JP2005262173A - 炭化水素の水素化処理触媒及びその製造方法、並びに該触媒を使用する軽油の超深度脱硫方法 - Google Patents

炭化水素の水素化処理触媒及びその製造方法、並びに該触媒を使用する軽油の超深度脱硫方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 軽油中の難脱硫性硫黄化合物を効率よく脱硫できる炭化水素の水素化処理触媒及びその製造方法、並びに該触媒を使用する軽油の超深度脱硫方法を提供する。
【解決手段】 無機酸化物担体上に、(A)周期律表第8〜10族に属する金属を少なくとも一種及び(B)タングステンとモリブデンを、WO/(MoO+WO)(モル比)で0.15〜0.9になるように担持してなる炭化水素の水素化処理触媒及びその製造方法、並びに該触媒を使用する軽油の超深度脱硫方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、炭化水素の水素化処理触媒及びその製造方法、並びに該触媒を使用する軽油の超深度脱硫方法に関し、より詳しくは、難脱硫性化合物を効率よく脱硫できる炭化水素の水素化処理触媒及びその製造方法、並びに該触媒を使用する軽油の超深度脱硫方法に関する。
環境保護の観点から、燃料油の硫黄分の品質規制が強化される中、燃料油中の硫黄分を効率よく低減する種々の方法が検討されている。その中で、最も重要なプロセスが、水素化処理であり、高活性な水素化脱硫触媒に対するニーズは大きい。特に軽油中の硫黄分の規制強化は目覚しく、将来硫黄分10ppm以下の規制が予想されている。軽油中の硫黄分の中で特に脱硫されにくい硫黄化合物として、硫黄に隣接している4位および6位にアルキル基を有するジベンゾチオフェン類が知られている。軽油の超深度脱硫を達成するために、これら難脱硫性硫黄化合物を効率よく脱硫できる新規触媒の開発が課題となっている。
通常の脱硫触媒では、軽油の超深度脱硫を達成するにあたり、上記の難脱硫性硫黄化合物の脱硫に対する活性が充分でない。脱硫反応は温度が上昇するとともに促進されるため、触媒が劣化すると、硫黄分の規格を満たすように反応温度を上昇させるが、装置の上限温度に達すると触媒を交換することで対応している。しかしながら、超深度脱硫においては、運転開始から著しく高い反応温度が必要であり、目的の硫黄分規格を満たす軽油が生産できない、また、生産できても触媒の運転可能な期間が短かすぎて、触媒交換によるコストアップ、停止期間中の生産量低下などの問題がある。
超深度脱硫を達成する一つの方法として、難脱硫性硫黄化合物が軽油中の比較的高沸点留分に存在するため、原料軽油の蒸留温度の範囲を低くして、難脱硫性硫黄化合物を重質軽油等へカットダウンする方法があるが、軽油の得率が下がるという問題がある。また、軽油脱硫装置での触媒と原料油との接触時間を大きくする方法があるが、通常の脱硫触媒では、現在の少なくとも倍以上の触媒量が必要となり、そのための反応塔増設に莫大な費用がかかるという問題がある。したがって、上述の難脱硫性化合物を効率よく脱硫できる触媒の開発が望まれている。従来から、酸化物担体に、コバルト及び/又はニッケルとタングステン及びモリブデンを担持した触媒が検討されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。しかしながら、反応成績において、未だ改良の余地があった。
特開平9−929号公報 特開平9−157661号公報
本発明は、このような状況下でなされたもので、軽油中の難脱硫性硫黄化合物を効率よく脱硫できる炭化水素の水素化処理触媒及びその製造方法、並びに該触媒を使用する軽油の超深度脱硫方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、タングステンとモリブデンのモル比を特定の範囲に調整することにより、脱硫活性が大きく向上した触媒が得られ、その目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基いて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)無機酸化物担体上に、(A)周期律表第8〜10族に属する金属を少なくとも一種及び(B)タングステンとモリブデンを、WO/(MoO+WO)(モル比)で0.15〜0.9になるように担持してなる炭化水素の水素化処理触媒、
(2)WO/(MoO+WO)(モル比)が0.2〜0.8である上記(1)の炭化水素の水素化処理触媒、
(3)無機酸化物担体が、アルミナ担体又はアルミナ・チタニア担体である上記(1)、(2)の炭化水素の水素化処理触媒、
(4)アルミナ・チタニア担体が、アルミナ担体をチタニアでコーティングした担体である上記(3)の炭化水素の水素化処理触媒、
(5)無機酸化物担体に、周期律表第8〜10族に属する金属の少なくとも一種と、タングステン及びモリブデンを含む化合物を含浸させ、70〜300℃の温度で加熱処理することを特徴とする上記(1)〜(4)の炭化水素の水素化処理触媒の製造方法、及び
(6)上記(1)〜(4)の炭化水素の水素化処理触媒を用いることを特徴とする軽油の超深度脱硫方法、
を提供するものである。
本発明によれば、軽油中の難脱硫性硫黄化合物を効率よく脱硫できる炭化水素の水素化処理触媒及びその製造方法、並びに該触媒を使用する軽油の超深度脱硫方法を提供することができる。
本願の第一の発明は、無機酸化物担体上に、(A)周期律表第8〜10族に属する金属を少なくとも一種及び(B)タングステンとモリブデンを、WO/(MoO+WO)(モル比)で0.15〜0.9になるように担持してなる炭化水素の水素化処理触媒である。WO/(MoO+WO)(モル比)が上記の範囲を逸脱すると、触媒の活性が十分でなく好ましくない。好ましいWO/(MoO+WO)(モル比)は、0.2〜0.8の範囲である。上記触媒の無機酸化物担体として、アルミナ、シリカ、シリカ・アルミナ、チタニア、アルミナ・チタニア、マグネシア、結晶性アルミノシリケート、粘土鉱物またはこれらの混合物が使用される。中でも、アルミナ、アルミナ・チタニアが好ましく、アルミナとして、γ−アルミナが特に好ましく、アルミナ・チタニアとして、アルミナ担体をチタニアでコーティングした担体が特に好ましい。また、周期律第8〜10族に属する金属として、コバルト、ニッケル、鉄等が使用される。
本願の第二の発明は、無機酸化物担体に、周期律表第8〜10族に属する金属の少なくとも一種と、タングステン及びモリブデンを含む化合物を含浸させ、70〜300℃の温度で加熱処理することを特徴とする上記の炭化水素の水素化処理触媒の製造方法である。
まず、触媒担体について説明する。担体の種類については、上述のとおりである。
その平均細孔径は、通常5〜15nmの範囲であり、8〜12nmのものが好ましい。形状については、粉体でもよく、円柱、三つ葉、四葉等の成型体でもよい。
次に、活性成分であるタングステンとの結合力の強い担体として、チタニア担体を用いることができる。しかし、チタニア担体は通常アルミナ担体に比べて、比表面積が著しく小さくなり活性金属の担持量を増やし、かつ高分散に担持することが困難であること、またコストもアルミナに比較して高いため単独での使用は問題となる。そこで、アルミナ担体にチタニアを含む担体が有効である。特に、アルミナ担体をチタニアでコーティングした担体が、高い比表面積を有し、かつタングステンの担持される表面がチタニアとなるため好ましい。アルミナ担体へのチタニアのコーティング方法としては、アルミナゲルにチタニアを混練する方法、アルミナ担体にチタン含有溶液を含浸させる方法や、アルミナ担体にチタン含有化合物溶液をポアフィリングする方法等がある。その中で、安定なチタン含有溶液をポアフィリング法でアルミナに均一に担持する方法が好ましい。
チタン源としては、硫酸チタン,塩化チタン,過酸化チタン,シュウ酸チタン,酢酸チタン等を挙げることができる。また、チタンアルコキシドも好適に使用でき、具体的には、テトラ−n−イソプロポキシチタン,エチルアセトアセテートチタン,テトラ−n−ブトキシチタン,テトラメトキシチタン等を挙げることができる。
さらに、水溶性の安定なチタン含浸液として、ヒドロキシカルボキシラートチタンやそのアンモニウム塩を使用するとチタンの添加効果が大きく好ましい。そのヒドロキシカルボン酸として、クエン酸,リンゴ酸,乳酸,酒石酸等を用いることができる。また、ヒドロキシカルボキシラートチタンのチタン源としては、金属チタン、チタニア、上記に示したチタンの無機塩から沈殿させた水酸化チタンのゲル、メタチタン酸等が挙げられるが、水酸化チタン、メタチタン酸が過酸化水素を用いることにより容易に水に溶解できるため好適である。
上記のチタニアの耐火性無機酸化物担体への担持量は、酸化物基準で、好ましくは1〜30質量%、より好ましくは2〜15質量%である。担持量が少なすぎると、その効果が十分発揮されない場合があり、担持量が多すぎると、チタニアの過剰存在による凝集が生じ、担体の表面積が著しく小さくなるため好ましくない。
活性金属の担持については、一般に含浸法が採用される。モリブデン化合物として、三酸化モリブデン、パラモリブデン酸アンモニウム、モリブドリン酸等が使用される。タングステン化合物として、三酸化タングステン、タングステン酸アンモニウム、タングストリン酸等が使用され、上記無機酸化物担体上に担持する量は、触媒全量に基づき、酸化物基準で、4〜50質量%、好ましくは8〜40質量%である。
また、ニッケル化合物として、硝酸ニッケル、塩基性炭酸ニッケル等が使用される。コバルト化合物として、硝酸コバルト、塩基性炭酸コバルト等が使用され、上記無機酸化物担体上に担持する量は、触媒全量に基づき、酸化物基準で、1〜15質量%、好ましくは2〜12質量%である。
上記の目的とする成分を、同時に、又は金属種ごとに逐次的に、純水に溶解し担体の吸水量と等量になるように調整後、含浸させる。なお、含浸液の調製時には、金属の溶解状態の安定化のために、無機酸(硝酸、塩酸、硫酸、リン酸)、有機酸〔りんご酸、ニトリロ3酢酸(NTA)、エチレンジアミン4酢酸(EDTA)、グルタミン酸〕、アンモニア等を用いることができる。
また、活性金属の高分散担持のため、活性金属の含浸液に、水溶性有機化合物を添加することが好ましい。
その水溶性有機化合物としては、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオ−ル、ブタントリオ−ル、1,2−プロパンジオ−ル、1,2−ペンタジオ−ル、5−メチル−1−ヘキサノ−ル、3−メチル−1−ブタノ−ル、3−メチル−2−ブタノ−ル、イソウンデシルアルコ−ル、イソオクタノ−ル、イソゲランオ−ル、イソヘキシルアルコ−ル、2、4−ジメチル−1−ペンタノ−ル、
2、4、4−トリメチル−1−ペンタノ−ル、2−ヘキサノール、3−ヘキサノールなどの炭素数4以上のアルコールが挙げられる。
また、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等のエーテル含有水溶性高分子やポリビニルアルコール等のアルコール性水溶性高分子、サッカロス、グルコース等の各種糖類、メチルセルロース、水溶性でんぷん等の水溶性多糖類若しくはその誘導体が挙げられる。
上記の水溶性有機化合物は単独でも2種類以上を混合したものでも用いることができる。
上記含浸の後に、触媒の活性金属を担体に適度に安定化させるために、熱処理が行われる。逐次的に含浸させる際には、含浸の度に熱処理をする場合、しない場合のいずれの方法でもよい。
熱処理温度としては、70〜300℃の範囲である。70℃未満では、担持成分が担体と十分な結合を持つことができず、300℃を超えると、担持成分が担体に強く結合し、硫化されにくくなるため、好ましくない。好ましくは100〜200℃である。
得られた触媒の平均細孔径は通常5〜15nm、好ましくは8〜12nmであり、比表面積は通常100〜400m/g、好ましくは150〜350m/gである。また、全細孔容量は通常0.2〜1.0cm/g、好ましくは0.25〜0.8cm/gである。
なお、上記の平均細孔径と全細孔容量は水銀圧入法で測定し、比表面積は窒素吸着法で測定したものである。
上記の触媒を使用し、処理する炭化水素油として、全ての石油留分を用いることができるが、具体的には、灯油、軽油、分解軽油等から常圧残油、減圧残油、脱蝋減圧残油、アスファルテン油、タールサンド油まで巾広く処理することができる。特に、軽油留分の超深度脱硫に本発明は有効である。
反応形式は、特に限定されず、通常は、固定床、移動床、沸騰床、懸濁床等の種々のプロセスから選択できるが、反応器の容積あたりの触媒充填量を多くできるという点から、固定床が好ましい。また、原料油の流通法については、ダウンフロー、アップフローの両形式で採用することができる。
反応条件については特に制限はないが、原料が軽油留分の場合、通常、温度150〜400℃、反応圧力0.5〜7MPa、水素/原料油比10〜500Nm/kL、液空間速度(LHSV)0.2〜30hr−1で処理することができる。
また、固定床の場合、触媒層は1種類の触媒だけではなく、2種類以上の触媒を組み合わせて用いても構わない。例えば、前段で通常のコバルトモリブデン触媒や、ニッケルモリブデン触媒を用いてベンゾチオフェンや4および6位にアルキル基を有さないジベンゾチオフェン類を処理し、後段に4および6位にアルキル基を有する難脱硫性硫黄化合物に対して高活性を有する本発明の触媒を充填するという方法も実施できる。
水素化処理を行う際には、予め活性化処理として触媒の予備硫化を実施する。この予備硫化の条件は、特に限定されないが、通常、予備硫化剤として硫化水素、二硫化炭素、チオフェン、ジメチルスルフィド、または軽油、灯油留分に含まれる硫黄化合物等を用いることができ、処理温度150〜400℃、処理圧力として水素分圧が常圧から3MPaの範囲で行われる。また、反応器に充填する前に、予め触媒に硫黄化合物を担持する、所謂オフサイト硫化を用いることもできる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
(1)触媒の調製
(i)ニッケルモリブデンおよびニッケルタングステン含浸液の調製
塩基性炭酸ニッケル(FLUKA製:NiOとして62.3質量%)95g、三酸化モリブデン323g、正リン酸(純度80質量%)39gをイオン交換水1,000cmに加えて、攪拌しながら80℃で溶解させ、80℃で濃縮後、室温まで冷却したのち、純水にて500cmに定容し、ニッケルモリブデン含浸液(S1)を調製した。
塩基性炭酸ニッケル(FLUKA製:NiOとして62.3質量%)95g、12タングストリン酸(ALDRICH製:WOとして85.0質量%)943g、正リン酸(純度80質量%)11gをイオン交換水1,000cmに加えて、攪拌しながら80℃で溶解させ、80℃で濃縮後、室温に冷却し、純水にて500cmに定容し、ニッケルタングステン含浸液(S2)を調製した。
(ii)チタニアコーティングアルミナ担体の調製
四塩化チタン500g及び純水1,000cmをそれぞれ氷水の冷却槽で冷却しておく。この純水を攪拌しておき、そこに冷却しながら徐々に四塩化チタンを滴下して、無色のチタニアゾル塩酸溶液を得た。このチタニアゾル塩酸溶液に、1.2倍当量のアンモニア水(濃度:1モル/リットル)を滴下し、1時間攪拌し、水酸化チタンのゲルを得た。そのゲルを吸引濾過で分別し、約1リットルの純水に再分散させ濾過洗浄した。この操作を洗液が中性になるまで4〜5回繰り返し、塩素イオンを取り除いた。
得られた水酸化チタンゲルを、TiOとして11g分採取した。それに25質量%アンモニア水を50cm添加し、攪拌した。さらに、30質量%過酸化水素水100cmを徐々に添加し、チタニアゲルを溶解させ、ペルオキソチタン溶液を得た。そこへ、クエン酸第一水和物29gを徐々に添加して、攪拌しつつゆっくりと昇温し、50℃にて余剰の過酸化水素水を除去した。さらに、80℃にて溶液を全量が117cmになるまで濃縮し黄橙色の透明なヒドロキシカルボキシラートチタンアンモニウム液(T1)を得た。
吸水率0.8cm/gのγ−アルミナ担体(A1)100gに、その吸水量に見合うように溶液(T1)60cmを純水で希釈し、常圧にて含浸し、70℃で1時間真空にて乾燥後、120℃、3時間乾燥機にて乾燥させ、500℃で4時間焼成しチタニアコーティング担体(A2)を得た。
(iii)触媒1の調製
NiMo含浸液(S1)を50cm採取し、トリエンチレングリコール6gを添加し、吸水率0.8cm/gのγ−アルミナ担体(A1)100gに、その吸水率に見合うように純水で容積を調整した溶液を、常圧下で含浸し、120℃で16時間乾燥させ触媒1を調製した。
(iv)触媒2の調製
触媒1と同様の方法で、NiMo含浸液(S1)をγ−アルミナ担体(A1)に含浸し、120℃で16時間乾燥後、500℃で4時間焼成し触媒2を調製した。
(v)触媒3の調製
NiMo含浸液(S1)を44cm、NiW含浸液(S2)を6cm採取して、以下触媒1と同様に触媒3を調製した。
(vi)触媒4の調製
NiMo含浸液(S1)を37.5cm、NiW含浸液(S2)を12.5cm採取し、以下触媒1と同様に、触媒4を調製した。
(vii)触媒5の調製
NiMo含浸液(S1)を25cm、NiW含浸液(S2)を25cm採取し、以下触媒1と同様に、触媒5を調製した。
(viii)触媒6の調製
アルミナ担体(A1)の代わりにチタニアコーティング担体(A2)用いたほかは、触媒4と同様の方法で、触媒6を調製した。
以上の触媒1〜6の物性を第1表に示す。
Figure 2005262173
触媒物性の測定にあったては、触媒を400℃で4時間焼成してから実施した。 触媒の比表面積は,窒素ガス吸着法(BET多点法)で測定した。触媒の細孔容積も同様に窒素ガス吸着法(BET多点法)で測定した。平均細孔直径は、比表面積A(m/g)と細孔容積V(cm/g)から下記の式から計算で求めた。
平均細孔直径 D(Å)=(4×V(cm/g)/A(m/g))×10000
実施例1〜3及び比較例1〜3
上記のようにして調製した触媒1〜6について、下記の活性試験方法1で触媒活性の評価を行った。
<活性試験方法1>
ジベンゾチオフェンの水素化脱硫反応
触媒を粉砕し、250〜125μmの篩いで粒径をそろえた。撹拌機付オートクレーブに、溶媒としてヘキサデカン70cm、触媒を100mg、硫化剤としてDMDS(ジメチルジスルフィド)を0.4cm添加し、2,000rpm、水素圧力5Mpa、370℃で1時間硫化操作を実施した。
室温まで冷却後、水素で系内を置換した後、オートクレーブ上部に設置されたベッセルに、ジベンゾチオフェン200mg、n−オクタデカン200mgをヘキサデカン60cmに溶解した原料油を仕込んだ。また、下部のオートクレーブにDMDSをHS分圧0.14MPaとなるよう添加する。温度が350℃に安定した後、上部のベッセルより原料油をオートクレーブに移送し、素早く水素分圧5Mpaに調整した後、撹拌開始とともに反応を開始した。サンプルラインより、経時的に少量のサンプリングを行った。ガスクロマトグラフにより、n−オクタデカンを内部標準としジベンゾチオフェンとその生成物を定量した。その結果から、ジベンゾチオフェンの擬1次脱硫速度定数を算出した。
難脱硫硫黄化合物、4,6-ジメチルジベンゾチオフェンの水素化脱硫反応
上記のジベンゾチオフェンの脱硫反応と同様にオートクレーブを用いるが、ジベンゾチオフェンの代わりに4,6−ジメチルジベンゾチオフェンを用い、溶媒はテトラデカンを、触媒量は、200mgとして反応を実施した。
以上の両反応について、第2表に比較例1(触媒1)の脱硫速度定数を100とした相対活性を示す。
Figure 2005262173
実施例4及び比較例4
上記のようにして調製した触媒1,6について、下記の活性試験方法2で触媒活性の評価を行った。
<活性試験方法2>
軽油留分の水素化脱硫処理
触媒を粉砕し、500〜250μmの篩いで粒径をそろえた。120メッシュのシリコンカーバイド6gで希釈して、固定床流通反応装置の反応管に7.5cm充填した。原料油は水素ガスと共に反応管の上部から導入するダウンフロー形式で流通させて反応性を評価した。前処理として第3表に示す性状の軽油を水素ガスとともに250℃、水素分圧5MPaで24時間流通させることにより該触媒を予備硫化した。予備硫化後、上記の原料油を水素ガスと共に流通させて水素化脱硫処理を行った。反応温度340、350、360℃、水素分圧5MPa、水素/原料油比330Nm/kl、LHSV2.0hr−1の条件で実施した。反応次数を1.3次として、3つの温度条件における、速度定数を求め、その平均値を比較した。第4表に比較例1(触媒1)の脱硫速度定数を100として相対活性を示す。
Figure 2005262173
Figure 2005262173

Claims (6)

  1. 無機酸化物担体上に、(A)周期律表第8〜10族に属する金属を少なくとも一種及び(B)タングステンとモリブデンを、WO/(MoO+WO)(モル比)で0.15〜0.9になるように担持してなる炭化水素の水素化処理触媒。
  2. WO/(MoO+WO)(モル比)が0.2〜0.8である請求項1記載の炭化水素の水素化処理触媒。
  3. 無機酸化物担体が、アルミナ担体又はアルミナ・チタニア担体である請求項1又は2に記載の炭化水素の水素化処理触媒。
  4. アルミナ・チタニア担体が、アルミナ担体をチタニアでコーティングした担体である請求項3記載の炭化水素の水素化処理触媒。
  5. 無機酸化物担体に、周期律表第8〜10族に属する金属の少なくとも一種と、タングステン及びモリブデンを含む化合物を含浸させ、70〜300℃の温度で加熱処理することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の炭化水素の水素化処理触媒の製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の炭化水素の水素化処理触媒を用いることを特徴とする軽油の超深度脱硫方法。


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