JP2005274858A - 画像形成装置および画像出力指示装置 - Google Patents

画像形成装置および画像出力指示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】課金処理機能を持つ画像形成装置において、正確な見積りができるようにすることで、代金不足などの不具合を解消する。
【解決手段】色剤消費量算出部720は、実際の出力処理に先立って、処理対象画像の個々の画素の階調レベルに基づき単位出力当たりの色剤消費量を算出することで正確な色剤消費量を求める。課金処理部740は、この正確な色剤消費量に基づき従量制の課金予定額を求める。出力処理制御部19は、色剤消費量に応じた課金額に関わる画像編集処理と連動してジョブについての画像形成処理を制御する。たとえば、出力可能数算出部731は、予算の範囲内で出力可能な部数を求めユーザに通知する。出力可能な部数が予定の出力数に足りない予算範囲外となる場合、色剤消費量が少なくなるように画像編集された印刷出力用データに切り替えて処理することで、代金不足により出力時点が異なることに起因した色再現の違いを避ける。
【選択図】図11

Description

本発明は、たとえばプリンタ装置、ファクシミリ装置、あるいはそれらの機能を有する複合機など、トナー(現像剤)やインクなどの色剤を用いた画像形成装置および画像形成装置に対して出力を指示する装置に関する。
より詳細には、印刷処理(ジョブ)で使用される印刷材料のコストの決定や見積もりなどの、ジョブに対する課金処理に関わる制御技術に関する。
複写機やプリンタ装置などの画像形成装置においては、画像形成に使用する色剤や出力用紙は出力数に応じて減少する消耗材であるから、その使用に応じた対価をユーザに請求するいわゆる課金処理がなされることがある。
たとえば、ユーザがどのような形態(白黒、単色カラー、フルカラー)で出力するかを指定した情報や用紙サイズ、出力枚数といった情報により課金すべき料金を決定する。ユーザは、コピーする場合、予め複写モード(白黒、単色カラー、フルカラー)を選択し、用紙サイズ、拡大・縮小の有無、コピー枚数(出力部数)などを指定した後、コピーを開始する。複写機は、コピー時に、複写モード(白黒、単色カラー、フルカラー)、用紙サイズ、コピー枚数などに基づいて料金を決定する。
ここで、原稿(またはイメージ)中に白黒ページとカラーページとが混在していた場合、選択した複写モードにより原稿全体が課金されてしまうことがないように、原稿(またはイメージ)が入力される入力装置に依存することなく、実際の出力形態(白黒、単色カラー、フルカラー)および用紙サイズを加味した適切な課金を行なう仕組みも考えられている(たとえば特許文献1参照)。
ただし、この特許文献1に記載の課金の仕組みは、白黒とカラーで料金を切り分けるものの、ページ単位での課金、すなわち、実際の色剤の使用量に拘らず、1枚当たりいくらという固定制のものである。同様に、固定制の範疇に入る課金の仕組みとしては、色剤容器(たとえばトナーカートリッジ)1つに対して課金する仕組みもある。
一方、このような固定制の仕組みに対して、実際の色剤の使用量を求める仕組みや、求めた使用量に応じたコストを求めて課金をする従量課金の仕組みも考えられている(たとえば特許文献2,3,4参照)。
また、ジョブ処理後に課金額を求める仕組みに限らず、これから出力する原稿ではいったいどのくらいの費用がかかるのかを判断する仕組みとして、出力処理に先立って課金額を求めて提示する、つまり、印刷処理で使用される印刷材料のコストを見積もる仕組みも考えられている(たとえば特許文献3,4参照)
特開平11−184336号公報 特開平08−016048号公報 特開平09−134098号公報 特開平07−181850号公報
しかしながら、従来の従量課金の仕組みでは、画像ドット数に基づいて種々の計算を行なっているので、画像形成に使用する色剤の使用量との間には、ある程度の相関があるものの、必ずしも、正確な色剤消費量や印刷コストを算出できるとは限らない。
たとえば、特許文献2に記載の仕組みでは、モノクロ(2値)画像で読み取ってモノクロ画像(2値)で複写出力する場合、読み取った画像のドット数と画像形成用の印刷出力用画像のドット数とはほぼ一致すると見なすことができ、比較的精度よく消費量や複写可能枚数を算出することができる。しかし、濃淡画像などの濃度に階調を有する画像を読み取って多階調で出力する場合、モノクロ画像と多階調画像とでは実際の色剤消費量が異なり、色剤消費量や出力可能枚数の算出が不正確になる。
また、入力画像に基づきカラー画像で出力する場合には、入力画像の色データと、印刷出力用画像の色データとは、たとえば入力画像がカラー画像の場合には前者が赤(R),緑(G),青(B)で後者がC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(ブラック)というように、入力画像を表す入力色空間と出力画像を表す出力色空間とが異なるのが一般的であり、この場合、両者の各色データで示される色画像のドット数は一致しないので、消費量や複写可能枚数を精度よく算出することはできない。
これに対して、特許文献3では、印刷出力用データで示される画像のドット数を計数し、この計数値を積算するととともに、この積算値と原稿面積とから画像密度とを求め、この画像密度と出力用紙サイズにおける予め設定された基準使用量に基づき印刷コストを求める仕組みが提案されている。この特許文献3に記載の仕組みによれば、入力画像を表す入力色空間と出力画像を表す出力色空間とが異なることによる、色剤消費量や印刷コストの算出精度の問題を解消することができる。
しかしながら、この特許文献3に記載の仕組みでは、出力画像のドット数に基づいて種々の計算を行なっているので、2値で画像形成を行なうシステムでは、比較的精度よく消費量や印刷コストを算出することができるものの、多階調で画像形成する場合には、2値画像と多階調画像とでは実際の色剤消費量が異なるから、消費量や印刷コストの算出が不正確になるという問題が依然として残る。
また、従来の仕組みは、色剤消費量に応じた印刷コストを見積もるとはいっても、その見積もりを提示するに留まっており、要求されるジョブに対して効率的な処理ができるとは限らない。
たとえば、“残高不足”になると出力動作を停止して、代金が追加されるのを待つしかない。見積もられた印刷コストから不足分を算出して“残高不足”が起きないように追加入金してから出力指示を発することも考えられるが、消費量や印刷コストの算出が不正確であると、代金不足になることを避けることができない。
つまり、従量課金とする場合において印刷コストを見積もる従来の仕組みでは、必ずしも、印刷時の目安にはならない。たとえば、代金投入機やプリペイドカードに入金されている金額が不足(残高不足)になると出力動作を停止してしまい、代金の補充を待つしかない。このため、“残高不足”になる近傍で出力指示を出して連続的に画像形成を続けようとすると、ジョブの途中で出力が停止することも起こり得る。一度に大量に印刷する場合は印刷ジョブ全体で予算が足りるかどうか分からず、印刷ジョブの途中で代金が足りなくなり、印刷が途中で止まることがあると、大量印刷の作業を止めないためにはその場から離れることができない。
また、このように“代金不足”の場合に、ジョブの途中で処理を停止した場合には、直ぐに代金を追加して処理を継続すればさほど問題は起きないが、一旦停止した後に時間をおいてから処理を再開する場合、出力時期の違いにより停止前後の色再現が異なり、適切な出力結果でジョブを完了させることができない場合が起こり得る。特に、色剤の補充(カートリッジ交換を含む)があった場合には問題が大きい。
このため、課金処理との関わりにおいて、ジョブの途中で印刷処理を止めずに画像形成処理を行なうことが可能な仕組みが必要になる。たとえば、不足分を投入しなくても、画像形成処理を行なうことが可能な仕組みがあれば便利である。
また、複数のジョブを受け付けている場合において、たとえば先のジョブは残高不足になり得るものであるのに対して、後のジョブは残高不足の起きないものである場合、従来は、受け付けたジョブ順に出力処理を行なうので、後のジョブは処理途中(たとえば描画展開まで行なって)でジョブ処理を一旦停止させる必要があり、先のジョブを完了させた後でないと、後のジョブを完了させることができず、全体として見た場合、処理効率が悪い。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、課金処理との関わりにおいて、色再現や処理効率などの不具合を解消することのできる、従来よりもさらに優れた仕組みを提案することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、所定色の色剤を用いて所定の出力媒体上に画像を形成して出力する画像出力部を備えた画像形成装置であって、受け取ったジョブにおける処理対象画像に基づき単位出力当たりの色剤消費量を算出する色剤消費量算出部と、色剤消費量算出部が算出した色剤消費量に基づいて画像出力部が出力媒体上に画像を形成して出力することに対する色剤消費量に応じた課金額を算出する課金処理部と、課金処理部が算出した課金額に基づいて、色剤消費量に応じた課金額に関わる制御を行なう処理制御部とを備えるものとした。
なお、「色剤消費量に応じた課金額」は、必ずしも正確に比例したのもである必要はなく、色剤消費量に応じて、課金額を段階的に設定するものであってもよい。
より具体的な構成として、第1の構成例に係る画像形成装置においては、色剤消費量算出部を、受け取ったジョブにおける処理対象画像の個々の画素の階調レベルに基づいて単位出力当たりの色剤消費量を算出するものとした。これにより、実際の色剤消費量やその消費量に見合った課金額(課金予定額つまり見積もりも含む)などを精度よく求めることのできる仕組みを備えた画像形成装置を実現できる。
また第2の構成例に係る画像形成装置においては、処理制御部を、画像出力部における画像を形成して出力する処理に先立って、色剤消費量算出部が算出した色剤消費量と課金処理部が算出した課金額とジョブに設定される条件とに基づいて画像編集や出力条件の設定(変更)に資する情報としての出力可能範囲を特定する出力可能範囲特定部と、出力可能範囲特定部が特定した出力可能範囲に基づいて、色剤消費量に応じた課金額に関わる画像編集処理や出力条件設定と連動してジョブについての画像出力部における画像形成処理を制御する出力制御部とを有するものとした。
また、本発明に係る画像出力指示装置は、本発明に係る画像形成装置との組合せにおいて使用される、画像編集機能や出力条件指示機能を備えた装置である。また従属項に記載された発明は、本発明に係る画像形成装置のさらに有利な具体例を規定する。なお、本発明に係る画像形成装置は、電子計算機(コンピュータ)を用いてソフトウェアで実現することもでき、このためのプログラムやこのプログラムを格納した記録媒体を発明として抽出することも可能である。プログラムは、コンピュータ読取り可能な記憶媒体に格納されて提供されてもよいし、有線あるいは無線による通信手段を介して配信されてもよい。
本発明に係る画像形成装置によれば、色剤消費量算出部が算出した色剤消費量と課金処理部が算出した課金額とに基づいて色剤消費量に応じた課金額を取得し、この取得した課金額を参照して、課金額に関わる制御を行なうようにした。
このため、予算や残高などを考慮して、より適切な出力条件の設定ができるようになった。たとえば、残高不足による出力時期の違いに起因した色再現の違いや処理効率などの不具合を、従来よりも確実に解消することができるようになる。
より具体的には、第1の構成例によれば、色剤消費量算出部を、受け取ったジョブにおける処理対象画像の個々の画素の階調レベルに基づきに単位出力当たりの色剤消費量を算出するものとしたので、多値でマーキングする場合においても、正確な色剤消費量を求めることができる。これにより、課金処理部が算出する課金額も正確になる。
これにより、実際の色剤消費量やその消費量に見合った課金予定額などを精度よく求めることのできる仕組みを備えた画像形成装置を実現できる。実際に出力を行なわなくても想定される課金額のみを表示することで、ユーザは費用がどれだけかかるかを事前にかつ正確に知ることができる。また、予算額からプリント可能な枚数やプリント条件を正確に逆算することもでき、ユーザは出力処理の計画を立て易い。
また第2の構成例に係る画像形成装置においては、処理制御部を、画像出力部における画像を形成して出力する処理に先立って算出される色剤消費量と課金額とジョブに設定される条件とに基づいて画像編集条件を含む出力条件設定に資する情報としての出力可能範囲を特定し、この特定した出力可能範囲に基づいて、色剤消費量に応じた課金額に関わる画像編集処理や出力条件設定と連動してジョブについての画像出力部における画像形成処理を制御するようにした。これにより、受け付けているジョブを効率よく処理できる。
たとえば、複数のジョブを受け付けている場合に、出力可能なジョブを出力不可能なジョブよりも優先して処理する、つまり出力可能なジョブについては処理を止めずに画像形成処理を行なうことで、全体の処理効率を高めることができる。
また、出力不可能な場合に、色剤消費量が少なくなるように出力条件を変更したり、あるいは画像編集されたジョブに切り替えて処理したりすることで、一度は出力不可とされたジョブを実質的に出力可能に切り替えることができる。不足の代金を投入しなくても、画像形成処理を行なうことができるようになる。結果として、ジョブの途中で処理を止めることなく完結させることで、ジョブ全体を一様な色再現で処理することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
<画像処理システムの概要>
図1は、本発明に係る画像形成装置を備えた画像処理システムを示す概略図である。この画像処理システム1は、画像入力端末3および画像出力端末7を備える。
画像入力端末3は、デジタルドキュメント(以下単にドキュメントという)DOCを作成し、また編集などの処理をする、たとえばパソコン(PC;Personal Computer )3a、カラースキャナ3b、デジタルカメラ3c、またはハードディスク(HD;Hard Disk )装置や光磁気ディスク(MO;Magneto Optical Disk)装置あるいは光ディスク装置などのデータ格納装置3d、さらにFAX装置3eなど、任意数の画像入力ソースを含み得る。
画像入力端末3のそれぞれには、ドキュメントDOC作成用のアプリケーションプログラムなどが組み込まれる。たとえば、画像入力端末3側にて用意されるドキュメントDOCを表す電子データは、画像出力端末7で処理可能な画像フォーマット(たとえば、JPEG、BMP、PNGなど)で記述される。
またたとえば、パソコン3aで作成された文書ファイルは、たとえばプリンタなどで印刷出力するために、図形、文字などの拡大、回転、変形などが自由に制御できるページ記述言語(PDL:Page Description Language )で記載されたデータとして画像出力端末7に送られる。
このPDLデータを受け取った画像出力端末7は、印字前に出力単位ごと(1ページごと)に画像データをレンダリング(描画展開)してから画像出力部(プリンタエンジン部)にラスターデータを出力する。
画像出力端末7は、画像形成装置の一例であって、たとえば複写機能、ページプリンタ機能、およびファクシミリ送受信機能を備えたいわゆる複合機(マルチファンクション機)で、デジタルプリント装置として構成されている。
この画像出力端末7は、大まかに、出力端末本体7aと、ネットワーク9に接続可能なパソコン(PC)ベースのプリンタサーバ8とで構成されている。なお、プリントの単一機能でよい場合、画像出力端末7を、複合機能を持つ出力端末本体7aに代えてプリンタ本体とすればよい。
出力端末本体7aは、大まかに、原稿を読み取る画像読取部10、入力された画像データに対して所望の画像処理を施す画像処理機能と出力端末本体7aの動作を制御する制御機能とを備えたコントローラ部20、およびコントローラ部20からの画像データに基づいて所定の記録媒体に可視画像を形成して出力する画像出力部30を備える。コントローラ部20は、画像読取部10と画像出力部30との境界部分に配された処理基板38上に設けられている。
なお、図示しないが、たとえば、画像出力端末7をコンビニエンスストアなどの店舗やオフィスなどに設置する場合、コインや紙幣などを投入する現金投入機、あるいはプリペイドカードやユーザ登録カードなどのリーダなどを設ける。課金処理における決済を行なうためである。
画像出力端末7は、接続ケーブル90やネットワーク9を介して外部機器に接続可能になっている。たとえば、接続ケーブル90は、CSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)型LAN(Local Area Network;たとえばIEEE802.3)やギガビット(Giga Bit)ベースのLAN(以下纏めて有線LAN9aという)によりパソコン3aなどの画像入力端末3に接続される。
あるいは一般加入電話網(PSTN:Public Switched Telephone Network )9bを介してFAX装置3eなどの画像入力端末3に接続される。なお、一般加入電話網PSTNに代えて、ISDN(Integrated Switched Digital Network )またはインターネットを含む他の通信媒体を利用してファクシミリをやり取りするようにしてもよい。
画像出力端末7は、たとえばIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. ;米国電気電子学会)1394規格のデバイス3fやバージョン1.1もしくは2.0のUSB(Universal Serial Bus)規格のデバイス3gなどとも接続可能となっており、これらのデバイス3f,3gからデジタル画像データを受け付けることもできる。
あるいは、これらデバイス3f,3gを介してリモートで画像出力端末7を制御することもできるようになっている。たとえば、デジタルカメラ3cと画像出力端末7をパソコン3aを介さずに画像出力端末7のUSBポートに直接に接続することで、デジタルカメラ3cからの操作でプリントができる「Pict Bridge」規格に対応することができる。
このような構成により、画像出力端末7は、前述のように、画像読取部10にて読み取った画像の印刷機能すなわち複写機能に限らず、接続ケーブル90を介してパソコン3aなどの画像入力端末から取得した文書データや画像ファイルなどに基づいて画像を印刷するいわゆるプリント機能や、電話回線やその他の通信インタフェースを介して取得したFAXデータやその他のあらゆる画像入力ソースから渡される画像データに基づいて印刷出力する機能を備えるようになる。
画像読取装置10は、プラテンカバーの機能も備え、原稿を図示しない読取台(プラテンガラス)上の読取位置まで搬送し排紙するドキュメントフィーダ(ADF;Automatic Document Feeder ;自動原稿搬送装置)12と、装置使用のためのガイダンス情報や所定の情報処理結果や管理情報などを表示する操作パネル部15aやオペレータからの装置に対する種々の指示入力を受け付けるための操作キー部15bを有するユーザインタフェース部15とを有している。
ユーザインタフェース部15では、画像出力端末7をコピー機やプリンタやFAX装置などとして動作させるための種々の機能設定が可能になっており、機能設定キーとしては、用紙サイズを設定するサイズ指定キー、出力枚数や倍率などの置数を入力するテンキー、置数などを予め設定された標準値に戻すクリアキー、ユーザにより指示された設定を標準設定に戻すリセットキー、装置動作を開始させるスタートキー、あるいは装置動作を中止させるストップキー、その他の各種の機能設定キーを有する。たとえば、親展プリントなどのような場合、最終的な出力指示は、画像出力端末7側で指示することもできる。
なお、操作パネル部15aや操作キー部15bに代えて、あるいはこれらとともに使用される大型の表示デバイス16aによるユーザインタフェース画面とキーボードやマウスなどの指示入力デバイス16bとを有するユーザインタフェース装置16を設けてもよい。ユーザインタフェース装置16を使用することで、画像入力端末3における新規ジョブ作成以外の処理については、基本的に、ユーザインタフェース装置16で完結して操作することもできるようになっている。
プリンタサーバ8は、画像入力端末3との間で情報のやり取りをしたり、出力指示とともに画像入力端末3から受け取った印刷ジョブを描画展開処理(RIP;Raster Image Processing )し、処理済みデータ(印刷出力用データ)を出力端末本体7aに渡したりする。また、印刷ジョブや複写ジョブにおける描画展開処理に限らず、操作パネルやユーザインタフェース装置16を使用した印刷指示や条件入力なども受け付ける。なお、プリンタサーバ8は、出力端末本体7aと別体のものに限らず、出力端末本体7aのコントローラ部20に組み込んでもよい。
プリンタサーバ8は、たとえばIEEE1394規格のデバイス3fやバージョン1.1もしくは2.0のUSB規格のデバイス3gなどとも接続可能となっており、これらのデバイス3f,3gからデジタル画像データを受け付けることもできる。USBメモリのような外部記憶装置との接続が可能である。
このような構成において、ユーザは、ネットワーク9に接続されたクライアントPCとしてのパソコン3aやその他の画像入力端末3からの印刷ジョブなどのドキュメントDOCをプリンタサーバ8に送信する。プリンタサーバ8は、そのドキュメントDOCに基づき描画展開処理を行ない、印刷出力用データを出力端末本体7aに渡す。出力端末本体7aは、その印刷出力用データに基づき印刷用紙上に画像を形成して出力する。
色剤の消費量や消費度合い、あるいは課金額などの出力端末本体7aにおける印刷情報のユーザへの提示は、ネットワーク9を介してパソコン3aのモニター上に表示する形態や、画像出力端末7側のユーザインタフェース装置16のモニター上に表示する形態や、あるいは、出力端末本体7aに設けられる操作パネル部15a上に表示する形態などを採ることができる。
なお、プリンタサーバ8は、ネットワーク9に接続されないようなスタンドアロン(Stand-alone )のものでもよい。この場合、フレキシブルディスク(FD)5aや光磁気ディスク、あるいはCD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory )5bを始めとする光ディスクなどの外部記憶媒体5の情報を読み書きする駆動装置(図示せず)をプリンタサーバ8に設け、記憶媒体挿入口8aから外部記憶媒体5を取り込んで所要のデータを受け渡しする形態を採る。
出力端末本体7aにおいて、画像読取部10は、画像入力端末の機能を備えており、たとえばCCD固体撮像素子の全幅アレイを使用して、読取位置へ送られた原稿に光を照射することで、原稿上の画像を読み取り、この読み取った画像を表す赤(R)、緑(G)、青(B)のアナログビデオ信号をデジタル信号へ変換し、たとえばコントローラ部20の画像処理機能部へ送る。
このようにして、読取りが完了すると、コントローラ部20の画像処理機能部は、画像読取部10からの赤、緑、青の画像データR,G,Bに基づいて、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の印刷出力用データを得、各印刷出力用データY,M,C,Kを画像出力部30に出力する。
画像出力部30は、画像形成ユニット32と、排紙ユニット36と、1枚もしくは複数枚(図は複数枚で例示)の処理基板38とを含む。画像形成ユニット32は、画像読取装置10にて得られた画像信号により表される画像を、トナーやインクなどの色剤を用いて、電子写真式、感熱式、熱転写式、インクジェット式にて、あるいは同様な公知の画像形成処理を利用して、普通紙や感熱紙上にトナーやインクなどの色剤により可視画像を形成するする。
このため、画像形成ユニット32は、たとえば画像出力端末7をデジタル印刷システムとして稼働させるためのラスター出力スキャン(ROS)ベースのプリントエンジンを備える。なお、プリントの単機能機とする場合には、画像出力端末7は、複合機でなくて、画像形成ユニット32を主要部とするプリンタとすればよい。
処理基板38には、画像出力部30用の処理部(特に画像処理部や制御部)だけでなく、コントローラ部20の画像処理機能部や出力端末本体7a全体の種々の処理をするための回路が搭載される。たとえば、出力端末本体7a内に構築された資源であるドキュメントフィーダ12、操作パネル部15a、画像読取部10の図示しない画像読取ユニット(スキャナ部)、画像形成ユニット32、排紙ユニット36、または図示しない給紙トレイなどを制御する回路が搭載される。この処理基板38には、半導体製の記憶媒体が搭載され、たとえば複写アプリケーション、プリンタアプリケーション、ファクシミリ(FAX)アプリケーション、あるいは他のアプリケーション用の処理プログラムが格納される。
画像出力部30の画像形成ユニット32は、画像読取装置10の読み取りに同期して、印刷用紙が図示しない給紙トレイから画像出力部30へ給紙されると、その印刷用紙の一方の面に、コントローラ部20の画像処理機能部から送られたK,Y,M,Cの印刷出力用データに基づいて可視画像を形成する。画像形成ユニット32から排出される印刷済みの用紙は、排紙ユニット36により、ページ順に連続的にあるいは1ページごとにソートされる。
また、画像出力端末7を構成するプリンタサーバ8は、内部のハードディスク装置などの不揮発性の記憶装置への処理済みデータの保持や受け取った印刷ジョブや複写ジョブに対する出力処理順の管理の他、本実施形態特有の機能である色剤使用量や印刷出力枚数や出力用紙サイズなどの使用従量に応じた消耗品に対する課金処理(従量課金処理)や課金額の見積もりに応じた画像出力制御処理の一部または全ての機能などを実行する。
たとえば画像出力端末7は、画像出力部30で使用するトナーやインクなどの実使用量を算出し、その結果に基づいて算出される色剤消費量と関連した課金額を始めとするページ画像の状態を示す関連データ(ページ状態情報)などの出力情報をユーザに提示する機能を備えている。
課金額や見積額(つまり課金予定額)を始めとする関連データのやりとりをプリンタサーバ8側だけで行なうことで、課金額を始めとするこれらのページ状態情報は、操作パネル部15aにより画像出力端末7側のみで提示可能である。加えて、たとえば、クライアントPCなどの画像入力端末3側に専用プリントユーティリティ(ソフトウェア)のような仕組みを設けることで、プリンタサーバ8側で算出した色剤使用量や消費度合いなどの結果をネットワーク9を介して画像入力端末3側に返信し、画像入力端末3側にて課金額などのページ状態情報を求めて提示することも可能である。
また、画像出力端末7は、先に出力指示を発したジョブの画像属性をページ単位やページ内のオブジェクト単位で編集可能になっている。この画像編集に際しては、前述の出力可能部数、見積額(つまり課金の予定額)、あるいはページ状態情報などの出力情報を参照して、画像出力端末7側で自動的に編集することが可能であるし、予算額、出力可能部数、見積額、ページ状態情報などの出力情報を参照することでユーザより入力される指示に従って行なうことも可能になっている。
ユーザが画像編集条件を含む出力条件を指示する構成の場合、たとえば、画像入力端末3側での出力指示操作と連動して出力情報提示画面をモニター上に表示し、その表示結果を参照して編集を要するページやオブジェクトに対して編集指示を行なうことが可能な構成を採ればよい。
また画像出力端末7側でユーザが画像編集条件を含む出力条件を指示する構成の場合、たとえば、ユーザインタフェース装置16のモニター画面上に、出力可能部数、見積額、ページ状態情報などの出力情報を提示(表示)し、画像入力端末3側での操作と同様に、その表示結果を参照して、編集を要するページやオブジェクトに対して編集指示を行なうことが可能に構成すればよい。また、たとえば、ドキュメントフィーダ12をタブレット付きのプラテンカバーにすることで、タブレット上で画像編集作業ができるように構成してもよい。複写モードにおいて画像編集作業を行なう構成として効果的な形態である。
何れにしても、画像出力端末7での出力処理が、印刷ジョブであるのか複写ジョブであるのかあるいはFAXジョブであるのかなど、ジョブの種別を問うことなく、提示された見積額が予算に対して不足している場合に、色剤使用量や消費度合い、出力可能部数、見積額、ページ状態情報などの出力情報を画像編集や出力条件設定に資する情報としてユーザに提示可能であるとともに、その情報に基づいて、予算の範囲内でジョブを完結し得るように画像を編集し、または出力条件を変更して再出力を指示可能にすればよい。
<課金処理機能に着目した画像処理システムの構成;第1実施形態>
図2は、課金処理機能に着目した画像処理システムの第1実施形態の構成を示す機能ブロック図である。この第1実施形態の画像処理システム1は、印刷ジョブに対応したものであり、画像入力端末3としてのパソコン3aからPDL形式の印刷データや出力条件など示した印刷ジョブを受け取り、その印刷データを描画展開したページ画像の個々のピクセル濃度を解析することで、たとえば色剤の消費度合いや従量課金額などを算出し、その算出結果をユーザに提示する点に特徴を有する。特に、後述する他の実施形態との相違としては、画像編集制御処理や出力条件変更などを画像入力端末3側でのユーザによる画像編集操作や出力条件設定(出力条件変更)を受けて行なう点に特徴を有する。
第1実施形態の画像処理システム1は、画像出力端末7が、クライアント(Client)端末とネットワーク接続可能なネットワークプリンタとして構成されている。クライアント端末から画像出力端末7へは、印刷ジョブデータとして、画像、図形、文字などの拡大、回転、変形などが自由に制御できるページ記述言語(PDL:Page Description Language )で記述されたデータ(PDLデータという)が送られる。
第1実施形態の画像処理システム1において、クライアント側に配される画像入力端末3は、画像出力端末7に対して印刷指示を発する印刷指示部310と、その印刷指示を発する際の操作画面などをユーザ(クライアント)に表示もしくは印刷物で提示する印刷情報出力部320とを有している。
また、画像出力端末7側は、コントローラ部20として機能するプリンタサーバ8と、画像形成装置の主要部をなす出力端末本体7aとを備えている。出力端末本体7aは、画像を印刷用紙に形成する画像形成ユニット32を有している。なお、画像形成ユニット32としては、2値(たとえば0,255)だけでなく、多値(たとえば0〜255)でマーキングすることができるものである。
コントローラ部20として機能するプリンタサーバ8は、ジョブの色剤消費量とその時点の予算額Mbgとに基づいて色剤消費量と関連した画像編集条件を含む出力条件変更に資する情報を取得し、この取得した画像編集条件を含む出力条件変更に資する情報を参照して色剤消費量に関わる制御を行なう出力処理制御部19を備えている。
第1実施形態の出力処理制御部19は、ネットワーク接続されたクライアント端末である画像入力端末3(本例ではパソコン3a)から印刷用のジョブデータDJob を受け付けて印刷出力処理を制御する中央演算制御部(印刷順制御部)710と、中央演算制御部710が受け付けた印刷ジョブ(PDLデータ)に基づき描画展開(RIP;Raster Image Processing/Processor )する描画展開部714とを有している。
また出力処理制御部19は、描画展開部714により描画展開された画像データを画像出力部30側にて取扱い可能な色空間のデータ(印刷データ)に色変換する色変換部716と、中央演算制御部710が受け取ったPDLデータあるいは描画展開部714や色変換部716などにおける処理途中のデータを記憶するハードディスク装置(Hard Disk Drive )などからなるデータ記憶部718と、色変換係数を記憶する色変換係数記憶部764とを備えている。
また、画像出力端末7は、本実施形態特有の構成として、画像入力端末3から出力指示された印刷ジョブの色剤消費量を、色剤ごと、およびジョブもしくは処理対象画像(ページ単位の画像)ごとに算出する色剤消費量算出部720を備えている。この色剤消費量算出部720は、ユーザが指定した出力サイズにおける標準の色剤消費量に対する色剤消費量の割合を示す消費度合いを算出する消費度合い算出部の機能を備えている。
第1実施形態の出力処理制御部19はまた、色剤消費量算出部720が算出した色剤消費量に基づき出力に対する対価の処理(いわゆる課金処理)を行なう課金処理部740と、色剤消費量算出部720が求めた色剤消費量、課金処理部740求めた課金額、その他の出力情報をユーザに通知する出力情報通知部750とを有している。
また、中央演算制御部710は、画像入力端末3側からの描画展開部714へのジョブデータDJob の受け渡しや、描画展開部714と色変換部716との間のデータの受け渡しを担当する。なお、中央演算制御部710は、拡大もしくは縮小の指定がある場合や、Nアップ(出力用紙1ページに入力画像の複数ページを割り当てて出する態様)の指定などがある場合には、これらの処理後の印刷出力用データDprntを色剤消費量算出部720に渡す。
また、中央演算制御部710は、色剤消費量算出部720や課金処理部740から通知される各種の算出結果を受け取り、それを一旦データ記憶部718に保存し、これらの算出結果の情報をデータ記憶部718から読み出してユーザに通知する。
描画展開部714は、中央演算制御部710を介して画像入力端末3から受け取ったジョブデータDJob に基づき画像入力端末3が取り扱う色空間(入力色空間;たとえばRGB空間)の画像データ(以下展開画像データという)DRip をページ単位で生成し、この生成した展開画像データDRip を中央演算制御部710に渡す。
色変換部716は、中央演算制御部710を介して受け取った入力色空間で表されている展開画像データ(本例ではRGBデータ)DRip を、画像出力部30が使用する色剤の色空間である出力色空間(たとえばCMYK空間)のデータ(印刷出力用データ)Dprntに変換し、この変換した印刷出力用データDprntを中央演算制御部710に渡す。
なお、色変換部716は、この色変換処理の際に、色変換係数記憶部764に格納してあるルックアップテーブルを利用する。すなわち、色変換部716は、RGBで表された処理対象データを取り込むと、色変換係数記憶部764にテーブル状に格納してある色変換係数を利用することで、入力値に対応した出力値を演算なしで得る。なお、この色変換係数の入力色空間は先に例にしたRGB色空間に限らず、たとえば、CMYK色空間やCIELab色空間などがある。
中央演算制御部710は、この色変換部716から受け取った印刷出力用データDprntを色剤消費量算出部720に渡して色剤消費量を算出させるとともに、画像出力部30に渡して印刷出力処理を指示する。
なお、画像出力部30側においては、印刷出力用データDprntに対してさらに所望の信号処理を行なってもよいが、その場合の信号処理は、色剤の使用量に変化を与える処理は含まないものとする。つまり、色剤消費量算出部720が印刷出力用データDprntに基づき算出した色剤消費量は、その印刷出力用データDprntに基づき画像出力部30において印刷出力した際の色剤消費量と1対1に対応するようにする。
図示を割愛するが、画像出力部30側において印刷出力用データDprntに対してさらに色剤の使用量に変化を与える処理を行なう場合には、その処理後のデータを色剤消費量算出部720に渡すように構成する。こうすることで、色剤消費量算出部720は、画像出力部30において印刷出力した際の色剤消費量と1対1に対応する色剤消費量を算出することができる。
なお、色変換部716は、色変換後の画像データ(印刷出力用データDprnt)を中央演算制御部710に渡すので、色剤消費量算出部720は色変換後の印刷出力用データDprntを参照して色剤消費量を算出でき、結果として、課金処理部740は、色変換後の出力色空間で示された印刷出力用データDprntに基づいて課金額の算出を行なうことができるようになる。加えて、色剤消費量算出部720は、出力色空間で示された印刷出力用データDprntを元に階調レベルを参照して色剤消費量を求めているから、実際の色剤使用量に忠実に対応する色剤消費量を求めることができ、結果として、課金処理部740も、実際の色剤使用量に忠実に対応する従量課金とすることができる。
たとえばR,G,Bの各データなど入力色の色空間上で算出すると、R,G,Bの各画像密度は、C,M,Y,Kの各データなど画像形成ユニット32が実際に使用する出力色の画像密度と1対1に整合しないので、色剤消費量算出部720や課金処理部740で算出される色剤消費量や従量課金額の精度の問題を避けることができない。
これに対して、C,M,Y,Kの各データなど画像形成ユニット32が実際に使用する出力色の色空間上のデータに変換してから、各出力色についての色剤消費量を求めて従量課金額を算出することで、より実体に即した精度のよい課金額を求めることができるようになる。
色剤消費量算出部720は、プリンタサーバ8がパソコン3aから印刷ジョブデータを受け取ったことを検知すると処理を開始する。色剤消費量算出部720は、ジョブの画像信号に基づき、出力用紙サイズや画像の濃淡に基づいて色剤消費量を算出する。
そしてこの際には、色剤消費量算出部720は、ジョブの画像信号の色空間である入力色空間(たとえば赤R,青B,緑G)の画像データに基づいて色剤消費量を算出するのではなく、画像形成ユニット32が使用する出力色の色空間である出力色空間(たとえばC,M,Y,K)の画像データに基づいて色剤消費量を算出する。つまり、入力画像データを色変換した後の画像データである画像出力部30が使用する色空間のデータを用いて色剤消費量を算出する。
また、色剤消費量算出部720は、ページごとやオブジェクトごとに色剤消費量を算出する。こうすることで、色剤消費量算出部720は、ページやオブジェクトごとに色剤消費の度合いを算出することができるし、後段の処理回路(本例では中央演算制御部710)も、ページやオブジェクトごとに出力可否の判定を行なうことができるようになる。
具体的には、色剤消費量算出部720は、出力色空間(たとえばCMYK)で示された印刷出力用データDprntに基づき、色変換部716から出力されたRIP処理後の印刷出力用データDprnt(たとえばCMYK)のラスターデータを元に、そのCMYK各値のピクセル単位で累計カウントを単に行なうのではなく、すなわち画像ピクセル数だけでなく、個々の画像ピクセルの階調をも参照して、色剤の消費量をページ単位もしくはジョブ単位で算出する。
2値(たとえば0,255)でマーキングするプリンタの場合には、出力色空間で表された印刷出力用データDprntに基づき印字される画像のドット数(画像ピクセル数)を計数して画像密度を求めることで、ほぼ正確な色剤消費量を求めることができる。しかしながら、多値(たとえば0〜255)でマーキングするプリンタの場合には、画像密度を参照しただけでは正確な色剤消費量を求めることができない。たとえば、従来のように、画像密度を参照しただけでは、階調レベル“1”で印字したときと、階調レベル“255”で印字したときとでは、実際の色剤の消費量が異なるにも拘らず、同じ消費量であると算出してしまう。
この問題を解消するため、本実施形態では、入力画像データを画像出力部30に応じた出力色空間に色変換した後の印刷出力用データDprntを用いるとともに、その印刷出力用データDprntの画像ピクセル数だけでなく、個々の画像ピクセルの階調をも参照して、色剤の消費量を求める。
たとえば、出力端末本体7aのユーザインタフェース部15やユーザインタフェース装置16、あるいは画像入力端末3としてのパソコン3aにおけるプリンタドライバ画面を介して指示される出力用紙サイズにおける有効印字領域の総ピクセル数Spと、印刷出力用データDprntで示される画像ピクセル階調Dkとを参照して、該当色剤における出力用紙1枚当たりの色剤消費量wや消費度合い(単位%)をオブジェクトごとやページごとに算出する。
色剤消費量wとしては、たとえば消費重量を使用するのがよく、この場合、該当色剤の色剤消費重量は、画素の画素の注目する(算出する)色の階調を表すピクセルデータをD(i,j)(i,jは画素位置)としたとき、個々のオブジェクトの色剤消費重量であるオブジェクト消費重量wcpobは下記式(1−1)に従って、またページ当たりの色剤消費重量であるページ消費重量wcpは下記式(1−2)に従って、それぞれ求めることができる。
ただし、k(255)は、階調レベル“255”で印字したときの1ピクセル当たりの該当色剤消費重量であり、階調レベル“255”で有効印字領域の全面を印字したときの実測から求まる定数kとの間に、k=k(255)・Spの関係がある。なお、実際には、D(i,j)が0〜255の値をとるものとする場合、D(i,j)は、255で割った値とするのがより正確な記述であるが、本明細書では割愛して示す。
Figure 2005274858
また色剤消費量算出部720は、出力用紙1枚当たりのオブジェクトの該当色剤の消費度合いであるオブジェクト消費度合いwcpob%や、ページの該当色剤の消費度合いであるページ消費度合いwcp%(単位%)を、下記式(2−1),(2−2)に従って求める。
Figure 2005274858
なお、オブジェクト消費重量wcpobやオブジェクト消費度合いwcpob%に関しては、個々の文字、グラフィック、イメージについて求めてもよいが、個々の文字、グラフィック、イメージについてではなく、文字、グラフィック、イメージのそれぞれの全体について(オブジェクトを単位としたオブジェクトグループで)求めるようにしてもよい。
このオブジェクトグループでの算出結果を、それぞれオブジェクトグループ消費重量wcpgp,オブジェクトグループ消費度合いwcpgp%とする。各オブジェクトが多数ある場合に計算処理や計算結果の管理に有利であり、個々の文字、グラフィック、イメージについて編集を加えるのではなく、文字、グラフィック、あるいはイメージを単位として編集を加える際にも都合がよい。
また、オブジェクトグループを単位として求める場合であっても、特に色剤消費量の多い個別のオブジェクトに関しては、それ単独でオブジェクト消費重量wcpobやオブジェクト消費度合いwcpob%を求めておくとよい。こうすることで、文字、グラフィック、あるいはイメージを単位として編集を加える場合であっても、一律の編集ではなく、特に色剤消費量の多い個別オブジェクトに対しては特別の編集を加えることができる。
また、色剤消費量算出部720は、ジョブ全体の該当色剤におけるジョブ消費重量wcjを、ジョブ内のページごとに出力部数Cjpを個別に指示される場合には式(3−1)に従って、またジョブ全体に対して出力指示部数Cj が設定される場合には式(3−2)に従って算出する。
Figure 2005274858
また、色剤消費量算出部720は、ジョブ全体のジョブ消費重量wcjの消費度合いであるジョブ消費度合いwcj%(単位%)を、ジョブ内のページごとに出力指示部数Cjpが個別に指示される場合には式(4−1)に従って、総印刷出力ページ数Nj分についてページ消費度合いwcp%の相加平均をとることで求める。また、ジョブ全体に対して出力指示部数Cj が設定される場合には、より簡略化した式(4−2)に従ってページ数Np分についてページ消費度合いwcp%の単純平均をとることで求める。
Figure 2005274858
以上のようにして、色剤消費量算出部720は、色剤消費量や消費度合いを、色剤ごと、オブジェクトごと、ページごと、あるいはジョブごとに算出すると、その算出結果を中央演算制御部710や課金処理部740に渡す。
なお、色剤消費量算出部720は、出力する画像の解像度を落とした(間引いた)印刷出力用データDprntに基づいて色剤消費量を算出するようにしてもよい。こうすることで、精度は若干低下するが、色剤消費量を高速に算出できるようになる。
課金処理部740は、画像出力部30における1ページ分の出力処理が完了する都度、消耗品に対しての課金処理を行なう。この際、複数ページのジョブの場合も基本的には同じであり、ページ分同様の処理を行なうことで、出力指示部数Cjp,Cj を元に、全課金額Malを算出する。ここでは、色剤消費量算出部720にて算出された色剤使用量を課金額Mcpに換算する。たとえば、基本的に、従量課金制とする場合、算出された色剤消費量と課金額は比例関係にあるから、予め決められた数式や係数によって色剤消費量を課金額Mcpに変換することができる。
たとえば、色剤消費量算出部720では、出力用紙サイズにおける1ページ分の各色剤の消費量(ページ消費重量wcp)が求められているので、式(5)に示すように、そのページ消費重量wcpと、色剤の材料物質で決まる基準従量当たりの単位コスト(基本出力部)Pの積で、その色剤の印刷1枚に対する課金額(ページコスト)Pcpを求めることができる。
Figure 2005274858
また、そのページコストPcpをジョブ全体について累積すれば、各色剤のジョブ全体のコスト(色剤ごとの総課金額Mcj)を求めることができ、全色剤分を累積することで全課金額Malを求めることができる。
具体的には、ジョブ内のページごとに出力指示部数Cjpが個別に指示される場合には式(6−1)に従って全課金額Malを算出できる。また、ジョブ全体に対して出力指示部数Cj が設定される場合には、式(6−2)に従って全課金額Malを算出できる。すなわち、各1ページからなる全色剤について総計したジョブ当たりの課金額(以下ジョブ単価ともいう)Mjを求め、それを出力指示部数Cj 分総計して全課金額Malを算出する。
Figure 2005274858
あるいは、換算テーブルをデータ記憶部718に登録しておき、その換算テーブルを利用して課金額を特定してもよい。この場合、各印刷材料タイプに対して、消費重量と対応する単位コストを与えておけばよい。
これらの課金額の算出に際して用いる数式や係数あるいは換算テーブルは、CMYKトータルに対して1つ用意するのでもよいし、CMYK各色ごとに持っていてもいい。たとえば、実体として安い色剤に対しては課金額も安くする、あるいは実体としては高い色剤ではあるが、市場戦略的に課金額を安くするなど、個別具体的な課金処理を行なうには、色剤ごとにる数式や係数あるいは換算テーブルを独立して持っていた方がよい。
なお、現実には、出力用紙のサイズや種類で決まる基本出力部(用紙代)や仕上げ材料その他の消耗品も課金の対象となり、色剤消費量で決まる課金額との加算によって全体の課金額を算出するが、基本出力部は本願発明には関わりのないものであるので、ここでは課金対象に含めずに説明する。
また、従量課金とはいっても、完全な従量制にする必要はなく、たとえば、色剤消費量算出部720で算出された色剤消費量が所定の閾値以上の場合には、出力形態(白黒、単色カラー、フルカラー)、出力枚数、用紙サイズなどから従量料金を算出する一方、色剤消費量が閾値より小さければ、ノイズまたは課金に当たらない出力であると判断し、課金しないようにするなど、ある程度の調整を行なってもよい。また、課金の上限額を設定して、上限額以上は実際の課金対象に含めないようにしてもよい。
また、上限額を設定する場合、たとえば、1枚当たりの課金上限額を、基本出力部に比例して決定するようにしてもよい。あるいは、色剤消費量に対して上限を設定するようにしてもよい。
中央演算制御部710は、課金処理部740が算出した課金額とともに、必要に応じて、オブジェクト消費重量wcpob、ページ消費重量wcp、ジョブ消費重量wcj、消費度合いwcpob%,wcp%,wcj%などの出力情報を、出力情報通知部750を介してユーザに通知する。
<管理テーブルの一例>
図3は、中央演算制御部710が出力情報通知部750を介して画像編集条件を含む出力条件変更に資する情報をユーザに提示するに当たって、画像出力端末7内のデータ記憶部718に管理する情報(画像編集条件を含む出力条件変更に資する情報)を纏めた管理テーブルの一例を示す図である。
中央演算制御部710は、色剤消費量算出部720や課金処理部740で算出された結果を、オブジェクトやページやジョブごとに、管理テーブルにジョブファイルと対応付けて管理する。図示した例では、C色について例示している。
たとえば、管理テーブルT10には、出力ジョブのファイル名やそのジョブで指示されている出力指示部数Cj や総印刷出力ページ数Njなどの基本情報を格納する基本情報管理領域T10a、各色剤についての色剤使用状況を格納する色剤使用情報格納領域T10b、および予算額Mbg(現金投入機やプリペイドカードなどへの入金済み額を含む)や課金額などの課金情報を格納する課金情報格納領域T10dを、それぞれ色剤ごとに用意する。なお、後述する第3実施形態の態様では、出力可能数格納領域T10cも用意する。
<課金オプション画面の一例>
図4は、第1実施形態の処理手順において、プリントジョブを指示する際の際に提示される課金オプションに関わるユーザインタフェース画面(以下課金オプション画面ともいう)の一例を示した図である。
この課金オプション画面は、クライアントPCなどの画像入力端末3上のアプリケーションで印刷を選択し、その際のメニュー画面で“詳細”や“課金オプション”などの項目を選択すると画像入力端末3のモニター画面上に表示される。あるいは、画像出力端末7側において、プリンタサーバ8上で保持された目的のジョブを選択して同様の選択をすることで、画像出力端末7側のモニター画面(たとえばユーザインタフェース装置16の表示デバイス16a)に表示される。
表示される基本項目としては、たとえば図中左側に示すように、出力部数や画像に対する処理モードなどの出力条件に関わる設定項目欄Q10と、課金処理を行なうか否かや算出された課金額を表示するか否かなどの課金処理に関わる設定項目欄Q20と、設定を無効化するキャンセルボタンB10と、設定を有効にして処理を起動させるOKボタンB12とがある。
出力条件に関わる設定項目欄Q10には、設定可能な項目の一例として、出力しようとする部数やサイズ(サイズは図示せず)などの主に画像出力部30側に関わる条件がある。また、主に画像処理に関わる条件(画像処理条件)として、先ず、CMYK色補正やRGB色補正などの色変換方法や使用するカラープロファイルの種類に関わるものや、モノクロ/カラーや文字/写真/地図/混在などやスクリーン処理の方法を示す原稿モードがある。
RGB色補正プロファイルやCMYK色補正プロファイルに関してはプルダウンメニューになっており、色変換係数などの条件を切り替えることで色剤消費量を調整できるようなプロファイルの選択肢が多数登録されていて、その選択肢の中から好みのものを選択できるようになっている。
たとえば、コストを下げたい場合は若干薄めに再現される、墨量調整係数を示すUCR(Under Colour Removal;下色除去処理)レートが高い、あるいはトナー総量規制処理を含んだプロファイルを選択することが考えられる。なお、選択肢として用意されているプロファイルは、入力画像が破綻していない限り、当然全て絵的に破綻の生じない出力を行ない得るものとなっている。
また、画像処理解像度の設定などの画質モードがある。この画質モードは、通常は最大で行なう。また、画像の各画素での最大値を規制するか否かのトナー制限がある。このトナー制限は、280%など数値設定され、無規制は400%である。また、RGB入力の黒を単色Kに変換するか否かのRGB黒置換設定がある。
何れも、各項目の右側には現在の設定が表示されるとともに、各項目の左側には、その項目に対する変更を許可しないための固定チェック欄(図中□印;固定項目が黒で表示)が用意されている。図4に示した例では、何れの項目も固定に設定されていない。
なお、第1実施形態では関係ない点であるが、第4実施形態における処理との関係で予め説明しておくと、少なくとも予算と出力部数が固定される場合において、受け付けたジョブについて、予算の範囲内で出力処理を完結させ得る出力条件を特定する際には、色変換方法、原稿モード、画質モード、トナー規制設定、およびRGB黒置換設定の主に画像処理条件が検索の対象となる。そして、実体としては、画質モード、トナー規制設定、およびRGB黒置換設定は固定しておくことが多く、色変換方法と原稿モードとを振って、予算の範囲内で出力処理を完結させ得る画像処理条件の組合せを検索する。
また、課金処理に関わるオプション設定項目欄Q20には、選択可能なオプションメニューとして、“算出しない”、“プリント後、課金額を算出”、“プリントせずに課金額を算出”、“予算と条件から部数算出”、および“予算と部数から条件特定”が用意されるとともに、各メニューの左側には、そのメニューを選択するためのチェック欄(図中○印;選択項目が黒で表示)が用意されている。図4に示した例では、“プリント後、課金額を算出”が選択されている。
なお、“…を算出”の何れも、算出された情報が所定のモニター画面に表示されるオプションである。また“…特定”は、特定された情報が所定のモニター画面に表示されるオプションである。たとえば、“プリント後、課金額を算出”や“プリントせずに課金額を算出”は、“課金額表示”のオプションとしても機能する。また、“予算と条件から部数算出”は、“部数表示”のオプションとしても機能し、“予算と部数から条件特定”は、“条件表示”のオプションとしても機能する。
また、これら課金処理に関わる設定項目欄Q20のオプションメニューの下には、予算額Mbgを入力する欄として、予算数字入力ダイアログボックスが用意されている。図4に示した例では、予算額Mbgは未入力となっている。
<第1実施形態の処理手順の概要>
図5は、第1実施形態の画像処理システム1における処理手順の概要を示すフローチャートである。この第1実施形態の処理手順は、プリント実行時に、たとえば色剤の消費度合いや従量課金額などを算出し、その算出結果をユーザに提示する点に特徴を有する。特に、後述する第2例との相違としては、実際のプリント処理を行なった後にこれらの算出処理を行なう点に特徴を有する。
また、図6は、第1実施形態において、画像出力端末7におけるプリントジョブ完了後に、画像入力端末3のモニター画面や画像出力端末7側の操作パネル部15aやユーザインタフェース装置16の表示デバイス16aにてユーザに提示されるユーザインタフェース画面(以下プリントジョブ完了画面ともいう)の一例を示す図である。
たとえば、ユーザは、画像入力端末3側において、所定のアプリケーションソフトを用いて文書データを生成した後、あるいはプリントしたい画像ファイルを開き、プリンタドライバ画面にて印刷ジョブを画像出力端末7側へ指示する(S118)。もしくは、プリンタサーバ8に保持されているジョブを選択し、プリント指示を出す。このプリンタサーバ8に保持されているジョブを選択するケースとしては、画像入力端末3側からの指示の場合もあるし、たとえば親展プリントのように、ユーザが画像出力端末7側において操作するケースの場合もある。
このとき、図4に示したユーザインタフェース画面(課金オプション画面)の課金処理に関わるオプション設定項目欄Q20には、“プリント後、課金額を算出”のような表示があり、ユーザはこのオプションをチェックしてからジョブを指示する(S110)。
これらの指示を受けたコントローラ側であるプリンタサーバ8において、中央演算制御部710は、印刷ジョブを受け取ると(S120)、この受け取った印刷ジョブをデータ記憶部718に保持するとともに、印刷ジョブを描画展開部714に渡し、描画展開部714にて描画展開してラスターイメージを生成する(S122)。描画展開部714は、生成したラスターイメージを中央演算制御部710に渡す。
中央演算制御部710は、描画展開部714から受け取ったラスターイメージを色変換部716に渡し、色変換部716にて画像データの色空間を、入力色空間から出力色空間に変換する(S124)。色変換部716は、色変換したラスターイメージを中央演算制御部710に渡す。
中央演算制御部710は、色変換後のラスターイメージを色剤消費量算出部720に渡すとともにデータ記憶部718に保存し、また、印刷ジョブで指示されている出力用紙サイズSpなどの出力条件を取得し、これら出力条件に基づき画像出力部30に対して出力処理を指示する(S128)。この後、中央演算制御部710は、課金処理部740からの課金額Mcpなどの計算結果の入力を待つ。
画像出力部30側においてジョブ処理が完了すると(S140−YES)、先ず、色剤消費量算出部720は、その印刷ジョブで使用された出力色空間で示された印刷出力用データDprntを中央演算制御部710を介して取得するとともに、印刷ジョブで指示されていた出力用紙サイズSpを取得し(S130)、RIP処理後の印刷出力用データDprntを元にピクセル単位で階調レベルをも参照することで、出力用紙1枚当たりの色剤消費重量w(ページ単位の色剤消費量)やジョブ単位での色剤消費量、さらにページ単位やジョブ単位の色剤の消費度合いを色剤ごとに求め、その結果を課金処理部740に渡す(S134)。
課金処理部740は、色剤消費量算出部720においてRIP処理後の印刷出力用データDprntを元にピクセル単位で階調レベルをも参照して計算された色剤消費量に基づき、たとえば予め決められた数式や係数あるいは換算テーブルなどを用いて課金額を取得する(S150)。
なお、複数ページからなるジョブも基本的には同じであり、課金処理部740は、ページ分同様の処理を行なうことで、出力指示部数Cj などを元に、全課金額Malを算出する。課金処理部740は、算出した全課金額Malなどの課金情報を中央演算制御部710や出力情報通知部750を介して印刷情報出力部320に通知する。
この通知を受けた画像入力端末3側においては、“プリント後、課金額を算出”のオプションがチェックされ“課金額表示”のオプションがオンの場合は(S182−YES)、印刷情報出力部320は、今のジョブに対していくら課金されるかを所定のモニター画面に、図6に示すようなプリントジョブ完了画面として表示する(S184)。
この際には、図6に示すように、課金額に加えて、たとえば“プリントが完了しました”などというジョブ完了のメッセージ通知やジョブファイル名称、確認を示すOKボタンB20なども表示するのがよい。
なお、このように、画像入力端末3側にて課金額を表示するには、クライアントPCなどの画像入力端末3上の通常のアプリケーションと通常のプリンタドライバの構成では難しいが、専用のプリントユーティリティのようなものを用意することで、プリンタサーバ側で算出した課金額をクライアントPCなどに返信することで実現できる。また、課金額算出処理を含む専用のプリントユーティリティを用意することで、プリンタサーバ側で算出した色剤消費量などの結果をクライアントPCなどに返信し、クライアントPC上で課金額を算出する処理を実行することでも実現できる。
また、ユーザが画像出力端末7側において操作し、プリンタサーバ8に保持されているジョブを選択しプリント指示を出すケースでは、出力情報通知部750は、画像入力端末3側でと同様にして、プリンタサーバ8側のモニター画面上で、今のジョブに対していくら課金されるかを表示する(S186−YES,S188)。
以上のように、第1実施形態の構成および処理手順によれば、それぞれの色剤の消費量に基づいて、出力される用紙に対する課金を行なうようにしたので、画像入力端末3側において、たとえば白黒、単色カラー、あるいはフルカラーであるのかを判別できるとともに、白黒部分や単色部分あるいはフルカラー部分がどのような割合で存在するかなどを勘案するなど、実際の出力形態(白黒、単色、フルカラー)および用紙サイズなどの出力条件を加味した、実際の色剤消費量に応じた適切な課金処理を行なうことができる。
加えて、色剤消費量算出部720は、その印刷ジョブで使用された出力色空間で示された印刷出力用データDprntを元にピクセル単位で階調レベルをも参照することで色剤消費量を求めており、その結果を受けて、課金処理部740は、課金額を取得するようにしている。このため、多値でマーキングする場合においても、正確な色剤消費量を求めることができ、その結果として、従量課金額を算出する際の精度も向上する。つまり、実際の色剤消費量に見合った高精度な課金処理を行なうシステムを実現できる。
<課金処理機能に着目した画像処理システムの構成;第2実施形態>
図7は、課金処理機能に着目した画像処理システムの第2実施形態の構成を示す機能ブロック図である。この第2実施形態の画像処理システム1は、第1実施形態と同様の手法で色剤消費量や課金額を算出するが、必要に応じて、色剤消費量に応じた画像編集制御処理を行なうことを可能にした点に特徴を有する。以下、第1実施形態の構成との相違点を中心に説明する。
第2実施形態においては、基本的には予算の入力は行なわないこととする。ただし、変形例として、予算の入力を行なうことで、予算オーバーなどの警告的な画面を提示し、必要に応じて画像編集後のジョブを受け付けたり、画像処理条件を変更したりすることも可能にする。
予算の入力は行なわないこととするのは、1)原稿は製作者がカラーバランスなどを意図して作成されており、バランスを崩しかねないような制御は通常選択しない、2)単色のみの消費量を減らしても、トータルのコストが減る保証はない、などのためである。
また、ある条件で課金額を算出したら思ったより高かったという場合は、ユーザはあくまでその原稿を出力したいという観点に立てば、その原因は原稿ではなく、色補正プロファイルの選択や出力モードの選択などにあると考えるのが適当だからである。
したがって、元の原稿の色味自体に手を加えるような処理、たとえばパソコンの作画アプリケーションなどとの連携などについては、基本的には採らないこととする。
つまり、この第2実施形態における使用例の基本は、ユーザはこのモードで予定額を算出して、思ったより高かったらプリント条件を変更してみる、といった使い方になる。元原稿に手を加えないで、プリントシステム内の処理条件変更のみで解決することを前提にするものである。
プリント条件を変更する場合、図4に示した課金オプション画面において、出力条件に関わる設定項目欄Q10の、RGB色補正プロファイルやCMYK色補正プロファイルの再選択をする。
第2実施形態の画像処理システム1において、クライアント側に配される画像入力端末3は、本発明に係る画像出力指示装置の機能を持つ。たとえば、図7に示すように、画像出力端末7に対して印刷指示を発する印刷指示部310と、その印刷指示を発する際の操作画面などをユーザ(クライアント)に提示する印刷情報出力部320とを有している。
印刷指示部310は、画像出力端末7に対して印刷の再出力を指示する機能も有する。第2実施形態において、画像編集機能は、画像入力端末3に組み込まれている文書作成用や画像加工用などのアプリケーションソフトAPを利用する。アプリケーションソフトAPが組み込まれた機能部分が画像編集部の機能をなすことになる。
一方、第2実施形態の出力処理制御部19は、第1実施形態と同様の構成をしている。ここでは、その説明を割愛する。
<第2実施形態の処理手順の概要>
図8は、第2実施形態の処理手順の概要を示すフローチャートである。また、図9は、第2実施形態において、画像出力端末7におけるプリントジョブ実行前に、画像入力端末3のモニター画面や画像出力端末7側の操作パネル部15aやユーザインタフェース装置16の表示デバイス16aにてユーザに提示されるユーザインタフェース画面(以下課金予定額表示画面ともいう)の一例を示す図である。
この第2実施形態の処理手順は、実際のプリント処理を行なう前に課金額をユーザに提示する点に特徴を有する。先ず、予算入力がない基本形の場合について説明する。
以下、この第2実施形態の処理手順について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。たとえば、ユーザがプリンタドライバ画面にて印刷ジョブを画像出力端末7側へ指示する際に(S118)、図4に示したユーザインタフェース画面(課金オプション画面)の課金処理に関わるオプション設定項目欄Q20には、“プリントせずに課金額を算出”、つまり、“課金予定額のみ算出”のようなオプション表示があり、ユーザはこのオプションをチェックしてからジョブを指示する(S110)。
中央演算制御部710は、課金額オプションとして、“プリントせずに課金額を算出”、つまり“課金予定額のみ算出”のオプションが選択されているか否かを判定する(S126)。“プリントせずに課金額を算出”のオプションが選択されていなければ、中央演算制御部710は、即時に出力処理を指示する(S126−OFF)。たとえば、中央演算制御部710は、印刷ジョブで指示されている出力用紙サイズSpなどの出力条件を取得し、これら出力条件に基づき画像出力部30に対して出力処理を指示する。これを受けて、画像出力部30側においてジョブ処理を完了させる(S140)。
一方、“プリントせずに課金額を算出”のオプションが選択された場合は(S126−ON)、中央演算制御部710は、色変換後のラスターイメージを色剤消費量算出部720に渡すとともにデータ記憶部718に保存し、RIP処理完了の状態で処理を保留(一時的に停止)する。画像出力部30に対してプリント処理を起動しない。
また、中央演算制御部710は、印刷ジョブで指示されている出力用紙サイズSpを取得し、色剤消費量算出部720に渡す。この後、中央演算制御部710は、課金処理部740からの課金額(ここでは課金予定額)Mcpなどの計算結果の入力を待つ。
色剤消費量算出部720は、出力色空間で示された印刷出力用データDprntを中央演算制御部710を介して取得するとともに、印刷ジョブで指示されている出力用紙サイズSpを取得し(S130)、色剤の消費量や消費度合いを求め、その結果を中央演算制御部710や課金処理部740に渡す(S134)。
課金処理部740は、色剤消費量算出部720においてRIP処理後の印刷出力用データDprntを元にピクセル単位で階調レベルをも参照して計算された色剤消費量などを参照して、たとえば予め決められた数式や係数あるいは換算テーブルなどを用いて課金予定額を取得する課金予定額算出処理を行なう(S150)。課金処理部740は、算出した全課金額Malなどの課金情報を出力情報通知部750を介して印刷情報出力部320に通知する。
この通知を受けた画像入力端末3側においては、“プリントせずに課金額を算出”のオプションがチェックされ“課金額表示”のオプションがオンの場合(S182−YES)、印刷情報出力部320は、今のジョブに対していくら課金されるかの課金予定額を所定のモニター画面に、図9に示すような課金予定額表示画面として表示する(S184)。
なお、画像入力端末3側にて課金予定額を表示するには、第1実施形態と同様に通常のプリンタドライバとは別に、専用の課金予定額算出用の別アプリケーションを用意することで、プリンタサーバ側で算出した課金予定額をクライアントPCなどに返信することで実現できる。また、課金予定額算出処理を含む専用のプリントユーティリティを用意することで、プリンタサーバ側で算出した色剤消費量などの結果をクライアントPCなどに返信し、クライアントPC上で課金予定額を算出する処理を実行することでも実現できる。
また、出力色空間のデータではなく、画像出力端末7に送る入力色空間のデータでの処理になってしまうが、画像入力端末3側に用意する専用の課金予定額算出用の別アプリケーションには、原稿の解像度や階調度合いに基づいて色剤消費量を算出する処理も含めるようにすることで、画像入力端末3側単独で課金予定額を算出することもできる。
こうすることで、条件変更があったときに無駄となってしまう、画像出力端末7側へのプリントジョブの送付や画像出力端末7側での不要なRIP処理を避けることもできる。
また、画像入力端末3側単独で課金予定額を算出する際には、出力する原稿の解像度を落とした(間引いた)データを元に色剤消費量を求めて課金予定額を算出することで、これらの値を高速に算出することもできる。
また、ユーザが画像出力端末7側において操作し、プリンタサーバ8に保持されているジョブを選択しプリント指示を出すケースでは、出力情報通知部750は、画像入力端末3側でと同様にして、プリンタサーバ8側のモニター画面上で、今のジョブに対していくら課金されるかの課金予定額を表示する(S186−YES,S188)。
これら課金予定額の表示の際には、図9に示すように、課金予定額に加えて、たとえば“課金額算出が終了しました”などという算出処理完了のメッセージ通知やジョブファイル名称や確認を示すOKボタンB20なども表示するのがよい。
加えて、このようにして課金予定額を表示した後には、ダイアログ表示をさせ、ユーザが課金額を確認してからプリントが行なわれるようにしてもよい。たとえば、図9に示すように、プリントの実行を指示するプリントボタンB22や、条件変更ボタンB24なども表示する。つまり、ユーザインタフェース画面に、このままプリントするか否かをユーザに問い合わせるダイアログ表示をする。
これにより、ユーザは、算出された課金予定額を見て、そのまま処理の終了を希望する場合はOKボタンB20をクリックすればよいし、プリント開始を希望する場合はプリントボタンB22をクリックすればよい。また、プリント条件の変更を希望する場合は条件変更ボタンB24をクリックすればよい。
これらのクリック結果の情報が画像出力端末7の中央演算制御部710に通知される。たとえば、中央演算制御部710は、終了が指示されると、RIP処理完了の状態で保留していたジョブデータを破棄し処理を終了させる(S190−終了)。
また、プリント開始が指示されると、中央演算制御部710は、印刷ジョブで指示されている出力用紙サイズSpなどの出力条件を取得し、これら出力条件に基づき画像出力部30に対して出力処理を指示する(S190−このまま印刷)。これを受けて、画像出力部30側において出力処理を完了させる(S140)。
また、プリント条件の変更が指示されると、たとえば、図4に示す課金オプション画面に戻り、RGB色補正プロファイルやCMYK色補正プロファイルを切り替えることで、色剤消費量を調整する。たとえば、コストを下げたい場合は若干薄めに再現される、UCRレートが高い、あるいはトナー総量規制処理を含んだプロファイルを選択する
以上のように、第2実施形態の構成および処理手順によれば、ジョブに対する画像出力部30における実際の出力処理の実行前に、課金予定額を算出して事前にユーザに通知するようにした、すなわち、印刷処理についての印刷材料コストの見積もりをユーザに与えるようにしたので、ユーザは、費用がどれだけかかるかを具体的に事前に知ることができる。
これにより、たとえば、現状の予算内であと何部出力できるか、あるいはどのような条件でならプリントを完結させることができるかを、ユーザ自らで計算もしくは判断することが可能となる。たとえば、処理が途中で止まらないような出力計画を立て易いし、予算不足によりジョブ途中で出力処理が停止されるなどの不具合を解消することもできる。
現状の予算の範囲内で、予算不足を起こさないようにジョブを実行させたければ、出力部数を削減するか、もしくは、画像における色剤消費量の多い色成分が少なくなるようにRGB色補正プロファイルやCMYK色補正プロファイルを切り替えることで色剤消費量を調整してから再度出力指示を発することで、プリントの途中で印刷が止まることなくプリントすることが可能になる。
図10は、第2実施形態において、予算入力を行なった変形例の手順の場合に、条件変更時にユーザに提示される出力情報の通知画面の一例を示す図である。
ステップS190において、プリント条件の変更が指示されると、図10に示すような条件変更の判断材料を提示するための出力情報通知画面に切り替える。たとえば図10は、クライアントPCとしてのパソコン3aのモニター画面上への表示例を示している。この場合、クライアントPCとしてのパソコン3aでは、印刷情報出力部320が出力情報通知部750からの出力情報を受け取る。印刷情報出力部320は、出力情報をパソコン3aのモニター画面にてユーザに提示するべく、画面データを生成し、その画面データに基づいて通知画面を表示出力する。
たとえば、出力指示を発した印刷ジョブのRIP画像を、図中左上側の画像表示領域R1に表示する。画像表示領域R1の下部には印刷ジョブのファイル名R2(本例では“ジョブファイル1”)を表示する。複数ページに亘る印刷ジョブの場合、何れのページを画像表示領域R1に表示するかをプルダウンメニューR4で指示できるようにする。また、このプルダウンメニューR4の中には(たとえばトップには)ジョブ全体の指定が可能にしておく。
画像表示領域R1の図中右側には、印刷指示部数Cj の表示欄(指示部数欄)R10、印刷可能部数nの表示欄(可能部数欄)R12を表示し、これらの下部には、色剤としてのトナーの消費量に応じた課金額の表示欄(課金額欄)R20、ジョブ情報やページ情報としての色剤の消費度合いを示す表示欄(消費度合い欄)R30を表示する。
消費度合いに代えて色剤消費量を表示してもよいが、装置によってk(255)の値すなわち基準使用量が異なるので、色剤消費量そのものを表示しても消費度合いが大きいのか少ないのかを直感的に知ることは難しい。これに対して、消費度合い(単位%)を表示することで正規化した情報を提示でき消費度合いが大きいのか少ないのかを直感的に知ることができ、また、画像密度を%表示にて提示するシステムとの親和性もある。
課金額欄R20は総額の表示欄を設けるとともに、課金額欄R20と消費度合い欄R30は、トナーの色(本例ではC,M,Y,K)ごとに表示欄を設ける。ジョブが複数ページに亘る場合、プルダウンメニューR4にてページを指定することで、課金額欄R20にはそのページの課金額が、また消費度合い欄R30には、そのページの消費度合いが表示される。また、プルダウンメニューR4にてジョブ全体を指定することで、ジョブ全体としての課金額や消費度合いが表示される。
なお、本例では、ジョブ全体に対して出力指示部数Cj が設定される場合を示しているが、ジョブ内のページごとに出力指示部数Cjpが個別に指示される場合には、そのことが分かるようにしつつ、指示部数欄R10にそのページごとの出力指示部数Cjpを表示すればよい。たとえば指示部数欄R10の右側に、ジョブ単位であるのかページ単位であるのかを明示すればよい。
図示した例では、指示した印刷ジョブの3ページ目の画像は、オブジェクトとして、テキストG1と、グラフィックG3と、イメージG5とが混在している。印刷ジョブの印刷指示部数が150部、印刷可能部数が50部であり、その時点の予算は、2000円であり、その時点の予算の範囲内では印刷ジョブを完了させることができず、印刷が止まってしまうことが分かる。
ユーザは、課金額欄R20に表示されている各出力色の課金額や、消費度合い欄R30に表示されている各出力色の消費度合いなどに基づき、印刷不可の原因となった出力色を特定することができる。
また、この通知画面では、画像編集に資する出力情報をユーザに通知する際に、色剤消費量が多いページや最も高い課金が課されるページや、その色剤消費量や課金額が多い(高い)ページにおける色剤消費量が多いオブジェクトを容易に特定可能にする表示態様を採っている点に特徴を有する。
具体的には、色剤消費量が多いページに関しては、色剤(本例ではトナー)消費量の多いページを画像表示領域R1に表示しているときには、警告表示を発するようにする。たとえば、画像表示領域R1の下部に色剤消費量警告のメッセージR16を表示するとともにチェック欄(警告欄)R18を設けておき、確認のために画像表示領域R1でページを捲っているときに、色剤消費量の多いページの表示時には、そのチェック欄R18にチェックマークを入れる。また、画像表示領域R1では、低解像度で色剤消費が多い領域を警告色で塗り替えて表示する。
なお、ジョブ全体として高い課金が課されるジョブについても、そのことが直ぐ分かるように、警告を発するのがよい。たとえば、予算の範囲内では印刷ジョブを完了させることができない場合、印刷可能部数の表示を通常のものよりも強調したり、気付きやすい色にしたりするとよい。
このように色剤消費量の多いページの情報を通知することで、ユーザは、提示された画面から、色剤消費量の多いページやオブジェクトを即時に判定することができる。ユーザは、問題のある該当ページのオブジェクト構成(色や濃度など)を、問題の色剤についてその消費量が少なくなるように変更してから、再度印刷を指示することができる。色剤消費量の多いページや色剤消費量が多いオブジェクトの情報を通知することで、何れのページやオブジェクトを画像編集すればよいかが直ぐに分かるので、画像編集作業(原稿再作成)の効率化を図ることが容易になる。
このような通知を受けて、ユーザは、印刷不可となったページにおける色剤消費量の多い色成分を、その色の色剤消費量が少なくなるようにそのページ画像を編集する。たとえばK色の色剤が少ない場合には墨量が少なく、逆にK色以外の色剤が少ない場合には墨量が多くなるように画像を編集する。あるいは、全体のトナー使用量が少なくなるように、薄い画像に編集してもよい。本例では、印刷不可となった原因である3ページ目におけるK色の使用量が少なくなるように3ページ目の画像を編集すればよい。具体的には、3ページ目の画像を表しているテキストG1、グラフィックG3、イメージG5の何れかもしくは全部を有彩色や白に近いグレーに変更するなど、オブジェクト構成を変更する。
一般的な印刷ジョブ画像では、イメージオブジェクトは面積が大きくトナー使用量はテキストオブジェクトやグラフィックオブジェクトよりも多いので、イメージオブジェクトの出力色属性を変更するのが有効である。あるいは、テキストオブジェクトやグラフィックオブジェクトでも情報量が多くて低解像度の場合には色剤消費が多くなることもあるから、オブジェクトに拘らず低解像度で色剤消費が多い領域を画像編集の対象としてもよい。何れにしても、色剤残量の少ない出力色の成分について、色剤消費量がより少なくなるように画像を編集すればよい。
この後、再印刷を指示する。こうすることで、画像出力部30における出力処理時、印刷不可の原因となった出力色(本例ではK色)の色剤消費量を先のジョブ指示時よりも少なくすることで、印刷出力が可能になる。
これにより、たとえば大量にプリントする際に、プリントの途中で印刷が止まることなく、予め設定した予算の範囲内で、そのジョブを完結させることができる。時間を空けることなく、連続して処理を完了させることができるから、ジョブの途中で色再現の違いを避けながらプリントすることが可能になる。
なお、オブジェクト構成を変更した後の対象ページの像密度や使用度合いを確認することなく即時に再出力を指示すると、画像編集後でも出力不可となることも起こり得る。このため、オブジェクト構成を変更するなど画像編集した後の対象ページの画像密度や使用度合いをパソコン3a側で即時に確認できるような仕組みを設けるのがよい。
たとえば、パソコン3aとプリンタサーバ8との間でそのやり取りをしてもよいし、パソコン3a側にスタンドアロンで動作するシミュレーションソフトを組み込んでおき、そのソフトを利用して確認するようにしてもよい。
なお、再出力を指示する際には、画像入力端末3(本例ではパソコン3a)は、その編集した印刷ジョブの全体のデータを送付するのではなく、編集した印刷ジョブのファイル名を特定可能な識別子を付けて、編集した特定ページのジョブデータだけを送付するのがよい。プリンタサーバ8は、先の処理時にデータ記憶部718に保存しておいたデータ中の、編集済みの特定ページを差し替えてから、前述と同様の処理を行なう。こうすることで、データ転送量を少なくすることで、ネットワーク負荷を軽減することができる。
なお、プリント条件の変更に際しては、出力部数を少なくする態様もあるし、画像データとして色剤使用量が少なくなるように画像処理条件を変更する態様もある。
このような画像編集機能を持つ構成にするには、画像入力端末3は、画像処理条件を変更する画像編集指示を画像出力端末7に通知することで画像出力端末7に画像編集処理を指示する画像編集指示部を備えることにより、画像出力指示装置の機能を持つようにする。あるいは、画像入力端末3にて、画像入力端末3に組み込まれている文書作成用や画像加工用などのアプリケーションソフトAPを利用することもでき、アプリケーションソフトAPが組み込まれた機能部分が画像編集部の機能をなすようにすることもできる。
また、画像出力端末7では、画像編集指示を受けて、画像編集を行なう画像編集部を備えるようにすることもできる。たとえば、画像出力端末7は、中央演算制御部710、色変換部716、および色変換係数記憶部764にて、色剤消費量に関わる画像処理条件を切り替えて処理する画像編集部18の機能が実現されるようになる。
画像編集指示の態様の場合、墨量や墨量に対応した指標値をプリンタサーバ8にユーザが指示することで行なうか、あるいは、全体の色剤消費量の変更を指示することで行なう。あるいは、色変換係数の変更をプリンタサーバ8にユーザが指示してもよい。
墨量に対応した指標値としては、たとえば、墨量調整係数を示すUCR率を利用することができる。墨量やUCR率の変更指示を受け付ける場合、画像出力端末7側では、変更後の墨量やUCR率に対応するように図示しない色変換係数演算部にて色変換係数を算出し、この算出した色変換係数を色変換係数記憶部764のユーザ領域に格納する。色変換部716がジョブに対応した標準的な色変換係数からユーザ領域に格納した色変換係数に切り替えて色変換処理をすることで、画像出力端末7は、色変換係数を切り替えてから再出力処理を行なう。
このように、墨量やUCR率の指示を受けて色変換係数を切り替えることにより、同じ色剤残量に対してより多くプリントすることが可能となり、墨量や墨量に対応した指標値を設定することで、画像編集をプリンタサーバ8に指示することができ、編集作業が非常に簡単である。さらに、ユーザが墨量や墨量に対応した指標値を設定することで、ユーザが望む、好ましい色再現レベルで印刷出力(プリント)することができる。
また、ユーザ指示に基づき、他の色変換係数に変更して印刷処理を行なう場合、ユーザが墨量や墨量に対応した指標値を具体的に設定し、それを受けて図示しない色変換係数演算部にて色変換係数を算出するのではなく、予め色変換係数記憶部764に用意されている複数の色変換係数の中からユーザが選択指定するように構成する。
レベルの異なる色剤消費量と、それに対応する色変換係数を予め算出して、色剤消費量が高めから低めまでの複数の色変換係数を纏めたカラールックアップテーブルを事前に色変換係数記憶部764に格納しておき、レベルの異なる複数の色剤消費量の度合いの中からユーザが選択する構成とすることで、墨量や墨量に対応した指標値を具体的に設定する場合と同様の効果が得られる。たとえば、予算不足を起こさないようにジョブを実行させたければ、ユーザは、提示された情報を参照し、画像における色剤消費量の多い色成分が少なくなるように色変換係数を選択指示することで、プリントの途中で印刷が止まることなくプリントすることが可能になる。
加えて、変更指示を受けた都度の色変換係数の算出処理が不要になり色変換係数の編集作業が非常に簡単であるし、ユーザが望む、好ましい色再現レベルで印刷出力(プリント)することができる。
現状の予算の範囲内で、予算不足を起こさないようにジョブを実行させたければ、提示された出力情報を参照して、出力部数を削減するか、もしくは、画像における色剤消費量の多い色成分が少なくなるように画像編集してから再度出力指示を発することで、プリントの途中で印刷が止まることなくプリントすることが可能になる。たとえば、大量に出力処理する際に、出力処理の途中でプリント出力が止まることなく、具体的に残り印刷枚数を確認しながらプリントすることが可能である。
また、一度は予算不足とされたジョブを実質的に出力可能に切り替えることで、ジョブの途中で処理を止めることなく完結させることができ、ジョブ全体を一様な色再現で処理することができる。よって、出力時期の違いに起因するジョブ途中の色再現の違いを避けながらプリントすることが可能になる。
<課金処理機能に着目した画像処理システムの構成;第3実施形態>
図11は、課金処理機能に着目した画像処理システムの第3実施形態の構成を示す機能ブロック図である。この第3実施形態の画像処理システム1は、第1実施形態と同様の手法で色剤消費量や課金額を算出するとともに、予め設定された予算および出力条件との関係における出力可能な部数(あるいは総枚数)や色剤の消費度合いなどを算出し、ユーザに提示する点に特徴を有する。以下、第1実施形態の構成との相違点を中心に説明する。
第3実施形態の画像処理システム1において、クライアント側に配される画像入力端末3は、本発明に係る画像出力指示装置の機能を持ち、前述の第2実施形態の構成に加えて、ユーザが指定する予算を受け付ける予算入力部360と、ユーザが指定する出力条件(ここでは印刷条件)を受け付ける出力条件入力部370とを備えている。予算入力部360や出力条件入力部370にて受け付けた各情報は印刷指示部310に通知され、印刷指示部310を介してジョブデータと対応付けて画像出力端末7に通知される。
一方、第3実施形態の出力処理制御部19は、色剤消費量算出部720が算出した色剤消費量とその時点の予算額Mbgとジョブに設定される条件に基づき、色剤消費量に応じた課金額に関連した画像編集条件を含む出力条件変更に資する情報としての出力可能な範囲を特定する出力可能範囲特定部730を備えている。
ここで、第3実施形態の出力可能範囲特定部730は、色剤消費量と課金額とジョブに設定される予算額Mbgに基づいて、予算の範囲内で出力処理可能な出力可能部数あるいは出力可能枚数(纏めて出力可能数ともいう)を算出する出力可能数算出部731を有する点に特徴を持つ。出力可能数算出部731は、算出した出力可能数を、中央演算制御部710や出力情報通知部750に渡す。
出力情報通知部750は、色剤消費量算出部720や出力可能数算出部731あるいは課金処理部740が求めた色剤消費量や出力可能数や課金予定額、その他の出力情報をユーザに通知する。
中央演算制御部710は、出力可能数算出部731が算出した結果に基づいて処理対象ジョブごとに出力可否を判定することで、その時点において画像出力端末7が受け取っている全体のジョブについての出力動作を制御する。必要に応じて、画像入力端末3側に色剤消費量が少なくなるように画像編集を促し、再出力指示を受け付ける。こうすることで、当初は予算不足となる画像に修正を加えることで、予算の範囲内でジョブの全体を途中で止めることなく完結できるようにする。
また、中央演算制御部710は、色剤消費量算出部720や出力可能数算出部731、あるいは課金処理部740から通知される各種の算出結果を受け取り、それを一旦データ記憶部718に保存して出力可否の判定を行なうとともに、出力可否の判定情報を出力情報通知部750を介してユーザに通知する際に、これらの算出結果の情報をデータ記憶部718から読み出してユーザに通知する。
この際、出力情報通知部750は、出力可能数算出部731が算出した結果(予算内での出力可能数)や中央演算制御部710が判定した個々の処理対象ジョブの出力可否などの出力情報を画像入力端末3に送り、画像入力端末3のモニター画面上に提示することでユーザに通知する。通知を受けて編集指示を発することができるようにするためである。
なお、色変換部716は、色変換後の画像データ(印刷出力用データDprnt)を中央演算制御部710に渡すので、色剤消費量算出部720は色変換後の印刷出力用データDprntを参照して色剤消費量を算出でき、結果として、中央演算制御部710は、予算額Mbgや出力条件との関係での出力可否の判定を、色変換後の色剤消費量と予算bgと出力条件とに基づいて行なうことができるようになる。
たとえばR,G,Bの各データなど入力色の色空間上で算出すると、R,G,Bの各画像密度は、C,M,Y,Kの各データなど画像形成ユニット32が実際に使用する出力色の画像密度と1対1に整合しないので、出力可能数算出部731で算出される出力可能数の精度の問題を避けることができない。
これに対して、C,M,Y,Kの各データなど画像形成ユニット32が実際に使用する出力色の色空間上のデータに変換してから、各出力色についての色剤消費量を求めて出力可能数を算出することで、より実体に即した精度のよい出力可能数を求めることができるようになる。
色剤消費量算出部720は、ページごと、またオブジェクトごとに色剤消費量を算出する。こうすることで、色剤消費量算出部720は、ページやオブジェクトごとに色剤消費の度合いを算出することができるし、後段の出力可能数算出部731や中央演算制御部710も、ページやオブジェクトごとに出力可能数の算出や出力可否の判定を行なうことができるようになる。
出力可能数算出部731は、色剤消費量算出部720が算出する色剤消費量と、予算入力部360が受け付けた予算額Mbgや出力条件入力部370が受け付けたその他の出力条件とに基づき、ユーザ指定の出力用紙サイズでの出力可能数nを計算して、その結果を中央演算制御部710に渡す。
第3実施形態においては、出力可能数nとしては、ジョブごとの出力可能部数nj を算出してユーザに通知することにする。この場合、出力可能数算出部731は、課金処理部740が求めたジョブ単価Mjやと予算額Mbgとに基づき、式(7)に従って、予算の範囲内で今後描写することができる、色剤の全てを考慮した予算内の出力可能部数nj を算出し、この出力可能部数nj を中央演算制御部710に通知する。
Figure 2005274858
<第3実施形態の処理手順の概要>
図12は、第3実施形態の画像処理システム1における処理手順の概要を示すフローチャートである。また、図13は、第3実施形態の処理手順において、プリントジョブを指示する際の際に提示される課金オプション画面の一例を示した図である。また、図14は、第3実施形態において、ユーザに提示されるユーザインタフェース画面(以下出力可能数表示画面ともいう)の一例を示す図である。
この第3実施形態の処理手順は、実際のプリント処理を行なう前に課金額を算出する形態である点で第2実施形態と共通するが、それに加えて、予算額や出力条件(画像処理条件を含む)に基づきプリント可能枚数を算出してユーザに提示する点に特徴を有する。以下、この第3実施形態の処理手順について、第2実施形態との相違点を中心に説明する。
ユーザがプリンタドライバ画面にて印刷ジョブを画像出力端末7側へ指示する際に(S118)、図13に示したユーザインタフェース画面(課金オプション画面)の課金処理に関わるオプション設定項目欄Q20には、“予算と条件から部数算出”のオプション表示があり、ユーザはこのオプションをチェックするとともに(S112)、予算数字入力ダイアログボックスに希望予算を入力した後に(S113)、ジョブを指示する(S118)。
図13に示した例では、印刷条件の“固定”部分には、部数以外全て自動でチェックが入る。これは、ユーザから明示的に全て指定される必要があるためである。部数の部分はこれから算出を行なうもので、現在設定されていてもその値は無効化される。そのためにグレイアウトされる。
ジョブの指示を受けた画像出力端末7において、“予算と条件から部数算出”のオプションがオンに設定されていると、課金処理部740にて課金予定額を算出した後には(S150)、出力可能数算出部731は、課金処理部740で算出される課金予定額(たとえばジョブ単価Mj)と、ユーザが指定入力した予算額Mbgとに基づき出力可能部数nj を算出し、出力情報通知部750を介して画像入力端末3に通知する(S152)。
この通知を受けた画像入力端末3側においては、出力可能数算出部731にて算出された、今のジョブの条件設定(予算や出力条件)において出力対応可能な部数を所定のモニター画面に、図14に示すような出力可能数表示画面として表示する(S184)。
この出力可能数の表示の際には、図14に示すように、たとえば出力可能数の他に、たとえば"部数算出が終了しました"などという算出処理完了のメッセージ通知やジョブファイル名称や、確認を示すOKボタンB20や、プリントボタンB22や、条件変更ボタンB24なども表示する。部数入力ダイアログを用意して、算出された部数がユーザの希望部数を越えている場合、希望部数を入力して直ぐプリントできるようにしてもよい。
以上のように、第3実施形態の構成および処理手順によれば、ジョブに対する画像出力部30における実際の出力処理の実行前に、課金予定額を算出するとともに、予算との関係における出力可能数を事前にユーザに通知するようにした。すなわち、印刷処理についての印刷材料コストと予算とに対応する出力可能数の見積もりをユーザに与えるようにした。このため、ユーザは、予算の範囲内でどれだけ出力できるかを具体的に事前に知ることができる。
これにより第2実施形態では、現状の予算内であと何部出力できるかをユーザが計算する必要があったが、この第3実施形態では、画像出力端末7側で、その出力可能数を事前に算出して提示するので、第2実施形態よりも使い勝手がよくなる。
たとえば、表示された出力可能部数が予定の出力数に足りない予算範囲外となる場合、色剤消費量が少なくなるように画像編集した印刷出力用データに切り替えてジョブを再度指示することで、代金不足により出力時点が異なることに起因した色再現の違いを避けつつ、予算の範囲内で希望する出力数だけジョブを完了させることができる。
<課金処理機能に着目した画像処理システムの構成;第4実施形態>
図15は、課金処理機能に着目した画像処理システムの第4実施形態の構成を示す機能ブロック図である。この第4実施形態の画像処理システム1は、第3実施形態に対して変更を加えてもので、ユーザより指定された予算と出力数の範囲内で出力処理可能な出力条件(出力可能条件)を特定してユーザに提示する点に特徴を有する。以下、第3実施形態の構成との相違点を中心に説明する。
第4実施形態の出力処理制御部19は、出力可能数算出部731に代えて、画像処理条件特定部732を備えている。画像処理条件特定部732は、色剤消費量算出部720が算出した色剤消費量と課金処理部740が算出した課金額とジョブに設定されるその時点の予算額Mbgや出力数とに基づいて出力可能範囲としての予算の範囲内で出力処理可能な画像処理条件を特定し、この特定した出力処理可能な画像処理条件を中央演算制御部710や出力情報通知部750に通知する。
具体的には、画像処理条件特定部732は、出力条件に関わる設定項目欄Q10のうち、固定に設定されていない画像処理条件の項目内で、画像処理条件を振って総当りで画像密度や色剤消費量あるいは課金予定額の算出処理を色剤消費量算出部720や課金処理部740に指令して、入力された予算額Mbgを上回らない1つもしくは複数の組合せ(選択可能な画像処理条件)を見つける。
<第4実施形態の処理手順の概要>
図16は、第4実施形態の画像処理システム1における処理手順の概要を示すフローチャートである。また、図17は、第4実施形態の処理手順において、プリントジョブを指示する際の際に提示される課金オプション画面の一例を示した図である。また、図18は、第4実施形態において、ユーザに提示されるユーザインタフェース画面(以下出力可能条件表示画面ともいう)の一例を示す図である。
図17において、出力条件に関わる設定項目欄Q10では、印刷条件の“固定”部分として、出力部数やサイズを先ず必須の項目とするべく自動でチェックを入れるとともに、他の画像処理条件の項目はユーザが任意に固定にするかどうかを指定する。すなわち、ユーザの希望で、絶対に固定にしたい画像処理条件として、たとえばカラープロファイルやカラーモードなどについてもチェックを入れられるようになっている。
この第4実施形態の処理手順は、実際のプリント処理を行なう前に課金額を算出する形態である点で第2実施形態と共通するが、それに加えて、予算額や出力部数やその他の固定設定されている条件(画像処理条件を含む)に基づき、これらの条件の範囲内で出力可能にするその他の変更可能な画像処理条件を特定しユーザに提示する点に特徴を有する。
以下、この第4実施形態の処理手順について、第2実施形態との相違点を中心に説明する。ユーザがプリンタドライバ画面にて印刷ジョブを画像出力端末7側へ指示する際に(S118)、図17に示したユーザインタフェース画面(課金オプション画面)の課金処理に関わるオプション設定項目欄Q20には、“予算と部数から条件特定”のオプション表示があり、ユーザはこのオプションをチェックするとともに、出力条件の検索項目を設定するべく、出力条件に関わる設定項目欄Q10のうち、検索対象とする項目を固定設定から除外し(S114)、また予算数字入力ダイアログボックスに希望予算を入力した後に(S115)、ジョブを指示する(S118)。
図17に示した例では、部数の他、RGB色補正、画質モード、トナー制限、およびRGB黒置換が固定に設定されており、CMYK色補正と原稿モードは固定ではない。
ジョブの指示を受けた画像出力端末7において、“予算と部数から条件特定”のオプションがオンに設定されていると、画像処理条件特定部732は、固定に設定されていない条件の項目内で、選択可能な1つもしくは複数の出力条件を検索して、ユーザが希望する範囲でジョブを完結させ得る出力条件を特定する(S154)。画像処理条件特定部732は、この特定した出力条件を、出力情報通知部750を介して印刷情報出力部320に通知する。
この通知を受けた画像入力端末3側においては、画像処理条件特定部732にて検索された、今のジョブの条件設定において出力対応可能な画像処理条件(出力可能条件)のリストを所定のモニター画面に、図18に示すような出力可能条件表示画面として表示する(S184)。
この出力可能条件のリスト表示の際には、図18に示すように、たとえば“条件特定が終了しました”などという条件特定処理完了のメッセージ通知やジョブファイル名称や確認を示すOKボタンB20や条件変更ボタンB24なども表示する。
これにより、ユーザは、提示された出力可能条件のリストを見て、希望に合致する条件があれば、それに対応するプリントボタンB22をクリックして印刷条件を選択すればよい(S190−印刷条件選択)。つまり、一覧を表示した後に、その中の1つを選択することで、選択された画像処理条件の元でプリントが行なわれるようにする。
このクリック結果の情報が画像出力端末7の中央演算制御部710に通知され、プリント開始が指示されると、中央演算制御部710は、印刷ジョブで指示されている出力用紙サイズSpなどの出力条件を取得し、これら出力条件に基づき画像出力部30に対して出力処理を指示する(S190−このまま印刷)。これを受けて、画像出力部30側においてジョブ処理を完了させる(S140)。
以上のように、第4実施形態の構成および処理手順によれば、ジョブに対する画像出力部30における実際の出力処理の実行前に、変更可能な範囲で画像処理条件を振って課金予定額を算出するとともに、予算の範囲内に収まる条件を検索して事前にユーザに通知するようにしたので、ユーザは、予算の範囲内ではどのような条件でならプリントできるかを具体的に事前に知ることができる。
これにより第2実施形態では、現状の予算内ではどのような条件でならプリントできるかをユーザが判断する必要があったが、この第4実施形態では、画像出力端末7側で、その条件を事前に検索して提示するので、第2実施形態よりも使い勝手がよくなる。
<課金処理機能に着目した画像処理システムの構成;第5実施形態>
図19は、課金処理機能に着目した画像処理システムの第5実施形態の構成を示す機能ブロック図である。この第5実施形態の画像処理システム1は、複写ジョブに対応したもので第2実施形態の構成に対する変形であり、画像入力端末としての画像読取部10を使用して取り込んだスキャン画像を受け取り、そのスキャン画像の個々のピクセル濃度を解析することで、プリントエンジン側の色剤消費量との関係における出力可能な部数や色剤の消費度合いなどを算出し、色剤消費量に応じた課金処理や画像編集制御処理を行なう点に特徴を有する。
特に、前述の第2実施形態との相違としては、色剤残量に応じた画像編集制御処理を画像出力端末7側でのユーザによる画像編集操作を受けて行なう点に特徴を有する。なお、この第2実施形態の構成は、複写ジョブにおけるスキャン画像に限らず、印刷ジョブにおける印刷データを描画展開したページ画像に対して、画像出力端末7側にてユーザにより画像編集操作を受け付ける構成とすることもできる。なお、第2実施形態に対しての変形に限らず、第3、第4実施形態に対しても同様の変形が可能である。
第5実施形態の画像処理システム1において、画像出力端末7のユーザインタフェース部15もしくはユーザインタフェース装置16は、画像出力編集指示装置の機能を持つ。たとえば、ユーザインタフェース部15は、操作パネル部15aと、編集パネル17と、複写情報出力部322とを備えている。このような構成においては、操作パネル部15aや編集パネル17が、画像編集部18の機能をなすことになる。
複写情報出力部322は、第1実施形態の印刷情報出力部320と同様の機能を持つ。複写情報出力部322の表示デバイスとしては、操作パネル部15aの表示面を利用してもよいし、ユーザインタフェース装置16の表示デバイス16a(モニター画面)を利用してもよい。
出力端末本体7aにおける複写動作時には、操作パネル部15aを介したユーザ指示により、出力端末本体7aに備えられる画像読取部10(スキャナ部)から読取データがプリンタサーバ8に入力される形態を採る。この場合、プリンタサーバ8は、画像読取部10から取り込んだ読取画像データを対象として印刷出力(本例では特に複写出力)用データを生成し、出力端末本体7aに渡す。
このため、プリンタサーバ8は、PDLデータなどの印刷データを描画展開する描画展開部714を備えていない。中央演算制御部710は、画像読取部10から取り込んだスキャン画像を取り込むと、色変換部716に渡す。色変換部716は、画像読取部10側が取り扱う色空間(入力色空間;たとえばRGB空間)のデータを、画像出力部30が使用する色剤の色空間である出力色空間(たとえばCMYK空間)のデータ(印刷出力用データ)に変換し、中央演算制御部710に渡す。
色剤消費量算出部720は、ドキュメントフィーダ12に新しい原稿がセットされたことを検出すると処理を開始する。色剤消費量算出部720は、複写ジョブの画像信号に基づき、画像の濃淡に基づいて色剤消費量を算出する。出力可能数算出部731の動作は、第1実施形態と同様である。
画像読取部10で読み取ったスキャン画像に対して画像出力端末7側でユーザが画像編集を指示可能にするため、たとえば、複写情報出力部322は、出力情報通知部750から出力可能部数や色剤の消費度合いなどの画像編集に資する出力情報を受け取ると、たとえばユーザインタフェース装置16の表示デバイス16a上に、出力可能部数、課金額、あるいは色剤の消費度合いなどのページ状態情報を画像編集に資する出力情報として提示(表示)する。
また、ユーザインタフェース装置16の表示デバイス16aや専用の編集タブレットなどを利用した編集パネル17を利用することで、第1実施形態の印刷ジョブにおいて画像入力端末3側で画像編集操作を行なったのと同様に、その画像編集に資する出力情報の表示結果を参照して、編集を要するページやオブジェクトに対して編集指示を行なうことが可能に構成する。たとえば、画像加工用のアプリケーションソフトAPを利用することができるし、専用のハードウェア処理回路で画像編集を行なうようにしてもよい。つまり、第5実施形態の構成では、ユーザインタフェース部15やユーザインタフェース装置16が、画像出力指示装置の機能を持つ。
なお、この第5実施形態の画像処理システム1における処理手順の概要は、印刷と複写の違いを除いて、概ね第2実施形態の手順と同様であるので、ここではその手順を示したフローチャートの図示と説明を割愛する。また、この第5実施形態の構成において得られる効果は、印刷と複写の違いがあるだけであるから、本質的に、第2実施形態と同様である。
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記の実施形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組合せにより種々の発明を抽出できる。実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
たとえば、多値でマーキングする場合に、正確な色剤消費量や出力可能数を算出するために、処理対象画像の個々の画素の階調レベルに基づき単位出力当たりの色剤消費量を算出する構成は、本願発明の全ての実施形態として、必ずしも必須の要素ではない。
たとえば、複数のジョブのそれぞれの出力可能数と出力指示数とを参照して、それぞれについての画像形成処理の可否を判定して画像形成処理の順序を制御することで複数のジョブの全体の処理効率を高めるようにする構成や、ジョブの出力可能数と出力指示数とを参照して色剤消費量に関わる画像編集処理と連動してジョブについての画像形成処理を制御することで、予算不足によりそのままでは出力不可能な場合に、色剤消費量が少なくなるように画像編集された印刷出力用データに切り替えて処理する構成には、従来と同様の色剤消費量の算出手法を適用してもよい。
また、上記実施形態では、クライアント端末から受け取った印刷データに基づいて画像形成処理を行なう一般的な印刷ジョブの場合や、スキャナで読み取ったスキャン画像に基づいて画像形成処理を行なう複写ジョブの場合における、色剤残量に応じた画像編集制御処理や出力順制御処理の仕組みについて詳しく説明したが、上記実施形態で説明した処理の適用範囲は、一般的な印刷ジョブや複写ジョブに限らず、所定色の色剤を用いて所定の出力媒体上に画像を形成するあらゆるジョブに適用可能である。
たとえば、ネットワーク9を介して外部機器としてのWebサーバからダウンロードした画像に基づき印刷出力する場合や、FAX装置3eから受信したFAX画像に基づき印刷出力する場合や、1394規格やUSB規格のデバイス3f,3gから受け取った画像に基づき印刷出力する場合において、予算不足が生じる場合に、課金予定額、出力可能部数、ページ状態情報などの出力情報を画像編集作業に資する情報としてユーザに提示したり、色剤消費量に関わる画像編集処理がなされた後の印刷出力用データに基づき画像出力したり、複数のジョブが効率的に処理されるようにジョブの処理順序を切り替えたりすることができる。
たとえば、デジタルカメラ3cと画像出力端末7を「Pict Bridge」規格で接続してプリント出力する場合において、予算不足により出力不可能な場合に、色剤消費量が少なくなるように画像編集された印刷出力用データに切り替えて処理することで、ジョブ全体を一様な色再現で処理することができ、ジョブを中断し時間経過後に料金を入金にしてからジョブを再開することに起因するジョブ途中の色再現の違いを避けながら、当初の予算範囲でプリント処理を完結させることができる。
また、上記第2〜第5実施形態では、課金予定額や出力可能数などの提示された情報に基づいてユーザが出力可否を判断するようにしていたが、たとえば、中央演算制御部710が、出力可能数や課金予定額や出力指示数に基づいて、画像出力部30における画像形成処理の可否を判定する自動判定機能を持つように構成することもできる。
こうすることで、図20に示すように、画像出力端末7側で出力可否を自動判定し(S160)、不可の場合に限って、課金予定額や画像編集条件を含む出力条件変更に資する情報などを、表示や印刷によってユーザに提示するようにしてもよい(S166,S168)。なお、図20では、第2実施形態に対する変形例の処理手順のフローチャートを示したが、第3や第4実施形態に対しても同様に変形が可能である。
また、中央演算制御部710が、複数のジョブを受け取っている場合には、それぞれの出力可能数や課金予定額や出力指示数に基づいて、複数のジョブのそれぞれについての画像出力部30における画像形成処理の可否を判定することでこれら複数のジョブについての画像形成処理の順序を制御する処理順制御機能を持つように構成してもよい。
こうすることで、複数のジョブを受け取っている場合に、印刷不可能なジョブについては編集処理がなされるまで出力処理を保留する一方、処理可能な他のジョブを優先処理するようにすることができる(S170)。先のジョブを完了させなくても、後のジョブを完了させることができ、全体の処理効率を改善することができる。
なお、出力処理を保留したジョブに関しては、出力可能数や色剤消費度合いなどの画像編集条件を含む出力条件変更に資する情報をユーザに通知し、設定している条件(出力部数や画像処理条件や予算)の範囲内で出力できるように、所要の画像編集を画像入力端末3側で行ない編集後のジョブデータを画像出力端末7に渡すか、もしくは画像出力端末7に対して画像編集指示が発せられてから処理を再開する。
また、保留したジョブよりも優先させて他の印刷ジョブを出力処理したときには、出力処理を保留したジョブに関して、出力可能部数や色剤消費度合いなどの画像編集に資する出力情報を上記と同様にして再計算して、再度、画像入力端末3に通知するのがよい(S176、S178)。先の通知時の残金(予算額)と現時点の残金(予算額)とが異なっているから、より実体に即した画像編集の指標として、更新後の残金などをユーザに通知するためである。
また、画像出力端末7に画像編集の自動機能を持つようにしてもよい。ただしこの場合でも、確認のため、処理再開は、通知後のユーザ指示を待ってからにするのがよい。
本発明に係る画像形成装置を備えた画像処理システムを示す概略図である。 課金処理機能に着目した画像処理システムの第1実施形態の構成を示す機能ブロック図である。 画像編集条件を含む出力条件変更に資する情報格納した管理テーブルの一例を示した図である。 第1実施形態において用いられる課金オプション画面の一例である。 第1実施形態における処理手順の概要を示すフローチャートである。 第1実施形態におけるプリントジョブ完了画面の一例を示す図である。 課金処理機能に着目した画像処理システムの第3形態の構成を示す機能ブロック図である。 第2実施形態の処理手順の概要を示すフローチャートである。 第2実施形態における課金予定額表示画面の一例を示す図である。 第2実施形態において、条件変更時にユーザに提示される出力情報の通知画面の一例を示す図である。 課金処理機能に着目した画像処理システムの第3形態の構成を示す機能ブロック図である。 第3実施形態の処理手順の概要を示すフローチャートである。 第3実施形態における課金オプション画面の一例を示した図である。 第3実施形態における出力可能数表示画面の一例を示す図である。 課金処理機能に着目した画像処理システムの第4形態の構成を示す機能ブロック図である。 第4実施形態の処理手順の概要を示すフローチャートである。 第4実施形態における課金オプション画面の一例を示した図である。 第4実施形態における出力可能条件表示画面の一例を示す図である。 課金処理機能に着目した画像処理システムの第5実施形態の構成を示す機能ブロック図である。 変形例の処理手順の概要を示すフローチャートである。
符号の説明
1…画像処理システム、3…画像入力端末、5…外部記憶媒体、7…画像出力端末、8…プリンタサーバ、9…ネットワーク、10…画像読取部、15…ユーザインタフェース部、16…ユーザインタフェース装置、17…編集パネル、18…画像編集部、19…出力処理制御部、20…コントローラ部、30…画像出力部、32…画像形成ユニット、310…印刷指示部、320…印刷情報出力部、322…複写情報出力部、710…中央演算制御部、714…描画展開部、716…色変換部、718…データ記憶部、720…色剤消費量算出部、730…出力可能範囲特定部、731…出力可能数算出部、732…画像処理条件特定部、750…出力情報通知部

Claims (18)

  1. 所定色の色剤を用いて所定の出力媒体上に画像を形成して出力する画像出力部を備えた画像形成装置であって、
    受け取ったジョブにおける処理対象画像に基づき単位出力当たりの色剤消費量を算出する色剤消費量算出部と、
    前記色剤消費量算出部が算出した色剤消費量に基づいて、前記画像出力部が前記出力媒体上に画像を形成して出力することに対する前記色剤消費量に応じた課金額を算出する課金処理部と、
    前記課金処理部が算出した課金額に基づいて前記色剤消費量に応じた課金額に関わる制御を行なう処理制御部と
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記色剤消費量算出部は、前記受け取ったジョブにおける処理対象画像の個々の画素の階調レベルに基づきに単位出力当たりの色剤消費量を算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. カラー画像を表す入力された画像信号を、前記画像出力部が取り扱う出力色空間の画像信号に変換する色変換部をさらに備え、
    前記色剤消費量算出部は、前記出力色空間における前記所定色ごとに、前記色変換部が変換した画像信号の個々の画素の階調レベルに基づき単位出力当たりの色剤消費量を算出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. さらに、出力処理に先立って前記課金処理部が算出した課金額をユーザに通知する通知部を備えた
    ことを特徴とする請求項1〜3のうちの何れか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記色剤消費量算出部が算出した色剤消費量の標準の色剤消費量に対する割合を示す消費度合いを算出する消費度合い算出部
    をさらに備え、
    前記処理制御部は、前記消費度合い算出部が算出した消費度合いをユーザに通知する通知部を有する
    ことを特徴とする請求項1〜4のうちの何れか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記処理制御部は、前記課金処理部が算出した課金額に基づいて、当該課金額と関連した画像編集や出力条件設定に資する情報を取得し、この取得した画像編集や出力条件設定に資する情報を参照して、前記色剤消費量に応じた課金額に関わる制御を行なう
    ことを特徴とする請求項1〜5のうちの何れか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記処理制御部は、前記画像出力部における前記画像を形成して出力する処理に先立って、前記色剤消費量算出部が算出した色剤消費量と前記課金処理部が算出した課金額と前記ジョブに設定される条件とに基づいて前記画像編集に資する情報としての出力可能範囲を特定する出力可能範囲特定部と、前記出力可能範囲特定部が特定した出力可能範囲に基づいて、前記色剤消費量に応じた課金額に関わる画像編集処理や出力条件設定と連動して前記ジョブについての前記画像出力部における画像形成処理を制御する出力制御部とを有する
    ことを特徴とする請求項1〜6のうちの何れか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記色剤消費量算出部、前記課金処理部、および前記出力可能範囲特定部は、複数の前記ジョブにおけるそれぞれの処理対象画像についてそれぞれが担当する処理を行ない、
    前記処理制御部は、前記出力可能範囲特定部が特定した出力可能範囲に基づいて、前記複数のジョブのそれぞれについての前記画像出力部における画像形成処理の可否を判定することで当該複数のジョブについての画像形成処理の順序を制御する処理順制御部を有する
    ことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記出力可能範囲特定部は、前記色剤消費量算出部が算出した色剤消費量と前記課金処理部が算出した課金額と前記ジョブに設定される予算および画像処理条件とに基づいて、前記出力可能範囲としての前記予算の範囲内で出力処理可能な出力可能数を算出する出力可能数算出部を有する
    ことを特徴とする請求項7または8に記載の画像形成装置。
  10. 前記出力可能範囲特定部は、前記色剤消費量算出部が算出した色剤消費量と前記課金処理部が算出した課金額と前記ジョブに設定される予算および出力数とに基づいて前記出力可能範囲としての前記予算の範囲内で出力処理可能な画像処理条件を特定する画像処理条件特定部を有する
    ことを特徴とする請求項7または8に記載の画像形成装置。
  11. 前記画像処理条件特定部は、前記画像処理条件のうちの、固定設定に指定される画像処理条件を除くものの中から、予算の範囲内で取り得る画像処理条件を特定する
    ことを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記出力可能範囲特定部が特定した出力可能範囲をユーザに通知する通知部をさらに備え、
    前記出力制御部は、前記通知部による通知に応じてユーザより指示される情報に基づいて前記色剤消費量に応じた課金額に関わる制御を行なう
    ことを特徴とする請求項7〜11のうちの何れか1項に記載の画像形成装置。
  13. 所定色の色剤を用いて所定の出力媒体上に画像を形成する画像形成装置から、ジョブに対する課金額に関わる情報を受け取ってユーザに通知する出力情報出力部と、
    前記ジョブにおける処理対象画像に対して色剤消費量に応じた課金額に関わる出力条件の変更を行なう出力条件指示部と
    を備え、
    前記出力情報出力部による前記出力情報の通知を受けて前記出力条件指示部により前記出力条件が変更された後のジョブを前記画像形成装置に渡して出力を指示する
    ことを特徴とする画像出力指示装置。
  14. 前記出力条件指示部は、前記ジョブにおける処理対象画像に対して色剤消費量に応じた課金額に関わる画像編集を行なう画像編集部を有し、
    前記出力情報出力部による前記出力情報の通知を受けて前記画像編集部により前記画像編集がされた後のジョブを前記画像形成装置に渡して出力を指示する
    ことを特徴とする請求項13に記載の画像出力指示装置。
  15. 所定色の色剤を用いて所定の出力媒体上に画像を形成する画像形成装置から、ジョブに対する出力条件の変更に資する情報を受け取ってユーザに通知する出力情報出力部と、
    前記ジョブにおける処理対象画像についての、色剤消費量に応じた課金額に関わる出力条件を設定する出力条件指示部と
    を備え、
    前記出力情報出力部による前記出力情報の通知を受けて前記出力条件指示部により設定された前記出力条件を前記画像形成装置に渡して出力を指示する
    ことを特徴とする画像出力指示装置。
  16. 前記出力条件指示部は、前記ジョブにおける処理対象画像に対して色剤消費量に応じた課金額に関わる画像処理条件を設定する画像編集指示部を有し、
    前記出力情報出力部による前記出力情報の通知を受けて前記画像編集指示部により設定された前記画像処理条件を前記画像形成装置に渡して出力を指示する
    ことを特徴とする請求項15に記載の画像出力指示装置。
  17. ユーザが指定する予算を受け付け前記画像形成装置に通知する予算入力部
    をさらに備えたことを特徴とする請求項13〜16のうちの何れか1項に記載の画像出力指示装置。
  18. ユーザが指定する出力条件を受け付け前記画像形成装置に通知する出力条件入力部
    をさらに備えたことを特徴とする請求項13〜17のうちの何れか1項に記載の画像出力指示装置。
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