JP2005268288A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】最適な導電性酸素バリア膜と良好な強誘電体キャパシタ特性を両立できる半導体装置及びその製造方法を提供することが可能である。
【解決手段】半導体基板18上に形成され、ソース/ドレイン領域19を含むトランジスタと、ソース/ドレイン領域19上に形成されたコンタクトプラグ12と、コンタクトプラグ12上に形成された導電性酸素バリア膜13と、導電性酸素バリア膜13上に形成されたバッファ層14と、バッファ層14上に形成された下部電極15と、下部電極15上に形成された強誘電体膜16と、強誘電体膜16上に形成された上部電極17とから構成されている。
【選択図】 図2
【解決手段】半導体基板18上に形成され、ソース/ドレイン領域19を含むトランジスタと、ソース/ドレイン領域19上に形成されたコンタクトプラグ12と、コンタクトプラグ12上に形成された導電性酸素バリア膜13と、導電性酸素バリア膜13上に形成されたバッファ層14と、バッファ層14上に形成された下部電極15と、下部電極15上に形成された強誘電体膜16と、強誘電体膜16上に形成された上部電極17とから構成されている。
【選択図】 図2
Description
この発明は、強誘電体メモリを有する半導体装置及びその製造方法に関するものである。
近年、高集積化された強誘電体メモリでは、プラグ電極上に強誘電体キャパシタが形成されるCOP(Capacitor on Plug)構造が採用されている(例えば、特許文献1参照)。この従来のCOP構造では、トランジスタのソース/ドレインに接続されたコンタクトプラグ上に、導電性を持ち酸素の進入を遮断する導電性酸素バリア膜が配置され、その直上に強誘電体キャパシタを構成する下部電極、強誘電体膜、及び上部電極が形成されている。
ところで、このような構造を持つ強誘電体キャパシタのプロセスダメージの回復には、高温での酸素アニールが必須である。このため、高温での酸素アニールにおいても、コンタクトプラグへの酸素の進入を遮断できる導電性酸素バリア膜の構造の最適化が必要である。
しかし、導電性酸素バリア膜の直上に強誘電体キャパシタの下部電極が配置された構造では、導電性酸素バリア膜の構造を最適化した場合、その導電性酸素バリア膜を構成する材料の強誘電体キャパシタへの拡散や、導電性酸素バリア膜と下部電極との間に生じるストレスにより、強誘電体キャパシタ特性が劣化するという問題がある。
したがって、最適な導電性酸素バリア膜と良好な強誘電体キャパシタ特性を両立する半導体装置及びその製造方法を実現することは困難である。
特開2003−51583号公報
この発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、導電性酸素バリア膜と強誘電体キャパシタの下部電極との間にバッファ層を形成することにより、最適な導電性酸素バリア膜と良好な強誘電体キャパシタ特性を両立できる半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、この発明の一実施形態の半導体装置は、半導体基板上に形成され、ソース/ドレイン領域を含むトランジスタと、前記ソース/ドレイン領域上に形成されたプラグ電極と、前記プラグ電極上に形成された導電膜と、前記導電膜上に形成された第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜上に形成された下部電極と、前記下部電極上に形成された強誘電体膜と、前記強誘電体膜上に形成された上部電極とを具備する。
この発明によれば、導電性酸素バリア膜と強誘電体キャパシタの下部電極との間にバッファ層を形成することにより、最適な導電性酸素バリア膜と良好な強誘電体キャパシタ特性を両立できる半導体装置及びその製造方法を提供できる。
以下、図面を参照してこの発明の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置について説明する。説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。
まず、この発明の第1〜第5の実施形態の強誘電体メモリに用いられる積層膜の断面構造について説明する。
図1は、第1〜第5の実施形態の半導体装置に用いられる積層膜の断面図である。
この図1に示すように、層間絶縁膜11内に埋め込まれたコンタクトプラグ12上には、導電性酸素バリア膜13が形成されている。この導電性酸素バリア膜13は、導電性があり、酸素の進入を遮断する。すなわち、酸素がコンタクトプラグ12に達するのを防止する働きを持つ。導電性酸素バリア膜13は、例えば、イリジウム(Ir)、酸化イリジウム(IrO2)、ルテニウム(Ru)、または酸化ルテニウム(RuO2)などを含む材料からなる。
前記導電性酸素バリア膜13上には、絶縁性のバッファ層14が形成されている。バッファ層14上には、下部電極15が形成されている。下部電極15上には強誘電体膜16が形成され、この強誘電体膜16上には上部電極17が形成されている。前記バッファ層14は、導電性酸素バリア膜13に含まれる材料が下部電極15や強誘電体膜16に拡散するのを防止する働きや、酸素がコンタクトプラグ12に達するのを防止する働きを持つ。さらに、バッファ層14は、導電性酸素バリア膜13と下部電極15との間に生じるストレスを緩和する働きを持つ。前記バッファ層14は、例えば、TEOSなどのシリコン酸化膜(SiO2)、シリコン窒化膜(SiN)、SiON、アルミナ(Al2O3)、PZT、酸化チタン(TiO2)、またはSTOなどを含む材料からなる。
[第1の実施形態]
図2は、第1の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の構造を示す断面図である。
図2は、第1の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の構造を示す断面図である。
シリコン半導体基板18の表面領域には、ソース/ドレイン領域19が形成されている。これらソース/ドレイン領域19間のチャネル領域となる半導体基板18上にはゲート絶縁膜20が形成され、このゲート絶縁膜20上にはゲート電極21が形成されている。これらソース/ドレイン領域19、ゲート絶縁膜20、ゲート電極21、及びチャネル領域により、セルトランジスタが構成されている。
また、ソース/ドレイン領域19上及びゲート電極21上には、層間絶縁膜11が形成されている。さらに、ソース/ドレイン領域19上には、層間絶縁膜11内に埋め込まれたコンタクトプラグ(プラグ電極)12が形成されている。このコンタクトプラグ12は、ソース/ドレイン領域19に電気的に接続されている。
前記コンタクトプラグ12上には、導電性酸素バリア膜13が形成されており、この導電性酸素バリア膜13はコンタクトプラグ12に電気的に接続されている。導電性酸素バリア膜13は、導電性があり、酸素の進入を遮断する働きを持つ、特に酸素雰囲気中の熱処理工程において酸素がコンタクトプラグ12まで達し、コンタクトプラグ12が酸化されるのを防止する。導電性酸素バリア膜13は、前述したように、例えばIr、IrO2、Ru、またはRuO2などを含む材料からなる。
前記導電性酸素バリア膜13上には、絶縁性のバッファ層14が形成されている。バッファ層14上には、下部電極15が形成されている。下部電極15上には強誘電体膜16が形成され、この強誘電体膜16上には上部電極17が形成されている。これら下部電極15、強誘電体膜16、及び上部電極17により、強誘電体キャパシタが構成されている。前記バッファ層14は、前述したように、導電性酸素バリア膜13に含まれる材料が下部電極15、さらには強誘電体膜16まで拡散するのを防止する働きや、前記導電性酸素バリア膜13と同様に、酸素雰囲気中の熱処理工程において酸素がコンタクトプラグ12まで達し、コンタクトプラグ12が酸化されるのを防止する働きをもつ。バッファ層14は、また熱処理工程において、導電性酸素バリア膜13と下部電極15とに生じる応力の違いを緩和する働きを持つ。前記バッファ層14は、例えばTEOSなどのSiO2、SiN、SiON、Al2O3、PZT、TiO2、またはSTOなどを含む材料からなる。
前記強誘電体膜16の側面、上部電極17の側面、及び下部電極15上には、側壁絶縁膜22が形成されている。側壁絶縁膜22は、例えばTEOSなどのシリコン酸化膜、またはAl2O3などを含む材料からなる。さらに、導電性酸素バリア膜13の側面、バッファ層14の側面、及び下部電極15の側面には、側壁導電膜23が形成されている。側壁導電膜23は、例えばプラチナ(Pt)などを含む材料からなる。そして、導電性酸素バリア膜13と下部電極15とは、側壁導電膜23により電気的に接続されている。なお、側壁絶縁膜22は、側壁導電膜23によって下部電極15と上部電極17とが電気的に接続されるのを防ぐ働きを持つ。
また、前記構造上、すなわち上部電極17上、側壁絶縁膜22上、側壁導電膜23上及び層間絶縁膜11上には、層間絶縁膜24が形成されている。上部電極17上には、層間絶縁膜24内に埋め込まれたコンタクトプラグ25が形成されている。コンタクトプラグ25は、上部電極17に電気的に接続されている。さらに、コンタクトプラグ25上には、このコンタクトプラグ25に電気的に接続された配線層26が形成されている。
このように構成された半導体装置では、導電性酸素バリア膜13と下部電極15との間にバッファ層14を配置することにより、導電性酸素バリア膜13に含まれる元素の下部電極15や強誘電体膜16への拡散を防止でき、これら下部電極15や強誘電体膜16の劣化を防ぐことができる。また、熱処理工程において、導電性酸素バリア膜13と下部電極15に生じる応力の違いを緩和でき、導電性酸素バリア膜13と下部電極15との間に発生する密着性の低下などの不具合を防止できる。さらに、下部電極15や強誘電体膜16への拡散を考慮することなく導電性酸素バリア膜13を構成する材料を最適化できるため、コンタクトプラグの酸化を確実に防ぐことができる。これらにより、強誘電体キャパシタにおける特性の劣化、及び信頼性の低下を抑制することができる。
例えば、導電性酸素バリア膜13がIr、IrO2の積層膜から構成され、バッファ層14がAl2O3から構成され、さらに下部電極15がPtから構成されている場合を、以下に詳述する。強誘電体キャパシタのプロセスダメージの回復には高温での酸素アニールが必須である。この高温酸素アニールにおいて、導電性酸素バリア膜13に含まれるIrが拡散するが、拡散したIrはバッファ層(Al2O3)14により遮断されるため、Irが下部電極15及び強誘電体膜16に達することはない。これにより、下部電極15に含まれるPtとIrとにより合金が形成されるなど、下部電極15や強誘電体膜16が劣化するのを防止することができる。
また、高温酸素アニールにおいて、進入した酸素が導電性酸素バリア膜(Ir)13により遮断されるため、コンタクトプラグ12に達することはない。これにより、高温酸素アニールにおけるコンタクトプラグ12の酸化を防止することができる。
さらに、高温酸素アニールにおいて、導電性酸素バリア膜13を構成するIr、IrO2に生じる応力と、下部電極15を構成するPtに生じる応力との違いが大きいため、導電性酸素バリア膜13と下部電極15との間の密着性が低下する場合がある。しかし、導電性酸素バリア膜(Ir、IrO2)13と下部電極(Pt)15との間にバッファ層(Al2O3)14を配置することにより、これらの膜の応力の違いを緩和することができる。これにより、導電性酸素バリア膜13と下部電極15との間に発生する密着性の低下を抑制することができる。
したがって、この実施形態では、強誘電体キャパシタが本来蓄積できる電荷量を減少させることなく維持することができる。すなわち、強誘電体キャパシタは、本来持つ分極量を保持することができる。例えば、導電性酸素バリア膜13と下部電極15との間にバッファ層14を配置した構造を持つ所定形状の強誘電体キャパシタでは、本来の前記強誘電体キャパシタが蓄積可能な35μC/cm2程度の電荷量を蓄積することができる。これに対して、導電性酸素バリア膜13と下部電極15との間にバッファ層14を配置しない構造を持つ同様の所定形状の強誘電体キャパシタでは、導電性酸素バリア膜13に含まれる材料が下部電極15や強誘電体膜16に拡散してこれらの膜を劣化させるため、25μC/cm2程度の電荷量しか蓄積することができなくなる。このように、強誘電体キャパシタの蓄積電荷量(あるいは分極量)を減少させずに維持できれば、強誘電体キャパシタを用いたメモリにおいて、“1”あるいは“0”データの書き込み及び読み出しが容易かつ信頼性の高いものとなる。
次に、図2に示した第1の実施形態の構造を、TC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリに適用した例を示す。TC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリは、セルトランジスタ(T)のソースとドレインとの間に強誘電体キャパシタの下部電極と上部電極とをそれぞれ接続し、これをユニットセルとし、このユニットセルが複数直列に接続された構成をもつ。
図3は、第1の実施形態のTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリを含む半導体装置の構造を示す断面図である。
シリコン半導体基板18の表面領域には、ソース/ドレイン領域19A、19B、19Cが形成されている。ソース/ドレイン領域19Aと19B間、及びソース/ドレイン領域19Aと19C間の半導体基板18上には、ゲート絶縁膜20A、20Bがそれぞれ形成され、ゲート絶縁膜20A、20B上にはゲート電極21A、21Bがそれぞれ形成されている。ソース/ドレイン領域19A、19B、19C上及びゲート電極20A、20B上には、層間絶縁膜11が形成されている。さらに、ソース/ドレイン領域19A上には、層間絶縁膜11内に埋め込まれたコンタクトプラグ12が形成されている。
前記コンタクトプラグ12上には、導電性酸素バリア膜13が形成されており、この導電性酸素バリア膜13はコンタクトプラグ12に電気的に接続されている。導電性酸素バリア膜13は、前述したように、例えばIr、IrO2、Ru、またはRuO2などを含む材料からなり、酸素雰囲気中の熱処理工程において酸素がコンタクトプラグ12まで達し、コンタクトプラグ12が酸化されるのを防止する働きを持つ。
前記導電性酸素バリア膜13上には、絶縁性のバッファ層14が形成されている。バッファ層14上には、下部電極15が形成される。この下部電極15上には、強誘電体膜16A、16Bがそれぞれ分離されて形成されている。強誘電体膜16A上には上部電極17Aが形成され、強誘電体膜16B上には上部電極17Bが形成されている。そして、下部電極15、強誘電体膜16A、及び上部電極17Aにより第1の強誘電体キャパシタが構成され、下部電極15、強誘電体膜16B、及び上部電極17Bにより第2の強誘電体キャパシタが構成されている。前記バッファ層14は、前述したように、導電性酸素バリア膜13に含まれる材料が下部電極15、さらには強誘電体膜16A、16Bまで拡散するのを防止する働きや、前記導電性酸素バリア膜13と同様に、酸素雰囲気中の熱処理工程において酸素がコンタクトプラグ12に達し、コンタクトプラグ12が酸化されるのを防止する働きを持つ。
前記強誘電体膜16A、16Bの側面、上部電極17A、17Bの側面及び上面、及び下部電極15上には、絶縁膜31が形成されている。さらに、導電性酸素バリア膜13の側面、バッファ層14の側面、及び下部電極15の側面には、側壁導電膜23が形成されている。そして、導電性酸素バリア膜13と下部電極15とは、側壁導電膜23により電気的に接続されている。なお、絶縁膜31は、側壁導電膜23によって下部電極15と上部電極17とが電気的に接続されるのを防ぐ働きを持つ。
前記絶縁膜31上、側壁導電膜23上、及び層間絶縁膜11上には、層間絶縁膜24が形成されている。上部電極17A、17B上には、層間絶縁膜24内及び絶縁膜31内に埋め込まれたコンタクトプラグ25A、25Bがそれぞれ形成されている。また、ソース/ドレイン領域19B、19C上には、層間絶縁膜11内に埋め込まれたコンタクトプラグ27A、27Bがそれぞれ形成されている。コンタクトプラグ27A、27B上には、配線層28A、28Bがそれぞれ形成されている。さらに、配線層28A、28B上には、層間絶縁膜24内に埋め込まれたコンタクトプラグ29A、29Bがそれぞれ形成されている。そして、コンタクトプラグ25A、29A上にはこれらを電気的に接続する配線層30Aが形成され、コンタクトプラグ25B、29B上にはこれらを電気的に接続する配線層30Bが形成されている。このようなTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリを含む半導体装置においても、強誘電体キャパシタに対して図2に示した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
[第2の実施形態]
次に、この発明の第2の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置について説明する。
次に、この発明の第2の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置について説明する。
図4は、第2の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の構造を示す断面図である。コンタクトプラグ12上には、導電性酸素バリア膜13、絶縁性のバッファ層14、下部電極15、強誘電体膜16、及び上部電極17が下から順に形成されている。下部電極15、強誘電体膜16、及び上部電極17により、強誘電体キャパシタが構成されている。さらに、上部電極17上には、絶縁膜31が形成されている。
前記絶縁膜31、上部電極17、強誘電体膜16、下部電極15、及びバッファ層14は、図4に示すように、それらの側面が一致するように形成されている。そして、下部電極15の側面、バッファ層14の側面、及び導電性酸素バリア膜13上には、側壁導電膜32が形成されている。さらに、側壁導電膜32と導電性酸素バリア膜13は、その側面が一致するように形成されている。図4に示すその他の構造及び作用効果は、図2に示した前記第1の実施形態と同様である。
次に、図4に示した第2の実施形態の構造を、TC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリに適用した例を示す。
図5は、第2の実施形態のTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリの構造を示す断面図である。
前記コンタクトプラグ12上には、導電性酸素バリア膜13が形成されている。この導電性酸素バリア膜13は、前述したように、導電性があり、特に酸素雰囲気中の熱処理工程において酸素がコンタクトプラグ12に達し、コンタクトプラグ12が酸化されるのを防止する働きを持つ。
前記導電性酸素バリア膜13上には、絶縁性のバッファ層14A、14Bがそれぞれ分離されて形成されている。バッファ層14A上には、下部電極15A、強誘電体膜16A、及び上部電極17Aが下から順に形成されており、バッファ層14B上には、下部電極15B、強誘電体膜16B、及び上部電極17Bが下から順に形成されている。そして、下部電極15A、強誘電体膜16A、及び上部電極17Aにより第1の強誘電体キャパシタが構成され、下部電極15B、強誘電体膜16B、及び上部電極17Bにより第2の強誘電体キャパシタが構成されている。さらに、上部電極17A、17B上には、絶縁膜31A、31Bがそれぞれ形成されている。前記バッファ層14A、14Bは、前述したように、導電性酸素バリア膜13に含まれる材料が下部電極15A、15B、さらには強誘電体膜16A、16Bに拡散するのを防止する働きや、酸素雰囲気中の熱処理工程において酸素がコンタクトプラグ12に達し、コンタクトプラグ12が酸化されるのを防止する働きを持つ。
前記下部電極15A、15Bの側面、バッファ層14A、14Bの側面、及び導電性酸素バリア膜13上には、側壁導電膜32が形成されている。そして、導電性酸素バリア膜13と下部電極15A、15Bとは、側壁導電膜32により電気的に接続されている。また、前記上部電極17A、17B上には、層間絶縁膜24内及び絶縁膜31A、31B内に埋め込まれたコンタクトプラグ25A、25Bがそれぞれ形成されている。図5に示すその他の構造及び作用効果は、図3に示した前記第1の実施形態と同様である。
図6は、第2の実施形態の変形例のTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリの構造を示す断面図である。
前記導電性酸素バリア膜13上には、絶縁性のバッファ層14A、14Bが形成されている。図6に示すように、バッファ層14A、14Bは分離されておらず、バッファ層14A、14B間がその膜厚の途中まで除去された膜厚の薄い状態となっている。また、図5に示した例では、下部電極及びバッファ層の側面が一致するように形成し、下部電極15A、15Bの側面、バッファ層14A、14Bの側面、及び導電性酸素バリア膜13上に側壁導電膜32を形成したが、この変形例では下部電極、バッファ層、及び導電性酸素バリア膜の側面が一致するように形成し、下部電極15A、15Bの側面、バッファ層14A、14Bの側面、及び導電性酸素バリア膜13の側面に、側壁導電膜32を形成している。図6に示すその他の構造及び作用効果は、図5示した前記第2の実施形態と同様である。
[第3の実施形態]
次に、この発明の第3の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置について説明する。
次に、この発明の第3の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置について説明する。
図7は、第3の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の構造を示す断面図である。図2に示した前記第1の実施形態では、下部電極15、バッファ層14、及び導電性酸素バリア膜13の側面が一致するように形成し、これら下部電極15の側面、バッファ層14の側面、導電性酸素バリア膜13の側面に側壁導電膜23を形成したが、この第3の実施形態では下部電極15、及びバッファ層14の側面が一致するように形成し、下部電極15の側面、バッファ層14の側面、及び導電性酸素バリア膜13上に側壁導電膜32を形成している。図7に示すその他の構造及び作用効果は、図2示した前記第1の実施形態と同様である。
次に、図7に示した第3の実施形態の構造を、TC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリに適用した例を示す。
図8は、第3の実施形態のTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリの構造を示す断面図である。
前記導電性酸素バリア膜13上には、絶縁性のバッファ層14A、14Bがそれぞれ分離されて形成されている。バッファ層14A上には、下部電極15A、強誘電体膜16A、及び上部電極17Aが下から順に形成されており、バッファ層14B上には、下部電極15B、強誘電体膜16B、及び上部電極17Bが下から順に形成されている。 そして、下部電極15A、強誘電体膜16A、及び上部電極17Aにより第1の強誘電体キャパシタが構成され、下部電極15B、強誘電体膜16B、及び上部電極17Bにより第2の強誘電体キャパシタが構成されている。
前記強誘電体膜16Aの側面、上部電極17Aの側面、下部電極15A上、及び強誘電体膜16Bの側面、上部電極17Bの側面、下部電極15B上には、側壁絶縁膜22がそれぞれ形成されている。また、下部電極15A、15Bの側面、バッファ層14A、14Bの側面、及び導電性酸素バリア膜13上には、側壁導電膜32が形成されている。そして、導電性酸素バリア膜13と下部電極15A、15Bとは、側壁導電膜32により電気的に接続されている。さらに、前記上部電極17A、17B上には、層間絶縁膜24内に埋め込まれたコンタクトプラグ25A、25Bがそれぞれ形成されている。図8に示すその他の構造及び作用効果は、図3示した前記第1の実施形態と同様である。
[第4の実施形態]
次に、この発明の第4の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置について説明する。
次に、この発明の第4の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置について説明する。
図9は、第4の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の構造を示す断面図である。コンタクトプラグ12上には、導電性酸素バリア膜13が形成されている。導電性酸素バリア膜13上面の中央部分には、絶縁性のバッファ層33が形成され、導電性酸素バリア膜13上面の周辺部分及びバッファ層33上には下部電極34が形成されている。下部電極34上には、強誘電体膜16、及び上部電極17が下から順に形成されている。そして、下部電極34、強誘電体膜16、及び上部電極17により、強誘電体キャパシタが構成されている。前記バッファ層33は、導電性酸素バリア膜13に含まれる材料が下部電極34、さらには強誘電体膜16に拡散するのを防止する働きや、酸素雰囲気中の熱処理工程において酸素がコンタクトプラグ12に達し、コンタクトプラグ12が酸化されるのを防止する働きを持つ。
前記上部電極17の上面及び側面、強誘電体膜16の側面、及び下部電極34上には、絶縁膜31が形成されている。また、前記上部電極17上には、層間絶縁膜24内及び絶縁膜31内に埋め込まれたコンタクトプラグ25が形成されている。図9に示すその他の構造及び作用効果は、図2に示した前記第1の実施形態と同様である。
次に、図9に示した第4の実施形態の構造を、TC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリに適用した例を示す。
図10は、第4の実施形態のTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリの構造を示す断面図である。
前記コンタクトプラグ12上には、導電性酸素バリア膜13が形成されている。導電性酸素バリア膜13上面の中央部分には、絶縁性のバッファ層33A、33Bが形成されている。バッファ層33A上及び導電性酸素バリア膜13上面の周辺部分には、下部電極34Aが形成され、バッファ層33B上及び導電性酸素バリア膜13上面の他の周辺部分には下部電極34Bが形成されている。下部電極34A上には、強誘電体膜16A、及び上部電極17Aが下から順に形成され、下部電極34B上には強誘電体膜16B、及び上部電極17Bが下から順に形成されている。そして、下部電極34A、強誘電体膜16A、及び上部電極17Aにより第1の強誘電体キャパシタが構成され、下部電極34B、強誘電体膜16B、及び上部電極17Bにより第2の強誘電体キャパシタが構成されている。前記上部電極17A、17B上には、絶縁膜31A、31Bがそれぞれ形成されている。
前記上部電極17A、17B上には、層間絶縁膜24内及び絶縁膜31A、31B内に埋め込まれたコンタクトプラグ25A、25Bがそれぞれ形成されている。図10に示すその他の構造及び作用効果は、図3に示した前記第1の実施形態と同様である。
[第5の実施形態]
次に、この発明の第5の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置について説明する。
次に、この発明の第5の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置について説明する。
図11は、第5の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の構造を示す断面図である。コンタクトプラグ12上には、導電性酸素バリア膜13が形成されている。導電性酸素バリア膜13上には、絶縁性のバッファ層14が形成されており、このバッファ層14には導電性酸素バリア膜13の表面が露出した穴が形成されている。さらに、バッファ層14上には下部電極15が形成され、バッファ層14に設けられた穴内には、下部電極15を構成する材料が埋め込まれてコンタクトプラグ37が形成されている。そして、このコンタクトプラグ37により、導電性酸素バリア膜13と下部電極15とは電気的に接続されている。
前記下部電極15上には、強誘電体膜16、及び上部電極17が下から順に形成されている。そして、下部電極15、強誘電体膜16、及び上部電極17により、強誘電体キャパシタが構成されている。図11に示すその他の構造及び作用効果は、図2に示した前記第1の実施形態と同様である。
次に、図11に示した第5の実施形態の構造を、TC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリに適用した例を示す。
図12は、第5の実施形態のTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリの構造を示す断面図である。
前記コンタクトプラグ12上には、導電性酸素バリア膜13が形成されている。導電性酸素バリア膜13上には、絶縁性のバッファ層14が形成されており、このバッファ層14には導電性酸素バリア膜13の表面が露出した穴が形成されている。さらに、バッファ層14上には下部電極15が形成され、バッファ層14に設けられた穴内には、下部電極15を構成する材料が埋め込まれてコンタクトプラグ37が形成されている。そして、このコンタクトプラグ37により、導電性酸素バリア膜13と下部電極15とは電気的に接続されている。
前記下部電極15上には、強誘電体膜16が形成されている。さらに、強誘電体膜16上には、上部電極17A、17Bが分離されて形成されている。そして、下部電極15、強誘電体膜16、及び上部電極17Aにより第1の強誘電体キャパシタが構成され、下部電極15、強誘電体膜16、及び上部電極17Bにより第2の強誘電体キャパシタが構成されている。上部電極17A、17B上には、層間絶縁膜24内に埋め込まれたコンタクトプラグ25A、25Bがそれぞれ形成されている。図12に示すその他の構造及び作用効果は、図3に示した前記第1の実施形態と同様である。
次に、この発明の第6〜第10の実施形態の強誘電体メモリに用いられる積層膜の断面構造について説明する。
図13は、第6〜第10の実施形態の半導体装置に用いられる積層膜の断面図である。
この図13に示すように、層間絶縁膜11内に埋め込まれたコンタクトプラグ12上には、導電性酸素バリア膜13が形成されている。導電性酸素バリア膜13上には、絶縁性酸素バリア膜35が形成されている。この絶縁性酸素バリア膜35上には、絶縁性のバッファ層14が形成されている。すなわち、図1に示した構造において、導電性酸素バリア膜13とバッファ層14との間に絶縁性酸素バリア膜35が追加された構造を有する。
前記導電性酸素バリア膜13は、導電性があり、酸素の進入を遮断する。すなわち、酸素がコンタクトプラグ12に達するのを防止する働きを持つ。導電性酸素バリア膜13は、例えば、イリジウム(Ir)、酸化イリジウム(IrO2)、ルテニウム(Ru)、または酸化ルテニウム(RuO2)などを含む材料からなる。絶縁性酸素バリア膜35は、絶縁性があり、酸素の進入を遮断する。すなわち、酸素がコンタクトプラグ12に達するのを防止する働きを持つ。絶縁性酸素バリア膜35は、例えば、アルミナ(Al2O3)、シリコン窒化膜(SiN)、SiON、酸化チタン(TiO2)、またはPZTなどを含む材料からなる。
前記バッファ層14は、導電性酸素バリア膜13または絶縁性酸素バリア膜35に含まれる材料が下部電極15や強誘電体膜16に拡散するのを防止する働きや、酸素がコンタクトプラグ12に達するのを防止する働きをもつ。バッファ層14は、例えば、TEOSなどのシリコン酸化膜(SiO2)、シリコン窒化膜(SiN)、SiON、アルミナ(Al2O3)、PZT、酸化チタン(TiO2)、またはSTOなどを含む材料からなる。
なお、前記実施形態では、導電性酸素バリア膜13及び絶縁性酸素バリア膜35は共に酸素を遮断する性質をもつ例を説明したが、絶縁性酸素バリア膜35が酸素を遮断する性質を持っていれば、必ずしも導電性酸素バリア膜13が酸素を遮断する性質をもつ必要はない。したがって、導電性酸素バリア膜13は、白金(Pt)を含む材料から成っていてもよい。
[第6の実施形態]
図14は、第6の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の構造を示す断面図である。
図14は、第6の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の構造を示す断面図である。
ソース/ドレイン領域19上には、層間絶縁膜11内に埋め込まれたコンタクトプラグ12が形成されている。コンタクトプラグ12上には、導電性酸素バリア膜13が形成されており、この導電性酸素バリア膜13はコンタクトプラグ12に電気的に接続されている。導電性酸素バリア膜13は、前述したように、導電性があり、酸素の進入を遮断する働きを持つ、特に酸素雰囲気中の熱処理工程において酸素がコンタクトプラグ12まで達し、コンタクトプラグ12が酸化されるのを防止する。導電性酸素バリア膜13は、例えばIr、IrO2、Ru、またはRuO2などを含む材料からなる。
前記導電性酸素バリア膜13上には、絶縁性酸素バリア膜35が形成されている。この絶縁性酸素バリア膜35は、前述したように、絶縁性があり、酸素の進入を遮断する働きを持つ、特に酸素雰囲気中の熱処理工程において酸素がコンタクトプラグ12まで達し、コンタクトプラグ12が酸化されるのを防止する。絶縁性酸素バリア膜35上には、絶縁性のバッファ層14が形成されている。バッファ層14上には、下部電極15が形成されている。下部電極15上には強誘電体膜16が形成され、この強誘電体膜16上には上部電極17が形成されている。そして、これら下部電極15、強誘電体膜16、及び上部電極17により、強誘電体キャパシタが構成されている。
前記バッファ層14は、前述したように、導電性酸素バリア膜13または絶縁性酸素バリア膜35に含まれる材料が下部電極15、さらには強誘電体膜16まで拡散するのを防止する働きや、特に酸素雰囲気中の熱工程において酸素がコンタクトプラグ12に達し、コンタクトプラグ12が酸化されるのを防止する働きをもつ。バッファ層14は、例えば、TEOSなどのSiO2、SiN、SiON、Al2O3、PZT、TiO2、またはSTOなどを含む材料からなる。
前記強誘電体膜16の側面、上部電極17の側面、及び下部電極15上には、側壁絶縁膜22が形成されている。側壁絶縁膜22は、例えばTEOSなどのシリコン酸化膜、またはAl2O3などを含む材料からなる。さらに、導電性酸素バリア膜13の側面、絶縁性酸素バリア膜35の側面、バッファ層14の側面、及び下部電極15の側面には、側壁導電膜23が形成されている。側壁導電膜23は、例えばプラチナ(Pt)などを含む材料からなる。そして、導電性酸素バリア膜13と下部電極15とは、側壁導電膜23により電気的に接続されている。なお、側壁絶縁膜22は、側壁導電膜23によって下部電極15と上部電極17とが電気的に接続されるのを防ぐ働きを持つ。
また、図14に示すように、上部電極17上、側壁絶縁膜22上、側壁導電膜23上、及び層間絶縁膜11上には、絶縁性酸素バリア膜36が形成されている。すなわち、絶縁性酸素バリア膜36は、層間絶縁膜11上に配置された前記強誘電体キャパシタを覆うように形成されている。前記絶縁性酸素バリア膜36は、強誘電体キャパシタを劣化させる水素等の原子が強誘電体キャパシタ内に進入するのを遮断する働きや、酸素雰囲気中の熱処理工程において酸素がコンタクトプラグ12まで達し、コンタクトプラグ12が酸化されるのを防止する働きをもつ。
前記絶縁性酸素バリア膜36上には、層間絶縁膜24が形成されている。上部電極17上には、層間絶縁膜24内及び絶縁性酸素バリア膜36内に埋め込まれたコンタクトプラグ25が形成されている。さらに、コンタクトプラグ25上には配線層26が形成されている。図14に示すその他の構造及び作用効果は、図2に示した前記第1の実施形態と同様である。
このように構成された半導体装置では、導電性酸素バリア膜13と下部電極15との間に、絶縁性酸素バリア膜35及びバッファ層14を配置することにより、導電性酸素バリア膜13に含まれる元素の下部電極15や強誘電体膜16への拡散を防止でき、これら下部電極15や強誘電体膜16の劣化を防ぐことができる。また、熱処理工程において、導電性酸素バリア膜13と下部電極15に生じる応力の違いを緩和でき、導電性酸素バリア膜13と下部電極15との間に発生する密着性の低下などの不具合を防止できる。
また、酸素雰囲気中の熱処理工程において、絶縁性酸素バリア膜35及び導電性酸素バリア膜13により、進入した酸素がさらに確実に遮断されるため、コンタクトプラグ12に達することはない。また、強誘電体キャパシタを覆うように絶縁性酸素バリア膜36を配置することにより、強誘電体キャパシタ及びコンタクトプラグ12への酸素の進入をさらに一層防ぐことができる。このため、熱処理工程におけるコンタクトプラグ12の酸化をより一層防止することができる。さらに、バッファ層14を配置したことにより、下部電極15や強誘電体膜16への拡散を考慮することなく、導電性酸素バリア膜13及び絶縁性酸素バリア膜35を構成する材料を最適化できるため、コンタクトプラグの酸化をより確実に防ぐことができる。
これらにより、強誘電体キャパシタにおける特性の劣化、及び信頼性の低下を抑制することができる。この結果、強誘電体キャパシタの蓄積電荷量(あるいは分極量)を減少させずに維持できるため、強誘電体キャパシタを用いたメモリにおいて、“1”あるいは“0”データの書き込み及び読み出しが容易かつ信頼性の高いものとなる。
次に、図14に示した第6の実施形態の構造を、TC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリに適用した例を示す。
図15は、第6の実施形態のTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリの構造を示す断面図である。
前記コンタクトプラグ12上には、導電性酸素バリア膜13が形成されている。この導電性酸素バリア膜13は、前述したように、導電性があり、酸素雰囲気中の熱処理工程において酸素がコンタクトプラグ12に達して、コンタクトプラグ12が酸化されるのを防止する働きを持つ。
前記導電性酸素バリア膜13上には、絶縁性酸素バリア膜35が形成されている。この絶縁性酸素バリア膜35上には、絶縁性のバッファ層14が形成されており、バッファ層14上には下部電極15が形成されている。下部電極15上には、強誘電体膜16A、16Bが分離されて形成されている。強誘電体膜16A上には上部電極17Aが形成され、強誘電体膜16B上には上部電極17Bが形成されている。そして、下部電極15、強誘電体膜16A、及び上部電極17Aにより第1の強誘電体キャパシタが構成され、下部電極15、強誘電体膜16B、及び上部電極17Bにより第2の強誘電体キャパシタが構成されている。
前記強誘電体膜16A、16Bの側面、上部電極17A、17Bの側面及び上面、及び下部電極15上には、絶縁膜31が形成されている。さらに、導電性酸素バリア膜13の側面、絶縁性酸素バリア膜35の側面、バッファ層14の側面、及び下部電極15の側面には、側壁導電膜23が形成されている。そして、導電性酸素バリア膜13と下部電極15とは、側壁導電膜23により電気的に接続されている。なお、絶縁膜31は、側壁導電膜23によって下部電極15と上部電極17とが電気的に接続されるのを防ぐ働きを持つ。
また、図15に示すように、絶縁膜31上、側壁導電膜23上、及び層間絶縁膜11上には、絶縁性酸素バリア膜36が形成されている。すなわち、絶縁性酸素バリア膜36は、層間絶縁膜11上に配置された前記第1、第2の強誘電体キャパシタを覆うように形成されている。前記絶縁性酸素バリア膜36は、前述したように、前記強誘電体キャパシタを劣化させる酸素等の原子が強誘電体キャパシタ内に進入するのを遮断する働きや、酸素雰囲気中の熱処理工程において酸素がコンタクトプラグ12まで達し、コンタクトプラグ12が酸化されるのを防止する働きをもつ。
前記上部電極17A、17B上には、層間絶縁膜24内、絶縁性酸素バリア膜36内、及び絶縁膜31内に埋め込まれたコンタクトプラグ25A、25Bがそれぞれ形成されている。図15に示すその他の構造及び作用効果は、図3に示した前記第1の実施形態と同様である。
なお、前記実施形態では、導電性酸素バリア膜13、絶縁性酸素バリア膜35及び絶縁性酸素バリア膜36は共に酸素を遮断する性質をもつ例を説明したが、絶縁性酸素バリア膜35、36が酸素を遮断する性質を持っていれば、必ずしも導電性酸素バリア膜13が酸素を遮断する性質をもつ必要はない。したがって、導電性酸素バリア膜13は、白金(Pt)を含む材料から成っていてもよい。
[第7の実施形態]
次に、この発明の第7の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置について説明する。
次に、この発明の第7の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置について説明する。
図16は、第7の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の構造を示す断面図である。コンタクトプラグ12上には、導電性酸素バリア膜13、絶縁性酸素バリア膜35、絶縁性のバッファ層14、下部電極15、強誘電体膜16、及び上部電極17が下から順に形成されている。そして、前記下部電極15、強誘電体膜16、及び上部電極17により、強誘電体キャパシタが構成されている。さらに、上部電極17上には、絶縁膜31が形成されている。
また、前記絶縁膜31、上部電極17、強誘電体膜16、下部電極15、バッファ層14、及び絶縁性酸素バリア膜35は、図16に示すように、それらの側面が一致するように形成されている。下部電極15の側面、バッファ層14の側面、絶縁性酸素バリア膜35の側面、及び導電性酸素バリア膜13上には、側壁導電膜32が形成されている。さらに、側壁導電膜32と導電性酸素バリア膜13は、その側面が一致するように形成されている。
前記絶縁膜31上、上部電極17の側面、強誘電体膜16の側面、側壁導電膜32上、導電性酸素バリア膜13の側面、及び層間絶縁膜11上には、絶縁性酸素バリア膜36が形成されている。すなわち、絶縁性酸素バリア膜36は、層間絶縁膜11上に配置された前記強誘電体キャパシタを覆うように形成されている。
前記絶縁性酸素バリア膜36上には、層間絶縁膜24が形成されており、上部電極17上には、層間絶縁膜24内、絶縁性酸素バリア膜36内、及び絶縁膜31内に埋め込まれたコンタクトプラグ25が形成されている。さらに、コンタクトプラグ25上には配線層26が形成されている。図16に示すその他の構造及び作用効果は、図14に示した前記第6の実施形態と同様である。
次に、図16に示した第7の実施形態の構造を、TC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリに適用した例を示す。
図17は、第7の実施形態のTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリの構造を示す断面図である。
前記コンタクトプラグ12上には、導電性酸素バリア膜13が形成されている。前記導電性酸素バリア膜13上には、絶縁性酸素バリア膜35A、35Bがそれぞれ分離されて形成されている。絶縁性酸素バリア膜35A上には、バッファ層14A、下部電極15A、強誘電体膜16A、上部電極17Aが下から順に形成されている。同様に、絶縁性酸素バリア膜35B上には、バッファ層14B、下部電極15B、強誘電体膜16B、上部電極17Aが下から順に形成されている。そして、下部電極15A、強誘電体膜16A、及び上部電極17Aにより第1の強誘電体キャパシタが構成され、下部電極15B、強誘電体膜16B、及び上部電極17Bにより第2の強誘電体キャパシタが構成されている。
前記上部電極17A、17B上には、絶縁膜31A、31Bがそれぞれ形成されている。下部電極15A、15Bの側面、バッファ層14A、14Bの側面、絶縁性酸素バリア膜35A、35B、及び導電性酸素バリア膜13上には、側壁導電膜32が形成されている。そして、導電性酸素バリア膜13と下部電極15A、15Bとは、側壁導電膜32により電気的に接続されている。
また、前記絶縁膜31A、31B上、上部電極17A、17Bの側面、強誘電体膜16A、16Bの側面、側壁導電膜32上、導電性酸素バリア膜13の側面、及び層間絶縁膜11上には、絶縁性酸素バリア膜36が形成されている。すなわち、絶縁性酸素バリア膜36は、層間絶縁膜11上に配置された前記第1、第2の強誘電体キャパシタを覆うように形成されている。
さらに、前記上部電極17A、17B上には、層間絶縁膜24内、絶縁性酸素バリア膜36内、及び絶縁膜31A、31B内に埋め込まれたコンタクトプラグ25A、25Bがそれぞれ形成されている。図17に示すその他の構造及び作用効果は、図15に示した前記第6の実施形態と同様である。
図18は、第7の実施形態の変形例のTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリの構造を示す断面図である。
図17に示した例では、下部電極15A、15B、バッファ層14A、14B、及び絶縁性酸素バリア膜35A、35Bの側面が一致するように形成し、これらの側面に側壁導電膜32を形成した。この変形例では、下部電極15A、15B、バッファ層14A、14B、及び絶縁性酸素バリア膜35A、35Bの側面だけでなく、導電性酸素バリア膜13の側面も一致するように形成し、これらの側面に側壁導電膜23を形成している。図18に示すその他の構造及び作用効果は、図17示した例と同様である。
なお、前記実施形態では、導電性酸素バリア膜13、絶縁性酸素バリア膜35(35A、35B)及び絶縁性酸素バリア膜36は共に酸素を遮断する性質をもつ例を説明したが、絶縁性酸素バリア膜35(35A、35B)、36が酸素を遮断する性質を持っていれば、必ずしも導電性酸素バリア膜13が酸素を遮断する性質をもつ必要はない。したがって、導電性酸素バリア膜13は、白金(Pt)を含む材料から成っていてもよい。
[第8の実施形態]
次に、この発明の第8の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置について説明する。
次に、この発明の第8の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置について説明する。
図19は、第8の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の構造を示す断面図である。図14に示した例では、下部電極15、バッファ層14、絶縁性酸素バリア膜35、及び導電性酸素バリア膜13の側面を一致するように形成し、これらの側面に側壁導電膜23を形成した。この第8の実施形態では、これらの膜のうち、導電性酸素バリア膜13を除く、下部電極15、バッファ層14、及び絶縁性酸素バリア膜35の側面を一致するように形成し、これらの側面に側壁導電膜32が形成されている。図19に示すその他の構造及び作用効果は、図14に示した前記第6の実施形態と同様である。
次に、図19に示した第8の実施形態の構造を、TC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリに適用した例を示す。
図20は、第8の実施形態のTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリの構造を示す断面図である。
前記コンタクトプラグ12上には、導電性酸素バリア膜13が形成されている。この導電性酸素バリア膜13上には、絶縁性酸素バリア膜35A、35Bが分離されて形成されている。絶縁性酸素バリア膜35A上には、絶縁性のバッファ層14A、下部電極15A、強誘電体膜16A、及び上部電極17Aが下から順に形成されている。同様に、絶縁性酸素バリア膜35B上には、絶縁性のバッファ層14B、下部電極15B、強誘電体膜16B、及び上部電極17Bが下から順に形成されている。そして、下部電極15A、強誘電体膜16A、及び上部電極17Aにより第1の強誘電体キャパシタが構成され、下部電極15B、強誘電体膜16B、及び上部電極17Bにより第2の強誘電体キャパシタが構成されている。
前記上部電極17Aの両側面、強誘電体膜16Aの両側面、下部電極15A上、及び上部電極17Bの両側面、強誘電体膜16Bの両側面、下部電極15B上には、側壁絶縁膜22がそれぞれ形成されている。また、下部電極15A、15Bの側面、バッファ層14A、14Bの側面、絶縁性酸素バリア膜35A、35Bの側面、及び導電性酸素バリア膜13上には、側壁導電膜32が形成されている。そして、導電性酸素バリア膜13と下部電極15A、15Bとは、側壁導電膜32により電気的に接続されている。なお、側壁絶縁膜22は、側壁導電膜23によって下部電極15Aと上部電極17A、または下部電極15Bと上部電極17Bがそれぞれ電気的に接続されるのを防ぐ働きを持つ。
また、上部電極17A、17B上、側壁絶縁膜22上、側壁導電膜32上、導電性酸素バリア膜13の側面、及び層間絶縁膜11上には、図20に示すように、絶縁性酸素バリア膜36が形成されている。すなわち、絶縁性酸素バリア膜36は、層間絶縁膜11上に配置された前記第1、第2の強誘電体キャパシタを覆うように形成されている。
さらに、前記上部電極17A、17B上には、層間絶縁膜24内、及び絶縁性酸素バリア膜36内に埋め込まれたコンタクトプラグ25A、25Bがそれぞれ形成されている。図20に示すその他の構造及び作用効果は、図15に示した前記第6の実施形態と同様である。
なお、前記実施形態では、導電性酸素バリア膜13、絶縁性酸素バリア膜35(35A、35B)及び絶縁性酸素バリア膜36は共に酸素を遮断する性質をもつ例を説明したが、絶縁性酸素バリア膜35(35A、35B)、36が酸素を遮断する性質を持っていれば、必ずしも導電性酸素バリア膜13が酸素を遮断する性質をもつ必要はない。したがって、導電性酸素バリア膜13は、白金(Pt)を含む材料から成っていてもよい。
[第9の実施形態]
次に、この発明の第9の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置について説明する。
次に、この発明の第9の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置について説明する。
図21は、第9の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の構造を示す断面図である。この図21に示す第9の実施形態は、図9に示した第4の実施形態に対して、絶縁性酸素バリア膜35、36を追加形成したものである。
図21に示すように、導電性酸素バリア膜13とバッファ層33との間に、絶縁性酸素バリア膜35が形成されている。さらに、絶縁膜31上、下部電極34の側面、導電性酸素バリア膜13の側面、及び層間絶縁膜11上に、絶縁性酸素バリア膜36が形成されている。すなわち、絶縁性酸素バリア膜36は、層間絶縁膜11上に配置された強誘電体キャパシタを覆うように形成されている。図21に示すその他の構造及び作用効果は、図9に示した前記第4の実施形態と同様である。
次に、図21に示した第9の実施形態の構造を、TC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリに適用した例を示す。
図22は、第9の実施形態のTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリの構造を示す断面図である。この図22に示す第9の実施形態は、図10に示した第4の実施形態に対して、絶縁性酸素バリア膜35、36を追加形成したものである。
図22に示すように、導電性酸素バリア膜13とバッファ層33A、33Bとの間に、絶縁性酸素バリア膜35が形成されている。さらに、絶縁膜31A、31B上、上部電極17A、17Bの側面、強誘電体膜16A、16Bの側面、下部電極34A、34Bの側面、導電性酸素バリア膜13の側面、及び層間絶縁膜11上には、絶縁性酸素バリア膜36が形成されている。すなわち、絶縁性酸素バリア膜36は、層間絶縁膜11上に配置された第1、第2の強誘電体キャパシタを覆うように形成されている。図22に示すその他の構造及び作用効果は、図10に示した前記第4の実施形態と同様である。
なお、前記実施形態では、導電性酸素バリア膜13、絶縁性酸素バリア膜35及び絶縁性酸素バリア膜36は共に酸素を遮断する性質をもつ例を説明したが、絶縁性酸素バリア膜35、36が酸素を遮断する性質を持っていれば、必ずしも導電性酸素バリア膜13が酸素を遮断する性質をもつ必要はない。したがって、導電性酸素バリア膜13は、白金(Pt)を含む材料から成っていてもよい。
[第10の実施形態]
次に、この発明の第10の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置について説明する。
次に、この発明の第10の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置について説明する。
図23は、第10の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の構造を示す断面図である。この図23に示す第10の実施形態は、図11に示した第5の実施形態に対して、絶縁性酸素バリア膜35A、35B、36を追加形成したものである。
図23に示すように、導電性酸素バリア膜13とバッファ層14Aとの間に絶縁性酸素バリア膜35Aが形成され、導電性酸素バリア膜13とバッファ層14Bとの間に絶縁性酸素バリア膜35Bが形成されている。さらに、上部電極17の上面及び側面、強誘電体膜16の側面、下部電極15の側面、バッファ膜14A、14Bの側面、導電性酸素バリア膜35A、35Bの側面、絶縁性酸素バリア膜13の側面、及び層間絶縁膜11上に、絶縁性酸素バリア膜36が形成されている。すなわち、絶縁性酸素バリア膜36は、層間絶縁膜11上に配置された強誘電体キャパシタを覆うように形成されている。図23に示すその他の構造及び作用効果は、図11に示した前記第5の実施形態と同様である。
次に、図23に示した第10の実施形態の構造を、TC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリに適用した例を示す。
図24は、第10の実施形態のTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリの構造を示す断面図である。
この図24に示す第10の実施形態は、図12に示した第5の実施形態に対して、絶縁性酸素バリア膜35A、35B、36を追加形成したものである。図24に示すように、導電性酸素バリア膜13とバッファ層14Aとの間に絶縁性酸素バリア膜35Aが形成され、導電性酸素バリア膜13とバッファ層14Bとの間に絶縁性酸素バリア膜35Bが形成されている。さらに、上部電極17A、17Bの上面及び側面、強誘電体膜16の側面、下部電極15の側面、バッファ層14A、14Bの側面、絶縁性酸素バリア膜35A、35Bの側面、導電性酸素バリア膜13の側面、及び層間絶縁膜11上には、絶縁性酸素バリア膜36が形成されている。すなわち、絶縁性酸素バリア膜36は、層間絶縁膜11上に配置された第1、第2の強誘電体キャパシタを覆うように形成されている。図24に示すその他の構造及び作用効果は、図12に示した前記第5の実施形態と同様である。
なお、前記実施形態では、導電性酸素バリア膜13、絶縁性酸素バリア膜35A、35B及び絶縁性酸素バリア膜36は共に酸素を遮断する性質をもつ例を説明したが、絶縁性酸素バリア膜35A、35B、36が酸素を遮断する性質を持っていれば、必ずしも導電性酸素バリア膜13が酸素を遮断する性質をもつ必要はない。したがって、導電性酸素バリア膜13は、白金(Pt)を含む材料から成っていてもよい。
[第11の実施形態]
次に、第11の実施形態として、前記第1〜第5の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の製造方法について説明する。
次に、第11の実施形態として、前記第1〜第5の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の製造方法について説明する。
まず、図2に示した第1の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の製造方法について述べる。図25、図26は、図2に示した前記第1の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の製造方法を示す各工程の断面図である。
図25に示すように、シリコン半導体基板18上に、ゲート絶縁膜20、ゲート電極21、及びソース/ドレイン領域19を含むセルトランジスタを形成する。セルトランジスタが形成された半導体基板18上に、層間絶縁膜11を形成する。さらに、ソース/ドレイン領域19上の層間絶縁膜11に、RIE(Reactive Ion Etching)法などを用いて穴を形成する。この穴に導電材料を埋め込み、ソース/ドレイン領域19に電気的に接続されたコンタクトプラグ12を形成する。
前記コンタクトプラグ12上及び層間絶縁膜11上に、導電性酸素バリア膜13となる膜、バッファ層14となる膜、下部電極15となる膜、強誘電体膜16となる膜、及び上部電極17となる膜を順に形成する。続いて、前記上部電極17となる膜、及び強誘電体膜16となる膜をパターニング加工して、図25に示すように、上部電極17、及び強誘電体膜16を形成する。
前記構造上に、すなわち上部電極17上面及び側面、強誘電体膜16の側面、及び下部電極15となる膜上に、側壁絶縁膜22となる膜、例えばSiO2またはAl2O3を堆積する。続いて、側壁絶縁膜22となる膜を、RIE法などを用いて異方性エッチングし、図25に示すように、上部電極17の側面、及び強誘電体膜16の側面に側壁絶縁膜22を形成する。
次に、側壁絶縁膜22をマスクとして用いて、下部電極15となる膜、バッファ層14となる膜、及び導電性酸素バリア膜13となる膜をセルフアライン法によりパターニング加工して、図26に示すように、下部電極15、バッファ層14、及び導電性酸素バリア膜13を形成する。その後、前記構造上に、すなわち上部電極17上、側壁絶縁膜22上、及び下部電極15の側面、バッファ層14の側面、導電性酸素バリア膜13の側面、及び層間絶縁膜11上に、側壁導電膜23となる膜、例えばPtを堆積する。続いて、側壁導電膜23となる膜を、RIE法などを用いて異方性エッチングし、下部電極15の側面、バッファ層14の側面、及び導電性酸素バリア膜13の側面に側壁導電膜23を形成する。
その後、図2に示すように、図26に示した前記構造上に層間絶縁膜24を形成し、上部電極17上の層間絶縁膜24に、RIE法などを用いて穴を形成する。この穴に導電材料を埋め込み、上部電極17に電気的に接続されたコンタクトプラグ25を形成する。さらに、このコンタクトプラグ25上に配線層26を形成する。以上により、図2に示した半導体装置が製造できる。
このような製造方法では、リソグラフィ工程は、上部電極17となる膜、及び強誘電体膜16となる膜をパターニング加工するときに、1回用いるだけでよいため、製造方法を簡素化できる。さらに、上部電極17の側面、及び強誘電体膜16の側面に側壁絶縁膜22を形成した後、下部電極15の側面、バッファ層14の側面、及び導電性酸素バリア膜13の側面に側壁導電膜23を形成しているため、側壁導電膜23による上部電極と下部電極との電気的ショートを回避できる。
次に、図4に示した第2の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の製造方法について述べる。図27、図28は、図4に示した前記第2の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の製造方法を示す各工程の断面図である。
図25の説明にて述べたのと同様の製造方法により、セルトランジスタ、層間絶縁膜11、及びコンタクトプラグ12を形成する。
その後、前記コンタクトプラグ12上及び層間絶縁膜11上に、導電性酸素バリア膜13となる膜、バッファ層14となる膜、下部電極15となる膜、強誘電体膜16となる膜、上部電極17となる膜、及び絶縁膜31を順に形成する。続いて、前記絶縁膜31、上部電極17となる膜、強誘電体膜16となる膜、下部電極15となる膜、及びバッファ層14となる膜をパターニング加工して、図27に示すように、上部電極17、強誘電体膜16、下部電極15、及びバッファ層14を形成する。
前記構造上に、すなわち絶縁膜31上、上部電極17の側面、強誘電体膜16の側面、下部電極15の側面、バッファ層14の側面、及び導電性酸素バリア膜13となる膜上に、側壁導電膜32となる膜、例えばPtを堆積する。続いて、側壁導電膜32となる膜を、RIE法などを用いて異方性エッチングし、図27に示すように、下部電極15の側面、バッファ層14の側面、及び導電性酸素バリア膜13となる膜の上面に側壁導電膜32を形成する。さらに、側壁導電膜32をマスクとして用いて、導電性酸素バリア膜13となる膜をパターニング加工して、図28に示すように、導電性酸素バリア膜13を形成する。
その後、図4に示すように、図28に示した前記構造上に層間絶縁膜24を形成し、上部電極17上の層間絶縁膜24及び絶縁膜31に、RIE法などを用いて穴を形成する。この穴に導電材料を埋め込み、上部電極17に電気的に接続されたコンタクトプラグ25を形成する。さらに、このコンタクトプラグ25上に配線層26を形成する。以上により、図4に示した半導体装置が製造できる。
このような製造方法では、リソグラフィ工程は、絶縁膜31、上部電極17となる膜、強誘電体膜16となる膜、下部電極15となる膜、及びバッファ層14となる膜をパターニング加工するときに、1回用いるだけでよいため、製造方法を簡素化できる。さらに、図2に示した強誘電体キャパシタに比べて、強誘電体キャパシタの面積をより大きくすることができる。
次に、図7に示した第3の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の製造方法について述べる。図29〜図31は、図7に示した前記第3の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の製造方法を示す各工程の断面図である。
図25の説明にて述べたのと同様の製造方法により、セルトランジスタ、層間絶縁膜11、及びコンタクトプラグ12を形成する。
その後、前記コンタクトプラグ12上及び層間絶縁膜11上に、導電性酸素バリア膜13となる膜、バッファ層14となる膜、下部電極15となる膜、強誘電体膜16となる膜、及び上部電極17となる膜を順に形成する。続いて、前記上部電極17となる膜、及び強誘電体膜16となる膜をパターニング加工して、図29に示すように、上部電極17、及び強誘電体膜16を形成する。
前記構造上に、すなわち上部電極17の上面及び側面、強誘電体膜16の側面、及び下部電極15となる膜上に、側壁絶縁膜22となる膜を堆積する。続いて、側壁絶縁膜22となる膜を、RIE法などを用いて異方性エッチングし、図29に示すように、上部電極17の側面、及び強誘電体膜16の側面に側壁絶縁膜22を形成する。
次に、側壁絶縁膜22をマスクとして用いて、下部電極15となる膜、及びバッファ層14となる膜をパターニング加工して、図30に示すように、下部電極15、及びバッファ層14を形成する。その後、前記構造上に、すなわち上部電極17上、側壁絶縁膜22上、及び下部電極15の側面、バッファ層14の側面、及び導電性酸素バリア膜13上に、側壁導電膜32となる膜を堆積する。続いて、側壁導電膜32となる膜を、RIE法などを用いて異方性エッチングし、下部電極15の側面、及びバッファ層14の側面に側壁導電膜32を形成する。さらに、側壁導電膜32をマスクとして用いて、導電性酸素バリア膜13となる膜をパターニング加工して、図31に示すように、導電性酸素バリア膜13を形成する。
その後、図7に示すように、前記構造上に層間絶縁膜24を形成し、上部電極17上の層間絶縁膜24に、RIE法などを用いて穴を形成する。この穴に導電材料を埋め込み、上部電極17に電気的に接続されたコンタクトプラグ25を形成する。さらに、このコンタクトプラグ25上に配線層26を形成する。以上により、図7に示した半導体装置が製造できる。
このような製造方法では、リソグラフィ工程は、上部電極17となる膜、及び強誘電体膜16となる膜をパターニング加工するときに、1回用いるだけでよいため、製造方法を簡素化できる。さらに、導電性酸素バリア膜13と下部電極15とを電気的に接続する側壁導電膜32において、側壁導電膜32と導電性酸素バリア膜13との接触抵抗を低く抑えることができる。
次に、図9に示した第4の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の製造方法について述べる。図32〜図34は、図9に示した前記第4の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の製造方法を示す各工程の断面図である。
図25の説明にて述べたのと同様の製造方法により、セルトランジスタ、層間絶縁膜11、及びコンタクトプラグ12を形成する。
その後、前記コンタクトプラグ12上及び層間絶縁膜11上に、導電性酸素バリア膜13となる膜、及びバッファ層33となる膜を順に形成する。続いて、前記バッファ層33となる膜をパターニング加工して、図32に示すように、所定形状のバッファ層33を形成する。
次に、バッファ層33をマスクとして用いて、導電性酸素バリア膜13となる膜をパターニング加工する。これにより、図33に示すように、導電性酸素バリア膜13を形成すると共に、バッファ層33を横方向に後退させ、導電性酸素バリア膜13の上面の周辺部を露出させる。
続いて、前記構造上に、すなわちバッファ層33上、導電性酸素バリア膜13の上面の周辺部、及び層間絶縁膜11上に、下部電極34となる膜、強誘電体膜16となる膜、及び上部電極17となる膜を順に堆積する。上部電極17となる膜、及び強誘電体膜16となる膜をパターニング加工して、図33に示すように、上部電極17、及び強誘電体膜16を形成する。
さらに、前記構造上に、すなわち上部電極17の上面及び側面、強誘電体膜16の側面、及び下部電極15となる膜上に、絶縁膜31となる膜を堆積する。続いて、絶縁膜31となる膜の上面をマスク材で保護し、RIE法などを用いて異方性エッチングして、図34に示すように、上部電極17の上面及び側面、強誘電体膜16の側面、及び下部電極34上に絶縁膜31を形成すると共に、層間絶縁膜11の上面に存在する下部電極34を除去する。
その後、図9に示すように、前記構造上に層間絶縁膜24を形成し、上部電極17上の層間絶縁膜24に、RIE法などを用いて穴を形成する。この穴に導電材料を埋め込み、上部電極17に電気的に接続されたコンタクトプラグ25を形成する。さらに、このコンタクトプラグ25上に配線層26を形成する。以上により、図9に示した半導体装置が製造できる。
このような製造方法では、導電性酸素バリア膜13と下部電極34とを電気的に接続する側壁導電膜を形成する必要がないため、製造方法を簡素化できる。
次に、図11に示した第5の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の製造方法について述べる。図35〜図37は、図11に示した前記第5の実施形態の強誘電体メモリを含む半導体装置の製造方法を示す各工程の断面図である。
図25の説明にて述べたのと同様の製造方法により、セルトランジスタ、層間絶縁膜11、及びコンタクトプラグ12を形成する。
その後、前記コンタクトプラグ12上及び層間絶縁膜11上に、図35に示すように、導電性酸素バリア膜13となる膜、及びバッファ層14となる膜を順に形成する。続いて、バッファ層14となる膜に、RIE法などを用いて導電性酸素バリア膜13となる膜に達する穴を形成する。
次に、図36に示すように、バッファ層14上に下部電極15となる膜を形成する。このとき、バッファ層14に形成された穴内に下部電極15となる膜を埋め込んでコンタクトプラグ37を形成する。このコンタクトプラグ37により、下部電極15と導電性酸素バリア膜13とを電気的に接続する。さらに、下部電極15となる膜上に、強誘電体膜16となる膜、及び上部電極17となる膜を順に形成する。
続いて、上部電極17となる膜、強誘電体膜16となる膜、下部電極15となる膜、バッファ層14となる膜、及び導電性酸素バリア膜13となる膜をパターニング加工して、図37に示すように、上部電極17、強誘電体膜16、下部電極15、バッファ層14、及び導電性酸素バリア膜13を形成する。
その後、図11に示すように、前記構造上に層間絶縁膜24を形成し、上部電極17上の層間絶縁膜24に、RIE法などを用いて穴を形成する。この穴に導電材料を埋め込み、上部電極17に電気的に接続されたコンタクトプラグ25を形成する。さらに、このコンタクトプラグ25上に配線層26を形成する。以上により、図11に示した半導体装置が製造できる。
このような製造方法では、導電性酸素バリア膜13と下部電極15とを電気的に接続する側壁導電膜を形成する必要がないため、製造方法を簡素化できる。さらに、図9に示した強誘電体キャパシタに比べて、強誘電体キャパシタの面積をより大きくすることができる。
また、前述した各実施形態はそれぞれ、単独で実施できるばかりでなく、適宜組み合わせて実施することも可能である。さらに、前述した各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、各実施形態において開示した複数の構成要件の適宜な組み合わせにより、種々の段階の発明を抽出することも可能である。
11…層間絶縁膜、12…コンタクトプラグ、13…導電性酸素バリア膜、14、14A、14B…バッファ層、15、15A、15B…下部電極、16、16A、16B…強誘電体膜、17、17A、17B…上部電極、18…シリコン半導体基板、19、19A、19B、19C…ソース/ドレイン領域、20、20A、20B…ゲート絶縁膜、21、21A、21B…ゲート電極、22…側壁絶縁膜、23…側壁導電膜、24…層間絶縁膜、25、25A、25B…コンタクトプラグ、26…配線層、27A、27B…コンタクトプラグ、28A、28B…配線層、29A、29B…コンタクトプラグ、30A、30B…配線層、31、31A、31B…絶縁膜、32側壁導電膜、33、33A、33B…バッファ層、34、34A、34B…下部電極、35、35A、35B…絶縁性酸素バリア膜、36…絶縁性酸素バリア膜、37…コンタクトプラグ
Claims (5)
- 半導体基板上に形成され、ソース/ドレイン領域を含むトランジスタと、
前記ソース/ドレイン領域上に形成されたプラグ電極と、
前記プラグ電極上に形成された導電膜と、
前記導電膜上に形成された第1の絶縁膜と、
前記第1の絶縁膜上に形成された下部電極と、
前記下部電極上に形成された強誘電体膜と、
前記強誘電体膜上に形成された上部電極と、
を具備することを特徴とする半導体装置。 - 半導体基板の表面領域に形成された第1のソース/ドレイン領域と、
前記半導体基板の表面領域に、前記第1のソース/ドレイン領域と離隔して形成された第2のソース/ドレイン領域と、
前記第1のソース/ドレイン領域と前記第2のソース/ドレイン領域との間の前記半導体基板上に形成された第1のゲート絶縁膜と、
前記第1のゲート絶縁膜上に形成された第1のゲート電極と、
前記第1のソース/ドレイン領域、第2のソース/ドレイン領域、及びゲート電極を覆うように、前記半導体基板上に形成された層間絶縁膜と、
前記第1のソース/ドレイン領域上の前記層間絶縁膜内に形成され、前記第1のソース/ドレイン領域に電気的に接続されたプラグ電極と、
前記プラグ電極上に形成され、前記プラグ電極に電気的に接続された導電膜と、
前記導電膜上に形成された第1の絶縁膜と、
前記第1の絶縁膜上に形成された下部電極と、
前記下部電極上に形成された第1、第2の強誘電体膜と、
前記第1の強誘電体膜上に形成され、前記第2のソース/ドレイン領域に電気的に接続された第1の上部電極と、
前記第2の強誘電体膜上に形成された第2の上部電極と、
を具備することを特徴とする半導体装置。 - 前記下部電極の側面、前記第1の絶縁膜の側面、及び前記導電膜の上面に形成された側壁導電膜をさらに具備することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
- 前記下部電極は、前記導電膜の上面の周辺部分に接触していることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
- 前記第1の絶縁膜に形成された穴に埋め込まれ、前記導電膜と前記下部電極とを電気的に接続するプラグ電極をさらに具備することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
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