JP2006201218A - 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器 - Google Patents

電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 スペーサの安定性の向上を図った電気光学装置、そのような電気光学装置の製造方法、及びそのような電気光学装置を備えた電子機器を提供する。
【解決手段】 表面に電極を備えた電気光学装置用基板と、当該電気光学装置用基板に保持された電気光学材料と、を含む電気光学装置において、
電気光学装置用基板上に、セルギャップを規定するための突起部と、基板面からの高さが突起部の高さよりも低い基部と、を含むスペーサを備えることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器に関する。特に、所定の突起部及び基部を含むスペーサを備えることにより、スペーサの安定性の向上を図った電気光学装置、そのような電気光学装置の製造方法、及びそのような電気光学装置を備えた電子機器に関する。
従来、画像表示装置である電気光学装置の一態様として、液晶装置が広く用いられている。一般に液晶装置は、電極が形成された一対の基板と、その基板間のセルギャップに封入された液晶材料とを主要素として構成され、かかる電極に印加する電圧を制御することで、液晶材料を適宜配向させ、画像を表示させるものである。
そして、一対の基板間のセルギャップは、表示特性に影響を与える要素であり、その幅を精度良く均一に規定する必要がある。そこで、セルギャップ幅を均一にするために、上下基板間に球状スペーサや柱状スペーサを配置する方法が用いられていた。
ここで、球状スペーサとは、例えば、球状のガラスボール(ポリスチレンボール)であって、基板間の間隙に分散配置させることで、その粒径に対応したセルギャップを規定することができる。そのため、画像表示領域全域でセルギャップを規定することが可能な反面、分散性の制御が困難という問題点が見られた。
一方、柱状スペーサとは、フォトリソグラフィ法により成形された感光性樹脂からなるスペーサであって、画素電極間や素子電極上といった有効表示領域外など、配置場所を任意に選択することができる。すなわち、かかる柱状スペーサは、球状スペーサと異なり、配置箇所を精度良く制御することができることから、開口面積の拡大化に伴い 、スペーサ配置箇所の制限が厳しくなってきている近年では広く用いられている。例えば、図17に示すように、上基板604と、下基板605との間隙であって、画像表示領域A以外の部分に配置された円柱状スペーサ608が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−175133号公報(図1)
しかしながら、特許文献1に記載された柱状スペーサ608は、図17に示すように円筒形をなしていることから、柱状スペーサの上下端部でのみ、基板と接触することになる。そのため、例えばスペーサに低誘電材料を用いたような場合に、スペーサの構成材料の比誘電率の低下に伴って、スペーサと基板との密着性が低下してしまう場合が見られた。
その結果、液晶注入作業時や搬送時など、スペーサに物理的負荷が掛かった際に、スペーサの位置ずれが発生する場合があり、均一なセルギャップを規定することが困難になるという問題が見られた。
そこで、本発明の発明者らは鋭意努力し、一対の基板からなる電気光学装置において、かかる基板におけるセルギャップを規定するための突起部と、基板面からの高さが突起部の高さよりも低い基部と、を含むスペーサを設けることにより上述する問題を解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち本発明は、かかるスペーサを設けることにより、例えば、低誘電材料を用いてスペーサを形成した場合であっても、構成上、基部が突起部を強固に支えるとともに、スペーサと基板との接触面積が拡大することによって、スペーサの安定性の向上が図られた電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及びそのような電気光学装置を備えた電子機器を提供することを目的とする。
本発明によれば、表面に電極を備えた電気光学装置用基板と、電気光学装置用基板に保持された電気光学材料と、を含む電気光学装置において、電気光学装置用基板上に、セルギャップを規定するための突起部と、基板面からの高さが突起部の高さよりも低い基部と、を含むスペーサを備えることを特徴とする電気光学装置が提供され、上述した問題を解決することができる。
すなわち、基板上に所定の突起部及び基部を含むスペーサを備えることにより、基部が突起部を強固に支えるとともに、スペーサと基板との接触面積が拡大し、密着性を上げることが可能となる。よって、液晶注入といったスペーサに物理的負荷の掛かる作業を実施する場合や、作業工程間の搬送など機械的衝撃の加わる場合でも、セルギャップの均一性を維持し、安定した表示特性を有する電気光学装置を提供することができる。また、かかるセルギャップに液晶材料を注入する液晶注入工程においても、液晶の流れを阻害することなく、安定的に注入作業を実施することができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、スペーサが、隣接する電極間の間隙に形成してあることが好ましい。
このように構成することにより、画素領域外にスペーサを配置することができる。したがって、画素領域を通過する光の透過率を低下させることが無いことから、表示特性の低下を防ぐことができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、突起部の形状が柱状であることが好ましい。
このように構成することにより、突起部が柱状であるために、壁状や球状とした場合に比べて、基板平面方向への射影面積を小さくでき、画素領域上にスペーサを配置した場合であっても、表示面積への影響を最小限に抑えることができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、電気光学材料が液晶材料であるとともに、電気光学装置の側面には液晶材料の注入口を備え、基部を基板面に対して垂直方向から眺めた場合に、基部は短辺と長辺を有し、長辺が側面に対して垂直方向に配置してあることが好ましい。
このように構成することにより、液晶材料をセルギャップ内に注入する際の流入方向と、基部の長辺方向とが平行になることから、基部が液晶材料の流れを阻害することなく、安定的な注入作業を実施することが可能となるためである。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、電極における隣接する電極に対向する端部の位置と、スペーサの端部の位置と、が一致していることが好ましい。
このように構成することにより、画素面積を小さくすることなく、隣接する電極間の電気絶縁性を効果的に得ることができる。したがって、表示領域である電極上にスペーサを重ねることによって生じる表示特性の低下を防ぐことができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、スペーサがライン状に配置されているとともに、突起部が複数設けられていることが好ましい。
このように構成することにより、スペーサをライン状とすることで、ストライプ状もしくはマトリックス状に配置された電極の間隙に、選択的に配置することができるため、電極とスペーサとが重なることによって生じる表示特性の低下を生じさせることなく、セルギャップを規定することができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、電気光学装置用基板が、表面にスイッチング素子と、電気配線と、をさらに備え、かかる電気光学装置にスペーサが電気配線に沿って、電気配線を被覆するように形成されていることが好ましい。
このように構成することにより、TFDやTFT等のアクティブマトリックス型の電気光学装置において、電気絶縁性材料であるスペーサが、電極間に配置される電気配線を被覆する構造となるため、電気配線と、隣接する画素電極との間の電気絶縁性を確保することができる。したがって、いわゆる縦クロストークの問題を解決することができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、スペーサを電気絶縁性の感光性樹脂から形成してあるとともに、基部と突起部とが一体的に形成してあることが好ましい。
このように構成することにより、上下基板間の電気絶縁性を確保するとともに、フォトリソグラフィ法による同時形成が可能となることから、柱状部及び基部を効率的に形成することができる。さらには、ハーフトーンマスク等を用いることで、より微細な段差を形成することもできる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、スペーサの比誘電率を5以下の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、セルギャップを精度良く規定するとともに、上下基板間の電気絶縁性を安定的に確保することが可能となる。
また、本発明の別の態様は、電気光学装置用基板と、電気光学装置用基板に保持された電気光学材料と、を含む電気光学装置の製造方法であって、電気光学装置用基板の基体上に、所定形状にパターニングされた電極を形成する工程と、電極が形成された基体上に、感光性樹脂からなる樹脂層を形成する工程と、樹脂層に対して、ハーフトーン露光又は多重露光した後、現像することにより、セルギャップを規定するための突起部と、基板面からの高さが突起部の高さよりも低い基部と、を含むスペーサを形成する工程と、を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法である。
すなわち、柱状部と基部とを一体的に備えたスペーサを効率的に形成することができることから、スペーサと基板との密着性や安定性が向上し、均一なセルギャップを維持することができる電気光学装置を効率的に製造することができる。
また、本発明のさらに別の態様は、上述したいずれかの電気光学装置を備えた電子機器である。
すなわち、所定の突起部及び基部を含むスペーサが形成された装置を備えることにより、スペーサと基板との密着性に優れ、表示特性の向上が図られた電子機器を効率的に提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電気光学装置を含む電子機器に関する実施形態について具体的に説明する。ただし、かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
[第1実施形態]
第1実施形態は、表面に電極を備えた電気光学装置用基板と、電気光学装置用基板に保持された電気光学材料と、を含む電気光学装置である。そして、電気光学装置用基板上に、セルギャップを規定するための突起部と、基板面からの高さが突起部の高さよりも低い基部と、を含むスペーサを備えることを特徴とする。
以下、図1〜11を適宜参照しながら、本実施形態の電気光学装置について、カラーフィルタ基板と、所定のスペーサを備えるとともにTFD素子(Thin Film Diode)を備えた素子基板と、を含む液晶装置を例に採って具体的に説明する。
なお、本実施形態の液晶装置は、TFT素子(Thin Film Transistor)を備えたアクティブマトリクス型構造の液晶装置や、パッシブマトリクス型の液晶装置であっても構わない。
1.電気光学装置の基本構造
まず、図1及び図2を参照して、本発明の第1実施形態の電気光学装置の基本構造、すなわち、セル構造や配線等について具体的に説明する。ここで、図1は液晶装置に使用される液晶パネル10の概略斜視図であり、図2は当該液晶パネル10の概略断面図である。また、図1及び図2中の矢印は、液晶パネル10に表示された画像を観察する際の観視方向を示している。
かかる液晶パネル10は、二端子型非線形素子としてのスイッチング素子69を用いたアクティブマトリクス型構造を有する液晶パネルであって、図示しないものの、バックライトやフロントライト等の照明装置やケース体などを必要に応じて適宜取付けることにより電気光学装置(液晶装置)となる。
また、液晶パネル10は、透明な第1のガラス基板31を基体とするカラーフィルタ基板30と、透明な第2のガラス基板61を基体とする素子基板60とが、対向配置されるとともに接着剤等のシール材23を介して貼り合わせられている。また、カラーフィルタ基板30と、素子基板60とが形成する空間であって、シール材23の内側部分に対して、液晶材料注入口23aを介して液晶材料21を注入した後、封止材25にて封止されてなるセル構造を備えている。すなわち、第1の基板30と第2の基板60との間に液晶材料21が充填されている。
また、第2のガラス基板61の内面、すなわち、第1のガラス基板31に対向する表面上に、第2の電極(画素電極と称する場合がある。)63をマトリクス状に形成してある。一方、第1のガラス基板31の内面、すなわち、第2のガラス基板61に対向する表面上には、第1の電極(走査電極と称する場合がある。)33が形成されている。
また、第2の電極63は、スイッチング素子69を介して電気配線(データ線と称する場合がある。)65に対して電気的に接続されるとともに、もう一方の第1の電極33は、導電性粒子を含むシール材23を介して素子基板60上の引回し配線66に対して電気的に接続されている。このように構成された第2の電極63と第1の電極33との交差領域がマトリクス状に配列された多数の画素(以下、画素領域と称する場合がある。)を構成し、これら多数の画素の配列が、全体として液晶表示領域Aを構成することになる。
なお、図1中、それぞれの画素領域に対応する第2の電極63やスイッチング素子69については、一部の画素領域にのみ図示してあるが、その他の画素領域についても同様に存在する。
また、第2のガラス基板61は、第1のガラス基板31の外形よりも外側に張り出してなる基板張出部60Tを有し、この基板張出部60T上には、電気配線65、引回し配線66及び、独立して形成された複数の配線からなる外部接続用端子67が形成されている。
そして、これら電気配線65、引回し配線66及び外部接続用端子67に対して電気的に接続されるように、液晶駆動回路等を内蔵した半導体素子(IC)91が実装されている。さらに、基板張出部60Tの端部には、外部接続用端子67に導電接続されるように、回路基板93が実装されている。
2.カラーフィルタ基板
液晶パネル10を構成するカラーフィルタ基板30は、一例として、第1のガラス基板31と、反射層35と、着色層37と、遮光層39と、層厚調整層40と、第1の電極33と、から構成されている。また、第1の電極33の上には、ポリイミド樹脂等からなる第1の配向膜45が形成されている。
そして、第1のガラス基板31の所定位置に、鮮明な画像表示が認識できるように、位相差板(1/4波長板)47及び偏光板49が配置されている。
また、カラーフィルタ基板30に形成された遮光膜39は、隣接する画素間において色材が混色することを防止して、コントラストに優れた画像表示を得るための膜である。このような遮光膜39としては、例えば、クロム(Cr)やモリブテン(Mo)等の金属膜を遮光膜39として使用したり、あるいは、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の着色材を共に樹脂その他の基材中に分散させたものや、黒色の顔料や染料等の着色材を樹脂その他の基材中に分散させたものなどを用いたりすることができる。さらに、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の着色材を重ね合わせることにより、遮光膜を形成することもできる。
また、着色層37は、通常、透明樹脂中に顔料や染料等の着色材を分散させて所定の色調を呈するものとされている。着色層37の色調の一例としては原色系フィルタとしてR(赤)、G(緑)、B(青)の3色の組合せからなるものがあるが、これに限定されるものではなく、Y(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)等の補色系や、その他の種々の色調で形成することができる。
また、着色層37の配列パターンとしては、ストライプ配列を採用することが多いが、このストライプ配列の他に、斜めモザイク配列や、デルタ配列等の種々のパターン形状を採用することができる。
また、着色層37や遮光膜39上には、遮光膜39等の導電性の材料からなる部材と、走査電極33との間の電気絶縁性を図るために、アクリル樹脂やエポキシ樹脂などの光硬化性又は熱硬化性の樹脂材料からなる層厚調整層40が形成されている。
また、層厚調整層40の上には、ITO(インジウムスズ酸化物)等の透明導電体からなる走査電極33が形成されている。かかる走査電極33は、複数の透明電極が並列したストライプ状に構成されている。そして、この走査電極33の上には、ポリイミド樹脂等からなる配向膜45が形成されている。
3.素子基板
カラーフィルタ基板30と対向する素子基板60は、一例として、第2のガラス基板61と、電気配線65と、スイッチング素子(図示せず)と、第2の電極(図示せず)と、から構成されている。また、電気配線65や第2の電極等の上には、第1の基板30における第1の配向膜45と同様のポリイミド樹脂等からなる第2の配向膜75が形成されている。さらに、第2のガラス基板61の外面においても、位相差板(1/4波長板)77及び偏光板79が配置されている。
なお、第1実施形態の電気光学装置の例では、着色層37を第1のガラス基板31上に設けてあるが、第2のガラス基板61上に設けることもできる。
また、素子基板60上の電気配線65は、複数の配線が並列したストライプ状に構成されている。また、ドライバ91等の実装領域側の辺に対して垂直方向に延びる辺側には、導電性粒子を含むシール材23を介してカラーフィルタ基板30上の走査電極33と電気的に接続される引回し配線66が設けられている。そして、画素電極63は、それぞれの電気配線65の間に、マトリクス状に配置されるとともに、電気配線65と画素電極63とは、TFD素子69を介して電気的に接続されている。
なお、本実施形態にかかる液晶装置は、TFD素子69を備えた液晶装置10であり、電気配線65とは、データ線を意味する。
4.スペーサ
(1)基本構成
また、図2に示すように、素子基板60上には、カラーフィルタ基板30とのセルギャップを規定するためのスペーサ103が設けてある。かかるスペーサ103は、セルギャップを規定するための突起部104と、基板面からの高さが突起部の高さよりも低い基部105から構成してある。
ここで、突起部とはセルギャップを規定するための部材である。一方、基部とはスペーサの安定性や密着性を向上させるための部材である。
すなわち、かかるスペーサ103は、突起部104と基部105とを備えることで、均一なセルギャップを規定するとともに、突起部を強固に支える機能と、スペーサと基板との接触面積を拡大させることによる密着性改善機能と、を有している。
その結果、スペーサ103に物理的負荷の掛かる液晶注入といった作業を実施する場合や、作業工程間の搬送など機械的衝撃の加わる場合でも、セルギャップの均一性を維持できるために、安定した表示特性を有する電気光学装置を提供することが可能となる。
また、基部105と突起部104との高さを異ならせることにより、セルギャップに液晶材料を注入する液晶注入工程においても、液晶の流れを阻害することなく、安定的に注入作業を実施することが可能となる。
なお、本実施形態においては、素子基板60に形成する場合を例にとって説明するが、スペーサはカラーフィルタ基板30に形成することのでき、さらに、素子基板60とカラーフィルタ基板30の両方に形成することもできる。
また、スペーサ103の構成材料が、電気絶縁性の感光性樹脂を用いて形成してあることが好ましい。その理由は、ハーフトーンマスクを用いたり、露光量調整を行うことにより、基部と突起部とを同時形成することが可能となるためである。さらに、素子基板の微細化が進んだ場合であっても、汎用性のあるフォトリソグラフィ法を用いることで、精度良く所望の形状を得ることができるためである。
なお、スペーサを構成する電気絶縁性の感光性樹脂の種類は特に制限されるものではないが、例えば、紫外線硬化性樹脂として、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。
さらに、スペーサ103の材料の比誘電率は、材質、添加剤及びプロセス条件等を考慮し、所定の範囲内の値に調整しておくことが好ましい。このように調整しておくことにより、スペーサに低誘電材料を用いた場合であっても、素子基板60とスペーサ103との接触面積を可能な範囲で適宜変更することで密着性を確保するとともに、電極間の電気絶縁性を最大限に得ることが可能となるためである。
したがって、従来のスペーサ形状であれば、密着性との関係において、比誘電率を5以下とすることは困難であったが、本発明の電気光学装置においては、比誘電率の値を5以下とすることが好ましく、さらには4以下とすることがより好ましい。
なお、かかる比誘電率は、電極および測定対象樹脂からなる測定用素子を形成することで算出することができる。
より具体的には、まず基板上に間隔200μmで配置した所定の櫛型パターンを有する電極を形成する。次に、この基板上に測定対象樹脂を塗布した後、光硬化処理をすることにより測定用素子を形成する。最後に、静電容量測定器を用いて、1kHz、1Vの交流電圧を印加したときに測定される静電容量の値から比誘電率を算出することができる。
(2)形状
次に、図3〜図6を適宜参照しつつ、スペーサ103の形状について説明する。
まず、突起部103については、図3(a)〜(d)に示すように、円柱突起部104aや、四角柱突起部104b、円錘台突起部104c、四角錘台突起部104dとすることもできるが、特に、上面に平坦部を有する円錘台突起部104cや、上面に平坦部を有する四角錘台突起部104dとすることが好ましい。
この理由は、上面の平坦部の面積を小さくすることで、カラーフィルタ基板30表面との接触面積を抑えることが可能となり、その結果、カラーフィルタ基板の配線設計をより容易に実施することが可能となるためである。
また、このような形状とすることにより、壁状や球状とした場合に比べて、基板平面方向への射影面積を小さくできるため、たとえ画像表示領域上にスペーサを配置した場合であっても、画像表示領域への障害を最小限に抑えることが可能となる。
また、突起部104の高さ(h)と、底面幅(w)とが、w>hの関係を満たすよう形成してあることが好ましい。この理由は、かかる関係を満たすことで、突起部側面方向からの外力に対して、機械的強度を保つことが可能となるためである。
なお、柱状スペーサ103の高さ(h)は、当該柱状スペーサ103の形成箇所において、第1の基板30及び第2の基板60上にそれぞれ形成されている複数の層の厚さを考慮したうえで、所望のセルギャップが確保されるように定められている。
具体的には、柱状スペーサ103の高さ(h)を1〜10μmの範囲内の値とすることが好ましい。この理由は、このような高さであれば、使用する液晶材料や液晶モードに合わせた適正なセルギャップを形成することができ、液晶材料を均一な厚さとすることができるためである。
したがって、かかる柱状スペーサ103の高さ(h)を1.5〜9μmの範囲内の値とすることがより好ましく、2〜5μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
一方、柱状スペーサ103の底面幅(w)は、柱状スペーサ103の断面積の形状にもよるが、通常、2〜20μmの範囲内の値とすることが好ましい。この理由は、このような高さであれば、構造的に安定的なスペーサとなることができるためである。
したがって、かかる柱状スペーサ103の底面幅(w)を3〜15μmの範囲内の値とすることがより好ましく、4〜12μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、基部105については、例えば、図4(a)〜(b)に示すように、基部の上面側が丸みを帯びた半円柱状の板状基部105e〜105fとすることができる。
この理由は、基部と基板との接触面積を拡大することができるために、液晶注入といったスペーサに物理的負荷の掛かる作業を実施する場合や、作業工程間の搬送など機械的衝撃の加わる場合でも、セルギャップの均一性を維持することができるためである。また、例えば、アクティブマトリックス構造の基板に、かかるスペーサ103e〜103fを配置するような場合には、電気配線を覆うようにスペーサ103e〜103fを配置することによって、画素電極と、電気配線との電気絶縁性を効果的に得ることが可能となる。
また、基部104の平面形状については、図5(a)〜(c)に示すように、直線状基部105gや、105gを十字状に組み合わせた十字状基部105hとすることができ、さらには円板状基部105iとすることもできる。
より具体的には、図5(a)に示すように、基部105を直線状基部105gとした場合には、素子基板上の画素電極間の間隙に合わせて配置することが可能とることから、表示特性を劣化させることなくスペーサ103を配置することが可能となる。
また、図5(b)に示すように、基部105gを十字状基部105hとした場合には、素子基板上の画素電極間の間隙に合わせて配置できるとともに、素子基板とスペーサとの接触面積を広げることが可能となることから、さらに密着性を向上させることも可能となる。
また、図5(c)に示すように、基部105を円盤状基部105iとした場合には、素子基板との接触面積を十分とることが可能となるため、高い密着性を維持することが可能となる。
(3)配置
また、スペーサ103は隣接する電極間の間隙に形成してあることが好ましい。
この理由は、画素領域外にのみスペーサを配置することにより、画素領域を通過する光の透過率を低下させることが無いことから、表示特性の低下を防ぐことができるためである。
より具体的には、図6(a)〜(b)に示すように、スペーサ103が、隣接する画素電極63の間隙に、等間隔で配置することができる。かかる図6(a)では、素子基板60上に、画素電極1列に対して、スペーサ1列の割合で配置した様子を示してあるが、特に制限されるものではなく、画素電極面積や、画素集積度などの条件に合わせて適宜変更することができる。
また、かかるスペーサ103は、画像表示領域内において、均一に分散して配置してあることが好ましい。この理由は、このように配置することで、セルギャップの面内均一性が高まり、表示特性の低下を防ぐことができるためである。
また、図7(a)〜(b)に示すように、スペーサ103の基部105は、短辺Sと長辺Lを有しており、かかる長辺Lは、注入口23aを備えたシール部23の側面23Rに対して垂直方向に配置してあることが好ましい。
より具体的には、図7(a)に示すように、スペーサ103qの基部105qの長辺Lが、液晶材料注入口23aを備えたシール部23の側面23Rと垂直になるよう、かかるスペーサ103qを配置することができる。
その結果、液晶注入作業時の流れ方向Fと、長辺Lとが平行になるため、安定的な注入作業を実施することが容易となる。
また、図8に示すように、素子基板60上において、スペーサ103は、ライン状に配置されているとともに、突起部104が複数設けられていることが好ましい。より具体的にはスペーサ103jを構成している基部105jを、電極63の間隙にライン状に配置するとともに、突起部104jを、かかるラインに沿って所定の間隔で配置することができる。
このように配置することによって、電極63との間の電気絶縁性を高めるだけでなく、基部105jが、突起部104jの機械的強度を補強する梁の役割も果たすことが可能となる。
また、図9に示すように、スペーサ103kを構成している基部105kを、電極63の間隙に、十字に配置するとともに、突起部104kを基部103k上で任意に配置することも好ましい。
このように配置することによって、上述した効果に加えて、さらに画素電極間の電気絶縁性を高めることが可能となることから、高画質化に伴う画素間距離の短縮にも対応することが可能となる。
次に、図10(a)〜(b)に示すように、素子基板60上にスペーサ103を配置するにあたり、隣接する電極63の対向する端部位置と、スペーサの端部位置とが一致していることが好ましい。より具体的には、図10(a)に示すように、スペーサ103mの両端を、それぞれ対向する電極の端部であるL1及びL2と一致するように、配置してあることが好ましい。
この理由は、このように配置することにより、かかるスペーサ103mを電気絶縁性材料で形成した場合に、画素面積を小さくすることなく、電極間の電気絶縁性を極大にすることができる。
また、図10(b)に示すように、スペーサ103nの少なくともいずれか一端を、対向する電極の端部(L2)と一致するように配置してあることも好ましい。
この理由は、このように配置することにより、図10(a)に示した、両端を一致させた場合ほどでは無いものの、十分に電極間の電気絶縁性を得ることができるためである。また、基部105nの幅を、画素電極間距離(L)の範囲内で、任意に変更することが可能となることから、素子基板の設計を容易にすることが可能となるためである。
また、図11に示すように、電気配線65を被覆するようにスペーサ103pを形成することが好ましい。
この理由は、このように配置することにより、電気配線65と電極63との間隔を、電気絶縁性材料からなるスペーサにより遮断することで、高い電気絶縁性を確保することができるためである。その結果、電気配線65と、電極63との距離を短縮することが可能となり、画素集積度の向上に資することが可能となる。また、電気配線近傍の液晶の配列が配線に印加される信号によって乱されたり、電気配線と電極とが接近した場合に、電気配線近傍の液晶材料が配向してしまうといった問題も解消することが可能となる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態は、図12に示すように、電気光学装置用基板と、当該電気光学装置用基板に保持された電気光学材料と、を含む電気光学装置の製造方法であって、電気光学装置用基板の基体上に、所定形状にパターニングされた電極を形成する工程と、電極が形成された基体上に、紫外線硬化性樹脂からなる樹脂層を形成する工程と、樹脂層に対して、ハーフトーン露光又は多重露光した後、現像することにより、セルギャップを規定するための突起部と、基板面からの高さが突起部の高さよりも低い基部と、を含むスペーサを形成する工程と、を含む電気光学装置の製造方法である。
以下、第2実施形態にかかる電気光学装置の製造方法として、第1実施形態の電気光学装置の製造方法の一例を、図12〜図14を適宜参照しながら説明する。
なお、電気光学装置がカラー液晶装置である場合、便宜上、画素電極を備えた電気光学装置用基板を素子基板と称し、カラーフィルタを備えた基板をカラーフィルタ基板と称する。
1.素子基板の製造工程
(1)素子第1電極及び酸化膜の形成
図12に示すように、素子基板の製造工程における記号S1で表されるように、電極形成工程は、電気光学装置用基板上に、所定形状にパターニングされた電極を形成する工程である。
例えば、図13(a)に示す素子基板60の場合、まず、ガラス基板からなる基体61上に、素子第1電極71を形成する。この素子第1電極71は、例えば、タンタル合金から構成されており、スパッタリング法や電子ビーム蒸着法を用いて形成することができる。このとき、素子第1電極71の形成前に、第2のガラス基板61に対する素子第1電極71の密着力を著しく向上させることができるとともに、第2のガラス基板61から素子第1電極71への不純物の拡散を効率的に抑制することができることから、基体61上に酸化タンタル(Ta25)等からなる絶縁膜を形成することも好ましい。
次いで、素子第1電極71の表面を陽極酸化法によって酸化させることにより、酸化膜72を形成する。より具体的には、素子第1電極71が形成された基板を、クエン酸溶液等の電解液中に浸漬した後、かかる電解液と、素子第1電極71との間に所定電圧を印加して、素子第1電極71の表面を酸化させることができる。
(2)素子第2電極及びデータ線の形成
次いで、再び、スパッタリング法等により、素子第1電極71を含む基板上に、全面的に金属膜を形成し、それをフォトリソグラフィ法によって、パターニングすることにより、素子第2電極73、74及びデータ線65を形成する。このようにして、TFD素子69及びデータ線65を形成することができる。
(3)画素電極の形成
最後に、スパッタリング法等により、ITO(インジウムスズ酸化物等)等の透明導電体材料からなる透明導電層を形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングすることにより、TFD素子69と電気的に接続された画素電極63を形成することができる。
(4)スペーサ形成
(4)−1.塗布工程
次に、図12に示すように、素子基板の製造工程における記号S2〜S4で表されるにスペーサ形成工程は、電気光学装置用基板上に、セルギャップを規定するためのスペーサ103を形成する工程である。
まず、図13(b)に示すように、感光性樹脂材料を、例えば、スピンコーター等の塗布装置を用いて基板上に均一に塗布して、感光性樹脂材料層140を形成する(S2)。このとき、例えば、スピンコーターを用いた場合、600〜2,000rpmの回転数で、5〜20秒の塗布時間として、厚さ1〜10μmの感光性樹脂材料層を形成することができる。
ここで、感光性樹脂材料層を構成する感光性樹脂材料の種類は特に制限されるものではないが、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、フェノール系樹脂、オキセタン系樹脂等の一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。
また、感光性樹脂材料としては、光透過部を透過した光が照射された箇所が光分解して、現像剤に対して可溶化するポジ型と、光透過部を透過した光が照射された箇所が硬化し、現像剤に対して不溶化するネガ型とがあるが、いずれも好適に使用することができる。なお、本実施形態においては、ポジ型の感光性樹脂材料を使用した場合を例に採って説明する。
(4)−2.露光及び現像工程
次に、図13(c)に示すように、フォトマスク111を配置した後、記号Lで示されるi線等のエネルギー線を照射して、均一に塗布された感光性樹脂材料層140に対してパターン露光を実施する(S3)。
ここで、図4(a)〜(b)に示すような、基部105と突起部104とを同時形成するために、部分的に光透過率を異ならせたハーフトーンマスクを用いたハーフトーン露光及び現像(S4)によって段差を形成することにより、基部105と突起部104とが、一回の露光により形成することが可能となる。
(4)−3.配向膜の形成
最後に、画素電極63等が形成された素子基板60上に、ポリイミド樹脂等からなる配向膜を形成することにより、素子基板60を製造することができる(S5)。
2.カラーフィルタ基板の製造工程
(1)光反射膜の形成
まず、図14(a)に示すように、第1の基板の基材としてのガラス基板31上に、反射領域を形成するための反射膜35を形成する。かかる反射膜は、蒸着法やスパッタリング法にてアルミニウム等の金属材料を母基板上に被着させた後、フォトリソグラフィ方を用いてパターニングすることにより形成することができる。
また、半透過反射型のカラーフィルタ基板を製造する場合には、それぞれの画素に対応させて、透過領域を形成する開口部35aを備えた反射膜35を形成する。
(2)遮光膜の形成
次いで、図14(b)に示すように、それぞれの画素間領域に遮光膜39を形成する。かかる遮光膜としては、例えば、クロム(Cr)やモリブテン(Mo)等の金属膜を遮光膜として使用することができる。
例えば、クロム(Cr)等の金属材料を蒸着法等によりガラス基板上に積層した後、所定のパターンに合わせてエッチング処理することにより形成することができる。
(3)着色層の形成
次いで、図14(b)に示すように、それぞれの画素に対応して、R、G、Bのうちのいずれか一色の着色層37を形成する。かかる着色層は、顔料や染料等の着色材を分散させた透明樹脂等からなる感光性樹脂を母基板上に塗布し、当該感光性樹脂に対してパターン露光及び現像処理を順次施すことにより形成することができる。なお、かかる露光及び現像処理は、R、G、Bそれぞれの色毎に繰り返すことになる。
(4)層厚調整層の形成
次いで、図14(c)に示すように、感光性樹脂材料を、例えば、スピンコーター等の塗布装置を用いて基板上に均一に塗布して、層厚調整層40を形成する。
その後、フォトマスクを配置した後、i線等のエネルギー線を照射して、均一に塗布された層厚調整層40に対してパターン露光を実施することにより、反射領域及び透過領域におけるリタデーションを調整するために、反射領域に層厚部40aを配置し、透過領域に層薄部40bを配置した層厚調整層40を形成する。
(5)走査電極及び配向膜の形成
次いで、図14(d)に示すように、層厚部及び層薄部を含む層厚調整層上に、全面的にITO(インジウムスズ酸化物)等の透明導電材料からなる透明導電層を、例えば、スパッタリング法により形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングを施し、所定のパターン形状の電極33を形成する。
例えば、製造するカラーフィルタ基板が、パッシブマトリクス型の液晶装置や、TFD素子(Thin Film Diode)を備えたアクティブマトリクス型の液晶装置に使用されるカラーフィルタ基板である場合には、複数の透明電極が並列したストライプ状にパターニングされる。また、製造するカラーフィルタ基板が、TFT素子(Thin Film Transistor)を備えたアクティブマトリクス型の液晶装置に使用されるカラーフィルタ基板である場合には、それぞれのセル領域に対応した面状電極としてパターニングされる。
このとき、表示領域内においては、層厚調整層の層厚部及び層薄部の境界の段差が垂直方向に形成されているために、当該段差部分の走査電極は形成不良を生じやすいが、表示領域外における層厚調整層には緩和部が形成されており、一つの画素内における反射領域及び透過領域の走査電極が緩和部で確実につながるように形成できるために、電気的導通性を確保することができる。したがって、断線等による動作不良の発生を防止しつつ、表示不良領域の面積を小さくした液晶装置を製造することができる。
最後に、透明電極33が形成された基板上において、それぞれのセル領域毎に、ポリイミド樹脂等からなる配向膜45を形成することにより、カラーフィルタ基板30を製造することができる。
5.組立工程
また、図12に示すフロー図における組立工程(S6)は、素子基板60と、カラーフィルタ基板30とを、接着剤等のシール材23を介して貼り合わせる工程である。
より具体的には、図15(a)に示すように、素子基板60及びカラーフィルタ基板30のいずれか一方、あるいは両方に、シール材23を塗布し、さらに位置ずれ防止部材としての紫外線硬化性接着剤を塗布する。次いで、素子基板60及びカラーフィルタ基板30の位置合わせを行い、仮圧着して、シール材23により仮固定する。次いで、紫外線を照射して、位置ずれ防止部材としての紫外線硬化性接着剤を硬化させた後、本圧着して、シール材23により両基板を固定する。
また、図12中のフロー図の後工程(S7)は、図15(b)に示すように、素子基板60と、カラーフィルタ基板30とが貼り合わせられて形成される空間であって、シール材23の内側部分に、開口部23aを介して液晶材料21を注入する。その後、かかる開口部23aを封止材25にて封止し、半透過反射型液晶装置10が組み立てられることになる。
さらに、図12中のフロー図の後工程(S7)に含めることができるが、カラーフィルタ基板30における第1の基体31の外側に、位相差板(1/4波長板)47及び偏光板49を配置し、同様に、素子基板60における第2の基体61の外側に、位相差板(1/4波長板)77及び偏光板79を配置して、半透過反射型液晶装置10における画像表示動作が可能となる。
なお、かかる半透過反射型液晶装置10には、図示しないもののバックライトやフロントライト等の照明装置やケース体などを、必要に応じて、適宜取付けて、構成することができる。
[第3実施形態]
本発明に係る第3実施形態として、第1実施形態の電気光学装置を備えた電子機器について具体的に説明する。
図16は、本発明の電子光学装置を備えた電子機器300の概略構成図である。この電子機器300の例では、液晶装置等の電子光学装置310と、これを制御するための制御手段320とを有している。そして、電子光学装置310を、パネル構造体310aと、半導体素子(半導体素子)等で構成される駆動回路310bと、に概念的に分けて描いてある。また、制御手段320は、表示情報出力源331と、表示情報処理回路332と、電源回路333と、タイミングジェネレータ334とから構成してある。
さらに、表示情報出力源331は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスク等からなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備え、タイミングジェネレータ334によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等の形で表示情報を表示情報処理回路332に供給するように構成されている。
また、表示情報処理回路332は、シリアルーパラレル変換回路、増幅・反転回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路等の周知の各種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、その画像情報をクロック信号CLKと共に駆動回路310bへ供給するように構成してある。さらに、駆動回路310bは、第1の電極駆動回路、第2の電極駆動回路及び検査回路を含み、電源回路333は、上述の各構成要素にそれぞれ所定の電圧を供給する機能を有している。
よって、本実施形態の電子機器は、スペーサの密着性の向上が図られ、セルギャップが均一化された電気光学装置を備えているために、表示特性を向上させることができる。
本発明の電気光学装置によれば、所定の突起部と、基部と、を含むスペーサを備えているために、スペーサがずれたりすることによるセルギャップの不均一性から生じる表示特性の低下を防止した電気光学装置とすることができる。したがって、電気光学装置や電子機器として、例えば、携帯電話機やパーソナルコンピュータ等をはじめとして、液晶テレビ、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電気泳動装置、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた電子機器や、電子放出素子を使用した装置(FED:Field Emission DisplayやSCEED:Surface-Conduction Electron-Emitter Display)、プラズマディスプレイ装置、有機エレクトロルミネッセンス装置及び無機エレクトロルミネッセンス装置が挙げられる。
電気光学装置の概略を説明するために供する斜視図である。 電気光学装置の概略を説明するために供する断面図である。 (a)〜(d)は、それぞれ突起部の形状を説明するために供する図である。 (a)〜(b)は、それぞれスペーサの形状を説明するために供する図である。 (a)〜(c)は、それぞれ基部の平面形状を説明するために供する図である。 (a)〜(b)は、それぞれスペーサの配置を説明するために供する図である。 (a)〜(b)は、それぞれスペーサと注入口との位置関係を説明するために供する図である。 (a)〜(b)は、スペーサと電極との位置関係を説明するために供する図である(その1)。 (a)〜(b)は、スペーサと電極との位置関係を説明するために供する図である(その2)。 (a)〜(b)は、スペーサと電極との位置関係を説明するために供する図である。 (a)〜(b)は、TFD素子基板へのスペーサの配置を説明するために供する図である。 電気光学装置の製造工程のフロー図である。 (a)〜(d)は、素子基板の製造工程を模式的に示す断面図である。 (a)〜(d)は、カラーフィルタ基板の製造工程を模式的に示す断面図である。 (a)〜(b)は、カラーフィルタ基板の製造工程を模式的に示す断面図である。 本発明の電子光学装置を備えた電子機器の概略構成を説明するために供するブロック図である。 従来の電気光学装置を説明するために供する図である。
符号の説明
10:液晶装置、23:シール材、23a:注入口、30:カラーフィルタ基板、31:ガラス基板、33:走査電極、35:光反射膜、35a:開口部、40:層厚調整層、40a:厚肉部、40b:薄肉部、140:感光性樹脂材料層、45:配向膜、60:素子基板、61:ガラス基板、63:画素電極、65:データ線、69:TFD素子、75:配向膜、103:スペーサ、104:基部、105:突起部

Claims (11)

  1. 表面に電極を備えた電気光学装置用基板と、当該電気光学装置用基板に保持された電気光学材料と、を含む電気光学装置において、
    前記電気光学装置用基板上に、セルギャップを規定するための突起部と、基板面からの高さが前記突起部の高さよりも低い基部と、を含むスペーサを備えることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記スペーサが、隣接する電極間の間隙に形成してあることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記突起部の形状が柱状であることを特徴とする請求項1〜2のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  4. 前記電気光学材料が液晶材料であるとともに、前記電気光学装置の側面には、当該液晶材料の注入口を備え、前記基部を基板面に対して垂直方向から眺めた場合に、当該基部は短辺と長辺を有し、当該長辺が前記側面に対して垂直方向に配置してあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  5. 前記電極における隣接する電極に対向する端部の位置と、前記スペーサの端部の位置と、が一致していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  6. 前記スペーサがライン状に配置されているとともに、前記突起部が複数設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  7. 前記電気光学装置用基板が、表面にスイッチング素子と、電気配線と、をさらに備え、前記スペーサが前記電気配線に沿って、当該電気配線を被覆するように形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  8. 前記スペーサが、電気絶縁性の感光性樹脂から形成してあるとともに、前記基部と前記突起部とが一体的に形成してあることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  9. 前記スペーサの比誘電率を5以下の値とすることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  10. 電気光学装置用基板と、当該電気光学装置用基板に保持された電気光学材料と、を含む電気光学装置の製造方法であって、
    前記電気光学装置用基板の基体上に、所定形状にパターニングされた電極を形成する工程と、
    前記電極が形成された基体上に、感光性樹脂からなる樹脂層を形成する工程と、
    前記樹脂層に対して、ハーフトーン露光又は多重露光した後、現像することにより、セルギャップを規定するための突起部と、基板面からの高さが前記突起部の高さよりも低い基部と、を含むスペーサを形成する工程と、
    を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  11. 請求項1〜9に記載されたいずれか一つの電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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