JP2001300325A - 炭化水素油の水素化脱硫脱窒素用触媒およびその製造方法 - Google Patents

炭化水素油の水素化脱硫脱窒素用触媒およびその製造方法

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JP2001300325A
JP2001300325A JP2000117271A JP2000117271A JP2001300325A JP 2001300325 A JP2001300325 A JP 2001300325A JP 2000117271 A JP2000117271 A JP 2000117271A JP 2000117271 A JP2000117271 A JP 2000117271A JP 2001300325 A JP2001300325 A JP 2001300325A
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magnesia
silica
alumina
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Toshio Yamaguchi
敏男 山口
Takashi Matsuda
高志 松田
Eiji Yokozuka
英治 横塚
Yuuki Kanai
勇樹 金井
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭化水素油の水素化脱硫・脱窒素の両活性を
十分に具備した触媒の提供。 【解決手段】 シリカ、マグネシアおよびアルミナを含
有する酸化物担体に、周期律表第VIa族金属と第VIII族
金属に属する水素化活性金属成分、および二価アルコー
ルを担持し、乾燥した乾燥物であることを特徴とする。
この触媒は、シリカとマグネシアからなる水和物にアル
ミナ水和物を加えた可塑化物を成型し、乾燥後、焼成し
たシリカ−マグネシアとアルミナからなる酸化物担体に
対し活性金属成分として周期律表第VIa族金属と第VIII
族金属に属する水素化活性金属塩水溶液を担持させ、乾
燥して焼成した後、二価アルコールを担持し、乾燥させ
て製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は炭化水素油中に含ま
れる硫黄化合物ならびに窒素化合物の両者を効果的に除
去するための水素化処理用触媒に関し、さらに詳細には
硫黄化合物、特に窒素化合物を多量に含有する炭化水素
油を水素加圧下で処理し硫化水素とアンモニアに転化さ
せ、原料炭化水素油中の硫黄および窒素の含有量を同時
に低減させるために使用される水素化処理触媒とその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、炭化水素油中に含まれている硫黄
化合物および窒素化合物を除去する方法として、水素存
在下の高温高圧反応条件で炭化水素油を接触させ水素化
処理する方法が知られている。水素化脱硫法はこの水素
化処理法の1つであり、その水素化処理用触媒は多孔性
アルミナ担体に周期律表第VIa族金属および第VIII族金
属を担持させた触媒が一般に使用されている。しかしこ
れらの水素化処理触媒は水素化脱硫反応には高活性を示
すが、水素化脱窒素反応には十分な活性を示さない。す
なわち通常用いられる水素化脱硫条件下においては水素
化脱硫活性に対し、水素化脱窒素活性は極めて低いもの
となる。したがって水素化脱硫触媒を用いて水素化脱窒
素反応を十分に行うためには、高い温度と圧力、あるい
は小さい空間速度で処理することが必要となる。また、
そのような条件下で実際に炭化水素油を水素化処理した
場合には、水素化脱窒素に関し満足する結果が得られて
も、一方では脱硫あるいは水素化、さらには軽質化が必
要以上に進み、その結果として水素消費量の増大を招
き、また経済的に好ましいことではないので実用的でな
くなってしまう。したがって炭化水素油を水素化処理し
て硫黄化合物と窒素化合物を同時に除去するためには従
来から知られている水素化脱硫活性に加えて、C−N結
合を開裂させる水素化脱窒素活性を具備した触媒が必要
である。
【0003】水素化脱硫、脱窒素の両活性を具えた触媒
としては、種々の研究が行われており、いくつかの提案
もなされている。例えば米国特許第3446730号公
報には1.2〜2.6の水和水を含有する水酸化アルミ
ニウムを焼成して作られるアルミナ担体に、ニッケルま
たは第VI族金属またはそれら金属の酸化物または硫化物
を担持し、さらに0.1〜2.0重量%のリン珪素また
はバリウムからなる促進剤を添加した触媒が提案されて
おり、該触媒は処理油に関して残渣油を含めたいかなる
溜分にも適用可能であるとしているが、実際は溜出油を
対象とするものと解される。
【0004】米国特許第3954670号や特開昭51
−100983号公報には、周期律表第VIa族金属およ
び第VIII族金属とアルミナおよびボリアからなる触媒が
水素化脱窒素反応に有効であることが記載されている
が、組成については十分検討されておらず水素化脱硫触
媒としての効果についても何ら記載されていない。
【0005】特開昭58−210847号公報には、ア
ルミナ−チタニアに第三成分としてシリカまたはマグネ
シアが添加された形態の三元複合酸化物上に、水素化活
性金属成分を担持せしめた重質油の水素化処理触媒が提
案されているが、該触媒は重質油中の重金属類の除去に
対し優れた効果を示すことが記載されており、脱金属活
性の改良を目的としたもので、脱硫活性、脱窒素活性に
関しては必ずしも満足できるものでない。
【0006】特開平4−166233号公報には、無機
酸化物担体に、活性金属を担持後、乾燥させた触媒、あ
るいは焼成した触媒にアルコキシドカルボン酸または多
価アルコールなどを担持し乾燥する触媒の製造方法が提
案されているが、無機酸化物担体はアルミナであり、さ
らに水素化脱窒素触媒としての効果については何ら記載
されていないものである。
【0007】上記のように触媒担体としてはアルミナを
主成分とし、第二、第三成分を添加し改良したものが用
いられている。しかしながら、前記の各触媒はいずれも
水素化処理反応における脱硫と脱窒素の両活性を十分に
具備したものとはなっていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記したよう
な従来の触媒の持つ問題点を解決して炭化水素油の水素
化脱硫・脱窒素の両活性を十分に具備した触媒およびそ
の製造方法を提案することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者等は触媒担体としてシリカとマグネシアと
アルミナからなる組成物に着目して改良を行ったとこ
ろ、特定範囲の比率のシリカとマグネシアからなる水和
物にアルミナ水和物を特定範囲の比率で加えることで得
られる酸化物担体に、特定の水素化活性金属および二価
アルコールを担持することによって水素化脱硫・脱窒素
の両活性が向上することを見出したもので、その要旨
は、シリカ、マグネシアおよびアルミナを含有する酸化
物担体に、周期律表第VIa族金属と第VIII族金属に属す
る水素化活性金属成分、および二価アルコールを担持
し、乾燥した乾燥物であることを特徴とする炭化水素油
の水素化脱硫脱窒素用触媒である。この触媒の製造方法
としては、シリカとマグネシアからなる水和物にアルミ
ナ水和物を加えた可塑化物を成型し、乾燥後、焼成した
シリカ−マグネシアとアルミナからなる酸化物担体に対
し活性金属成分として周期律表第VIa族金属と第VIII族
金属に属する水素化活性金属塩水溶液を担持させ、乾燥
して焼成した後、二価アルコールを担持し、乾燥させる
ことを特徴とするものである。また、この方法における
シリカとマグネシアからなる水和物のマグネシアの含有
量としては、MgOとして30〜50重量%、シリカと
マグネシアからなる水和物に加えるアルミナ水和物量と
しては、Alとして60〜80重量%であること
を特徴とし、また活性金属成分としては、周期律表第VI
a族金属がモリブデンであり、担持量が酸化物換算で1
7〜28重量%であり、第VIII族金属がニッケルおよび
コバルトのうち少なくとも1種であり、担持量が酸化物
換算で3〜8重量%、担持する二価アルコールとして
は、ジエチレングリコールまたはトリエチレングリコー
ルを用い、担持量は活性金属成分のモル量の0.2〜3
倍量であることを特徴とするものである。
【0010】本発明に係る炭化水素油の水素化脱硫脱窒
素用触媒の構成において、担持させる活性金属成分とし
て周期律表第VIa族金属はモリブデンデを用い、その担
持量を酸化物換算で17〜28重量%とすること、また
周期律表第VIII族金属はニッケルおよび/またはコバル
トを用い、その担持量を酸化物換算で3〜8重量%とす
ることにより水素化活性の高い触媒が得られることは既
に知られている。加えて活性金属成分としてコバルトお
よびモリブデンを共に用いた触媒の水素化脱硫活性が高
く、またニッケルおよびモリブデンを共に用いた触媒の
水素化脱窒素活性が高いことも既に公知のことである。
【0011】本発明は、シリカ−マグネシアとアルミナ
からなる酸化物担体組成物に所定量の水素化活性金属を
含浸して乾燥し、焼成した後、二価アルコールを担持し
て乾燥した触媒を製造することにあり、このようにして
製造された触媒は炭化水素油の水素化脱硫脱窒素活性に
対し優れた効果が得られることを見出したものである。
【0012】本発明の触媒に用いられるシリカ−マグネ
シアとアルミナからなる酸化物担体において、シリカ−
マグネシアのマグネシアの含有量がMgOとして30〜
50重量%の組成物にアルミナの含有量がAl
して60〜80重量%の組成比であるときに、脱窒素活
性に対する飛躍的な性能の向上が認められるが、この活
性向上の効果は担体組成が有するシリカ−マグネシアの
持つ酸・塩基特性とアルミナの持つ酸特性の相乗効果に
よるものではないかと考えられる。ここで、シリカ−マ
グネシアのマグネシアの含有量をMgOとして30〜5
0重量%に限定したのは、30重量%未満では酸量が少
なすぎ、他方50重量%を超えると酸量に比して塩基量
が増大しすぎるからである。また、アルミナの含有量を
Al として60〜80重量%に限定したのは、こ
の範囲内のアルミナを前記シリカ−マグネシア組成物に
添加することにより最終的に得られる触媒の脱硫・脱窒
素の両活性が著しく向上するからである。
【0013】このシリカ−マグネシアとアルミナからな
る酸化物担体組成物は、例えば公知の一般的な共沈法、
沈着法、ゾル−ゲル法などの方法でシリカ−マグネシア
水和物とアルミナ水和物をそれぞれ製造し、得られたシ
リカ−マグネシア水和物とアルミナ水和物とを混合する
ことで製造することができる。したがって本発明の触媒
を製造するには、シリカ−マグネシア水和物は、例えば
珪酸アルカリ金属塩水溶液と酸化物にしたときにMgO
として30〜50重量%になる量のマグネシウム鉱酸水
溶液との加水分解により生成するシリカ−マグネシア水
和物スラリーを濾過・洗浄し、濾過する方法によって製
造することができる。
【0014】またアルミナ水和物は、例えばアルミニウ
ム鉱酸水溶液とアルミニウムアルカリ金属塩水溶液との
加水分解により生成するアルミナ水和物スラリーに、ア
ルミニウム鉱酸水溶液とアルミニウムアルカリ金属塩水
溶液とを交互に繰り返し添加し、その操作回数によって
アルミナ粒子の大きさを調節する方法、あるいはヒドロ
キシカルボン酸の存在下でアルミニウム鉱酸水溶液にア
ルミニウムアルカリ金属塩水溶液を添加し、生成したア
ルミナ水和物スラリーにアルミニウム鉱酸水溶液とアル
ミニウムアルカリ金属塩水溶液とを同時に添加し、その
生成するアルミナ水和物の比率を変えることでアルミナ
粒子の大きさを調節する方法等により得られたアルミナ
水和物スラリーを濾過・洗浄し、濾過する方法によって
製造することができる。
【0015】前記のシリカ−マグネシア水和物を製造す
る際に使用するシリカ原料としては、1号珪酸ナトリウ
ム、2号珪酸ナトリウム、3号珪酸ナトリウム、四塩化
珪素などの水可溶性塩類が挙げられ、マグネシア原料と
しては、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マ
グネシウム、酢酸マグネシウムなどの水可溶性塩類が挙
げられ、アルミナ水和物を製造する際に使用するアルミ
ナ原料としては、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウ
ム、塩化アルミニウム、アルミン酸ナトリウムなどの水
可溶性塩類が挙げられる。
【0016】前記したような方法で製造されたシリカ−
マグネシア水和物にアルミナ水和物をAlとして
60〜80重量%になる量を加え成型可能な水分まで捏
和し、十分可塑化させた後、円筒状、球状、三つ葉型、
四つ葉型など一般的な触媒担体として所望の形状に成型
した後、乾燥し、ついで焼成する方法によってシリカ−
マグネシアとアルミナからなる酸化物担体を製造するこ
とができる。
【0017】このようにして得られたシリカ−マグネシ
アとアルミナからなる酸化物担体に活性成分を担持させ
るには、例えば三酸化モリブデンおよび炭酸ニッケル、
炭酸コバルトを水に懸濁させたスラリーにクエン酸、酒
石酸などの有機酸を添加し、加熱溶解させた含浸溶液を
用意してこの溶液中に該担体を含浸して液を吸収させて
所望量の活性金属成分を担持可能とするように含浸溶液
の濃度を調節するか、あるいは前記含浸溶液全量が該担
体に吸着可能な量を用意して、この中には所望の活性金
属を溶解させておいて含浸溶液全量を吸着させて乾燥
し、焼成し、ついでジエチレングリコール溶液またはト
リエチレングリコール溶液をそれぞれ活性金属成分のモ
ル量の0.2〜3倍量含浸して担持し、乾燥することに
より本発明の触媒を得ることができる。
【0018】ジエチレングリコールまたはトリエチレン
グリコールの担持量は水素化活性金属と反応して錯化合
物を作るための必要量であり、その理由は、0.2倍量
未満の担持量では十分に錯化合物を作ることができず、
他方、3倍量を超えて担持すると硫化工程で過剰に含ま
れるジエチレングリコールまたはトリエチレングリコー
ルが分解せずに炭素分として残存し、水素化脱硫・脱窒
素活性を低下させるからである。
【0019】また乾燥温度はジエチレングリコールまた
はトリエチレングリコールが揮発あるいは分解しない温
度であればよく、望ましくは200℃以下である。
【0020】本発明の方法で調製された触媒は、炭化水
素油の水素化脱硫・脱窒素反応において、従来技術によ
って得られた触媒を硫化処理したものより優れた活性を
示す。その理由は、硫化処理工程で活性金属が硫化物形
態に変わるが、その際生成する粒子の凝集が防止でき、
該硫化物の粒径が小さく、高分子状態になっているため
と推察される。
【0021】
【実施例】つぎに本発明の実施例および比較例を示して
詳細に説明するが、本発明は実施例の範囲に限定される
ものでない。また各実施例のシリカ−マグネシアとアル
ミナからなる酸化物担体組成と活性金属担持量、ジエチ
レングリコール担持量、トリエチレングリコール担持量
ならびに活性評価結果については、表1、表2にまとめ
て示す。なお、実施例1〜5および比較例1〜3と、実
施例6〜10および比較例4〜6は、それぞれ担持する
二価アルコールにジエチレングリコール、トリエチレン
グリコールを用いた例である。
【0022】実施例1 (1)シリカ−マグネシア水和物の調製:内容積100
リットルの撹拌機付きステンレス製反応槽に、水25リ
ットルを反応槽内に入れ、60℃まで加温して保持し、
撹拌しながらMgOとして5.3重量%濃度の塩化マグ
ネシウム溶液を17547gとSiOとして9.2重
量%濃度の珪酸ナトリウム溶液15090gとを同時も
しくはほぼ同時に全量滴下した後、さらに20重量%濃
度の水酸化ナトリウム溶液を6460g加えて、pH1
0.8のシリカ−マグネシア水和物スラリーを得た。つ
ぎに該スラリーを30分間熟成した後、NaOとして
0.1重量%以下になるまで濾過−洗浄してMgOとし
て40重量%含むシリカ−マグネシア水和物ゲルを得
た。 (2)アルミナ水和物の調製:内容積100リットルの
撹拌機付きステンレス製反応槽に、水54リットルと濃
度50%のグルコン酸溶液50gとAlとして
8.1重量%濃度の硫酸アルミニウム水溶液5180g
とを反応槽内に入れ、70℃まで加温し保持し、撹拌し
ながらAlとして18.4重量%濃度のアルミン
酸ナトリウム水溶液3760gを5分間で全量滴下し、
30分間熟成してpH9.5のアルミナ水和物スラリー
を得た。次に該スラリーに、前記グルコン酸溶液50g
を加えた前記硫酸アルミニウム水溶液5180gとAl
として18.4重量%濃度のアルミン酸ナトリウ
ム水溶液3760gとをpH8.2〜8.8の範囲を保
持しながら5分間で同時もしくはほぼ同時に滴下し、つ
いで30分間熟成した後、NaOとして0.1重量%
以下、SOとして0.5重量%以下になるまで濾過・
洗浄してアルミナ水和物ゲルを得た。 (3)担体の調製:前記シリカ−マグネシア水和物ゲル
1480g(SiO−MgOとして225g)と前記
アルミナ水和物ゲル2917g(Alとして52
5g)とを加熱ジャヶット付きニーダー中で十分可塑化
するまで混練し、次いでこの可塑化物を押出し成型機で
成型し、110℃の温度で15時間乾燥後、電気炉で6
00℃にて2時間焼成してシリカ−マグネシアとアルミ
ナからなる酸化物担体aを得た。 (4)触媒の調製:三酸化モリブデン23.4g、炭酸
ニッケル11.9gを水50gに懸濁し、クエン酸1
6.1gを添加して加熱下で溶解した後冷却し、担体の
吸水量に見合う液量に水で液量調節した含浸液を、
(3)で得たシリカ−マグネシアとアルミナからなる酸
化物担体a100gに含浸させ、2時間放置後110℃
で16時間乾燥し、500℃で2時間焼成した後、ジエ
チレングリコール溶液23.8gを均一に担持できる量
に見合う液量に水で液量調節し、含浸させて2時間放置
後80℃で16時問乾燥して触媒Aを得た。 (5)触媒の性能評価:得られた触媒Aについて、触媒
充填量15ミリリットルの固定床流通反応装置を用い、
炭化水素油の水素化脱硫、脱窒素反応活性を調査した。
触媒の硫化条件はジメチルジサルファイドを2.5重量
%添加した軽油で水素/油供給比200Nl/l、LH
SV=2.0h−1、圧力3MPaの条件下100℃か
ら315℃まで7時間かけて昇温し、保持して16時間
予備硫化を行った。次いで硫黄分1.15重量%、窒素
分68重量ppm含むクエート常圧軽油を用い、反応条
件は圧力3MPa、LHSV=2.0h−1、水素/油
供給比300Nl/l、反応温度350℃で行い、反応
開始から50時間後の処理油中の硫黄分および窒素含有
量を分析して脱硫活性、脱窒素活性を求めた結果を表1
の供試No.1に示す。なお、硫黄分の分析は(株)堀
場製作所製SLFA−920型を用い、窒素分の分析は
三菱化成(株)製TN−05型を用いて行った。
【0023】表1に示す脱硫活性は、触媒0を100と
した時の反応速度定数の相対活性値で示すこととし、速
度次数は脱硫反応速度が原料油の硫黄濃度の1.75乗
に比例するものとして下記式1を用いて求めた。
【0024】
【式1】Km=LHSV・(1/n−1)・{(1/S
n−1)−(1/Son−1)} Km:脱硫活性値 n:速度次数1.75 LHSV:液空間速度(h−1) S:処理油中の硫黄濃度(%) So:原料油申の硫黄濃度(%)
【0025】また、脱窒素活性は触媒Oを100とした
時の反応速度定数の相対活性値で示すこととし、速度次
数は脱窒素反応速度が原料油の窒素濃度の1.0乗に比
例するものとして下記式2を用いて求めた。
【0026】
【式2】Km=LHSV・ln(No/N) Km:脱窒素活性値 LHSV:液空間速度(h−1) No:処理油中の窒素濃度(%) N:原料油中の窒素濃度(%)
【0027】実施例2 (1)担体の調製:実施例1−(1)で得たシリカ−マ
グネシア水和物ゲルに加える実施例1−(2)で得たア
ルミナ水和物ゲルの添加量をAlとして60重量
%、80重量%と変えたこと以外は、実施例1−(3)
と同様の方法でシリカ−マグネシアとアルミナからなる
酸化物担体b、cを得た。 (2)触媒の調製:前記(1)で得たシリカ−マグネシ
アとアルミナから成る酸化物担体b、cを使用したこと
以外は実施例1−(4)と同様の方法で触媒B、Cを得
た。 (3)触媒の性能評価:実施例1−(5)と同様の方法
で性能評価を行い、その結果を表1の供試No.2.3
に示す。
【0028】実施例3 (1)シリカ−マグネシア水和物の調製:塩化マグネシ
ウム溶液の滴下量をMgOとして30重量%、50重量
%と変化させたこと以外実施例1−(1)と同様の方法
でMgOとして30重量%含むシリカ−マグネシア水和
物ゲルとMgOとして50重量%含むシリカ−マグネシ
ア水和物ゲルを得た。 (2)担体の調製:前記(1)で得たMgOとして30
重量%含むシリカ−マグネシア水和物ゲルとMgOとし
て50重量%含むシリカ−マグネシア水和物ゲルを使用
したこと以外は実施例1−(3)と同様の方法でシリカ
−マグネシアとアルミナからなる酸化物担体d、eを得
た。 (3)触媒の調製:前記(2)で得たシリカ−マグネシ
アとアルミナから成る酸化物担体d、eを使用したこと
以外実施例1−(4)と同様の方法で触媒D、Eを得
た。 (4)触媒の性能評価:前記実施例1−(5)と同様の
方法で性能評価を行い、その結果を表1の供試No.
4.5に示す。
【0029】実施例4 (1)触媒の調製:実施例1−(3)で得たシリカ−マ
グネシアとアルミナからなる酸化物担体aを使用し、三
酸化モリブデン23.4g、炭酸コバルト10.8gと
三酸化モリブデン39.7g、炭酸ニッケル13.4g
と三酸化モリプデン24.0g、炭酸ニッケル17.0
gと変化させたこと以外は実施例1−(4)と同様の方
法で触媒F、G、Hを得た。 (2)触媒の性能評価:前記実施例1−(5)と同様の
方法で性能評価を行い、その結果を表1の供試No.
6.7.8に示す。
【0030】実施例5 (1)触媒の調製:ジエチレングリコール溶液の担持量
を11.2g、71.2gと変化させたこと以外は実施
例1−(4)と同様の方法で触媒I、Jを得た。 (2)触媒の性能評価:実施例1−(5)と同様の方法
で性能評価を行い、その結果を表1の供試No.9.1
0に示す。
【0031】比較例1 (1)担体の調製:前記実施例1−(1)で得たシリカ
−マグネシア水和物ゲルに加える実施例1−(2)で得
たアルミナ水和物ゲルの添加量をAlとして50
重量%、90重量%と変えたこと以外は実施例1−
(3)と同様の方法でシリカ−マグネシアとアルミナか
らなる酸化物担体f、gを得た。 (2)触媒の調製:前記(1)で得たシリカ−マグネシ
アとアルミナから成る酸化物担体f、gを使用したこと
以外実施例1−(4)と同様の方法で触媒K、Lを得
た。 (3)触媒の性能評価:前記実施例1−(5)と同様の
方法で性能評価を行い、その結果を表1の供試No.1
1.12に示す。
【0032】比較例2 (1)シリカ−マグネシア水和物の調製:塩化マグネシ
ウム溶液の滴下量をMgOとして20重量%、60重量
%と変化させたこと以外は実施例1−(1)と同様の方
法でMgOとして20重量%含むシリカ−マグネシア水
和物ゲルとMgOとして60重量%含むシリカ−マグネ
シア水和物ゲルを得た. (2)担体の調製:前記(1)で得たMgOとして20
重量%含むシリカ−マグネシア水和物ゲルとMgOとし
て60重量%含むシリカ−マグネシア水和物ゲルを使用
したこと以外は実施例1−(3)と同様の方法でシリカ
−マグネシアとアルミナからなる酸化物担体h、iを得
た。 (3)触媒の調製:前記(2)で得たシリカ−マグネシ
アとアルミナからなる酸化物担体h、iを使用したこと
以外は実施例1−(4)と同様の方法で触媒M、Nを得
た。 (4)触媒の性能評価:前記実施例1−(5)と同様の
方法で性能評価を行い、その結果を供試No.13.1
4に示す。
【0033】比較例3 (1)触媒の調製:ジエチレングリコール溶液を担持し
なかったこと以外は実施例1−(4)と同様の方法で触
媒Oを得た。 (2)触媒の性能評価:実施例1−(5)と同様の方法
で性能評価を行い、その結果を表1の供試No.15に
示す。
【0034】実施例6 (1)シリカ−マグネシア水和物の調製:実施例1−
(1)と同様の方法でシリカ−マグネシア水和物ゲルを
得た。 (2)アルミナ水和物の調製:実施例1−(2)と同様
の方法でアルミナ水和物ゲルを得た。 (3)担体の調製:実施例1−(3)と同様の方法でシ
リカ−マグネシアとアルミナからなる酸化物担体a′を
得た。 (4)触媒の調製:トリエテレングリコール溶液を使用
した以外は実施例1と同様にして触媒A′を得た。 (5)触媒の性能評価:得られた触媒A′について、実
施例1−(5)と同様の方法で処理油中の硫黄分および
窒素含有量を分析して脱硫活性、脱窒素活性を求めた結
果を表2の供試No.16に示す。なお、硫黄分の分析
は実施例1と同様の装置を用いて行った。また、表2に
示す脱硫活性値、脱窒素活性値は、それぞれ
【式1】、
【式2】を用いて求めた。
【0035】実施例7 (1)担体の調製:実施例1−(1)で得たシリカ−マ
グネシア水和物ゲルに加える実施例1−(2)で得たア
ルミナ水和物ゲルの添加量をAlとして60重量
%、80重量%と変えたこと以外は実施例1−(3)と
同様の方法でシリカ−マグネシアとアルミナからなる酸
化物担体b′、c′を得た。 (2)触媒の調製:前記(1)で得たシリカ−マグネシ
アとアルミナから成る酸化物担体b′、c′を使用した
こと以外は実施例6−(4)と同様の方法で触媒B′、
C′を得た。 (3)触媒の性能評価:実施例1−(5)と同様の方法
で性能評価を行い、その結果を表2の供試No.17、
18に示す。
【0036】実施例8 (1)シリカ−マグネシア水和物の調製:塩化マグネシ
ウム溶液の滴下量をMgOとして30重量%、50重量
%と変化させたこと以外実施例1−(1)と同様の方法
でMgOとして30重量%含むシリカ−マグネシア水和
物ゲルとMgOとして50重量%含むシリカ−マグネシ
ア水和物ゲルを得た。 (2)担体の調製:前記(1)で得たMgOとして30
重量%含むシリカ−マグネシア水和物ゲルとMgOとし
て50重量%含むシリカ−マグネシア水和物ゲルを使用
したこと以外は実施例1−(3)と同様の方法でシリカ
−マグネシアとアルミナからなる酸化物担体d′、e′
を得た。 (3)触媒の調製:前記(2)で得たシリカ−マグネシ
アとアルミナから成る酸化物担体d′、e′を使用した
こと以外実施例6−(4)と同様の方法で触媒D′、
E′を得た。 (4)触媒の性能評価:前記実施例1−(5)と同様の
方法で性能評価を行い、その結果を表2の供試No.1
9、20に示す。
【0037】実施例9 (1)触媒の調製:実施例1−(3)で得たシリカ−マ
グネシアとアルミナからなる酸化物担体aを使用し、三
酸化モリブデン23.4g、炭酸コバルト10.8gと
三酸化モリブデン39.7g、炭酸ニッケル13.4g
と三酸化モリプデン24.0g、炭酸ニッケル17.0
gと変化させたこと以外は実施例6−(4)と同様の方
法で触媒F′、G′、H′を得た。 (2)触媒の性能評価:前記実施例1−(5)と同様の
方法で性能評価を行い、その結果を表2の供試No.2
1、22、23に示す。
【0038】実施例10 (1)触媒の調製:トリエチレングリコール溶液の担持
量を11.2g、71.2gと変化させたこと以外は実
施例6−(4)と同様の方法で触媒I′、J′を得た。 (2)触媒の性能評価:実施例1−(5)と同様の方法
で性能評価を行い、その結果を表2の供試No.24、
25に示す。
【0039】比較例4 (1)担体の調製:前記実施例1−(1)で得たシリカ
−マグネシア水和物ゲルに加える実施例1−(2)で得
たアルミナ水和物ゲルの添加量をAlとして50
重量%、90重量%と変えたこと以外は実施例1−
(3)と同様の方法でシリカ−マグネシアとアルミナか
らなる酸化物担体f′、g′を得た。 (2)触媒の調製:前記(1)で得たシリカ−マグネシ
アとアルミナから成る酸化物担体f′、g′を使用した
こと以外実施例6−(4)と同様の方法で触媒K′、
L′を得た。 (3)触媒の性能評価:前記実施例1−(5)と同様の
方法で性能評価を行い、その結果を表2の供試No.2
6、27に示す。
【0040】比較例5 (1)シリカ−マグネシア水和物の調製:塩化マグネシ
ウム溶液の滴下量をMgOとして20重量%、60重量
%と変化させたこと以外は実施例1−(1)と同様の方
法でMgOとして20重量%含むシリカ−マグネシア水
和物ゲルとMgOとして60重量%含むシリカ−マグネ
シア水和物ゲルを得た。 (2)担体の調製:前記(1)で得たMgOとして20
重量%含むシリカ−マグネシア水和物ゲルとMgOとし
て60重量%含むシリカ−マグネシア水和物ゲルを使用
したこと以外は実施例1−(3)と同様の方法でシリカ
−マグネシアとアルミナからなる酸化物担体h′、i′
を得た。 (3)触媒の調製:前記(2)で得たシリカ−マグネシ
アとアルミナからなる酸化物担体h′、i′を使用した
こと以外は実施例6−(4)と同様の方法で触媒M′、
N′を得た。 (4)触媒の性能評価:前記実施例1−(5)と同様の
方法で性能評価を行い、その結果を表2の供試No.2
8、29に示す。
【0041】比較例6 (1)触媒の調製:トリエテレングリコール溶液を担持
しなかったこと以外は実施例6−(4)と同様の方法で
触媒O′を得た。 (2)触媒の性能評価:実施例1−(5)と同様の方法
で性能評価を行い、その結果を表2の供試No.30に
示す。
【0042】表1から明らかなごとく、担持する二価ア
ルコールにジエチレングリコールを用いた実施例におい
て、触媒A、B、C、D、Eは酸化物に換算したモリブ
デン、ニッケルの活性金属含有量および活性金属のモル
量に対し担持するジエチレングリコール量が同一であ
り、酸化物担体のシリカ−マグネシアとアルミナからな
る組成比および活性金属担持量および活性金属のモル量
に対し担持するジエチレングリコール量に関して、いず
れも本発明の範囲を満足するもので高い脱硫・脱窒素活
性を示すことが明らかであった。
【0043】触媒Fは酸化物担体のシリカ−マグネシア
とアルミナからなる組成比、活性金属担持量および活性
金属のモル量に対し担持するジエチレングリコール量に
関していずれも本発明の範囲を満足するもので、活性金
属としてモリブデン、コバルトを担持したものである。
ニッケルの変わりにコバルトを担持しても、脱硫・脱窒
素活性ともに高いことが明らかであった。
【0044】触媒G、Hは酸化物担体のシリカ−マグネ
シアとアルミナからなる組成比、活性金属担持量および
活性金属のモル量に対し担持するジエチレングリコール
量に関していずれも本発明の範囲を満足するもので、酸
化物に換算したモリブデン、ニッケルの活性金属含有量
を変えたものである。触媒Kは触媒Aに比較しモリブデ
ンを増した触媒で、触媒Lは触媒Aに比較しニッケルを
増した触媒であるが本発明の範囲内であり十分に高い脱
硫・脱窒素活性を有していた。
【0045】触媒I、Jは酸化物担体のシリカ−マグネ
シアとアルミナからなる組成比、活性金属担持量および
活性金属のモル量に対し担持したジエチレングリコール
量に関していずれも本発明の範囲を満足するもので、活
性金属のモル量に対し担持するジエチレングリコール量
を変えたものである。触媒Gは触媒Aに比較しジエチレ
ングリコール量を減らした触媒で、触媒Hは触媒Aに比
較しジエチレングリコール量を増した触媒であるが本発
明の範囲内であり十分に高い脱硫・脱窒素活性を有して
いた。
【0046】一方、比較例の触媒K、Lはシリカ−マグ
ネシア組成、活性成分の担持量および活性金属のモル量
に対し、担持するジエチレングリコール量に関しては本
発明の範囲に入るが、シリカ−マグネシアに加えるアル
ミナの量が本発明の範囲外であるため、触媒Fの脱窒素
活性は高いが、脱硫活性が低い値を示しており、触媒G
の脱硫活性は高いが、脱窒素活性が著しく低い値を示し
ている。
【0047】同じく触媒M、Nはシリカ−マグネシアに
加えるアルミナの量、活性成分の担持量および活性金属
のモル量に対し担持するジエチレングリコール量に関し
ては本発明の範囲に入るが、シリカ−マグネシアの組成
比が本発明の範囲外であり、この触媒H、Iの脱硫・脱
窒素活性は触媒Aより低い値を示している。
【0048】また、表2から明らかなごとく、担持する
二価アルコールにトリエチレングリコールを用いた実施
例においても、触媒A′、B′、C′、D′、E′は酸
化物に換算したモリブデン、ニッケルの活性金属含有量
および活性金属のモル量に対し担持するトリエチレング
リコール量が同一であり、酸化物担体のシリカ−マグネ
シアとアルミナからなる組成比および活性金属担持量お
よび活性金属のモル量に対し担持するトリエチレングリ
コール量に関して、いずれも本発明の範囲を満足するも
ので高い脱硫・脱窒素活性を示した。触媒F′、G′は
シリカ−マグネシア組成、活性成分の担持量および活性
金属のモル金に対し担持するトリエチレングリコール量
に関しては本発明の範囲に入るが、シリカ−マグネシア
に加えるアルミナの量が本発明の範囲外であるため、触
媒F′の脱窒素活性は高いが、脱硫活性が低い値を示し
ており、触媒G′の脱硫活性は高いが、脱窒素活性が著
しく低い値を示している。触媒H′、I′はシリカ−マ
グネシアに加えるアルミナの量、活性成分の担持量およ
び活性金属のモル量に対し担持するトリエチレングリコ
ール量に関しては本発明の範囲に入るが、シリカ−マグ
ネシアの組成比が本発明の範囲外であり、この触媒
H′、I′の脱硫・脱窒素活性は触媒A′より低い値を
示している。触媒J′は酸化物担体のシリカ−マグネシ
アとアルミナからなる組成比、活性金属担持量および活
性金属のモル量に対し担持するトリエチレングリコール
量に関していずれも本発明の範囲を満足するもので、活
性金属としてモリブデン、コバルトを担持したものであ
る。ニッケルの変わりにコバルトを担持しても、脱硫・
脱窒素活性ともに高いことが明らかであった。一方、比
較例の触媒K′、L′は酸化物担体のシリカ−マグネシ
アとアルミナからなる組成比、活性金属担持量および活
性金属のモル量に対し担持するトリエチレングリコール
量に関していずれも本発明の範囲を満足するもので、酸
化物に換算したモリブデン、ニッケルの活性金属含有量
を変えたものである。触媒Kは触媒A′に比較しモリブ
デンを増した触媒で、触媒L′は触媒A′に比較しニッ
ケルを増した触媒であるが本発明の範囲内であり十分に
高い脱硫・脱窒素活性を有していた。同じく触媒M′、
N′は酸化物担体のシリカ−マグネシアとアルミナから
なる組成比、活性金属担持量および活性金属のモル量に
対し担持したトリエチレングリコール量に関していずれ
も本発明の範囲を満足するもので、活性金属のモル量に
対し担持するトリエチレングリコール量を変えたもので
ある。触媒M′は触媒A′に比較しトリエチレングリコ
ール量を減らした触媒で、触媒N′は触媒A′に比較し
トリエチレングリコール量を増した触媒であるが本発明
の範囲内であり十分に高い脱硫・脱窒素活性を有してい
た。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明の触媒は炭
化水素油の水素化脱硫・脱窒素の両活性を十分に具備し
たものであり、従来の触媒に比べ効率よく脱硫・脱窒素
を行うことができることにより、硫黄および窒素含有量
の低い燃料油の製造に大なる効果を奏する。また、本発
明方法によれば、硫化処理工程で活性金属が硫化物形態
に変わる際生成する粒子の凝集を防止できることによ
り、該硫化物の粒径を小さくかつ高分子状態とすること
ができるので、従来技術によって得られた触媒を硫化処
理したものより優れた活性を示す水素化脱硫脱窒素触媒
を製造することができるという優れた効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横塚 英治 千葉県市川市中国分3−18−5 住友金属 鉱山株式会社中央研究所内 (72)発明者 金井 勇樹 千葉県市川市中国分3−18−5 住友金属 鉱山株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 4G069 AA01 AA03 AA08 BA01A BA01B BA01C BA02A BA06A BA06B BA06C BB04A BB04B BC49A BC59A BC59B BC65A BC67A BC68A BC68B BE06A BE06B BE06C CC02 4H029 CA00 DA00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリカ、マグネシアおよびアルミナを含
    有する酸化物担体に、周期律表第VIa族金属と第VIII族
    金属に属する水素化活性金属成分、および二価アルコー
    ルを担持し、乾燥した乾燥物であることを特徴とする炭
    化水素油の水素化脱硫脱窒素用触媒。
  2. 【請求項2】 シリカとマグネシアからなる水和物にア
    ルミナ水和物を加えた可塑化物を成型し、乾燥後、焼成
    したシリカ−マグネシアとアルミナからなる酸化物担体
    に対し活性金属成分として周期律表第VIa族金属と第VI
    II族金属に属する水素化活性金属塩水溶液を担持させ、
    乾燥して焼成した後、二価アルコールを担持し、乾燥さ
    せることを特徴とする炭化水素油の水素化脱硫脱窒素用
    触媒の製造方法。
  3. 【請求項3】 シリカとマグネシアからなる水和物のマ
    グネシアの含有量がMgOとして30〜50重量%であ
    ることを特徴とする請求項2記載の炭化水素油の水素化
    脱硫脱窒素用触媒の製造方法。
  4. 【請求項4】 シリカとマグネシアからなる水和物に加
    えるアルミナ水和物量がAlとして60〜80重
    量%であることを特徴とする請求項2または3記載の炭
    化水素油の水素化脱硫脱窒素用触媒の製造方法。
  5. 【請求項5】 活性金属成分は周期律表第VIa族金属が
    モリブデンであり、担持量が酸化物換算で17〜28重
    量%であり、第VIII族金属がニッケルおよびコバルトの
    うち少なくとも1種であり、担持量が酸化物換算で3〜
    8重量%であることを特徴とする請求項2〜4のうちい
    ずれか1項記載の炭化水素油の水素化脱硫脱窒素用触媒
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 担持する二価アルコールはジエチレング
    リコールまたはトリエチレングリコールであり、担持量
    が活性金属成分のモル量の0.2〜3倍量であることを
    特徴とする請求項2〜5のうちいずれか1項記載の炭化
    水素油の水素化脱硫脱窒素用触媒の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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