JP2005301127A - 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電気光学装置用基板、並びに電子機器 - Google Patents

電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電気光学装置用基板、並びに電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 セルギャップのバラつきによる表示ムラの発生が少ない電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器を提供する。
【解決手段】 対向配置される第1の基板及び第2の基板と、当該第1の基板及び第2の基板の間に狭持された電気光学物質と、を含む電気光学装置において、第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方をガラス基板とするとともに、セルギャップを調整するためのスペーサとして、ガラス基板の一部で突起部を形成してあることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電気光学装置用基板、並びに電気光学装置を含む電子機器に関する。特に、スペーサの強度や、高さ及び配置の精度を高めて、基板全体のセルギャップを均一に確保することができる電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電気光学装置用基板、そのような電気光学装置を含む電子機器に関する。
従来、電気光学装置の一態様である液晶表示装置は、対向配置される一対の基板と、当該一対の基板間に封入された液晶材料と、を含んで構成されている。かかる液晶表示装置においては、一対の基板間の厚さであるセルギャップの均一化を図り、画像を表示させた際の表示ムラを防止するために、スペーサが使用されている。
かかるスペーサとしては、シリカ粒子等の球状スペーサが知られているが、球状ゆえに基板上を移動しやすく、セルギャップにバラつきが生じる場合があった。また、球状スペーサが移動した結果、複数の球状スペーサが凝集して、表示画像のコントラストに影響を与えるという問題もあった。
そこで、かかる問題を解決するために、ネガ型又はポジ型のレジスト材料を用いて形成する柱状スペーサ(フォトスペーサと称する場合がある。)を使用した液晶表示装置が知られている。より具体的には、図16に示すように、一対の基板のいずれか一方の基板にフォトレジスト膜を塗布した後、当該フォトレジスト膜をエッチング液で所望の形状にパターニングして形成した柱状スペーサを備えた液晶表示装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、正確で均一なスペースが基板間で維持されることを目的として構成された液晶表示装置が開示されている。より具体的には、図17に示すように、液晶表示装置を製造するための基板素子を使用した表示装置であって、基板素子は重合体シートであって、物理的及び化学的に基板と一体になったスペース素子を含む液晶表示装置である(例えば、特許文献2参照)。
特開平6−59228号公報(特許請求の範囲、図1) 特開平5−264982号公報(特許請求の範囲、図2)
しかしながら、特許文献1に記載された液晶表示装置においては、柱状スペーサを形成するレジスト材料を基板上に塗布する際に、レジスト材料の粘度が比較的低いために、基板上において全体的に均一な厚さとなるように塗布することは困難であった。例えば、スピンコータを用いて塗布する際に、スピンコータの回転数やレジスト材料の温度等をバランスよく調整して、基板全体において均一な厚さとなるように塗布することは困難であった。また、スペーサ自体の強度が十分でない場合ため、製造段階においてスペーサが破損する場合があるという問題も見られた。したがって、それぞれのスペーサの高さが不均一となってセルギャップにバラつきが生じ、表示される画像にムラが生じる場合があった。特に、近年は画像表示の高精細化が進んでおり、かかるセルギャップのバラつきが画像の表示特性に与える影響は大きいものとなっていた。
一方、特許文献2に記載された液晶表示装置においては、基板素子として熱可塑性重合体物質を使用するものであり、スペース素子の高さのバラつきが生じるとともに、その強度も十分なものではなかった。したがって、やはりセルギャップにバラつきが生じ、表示される画像にムラが生じる場合があった。
そこで、本発明の発明者らは鋭意努力し、液晶表示装置等の電気光学装置において、一対の基板間のセルギャップを調整するためのスペーサを、ガラス基板の一部で一体的に形成された突起部から構成することにより、このような問題を解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、電気光学装置において、基板上におけるそれぞれのスペーサの高さの均一化を図るとともに、スペーサ自体の強度を高めることにより、セルギャップのバラつきを防止して、優れた画像表示を実現できる電気光学装置を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、このような電気光学装置の効率的な製造方法を提供するとともに、このような電気光学装置に使用される電気光学装置用基板、及びそのような電気光学装置を含む電子機器を効率的に提供することである。
本発明によれば、対向配置される第1の基板及び第2の基板と、当該第1の基板及び第2の基板の間に狭持された電気光学物質と、を含む電気光学装置であって、第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方をガラス基板とするとともに、セルギャップを調整するためのスペーサとして、ガラス基板の一部で突起部を形成してある電気光学装置が提供され、上述した問題を解決することができる。
すなわち、第1の基板あるいは第2の基板の少なくとも一方をガラス基板とするとともに、当該ガラス基板の表面をエッチング処理するなどして、ガラス基板の一部で突起部を一体的に形成することにより、強度に優れ、配置の精度を向上させるとともに、高さの均一化を図ることができるスペーサとすることができる。したがって、セルギャップのバラつきを防止して、優れた画像表示を実現できる電気光学装置を提供することができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、電気光学物質を駆動させるために、第1の基板は第1の電極を備えるとともに、第2の基板は第2の電極を備え、突起部は、基板面に対して垂直方向に見た場合に、第1の電極及び第2の電極の非存在領域に形成してあることが好ましい。
このように構成することにより、画素面積を小さくすることなく、セルギャップの均一化を図れるために、さらに優れた画像表示を実現することができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、第2の基板は、スイッチング素子をさらに備えるとともに、突起部は、基板面に対して垂直方向に見た場合に、スイッチング素子の非形成領域に形成してあることが好ましい。
このように構成することにより、スイッチング素子の形成を阻害することがないとともに、突起部によってスイッチング素子を破壊することがなくなる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、突起部の形状が、柱状又は壁状であることが好ましい。
このように構成することにより、突起部が柱状であれば、基板上の他の部材の非形成領域にかかる突起部を形成することが容易になる。また、突起部が、図9(a)〜(d)に示すような壁状であれば、例えば、第2の電極と電気配線との間に配置させて、寄生容量の影響を防ぐことができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、突起部が規則的に配置してあることが好ましい。
このように構成することにより、例えば、画素電極を含む第2の電極や、スイッチング素子の配置に影響を及ぼさない位置に配置することができるとともに、セルギャップをさらに有効に均一化することができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、スペーサ粒子又は樹脂レジストを用いて形成された柱状スペーサをさらに含むことが好ましい。
このように構成することにより、例えば、セルギャップのバラつきが生じやすい、表示領域の中心部分のスペーサを所定の突起部とするとともに、比較的セルギャップが安定しているシール材の近傍のスペーサをスペーサ粒子等とすることができる。
また、本発明の別の態様は、対向配置される第1の基板及び第2の基板と、当該第1の基板及び第2の基板の間に狭持された電気光学物質と、を含む電気光学装置の製造方法であって、第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方の基体として、ガラス基板を準備する工程と、ガラス基板をエッチング処理することにより、セルギャップを調整するためのスペーサとしての突起部を形成する工程と、を含む電気光学装置の製造方法である。
すなわち、ガラス基板の表面に所定の突起部を形成するとともに、当該ガラス基板を基体として含む第1の基板又は第2の基板を用いて電気光学装置を製造することにより、セルギャップのバラつきを防止することができ、優れた画像表示を実現できる電気光学装置を効率的に製造することができる。
また、本発明のさらに別の態様は、電気光学物質を駆動させることにより画像を表示させる電気光学装置に使用される電気光学装置用基板であって、基体をガラス基板とするとともに、セルギャップを調整するためのスペーサとして、ガラス基板の一部で形成された突起部を備えた電気光学装置用基板である。
すなわち、基体としてのガラス基板の一部で一体的に形成された突起部を備えることにより、電気光学装置に組み込まれた際に、セルギャップの均一化を容易に図ることができる電気光学装置用基板を提供することができる。
また、本発明のさらに別の態様は、上述したいずれかの電気光学装置を備えた電子機器である。
すなわち、セルギャップの均一化を図った電気光学装置を備えることにより、画像表示に優れた電子機器を効率的に提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電気光学装置用基板、並びに電気光学装置を含む電子機器に関する実施形態について具体的に説明する。ただし、かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
[第1実施形態]
第1実施形態は、対向配置される第1の基板30及び第2の基板60と、当該第1の基板30及び第2の基板60の間に狭持された電気光学物質21と、を含む電気光学装置である。そして、第1の基板30及び第2の基板60の少なくとも一方をガラス基板とするとともに、セルギャップを調整するためのスペーサとして、ガラス基板の一部で突起部15を形成してあることを特徴としている。
以下、図1〜図10を適宜参照しながら、本発明の第1実施形態の電気光学装置について、第1の基板(カラーフィルタ基板と称する場合がある。)30、及び第2の基板(素子基板と称する場合がある。)60を含み、第2の基板60としてガラス基板を用いるとともに、その一部で突起部を形成した液晶表示装置を例に採って説明する。
1.電気光学装置の基本構造
まず、図1及び図2を参照して、本発明の第1実施形態の電気光学装置の基本構造、すなわち、セル構造や配線等について具体的に説明する。ここで、図1は液晶表示装置に使用される液晶パネル20の概略斜視図であり、図2は当該液晶パネル20の概略断面図である。
図1及び図2に示される液晶パネル20は、二端子型非線形素子としてのスイッチング素子69を用いたアクティブマトリクス型構造を有する液晶パネル20であって、図示しないものの、バックライトやフロントライト等の照明装置やケース体などを必要に応じて適宜取付けることにより電気光学装置となる。
なお、液晶パネル20は、アクティブマトリクス型構造の液晶パネルに限られず、パッシブマトリクス型構造の液晶パネルであっても構わない。
また、図1及び図2に示すように、液晶パネル20は、透明な第1のガラス基板31を基体とする第1の基板30と、透明な第2のガラス基板61を基体とする第2の基板60とが、対向配置されるとともに接着剤等のシール材23を介して貼り合わせられている。また、第1の基板30と、第2の基板60とが形成する空間であって、シール材23の内側部分に対して、開口部23aを介して液晶材料21を注入した後、封止材25にて封止されてなるセル構造を備えている。すなわち、第1の基板30と第2の基板60との間に液晶材料21が充填されている。
また、第2のガラス基板61の内面、すなわち、第1のガラス基板31に対向する表面上に、第2の電極(画素電極と称する場合がある。)63をマトリクス状に形成し、第1のガラス基板31の内面、すなわち、第2のガラス基板61に対向する表面上には、第1の電極(走査電極と称する場合がある。)33が形成されている。また、第2の電極63は、スイッチング素子69を介して電気配線(データ線と称する場合がある。)65に対して電気的に接続されるとともに、もう一方の第1の電極33は、導電性粒子を含むシール材23を介して第2の基板60上の引回し配線66に対して電気的に接続されている。このように構成された第2の電極63と第1の電極33との交差領域がマトリクス状に配列された多数の画素(以下、画素領域と称する場合がある。)を構成し、これら多数の画素の配列が、全体として液晶表示領域Aを構成することになる。
なお、図1中、それぞれの画素領域に対応する第2の電極63やスイッチング素子69については、一部のみ図示してあるが、その他の画素領域についても同様に存在する。
また、第2のガラス基板61は、第1のガラス基板31の外形よりも外側に張り出してなる基板張出部60Tを有し、この基板張出部60T上には、電気配線65、引回し配線66及び、独立して形成された複数の配線からなる外部接続用端子67が形成されている。
そして、これら電気配線65、引回し配線66及び外部接続用端子67に対して電気的に接続されるように、液晶駆動回路等を内蔵した半導体素子(IC)91が実装されている。さらに、基板張出部60Tの端部には、外部接続用端子67に導電接続されるように、回路基板93が実装されている。
2.第1の基板
液晶パネル20を構成する第1の基板30は、一例として、図2に示すように、基本的に、第1のガラス基板31と、反射層35と、着色層37と、遮光層39と、第1の電極33と、から構成されている。そして、第1のガラス基板31の所定位置に、鮮明な画像表示が認識できるように、位相差板(1/4波長板)47及び偏光板49が配置されている。
ここで、反射層35は、アルミニウム、アルミニウム合金、クロム、クロム合金、銀、銀合金などからなる金属薄膜から構成することができる。そして、図2に示すように、画素毎に、反射領域と透過領域を形成するための反射部35r及び開口部35aを備えた半透過反射層35である。
また、カラーフィルタを構成する着色層37は、通常、透明樹脂中に顔料や染料等の着色材を分散させて所定の色調を呈するものとされている。着色層37の色調の一例としては原色系フィルタとしてR(赤)、G(緑)、B(青)の3色の組合せからなるものがあるが、これに限定されるものではなく、Y(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)等の補色系や、その他の種々の色調で形成することができる。
かかる着色層37は、通常、基板表面上に顔料や染料等の着色材を含む感光性樹脂からなる着色レジストを塗布し、フォトリソグラフィ法(エッチング法)によって不要部分を欠落させることによって、所定のカラーパターンを有する着色層37を形成することができる。そして、複数の色調の着色層37を形成する場合には上記工程を繰り返すことになる。
また、着色層37の配列パターンとしては、ストライプ配列を採用することが多いが、このストライプ配列の他に、斜めモザイク配列や、デルタ配列等の種々のパターン形状を採用することができる。
また、画素毎に形成された着色層37の間の画素間領域に、遮光部(ブラックマトリクスと称する場合がある。)39が形成されている。すなわち、隣接する画素間において色材が混色することを防止して、コントラストに優れた画像表示を得ることができるためである。
このような遮光部39としては、例えばR(赤)、G(緑)、B(青)の3色の着色材を共に樹脂その他の基材中に分散させたものや、黒色の顔料や染料等の着色材を樹脂その他の基材中に分散させたものなどを用いることができる。ただし、カーボン等の黒色材料を使用しなくとも、着色層37と同時に形成することができるとともに、優れた遮蔽効果を得ることができることから、加色法を利用して、R(赤)層、G(緑)層、B(青)層の三層構造とすることも好ましい。さらに、遮光性を高めるためには、クロム(Cr)やモリブテン(Mo)等の金属膜を遮光部39として使用することも好ましい。
また、着色層37や遮光層39の上を、アクリル樹脂やエポキシ樹脂などの透明樹脂からなる表面保護層41により、被覆している。このように、着色層37と遮光層39と表面保護層41とによってカラーフィルタが形成されることになる。
また、表面保護層41の上には、ITO(インジウムスズ酸化物)等の透明導電体からなる第1の電極33が形成されている。かかる第1の電極33は、複数の透明電極が並列したストライプ状に構成されている。そして、この第1の電極33の上には、ポリイミド樹脂等からなる第1の配向膜45が形成されている。
3.第2の基板
第1の基板30と対向する第2の基板60は、図2に示すように、第2のガラス基板61と、電気配線65と、スイッチング素子69と、第2の電極63と、から構成されている。
また、電気配線65や第2の電極63等の上には、第1の基板30における第1の配向膜45と同様のポリイミド樹脂等からなる第2の配向膜75が形成されている。さらに、第2のガラス基板61の外面においても、位相差板(1/4波長板)77及び偏光板79が配置されている。
なお、第1実施形態の電気光学装置の例では、着色層37を第1のガラス基板31上に設けてあるが、第2のガラス基板61上に設けることもできる。
ここで、図3(a)〜(c)を参照して、第2の基板60の構成、及び第2の基板60上の電気配線65、第2の電極63等と、第1の基板30上の第1の電極33と、の配置関係について説明する。なお、図3(a)は第1の基板30の平面図であり、図3(b)は第2の基板60の平面図であり、図3(c)は第1の基板30及び第2の基板60を重ね合わせた状態での平面図である。
この図3(b)に示すように、第2の基板60には、電気配線65として、複数の配線が並列したストライプ状に構成されている。また、この電気配線65には、スイッチング素子69を介して、複数の画素電極をなす第2の電極63が電気的に接続されている。さらに、ドライバIC91等が実装される領域の両側には、導電性粒子107を含むシール材23を介して第1の基板30上の第1の電極33と電気的に接続される引回し配線66が設けられている。
そして、図3(c)に示すように、第1の基板30と、第2の基板60とを対向配置した場合に、第1の電極33と電気配線65とが交差するとともに、第2の基板60上の第2の電極63が第1の基板30上の第1の電極33と重なっている。このように配置することにより、第1の基板30上の第1の電極33と、第2の基板60上の第2の電極63との交差領域が画素として構成することができる。したがって、所望の画素に対して電圧を印加することにより、当該画素領域の液晶材料21に電界を発生させ、表示領域A全体として文字、図形等の画像を表示させることができる。
なお、後述するように、スペーサとしてのガラス基板の突起部15は、第2の電極63の非存在領域である画素間領域に配置されているために、画素領域の面積を低下させるおそれが少ないことが理解できる。
また、かかる電気配線65及び引回し配線66は、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)や、クロム(Cr)等から構成することができる。また、第2の電極63は、ITO(インジウムスズ酸化物)等の透明導電体から構成することができる。そして、かかる第2の電極63は、スイッチング素子69を介して電気配線65に接続される。
このスイッチング素子69としては、図4(a)〜(b)に例示するように、ニ端子型非線形素子であるTFD(Thin Film Diode)素子69a、69bとすることができる。ここで、図4(a)は、第2の基板60における一画素領域の拡大平面図であり、図4(b)は、図4(a)中のEE´断面を矢印方向に見た断面図である。
かかるTFD素子69a、69bは、正負方向のダイオードスイッチング特性を示し、しきい値以上の電圧が、第1金属膜71及び第2金属膜73、74の両端子間に印加されると導通状態となるアクティブ素子である。
また、TFD素子69a、69bは、素子第1電極(第1金属膜)71、絶縁膜72、及び素子第2電極(第2金属膜)73、74からなるサンドイッチ構成を有している。すなわち、第1のTFD素子69bは、図4(b)に示すように、第1金属膜71と、絶縁膜72と、電気配線65から分岐した部分に相当する第2金属膜74と、がこの順に積層されて構成されている。一方、第2のTFD素子69aは、同様に、第1金属膜71と、絶縁膜72と、第2の電極63に電気接続された第2金属膜73と、がこの順に積層されて構成されている。
さらに、第1のTFD素子69b及び第2のTFD素子69aにおいて、それぞれ別個の第2金属膜73、74が設けてあるが、絶縁膜72及び第1金属膜71は、それぞれ共通している。
ここで、第1金属膜71や第2金属膜73、74としては、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)や、クロム(Cr)等が挙げられる。また、絶縁膜72としては、このような金属材料を陽極酸化させて構成してあることが好ましい。例えば、酸化タンタル(Ta25)、酸化アルミニウム(Al23)等が具体的に挙げられる。
なお、図5に、ドライバIC及びTFD素子を用いたアクティブマトリクス配線の具体的な回路図の一例を示す。すなわち、Y方向に延在する複数の電気配線65と、X方向に延在する複数の第1の電極33とから構成されており、各交差部分において画素領域110が構成されている。また、各画素領域110において、液晶表示要素111と、TFD素子とが直列接続されている。
また、TFD素子以外にも、図6にその回路図の一例を示すように、TFT(薄膜トランジスタ)素子269のような三端子型非線形素子を使用することもできる。
4.突起部(スペーサ)
また、図2に示すように、第2の基板60において、第1の基板30と第2の基板60との間のセルギャップを調整するためのスペーサとして、第2のガラス基板61の一部で突起部15を一体的に形成してあることを特徴としている。すなわち、第2のガラス基板61の一部で一体的に形成された突起部15をスペーサとして備えることにより、スペーサの高さの均一化を図り、セルギャップのバラつきを容易に防止するためである。
より具体的には、例えば、スペーサ粒子を散布する方法では、スペーサ粒子の粒径や長さを均一に制御することが困難であり、セルギャップにバラつきが生じる場合がある。また、樹脂レジストを用いて柱状スペーサを形成する方法では、樹脂レジストを塗布する際に、厚さが均一になるように制御することが困難であり、形成される柱状スペーサの高さが不均一になりやすく、やはりセルギャップにバラつきが生じる場合がある。したがって、本来的に厚さが均一な第2のガラス基板61をエッチング処理等して形成した突起部15であれば、その高さは均一化されているために、セルギャップのバラつきを容易に防止することができ、表示される画像の表示ムラを少なくすることができる。
また、スペーサが、第2のガラス基板61の一部で一体的に形成された突起部15であれば、スペーサ粒子や樹脂レジストからなる柱状スペーサと比較して、スペーサ自体の強度が高いために、製造段階における破損を防止することができる。したがって、スペーサの高さのバラつきの発生をさらに有効に防止することができ、セルギャップの均一化を図ることが容易になる。
さらに、第2のガラス基板61の一部で一体的に形成された突起部であれば、その配置位置をパターンマスク等を用いて、精度よく制御することができる。したがって、第2の基板60上に形成された、第2の電極63や、スイッチング素子69等の他の部材の配置の妨げにならないような位置に、スペーサを配置することが容易になる。
なお、本実施形態においては、第2のガラス基板61にスペーサとしての突起部15を形成しているが、対向する第1の基板30における第1のガラス基板31に形成することもでき、さらに、第1の基板30及び第2の基板60の双方に形成することもできる。
次いで、図7〜図10を参照して、かかる突起部15の形状や配置等について、具体的に説明する。ここで、図7は第2の基板60上における柱状の突起部15の配置を説明するための概略平面図であり、図8(a)〜(d)はそれぞれ柱状の突起部15の例を示す図であり、図9(a)〜(d)はそれぞれ壁状の突起部15の例を示す図であり、図10は第2の基板60上における壁状の突起部15の配置を説明するための概略平面図である。
かかる突起部15は、図7に示すように、基板面に対して垂直方向に見た場合に、第2の電極63の非存在領域である画素間領域に形成してあることが好ましい。
この理由は、かかる突起部15は、スペーサとして、対向する第1の基板30と接するために、当該突起部15の形成箇所においては、第1の基板30と第2の基板60との間に液晶材料21が存在せず非表示部分となるためである。したがって、突起部15を第2の電極63の非存在領域に形成することにより、画素面積を低下させることなく、セルギャップのバラつきを確実に防止することができる。
また、かかる突起部15は、図7に示すように、基板面に垂直方向に見た場合に、スイッチング素子69の非形成領域に形成してあることが好ましい。
この理由は、かかる突起部15は、スペーサとして対向する第1の基板30と接するために、突起部15と重なる位置にスイッチング素子69が形成してある場合には、当該スイッチング素子69が破壊されてしまう場合があるためである。
したがって、かかる突起部15をスイッチング素子69の非形成領域に形成してあることが好ましく、さらに、スイッチング素子69の形成自体を容易にできることから、スイッチング素子69と突起部15との直線距離を5μm以上とすることが好ましい。
一方、かかる突起部15は、基板面に垂直方向に見た場合に、遮光層39と重なることが好ましい。
この理由は、上述のとおり、基本的にかかる突起部15の形成箇所においては非表示部分となるが、仮に、当該突起部15に起因して光り抜け等が生じた場合であっても、視認させないようにできるためである。
また、かかる突起部15は、第2の基板60上において、規則的に配置されていることが好ましい。
この理由は、例えば、それぞれの第2の電極63及びスイッチング素子69の配置を考慮して、それらに影響を及ぼさない位置に配置されるとともに、セルギャップをさらに有効に均一化することができるためである。
そして、第2のガラス基板61の一部で形成された突起部15であれば、パターンマスクを用いてエッチング処理等することにより、スペーサ粒子やレジスト材料から形成された柱状スペーサと比較して、スペーサの配置位置を正確に制御することができる。
また、かかる突起部15の形状は特に制限されるものではないが、例えば、図8(a)〜(d)に示すような柱状とすることが好ましい。すなわち、円柱状や四角柱状の突起部15a、15bとしたり、あるいは断面が台形状である実質的に円錘状や四角錘状の突起部15c、15dとしたりすることが好ましい。
この理由は、かかる柱状の突起部15であれば、例えば、第2の基板60上において、第2の電極63や、電気配線65、あるいはスイッチング素子69等の他の部材の配置を阻害することなく、それらの間隙を利用して、容易に配置させることができるためである。
ただし、突起部15の平面形状の最大長さaと、突起部の高さbとの関係を、図8(a)に示すように、a>bを満たすようにすることが好ましい。この理由は、当該突起部15が第2のガラス基板61上に形成された後、衝撃により折れたり、破損したりすることを有効に防止することができるためである。より具体的には、突起部15の平面形状の外縁を円相当として、その直径aを5〜10μmの範囲内の値とするとともに、高さbを3〜8μmの範囲内とすることが好ましい。
一方、かかる突起部15の形状を、基板面に対して水平方向に所定の長さを有する形状とすることも好ましい。すなわち、図9(a)〜(d)に示すような壁状とすることも好ましい。この理由は、かかる壁状の突起部15e、15f、15g、15hであれば、例えば、図10に示すように、第2の電極63と電気配線65との間に配置して、寄生容量の影響を小さくすることができるためである。
ただし、かかる突起部の水平方向の長さが過度に長くなると、製造時において、液晶材料21を注入する際に、液晶材料21の移動を妨げる場合があることから、隣接する第2の電極63の辺の長さの30%程度の長さとすることが好ましい。
また、かかる突起部15の高さに関し、当該突起部15の形成箇所において、第1の基板30及び第2の基板60上に存在する保護層41等の他の部材の厚さを考慮して形成されていることが好ましい。
この理由は、かかる他の部材の厚さを考慮して突起部15の高さを制御し、所望のセルギャップを確保することにより、透過する光のリタデーションと相俟って、コントラスト等の表示特性に優れた画像を表示させることができるためである。
また、かかる突起部15の平面形状に関し、直径又は短辺の長さを5〜10μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる直径又は短辺の長さが5μm未満の値となると、スペーサとしての強度が低下する場合があるためである。一方、かかる直径又は短辺の長さが10μmを超えると、既存の電気光学装置等における第2の電極63、電気配線65、スイッチング素子69等の間隙に形成することが困難となり、画素領域の面積を低下させてしまう場合があるためである。
したがって、突起部15の平面形状における、直径又は短辺の長さを5.5〜9.5μmの範囲内の値とすることがより好ましく、6〜9μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、ガラス基板の一部で形成された突起部15以外にも、通常用いられるスペーサ粒子や樹脂レジストからなる柱状スペーサをさらに含むことも好ましい。
この理由は、基板上の領域ごとに、スペーサの種類を適宜使い分けることにより、セルギャップのバラつきを効率的に防止することができるためである。すなわち、少なくともセルギャップにバラつきが生じやすい表示領域の中心部分においては、強度が高いとともに、高さの均一化が図られた、ガラス基板の一部で形成された突起部15を配置するとともに、他の周辺領域においては、それ以外のスペーサを配置することにより、全体としてセルギャップの均一化を確実に図ることができる。
このようなスペーサ粒子としては、ガラス粒子、アルミナ、シリカ(シリカ粒子)、樹脂ファイバー等を好適に使用することができる。また、柱状スペーサを形成するためのレジスト材料としては、エポキシ樹脂やアクリル樹脂等の熱硬化性あるいは光硬化性のレジスト材料を使用することができる。また、光硬化性のレジスト材料を使用する場合には、ネガ型又はポジ型のいずれであっても構わない。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態は、対向配置される第1の基板30及び第2の基板60と、当該第1の基板30及び第2の基板60の間に狭持された電気光学物質21と、を含む電気光学装置の製造方法である。そして、第1の基板30又は第2の基板60の少なくとも一方の基体として、ガラス基板を準備する工程と、ガラス基板をエッチング処理することにより、セルギャップを調整するためのスペーサとしての突起部を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
第2実施形態においては、第1実施形態の電気光学装置の製造方法の一例を、図11〜図14を適宜参照しながら説明する。
なお、図11は第1の基板30の製造工程を示す図であり、図12〜図14は第2の基板60の製造工程を示す図である。
1.第1の基板製造工程
まず、図11(a)に示すように、第1のガラス基板31上の画像表示領域Aに相当する箇所に、反射層35及び着色層37、遮光層39を順次形成する。
ここで、反射部35r及び開口部35aを備えた半透過反射層35は、蒸着法やスパッタリング法にて金属材料等を基板上に被着させた後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングすることにより形成される。
また、着色層37は、顔料や染料等の着色材を分散させた透明樹脂等からなる感光性樹脂を、第1のガラス基板31上に塗布し、これにパターン露光、現像処理を順次施すことによって形成することができる。なお、複数の色の着色層37を配列形成する場合には、色毎に上記工程を繰り返すことになる。
さらに、遮光部39についても、顔料や染料等の着色材を分散させた透明樹脂等からなる感光性樹脂を塗布し、これにパターン露光、現像処理を順次施すことによって形成する。
次いで、図11(b)に示すように、第1の基板30上に全面的に透光保護層41Xを形成する。この透光保護層41Xは、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、イミド樹脂、フッ素樹脂などで構成することができる。これらの樹脂は流動性を有する未硬化状態で基板上に塗布され、乾燥、光硬化、熱硬化などの適宜の手段で硬化される。塗布方法としては、スピンコート法や印刷法などを用いることができる。
次いで、上記透光保護層41Xに、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングを施し、図11(c)に示すように、画像表示領域Aに限定された保護層41を形成する。この工程によって、透光保護層41Xから画像表示領域以外の領域、すなわち、後にシール材が印刷される領域及びその外側領域となる領域上の透光性素材が欠落される。
次いで、図11(d)に示すように、表面保護層41上に、全面的にITO(インジウムスズ酸化物)等の透明導電体材料からなる透明導電層33Xを形成する。この透明導電層33Xは、一例として、スパッタリング法により成膜することができる。そして、透明導電層33Xに対して、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングを施し、図11(e)に示すように第1の電極33を形成する。
2.第2の基板製造工程
まず、図12(a)に示すように、第2の基板60の基体としての第2のガラス基板61を準備する。かかるガラス基板を構成する原料は特に制限されるものではなく、ソーダライムガラス、ホウ珪酸ガラス、無アルカリガラス等を使用することができる。
次いで、図12(b)〜(d)に示すように、第2のガラス基板61に対して、突起部15を形成する部分にのみマスクを施したマスクパターン121を形成する。
かかるマスクパターン121の形成方法としては、図12(b)に示すように、スピンコート法や又はスプレー噴射によりレジスト材料123を塗布した後、図12(c)に示すように、露光及び現像して、図12(d)に示すように、所望のマスクパターン121を形成することが好ましい。この理由は、このように実施することにより、より効率的にマスクパターン121を形成することができるためである。
また、かかる形成方法以外にも、刷毛や筆を用いてレジストを被マスク部位に塗ることも好ましい。この理由は、このように実施することにより、レジスト塗布に用いる設備を安価なものとすることができるためである。
さらに、ノズルから液状のレジスト材料を吐出させて、所望のマスクパターンが形成されるようにレジストを塗布する、いわゆるインクジェット法を用いることも好ましい。この理由は、このように実施することにより、レジストを細密パターンで塗布することができるためである。
なお、レジスト材料123はネガ型のレジスト材料又はポジ型のレジスト材料のいずれであっても使用することができる。
また、レジスト材料を塗布する方法以外にも、例えば、ドライエッチング法に使用するエッチング液に対して耐性を有する耐薬品性材料を用いてマスクパターン121を形成することも好ましい。すなわち、ワックスや、油性のコーティングを行ったり、対薬品性のテープを貼付したり、さらには、パテや粘土状の材料を積層することによりマスキングすることも好ましい。この理由は、このように実施することにより、製造装置を簡素化することができるためである。
次いで、図12(e)に示すように、マスクパターン121が形成された第2のガラス基板61における、マスクが施された部分以外の第2のガラス基板61の表面をエッチング処理することにより、第2のガラス基板61の一部でスペーサとしての突起部15を一体的に形成する。
かかるエッチング方法としては、ドライエッチング法又はウェットエッチング法のいずれであっても好適に実施することができる。
すなわち、例えば、ウェットエッチング法によりエッチング処理をする際に使用するエッチング処理液としては、フッ酸液、フッ化硫酸液、ケイフッ化水素酸、フッ化アンモニウム、フッ化水素酸が挙げられる。また、それらを含む水溶液、例えば、フッ化水素酸と硝酸の混合水溶液、フッ化水素酸とフッ化アンモニウムの混合水溶液、フッ化水素酸と硝酸の混合水溶液、フッ化水素酸とフッ化アンモニウムの混合水溶液、フッ化水素酸と水素ニフッ化アンモニウムと硝酸の水溶液等を使用することもできる。さらには、苛性ソーダ(NaOH)や、水酸化カリウム(KOH)などの強アルカリ性の薬液を使用することもできる。
一方、ドライエッチング法によりエッチング処理をする際には、O2、CF4、SF6等のフッ素や酸素が混合されたエッチングガスを使用することができる。
次いで、図12(f)に示すように、第2のガラス基板61上からマスクパターン121を除去する。すなわち、フォトレジストを使用した場合には、所定の薬液を用いてレジストを溶かすことにより剥離することができる。また、ワックスや油性コーティングなどの場合にも、同様に、薬液によりコーティングを溶かして除去することができる。また、耐薬品性テープやパテなどを使用した場合には、単にそれらを剥離することができる。
次いで、図13(a)〜図14(b)に示すように、第2の基板60のガラス基板61上に、第1金属膜71´を形成する。この第1金属膜71´は、例えば、タンタルから構成されており、スパッタリング法や電子ビーム蒸着法を用いて形成することができる。また、この第1金属膜71´の厚さはTFD素子69の用途等に対応して、適宜変更することができるが、通常、20〜500nmの範囲内の値である。
また、図13(a)に示すように、第1金属膜71´の形成前に、第2のガラス基板61に対する第1金属膜71´の密着力を著しく向上させることができるとともに、第2のガラス基板61から第1金属膜71´への不純物の拡散を効率的に抑制することができることから、第2の基板60のガラス基板61上に、酸化タンタル(Ta25)等からなる絶縁膜81を形成することも好ましい。
次いで、図14(c)に示すように、第1金属膜71´の表面を陽極酸化法によって酸化させることにより、酸化膜72を形成する。より具体的には、第1金属膜71´が形成されたガラス基板61を、クエン酸溶液等の電解液中に浸漬した後、かかる電解液と、第1金属膜71´との間に所定電圧を印加して、第1金属膜71´の表面を酸化させることができる。
さらに、酸化膜72が形成された第1金属膜71´を、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングして、その一部を素子第1電極71とする。
なお、酸化膜72の厚さはTFD素子69の用途等に対応して、適宜変更することができるが、通常、10〜50nmの範囲内の値である。
次いで、図示しないが、再び、スパッタリング法等により、素子第1電極71を含む基板上に、全面的に金属膜を形成し、それをフォトリソグラフィ法によって、パターニングすることにより、図14(d)に示すように、第2の金属膜73、74及び電気配線(図示せず。)を形成する。
次いで、図示しないが、スパッタリング法等により、ITO(インジウムスズ酸化物等)等の透明導電体材料からなる透明導電層を形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングすることにより、図14(e)に示すように、第2の電極63を形成する。
このようにして形成される素子第1電極71及び素子第2電極73、75や、電気配線65、第2の電極63等は、第2のガラス基板61の一部で形成されている突起部15上に重なることのないように形成することが好ましい。
この理由は、かかる素子電極71等が突起部15と重なるように形成されると、対向する第1の基板30と貼り合わせた際に、第1の基板30上の導電性材料と電気的に接続されてしまう場合があるためである。また、形成する際に、突起部15における段差によって、断線が生じる場合があるためである。
なお、図示しないが、上記のガラス基板の一部で一体的に形成された突起部15以外に、樹脂レジストを用いて柱状スペーサを形成する場合には、第2の電極63等の形成後に実施することが好ましい。この理由は、柱状スペーサ形成後の工程数を少なくして、柱状スペーサが破損することを防止することができるためである。具体的には、フォトリソグラフィ法によりレジスト材料を塗布するとともに、露光、現像することにより、かかる柱状スペーサを形成することができる。あるいは、スクリーン印刷法により印刷されたレジスト材料に対して露光、現像することにより、柱状スペーサを形成することもできる。
3.後工程
次いで、図示しないが、第2の基板60上において、エポキシ樹脂等を主成分とするシール材23を、スクリーン印刷やディスペンサにより、表示領域Aを囲むようにパターニングして形成する。その後、第1の基板30と、シール材23が積層された第2の基板60とを重ね合わせて接合させた後、加熱しながら加圧保持して、第1の基板30と第2の基板60とを貼合せることにより、セル構造を形成する。そして、第1の基板30及び第2の基板60が形成する空間であって、シール材23の内側部分に対して、液晶材料21を注入した後、封止材25等にて封止する。
次いで、第1の基板30および第2の基板60のそれぞれの外面に、所定の偏光板49、79を配置する。
なお、本実施形態においては、第2の基板60上にシール材23を塗布しているが、第1の基板30上に印刷しても構わない。
[第3実施形態]
本発明に係る第3実施形態として、第1実施形態の電気光学装置を備えた電子機器について具体的に説明する。
図15は、本実施形態の電子機器の全体構成を示す概略構成図である。この電子機器は、液晶パネル20と、これを制御するための制御手段200とを有している。また、図15中では、液晶パネル20を、パネル構造体20Aと、半導体素子(IC)91等で構成される駆動回路20Bと、に概念的に分けて描いてある。また、制御手段200は、表示情報出力源201と、表示処理回路202と、電源回路203と、タイミングジェネレータ204とを有している。
また、表示情報出力源201は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスク等からなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備え、タイミングジェネレータ204によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等の形で表示情報を表示処理回路202に供給するように構成されている。
また、表示処理回路202は、シリアル−パラレル変換回路、増幅・反転回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路等の周知の各種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、その画像情報をクロック信号CLKと共に駆動回路20Bへ供給する。さらに、駆動回路20Bは、第1の電極駆動回路、第2の電極駆動回路及び検査回路を含んでいる。また、電源回路203は、上述の各構成要素にそれぞれ所定の電圧を供給する機能を有している。
そして、本実施形態の電子機器であれば、第2のガラス基板61の一部で突起部を一体的に形成してスペーサとした電気光学装置を使用している。そのために、スペーサの高さが均一化されて、セルギャップのバラつきが発生しにくいために、表示ムラの発生がなく、優れた画像表示を実現できる電子機器とすることができる。
本発明によれば、セルギャップのバラつきによる表示ムラを防止することができ、液晶表示装置等の電気光学装置や電子機器、例えば、携帯電話機やパーソナルコンピュータ等をはじめとして、液晶テレビ、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電気泳動装置、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた電子機器、電子放出素子を備えた装置(FED:Field Emission DisplayやSCEED:Surface-Conduction Electron-Emitter Display)などに適用することができる。
また、本発明の電気光学装置及び電子機器は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態の液晶パネルは所謂COGタイプの構造を有しているが、半導体素子(ICチップ)を直接実装する構造ではない液晶パネル、例えば液晶パネルにフレキシブル配線基板やTAB基板を接続するように構成されたものであっても構わない。
電気光学装置に使用される液晶パネルの概略斜視図である。 電気光学装置に使用される液晶パネルの概略断面図である。 (a)〜(c)は、それぞれ第1の基板の構成を示す平面図、第2の基板の構成を示す平面図、第1の基板及び第2の基板を重ね合わせた状態での平面図である。 (a)及び(b)はスイッチング素子としてのTFD(Thin Film Diode)素子を説明するために供する平面図及び断面図である。 TFD素子を用いたアクティブマトリクス型構造を有する液晶パネルの回路図である。 TFT(Thin Film Transistor)素子を用いたアクティブマトリクス型構造を有する液晶パネルの回路図である。 第2の基板上における柱状の突起部の配置を説明するための概略平面図である。 (a)〜(d)は、それぞれ柱状の突起部の例を示す図である。 (a)〜(d)は、それぞれ壁状の突起部の例を示す図である。 第2の基板上における壁状の突起部の配置を説明するための概略平面図である。 (a)〜(e)は、第1の基板の製造工程を説明するために供する図である。 (a)〜(f)は、第2の基板の製造工程を説明するために供する図である(その1)。 (a)〜(d)は、第2の基板の製造工程を説明するために供する図である(その2)。 (a)〜(e)は、第2の基板の製造工程を説明するために供する図である(その3)。 本発明に係る電子機器の実施形態の概略構成を示すブロック図である。 従来の液晶表示装置の構成を説明する図である(その1)。 従来の液晶表示装置の構成を説明する図である(その2)。
符号の説明
15:突起部、20:液晶パネル、21:電気光学物質(液晶材料)、23:シール材、23a:開口部、30:第1の基板(カラーフィルタ基板)、31:第1のガラス基板、33:第1の電極(走査電極)、60:第2の基板(素子基板)、61:第2のガラス基板、63:第2の電極(走査電極)、65:電気配線(データ線)、68:電気配線(引回し配線)、69:スイッチング素子(TFD素子)、121:パターンマスク、123:レジスト材料

Claims (9)

  1. 対向配置される第1の基板及び第2の基板と、当該第1の基板及び第2の基板の間に狭持された電気光学物質と、を含む電気光学装置において、
    前記第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方をガラス基板とするとともに、
    セルギャップを調整するためのスペーサとして、前記ガラス基板の一部で突起部を形成してあることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記電気光学物質を駆動させるために、前記第1の基板は第1の電極を備えるとともに、前記第2の基板は第2の電極を備え、
    前記突起部は、基板面に対して垂直方向に見た場合に、前記第1の電極及び第2の電極の非存在領域に形成してあることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記第2の基板は、スイッチング素子をさらに備えるとともに、前記突起部は、基板面に対して垂直方向に見た場合に、前記スイッチング素子の非形成領域に形成してあることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
  4. 前記突起部の形状が、柱状又は壁状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  5. 前記突起部が規則的に配置してあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  6. 前記突起部以外に、スペーサ粒子又は樹脂レジストを用いて形成された柱状スペーサをさらに含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  7. 対向配置される第1の基板及び第2の基板と、当該第1の基板及び第2の基板の間に狭持された電気光学物質と、を含む電気光学装置の製造方法において、
    前記第1の基板及び第2の基板の少なくとも一方の基体として、ガラス基板を準備する工程と、
    前記ガラス基板をエッチング処理することにより、セルギャップを調整するためのスペーサとしての突起部を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  8. 電気光学物質を駆動させることにより画像を表示させる電気光学装置に使用される電気光学装置用基板であって、基体をガラス基板とするとともに、セルギャップを調整するためのスペーサとして、前記ガラス基板の一部で形成された突起部を備えることを特徴とする電気光学装置用基板。
  9. 請求項1〜6に記載されたいずれかの電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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