JP2005264152A - 透湿防水フィルムおよび透湿防水複合材 - Google Patents
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Abstract
本発明は、優れた透湿性と防水性、素材耐久性、さらには水系化が可能なポリマーを利用することにより、低環境負荷プロセスで製造できる透湿防水フィルムと透湿防水複合材を提供する。
【解決手段】
ビスヒドロキシアルキル脂肪酸およびポリアルキレングリコールを重合成分として含む樹脂を2種類以上含む樹脂層からなり、該ビスヒドロキシアルキル脂肪酸が樹脂固形分に対して0.08mmol/g以上、0.5mmol/g以下含まれ、該アルキレングリコールの少なくともひとつがポリエチレングリコールであり、該ポリエチレングリコールが樹脂固形分に対し、20wt%以上、60wt%以下含まれるとともに、平均膜厚20μmでのJIS L−1099、酢酸カリウム法(B−1法)による透湿性が3×103g/m2・24h以上、200×103g/m2・24h以下であることを特徴とする透湿湿防水フィルム。
【選択図】 図2
Description
本発明の透湿防水フィルムの好ましい態様によれば、前記のアルキレングリコールは、アルキレン部の繰り返し単位炭素数が3以上、12以下のアルキレングリコールであり、また、前記の2種の樹脂はいずれもポリウレタン系樹脂である。
前者が(3×103g/m2・24h)÷(50μm/20μm)=1.2×103g/m2・24hとなり、後者が(20μm/10μm)×(100×103g/m2・24h)=50×103g/m2・24hとなる。
透湿性と防水性を有する透湿防水複合材を得ることができる。
いることができる。
と、同塗工量となるまでに発生した有機溶剤の重量から算出することができる。
対して25wt%以上、1900wt%以下とすることで、有機溶剤の含有量を0重量%
以上10重量%以下としながら良好な塗工液を調整することができる。
(1)ナイロンタフタ
糸使い 77デシテックス−68フィラメント(タテ、ヨコ)
織り密度 116×88本/cm
目付 72g/m2
(2)ポリエステルタフタ
糸使い 84デシテックス−72フィラメント(タテ、ヨコ)
織り密度 110×37/cm
目付 150g/m2
(3)ナイロン不織布
繊度 11デシテックス/フィラメント
目付 110g/m2
(4)ポリエチレン多孔性ネット
目付 29g/m2
厚さ 0.12mm
上記(1)〜(3)および上記(5)〜(6)の基材において、樹脂液を塗工後も裏抜けしない撥水処理(フッ素系撥水撥油剤であるAG925(旭硝子(株)製商品名)4%水分散液で処理)を行ない、家庭洗濯20回後も撥水度が3級以上となるようにして用いた。なお、上記(2)の基材については、撥水剤固形分に対し、水溶性ブロックイソシアネート系架橋剤を2部添加した処方を用いた。
JIS L−1099 酢酸カリウム法(B−1法)に準じて測定した。
JIS L−1092 高水圧法に準じて測定した。フィルム単独の場合、支持体と組み合わせた状態で膜面に水圧がかかるように取り付け同法により測定した。
洗濯機 MAYTAG社製 CLOTHE WASHER(型式:LAT9206AAE)
浴比 1:50
界面活性剤を添加せず水洗い状態で24時間連続洗濯を行った後の耐水圧を測定し、未洗濯時の耐水圧に対する百分率(%)を保持率とした。ただし、耐水圧が0.3MPaを超えるものについては、0.3MPaを上限値として保持率を計算した。
ステンレス密閉容器(容積:8000cm3)中にフィルムをぶら下げ、酸化オスミウム(VIII)の10wt%水溶液10ccを入れ、60℃の温度で8時間、気相で染色を行った。染色されたフィルムの薄片を作製し、走査型電子顕微鏡(S−4000、日立製作所製)で10000倍に拡大し、反射電子像を観察、写真映像とした。映像の任意で観察された樹脂塊の縦方向の最大径Yと横方向の最大径Xの平均値を分散径とすして算出した。
ポリイソシアネート成分として4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)を用い、ビスヒドロキシアルキル脂肪酸として2,2−ビスヒドロキシメチルプロピオン酸を樹脂固形分に対し0.248mmol/g、ポリアルキレングリコール成分として数平均分子量1000のポリエチレングリコールを樹脂固形分に対し67.2wt%となるように合成した、架橋性を有する末端官能基としてシラノール基を含む水溶性ポリウレタンを主成分とする水溶性樹脂と、ポリイソシアネート成分として4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、ビスヒドロキシアルキル脂肪酸として2,2−ビスヒドロキシメチルブタン酸を樹脂固形分に対し0.295mmol/g、アルキレングリコール成分として数平均分子量2000のポリテトラメチレングリコール、を用いて合成された自己乳化性ポリウレタンが主成分である“レザミンD2060”(大日精化工業(株)製商品名、登録商標)とを用い、それぞれの固形分が等重量となるように混合し固形分27wt%のブレンド樹脂を調整した。ブレンド樹脂固形分に対し含まれるビスヒドロキシアルキル脂肪酸は0.256mmol/gであり、ポリエチレングリコールは33.6wt%であった。
ポリイソシアネート成分として4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)を用い、ビスヒドロキシアルキル脂肪酸として2,2−ビスヒドロキシメチルプロピオン酸を樹脂固形分に対し0.248mmol/g、ポリアルキレングリコール成分として数平均分子量1000のポリエチレングリコールを樹脂固形分に対し67.2wt%となるよう合成した、架橋性を有する末端官能基としてシラノール基を含む水溶性ポリウレタンを主成分とする水溶性樹脂と、ポリイソシアネート成分として4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、ビスヒドロキシアルキル脂肪酸として2,2-ビスヒドロキシメチルブタン酸を樹脂固形分に対し0.295mmol/g、アルキレングリコール成分として数平均分子量2000のポリテトラメチレングリコール、鎖伸長剤として水添加キシリレンジアミンを用いて合成された自己乳化性ポリウレタンが主成分である樹脂とを用い、それぞれの固形分が等重量となるように混合し固形分27wt%のブレンド樹脂を調整した。ブレンド樹脂固形分に対し含まれるビスヒドロキシアルキル脂肪酸は0.256mmol/g、ポリエチレングリコールは33.6wt%であった。
架橋剤を添加しないこと以外は、実施例1と同様に作製し、本発明の透湿防水フィルムを得た。膜厚は20μmであった。表1に組成等構成内容を、また表3に結果を示す。表3に示すように、得られた透湿防水フィルムは、透湿性と耐水性はいずれも高く、水系樹脂であるため従来プロセスに比べ、有機溶剤の排出量の少ない低環境負荷な透湿防水フィルムであった。
実施例1の塗工液の樹脂固形分を8wt%とし、ポリエステルフィルム上にキャストし、熱風乾燥機を用い140℃の温度で2分間乾燥、さらに160℃の温度で2分間熱処理した。製膜後、ポリエステルフィルムから剥離させ、48時間室温でエージングし、本発明の透湿防水フィルムを得た。膜厚は20μmであった。表1に組成等構成内容を、また表3に結果を示す。表3に示すように、得られた透湿防水フィルムは、透湿性と耐水性はいずれも高く、水系樹脂であるため従来プロセスに比べ、有機溶剤の排出量の少ない低環境負荷な透湿防水フィルムであった。
“レザミンD2060”(大日精化工業(株)製商品名、登録商標)の樹脂の固形分に対し、架橋剤として、反応性末端にメチロール基を有するメラミン系架橋剤である“スミテックスレジンM−3”(住友ケミテックス(株)製商品名、登録商標)を2wt%、樹脂層表面の滑材として、平均粒径2.7μmの多孔性シリカをブレンド樹脂の固形分に対し15wt%添加、ミキサーで撹拌、脱泡後、塗工液とした。0.8mmドット60°千鳥のグラビアロールを用いて実施例1の複合材のフィルム表面にドット塗工を行い、熱風乾燥機を用い120℃の温度で1分乾燥を行うことで本発明の透湿防水フィルムを得た。表1に組成等構成内容を、また表3に結果を示す。表3に示すように、得られた透湿防水フィルムは、透湿性と耐水性はいずれも高く、水系樹脂であるため従来プロセスに比べ、有機溶剤の排出量の少ない低環境負荷な透湿防水フィルムであった。また、フィルム表面の凹凸により表面滑性の高いフィルムであった。
ポリイソシアネート成分として4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)を用い、ビスヒドロキシアルキル脂肪酸として2,2−ビスヒドロキシメチルプロピオン酸を樹脂固形分に対し0.213mmol/g、アルキレングリコール成分としてヘキサメチレングリコールを含む数平均分子量1000のポリヘキサメチレンカーボネート、鎖伸長剤として水添加キシリレンジアミンを用いて合成された自己乳化性ポリウレタンが主成分である樹脂と実施例1の水溶性ポリウレタン樹脂をそれぞれの固形分のwt%が30:70となるように混合し固形分27.8wt%のブレンド樹脂を調整した。本樹脂を用いたこと以外は実施例5と同様に作製し、本発明の透湿防水フィルムを得た。ブレンド樹脂固形分に対し含まれるビスヒドロキシアルキル脂肪酸は0.224mmol/gであり、ポリエチレングリコールは47.0wt%であった。表1に組成等構成内容を、また表3に結果を示す。表3に示すように、得られた透湿防水フィルムは、透湿性と耐水性はいずれも高く、水系樹脂であるため従来プロセスに比べ、有機溶剤の排出量の少ない低環境負荷な透湿防水フィルムであった。
樹脂固形分に対し、ビスヒドロキシアルキル脂肪酸を0.179mmol/g含む、ポリウレタン系樹脂“パーマリンUA−310”(三洋化成工業(株)製商品名、登録商標)と実施例1の水溶性のブレンド樹脂を同wt%ずつブレンドしたこと以外は、実施例1と同様に作製し、本発明の透湿防水フィルムを得た。ブレンド樹脂固形分に対し含まれるビスヒドロキシアルキル脂肪酸は0.213mmol/gであり、ポリエチレングリコールは33.6wt%であった。表1に組成等構成内容を、また表3に結果を示す。表3に示すように、得られた透湿防水フィルムは、透湿性、耐水性および耐水圧保持性の高い、水系樹脂であるため従来プロセスに比べ、有機溶剤の排出量の少ない低環境負荷な透湿防水フィルムであった。
クリアランス0.15mmとし、ナイロンタフタに積層したこと以外は、実施例1と同様に作製し、本発明の透湿防水複合材を得た。表1に組成等構成内容を、また表3に結果を示す。表3に示すように、得られた透湿防水複合材は、透湿性、耐水性および耐水圧保持性が高く、水系樹脂であるため従来プロセスに比べ、有機溶剤の排出量の少ない低環境負荷な透湿防水複合材であった。
ポリエステルタフタを利用したこと以外は、実施例8と同様に作製し、本発明の透湿防水複合材を得た。表1に組成等構成内容を、また表3に結果を示す。表3に示すように、得られた透湿防水複合材は、透湿性、耐水性および耐水圧保持性が高く、水系樹脂であるため従来プロセスに比べ、有機溶剤の排出量の少ない低環境負荷な透湿防水複合材あった。
ナイロン不織布を利用したこと以外は、実施例8と同様に作製し、本発明の透湿防水複合材を得た。表1に組成等構成内容を、また表3に結果を示す。表3に示すように、得られた透湿防水複合材は、透湿性、耐水性および耐水圧保持性が高く、水系樹脂であるため従来プロセスに比べ、有機溶剤の排出量の少ない低環境負荷な透湿防水複合材であった。
ポリエチレン多孔性ネット“DELNETP-620W”(三晶(株)製商品名、登録商標)を利用したこと以外は、実施例8と同様に作製し、本発明の透湿防水複合材を得た。表1に組成等構成内容を、また表3に結果を示す。表3に示すように、得られた透湿防水複合材は、透湿性と耐水性のがいずれも高く、水系樹脂であるため従来プロセスに比べ、有機溶剤の排出量の少ない低環境負荷な透湿防水複合材であった。
フローティングナイフ方式でクリアランスを0mmとし、塗工したこと以外は、実施例8と同様に作製し、本発明の透湿防水複合材を得た。表1に組成等構成内容を、また表3に結果を示す。表3に示すように、得られた透湿防水複合材は、透湿性が高く、耐水圧保持性の高い、水系樹脂であるため従来プロセスに比べ、有機溶剤の排出量の少ない低環境負荷な透湿防水複合材であった。
実施例1で用いた自己乳化性樹脂と水溶性樹脂それぞれの固形分が30:70(wt%:wt%)となるようにブレンド後、水溶性ポリイソシアネートである“タケネートWD725”(三井武田ケミカル(株)製商品名、登録商標)をブレンド樹脂の固形分に対し、20wt%添加し、ミキサーで撹拌、脱泡後、接着剤とした。
基材として、JIS L−1099、酢酸カリウム法(B−1法)による透湿性が1.4×103g/m2・24h、JIS L−1092、耐水圧法による耐水圧が0.23MPaである溶剤系湿式ポリウレタン多孔膜を機能膜、ナイロンタフタを基布とする透湿防水素材を用いたこと以外は、実施例8と同様にして本発明の透湿防水複合材を作製した。表1に組成等構成内容を、また表3に結果を示す。表3に示すように、得られた透湿防水複合材は、透湿性、耐水性および耐水圧保持性の高いが、一部溶剤系プロセスであるため、有機溶剤の排出量が多い透湿防水複合材であった。
基材として、JIS L−1099、酢酸カリウム法(B−1法)による透湿性が1.2×103g/m2・24h、JIS L−1092、耐水圧法による耐水圧が0.07MPaである水系樹脂からなるポリウレタン多孔膜を溶出法により作製し、このポリウレタン多孔膜を機能膜とし、ナイロンタフタを基布とする透湿防水素材を用いたこと以外は、実施例8と同様にして本発明の透湿防水複合材を作製した。表2に組成等構成内容を、また表4に結果を示す。表4に示すように、得られた透湿防水複合材は、透湿性、耐水性および耐水圧保持性の高い、水系樹脂であるため従来プロセスに比べ、有機溶剤の排出量の少ない低環境負荷な透湿防水複合材であった。
架橋剤として、ブロックイソシアネート系架橋剤である“BN−69”(第一工業製薬(株)製商品名)をオキサゾリン基を有するオキサゾリン系架橋剤である“エポクロスWS700”((株)日本触媒製商品名、登録商標)の2wt%添加したこと以外は実施例8と同様にして本発明の透湿防水複合材を作製した。表2に組成等構成内容を、また表4に結果を示す。表4に示すように、得られた透湿防水複合材は、透湿性、耐水性および耐水圧保持性の高い、水系樹脂であるため従来プロセスに比べ、有機溶剤の排出量の少ない低環境負荷な透湿防水複合材であった。
架橋剤として、メチロール基を有するメラミン系架橋剤である“スミテックスレジンM−3”(住友ケミテックス(株)製商品名、登録商標)をエポキシ基を有するエポキシ系架橋剤である”デナコール313”(ナガセケムテックス(株)製商品名、登録商標)の2wt%添加したこと以外は、実施例8と同様にして本発明の透湿防水複合材を作製した。表2に組成等構成内容を、また表4に結果を示す。表4に示すように、得られた透湿防水複合材は、透湿性、耐水性および耐水圧保持性の高い、水系樹脂であるため従来プロセスに比べ、有機溶剤の排出量の少ない低環境負荷な透湿防水複合材であった。
自己乳化性樹脂をポリエステル系樹脂“バイロナールMD−1985”(東洋紡(株)製商品名、登録商標)とし、水溶性ポリウレタンと固形分を等重量とした塗工液を調整し、実施例5と同様にして本発明の透湿防水複合材を作製した。ブレンド樹脂固形分に対し含まれるビスヒドロキシアルキル脂肪酸は0.151mmol/gであり、ポリエチレングリコールは33.6wt%であった。表2に組成等構成内容を、また表4に結果を示す。表4に示すように、得られた透湿防水複合材は、透湿性、耐水性および耐水圧保持性の高い、水系樹脂であるため従来プロセスに比べ、有機溶剤の排出量の少ない低環境負荷な透湿防水フィルムであった。
自己乳化性樹脂をシリコーン系樹脂“BY22−826”(東レダウコーニングシリコーン(株)製商品名)とし、水溶性ポリウレタンと固形分を等重量とした塗工液を調整し、実施例5と同様にして本発明の透湿防水複合材を作製た。表2に組成等構成内容を、また表4に結果を示す。表4に示すように、得られた透湿防水複合材は、透湿性、耐水性および耐水圧保持性の高い、水系樹脂であるため従来プロセスに比べ、有機溶剤の排出量の少ない低環境負荷な透湿防水複合材であった。
自己乳化性樹脂をアクリル系樹脂“ボンコート350”(大日本インキ(株)製商品名、登録商標)とし、水溶性ポリウレタンと固形分を等重量とした塗工液を調整し、実施例5と同様にして本発明の透湿防水複合材を作製した。表2に組成等構成内容を、また表4に結果を示す。表4に示すように、得られた透湿防水複合材は、透湿性、耐水性および耐水圧保持性の高い、水系樹脂であるため従来プロセスに比べ、有機溶剤の排出量の少ない低環境負荷な透湿防水複合材であった。
実施例1の水溶性ポリウレタンを単独で利用したこと以外は、実施例1と同様に塗工液を調整し、実施例8と同様にして本発明の透湿防水複合材を作製した。表2に組成等構成内容を、また表4に結果を示す。表4に示すように、得られた透湿防水複合材は、透湿性が高く、水系樹脂であるため従来プロセスに比べ、有機溶剤の排出量の少ない低環境負荷な透湿防水複合材であった。
多孔性シリカを添加しないこと以外は、実施例1と同様に塗工液を調整し、実施例1と同様に製膜し、本発明の透湿防水フィルムを得た。膜厚は20μmであった。に示すように樹脂の分散径は2μmより大きく、分散性の低いフィルムであった。表2に組成等構成内容を、また表4に結果を示す。表4に示すよう、得られた透湿防水複合材は、に透湿性と耐水性はいずれも高く、水系樹脂であるため従来プロセスに比べ、有機溶剤の排出量の少ない低環境負荷な透湿防水フィルムであった。
[実施例23]
実施例1の樹脂液に酢酸を添加し、pH7.8からpH6.2にするとともに、多孔性シリカを添加しないこと以外は、実施例1と同様に塗工液を調整し、実施例1と同様に製膜し、本発明の透湿防水フィルムを得た。膜厚は20μmであった。図2に示すように樹脂の分散径は2μmより小さく、分散性の高いフィルムであった。表2に組成等構成内容を、また表4に結果を示す。表4に示すように、得られた透湿防水フィルムは、透湿性と耐水性はいずれも高く、水系樹脂であるため従来プロセスに比べ、有機溶剤の排出量の少ない低環境負荷な透湿防水フィルムであった。
実施例23の塗工液を使用したこと以外は、実施例8と同様に作製し、本発明の透湿防水複合材を得た。表2に組成等構成内容を、また表4に結果を示す。表4に示すように、得られた透湿防水複合材は、透湿性と耐水性はいずれも高く、水系樹脂であるため従来プロセスに比べ、有機溶剤の排出量の少ない低環境負荷な透湿防水複合材であった。
多孔性シリカを添加しないこと以外は、実施例6と同様に塗工液を調整し、実施例6と同様に製膜し、本発明の透湿防水フィルムを得た。膜厚は20μmであった。図3に示すように樹脂の分散径は2μmより大きく、分散性の低いフィルムであった。表2に組成等構成内容を、また表4に結果を示す。表4に示すように、得られた透湿防水フィルムは、透湿性と耐水性はいずれも高く、水系樹脂であるため従来プロセスに比べ、有機溶剤の排出量の少ない低環境負荷な透湿防水フィルムであった。
実施例6の樹脂液に酢酸を添加し、pH7.8からpH6.2にするとともに、多孔性シリカを添加しないこと以外は、実施例6と同様に塗工液を調整し、実施例1と同様に製膜し、本発明の透湿防水フィルムを得た。膜厚は20μmであった。図4に示すように樹脂の分散径は2μmより小さく、分散性の高いフィルムであった。表2に組成等構成内容を、また表4に結果を示す。表4に示すように、得られた透湿防水フィルムは、透湿性と耐水性はいずれも高く、水系樹脂であるため従来プロセスに比べ、有機溶剤の排出量の少ない低環境負荷な透湿防水フィルムであった。
実施例26の塗工液を使用したこと以外は、実施例8と同様に作製し、本発明の透湿防水複合材を得た。表2に組成等構成内容を、また表4に結果を示す。表4に示すように、得られた透湿防水複合剤は、透湿性と耐水性はいずれも高く、水系樹脂であるため従来プロセスに比べ、有機溶剤の排出量の少ない低環境負荷な透湿防水複合材であった。
“サンプレンHMP17A”(三洋化成工業(株)製商品名、登録商標)を単独で用いたこと以外は、実施例5と同様に作製し、複合材を得た。表4に示すように、環境負荷の大きな複合材であった。
2:自己乳化性樹脂部分(黒色部分)
Claims (7)
- ビスヒドロキシアルキル脂肪酸およびアルキレングリコールを重合成分として含む樹脂を2種類以上含む樹脂層からなり、該ビスヒドロキシアルキル脂肪酸が樹脂固形分に対して0.08mmol/g以上、0.5mmol/g以下含まれ、該アルキレングリコールの少なくともひとつがポリエチレングリコールであり、該ポリエチレングリコールが樹脂固形分に対し、20wt%以上、60wt%以下含まれるとともに、平均膜厚20μmでのJIS L−1099、酢酸カリウム法(B−1法)による透湿性が3×103g/m2・24h以上、200×103g/m2・24h以下であることを特徴とする透湿防水フィルム。
- アルキレングリコールが、アルキレン部の繰り返し単位炭素数が3以上、12以下のアルキレングリコールであることを特徴とする請求項1に記載の透湿防水フィルム。
- 2種の樹脂がいずれもポリウレタン系樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載の透湿防水フィルム。
- JIS L−1092、耐水圧法による耐水圧が0.1MPa以上、1.0MPa以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の透湿防水フィルム。
- フィルム断面切片の観察において樹脂の分散径が2μm以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の透湿防水フィルム。
- 請求項1から5のいずれかに記載の透湿防水フィルムが、基材の少なくとも片面に設けられてなり、JIS L−1099、酢酸カリウム法(B−1法)による透湿性が1×103g/m2・24h以上、50×103g/m2・24h以下であることを特徴とする透湿防水複合材。
- 24時間洗濯後の耐水圧保持率が80%以上、100%以下であることを特徴とする請求項6に記載の透湿防水複合材。
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