JP2006352801A - 複写制御装置、複写システム、複写制御方法及びプログラム - Google Patents

複写制御装置、複写システム、複写制御方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】所望の複写を行わせることを煩雑な操作を伴うことなく実現する。
【解決手段】複合機に原稿がセットされ、複写シミュレーション機能を利用した複写が指示されると、複合機は原稿を読み取り、得られた印刷用画像データをジョブ番号と対応付けて記憶させ、低解像度化したシミュレーション用画像データを、クライアントPCへ転送する。クライアントPCでは、転送された画像データに基づいてシミュレーション画面をディスプレイに表示し、この画面に、現在設定されている印刷条件で印刷を行った場合の印刷イメージを表すシミュレーション画像を各々表示させると共に、クライアントPCの操作で処理モードが変更指示されると、印刷条件を変更し、対応するシミュレーション画像を生成して表示させる。印刷条件の確定が指示されると、確定した印刷条件が複合機へ送信され、複合機は対象の元画像データに対して当該印刷条件処理を施して記録用紙へ印刷する。
【選択図】図7

Description

本発明は複写制御装置、複写システム、複写制御方法及びプログラムに係り、特に、画像読取装置及び印刷装置と通信回線を介して接続されたコンピュータによって実現される複写制御装置、複数の前記複写制御装置と画像読取装置と印刷装置が通信回線を介して接続されて成る複写システム、前記複写制御装置に適用可能な複写制御方法、及び、コンピュータを前記複写制御装置として機能させるための複写制御プログラムに関する。
複写機の分野では、複写対象の原稿を読み取ってデジタルの画像データへ一旦変換し、この画像データに対して各種の画像処理を行い、画像処理後の画像データに基づいて露光光源(LDやLED)を変調することで、複写対象の原稿を記録用紙に印刷(複写)する構成、所謂デジタル複写が主流となってきている。デジタル複写は、複写対象原稿の画像を画像データへ一旦変換するので、この画像データに適用する画像処理やそのパラメータを選択することで記録用紙に印刷する画像の画質等を自由にコントロールすることができる。このため、デジタル複写では、濃度調整や複写倍率の変更のみならず、例えばシャープネス等の画質調整や、複写対象原稿の種類(例えば文字や写真)毎に最適化された画像処理を行ったり、ネガポジ反転、複数頁の画像を1枚の記録用紙に印刷するNアップを行う等、様々な複写条件(印刷条件)で複写(印刷)を行うことも可能とされている。しかし一方で、複写の多機能化に伴い所望の複写処理を行わせるための複写条件の設定操作が煩雑化してきているという問題がある。
上記に関連して特許文献1には、複写機に併設される複写機管理装置に挿入可能な磁気カード等の記憶媒体に、複写機が行う複写の優先モードを設定しておき、記憶媒体が複写機管理装置に挿入されると、記憶媒体から優先モードの設定データを読み取り、複写機の複写モードとして自動的に設定することで、複写機の操作性を向上させる技術が開示されている。
また、特許文献2には、ユーザが画像形成装置の表示入力部から識別コードを入力すると、入力された識別コードに対応する機能対応情報を読み出して設定画面を表示させ、設定画面に配置する機能の変更がユーザによって指示されると、変更された機能対応情報を識別情報と対応付けて登録することで、設定画面のカスタマイズによる操作性向上を可能とする技術が開示されている。
特開平2−101483号公報 特開平7−319657号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、カード状の記憶媒体を用いて複写機に複写モードを設定するため、ユーザが記憶媒体を持ち歩く必要があり、記憶媒体を紛失したり記憶媒体に設定したデータが破壊される恐れがあると共に、記憶媒体を紛失したりデータが破壊された場合のデータの復旧が煩雑であり、記憶媒体の維持管理にコストがかかるという欠点がある。
また、同一ユーザであっても複写に対する要求は一定ではなく、ユーザが、例えば複写対象原稿と精度良く一致した複写物を求めている場合もあれば、複写に要する料金をなるべく安く抑えたい場合も、記録用紙の使用枚数をなるべく低く抑えたい場合もあり、ユーザの要求を満たす最適な複写条件は個々の要求毎に相違している。これに対して特許文献1,2に記載の技術は、何れも個々のユーザが高頻度で用いている複写条件で複写を行う際の操作性を向上させるものであり、それ以外の複写条件で複写を行おうとした場合の操作性向上には寄与しない。そして、複写機の操作パネルは装置の小型化・低コスト化のために表示画面の面積が限られていると共に、表示画面の解像度も低く、一度に表示可能な情報量に限りがある。このため、特許文献2に記載の技術のように設定画面をユーザ毎にカスタマイズしたとしても、特に高頻度で用いている複写条件以外の複写条件で複写を行おうとした場合に、複数の設定画面を表示画面に順次表示させたり、表示画面に表示されている設定画面をスクロールさせながら複写条件の設定を行う等、複写条件の設定操作が非常に煩雑かつ時間がかかるという問題がある。
また、複写を行う際の複写条件の設定操作に時間がかかることで、複写機の稼働率が低下するという問題も生ずる。特に近年、複写機として、複写機としての機能に加え、ネットワークを介して接続されたコンピュータから受信した印刷データに基づいて記録用紙への画像の印刷を行うプリンタとしての機能を兼ね備えた複合機を用いることが主流となってきているが、この種の複合機ではプリントよりも複写を優先させることが一般的であり、複写を行うために複写条件の設定操作を行っている間は操作者によって複合機が占有され、プリントジョブが実行待ち状態になってしまうので、複写条件の設定操作に時間がかかることがプリントジョブの実行にも悪影響を与えるという問題もある。
更に、複写機による複写では、複写結果を事前に確認できないことが一般的であり、ユーザの要求に対して複写条件(印刷条件)が不適であることに気付かずに複写(印刷)の実行を指示することで、所望の複写結果が得られなかったり、複写料金(印刷料金)が嵩んだり、記録用紙が無駄に消費されてしまうことも多々生じていた。例えば複写機には、複写対象原稿の各頁を読み取ることで得られた画像データに基づいて、個々の頁におけるカラー領域の比率を求め、カラー領域の比率が閾値以上であればカラー画像として複写し閾値未満であればモノクロ画像として複写する自動カラー選択(ACS)機能が搭載されているが、このACS機能では、大部分がモノクロ領域で僅かにカラー領域が混在している頁であってもカラー画像として複写される。
このため、複写対象原稿と精度良く一致した複写物を得ることよりも複写料金をなるべく安く抑えることを所望しているユーザがACS機能を利用して複写を行った場合、僅かにカラー領域が混在している頁が上記のようにカラー画像として複写されてしまうことで、複写料金をなるべく安く抑えたいという要求に反して複写料金が嵩んでしまうことがあった。また、この問題は複写対象原稿の各頁毎にカラー画像として印刷するかモノクロ画像として印刷するかをユーザが事前に指定すれば解消できるが、このような指定を行うための操作は極めて煩雑である。
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、所望の複写を行わせることを煩雑な操作を伴うことなく実現可能な複写制御装置、複写システム、複写制御方法及び複写制御プログラムを得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る複写制御装置は、複写対象原稿を読み取る画像読取装置、及び、入力された複写対象原稿の画像データに基づき操作パネルを介して設定された印刷条件で前記複写対象原稿を記録用紙に印刷する印刷装置と通信回線を介して接続され、情報を入力するための入力手段及び画像を表示可能な表示手段を備えたコンピュータによって実現される複写制御装置であって、複写対象原稿に関する希望印刷条件が前記入力手段を介して指定された場合に、前記操作パネルを介して前記印刷装置に設定可能な印刷条件項目について、前記指定された希望印刷条件を満足するように前記複写対象原稿の印刷条件を決定する決定手段と、前記画像読取装置が前記複写対象原稿を読み取ることで生成され前記通信回線を介して前記画像読取装置から受信した画像データに基づき、前記決定手段によって決定された印刷条件に従って前記印刷装置が前記画像データに対応する複写対象原稿の印刷を行った場合の印刷結果を表すシミュレーション画像を生成し、生成したシミュレーション画像を前記表示手段に表示させる画像表示制御手段と、印刷条件の確定を指示する情報が前記入力手段を介して入力されると、確定した印刷条件を通信回線を介して前記印刷装置へ送信することで、前記画像読取装置から受信した画像データに対応する複写対象原稿の印刷を前記確定した印刷条件で行わせる印刷制御手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項1記載の発明に係る複写制御装置は、複写対象原稿を読み取る画像読取装置、及び、入力された複写対象原稿の画像データに基づき操作パネルを介して設定された印刷条件で複写対象原稿を記録用紙に印刷する印刷装置と通信回線を介して接続され、情報を入力するための入力手段及び画像を表示可能な表示手段を備えたコンピュータによって実現される。なお、上記の画像読取装置と印刷装置は複写機或いは複合機として一体化されていてもよいし、別体であってもよい。請求項1記載の発明では、複写対象原稿に関する希望印刷条件が入力手段を介して指定され、決定手段は、希望印刷条件が指定された場合に、操作パネルを介して印刷装置に設定可能な印刷条件項目について、指定された希望印刷条件を満足するように複写対象原稿の印刷条件を決定する。
なお、請求項1記載の発明における希望印刷条件としては、所望の複写を実現する印刷条件を間接的に規定する条件を適用することができ、具体的には、例えば請求項2に記載の「モノクロ画像としての印刷を優先する条件」、請求項3に記載の「複写対象原稿の各頁の画像がカラー画像かモノクロ画像かを判別する判別処理における閾値」、請求項4に記載の「印刷料金の金額」、請求項6に記載の「記録用紙の使用枚数の節減を優先する条件」、請求項7に記載の「記録用紙の使用枚数」等が挙げられる。請求項1記載の発明では、入力手段を介して指定された希望印刷条件が、当該希望印刷条件を満足する具体的な印刷条件へ変換されることになり、印刷条件自体を指定する場合と比較して操作性の向上を実現することができる。
また、請求項1記載の発明では、画像読取装置が複写対象画像を読み取ることで生成された画像データが、通信回線を介して画像読取装置から受信され、画像表示制御手段は、画像読取装置から受信した画像データに基づき、決定手段によって決定された印刷条件に従って印刷装置が前記画像データに対応する複写対象原稿の印刷を行った場合の印刷結果を表すシミュレーション画像を生成し、生成したシミュレーション画像を表示手段に表示させる。これにより、ユーザは、表示手段に表示されたシミュレーション画像を参照・確認することで、入力手段を介して指定した希望印刷条件に基づいて決定された印刷条件が適切か否か(所望の複写結果が得られるか否か)を、印刷が行われる前に確認・認識することができ、必要に応じて、所望の複写結果により近い複写結果が得られるように希望印刷条件を再入力したり印刷条件自体を修正する情報を入力することも可能となる。従って、ユーザの要求に対して印刷条件が不適であることに気付かずに複写(印刷)の実行を指示することで、所望の複写結果が得られなかったり、印刷料金が嵩んだり、記録用紙が無駄に消費されることを防止することができ、所望の複写結果が得られる最適な印刷条件を得ることができる。
そして請求項1記載の発明に係る印刷制御手段は、印刷条件の確定を指示する情報が入力手段を介して入力されると、確定した印刷条件を通信回線を介して印刷装置へ送信することで、画像読取装置から受信した画像データに対応する複写対象画像の印刷を確定した印刷条件で行わせる。これにより、複写制御装置を介して指定した印刷条件で印刷が行われることになるので、所望の複写を行わせるに際して画像読取装置や印刷装置に設けられた操作パネルを操作する必要もなくなる。従って、請求項1記載の発明によれば、所望の複写を行わせることを煩雑な操作を伴うことなく実現することができる。
なお、請求項1記載の発明において、印刷装置は、印刷モードとして、複写対象原稿をカラー画像として印刷するカラー印刷モード、複写対象原稿をモノクロ画像として印刷するモノクロ印刷モード、及び、複写対象原稿の各頁の画像におけるカラー領域の比率を所定の閾値と各々比較することで複写対象原稿の各頁の画像がカラー画像かモノクロ画像かを判別する判別処理を行い当該判別処理の結果に基づいて各頁の画像をカラー画像又はモノクロ画像として印刷する自動選択印刷モードが設けられ、何れのモードで印刷するかを操作パネルを介して指定可能な構成であってもよい。この態様において、決定手段は、例えば請求項2に記載したように、複写対象原稿に関する希望印刷条件として、モノクロ画像としての印刷を優先する条件が指定された場合に、前記所定の閾値を、モノクロ画像と判別される頁が増大するように変更して前記判別処理に相当する処理を行い、複写対象原稿の個々の頁の画像が前記判別処理に相当する処理の結果に応じてカラー印刷モード又はモノクロ印刷モードで印刷されるように複写対象原稿の印刷条件を決定するように構成することが好ましい。
これにより、例えばユーザが、複写対象原稿の各頁の中にカラー領域の比率が異なる頁が混在しており、複写対象原稿の複写において、カラー領域の比率が比較的高い頁についてはカラー画像として印刷されることが望ましいものの、カラー領域が僅かに含まれている頁については、印刷料金抑制等の観点からモノクロ画像として印刷されることを所望している場合、複写対象原稿に関する希望印刷条件として、モノクロ画像としての印刷を優先する条件をユーザが指定すれば、モノクロ画像と判別される頁が増大するように所定の閾値が変更されて判別処理に相当する処理が行われ、複写対象原稿の個々の頁の画像が前記処理の結果に応じてカラー印刷モード又はモノクロ印刷モードで印刷されるように複写対象原稿の印刷条件が決定されるので、カラー領域が僅かに含まれており自動選択印刷モードではカラー画像として印刷される可能性のある頁がモノクロ画像として印刷されるように印刷条件が決定されることになり、所望の複写(モノクロ画像として印刷される頁の数が増大する印刷)を行わせることができる。また、ユーザが複写対象原稿の各頁について、印刷モードとしてカラー印刷モード又はモノクロ印刷モードを各々指定する必要がなくなるので、所望の複写を行わせることを煩雑な操作を伴うことなく実現できる。
また、上記のように印刷装置が、印刷モードとしてカラー印刷モード、モノクロ印刷モード及び自動選択印刷モードが設けられ、何れのモードで印刷するかを操作パネルを介して指定可能な構成である態様において、決定手段は、例えば請求項3に記載したように、複写対象原稿に関する希望印刷条件として前記判別処理における閾値が指定された場合に、所定の閾値に代えて指定された閾値を用いて前記判別処理に相当する処理を行い、複写対象原稿の個々の頁の画像が判別処理に相当する処理の結果に応じて前記カラー印刷モード又は前記モノクロ印刷モードで印刷されるように複写対象原稿の印刷条件を決定するようにしてもよい。
請求項3記載の発明においても、カラー領域が僅かに含まれている頁については、印刷料金抑制等の観点からモノクロ画像として印刷されることを所望している場合、複写対象原稿に関する希望印刷条件として、モノクロ画像と判別される頁が増大するように閾値を指定すれば、上記頁がモノクロ画像として印刷されるように印刷条件が決定されることになる。また、カラー領域が含まれていない頁についてはモノクロ画像として印刷される一方、カラー領域が僅かでも含まれている頁についてはカラー画像として印刷されることを所望している場合には、複写対象原稿に関する希望印刷条件として、モノクロ画像と判別される頁が減少するように閾値を指定すれば、上記頁がカラー画像として印刷されるように印刷条件を決定させることができる。従って、請求項3記載の発明においても所望の複写(カラー画像/モノクロ画像として印刷される頁の数が所望の方向(増大又は減少)へ変化する印刷)を行わせることができる。また、請求項3記載の発明においても、ユーザが複写対象原稿の各頁について、印刷モードとしてカラー印刷モード又はモノクロ印刷モードを各々指定する必要がなくなるので、所望の複写を行わせることを煩雑な操作を伴うことなく実現できる。
また、上記のように印刷装置が、印刷モードとしてカラー印刷モード、モノクロ印刷モード及び自動選択印刷モードが設けられ、何れのモードで印刷するかを操作パネルを介して指定可能な構成である態様において、決定手段は、例えば請求項4に記載したように、複写対象原稿に関する希望印刷条件として印刷料金の金額が指定された場合に、複写対象原稿の個々の頁の画像をカラー印刷モードで印刷させるかモノクロ印刷モードで印刷させるかを印刷料金が指定された金額に収まるように決定し、複写対象原稿の個々の頁の画像が決定した印刷モードで印刷されるように複写対象原稿の印刷条件を決定するようにしてもよい。これにより、例えばユーザが印刷料金の抑制を所望している場合に、複写対象原稿に関する希望印刷条件として印刷料金の金額を指定すれば、印刷料金が指定された金額に収まるように複写対象原稿の印刷条件が決定されることになり、所望の複写(印刷料金が指定した金額に収まる印刷)を行わせることができる。また、請求項4記載の発明においても、ユーザが複写対象原稿の各頁について、印刷モードとしてカラー印刷モード又はモノクロ印刷モードを各々指定する必要がなくなるので、所望の複写を行わせることを煩雑な操作を伴うことなく実現できる。
なお、請求項4記載の発明において、複写対象原稿の個々の頁の画像をカラー印刷モードで印刷させるかモノクロ印刷モードで印刷させるかを印刷料金が指定された金額に収まるように決定することは、具体的には、例えば請求項5に記載したように、印刷料金を指定された金額に収めるために、複写対象原稿の各頁のうちカラー印刷モードで印刷可能な頁数を求めると共に、複写対象原稿の各頁の画像におけるカラー領域の比率を求め、カラー領域の比率の降順で前記求めた頁数分の頁の画像がカラー印刷モードで印刷され、残りの頁の画像がモノクロ印刷モードで印刷されるように、複写対象原稿の個々の頁の画像の印刷モードを決定することにより実現できる。
また、請求項1記載の発明において、印刷装置は、複写対象原稿の画像が記録用紙上で縮小されかつ単一の記録用紙上に複写対象原稿の複数頁の画像が配置されるように印刷するNアップ印刷を行う機能及び複写対象原稿の画像を記録用紙の両面に印刷する両面印刷を行う機能の少なくとも一方を有し、Nアップ印刷を行うか否か及び両面印刷を行うか否かの少なくとも一方を操作パネルを介して指定可能な構成であってもよく、この態様において、決定手段は、例えば請求項6に記載したように、複写対象原稿に関する希望印刷条件として、記録用紙の使用枚数の節減を優先する条件が指定された場合に、複写対象原稿に対してNアップ印刷及び両面印刷の少なくとも一方が行われるように複写対象原稿の印刷条件を決定することが好ましい。これにより、例えばユーザが記録用紙の使用枚数の節減を所望している場合に、複写対象原稿に関する希望印刷条件として記録用紙の使用枚数の節減を優先する条件を指定すれば、印刷装置でNアップ印刷及び両面印刷の少なくとも一方が行われるように複写対象原稿の印刷条件が決定されるので、所望の複写(記録用紙の使用枚数が節減される印刷)を行わせることができる。
また、上記のように印刷装置がNアップ印刷を行う機能及び両面印刷を行う機能の少なくとも一方を有し、Nアップ印刷を行うか否か及び両面印刷を行うか否かの少なくとも一方を操作パネルを介して指定可能な構成である態様において、決定手段は、例えば請求項7に記載したように、複写対象原稿に関する希望印刷条件として記録用紙の使用枚数が指定された場合に、使用する記録用紙の枚数が指定された使用枚数に収まるように、複写対象原稿の印刷条件を、複写対象原稿に対してNアップ印刷及び両面印刷の少なくとも一方が行われるように決定することが好ましい。これにより、例えばユーザが記録用紙の使用枚数の節減を所望している場合に、複写対象原稿に関する希望印刷条件として記録用紙の使用枚数を指定すれば、使用する記録用紙の枚数が指定された使用枚数に収まるように複写対象原稿の印刷条件が決定されるので、所望の複写(記録用紙の使用枚数が指定した使用枚数に収まる印刷)を行わせることができる。
また、請求項1乃至請求項7の何れかに記載の発明において、例えば請求項8にも記載したように、決定手段は、決定した印刷条件に従って印刷装置が画像データに対応する複写対象原稿の印刷を行った場合の印刷料金及び記録用紙の使用枚数の少なくとも一方を求め、画像表示制御手段は、シミュレーション画像を表示手段に表示させる際に、決定手段によって求められた印刷料金及び記録用紙の使用枚数の少なくとも一方も表示手段に表示させることが好ましい。これにより、表示手段に表示された印刷料金及び記録用紙の使用枚数の少なくとも一方を参照することで、指定した希望印刷条件に基づいて決定された印刷条件が行われる印刷が、印刷料金及び記録用紙の使用枚数の少なくとも一方の観点で所望の印刷であるか否かをユーザが容易に判断することができる。
また、請求項1記載の発明において、例えば請求項9に記載したように、画像読取装置から受信する画像データは、印刷装置が印刷に用いる画像データよりも低解像度の画像データであり、画像表示制御手段は、画像読取装置から受信した低解像度の画像データに基づいて、シミュレーション画像の生成・表示を行い、印刷装置は、画像読取装置から直接取得した複写対象画像の画像データに基づいて複写対象画像の印刷を行うように構成することが好ましい。請求項9記載の発明では、印刷装置が印刷に用いる画像データよりも低解像度の画像データを受信してシミュレーション画像の生成・表示に用いるので、印刷装置が印刷に用いる画像データそのものを用いる場合と比較して、画像読取装置からの画像データの受信、シミュレーション画像の生成・表示に要する時間を短縮することができ、ユーザの待ち時間を短縮できると共に、画像読取装置と複写制御装置との間のトラフィックも低減することができる。
また、請求項1記載の発明において、印刷制御手段は、例えば請求項10に記載したように、確定した印刷条件を、印刷装置の操作パネルを介して印刷条件が設定された場合に、設定された印刷条件を伝達するために印刷装置内部で送受されるジョブ定義ファイルと同一のフォーマットのファイルへ編集した後に、編集後のファイルを印刷装置へ送信することで、複写対象画像の印刷を確定した印刷条件で行わせるように構成することが好ましい。これにより、複写制御装置から受信した印刷条件を解釈する処理部を印刷装置に新たに設ける必要が無くなり、複写制御装置から受信した印刷条件を既存のジョブ定義ファイルと同様に処理することで、指定された印刷条件での印刷を行うことができるので、本発明を適用するために印刷装置の構成が複雑化することを回避することができる。
請求項11記載の発明に係る複写システムは、請求項1乃至請求項10の何れか1項記載の複写制御装置が複数設けられ、当該複数の複写制御装置が、複写対象画像を読み取る画像読取装置、及び、入力された複写対象画像の画像データに基づき前記複写対象画像を設定された印刷条件で記録材料に印刷する印刷装置と通信回線を介して各々接続されて構成された複写システムであって、前記画像読取装置は、情報を入力するための入力部と、前記複写システムを利用する個々のユーザを識別するためのユーザ識別情報と、前記個々のユーザが利用する複写制御装置を識別する制御装置識別情報を対応付けて記憶する記憶手段と、複写対象画像の読み取り時に前記入力部を介して入力されたユーザ識別情報と対応付けられて前記記憶手段に記憶されている制御装置識別情報を認識することで、前記複写対象画像を読み取ることで得られた画像データを送信する複写制御装置を認識し、認識した複写制御装置へ前記画像データを送信する送信手段と、を備えていることを特徴としている。
請求項11記載の発明に係る複写システムは、請求項1乃至請求項10の何れか1項記載の複写制御装置が複数設けられており、この複数の複写制御装置が画像読取装置及び印刷装置と通信回線を介して各々接続されているので、請求項1乃至請求項10の何れかに記載の複写制御装置と同様に、所望の複写を行わせることを煩雑な操作を伴うことなく実現することができる。また、請求項11記載の発明に係る複写システムは、上記の複写制御装置が複数設けられているので、複数のユーザによって各々複写が指示される可能性がある。このため、請求項11記載の発明では、画像読取装置に、情報を入力するための入力部、複写システムを利用する個々のユーザを識別するためのユーザ識別情報と、個々のユーザが利用する複写制御装置を識別する制御装置識別情報を対応付けて記憶する記憶手段、及び、複写対象画像の読み取り時に入力部を介して入力されたユーザ識別情報と対応付けられて記憶手段に記憶されている制御装置識別情報を認識することで、複写対象画像を読み取ることで得られた画像データを送信する複写制御装置を認識し、認識した複写制御装置へ画像データを送信する送信手段が各々設けられている。
これにより、請求項11記載の発明に係る複写システムを利用して複写対象画像の複写を所望しているユーザが、複写対象画像の読み取り時に画像読取装置の入力部を介してユーザ識別情報を入力すると、入力したユーザ識別情報に基づいて前記ユーザが利用する複写制御装置が自動的に認識され、複写対象画像を読み取ることで得られた画像データが認識された複写制御装置へ自動的に送信されることになる。従って、複数のユーザから複写が指示される環境であっても、画像データの送信先としての複写制御装置をユーザが指定する必要が無くなり、複写を行わせる際の操作性を更に向上させることができる。
請求項12記載の発明に係る複写システムは、請求項1乃至請求項10の何れか1項記載の複写制御装置が複数設けられ、当該複数の複写制御装置が、複写対象原稿を読み取る画像読取装置、及び、入力された複写対象原稿の画像データに基づき前記複写対象原稿を設定された印刷条件で記録用紙に印刷する印刷装置と通信回線を介して各々接続されて構成された複写システムであって、前記画像読取装置は、複写対象原稿の読み取り時に、情報を入力するための入力部を介して入力されるか又は自動的に設定したジョブ識別情報を複写制御装置へ送信する画像データに付加すると共に、前記印刷装置が印刷に用いる画像データに前記ジョブ識別情報を付加して前記印刷装置へ送信するか又は記憶手段に記憶させる第1付加手段を備え、前記複写制御装置は、前記画像読取装置から受信した画像データに付加されているジョブ識別情報を、前記印刷装置へ送信する印刷条件に付加する第2付加手段を備え、前記印刷装置は、前記複写制御装置から受信した印刷条件に付加されているジョブ識別情報を、前記画像読取装置から受信した画像データに付加されているジョブ識別情報又は前記記憶手段に記憶されている画像データに付加されているジョブ識別情報と照合することで、受信した印刷条件で印刷すべき画像データを判断することを特徴としている。
請求項12記載の発明に係る複写システムにおいても、請求項1乃至請求項10の何れか1項記載の複写制御装置が複数設けられており、この複数の複写制御装置が画像読取装置及び印刷装置と通信回線を介して各々接続されているので、請求項1乃至請求項10の何れかに記載の複写制御装置と同様に、所望の複写を行わせることを煩雑な操作を伴うことなく実現することができる。また、請求項12記載の発明に係る複写システムにおいても、上記の複写制御装置が複数設けられているので、複数のユーザによって各々複写が指示されることで、印刷装置が、互いに異なるユーザに対応する印刷条件及び画像データを各々受け取る可能性がある。
このため、請求項12記載の発明では、画像読取装置には、複写対象画像の読み取り時に、情報を入力するための入力部を介して入力されるか又は自動的に設定したジョブ識別情報を複写制御装置へ送信する画像データに付加すると共に、印刷装置が印刷に用いる画像データにジョブ識別情報を付加して印刷装置へ送信するか又は記憶手段に記憶させる第1付加手段が設けられており、複写制御装置には、画像読取装置から受信した画像データに付加されているジョブ識別情報を、印刷装置へ送信する印刷条件に付加する第2付加手段が設けられている。そして、請求項12記載の発明に係る印刷装置は、複写制御装置から受信した印刷条件に付加されているジョブ識別情報を、画像読取装置から受信した画像データに付加されているジョブ識別情報又は記憶手段に記憶されている画像データに付加されているジョブ識別情報と照合することで、受信した印刷条件で印刷すべき画像データを判断する。これにより、複数のユーザから複写が指示される環境であっても、印刷装置において、受け取った印刷条件と画像データを対応付けることができ、ユーザから複写が指示された複写対象画像の画像データを、ユーザから指示された印刷条件で確実に印刷することができる。
また、請求項11又は請求項12記載の発明において、画像読取装置は、例えば請求項13に記載したように、複写対象画像を読み取ることで得られた画像データから、より低解像度の画像データを生成するか、又は、印刷装置が印刷に用いる画像データを得るための本読み取りに先立ち、該本読み取りよりも低解像度で複写対象画像を読み取る予備読み取りを行うことで、印刷装置が印刷に用いる画像データよりも低解像度の画像データを取得し、取得した低解像度の画像データを複写制御装置へ送信するように構成することが好ましい。これにより、前述した請求項9記載の発明と同様に、画像読取装置から複写制御装置への画像データの送受、シミュレーション画像の生成・表示に要する時間を短縮することができ、ユーザの待ち時間を短縮できると共に、画像読取装置と複写制御装置との間のトラフィックも低減することができる。
請求項14記載の発明に係る複写制御方法は、複写対象原稿を読み取る画像読取装置、及び、入力された複写対象原稿の画像データに基づき操作パネルを介して設定された印刷条件で前記複写対象原稿を記録用紙に印刷する印刷装置と通信回線を介して接続され、情報を入力するための入力手段及び画像を表示可能な表示手段を備えたコンピュータによって実現される複写制御方法であって、複写対象原稿に関する希望印刷条件が前記入力手段を介して指定された場合に、前記操作パネルを介して前記印刷装置に設定可能な印刷条件項目について、前記指定された希望印刷条件を満足するように前記複写対象原稿の印刷条件を決定し、前記画像読取装置が前記複写対象原稿を読み取ることで生成され前記通信回線を介して前記画像読取装置から受信した画像データに基づき、前記決定した印刷条件に従って前記印刷装置が前記画像データに対応する複写対象原稿の印刷を行った場合の印刷結果を表すシミュレーション画像を生成し、生成したシミュレーション画像を前記表示手段に表示させ、印刷条件の確定を指示する情報が前記入力手段を介して入力されると、確定した印刷条件を通信回線を介して前記印刷装置へ送信することで、前記画像読取装置から受信した画像データに対応する複写対象原稿の印刷を前記確定した印刷条件で行わせることを特徴としているので、請求項1記載の発明と同様に、所望の複写を行わせることを煩雑な操作を伴うことなく実現できる。
請求項15記載の発明に係る複写制御プログラムは、複写対象原稿を読み取る画像読取装置、及び、入力された複写対象原稿の画像データに基づき操作パネルを介して設定された印刷条件で前記複写対象原稿を記録用紙に印刷する印刷装置と通信回線を介して接続され、情報を入力するための入力手段及び画像を表示可能な表示手段を備えたコンピュータを、複写対象原稿に関する希望印刷条件が前記入力手段を介して指定された場合に、前記操作パネルを介して前記印刷装置に設定可能な印刷条件項目について、前記指定された希望印刷条件を満足するように前記複写対象原稿の印刷条件を決定する決定手段、前記画像読取装置が前記複写対象原稿を読み取ることで生成され前記通信回線を介して前記画像読取装置から受信した画像データに基づき、前記決定手段によって決定された印刷条件に従って前記印刷装置が前記画像データに対応する複写対象原稿の印刷を行った場合の印刷結果を表すシミュレーション画像を生成し、生成したシミュレーション画像を前記表示手段に表示させる画像表示制御手段、及び、印刷条件の確定を指示する情報が前記入力手段を介して入力されると、確定した印刷条件を通信回線を介して前記印刷装置へ送信することで、前記画像読取装置から受信した画像データに対応する複写対象原稿の印刷を前記確定した印刷条件で行わせる印刷制御手段として機能させる。
請求項15記載の発明に係る複写制御プログラムは、上記の画像読取装置及び印刷装置と通信回線を介して接続され、入力手段及び表示手段を備えたコンピュータを、上記の決定手段、画像表示制御手段及び印刷制御手段として機能させるためのプログラムであるので、上記のコンピュータが請求項15記載の発明に係る複写制御プログラムを実行することにより、上記のコンピュータが請求項1に記載の複写制御装置として機能することになり、請求項1記載の発明と同様に、所望の複写を行わせることを煩雑な操作を伴うことなく実現できる。
以上説明したように本発明は、複写対象原稿に関する希望印刷条件が前記入力手段を介して指定された場合に、指定された希望印刷条件を満足するように複写対象原稿の印刷条件を決定し、決定した印刷条件に従って印刷装置が複写対象原稿の印刷を行った場合の印刷結果を表すシミュレーション画像を生成して表示手段に表示させ、印刷条件の確定が指示されると、確定した印刷条件を通信回線を介して印刷装置へ送信することで、複写対象原稿の印刷を確定した印刷条件で行わせるようにしたので、所望の複写を行わせることを煩雑な操作を伴うことなく実現できる、という優れた効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1には本実施形態に係る複写システム10が示されている。複写システム10は、複写機としての機能及びプリンタとしての機能を兼ね備えた複合機12(ファクシミリ装置としての機能も備えていてもよい)と、パーソナル・コンピュータ(PC)から成り複合機12とイーサネット(登録商標)等の通信回線(LAN)48を介して接続された複数台のクライアントPC50から構成されている。なお、複合機12は本発明に係る画像読取装置(詳しくは請求項11〜請求項13に記載の画像読取装置)及び本発明に係る印刷装置(詳しくは請求項9,12に記載の印刷装置)に各々対応している。また、個々のクライアントPC50は本発明に係るコンピュータに対応しており、詳細は後述するが本発明に係る複写制御装置(本発明に係る複写制御方法が適用された装置)として機能する。更に、複写システム10は請求項11〜請求項13に記載の複写システムに対応している。
図2に示すように、複合機12は、機体の中央よりやや下方側に3個の搬送ローラ14A〜14Cが配置されており、搬送ローラ14A〜14Cには無端の転写ベルト16が巻き掛けられている。また、転写ベルト16の下方側には4個の搬送ローラ18A〜18Dが配置されており、搬送ローラ18A〜18Dには無端の搬送ベルト20が巻き掛けられている。転写ベルト16及び搬送ベルト20は図示しない回転駆動部によって回転駆動される。転写ベルト16の上方には、K(ブラック)画像形成用の画像形成部22A、Y(イエロー)画像形成用の画像形成部22B、M(マゼンタ)画像形成用の画像形成部22C、及びC(シアン)画像形成用の画像形成部22Dが、転写ベルト16の移動方向(図2の矢印A方向)に沿って順に配置されている。画像形成部22A〜22Dは同一構成であり、感光体ドラム24を各々備えている。
感光体ドラム24は、軸線が転写ベルト16の移動方向と直交するように配置されており、各感光体ドラム24の周囲には、感光体ドラム24を帯電させるための帯電器26、帯電された感光体ドラム24上にレーザビームを照射して静電潜像を形成する光ビーム走査装置28、感光体ドラム24上の静電潜像が形成された部位に所定色のトナーを供給して静電潜像を現像し、感光体ドラム24上にトナー像を形成させる現像器30、及び感光体ドラム24に残されたトナーを除去するための清掃器32が配置されている。画像形成部22A〜22Dの感光体ドラム24上に形成されたトナー像は、転写ベルト16のベルト面上に各々転写される。
また、転写ベルト16の下方側に位置している搬送ベルト20は、外周面が転写ベルト16の外周面と接するように配置されており、転写ベルト16の回転駆動と同期して、図2矢印B方向に移動するように回転駆動される。一方、図示しない給紙トレイ内にはシート状の記録用紙34が集積状態で多数枚収容されている。給紙トレイから引き出された記録用紙34は搬送ベルト20の上面上に載置され、転写ベルト16と搬送ベルト20が接している箇所(転写位置)へ向けて搬送され、転写ベルト16と搬送ベルト20とに挟持されることによって転写ベルト16の外周面に形成されたトナー像が転写される。そしてトナー像が転写された記録用紙34は、図示しない定着装置によってトナー像が定着される。これにより記録用紙34上にカラー画像が形成される。なお、複合機12は記録用紙34の両面に画像を印刷する機能を有しており、片面にトナー像が転写・定着された記録用紙34の表裏を反転して転写位置へ再度送り込む用紙反転部(図示省略)も設けられている。用紙反転部は後述するジョブ定義ファイルによって両面印刷の実行が指示された場合に作動され、これにより両面印刷が実現される。
また、複合機12は、原稿を反射した光をカラーラインCCDセンサによってR,G,Bに分解して光電変換し、A/D変換を行うことで原稿の画像を表すR,G,Bの画像データを生成・出力する画像読取装置36を備えており、画像読取装置36は、複合機12全体の作動を制御すると共にクライアントPC50との通信を行う制御部38に接続されている。制御部38にはHDD(Hard Disk Drive)等から成る記憶部40が接続されており、画像読取装置36から入力されたR,G,Bの画像データは記憶部40に一旦記憶される。また記憶部40には、制御部38が複写処理及びプリント処理(何れも後述)を行うための複写プログラム及びプリント・プログラムが予め記憶されている。これらのプログラムは、所定のタイミングで記憶部40から読み出されて実行される。
また、制御部38は画像処理部42を介して画像形成部22A〜22Dの光ビーム走査装置28と接続されており、制御部38から画像処理部42へは印刷対象の画像のR,G,Bの画像データが出力される。図示は省略するが、画像処理部42には、入力された画像データに対してシェーディング補正を行うシェーディング補正部、シェーディング補正を経た画像データに対して色補正を行ってL*a*b*色空間の画像データへ変換する入力色補正部、L*a*b*画像データに対して下地領域を検知する下地検知部、下地検知部によって検知された下地領域をL*a*b*画像データから除去する下地除去部、下地除去処理を経たL*a*b*画像データに対して色補正及び二値化を行ってY,M,C,K色空間の画像データへ変換する出力色補正部を備えており、画像処理部42は、上記各処理部で各種の画像処理を行うことで、入力されたR,G,Bの画像データからカラー画像印刷用のY,M,C,Kの画像データを生成し、生成したY,M,C,K各色の画像データを画像形成部22A〜22Dのうち対応する画像形成部の光ビーム走査装置28へ出力する。
また画像処理部42には、上述した各処理部に加えて、上述した各処理部では実現できない各種の画像処理(倍率の調整や自動カラー選択(ACS)、画像の回転、Nアップ等)のうち、互いに異なる画像処理を行うように設計された複数種の専用画像処理回路も設けられている。なお、複数種の専用画像処理回路は各々ASIC(Application Specific Integrated Circuit)によって構成されているが、これに代えてDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)で構成することも可能である。
複合機12は、原稿の画像を記録用紙34へ複写する複写機能が利用される際の複写条件(印刷条件)として、濃度、色合い、倍率、印刷モード、両面印刷、画像の回転、複数頁の画像を1枚の記録用紙34へ印刷するNアップ等の印刷条件項目を各々設定可能とされており、これらの印刷条件項目の設定は、例えば、制御部38に接続され、タッチパネルが設けられた小型のLCDから成る表示部とテンキー等のキーボードから成る入力部が設けられた操作パネル44(請求項11に記載の入力部に相当)がユーザによって操作されることによって成される。なお、上記の印刷モードには、原稿の画像をカラー画像として印刷するカラー印刷モードと、原稿の画像をモノクロ画像として印刷するモノクロ印刷モードと、原稿の各頁におけるカラー領域の比率を求め、カラー比率が閾値(例えば1%)以上の頁はカラー画像として、カラー比率が閾値未満の頁はモノクロ画像として印刷する処理(この処理は請求項2,3に記載の判別処理に対応している)を行う自動カラー選択(ACS)モードが設けられており、印刷モードとしては上記各モードのうちの何れかが選択される。ユーザによって操作パネル44が操作されることで、上述した各印刷条件項目のうちの1つ以上の項目について設定(調整又は選択)が指示されると、制御部38は、ユーザからの指示に基づき一定フォーマットのジョブ定義ファイルを生成し、生成したジョブ定義ファイルを画像処理部42へ出力することで、ユーザから設定が指示された項目の設定を画像処理部42へ伝達する。
画像処理部42では、制御部38からジョブ定義ファイルを受信すると、受信したジョブ定義ファイルの内容を参照することで設定(調整又は選択)が指示された印刷条件項目を認識し、認識した印刷条件項目の設定が、標準的な画像処理を行う各処理部(シェーディング補正部、入力色補正部、下地検知部、下地除去部、出力色補正部)の何れかにおける処理パラメータを調整することで対応可能であれば(例えば濃度や色合いの調整が指示された等の場合)、何れかの処理部における処理パラメータを変更し、認識した印刷条件項目の設定が、例えば倍率の調整や画像の回転が指示されたり、印刷モードとして自動カラー選択モードが選択されたり、Nアップの実行が選択されている等のように、専用画像処理回路で画像処理を行う必要がある設定の場合には、実行すべき画像処理を対応する専用画像処理回路によって実行させる。これにより、原稿の画像を記録用紙34へ複写する複写処理が、ユーザが指定した複写条件(印刷条件)で実行されることになる。
一方、図3に示すように、クライアントPC50は、CPU50A、ROM50B、RAM50C及び入出力ポート50Dが、データバス、制御バス、アドレスバス等から成るバス50Eを介して互いに接続されて構成されている。また入出力ポート50Dには、各種の入出力機器として、CRT又はLCDから成るディスプレイ52、キーボード54、マウス56、ハードディスクドライブ(HDD)58、CD−ROMからの情報の読み出しを行うCD−ROMドライブ60、通信回線48を介して接続された外部機器との通信を司る通信制御装置62が各々接続されている。なお、ディスプレイ52は本発明に係る表示手段に、キーボード54及びマウス56は本発明に係る入力手段に各々対応している。クライアントPC50のHDD18には、後述する複写シミュレーション処理を行うための複写シミュレーションプログラムがインストールされており、クライアントPC50は、CPU50Aが複写シミュレーションプログラムを実行することで、本発明に係る複写制御装置として機能する。なお、複写シミュレーションプログラムは請求項15に記載の複写制御プログラムに対応している。
次に本実施形態の作用として、まず、ユーザによって画像読取装置36に複写対象の原稿がセットされると共に、複合機12の操作パネル44が操作されて複写対象原稿の複写が指示された場合に、複合機12の制御部38で複写プログラムが実行されることで実現される複写処理について、図4のフローチャートを参照して説明する。
本実施形態に係る複写システム10では、複写対象原稿の画像を記録用紙34へ印刷する前に、記録用紙34への印刷イメージをシミュレーション画像としてクライアントPC50のディスプレイ52に表示させることを可能とする複写シミュレーション機能を提供している。ステップ100では、上記の複写シミュレーション機能の利用の可否を問い合せるメッセージを操作パネル44の表示部に表示させることで、複写シミュレーション機能を利用した複写を行うか否かをユーザに問い合せる。操作パネル44の表示部に上記のメッセージが表示されると、ユーザは操作パネル44を操作して複写シミュレーション機能利用の可否を表す情報を入力する。次のステップ102では、ユーザによって入力された情報に基づいて、複写シミュレーション機能の利用が選択されたか否か判定する。
ユーザによって複写シミュレーション機能を利用しないことが選択された場合には、ステップ102の判定が否定されてステップ104へ移行し、通常の複写処理を行う。すなわち、画像読取装置36にセットされている複写対象原稿を画像読取装置36によって読み取り、この読み取りに伴って画像読取装置36から入力された画像データを記憶部40に記憶させると共に、当該画像データを、実行待ちの複写ジョブを登録するための複写ジョブ用スプールに登録する。また、ユーザによって操作パネル44が操作されることで複写条件(印刷条件)が指定されていた場合(各印刷条件項目のうちの1つ以上の特定項目について設定が指示された場合)には、ユーザからの指示に基づいてジョブ定義ファイルが生成され、生成されたジョブ定義ファイルも画像データと共に複写ジョブ用スプールに登録される。複写ジョブ用スプールに登録された複写ジョブは後述するプリント処理によって実行され、当該複写ジョブに対応する画像データが表す画像が記録用紙34へ複写(印刷)される。
一方、複写シミュレーション機能の利用が選択された場合には、ステップ102の判定が肯定されてステップ106へ移行し、ユーザIDを入力するための入力欄が設けられたユーザID入力画面を操作パネル44の表示部に表示し、ユーザIDの入力をユーザに要請する。次のステップ108ではユーザIDが入力されたか否か判定し、判定が肯定される迄ステップ108を繰り返す。本実施形態に係る複写システム10では、複写システム10を利用する個々のユーザに予めユーザID(請求項11に記載のユーザ識別情報に相当)が各々付与されており、操作パネル44の表示部にユーザID入力画面が表示されると、ユーザは操作パネル44の入力部を操作して自身のユーザIDを入力する。ユーザIDが入力されると、ステップ108の判定が肯定されてステップ110へ移行し、記憶部40に記憶されているユーザ情報テーブルを、入力されたユーザIDをキーにして検索する。
ユーザ情報テーブルには、例として次の表1に示すように、過去に複写シミュレーション機能を利用したユーザについて、ユーザID、ユーザ名、シミュレーション用画像データの転送先のアドレス(ユーザが通常使用している特定のクライアントPC50に、シミュレーション用画像データを受信する目的でユーザが設けた特定フォルダのアドレス:例えば表1に示すように、ホスト(クライアントPC50)のIPアドレスとホスト・パス(ホスト上での特定フォルダのディレクトリ)で構成できる)が対応付けて登録されている。このように記憶部40は請求項11に記載の記憶手段に対応している。
ステップ112では、ステップ110の検索によってユーザ情報テーブルから該当する情報が抽出されたか否か判定する。判定が肯定された場合(入力されたユーザIDに対応するユーザが過去に複写シミュレーション機能を利用していた場合)には何ら処理を行うことなくステップ120へ移行するが、判定が否定された場合(入力されたユーザIDに対応するユーザが複写シミュレーション機能を初めて利用する場合)にはステップ114へ移行し、シミュレーション用画像データの転送先のアドレスの入力を要請するメッセージを操作パネル44の表示部に表示させることで、転送先アドレスの入力をユーザに要請する。次のステップ116ではデータ転送先アドレスが入力されたか否か判定し、判定が肯定される迄ステップ116を繰り返す。そして、ユーザによって操作パネル44の入力部が操作されることでデータ転送先アドレスが入力されると、ステップ116の判定が肯定されてステップ118へ移行し、入力されたデータ転送先アドレスを、先に入力されたユーザIDと対応付けてユーザ情報テーブルに登録する。
なお、ユーザ情報テーブルへのユーザID及びデータ転送先アドレスの登録は、ユーザがクライアントPC50を介して複合機12へ指示することで複合機12に行わせることも可能である。
次のステップ120では、処理準備が完了したことを通知するメッセージを操作パネル44の表示部に表示させた後に、処理開始(複写対象原稿の読み取り開始)が指示されたか否かを判定し、判定が肯定される迄ステップ120を繰り返す。操作パネル44の表示部に表示されたメッセージに基づいて処理準備が完了したことを認識したユーザが、操作パネル44の入力部等を操作して処理開始を指示すると、ステップ120の判定が肯定されてステップ122へ移行し、まず開始が指示された処理(複写ジョブ)に対してジョブ番号を設定する。このジョブ番号は個々の複写ジョブを識別するための情報であり(請求項12に記載のジョブ識別情報に相当)、処理の完了していない既存の複写ジョブのジョブ番号と重複しないように採番・設定される。
次のステップ124では、画像読取装置36にセットされている複写対象原稿を画像読取装置36によって読み取る読取処理を行い、この読取処理によって得られた複写対象原稿の画像を表す画像データ(印刷用画像データ)を、ステップ122で設定したジョブ番号と対応付けて記憶部40に登録する。なお、上記の読取処理では、後述するプリント処理において、複写対象原稿の画像を記録用紙34上で十分な画質で再現できる比較的高い解像度で画像の読み取りが行われる。読取処理が完了するとステップ126へ移行し、読取処理によって得られた印刷用画像データから、該印刷用画像データを低解像度化したシミュレーション用画像データを生成する。なお、シミュレーション用画像データの解像度は、クライアントPC50のディスプレイ52に画像として表示したときに、濃度や色合い等が適切か否かを確認できる程度の比較的低い解像度とされている。
シミュレーション用画像データを生成すると、次のステップ128において、まずステップ122で設定したジョブ番号を生成したシミュレーション用画像データに付加し、ジョブ番号を付加したシミュレーション用画像データを、先に入力されたユーザIDと対応付けられてユーザ情報テーブルに登録されているデータ転送先アドレスへ転送する。このように、ステップ128は請求項11に記載の送信手段に対応しており、また前述したステップ124と共に請求項12に記載の第1付加手段にも対応している。そしてステップ130では、シミュレーション用画像データの転送終了を通知するメッセージを操作パネル44の表示部に表示させることで、ユーザによって設定されたデータ転送先アドレスへのシミュレーション用画像データの転送が完了したことをユーザに通知し、複写処理を終了する。
なお、複写シミュレーション機能を利用する場合、ユーザは、上述した一連の処理が完了する迄複合機12の前で待機し、必要に応じて情報を入力する必要があるが、ユーザ情報テーブルにユーザID及びデータ転送先アドレスが一旦登録された後は、ユーザが入力すべき情報はユーザIDのみであるので、上述した一連の処理は実際には非常に短い時間で完了し、上述した一連の処理の実行に伴って複合機12の稼働率が低下することを回避できる。また、シミュレーション用画像データは印刷用画像データを低解像度化した画像データであるので、複合機12からクライアントPC50へのシミュレーション用画像データの転送も短時間で完了すると共に、複合機12とクライアントPC50との間の通信回線48のトラフィックが大幅に増大することも回避することができる。なお、シミュレーション用画像データは請求項9に記載の「低解像度の画像データ」に対応している。なお、画像データの解像度に関しては転送速度上の効率のために低解像度の画像データを使用するが、通信回線48の通信帯域がより大きくなった場合は通常解像度の画像データを用いてもよい。
次に、個々のクライアントPC50において、複写シミュレーション機能を利用してシミュレーション画像を表示させるために、シミュレーション用画像データ受信用のフォルダに格納されている特定のシミュレーション用画像データがユーザによってアクセスされたことを契機として、クライアントPC50のCPU50Aによって複写シミュレーションプログラムが実行されることで実現される複写シミュレーション処理について、図5を参照して説明する。
まずステップ150では、アクセスされたシミュレーション用画像データをシミュレーション用画像データ受信用のフォルダから読み出し、読み出したシミュレーション用画像データの解像度をディスプレイ52の画素数に応じて変換し、画素数変換後のシミュレーション用画像データに対し、標準印刷条件(ユーザが各印刷条件項目について設定を指示しなかった場合の印刷条件)に相当する画像処理(複合機12の画像処理部42のシェーディング補正部、入力色補正部、下地検知部、下地除去部、出力色補正部によって行われる標準的な画像処理)を行うことで、アクセスされたシミュレーション用画像データと同一の画像を表す印刷用画像データを用いて標準印刷条件で印刷を行った場合の印刷イメージを表すシミュレーション画像の画像データを生成する。
なお、本実施形態では、標準印刷条件における印刷モードとして自動カラー選択モードが設定されており、ステップ150のシミュレーション画像の画像データの生成では自動カラー選択処理も行われる。自動カラー選択処理では、まず複写対象原稿の各頁毎にカラー画素(色が白及び黒でない画素)の数を計数し、カラー比率(カラー領域の面積比)として、全画素に占めるカラー画素の割合を各頁毎に演算する。なお、この処理は請求項2,3に記載の「判別処理に相当する処理」の一部を構成している。そして、カラー比率が閾値(例えば1%)以上の頁はカラーの頁と見做し印刷モードとしてカラー印刷モードを設定する一方、カラー比率が閾値未満の頁はモノクロの頁と見做し印刷モードとしてモノクロ印刷モードを設定する。またモノクロ印刷モードを設定した頁については、対応するシミュレーション画像がモノクロ画像として表示されるように、シミュレーション画像の画像データを変換する。
一例として、アクセスされたシミュレーション用画像データに対応する複写対象原稿が、図6に示すように、カラー比率がそれぞれ48%、18%、1%及び0%の4頁から成る複写対象原稿であった場合には、1〜3頁目がカラーの頁、4頁目のみがモノクロの頁と判断され、1〜3頁目の画像に対してはカラー印刷モードが、4頁目の画像に対してはモノクロ印刷モードが設定されることになる。
また、次のステップ152では、現在の印刷条件(このときは標準印刷条件)で印刷を行った場合の印刷料金及び記録用紙34の使用枚数を演算する。なお、クライアントPC50のHDD58には、カラー印刷モードでの印刷における印刷料金の単価及びモノクロ印刷モードでの印刷における印刷料金の単価が各々記憶されており、印刷料金の演算は、現在の印刷条件で印刷を行った場合の印刷頁数を各印刷モード(カラー印刷モード/モノクロ印刷モード)毎に計数し、カラー印刷モードでの印刷頁数にカラー印刷モードでの印刷料金の単価を乗ずると共に、モノクロ印刷モードでの印刷頁数にモノクロ印刷モードでの印刷料金の単価を乗じ、両者を加算することで行うことができる。
なお、本実施形態に係る標準印刷条件は両面印刷が「無し」でNアップ印刷も「無し」に設定されているので、一例として、アクセスされたシミュレーション用画像データに対応する複写対象原稿が図6に示す複写対象原稿であり、当該複写対象原稿を標準印刷条件で印刷する場合には、記録用紙34の使用枚数は4枚となる。また、カラー印刷モード(カラーコピー)の単価が\50、モノクロ印刷モード(白黒コピー)の単価が\10であるとすると、カラー印刷モードでの印刷頁数が3頁、モノクロ印刷モードでの印刷頁数が1頁であるので、印刷料金は\50×3+\10×1=\160となる。
そしてステップ154では、ステップ150で生成したシミュレーション画像の画像データを用いて、例として図7(A)に示すようなシミュレーション画面をディスプレイ52に表示させる。このシミュレーション画面には、画面の右下側にシミュレーション画像(印刷イメージ)を表示するための表示領域が設けられており、この表示領域には、アクセスされたシミュレーション用画像データに対応する複写対象原稿を現在の印刷条件で印刷した場合の印刷イメージ(シミュレーション画像)が表示される。なお、図7(A)に示す印刷イメージは、図6に示す複写対象原稿を標準印刷条件で印刷したときの印刷イメージであり、各頁の印刷イメージ(図7(B)も参照)が一定量ずつずれた位置に互いに重なるように表示されると共に、1頁目の印刷イメージが前面に表示された状態が示されているが、ユーザがクライアントPC50のマウス56等を操作して任意の頁の印刷イメージを選択することで、選択した任意の頁の印刷イメージが前面に表示されるように表示を切り替えることも可能とされている。
また、シミュレーション画面の右上側には印刷料金及び記録用紙34の使用枚数を表示するための表示領域が設けられており、この表示領域には先のステップ152で演算した印刷料金及び記録用紙34の使用枚数が表示される。なお、この印刷料金及び記録用紙34の使用枚数の表示は請求項8記載の発明に対応している。更に、シミュレーション画面の左側にはユーザが希望印刷条件をモードとして選択・指定するための選択・指定領域が設けられており、当該選択・指定領域には、ユーザが選択・指定可能な処理モードの名称(通常モード、BWモード、両面モード、BW優先モード、用紙削減モード及び料金指定モード)が選択肢として一覧表示されている。
本実施形態において、通常モードは複写対象原稿を標準印刷条件で印刷させることを指示するモードであり、図7(A)に示すシミュレーション画面の右上側の表示領域にも、現在のモードが通常モードであることを表す文字が表示されている。また、BWモードは複写対象原稿の全頁をモノクロ印刷モードで印刷させることを指示するモード、両面モードは複写対象原稿を両面印刷で印刷させることを指示するモード、BW優先モードは複写対象原稿のうち指定したカラー比率以下の頁をモノクロ印刷モードで印刷させることを指示するモード、用紙削減モードは複写対象原稿の印刷に際しての記録用紙34の使用枚数を指定した枚数以下に制限することを指示するモード、料金指定モードは複写対象原稿の印刷に際しての印刷料金を指定した金額以下に制限することを指示するモードである。本実施形態では、ユーザによってクライアントPC50のキーボード54やマウス56を操作させ、上記の各処理モードの中から複写対象原稿についてのユーザの希望印刷条件に合致する処理モードを選択させることで、複写対象原稿に対する印刷条件をユーザに間接的に設定させるようになっている。
次のステップ156では、ユーザによって処理モードの変更が指示されたか否か判定する。判定が否定された場合はステップ166へ移行し、シミュレーション画面に表示されているシミュレーション画像の表示の切り替えがユーザによって指示されたか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ172へ移行し、ユーザによって印刷条件の確定が指示されたか否か判定する。ステップ172の判定も否定された場合はステップ156に戻り、何れかの判定が肯定される迄ステップ156,166,172の判定を繰り返す。
一方、ディスプレイ52にシミュレーション画面が表示されると、ユーザは画面内に表示されているシミュレーション画像を参照し、表示されているシミュレーション画像が表す印刷イメージが所望の複写結果に合致しているか否か検定する。また、複写対象原稿の各頁のうち前面に表示されている頁以外の頁の印刷イメージを確認したい場合、ユーザはマウス56等を操作して確認対象の頁の印刷イメージを選択する操作を行う。ユーザによって当該操作が行われると、シミュレーション画像の表示切替が指示されたと判断されてステップ166の判定が肯定され、ステップ168で指示された表示切替は前面に表示させる頁の切替か否か判定する。この場合は判定が肯定されてステップ170へ移行し、複写対象原稿の各頁のうち選択された頁の印刷イメージが前面に表示されるように、シミュレーション画面内に表示している印刷イメージの表示を切り替えた後に、ステップ156に戻る。これにより、ユーザが上記操作を繰り返すことで、シミュレーション画像として表示されている複写対象原稿の各頁の印刷イメージを各々確認することができる。
ここで、シミュレーション画像が表す複写対象原稿の各頁の印刷イメージが所望の複写結果と相違していた場合、ユーザは、所望の複写結果を得るために選択・指示すべき処理モードを判断し、判断結果に基づきキーボード54やマウス56を操作して処理モードの変更を指示する。なお、判断した処理モードがBW優先モードであった場合、ユーザは更にキーボード54を操作してカラー比率の閾値を入力し、判断した処理モードが用紙削減モードであった場合、ユーザは更にキーボード54を操作して記録用紙34の使用枚数を入力し、判断した処理モードが料金指定モードであった場合、ユーザは更にキーボード54を操作して印刷料金の金額(上限金額)を入力する。
これにより、ステップ156の判定が肯定されてステップ158へ移行し、指示された処理モードが用紙削減モード又は料金指定モードか否か判定する。判定が否定された場合はステップ162へ移行し、アクセスされたシミュレーション用画像データに対応する複写対象原稿の印刷条件を指示された処理モードに応じて変更する。なお、ステップ162はステップ150と共に本発明に係る決定手段に対応している。また、次のステップ164では、先のステップ150で読み出したシミュレーション用画像データに対し、ステップ162で変更した印刷条件に相当する画像処理を実行することで、シミュレーション画像の画像データの再生成を行う。そしてステップ152に戻って印刷料金及び記録用紙34の使用枚数を演算した後に、次のステップ154でシミュレーション画面を再表示する。これにより、シミュレーション画面内に表示されているシミュレーション画像が、再生成されたシミュレーション画像へ切り替わることになる。なお、ステップ164はステップ154と共に本発明に係る画像表示制御手段に対応している。
一例として、アクセスされたシミュレーション用画像データに対応する複写対象原稿が図6に示す複写対象原稿であり、当該複写対象原稿に対し処理モードをBWモードへ変更することが指示された場合、ステップ162において、複写対象原稿の全ての頁の印刷モードがモノクロ印刷モードとなるように複写対象原稿の印刷条件が変更される。またこれに伴い、ステップ164では複写対象原稿の各頁に対応するシミュレーション画像の画像データが全てモノクロの画像データへ変換される。そしてディスプレイ52に表示されるシミュレーション画面内には、例として図8(A)及び(B)に示すように、複写対象原稿の各頁がモノクロ画像として印刷されることを示す印刷イメージが表示される。なお、この場合、記録用紙34の使用枚数は4枚であり、カラー印刷モードでの印刷頁数が0頁、モノクロ印刷モードでの印刷頁数が4頁であるので、印刷料金は\50×0+\10×4=\40となる。
また一例として、アクセスされたシミュレーション用画像データに対応する複写対象原稿が図6に示す複写対象原稿であり、当該複写対象原稿に対し処理モードを両面モードへ変更することが指示された場合、ステップ162において、複写対象原稿が両面印刷での全ての頁の印刷モードがモノクロ印刷モードとなるように複写対象原稿の印刷条件が変更される。そしてディスプレイ52に表示されるシミュレーション画面内には、例として図9(A)及び(B)に示すように、複写対象原稿の各頁が記録用紙34の両面に順次印刷されることを示す印刷イメージが表示される。なお、この場合、記録用紙34の使用枚数は2枚であり、カラー印刷モードでの印刷頁数が3頁、モノクロ印刷モードでの印刷頁数が1頁であるので、印刷料金は\50×3+\10×1=\160となる。また、両面印刷を表す印刷イメージには、個々の記録用紙34に対応する印刷イメージに、記録用紙34の表面に印刷された印刷イメージを前面に表示させることを指示するタグ70Aと、記録用紙34の裏面に印刷された印刷イメージを前面に表示させることを指示するタグ70Bが各々付加される。そして、ユーザが前面に表示させたい面に対応するタグ70を選択すると、前述のステップ166,168の判定が各々肯定され、前述したステップ170の表示切替処理が行われることで、選択したタグに対応する印刷イメージが前面に表示される。
また一例として、アクセスされたシミュレーション用画像データに対応する複写対象原稿が図6に示す複写対象原稿であり、当該複写対象原稿に対し処理モードをBW優先モードへ変更することが指示された場合、ステップ162では、ステップ150における自動カラー選択処理で複写対象原稿の各頁毎に演算したカラー比率を、ユーザによって指定されたカラー比率の閾値と各々比較し、カラー比率が指定された閾値よりも大きい頁には印刷モードとしてカラー印刷モードを設定する一方、カラー比率が閾値以下の頁には印刷モードとしてモノクロ印刷モードを設定することで、複写対象原稿の印刷条件の変更が行われる。なお、この処理は請求項3に記載の決定手段に対応している。またこれに伴い、ステップ164では複写対象原稿の各頁のうち印刷モードとしてモノクロ印刷モードが設定された頁に対応するシミュレーション画像の画像データがモノクロの画像データへ変換される。
そしてディスプレイ52に表示されるシミュレーション画面内には、例として図10(A)及び(B)に示すように、複写対象原稿の各頁がカラー画像として印刷されるのかモノクロ画像として印刷されるのかを示す印刷イメージが表示される。なお、図10に示す印刷イメージは、カラー比率の閾値として「20%」が指定された場合を示しており、図6からも明らかなように、図6に一例として示している複写対象原稿は1頁目以外はカラー比率が20%以下であるので、図10には1頁目以外の各頁がモノクロ画像として印刷される印刷イメージが示されている。この場合、記録用紙34の使用枚数は4枚であり、カラー印刷モードでの印刷頁数が1頁、モノクロ印刷モードでの印刷頁数が3頁であるので、印刷料金は\50×1+\10×3=\80となる。
なお、BW優先モードでカラー比率の閾値をユーザに指定させることに代えて、例えばモノクロ画像として印刷される頁の数が通常モードよりも増大するように予め固定的に定めたBW優先モード用の閾値を用いるようにしてもよいし、ユーザからBW優先が指示される毎にカラー比率の閾値を一定量ずつ増大させるようにしてもよい(この場合、ユーザは所望の複写結果に相当する印刷イメージが表示される迄、BW優先を繰り返し指示することになる)。これらの態様は請求項2記載の発明に対応している。
更に一例として、アクセスされたシミュレーション用画像データに対応する複写対象原稿が図6に示す複写対象原稿であり、当該複写対象原稿に対し処理モードを用紙削減モードへ変更することが指示された場合には、前述のステップ158の判定が肯定されてステップ160へ移行し、用紙削減モードへの変更指示と同時に指定された記録用紙34の使用枚数に基づいて、記録用紙34の使用枚数が指定された枚数に収まる印刷条件を導出する。例えば図6に示す複写対象原稿に対し記録用紙34の使用枚数として「2枚」が指定された場合、記録用紙34の使用枚数を2枚以内に収める印刷条件としては、具体的には図11(B)に示すように、複写対象原稿の各頁を記録用紙34の片面に2アップで印刷させる印刷条件(パターン1)と、複写対象原稿の各頁を記録用紙34の両面に順次印刷させる印刷条件(パターン2)が存在している。ステップ160では記録用紙34の使用枚数の指定を満足する印刷条件が全て導出される。
ステップ160で複数種の印刷条件が導出された場合、ステップ162では、導出された複数種の印刷条件のうちの何れか1つの印刷条件が選択され、選択した印刷条件に合致するように複写対象原稿の印刷条件が変更される。なお、処理モードとして用紙削減モードが指定された場合のステップ160,162の処理は請求項7に記載の決定手段に対応している。そしてステップ164では、ステップ150で読み出したシミュレーション用画像データに対し、ステップ162で変更した印刷条件に相当する画像処理を実行することで、シミュレーション画像の画像データの再生成が行われる。例えばステップ162で図11(B)に示すパターン1の印刷条件が選択された場合には、複写対象原稿の2頁分の画像が1枚の記録用紙34に収まるように、複写対象原稿の各頁に対応するシミュレーション画像の個々の画像データを縮小し、縮小後の画像データを1枚の記録用紙34に相当する領域内に2頁分ずつ配置する画像処理が行われる。そしてディスプレイ52に表示されるシミュレーション画面内には、例として図11(A)及び(B)に示すように、複写対象原稿の各頁が記録用紙34に2アップで印刷されることを表す印刷イメージが表示される。この場合、記録用紙34の使用枚数は2枚であり、使用枚数が指定された枚数以下に収まることになる。また、カラー印刷モードでの印刷頁数が2頁、モノクロ印刷モードでの印刷頁数が0頁であるので、印刷料金は\50×2+\10×0=\100となる。
前述のステップ160で複数種の印刷条件が導出された場合、シミュレーション画面内のシミュレーション画像の表示領域には、指定された条件を満足する複数種の印刷条件のうちの互いに異なる印刷条件に対応する複数のボタン72が表示される。そして、指定した条件を満足する他の印刷条件で複写対象原稿を印刷した場合の印刷イメージを確認するために、ユーザがマウス56等を操作して印刷イメージが未表示の印刷条件に対応するボタン72を選択した場合、ステップ166の判定が肯定されると共にステップ168の判定が否定されてステップ162へ移行し、選択されたボタン72に対応する印刷条件に合致するように複写対象原稿の印刷条件が変更され(ステップ162)、シミュレーション用画像データに対して変更後の印刷条件に相当する画像処理が実行されることでシミュレーション画像の画像データが再生成され(ステップ164)、再生成されたシミュレーション画像がシミュレーション画面内に表示されることになる。
なお、上記では用紙削減モードの指定時に記録用紙34の使用枚数が同時に指定される態様を説明したが、これに限定されるものではなく、記録用紙34の使用枚数の指定を省略し、ステップ160において、通常モードよりも記録用紙34の使用枚数が削減される全ての印刷条件を導出し、導出した印刷条件を、例えば記録用紙34の使用枚数の昇順にユーザに提示するようにしてもよい。この態様は請求項6記載の発明に対応している。また、記録用紙34の使用枚数を削減できる印刷条件には両面印刷を行う印刷条件やNアップ印刷を行う印刷条件が含まれるが、Nアップ印刷におけるNの数が大きくなると文字等のサイズが小さくなり過ぎる可能性があるので、Nアップ印刷におけるNの数の上限を用紙削減モードの指定時又は事前にユーザに指定させるようにしてもよい。
また一例として、アクセスされたシミュレーション用画像データに対応する複写対象原稿が図6に示す複写対象原稿であり、当該複写対象原稿に対し処理モードを料金指定モードへ変更することが指示された場合も、ステップ158の判定が肯定されてステップ160へ移行し、料金指定モードへの変更指示と同時に指定された印刷料金の(上限)金額に基づいて、印刷料金が指定された金額に収まる印刷条件を導出する。例えば図6に示す複写対象原稿に対し印刷料金の金額として「100円以下」が指定された場合、印刷料金を100円以下に収める印刷条件としては、具体的には図12(B)に示すように、複写対象原稿の各頁を記録用紙34の両面(片面でもよい)にBW優先モードで印刷させる印刷条件(パターン1)や、複写対象原稿の各頁を記録用紙34の片面に2アップで印刷させる印刷条件(パターン2)等が存在しており、ステップ160ではこれらの印刷条件が全て導出される。
なお、印刷料金を指定された金額以下に収めるためにBW優先モードを適用して印刷条件を変更する場合、その印刷料金は、BW優先モードに適用するカラー比率の閾値と、複写対象原稿の個々の頁におけるカラー比率との大小関係によって左右される。このため、上記場合のカラー比率の閾値としては、ユーザによって指定された値を用いることも、予め設定した値を用いることも可能ではあるが、より望ましくは、BW優先モードを適用して印刷料金を指定された金額以下に収める印刷条件を導出する際に、印刷料金を指定された金額に収めるために、まず複写対象原稿の各頁のうちカラー印刷モードで印刷可能な頁数を求め、次に複写対象原稿の各頁の画像におけるカラー比率に基づいて、カラー比率が閾値以上となる頁数が先に求めたカラー印刷モードで印刷可能な頁数に一致するようにカラー比率の閾値を決定し、ステップ162で複写対象原稿の印刷条件を変更する(各頁の印刷モードとしてカラー印刷モード又はモノクロ印刷モードを設定する)際にも、上記で決定した閾値を適用することが好ましい。これにより、複写対象原稿の各頁のうち、カラー領域の比率の降順で、前記求めたカラー印刷モードで印刷可能な頁数分の頁の画像がカラー印刷モードで印刷され、残りの頁の画像がモノクロ印刷モードで印刷されるように、複写対象原稿の印刷条件が変更されることになる。なお、上記事項は請求項5記載の発明に対応している。
またステップ162では、導出された複数種の印刷条件のうちの何れか1つの印刷条件が選択され、選択した印刷条件に合致するように複写対象原稿の印刷条件が変更される。なお、処理モードとして料金指定モードが指定された場合のステップ160,162の処理は請求項4に記載の決定手段に対応している。またステップ164では、ステップ150で読み出したシミュレーション用画像データに対し、ステップ162で変更した印刷条件に相当する画像処理を実行することで、シミュレーション画像の画像データの再生成が行われる。
例えばステップ162で図12(B)に示すパターン1の印刷条件が選択された場合には、ステップ162における複写対象原稿の印刷条件の変更において、複写対象原稿の各頁毎のカラー比率を上述した閾値と各々比較し、カラー比率が上述した閾値よりも大きい頁には印刷モードとしてカラー印刷モードを設定する一方、カラー比率が上述した閾値以下の頁には印刷モードとしてモノクロ印刷モードを設定する処理が行われ、ステップ164では複写対象原稿の各頁のうち印刷モードとしてモノクロ印刷モードが設定された頁に対応するシミュレーション画像の画像データがモノクロの画像データへ変換される。そしてディスプレイ52に表示されるシミュレーション画面内には、例として図12(A)及び(B)に示すように、複写対象原稿の各頁が記録用紙34の両面にBW優先モードで印刷されることを表す印刷イメージが表示される。この場合、記録用紙34の使用枚数は2枚であり、カラー印刷モードでの印刷頁数が1頁、モノクロ印刷モードでの印刷頁数が3頁であるので、印刷料金は\50×1+\10×3=\80となり、印刷料金が指定された金額以内に収まることになる。
また、ステップ160で複数種の印刷条件が導出された場合、前述した用紙削減モードと同様に、シミュレーション画面内のシミュレーション画像の表示領域には、指定された条件を満足する複数種の印刷条件のうちの互いに異なる印刷条件に対応する複数のボタン72も表示される。そして、指定した条件を満足する他の印刷条件で複写対象原稿を印刷した場合の印刷イメージを確認するために、ユーザがマウス56等を操作して印刷イメージが未表示の印刷条件に対応するボタン72を選択した場合、ステップ166の判定が肯定されると共にステップ168の判定が否定されてステップ162へ移行し、選択されたボタン72に対応する印刷条件に合致するように複写対象原稿の印刷条件が変更され(ステップ162)、シミュレーション用画像データに対して変更後の印刷条件に相当する画像処理が実行されることでシミュレーション画像の画像データが再生成され(ステップ164)、再生成されたシミュレーション画像がシミュレーション画面内に表示されることになる。
なお、複数頁から成る複写対象原稿の読み取りが画像読取装置36に取り付けられたオートフィーダを利用して行われた等の場合には、オートフィーダにセットされた複写対象原稿のうちの一部の頁の向きが他の頁と異なっていることで、シミュレーション画面内に表示された一部の頁の印刷イメージ(シミュレーション画像)の向きが他の頁と相違していることがある。このため、本実施形態に係る複写シミュレーション処理では、シミュレーション画面が表示されている状態で、ユーザが、表示されている一部の頁の印刷イメージ(シミュレーション画像)の向きの変更を指示することも可能とされている。この指示が入力された場合はステップ166の判定が否定されると共にステップ168の判定が否定されてステップ162へ移行し、向きの変更が指示された頁についてのみ、対応する画像データに対して回転処理が行われた後に印刷されるように印刷条件が変更される。
また、図11(B)に示すパターン1や図12(B)に示すパターン2では、2アップにより記録用紙34の同一面に印刷される複写対象原稿の2頁分の画像が、個々の頁の画像の長辺が記録用紙34の短辺と各々平行となるように配置されているが、この配置に関しても、上記のようにユーザが印刷イメージの向きの変更を指示することで、個々の頁の画像の長辺が記録用紙34の長辺と各々平行となるように配置を変更させることも可能とされている。
このように、本実施形態に係る複写シミュレーション処理では、ユーザによって処理モードの変更が指示されたり、印刷条件の変更を伴うシミュレーション画像の表示切替が指示される毎に、入力された指示に対応するシミュレーション画像の生成・再表示が繰り返されるので、ユーザは、シミュレーション画面内に再表示されたシミュレーション画像(印刷イメージ)を参照することで、入力した指示に応じて印刷イメージがどのように変化するかを確認しながら、処理モードの変更や印刷条件の変更を伴うシミュレーション画像の表示切替を指示することができ、複写対象原稿の印刷条件を所望の複写結果が得られる最適な印刷条件へ変更させることを容易に行うことができる。
シミュレーション画像が表す印刷イメージが所望の複写結果に合致すると、ユーザはマウス56を操作して複写対象原稿の印刷を指示することで、複写対象原稿の印刷条件を、シミュレーション画面内に現在表示されているシミュレーション画像に対応する印刷条件で確定させることを指示する。これにより、ステップ172の判定が肯定されてステップ174へ移行し、現在設定されている最新の印刷条件(確定が指示された印刷条件)を取り込む。次のステップ176では、ステップ174で取り込んだ印刷条件を、複合機12の制御部38から画像処理部42へ入力されるジョブ定義ファイルと同一フォーマットの印刷条件情報へ編集する。そしてステップ178では、ステップ166で生成した印刷条件情報に、先のステップ150で読み出したシミュレーション用画像データに付加されているジョブ番号と、宛先が複合機12であることを表す情報を付加し、プリント指示として複合機12へ送信する。
本実施形態に係るジョブ定義ファイルは、各印刷条件項目のうち、変更設定が指示された全ての項目に対応して、当該項目を識別するための識別情報と、どのように変更設定されたかを表す設定情報が各々設定され、この識別情報と設定情報の対が一定の順序(例えば識別情報の昇順)に配列されたフォーマットとされており、上述したステップ174〜ステップ178の処理により、例として図13に示すように、ユーザによって設定された印刷条件が上述したジョブ定義情報と同一フォーマットの印刷条件情報へ編集され、この印刷条件情報の先頭に、宛先が複合機12であることを表す情報を含むヘッダが付加されると共に、末尾に区切記号及びジョブ番号が各々付加された情報が、プリント指示として複合機12へ送信されることになる。なお、上述したステップ172〜ステップ178は本発明に係る印刷制御手段(詳しくは請求項10に記載の印刷制御手段)に対応しており、特にステップ178は請求項12に記載の第2付加手段にも対応している。
続いて、複合機12の制御部38がプリント・プログラムを実行することで実現されるプリント処理について、図14のフローチャートを参照して説明する。なお、このプリント処理は制御部38によって常時実行される。ステップ180では、複写ジョブ用スプールに複写ジョブが登録されているか否かを判断することで、印刷待ち状態の複写ジョブが有るか否か判定する。ステップ180の判定が否定された場合にはステップ184へ移行し、複写ジョブ以外のプリントジョブがあるか否か判定する。
本実施形態に係る複合機12では、複写ジョブ以外のプリント指示をプリントジョブとして登録するためのプリントジョブ用スプールが複写ジョブ用スプールと別に設けられており、このプリントジョブ用スプールには、クライアントPC50から通信回線48を経由して受信したプリント指示(このプリント指示には、クライアントPC50で実行されるアプリケーション・プログラムを利用して作成されたアプリケーション・データに対して印刷が指示されることでクライアントPC50から送信されたプリント対象のアプリケーション・データの印刷データを含むプリント指示と、シミュレーション機能を利用した複写が指示され前述の複写シミュレーション処理を経てクライアントPC50から送信された印刷条件情報から成るプリント指示が含まれる)が印刷待ち状態のプリントジョブとして登録される。また、プリントジョブ用スプールへのプリントジョブの登録は、クライアントPC50からプリント指示を受信する毎に割込がかかることで実行される割込処理によって成される。このため、ステップ184の判定は、プリントジョブ用スプールにプリントジョブが登録されているか否かを判断することによって実現される。
ステップ184の判定も否定された場合はステップ180に戻り、何れかの判定が肯定される迄ステップ180,184を繰り返す。ユーザから原稿の複写(複写シミュレーション機能を利用しない複写)が指示されて複写ジョブ用スプールに新たな複写ジョブが登録された場合には、ステップ180の判定が肯定されてステップ182へ移行し、複写ジョブ用スプールから実行対象の複写ジョブの情報(画像データ)を取り出し、取り出した画像データを画像処理部42へ出力する。これにより、画像処理部42では、入力された画像データに対してユーザから指定された複写条件(印刷条件)に応じた画像処理が行われることになり、複写対象原稿の画像がユーザから指定された複写条件(印刷条件)に従って記録用紙34へ複写されることになる。
一方、クライアントPC50から新たなプリント指示を受信し、このプリント指示がプリントジョブとしてプリントジョブ用スプールに登録された場合には、ステップ184の判定が肯定されてステップ186へ移行し、プリントジョブ用スプールから実行対象のプリントジョブの情報を取り出す。次のステップ188では、プリントジョブ用スプールから取り出した実行対象のプリントジョブの情報が印刷条件情報か否かに基づいて、実行対象のプリントジョブが複写シミュレーション機能を利用した複写に対応するプリントジョブか否か判定する。実行対象のプリントジョブの情報にプリント対象のアプリケーション・データの印刷データが含まれている場合には、ステップ188の判定が否定されてステップ190へ移行し、取り出したプリントジョブの情報に含まれている印刷データを画像処理部42へ出力することで、前記印刷データが表す画像を記録用紙34へ印刷させる。
また、実行対象のプリントジョブの情報が印刷条件情報であった場合、実行対象のプリントジョブは複写シミュレーション機能を利用した複写に対応するプリントジョブであると判断できるので、ステップ188の判定が肯定されてステップ192へ移行し、前記印刷条件情報からジョブ番号を抽出する。次のステップ194では、ステップ192で抽出したジョブ番号と対応付けられて記憶部40に登録されている印刷用画像データ(実行対象のプリントジョブに対応する印刷用画像データ)を検索し、当該検索によって抽出された印刷用画像データを記憶部40から読み出す。またステップ196では、印刷条件情報を画像処理部42へ出力する(印刷条件情報はジョブ定義ファイルと同一フォーマットのため画像処理部42へそのまま出力できる)ことで、印刷条件情報に設定されている印刷条件を画像処理部42に設定する。そしてステップ198では、ステップ194で記憶部40から読み出した印刷用画像データを画像処理部へ出力する。これにより、画像処理部42では、入力された印刷用画像データに対し、前述の複写シミュレーション処理によってユーザがクライアントPC50を介して設定した印刷条件に応じた画像処理が行われることになり、印刷用画像データが表す画像(複写対象原稿の画像)が、ユーザがクライアントPC50を介して設定した印刷条件に従って記録用紙34へ印刷(複写)されることになる。
このように、複写シミュレーション機能を利用した複写では、クライアントPC50のディスプレイ52に表示されたシミュレーション画像を参照することで、ユーザが複写結果(印刷イメージ)を確認しながら処理モードを指定したり表示切替を指示することで印刷条件を変更させることができ、所望の複写結果が得られることが確認された印刷条件がクライアントPC50から複合機12へ通知され、複合機12では通知された印刷条件で記録用紙34への印刷を行うので、印刷条件の設定誤りによって記録用紙34が無駄に消費されることを防止できると共に、ユーザが複合機12の操作パネル44を操作して印刷条件を設定する必要もなくなるので、操作性が向上し、印刷条件設定のためのユーザの負担も軽減することができる。また、複合機12の稼働率も向上させることができる。
なお、図14に示すプリント処理では、複写ジョブの実行(ステップ182)又はプリントジョブの実行(ステップ190又はステップ198)が完了すると、まず複写ジョブが有るか否かを判定し(ステップ180)、複写ジョブがあればこれを実行するので、複写ジョブがプリントジョブよりも優先的に実行されることになるが、これに限定されるものではなく、プリントジョブの実行を複写ジョブの実行よりも優先させるようにしてもよいし、プリントジョブを、複写シミュレーション機能を利用した複写に対応するプリントジョブとそれ以外のプリントジョブとに分類し、複写シミュレーション機能を利用した複写に対応するプリントジョブの実行をそれ以外のプリントジョブの実行よりも優先させるようにしてもよい。
また、上記では、複写シミュレーション機能を利用した複写において、複写対象原稿の読み取りを1回のみ行い、該読み取りによって得られた印刷用画像データよりも低解像度のシミュレーション用画像データを、前記印刷用画像データを低解像度化することで生成する態様を例に説明したが、これに限定されるものではなく、画像読取装置において、シミュレーション用画像データを得るための低解像度での読み取り(予備読み取り)と、印刷用画像データを得るための高解像度での読み取り(本読み取り)を順次行うようにしてもよい。
また上記では、複写シミュレーション機能を利用した複写において、複合機12(画像読取装置36)が複写原稿原稿の読み取りが完了してシミュレーション用画像データを生成すると、生成したシミュレーション用画像データをクライアントPC50へ転送する例を説明したが、これに限定されるものではなく、生成したシミュレーション用画像データを複合機12側で保持しておき、ユーザがクライアントPC50を介して複合機12に転送を要求したことを契機として、複合機12からクライアントPC50へシミュレーション画像データが転送されるようにしてもよい。
更に、上記ではクライアントPC50で複写シミュレーション処理を行うための複写シミュレーションプログラムが、事前にクライアントPC50にインストールされている態様を例に説明したが、これに限定されるものではなく、複写シミュレーション機能を利用した複写を行うユーザ(が通常使用しているクライアントPC50)に対し、複合機12(本発明に係る画像読取装置又は印刷装置)が複写シミュレーションプログラムを配布するようにしてもよい。複写シミュレーションプログラムを配布するタイミングとしては、例えば前述のように、ユーザがクライアントPC50を介して複合機12へシミュレーション用画像データの転送を要求したタイミングが望ましく、このとき複合機12が、複写シミュレーションプログラムがクライアントPC50にインストールされているか否かをユーザに確認するメッセージをクライアントPC50のディスプレイ52に表示させ、インストールされていない場合にユーザからの要求に基づいて複写シミュレーションプログラムを配布し、クライアントPC50にインストールさせるようにしてもよいし、複写シミュレーションプログラムがクライアントPC50にインストールされているか否かを複合機12が自動的にチェックし、インストールされていない場合に複写シミュレーションプログラムを配布し、クライアントPC50にインストールさせるようにしてもよい。また、複写シミュレーションプログラムがクライアントPC50にインストールされているか否かを複合機12が自動的にチェックする態様において、インストールされている複写シミュレーションプログラムのバージョンも同時にチェックし、インストールされているバージョンが最新でない場合には最新のバージョンの複写シミュレーションプログラムを配布してインストールさせるようにしてもよい。
また、前述した複写処理(図4)によって複合機12の記憶部40に登録された印刷用画像データを削除するタイミングについては、クライアントPC50で複写シミュレーション処理(図5)が行われることでクライアントPC50から印刷条件情報を受信し、受信した印刷条件情報に基づいて印刷を行うと直ちに削除するようにしてもよいし、記憶部40に印刷用画像データが登録されてからの経過期間、又は、受信した印刷条件情報を記憶部40に登録しておくことで、当該印刷条件情報が表す印刷条件での印刷をクライアントPC50から改めて指示可能とする構成を前提に、クライアントPC50から印刷条件情報を受信してからの経過期間、又は前回印刷を行ってからの経過期間が一定期間(例えば一ヶ月、或いは2週間)に達した時点で無条件に削除するようにしてもよいし、記憶部40に印刷用画像データが登録されてから、又はクライアントPC50から印刷条件情報を受信してから、又は前回印刷を行ってから印刷用画像データを削除する迄の期間を、印刷を行った回数に応じて切替える(例えば印刷回数が0回であれば2週間で削除、印刷回数が1回であれば3週間で削除、印刷回数が2回以上であれば一ヶ月で削除等)ようにしてもよいし、印刷用画像データを上記何れのタイミングで削除するかをユーザが選択又は設定可能としてもよい。
また、上記では本発明に係る画像読取装置と印刷装置が複合機12として一体化されている例を説明したが、これに限定されるものではなく、画像読取装置と印刷装置は別体であってもよい。この場合、複写シミュレーション機能を利用した複写において、画像読取装置から印刷装置への印刷用画像データの転送は、画像読取装置が複写対象原稿の読み取りを完了すると直ちに行われるようにしてもよいし、印刷装置に対して上記複写に対応する印刷が指示されたことを契機として、印刷装置から画像読取装置へ印刷用画像データの転送が要求されることで行われるようにしてもよい。
本実施形態に係る複写システムの概略構成図である。 複合機の概略構成図である。 クライアントPCの概略ブロック図である。 複合機で実行される複写処理の内容を示すフローチャートである。 クライアントPCで実行される複写シミュレーション処理の内容を示すフローチャートである。 複写対象原稿の一例を示すイメージ図である。 通常モード設定時の、(A)はシミュレーション画面、(B)は印刷結果の一例を各々示すイメージ図である。 BWモード設定時の、(A)はシミュレーション画面、(B)は印刷結果の一例を各々示すイメージ図である。 両面モード設定時の、(A)はシミュレーション画面、(B)は印刷結果の一例を各々示すイメージ図である。 BW優先モード設定時の、(A)はシミュレーション画面、(B)は印刷結果の一例を各々示すイメージ図である。 用紙削減モード設定時の、(A)はシミュレーション画面、(B)は印刷結果の一例を各々示すイメージ図である。 料金指定モード設定時の、(A)はシミュレーション画面、(B)は印刷結果の一例を各々示すイメージ図である。 印刷条件情報のフォーマットの一例を示すイメージ図である。 複合機で実行されるプリント処理の内容を示すフローチャートである。
符号の説明
10 複写システム
12 複合機
22A〜22D 画像形成部
36 画像読取装置
38 制御部
40 記憶部
42 画像処理部
50 クライアントPC
52 ディスプレイ
54 キーボード
56 マウス

Claims (15)

  1. 複写対象原稿を読み取る画像読取装置、及び、入力された複写対象原稿の画像データに基づき操作パネルを介して設定された印刷条件で前記複写対象原稿を記録用紙に印刷する印刷装置と通信回線を介して接続され、情報を入力するための入力手段及び画像を表示可能な表示手段を備えたコンピュータによって実現される複写制御装置であって、
    複写対象原稿に関する希望印刷条件が前記入力手段を介して指定された場合に、前記操作パネルを介して前記印刷装置に設定可能な印刷条件項目について、前記指定された希望印刷条件を満足するように前記複写対象原稿の印刷条件を決定する決定手段と、
    前記画像読取装置が前記複写対象原稿を読み取ることで生成され前記通信回線を介して前記画像読取装置から受信した画像データに基づき、前記決定手段によって決定された印刷条件に従って前記印刷装置が前記画像データに対応する複写対象原稿の印刷を行った場合の印刷結果を表すシミュレーション画像を生成し、生成したシミュレーション画像を前記表示手段に表示させる画像表示制御手段と、
    印刷条件の確定を指示する情報が前記入力手段を介して入力されると、確定した印刷条件を通信回線を介して前記印刷装置へ送信することで、前記画像読取装置から受信した画像データに対応する複写対象原稿の印刷を前記確定した印刷条件で行わせる印刷制御手段と、
    を備えたことを特徴とする複写制御装置。
  2. 前記印刷装置には、印刷モードとして、複写対象原稿をカラー画像として印刷するカラー印刷モード、複写対象原稿をモノクロ画像として印刷するモノクロ印刷モード、及び、前記複写対象原稿の各頁の画像におけるカラー領域の比率を所定の閾値と各々比較することで複写対象原稿の各頁の画像がカラー画像かモノクロ画像かを判別する判別処理を行い当該判別処理の結果に基づいて前記各頁の画像をカラー画像又はモノクロ画像として印刷する自動選択印刷モードが設けられ、何れのモードで印刷するかを前記操作パネルを介して指定可能とされており、
    前記決定手段は、前記複写対象原稿に関する希望印刷条件として、モノクロ画像としての印刷を優先する条件が指定された場合に、前記所定の閾値を、モノクロ画像と判別される頁が増大するように変更して前記判別処理に相当する処理を行い、前記複写対象原稿の個々の頁の画像が前記判別処理に相当する処理の結果に応じて前記カラー印刷モード又は前記モノクロ印刷モードで印刷されるように前記複写対象原稿の印刷条件を決定することを特徴とする請求項1記載の複写制御装置。
  3. 前記印刷装置には、印刷モードとして、複写対象原稿をカラー画像として印刷するカラー印刷モード、複写対象原稿をモノクロ画像として印刷するモノクロ印刷モード、及び、前記複写対象原稿の各頁の画像におけるカラー領域の比率を所定の閾値と各々比較することで複写対象原稿の各頁の画像がカラー画像かモノクロ画像かを判別する判別処理を行い当該判別処理の結果に基づいて前記各頁の画像をカラー画像又はモノクロ画像として印刷する自動選択印刷モードが設けられ、何れのモードで印刷するかを前記操作パネルを介して指定可能とされており、
    前記決定手段は、前記複写対象原稿に関する希望印刷条件として前記判別処理における閾値が指定された場合に、前記所定の閾値に代えて指定された閾値を用いて前記判別処理に相当する処理を行い、前記複写対象原稿の個々の頁の画像が前記判別処理に相当する処理の結果に応じて前記カラー印刷モード又は前記モノクロ印刷モードで印刷されるように前記複写対象原稿の印刷条件を決定することを特徴とする請求項1記載の複写制御装置。
  4. 前記印刷装置には、印刷モードとして、複写対象原稿をカラー画像として印刷するカラー印刷モード、複写対象原稿をモノクロ画像として印刷するモノクロ印刷モード、及び、前記複写対象原稿の各頁の画像におけるカラー領域の比率を所定の閾値と各々比較することで複写対象原稿の各頁の画像がカラー画像かモノクロ画像かを判別する判別処理を行い当該判別処理の結果に基づいて前記各頁の画像をカラー画像又はモノクロ画像として印刷する自動選択印刷モードが設けられ、何れのモードで印刷するかを前記操作パネルを介して指定可能とされており、
    前記決定手段は、前記複写対象原稿に関する希望印刷条件として印刷料金の金額が指定された場合に、前記複写対象原稿の個々の頁の画像を前記カラー印刷モードで印刷させるか前記モノクロ印刷モードで印刷させるかを印刷料金が指定された金額に収まるように決定し、前記複写対象原稿の個々の頁の画像が前記決定した印刷モードで印刷されるように前記複写対象原稿の印刷条件を決定することを特徴とする請求項1記載の複写制御装置。
  5. 前記決定手段は、印刷料金を指定された金額に収めるために、前記複写対象原稿の各頁のうちカラー印刷モードで印刷可能な頁数を求めると共に、前記複写対象原稿の各頁の画像におけるカラー領域の比率を求め、カラー領域の比率の降順で前記求めた頁数分の頁の画像がカラー印刷モードで印刷され、残りの頁の画像がモノクロ印刷モードで印刷されるように、前記複写対象原稿の個々の頁の画像の印刷モードを決定することを特徴とする請求項4記載の複写制御装置。
  6. 前記印刷装置は、複写対象原稿の画像が記録用紙上で縮小されかつ単一の記録用紙上に複写対象原稿の複数頁の画像が配置されるように印刷するNアップ印刷を行う機能及び複写対象原稿の画像を記録用紙の両面に印刷する両面印刷を行う機能の少なくとも一方を有し、前記Nアップ印刷を行うか否か及び前記両面印刷を行うか否かの少なくとも一方を前記操作パネルを介して指定可能とされており、
    前記決定手段は、前記複写対象原稿に関する希望印刷条件として、記録用紙の使用枚数の節減を優先する条件が指定された場合に、前記複写対象原稿に対して前記Nアップ印刷及び前記両面印刷の少なくとも一方が行われるように前記複写対象原稿の印刷条件を決定することを特徴とする請求項1記載の複写制御装置。
  7. 前記印刷装置は、複写対象原稿の画像が記録用紙上で縮小されかつ単一の記録用紙上に複写対象原稿の複数頁の画像が配置されるように印刷するNアップ印刷を行う機能及び複写対象原稿の画像を記録用紙の両面に印刷する両面印刷を行う機能の少なくとも一方を有し、前記Nアップ印刷を行うか否か及び前記両面印刷を行うか否かの少なくとも一方を前記操作パネルを介して指定可能とされており、
    前記決定手段は、前記複写対象原稿に関する希望印刷条件として記録用紙の使用枚数が指定された場合に、使用する記録用紙の枚数が指定された使用枚数に収まるように、前記複写対象原稿の印刷条件を、前記複写対象原稿に対して前記Nアップ印刷及び前記両面印刷の少なくとも一方が行われるように決定することを特徴とする請求項1記載の複写制御装置。
  8. 前記決定手段は、決定した印刷条件に従って前記印刷装置が前記画像データに対応する複写対象原稿の印刷を行った場合の印刷料金及び記録用紙の使用枚数の少なくとも一方を求め、
    前記画像表示制御手段は、前記シミュレーション画像を前記表示手段に表示させる際に、前記決定手段によって求められた前記印刷料金及び前記記録用紙の使用枚数の少なくとも一方も前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項記載の複写制御装置。
  9. 前記画像読取装置から受信する画像データは、前記印刷装置が印刷に用いる画像データよりも低解像度の画像データであり、
    前記画像表示制御手段は、前記受信した低解像度の画像データに基づいて、前記シミュレーション画像の生成・表示を行い、
    前記印刷装置は、前記画像読取装置から直接取得した複写対象原稿の画像データに基づいて複写対象原稿の印刷を行うことを特徴とする請求項1記載の複写制御装置。
  10. 前記印刷制御手段は、確定した印刷条件を、前記印刷装置の前記操作パネルを介して印刷条件が設定された場合に、設定された印刷条件を伝達するために印刷装置内部で送受されるジョブ定義ファイルと同一のフォーマットのファイルへ編集した後に、編集後のファイルを前記印刷装置へ送信することで、前記複写対象原稿の印刷を前記確定した印刷条件で行わせることを特徴とする請求項1記載の複写制御装置。
  11. 請求項1乃至請求項10の何れか1項記載の複写制御装置が複数設けられ、当該複数の複写制御装置が、複写対象原稿を読み取る画像読取装置、及び、入力された複写対象原稿の画像データに基づき前記複写対象原稿を設定された印刷条件で記録用紙に印刷する印刷装置と通信回線を介して各々接続されて構成された複写システムであって、
    前記画像読取装置は、
    情報を入力するための入力部と、
    前記複写システムを利用する個々のユーザを識別するためのユーザ識別情報と、前記個々のユーザが利用する複写制御装置を識別する制御装置識別情報を対応付けて記憶する記憶手段と、
    複写対象原稿の読み取り時に前記入力部を介して入力されたユーザ識別情報と対応付けられて前記記憶手段に記憶されている制御装置識別情報を認識することで、前記複写対象原稿を読み取ることで得られた画像データを送信する複写制御装置を認識し、認識した複写制御装置へ前記画像データを送信する送信手段と、
    を備えていることを特徴とする複写システム。
  12. 請求項1乃至請求項10の何れか1項記載の複写制御装置が複数設けられ、当該複数の複写制御装置が、複写対象原稿を読み取る画像読取装置、及び、入力された複写対象原稿の画像データに基づき前記複写対象原稿を設定された印刷条件で記録用紙に印刷する印刷装置と通信回線を介して各々接続されて構成された複写システムであって、
    前記画像読取装置は、複写対象原稿の読み取り時に、情報を入力するための入力部を介して入力されるか又は自動的に設定したジョブ識別情報を複写制御装置へ送信する画像データに付加すると共に、前記印刷装置が印刷に用いる画像データに前記ジョブ識別情報を付加して前記印刷装置へ送信するか又は記憶手段に記憶させる第1付加手段を備え、
    前記複写制御装置は、前記画像読取装置から受信した画像データに付加されているジョブ識別情報を、前記印刷装置へ送信する印刷条件に付加する第2付加手段を備え、
    前記印刷装置は、前記複写制御装置から受信した印刷条件に付加されているジョブ識別情報を、前記画像読取装置から受信した画像データに付加されているジョブ識別情報又は前記記憶手段に記憶されている画像データに付加されているジョブ識別情報と照合することで、受信した印刷条件で印刷すべき画像データを判断する
    ことを特徴とする複写システム。
  13. 前記画像読取装置は、複写対象原稿を読み取ることで得られた画像データから、より低解像度の画像データを生成するか、又は、前記印刷装置が印刷に用いる画像データを得るための本読み取りに先立ち、該本読み取りよりも低解像度で複写対象原稿を読み取る予備読み取りを行うことで、前記印刷装置が印刷に用いる画像データよりも低解像度の画像データを取得し、取得した低解像度の画像データを前記複写制御装置へ送信することを特徴とする請求項11又は請求項12記載の複写システム。
  14. 複写対象原稿を読み取る画像読取装置、及び、入力された複写対象原稿の画像データに基づき操作パネルを介して設定された印刷条件で前記複写対象原稿を記録用紙に印刷する印刷装置と通信回線を介して接続され、情報を入力するための入力手段及び画像を表示可能な表示手段を備えたコンピュータによって実現される複写制御方法であって、
    複写対象原稿に関する希望印刷条件が前記入力手段を介して指定された場合に、前記操作パネルを介して前記印刷装置に設定可能な印刷条件項目について、前記指定された希望印刷条件を満足するように前記複写対象原稿の印刷条件を決定し、
    前記画像読取装置が前記複写対象原稿を読み取ることで生成され前記通信回線を介して前記画像読取装置から受信した画像データに基づき、前記決定した印刷条件に従って前記印刷装置が前記画像データに対応する複写対象原稿の印刷を行った場合の印刷結果を表すシミュレーション画像を生成し、生成したシミュレーション画像を前記表示手段に表示させ、
    印刷条件の確定を指示する情報が前記入力手段を介して入力されると、確定した印刷条件を通信回線を介して前記印刷装置へ送信することで、前記画像読取装置から受信した画像データに対応する複写対象原稿の印刷を前記確定した印刷条件で行わせる
    ことを特徴とする複写制御方法。
  15. 複写対象原稿を読み取る画像読取装置、及び、入力された複写対象原稿の画像データに基づき操作パネルを介して設定された印刷条件で前記複写対象原稿を記録用紙に印刷する印刷装置と通信回線を介して接続され、情報を入力するための入力手段及び画像を表示可能な表示手段を備えたコンピュータを、
    複写対象原稿に関する希望印刷条件が前記入力手段を介して指定された場合に、前記操作パネルを介して前記印刷装置に設定可能な印刷条件項目について、前記指定された希望印刷条件を満足するように前記複写対象原稿の印刷条件を決定する決定手段、
    前記画像読取装置が前記複写対象原稿を読み取ることで生成され前記通信回線を介して前記画像読取装置から受信した画像データに基づき、前記決定手段によって決定された印刷条件に従って前記印刷装置が前記画像データに対応する複写対象原稿の印刷を行った場合の印刷結果を表すシミュレーション画像を生成し、生成したシミュレーション画像を前記表示手段に表示させる画像表示制御手段、
    及び、印刷条件の確定を指示する情報が前記入力手段を介して入力されると、確定した印刷条件を通信回線を介して前記印刷装置へ送信することで、前記画像読取装置から受信した画像データに対応する複写対象原稿の印刷を前記確定した印刷条件で行わせる印刷制御手段
    として機能させる複写制御プログラム。
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