JP4644351B2 - 金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体及び該担体を用いた水素化処理触媒 - Google Patents

金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体及び該担体を用いた水素化処理触媒 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体及びその製造方法、並びにその用途に関し、さらに詳しくは主に触媒や吸着剤などとして有用な金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体及びその製造方法、並びにその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、耐火性無機酸化物の成型体として、押し出し成型体、球状成型体、ハニカム成型体などがあるが、これら成型体を特に触媒や吸着剤などとして用いる場合、該成型体に活性成分を有する成分やその活性を促進する助触媒効果のある成分、または吸着を促進する成分、さらには担体の性質を制御するための第三成分等を担持する方法が一般的に採用されている。
【0003】
上記において、反応及び吸着を成型体の外表面だけでなく、成型体の細孔内部まで使用することが非常に重要な因子となる系の場合、反応,吸着に係わる成分を成型体内部まで均一に担持する技術が重要となる。
しかしながら、該成分と担体の相互作用が非常に強い場合、該成分が成型体の外表面のみに担持され、細孔内部にまで均一に担持できないという問題が生じる。
【0004】
具体的には、耐火性無機酸化物担体に、担体へ添加する金属化合物を溶液として含浸により担持する場合において、従来では、該金属化合物と耐火性無機酸化物担体との相互作用が強い場合、担体に強く吸着されされること、または急激に加水分解反応等を生じることにより、成型体の外表面にのみに担持され、細孔内部まで均一に担持できないという問題が生じることとなる。
【0005】
したがって、従来においては、有効成分が耐火性無機酸化物担体の外表面にのみしか担持されず、反応に対する期待された効果を有効に発揮できないだけでなく、さらに、該成型体の外表面にのみ成分が偏積すると、反応物質の細孔内への拡散を妨害するという問題もでてくる。
【0006】
さらに具体的には、有効成分としてのチタンをアルミナへ担持する方法について、▲1▼四塩化チタン水溶液を用いて沈着させる方法、▲2▼チタニウムイソプロポキシドのイソプロパノール溶液を用いて含浸する方法(Applied Catalysis,63(1990)305−317)、および▲3▼飽和四塩化チタンをガス状に誘導し熱によりアルミナへ化学蒸着させる方法(特開平6−106061号公報)などが検討されている。
【0007】
しかしながら、上記▲1▼▲2▼のケースでは、アルミナ成型体の細孔内部にまで均一な担持状態を得ることができず、効果が十分に発揮されていない。また、▲3▼のケースでは、通常の溶液を用いた含浸法と異なり、ガスとして原料を送り込み、担体を一定の温度に制御したところへ分解担持させるという方法で、温度管理、設備面の管理等、複雑かつ製造設備面で困難が生じると考えられる。さらに、担体上に塩素が担持されてしまうため、該耐火性無機酸化物担体を高温かつ還元雰囲気で使用すると塩化水素が発生し装置腐食を引き起こす等の問題もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記観点からなされたもので、金属が担体の内部まで均一に存在してなる金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体を提供するものであり、また当該担体に活性金属を担持した特に脱硫活性が高い水素化処理触媒を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の従来の問題点を解消するため鋭意研究の結果、耐火性無機酸化物担体に、沸点又は分解温度が150℃以上の水溶性有機化合物を含有する水溶液を含浸して乾燥させ、その後金属化合物の溶液を含浸することにより得られる、該金属が担体の内部まで均一に存在してなる金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体が上記本発明の目的を効果的に達成しうることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
【0010】
1.耐火性無機酸化物担体に、沸点又は分解温度が150℃以上の水溶性有機化合物を含有する水溶液を含浸して乾燥させたのち、焼成せずに金属化合物の溶液を含浸することを特徴とする、該金属が担体の内部まで均一に存在してなる水素化処理触媒の金属化合物処理耐火性無機酸化物担体の製造方法。
2.耐火性無機酸化物担体100質量%に対して、沸点又は分解温度が150℃以上の水溶性有機化合物2〜20質量%を含有する水溶液を添加することにより、該担体に該水溶性有機化合物を含浸させる上記1に記載の水素化処理触媒の金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体の製造方法。
3.耐火性無機酸化物担体がγ−アルミナである上記1又は2に記載の水素化処理触媒の金属化合物処理耐火性無機酸化物担体の製造方法。
4.金属化合物が金属アルコキシドである上記1〜3のいずれかに記載の水素化処理触媒の金属化合物処理耐火性無機酸化物担体の製造方法。
5.金属が周期律表第4族金属である上記1〜4のいずかに記載の水素化処理触媒の金属化合物処理耐火性無機酸化物担体の製造方法。
6.周期律表第4族金属がチタンである上記5記載の水素化処理触媒の金属化合物処理耐火性無機酸化物担体の製造方法。
7.金属化合物が硫酸チタン、塩化チタン、過酸化チタン、シュウ酸チタン、酢酸チタン、テトラ−n−イソプロポキシチタン、エチルアセテートチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラメトキシチタン、チタンペルオキソヒドロシキカルボン酸及びチタンペルオキソヒドロシキカルボン酸アンモニウム塩から選ばれる少なくとも一種である上記1〜6のいずれかに記載の水素化処理触媒の金属化合物処理耐火性無機酸化物担体の製造方法。
8.担体の断面をエレクトロン・プローブ・マイクロ・アナリシス(EPMA)を用いて一方向に該金属原子について線分析測定をして得られる断面幅方向距離(t:一方の担体表面からの距離)とX線強度(I)の関係を示す図において、上記I(t)についてのtが一方の担体表面から他方の担体表面の間における積分値Fと、上記X線強度を示す曲線の極小かつ最小値における該曲線の接線のX線強度Im(t)についての上記の間における積分値(Fm)との比x(Fm/F)が0.5以上である、上記1〜7のいずれかに記載の製造方法により得られた水素化処理触媒の金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体。
9.上記1〜7のいずれかに記載の製造方法により得られた金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体に、周期律表第6族の金属の少なくとも一種及び周期律表第8〜10族の金属から選ばれる少なくとも一種を担持してなる水素化処理触媒。
10.上記1〜7のいずれかに記載の製造方法により得られた金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体に、周期律表第6族の金属の少なくとも一種及び周期律表第8〜10族の金属から選ばれる少なくとも一種を担持した後、300℃以下の温度で熱処理してなる水素化処理触媒。
11.上記9又は10に記載の水素化処理触媒を用いた炭化水素油の水素化処理方法。
12.上記9又は10に記載の水素化処理触媒を用いた炭化水素油の水素化脱硫方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明の金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体(以下、単に担体ともいう。)は、金属化合物を用いて該金属を担持した耐火性無機酸化物担体であって、該金属が担体の内部まで均一に存在しているものである。それは、各種測定手段で証明できるが、本発明においては、EPMAを用いて行うことにする。
【0012】
図1はこのような発明の金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体における金属量分布を示す図であり、EPMAを用いて金属原子について線分析測定した場合の、得られる断面幅方向距離(t)とX線強度(I)の関係を表す図である。また、図2は上記EPMA測定に用いる金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体の一例を示す斜視図である。
【0013】
以下に、図1,図2を用いて本発明を更に詳細に説明する。本発明の金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体が例えば図2におけるような円柱形状を有するものである場合、底面に平行な切断面に対し図に示すような直線方向にEPMAの線分析測定を行う。図1には、この結果得られる、横軸を断面方向距離(t:一方の担体表面からの距離)とし、縦軸を金属原子濃度を示すX線強度(I)とし、その関係を示す図が示されている。本発明の担体は、tが一方の担体表面(t=0)から他方の担体表面(t=t0 )の間における上記Iのtについての積分値(F)と、上記X線強度を示す曲線の極小かつ最小値における接線のX線強度Im(t)について上記の間(t;0〜t0 )における積分値(Fm)との比x(Fm/F)が0.5以上のものである。上記x値が0.5より小さい場合には、金属化合物の担持状態が均一でないために、この担体に活性金属を担持した触媒の脱硫活性向上に対して十分な効果を得ることができない。このような観点から、本発明においては、上記x値は0.5以上であることが必須である。また、本発明における上記の線分析測定はいかなる形状のものにも適用でき、上記のようなx値を有するものであれば本発明の特有の効果を奏することができるものである。
【0014】
次に、本発明の金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体の製造法について説明する。本発明の担体は、耐火性無機酸化物担体に、沸点又は分解温度が150℃以上の水溶性有機化合物を含有する水溶液を含浸して乾燥させ、その後金属化合物の溶液を含浸することによって製造される。
まず、耐火性無機酸化物担体として、アルミナ,シリカ,シリカ・アルミナ,マグネシア,ジルコニア,チタニア,酸化亜鉛,結晶性アルミノシリケート,粘土鉱物又はそれらの混合物が使用される。中でも、γ−アルミナが好ましい。なお、炭化水素の水素化分解に使用する場合には、γ−アルミナと結晶性アルミノシリケートの混合物が好ましい。
【0015】
上記の金属化合物の金属として周期律表第4族の金属が好ましく、中でも、チタン、ジルコニウムが特に好ましい。
金属化合物として、具体的には、硫酸チタン,塩化チタン,過酸化チタン、シュウ酸チタン,酢酸チタン,オキシ塩化ジルコニウム,硫酸ジルコニウム,硝酸ジルコニウム,酢酸ジルコニウム,炭酸ジルコニウムアンモニウム等を挙げることができる。
【0016】
また、金属アルコキシドも好適に使用でき、具体的には、テトラ−n−イソプロポキシチタン,エチルアセトアセテートチタン,テトラ−n−ブトキシチタン,テトラメトキシチタン,トリイソプロポキシアルミニウム,トリ−s−ブトキシアルミニウム,モノ−s−ブトキシ−ジイソプロポキシアルミニウム,アセチルアセトントリブトキシジルコニウムを挙げることができる。
【0017】
さらに、特にチタンを使用する場合、チタン化合物として、チタンペルオキソヒドロキシカルボン酸やそのアンモニウム塩を使用するとチタンの添加の効果が大きく好ましい。そのヒドロキシカルボン酸として、クエン酸,リンゴ酸,乳酸,酒石酸等を用いることができる。
【0018】
上記の金属化合物の耐火性無機酸化物担体への担持量は、酸化物基準で、無機酸化物担体に対して、好ましくは1〜30質量%(より好ましくは2〜15質量%)である。担持量が少なすぎると、その金属添加の効果が十分発揮されない場合があり、担持量が多すぎると、その金属の過剰の存在による凝集が生じ、好ましい分散状態が得られない場合がある。
【0019】
上記の耐火性無機酸化物担体に浸漬する沸点又は分解温度が150℃以上の水溶性有機化合物(以下、水溶性有機化合物という。)として、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ブタントリオール、1,2−プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール等のジオール類;5−メチル−1−ヘキサノール、イソアミルアルコール(3−メチル−1−ブタノール)、s−イソアミルアルコール(3−メチル−2−ブタノール)、イソウンデシレンアルコール、イソオクタノール、イソペンタノール、イソゲランオール、イソヘキシルアルコール、2,4−ジメチル−1−ペンタノール、2,4,4−トリメチル−1−ペンタノール等の炭素数4以上のイソ体のアルコール;2−ヘキサノール、3−ヘキサノール等の炭素数5以上で末端の炭素以外にヒドロキシル基が結合しているアルコール;ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等のエーテル基含有水溶性高分子;ポリビニルアルコール等の水溶性高分子;サッカロース、グルコース等の各種糖類;メチルセルロース、水溶性でんぷん等の水溶性多糖類もしくしはその誘導体などを挙げることができ、単独でも二種類以上を混合して使用することもできる。
【0020】
上記の水溶性有機化合物の添加量は、担体の質量に対して、2〜20質量%(好ましくは3〜15質量%)とし、担体の吸水量に見合った量に水で調整する。
水溶性有機化合物の水溶液が少なすぎると、発明の効果は得られず、また多すぎても、水溶液の粘度が高くなりすぎて担体内部まで浸漬できなくなり本発明の効果が得られない。
水溶性有機化合物の水溶液の含浸は、所謂ポアフィリング法で行ってもよく、常圧又は減圧で行う。
【0021】
水溶性有機化合物の水溶液の含浸が終了すると、120℃程度で水分がなくなるまで乾燥させ、前記の金属化合物の溶液を含浸する。金属化合物の含浸方法は通常、所謂ポアフィリング法で行ってもよいし、大過剰の溶液に浸漬する方法でもよい。溶液として、水,アルコール,ヘキサン,ヘプタン等を使用でき、金属アルコキシドの場合は、プロパノール,ブタノール,エタノール,メタノール等のアルコールを使用すればよい。
【0022】
また、金属化合物として金属アルコキシドを使用する場合には、金属アルコキシドのアルコール溶液に、金属アルコキシドの安定性を高めるために、アミン類、他のアルコール類を添加した方が好ましい。そのアミン類、アルコール類の添加量は、金属アルキシドに対しモル比で、好ましくは0.3〜2.5、より好ましくは0.6〜1.5の範囲である。そのアミン類としては、モノエタノールアミン,ジエタノールアミン,トリエタノールアミン等を挙げることができ、アルコール類としては、1,3−ブタンジオール等を挙げることができる。
【0023】
上記金属化合物溶液の含浸後の乾燥は、50〜130℃の範囲で真空乾燥や常圧乾燥で行えばよい。十分に乾燥した後、通常該金属を担体に安定化させるために、好ましくは300〜800℃、より好ましくは400〜600℃で焼成を行うが、焼成工程を省略することもできる。
【0024】
以上のように調製された金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体に、下記の方法で、活性金属として周期律表第6族の金属の少なくとも一種及び周期律表第8〜10族の金属から選ばれる少なくとも一種を担持し、水素化処理触媒、特に水素化脱硫触媒として使用する。周期律表第6族金属として、モリブデン,タングステンが使用され、モリブデンが好ましい。その担持量は酸化物基準、触媒体基準で4〜40質量%、好ましくは8〜35質量%、より好ましくは8〜30質量%である。周期律表第8〜10族の金属として、通常、コバルト又はニッケルが使用される。その担持量は酸化物基準、触媒体基準で1〜12質量%、好ましくは2〜10質量%である。また、必要によりリンを担持する。その担持量は酸化物基準、触媒体基準で0〜8質量%、好ましくは1〜6質量%である。
【0025】
上記の金属の担持法は含浸法が好ましい。周期律表第6族のモリブデン化合物としては、三酸化モリブデン,パラモリブデン酸アンモニウム等が使用され、タングステン化合物としては、三酸化タングステン,タングステン酸アンモニウム等が使用される。また、周期律表第8〜10族のニッケル化合物としては、硝酸ニッケル,塩基性炭酸ニッケル等が使用され、コバルト化合物としては、硝酸コバルト,塩基性炭酸コバルト等が使用される。さらに、必要に応じて、リンが使用され、リン化合物としては、五酸化リン,リン酸等が使用される。上記の金属化合物を、周期律表第6族金属は0.7〜7.0モル/リットル、周期律表第8〜10族の金属は0.3〜3.6モル/リットル、リン化合物は0〜2.2モル/リットルの割合で純水に溶解させ、担体に吸水率と等量になるように調整後含浸させる。含浸時のpHは含浸液の安定性を考慮して一般には酸性領域では1〜4、好ましくは1.5〜3.5である。また、アルカリ性領域では9〜12、好ましくは10〜11である。このpHの調整方法は特に限定されないが、硝酸,塩酸,硫酸等の無機酸、リンゴ酸,クエン酸,エチレンジアミン4酢酸等の有機酸、アンモニアなどを使用して行うことができる。含浸後、触媒を熱処理するが、その温度は好ましくは80〜600℃である。120〜300℃の範囲が特に好ましい。熱処理温度が高すぎると、担持成分の凝集が生じ十分な活性を得ることができない場合があり、低すぎると、担持成分と担体と十分な結合を持つことができず十分な活性を得ることができない場合がある。なお、上記の熱処理は空気中で行うものである。
【0026】
得られた触媒の平均細孔径は50〜150Å、好ましくは80〜120Åであり、比表面積は140〜400m2 /g、好ましくは160〜350m2 /gである。また、全細孔容量は0.2〜1.0cc/g、好ましくは0.25〜0.8cc/gである。
なお、上記の平均細孔径と全細孔容量は水銀圧入法で測定し、比表面積は窒素吸着法で測定したものである。
【0027】
もう一つの発明は、本発明の水素化処理触媒を用いた炭化水素油の水素化処理方法である。該水素化処理は、特に脱硫を目的とするものであり、脱窒素、水素化分解を目的とする場合もある。
水素化処理を行う際には、予め安定化処理として予備硫化を行うことが望ましい。この予備硫化処理の条件は特に限定されないが、通常、予備硫化剤として、硫化水素,二硫化炭素,チオフェン,ジメチルジスルフィド等を挙げることができ、処理温度200〜400℃、処理圧力常圧〜30MPaの範囲で行われる。
【0028】
水素化処理条件については、原料油の種類や目的により異なるが、一般的には反応温度200〜550℃(好ましくは220〜500℃)、水素分圧1〜30MPa(好ましくは2〜25MPa)の範囲で行われる。
反応形式は特に限定されないが、通常は、固定床,移動床,沸騰床,懸濁床等の種々のプロセスから選択できるが、固定床が好ましい。また、原料油の流通法については、ダウンフロー、アップフローの両形式を採用することができる。
【0029】
固定床の場合の温度、圧力以外の反応条件としては、液空間速度(LHSV)は0.05〜10hr-1(好ましくは0.1〜5hr-1)、水素/原料油比は150〜2,500Nm3 /kl(好ましくは200〜2,000Nm3 /kl)である。
処理する炭化水素油として、全ての石油留分を用いることができるが、具体的には灯油,軽質軽油、重質軽油、分解軽油等から常圧残油,減圧残油,脱蝋減圧残油,アスファルテン油,タールサンド油まで巾広く挙げることができる。
【0030】
本発明においては、金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体の金属は担体の内部まで均一に存在しており、その担体に活性金属を担持すると、活性金属は担体内部の金属と相互作用をもち、耐火性無機酸化物の表面に担持されたものより触媒活性が高い。また、活性金属のうち、より活性のものが選択的に担体の内部の金属上に担持され、触媒活性が高くなると考えられる。
【0031】
【実施例】
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら制限されるものではない。
(1)触媒の調製
〔実施例1〕
吸水率0.8cc/gのγ−アルミナ担体(A1)100gに、1,3−ブタンジオール(沸点204℃)10gを純水で80ccに調製した溶液を含浸し、120℃で16時間乾燥させ担体(B1)を調製した。一方、イソプロピルアルコール80ccに、ジエタノールアミン13g(0.12モル)添加して均一になるまで攪拌し、続いてテトラ−n−イソプロポキシチタンを35.5g(0.12モル)を添加して、室温にて1時間攪拌し溶液(T1)を調製した。次いで、担体(B1)100gに、その吸水量に見合うように溶液(T1)50ccをイソプロピルアルコールにて、希釈・定容し、常圧で含浸し、70℃、1時間真空にて乾燥後、120℃、3時間乾燥させ、500℃、4時間焼成し担体(C1)を得た。
【0032】
次に、炭酸コバルト49g、三酸化モリブデン97g、リンゴ酸90gを純水250ccに加えて、攪拌しながら80℃で溶解させ、室温に冷却後、純水にて250ccに定容し、含浸液(S1)を調製した。
担体(C1)100gに、含浸液(S1)50ccをその吸水量に見合うように純水にて希釈・定容し、常圧にて含浸し、120℃で、16時間、続いて500℃で、3時間熱処理し、触媒1を調製した。その物性を第1表に示す。
【0033】
〔実施例2〕
実施例1において、1,3−ブタンジオールの代わりに、ポリエチレングリコール(分子量400、分解温度250℃以上)を使用して担体(C2)を調製した他は、同様な条件で触媒2を得た。その物性を第1表に示す。
【0034】
〔実施例3〕
実施例1において、活性金属を含浸後、熱処理を120℃で、16時間行い、触媒3を得た。その物性を第1表に示す。
【0035】
〔実施例4〕
実施例1において、1,3−ブタンジオールの代わりに、1,4−ブタンジオール(沸点235℃)を使用し担体(B2)を調製した。その担体の吸水量に見合うように、市販の硫酸チタン水溶液(TiO2 で5.26g相当量)を希釈し、常圧にて含浸し、70℃で1時間真空にて乾燥後、120℃で3時間乾燥機にて乾燥させ、500℃で4時間焼成した。その後、50℃の水(担体の30倍量)を用いて、硫酸根を洗浄除去し、120℃で16時間乾燥させ担体(C3)を調製した。
【0036】
次に、炭酸ニッケル50g、三酸化モリブデン97g、正リン酸(純度80質量%)25gを純水250ccに加えて、攪拌しながら80℃で溶解させ、室温に冷却後、純水にて250ccに定容し、含浸液(S2)を調製した。
担体(C3)100gに、含浸液(S2)50ccをその吸水量に見合うように純水にて希釈・定容し、常圧にて含浸し、120℃で、16時間、続いて250℃で、3時間熱処理し、触媒4を調製した。その物性を第1表に示す。
【0037】
〔比較例1〕
実施例1において、1,3−ブタンジオールを使用する前処理を実施せず、担体(A1)100gに、その吸水量に見合うように溶液(T1)50ccをイソプロピルアルコールにて、希釈・定容し、常圧で含浸し、70℃、1時間真空にて乾燥後、120℃、3時間乾燥させ、500℃、4時間焼成し担体(C4)を得た。次いで、担体(C4)100gに、含浸液(S1)50ccをその吸水量に見合うように純水にて希釈・定容し、常圧にて含浸し、120℃で、16時間、続いて500℃で、3時間熱処理し、触媒5を調製した。その物性を第1表に示す。
【0038】
〔比較例2〕
実施例1において、1,3−ブタンジオールの代わりに、n−アミルアルコール(沸点137℃)を使用して担体(C5)を調製した他は、同様な条件で触媒6を得た。その物性を第1表に示す。
【0039】
〔比較例3〕
比較例1において、活性金属を含浸後、熱処理を120℃で、16時間行い、触媒7を得た。その物性を第1表に示す。
【0040】
〔比較例4〕
実施例4において、1,4−ブタンジオールを使用する前処理を実施せず、担体(C6)を調製し、さらに同様にして触媒8を得た。その物性を第1表に示す。
【0041】
参考例1〕四塩化チタン500g及び純水1リットルをそれぞれ氷水の冷却槽で冷却しておく。この純水を攪拌しておき、そこに冷却しながら徐々に四塩化チタンを滴下して、無色のチタニアゾル塩酸溶液を得た。このチタニアゾル溶液に、1.2倍当量のアンモニア水(濃度:1モル/リットル)を滴下し、1時間攪拌し、水酸化チタンのゲルを得た。そのゲルを吸引濾過で分別し、約1リットルの純水に再分散させ濾過洗浄した。この操作を洗液が中性になるまで4〜5回繰り返し、塩素根を取り除いた。
【0042】
得られた水酸化チタンゲルを、チタニアとして11g質量分採取した。それに25質量%アンモニア水を50cc添加し、攪拌した。さらに、30質量%過酸化水素水100ccを徐々に添加し、チタニアゲルを溶解させ、ペルオキソチタン溶液を得た。そこへ、クエン酸第一水和物を29g徐々に添加して、攪拌しつつゆっくりと昇温し50℃にて余剰の過酸化水素水を除去した。さらにさらに、80℃にて溶液を全量が117ccになるまで濃縮し黄橙職透明なチタンペルオキソクエン酸アンモニウム液(T2)を得た。
【0043】
吸水率0.8cc/gのγ−アルミナ担体(A1)100gに、その吸水量に見合うように溶液(T2)60ccを純水で希釈し、常圧にて含浸し、70℃で1時間真空にて乾燥後、120℃、3時間乾燥機にて乾燥させ、500℃で4時間焼成し担体(C7)を得た。
さらに、炭酸ニッケル37g、三酸化モリブデン83g、正リン酸38g(純度85質量%)に純水250ccを加えて、攪拌しながら80℃で溶解させ、室温にて冷却後、純水にて250ccに定容し、含浸液(S3)を調製した。
【0044】
含浸液(S3)を50cc採取し、ポリエチレングリコール(分子量400)6gを添加して、担体(C7)100gの吸水量に見合うように純水にて希釈・定容し、常圧にて含浸し、70℃で1時間真空乾燥後、120℃、3時間乾燥させ、さらに500℃で3時間焼成して、触媒9を得た。その物性を第1表に示す。
【0045】
参考例2〕含浸液(S3)にて担持後の焼成を、250℃、3時間で実施した他は参考例1と同様にして触媒10を得た。その物性を第2表に示す。
【0046】
〔比較例5〕イソプロピルアルコール80ccに、ジエタノールアミン13gを添加して均一になるまで攪拌し、続いてチタニウムテトライソプロポキシド(TTIP)35.5gを添加し、室温にて1時間攪拌し溶液(T3)を調製した。吸水率0.8cc/gのγ−アルミナ担体(A1)100gに、その吸水量に見合うように溶液(T3)50ccをイソプロピルアルコールで希釈し、常圧にて含浸し、70℃で1時間真空にて乾燥後、120℃、3時間乾燥機にて乾燥させ、500℃で4時間焼成し担体(C8)を得た。参考例1と同様に調製した含浸液(S3)を50cc採取し、ポリエチレングリコール(分子量400)6gを添加して、担体(C8)100gの吸水量に見合うように純水にて希釈・定容し、常圧にて含浸し、70℃で1時間真空乾燥後、120℃、3時間乾燥させ、さらに500℃で3時間焼成して、触媒11を得た。その物性を第1表に示す。
【0047】
参考例3〕アンモニウムY型ゼオライト(Na2O含有量;1.3質量%、SiO2/Al23(モル比);5.0)750gをロータリーキルン内な投入し、700℃、3時間熱処理を行い、スチーミングゼオライト(Z)を得た。このゼオライト(Z)500gを、脱イオン水6リットルに懸濁させ、攪拌下で75℃で、10質量%の硝酸水溶液2kgを30分かけて添加した。添加終了後、濾過し、得られた固体分を20倍量(質量)の脱イオン水で洗浄し、酸処理Y型ゼオライト(Y)を得た。このY型ゼオライト(Y)は、格子定数:24.39Å、SiO2/Al2O3(モル比):8.7、比表面積:752m2/gであった。
【0048】
一方、純水2リットルに水酸化ナトリウム70gを溶解させ、さらに、アルミン酸ソーダ200gを添加して均一なアルミナ溶液(L1)を得た。さらに、純水2リットルに硝酸アルミニウム1kgを溶解させ、アルミナ溶液(L2)を得た。純水4リットルを70℃に加温し、攪拌しながら、アルミナ溶液(L2)をpH3.6になるまで添加した。次に、アルミナ溶液(L1)をpH9.0になるまで添加して、5分間攪拌しながら熟成させた。このようにpHを3.6から9.0の間で変化させる操作を計6回繰り返した。その後、得られたゲルを濾過、洗浄してアルミナゲル(G)を得た。
【0049】
酸処理ゼオライト(Y)を同質量の脱イオン交換水に懸濁させ、アルミナゲル(G)を酸処理ゼオライト(Y)/アルミナ固形分(質量)が10/90になるようにニーダーに導入し加熱した後、攪拌しながら押出成型可能な濃度に濃縮した後、押出成型機で1.6mmサイズの円柱状に成型した。次いで、110℃で16時間乾燥させた後、550℃で3時間焼成し担体(B3)を得た。
【0050】
次にY型ゼオライト含有アルミナ担体(B3)100gに、参考例1と同様に調製した溶液(T2)60ccをその吸水量に見合うように純水で希釈し、常圧にて含浸し、70℃で1時間真空にて乾燥後、120℃、3時間乾燥機にて乾燥させ、500℃で4時間焼成し担体(C9)を得た。さらに、三酸化モリブデンと炭酸ニッケルを脱イオン水に懸濁させたものを90℃に加熱し、次いでリンゴ酸を加えて溶解させて含浸液(S4)を得た。この含浸液(S4)を担体(C9)に触媒全体でMoO3として15.1質量%、NiOとして4.0質量%になるように含浸し、次いで、120℃、3時間乾燥させ、さらに500℃で3時間焼成して、触媒12を得た。その物性を第1表に示す。
【0051】
〔比較例6〕参考例3と同様にして調製したY型ゼオライト含有アルミナ担体(B3)100gに、その吸水量に見合うように、比較例5と同様に調製した溶液(T3)50ccをイソプロピルアルコールにて希釈・定容し、常圧にて含浸し、70℃で1時間真空にて乾燥後、120℃、3時間乾燥機にて乾燥させ、500℃で4時間焼成し担体(C10)を得た。さらに、参考例3と同様に実施して、担体(C10)にニッケルとモリブデンを担持し、触媒13を得た。その物性を第1表に示す。
【0052】
【表1】
Figure 0004644351
【0053】
【表2】
Figure 0004644351
【0054】
【表3】
Figure 0004644351
【0055】
【表4】
Figure 0004644351
【0056】
(2)触媒の評価等
担体(C1)〜(C10)のEPMA測定
触媒調製の途中で得られた担体(C1)〜(C10)を樹脂(PMMA:ポリメチルメタクリレート)に包埋し、底面に平行に切断して、図2に示すような測定面を出す。通常のEPMA装置を用いて、加速電圧1.5kV、ビームサイズ1μm、試料電流0.05μAで測定してx値を求めた。結果を第2表に示す。
【0057】
【表5】
Figure 0004644351
【0058】
軽油留分の水素化脱硫処理
固定床流通反応装置の反応管に各触媒1〜8を100cc充填した。原料油は水素ガスと共に反応管の下部から導入するアップフロー形式で流通させて反応性を評価した。前処理として第3表に示す性状の原料油[中東系直留軽油(LGO)]を水素ガスと共に250℃、水素分圧5MPaで24時間流通させることにより該触媒を予備硫化した。予備硫化後、上記の原料油[中東系直留軽油(LGO)]を水素ガスと共に流通させて水素化脱硫処理を行った。反応温度340〜360℃、水素分圧5MPa、水素/原料油比250Nm3 /kl、LHSV2.0hr-1の条件で実施した。第4表に比較例1(触媒5)の脱硫速度定数を100として相対活性を示す。
【0059】
【表6】
Figure 0004644351
【0060】
【表7】
Figure 0004644351
【0061】
残油の水素化処理
高圧固定床流通反応装置の反応管に各触媒9〜11を100cc充填した。原料油は水素ガスと共に反応管の下部から導入するアップフロー形式で流通させて反応性を評価した。前処理として前記第3表に示す性状の原料油[中東系直留軽油(LGO)]にジメチルジスルフィド(DMDS)を添加し硫黄分を2.5質量%に調整し、水素ガスと共に250℃、水素分圧13.5MPaで24時間流通させることにより該触媒を予備硫化した。予備硫化後、下記の第5表に示す原料油(中東系常圧残油)を水素ガスと共に流通させて水素化脱硫処理を行った。反応温度370℃、水素分圧13.5MPa、水素/原料油比850Nm3 /kl、LHSV0.3hr-1の条件で実施した。結果を第6表に示す。
【0062】
【表8】
Figure 0004644351
【0063】
【表9】
Figure 0004644351
【0064】
重質軽油の水素化分解処理
高圧固定床流通反応装置の反応管に各触媒12及び13を100cc充填した。原料油は水素ガスと共に反応管の下部から導入するアップフロー形式で流通させて反応性を評価した。前処理として前記第3表に示す性状の原料油[中東系直留軽油(LGO)]にジメチルジスルフィド(DMDS)を添加し硫黄分を2.5質量%に調整し、水素ガスと共に250℃、水素分圧11.0MPaで24時間流通させることにより該触媒を予備硫化した。予備硫化後、下記の第7表に示す原料油(中東系重質軽油)を水素ガスと共に流通させて水素化脱硫処理を行った。反応温度385℃、水素分圧11.0MPa、水素/原料油比1,000Nm3 /kl、LHSV1.0hr-1の条件で実施した。結果を第8表に示す。
【0065】
【表10】
Figure 0004644351
【0066】
【表11】
Figure 0004644351
【0067】
上記の第4表、第6表、第8表より、EPMA測定により得られる金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体のx値が0.5以上である実施例の触媒は水素化活性が高いことがわかる。
【0068】
【発明の効果】
本発明の金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体は該金属が担体の内部まで均一に存在していて、EPMAで測定したx値は0.5以上であり、それに活性金属を担持した水素化処理触媒は活性が高い。したがって、本発明は各種炭化水素油の水素化処理に使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】EPMA装置を用いて金属原子について線分析した場合の、得られる断面幅方向距離(t)とX線強度(I)の関係を表す図である。
【図2】EPMA測定に用いる金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体の一例を斜視図である。

Claims (12)

  1. 耐火性無機酸化物担体に、沸点又は分解温度が150℃以上の水溶性有機化合物を含有する水溶液を含浸して乾燥させたのち、焼成せずに金属化合物の溶液を含浸することを特徴とする、該金属が担体の内部まで均一に存在してなる水素化処理触媒の金属化合物処理耐火性無機酸化物担体の製造方法。
  2. 耐火性無機酸化物担体100質量%に対して、沸点又は分解温度が150℃以上の水溶性有機化合物2〜20質量%を含有する水溶液を添加することにより、該担体に該水溶性有機化合物を含浸させる請求項1に記載の水素化処理触媒の金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体の製造方法。
  3. 耐火性無機酸化物担体がγ−アルミナである請求項1又は2に記載の水素化処理触媒の金属化合物処理耐火性無機酸化物担体の製造方法。
  4. 金属化合物が金属アルコキシドである請求項1〜3のいずれかに記載の水素化処理触媒の金属化合物処理耐火性無機酸化物担体の製造方法。
  5. 金属が周期律表第4族金属である請求項1〜4のいずかに記載の水素化処理触媒の金属化合物処理耐火性無機酸化物担体の製造方法。
  6. 周期律表第4族金属がチタンである請求項5記載の水素化処理触媒の金属化合物処理耐火性無機酸化物担体の製造方法。
  7. 金属化合物が硫酸チタン、塩化チタン、過酸化チタン、シュウ酸チタン、酢酸チタン、テトラ−n−イソプロポキシチタン、エチルアセテートチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラメトキシチタン、チタンペルオキソヒドロシキカルボン酸及びチタンペルオキソヒドロシキカルボン酸アンモニウム塩から選ばれる少なくとも一種である請求項1〜6のいずれかに記載の水素化処理触媒の金属化合物処理耐火性無機酸化物担体の製造方法。
  8. 担体の断面をエレクトロン・プローブ・マイクロ・アナリシス(EPMA)を用いて一方向に該金属原子について線分析測定をして得られる断面幅方向距離(t:一方の担体表面からの距離)とX線強度(I)の関係を示す図において、上記I(t)についてのtが一方の担体表面から他方の担体表面の間における積分値Fと、上記X線強度を示す曲線の極小かつ最小値における該曲線の接線のX線強度Im(t)についての上記の間における積分値(Fm)との比x(Fm/F)が0.5以上である、請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法により得られた水素化処理触媒の金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法により得られた金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体に、周期律表第6族の金属の少なくとも一種及び周期律表第8〜10族の金属から選ばれる少なくとも一種を担持してなる水素化処理触媒。
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法により得られた金属化合物担持処理耐火性無機酸化物担体に、周期律表第6族の金属の少なくとも一種及び周期律表第8〜10族の金属から選ばれる少なくとも一種を担持した後、300℃以下の温度で熱処理してなる水素化処理触媒。
  11. 請求項9又は10に記載の水素化処理触媒を用いた炭化水素油の水素化処理方法。
  12. 請求項9又は10に記載の水素化処理触媒を用いた炭化水素油の水素化脱硫方法。
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