以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は画像形成装置の構成図である。装置本体30は、下部筐体31と上部筐体32とからなる。上部筐体32の一方の側面には、給紙トレイ33が着脱可能に取り付けられている。この給紙トレイ33には、複数枚の画像形成媒体34が収納されている。この給紙トレイ33の給紙端部には、ピックアップローラ35が設けられ、給紙トレイ33内に収納されている画像形成媒体34を1枚づつ給紙するようになっている。
上部筐体32内における給紙トレイ33からの給紙路上には、一対のレジストレーションローラ対36が設けられている。このレジストレーションローラ対36は、給紙トレイ33から給紙された画像形成媒体34を所定の搬送速度でベルトプラテン37に供給する。
このベルトプラテン37は、3つのプラテンローラ38a、38b、38cと、これらプラテンローラ38a、38b、38c間に掛けられた無端で帯状の搬送ベルト38dとを有する。各プラテンローラ38a、38b、38cのうちプラテンローラ38aが駆動ローラとなっている。各プラテンローラ38a、38bの下部には、エアー吸引部38eが設けられている。このベルトプラテン37は、供給された画像形成媒体34をエアー吸引部38eによりエアー吸引によって搬送ベルト38d上に吸着すると共に、プラテンローラ38aの駆動により所定の搬送速度でY方向に搬送する。
上部筐体32内におけるベルトプラテン37からの排紙路上には、排出ローラ対39が設けられている。上部筐体32の他方の側面には、排紙トレイ40が着脱可能に取り付けられている。この排紙トレイ40には、排出ローラ対39から排出された画像形成された画像形成媒体34が収納される。
ベルトプラテン37の上方には、各色すなわちK色の各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6と、C色の各インクジェットヘッド1c−1〜1c−6と、M色の各インクジェットヘッド1m−1〜1m−6と、Y色の各インクジェットヘッド1y−1〜1y−6とが設けられている。これらインクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6は、それぞれ各色(K、C、M、Y)毎にY方向に所定の間隔を開けて設けられている。そして、K色の各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6は、X軸方向に複数、例えば6本千鳥足状に左右交互に配列されている。同様に、C、M、Y色の各インクジェットヘッド1c−1〜1c−6、1m−1〜1m−6、1y−1〜1y−6もX軸方向に複数、例えば6本千鳥足状に左右交互に配列されている。これらインクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6は、それぞれ各インク液6k〜6yを噴射する複数のノズル孔を配列してなる2つのインクヘッド単体の互いの背面を並設してなる。なお、これらインクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6の上部には、それぞれ各色別に各分配器10−1〜10−4が接続されている。
これらインクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6の側面側には、それぞれ各色(K、C、M、Y)別の各インクパン41k、41c、41m、41yが設けられている。これらインクパン41k〜41yは、図2に示すようにメンテナンスユニット42内のメンテナンスキャリッジ43に連結されている。このメンテナンスユニット42には、X方向駆動機構44及びY方向駆動機構45が設けられている。X方向駆動機構44は、メンテナンスユニット42をX方向に移動させ、Y方向駆動機構45は、メンテナンスユニット42をY方向に移動させる。又、メンテナンスユニット42の各コーナ部には、Z軸方向の各ガイド46が設けられている。メンテナンスユニット42は、ベルトプラテン37のZ方向の移動(上下移動)に応動して各ガイド46にガイドされてZ軸方向に移動する。
各インクパン41k、41c、41m、41y上には、それぞれ各クリーニング部材23k−1、23k−2、23k−3、…、23y−6が設けられている。なお、図2上では、符号が煩雑になることから全ての符号の記載を省略する。これらクリーニング部材23k−1〜23y−6は、各色毎に各インクジェットヘッド1k−1〜1y−6の配置位置に対応してX軸方向に複数、例えば6本千鳥足状に左右交互に配列されている。
これらクリーニング部材23k−1〜23y−6は、図3に示すように凸状部47の両側にそれぞれ各ワイプブレード47−1、47−2を設けると共に、複数の吸引ノズル48、49を設けている。各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6は、上述したようにそれぞれ2つのインクヘッド単体の互いの背面を並設してなるので、2つのインクヘッド単体の間に凸状部47が入り、一方のインクヘッド単体にワイプブレード47−1が接触すると共に複数の吸引ノズル48によりエアー吸引が行われ、これと同時に他方のインクヘッド単体にワイプブレード47−2が接触すると共に複数の吸引ノズル49によりエアー吸引が行われる。
上部筐体32の上部には、各色(K、C、M、Y)別の各インクボトル14k、14c、14m、14yが設けられている。又、上部筐体32の下部には、各色(K、C、M、Y)別の各インクタンク12−1〜12−4が設けられている。さらに、下部筐体31には、廃液ボトル51が設けられている。
図4は各色(K、C、M、Y)のうち単色(K色)のインク供給系の構成図を示す。なお、図13と同一部分には同一符号を付してある。但し、図13に示すインク液6、分配器10、チューブ11、インクタンク12、インク供給チューブ13、インクボトル14、インク供給弁15、大気開放チューブ16、大気開放弁17、連通チューブ18及び加圧弁20は、K色のインク供給系としてそれぞれインク液6k、分配器10−1、チューブ11−1、インクタンク12−1、インク供給チューブ13−1、インクボトル14k、インク供給弁15−1、連通チューブ18−1及び加圧弁20−1の各符号を付している。
インクタンク12−1には、それぞれ口径の異なる2本の大気開放チューブ52、53(以下、第1の大気開放チューブ52、第2の大気開放チューブ53と称する)が設けられている。これら第1と第2の大気開放チューブ52、53には、それぞれ第1と第2の大気開放弁54、55が設けられている。これら第1と第2の大気開放弁54、55は、互いに口径を異ならせるもので、第1の大気開放弁54の口径の方が第2の大気開放弁55の口径よりも大きい。これに伴なって第1の大気開放チューブ52の口径の方が第2の大気開放チューブ53の口径よりも大きく形成されている。
画像形成制御部56は、画像形成媒体34に対する画像形成の一連の動作制御を行う。すなわち、画像形成制御部56は、給紙トレイ33に収納されている画像形成媒体34をピックアップローラ35により1枚づつピックアップして上部筐体32内に供給し、この供給された画像形成媒体34をレジストレーションローラ対36によりタイミングを調整してベルトプラテン37に搬送する。
この画像形成制御部56は、ベルトプラテン37を駆動して画像形成媒体34をエアー吸引部38eによるエアー吸引によって搬送ベルト38d上に吸着した状態で所定の搬送速度でY方向に搬送する。このとき画像形成制御部56は、K色の各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6からK色のインク液6kを噴出して画像形成媒体34上に画像を形成する。画像形成制御部56は、画像形成された画像形成媒体34を排出ローラ対39を通して排紙トレイ40内に排出する。
又、画像形成制御部56は、各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6のメンテナンス動作制御を行うためのインク吐出制御部57及びエアー排出制御部58を有する。
インク吐出制御部57は、加圧ポンプ22を駆動してエアーをエアータンク19を介してインクタンク12−1に供給し、このインクタンク12−1内の圧力上昇によりインクタンク12−1内のK色のインク液6kを各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6から吐出させる。
エアー排出制御部58は、インク吐出し制御部57による各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6からのインク液6kの吐出しを終了するときに、第1及び第2の大気開放弁54、55を共に開放してインクタンク12−1内のエアーを排出し、このインクタンク12−1内の圧力が大気圧付近に減圧したときに、口径の小さい第2の大気開放弁55のみを開放する。なお、インクタンク12−1内の圧力が大気圧付近に減圧する時点は、インクタンク12−1の容量及び第1及び第2の大気開放弁54、55の各口径に基づいて算出される大気圧付近に減圧するまでの時間経過により判断したり、インクタンク12−1内に圧力センサを設けて直接判断してもよい。
次に、上記の如く構成された装置における単色(K色)の各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6に対するメンテナンス動作制御について説明する。
メンテナンス開始時、図5に示すようにベルトプラテン37がZ方向に下降する。このベルトプラテン37の下降に伴ってメンテナンスユニット42は、ベルトプラテン37のZ方向の下降に応動して各ガイド46にガイドされてZ軸方向に下降する。
次に、Y方向駆動機構45は、メンテナンスユニット42を画像形成媒体34の給紙側に向ったY方向に移動させる。これにより、メンテナンスユニット42における各インクパン41k、41c、41m、41y上の各クリーニング部材23k−1、23k−2、23k−3、…、23y−6が各インクジェットヘッド1k−1〜1y−6に対応した各下方にそれぞれ配置される。
メンテナンスの初期状態として、加圧ポンプ22は停止し、加圧弁20−1は閉じられ、第1及び第2の大気開放弁54、55は開放されている。これにより、K色の各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6の各インク室5内には、インクタンク12−1を通してバックプレッシャが加わり、各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6の各ノズル2に各メニスカス7を形成するようになっている。又、K色に対応する各クリーニング部材23k−1〜23k−6は、各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6から離れた下方に位置している。
次に、図6に示すメンテナンスタイミング図を参照して説明する。
画像形成制御部56は、時刻t1において第1及び第2の大気開放弁54、55に対してそれぞれ閉命令を発する。これにより、第1及び第2の大気開放弁54、55は、閉じる。
次に、インク吐出制御部57は、時刻t2において、加圧ポンプ22に対して駆動命令を発する。これと共に、画像形成制御部56は、同時刻t2において、各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6に対して各クリーニング部材23k−1〜23k−6を直下に位置決めする。
加圧ポンプ22の駆動によりエアーが加圧チューブ21を通してエアータンク19内に供給される。このとき、加圧弁20−1は、全て閉じているので、エアータンク19内の圧力は、上昇する。このエアータンク19内の圧力は、例えば圧力センサ59により検出され、その圧力検出信号がインク吐出制御部57に送られる。
エアータンク19内の圧力が予め定められたパージ圧力Paに必要な圧力(例えば5〜20KPa)に達すると、この時刻t3にインク吐出制御部57は、加圧ポンプ22に停止命令を発すると共に、加圧弁20−1に対して開放命令を発する。この加圧弁20−1が開放されると、エアータンク19内のパージ圧力Paに必要な圧力が加圧弁20−1を通してインクタンク12−1に加えられる。このとき、第1及び第2の大気開放弁54、55は閉じているので、インクタンク12−1内の圧力が上昇する。このインクタンク12−1内の圧力の上昇により、インクタンク12−1内に充填されているK色のインク液6kがチューブ11−1を通して分配器10−1に供給され、さらにK色の各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6に供給される。これによって各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6の各ノズル2からインク液6kが吐出される。
このインク液6kの吐出しによってノズル2内及びインク室5内の気泡や異物などが排出される。これら各ノズル2から吐出されたインク液6kは、廃液ボトル51に排出される。このインク液6kの吐出しは、パージ圧力Paの加わるパージ期間tpに行なわれる。画像形成制御部56は、パージ期間tpを内部タイマにより計測し、例えば約0.3〜20秒、好ましくは約0.5〜5秒の期間内に設定する。
パージ期間tpが経過すると、エアー排出制御部58は、時刻t4において、加圧弁20−1に対して開放の命令を発し続けると共に、同時刻t4において、第1及び第2の大気開放弁54、55に対して一定期間だけ同時に開放する命令を発する。これにより、第1及び第2の大気開放弁54、55は、時刻t4から一定期間だけ同時に開放して閉じる。これら第1及び第2の大気開放弁54、55が開放することにより、インクタンク12−1内のエアーは、第1及び第2の大気開放弁54、55の各口径を合わせた排出面積の排出口を通して大量に排出し、当該インクタンク12−1内の圧力が急激に低下する。
次に、エアー排出制御部58は、第1及び第2の大気開放弁54、55が閉じて後、時刻t5において、今度は口径の小さい方の第2の大気開放弁55のみに対して一定期間だけ開放して閉じる命令を発する。これにより、第1の大気開放弁54の閉じた状態で、第2の大気開放弁55のみが一定期間だけ開放する。これによりインクタンク12−1内のエアーは、第2の大気開放弁55を通して流出する。このときの第2の大気開放弁55の口径の排出面積は、第1及び第2の大気開放弁54、55の各口径を合わせた排出面積よりも小さくなる。従って、第2の大気開放弁55を通して流出するインクタンク12−1内のエアーの排出量は、第1及び第2の大気開放弁54、55の両方からのエアーの排出量よりも少ない。
この結果、パージ期間tpが経過後に、第1と第2の大気開放弁54、55を開放してインクタンク12−1内の圧力すなわち各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6のヘッド内圧を低下させても、エアーを排出する排出面積を第2の大気開放弁55の口径のみの排出面積に小さくするので、当該各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6の各ヘッド内圧の急激な減少を抑制するものとなり、これらヘッド内圧のアンダーシュートの発生がなくなる。
そのうえ、口径の小さな方の第2の大気開放弁55のみを開放することより各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6のヘッド内圧は、当該各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6の各イズル2から僅かにインク液6kが垂れ落ちない程度の微正圧Pbに設定される。この微正圧Pbは、例えば約0.1〜3KPaである。
次に、画像形成制御部56は、時刻t6において、吸引ポンプ25に対して吸引命令を発する。この吸引ポンプ25の吸引動作により、各クリーニング部材23k−1〜23k−6は、図3に示す各吸引ノズル48、49からエアーの吸引を開始する。同時に、これらクリーニング部材23k−1〜23k−6を各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6に当接する。
吸引ポンプ25によりエアー吸引による各クリーニング部材23k−1〜23k−6に加わる負圧が所定値で安定すると、画像形成制御部56は、時刻t7において、X方向駆動機構44に対して駆動命令を発する。これにより、サッキング期間tsにおいて、メンテナンスユニット42がX方向に移動するので、各クリーニング部材23k−1〜23k−6は、それぞれ当該各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6の各ノズルプレート3の全体に亘って摺動し、各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6の各ノズルプレート3に排出されたインク液6kを掻き取りながら吸引すると共に、各ノズルプレート3に付着している付着物を除去する。
このとき、各クリーニング部材23k−1〜23k−6は、各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6の各ノズルプレート3上のインク液6kを吸引するので、インク液面が各イズル2と各インク室5内との間で移動することがなく、各インク室5内にエアーを巻き込むおそれもない。サッキング期間tsが終了する時刻t8になると、画像形成制御部56は、X方向駆動機構44に対して停止命令を発する共に、吸引ポンプ22に対しても停止命令を発する。
次に、画像形成制御部56は、放置期間tfの開始時の時刻t9になると、各クリーニング部材23k−1〜23k−6を下降させて各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6から離す。又、画像形成制御部56は、同時刻t9において、第1及び第2の大気開放弁54、55に対して開放命令を発する。これにより、第1及び第2の大気開放弁54、55は、共に開放する。これら第1及び第2の大気開放弁54、55が開放され、この状態で充分な時間放置されることにより、各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6の各インク室5内にバックプレッシャが加えられて、各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6の各ノズル2に各メニスカス7が形成される。これにより、各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6は、画像形成可能な状態に戻る。
なお、時刻t9において、第1及び第2の大気開放弁54、55の両方を開放しているが、これに限らず、始めに口径の小さな第2の大気開放弁55のみを開放し、インクタンク12−1内の圧力が大気圧と略同等となった時点で、口径の大きな第1の大気開放弁54を開放するようにしてもよい。
このように上記第1の実施の形態によれば、各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6からのインク液6kの吐出しを終了するときに、第1及び第2の大気開放弁54、55を共に開放してインクタンク12−1内のエアーを排出し、このインクタンク12−1内の圧力が大気圧付近に減圧したときに、口径の小さい第2の大気開放弁55のみを開放する。
これにより、インクタンク12−1からエアーを排出するための排出面積は、第1及び第2の大気開放弁54、55の各口径を合わせた排出面積から第2の大気開放弁55のみの口径の排出面積に小さくなり、このエアー排出面積の減少に伴なってインクタンク12−1からのエアーの排出量が減少し、この結果として各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6のヘッド内圧のアンダーシュートの発生を抑制できる。これにより、各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6のヘッド内圧が略大気圧あるいは負圧にまで低下することがなく、ノズル2からエアーを巻き込むこともない。
又、第2の大気開放弁55を開閉する回数を2回だけで多くしなくても、各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6のヘッド内圧を、当該各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6の各イズル2から僅かにインク液6kが垂れ落ちない程度の微正圧Pb(例えば約0.1〜3KPa)に設定できる。これにより、電磁弁からなる第2の大気開放弁55の応答速度に影響されずに上記微正圧Pbに設定できる。
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図1乃至図4と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図7は画像形成装置における単色(K色)のインク供給系の特徴部分を示す構成図である。インクタンク12−1に設けられている第1及び第2の大気開放弁54、55は、略同一口径を有する。これに伴なって第1及び第2の大気開放チューブ52、53も略同一口径を有する。
エアー排出制御部58は、パージ期間tpを終了するときに、同一口径の第1及び第2の大気開放弁54、55を共に開放してインクタンク12−1内のエアーを排出し、インクタンク12−1内の圧力が大気圧付近に減圧したときに、第1及び第2の大気開放弁54、55のうち一方の大気開放弁、例えば第1の大気開放弁54のみを開放する。
このような構成であれば、上記図6に示すようにパージ期間tpが経過すると、エアー排出制御部58は、時刻t4において、第1及び第2の大気開放弁54、55に対して一定期間だけ同時に開放する命令を発して第1及び第2の大気開放弁54、55を一定期間だけ同時に開放させる。これら第1及び第2の大気開放弁54、55の開放によりインクタンク12−1内のエアーは、第1及び第2の大気開放弁54、55を通して大量に排出する。
次に、エアー排出制御部58は、時刻t5において、例えば第1の大気開放弁54のみ一定期間だけ開放する命令を発する。これにより、第1の大気開放弁54のみが一定期間だけ開放し、インクタンク12−1内のエアーが第1の大気開放弁54を通して流出する。このときの第1の大気開放弁54の口径の排出面積は、第1及び第2の大気開放弁54、55の各口径を合わせた排出面積よりも小さくなるので、第1の大気開放弁54を通して流出するインクタンク12−1内のエアーの排出量は、第1及び第2の大気開放弁54、55の両方からのエアーの排出量よりも少ない。
この結果、上記第1の実施の形態と同様に、第1と第2の大気開放弁54、55を開放してインクタンク12−1内の圧力すなわち各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6のヘッド内圧を低下させても、当該各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6のヘッド内圧のアンダーシュートの発生を極力抑制できる。そのうえ、第1の大気開放弁54のみを開放することより各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6のヘッド内圧は、当該各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6の各イズル2から僅かにインク液6kが垂れ落ちない程度の微正圧Pb(例えば約0.1〜3KPa)に設定される。
このように上記第2の実施の形態によれば、パージ期間tpを終了するときに、同一口径の第1及び第2の大気開放弁54、55の両方を開放してインクタンク12−1内の圧力が大気圧付近に減圧したときに、一方の大気開放弁、例えば第1の大気開放弁54のみを開放するので、上記第1の実施の形態と同一の効果を奏することは言うまでもない。
次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図1乃至図3と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図8は画像形成装置における単色(K色)のインク供給系の特徴部分を示す構成図である。インクタンク12−1に設けられている第1及び第2の大気開放弁54、55は、それぞれ異なる口径を有し、例えば上記第1の実施の形態と同様に、第1の大気開放弁54の口径の方が第2の大気開放弁55の口径よりも大きい。これに伴なって第1の大気開放チューブ52の口径の方が第2の大気開放チューブ53の口径よりも大きく形成されている。
エアー排出制御部58は、パージ期間tpを終了するときに、口径の大きい第1の大気開放弁54のみを開放してインクタンク12−1内のエアーを排出し、インクタンク12−1内の圧力が大気圧付近に減圧したときに、第1の大気開放弁54を閉じて口径の小さい第2の大気開放弁55のみを開放する。
このような構成であれば、上記図6に示すようにパージ期間tpが経過すると、エアー排出制御部58は、時刻t4において、第1の大気開放弁54のみに一定期間だけ同時に開放する命令を発して第1の大気開放弁54のみを一定期間だけ開放させる。この第1の大気開放弁54の開放によりインクタンク12−1内のエアーは、第1の大気開放弁54を通して排出する。
次に、エアー排出制御部58は、時刻t5において、第2の大気開放弁55のみ一定期間だけ開放する命令を発する。これにより、第1の大気開放弁54は閉じると共に、第2の大気開放弁55のみが一定期間だけ開放し、インクタンク12−1内のエアーが第2の大気開放弁55を通して流出する。このときの第2の大気開放弁55の口径の排出面積は、第1の大気開放弁54の口径の排出面積よりも小さいので、第2の大気開放弁55を通して流出するインクタンク12−1内のエアーの排出量は、第1の大気開放弁54からのエアーの排出量よりも少ない。
この結果、上記第1の実施の形態と同様に、各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6のヘッド内圧のアンダーシュートの発生を極力抑制できる。そのうえ、各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6のヘッド内圧を、当該各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6の各イズル2から僅かにインク液6kが垂れ落ちない程度の微正圧Pb(例えば約0.1〜3KPa)に設定できる。
このように上記第3の実施の形態によれば、パージ期間tpを終了するときに、口径の大きい第1の大気開放弁54のみを開放してインクタンク12−1内のエアーを排出し、インクタンク12−1内の圧力が大気圧付近に減圧したときに、第1の大気開放弁54を閉じて口径の小さい第2の大気開放弁55のみを開放するので、上記第1の実施の形態と同一の効果を奏することは言うまでもない。
次に、本発明の第4の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図1乃至図3と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図9は画像形成装置の各4色(K、C、M、Y)のインク供給系の構成図を示す。各4色(K、C、M、Y)別の各分配器10−1〜10−4には、それぞれ各4色(K、C、M、Y)別の複数のインクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6が接続されている。これら分配器10−1〜10−4には、各チューブ11−1〜11−4を介して各色別の各インクタンク(サブタンク)12−1〜12−4が接続されている。
これらインクタンク12−1〜12−4内には、それぞれ各色(K、C、M、Y)の各インク液6k、6c、6m、6yが充填されている。これらインクタンク12−1〜12−4には、それぞれ各大気開放チューブ16−1〜16−4が接続され、かつこれら大気開放チューブ16−1〜16−4にそれぞれ各大気開放弁17−1〜17−4が設けられている。なお、これらインクタンク12−1〜12−4内の各インク液6k、6c、6m、6yの液面高さ位置と各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6の各ノズル2の高さ位置とは、各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6の各インク室5内にバックプレッシャを加えて各ノズル2に各メニスカス7を形成するのに最適な高低差に設定されている。
又、これらインクタンク12−1〜12−4には、各連通チューブ18−1〜18−4を介してエアータンク19に接続されている。これら連通チューブ18−1〜18−4には、それぞれ各加圧弁20−1〜20−4が設けられている。なお、インクタンク12−1〜12−4には、それぞれ各色(K、C、M、Y)別の各インクボトル14k、14c、14m、14yが接続され、これらインクボトル14k、14c、14m、14yから各色の各インク液6k、6c、6m、6yが供給される。
又、各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6に対応して各クリーニング部材23k−1、23k−2、…、23y−6が設けられている。なお、図9では、図示する煩雑さを避けるためにK色の各クリーニング部材23k−1〜23k−6を示す。
画像形成制御部56は、給紙トレイ33に収納されている画像形成媒体34をピックアップローラ35により1枚づつピックアップして上部筐体32内に供給し、この供給された画像形成媒体34をレジストレーションローラ対36によりタイミングを調整してベルトプラテン37に搬送する。
この画像形成制御部56は、ベルトプラテン37を駆動して画像形成媒体34をエアー吸引部38eによるエアー吸引によって搬送ベルト38d上に吸着した状態で所定の搬送速度でY方向に搬送する。このとき画像形成制御部56は、K色、C色、M色、Y色の各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6からK色、C色、M色、Y色の各インク液6k、6c、6m、6yを噴出して画像形成媒体34上にカラー画像を形成する。画像形成制御部56は、カラー画像形成された画像形成媒体34を排出ローラ対39を通して排紙トレイ40内に排出する。
画像形成制御部56は、各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6のメンテナンス動作制御を行うためのインク吐出制御部60及びエアー排出制御部61を有する。
インク吐出制御部60は、加圧ポンプ22を駆動してエアーをエアータンク19を通して各インクタンク12−1〜12−4に分配供給し、当該インクタンク12−1〜12−4内の各圧力上昇により各インクタンク12−1〜12−4内の各インク液6k、6c、6m、6yを各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6からそれぞれ吐出させる。
エアー排出制御部61は、パージ期間tpが経過して各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6からの各インク液6k、6c、6m、6yの吐出しを終了するときに、各大気開放弁17−1〜17−4を開放して各インクタンク12−1〜12−4からエアーを排出し、かつ各インクタンク12−1〜12−4内の各圧力が大気圧付近に減圧したときに、各大気開放弁17−1〜17−4のうち大気開放する大気開放弁17−1〜17−4の本数を少なく制限する、例えばY色の1本の大気開放弁17−4のみを開放する。
次に、上記の如く構成された装置における4色の各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6に対するメンテナンス動作制御について図10に示すメンテナンスタイミング図を参照して説明する。
画像形成制御部56は、時刻t11において全大気開放弁17−1〜17−4に対してそれぞれ閉命令を発する。これにより、各大気開放弁17−1〜17−4は、閉じる。
次に、インク吐出制御部60は、時刻t12において、加圧ポンプ22に対して駆動命令を発すると共に、各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6に対して各クリーニング部材23k−1、23k−2、…、23y−6を真下に位置決めする。
加圧ポンプ22の駆動によりエアーが加圧チューブ21を通してエアータンク19内に供給される。このとき、全ての加圧弁20−1〜20−4は、閉じているので、エアータンク19内の圧力は、上昇する。このエアータンク19内の圧力は、例えば圧力センサ59により検出され、その圧力検出信号がインク吐出制御部60に送られる。
エアータンク19内の圧力がパージ圧力Pa(例えば5〜20KPa)に必要な圧力に達すると、この時刻t13にインク吐出制御部60は、加圧ポンプ22に停止命令を発すると共に、全ての加圧弁20−1〜20−4に対して開放命令を発する。これら加圧弁20−1〜20−4が開放されると、エアータンク19内のパージ圧力Paに必要な圧力が各加圧弁20−1〜20−4を通して各インクタンク12−1〜12−4に加えられる。
このとき、全ての大気開放弁17−1〜17−4は、閉じているので、各インクタンク12−1〜12−4内の各圧力がそれぞれ上昇する。これら圧力の上昇により各インクタンク12−1〜12−4内に充填されている各色の各インク液6k、6c、6m、6yが各チューブ11−1〜11−4を通して各分配器10−1〜10−4に供給され、さらに各色の各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6に供給される。これによって各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6の各ノズル2から各色の各インク液6k、6c、6m、6yが吐出される。
これらインク液6k、6c、6m、6yの吐出しによって各ノズル2内及びインク室5内の気泡や異物などが排出される。これらノズル2から吐出された各インク液6k、6c、6m、6yは、廃液ボトル51に排出される。各インク液6k、6c、6m、6yの吐出しは、パージ圧力Paの加わるパージ期間tpに行なわれる。
次に、エアー排出制御部61は、パージ期間tpが経過して各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6からの各インク液6k、6c、6m、6yの吐出しを終了すると、時刻t14において、全色(K、C、M、Y)の各大気開放弁17−1〜17−4を一定期間だけ開放する。これにより、各インクタンク12−1〜12−4内のエアーが各大気開放弁17−1〜17−4を通して排出され、これらインクタンク12−1〜12−4内の各圧力が減圧する。
次に、エアー排出制御部61は、時刻t15において、例えばY色の1本の大気開放弁17−4のみを一定期間だけ開放する。この状態であれば、当該大気開放弁17−4が設けられたインクタンク12−4は、各加圧弁20−1〜20−4及びエアータンク19を通して各インクタンク12−1〜12−3と連通している。これにより、各インクタンク12−1〜12−4内のエアーは、1本の大気開放弁17−4のみを通して排出される。このときの1本のY色の大気開放弁17−4の口径の排出面積は、全ての大気開放弁17−1〜17−4を合わせた全口径の排出面積よりも小さくなるので、1本のY色の大気開放弁17−4を通して流出する各インクタンク12−1〜12−4内のエアーの排出量は、全ての大気開放弁17−1〜17−4からのエアーの排出量よりも少なくなる。
この結果として各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6の各ヘッド内圧の減少を抑制するものとなり、これらヘッド内圧のアンダーシュートの発生がなくなり、ノズル2からエアーや廃インクを巻き込むこともない。
この後、各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6の各ヘッド内圧は、当該各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6の各イズル2から僅かにインク液6kが垂れ落ちない程度の微正圧Pb(例えば約0.1〜3KPa)に設定される。
次に、画像形成制御部56は、時刻t16において、吸引ポンプ25に対して吸引命令を発する。この吸引ポンプ25の吸引動作により、各クリーニング部材23k−1〜23k−6は、各吸引ノズル48、49からエアーの吸引を開始する。同時に、これらクリーニング部材23k−1〜23k−6を各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6に当接する。
吸引ポンプ25によりエアー吸引による各クリーニング部材23k−1〜23k−6に加わる負圧が所定値で安定すると、画像形成制御部56は、時刻t7において、X方向駆動機構44に対して駆動命令を発する。
次に、サッキング期間tsにおいて、各クリーニング部材23k−1〜23k−6がそれぞれ該当する各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6の各ノズルプレート3の全体に亘って摺動し、各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6の各ノズルプレート3に排出された各インク液6k、6c、6m、6yを掻き取りながら吸引すると共に、各ノズルプレート3に付着している付着物を除去する。
次に、放置期間tfにおいて、各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6の各ノズル2に各メニスカス7を形成する。
このように上記第4の実施の形態によれば、各4色(K、C、M、Y)別の各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6のメンテナンスにおいて、パージ期間tpを終了するときに、各大気開放弁17−1〜17−4を開放して各インクタンク12−1〜12−4からエアーを排出し、各インクタンク12−1〜12−4内の各圧力が大気圧付近に減圧したときに、各大気開放弁17−1〜17−4の開放する本数を少なく制限して、例えばY色の1本の大気開放弁17−4のみを開放する。
これにより、1本のY色の大気開放弁17−4の口径の排出面積は、全ての大気開放弁17−1〜17−4を合わせた全口径の排出面積よりも小さくなるので、1本のY色の大気開放弁17−4を通して流出する各インクタンク12−1〜12−4内のエアーの排出量は、全ての大気開放弁17−1〜17−4からのエアーの排出量よりも少なくなり、この結果として各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6の各ヘッド内圧の減少を抑制して、アンダーシュートの発生を防止でき、ノズル2からエアーを巻き込むこともない。
この後、各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6の各ヘッド内圧を、当該各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6の各イズル2から僅かにインク液6kが垂れ落ちない程度の微正圧Pb(例えば約0.1〜3KPa)に設定でき、電磁弁からなる各大気開放弁17−1〜17−4の応答速度に影響されずに上記微正圧Pbに設定できる。
次に、本発明の第5の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図1乃至図3と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。又、画像形成装置における各4色(K、C、M、Y)のインク供給系の構成は、図9を援用して説明する。
エアー排出制御部61は、パージ期間tpが経過して各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6からの各インク液6k、6c、6m、6yの吐出しを終了するときに、各大気開放弁17−1〜17−4のうち例えばY色の1本の大気開放弁17−4のみを断続的に開放する。
次に、上記の如く構成された装置における4色の各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6に対するメンテナンス動作制御を上記第4の実施の形態と異なる動作について図11に示すメンテナンスタイミング図を参照して説明する。
パージ期間tpが経過して各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6からの各インク液6k、6c、6m、6yの吐出しを終了すると、エアー排出制御部61は、時刻t14において、例えばY色の大気開放弁17−4のみを一定期間だけ開放する。このとき、Y色の大気開放弁17−4が設けられたインクタンク12−4は、各加圧弁20−1〜20−4及びエアータンク19を通して各インクタンク12−1〜12−3と連通している。これにより、各インクタンク12−1〜12−4内のエアーは、大気開放弁17−4を通して排出され、これらインクタンク12−1〜12−4内の各圧力が減圧する。
次に、エアー排出制御部61は、時刻t15において、再び例えばY色の1本の大気開放弁17−4のみを一定期間だけ開放する。これにより、各インクタンク12−1〜12−4内のエアーは、再び、1本の大気開放弁17−4のみを通して排出される。
この結果、パージ期間tpを終了するときに、1本の大気開放弁17−4を例えば2回断続的に開放するので、各インクタンク12−1〜12−4内のエアーは、徐々に排出され、これに伴なって各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6の各ヘッド内圧も徐々に減圧される。これにより、各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6の各ヘッド内圧は、アンダーシュートを発生することなく、ノズル2からエアーや異物などを巻き込むこともない。
この後、各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6の各ヘッド内圧は、当該各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6の各イズル2から僅かにインク液6kが垂れ落ちない程度の微正圧Pb(例えば約0.1〜3KPa)に設定される。
次に、サッキング期間tsにおいて、各クリーニング部材23k−1〜23k−6がそれぞれ該当する各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6の各ノズルプレート3の全体に亘って摺動し、各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6の各ノズルプレート3に排出された各インク液6k、6c、6m、6yを掻き取りながら吸引すると共に、各ノズルプレート3に付着している付着物を除去する。
次に、放置期間tfにおいて、各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6の各ノズル2に各メニスカス7を形成する。
このように上記第5の実施の形態によれば、各4色(K、C、M、Y)別の各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6のメンテナンスにおいて、パージ期間tpの経過後、各大気開放弁17−1〜17−4のうち例えばY色の1本の大気開放弁17−4のみを例えば2回断続的に開放するので、各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6の各ヘッド内圧が徐々に減圧されものとなり、アンダーシュートを発生することなく、ノズル2からエアーを巻き込むこともない。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
例えば、各4色(K、C、M、Y)別の各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−6をメンテナンスする場合、パージ期間tpの経過後、全ての大気開放弁17−1〜17−4を開放して各インクタンク12−1〜12−4内のエアーを排出し、これら各インクタンク12−1〜12−4内の各圧力が大気圧付近に減圧したときに、各大気開放弁17−1〜17−4を例えば所定時間毎に各大気開放弁17−1、17−2、17−3の順次閉じ、最終的に大気開放弁17−1のみを開放してもよい。なお、最終的に開放状態にするのは、1つの大気開放弁17−1のみに限らず、例えば少なくとも1つの大気開放弁であればよく、例えば2本の大気開放弁17−1、17−2を開放してもよい。
次に、本発明の第6の実施の形態について図12を参照して説明する。なお、図1乃至図3と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図12は本実施形態にて採用されるインクタンクの構造を簡単に示したものである。
インクタンク12−1には、それぞれ長さが異なる2本の大気開放チューブ52,53(以下、第1の大気開放チューブ52、第2の大気開放チューブ53と称する)が設けられている。これら第1と第2の大気開放チューブ52、53には、それぞれ第1と第2の大気開放弁54、55が設けられている。なお、2つの大気開放弁54,55は、略同一口径を有し、第1及び第2の大気開放チューブ52、53も略同一口径を有する。
そして、エアー排出制御部58は、パージ期間tpを終了するときに、同一口径の第1及び第2の大気開放弁54、55を共に開放してインクタンク12−1内のエアーを排出し、インクタンク12−1内の圧力が大気圧付近に近づいたときに、第1の大気開放弁54を閉鎖するようにする。これが本実施例の特徴部分である。
より詳細に説明すると、上記図6に示すようにパージ期間tpが経過すると、エアー排出制御部58は、時刻t4において、第1及び第2の大気開放弁54、55に対して一定期間だけ同時に開放する命令を発して第1及び第2の大気開放弁54、55を一定期間だけ同時に開放させる。これら第1及び第2の大気開放弁54、55の開放によりインクタンク12−1内のエアーは、第1及び第2の大気開放弁54、55を通して大量に排出する。
次に、エアー排出制御部58は、時刻t5において、例えば第1の大気開放弁54のみ一定期間だけ閉鎖する命令を発する。これにより、第1の大気開放弁54のみは一定期間だけ閉鎖し、インクタンク12−1内のエアーが第2の大気開放チューブf53を通して流出する。このときの第2の大気開放チューブ53の長さは、第1の大気開放チューブ52よりも長いので、第2の大気開放弁55を通して排出されるインクタンク12−1内のエアーは、大きな圧力損失を受けながら排出されることになる。そのため、両大気開放弁が開放されていたときには、インクタンク内の圧力低下が急激であったものが、第1の大気開放弁が閉鎖され、第2の大気開放弁のみが開放されると、インクタンクから排出されるエアーが大きな圧力損失を受けながら排出れるので、インクタンク内の圧力低下の度合いが小さくなる。特に、第1の大気開放チューブ52のように長さが短いものの大気開放弁54のほうを開放する場合に比べて、圧力低下の度合いを小さくする上では、長さの長い大気開放チューブ52のほうを開放するのが良い。
この結果、上記第1の実施の形態と同様に、第1と第2の大気開放弁54、55を開放してインクタンク12−1内の圧力すなわち各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6のヘッド内圧を低下させても、所定のタイミングで第1の大気開放弁を閉鎖させて第2開放弁のみを開放維持させることで、当該各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6のヘッド内圧のアンダーシュートの発生を極力抑制できる。
次に、本発明の第7の実施の形態について図13を参照して説明する。なお、図1乃至図3と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
本実施の形態は、第6の実施の形態の応用例であり、第6の実施の形態と同様に、2つの大気開放チューブの長さに互いに異ならせて、それぞれのチューブに設けられた大気開放弁の開閉制御によって、圧力低下の度合いを小さくしようとするものである。なお、図4と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図13は本実施形態にて採用されるインクタンクの構造を簡単に示したものである。
インクタンク12−1には、二股になっている1本の大気開放チューブが設けられている。この大気開放チューブの分岐部以降のチューブの長さはそれぞれ異なっており、第2大気開放チューブ部分53のほうが、第1開放チューブ部分52に比べて長くなっている。互いの大気開放チューブ52,53にはそれぞれ大気開放弁54,55が設けられている。なお、2つの大気開放弁54,55は、略同一口径を有し、第1及び第2の大気開放チューブ52、53も略同一口径を有する。
このような構成のインクタンクを用い、かつ第6の実施の形態と同様な大気開放弁の制御を行わせることによって、第6の実施の形態と同様に、第1と第2の大気開放弁54、55を開放してインクタンク12−1内の圧力すなわち各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6のヘッド内圧を低下させても、所定のタイミングで第1の大気開放弁を閉鎖させて第2開放弁のみを開放維持させることで、当該各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6のヘッド内圧のアンダーシュートの発生を極力抑制できる。
なお、第6,7の実施の形態においては、2つの大気開放チューブ、2つの大気開放弁のそれぞれの口径を互いに同じに設定したが、これに限らない。例えば、長さが長い大気開放チューブ53の口径を他方の大気開放チューブの口径よりも小さくすることで、より圧力損失を高めることができ、インクタンク内の圧力低下の度合いを小さくすることができる。
次に、本発明の第8の実施の形態について説明する。なお、図1乃至図3と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図14は画像形成装置の単色(例えばKのみ)のインク供給系の構成図を示す。各分配器70−1〜70−4には、それぞれ複数のインクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6が接続されている。これら分配器70−1〜70−4には、各チューブ75−1〜75−4を介して各インクタンク(サブタンク)76−1〜76−4が接続されている。
これらインクタンク76−1〜76−4内には、それぞれK色のインク液6kが充填されている。これらインクタンク76−1〜76−4には、それぞれ各大気開放チューブ77−1〜77−4が接続され、かつこれら大気開放チューブ77−1〜77−4にそれぞれ各大気開放弁78−1〜78−4が設けられている。なお、これらインクタンク76−1〜76−4内のインク液6kの液面高さ位置と各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6の各ノズル2の高さ位置とは、各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6の各インク室5内にバックプレッシャを加えて各ノズル2に各メニスカス7を形成するのに最適な高低差に設定されている。
又、これらインクタンク76−1〜76−4には、各連通チューブ79−1〜79−4を介してエアータンク80に接続されている。なお、これら連通チューブ79−1〜79−4は、途中で共通接続して1本の連通チューブとし、この1本の連通チューブをエアータンク80に接続してもよい。これら連通チューブ79−1〜79−4には、それぞれ各加圧弁81−1〜81−4が設けられている。なお、インクタンク76−1〜76−4には、それぞれK色の各インクボトル14kが接続され、これらインクボトル14kからK色のインク液6kが供給される。
又、各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6に対応して各クリーニング部材82−1、82−2、…、85−6が設けられている。なお、図14では、図示する煩雑さを避けるためにK色の各クリーニング部材82−1、…、82−6を示す。
画像形成制御部86は、給紙トレイ33に収納されている画像形成媒体34をピックアップローラ35により1枚づつピックアップして上部筐体32内に供給し、この供給された画像形成媒体34をレジストレーションローラ対36によりタイミングを調整してベルトプラテン37に搬送する。
この画像形成制御部86は、ベルトプラテン37を駆動して画像形成媒体34をエアー吸引部38eによるエアー吸引によって搬送ベルト38d上に吸着した状態で所定の搬送速度でY方向に搬送する。このとき画像形成制御部86は、K色の各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6からK色のインク液6kを噴出して画像形成媒体34上に白黒の画像を形成する。画像形成制御部86は、画像形成された画像形成媒体34を排出ローラ対39を通して排紙トレイ40内に排出する。
画像形成制御部86は、各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6のメンテナンス動作制御を行うためのインク吐出制御部87及びエアー排出制御部88を有する。
インク吐出制御部87は、加圧ポンプ22を駆動してエアーをエアータンク80を通して各インクタンク76−1〜76−4に分配供給し、当該インクタンク76−1〜76−4内の各圧力上昇により各インクタンク76−1〜76−4内のインク液6kを各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6からそれぞれ吐出させる。
エアー排出制御部88は、パージ期間tpが経過して各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6からのインク液6kの吐出しを終了するときに、各大気開放弁78−1〜78−4を開放して各インクタンク76−1〜76−4からエアーを排出し、かつ各インクタンク76−1〜76−4内の各圧力が大気圧付近に減圧したときに、各大気開放弁78−1〜78−4のうち大気開放する大気開放弁78−1〜78−4の本数を少なく制限する、例えばY色の1本の大気開放弁78−4のみを開放する。
次に、上記の如く構成された装置における4色の各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6に対するメンテナンス動作制御について図15に示すメンテナンスタイミング図を参照して説明する。
画像形成制御部86は、時刻t31において各加圧弁81−1〜81−4、全大気開放弁78−1〜78−4に対してそれぞれ閉命令を発する。これにより、各加圧弁81−1〜81−4、各大気開放弁78−1〜78−4は、閉じる。
次に、インク吐出制御部87は、時刻t32において、加圧ポンプ22に対して駆動命令を発すると共に、各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6に対して各クリーニング部材82−1、82−2、…、85−6を真下に位置決めする。
加圧ポンプ22の駆動によりエアーが加圧チューブ21を通してエアータンク80内に供給される。このとき、全ての加圧弁81−1〜81−4は、閉じているので、エアータンク19内の圧力は、上昇する。このエアータンク19内の圧力は、例えば圧力センサ59により検出され、その圧力検出信号がインク吐出制御部87に送られる。
エアータンク80内の圧力がパージ圧力Pa(例えば5〜20KPa)に必要な圧力に達すると、この時刻t33にインク吐出制御部87は、加圧ポンプ22に停止命令を発すると共に、全ての加圧弁81−1〜81−4に対して開放命令を発する。これら加圧弁81−1〜81−4が開放されると、エアータンク80内のパージ圧力Paに必要な圧力が各加圧弁81−1〜81−4を通して各インクタンク76−1〜76−4に加えられる。
このとき、全ての大気開放弁78−1〜78−4は、閉じているので、各インクタンク76−1〜76−4内の各圧力がパージ圧力Paに必要な圧力にそれぞれ上昇する。これら圧力の上昇により各インクタンク76−1〜76−4内に充填されているインク液6kが各チューブ75−1〜75−4を通して各分配器70−1〜70−4に供給され、さらに各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6に供給される。これによって各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6の各ノズル2からインク液6kが吐出される。
インク液6kの吐出しによって各ノズル2内及びインク室5内の気泡や異物などが排出される。これらノズル2から吐出されたインク液6kは、廃液ボトル51に排出される。インク液6kの吐出しは、パージ圧力Paの加わるパージ期間tpに行なわれる。
次に、エアー排出制御部88は、パージ期間tpが経過して各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6からのインク液6kの吐出しを終了すると、時刻t34において、各大気開放弁78−1〜78−4を一定期間だけ開放する。これにより、各インクタンク76−1〜76−4内のエアーが各大気開放弁78−1〜78−4を通して排出され、これらインクタンク76−1〜76−4内の各圧力が減圧する。
次に、エアー排出制御部88は、時刻t35において、例えば1本の大気開放弁78−4のみを一定期間だけ開放する。この状態であれば、当該大気開放弁78−4が設けられたインクタンク76−4は、各加圧弁81−1〜81−4及びエアータンク80を通して各インクタンク76−1〜76−3と連通している。これにより、各インクタンク76−1〜76−4内のエアーは、1本の大気開放弁78−4のみを通して排出される。このときの1本の大気開放弁78−4の口径の排出面積は、全ての大気開放弁78−1〜78−4を合わせた全口径の排出面積よりも小さくなるので、1本の大気開放弁78−4を通して流出する各インクタンク76−1〜76−4内のエアーの排出量は、全ての大気開放弁78−1〜78−4からのエアーの排出量よりも少なくなる。
この結果として各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6の各ヘッド内圧の減少を抑制するものとなり、これらヘッド内圧のアンダーシュートの発生がなくなり、ノズル2からエアーや廃インクを巻き込むこともない。
この後、各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6の各ヘッド内圧は、当該各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6の各イズル2から僅かにインク液6kが垂れ落ちない程度の微正圧Pb(例えば約0.1〜3KPa)に設定される。
次に、画像形成制御部86は、時刻t36において、吸引ポンプ25に対して吸引命令を発する。この吸引ポンプ25の吸引動作により、各クリーニング部材82−1、82−2、…、85−6は、各吸引ノズル48、49からエアーの吸引を開始する。同時に、これらクリーニング部材82−1、82−2、…、85−6を各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、71−6に当接する。
吸引ポンプ25によりエアー吸引による各クリーニング部材82−1、82−2、…、85−6に加わる負圧が所定値で安定すると、画像形成制御部86は、時刻t37において、X方向駆動機構44に対して駆動命令を発する。
次に、サッキング期間tsにおいて、各クリーニング部材82−1、82−2、…、85−6がそれぞれ該当する各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6の各ノズルプレート3の全体に亘って摺動し、各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6の各ノズルプレート3に排出されたインク液6kを掻き取りながら吸引すると共に、各ノズルプレート3に付着している付着物を除去する。
次に、放置期間tfにおいて、各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6の各ノズル2に各メニスカス7を形成する。
このように上記第8の実施の形態によれば、単色(K)の各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6のメンテナンスにおいて、パージ期間tpを終了するときに、各大気開放弁78−1〜78−4を開放して各インクタンク76−1〜76−4からエアーを排出し、各インクタンク76−1〜76−4内の各圧力が大気圧付近に減圧したときに、各大気開放弁78−1〜78−4の開放する本数を少なく制限して、例えば1本の大気開放弁78−4のみを開放する。
これにより、単色(K)の各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6をメンテナンスする場合でも複数色のインクジェットヘッドをメンテナンスする場合と同様に、1本の大気開放弁78−4の口径の排出面積は、全ての大気開放弁78−1〜78−4を合わせた全口径の排出面積よりも小さくなるので、1本の大気開放弁78−4を通して流出する各インクタンク76−1〜76−4内のエアーの排出量は、全ての大気開放弁78−1〜78−4からのエアーの排出量よりも少なくなり、この結果として各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6の各ヘッド内圧の減少を抑制して、アンダーシュートの発生を防止でき、ノズル2からエアーを巻き込むこともない。
この後、各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6の各ヘッド内圧を、当該各インクジェットヘッド71−1、71−2、…、74−6の各イズル2から僅かにインク液6kが垂れ落ちない程度の微正圧Pb(例えば約0.1〜3KPa)に設定でき、電磁弁からなる各大気開放弁78−1〜78−4の応答速度に影響されずに上記微正圧Pbに設定できる。
なお、上記第8の実施の形態は、単色(例えばKのみ)のインク供給系について説明したが、C色、M色又はY色のインク供給系についても適用できる。
次に、本発明の第9の実施の形態について説明する。なお、図1乃至図3と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
本実施の形態は、大版サイズの画像記録媒体に対してK色、C色、M色、Y色により画像形成する画像記録装置に適用可能である。本画像記録装置は、大版サイズの画像記録媒体への画像記録に対応するために図14に示すようにK色、C色、M色、Y色の各インクジェットヘッド1k−1〜1k−24、1c−1〜1c−24、1m−1〜1m−24、1y−1〜1y−24をそれぞれX方向に沿い、かつK色、C色、M色、Y色毎に所定間隔をおいて互いに平行に並設している。
図16は同装置におけるインク供給系の構成図を示す。なお、K色、C色、M色、Y色の各インク供給系が重なって図示しているので、図示する煩雑さ考慮して全ての符号を示すことを省略する。
K色、C色、M色、Y色の各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24は、それぞれK色、C色、M色、Y色毎の各分配器90k−1、90k−2、…、90y−4に接続されている。これら各分配器90k−1、90k−2、…、90y−4には、それぞれK色、C色、M色、Y色毎の各チューブ91k−1、91k−2、…、91y−4を介してK色、C色、M色、Y色毎の各インクタンク(サブタンク)92k−1、92k−2、…、92y−4が接続されている。
これらインクタンク92k−1、92k−2、…、92y−4内には、それぞれK色、C色、M色、Y色の各インク液6k、6c、…、6yが充填されている。これらインクタンク92k−1、92k−2、…、92y−4には、それぞれ各大気開放チューブ93k−1、93k−2、…、93y−4が接続され、かつこれら大気開放チューブ93k−1、93k−2、…、93y−4にそれぞれ各大気開放弁94k−1、94k−2、…、94y−4が設けられている。なお、これら大気開放チューブ93k−1、93k−2、…、93y−4及び各大気開放弁94k−1、94k−2、…、94y−4は、図示の煩雑化を避けるために大気開放チューブ93y−1、93y−2、…、93y−4及び各大気開放弁94y−1、94y−2、…、94y−4のみ示す。
各インクタンク92k−1、92k−2、…、92y−4内の各インク液6k、6c、…、6yの液面高さ位置と各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24の各ノズル2の高さ位置とは、各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24の各インク室5内にバックプレッシャを加えて各ノズル2に各メニスカス7を形成するのに最適な高低差に設定されている。
各インクタンク92k−1、92k−2、…、92y−4には、それぞれ各連通チューブ95k−1、95k−2、…、95y−4が設けられている。これら連通チューブ95k−1、95k−2、…、95y−4は、共通接続されてエアータンク80に接続されている。これら連通チューブ95k−1、95k−2、…、95y−4には、それぞれ各加圧弁96k−1、96k−2、…、96y−4が設けられている。なお、各インクタンク92k−1、92k−2、…、92y−4には、それぞれK色、C色、M色、Y色毎の各インクボトル14k、14c、…、14yが接続され、これらのインクボトル14k、14c、…、14yからK色、C色、M色、Y色の各インク液6k、6c、…、6yが供給される。
各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24に対応してK色、C色、M色、Y色毎の各クリーニング部材97k−1、97k−2、…、97y−24が設けられている。これらクリーニング部材97k−1、97k−2、…、97y−24は、それぞれ吸引チューブ24を介して吸引ポンプ25に接続されている。
画像記録制御部98は、上記同様に、画像記録媒体34に対する画像記録の一連の動作制御を行うもので、給紙トレイ33に収納されている画像記録媒体34をピックアップローラ35により1枚づつピックアップして上部筐体32内に供給し、この供給された画像記録媒体34をレジストレーションローラ対36によりタイミングを調整してベルトプラテン37に搬送し、ベルトプラテン37を駆動して画像記録媒体34をエアー吸引部38eによるエアー吸引によって搬送ベルト38d上に吸着した状態で所定の搬送速度でY方向に搬送し、K色、C色、M色、Y色の各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24からそれぞれK色、C色、M色、Y色の各インク液6k、6c、6m、6yを噴出して画像記録媒体34上に画像を形成し、この後、画像記録された画像記録媒体34を排出ローラ対39を通して排紙トレイ40内に排出する。
この画像形成制御部98は、各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24のメンテナンス動作制御を行うためのインク吐出制御部99及びエアー排出制御部100を有する。
インク吐出制御部99は、加圧ポンプ22を駆動してエアーをエアータンク80を通して各インクタンク92k−1、92k−2、…、92y−4に分配供給し、当該インクタンク92k−1、92k−2、…、92y−4内の各圧力上昇により各インクタンク92k−1、92k−2、…、92y−4内の各インク液6k、6c、6m、6yを各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24からそれぞれ吐出させる。
エアー排出制御部100は、パージ期間tpが経過して各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24からの各インク液6k、6c、6m、6yの吐出しを終了するときに、先ず、全ての各大気開放弁94k−1、94k−2、…、94y−4を所定の期間だけ開放し、次に、例えばY色の各大気開放弁94y−1、94y−2、…、94y−4を所定の期間だけ開放し、次に、1本の例えばY色の大気開放弁94y−4のみを所定の期間だけ開放し、これにより各インクタンク92k−1、92k−2、…、92y−4からエアーを徐々に排出する。
次に、上記の如く構成された装置における4色の各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24に対するメンテナンス動作制御について図17に示すメンテナンスタイミング図を参照して説明する。
画像形成制御部98は、時刻t51において各加圧弁96k−1、96k−2、…、96y−4、全大気開放弁94k−1、94k−2、…、94y−4に対してそれぞれ閉命令を発する。これにより、各加圧弁96k−1、96k−2、…、96y−4、各大気開放弁94k−1、94k−2、…、94y−4は、閉じる。
次に、インク吐出制御部99は、時刻t52において、加圧ポンプ22に対して駆動命令を発すると共に、各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24に対して各クリーニング部材97k−1、97k−2、…、97y−24を真下に位置決めする。
加圧ポンプ22の駆動によりエアーが加圧チューブ21を通してエアータンク80内に供給される。このとき、全ての加圧弁96k−1、96k−2、…、96y−4は、閉じているので、エアータンク80内の圧力は、上昇する。このエアータンク80内の圧力は、例えば圧力センサ59により検出され、その圧力検出信号がインク吐出制御部99に送られる。
エアータンク80内の圧力がパージ圧力Pa(例えば5〜20KPa)に必要な圧力に達すると、この時刻t53にインク吐出制御部99は、加圧ポンプ22に停止命令を発すると共に、全ての加圧弁96k−1、96k−2、…、96y−4に対して開放命令を発する。これら加圧弁96k−1、96k−2、…、96y−4が開放されると、エアータンク80内のパージ圧力Paに必要な圧力が各加圧弁96k−1、96k−2、…、96y−4を通して各インクタンク92k−1、92k−2、…、92y−4に加えられる。
このとき、全ての大気開放弁94k−1、94k−2、…、94y−4は、閉じているので、各インクタンク92k−1、92k−2、…、92y−4内の各圧力がそれぞれ上昇する。これら圧力の上昇により各インクタンク92k−1、92k−2、…、92y−4内に充填されている各色の各インク液6k、6c、6m、6yが各チューブ91k−1、91k−2、…、91y−4を通して各分配器90k−1、90k−2、…、90y−4に供給され、さらに各色の各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24に供給される。これによって各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24の各ノズル2から各色の各インク液6k、6c、6m、6yが吐出される。
これらインク液6k、6c、6m、6yの吐出しによって各ノズル2内及びインク室5内の気泡や異物などが排出される。これらノズル2から吐出された各インク液6k、6c、6m、6yは、廃液ボトル51に排出される。各インク液6k、6c、6m、6yの吐出しは、パージ圧力Paの加わるパージ期間tpに行なわれる。
次に、エアー排出制御部100は、パージ期間tpが経過して各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24からの各インク液6k、6c、6m、6yの吐出しを終了すると、時刻t54において、全色(K、C、M、Y)の各大気開放弁94k−1、94k−2、…、94y−4を一定期間だけ開放する。これにより、各インクタンク92k−1、92k−2、…、92y−4内のエアーが各大気開放弁94k−1、94k−2、…、94y−4を通して排出され、これらインクタンク92k−1、92k−2、…、92y−4内の各圧力が減圧する。
次に、エアー排出制御部100は、時刻t55において、例えばY色の各大気開放弁94y−1、94y−2、…、94y−4を一定期間だけ開放する。このとき、Y色の各インクタンク92y−1、92y−2、…、92y−4は、各連通チューブ95k−1、95k−2、…、95y−4、各加圧弁96k−1、96k−2、…、96y−4及びエアータンク80を介して他の色(K、C、M)の各インクタンク92k−1、92k−2、…、92m−4と連通しているので、各インクタンク92k−1、92k−2、…、92y−4内のエアーが各大気開放弁94y−1、94y−2、…、94y−4を通して排出され、これらインクタンク92k−1、92k−2、…、92y−4内の各圧力が減圧する。
すなわち、各インクタンク92k−1、92k−2、…、92y−4内のエアーは、4本の大気開放弁94y−1、94y−2、…、94y−4を通して排出される。このときの4本のY色の大気開放弁94y−1、94y−2、…、94y−4の口径の排出面積は、全ての大気開放弁94k−1、94k−2、…、94y−4を合わせた全口径の排出面積よりも小さくなるので、4本のY色の大気開放弁94y−1、94y−2、…、94y−4を通して流出する各インクタンク92k−1、92k−2、…、92y−4内のエアーの排出量は、全ての大気開放弁94k−1、94k−2、…、94y−4からのエアーの排出量よりも少なくなる。
次に、エアー排出制御部100は、時刻t56において、例えばY色の1本の大気開放弁94y−4のみを一定期間だけ開放する。このとき、当該大気開放弁94y−4が設けられたインクタンク90y−4は、各加圧弁96k−1、96k−2、…、96y−4及びエアータンク80を通して他の各インクタンク92k−1、92k−2、…、92y−3と連通している。これにより、各インクタンク92k−1、92k−2、…、92y−4内のエアーは、1本の大気開放弁94y−4のみを通して排出される。このときの1本のY色の大気開放弁94y−4の口径の排出面積は、4本のY色の大気開放弁94y−1、94y−2、…、94y−4を合わせた全口径の排出面積よりも小さくなるので、1本のY色の大気開放弁94y−4を通して流出する各インクタンク92k−1、92k−2、…、92y−4内のエアーの排出量は、4本のY色の大気開放弁94y−1、94y−2、…、94y−4からのエアーの排出量よりもさらに少なくなる。
この結果として各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24の各ヘッド内圧を徐々に減少させることができ、急激なヘッド内圧の変化をなくし、ヘッド内圧のアンダーシュートの発生がなくなり、ノズル2からエアーや廃インクを巻き込むこともない。
この後、各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24の各ヘッド内圧は、当該各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24の各イズル2から僅かにインク液6kが垂れ落ちない程度の微正圧Pb(例えば約0.1〜3KPa)に設定される。
次に、画像形成制御部80は、時刻t57において、吸引ポンプ25に対して吸引命令を発する。この吸引ポンプ25の吸引動作により、各クリーニング部材97k−1、97k−2、…、97y−24は、各吸引ノズル48、49からエアーの吸引を開始する。同時に、これらクリーニング部材97k−1、97k−2、…、97y−24を各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24に当接する。
吸引ポンプ25によりエアー吸引による各クリーニング部材97k−1、97k−2、…、97y−24に加わる負圧が所定値で安定すると、画像形成制御部80は、時刻t58において、X方向駆動機構44に対して駆動命令を発する。
次に、サッキング期間tsにおいて、各クリーニング部材97k−1、97k−2、…、97y−24がそれぞれ該当する各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24の各ノズルプレート3の全体に亘って摺動し、各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24の各ノズルプレート3に排出された各インク液6k、6c、6m、6yを掻き取りながら吸引すると共に、各ノズルプレート3に付着している付着物を除去する。
次に、放置期間tfにおいて、各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24の各ノズル2に各メニスカス7を形成する。
このように上記第9の実施の形態によれば、各4色(K、C、M、Y)別の各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24のメンテナンスにおいて、パージ期間tpを終了するときに、先ず、全ての各大気開放弁94k−1、94k−2、…、94y−4を所定の期間だけ開放し、次に、例えばY色の各大気開放弁94y−1、94y−2、…、94y−4を所定の期間だけ開放し、次に、1本の例えばY色の大気開放弁94y−4のみを所定の期間だけ開放する。
これにより、各大気開放弁94k−1、94k−2、…、94y−4の口径の排出面積を段階的、例えば3段階で小さくすることができ、エアーの排出量を徐々に少なくし、この結果として各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24の各ヘッド内圧の減少を抑制して、アンダーシュートの発生を防止でき、ノズル2からエアーを巻き込むこともない。
この後、各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24の各ヘッド内圧を、当該各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1y−24の各イズル2から僅かにインク液6kが垂れ落ちない程度の微正圧Pb(例えば約0.1〜3KPa)に設定でき、電磁弁からなる各大気開放弁17−1〜17−4の応答速度に影響されずに上記微正圧Pbに設定できる。
次に、本発明の第10の実施の形態について説明する。なお、図1乃至図4と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図18は各色(K、C、M、Y)のうち単色(K色)のインク供給系の構成図を示す。
インクタンク12−1には、大気開放チューブ110が設けられている。この大気開放チューブ110には、開放量可変の大気開放弁(以下、可変開放弁と称する)111が設けられている。この可変開放弁111は、例えば開放量の度合いを2段階例えば50%、100%に可変可能である。又は、可変開放弁111は、無段階で開放量0%〜100%に可変可能である。
画像形成制御部112は、画像形成媒体34に対する画像形成の一連の動作制御、すなわち、給紙トレイ33に収納されている画像形成媒体34をピックアップローラ35により1枚づつピックアップして上部筐体32内に供給し、この供給された画像形成媒体34をレジストレーションローラ対36によりタイミングを調整してベルトプラテン37に搬送し、このベルトプラテン37を駆動して画像形成媒体34をエアー吸引部38eによるエアー吸引によって搬送ベルト38d上に吸着した状態で所定の搬送速度でY方向に搬送し、このときK色の各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6からK色のインク液6kを噴出して画像形成媒体34上に画像を形成し、この画像形成された画像形成媒体34を排出ローラ対39を通して排紙トレイ40内に排出する。
又、画像形成制御部112は、各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6のメンテナンス動作制御を行うためのインク吐出制御部113及びエアー排出制御部114を有する。
インク吐出制御部113は、加圧ポンプ22を駆動してエアーをエアータンク19を介してインクタンク12−1に供給し、このインクタンク12−1内の圧力上昇によりインクタンク12−1内のK色のインク液6kを各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6から吐出させる。
エアー排出制御部114は、インク吐出制御部113による各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6からのインク液6kの吐出しを終了するときに、可変開放弁111を例えば100%の開放量で開放してインクタンク12−1内のエアーを排出し、このインクタンク12−1内の圧力が大気圧付近に減圧したときに、可変開放弁111を例えば50%の開放量で開放する。
又はエアー排出制御部114は、インク吐出制御部113による各インクジェットヘッド1k−1〜1k−6からのインク液6kの吐出しを終了するときに、可変開放弁111を例えば100%の開放量で開放してインクタンク12−1内のエアーを排出し、このインクタンク12−1内の圧力が大気圧付近に減圧したときに、可変開放弁111を例えば無段階で徐々に開放量100%〜50%に可変してもよい。なお、可変開放弁111の開放量は、100%〜50%に限らず、適宜変更してもよい。
このような構成であれば、1本の可変開放弁111を用いることによって構成を簡単化でき、これによってインクタンク12−1からのエアーの排出量を徐々に少なくし、この結果として各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1k−6の各ヘッド内圧の減少を抑制して、アンダーシュートの発生を防止でき、ノズル2からエアーを巻き込むこともない。
この後、各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1k−6の各ヘッド内圧を、当該各インクジェットヘッド1k−1、1k−2、…、1k−6の各イズル2から僅かにインク液6kが垂れ落ちない程度の微正圧Pb(例えば約0.1〜3KPa)に設定できる。
なお、本発明は、上記第1乃至第10の実施の形態に限定されるものでなく、次のように変形してもよい。
図9に示す各インクタンク12−1〜12−4には、それぞれ第1の大気開放弁17−1〜17−4を設けているが、これら第1の大気開放弁17−1〜17−4に代えて図7に示すように各インクタンク12−1〜12−4にそれぞれ2本づつの各大気開放弁、すなわち略同一口径を有する第1及び第2の大気開放弁54、55を設けてもよい。
この場合、エアー排出制御部61は、パージ期間tpを終了するときに、各インクタンク12−1〜12−4毎の同一口径の第1及び第2の大気開放弁54、55を共に開放して各インクタンク12−1〜12−4内のエアーを排出し、各インクタンク12−1〜12−4内の圧力が大気圧付近に減圧したときに、第1及び第2の大気開放弁54、55のうち一方の大気開放弁、例えば第1の大気開放弁54のみを開放する。
このように構成しても、第1と第2の大気開放弁54、55を開放して各インクタンク12−1〜12−4内の圧力すなわち各インクジェットヘッド1k−1〜1y−6のヘッド内圧を低下させても、当該各インクジェットヘッド1k−1〜1y−6のヘッド内圧のアンダーシュートの発生を極力抑制できる。そのうえ、第1の大気開放弁54のみを開放することより各インクジェットヘッド1k−1〜1y−6のヘッド内圧は、当該各インクジェットヘッド1k−1〜1y−6の各イズル2から僅かにインク液6kが垂れ落ちない程度の微正圧Pb(例えば約0.1〜3KPa)に設定される。
又、図9に示す各インクタンク12−1〜12−4には、それぞれ第1の大気開放弁17−1〜17−4を設けているが、これら第1の大気開放弁17−1〜17−4に代えて図8に示すように各インクタンク12−1〜12−4にそれぞれ異なる口径を有する2本の大気開放弁、すなわち第1及び第2の大気開放弁54、55を設けてもよい。例えば第1の大気開放弁54の口径の方が第2の大気開放弁55の口径よりも大きく形成されている。これに伴なって第1の大気開放チューブ52の口径の方が第2の大気開放チューブ53の口径よりも大きく形成されている。
エアー排出制御部58は、パージ期間tpを終了するときに、各インクタンク12−1〜12−4毎に、口径の大きい各第1の大気開放弁54のみを開放して各インクタンク12−1〜12−4内のエアーを排出し、各インクタンク12−1〜12−4内の圧力が大気圧付近に減圧したときに、各第1の大気開放弁54を閉じて口径の小さい各第2の大気開放弁55のみを開放する。
このように構成しても、各インクジェットヘッド1k−1〜1y−6のヘッド内圧のアンダーシュートの発生を極力抑制できる。そのうえ、各インクジェットヘッド1k−1〜1y−6のヘッド内圧を、当該各インクジェットヘッド1k−1〜1y−6の各イズル2から僅かにインク液6kが垂れ落ちない程度の微正圧Pb(例えば約0.1〜3KPa)に設定できる。
1k−1,1k−2,…,1y−6:インクジェットヘッド、2:ノズル、3:ノズルプレート、4:圧電素子(PZT)、5:インク室、6k,6c,6m,6y:インク液、7:メニスカス、10−1〜10−4:分配器、11−1〜11−4:チューブ、12−1〜12−4:インクタンク、13−1〜13−4:インク供給チューブ、14k,14c,14m,14y:インクボトル、15−1:インク供給弁、16−1〜16−4:大気開放チューブ、17−1〜17−4:第1の大気開放弁、18−1〜18−4:連通チューブ、20−1〜20−4:加圧弁、23k−1,23k−2,23k−3,…,23y−6:クリーニング部材、30:装置本体、31:下部筐体、32:上部筐体、33:給紙トレイ、34:画像形成媒体、35:ピックアップローラ、36:レジストレーションローラ対、37:ベルトプラテン、38a,38b,38c:プラテンローラ、38d:搬送ベルト、38e:エアー吸引部、39:排出ローラ対、40:排紙トレイ、41k,41c,41m,41y:インクパン、42:メンテナンスユニット、43:メンテナンスキャリッジ、44:X方向駆動機構、45:Y方向駆動機構、46:ガイド、47−1,47−2:ワイプブレード、47:凸状部、48,49:吸引ノズル、51:廃液ボトル、52:第1の大気開放チューブ、53:第2の大気開放チューブ、54:第1の大気開放弁、55:第2の大気開放弁、56:画像形成制御部、57:インク吐出し制御部、58:エアー排出制御部、59:圧力センサ、60:インク吐出制御部、61:エアー排出制御部、70−1〜70−4:分配器、71−1,71−2,…,74−6:インクジェットヘッド、75−1〜75−4:チューブ、76−1〜76−4:インクタンク(サブタンク)、77−1〜77−4:大気開放チューブ、78−1〜78−4:大気開放弁、79−1〜79−4:連通チューブ、80:エアータンク、81−1〜81−4:加圧弁、82−1,82−2,…,85−6:クリーニング部材、86:画像形成制御部、87:インク吐出制御部、88:エアー排出制御部、1k−1〜1k−24,1c−1〜1c−24,1m−1〜1m−24,1y−1〜1y−24:インクジェットヘッド、90k−1,90k−2,…,90y−4:分配器、91k−1,91k−2,…,91y−4:チューブ、92k−1,92k−2,…,92y−4:インクタンク(サブタンク)、93k−1,93k−2,…,93y−4:大気開放チューブ、94k−1,94k−2,…,94y−4:大気開放弁、95k−1,95k−2,…,95y−4:連通チューブ、96k−1,96k−2,…,96y−4:加圧弁、97k−1,97k−2,…,97y−24:クリーニング部材、98:画像記録制御部、99:インク吐出制御部、100:エアー排出制御部、110:大気開放チューブ、111:大気開放弁(可変開放弁)、112:画像形成制御部、113:インク吐出制御部、114:エアー排出制御部。