JP2002244569A - 表示部付き電子機器 - Google Patents

表示部付き電子機器

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JP2002244569A
JP2002244569A JP2001036071A JP2001036071A JP2002244569A JP 2002244569 A JP2002244569 A JP 2002244569A JP 2001036071 A JP2001036071 A JP 2001036071A JP 2001036071 A JP2001036071 A JP 2001036071A JP 2002244569 A JP2002244569 A JP 2002244569A
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unit
lcd
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Kazuyuki Morinaga
和幸 森永
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 傾動可能な表示手段の近辺に電気部品を配設
することができるようにする。 【解決手段】 ファクシミリは、情報を表示するLCD
25を有するLCD表示部21と、LCD表示部21を
機器本体に傾動可能に支持する軸承部と、LCD表示部
21と機器本体のコネクタ36cとを接続するリード線
26a,30a,Gと、電気部品34とリード線との間
に配設された壁部32cと、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報を表示するL
CD等の表示部を有する電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、さまざまな電子機器には、電子機
器と操作者とのマンマシンインターフェースの向上を図
るため、液晶ディスプレイ(Liquid Cryst
alDisplay、以下、「LCD」という)をはじ
めとする種々の表示部を有する表示体が設けられてい
る。このため、以前は表示体を備えていなかった電子機
器にも表示体を設けることが多くなってきている。しか
も、最近では、表示情報の増大、視認性の向上、マンマ
シンインターフェースの向上等の観点から、表示画面が
大型化している。
【0003】また、操作者が電子機器の傍に常時いると
はかぎらない機器(例えば、ファクシミリ、電話、プリ
ンタ等)は、少し離れたところからでも表示部の内容を
確認できることが望まれている。このため電子機器によ
っては、表示体を機器本体に対する取り付け角度を任意
に変えられる機構(いわゆるチルト機構)を有して、表
示部を確認できるようにしたものがある。
【0004】表示体をチルト可能な電子機器にするに
は、今まで機器本体と同一筐体内に配置されていた表示
体を、本体外部に傾動可能(起倒可能)に取り付けて、
表示体の角度を変えられるようにする配線を機器本体と
表示部との間に施す必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、表示体
をチルト可能にした電子機器は、図11に示すように、
機器本体101の内部から表示体102にリード線10
3を施さなければならない。しかも、機器本体101と
表示体102とを結ぶリード線103は、図11(a)
で示すように、表示体101を最大に開いた(起こし
た)ときでも、引っ張り力を受けない長さにする必要が
ある。仮に、リード線103の長さが必要な長さよりも
短いと、リード線に引っ張り力が加わり、リード線が延
びるおそれがある。
【0006】最近は省スペースの観点からさまざまな電
子機器の機器の小型化に対する要望が強く、またニーズ
の多様化に対応してさまざまなデザインレイアウトがで
きることが望まれている。
【0007】ところが、リード線の長さを表示体が最大
に開いたときに最適な長さに合わせると、図11(b)
に示すように、表示体102を閉じたとき、リード線1
02は機器本体101の内部にたるんだ状態で余ること
になる。しかし、たるんだリード線101は表示体近辺
(リード線がたるんで暴れる範囲)の電気部品に干渉し
て、電気部品の電気特性を変えるおそれがある。このた
め、表示体の近辺に電気部品を配設することができな
い。特に、スイッチ類のように作動する作動電気部品1
04は、作動時にリード線を挟んでしまい作動できなく
なることがある。
【0008】したがって、電気部品のレイアウトに制約
を受けたリ、電気部品を表示体102に接近させて配設
することができず、機器の小型化を図ることが困難にな
る。
【0009】本発明は、傾動可能な表示手段の近辺に電
気部品を配設することができるようにした表示部付き電
子機器を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の表示部付き電子機器は、情報を表示する表
示部を有する表示手段と、前記表示手段と前記機器本体
内の制御部を接続するリード線と、前記機器本体の電気
部品と前記リード線との間に配設された仕切り手段と、
を備えている。
【0011】本発明の表示部付き電子機器の前記軸承手
段は、互いに係合する軸部と軸受け部とを有し、前記軸
部と前記軸受け部とのいずれか一方を前記表示手段に設
け、他方を前記仕切り手段と一体にして前記機器本体に
設けてある。
【0012】本発明の表示部付き電子機器の前記軸部と
前記軸受け部と前記仕切り手段との内、少なくとも前記
機器本体に設けられた前記軸部または前記軸受け部と前
記仕切り手段は、絶縁部材である。
【0013】本発明の表示部付き電子機器の前記軸部と
前記軸受け部は、前記表示手段の両端にリード線配線用
の空間を介して位置し、かつ前記仕切り手段は、前記空
間に対向して配設されて、前記表示手段の傾動にともな
って前記リード線と前記電気部品との干渉するのを阻止
するようになっている。
【0014】本発明の表示部付き電子機器の前記仕切り
手段は、撓み可能な部材である。
【0015】本発明の表示部付き電子機器の前記電気部
品は、前記機器本体に機器の動作を制御する信号を入力
する可動部材と電気接点とを有するスイッチである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態である表
示部付き電子機器であるファクシミリを図に基づいて説
明する。なお、表示部付き電子機器には、ファクシミリ
にかぎらず、プリンタ、複写機、およびこれらの複合機
器等の画像形成装置、その他、家庭用電化製品、産業用
機器等があり、ファクシミリに限定されるものではな
い。
【0017】図1は、本発明の実施形態のファクシミリ
の外観斜視図である。図2は、図1のファクシミリの原
稿および記録紙の搬送方向に沿った概略断面図である。
【0018】図2において、ファクシミリ12の本体1
には、記録紙を1枚ずつ分離給送する自動記録紙供給部
(以下、「ASF」と称する。Auto Sheet
Feeder)、自動記録紙供給部2から搬送された記
録紙に画像を記録する記録部3、原稿を1枚ずつ分離給
送する自動原稿供給部(以下、「ADF」と称する。A
uto Document Feeder)、記録部3
の下流側に配置されて自動原稿供給部4から搬送された
原稿の画像を読み取る読み取り部5、機器本体1に着脱
可能に備えられて本体1に装着されたとき、読取り部5
の一部を形成するハンドスキャナ部6、機器本体1の操
作を行うためのボタン類や機器の動作状態等を示すLC
D表示部21を有する操作パネル部20等が設けられて
いる。
【0019】記録部3に関連する部分を説明する。矢印
Sは記録紙の搬送方向を示す。トレイ7は、ASF部2
にセットされた記録紙の後端が垂れ下がらないように支
持するため、ファクシミリ12の本体1に着脱可能に設
けられている。このトレイ7は、ADF部4にセットさ
れる原稿のトレイとしても兼用されている。トレイ7の
下流側に形成された開口部8は、記録紙を機器本体1に
積載するために形成されている。
【0020】開口部8にセットされた記録紙は、ASF
部2によって1枚毎に分離給送されて記録部3に搬送さ
れる。記録部3では、画像データを記録紙に記録する。
画像データの記録を終えた記録紙は矢印Sの方向に搬送
されて開口部9から本体外部に排出される。
【0021】読み取り部5に関連する部分を説明する。
矢印Dは原稿の搬送経路を示す。開口部10は原稿をセ
ットするために形成されている。この開口部10にセッ
トされた原稿は、操作パネル部20の読み取り開始ボタ
ンを操作者が押すと、ADF部4によって1枚ずつ分離
されて搬送され、読み取り部5で画像を読み取られて開
口部11から本体外部に排出される。
【0022】操作パネル部20を説明する。図3は、操
作パネル部20の斜視図である。パネルカバー部材33
は、操作パネル部20の外装を形成している。LCD表
示部21は、機器本体1の動作状況、相手電話番号、自
機読み取り画像、あるいは受信画像を表示するようにな
っている。LCD表示部21の手前側に配置された操作
ボタンエリア22には、電話機能ボタン類が集約して配
設されている。LCD表示部21の右側に配置された操
作ボタンエリア23には、FAX機能ボタン類が集約し
て配設されている。これらのLCD表示部21と操作ボ
タンエリア22,23は、機能ごとにエリア分けされて
いる。このため、オペレーションが容易となって、ファ
クシミリ1は、使いやすくなっている。
【0023】また、LCD表示部21は、LCD表示部
21の手前側を中心にして、操作パネル部20に対して
回動可能に設けられている。すなわち、操作パネル部2
0は、起倒可能(傾動可能)になっている。また、本実
施形態のLCD表示部21は、操作パネル部20に対し
て約55度開放可能で、所望の角度に起こしてその角度
に保持しておくことができ、最大開放時に機器本体1に
対してほぼ直立状態にすることができるようになってい
る。一般に、LCD表示部は、視野角が狭く、本実施形
態のLCD表示部21と異なって、起立できない場合、
表示内容を確認するためには、操作者が機器の近くまで
きて表示部を覗き込まなければならない。
【0024】本実施形態のLCD表示部21は起立した
状態で使用することができ、操作者がLCD表示部の表
示内容を遠くからでも確認することができるようになっ
ている。例えば、電話をかけてきた相手の電話番号を表
示する、いわゆるナンバーディスプレイにおいて、機器
に近づいてLCD表示部21を覗き込まなくても相手の
電話番号を容易に読み取ることができるようになってい
る。
【0025】図4は、LCD表示部21の回動部の構成
を示す操作パネル部20の斜視図である。図5は、LC
D表示部21を背面から見た操作パネル部20の斜視図
である。図6は、LCD表示部21の分解斜視図であ
る。図7は、LCD表示部21の支持部32の拡大図で
ある。図8は、LCD表示部21を倒した状態を示すL
CD表示部21の起倒方向に沿った断面図である。図9
は、LCD表示部21を起こした状態を示すLCD表示
部21の起倒方向に沿った断面図である。
【0026】図7において、LCD表示部21の外装
は、LCD上カバ24と、LCD下カバー31とで構成
されている。LCD上カバー24は、LCD画面を表示
するための透明部13と、ボタン類を露出させるための
抜き孔14等を有している。
【0027】LCD表示部21の傾動支点となる回動軸
31a,31bは、LCD下カバー31の両端端に設け
られている。回動軸31a,31bの間には、信号線2
5a,26a,30aやアース線Gを通す空間C(図
5,図6参照)が形成されている。ガイド部材31c
は、LCD下カバー31に設けられて凹部状に形成さ
れ、LCD表示部21と操作パネル部20を結ぶ電気信
号線を案内するようになっている。腕部31d、31e
は、LCD下カバー31に設けられている。ストッパ部
31f、31gは、腕部31d、31eの先端に設けら
れている。腕部31d、31eには、操作パネル部20
の内部に設けられた不図示のブレーキ部材(本実施の形
態ではゴム片を使用)が圧接している。ブレーキ部材
は、LCD表示部21の開閉回動時におけるブレーキの
働きをして、LCD表示部21を任意の角度に起こして
おくことができる。LCD表示部21の回動は、LCD
表示部21が最大開放角に到達すると、ストッパ部31
f,31gが不図示の突き当て部に突き当たって規制さ
れるようになっている。
【0028】LCD25は、操作部制御基板(図8、図
9参照)36からの信号を信号線25aによって受ける
ようになっている。操作ボタンエリア基板26には、L
CD表示部21のバックライトの色を変更するボタン等
が配設されてされている。操作部制御基板36と操作ボ
タンエリア基板26は、信号線26aによって電気的に
接続されている。導電性シート27は、LCD25の下
面に配置される導電性シート部27aと、LCD下カバ
ー31に貼り付けられる導電性シート部27bと、導電
性シート部27a,27b同士をつなぐ導電性シート連
結部27dとからなり,1枚の導電性シートを折り曲げ
て形成されている。
【0029】LCD25の下に位置する導電性シート部
27aは、LCD上カバー24の表面から、あるいはカ
バーの隙間から内部に飛んでくる静電気を受け止めて、
LCD25が静電気によって電気特性が変わらないよう
にしている。図7において、導電性シート27aは、簡
便のため2つに分断してあるが実際は一体である。導電
性シート27aの中央部には、LCD25の表示エリア
に対応して導電性シート窓部27cが形成されている。
【0030】LED基板30には、赤(R)、緑
(G)、青(B)の3色のLEDが実装されている。L
EDは、LCD25の背面からLCD25を照射して、
LCD25の視認性を高めるために設けられている。信
号線30aは、操作部制御基板36からの信号をLED
基板30に伝えるようになっている。導光体29は、L
EDの光をLCD25の背面に均等に導くために設けて
ある。導光体29には、横からのLEDの光を反射させ
て、LCD25の背面に光を均等に照射する曲面(例え
ば断面が放物線となる曲面)29aが形成されている。
拡散板28は、導光体29で上方に導かれた光を透過拡
散させるようになっている。拡散板28には、シート部
材が使用されている。したがって、LED基板30から
の光は、導光体29、拡散板28、導電性シート27の
窓部27cを通り、LCD25の下面に導かれてLCD
25を均等に照射するようになっている。
【0031】図4において、LCD表示部21の支持部
32は、LCD表示部21の回動中心となる回動軸31
a,31bを支持する部分である。この支持部32は、
LCD表示部21から突出している回動軸31a,31
bにそれぞれ対応する位置に回動軸31a,31bを受
けるように設けられたU字溝部32a,32bと、この
U字溝部32a,32bを結んで形成された撓み可能な
板状の壁部32cとで構成されている。壁部32cは空
間Cに対向している。支持部32は、回動軸31a,3
1bと溝部32a,32bが嵌合した状態でパネルカバ
ー部材33の裏面に固定されている。
【0032】なお、板状の壁部32cは、後述するよう
に、信号線25a,26a、アース線Gが、操作ボタン
34と干渉しないようにすることを主たる目的として設
けてあるので、このU字溝部32a,32bと、別体に
して、パネルカバー部材33に設けられていてもよい。
【0033】U字溝部32a,32bと壁部32cとが
一体に形成されていることによって、ファクシミリ12
は、LCD表示部21をパネルカバー部材33に組み付
けるときの組み立て性に優れている。また、U字溝部3
2a,32bと壁部32cとが1つの絶縁性の樹脂成型
品で構成されているため、LCD表示部21の軸部31
a,31bと壁部32cとの位置関係のばらつきが少な
くなり、操作ボタン等の可動部品をLCD表示部21に
近づけて配置することができるようになる。したがっ
て、機器操作部レイアウトのデザイン的な制約を受ける
ことが少なくなる。
【0034】また、LCD表示部21の支持部材32は
細長い部品となるため寸法精度のばらつきや、反り、歪
み等の変形からU字溝部32a、32bの溝部の同軸度
が出し難い場合があるが、壁部32cが板状に形成され
ているため、板状の壁部32cを撓ませて、パネルカバ
ー33に設けられた不図示の位置決め部材にU字溝部3
2a、32bを容易に取り付けることができる。また、
LCD表示部21の支持部材32は、絶縁性の樹脂材料
で成型されているため、仮に信号線25a、26a、3
0aと擦れて被覆が傷つけられても短絡しないようにな
っている。
【0035】なお、回動軸31a,31b、U字溝部3
2a,32bは、LCD表示部21の軸承部37を構成
している。また、回動軸31a,31bはLCD下カバ
ーに設けられているが、壁部32cと一体に形成され
て、パネルカバー部材33に設けてもよい。そして、U
字溝部32a,32bはLCD下カバー31に設けても
よい。
【0036】また、壁部32cは、操作ボタン34と信
号線25a,26a,30aとを遮蔽する位置に配置さ
れている。壁部32cは、LCD表示部21が最大に開
放(起立)されて信号線25a,26a,30aが操作
パネル部20の内部にたるんだとしても、それらの信号
線が操作ボタン34に干渉して操作ボタン34の動きを
妨げないようにするために設けられている。
【0037】図7において、導電性シート部27bは、
LCD下カバー31の表面、すなわちLCD表示部21
の裏面に貼り付けられている。この導電性シート部27
bは、導電性シート連結部27dで折り返されて、LC
D表示部21の下側、すなわち回動軸31a,31b側
に貼り付けられている。そして、導電性シート部27b
は、LCD表示部21が起立させられると、パネルカバ
ー部材33とLCD下カバー31との間に形成される空
間A(図9参照)に露出するようになっている。さら
に、導電性シート部27bは、一部がガイド部材31c
を覆うよう配置されている。
【0038】図10は、LCD表示部21を開放した
(起こした)ときのガイド部材31c近辺の詳細図であ
る。図10において、信号線25a,26a,30a
は、LCD25、操作ボタンエリアの基板26,LED
基板30(図7参照)から、ガイド部材31cおよびL
CD表示部支持部32の壁部32cの間に形成される空
間Bと、パネルカバー部材33に設けられた開口部33
aと、操作部制御基板36に設けられた抜き孔部36a
とを通って操作部制御基板(制御部)36上に設けられ
たコネクタ(制御部)36cに接続されている。
【0039】ところで、LCD表示部21を起立させ
て、LCD表示部21の背面からガイド部材31cのあ
たりを覗いたとき、信号線25a,26a,30aが若
干露出しているようなことがあると、ガイド部材31c
をめがけて静電気が飛ぶようなことがある。ガイド部材
31cをめがけて静電気が飛ぶと、信号線25a,26
a,30aに静電気が飛び、その飛んだ静電気が、LC
D25等の電気部品の電気特性を変えるおそれがある。
また、開口部33a付近に、操作部制御基板36上の実
装部品の導通部等があると、LCD表示部21の開放時
にはその実装部品までの沿面距離が短くなって、静電気
が開口部33aから操作パネル部20内に飛び、操作パ
ネル部20内の部品の電気特性を変えるという不具合が
生じるおそれがある。
【0040】そこで、本実施形態のファクシミリ12
は、導電性シート部27bを、LCD表示部21の裏面
の信号線のガイド部材31c付近に貼り付けて、導電性
シート27をアース線Gを介して接地して、導電性シー
ト部27bに避雷針としての働きをもたせることによっ
て、LCD表示部21に静電気が飛んだとしても、LC
D25等の電気部品や操作部制御基板36の電気特性が
変わらないようにしている。
【0041】そのとき、導電性シート部27bの端部位
置を、以下の位置関係に維持することによって、導電性
シート部27bの避雷針効果を十分に高めることができ
る。すなわち、符号L1で示す距離を導電性シート部2
7bの端部から対向するパネルカバー部材33の表面ま
での最短距離とし、符合Mは最短距離L1となるポイン
トを示しているものとし、符号L2で示す距離をポイン
トMから信号線25a,26a,30aまでの最短距離
とし、そして、符号L3で示す距離をポイントMから操
作部制御基板36上に実装された部品の導通部までの最
短沿面距離とした場合、これらの最短距離L1,L2,
L3のうち、L1の最短距離が最小となるように導電性
シート部27bを配置することによって、最も良い避雷
針効果を得ることができる。
【0042】さらに、ガイド部材31cを大きくしてL
CD表示部21が起立した状態でも開口部33aを完全
に塞ぐことでLCD表示部21の背後からの静電気によ
る電気部品の電気特性の変化を防ぐことができる。しか
し,可動部品の可動領域に大きなガイド部材31cを設
けると、ガイド部材31cが他の部品と干渉するため、
この大きなガイド部材31cを回避する必要が生じて、
ファクシミリ12を大きくしなければならないととも
に、デザイン上の制約を受けたりすることになる。した
がって、ガイド部材31cを大きくすることは、昨今の
電子機器に対する小型化や、デザインの多様化への要望
に対して相反することになる。このような観点からして
も、導電性シート部27bを、LCD表示部21の裏面
の信号線のガイド部材31c付近に貼り付けることは、
ファクシミリの小型化、デザインの多様化に対応するこ
とができる。
【0043】なお、LCD表示部21は、操作者から見
て左右方向を向いた支持部32を中心にして起倒するよ
うになっているが、上下方向を向いた不図示の支持部に
よって回転するようになっていてもよい。
【0044】以上、説明したように、本実施形態のファ
クシミリ(電子機器)12は、LCD(表示部)25を
有するLCD表示部(表示手段)21を傾動可能に機器
本体1に支持する軸承部37(軸承手段)と、信号線
(リード線)25a,26a、30aおよびアース線
(リード線)Gとの間に壁部(仕切り手段)32cを設
けたので、LCD表示部21の傾動にともなって、各信
号線やアース線が機器本体1内で暴れるようなことがあ
っても、仕切り壁部で各信号線やアース線と操作ボタン
34等の電気部品との干渉を阻止することができて、機
器本体1内に設けてある電気部品の電気特性の変化を防
止することができる。また、電気部品をLCD表示部2
1に近くに配設することができて、機器を小型にするこ
ともできるとともに、デザインレイアウトの自由度を高
めることもできる。
【0045】また、軸承部37の回動軸(軸部)31
a、31b(またはU字溝部(軸受け部)32a、32
b)と板状の壁部32cとを一体化して、一部品にした
ので、軸承部37と壁部32cとの組み立てが容易にな
る。また、部品の寸法精度のばらつきにより部品単体で
左右の回動軸31a、31bとU字溝部32a、32b
との軸心がずれたとしても、板状の壁部32cを撓ませ
て組み付けることができるため、LCD表示部21の回
動軸31a、31b(またはU字溝部32a、32b)
と機器本体1のU字溝部32a、32b(または回動軸
31a、31b)とを同軸状に嵌合させて組み付けるこ
とができる。
【0046】さらに、壁部32cと一体で構成された支
持部材32に絶縁部材を使用しているので、壁部32c
に信号線25a,26a、およびアース線Gが接触して
も、これらの線の被覆を傷つけて、電気部品と短絡させ
ることがない。
【0047】
【発明の効果】本発明の表示部付きの電子機器は、リー
ド線と電気部品との間に仕切り手段を設けたので、表示
手段の傾動にともなって、機器本体内でリード線が暴れ
るようなことがあっても、仕切り手段によって、リード
線と電気部品との干渉を阻止して、電気部品の電気特性
が変わらないようにするとともに、電気部品が作動電気
部品の場合、作動が重くならないようにリード線から保
護することができる。また、電気部品を表示部手段の近
くに配設することができて、機器を小型にすることもで
きる。さらに、デザインレイアウトの自由度を高めるこ
ともできる。
【0048】本発明の表示付きの電子機器において、軸
承手段の軸部と軸受け部とのいずれか一方を表示手段に
設けて、他方を仕切り手段と一体にすると、軸承手段と
仕切り手段との組み立てが容易になる。
【0049】本発明の表示付きの電子機器において、機
器本体に設けられた軸部または軸受け部と仕切り手段
を、絶縁部材で形成すると、リード線が仕切り手段に接
触してもリード線の被覆を傷つけて短絡させることな
く、ケーブルとスイッチ類の干渉を防止できる。
【0050】本発明の表示付きの電子機器において、仕
切り手段が撓み可能な部材であると、部品の寸法精度の
ばらつきや反りにより部品単体で左右の軸部および軸受
け部の軸中心がずれたとしても、仕切り手段を撓ませて
組み付けることができて、軸部と同軸上に軸受け部を容
易に組み付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のファクシミリの外観斜視図
である。
【図2】図1のファクシミリの原稿および記録紙の搬送
方向に沿った概略断面図である。
【図3】操作パネル部の斜視図である。
【図4】LCD表示部の回動部の構成を示す操作パネル
部の斜視図である。
【図5】LCD表示部を背面から見た操作パネル部の斜
視図である。
【図6】LCD表示部の分解斜視図である。
【図7】LCD表示部の支持部の拡大図である。
【図8】LCD表示部を倒した状態を示すLCD表示部
の起倒方向に沿った断面図である。
【図9】LCD表示部を起こした状態を示すLCD表示
部の起倒方向に沿った断面図である。
【図10】LCD表示部を開放した(起こした)ときの
ガイド部材近辺の詳細図である。
【図11】従来の電子機器の断面図である。 (a) 表示体を起こしたときの図である。 (b) 表示体を倒したときの図である。
【符号の説明】
G アース線(リード線) C リード線配線用の空間 1 機器本体 12 ファクシミリ(電子機器) 21 LCD表示部(表示手段) 25 LCD(表示部) 25a 信号線(リード線) 26a 信号線(リード線) 30a 信号線(リード線) 31a,31b 回動軸(軸部) 32a,32b U字溝部(軸受け部) 32c 壁部(仕切り手段) 34 操作ボタン(電気部品) 36 操作制御部基板(制御部) 36c コネクタ(制御部) 37 軸承部(軸承手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報を表示する表示部を有する表示手段
    と、 前記表示手段を機器本体に傾動可能に支持する軸承手段
    と、 前記表示手段と前記機器本体内の制御部を接続するリー
    ド線と、 前記機器本体の電気部品と前記リード線との間に配設さ
    れた仕切り手段と、 を備えたことを特徴とする表示部付き電子機器。
  2. 【請求項2】 前記軸承手段は、互いに係合する軸部と
    軸受け部とを有し、前記軸部と前記軸受け部とのいずれ
    か一方を前記表示手段に設け、他方を前記仕切り手段と
    一体にして前記機器本体に設けたことを特徴とする請求
    項1に記載の表示部付き電子機器。
  3. 【請求項3】 前記軸部と前記軸受け部と前記仕切り手
    段との内、少なくとも前記機器本体に設けられた前記軸
    部または前記軸受け部と前記仕切り手段は、絶縁部材で
    あることを特徴とする請求項2に記載の表示部付き電子
    機器。
  4. 【請求項4】 前記軸部と前記軸受け部は、前記表示手
    段の両端にリード線配線用の空間を介して位置し、かつ
    前記仕切り手段は、前記空間に対向して配設されて、前
    記表示手段の傾動にともなって前記リード線と前記電気
    部品との干渉するのを阻止することを特徴とする請求項
    2または3に記載の表示部付き電子機器。
  5. 【請求項5】 前記仕切り手段は、撓み可能な部材であ
    ることを特徴とする請求項1ないし4の内、いずれか1
    項に記載の表示部付き電子機器。
  6. 【請求項6】 前記電気部品は、前記機器本体に機器の
    動作を制御する信号を入力する可動部材と電気接点とを
    有するスイッチであることを特徴とする請求項1に記載
    の表示部付き電子機器。
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