる。
以下、図10を基に必要に応じて図1〜図7を参照しながら角度調節部材60について詳細に説明する。図10は、角度調節部材60の一実施形態を示す分解斜視図である。なお、図10におけるXおよびYによる方向表示は、図1の場合と同様である。角度調節部材60は、底板34の右端部に固定されるケーシング61と、このケーシング61に前方から進退可能に嵌装される押圧ボタン62と、前記ケーシング61に内装される円柱部材63と、前記ケーシング61に後方から出没可能に嵌装される出没部材64と、この出没部材64に付勢力を与えるコイルスプリング65とを備えて構成されている。
前記ケーシング61は、直方体状を呈したケーシング本体611と、このケーシング本体611の前面壁から前方に向けて突設された円筒体612とからなっている。ケーシング本体611には、右側面の下縁部から右方に向けて突設されたねじ止め座613が設けられている。このねじ止め座613には、少なくとも2つの貫通孔613aが穿設されている一方、前記底板34の右端部には、前記ねじ止め座613に対応した第1ねじ孔34が螺設され、ビスSを貫通孔613aを介してねじ孔344に螺着綴結することによって、図5に示すように、ケーシング61が底板34に固定されるようになっている。
前記押圧ボタン62は、直方体状のボタン本体621と、このボタン本体621の後面から後方に向けて突設された棒体622とからなっている。棒体622は、外径寸法が前記ケーシング61の円筒体612の内径寸法より僅かに小さく寸法設定され、これによって摺接状態で円筒体612に嵌装されるようになっている。かかる棒体622の後端面には、周方向に等ピッチで形成された棒体側山形突起622aが設けられている。そして、互いに隣り合った棒体側山形突起622a間に谷部622bが形成されている。
前記円柱部材63は、径寸法が円筒体612の内径寸法より僅かに小さい円柱体631と、この円柱体631の周面に周方向等ピッチで径方向の外方に向けて突設された軸心方向に延びる被ガイド突条632とを備えている。本実施形態では、被ガイド突条632は4条設けられている一方、円筒体612には、その内周面に被ガイド突条632に対応した4条のガイド溝612aと、これらガイド溝612a間に形成された円筒体側山形突起612b(図11の(イ)参照)とが設けられている。
そして、かかる円柱部材63は、各被ガイド突条632がそれぞれ対応したガイド溝612aに嵌り込むことによって円筒体612に軸心方向に正逆移動可能に嵌装されるようになっている。かかる各被ガイド突条632は、その前端部が円柱体631から若干前方に突出され、この突出した部分で突出片632aがそれぞれ形成されている。これらの突出片632aは、前記棒体622の谷部622bに嵌め込まれるものである。
前記出没部材64は、幅方向の各側面に開口を有する角筒状を呈した角筒体641と、この角筒体641から前方に向って突設された突設体642とからなっている。前記角筒体641は、天板641aと、この天板641aと下部で平行に対向配置された底板641bと、これら天板641aおよび底板641bの前端縁部間に架設された前板641cと、同後端縁部間に架設された後板641dとを備えている。天板641aは、底板641bより前後方向に若干長尺に設定されている。
このような角筒体641内には、天板641aの後縁部から底板641bの前縁部にかけて形成された前下がりの傾斜ガイド部材643が設けられている。この傾斜ガイド部材643は、上部傾斜板643aと、この上部傾斜板643aの下方で対向配置された下部傾斜板643bとを備え、これら上下の傾斜板643a,643b間に前記昇降部材70の昇降ロッド71をガイドする傾斜ガイド長孔644が形成されている。
かかる傾斜ガイド長孔644の前端位置には、前方に向って略水平に延設された、昇降ロッド71が摺接状態で嵌り込み得る前方係止部644aが形成されているとともに、同後端位置には、後方に向って略水平に延設された、昇降ロッド71が摺接状態で嵌り込み得る後方係止部644bが形成されている。そして、傾斜ガイド長孔644内を相対的に移動して昇降する昇降ロッド71は、前方係止部644aに嵌り込むことによって下位の位置決め状態が安定するとともに、後方係止部644bに嵌り込むことによって上位の位置決め状態が安定するようになっている。
このように構成された角度調節部材60は、押圧ボタン62の棒体622がケーシング61の円筒体612に嵌装され、円柱部材63がケーシング61のケーシング本体611を介して円筒体612に嵌めこまれ、さらに出没部材64が突設体642からケーシング本体611へはめ込まれた状態で、コイルスプリング65によって出没部材64の後板641dが前方に向けて付勢されることにより完成する。
つぎに、この角度調節部材60の二段カム機構について図11を基に説明する。図11は、二段カム機構を説明するための説明図であり、(イ)は、角度調節部材60の一部切欠き斜視図である。また、図11の(ロ)〜(ホ)は、二段カム機構の作用の理解を容易にするために円柱部材63の軸心回りの回転を横方向への移動に置き換えた説明図であり、(ロ)は、円柱部材63の突出片632aが円筒体612のガイド溝612aの溝奥に位置した状態、(ハ)は、突出片632aが棒体622の棒体側山形突起622aの頂部に押圧されてガイド溝612aから出された状態、(ニ)は、突出片632aが円筒体612の円筒体側山形突起612bに嵌り込んだ状態、(ホ)は、突出片632aが棒体側山形突起622aの傾斜縁面622cに押圧されて円筒体側山形突起612bから出された状態をそれぞれ示している。
なお、図11においては、円柱部材63とコイルスプリング65との間に介設される出没部材64の図示を省略し、「・・・」で出没部材64を示している。また、図11の(イ)におけるXおよびYによる方向表示は図1の場合と同様である。
二段カム機構は、ケーシング61の円筒体612の内周面に周方向等ピッチで形成された複数条のガイド溝612aと、各ガイド溝612a間に形成された溝間当り2つの円筒体側山形突起612bと、押圧ボタン62の棒体622に形成された棒体側山形突起622aと、円柱部材63の周面に周方向等ピッチで前記ガイド溝612aと同数設けられた被ガイド突条632の突出片632aとを備えて構成されている。因みに、二段カム機構の「二段カム」という修飾語は、円筒体側山形突起612bを一つのカムとみなすとともに、棒体側山形突起622aをもう一つのカムとみなし、これら2つのカムが角度調節機構50で重要な働きをすることから機構の名称として採用している。
そして、この二段カム機構を構成する各構成要素については、すでに詳細に説明していることから、以下、二段カム機構を備えた角度調節部材60の作用について図11の(ロ)〜(ホ)を基に説明する。
まず、図11の(ロ)に示す状態では、円柱部材63がコイルスプリング65の付勢力によって前方へ向って押圧されてその被ガイド突条632が円筒体612のガイド溝612aの溝底まで押し遣られ溝底に当止するとともに、押圧ボタン62の棒体側山形突起622aの頂部が突出片632aに当接している。
この状態でボタン本体621を後方に向けて押圧すると、棒体側山形突起622aの頂部が突出片632aをコイルスプリング65の付勢力に抗して後方へ押し遣るため、突出片632aは、円筒体612のガイド溝612aに案内されつつ後方へ移動し、これによって円柱部材63が後退することになる。
そして、押圧ボタン62が可動範囲の後端まで押されると、突出片632aは、図11の(ハ)に示すように、ガイド溝612aから外れた状態になり、コイルスプリング65の付勢力によって、矢印で示すように、棒体側山形突起622aの傾斜縁面622cを図11の(ハ)の紙面における左上方に向けて滑り降りることになる。このことは、円柱部材63が軸心回りに図11の(イ)における反時計方向に回動することを意味している。
ついで、押圧ボタン62の押圧を解除すると、突出片632aは、図11の(ニ)に示すように、隣設した円筒体側山形突起612b間の凹み溝612c嵌り込んだ状態になる。
この状態でボタン本体621をコイルスプリング65の付勢力に抗して再度可動範囲の後端まで押圧すると、突出片632aは、棒体側山形突起622aの傾斜縁面622cによって押圧され、これによって、図11の(ホ)に示すように、凹み溝612cから外れるとともに、コイルスプリング65の付勢力で棒体側山形突起622aの傾斜縁面622cに沿って前方に移動し、谷部622bの底に位置することになる。
引き続き、ボタン本体621の押圧を解消すると、突出片632aは再びガイド溝612aに嵌り込み、コイルスプリング65の付勢力でガイド溝612aにガイドされつつ円筒体612の奥部にまで到達し、図11の(ロ)に示す状態に戻る。
このように、本実施形態に係る二段カム機構によれば、押圧ボタン62に対して常に押圧操作を繰り返すことによって、ケーシング61内における円柱部材63の前後位置を前方と後方とで切り換えることができ、これによって出没部材64をケーシング61から出没させることが可能になる。
以下、本発明に係る画像形成装置10に設けられた角度調節機構50の作用について図12を基に、必要に応じて図1〜図11を参照しながら説明する。図12は、角度調節機構50の作用を説明するための側面視の説明図であり、(イ)は、パネルボード40が横臥角度に角度設定された状態、(ロ)は、パネルボード40が起上り角度に角度設定された状態をそれぞれ示している。なお、(イ)および(ロ)に添えられた添え字の「a」は、図5または図7のA線視図であり、同添え字の「b」は、図5または図7のB−B線断面図である。また、図12におけるYによる方向表示は図1の場合と同様である。
まず、パネルボード40が横臥角度に角度設定された状態では、図12の(イ)−aに示すように、出没部材64がコイルスプリング65の付勢力に抗してケーシング本体611から後方へ突出し、これによって昇降ロッド71が傾斜ガイド長孔644の前方係止部644aに嵌り込んだ状態になっている。
また、パネルボード40が横臥角度に角度設定された状態では、図12の(イ)−bに示すように、昇降部材70のピニオン73は、ガイド部材本体81内の最下位に位置した状態で昇降ロッド71に外嵌されたラック82に噛合しているとともに、昇降ロッド71に連結されたリンクアーム72は下部位置に位置設定されている。このとき、円柱部材63は、図11の(ニ)に示すように、その突出片632aが円筒体612の凹み溝612cに嵌り込んだ状態(すなわち、円柱体631が後方へ移動した状態)になっている。
さらに、パネルボード40が横臥角度に角度設定された状態では、遮蔽板35は、図12の(イ)に示すように、その上縁部が後方枠32のガイド条322の上縁部から若干下方に下がった位置に当接した状態になっている。
この状態において、ボタン本体621を後方に向って押圧すると、押圧ボタン62の棒体側山形突起622aの傾斜縁面622cが突出片632aを押圧するため、突出片632aは、図11の(ホ)に示すように、後方へ移動して凹み溝612cから外れることになる。かかる突出片632aは、引き続きコイルスプリング65の付勢力によってケーシング61のガイド溝612aにガイドされつつ前方へ移動するため、押圧ボタン62は、棒体側山形突起622aが突出片632aに押されることで、図12の(ロ)−aに示すように、ケーシング61から前方へ移動した状態になる。
そして、図12の(ロ)−aに示す状態では、出没部材64は、コイルスプリング65の付勢力によって出没部材64の角筒体641内に没入することになる。この没入過程で昇降部材70の昇降ロッド71が角筒体641の傾斜ガイド長孔644に案内されて上昇し、これによって昇降ロッド71に連結されたリンクアーム72が上昇するため、昇降ロッド71を介してリンクアーム72と連結されたパネルボード40は、回動中心軸46回りに反時計方向に回動し、これによって図12の(ロ)に示すように起上り角度に角度設定されることになる。
そして、昇降ロッド71が上昇するに際しては、この昇降ロッド71に一体に外嵌されたピニオン73がガイド部材本体81のラック82に噛合していることにより、軸心回りに時計方向に回転するため、出没部材64から遠く離間した昇降ロッド71の左端部は、左方側のピニオン73が左方側のラック82を掻き登ることで上昇する。したがって、角度調節部材60から遠く離間した昇降ロッド71が湾曲してその左端部が右端部と歩調を合わせて昇降しなくなるような不都合の発生を確実に防止することができる。パネルボード40が起上り角度に設定された状態でピニオン73は、図12の(ロ)−bに示すように、ラック82の最上位に位置している。
また、パネルボード40が横臥角度から起上り角度に角度変更されると、遮蔽板35は、遮蔽板支持軸351回りに回動しながらその後縁部が長尺開口321の一対のガイド条322を摺動しつつ上昇し、これによって長尺開口321は、図12の(ロ)に示すように、遮蔽板35によって目隠しされた状態になるため、パネルボード40が起上り角度に設定された状態で長尺開口321の内部が大きく外部に露出して見苦しくなるような不都合を解消することができるばかりか、長尺開口321に指が嵌り込んで怪我をするようなことが生じないようにすることができる。。
ついで、起上り角度に設定されたパネルボード40を元の横臥角度に戻すに際しては、図12の(ロ)−aに示す状態において、再度押圧ボタン62を後方へ向って押圧すればよい。こうすることによって、図11の(ロ)に示す状態で押圧ボタン62の棒体側山形突起622aの頂部が円柱部材63の突出片632aを後方へ向って押圧することになるため、押された突出片632aはコイルスプリング65の付勢力に抗してガイド溝612aにガイドされつつ後方へ移動するため、これによる円柱部材63を介した角筒体641のケーシング本体611からの後方への突出で昇降ロッド71が傾斜ガイド長孔644にガイドされつつ下降することになる。
この下降によってパネルボード40は、連結軸45およびリンクアーム72を介して下方へ引かれ、これによる回動中心軸46回りの時計方向へ向かう回動で、図12の(イ)−aに示すように、横臥角度に戻される。そして、パネルボード40が横臥角度に設定された状態では、円柱部材63の突出片632aは、コイルスプリング65の付勢力でケーシング61の凹み溝612cに嵌り込んでいるため、横臥角度に設定されたパネルボード40の角度設定状態は安定する。
以上詳述したように、本発明に係る画像形成装置10は、パネルボード40に設けられたテンキー42やスタートボタン43等の操作キーの操作により画像形成処理に対する各種の処理条件が入力されるように構成されてなるものであり、パネルボード40には、当該パネルボード40の角度を調節する角度調節機構50が付設され、この角度調節機構50は、パネルボード40を、押圧ボタン62に対するワンタッチ操作で略水平に設定する横臥角度と、操作者に対向するように起き上がらせた起上り角度との間で角度変更させ得るように構成されているため、従来のようにパネルボード40を把持して力任せに手前に引いたり、所定の操作レバーを往動させたり復動させるような面倒な操作を行う必要がなくなり、これによる操作性の向上によってたとえ身体にハンデキャップを負った非健常者であっても、画像形成装置10が非常に操作のし易いものにる。
また、ワンタッチの操作手段として、押圧操作のみを行い得るように構成された押圧ボタン62を採用しているため、パネルボード40の角度変更を押圧ボタン62の押圧操作のみで行うことが可能になり、操作手段を操作性の点で極めて優れたものにすることができる。
さらに、角度調節機構50を、押圧ボタン62を進退可能に保持するケーシング61と、このケーシング61に出没可能に装着された出没部材64と、ケーシング61内でこの出没部材64と押圧ボタン62との間に介設され、かつ、押圧ボタン62の押圧操作のみで出没部材64を出没させる二段カム機構と、押圧ボタン62を出没部材64および二段カム機構を介してケーシング61から突出する方向に付勢する付勢手段とを備えて構成し、かつ、出没部材64は、ケーシング61から出没することでパネルボード40の角度を変更させ得るようにリンクアーム72を介してパネルボード40に連結されているため、コイルスプリング65の付勢力に抗して押圧ボタン62を押圧操作することにより、この押圧操作は、ケーシング61内の二段カム機構、出没部材64およびリンクアーム72介してパネルボード40に伝達され、特にケーシング61内に設けられた二段カム機構の作用によってパネルボード40は、押圧操作のみで横臥角度と起上り角度との間で交互に角度変更させることができる。
そして、二段カム機構を、ケーシング61の円筒体612の内周面に周方向等ピッチで形成された複数条のガイド溝612aと、各ガイド溝612a間に形成された複数の凹み溝612cと、押圧ボタン62の棒体622に形成された棒体側山形突起622aと、円柱部材63の周面に周方向等ピッチで前記ガイド溝612aと同数設けられた被ガイド突条632の突出片632aとを備えて構成しているため、当該二段カム機構は、簡単な構造になり、部品コストおよび組み付けコストの低減化を確保した上で押圧ボタン62の押圧操作のみによりパネルボード40に角度変更を行わせることが可能になる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
(1)上記の実施形態においては、画像形成装置10として複写機、ファクシミリ装置およびプリンタの機能を備えたいわゆる複合機を例に挙げて説明したが、本発明は、画像形成装置が複合機であることに限定されるものではなく、ファクシミリ装置やコンピュータに接続されるプリンタ等、パネルボードが存在する単能機であってもよい。
(2)また、上記の実施形態においては、画像形成装置10としてカラーコピーが可能な複合機を例に挙げて説明しているが、本発明は、画像形成装置10がカラーコピー用のものであることに限定されるものではなく、モノクロ用のものであってもよい。
(3)上記の実施形態においては、出没部材64を付勢する付勢手段としてコイルスプリング65を採用しているが、本願発明は、付勢手段がコイルスプリング65であることに限定されるものではなく、板ばねやコイルばね、シリンダ内に空気を密封したいわゆる空気ばね、さらにはゴム等のエラストマー等、付勢力を得ることができるものであればどのようなものでも採用することができる。
(4)上記の実施形態においては、昇降ロッド71を昇降させる部材として出没部材64が採用され、この出没部材64のケーシング61からの出没に応じて当該出没部材64に設けられた傾斜ガイド長孔644に昇降ロッド71を案内させることで昇降ロッド71を昇降させるようにしているが、こうする代わりに出没部材64の出没により機能する所定のリンク構造を昇降ロッド71と出没部材64との間に介在させ、このリンク構造のリンク運動によって昇降ロッド71を昇降させるようにしてもよい。
(5)上記の実施形態においては、ワンタッチ操作を行う操作手段として押圧ボタン62が採用されているが、本発明は、操作手段が押圧ボタン62であることに限定されるものではなく、一方向にのみ操作可能な操作レバーや、足踏みによって操作する足踏みレバーであってもよい。なお、操作手段として足踏みレバーを採用する場合には、当該足踏みレバーと角度調節部材60との間に足踏み動作を棒体622の押圧動作にリンクさせるための所定のリンク機構を介設する必要がある。
本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示す外観斜視図であり、パネルボードが横臥姿勢に姿勢設定された状態を示している。 本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示す外観斜視図であり、パネルボードが起上り姿勢に姿勢設定された状態を示している。 画像形成装置の内部構造の概要を説明するための正面断面視の説明図である。 角度調節機構の一実施形態を示す一部切欠き分解斜視図である。 図4に示す角度調節機構の組立て斜視図であり、パネルボードが横臥角度に設定された状態を示している。 図5に対応するパネルボードの斜視図であり、パネルボードが横臥角度に設定された状態を示している。 図4に示す角度調節機構の組立て斜視図であり、パネルボード40が起上り角度に設定された状態を示している。 図7に対応するパネルボードの斜視図であり、パネルボードが起上り角度に設定された状態をそれぞれ示している。 パネルボードを裏面側から見た斜視図である。 角度調節部材の一実施形態を示す分解斜視図である。 二段カム機構を説明するための説明図であり、(イ)は、角度調節部材の一部切欠き斜視図である。また、(ロ)〜(ホ)は、二段カム機構の作用の理解を容易にするために円柱部材の軸心回りの回転を横方向への移動に置き換えた説明図であり、(ロ)は、円柱部材の突出片が円筒体のガイド溝の溝奥に位置した状態、(ハ)は、突出片が棒体の山形突起の頂部に押圧されてガイド溝から出された状態、(ニ)は、突出片が円筒体の凹み溝に嵌り込んだ状態、(ホ)は、突出片が山形突起の傾斜縁面に押圧されて凹み溝から出された状態をそれぞれ示している。 角度調節機構の作用を説明するための側面視の説明図であり、(イ)は、パネルボードが横臥角度に角度設定された状態、(ロ)は、パネルボードが起上り角度に角度設定された状態をそれぞれ示している。
符号の説明
10 画像形成装置 11 装置本体
111 排紙トレイ 112 排紙搬送路
113 返送搬送路 114 反転搬送路
12 原稿読取部 121 原稿押え
122 原稿トレイ 122a 載置原稿用コンタクトガラス
122b 自動給紙用コンタクトガラス
123 原稿排紙トレイ 124 原稿送り部
125 光学系ユニット 13 画像形成部
13Y イエロー用ユニット 13M マゼンタ用ユニット
13C シアン用ユニット 13K ブラック用ユニット
131 感光体ドラム 132 現像装置
133 帯電部 134 露光部
135 クリーニング装置 136 搬送ベルト
137 駆動ローラ 138 従動ローラ
14 定着部 141 ヒートローラ
142 加圧ローラ 15 用紙貯留部
151 用紙トレイ 152 ピックアップローラ
153 給紙搬送路 16 用紙反転部
161 中間トレイ 162 切換ガイド
163 反転ローラ対 20 入力部
30 枠体 31 前方枠
32 後方枠 321 長尺開口
33 側方枠 34 底板(パネルボード)
341 左ブラケット 342 右ブラケット
343 C字孔 344 ねじ孔
35 遮蔽板 351 遮蔽板支持軸
40 パネルボード 401 側板
41 表示パネル 42 テンキー
43 スタートボタン 44 モード切換えキー
441 コピーキー 442 プリンタキー
443 スキャナキー 45 連結軸
46 回動中心軸 50 角度調節機構
60 角度調節部材 61 ケーシング(ボタンケース)
611 ケーシング本体 612 円筒体
612a ガイド溝 612b 円筒体側山形突起
612c 凹み溝
613 ねじ止め座 613a 貫通孔
62 押圧ボタン 621 ボタン本体
622 棒体 622a 棒体側山形突起
622b 谷部 622c 傾斜縁面
63 円柱部材 631 円柱体
632 被ガイド突条 632a 突出片
64 出没部材 641 角筒体
641a 天板 641b 底板
641c 前板 641d 後板
642 突設体 643 傾斜ガイド部材
643a 上部傾斜板 643b 下部傾斜板
644 傾斜ガイド長孔 644a 前方係止部
644b 後方係止部 65 コイルスプリング(付勢手段)
70 昇降部材 71 昇降ロッド
72 リンクアーム 721 装着孔
722 切欠き間隙 73 ピニオン
80 ガイド部材 81 ガイド部材本体
811 底板 812 前面板
813 後面板 814 円弧天板
82 ラック 83 長尺開口
P 用紙 S ビス

Claims (4)

  1. 装置本体に操作キーを有するパネルボードが設けられてなる画像形成装置において、
    前記パネルボードには、当該パネルボードの角度を調節する角度調節機構が設けられ、
    前記角度調節機構は、前記パネルボードを、所定の操作手段に対するワンタッチ操作で略水平に設定する横臥角度と、操作者に対向するように起き上がらせた起上り角度との間で角度変更させ得るように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記操作手段は、押圧操作のみを行い得る押圧ボタンであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記角度調節機構は、前記押圧ボタンを進退可能に保持するボタンケースと、このボタンケースに出没可能に装着された出没部材と、前記ボタンケース内でこの出没部材と前記押圧ボタンとの間に介設され、かつ、前記押圧ボタンの押圧操作のみで前記出没部材を出没させる二段カム機構と、前記押圧ボタンを前記出没部材および二段カム機構を介してボタンケースから突出する方向に付勢する付勢手段とを備えて構成され、前記出没部材は、前記ボタンケースから出没することで前記パネルボードの角度を変更させ得るように当該パネルボードに連結されていることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記パネルボードが起上り角度に角度設定された状態で当該パネルボードと前記装置本体との間に形成される隙間を塞ぐ遮蔽板が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
JP2004091296A 2004-03-26 2004-03-26 画像形成装置 Pending JP2005275220A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004091296A JP2005275220A (ja) 2004-03-26 2004-03-26 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004091296A JP2005275220A (ja) 2004-03-26 2004-03-26 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005275220A true JP2005275220A (ja) 2005-10-06

Family

ID=35174931

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004091296A Pending JP2005275220A (ja) 2004-03-26 2004-03-26 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005275220A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010097037A (ja) * 2008-10-17 2010-04-30 Konica Minolta Business Technologies Inc 操作パネル構造体
JP2011170002A (ja) * 2010-02-17 2011-09-01 Brother Industries Ltd 表示装置
JP2012181342A (ja) * 2011-03-01 2012-09-20 Brother Ind Ltd 回動装置
JP2012179765A (ja) * 2011-02-28 2012-09-20 Brother Industries Ltd 回動装置及び画像記録装置
CN115138610A (zh) * 2022-06-29 2022-10-04 于敬婷 一种带有搓纸轮自动清理的印刷装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05114281A (ja) * 1991-10-23 1993-05-07 Hitachi Ltd 電子機器の操作パネル開閉機構
JPH07189530A (ja) * 1993-12-28 1995-07-28 Murakoshi Mfg Corp 家具の摘み装置
JP2002244569A (ja) * 2001-02-13 2002-08-30 Canon Inc 表示部付き電子機器
JP2002361968A (ja) * 2001-06-05 2002-12-18 Toshiba Tec Corp ユーザインタフェース装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05114281A (ja) * 1991-10-23 1993-05-07 Hitachi Ltd 電子機器の操作パネル開閉機構
JPH07189530A (ja) * 1993-12-28 1995-07-28 Murakoshi Mfg Corp 家具の摘み装置
JP2002244569A (ja) * 2001-02-13 2002-08-30 Canon Inc 表示部付き電子機器
JP2002361968A (ja) * 2001-06-05 2002-12-18 Toshiba Tec Corp ユーザインタフェース装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010097037A (ja) * 2008-10-17 2010-04-30 Konica Minolta Business Technologies Inc 操作パネル構造体
JP2011170002A (ja) * 2010-02-17 2011-09-01 Brother Industries Ltd 表示装置
JP2012179765A (ja) * 2011-02-28 2012-09-20 Brother Industries Ltd 回動装置及び画像記録装置
JP2012181342A (ja) * 2011-03-01 2012-09-20 Brother Ind Ltd 回動装置
CN115138610A (zh) * 2022-06-29 2022-10-04 于敬婷 一种带有搓纸轮自动清理的印刷装置
CN115138610B (zh) * 2022-06-29 2024-02-06 佛山市豪亿彩印包装有限公司 一种带有搓纸轮自动清理的印刷装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4623148B2 (ja) 画像形成装置
US8010016B2 (en) Optical unit assembly with height adjusting member, image reader and image forming apparatus
US8508818B2 (en) Image reading apparatus and image forming apparatus
JP4935381B2 (ja) 画像形成装置、現像カートリッジ、感光体カートリッジおよびプロセスカートリッジ
JP4803226B2 (ja) 画像形成装置およびドラムユニット
JP2006251190A (ja) 画像形成装置
JP2005275220A (ja) 画像形成装置
JP6843569B2 (ja) 画像形成装置
JP3801069B2 (ja) デジタル式画像形成装置
JP2008085893A (ja) 操作パネル付き電子機器および画像形成装置
US8896895B2 (en) Image reading apparatus and image forming apparatus
JP2007147772A (ja) 画像形成装置、画像形成方法、及び、画像形成プログラムとその記録媒体
JP2005234222A (ja) 画像形成装置
JP5790324B2 (ja) 画像読取装置および画像読取装置を備えた画像形成装置
JP2004085762A (ja) 画像形成装置
JP2004053907A (ja) 原稿読取装置
JP6175016B2 (ja) 画像読み取り装置、および画像処理装置
JP2002244377A (ja) 画像形成装置
US8264749B2 (en) Image reading apparatus and image forming apparatus
JP2958485B2 (ja) 複写機システム
JP2002207332A (ja) 画像形成装置
JP2011061307A (ja) 画像読取装置および画像形成装置
JP3805148B2 (ja) 画像読み取り装置および画像読み取り方法
JP3722756B2 (ja) 原稿セット表示版を具備する画像形成装置
JP2006069705A (ja) 給紙装置およびこの装置を備えた画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091117

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100316