JP2005265926A - 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器 - Google Patents

電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器 Download PDF

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弘樹 中原
Masanori Iwasaki
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Abstract

【課題】 セルギャップのバラつきによる表示ムラの発生が少ない電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器を提供する。
【解決手段】 対向配置される一対の基板と、当該一対の基板のうち少なくとも一方の基板に設けられ、一対の基板間のセルギャップを調整するための柱状スペーサと、を備えた電気光学装置であって、柱状スペーサは、例えば、柱状スペーサよりも硬く、直径をセルギャップと一致させたガラス球等のギャップ材が混合されたレジスト材料を用いて形成してあることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電気光学装置を含む電子機器に関する。特に、基板全体のセルギャップを均一に確保することができる電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及びそのような電気光学装置を含む電子機器に関する。
従来、電気光学装置の一態様である液晶表示装置は、対向配置される一対の基板と、当該一対の基板間に封入された液晶材料と、を含んで構成されている。かかる液晶表示装置においては、一対の基板間の厚さであるセルギャップの均一化を図り、画像を表示させた際の表示ムラを防止するために、スペーサが使用されている。
かかるスペーサとしては、シリカ粒子等の球状スペーサが知られているが、球状ゆえに基板上を移動しやすく、セルギャップにバラつきが生じる場合があった。また、球状スペーサが移動した結果、複数の球状スペーサが凝集して、表示画像のコントラストに影響を与えるという問題もあった。
そこで、近年では、かかる問題を解決するために、ネガ型又はポジ型のレジスト材料を用いて形成する柱状スペーサ(フォトスペーサと称する場合がある。)を使用した液晶表示装置が知られている。より具体的には、図16に示すように、一対の基板のいずれか一方の基板にフォトレジスト膜を塗布した後、当該フォトレジスト膜を所望の形状にパターニングして形成した柱状スペーサを備えた液晶表示装置である(例えば、特許文献1参照)。
また、それぞれの柱状スペーサの高さの均一化を図ることにより、表示品位を向上させた液晶表示装置が開示されている。より具体的には、図17に示すように、赤(R)、緑(G)、青(B)等の複数のカラーフィルタ層を積層した柱状スペーサを形成するとともに、当該柱状スペーサの上層にレベリング性の高い樹脂レジスト材料によって形成されたオーバーコート層を配置した液晶表示装置である(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−333632号公報(特許請求の範囲、図1〜2) 特開2003−222877号公報(特許請求の範囲、図5)
しかしながら、特許文献1や2に記載された液晶表示装置においては、柱状スペーサを形成するレジスト材料を基板上に塗布する際に、レジスト材料の粘度が比較的低いために、基板上において全体的に均一な厚さとなるように塗布することは困難であった。例えば、スピンコータを用いて塗布する際に、スピンコータの回転数やレジスト材料の温度等をバランスよく調整して、基板全体において均一な厚さとなるように塗布することは困難であった。
したがって、それぞれのスペーサの高さが不均一となってセルギャップにバラつきが生じ、表示される画像にムラが生じる場合があった。特に、近年は画像表示の高精細化が進んでおり、かかるセルギャップのバラつきが画像の表示特性に与える影響は大きいものとなっていた。
そこで、本発明の発明者らは鋭意努力し、液晶表示装置等の電気光学装置において、一対の基板間のセルギャップを調整するためのスペーサを、ギャップ材を含んだレジスト材料を用いて形成することにより、このような問題を解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、電気光学装置において、基板上におけるそれぞれの柱状スペーサの位置間隔や高さの均一化が図ることにより、セルギャップのバラつきを防止して、優れた画像表示を実現できる電気光学装置を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、このような電気光学装置の効率的な製造方法を提供するとともに、このような電気光学装置を含む電子機器を効率的に提供することである。
本発明によれば、対向配置される一対の基板と、当該一対の基板のうち少なくとも一方の基板に設けられ、一対の基板間のセルギャップを調整するための柱状スペーサと、を備えた電気光学装置であって、柱状スペーサは、ギャップ材が混合されたレジスト材料を用いて形成してある電気光学装置が提供され、上述した問題を解決することができる。
すなわち、ギャップ材が混合されたレジスト材料を用いて形成された柱状スペーサを備えることにより、柱状スペーサの高さのバラつきを少なくして、基板全体におけるセルギャップの均一化を図ることができる。したがって、表示される画像の表示ムラの発生を効果的に防止することができる。
また、本発明の別の電気光学装置は、対向配置される一対の基板と、当該一対の基板のうち少なくとも一方の基板に設けられ、一対の基板間のセルギャップを調整するための柱状スペーサと、を備えた電気光学装置であって、柱状スペーサは、当該柱状スペーサよりも硬い材料からなるギャップ材を含む電気光学装置である。
すなわち、柱状スペーサに、当該柱状スペーサよりも硬いギャップ材を含むことにより、セルギャップを一定の厚さに制御することが容易になる。したがって、表示される画像の表示ムラを効果的に防止することができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、ギャップ材の直径又は高さを、セルギャップと一致させることが好ましい。
このように構成することにより、スペーサの高さのバラつきをさらに減少させることができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、柱状スペーサが画素と重なる領域に形成される場合には、ギャップ材として透明性材料を使用することが好ましい。
このように構成することにより、柱状スペーサが画素領域に一部重なった場合であっても、光の透過率を低下させることがなく、表示される画像のコントラスト性の低下を防止することができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、柱状スペーサが画素間領域に形成される場合には、ギャップ材として非透明性材料を使用することが好ましい。
このように構成することにより、画素間領域においてリーク電流が発生した場合であっても、遮光性を確保することができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、ギャップ材を含む柱状スペーサ以外に、当該ギャップ材を含まない柱状スペーサをさらに備えることが好ましい。
このように構成することにより、ギャップ材の使用量を抑えて、製造コストの低減を図ることができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、ギャップ材を含む柱状スペーサと、ギャップ材を含まない柱状スペーサと、の個数割合を1:0.1〜1:9の範囲内とすることが好ましい。
このように構成することにより、ギャップ材の使用量を抑えた場合であっても、セルギャップの均一化を図ることが容易になる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、ギャップ材を含む柱状スペーサを、基板全体に対して、実質的に均一に分散させて配置してあることが好ましい。
このように構成することにより、ギャップ材の使用量を抑えた場合であっても、セルギャップの均一化を図ることがさらに容易になる。
また、本発明のさらに別の電気光学装置は、対向配置される一対の基板と、当該一対の基板のうち少なくとも一方の基板に設けられ、一対の基板間のセルギャップを調整するためのスペーサと、を備えた電気光学装置であって、スペーサは、セルギャップを規定するギャップ材と、当該ギャップ材の配置位置を規定する位置決め部材とを含む電気光学装置である。
すなわち、スペーサにギャップ材を含むことにより、セルギャップを所定の厚さに保持することが容易になるとともに、レジスト材料から形成されるフォトスペーサ等の位置決め部材を含むことにより、スペーサの配置精度を高めることが容易になる。したがって、表示される画像の表示ムラが発生することを防止することができる。
また、本発明の別の態様は、対向配置される一対の基板と、当該一対の基板のうち少なくとも一方の基板に設けられ、一対の基板間のセルギャップを調整するための柱状スペーサと、を備えた電気光学装置の製造方法であって、ギャップ材が混合されたレジスト材料を用いて柱状スペーサを形成する電気光学装置の製造方法である。
すなわち、このように実施することにより、均一な高さの柱状スペーサを効率的に形成することができるために、セルギャップの均一化を図ることが容易になる。したがって、表示ムラの少ない画像を表示できる電気光学装置を提供することができる。
また、本発明の電気光学装置の製造方法を実施するにあたり、レジスト材料をスピンコータを用いて基板上に塗布するとともに、当該レジスト材料に対して所定形状のパターンマスクを用いて露光した後に、現像処理することにより、柱状スペーサを形成することが好ましい。
このように実施することにより、基板全体に対して、ギャップ材を含むレジスト材料を均一に塗布することができる。したがって、セルギャップの均一化を図ることが容易になる。
また、本発明の電気光学装置の製造方法を実施するにあたり、レジスト材料をアディティブメッキ法により製造された所定形状のメタルマスクを用いて、スクリーン印刷法により塗布するとともに、当該レジスト材料に対して露光処理することにより、柱状スペーサを形成することが好ましい。
このように実施することにより、柱状スペーサの配置や形状の精度を高めて、セルギャップの均一化を図ることがさらに容易になる。
また、本発明のさらに別の態様は、上述したいずれかの電気光学装置を備えた電子機器である。
すなわち、セルギャップの均一化を図った電気光学装置を備えることにより、画像表示に優れた電子機器を効率的に提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電気光学装置を含む電子機器に関する実施形態について具体的に説明する。ただし、かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
[第1実施形態]
第1実施形態は、対向配置される一対の基板と、当該一対の基板のうち少なくとも一方の基板に設けられ、一対の基板間のセルギャップを調整するための柱状スペーサと、を備えた電気光学装置であって、柱状スペーサは、ギャップ材が混合されたレジスト材料を用いて形成してあることを特徴とする電気光学装置である。
以下、図1〜図7を適宜参照しながら、本発明の第1実施形態の電気光学装置について、第1の基板(カラーフィルタ基板と称する場合がある。)、及び第2の基板(素子基板と称する場合がある。)を用いた液晶表示装置を例に採って説明する。
なお、図1は液晶表示装置に使用される液晶パネル200の概略斜視図であり、図2は当該液晶パネル200の概略断面図であり、図3(a)は第1の基板12の平面図であり、図3(b)は第2の基板14の平面図であり、図3(c)は第1の基板12及び第2の基板14を重ね合わせた状態での平面図であり、図4(a)及び(b)はスイッチング素子としてのTFD(Thin Film Diode)素子を示す図であり、図5はTFD素子を用いたアクティブマトリクス型構造を有する液晶パネルの回路図であり、図6はTFT(Thin Film Transistor)素子を用いたアクティブマトリクス型構造を有する液晶パネルの回路図であり、図7は第2の基板14上における柱状スペーサの配置を説明するための概略平面図である。
1.電気光学装置の基本構造
まず、図1〜図2を参照して、本発明の第1実施形態の電気光学装置の基本構造、すなわち、セル構造や配線、あるいはスペーサ等について具体的に説明する。
ここで、図1及び2に示される液晶パネル200は、二端子型非線形素子としてのスイッチング素子を用いたアクティブマトリクス型構造を有する液晶パネル200であって、図示しないもののバックライトやフロントライト等の照明装置やケース体などを、必要に応じて、適宜取付けることにより、電気光学装置となる。
なお、液晶パネル200は、アクティブマトリクス型構造の液晶パネル200に限られず、パッシブマトリクス型構造の液晶パネルであっても構わない。
また、図1及び図2に示すように、液晶パネル200は、ガラス板や合成樹脂板等からなる透明な第1のガラス基板13を基体とする第1の基板12と、第1のガラス基板13と同様にガラス板や合成樹脂板等からなる透明な第2のガラス基板27を基体とする第2の基板14とが、対向配置されるとともに接着剤等のシール材230を介して貼り合わせられていることが好ましい。
また、第1の基板12と、第2の基板14とが形成する空間であって、シール材230の内側部分に対して、開口部230aを介して液晶材料を注入した後、封止材231にて封止されてなるセル構造を備えていることが好ましい。すなわち、第1の基板12と第2の基板14との間に液晶材料232が充填されていることが好ましい。
また、第2のガラス基板27の内面、すなわち、第1のガラス基板13に対向する表面上に、第2の電極(画素電極と称する場合がある。)20をマトリクス状に形成し、第1のガラス基板13の内面、すなわち、第2のガラス基板27に対向する表面上には、第1の電極(走査電極と称する場合がある。)19を形成することが好ましい。また、第2の電極20を、スイッチング素子31を介して電気配線(データ線と称する場合がある。)26に対して導電接続するとともに、もう一方の第1の電極19を、導電性粒子を含むシール材230を介して第2の基板14上の引回し配線28に対して導電接続することが好ましい。そして、第2の電極20と第1の電極19との交差領域がマトリクス状に配列された多数の画素(以下、画素領域と称する場合がある。)を構成し、これら多数の画素の配列が、全体として液晶表示領域Aを構成することになる。
なお、図1中、それぞれの画素領域に対応する第2の電極20やスイッチング素子31については、一部のみ図示してあるが、その他の画素領域についても同様に存在する。
また、第2のガラス基板27は、第1のガラス基板13の外形よりも外側に張り出してなる基板張出部14Tを有し、この基板張出部14T上には、電気配線26、引回し配線28及び、独立して形成された複数の配線からなる外部接続用端子219が形成されていることが好ましい。そして、これら電気配線26、引回し配線28及び外部接続用端子219に対して導電接続されるように、液晶駆動回路等を内蔵した半導体素子(IC)261が実装されていることが好ましい。
さらに、基板張出部14Tの端部には、外部接続用端子219に導電接続されるように、フレキシブル配線基板110が実装されていることが好ましい。
2.第1の基板
液晶パネルを構成する第1の基板12は、図2に示すように、基本的に、第1のガラス基板13と、反射層212と、着色層16と、遮光層18と、第1の電極19と、から構成してあることが好ましい。そして、第1のガラス基板13の所定位置に、鮮明な画像表示が認識できるように、位相差板(1/4波長板)250及び偏光板251が配置されていることが好ましい。
ここで、反射層212は、アルミニウム、アルミニウム合金、クロム、クロム合金、銀、銀合金などからなる金属薄膜から構成することができる。そして、図1に示すように、画素毎に、反射領域と透過領域を形成するための反射部212r及び開口部212aを備えた半透過反射層212であることが好ましい。
また、カラーフィルタを構成する着色層16は、通常、透明樹脂中に顔料や染料等の着色材を分散させて所定の色調を呈するものとされている。着色層の色調の一例としては原色系フィルタとしてR(赤)、G(緑)、B(青)の3色の組合せからなるものがあるが、これに限定されるものではなく、Y(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)等の補色系や、その他の種々の色調で形成することができる。
かかる着色層は、通常、基板表面上に顔料や染料等の着色材を含む感光性樹脂からなる着色レジストを塗布し、フォトリソグラフィ法(エッチング法)によって不要部分を欠落させることによって、所定のカラーパターンを有する着色層を形成することができる。そして、複数の色調の着色層を形成する場合には上記工程を繰り返すことになる。
また、着色層の配列パターンとしては、ストライプ配列を採用することが多いが、このストライプ配列の他に、斜めモザイク配列や、デルタ配列等の種々のパターン形状を採用することができる。
また、画素毎に形成された着色層16の間の画素間領域に、遮光部(ブラックマトリクスと称する場合がある。)18を形成することが好ましい。すなわち、隣接する画素間において色材が混色することを防止して、コントラストに優れた画像表示を得ることができるためである。
このような遮光部18としては、例えばR(赤)、G(緑)、B(青)の3色の着色材を共に樹脂その他の基材中に分散させたものや、黒色の顔料や染料等の着色材を樹脂その他の基材中に分散させたものなどを用いることができる。ただし、カーボン等の黒色材料を使用しなくとも、着色層と同時に形成することができるとともに、優れた遮蔽効果を得ることができることから、加色法を利用して、R(赤)層、G(緑)層、B(青)層の三層構造とすることが好ましい。
また、着色層16や遮光層18の上をアクリル樹脂やエポキシ樹脂などの透明樹脂からなる表面保護層215により、被覆してあることが好ましい。このように、着色層16と遮光層18と表面保護層215とによってカラーフィルタが形成されることになる。
また、表面保護層215の上に、ITO(インジウムスズ酸化物)等の透明導電体からなる第1の電極19を形成することが好ましい。かかる第1の電極19は、複数の透明電極が並列したストライプ状に構成されていることが好ましい。
また、第1の電極19の上には、ポリイミド樹脂等からなる第1の配向膜217が形成されていることが好ましい。この理由は、このように配向膜217を設けることにより、第1の基板12を電気光学装置等に使用した場合に、液晶の配向駆動を電圧印加によって容易に実施することができるためである。
3.第2の基板
第1の基板と対向する第2の基板は、図2に示すように、第2のガラス基板27上に、電気配線26と、スイッチング素子(図示せず)と、第2の電極(図示せず)と、から構成してあることが好ましい。そして、電気配線26や第2の電極(図示せず)等の上には、第1の基板12における第1の配向膜と同様のポリイミド樹脂等からなる第2の配向膜224が形成されていることが好ましい。
さらに、第2のガラス基板27の外面においても、位相差板(1/4波長板)240及び偏光板241が配置されていることが好ましい。
なお、第1実施形態の電気光学装置の例では、着色層を第1のガラス基板13上に設けてあるが、第2のガラス基板27上に設けることも好ましい。
ここで、図3(a)〜(c)を参照して、第2の基板14の構成、及び第2の基板12上の電気配線26、第2の電極20等と、第1の基板12上の第1の電極19と、の配置関係について説明する。
この図3(b)に示すように、第2の基板14には、電気配線26として、複数の配線が並列したストライプ状に構成されていることが好ましい。また、この電気配線26には、スイッチング素子31を介して、複数の第2の電極20が電気的に接続されていることが好ましい。さらに、ドライバIC等が実装される領域の両側には、導電性粒子を含むシール材(図示せず。)を介して第1の基板12上の第1の電極19と電気的に接続される引回し配線28が設けられていることが好ましい。
そして、図3(c)に示すように、第1の基板12と、第2の基板14とを対向配置した場合に、第1の電極19と電気配線26とが交差するとともに、第2の基板14上の第2の電極20が第1の基板12上の第1の電極19と重なることが好ましい。このように配置することにより、第1の基板12上の第1の電極19と、第2の基板14上の第2の電極20との交差領域が画素として構成される。したがって、所望の画素に対して電圧を印加することにより、当該画素領域の液晶材料に電界を発生させ、表示領域A全体として文字、図形等の画像を表示させることができる。
なお、後述するように、柱状スペーサ62は、画素間領域に配置されているために、含まれるギャップ材によって、画素領域における光の透過性を低下させることがないことが理解できる。
また、かかる電気配線26及び引回し配線28は、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)や、クロム(Cr)等から構成することができる。また、第2の電極20は、ITO(インジウムスズ酸化物)等の透明導電体から構成することができる。そして、かかる第2の電極20は、スイッチング素子31を介して電気配線26に接続されることが好ましい。
このスイッチング素子としては、図4(a)〜(b)に例示するように、ニ端子型非線形素子であるTFD(Thin Film Diode)素子31a、31bを使用することができる。ここで、図4(a)は、第2の基板12における一画素領域の拡大平面図であり、図4(b)は、図4(a)中のEE´断面を矢印方向に見た断面図である。
かかるTFD素子31a、31bは、正負方向のダイオードスイッチング特性を示し、しきい値以上の電圧が、第1金属膜24及び第2金属膜25の両端子間に印加されると導通状態となるアクティブ素子である。
また、TFD素子31a、31bは、素子第1電極(第1金属膜)24、絶縁膜23、及び素子第2電極(第2金属膜)22、25からなるサンドイッチ構成を有することが好ましい。すなわち、第1のTFD素子31bは、図4(b)に示すように、第1金属膜24と、絶縁膜23と、電気配線26から分岐した部分に相当する第2金属膜25と、がこの順に積層されて構成されていることが好ましい。一方、第2のTFD素子31aは、同様に、第1金属膜24と、絶縁膜23と、第2の電極20に電気接続された第2金属膜22と、がこの順に積層されて構成されていることが好ましい。
さらに、第1のTFD素子31b及び第2のTFD素子31aにおいて、それぞれ別個の第2金属膜22、25が設けてあるが、絶縁膜23及び第1金属膜24は、それぞれ共通していることが好ましい。
ここで、第1金属膜24や第2金属膜22、25としては、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)や、クロム(Cr)等が挙げられる。また、絶縁膜23としては、このような金属材料を陽極酸化させて構成してあることが好ましい。例えば、酸化タンタル(Ta25)、酸化アルミニウム(Al23)等が具体的に挙げられる。
なお、図5に、ドライバIC及びTFD素子を用いたアクティブマトリクス配線の具体的な回路図の一例を示す。すなわち、Y方向に延在する複数の電気配線26と、X方向に延在する複数の第1の電極19とから構成されており、各交差部分において画素領域50が構成されている。また、各画素領域50において、液晶表示要素51と、TFD素子31とが直列接続されている。
また、TFD素子以外にも、図6にその回路図の一例を示すように、TFT(薄膜トランジスタ)素子のような三端子型非線形素子を使用することもできる。
4.柱状スペーサ
また、図2に示すように、第2の基板14上には、第1の基板12と第2の基板14との間のセルギャップを調整するための柱状スペーサ62を備えるとともに、当該柱状スペーサ62は、ギャップ材67が混合されたレジスト材料を用いて形成してあることを特徴としている。
すなわち、スペーサとしてネガ型又はポジ型のレジスト材料を用いて形成される柱状スペーサ62とすることにより、スペーサの配置位置を容易に規定することができるため、基板全体において、配置密度を均一化して配置することができるためである。また、ギャップ材67が混合されたレジスト材料を用いて形成された柱状スペーサ62とすることにより、それぞれの柱状スペーサ62の高さを容易に規定することができ、セルギャップのバラつきを防止することができるためである。したがって、表示領域全体におけるセルギャップの均一化が図られ、画像を表示させた際の表示ムラを防止することができる。
また、かかる柱状スペーサは、図7に示すように、第2の電極20の非存在領域である画素間領域に形成してあることが好ましい。この理由は、柱状スペーサが画素と重なる領域に形成されている場合には、当該柱状スペーサを構成するレジスト材料や、含まれるギャップ材の種類によっては、当該スペーサによって光の透過率が低下するために、得られる画像のコントラスト性が低下する場合があるためである。
なお、本実施形態においては、第2の基板上に柱状スペーサを形成してあるが、対向する第1の基板上に形成することもでき、さらに、第1の基板及び第2の基板の双方に形成することもできる。
この柱状スペーサを形成するためのレジスト材料としては、エポキシ樹脂やアクリル樹脂等の熱硬化性あるいは光硬化性のレジスト材料を使用することが好ましい。また、光硬化性のレジスト材料を使用する場合には、ネガ型又はポジ型のいずれであっても構わない。
ただし、レジスト材料の粘度を10〜16MPa・s/25℃の範囲内の値とすることが好ましい。この理由は、レジスト材料の粘度が10MPa・s/25℃未満の値となると、流動しやすいために、基板上に塗布する際に所定の厚さを確保することが困難となる場合があるためである。また、粘度が低くなると、ギャップ材を均一に分散させることが困難となるためである。一方、レジスト材料の粘度が16MPa・s/25℃を超えると、基板上に塗布する際に流動させにくくなり、厚さにバラつきが生じる場合があるためである。
したがって、レジスト材料の粘度を11〜15MPa・s/25℃の範囲内の値とすることがより好ましく、11.5〜14.5MPa・s/25℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、混合されるギャップ材としては、ガラス粒子、アルミナ、シリカ(シリカ粒子)、樹脂ファイバー等を好適に使用することができる。ただし、ギャップ材が無機材料である場合には、液晶材料中に溶出するおそれが少ないことから、ガラス粒子を使用することが好ましい。また、ガラス粒子であれば、レジスト材料が硬化して形成されるスペーサよりも硬いために、柱状スペーサの高さをより確実に均一化することができる。さらに、かかるガラス粒子は透明性を有するため、基本的には画素間領域に形成される柱状スペーサが、画素と重なる領域と一部重なった場合であっても、光の透過性を低下させて、得られる画像のコントラストを低下させることが少ないことから、好ましい態様である。
なお、レジスト材料が硬化して形成されるスペーサの硬さと、ガラス粒子等のギャップ材の硬さとの差は、ビッカース硬度計や、ロックウェル硬度計を用いて測定することができる。
一方、柱状スペーサを画素間領域に形成する場合において、画素間領域においては遮光性を高める必要があることから、ギャップ材として非透明な材料であるシリカ粒子を使用することも好ましい。この理由は、柱状スペーサに含まれるギャップ材が透明性の材料である場合には、例えば、画素間領域にリーク電流が発生すると、光が透過して、光り抜けが生じる場合があるためである。
また、かかるギャップ材の形状としては、粒状や柱状のギャップ材を使用することができるが、各ギャップ材の大きさの均一化が容易であることから、粒状のギャップ材を使用することが好ましい。
このとき、ギャップ材の直径又は高さを3〜8μmの範囲内の値とすることが好ましい。すなわち、ギャップ材を押圧保持することにより均一に保たれる、画素と重なる領域におけるセルギャップを3〜8μmの範囲内の値とすることにより、液晶表示装置における光透過性やコントラスト比等の表示特性を向上させることができるためである。
なお、ギャップ材の直径又は高さとは、球状のギャップ材においてはその直径を意味し、柱状スペーサにおいてはその高さを意味する。
また、ギャップ材を含む柱状スペーサ以外に、当該ギャップ材を含まない柱状スペーサをさらに備えることが好ましい。この理由は、レジスト材料に混合するギャップ材の使用量を抑えて、製造コストを低減させることができるためである。また、基板上に形成される柱状スペーサの全部がギャップ材を含んでいない場合であっても、基板全体としてセルギャップを均一に保持することが可能であるためである。
ただし、ギャップ材を含まない柱状スペーサをさらに備える場合であっても、ギャップ材を混合していないレジスト材料を用いて形成する必要はなく、レジスト材料に混合するギャップ材の量を制御することにより、ギャップ材を内部に含む柱状スペーサと、ギャップ材を含まない柱状スペーサとを、同時に形成することができる。
このとき、基板上に形成されたギャップ材を含む柱状スペーサと、当該ギャップ材を含まない柱状スペーサと、の個数割合を1:0.1〜1:9の範囲内とすることが好ましい。この理由は、ギャップ材を含む柱状スペーサの数がかかる割合より少なくなると、ギャップ材を含まない柱状スペーサの高さにバラつきが生じた場合に、セルギャップを均一に保持することが困難になるためである。すなわち、ギャップ材を含まない柱状スペーサの高さにバラつきが生じても、ギャップ材を含む柱状スペーサの数が一定割合以上で配置されていれば、基板全体として、セルギャップを均一に保持することができるためである。
一方、ギャップ材を含む柱状スペーサの個数割合を過度に高くするためには、レジスト材料に混合するギャップ材の量を増やす必要があるとともに、かかる個数割合を所定の割合以上にしてもセルギャップ保持の効果が大きく変化することがなくなる。したがって、基板上に形成されたギャップ材を含む柱状スペーサと、当該ギャップ材を含まない柱状スペーサと、の個数割合を1:0.5〜1:7の範囲内とすることがより好ましく、1:1〜1:5の範囲内とすることがさらに好ましい。
また、ギャップ材を含まない柱状スペーサをさらに備える場合であっても、ギャップ材を含む柱状スペーサが、基板全体に対して、実質的に均一に分散させて配置してあることが好ましい。
この理由は、上述のように、ギャップ材を含む柱状スペーサが、基板上の柱状スペーサの全体数に対して所定割合以上で配置されていても、基板の一部領域に偏在している場合には、それ以外の領域における柱状スペーサの高さにバラつきが生じる場合があるためである。したがって、基板全体に、ギャップ材を含む柱状スペーサが配置されていることにより、効率よくセルギャップの均一化を図ることができるためである。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態は、対向配置される一対の基板と、当該一対の基板のうち少なくとも一方の基板に設けられ、一対の基板間のセルギャップを調整するための柱状スペーサと、を備えた電気光学装置の製造方法であって、ギャップ材が混合されたレジスト材料を用いて柱状スペーサを形成することを特徴とする電気光学装置の製造方法である。
第2実施形態においては、第1実施形態の電気光学装置の製造方法の一例を、図8〜図15を適宜参照しながら説明する。
なお、図8は第1の基板の製造工程を示す図であり、図9〜10は第2の基板の製造工程を示す図であり、図11〜13はフォトリソグラフィ法による柱状スペーサの形成工程を示す図及びフロー図であり、図14〜15はスクリーン印刷法による柱状スペーサの形成工程を示す図及びフロー図である。
1.第1の基板製造工程
まず、図8(a)に示すように、第1のガラス基板13上には、画像表示領域に相当する箇所に、反射層212及び着色層16、遮光層18を順次形成することが好ましい。
ここで、反射部212r及び開口部212aを備えた半透過反射層212は、蒸着法やスパッタリング法にて金属材料等を基板上に被着させた後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングすることにより形成される。
また、着色層16は、顔料や染料等の着色材を分散させた透明樹脂等からなる感光性樹脂を、ガラス基板13上に塗布し、これにパターン露光、現像処理を順次施すことによって形成することができる。なお、複数の色の着色層16を配列形成する場合には、色毎に上記工程を繰り返すことになる。
さらに、遮光部18についても、顔料や染料等の着色材を分散させた透明樹脂等からなる感光性樹脂を塗布し、これにパターン露光、現像処理を順次施すことによって形成する。
次いで、図8(b)に示すように、第1の基板12上に全面的に透光保護層215Xを形成する。この透光保護層215Xは、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、イミド樹脂、フッ素樹脂などで構成することができる。これらの樹脂は流動性を有する未硬化状態で基板上に塗布され、乾燥、光硬化、熱硬化などの適宜の手段で硬化される。塗布方法としては、スピンコート法や印刷法などを用いることができる。
次いで、上記透光保護層215Xに、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングを施し、図8(c)に示すように、画像表示領域に限定された保護層215を形成する。この工程によって、透光保護層215Xから画像表示領域以外の領域、すなわち、後にシール材(図示せず。)が印刷される領域及びその外側領域となる領域上の透光性素材が欠落される。
次いで、図8(d)に示すように、表面保護層215上に、全面的にITO(インジウムスズ酸化物)等の透明導電体材料からなる透明導電層19Xを形成することが好ましい。この透明導電層19Xは、一例として、スパッタリング法により成膜することができる。そして、透明導電層19Xに対して、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングを施し、図8(e)に示すように第1の電極19を形成することが好ましい。
2.第2の基板製造工程
図9(a)〜図10(b)に示すように、第2の基板のガラス基板27上に、第1の金属膜24を形成する工程である。この第1の金属膜24は、例えば、タンタルから構成されており、スパッタリング法や電子ビーム蒸着法を用いて形成することができる。また、この第1の金属膜24の厚さはTFD素子の用途等に対応して、適宜変更することができるが、通常、20〜500nmの範囲内の値とすることが好ましい。
また、図9(a)に示すように、第1の金属膜24の形成前に、第2のガラス基板27に対する第1の金属膜24の密着力を著しく向上させることができるとともに、第2のガラス基板27から第1の金属膜24への不純物の拡散を効率的に抑制することができることから、第2の基板14のガラス基板27上に、酸化タンタル(Ta25)等からなる絶縁膜158を形成することも好ましい。
次いで、図10(c)に示すように、第1の金属膜24の表面を陽極酸化法によって酸化させることにより、酸化膜23を形成することが好ましい。より具体的には、第1の金属膜24が形成されたガラス基板27を、クエン酸溶液等の電解液中に浸漬した後、かかる電解液と、第1の金属膜24との間に所定電圧を印加して、第1の金属膜24の表面を酸化させることが好ましい。
さらに、酸化膜23が形成された第1の金属膜24を、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングして、その一部を素子第1電極24とすることが好ましい。
なお、酸化膜23の厚さはTFD素子の用途等に対応して、適宜変更することができるが、通常、10〜50nmの範囲内の値とすることが好ましい。
次いで、図示しないが、再び、スパッタリング法等により、第1の金属膜24を含む基板上に、全面的に金属膜を形成し、それをフォトリソグラフィ法によって、パターニングすることにより、図10(d)に示すように、第2の金属膜22及び電気配線(図示せず。)を形成することが好ましい。
次いで、図示しないが、スパッタリング法等により、ITO(インジウムスズ酸化物等)等の透明導電体材料からなる透明導電層を形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングすることにより、図10(e)に示すように、第2の電極20を形成することが好ましい。
3.柱状スペーサ形成工程
次いで、第2の基板上に、セルギャップを調整するための柱状スペーサを形成する。かかる柱状スペーサの形成方法は特に制限されるものではなく、種々の方法が挙げられるが、主にフォトリソグラフィ法による形成方法と、スクリーン印刷法による形成方法について以下説明する。
なお、本実施形態においては、第2の基板上に柱状スペーサを形成する場合について説明するが、対向する第1の基板上に形成しても構わない。
フォトリソグラフィ法により柱状スペーサを形成する場合には、まず、図11(a)〜(c)に示すように、第2の基板14上に、ギャップ材67を含むレジスト材料69を、スピンコート法により塗布する。このとき使用するレジスト材料は、例えば、エポキシ樹脂やアクリル樹脂等の光硬化性の樹脂レジスト100重量%に対して、ガラス球やシリカ粒子等のギャップ材を3〜30重量%の割合で混合したものを使用することが好ましい。このようなギャップ材が混合されたレジスト材料を用いることにより、基板上に塗布されるレジスト材料の厚さの均一化を図ることが容易になる。
次いで、図12(a)に示すように、第2の基板14上に積層されたレジスト材料69に対して、フォトリソグラフィ法によって露光、現像処理することが好ましい。すなわち、所定形状のパターンマスク75を用いて露光してパターニングするとともに、現像処理することにより、図12(b)に示すように、所望の箇所に柱状スペーサ62を形成することできる。このように形成された柱状スペーサであれば、ギャップ材を含む柱状スペーサが一定の割合で存在しているために、基板全体においてセルギャップが均一化された液晶表示装置を提供することができる。
ここで、フォトリソグラフィ法により柱状スペーサを形成する場合における電気光学装置の製造の全体工程のフローを図13に示す。すなわち、この場合には、第2の電極等の形成工程の後であって、配向膜形成工程の前に実施することが好ましい。この理由は、配向膜形成工程後に実施すると、レジスト材料が配向膜上に塗布され、配向膜の配向制御ができなくなるためである。
したがって、例えば、第2の電極等の形成工程の後に、絶縁膜形成工程を実施する場合であっても、スペーサ形成工程を当該絶縁膜形成工程の前工程あるいは後工程、いずれにおいて実施しても構わない。
ただし、絶縁膜形成工程の前工程として柱状スペーサ形成工程を実施する場合においては、絶縁膜形成に必要な熱処理温度を、柱状スペーサの物性や形状を保つことができる温度に制御する必要がある。また、絶縁膜形成工程の後工程として柱状スペーサ形成工程を実施する場合においても、同様に、配向膜形成に必要な熱処理温度を、所定温度に制御する必要がある。
また、スクリーン印刷法により柱状スペーサを形成する場合には、まず、図14(a)に示すように、第2の基板上に対して、上記と同様のギャップ材67を含むレジスト材料69を、所定のパターン形状を有するスクリーン74を配置した上で、スキージ73を用いて塗布する。このとき使用するスクリーンは特に制限されるものではないが、例えば、シルクスクリーン等のメッシュスクリーンを使用することができる。中でも、パターン形状の精度が高いとともに、印刷後にスクリーンの跡が残ることがないことから、アディティブメッキ法で製造されたメタルマスクを使用することが好ましい。
次いで、基板上の所望の箇所に印刷されたレジスト材料に対して露光、現像することにより、図14(b)に示すように、柱状スペーサ62を形成することが好ましい。このように形成された柱状スペーサであれば、上記と同様に、ギャップ材を含む柱状スペーサが一定の割合で存在しているために、基板全体においてセルギャップが均一化された電気光学装置を提供することができる。
なお、スクリーン印刷法により柱状スペーサを形成する場合における電気光学装置の製造の全体工程のフローを図15に示す。すなわち、この場合には、配向膜形成後、貼り合わせ工程前に実施することが好ましい。この理由は、配向膜形成工程前にスクリーン印刷を実施すると、第2の電極等の上から絶縁膜を形成しない場合には、印刷時に、配線に対してマスクが直接することにより、第2の電極等に損傷を与える場合があるためである。したがって、スペーサ形成工程を配向膜形成工程の後工程として実施することが好ましく、あるいは、配向膜に対してラビング処理をするラビング処理工程の後工程として実施しても構わない。
4.後工程
次いで、図示しないが、第2の基板上において、エポキシ樹脂等を主成分とするシール材を、スクリーン印刷やディスペンサにより、表示領域を囲むようにパターニングして形成する。その後、第1の基板と、シール材が積層された第2の基板とを重ね合わせて接合させた後、加熱しながら加圧保持して、第1の基板と第2の基板とを貼合せることにより、セル構造を形成することが好ましい。そして、第1の基板及び第2の基板が形成する空間であって、シール材の内側部分に対して、液晶材料を注入した後、封止材等にて封止することが好ましい。
次いで、第1の基板および第2の基板のそれぞれの外面に、所定の偏光板を配置することが好ましい。
なお、本実施形態においては、第2の基板上にシール材を塗布しているが、第1の基板上に印刷しても構わない。
[第3実施形態]
本発明に係る第3実施形態として、第1実施形態の電気光学装置を備えた電子機器について具体的に説明する。
図15は、本実施形態の電子機器の全体構成を示す概略構成図である。この電子機器は、液晶パネル200と、これを制御するための制御手段1200とを有している。また、図15中では、液晶パネル200を、パネル構造体200Aと、半導体素子(IC)等で構成される駆動回路200Bと、に概念的に分けて描いてある。また、制御手段1200は、表示情報出力源1210と、表示処理回路1220と、電源回路1230と、タイミングジェネレータ1240とを有することが好ましい。
また、表示情報出力源1210は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスク等からなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備え、タイミングジェネレータ1240によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等の形で表示情報を表示処理回路1220に供給するように構成されていることが好ましい。
また、表示処理回路1220は、シリアル−パラレル変換回路、増幅・反転回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路等の周知の各種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、その画像情報をクロック信号CLKと共に駆動回路200Bへ供給することが好ましい。さらに、駆動回路200Bは、第1の電極駆動回路、第2の電極駆動回路及び検査回路を含むことが好ましい。また、電源回路1230は、上述の各構成要素にそれぞれ所定の電圧を供給する機能を有している。
そして、本実施形態の電子機器であれば、セルギャップを確保するために、ギャップ材が混合されたレジスト材料を用いて形成された柱状スペーサを備えた電気光学装置を使用している。そのために、柱状スペーサの高さのバラつきによるにセルギャップのバラつきが発生しにくいために、表示ムラの発生がなく、優れた画像表示を実現できる電子機器とすることができる。
本発明によれば、セルギャップのバラつきによる表示ムラを防止することができ、液晶表示装置等の電気光学装置や電子機器、例えば、携帯電話機やパーソナルコンピュータ等をはじめとして、液晶テレビ、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電気泳動装置、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた電子機器、電子放出素子を備えた装置(FED:Field Emission DisplayやSCEED:Surface-Conduction Electron-Emitter Display)などに適用することができる。
また、本発明の電気光学装置及び電子機器は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態の液晶パネルは所謂COGタイプの構造を有しているが、半導体素子(ICチップ)を直接実装する構造ではない液晶パネル、例えば液晶パネルにフレキシブル配線基板やTAB基板を接続するように構成されたものであっても構わない。
電気光学装置に使用される液晶パネル200の概略斜視図である。 電気光学装置に使用される液晶パネル200の概略断面図である。 (a)〜(c)は、それぞれ第1の基板12の構成を示す平面図、第2の基板14の構成を示す平面図、第1の基板12及び第2の基板14を重ね合わせた状態での平面図である。 (a)及び(b)はスイッチング素子としてのTFD(Thin Film Diode)素子を説明するために供する平面図及び断面図である。 TFD素子を用いたアクティブマトリクス型構造を有する液晶パネルの回路図である。 TFT(Thin Film Transistor)素子を用いたアクティブマトリクス型構造を有する液晶パネルの回路図である。 第2の基板14上における柱状スペーサの配置を説明するための概略平面図である。 (a)〜(e)は、第1の基板の製造工程を説明するために供する図である。 (a)〜(d)は、第2の基板の製造工程を説明するために供する図である(その1)。 (a)〜(e)は、第2の基板の製造工程を説明するために供する図である(その2)。 (a)〜(c)は、フォトリソグラフィ法による柱状スペーサの形成工程を説明するために供する図である(その1)。 (a)〜(b)は、フォトリソグラフィ法による柱状スペーサの形成工程を説明するために供する図である(その2)。 フォトリソグラフィ法による柱状スペーサの形成工程を含む電気光学装置の製造工程を示すフロー図である。 (a)〜(b)は、スクリーン印刷法による柱状スペーサの形成工程を説明するために供する図である。 スクリーン印刷法による柱状スペーサの形成工程を含む電気光学装置の製造工程を示すフロー図である。 本発明に係る電子機器の実施形態の概略構成を示すブロック図である。 従来の液晶表示装置の構成を説明する図である(その1)。 従来の液晶表示装置の構成を説明する図である(その2)。
符号の説明
12:第1の基板(カラーフィルタ基板)、13:第1のガラス基板、14:第2の基板(素子基板)、27:第2のガラス基板、19:第1の電極、20:第2の電極、26:電気配線、31:二端子型非線形素子(TFD素子)、62:柱状スペーサ、67:ギャップ材、69:レジスト材料、200:液晶パネル、230:シール材、230a:開口部、232:液晶材料

Claims (13)

  1. 対向配置される一対の基板と、当該一対の基板のうち少なくとも一方の基板に設けられ、前記一対の基板間のセルギャップを調整するための柱状スペーサと、を備えた電気光学装置であって、前記柱状スペーサは、ギャップ材が混合されたレジスト材料を用いて形成してあることを特徴とする電気光学装置。
  2. 対向配置される一対の基板と、当該一対の基板のうち少なくとも一方の基板に設けられ、前記一対の基板間のセルギャップを調整するための柱状スペーサと、を備えた電気光学装置であって、前記柱状スペーサは、当該柱状スペーサよりも硬い材料からなるギャップ材を含むことを特徴とする電気光学装置。
  3. 前記ギャップ材の直径又は高さを、前記セルギャップと一致させることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
  4. 前記柱状スペーサが画素と重なる領域に形成される場合には、前記ギャップ材として透明性材料を使用することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  5. 前記柱状スペーサが画素間領域に形成される場合には、前記ギャップ材として非透明性材料を使用することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  6. 前記ギャップ材を含む柱状スペーサ以外に、当該ギャップ材を含まない柱状スペーサをさらに備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  7. 前記ギャップ材を含む柱状スペーサと、前記ギャップ材を含まない柱状スペーサと、の個数割合を1:0.1〜1:9の範囲内とすることを特徴とする請求項6に記載の電気光学装置。
  8. 前記ギャップ材を含む柱状スペーサを、前記基板全体に対して、実質的に均一に分散させて配置してあることを特徴とする請求項6又は7に記載の電気光学装置。
  9. 対向配置される一対の基板と、当該一対の基板のうち少なくとも一方の基板に設けられ、前記一対の基板間のセルギャップを調整するためのスペーサと、を備えた電気光学装置であって、前記スペーサは、前記セルギャップを規定するギャップ材と、当該ギャップ材の配置位置を規定する位置決め部材とを含むことを特徴とする電気光学装置。
  10. 対向配置される一対の基板と、当該一対の基板のうち少なくとも一方の基板に設けられ、前記一対の基板間のセルギャップを調整するための柱状スペーサと、を備えた電気光学装置の製造方法において、
    ギャップ材が混合されたレジスト材料を用いて前記柱状スペーサを形成することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  11. 前記レジスト材料をスピンコータを用いて前記基板上に塗布するとともに、当該レジスト材料に対して所定形状のパターンマスクを用いて露光した後に、現像処理することにより、前記柱状スペーサを形成することを特徴とする請求項10に記載の電気光学装置の製造方法。
  12. 前記レジスト材料をアディティブメッキ法により製造された所定形状のメタルマスクを用いて、スクリーン印刷法により塗布するとともに、当該レジスト材料に対して露光処理することにより、前記柱状スペーサを形成することを特徴とする請求項10に記載の電気光学装置の製造方法。
  13. 請求項1〜9に記載されたいずれかの電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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