JP2005271504A - 樹脂発泡成形体の製造方法及び樹脂発泡成形体 - Google Patents

樹脂発泡成形体の製造方法及び樹脂発泡成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】
機能材料、構造材料等として有用な樹脂発泡成形体の製造方法、及び樹脂発泡成形体を提供すること。
【解決手段】
二酸化炭素の溶解度及び拡散係数が異なり、かつ互いに非相溶の樹脂(A)及び樹脂(B)からなり、(A)/(B)の質量比が1〜99/99〜1である樹脂成形体に、樹脂(A) 及び樹脂(B)の融点以下の温度で、二酸化炭素を含浸させた後、発泡させることを特徴とする樹脂発泡成形体の製造方法、及びその製造方法により得られた樹脂発泡成形体である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、樹脂発泡成形体の製造方法に関し、さらに詳しくは、機能材料、構造材料等として有用な樹脂発泡成形体の製造方法、及びその製造方法により得られた樹脂発泡成形体に関するものである。
従来、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂等に代表される熱可塑性樹脂からなる発泡成形体は、その優れた断熱性、緩衝性、シール性等により、食品容器や建築用材料等の分野で広く活用されている。
熱可塑性樹脂発泡体の代表的な製造方法として、化学発泡法と物理的発泡法がある。化学発泡法は、低分子量の化学発泡剤を混合し、発泡剤の分解温度以上に加熱することにより発泡成形する方法である。しかし、化学発泡剤は高価であり、しかも発泡剤の分解残留物のために、得られる発泡体の変色、食品衛生上等の問題を生じる。また、化学発泡剤自体が粒度分布を持っているため、樹脂を溶融、押出しすると、得られる樹脂成形体の厚みや密度が不均一になる等の問題があった。
一方、物理的発泡法は、ブタン等の低沸点有機化合物を供給して混練した後、低圧域に押出すことにより発泡成形する方法である。この方法は、樹脂中への発泡剤の添加量を調整すれば、低倍率から高倍率までの種々の発泡体を容易に製造することができるという特徴を持つ。しかし、ブタン等の発泡剤は、可燃性や毒性等の危険性を有しているため、発泡成形体内に残存する発泡剤の濃度が下がるまで養生しなければならないという問題がある。
このような従来の物理発泡法の問題を解決するために、二酸化炭素、窒素等の不活性ガスを用いる方法が提案されている。不活性ガスは、無害で環境負荷の懸念がないため、成形体製造後の養生期間が不要である等の経済的な効果を有する。しかしながら、不活性ガスを安定的に成形機内に添加することが難しく、高品質の発泡成形体を製造することが困難である。
また、発泡材料の性能幅を拡大するために、2種以上の非相溶なポリマーを、超臨界流体で相溶化させた微小相分離構造体(例えば、特許文献1参照)、シンジオタクチックポリプロピレンと熱可塑性樹脂のブレンド物から製造される発泡体(例えば、特許文献2参照)、小気泡径や気泡径分布を調整するために、温度、発泡剤濃度を制御して押出す連続製造方法(例えば、特許文献3参照)が提案されている。
特許文献1〜3の方法は、押出機や射出成形機による混練過程に超臨界流体を用いる方法である。これらの方法は、機械混練場における超臨界流体とポリマーの接触時間が短いため、発泡成形体のセル構造や発泡セル径の制御が困難である。また、一度ドロップレットの細分化ができても、成形工程内で再凝集を起こし、細分化したドロップレット径が元に戻ることがあるため、発泡セル径の制御できないという問題がある。
特開平10−330493号公報 特表2002−523587号公報 特表2002−542082号公報
本発明は、かかる状況下で、発泡セルの構造制御が容易で、しかも機能材料、構造材料等として有用な樹脂発泡成形体を有利に製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、二酸化炭素の溶解度及び拡散係数が異なり、かつ互いに非相溶の2種類の樹脂からなる成形体を予め製造し、これに比較的低温で二酸化炭素を含浸させ、発泡させることにより、上記目的を達成しうることを見出した。
すなわち、本発明は、
(1)二酸化炭素の溶解度及び拡散係数が異なり、かつ互いに非相溶の樹脂(A)及び樹脂(B)からなり、(A)/(B)の質量比が1〜99/99〜1である樹脂成形体に、樹脂(A) 及び樹脂(B)の融点以下の温度で、二酸化炭素を含浸させた後、発泡させることを特徴とする樹脂発泡成形体の製造方法、及び
(2)前記(1)に記載の樹脂発泡成形体の製造方法により得られた樹脂発泡成形体
を提供するものである。
本発明の製造方法によれば、二酸化炭素の溶解度および拡散係数の異なる樹脂からなる成形体を予め製造した後、樹脂の融点以下の温度で二酸化炭素を含浸させ、発泡させる。このため、発泡成形体のマトリックス(海)相及び島相のセル構造、発泡倍率等を容易に制御することができる。したがって、発泡して形成された孔内に樹脂粒子を内包する構造を有する樹脂発泡成形体や、粒子径が均一な構造を有する樹脂発泡成形体を製造することができる。
また、含浸条件(二酸化炭素の温度、圧力、含浸時間)を広範囲に設定でき、その範囲内で適宜制御できるため、種々のセル構造を有する樹脂発泡成形体を製造することができる。また、得られた樹脂発泡体は、薬物投与の最適化を目的とした薬物送達システム(DDS)等の医療分野や硬組織代替用スカホールド(細胞の足場となる基質)等の再生医工学分野への利用、高強度多孔質体、光学的物性や断熱性(低熱伝導性)、低誘電性を要求される材料分野に有効に活用することができる。
本発明の樹脂発泡成形体の製造方法は、二酸化炭素の溶解度及び拡散係数が異なり、かつ互いに非相溶の樹脂(A)及び樹脂(B)からなり、(A)/(B)の質量比が1〜99/99〜1である樹脂成形体に、樹脂(A) 及び樹脂(B)の融点以下の温度で、二酸化炭素を含浸させることが大きな特徴である。
ここで、二酸化炭素の溶解度とは、樹脂に対する二酸化炭素の溶解量を示し、二酸化炭素の拡散係数とは、樹脂に対する二酸化炭素の拡散速度を示す。本発明においては、二酸化炭素の溶解度及び拡散係数が異なる2種類の樹脂を用いることにより、本発明の効果が発現される。
一般に熱可塑性樹脂に対する二酸化炭素の溶解度は、温度の上昇と共に自由体積が増加し、分子の易動度が増大するため、溶解度は低下する。一方、熱可塑性樹脂に対する二酸化炭素の拡散係数は、温度の上昇と共に増大する。樹脂(A) 及び樹脂(B)において、二酸化炭素の溶解度及び拡散係数の値は、室温から樹脂の溶融温度において、1.1倍以上異なることが好ましく、1.2倍以上異なることがさらに好ましく、1.4倍〜20倍異なることが最も好ましい。
樹脂(A)又は樹脂(B)の二酸化炭素の溶解度及び拡散係数は、成形機(例えば、井元製作所、卓上型成型プレス)を使用して、所定温度(例えば70℃〜330℃)で、加圧、脱圧して気泡のない試験片(例えば、20mmφ、厚み1mm〜3mm)を作成し、磁気浮遊天秤測定装置(ドイツ国、RUBOTHERM社製、BEL P/O 152)を用いて、5MPa〜20MPaの圧力範囲の二酸化炭素雰囲気下で、試料に二酸化炭素が含有される際の重量変化を測定することにより求めることができる。
代表的な熱可塑性樹脂の、所定温度(℃)、所定圧力(MPa)における二酸化炭素の溶解度(g−gas/g−polymer)及び拡散係数(m2/s)は次のとおりである。
ポリスチレン(出光石油化学社株式会社、HH32、Mw:321,000)
温度(℃)圧力(MPa) 溶解度 拡散係数
110 10.0 0.0576 1.77×10-9
200 11.0 0.0426 2.9×10-9
ポリプロピレン(出光石油化学株式会社F−704NP、Mw:294,000)
温度(℃)圧力(MPa) 溶解度 拡散係数
200 11.0 0.0833 8.07×10-9
ポリカーボネート(出光石油化学社株式会社A2200、Mw:27,100)
温度(℃)圧力(MPa) 溶解度 拡散係数
260 9.0 0.0259 5.66×10-9
ポリエチレングリコール(和光純薬工業株式会社)
温度(℃)圧力(MPa) 溶解度 拡散係数
Mw= 2,000 100 11.1 0.1271 2.35×10-9
Mw= 400万 110 10.0 0.0859 1.49×10-8
Mw= 400万 200 11.0 0.0656 2.35×10-8
ポリ乳酸(カーギル・ダウ社、PLA−D、Mw:196,000)
200 6.0 0.0325 3.29×10-9
200 11.0 0.0581 4.32×10-9
本発明における樹脂(A)及び樹脂(B)は、二酸化炭素の溶解度及び拡散係数が異なり、かつ互いに非相溶のものであれば、特に制限なく使用することができる。好ましくは、樹脂(A)は、非晶性熱可塑性樹脂及び/又は生分解性樹脂であり、樹脂(B)は、非晶性熱可塑性樹脂、結晶性熱可塑性樹脂及び生分解性樹脂から選ばれる一種又は二種以上のものである。例えば、非晶性熱可塑性樹脂を樹脂(A)及び樹脂(B)として用いる場合は、互いに非相溶のものを選択すればよい。
非晶性熱可塑性樹脂とは、加熱すると軟化して可塑性を示し、冷却すると固化する特徴を有する熱可塑性樹脂のうち、結晶状態をとりえないか、結晶化しても結晶化度が極めて低い熱可塑性樹脂、及び該非結晶性樹脂が主成分の熱可塑性樹脂である。
非晶性熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、メタクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
ポリスチレン系樹脂としては、汎用ポリスチレン(GPPS)、ゴム強化ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS系樹脂)アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS樹脂)、スチレン−メチルメタクリレート共重合体、スチレン−メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等が挙げられる。ポリスチレン系樹脂の重量平均分子量(Mw)は50,000〜400,000が好ましい。
ポリカーボネート系樹脂としては、ビス(4−ヒドロキシフェニル)、ビス(3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)、又はビス(3,5−ジハロ−4−ヒドロキシフェニル)置換を有する炭化水素誘導体を有するポリカーボネートが好ましく、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)を有するポリカーボネートが特に好ましい。ポリカーボネート系樹脂の重量平均分子量(Mw)は10,000〜50,000が好ましい。
メタクリル系樹脂としては、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、メチルメタクリレート−スチレン共重合体等が挙げられる。メタクリル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は50,000〜600,000が好ましい。
塩化ビニル系樹脂としては、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。塩化ビニル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は40,000〜200,000が好ましい。
熱可塑性エラストマーとしては、アクリロニトリルーブタジエンースチレン(ABS)、スチレンーイソプレンースチレン(SIS)、スチレンーエチレン/ブチレンースチレンブロックコ熱可塑性樹脂(SEBS)等のスチレン系ブロック共重合体の他、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、スチレンーブタジエンゴム(SBR)、エチレンープロピレンージエンモノマーゴム、エチレンプロピレンゴム、ポリエチレンーテレフタレート(PETG)等が挙げられる。
その他の非晶性熱可塑性樹脂の具体的としては、環状オレフィン系樹脂(日本ゼオン株式会社:シクロオレフィンポリマー「ZEONOR」、三井化学株式会社:エチレン・テトラシクロドデセン共重合体「アペル」等)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンオキサイド(PPO)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリアリレート、ポリフェニレンオキシド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ四フッ化エチレン、ポリビニルアセテート、ポリ塩化ビニリデン、液晶熱可塑性樹脂、及び親水性を有する非晶性樹脂等を挙げることができる。
親水性を有する非晶性樹脂として、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレンオキサイド、ポリブチルサクシネート(PBS)、及び上記のポリ乳酸樹脂、ポリビニルアルコール等が挙げられる。これらの中では、ポリエチレングリコールの重量平均分子量(Mw)が200〜4,000,000のポリエチレングリコール(PEG)が好ましい。
本発明で用いられる生分解性樹脂は、生分解性を有する樹脂であれば特に制限はなく、成形性を考慮すると熱可塑性であることが好ましい。化学合成系樹脂、微生物系樹脂、天然物利用系樹脂等のいずれの樹脂でもよい。例えば、脂肪族ポリエステル、ポリビニールアルコール、セルロース誘導体等を挙げることができる。
より具体的には、脂肪族ポリエステルとしては、ポリ乳酸(PLA)樹脂及びその誘導体、ポリヒドロキシブチレート(PHB)及びその誘導体、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリテトラメチレンアジペート、ポリグリコール酸(PGA)、ジオールとジカルボン酸の縮合物等、セルロース類としてはアセチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等を挙げることができる。これらの中では、ポリ乳酸樹脂が好ましい。
ポリ乳酸樹脂は、乳酸又はラクチドの重縮合物である。ポリ乳酸樹脂にはD体、L体、DL体の光学異性体があるが、それらの単独物又は混合物を含む。ポリ乳酸樹脂の重量平均分子量(Mw)は100,000〜400,000が好ましい。
上記の樹脂の中では、特に、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、メタクリル系樹脂、環状オレフィン系樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリ乳酸樹脂、及びポリエチレングリコールが好ましい。
上記の非晶性樹脂は、一種単独で又は二種以上を混合して使用することができる。
一方、結晶性熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン樹脂、特殊ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、PPEを他樹脂(ポリプロピレン、ナイロン、ABS等)とブレンド又はグラフト重合させて変性させた変性PPE系樹脂、等が挙げられる。
ポリオレフィン樹脂としては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メタクリレート共重合体等のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体等のポリプロピレン樹脂、アイオノマー、ポリブテン、及び特殊ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。
特殊ポリオレフィン樹脂としては、超高分子量ポリエチレン、超高分子量ポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン(ポリプロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体等)、ポリ4−メチル−ペンテン−1、環状ポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。
これらの中では、特に、重量平均分子量(Mw)が30,000〜600,000のポリプロピレン樹脂、及びシンジオタティシティーが70%以上、特に80%以上のシンジオタクチックポリプロピレンが好ましい。
特殊ポリスチレン系樹脂としては、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、α−メチルスチレン共重合体等が挙げられる。
ポリアミド系樹脂としては、ナイロン6、ナイロン66、芳香族ポリアミド、芳香族・脂肪族ポリアミド共重合体等が挙げられる。
飽和ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
ポリアセタール樹脂としては、ホモポリオキシメチレン、ポリオキシメチレン共重合体等が挙げられる。
その他の結晶性熱可塑性樹脂としては、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルニトリル、サーモトロピック液晶性樹脂(主鎖骨格中にパラオキシ安息香酸、芳香族ジオール、芳香族ジカルボン酸、ナフタレン環等の分子構造を含有するもの)等が挙げられる。
上記の結晶性熱可塑性樹脂の中では、特に、ポリプロピレン樹脂、シンジオタクチックポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリアミド系樹脂、及び飽和ポリエステル樹脂が好ましい。
上記の結晶性熱可塑性樹脂は、一種単独で又は二種以上を混合して使用することができる。また、上記の非晶性熱可塑性樹脂、結晶性熱可塑性樹脂及び生分解性樹脂には、強度の付与、寸法精度の向上等を目的として、無機系または有機系の充填剤を添加することができる。
樹脂発泡成形体を医療分野に利用する場合には、生体適合性の観点から、(A)樹脂としてポリ乳酸(PLA)樹脂等、(B)樹脂としてポリエチレングリコール(PEG)等を組合わせることが好ましい。また、自動車分野に利用する場合には、断熱性、強度向上の観点から、(A)樹脂としてポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂等、(B)樹脂として熱可塑性エラストマー等を組合わせることが好ましい。さらに、建築分野に利用する場合には、遮音性の観点から、(A)樹脂としてポリカーボネート(PC)樹脂等、(B)樹脂としてポリスチレン(PS)樹脂等を組合わせることが好ましい。
樹脂(A)及び樹脂(B)の質量比は、(A)/(B)=1〜99/99〜1である。(A)/(B)の質量比は、好ましくは5〜95/99〜5、さらに好ましくは10〜90/99〜10である。
樹脂成形体を製造する場合は、樹脂(A)及び樹脂(B)の所定量と、必要に応じて添加する各種添加剤とを混合した後、十分な混練能力のある一軸又は多軸の押出機、ニーダー、混合ロール等を用いて溶融混練した後、常法により成形して樹脂成形体とすることができる。ここで成形体とは、立体構造を有する構造体だけでなく、シート又はフィルムなどの平面的な形状をした構造体も包含する。かかる成形法としては、特に制限はなく、射出成形、押出成形、ブロー成形、カレンダ成形、圧縮成形、トランスファ成形、積層成形、注型成形、インフレーション成形などの公知の成形法を採用することができる。また、成形品の形状も特に限定されず、複雑な形状であってもよい。
次に、樹脂成形体の存在する系内に二酸化炭素を導入して、含浸させる。含浸条件は、成形体を構成する樹脂によるが、二酸化炭素が含浸できる条件であればよく、特に制限はない。また、樹脂成形体に二酸化炭素を含浸させる方法についても特に制限はなく、例えば、耐圧容器内に樹脂成形体を置き、二酸化炭素を導入して超臨界状態にしてバッチ式に処理する方法や、樹脂成形体を二酸化炭素の処理帯域に導入して連続的に処理する方法などを採用できる。
なお、二酸化炭素に代えて窒素の使用も考えられるが、窒素よりも二酸化炭素の方が樹脂に対する溶解量が多く、成形体を構成する熱可塑性樹脂の膨潤も多いため好ましい。
樹脂成形体に二酸化炭素を含浸し、二酸化炭素を樹脂成形体内で飽和状態に至らしめた後、発泡させる。発泡法としては特に制限はなく、急激に減圧することにより発泡させる減圧発泡法、昇温して発泡させる昇温発泡法のいずれも採用することができる。
減圧発泡法による場合は、二酸化炭素の含浸、発泡を効率的に行う観点から、二酸化炭素の含浸時は、温度15〜250℃、好ましくは25〜200℃、圧力1〜50MPa、好ましくは2〜30MPa、接触時間5分間〜30時間、好ましくは10分間〜20時間で行う。二酸化炭素の含浸を特に効率的に行う観点からは、二酸化炭素を亜臨界状態又は超臨界状態とすることが好ましい。亜臨界状態とは、二酸化炭素の臨界温度(31℃)未満(例えば、27〜31℃)でかつ臨界圧力(7.38MPa)以上の状態をいい、超臨界状態とは、二酸化炭素の臨界温度(31℃)以上でかつ臨界圧力以上の状態をいう。
減圧発泡においては、急減圧して発泡させるが、その減圧速度は、好ましくは0.5〜10MPa/秒、さらに好ましくは1〜8MPa/秒である。超臨界二酸化炭素を用いる場合、圧力を下げると樹脂に対する二酸化炭素の溶解度が急激に低下するので、減圧操作のみで、樹脂成形体から二酸化炭素を除去することができる。
また、昇温発泡法による場合の温度、圧力及び接触時間は、対象となる樹脂の物性、目的とする発泡体に要求される特性等によるが、二酸化炭素の含浸、発泡を効率的に行う観点から、二酸化炭素の含浸時は、温度−10〜60℃、好ましくは15〜50℃、圧力1〜40MPa、好ましくは2〜30MPa、接触時間5分間〜30時間、好ましくは10分間〜30時間である。二酸化炭素の含浸を特に効率的に行う観点から、好ましくは二酸化炭素を亜臨界状態又は超臨界状態とすることが好ましい。
また、昇温発泡法における発泡時の温度は、樹脂成形体が発泡する温度であればよく、特に制限はない。通常は、二酸化炭素含浸時の温度よりも20〜150℃、好ましくは30〜100℃高くする。
本発明によれば、気泡内に粒子が存在する発泡成形体や、粒子径が均一な構造を有する樹脂発泡成形体を製造することができる。例えば、(A)樹脂として非晶性熱可塑性樹脂を用い、(B)として結晶性熱可塑性樹脂を用いた場合、マトリックス相は非晶性熱可塑性樹脂となり、粒子として存在するのは結晶性熱可塑性樹脂となる。また、(A)樹脂として非晶性熱可塑性樹脂を用い、(B)として生分解性樹脂を用いた場合、マトリックス相は非晶性熱可塑性樹脂となり、気泡内に存在する粒子は生分解性樹脂となる。また、(A)樹脂として非晶性熱可塑性樹脂を用い、(B)としても非晶性熱可塑性樹脂を用いた場合、粒子径が均一な構造を有する樹脂発泡成形体、又は気泡内に粒子として非晶性熱可塑性樹脂が存在する構造体となる。
次に、代表的な樹脂のブレンド系を例にして、より具体的に説明する。
ポリスチレン/ポリエチレングリコール系
ポリスチレン(Mw:10万〜40万)とポリエチレングリコール(2万〜400万)のブレンド系では、ポリスチレン/ポリエチレングリコール(質量比)=50/50〜95/5の範囲で、二酸化炭素を含浸させ(含浸条件: 温度50〜150℃、圧力2〜40MPa、時間10分間〜30時間)、樹脂内部にまで含浸が十分に達成された後、一気に脱圧(減圧速度:1〜10MPa/秒)することにより、気泡内にポリエチレングリコール粒子が存在する発泡成形体を得ることができる。
このメカニズムは次のように考えられる。初期のモルホロジーとして、マトリックス相(海相)であるポリスチレンにポリエチレングリコールが分散相(島相)として存在する。二酸化炭素を飽和状態まで含浸させ、急減圧すると、ポリエチレングリコール相が先に発泡し、二酸化炭素の溶解度の高いポリエチレングリコール相で、ポリスチレン相よりも数多くの気泡が生成する。続いて、拡散係数の大きいポリエチレングリコール相で、ポリスチレン相よりも速く気泡が成長する。そして、ポリエチレングリコール相の粘度が低いために気泡が合一して、ポリエチレングリコールの体積が増加する方に、ポリエチレングリコール/ポリスチレン界面が移動する。その後、発泡温度がポリエチレングリコールの融点(68℃)より十分に高い110℃であるため、ポリエチレングリコールは溶けて大きな空孔に残り、ポリエチレングリコール粒子を包含したバイモーダルな発泡セル構造が形成される。
ポリ乳酸/ポリエチレングリコール系
ポリ乳酸(Mw:10万〜40万)とポリエチレングリコール(1〜5万)のブレンド系では、ポリ乳酸/ポリエチレングリコール(質量比)=50/50〜95/5の範囲で、二酸化炭素を含浸させ(含浸条件: 温度15〜50℃、圧力2〜30MPa、時間10分間〜30時間)、樹脂内部にまで含浸が十分に達成された後、60〜80℃の温水に浸漬して、昇温発泡させることにより、ポリ乳酸マトリックス相の気泡内にポリエチレングリコール粒子が包含された発泡成形体を得ることができる。
ポリカーボネート/ポリプロピレン系
ポリカーボネート(Mw:1万〜5万)とポリプロピレン(Mw:10万〜60万)のブレンド系では、ポリカーボネート/ポリプロピレン(質量比)=50/50〜95/5の範囲で、二酸化炭素を含浸させ(含浸条件: 温度80〜200℃、圧力2〜30MPa、時間10分間〜30時間)、樹脂内部にまで含浸が十分に達成された後、一気に脱圧(減圧速度:1〜10MPa/秒)することにより、マトリックス相であるポリカーボネートは発泡しているが、島相のポリプロピレンは発泡せず存在する発泡成形体を得ることができる。
ポリカーボネート/ポリスチレン系
ポリカーボネート(Mw:1万〜5万)とポリスチレン(Mw:10万〜40万)のブレンド系では、ポリカーボネート/ポリスチレン(質量比)=50/50〜95/5の範囲で、二酸化炭素を含浸させ(含浸条件: 温度80〜200℃、圧力2〜30MPa、時間10分間〜30時間)、樹脂内部にまで含浸が十分に達成された後、一気に脱圧(減圧速度:1〜10MPa/秒)することにより、マトリックス相であるポリカーボネートと島相であるポリプロピレンの両者が発泡し、発泡粒子径が均一な構造を有する発泡成形体を得ることができる。
次に、本発明を実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこれによりなんら限定されるものではない。
実施例1
ポリスチレン(以下、PSという)(出光石油化学社株式会社、HH32、Mw:321,000、Mw/Mn:2.3)とポリエチレングリコール(以下、PEGという)(和光純薬工業株式会社、Mw:4,000,000)を用意し、小型二軸押出機(PRISM社、TSE16TC)を用いて、温度210℃、スクリュー回転数300rpmで、PS/PEG(質量比)=90/10の比率で混練後、卓上型プレス成型機(木元製作所製)を用いて、温度220℃、10分間加熱、加圧して円筒状成形体(20mmφ、厚み2mm)を得た。この成形体を内容積50mLのオートクレーブに入れ、110℃、10MPa下で、2.5時間、超臨界状態における二酸化炭素を含浸させた。その後、オートクレーブ付属のバルブを開けて急減圧(減圧速度:5MPa/秒)して発泡させ、発泡成形体を得た。
なお、磁気浮遊天秤測定装置(ドイツ国、RUBOTHERM社製、BEL P/O 152)を用いて測定した、PSの110℃、10MPaにおける溶解度 (g−gas/g−polymer)は0.0576であり、拡散係数(m2/s)は1.77×10-9である。また、PEGの110℃、10MPaにおける溶解度 (g−gas/g−polymer)は0.0859であり、拡散係数(m2/s)は1.49×10-8である。
得られた発泡成形体の断面を走査型電子顕微鏡(SEM:TECNIC社製)で撮影した写真を図1(倍率:400倍)に示す。図1から、PSマトリックス相の気泡の中にPEGの粒子が存在する構造であることが分かる。これは、PEGの発泡時に、PEGがPSの界面(界面積)を広げて膨らみ、球として残存したことによるものである。
実施例2
実施例1において、PS/PEG(質量比)=75/25とし、90℃で、3時間、超臨界状態における二酸化炭素を含浸させた以外は、実施例1と同様にして発泡成形体を得た。得られた発泡成形体の断面をSEMで観察した結果、図1と同様に、PSの気泡の中にPEGの粒子が存在する構造であった。
実施例3
実施例1において、PS/PEG(質量比)=60/40とし、70℃、3時間、超臨界状態における二酸化炭素を含浸させた以外は、実施例1と同様にして発泡成形体を得た。得られた発泡成形体の断面をSEMで観察した結果、図1と同様に、PSの気泡の中にPEGの粒子が存在する構造であった。
比較例1
実施例1で用いたと同じポリスチレンとアルミナ粒子(粒子径:30μm)を用意し、PS/Al23(質量比)=80/20の比率で混練後、卓上型プレス成型機を用いて得た円筒状成形体(20mmφ、厚み2mm)をオートクレーブに入れ、110℃、10MPa下で、3時間、超臨界状態における二酸化炭素を含浸させた。その後、急減圧して発泡成形体を得た。
この系の発泡体断面の観察では、図1に示すような発泡体内に粒子が存在する構造とはならず、粒子径の制御もできずに、不均一な構造となった。そして、アルミナ粒子は発泡セルと発泡セル間の壁間の樹脂層に存在する構造体となった。
このことから、粒子が存在する発泡構造形成には、分散相への二酸化炭素の溶解度、拡散係数が重要な因子であることが分かる。
実施例4
実施例1で用いたと同じポリスチレンとPEG(和光純薬工業株式会社、Mw:20,000)を用意し、PS/PEG(質量比)=75/25の比率で混練後、卓上型プレス成型機を用いて成形して得た円筒状成形体(20mmφ、厚み2mm)をオートクレーブに入れ、35℃、10MPa下で、10時間、超臨界二酸化炭素を含浸させた。その後、70℃に昇温して発泡(昇温発泡)させて発泡成形体を得た。得られた発泡成形体の断面をSEMで観察した結果、図1と同様に、PSの気泡の中にPEGの粒子が存在する構造であった。
実施例5
ポリ乳酸(カーギル・ダウ社、PLA−D、Mw:196,000)とPEG(和光純薬工業株式会社、Mw:20,000)を用意し、小型二軸押出機を用いて、200℃、スクリュー回転数300rpmでポリ乳酸/PEG(質量比)=75/25の比率で混練後、卓上型プレス成型機を用いて、200℃、10分間加熱、加圧して、円筒状成形体(20mmφ、厚み2mm)を得た。この成形体をオートクレーブに入れ、35℃、10MPa下で、10時間、超臨界二酸化炭素を含浸させた。その後、70℃に昇温して発泡させて発泡成形体を得た。得られた発泡成形体の断面をSEMで観察した結果、図1と同様に、ポリ乳酸の気泡の中にPEGの粒子が存在する構造であった。
なお、用いたポリ乳酸の200℃、11MPaにおける溶解度 (g−gas/g−polymer)は0.0581であり、拡散係数(m2/s)は4.32×10-9である。
実施例6
ポリカーボネート(出光石油化学社株式会社A2200、Mw:27,100、Mw/Mn:3.53)とポリプロピレン(出光石油化学社株式会社、F704NP、Mw:294,000、Mw/Mn:4.5、MFR7.0)を用意し、小型二軸押出機を用いて、280℃、スクリュー回転数50rpmで、ポリカーボネート/ポリプロピレン=80/20(質量比)の比率で混練後、卓上型プレス成型機を用いて、280℃、10分間加熱、加圧して円筒状成形体(20mmφ×2mm)を得た。この成形体をオートクレーブに入れ、140℃、10MPa下で、2時間、超臨界二酸化炭素を含浸させた後、減圧発泡させた。
なお、前記の磁気浮遊天秤測定装置を用いて測定した、ポリカーボネートの260℃、9MPaにおける溶解度 (g−gas/g−polymer)は0.0259であり、拡散係数(m2/s)は5.66×10-9である。また、ポリプロピレン200℃、11MPaにおける溶解度 (g−gas/g−polymer)は0.0833であり、拡散係数(m2/s)は8.07×10-9である。
得られた発泡成形体の断面を走査型電子顕微鏡(SEM:TECNIC社製)で撮影した写真を図2(倍率:1000倍)に示す。図2から、マトリックスであるポリカーボネートは発泡しているが、島相のポリプロピレンは発泡せず存在している構造であることが分かる。
実施例7
ポリカーボネート(出光石油化学社株式会社A2200、Mw:27,100、Mw/Mn:3.53)とPS(出光石油化学社株式会社、HH32、Mw:321,000、Mw/Mn:2.3)を用意し、小型二軸押出機を用いて、280℃、スクリュー回転数50rpmで、ポリカーボネート/PS(質量比)=80/20の比率で混練後、卓上型プレス成型機を用いて、280℃、10分間加熱、加圧して円筒状成形体(20mmφ
厚み2mm)を得た。この成形体をオートクレーブに入れ、140℃、10MPa下で、2時間、超臨界二酸化炭素を含浸させた後、減圧発泡させた。
得られた発泡成形体の断面を走査型電子顕微鏡(SEM:TECNIC社製)で撮影した写真を図3(倍率:300倍)に示す。図3から、ポリカーボネートとPSがほぼ同一径の発砲径となり、しかも粒子径が均一な構造であることが分かる。このようにマトリックス相と島相となる熱可塑性樹脂の溶解度・拡散係数を変えることにより、セル構造制御が可能となる。
比較例2
実施例1において、PSのみを用いたこと以外は、実施例1と同様にして発泡成形体を得た。
得られた発泡成形体の断面を観察すると、比較例2では、粒子径が不均一な独立気泡構造(気泡平均径は50μm)となった。
本発明の樹脂発泡成形体の製造方法は、発泡セルの構造制御が容易であり、機能材料、構造材料として有用な樹脂発泡成形体を有利に製造することができる。得られる樹脂発泡体は、薬物投与の最適化を目的とした薬物送達システム(DDS)等の医療分野や硬組織代替用スカホールド(細胞の足場となる基質)等の再生医工学分野への利用、高強度多孔質体、光学的物性や断熱性(低熱伝導性)、低誘電性を要求される材料分野に有効に活用することができる。
実施例1で得られた樹脂発泡成形体の断面を示す走査型電子顕微鏡写真(倍率:400倍)である。 実施例6で得られた樹脂発泡成形体の断面を示す走査型電子顕微鏡写真(倍率:1000倍)である。 実施例7で得られた樹脂発泡成形体の断面を示す走査型電子顕微鏡写真(倍率:300倍)である。

Claims (10)

  1. 二酸化炭素の溶解度及び拡散係数が異なり、かつ互いに非相溶の樹脂(A)及び樹脂(B)からなり、(A)/(B)の質量比が1〜99/99〜1である樹脂成形体に、樹脂(A) 及び樹脂(B)の融点以下の温度で、二酸化炭素を含浸させた後、発泡させることを特徴とする樹脂発泡成形体の製造方法。
  2. 樹脂(A)及び樹脂(B)における二酸化炭素の溶解度及び/又は拡散係数の値が、室温から樹脂の溶融温度において、1.1倍以上異なるものである請求項1に記載の樹脂発泡成形体の製造方法。
  3. 樹脂(A)が、非晶性熱可塑性樹脂及び/又は生分解性樹脂であり、樹脂(B)が、非晶性熱可塑性樹脂、結晶性熱可塑性樹脂及び生分解性樹脂から選ばれる一種又は二種以上のものである請求項1又は2に記載の樹脂発泡成形体の製造方法。
  4. 非晶性熱可塑性樹脂が、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、メタクリル系樹脂、環状オレフィン系樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリ乳酸樹脂、及びポリエチレングリコールから選ばれる一種又は二種以上のものである請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂発泡成形体の製造方法。
  5. 結晶性熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド系樹脂、及び飽和ポリエステル樹脂から選ばれる一種又は二種以上のものである請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂発泡成形体の製造方法。
  6. 生分解性樹脂が、ポリ乳酸から選ばれる一種又は二種以上のものである請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂発泡成形体の製造方法。
  7. 樹脂(A)が、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリ乳酸から選ばれる一種又は二種以上のものであり、樹脂(B)が、ポリエチレングリコールである請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂発泡成形体の製造方法。
  8. 発泡を減圧発泡又は昇温発泡で行う請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂発泡成形体の製造方法。
  9. 請求項1に記載の樹脂発泡成形体の製造方法により得られた樹脂発泡成形体。
  10. 発泡成形体の孔内に樹脂粒子を内包する請求項9に記載の樹脂発泡成形体。

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