JP2005273178A - 高架橋の解体撤去工法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高架橋を効率的に解体撤去する。
【解決手段】 高架橋の一部を先行解体撤去して仮置・搬出ヤード部10を確保し、高架橋を順次解体して解体物を仮置・搬出ヤード部に搬送し、そこから側方に搬出する。解体に際しては、油圧により伸縮可能な左右の脚部の上端部相互間に水平ビームを横架した門型搬送装置11を使用し、その脚部を高架橋の両側に立脚させた状態で上部工の下方において橋軸方向に走行可能に配設し、その門型搬送装置により解体対象部分を支持しながら搬送可能な寸法に解体する。解体物を仮置・搬出ヤード部に搬送して仮置きし、そこで搬出用車両に積載して搬出する。上部工を幅方向に複数に分割してその幅寸法を橋脚の幅寸法よりも小さくし、それらの解体物23を積み重ねて仮置きする。仮置・搬出ヤード部の側方に解体ヤード部を確保し、ここで解体物を細分化する。
【選択図】 図22
【解決手段】 高架橋の一部を先行解体撤去して仮置・搬出ヤード部10を確保し、高架橋を順次解体して解体物を仮置・搬出ヤード部に搬送し、そこから側方に搬出する。解体に際しては、油圧により伸縮可能な左右の脚部の上端部相互間に水平ビームを横架した門型搬送装置11を使用し、その脚部を高架橋の両側に立脚させた状態で上部工の下方において橋軸方向に走行可能に配設し、その門型搬送装置により解体対象部分を支持しながら搬送可能な寸法に解体する。解体物を仮置・搬出ヤード部に搬送して仮置きし、そこで搬出用車両に積載して搬出する。上部工を幅方向に複数に分割してその幅寸法を橋脚の幅寸法よりも小さくし、それらの解体物23を積み重ねて仮置きする。仮置・搬出ヤード部の側方に解体ヤード部を確保し、ここで解体物を細分化する。
【選択図】 図22
Description
本発明は既設の高架橋を解体し撤去するための工法に関する。
各種の高架橋、たとえば廃線となったり老朽化した鉄道高架橋や道路橋などを解体し撤去するような場合、その周囲に充分な作業スペースが確保できる場合には大型クレーンや大規模な自走式門型クレーンを使用して解体撤去作業を支障なく容易に行い得るのであるが、解体作業を市街地で行うような場合、あるいは解体対象の高架橋に他の構造物が近接しているような場合等においては、その周囲に充分な作業スペースを確保できないことも多く、そのような場合には大型クレーンや門型クレーンを使用できないので、特殊な装置を使用しての特殊な撤去工法によらざるを得ない。そのような特殊な工法として、たとえば特許文献1には持上手段と支持手段で橋梁を迫り上げて支持してそのまま横方向に移動させて橋梁を橋脚上から撤去するという工法が提案されている。
特開平9−21115号公報
特許文献1に示される工法では大型クレーン等を必要とはしないものの、この工法により高架橋を撤去する場合においてはその側方に橋梁全体を移動させるための充分なスペースを確保しなければならず、当然にそのようなスペースを確保できない場合にはこのような工法は適用できない。
本発明は、撤去対象の高架橋の周囲に解体撤去のための作業スペースを殆ど確保し得ない場合であっても、高架橋を効率的に解体撤去し得る有効適切な工法を提供することを目的としている。
本発明は、橋脚上に上部工が架設されている既設の高架橋を解体し撤去するに際し、まずその一部を先行解体撤去して仮置・搬出ヤード部を確保した後、該仮置・搬出ヤード部に隣接する位置から高架橋を順次解体して解体物を仮置・搬出ヤード部に搬送してそこから側方に搬出することとし、高架橋の解体に際しては、油圧により上下方向に伸縮可能とされた左右の脚部とそれら脚部の上端部相互間に横架されて解体物を支持可能な水平ビームとからなる門型搬送装置を使用して、その脚部を高架橋の両側に立脚させた状態で該門型搬送装置を上部工の下方において橋軸方向に走行可能に配設し、該門型搬送装置により解体対象部分を支持しながら搬送可能な寸法に解体するとともに解体物を仮置・搬出ヤード部まで搬送してそこに仮置きし、ここで解体物を搬出用車両に積載して側方に搬出するようにしたものである。
本発明においては、上部工の解体に際しては、上部工を所定長さに切断するとともに、上部工を橋軸方向に沿って切断することにより幅方向にも複数に分割して解体することにより、解体物の幅寸法を橋脚の幅寸法よりも小さくし、それら解体物を積み重ねて仮置きすると良い。また、仮置・搬出ヤード部の側方に解体ヤード部を確保しておいて、仮置・搬出ヤード部から搬出した解体物を解体ヤードに導いてここでさらに解体して細分化すると良い。
本発明では、まず必要最少限の範囲を先行解体撤去して仮置・搬出ヤード部を確保し、そこから橋軸方向に順次解体を行って解体物を仮置・搬出ヤード部に搬送し、仮置・搬出ヤード部において解体物を搬出用車両に積載して側方に搬出することにより、全ての解体物の搬出を仮置・搬出ヤード部からのみ行うことができる。また、解体作業および解体物の仮置・搬出ヤード部までの搬送を、高架橋の下方において走行可能に配設した門型搬送装置によって行うことにより、解体作業と解体物の搬送作業を効率的に行うことができるし、外部には作業スペースを殆ど必要とせず、したがって周囲に充分な作業スペースが確保できない場合にも効率的な撤去作業が可能である。
また、上部工を所定長さに切断するのみならず、橋軸方向に沿って切断して幅方向にも分割するように解体することにより、その解体物の幅寸法を橋脚よりも小さくし、作業途中でそれら解体物を適宜積み重ねて仮置きするようにすれば、仮置きした解体物を跨いで門型搬送装置が走行できるので最も合理的かつ効率的な解体作業手順を採用することが可能である。さらに、仮置・搬出ヤード部の側方に解体ヤードを確保して、解体物を大きなブロックとして解体して仮置・搬出ヤード部から解体ヤードへ搬送し、解体ヤードにおいてさらに解体して細分化することにより、効率的な撤去作業が可能となるし、解体物の最終的な搬出や処理が容易となる。
本発明を鉄道高架橋の撤去に際して適用した場合の実施形態を説明する。図1〜図2は撤去対象の高架橋1を示すもので、この高架橋1は鉄筋コンクリート造の壁状の橋脚2の上部に上部工としての鉄筋コンクリート造のスラブ3を架設したスラブ橋であって、一部にはラーメン部4を有する構造とされているものである。
本実施形態では、図1に示しているようにこの高架橋1の9スパン分およびラーメン部4を対象として撤去を行うのであるが、図1(b)および図2に破線で示しているようにこの高架橋1の一方の側部には他の高架橋5が近接していて、高架橋1の解体撤去作業はその高架橋5を通常どうり稼働させながら行うことが条件となっており、したがってこの高架橋5側からの解体撤去作業は一切できないものとなっている。また、近隣の状況からして高架橋1の他方の側部にも作業スペースは殆ど確保できず、わずかに撤去範囲の一端側に解体物を外部に搬出できる程度の搬出路6(図1(b)参照)が確保できるに過ぎないという状況下にある。
但し、搬出路6の先には作業基地として充分なスペースを確保することができる状況にはあるので、本実施形態ではそのような状況下において撤去作業を効率的に行うべく、以下のような撤去工法を採用している。
すなわち、本撤去工法では、撤去範囲の一端側に確保できる搬出路6に面して必要最少限の仮置・搬出ヤード部10を設定し、かつ搬出路6の先にある作業基地内には解体ヤード(図示せず)を確保し、全ての解体物を大きなブロックとして仮置・搬出ヤード部10から搬出して搬出路6を通して解体ヤードに導き、そこで解体物を細分化するような解体をさらに行い、最終的な解体物を解体ヤードから処分場に搬出することを基本とする。
そのため、本撤去工法では、搬出路6に面する位置において2スパン分を先行して解体撤去して仮置・搬出ヤード部10を確保し、次いでそれに隣接する残りの7スパン分の一般部とラーメン部4とを解体してはそれらの解体物を橋軸方向に移動させて仮置・搬出ヤード部10まで搬送し、そこから搬出路6を通して解体ヤードに搬出することとする。また、そのような解体作業および仮置・搬出ヤード部10までの解体物の搬送作業を門型搬送装置(後述)を使用して行うことにより、近接している高架橋5や周辺に何等悪影響を及ぼすことなく、実質的に解体対象の高架橋1の下方空間からのみ解体撤去作業を行うようにしている。
以下、本撤去工法の作業工程を図3〜図37を参照して具体的に説明する。以下の各図において、いずれも(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は断面図である。
「仮置・搬出ヤード部の確保」(図3〜図17参照)
図3に示すようにスラブ3を橋脚2に対して適宜の固定具12によって緊結して仮固定した後、仮置・搬出ヤード部10となる2スパンを先行解体撤去するべく、まず図4に示すように最初のスパンに2台の門型搬送装置11を配設する。
図3に示すようにスラブ3を橋脚2に対して適宜の固定具12によって緊結して仮固定した後、仮置・搬出ヤード部10となる2スパンを先行解体撤去するべく、まず図4に示すように最初のスパンに2台の門型搬送装置11を配設する。
門型搬送装置11は、油圧により上下方向に伸縮可能とされている左右各2本ずつ計4本の脚部13と、左右の脚部13の上端部相互間に横架されて解体物を支持可能な水平ビーム14とからなるもので、これ自体が大規模な自走式ジャッキとして機能するものである。また、この門型搬送装置11は、これを搬送したり移動させる際等には必要に応じて水平ビーム14を脚部13から取り外してコンパクトに分解することも可能であり、しかも水平ビーム14を取り外した脚部13はそれ自体でも自走式ジャッキとして機能するものとなっている。そして、この門型搬送装置11を、図4(c)に示すように各脚部13を橋脚2の両側に立脚させた状態でスラブ3の下方において橋軸方向に走行可能な状態で配設する。なお、必要に応じて、門型搬送装置11を安定かつスムーズに走行させるための走行路や走行軌道を橋脚2の両側に設ければ良い。
図5に示すように、門型搬送装置11の脚部13を伸張させて水平ビーム14によりスラブ3を下面側から支持し、その状態でワイヤーソー等の切断手段により橋脚2の近傍位置でスラブ3を切断し、切り離した解体物15を水平ビーム14により支持したまま図6に示すように脚部13を縮退させて解体物15を降下させ、図7に示すように解体物15をベント16に支持して仮置きし、ベント16間に適宜の搬出用車両17を進入させて解体物15をその搬出用車両17に積載し、それを走行させて解体物15を仮置・搬出ヤード部10から搬出路6を通して解体ヤードに搬出する。同時に、橋脚2を解体する準備として、次のスパンにおけるスラブ3を仮支持するベント18を設ける。なお、解体ヤードに搬送した解体物はそこで適当な大きさに細分化するような解体をさらに行った後、適宜搬出して処分すれば良い。
続いて、図8に示すように仮置・搬出ヤード部10における橋脚2を解体撤去する。それには、門型搬送装置11を水平ビーム14を取り外した脚部13のみの形態で使用することとして、必要であればその脚部13の上端部に適宜の支持金物を装着し、それら左右の脚部13により橋脚2の両側頭部を支持した状態で、橋脚2の頭部をそこに固定具12により仮固定されているスラブ3とともにワイヤーソー等の切断手段により切り離し、図9に示すように門型搬送装置11を移動させるとともにその脚部13を縮退させて解体物19を降下させ、図10に示すようにベント16により仮支持して搬出用車両17に積載し、搬出路6から解体ヤードに搬出する。
図11に示すように門型搬送装置11に水平ビーム14を再び取り付け、それにより橋脚2を上部から吊り支持した状態で、図12に示すようにその橋脚2を上下に切断して解体物20を搬送し、図13に示すようにベント16により仮支持して搬出用車両17に積載し、搬出路6から搬出する。同様にして、図14に示すように橋脚2の下部を基礎より切断し、同様にして撤去する。橋脚2を基礎より切断する際には、必要であれば橋脚2の周囲地盤を基礎上面まで掘削して簡易な山留を設ければ良いし、あるいは地表面において切断することでも良い。
図15に示すように、門型搬送装置11を橋脚の側部を通して次のスパンに移動させる。この際、門型搬送装置11をそのままで移動させることが困難であるような場合には、門型搬送装置11を一旦分解して脚部13や水平ビーム14を個々に搬送し、移動先で再度組み立てれば良い。そして、次のスパンにおいて門型搬送装置11によりスラブ3を支持した状態で切断し、ベント18を撤去し、図16〜図17に示すようにその解体物15を上記と同様にして搬出することにより、仮置・搬出ヤード部10を確保するための先行解体撤去作業の完了となる。
「一般部の解体撤去」(図18〜図29参照)
一般部の解体撤去は、上記の門型搬送装置11を使用してスラブ3および橋脚2を2スパンずつ解体し、その解体物を仮置・搬出ヤード部10まで搬送してから解体ヤードに搬出することで行うが、スラブ3の解体に際してはそれを所定長さに切断するとともに、スラブ3をその幅方向のほぼ中心において橋軸方向に沿って切断することにより幅方向にも左右に2分割するような解体を行い、その解体物23を解体位置の直下の地盤上に2段積みして仮置きしながら順次搬送していくこととしている。
一般部の解体撤去は、上記の門型搬送装置11を使用してスラブ3および橋脚2を2スパンずつ解体し、その解体物を仮置・搬出ヤード部10まで搬送してから解体ヤードに搬出することで行うが、スラブ3の解体に際してはそれを所定長さに切断するとともに、スラブ3をその幅方向のほぼ中心において橋軸方向に沿って切断することにより幅方向にも左右に2分割するような解体を行い、その解体物23を解体位置の直下の地盤上に2段積みして仮置きしながら順次搬送していくこととしている。
すなわち、図18に示すように、仮置・搬出ヤード部10に隣接するスパンに2台の門型搬送装置11を配設し(この際、必要であれば、上述したように門型搬送装置11を一旦分解して移動させてから再度組み立てれば良い。以下同様。)、それらによりスラブ3を支持した状態でそのスパンのスラブ3を幅方向に2分割して全体の半分程度を橋脚2から切り離すように解体し、図19に示すように門型搬送装置11によりその解体物23をそのまま降下させるとともに横取り装置(図示せず)によって中央側に移動させ、図20に示すようにベント24により支持してそこに仮置きする。
図21に示すように、残りのスラブ3を同様に切断してその解体物23を降下させるとともに中央側に移動させ、図22に示すように双方の解体物23を2段積みにしてベント24に仮置きする。引き続いて門型搬送装置11を次のスパンに移動させ、図23に示すようにそのスパンのスラブ3も幅方向に半分程度に分割して解体物23を2段積みにして仮置きする。
その状態で門型搬送装置11を橋脚2の位置に移動させ、水平ビーム14を外して脚部13のみにより橋脚2の頭部を支持しつつ切断し、図24に示すようにその解体物19を仮置・搬出ヤード部10に搬送する。その際、門型搬送装置11は橋脚2および2段積みで仮置きされている解体物23の上方を跨いで支障なく移動することができる。図25に示すように解体物19をベント16を使用して搬出用車両17に積載し、解体ヤードに搬出する。
門型搬送装置11に水平ビーム14を取り付け、それにより支持しながら図26に示すように橋脚2を上下2段に分割するように順次解体し、その解体物20を仮置・搬出ヤード部10に順次搬送し、そこから解体ヤードに順次搬出する。しかる後に、図27〜図29に示すように、先に2段積みにして仮置きしておいた解体物23を仮置・搬出ヤード部10に順次搬送し、そこから解体ヤードに順次搬出する。以上の手順を繰り返して一般部全体を解体撤去する。
「ラーメン部の解体撤去」(図30〜図37参照)
ラーメン部4の解体撤去も門型搬送装置11を用いてほぼ同様の手順により行う。すなわち、図30に示すように2台の門型搬送装置11をラーメン部4の両側に配設してその上部を支持しつつ切断し、図31に示すようにその解体物25をそのまま仮置・搬出ヤード部10に搬送し、図32に示すようにベント16に仮置きするとともにそこで幅方向に2分割し、図33に示すように搬出用車両17に積載して順次搬出する。同時にラーメン橋脚を門型搬送装置11により吊り支持しつつ図34に示すようにその上半部を解体し、図35に示すようにその解体物26を仮置・搬出ヤード部10に搬送して搬出する。最後に、ラーメン橋脚の残部を解体して基礎から切り離し(その際、図示しているようにラーメン橋脚の周囲地盤を基礎上面まで掘削して簡易な山留を設ければ良い)、図36に示すようにその解体物26を門型搬送装置11により仮置・搬出ヤード部11に搬送するとともに横向きとし、図37に示すように解体物26を搬出用車両17に積載して搬出すれば作業完了となる。
ラーメン部4の解体撤去も門型搬送装置11を用いてほぼ同様の手順により行う。すなわち、図30に示すように2台の門型搬送装置11をラーメン部4の両側に配設してその上部を支持しつつ切断し、図31に示すようにその解体物25をそのまま仮置・搬出ヤード部10に搬送し、図32に示すようにベント16に仮置きするとともにそこで幅方向に2分割し、図33に示すように搬出用車両17に積載して順次搬出する。同時にラーメン橋脚を門型搬送装置11により吊り支持しつつ図34に示すようにその上半部を解体し、図35に示すようにその解体物26を仮置・搬出ヤード部10に搬送して搬出する。最後に、ラーメン橋脚の残部を解体して基礎から切り離し(その際、図示しているようにラーメン橋脚の周囲地盤を基礎上面まで掘削して簡易な山留を設ければ良い)、図36に示すようにその解体物26を門型搬送装置11により仮置・搬出ヤード部11に搬送するとともに横向きとし、図37に示すように解体物26を搬出用車両17に積載して搬出すれば作業完了となる。
以上の撤去工法によれば、必要最少限の搬出路6とそれに面する位置に必要最少限の仮置・搬出ヤード部10とを確保することのみで、解体撤去作業の全てを解体対象の高架橋1の下部空間のみで実施することができる。また、門型搬送装置11は高架橋1の下方において走行するのみであるので周囲に大きく張り出すようなことはないし、周囲に威圧感や不安感を与えることもなく、また工程によっては水平ビーム14を取り外して脚部13のみを用いることで様々な作業を効率的に実施できるし、適宜分解して再度組み立てることで狭隘な作業空間においてもその移動を容易に行うことができる。したがって本撤去工法は、解体対象の高架橋1の周囲に作業スペースが殆ど確保できない場合であっても、周囲に悪影響を及ぼすことなく解体撤去作業を効率的にしかも安全確実に行うことができるものであり、市街地等における高架橋の解体撤去を行う際、あるいは解体対象の高架橋に他の構造物が近接しているような場合に適用するものとして有効であり最適である。
なお、上記実施形態はあくまで一例に過ぎず、本発明は上記実施形態に限定されることなく、解体撤去対象の高架橋の構造や規模、用途、周囲の状況等の諸条件を考慮して、様々な設計的変更や応用が可能であることは言うまでもない。
たとえば、上記実施形態では作業現場付近に作業基地と解体ヤードを確保できることから、現場では解体物を大きなブロックとして解体し、それを仮置・搬出ヤード部10から解体ヤードに搬送してそこで細分化するようにしたが、充分なスペースの解体ヤードが付近に確保できないような場合には、現場での解体作業や現場からの搬出作業が増えることにはなるが、仮置・搬出ヤード部10においてさらに細分化してから搬出すれば良い。
また、上記実施形態では2台の門型搬送装置11を使用したが、より多数の門型搬送装置を併用しても勿論良いし、解体対象の高架橋が小規模の場合等には1台の門型搬送装置によっても作業が可能である。また、上記実施形態では、一般部の解体を2スパンずつ行い、かつそこでは上部工としてのスラブ3を幅方向にも2分割してその解体物23を2段積みにして仮置きしながら搬出するようにしたが、かならずしもそのような手順によることはなく、要は解体対象の高架橋の形態や規模、周囲の状況等に応じて、最も効率的に解体作業を実施できるように解体物の大きさやその形態、解体順序、搬送順序等の作業手順を具体的に設定し、それを最も効率的に行い得るように門型搬送装置や搬出用車両の所要台数や仕様を決定すれば良い。
1 高架橋(スラブ橋)
2 橋脚
3 スラブ(上部工)
4 ラーメン部
6 搬出路
10 仮置・搬出ヤード部
11 門型搬送装置
13 脚部
14 水平ビーム
15 解体物
17 搬出用車両
19,20,23,25 解体物
2 橋脚
3 スラブ(上部工)
4 ラーメン部
6 搬出路
10 仮置・搬出ヤード部
11 門型搬送装置
13 脚部
14 水平ビーム
15 解体物
17 搬出用車両
19,20,23,25 解体物
Claims (3)
- 橋脚上に上部工が架設されている既設の高架橋を解体し撤去するに際し、まずその一部を先行解体撤去して仮置・搬出ヤード部を確保した後、該仮置・搬出ヤード部に隣接する位置から高架橋を順次解体して解体物を仮置・搬出ヤード部に搬送してそこから側方に搬出することとし、
高架橋の解体に際しては、油圧により上下方向に伸縮可能とされた左右の脚部とそれら脚部の上端部相互間に横架されて解体物を支持可能な水平ビームとからなる門型搬送装置を使用して、その脚部を高架橋の両側に立脚させた状態で該門型搬送装置を上部工の下方において橋軸方向に走行可能に配設し、
該門型搬送装置により解体対象部分を支持しながら搬送可能な寸法に解体するとともに解体物を仮置・搬出ヤード部まで搬送してそこに仮置きし、ここで解体物を搬出用車両に積載して側方に搬出することを特徴とする高架橋の解体撤去工法。 - 上部工の解体に際しては、上部工を所定長さに切断するとともに、上部工を橋軸方向に沿って切断することにより幅方向にも複数に分割して解体することにより、その解体物の幅寸法を橋脚の幅寸法よりも小さくし、それら解体物を積み重ねて仮置きすることを特徴とする請求項1記載の高架橋の解体撤去工法。
- 仮置・搬出ヤード部の側方に解体ヤード部を確保しておいて、仮置・搬出ヤード部から搬出した解体物を解体ヤードに導いてここでさらに解体して細分化することを特徴とする請求項1または2記載の高架橋の解体撤去工法。
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