JP2019155866A - 液体を吐出する装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体を循環しつつ液体を吐出する装置において、大気開放部からの液漏れを防止することができる液体を吐出する装置を提供する。【解決手段】液体循環機構200は、液体吐出ヘッド100へ液体を循環させる差圧を発生される加圧用の第一送液ポンプ202および減圧用の第二送液ポンプ203と、第二送液ポンプ203と第一送液ポンプ202の間に配置され流体経路を介して第二送液ポンプ203および第一送液ポンプ202に接続される中間タンク290を含み、中間タンク290は、第二送液ポンプ203から流入する液体に混入している気体と液体とを分離する気液分離部400を備える。気液分離部400は、第二送液ポンプ203からの流体経路の端部から放出されて流入する液体を回収し気液分離部材402を介して中間タンク290に戻す循環ポンプ401を含む気液分離循環経路を含み、循環ポンプ401の流量は第二送液ポンプ203よりも大きい。【選択図】図5

Description

本発明は、液体を吐出する装置に関する。
近年、商品パッケージへの印刷(商用印刷)にもインクジェット技術を用いた画像形成装置が利用されている。また、当該画像形成装置に対して、画像形成速度の高速化と画像形成結果の高品質化への要求がある。画像形成速度の高速化に対応するため、画像形成に用いられる液体を記録媒体に向けて吐出する液体吐出ヘッドの多ノズル化が進んでいる。一方、液体吐出ヘッドのノズルの数が増加すると、液体の吐出不良が発生する確率が増加しやすくなる。吐出不良が発生すると、画像形成結果の品質を低下させることになる。したがって、画像形成装置における画像形成速度の高速化と画像形成結果の高品質化を両立するには、工夫が求められている。
液体の吐出不良が発生する原因は複数ある。その一つとして、ノズルから吐出するための液体をノズルに供給する段階で気体が混入していることが挙げられる。気体が液体に混入していると、液体をノズルから吐出するための液室内に気泡が液体ともに流れ込むことがある。気泡が液室に入ると、液室内に加えられる吐出エネルギー(滴吐出圧力)が気泡によって吸収されて、最適な液滴を形成のために調整されている滴吐出圧力が得られない。すなわち、気泡の混入により吐出エネルギーが低下すると、本来の液滴の吐出状態を得られず、画像形成の品質が低下する。また、液体吐出ヘッドに供給される液体を保持するカートリッジ等から、液体供給経路に気体が入り、大きな気泡となって液体とともに流動すると、吐出ヘッドへの液体供給が粗害されて、多数のノズルにおける吐出不良の要因にもなりえる。
上記のような気体混入による、液体吐出ヘッドからの液体吐出不良を防止するための技術として、ヘッドへ供給される液体を循環させる循環経路を備え、当該循環経路の途中にある液体タンクに脱気装置を備えた脱気用循環流路を設ける技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1に開示されている技術を用いても、循環経路において循環する液体に気体が残ることがあり、ヘッドの液室内に入り込んで発生する不具合を確実に防ぐこと、には課題がある。また、気泡が増えると、循環経路の一部に備える大気開放部から気泡が溢れてしまい、液漏れの発生につながる、という課題がある。
本発明は、液体を循環しつつ液体を吐出する装置において、大気開放部からの液漏れを防止することができる液体を吐出する装置を提供することを目的とする。
本発明は、液体を吐出する装置に関するものであって、その一態様としては、液体吐出ヘッドを備える液体を吐出する装置であって、前記液体吐出ヘッドを含み当該液体を循環させる液体循環機構を備え、前記液体循環機構は、前記液体吐出ヘッドへ前記液体を循環させる差圧を発生される加圧用の第一送液ポンプおよび減圧用の第二送液ポンプと、当該第二送液ポンプと当該第一送液ポンプの間に配置され流体経路を介して第二送液ポンプおよび第一送液ポンプに接続される中間タンクを含み、前記中間タンクは、前記第二送液ポンプから流入する液体に混入している気体と当該液体とを分離する気液分離部を備えていて、前記気液分離部は、前記第二送液ポンプからの流体経路の端部から放出されて流入する液体を回収し気液分離部材を介して前記中間タンクに戻す循環ポンプを含む気液分離循環経路を含み、当該循環ポンプの流量は前記第二送液ポンプよりも大きい、ことを特徴とする。
本発明によれば、液体を循環しつつ液体を吐出する装置において、大気開放部からの液漏れを防止することができる。
本発明に係る液体を吐出する装置の実施形態である印刷装置の概略説明図。 本実施形態に係るヘッドユニットの一例を示す平面説明図。 本実施形態に係る液体吐出ヘッドの一例を示す外観斜視説明図。 本実施形態に係る液体吐出ヘッドの液室長手方向の断面説明図。 本実施形態に係る液体を吐出する装置が備える液体循環機構の配管説明図。 従来の液体循環機構で液漏れが生ずる状態を説明する説明図。 本実施形態に係る液体を吐出する装置の制御部の機能ブロック図。 本実施形態に係る液体循環機構の第一構成例を説明する説明図。 本実施形態に係る液体循環機構の第二構成例を説明する説明図。 本実施形態に係る液体循環機構の第三構成例を説明する説明図。
以下、本発明に係る液体を吐出する装置(液体吐出装置)の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は本発明に係る装置の一実施形態である印刷装置1000の概略的な構成を示す図である。
<印刷装置1000の構成>
図1に示すように印刷装置1000は、記録媒体がロール状に巻かれている連続体10を搬入する搬入手段1と、搬入手段1から搬入された連続体10に画像を形成する印刷手段5に案内搬送する案内搬送手段3と、連続体10に対して液体を吐出して画像を形成する印刷を行う印刷手段5と、連続体10を乾燥する乾燥手段7と、連続体10を排出する排出手段9などを備えている。
連続体10は、搬入手段1に設置される元巻きローラ11から送り出され、搬入手段1、案内搬送手段3、乾燥手段7、排出手段9の各ローラによって案内され、搬送されて、排出手段9が備える巻取りローラ91にて巻き取られる。
この連続体10は、印刷手段5において、搬送ガイド部材59上をヘッドユニット50及び後処理ヘッドユニット55に対向して搬送され、ヘッドユニット50から吐出される液体によって画像が形成され、後処理ヘッドユニット55から吐出される処理液で後処理が行われる。
<ヘッドユニット50>
図2は印刷装置のヘッドユニット50の平面説明図である。ヘッドユニット50には、例えば、媒体搬送方向上流側から、4色分のフルライン型ヘッドアレイ51K,51C,51M,51Y(以下、色の区別しないときは「ヘッドアレイ51」と表記する。)が配置されている。
ヘッドアレイ51は、複数の液体吐出ヘッド100(以下、単に、液体吐出ヘッド100ともいう)をベース部材52上に千鳥状に並べて配置したものである。なお、液体吐出ヘッド100の配置は図2に例示したものに限定されるものではない。
各ヘッドアレイ51は、液体吐出手段であり、それぞれが、搬送される連続体10に対してブラックK、シアンC、マゼンタM、イエローYの液体を吐出する。なお、色の種類及び数はこれに限るものではない。
<液体吐出ヘッド100>
次に、本実施形態に係る液体吐出ヘッド100について、図3及び図4を参照して説明する。図3は液体吐出ヘッド100の外観斜視説明図、図4は液体吐出ヘッド100のノズル配列方向と直交する方向(液室長手方向)の断面説明図である。
図3に示すように、液体吐出ヘッド100は、ノズル板101と、ノズル板101に積層されている流路部材140と、流路部材140に積層されていて液体吐出ヘッド100のフレーム部材も兼ねている共通液室部材120と、共通液室部材120の上部を覆う直方体のカバー129と、を有している。また、共通液室部材120は、後述する供給側共通液室110と排出側共通液室150を形成する。この共通液室部材120の上面には、供給側共通液室110に通ずる供給ポート171と、排出側共通液室150に通ずる排出ポート181と、を有している。
続いて、図4を参照しながら、液体吐出ヘッド100の内部構造について説明する。液体吐出ヘッド100は、ノズル板101と、流路板102と、壁面部材としての振動板部材103とを積層し接合した多層構造を有している。そして、振動板部材103の振動領域130を変位させる圧電アクチュエータ111と、ヘッドのフレーム部材を兼ねている共通液室部材120と、を備えている。なお、流路板102と振動板部材103で構成される部分が流路部材140に相当する。
ノズル板101は、液体を吐出する吐出口であるノズル104を複数有している。
流路板102は、ノズル104にノズル連通路105を介して通じる個別液室106、個別液室106に通じる供給側流体抵抗部107、供給側流体抵抗部107に通じる液導入部108となる貫通穴や溝部を形成している。ノズル連通路105は、ノズル104と個別液室106にそれぞれ連なって通じる流路である。また、液導入部108は、振動板部材103の開口109を介して供給側共通液室110に通じている。
振動板部材103は、流路板102の個別液室106の壁面を形成する変形可能な振動領域130を有する。ここでは、振動板部材103は2層構造(限定されない)とし、流路板102側から薄肉部を形成する第1層と、厚肉部を形成する第2層で形成され、第1層で個別液室106に対応する部分に変形可能な振動領域130を形成している。
そして、この振動板部材103の個別液室106とは反対側に、振動板部材103の振動領域130を変形させる駆動手段(アクチュエータ手段、圧力発生手段)としての電気機械変換素子を含む圧電アクチュエータ111が配置されている。
この圧電アクチュエータ111は、ベース部材113上に接合した圧電部材をハーフカットダイシングによって溝加工し、所要数の柱状の圧電素子112を所定の間隔で櫛歯状に形成したものである。
そして、圧電素子112を振動板部材103の振動領域130に形成した島状の厚肉部である凸部130aに接合している。また、圧電素子112にはフレキシブル配線部材115が接続されている。
共通液室部材120は、供給側共通液室110と排出側共通液室150を形成する。すでに説明したとおり、供給側共通液室110は、図3に示す供給ポート171に通じ、排出側共通液室150は排出ポート181に通じている。
なお、ここでは、共通液室部材120は、第一共通液室部材121及び第二共通液室部材122によって構成され、第一共通液室部材121を流路部材140の振動板部材103側に接合し、第一共通液室部材121に第二共通液室部材122を積層して接合している。
第一共通液室部材121は、液導入部108に通じる供給側共通液室110の一部である下流側共通液室110Aと、排出流路151に通じる排出側共通液室150とを形成している。また、第二共通液室部材122は、供給側共通液室110の残部である上流側共通液室110Bを形成している。
また、流路板102には、各個別液室106にノズル連通路105を介して通じる流路板102の面方向に沿う排出流路151を形成している。排出流路151が排出側共通液室150に通じている。
この液体吐出ヘッド100においては、例えば圧電素子112に与える電圧を基準電位(中間電位)から下げることによって圧電素子112が収縮する。この収縮によって、振動板部材103の振動領域130が引かれて個別液室106の容積が膨張する。このような動作によって、個別液室106内に液体が流入する。その後、圧電素子112に印加する電圧を上げて圧電素子112を積層方向に伸長させると、振動板部材103が振動領域130をノズル104に向かう方向に変形させて個別液室106の容積を収縮させる。このような動作によって、個別液室106内の液体が加圧され、ノズル104から液体が吐出される。
また、ノズル104から吐出されない液体は、ノズル104を通過して排出流路151から排出側共通液室150に排出され、排出側共通液室150から後述する液体循環機構200を通じて供給側共通液室110に再度供給される。
なお、液体吐出ヘッド100の駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行なうこともできる。
<液体循環経路>
次に、本発明に係る液体を吐出する装置が備える、液体循環経路の実施形態について図5を用いて説明する。図5は、本実施形態に係る液体循環機構200の基本的な構成について示す配管説明図である。
図5に示す液体循環機構200は、液体を循環可能な構成を備える液体吐出ヘッド100が連続体10の幅方向にライン状に複数配置されているラインヘッド型における、液体を循環させる構成を例示している。
液体循環機構200は、液体吐出ヘッド100から吐出される液体を循環路に供給する液体供給手段であるメインタンク201(液体タンク)を備える。また、液体を循環させるための差圧を生じさせる構造を構成する加圧側タンク220(第一サブタンク)と、減圧側タンク210(第二サブタンク)と、バッファタンク290(中間タンク)と、を備える。減圧側タンク210、加圧側タンク220、バッファタンク290は各循環経路によって接続されていて、それぞれに対して液体を流動させる構成を備える。この液体を流動させる構成には、加圧側のポンプである加圧用送液ポンプ202(第一送液ポンプ)、減圧側のポンプである減圧用送液ポンプ203(第二送液ポンプ)と、循環経路に液体を供給するための供給ポンプ209(第三送液ポンプ)が含まれる。
また、液体循環機構200は、複数の液体吐出ヘッド100と通じる第1マニホールド230及び第2マニホールド240、液体吐出ヘッド100のそれぞれの液体供給側の経路に配置されている供給側ヘッドタンク300a(第一ヘッドタンク)と、液体吐出ヘッド100のそれぞれの液体排出側の経路に配置されている排出側ヘッドタンク300b(第二ヘッドタンク)と、液体中の溶存気体を除去する脱気手段である脱気装置260と、を備えている。以下の説明において、液体供給側と液体排出側の区別をしないときは、「ヘッドタンク300」と表記する。
また、バッファタンク290は、加圧側タンク220と減圧側タンク210との間に配置されていて、メインタンク201からメインフィルタ205を含む流体経路289を介して供給ポンプ209により送液される。バッファタンク290には、バッファ用液面センサ291と、バッファタンク290の内部を大気開放する大気開放機構を構成するバッファ大気開放弁292と、が設置されている。
バッファタンク290と減圧側タンク210とは流体経路283を通じて接続され、流体経路283には減圧用送液ポンプ203が配置されている。減圧側タンク210は、気体室210aを有し、液体と気体が共存する構成である。減圧側タンク210には、液面を検知する減圧側液面センサ211と、内部を大気開放する電磁弁となる減圧側大気開放弁212が設けられている。
バッファタンク290と加圧側タンク220とは流体経路284を通じて接続し、流体経路284には加圧用送液ポンプ202が配置されている。
加圧側タンク220は、気体室220aを有し、液体と気体が共存する構成である。加圧側タンク220には、液面を検知する加圧側液面センサ221と、内部を大気開放する大気開放機構となる加圧側大気開放弁222が設けられている。加圧側タンク220は、脱気装置260、循環用フィルタ261を含む流体経路281を通じて第1マニホールド230に接続されている。
第1マニホールド230は、液体吐出ヘッド100の供給ポート171(供給口)側に供給経路231を介して通じている。供給経路231は、供給側ヘッドタンク300aを介して液体吐出ヘッド100の供給ポート171に接続されている。供給経路231には供給側ヘッドタンク300aより上流側に経路を開閉する電磁弁232が設けられている。なお、電磁弁232は、液体吐出ヘッド100の数に応じて設けられ、個別に開閉制御可能となっている。また、第1マニホールド230には第一圧力センサ233が設けられている。
減圧側タンク210は、流体経路282を介して第2マニホールド240に接続されている。第2マニホールド240は、液体吐出ヘッド100の排出ポート181(排出口)側に排出経路241を介して通じている。排出経路241は、排出側ヘッドタンク300bを介して液体吐出ヘッド100の排出ポート181に接続されている。排出経路241には排出側ヘッドタンク300bより下流側に経路を開閉する電磁弁242が設けられている。なお、電磁弁242は、液体吐出ヘッド100の数に応じて設けられ、個別に開閉制御可能となっている。また、第2マニホールド240には第二圧力センサ243が設けられている。
さらに、第1マニホールド230と第2マニホールド240とを通じるバイパス経路270が設けられている。バイパス経路270には第1マニホールド230側に電磁弁271が、第2マニホールド240側に電磁弁272が設けられている。
バッファタンク290から、流体経路284、加圧側タンク220、流体経路281、脱気装置260、第1マニホールド230、バイパス経路270、第2マニホールド240、減圧側タンク210を経てバッファタンク290に戻る経路を第1経路とする。第1経路は、液体吐出ヘッド100が循環経路の一部とはならず、バイパス経路270が循環経路の一部となる経路である。
バッファタンク290から、流体経路284、加圧側タンク220、流体経路281、脱気装置260、第1マニホールド230、液体吐出ヘッド100、第2マニホールド240、減圧側タンク210を経てバッファタンク290に戻る経路を第2経路とする。第2経路は、液体吐出ヘッド100が循環経路の一部となり、バイパス経路270が循環経路の一部とならない経路である。
電磁弁232、電磁弁242、電磁弁271、電磁弁272の開閉を制御することで、循環経路の構成を切り替えることができる。これら各電磁弁が切り換え手段を構成する。
また、加圧側タンク220と減圧側タンク210、加圧用送液ポンプ202と減圧用送液ポンプ203によって、メインタンク201から供給された液体を循環経路に循環させる圧力を生じさせる手段を構成している。
<1:バッファタンク290への補充>
次いで、液体の供給、循環について説明する。まず、メインタンク201からバッファタンク290への送液について説明する。バッファタンク290に貯留されている液量を検知するためのバッファ用液面センサ291が液量不足を検知すると、供給ポンプ209を用いて、メインタンク201から流体経路289を介してバッファタンク290に液体が供給される。この供給動作は、バッファ用液面センサ291が液面を検知するまで継続する。
<2:バッファタンク290から加圧側タンク220への送液>
加圧用送液ポンプ202を用いて、バッファタンク290から流体経路284を介して、加圧側タンク220に液体を送液する。
<3:減圧側タンク210からバッファタンク290への送液>
減圧用送液ポンプ203を用いて、減圧側タンク210から流体経路283を介して、バッファタンク290に液体を供給する。
<4:第2経路による送液>
第一圧力センサ233を目標圧力(例えば、加圧となる圧力)とするまで加圧用送液ポンプ202を用いて加圧側タンク220へインクを供給する。同時に、第二圧力センサ243を目標圧力(例えば負圧となる圧力)とするまで減圧用送液ポンプ203を用いてバッファタンク290へ液体を供給する。これらを行うことにより、加圧側タンク220と減圧側タンク210との間に、差圧が生じる。この差圧に応じて、加圧側タンク220から、流体経路281を介し、循環用フィルタ261、脱気装置260、第1マニホールド230、複数の供給経路231、複数の供給側ヘッドタンク300a、複数の液体吐出ヘッド100、複数の排出経路241、複数の排出側ヘッドタンク300b、第2マニホールド240、流体経路282を介して、減圧側タンク210まで液体の循環が可能となる。なお、このとき、電磁弁232,電磁弁242は開、電磁弁271,電磁弁272は閉である。
<5:第1経路による送液>
電磁弁232と、電磁弁242を閉じ、電磁弁271と電磁弁272を開いた状態で加圧用送液ポンプ202と減圧用送液ポンプ203を駆動して差圧を発生させる。この差圧に応じて、バッファタンク290から流体経路284を介して液体が流動する。さらに、加圧側タンク220から流体経路281を介して、循環用フィルタ261、脱気装置260、第1マニホールド230、バイパス経路270、第2マニホールド240、流体経路282の順で、減圧側タンク210まで液体が循環する。そして、減圧用送液ポンプ203の動作により、流体経路283を介して減圧側タンク210からバッファタンク290に液体が流動する。以上のように液体が循環する。
なお、減圧側タンク210の液面を検知する減圧側液面センサ211、加圧側タンク220の液面を検知する加圧側液面センサ221、バッファタンク290の液面を検知するバッファ用液面センサ291は、いずれも、その形式が限定されるものではない。例えば、フロート式による液体の有無の検知や、少なくとも2本以上の電極ピンを用いて検出した電圧の出力に応じて液体の有無の検知する方式、レーザによる液面検知方式、等を用いることができる。
また、減圧側タンク210、バッファタンク290、加圧側タンク220には、それぞれ大気開放機構としての電磁弁である減圧側大気開放弁212、バッファ大気開放弁292、加圧側大気開放弁222が設けられている。これらの開閉を制御することで、各タンクを大気と連通させることが可能となっている。
なお、バッファタンク290の液面は、液体吐出ヘッド100のノズル面よりも所定距離重力方向下方に配置される。これによって、バッファタンク290のバッファ大気開放弁292を開くと、液体吐出ヘッド100には常時高低差に応じた水頭差が安定して掛かる。したがって、液体循環停止時等には、水頭差によって液体吐出ヘッド100が備えるノズルのメニスカスを安定維持できる。また、バッファタンク290の圧力が一定になるので液体吐出中の液体循環の際にも加圧側タンク220と減圧側タンク210の圧力を制御しやすくなり、液体の吐出特性をより安定化できる。
また、液体循環機構200は、バッファタンク290において、循環対象の液体に混入した気体を分離するための循環路である気液分離部400を備える。気液分離部400の詳細な構成は後述し、先に。気液分離部400を設けることで得られる効果を説明するための比較例について図6を用いて説明する。図6は、気液分離部400を備えない場合のバッファタンク290の構成を例示している。すでに説明したとおり、バッファタンク290には、液体が循環するときは、減圧用送液ポンプ203から液体が入り、加圧用送液ポンプ202によって加圧用送液ポンプ202へと出て行く。
液体を最初に充填する初期充填時や、液体吐出ヘッド100を動作させて液体吐出処理を行う経時において、液体循環機構200のノズル口や配管から気体が混入すると、減圧用送液ポンプ203からバッファタンク290に流動する液体と一緒に気体も混入してくる。これによって、図6に示すように混入気体601aがバッファタンク290内の液体層290bに放出される。この混入気体601aは、バッファタンク290内の気体層290aで気泡601bになる。混入気体601aの量が多くなると、図6に示すように、バッファタンク290の気体層290aに気泡601bが多数発生することになる。
すでに説明したとおり、バッファタンク290にはバッファ大気開放弁292が設けられている。したがって、気体層290aに発生した気泡601bの量が多くなると、バッファ大気開放弁292から気泡601bが溢れ出す状態になる。すなわち、混入気体601aが多くなるとバッファ大気開放弁292から液漏れが生ずる。本実施形態に係る液体循環機構200は、上記のような不具合を防止するために気液分離部400を備えるものである。
<制御部500>
ここで、液体を吐出する装置の動作を制御する制御機能の機能ブロックについて、図7を用いて説明する。図7に示すように、制御部500は、印刷装置1000全体の制御を司るCPU(Central Processing Unit)501、CPU501が実行するプログラムを含む各種プログラムなどの固定データを格納するROM(Read Only Memory)502と、画像データ等を一時格納するRAM(Random Access Memory)503で構成される主制御部500Aを備えている。
制御部500は、電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリ504(NVRAM:Non−Volatie Random Access Memory)を備えている。制御部500は、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他の制御するための入出力信号を処理するASIC(Applicatin Specific Integrated Circuit)505を備えるとともに、ホストI/F(Interface)506を介してプリンタドライバ590との間でデータの送受信を行う。
制御部500は、印刷制御部508と、ヘッドドライバ509を備えている。印刷制御部508は、ヘッドユニット50に含まれる液体吐出ヘッド100のそれぞれを駆動制御するためのデータ転送手段、駆動信号発生手段、バイアス電圧出力手段を含む。ヘッドドライバ509は、各液体吐出ヘッド100を駆動するための駆動ICである。
制御部500は、電磁弁群550を構成する各電磁弁(232、242、271、272、212、222、292)などを駆動制御する電磁弁制御部510を備えている。
制御部500は、供給ポンプ209を駆動制御する供給系制御部511を備えている。
制御部500は、加圧用送液ポンプ202と、減圧用送液ポンプ203を駆動制御させて差圧の発生と調整をする圧力系制御部512を備えている。
制御部500は、後述する液体循環機構200を構成する第一ポンプ401、第二ポンプ411、第一排気ポンプ406等を駆動制御して、混入気体601aを除去する動作を制御するための脱気系制御部516を備えている。
制御部500は、I/O部513を有している。I/O部513は、様々のセンサ情報を処理することができ、第一圧力センサ233,第二圧力センサ243の検知結果および各種のセンサ群515からの情報を取得する。そして、印刷装置1000の制御に必要な情報を抽出し、印刷制御部508や電磁弁制御部510、供給系制御部511、圧力系制御部512、脱気系制御部516による制御などに使用する。
なお、制御部500には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル514が接続されている。
次に、本発明に係る液体を吐出する装置の実施形態について説明する。以下の実施形態は、液体を吐出する装置が備える特徴的な構成についてのみであり、液体を吐出する装置における液体吐出動作や液体循環動作などの詳細については省略する。
[第一実施形態]
図8は、印刷装置1000が備える液体循環機構200において設けられる気液分離構造の例である。本実施形態に係る気液分離部400は、循環ポンプである第一ポンプ401と、フィルタ402と、気体滞留部を構成する傘状部材403と、を備える。また、気液分離部400は、上記の構成を連結する第一分離経路404a、第二分離経路404b、第三分離経路404cを備えている。
第一分離経路404aは、一方の端部が液体層290bにあり、他方の端部が第一ポンプ401に接続する第一循環路に相当する配管である。第二分離経路404bは、一方を第一ポンプ401に接続し、他方をフィルタ402に接続する第二循環路に相当する配管である。第三分離経路404cは、一方をフィルタ402に接続し、他方が気体層209aにある第三循環路に相当する配管である。気液分離部400は、一方の端部が液体層290bにあって他方の端部が第一ポンプ401またはフィルタ402に接続される第一循環路と、一方の端部が気体層290aにあって他方の端部がフィルタ402または第一ポンプ401に接続されている第二循環経路と、を含む構成としてみることもできる。この場合、第一循環経路は、液体層290bに一方の端部が配置され、他方の端部がフィルタ402または第一ポンプ401に接続されればよく、第二循環経路は、気体層290aに一方の端部が配置され、他方の端部が第一ポンプ401またはフィルタ402に接続されればよい。
なお、第一ポンプ401とフィルタ402との関係は、図8のような接続態様に限定されるものではない。たとえば、第一分離経路404aをフィルタ402に接続し、フィルタ402の反対側に第二分離経路404bを接続し、その下流に第一ポンプ401が接続し、第三分離経路404cを通過して気体層290cに戻る様に循環させてもよい。
気液分離部400は、バッファタンク290の液体層290bから混入気体601aを含む液体を回収し、気体層290aへと放出する気液分離循環経路を構成する。
第一ポンプ401を動作させることによって、第一分離経路404aを介して液体層290bから液体が吸い上げられ、第二分離経路404bを介してフィルタ402に至る。フィルタ402において液体と気体が分離されて、第三分離経路404cを介して液体がバッファタンク290に戻る。以上のように、バッファタンク290の内部に貯留されている液体を循環させる。
すでに説明したとおり、バッファタンク290には、減圧用送液ポンプ203から流体経路283を介して液体が送られてくる。したがって、バッファタンク290に気体が混入されている液体が放出される位置は、バッファタンク290の内部にある流体経路283の放出側端部である。そこで、第一分離経路404aの一方の端部は、流体経路283の放出側端部の近傍とし、かつ、液体層290bの中とする。
また、流体経路283の放出端から放出される気体(混入気体601a)を第一分離経路404aの一方の端部から確実に吸い上げるようにするために、放出側端部の上方に気体滞留部としての傘状部材403を配置している。傘状部材403は、流体経路283の放出側端部から放出された混入気体601aが、液体層290bの一部に留まり、気体層290aから発散しないようにする部材である。傘状部材403によって混入気体601aが集められる位置に、第一分離経路404aの一方の端部が配置される。
フィルタ402は、メッシュ状の部材であって、液体は通しやすく気体は通しにくい性質を有する部材からなる気液分離部材である。液体がフィルタ402を通過するとき、液体が先に進み混入気体601aは液体よりも遅れる。これによって、液体と混入気体601aは分離されて、混入気体601aが分離された気体が、バッファタンク290に戻される。また、フィルタ402の第一ポンプ401側で混入気体601aが集まり、液体の流動によって気泡が弾けて小さくなるか消滅することもある。これが気体層290aに放出されれば、液体層290bの表面に微小な気泡が残るかもしれないが、微小な気泡であれば、バッファ大気開放弁292からあふれ出すことを防止できる。
第一ポンプ401による流量は、減圧用送液ポンプ203の流量よりも大きい流量に設定されている。これによって、液体層290bに放出された混入気体601aは、気液分離部400に確実に回収される。
また、傘状部材403は、放出された混入気体601aが液面方向に移動することを防止するものであるから、形状は、図8に例示したような傘状のものでなくてもよい。混入気体601aが一箇所に集まるように、上方側が狭まっているテーパー状の形態が望ましい。
気液分離部400は、バッファ大気開放弁292から離れた位置に設置されることが望ましい。特に、フィルタ402を通過した液体を液体層290bに戻すための第三分離経路404cは、バッファ大気開放弁292からより離れている方がより望ましい。したがって、図8に例示するように、バッファタンク290の水平方向の両端部にバッファ大気開放弁292と気液分離部400は離れて配置されるとよい。
なお、バッファタンク290には、液体層290bを鉛直方向で分断するような内壁部293を備えているとよい。内壁部293は、バッファ大気開放弁292に近い側に設けられていて、混入気体601aが傘状部材403から外れてしまっても、バッファ大気開放弁292側に直接的に移動することを規制する。
以上説明した本実施形態によれば、液体吐出ヘッド100の吐出特性を規定するための圧力制御を行うために差圧を生じさせながら液体を循環させる液体循環機構200において、循環経路中の気体が混入した液体から気体を分離して循環経路に戻すことができる。
以上の実施形態に係る特徴的な構成を備える印刷装置1000によれば、液体の初期充填時や経時において液体に空気が混入しても、これによる液漏れを確実に防ぐことができる。したがって、メンテナンス容易であり、長時間の継続運転にも耐性を備える液体を吐出する装置を得ることができる。
[第二実施形態]
次に本発明に係る液体を吐出する装置が備える実施形態であって、液体循環機構200において設けられる気液分離構造の別例について説明する。図9に示す気液分離構造は、すでに説明をした気液分離部400と共通する構成を一部に備える。以下の説明は、異なる部分について詳細に説明する。
本実施形態に係る気液分離部400aは、液体と気体を分離するフィルタ402の代わりに液体から気体を除去する脱気モジュールを用いる。図9に示すように、気液分離部400aは、分離経路を構成する配管に第一脱気モジュール405と、第一脱気モジュール405から強制的に排気をする第一排気ポンプ406と備える。
また、本実施形態では、第一気液分離経路を構成する気液分離部400aに加えて、第二気液分離経路を構成する強制排気部410を有する。強制排気部410は、第二脱気モジュール412と、第二脱気モジュール412から強制的に排気をする第二排気ポンプ413と備える。
強制排気部410は、第一排気経路414cと、脱気ポンプである第二ポンプ411と、第二排気経路414bと、第二脱気モジュール412と、第二排気ポンプ413と、第三排気経路414aと、を有する。また、強制排気部410は、第二脱気モジュール412と第二排気ポンプ413とを接続する第二排気路414dを備える。
強制排気部410は、バッファタンク290の気体層290aから微小の泡を含む気体を回収し、気体層290aへと放出する強制排気循環経路を構成する。
第一脱気モジュール405と第二脱気モジュール412は、ともに、液体を通さず気体のみを通す性質のある中空糸フィルタによって構成される気液分離部材である。第一脱気モジュール405と第二脱気モジュール412は、経路の外側の空間を減圧することにより、経路内の液体に含まれる空気を除去する部材である。第一排気ポンプ406によって第一脱気モジュール405の外側の空間が減圧されて、第一排気路404dを介して混入気体601aが除去される。混入気体601aが除去された液体は、バッファタンク290の気体層290aに戻される。これによって混入気体601aが確実に除去される。
第二脱気モジュール412は、気液分離部400aとバッファ大気開放弁292との間の気体層290aを循環させて排気するためのものである。第二脱気モジュール412によって、気液分離部400aによるバッファタンク290に戻された液体に泡が残存して液体層290bの表面に蓄積したとしても、その泡を、第二ポンプ411を利用して回収し、気体と液体に分離して、気体をバッファタンク290に戻すことができる。これによって、気体層290aに泡が増えてバッファ大気開放弁292から外部に漏れ出すことを防止することができる。
また、強制排気部410の第二脱気モジュール412によって空気が外部に排出された分、バッファ大気開放弁292から空気が流入するため、バッファタンク290の内部からバッファ大気開放弁292を通過して外部に流れ出る気体の量は少なくなる。これによって、泡によるバッファ大気開放弁292側の詰まりを防止できる。
なお、液体は、減圧用送液ポンプ203が動作しているときに液体循環機構200へ流入する。したがって、減圧用送液ポンプ203が動作しているときが、バッファタンク290に混入気体601aが流入するタイミングとなる。そこで、第一ポンプ401と、第二ポンプ411と、第一排気ポンプ406および第二排気ポンプ413の動作は、減圧用送液ポンプ203の動作に同期させるとよい。
このように、動作タイミングを制御することによって、液体が流動していないとき(バッファタンク290に混入気体601aが流入しないとき)は、複数のポンプの動作を停止して、無駄な電力消費を防止できる。また、このような制御によって、第一脱気モジュール405,第二脱気モジュール412や、第一ポンプ401、第二ポンプ411等の寿命を延ばすこともできる。
[第三実施形態]
次に本発明に係る液体を吐出する装置が備える実施形態であって、液体循環機構200において設けられる気液分離構造のさらに別の例について説明する。図10に示す気液分離構造は、第二実施形態に係る気液分離部400aと強制排気部410の構成に対して、さらに、混入気体601aの回収部分に特徴を有するものである。
本実施形態は、図9の構成と同様に第一気液分離経路と第二気液分離経路の2つの気液分離経路によって、バッファタンク290の液体層290bでの気泡の成長を防止し、かつ、バッファ大気開放弁292から外部に泡が流入することを防止する。
本実施形態では、気液分離部400aにおいて、混入気体601aを回収する位置をバッファタンク290の深い位置とする。そのため、バッファタンク290は、すでに説明をした実施形態のものよりも、深さ寸法が大きいものを想定する。
液体層290bの深い位置(深部)では、混入気体601aは水圧によって小さい状態である。そこで、混入気体601aが小さい段階で気液分離部400aにて回収することで、第一分離経路404aに取り込まれると、混入気体601aの除去をより確実に行うことができる。
また、液体層290bの内部に位置する第一分離経路404aの端部近傍には、気体滞留部としての傾斜板403bが設置されている。この傾斜板403bは、バッファタンク290の内部の壁の一部に、固定されていて、下方側が壁から離れる状態になっている傾斜部材である。流体経路283の端部を傾斜板403bの下方に配置することで、混入気体601aは傾斜板403bに沿って壁側に集約される。その集約する位置に、第一分離経路404aに一方の端部を配置することで、混入気体601aをさらに確実に回収できるようにしている。
以上説明した本実施形態によれば、減圧用送液ポンプ203に連通する配管(流体経路283)のバッファタンク290内での開口部を深い位置に配置することで、開口部から混入気体601aが排出された場合、バッファタンク290内での水圧の作用により泡が小さい状態で第一分離経路404aに取り込まれる。これによって、消泡、減泡をより効果的に行える。
<液体を吐出する装置に関する補足>
本願において、吐出される「液体」は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
「液体吐出ヘッド」には、液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものが含まれる。
「液体を吐出する装置」には、液体吐出ヘッドを駆動させて液体を吐出させる装置が含まれる。液体を吐出する装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
また、「液体を吐出する装置」としては、他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液を、ノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
なお、本願の用語における、画像形成、記録、印字、印写、印刷、造形等はいずれも同義語とする。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
1 :搬入手段
3 :案内搬送手段
5 :印刷手段
7 :乾燥手段
9 :排出手段
10 :連続体
11 :元巻きローラ
50 :ヘッドユニット
51 :ヘッドアレイ
51C :フルライン型ヘッドアレイ
51K :フルライン型ヘッドアレイ
51M :フルライン型ヘッドアレイ
51Y :フルライン型ヘッドアレイ
52 :ベース部材
55 :後処理ヘッドユニット
59 :搬送ガイド部材
91 :巻取りローラ
100 :液体吐出ヘッド
101 :ノズル板
102 :流路板
103 :振動板部材
104 :ノズル
105 :ノズル連通路
106 :個別液室
107 :供給側流体抵抗部
108 :液導入部
109 :開口
110 :供給側共通液室
110A :下流側共通液室
110B :上流側共通液室
111 :圧電アクチュエータ
112 :圧電素子
113 :ベース部材
115 :フレキシブル配線部材
120 :共通液室部材
121 :第一共通液室部材
122 :第二共通液室部材
129 :カバー
130 :振動領域
130a :凸部
140 :流路部材
150 :排出側共通液室
151 :排出流路
171 :供給ポート
181 :排出ポート
200 :液体循環機構
201 :メインタンク
202 :加圧用送液ポンプ
203 :減圧用送液ポンプ
205 :メインフィルタ
209 :供給ポンプ
209a :気体層
210 :減圧側タンク
210a :気体室
211 :減圧側液面センサ
212 :減圧側大気開放弁
220 :加圧側タンク
220a :気体室
221 :加圧側液面センサ
222 :加圧側大気開放弁
230 :第1マニホールド
231 :供給経路
232 :電磁弁
233 :第一圧力センサ
240 :第2マニホールド
241 :排出経路
242 :電磁弁
243 :第二圧力センサ
260 :脱気装置
261 :循環用フィルタ
270 :バイパス経路
271 :電磁弁
272 :電磁弁
281 :流体経路
282 :流体経路
283 :流体経路
284 :流体経路
289 :流体経路
290 :バッファタンク
290a :気体層
290b :液体層
290c :気体層
291 :バッファ用液面センサ
292 :バッファ大気開放弁
293 :内壁部
300 :ヘッドタンク
300a :供給側ヘッドタンク
300b :排出側ヘッドタンク
400 :気液分離部
400a :気液分離部
401 :第一ポンプ
402 :フィルタ
403 :傘状部材
403b :傾斜板
404a :第一分離経路
404b :第二分離経路
404c :第三分離経路
404d :第一排気路
405 :第一脱気モジュール
406 :第一排気ポンプ
410 :強制排気部
411 :第二ポンプ
412 :第二脱気モジュール
413 :第二排気ポンプ
414a :第三排気経路
414b :第二排気経路
414c :第一排気経路
414d :第二排気路
500 :制御部
500A :主制御部
501 :CPU
504 :不揮発性メモリ
508 :印刷制御部
509 :ヘッドドライバ
510 :電磁弁制御部
511 :供給系制御部
512 :圧力系制御部
513 :I/O部
514 :操作パネル
515 :センサ群
516 :脱気系制御部
550 :電磁弁群
590 :プリンタドライバ
601a :混入気体
601b :気泡
1000 :印刷装置
特開2009−279848号公報

Claims (11)

  1. 液体吐出ヘッドを備える液体を吐出する装置であって、
    前記液体吐出ヘッドを含み当該液体を循環させる液体循環機構を備え、
    前記液体循環機構は、
    前記液体吐出ヘッドへ前記液体を循環させる差圧が発生される加圧用の第一送液ポンプおよび減圧用の第二送液ポンプと、当該第二送液ポンプと当該第一送液ポンプの間に配置され流体経路を介して第二送液ポンプおよび第一送液ポンプに接続される中間タンクを含み、
    前記中間タンクは、前記第二送液ポンプから流入する液体に混入している気体と当該液体とを分離する気液分離部を備えていて、
    前記気液分離部は、前記第二送液ポンプからの流体経路の端部から放出されて流入する液体を回収し気液分離部材を介して前記中間タンクに戻す循環ポンプを含む気液分離循環経路を含み、
    当該循環ポンプの流量は前記第二送液ポンプよりも大きい、
    ことを特徴とする液体を吐出する装置。
  2. 前記気液分離循環経路は、
    一方の端部が前記中間タンクの液体層に配置され、他方の端部が前記循環ポンプまたは前記気液分離部材に接続される第一循環経路と、
    一方の端部が前記中間タンクの気体層に配置され、他方の端部が前記気液分離部材または前記循環ポンプに接続される第二循環経路と、を含み、
    前記気体層に配置される端部は、前記第二送液ポンプからの流体経路の端部近傍に配置されている、
    請求項1記載の液体を吐出する装置。
  3. 前記第一循環経路の一方の端部の近傍には、気体滞留部が設置されている、
    請求項2記載の液体を吐出する装置。
  4. 前記気体滞留部は、上方に向かって狭まるテーパー状の部材からなる、
    請求項3記載の液体を吐出する装置。
  5. 前記気体滞留部は、上方に向かって傾斜する傾斜部材からなる、
    請求項3記載の液体を吐出する装置。
  6. 前記気液分離部は、前記中間タンクの気体層から気体を回収し気液分離部材を介して当該気体層に戻す脱気ポンプを含む強制排気循環経路を含み、
    当該強制排気循環経路は、
    前記中間タンクの気体に一方の端部が配置され、他方の端部が前記脱気ポンプに接続する第一排気経路と、
    一方の端部が前記脱気ポンプに接続され、他方の端部が前記気液分離部材に接続する第二排気経路と、
    一方の端部が前記気液分離部材に接続され他方の端部は前記中間タンクの気体層に配置されている第三排気経路と、
    前記気液分離部材に一方の端部が接続され他方の端部が排気ポンプに接続されている排気路と、を含む、
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載の液体を吐出する装置。
  7. 前記排気ポンプおよび前記循環ポンプは、前記第二送液ポンプの動作を同期して動作する、
    請求項6に記載の液体を吐出する装置。
  8. 前記第二送液ポンプからの流体経路の端部から液体が放出される位置は、前記中間タンクの深部である、
    請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液体を吐出する装置。
  9. 前記中間タンクは、大気開放弁を備え、前記気液分離部は当該中間タンク内において前記大気開放弁と離れた位置に配置されている、
    請求項1乃至8のいずれか一項に記載の液体を吐出する装置。
  10. 前記気液分離部材は、フィルタである、
    請求項1乃至9のいずれか一項に記載の液体を吐出する装置。
  11. 前記気液分離部材は、脱気モジュールである、
    請求項1乃至9のいずれか一項に記載の液体を吐出する装置。
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