JP2008003119A - 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】カラーフィルタ基板表面の凹凸による表示ムラの発生が少ない電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器を提供する。
【解決手段】基板上に、金属膜と、複数の着色層と、当該複数の着色層上の透明樹脂層と、を備えた電気光学装置において、隣接する複数の着色層は、それぞれ金属膜の一部と重なるとともに平面的に間隔を置いて配置され、間隔を置いて配置された複数の着色層の間には層厚調整膜が配置され、複数の着色層の端部は、金属膜の端部と層厚調整膜の端部との間に位置することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器に関する。特に、複数の着色層上に積層された透明樹脂層を備えた電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器に関する。
従来、電気光学装置の一態様として、電極の対向領域から構成される画素領域を複数形成し、それぞれの画素領域に印加する電圧を選択的にオン、オフさせることによって、当該画素領域の液晶材料を通過する光を変調させ、表示領域全体として絵や文字等の像を表示させる液晶装置が多用されている。
また、かかる液晶装置がカラー型である場合には、基板上に複数の着色層が設けられるとともに、通常、隣接する画素領域を通過する光の混色を防ぐために、画素領域の間に遮光膜が設けられている。
ここで、表示される画像の表示ムラを防止すべく、液晶層の厚さのばらつきをなくすために、遮光膜及び複数の着色層が形成された基板上に透明樹脂層が形成されている。しかしながら、遮光膜や複数の着色層は、それぞれ異なるパターン形状で形成されており、遮光膜や着色層が形成された基板表面の段差に起因して、透明樹脂層が形成された状態での基板表面に凹凸が生じる場合がある。このように凹凸が生じた基板上に電極を形成すると、表示される画像における表示ムラが発生する。
かかる表示ムラを低減するために、例えば、表示品位の低下につながる液晶の配向の乱れを引き起こさない程度の平坦性をもち、反射光を用いる異物突起検査を正常に行うことが可能で、明暗のコントラストの高い液晶表示パネルの製造に使用されるカラーフィルタが提案されている。より具体的には、遮光性が高く粒径の小さい黒色微粒子を用いて、単位膜厚当たりの光学密度が4.4/μm以上、かつ、膜厚が0.9μm以下、かつ、表面粗さが30μm以下である樹脂ブラックマトリクスを備えたカラーフィルタが開示されている(特許文献1参照)。
特開2004−93656号公報(特許請求の範囲、図1)
しかしながら、特許文献1に記載のカラーフィルタは、光硬化性の樹脂ブラックマトリクスを用いる構成であり、光学密度や膜厚等を規定しているものの、露光時の光を通過させる程度の最低限の透光性を確保する必要があるため、バックライトの強度が高い場合等、樹脂ブラックマトリクスの材料選択のみによっては遮光性を確保しきれず、コントラストが低下する場合がある。
これに対し、バックライトの強度が高くなるにつれ樹脂ブラックマトリクスの厚さを厚くすることも考えられるが、膜厚を厚くした場合には、樹脂ブラックマトリクスと着色層とが重なった場合の段差は非常に大きなものとなってしまう。このような段差が形成されると、着色層上に透明樹脂層を形成するための樹脂材料を塗布する際に、樹脂材料の流動が阻害され、図11に示すように、樹脂材料の流動方向に沿ってスジが形成され、透明樹脂層の表面の平坦性を確保しづらくなるおそれがある。
一方、遮光性を高めるために、遮光膜として金属膜を使用する方法もあるが、互いに隣接する着色層の間の間隙に起因する段差によって、やはり表面平坦性の低下の問題が生じる場合があった。すなわち、隣接する着色層の間に間隙が形成されると、電極を形成する前の状態での基板表面に段差が生じ、当該段差部において電極の密着性が低下したり、膜厚がばらついたりする結果、電圧の印加状態が悪化して、表示品位が低下するおそれがある。
そこで、本発明の発明者らは鋭意努力し、電気光学装置において、複数の着色層と金属膜と層間調整膜とを所定位置に配置し、着色層の端部を金属膜の端部と層間調整膜の端部との間に位置させることにより、このような問題を解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、複数の着色層上に樹脂材料を塗布する際の樹脂材料の流動性を良好にすることによって透明樹脂層表面の平坦性を確保しつつ、遮光膜の遮光性を確保して、表示品位に優れた電気光学装置を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、そのような電気光学装置の製造方法、及びそのような電気光学装置を含む電子機器を提供することである。
本発明によれば、基板上に、金属膜と、複数の着色層と、当該複数の着色層上の透明樹脂層と、を備えた電気光学装置であって、隣接する複数の着色層は、それぞれ金属膜の一部と重なるとともに平面的に間隔を置いて配置され、間隔を置いて配置された複数の着色層の間には層厚調整膜が配置され、複数の着色層の端部は、金属膜の端部と層厚調整膜の端部との間に位置することを特徴とする電気光学装置が提供され、上述した問題を解決することができる。
すなわち、隣接する着色層の間に、着色層と重ならない層間調整膜を配置することにより、着色層と層間調整膜の重なりによる段差が形成されることを防ぎつつ、着色層の間を埋めることができる。したがって、透明樹脂層を形成する前の状態における基板表面を平坦化して、透明樹脂層形成後の基板表面の平坦性を確保することができる。また、着色層と金属膜とが一部重なった状態で配置されるために、バックライトの光がそのまま着色されずに透過することを防ぐことができる。したがって、コントラスト性に優れるとともに表示ムラが少なく、表示品位の向上が図られた電気光学装置を提供することができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、金属膜は遮光膜であることが好ましい。
このように構成することにより、優れた遮光性を得ることができるとともに、透明樹脂層を形成する前の状態での基板表面を平坦化することができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、金属膜は反射膜であり、層厚調整膜は遮光膜であることが好ましい。
このように構成することにより、隣合う画素領域それぞれの反射領域が隣接する場合であっても、着色層と同等の膜厚の遮光膜によって遮光性を確保した画素領域間遮光膜を構成することができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、層厚調整膜又は着色層の端部を傾斜状とすることが好ましい。
このように構成することにより、層間調整膜と着色層との間に間隔を設けない場合であっても、層間調整膜と着色層とが重なって、周囲よりも突出してしまうことを防ぐことができ、透明樹脂層を形成する前の状態における基板表面を平坦化することができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、層厚調整膜の厚さを着色層の厚さの±0.5μmの範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、金属膜の厚さを考慮したとしても、透明樹脂層を形成する前の状態の基板表面の平坦性を確保することができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、透明樹脂層は光硬化性の樹脂材料からなる平坦化膜であることが好ましい。
このように構成することにより、透明樹脂層を形成する前の状態での基板表面の平坦性が確保されているために、露光量が均一であれば、平坦化膜表面の平坦性を確保することができる。
また、本発明の別の態様は、基板上に、金属膜と、着色層と、当該着色層上の透明樹脂層と、を備えた電気光学装置であって、着色層は間隙部を有し、間隙部には着色層と重ならないように層厚調整膜が配置され、金属膜は、着色層及び層厚調整膜それぞれと重なって配置されることを特徴とする電気光学装置である。
すなわち、それぞれの部材が所定の配置関係のもとに形成されていることにより、透明樹脂層を形成する前の状態での基板表面の平坦性が確保されるとともに、画素領域間の遮光膜の遮光性を確保することができる。したがって、コントラスト性に優れるとともに表示ムラが少なく、表示品位の向上が図られた電気光学装置を提供することができる。
また、本発明の別の態様は、基板上に、金属膜と、着色層と、当該着色層上の透明樹脂層と、を備えた電気光学装置の製造方法であって、
基板上に、金属膜を形成する工程と、
基板上に、金属膜の一部と重なる位置に間隙部を有する着色層を形成する工程と、
基板上に、間隙部に相当する領域に、金属膜の一部と重なるとともに、着色層とは重ならないように、層厚調整膜を形成する工程と、
を相前後して備えるとともに、
金属膜、着色層、及び層間調整膜が形成された基板上に、感光性又は熱硬化性の樹脂材料からなる透明樹脂層を形成する工程と、
を備えることを特徴とする電気光学装置の製造方法である。
すなわち、所定の配置関係を満足するように、金属膜、着色層、層厚調整膜を形成した後、所定の樹脂材料を塗布し、パターニングすることによって透明樹脂層を形成することにより、樹脂材料の粘性にかかわらず透明樹脂層の表面の平坦性を確保することができる。したがって、表示ムラの少ない電気光学装置を製造することができる。
また、本発明の電気光学装置の製造方法を実施するにあたり、着色層及び層厚調整膜を、材料の粘度の高い順に形成することが好ましい。
このように実施することにより、先に形成されている層の間隙を埋めるように粘度が低い材料が流動し、基板表面をより平坦化しやすくなる。したがって、透明樹脂層を形成する前の状態での基板表面を平坦化して、透明樹脂層の表面の平坦性を確保することができる。
また、本発明のさらに別の態様は、上述したいずれかの電気光学装置を備えた電子機器である。
すなわち、遮光膜の遮光性が確保されるとともに、基板表面が平坦化されているために、表示品位に優れた電子機器を効率的に提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電気光学装置を含む電子機器に関する実施形態について具体的に説明する。ただし、かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
[第1実施形態]
第1実施形態は、基板上に、遮光膜としての金属膜と、複数の着色層と、当該複数の着色層上の透明樹脂層と、を備えた電気光学装置である。
かかる電気光学装置において、隣接する複数の着色層は、それぞれ金属膜の一部と重なるとともに平面的に間隔を置いて配置され、間隔を置いて配置された複数の着色層の間には層厚調整膜が配置され、複数の着色層の端部は、金属膜の端部と層厚調整膜の端部との間に位置することを特徴としている。
以下、本発明の第1実施形態の電気光学装置について、TFT素子(Thin Film Transistor)を備えた素子基板60、及び対向するカラーフィルタ基板30を含む、アクティブマトリクス型構造の液晶装置を例に採って説明する。
1.基本的構成
まず、図1(a)〜(b)を参照して、本実施形態に係る液晶装置の基本的構成について説明する。ここで、図1(a)は、本実施形態の液晶装置10の斜視図であり、図1(b)は、図1(a)中のXX断面を矢印方向に見た断面図を示している。
この図1に示すように、本実施形態の液晶装置10は、素子基板60とカラーフィルタ基板30とをシール材(図示せず)によって貼り合わせるとともに、セル領域内に液晶材料(図示せず)が封入された液晶パネル20を備えている。また、液晶パネル20における素子基板60は、対向基板30の外形よりも外側に張り出してなる基板張出部60Tを有しており、この基板張出部60Tにおける液晶材料を保持する面側には、外部接続用端子(図示せず)が形成されているとともに、当該外部接続用端子に対して半導体素子91及びフレキシブル回路基板17が接続されている。
また、フレキシブル回路基板17には光源13が実装され、この光源13と、当該光源13から出射された光を液晶パネル20に導く導光板15とからなる照明装置11が、液晶パネル20の背面側に備えられている。
次に、本実施形態の液晶装置を構成する液晶パネルの部分拡大断面図を図2に示す。
この図2に示すように、液晶パネル20は、スイッチング素子としてのTFT素子を備えた素子基板60と、当該素子基板60に対向し、複数の着色層37r、37g、37bを備えたカラーフィルタ基板30とを備えている。また、対向基板30の外側(図2の上側)表面には、位相差板47が配置され、さらにその上に偏光板49が配置されている。同様に、素子基板60の外側(図2の下側)表面には、位相差板87が配置され、さらにその下に偏光板89が配置されている。そして、素子基板60の下方に、上述した照明装置(図示せず)が配置される。
この液晶パネル20において、カラーフィルタ基板30は、ガラスやプラスチック等の基板31を基体として、色相が異なる複数の着色層37r、37g、37bからなるカラーフィルタと、そのカラーフィルタの上に形成された透明電極33と、その透明電極33の上に形成された配向膜45とを備えている。また、カラーフィルタと透明電極33との間には、基板表面を平坦化するための透明樹脂層41を備えている。
ここで、透明電極33は、ITO(インジウムスズ酸化物)等によって対向基板30上の全域に形成された面状の電極である。また、カラーフィルタは、R(赤)、G(緑)、B(青)それぞれの色相を有する複数の着色層37r、37g、37bからなり、対向する素子基板60側の画素電極63に対応する画素領域がそれぞれ所定の色相の光を呈するように設けられている。そして、それぞれの画素領域の間隙に相当する領域に対応して遮光膜としての金属膜39が設けられている。そして、表面に設けられたポリイミド系の高分子樹脂からなる配向膜85には、配向処理としてのラビング処理が施されている。
かかるカラーフィルタ基板の構成については、後で詳しく説明する。
また、カラーフィルタ基板30に対向する素子基板60は、ガラスやプラスチック等の基板61を基体として、スイッチング素子として機能するアクティブ素子としてのTFT素子69と、透明な有機絶縁膜81を挟んでTFT素子69の上層に形成された画素電極63と、その画素電極63の上に形成された配向膜85とを備えている。
ここで、図2に示す画素電極63は、反射領域Rにおいては反射表示を行うための光反射膜79(63a)を兼ねて形成されるとともに、透過領域Tにおいては、ITOなどにより透明電極63bとして形成されている。この画素電極63aとしての光反射膜79は、例えばAl(アルミニウム)、Ag(銀)等といった光反射性材料によって形成される。ただし、画素電極や光反射膜の構成は図2に示すような構成に限られるものではなく、画素電極全体をITO等を用いて形成するとともに、別の部材として、アルミニウム等を用いた反射膜を設けた構成とすることもできる。
そして、表面に設けられたポリイミド系の高分子樹脂からなる配向膜85には、配向処理としてのラビング処理が施されている。
また、TFT素子69は、素子基板60上に形成されたゲート電極71と、このゲート電極71の上で素子基板60の全域に形成されたゲート絶縁膜72と、このゲート絶縁膜72を挟んでゲート電極71の上方位置に形成された半導体層70と、その半導体層70の一方の側にコンタクト電極77を介して形成されたソース電極73と、さらに半導体層70の他方の側にコンタクト電極77を介して形成されたドレイン電極66とを有する。
また、ゲート電極71はゲートバス配線(図示せず)から延びており、ソース電極73はソースバス配線(図示せず)から延びている。また、ゲートバス配線は素子基板60の横方向に延びていて縦方向へ等間隔で平行に複数本形成されるとともに、ソースバス配線はゲート絶縁膜72を挟んでゲートバス配線と交差するように縦方向へ延びていて横方向へ等間隔で平行に複数本形成される。
かかるゲートバス配線は液晶駆動用IC(図示せず)に接続されて、例えば走査線として作用し、他方、ソースバス配線は他の駆動用IC(図示せず)に接続されて、例えば信号線として作用する。
また、画素電極63は、互いに交差するゲートバス配線とソースバス配線とによって区画される方形領域のうちTFT素子69に対応する部分を除いた領域に形成されており、この画素電極63単位で画素領域が構成されている。
ここで、ゲートバス配線及びゲート電極は、例えばクロム、タンタル等によって形成することができる。また、ゲート絶縁膜は、例えば窒化シリコン(SiNX)、酸化シリコン(SiOX)等によって形成される。また、半導体層は、例えばドープトa−Si、多結晶シリコン、CdSe等によって形成することができる。さらに、コンタクト電極は、例えばa−Si等によって形成することができ、ソース電極及びそれと一体をなすソースバス配線並びにドレイン電極は、例えばチタン、モリブデン、アルミニウム等によって形成することができる。
また、有機絶縁膜81は、ゲートバス配線、ソースバス配線及びTFT素子を覆って素子基板60上の全域に形成されている。但し、有機絶縁膜81のドレイン電極66に対応する部分にはコンタクトホール83が形成され、このコンタクトホール83の所で画素電極63とTFT素子69のドレイン電極66との導通がなされている。
また、かかる有機絶縁膜81には、反射領域Rに対応する領域に、散乱形状として、山部と谷部との規則的な又は不規則的な繰り返しパターンから成る凹凸パターンを有する樹脂膜が形成されている。この結果、有機絶縁膜81の上に積層される光反射膜79(63a)も同様にして凹凸パターンから成る光反射パターンを有することになる。但し、この凹凸パターンは、透過領域Tには形成されていない。
また、液晶装置に備えられた照明装置は、図1(b)に示すように、液晶パネル20に対して電気的に接続されたフレキシブル回路基板17に実装された光源13と、液晶パネル20の背面側に配置され、光源13から出射された光を液晶パネル20に導く導光板15とを備えている。
ここで、照明装置11に使用される光源13としては、発光ダイオード(LED)が一般的であるが、それ以外にも蛍光管を用いることもできる。また、導光板15は、透光性のアクリル樹脂等からなる平板状の部材であり、液晶パネルと面する面の背面側には、光反射板又は光反射膜(図示せず)を備えている。これらの光源13や導光板15については、公知のものを用いることができる。
以上のような構造を有する液晶装置10において、反射表示の際には、太陽光や室内照明光などの外光が、対向基板30側から液晶パネル20に入射するとともに、着色層37r、37g、37bや液晶材料21などを通過して反射膜79に至り、そこで反射されて再度液晶材料21や着色層37r、37g、37bなどを通過して、液晶パネル20から外部へ出ることにより、反射表示が行われる。
一方、透過表示の際には照明装置11が点灯され、照明装置11から出射された光が液晶パネル20に入射するとともに、透光性の透明電極63b部分を通過し、着色層37r、37g、37b、液晶材料21などを通過して液晶パネル20の外部へ出ることにより、透過表示が行われる。
そして、それぞれの画素領域から出射される光が混色されて視認されるに至り、様々な色の表示が表示領域全体としてカラー画像として認識される。
2.カラーフィルタ基板
図2に示すように、本実施形態の液晶装置に備えられたカラーフィルタ基板30は、透明な基体31上に、遮光膜としての金属膜39と着色層37r、37g、37bとが形成され、さらに、透明樹脂層41を積層した上で透明電極33が形成されている。また、透明電極33上には、ポリイミド樹脂等からなる、液晶材料の配向性を制御するための配向膜45を備えるとともに、透明電極33等が形成されている面とは反対側の面に、鮮明な画像表示が認識できるように、位相差板(1/4波長板)47及び偏光板49が配置されている。
遮光膜としての金属膜39は、隣接する画素領域の間に形成されている。隣接する画素領域間において、それぞれの画素領域を通過する光が混色することを防止するためである。
このような金属膜39としては、例えば、クロム(Cr)やモリブテン(Mo)等を用いることができる。このような金属膜を遮光膜として用いることにより、膜厚が薄い場合であっても遮光性を確保することができるとともに、遮光膜としての金属膜39による段差を低減することができる。
なお、かかる金属膜の膜厚に関して、クロム膜を用いた場合には通常0.2μm程度とすることができる。
また、複数の着色層37r、37g、37bは、通常、透明樹脂中に顔料や染料等の着色材を分散させて所定の色調を呈するものとされている。着色層の色調の一例としては原色系フィルタとしてR(赤)、G(緑)、B(青)の3色の組合せからなるものがあるが、これに限定されるものではなく、Y(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)等の補色系や、その他の種々の色調で構成することができる。
また、それぞれの着色層37r、37g、37bは、例えば、基板上に顔料や染料等の着色材を含む感光性樹脂からなる着色レジストを塗布し、フォトリソグラフィ法(エッチング法)によって不要部分を欠落させることによって、所定のパターンを有する着色層37を形成することができる。そして、複数色の着色層37r、37g、37bを形成する場合には上記工程を繰り返すことになる。
この複数の着色層37r、37g、37bは、それぞれの画素領域にいずれかの色相の着色層が配置されるように、平面的に間隔を置いて形成されている。複数の着色層37r、37g、37bの配列パターンとしては、ストライプ配列が採用されることが多いが、このストライプ配列の他に、斜めモザイク配列や、デルタ配列等の種々のパターン形状を採用することができる。
また、透明樹脂層41は、アクリル樹脂やエポキシ樹脂などの感光性又は熱硬化性の樹脂材料からなっており、金属膜及び着色層の上に形成されている。この透明樹脂層41は、例えば、透明電極を形成する基板表面を平坦化するための平坦化膜として形成され、セルギャップのばらつきを低減して、表示ムラを防止している。
かかる透明樹脂層41の膜厚は、例えば、2〜5μmの範囲内の値とすることができる。
その他、基体や透明電極、配向膜の種類、態様については特に制限されるものではない。例えば、基体は主としてガラス基板が用いられ、透明電極は主としてITO(インジウムスズ酸化物)やIZO(インジウム亜鉛酸化物)からなる電極が用いられ、配向膜は主としてポリイミド樹脂やポリアミド樹脂からなる配向膜が用いられる。
ここで、液晶材料21の層厚であるセルギャップがばらつくことによる表示ムラを防ぐためには、透明電極33の表面平坦性を確保する必要がある。そのためには、透明電極33を形成する前の状態での基板表面の平坦性を確保する必要があるが、透明樹脂層41を構成する樹脂材料を塗布する際に、基板表面に突出している箇所があると、樹脂材料が堰き止められるような状態となり、樹脂材料の流動が阻害される場合がある。このことによって、図11に示すように、樹脂材料の流動方向に沿ってスジが形成され、透明樹脂層形成後の基板表面の平坦性が失われるおそれがあった。
したがって、透明樹脂層を形成する前の状態での基板表面を出来る限り平坦にしておく必要がある。
そこで、本実施形態にかかる液晶装置は、図2に示すように、隣接する画素領域の間に配置される遮光膜としての金属膜39の一部とそれぞれ重なるように、複数の着色層37r、37g、37bが平面的に間隔を置いて配置され、間隔を置いて配置された複数の着色層37r、37g、37bの間には層間調整膜38が配置されている。そして、複数の着色層37r、37g、37bの端部を、金属膜39の端部と層厚調整膜38の端部との間に位置させてある。
言い換えれば、複数の着色層37r、37g、37bは平面的に間隔を置いて配置され、間隔を置いて配置された複数の着色層37r、37g、37bの間には、着色層37r、37g、37bと重ならないように層厚調整膜38が配置され、遮光膜としての金属膜39は、複数の着色層37r、37g、37b及び層厚調整膜38のそれぞれに重なって配置されている。
このように構成することにより、遮光膜としての金属膜39、着色層37r、37g、37b、及び層厚調整膜38が形成された状態で、すなわち、透明樹脂層41を形成する前の状態での基板表面の平坦性を向上させることができる。したがって、透明樹脂層41を形成する工程で樹脂材料を塗布した際に、基板表面の突出部分によって樹脂材料の流動が阻害されて、透明樹脂層41表面の平坦性が失われることを防ぐことができる。
また、かかる構成のカラーフィルタ基板30であれば、隣接する着色層37r、37g、37bがそれぞれ遮光膜としての金属膜39の一部と重なっているために、画素領域を通過する光の混色を防止することもできる。
したがって、さらに透明樹脂層41が形成された状態での基板表面の平坦化が図られ、表示される画像における表示ムラを低減することができるとともに、表示される画像のコントラストの低下を防止することができる。
ここで、図3(a)に示すように、層厚調整膜38の端部38a、38bの位置と着色層37r、37aの端部37ra、37gaの位置とが完全に一致することが好ましいが、膜形成時のパターニング精度を考慮するならば、図3(b)に示すように、少々の間隙が形成されていても構わない。ただし、層厚調整膜38と着色層37r、37gとが互いに重ならないようにし、透明樹脂膜41を形成する際に、透明樹脂材料の流動を阻害するような突出部が形成されないようにすることが重要である。
一方、層厚調整膜の端部と着色層の端部との間が開きすぎると、形成される間隙が透明樹脂材料の流動を阻害するおそれがあることから、間隙を設ける場合であっても、その間隙の幅を1μm以下の値とすることがより好ましい。
また、遮光膜としての金属膜は、図2及び図3に示すように、着色層37r、37g、37b及び層厚調整膜38の下層に形成されていてもよく、図4(a)及び(b)に示すように、着色層37r、37g及び層厚調整膜38の上層に形成されていてもよい。図2に示す本実施形態の液晶パネル20は、素子基板60側に反射画素電極63aを備えた反射半透過型の液晶パネル20であって、カラーフィルタ基板30には反射膜を備えていないことから、いずれの配置位置であっても表示に影響を与えることがない。
また、図示しないものの、素子基板上に反射膜を備えていない透過型の液晶装置であっても同様に、遮光膜としての金属膜が着色層及び層厚調整膜の上層又は下層のいずれの位置に配置されていても構わない。
なお、遮光膜としての金属膜は、例えば、0.2μm程度の膜厚であることから、この金属膜の厚さ分であれば、表示ムラとして視認されるおそれは少なく、表示品位が低下することはない。
この層厚調整膜は、主として種々の樹脂膜を用いて構成することができるが、これに限られるものではない。ただし、着色層と同程度の膜厚を確保する点を考慮すると、樹脂材料を用いて形成することが好ましい。例えば、樹脂ブラックを用いて層厚調整膜を構成することにより、バックライトの強度にかかわらず画素間領域の優れた遮光機能を得ることができるようになる。
一方、層厚調整膜を樹脂膜を用いて構成する場合には、着色層をはじめとして、カラーフィルタ基板上に存在する他の樹脂膜を用いて構成することができる。他の樹脂膜を用いて構成することにより、製造工程を増加させることなく形成することができ、生産効率を低下させることがない。
また、かかる層厚調整膜の厚さを、着色層の厚さの±0.5μmの範囲内の値とすることが好ましい。このような膜厚であれば、透明樹脂層を形成した状態において、金属膜の厚さを考慮した場合であっても、表示に影響を与える程度に基板表面の平坦性が失われることがない。
また、着色層と層厚調整膜とを、表面が突出しないように、かつ、隙間が開かないように形成するためには、図5(a)〜(c)に示すように、層厚調整膜38又は着色層37r、37gの端部38a、38b、37ra、37gaをテーパ状にすることが好ましい。
この理由は、このようなテーパ部を設けることにより、層厚調整膜と着色層との間に間隙を設けない一方、層厚調整膜と着色層とが膜厚の厚い箇所で重なり合って、表面から突出することがないようにすることができるためである。逆に言うと、層厚調整膜及び着色層の端部をテーパ状にしない場合には、層厚調整膜と着色層との間に隙間を設けず、かつ、重ならないように、端部位値を正確に一致させて形成することが困難である。
したがって、層厚調整膜又は着色層の端部をテーパ状にすることにより、透明樹脂層を形成する前の状態での基板表面の平坦性を向上させることができる。
また、図6に示すように、層厚調整膜38又は着色層37r、37gの端部38a、38b、37ra、37gaをテーパ状にした場合に、層厚調整膜38及び着色層37r、37gが形成された状態において隙間が形成される場合であっても、最上部と最下部との高低差(h1)を0.5μm以下の値とすることが好ましい。
この理由は、このように構成することにより、透明樹脂材料の塗布時のムラだけでなく、さらに透明樹脂層41を形成した状態での基板表面を確実に平坦化して、表示される画像の表示ムラを低減することができるためである。逆に言うと、形成される隙間の最上部と最下部との高低差が0.5μmを超えると、さらに透明樹脂層を形成した状態においても、基板表面に凹凸が生じてしまい、表示される画像に表示ムラが生じる場合があるためである。
したがって、層厚調整膜及び着色層が形成された状態において隙間が形成される場合であっても、最上部と最下部との高低差(h1)を0.3μm以下の値とすることがより好ましく、0.2μm以下の値とすることがさらに好ましい。
また、着色層において、例えば、R(赤)、G(緑)、B(青)それぞれの色毎に、色合いを調整すべく、膜厚を変える場合には、当該膜厚の差を0.3μm以下の値とすることが好ましい。
この理由は、このように構成することにより、層厚調整膜及び着色層が形成された基板表面を全体として、平坦化することができるためである。
したがって、例えば、R(赤)層を1.0μm、G(緑)層を1.3μm、B(青)層を1.3μmとすることにより、それぞれの色の濃度等の均一化を図るとともに、さらに透明樹脂層が形成された状態での基板表面を確実に平坦化して、表示される画像における表示ムラを低減させることができる。
また、着色層及び層厚調整膜上に、透明樹脂層との濡れ性を向上させるための処理を施してあることが好ましい。より具体的には、ACグロー放電処理、コロナ放電処理、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)による表面処理のうちの少なくとも一つの処理を施してあることが好ましい。
この理由は、透明樹脂層との濡れ性を高めることにより、透明樹脂層が形成された状態での基板表面を平坦化しやすくできるためである。また、製造段階においても、透明樹脂層を形成するための樹脂材料の塗布を、均一化することが容易になるためである。
以上説明したようなカラーフィルタ基板を備えた液晶装置であれば、透明樹脂層を形成する前の状態の基板表面が平坦化され、透明樹脂層形成後の基板表面の平坦性を確保することができる。したがって、液晶層の厚さのばらつきを低減して表示品位の向上を図ることができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態は、基板上に、反射膜としての金属膜と、複数の着色層と、当該複数の着色層上の透明樹脂層と、を備えた電気光学装置である。
かかる電気光学装置において、第1実施形態と同様に、隣接する複数の着色層は、それぞれ金属膜の一部と重なるとともに平面的に間隔を置いて配置され、間隔を置いて配置された複数の着色層の間には遮光膜を兼ねた層厚調整膜が配置され、複数の着色層の端部は、金属膜の端部と層厚調整膜の端部との間に位置することを特徴としている。
以下、第2実施形態の電気光学装置について、第1実施形態と同様、TFT素子を備えた液晶装置を例に採って説明する。また、第2実施形態にかかる液晶装置は、カラーフィルタ基板に反射膜としての金属膜を備えている点において第1実施形態の液晶装置と異なっているため、カラーフィルタ基板を中心に説明する。
図7は、本実施形態の液晶装置に備えられる液晶パネル120の拡大断面図であって、第1実施形態の図2に相当する図である。
この図7に示すように、本実施形態の液晶パネル120を構成するカラーフィルタ基板130は、透明な基板131上に、反射膜としての金属膜138、着色層137r、137g、137b、遮光膜を兼ねた層厚調整膜139が形成され、さらに、透明樹脂層141を積層した上で透明電極133が形成されている。また、透明電極133上には配向膜145が形成されるとともに、透明電極133等が形成された面とは反対側の面に、位相差板(1/4波長板)147及び偏光板149が配置されている。
このうち、基体、着色層、透明電極、配向膜については、第1実施形態と同様の構成とすることができるため、ここでの説明を省略する。
本実施形態では、遮光膜が樹脂材料からなり、間隔を置いて配置された隣接する着色層の間に配置され、層厚調整膜139として用いられている。すなわち、樹脂材料からなる遮光膜139を、隣接する着色層137r、137g、137bの間に、着色層137r、137g、137bと実質的に同じ厚さで形成することによって、透明樹脂層141を形成する前の状態の基板表面が平坦化されている。また、着色層137r、137g、137bの厚さと同じ程度の厚さの樹脂膜からなる遮光膜139であれば、バックライトの強度が高い場合であっても遮光性を確保することができる。
したがって、透明樹脂材料を塗布する際に、樹脂材料の流動を阻害することなく、形成される透明樹脂層表面を平坦化できるとともに、遮光膜の遮光性を高めることができる。これにより、表示ムラが低減されるとともにコントラスト性に優れ、表示品位の向上が図られた液晶装置を得ることができる。
また、反射膜としての金属膜138は、反射光を着色するために、着色層137r、137g、137bの下層にあることが必要とされる一方、層厚調整膜としての遮光膜139の上層あるいは下層のいずれの位置にも配置することができる。
例えば、反射膜に間隙を設け、この間隙の幅を遮光領域の幅と一致させた場合には、図7に示すように、反射膜としての金属膜138を、着色層137r、137g、137bの下層(図中着色層の上側)に配置するとともに、層厚調整膜139の上層(図中着色層の下側)に配置するように形成することができる。かかる構成では、反射膜138によって反射される光のうちの一部の光が着色層137r、137g、137bを通過し、それ以外の光は着色層137r、137g、137bを通過しないために、比較的色濃度が薄く、明るい反射光を得ることができる。
一方、層厚調整膜の幅を遮光領域の幅と一致させる場合には、図8に示すように、反射膜としての金属膜138を、着色層137r、137g及び層厚調整膜139の下層に形成することができる。かかる構成では、反射膜138によって反射される光すべてが着色層137r、137gを通過し、比較的色濃度の濃い反射光を得ることができる。
図8に示すように構成する場合には、第1実施形態と同様に、着色層137r、137gの端部137ra、137gaの位置と反射膜138との間、及び遮光膜としての層厚調整膜139の端部139a、139bと反射膜138との間に間隙を設けないで形成することが好ましいが、パターニング精度を考慮して、図9(a)に示すように若干の間隙を形成したり、あるいは、図9(b)〜(c)に示すように少なくとも一方の端部137ra、137ga、139a、139bをテーパ状にしたりして、表面を突出させることなく、かつ、間隙が大きくならないようにすることが好ましい。
また、図7に示すように構成する場合においても、表面を突出させることなく、間隙が形成されないようにするために、着色層137r、137g、137bの端部又は層厚調整膜139の端部をテーパ状とすることが好ましいが、特に、図9(c)に示すように、層厚調整膜139の端部139a、139bをテーパ状にすることにより、反射膜としての金属膜138をテーパ部上に形成しやすくすることができる。
その他、膜厚の差や、着色層及び層厚調整膜上に表面処理を施す点等についても、第1実施形態と同様にすることができる。
なお、反射膜としての金属膜は、例えば、0.2μm程度の膜厚であることから、この金属膜の厚さ分であれば、表示ムラとして視認されるおそれは少なく、表示品位が低下することはない。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態は、基板上に、金属膜と、着色層と、当該着色層上の透明樹脂層と、を備えた電気光学装置の製造方法としての、第1実施形態及び第2実施形態にかかる液晶装置の製造方法である。
本実施形態の液晶装置の製造方法は、基板上に、金属膜を形成する工程と、
基板上に、金属膜の一部と重なる位置に間隙部を有する着色層を形成する工程と、
基板上に、間隙部に相当する領域に、金属膜の一部と重なるとともに、着色層とは重ならないように、層厚調整膜を形成する工程と、を相前後して備えるとともに、
金属膜、着色層、及び層間調整膜が形成された基板上に、透明樹脂層を形成する工程と、
を備えることを特徴とする。
以下、カラーフィルタ基板の製造工程を中心に説明する。
1.カラーフィルタ基板の製造
まず、ガラス基板等の基板上に、反射膜や遮光膜としての金属膜、複数の着色層、層厚調整膜を、所定の配置関係を満足するように、相前後して形成する。
すなわち、これらの三つの金属膜、着色層、層厚調整膜の形成後において、隣接する複数の着色層は、それぞれ金属膜の一部と重なるとともに平面的に間隔を置いて配置され、間隔を置いて配置された複数の着色層の間には層厚調整膜が配置され、複数の着色層の端部は、金属膜の端部と層厚調整膜の端部との間に位置するように、それぞれの膜あるいは層を形成する。
このうち金属膜は、例えば、クロム(Cr)等の金属材料を蒸着法等により基板上に積層した後、所定のパターンに合わせてエッチング処理することにより形成することができる。
また、着色層は、例えば、顔料や染料等の着色材を分散させた透明樹脂等からなる感光性樹脂を、スピンコータやスリットコータを用いて基板上に塗布し、これにパターン露光、現像処理を施すことによって形成することができる。そして、色毎に上記工程を繰り返すことにより、複数の色の着色層を配列形成する。
このとき、所定のマスクパターンを有するハーフトーンマスクを用いて露光することにより、着色層の端部の断面形状をテーパ状や階段状とすることができる。あるいは、このようなハーフトーンマスクを使用する場合に限らず、異なるパターン形状の複数のパターンマスクを用いて多段階露光することも好ましい。また、図示しないものの、着色層以外であっても、例えば、アライメントマークや、検査用パターンについても、端部をテーパ状や階段状にしておくことにより、透明樹脂層を形成するための樹脂材料を均一に塗布することを阻害することが少なくなる。
また、層厚調整膜の構成材料は特に制限されるものではないが、着色層と同等の厚さを有する膜であることから、樹脂材料を用いて形成することが好ましい。樹脂材料を用いて形成する場合には、例えば、上述した着色層と同様に、感光性樹脂を所定のパターンを有するパターンマスクを用いて露光、現像することができる。
また、工程数を増加させないためには、複数の着色層のいずれかを形成する際に同時に形成することが好ましい。
ここで、これらの金属膜、着色層、層厚調整膜を形成する順序は限られるものではないが、構成材料の粘度が高いものから順に形成することが好ましい。すなわち、構成材料の粘度が低いものを後工程で形成することにより、材料を基板上に配置した際に表面部分が流動して段差が埋められ、基板表面の平坦性を高めることができるためである。
次いで、着色層や層厚調整膜、金属膜の表面に対して、ACグロー放電処理、コロナ放電処理、及びヘキサメチルジシラザン(HMDS)による表面処理のうちの少なくとも一つの処理を施すことが好ましい。この理由は、かかる処理を施すことにより、透明樹脂層を構成する樹脂材料との密着性が向上するために、当該樹脂材料を塗布する際にスムーズに流動させることができ、透明樹脂層の塗布ムラを防止して、透明樹脂層の形成後における基板表面を平坦化することができるためである。
次いで、金属膜、着色層、層厚調整膜が形成された基板上に、全面的に光硬化性又は熱硬化性の樹脂材料を塗布するとともに、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングを施し、少なくとも表示領域に相当する領域に透明樹脂層を形成する。
かかる樹脂材料としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、イミド樹脂、フッ素樹脂などを用いることができる。これらの樹脂は流動性を有する未硬化状態で基板上に塗布され、乾燥、光硬化、熱硬化などの適宜の手段で硬化される。塗布方法としては、スピンコータやスリットコータなどを用いて塗布することができる。
ここで使用する透明性樹脂材料の粘度に関し、測定温度を25℃としたときの粘度が8mPa・s以下の値である樹脂材料を使用することが好ましい。
この理由は、このような比較的低粘度の樹脂材料を用いることにより、着色層が形成された基板表面に多少の凹凸が形成されている場合であっても、透明樹脂層の形成後においては、基板表面の平坦化を図ることができるためである。
したがって、透明樹脂層を形成するための樹脂材料の粘度(測定温度:25℃)を5mPa・s以下の値とすることがより好ましく、3mPa・s以下の値とすることがさらに好ましい。
次いで、透明樹脂層上に全面的にITO(インジウムスズ酸化物)等の透明導電体材料からなる透明導電層を、一例として、スパッタリング法により形成するとともに、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングを施し、透明電極を形成する。次いで、当該透明電極を形成した基板上に、ポリイミド樹脂等からなる配向膜を形成する。
2.素子基板の製造
カラーフィルタ基板に対向する素子基板は、公知の方法によって製造することができる。例えば、基体としてのガラス基板上に、TFT素子や走査線、データ線、外部接続端子、画素電極等の各種の部材を形成した後、画素電極が形成された基板表面に、ポリイミドからなる配向膜を形成する。このようにして、種々の電気配線や導電膜等が形成された素子基板を製造することができる。
3.液晶セルの形成
次いで、図示しないものの、カラーフィルタ基板又は素子基板のいずれか一方において、表示領域を囲むようにしてシール材を積層した後、他方の基板を重ね合わせて、加熱圧着することにより、カラーフィルタ基板及び素子基板を貼り合わせて、セル構造を形成する。その後、真空注入法によってシール材の一部に設けられた注入口から液晶材料を注入した後、封止材等により封止することにより液晶セルを形成することができる。
あるいは、カラーフィルタ基板又は素子基板のいずれか一方において表示領域を囲むようにしてシール材を描画するとともに、当該シール材の内側領域に対応させて液晶材料を配置してから貼り合わせることによっても、液晶セルを形成することができる。
4.組立
次いで、カラーフィルタ基板及び素子基板それぞれの外面に、位相差板(1/4λ板)及び偏光板を配置したり、ドライバを実装したりするとともに、バックライト等とともに筐体に組み込むことにより、図1(a)〜(b)に示すような本実施形態の液晶装置を製造することができる。
[第4実施形態]
本発明に係る第4実施形態として、第1実施形態の電気光学装置を備えた電子機器について具体的に説明する。
図10は、本実施形態の電子機器の全体構成を示す概略構成図である。この電子機器は、液晶パネル20と、これを制御するための制御手段200とを有している。また、図10中では、液晶パネル20を、パネル構造体20Aと、半導体素子(IC)91等で構成される駆動回路20Bと、に概念的に分けて描いてある。また、制御手段200は、表示情報出力源201と、表示処理回路202と、電源回路203と、タイミングジェネレータ204とを有している。
また、表示情報出力源201は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスク等からなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備え、タイミングジェネレータ204によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等の形で表示情報を表示処理回路202に供給するように構成されている。
また、表示処理回路202は、シリアル−パラレル変換回路、増幅・反転回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路等の周知の各種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、その画像情報をクロック信号CLKと共に駆動回路20Bへ供給する。さらに、駆動回路20Bは、第1の電極駆動回路、第2の電極駆動回路及び検査回路を含んでいる。また、電源回路203は、上述の各構成要素にそれぞれ所定の電圧を供給する機能を有している。
そして、本実施形態の電子機器であれば、カラーフィルタ基板上の金属膜、着色層、層厚調整膜を所定の関係を満足させて形成しているため、透明樹脂層が形成された状態での基板表面が平坦化されている。したがって、表示ムラの発生がなく、優れた画像表示を実現できる電子機器とすることができる。
本発明によれば、透明樹脂層の表面を平坦化して、表示される画像における表示ムラを低減させることができる。したがって、液晶装置等の電気光学装置や電子機器、例えば、携帯電話機やパーソナルコンピュータ等をはじめとして、液晶テレビ、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電気泳動装置、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた電子機器、電子放出素子を備えた装置(FED:Field Emission DisplayやSCEED:Surface-Conduction Electron-Emitter Display)などに適用することができる。
第1実施形態にかかる液晶装置の斜視図及び断面図である。 第1実施形態の液晶装置に備えられる液晶パネルの概略断面図である。 第1実施形態におけるカラーフィルタ基板上の金属膜、層厚調整膜、着色層の配置関係を説明するために供する図である(その1)。 第1実施形態におけるカラーフィルタ基板上の金属膜、層厚調整膜、着色層の配置関係を説明するために供する図である(その2)。 第1実施形態におけるカラーフィルタ基板上の金属膜、層厚調整膜、着色層の配置関係を説明するために供する図である(その3)。 第1実施形態におけるカラーフィルタ基板上の金属膜、層厚調整膜、着色層の配置関係を説明するために供する図である(その4)。 第2実施形態の液晶装置に備えられる液晶パネルの概略断面図である。 第2実施形態におけるカラーフィルタ基板上の金属膜、層厚調整膜、着色層の配置関係を説明するために供する図である(その1)。 第2実施形態におけるカラーフィルタ基板上の金属膜、層厚調整膜、着色層の配置関係を説明するために供する図である(その2)。 第3実施形態の電子機器の概略構成を示すブロック図である。 透明樹脂材料塗布時に形成されるスジを示す図である。
符号の説明
10:液晶装置(電気光学装置)、11:照明装置、13:光源、15:導光板、17:フレキシブル回路基板、20:液晶パネル、30:カラーフィルタ基板、31:基板、33:透明電極、37r・37g・37b:着色層、37ra・37ga:端部、38:層厚調整膜、38a・38b:端部、39:金属膜(遮光膜)、41:透明樹脂層、60:素子基板、91:半導体素子、120:液晶パネル、130:カラーフィルタ基板、131:基板、133:透明電極、137r・137g・137b:着色層、137ra・137ga:端部、138:金属膜(反射膜)、139:層厚調整膜(遮光膜)、139a・139b:端部、141:透明樹脂層、160:素子基板

Claims (10)

  1. 基板上に、金属膜と、複数の着色層と、当該複数の着色層上の透明樹脂層と、を備えた電気光学装置において、
    隣接する前記複数の着色層は、それぞれ前記金属膜の一部と重なるとともに平面的に間隔を置いて配置され、
    前記間隔を置いて配置された複数の着色層の間には層厚調整膜が配置され、
    前記複数の着色層の端部は、前記金属膜の端部と前記層厚調整膜の端部との間に位置することを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記金属膜は遮光膜であることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記金属膜は反射膜であり、前記層厚調整膜は遮光膜であることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  4. 前記層厚調整膜又は前記着色層の端部を傾斜状とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  5. 前記層厚調整膜の厚さを前記着色層の厚さの±0.5μmの範囲内の値とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  6. 前記透明樹脂層は平坦化膜であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  7. 基板上に、金属膜と、複数の着色層と、当該複数の着色層上の透明樹脂層と、を備えた電気光学装置において、
    前記複数の着色層は平面的に間隔を置いて配置され、
    前記間隔を置いて配置された複数の着色層の間には、前記着色層と重ならないように層厚調整膜が配置され、
    前記金属膜は、前記複数の着色層及び前記層厚調整膜のそれぞれに重なって配置されることを特徴とする電気光学装置。
  8. 基板上に、金属膜と、複数の着色層と、当該複数の着色層上の透明樹脂層と、を備えた電気光学装置の製造方法において、
    前記基板上に、前記金属膜を形成する工程と、
    前記基板上に、平面的に間隔を置いて、前記金属膜の一部とそれぞれ重なる前記複数の着色層を形成する工程と、
    前記基板上に、前記間隔を置いて配置された複数の着色層の間の領域に、前記複数の着色層とは重ならない層厚調整膜を形成する工程と、
    を相前後して備えるとともに、
    前記金属膜、着色層、及び層間調整膜が形成された基板上に、感光性又は熱硬化性の樹脂材料からなる前記透明樹脂層を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  9. 前記複数の着色層と層厚調整膜とを、材料の粘度の高い順に形成することを特徴とする請求項8に記載の電気光学装置の製造方法。
  10. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の電気光学装置を備えた電子機器。
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