JP2005263259A - 紙製パレット - Google Patents
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Abstract
る。
【解決手段】天板と底板との間の複数箇所に、スペーサーを挟み込んだ構成を備えるものに於いて、
天板は、芯板を囲い板でくるみ込んだ構成を備え、底板の縁端には、パレットの側壁となる側面板を立上状に延設し、この側面板の上端には、天板の上面に重合させる被覆板を延設したことを特徴とする。
そして、スペーサーは、縦向きの複数本の紙管の束を、筒状カバー体の内空部に接着状態で包み込んだ構成を備えることを特徴とする。
更に、パレットの上面となる被覆板の上には、載置した紙製の梱包箱を挟み込んでズレ止めする為の、一組以上のズレ止片を備えた、板紙製のズレ止用部材を重合させ、ズレ止片には、梱包箱の側壁に設けた切れ目に差し込ませる差込片を付設したことも特徴とする。
【選択図】 図1
Description
然し、貿易品の場合には、輸入国側が、木材中に潜む害虫の同時輸入を極度に恐れるので、かなりの経費と時間とを費やして、木製パレットを薫蒸処理しなければならなかった。
その為、昨今では、害虫の輸入・輸出の恐れのない、段ボール等を使った紙製パレットが様々に開発されている。
と言うのは、パレットに載せられた梱包箱を、荷役・輸送中に、パレットの上で梱包箱がずれ動き易い問題に対する解決策が不十分だった。
又、強度が不十分な段ボール等の板紙を素材として、木製パレットに匹敵する頑丈な紙製パレットを作ろうとすると、従来の構造では、紙板の使用量がかなり増えてしまうのも問題だった。
ところが、この改良されたパレットも、フォークリフトを使って荷役作業する際に、かなり手荒に扱われた場合には、尚、強度上の問題があることが判った。
この様なひどい扱いを受ければ、紙製パレットは、その寿命を大幅に短縮されざるを得ない。
天板と底板との間の複数箇所に、スペーサーを挟み込んだ構成を備えるものに
於いて、
天板は、芯板を囲い板でくるみ込んだ構成を備えており、
底板の縁端には、パレットの側壁となる側面板を立上状に延設し、この側面板の上端には、天板の上面の全面乃至は周辺部に重合させる被覆板を延設したことを特徴とする。
或いは、底板の縁端には、パレットの側壁となる側面板を立上状に延設し、天板の上面に重合させた被覆板の縁端にも、パレットの側壁となる側面板を垂下状に延設する様にしてもよい。
そして、スペーサーは、縦向きにした複数本の紙管の束を、筒状カバー体の内空部に接着状態で包み込んだ構成を備えることも特徴とする。
更に、紙製パレットの上面には、その上に載置した紙製の梱包箱を挟み込んでズレ止めする為の、板紙製で、一組以上のズレ止片を備えたズレ止用部材を重合させてあり、
各ズレ止片には、梱包箱の側壁に設けた切れ目に差し込ませる為の、差込片を付設したことも特徴とする。
(a)従来技術による紙製パレットは、フォーリフトで手荒に扱われると、パレットに側方から及ぼされる強大な外力によって、スペーサーが変形したり、天板や底板との接合面で剥離し易かったが、本発明による紙製パレットは、その構造上の特徴からして、特に、耐側圧強度を顕著に向上させられる。
(b)即ち、芯板を囲い板でくるみ込んだ構造を備える天板と、スペーサーとを、一連に連なった底板、側面板及び被覆板によって、更に、二重に、接着状態でくるみ込むことによって、耐変形強度を大幅に高められる。
(c)又、スペーサーも、縦向きにした複数本の紙管の束を、筒状カバー体の内空部に接着状態で包み込む構造としたことによって、耐側圧強度が著しく増大する。
(d)紙製パレットの上面に一体に設けた、ズレ止用部材によって、その上に載置した段ボール製の梱包箱を、極めて簡単・迅速・確実にズレ止状態で固定させられる。且つ、簡単・迅速に固定解除出来る。
(e)紙だけで作られた紙製パレットは、用済み後に回収して、再生紙として反復活用出来る。
(f)木材を使ったパレットの様に、木材中に潜む害虫が一緒に外国に運ばれてしまうのを防ぐ為の、多くの手間と経費を要する薫蒸処理が不要になる。
(g)木材資源を浪費しない。更に、釘打ち作業に伴う、様々な作業上の不都合や、経済的不利も解消する。
図1は、その上面に、板紙製のズレ止用部材Bを一体に取付けた、この実施例の紙製パレットAを、部分的に分解し、且つ、部分的に破断して示した分解斜視図であり、図2は、紙製パレットAの一構成要素であるスペーサー30の外観斜視図、及びそのコアー材となる角筒状の紙管を示した斜視図である。
底板20の左右両サイドの縁端には、紙製パレットAの側壁となる側面板21を立上状に延設し、更に、この側面板21の上端には、天板10の上面に重合させる被覆板13を延設している。
従って、被覆板13の左右両サイドの縁端には、側面板21の上端が夫々一体に連なった状態になっている。
このくるみ込み状態で、天板10、底板20、各スペーサー30、被覆板13、及び側面板21の相互の当接面の総てが、接着手段によって強固に接合されている。
底板20には、その複数箇所に方形の刳抜孔22を設けている。
又、底板20の下面には、両側端と真ん中の3箇所に、紙製の補強帯板23を貼着させている。
図1中の真ん中の補強帯板23は、底板20の継ぎ目aを塞ぐ様に貼着させることによって、この部分を補強する役割も果たしている。
筒状カバー体32の1つの側面は板紙を2枚重ねにして、耐側圧強度を高めさせている。
コ字形切れ目33に囲まれた部分は、上記折曲の際に取り残されて、小突条34を自づから形成させることになる。
この小突条34は、天板10又は底板20の所定位置に設けた挿嵌孔(図示略)に嵌め込むことによって、スペーサー30の取付位置決めや、ズレ止め等の機能を果たしてくれる。
この先行技術のスペーサー50は、図示の様に、紙管を側方から押し潰して、上面視ほぼL形に変形させた、2本の縦向きのコア材51を、板紙製の角筒状カバー体52でくるみ込んだ構造を備えている。
然し、肝心の、側方からの外力に対する耐変形強度に就いては、本発明によるスペーサー30は、先行技術のスペーサー50に比べて、5倍以上もの強度を備えていることが確かめられた。
例えば、フォークの先端や根元の部分を、パレットの側面に強くぶち当てたり、
或いは、パレットがフォークからはみ出た部分が、傾いた状態で路面に接触していても、そのまま引きずりながら走行を続けることも起こり勝ちである。
(b)では、紙製パレットAが路面を引きずられた場合等を考慮して、継ぎ目aを、被覆板13側に設けている。(c)では、被覆板13が、天板10の周縁部だけを覆い、真ん中部分は省いている。(d)では、紙製パレットAの一方の側面を覆う側面板21を、2枚重ねにし、(e)では、左右の両側面共、2枚重ねにして耐側圧強度の向上を図っている。
この実施例のズレ止用部材Bは、天板10と同じ大きさの矩形板紙40の対向する1組の側端の夫々に、上向きに折曲されるズレ止片41を、折り目cを介して延設した形態を備えている。
そして、図1に示した様に、台形をしたズレ止片41の両斜辺には、斜め切れ目102に差し込ませる為の差込片42を、折り目dを介して延設している。
この内壁板200は、図7に示した様に、差込片42を、斜め切れ目102に挿通させたうえ、梱包箱100の内壁面に当接させるべく折り曲げた状態を固定し、且つ、梱包箱100を補強する役割を果たすものである。
そして、差込片42の折曲状態を固定させる手段としては、内壁板200に代えて、この箇所に粘着テープを貼り付ける等してもよい。
B ズレ止用部材
10 天板
11 芯板
12 囲い板
13 被覆板
20 底板
21 側面板
22 刳抜孔
23 補強帯板
30 スペーサー
31 紙管
32 筒状カバー体
33 コ自形切れ目
34 小突条
40 矩形板紙
41 ズレ止片
42 差込片
a 継ぎ目
b 差込孔
c、d 折り目
100 梱包箱
101 側壁
102 斜め切れ目(切れ目)
200 内壁板
201 ヒレ片
50 先行技術のスペーサー
51 コア材
52 角筒状カバー体
Claims (4)
- 天板と底板との間の複数箇所に、スペーサーを挟み込んだ構成を備えるものに
於いて、
天板は、芯板を囲い板でくるみ込んだ構成を備えており、
底板の縁端には、パレットの側壁となる側面板を立上状に延設し、この側面板の上端には、天板の上面の全面乃至は周辺部に重合させる被覆板を延設したことを特徴とする紙製パレット。 - 天板は、芯板を囲い板でくるみ込んだ構成を備えており、
底板の縁端には、パレットの側壁となる側面板を立上状に延設し、天板の上面に重合させた被覆板の縁端にも、パレットの側壁となる側面板を垂下状に延設したことを特徴とする請求項1記載の紙製パレット。 - スペーサーは、縦向きにした複数本の紙管の束を、筒状カバー体の内空部に接着状態で包み込んだ構成を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の紙製パレット。
- 紙製パレットの上面には、その上に載置した紙製の梱包箱を挟み込んでズレ止めする為の、板紙製で、一組以上のズレ止片を備えたズレ止用部材を重合させてあり、
各ズレ止片には、梱包箱の側壁に設けた切れ目に差し込ませる為の、差込片を付設したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の紙製パレット。
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