JP2005255462A - 窒化珪素質焼結体及びその製造方法、並びにそれを用いた回路基板 - Google Patents
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【解決手段】 MgとLu及びYを含む希土類元素(RE)から選択された少なくとも1種の希土類元素を焼結助剤として添加する窒化珪素質焼結体であって、焼結体中にMgを酸化マグネシウム(MgO)換算で0.03〜8.0mol%、Luを酸化ルテチウム(Lu2O3)換算で0.14〜1.30mol%、希土類元素(RE)から選択された少なくとも1種の元素を酸化物(RExOy)換算で0.12〜1.30mol%含有し、残部がβ窒化珪素からなり、この焼結体は窒化珪素粒子と粒界相とからなり、焼結体中の総酸素量は2.5質量%以下、粒界相には少なくともLu4Si2O7N2結晶が析出している窒化珪素質焼結体である。
【選択図】 図1
Description
そこで、窒化アルミニウム基板より熱膨張率がSiに近く高熱伝導で、かつ機械的強度、破壊靭性および耐熱疲労特性に優れる窒化珪素質焼結体からなる基板(以下、窒化珪素基板と言う)が注目され検討されている。回路基板としては、この窒化珪素基板の一面或いは両面にCu回路板やAl回路板を共晶温度以上の温度に加熱し、生成したCu−O、Al−O共晶化合物液相を接合剤として回路板を直接接合する、いわゆるDBC(Direct Bonding Cupper)法、あるいはTi、ZrまたはHf等の活性金属を含有するAg−Cu合金やAl−Si合金によるろう材を用いて接合する活性金属ろう材法によるものが提案されている。
この窒化珪素質焼結体の熱伝導率が低い理由の一つは、窒化珪素を緻密化させるために添加した焼結助剤成分の一部が粒界相に偏在するため、フォノンが散乱されることが原因と考えられている。例えば、Alと酸素は窒化珪素粒子に固溶しサイアロンを形成するために著しく熱伝導率を低下させてしまう。また、窒化珪素質焼結体は、窒化珪素粒子と粒界相より構成されているが、窒化珪素粒子自体は高い電気絶縁性を有しているものの粒界層は電気絶縁性に影響を与え、その残存量や組成に熱伝導率、電気絶縁性は依存すると言える。
また、直接接合法では接合界面に生成する酸化膜相が接合強度を支配するが、この酸化膜は焼結助剤成分とSiO2とのシリケ−ト結晶相およびガラス相からなり、例えばY2O3を焼結助剤とした場合はY2O3・2SiO2相及びY2O3−SiO2系ガラス相を生成する。接合界面において助剤成分からなる粒界相量が多くなると、界面のガラス相の生成割合が高くなり、これに伴い接合強度は向上する。しかしながら、更に粒界相量が増大すると低強度であるシリケ−ト相の生成割合が大きくなり、強度は著しく低下する。このように何れの接合法を用いるにしても、回路基板としたときの破壊靭性、耐熱サイクル性等の信頼性が必要とされ、これには粒界相の適正な組成や比率が存在すると考えられる。
また、特許文献2では、焼結体内部の粒界相をSi3N4−RE2O3−SiO2系結晶相とメリライト相(RE2Si3O3N4)の二相となし、表面の粒界相についてはメリライト相(RE2Si3O3N4)となすことにより、ろう材との濡れ性を高め焼結体基板とCu板の接合強度を高めることに重点を置いている。しかしながら、焼結助剤としてSiO2粉末を添加し、この結晶相が内部の粒界相まで介在することからTiケイ化物の生成による影響を受けて粒界破壊による強度上の問題がある。またメリライト相が表面にあることにより熱伝導率が低く60W/(m・K)前後でしかない。
即ち、本発明は、MgとLu及びYを含む希土類元素(RE)から選択された少なくとも1種の希土類元素を焼結助剤として添加する窒化珪素質焼結体であって、焼結体中にMgを酸化マグネシウム(MgO)換算で0.03〜8.0mol%、Luを酸化ルテチウム(Lu2O3)換算で0.14〜1.30mol%、希土類元素(RE)から選択された少なくとも1種の元素を酸化物(RExOy)換算で0.12〜1.30mol%含有し、残部がβ窒化珪素からなる窒化珪素質焼結体である。
本発明の窒化珪素質焼結体においては、焼結体中の総酸素量が2.5質量%以下となっていることによって、より好ましい高熱伝導性と高強度特性を示す。
また、焼結体の窒化珪素粒子と粒界相の合計面積率を100%とすると、前記粒界相の面積率を1〜25%となすことによって、より好ましい高熱伝導性を示す。
ここで、前記揮発酸素量の調整は、るつぼの密閉度、焼結時間、焼結雰囲気制御剤の投入の何れか1つあるいは2つ以上の組合わせにより行うことができる。
従って、焼結後の焼結体中のMgOの含有量は減少した結果、0.03〜8.0mol%となし、希土類酸化物との含有量比RExOy/MgOは0.3〜9.5となすことが良い。
まず、含有酸素量2.0質量%以下のα型窒化珪素原料粉を用いたのは、一般に原料粉末の酸素量が高いほど窒化珪素質粒子内に固溶する酸素量が高くなる。窒化珪素粒子中に含有される酸素により熱伝導媒体であるフォノンの散乱が発生し、窒化珪素質焼結体の熱伝導率が低下することからして、酸素量は極力少なくし2.0質量%以下、望ましくは1.5質量%以下に抑える必要がある。尚、下記する種結晶としてβ型窒化珪素原料粉末を混合する場合は、成長核として用いるβ粉末の酸素量に強く依存し、この酸素量が高いほど窒化珪素粒子内に固溶する酸素量が高くなる。よって、β型窒化珪素原料粉末を混合する場合は、さらに少なくして含有酸素量を0.5質量%以下に抑えることが重要である。
また、窒化珪素質原料粉末中のFe含有量およびAl含有量がそれぞれ100ppmを超えては窒化珪素粒子内にFeまたはAlが顕著に固溶し、固溶部分で熱伝導媒体であるフォノンの散乱を生じ、窒化珪素質焼結体の熱伝導率を著しく低下させる。従って、原料粉末中のFe含有量およびAl含有量をそれぞれ100ppm以下に制御することも重要である。
平均粒径が0.7〜1.2μm、酸素量が0.5〜2.0質量%のα型窒化珪素質粉末を用意し、これに焼結助剤として酸化マグネシウム(MgO)と酸化ルテチウム(Lu2O3)、及び酸化ガドリウム(Gd2O3)をそれぞれ酸化物換算で表1に示す量だけ添加し100%となした出発原料を作製した。これに2質量%の分散剤(商品名:レオカ゛-ト゛GP)を配合し、エタノールを満たしたボ−ルミル容器中に投入し、混合した。得られた混合物を真空乾燥し、次いで目開き150μmの篩を通して造粒した。次に、プレス機により直径46mm×厚さ6.5mmのディスク状の成形体を圧力3tonのCIP成形により得た次いでこの成形体をるつぼ中に置いて焼成温度1800〜2000℃、焼成圧力0.5〜0.9MPa(5〜9気圧)の窒素ガス雰囲気中で5〜40時間焼成した。なお、焼結工程において、昇温時1400〜1800℃の温度で1〜10時間にわたる保持工程を設け、かつこの保持温度から前記焼結温度までの昇温速度を5.0℃/min以下とした。個々の試料の製造条件は表1の試料No1〜10の欄に示す。
得られた窒化珪素質焼結体の粒界相について、Cu-Kα線でX線回折を行った(理学電気製、RINT-2500)。以上の結果を図1に示す。また、図2、3は各々、結晶相およびガラス相からなる粒界相のTEM観察象及びその模式図を示す。
得られた窒化珪素質焼結体の断面を研磨し、その表面を走査型電子顕微鏡(SEM、日立製作所製S-4500)で観察し、観察視野17μm×21μm中に100ヶ以上存在する粒界相を画像解析し、粒界相の面積率を調べた。
また、得られた窒化珪素質焼結体のうち試料No5,6,7,9,51,52,53については窒化珪素粒子のミクロ観察を行った。透過型電子顕微鏡(日立製作所製HF2000)にて観察倍率×10,000倍から600,000倍で行った。そしてμm2の視野内に粒径100nm以下の微細粒子の個数をカウントした。図4は、本発明の窒化珪素焼結体(表1中の試料No7の試料)のTEM観察像の写真及びその模式図である。
さらに、得られた窒化ケイ素質焼結体から、5mm×厚さ3mmの熱伝導率および直径20mm×厚さ3mmの密度測定用の試験片、ならびに縦0.6mm×横4mm×長さ12mmの曲げ試験片を採取した。密度は、熱伝導率測定用試験片ではマイクロメ−タにより寸法を測定し、また重量を測定し算出した。熱伝導率はレーザーフラッシュ法により常温での比熱および熱拡散率を測定し熱伝導率を算出した。3点曲げ強度は常温にてJIS R1606に準拠して測定を行った。
以上の製造条件の概略および評価結果を、表1の試料No.1〜10に示す。
(比較例)
試料No2は、時間を5Hr、窒素圧力0.9MPa、さらに2重ルツボ、詰粉としてSi(シリコン)添加詰粉を使用して焼結した。この場合、焼結時間を短くしたので焼結体中の酸素揮発量は少ないが、これでも熱伝導率102W/m・K、曲げ強度860MPaが得られた。
試料No3は、出発組成がLu2O3;0.6mol%、MgO;3.5mol%、Gd2O3;0.6mol%とし、温度1900℃、時間10Hr、窒素圧力0.5MPa、1重ルツボで、SN-BN詰粉を使用して焼結した。また、試料No4は、No3と同一の出発組成で、温度を1800℃、窒素圧力を0.9MPa、2重ルツボで焼結した。2重ルツボの場合、気密度が高く酸素揮発量が少なくなったが、試料No3、4ともに100W/m・K以上の熱伝導率、600MPa以上の曲げ強度が得られた。
試料No5〜8は、出発組成がLu2O3;1.1mol%、MgO;7mol%、Gd2O3;1.2mol%とし、焼結条件の温度を1850℃〜2000℃、時間を5Hr〜40Hrと変えて焼結した。その結果、熱伝導率、曲げ強度それぞれ100W/m・K以上、600MPa以上のものが得られた。
試料No9、10は出発組成がLu2O3;1.5mol%、MgO;10mol%、Gd2O3;1.5mol%とし、焼結条件はそれぞれ1950℃、1900℃、時間を30Hr、5Hr、窒素圧力を0.7、0.9MPa、密閉度を1重ルツボ、2重ルツボと変えて焼結した。この実施例では粒界相の大部分がガラス相であったが、その中にもLu4Si2O7N2結晶相が存在していたので、その結果、各々の試料とも熱伝導率100W/m・K以上、曲げ強度600MPa以上のものが得られた。
試料No52は、Lu2O3;1.6mol%、MgO;13mol%、Gd2O3;1.6mol%とし、焼結条件を温度1950℃、時間5Hr、窒素圧力0.7MPa、SN-BN詰粉で焼結した。このとき、焼結体中の総酸素量が3.3質量%となり、(Gd、Lu)4Si2O7N2結晶は存在していなかった。また、粒界相面積率が30%と高いものであった。その結果、熱伝導率は85W/m・Kしか得られなかった。
試料No.53は、Lu2O3を含まない出発組成とし、焼結条件は試料No7と同一とした。その結果、焼結体中には(Gd、Lu)4Si2O7N2結晶が存在せず、熱伝導率は90W/m・Kであった。
また、図2に示すように粒界三重点の粒界相中にはLu4Si2O7N2結晶Cが析出していることが確認された。尚、粒界相中に存在する結晶C以外の結晶としては、Lu2Si2O7、Lu2SiO5、SiO2、Gd2SiO5が挙げられる。
一方で図3は別の粒界相を示しているが、この三重点には結晶は見られずガラス相しかない。この様に2種類の粒界相が存在しているが、少なくとも粒界相中に(RE、Lu)4Si2O7N2結晶が見られる場合は、熱伝導率の向上効果が見られる。実施例の各試料には図2に示すような結晶化した粒界相の存在があり、図1のX線ピーク強度を見たところ約30°、32°、34.5°付近にLu4Si2O7N2結晶(図1中段)のピークPが現われていた。その他の結晶相としてはGd2SiO5結晶が現われており、粒界相に占めるこれら結晶の割合は20%以上であると考えられる。上述したように粒界相は、結晶相とガラス相の二相構造になっているが、REおよび/またはLu、特にLuの入った結晶相が見られると、熱伝導率が向上するものと考えられ、Luが存在することでガラス相が結晶化し易くなる効果があると考える。また、これらの粒界相面積率は1〜25%の範囲にあり、粒界相面積率が1%以下であると、粒界に存在する液相が少なくなり、焼結性が低下し得られた焼結体が低密度となる。一方、25%以上であると、焼結体は高密度となるが、粒界相中のガラス相が増加するため熱伝導率が低下することが分かる。
また、図4に示すように窒化珪素粒子内に微細粒子が認められた焼結体については、いずれも120W/(m・K)以上の熱伝導率と620MPa以上の曲げ強度が得られた。しかも微細粒子の存在割合が増すほど熱伝導率が向上する傾向が確認できた。微細粒子が認められた焼結体について用いた焼結助剤成分の含有比(RExOy/MgO)は1以上であった。一方、比較例で示すように本発明の条件外で且つ窒化珪素粒子内に微細粒子が認められない焼結体については、100W/(m・K)未満の熱伝導率となった。
尚、図4に点在する微細粒子は図の窒化珪素粒子中に15〜40nmの範囲で点在しており平均粒径は20nmであった。一方、試料No52、53の比較例について同様にミクロ観察を行ったがこの様な微細粒子は観察されなかった。
一方、試料No54は比較例であるが、出発組成、焼成条件は上記実施例と同一にし、種結晶を70重量部添加したものである。この場合、熱伝導率は80W/m・Kとなった。
次に、上記縦50mm×横50mm×厚さ0.6mmの窒化珪素基板を用いて図6に示す回路基板を作製した。図6において、回路基板1は窒化珪素基板7の表面にCu回路板3、4、5がろう材相又は酸化物相8、9、10を介して接合されている。また、裏面にはCu製の放熱板11をろう材相又は酸化物相12により接合して構成されている。
この回路基板1に対し、3点曲げ強度の評価および耐熱サイクル試験を行った。その結果を表4に示す。
3、4、5:Cu回路板
7、70:窒化珪素基板
8、9、10、12、90:ろう材相または酸化物相
11:放熱Cu板
50:試験用回路板
Claims (13)
- MgとLu及びYを含む希土類元素(RE)から選択された少なくとも1種の希土類元素を焼結助剤として添加する窒化珪素質焼結体であって、焼結体中にMgを酸化マグネシウム(MgO)換算で0.03〜8.0mol%、Luを酸化ルテチウム(Lu2O3)換算で0.14〜1.30mol%、希土類元素(RE)から選択された少なくとも1種の元素を酸化物(RExOy)換算で0.12〜1.30mol%含有し、残部がβ窒化珪素からなることを特徴とする窒化珪素質焼結体。
- MgとLu及びYを含む希土類元素(RE)から選択された少なくとも1種の希土類元素を焼結助剤として添加する窒化珪素質焼結体であって、焼結体中にMgを酸化マグネシウム(MgO)換算で0.03〜8.0mol%、Luを酸化ルテチウム(Lu2O3)換算で0.14〜1.30mol%、希土類元素(RE)から選択された少なくとも1種の元素を酸化物(RExOy)換算で0.12〜1.30mol%含有し、残部がβ窒化珪素からなり、当該焼結体中の総酸素量が2.5質量%以下であることを特徴とする窒化珪素質焼結体。
- MgとLu及びYを含む希土類元素(RE)から選択された少なくとも1種の希土類元素を焼結助剤として添加する窒化珪素質焼結体であって、焼結体中にMgを酸化マグネシウム(MgO)換算で0.03〜8.0mol%、Luを酸化ルテチウム(Lu2O3)換算で0.14〜1.30mol%、希土類元素(RE)から選択された少なくとも1種の元素を酸化物(RExOy)換算で0.12〜1.30mol%含有し、残部がβ窒化珪素からなり、当該焼結体は窒化珪素粒子と粒界相とからなり、当該粒界相に少なくとも(RE、Lu)4Si2O7N2結晶が析出していることを特徴とする窒化珪素質焼結体。
- 前記希土類元素がGdであり、酸化ガドリウム(Gd2O3)換算で0.12〜1.30mol%含有していることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の窒化珪素質焼結体。
- 前記焼結体中の総酸素量が2.5質量%以下であることを特徴とする請求項3又は4記載の窒化珪素質焼結体。
- 前記焼結体中のRExOy/MgOの含有比が0.3〜9.5であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の窒化珪素質焼結体。
- 前記窒化珪素質焼結体における窒化珪素粒子と粒界相の合計面積率を100%としたとき、前記粒界相の面積率が1~25%であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の窒化珪素質焼結体。
- 前記窒化珪素質焼結体の窒化珪素粒子内に、MgあるいはLuとO元素とを含む粒径100nm以下の微細粒子が存在することを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の窒化珪素質焼結体。
- 透過型電子顕微鏡(TEM)による直接倍率10,000倍以上の観察像において、窒化珪素粒子内に粒径100nm以下の前記微細粒子が5個/μm2以上存在することを特徴とする請求項8記載の窒化珪素質焼結体。
- 含有酸素量2.0質量%以下のα型窒化珪素原料粉に、酸化ルテチウム(Lu2O3)を0.35〜1.60mol%、酸化マグネシウム(MgO)を1.70〜10mol%、Lu2O3以外でYを含む希土類元素(RE)から選択された少なくとも1種の元素の酸化物を0.39〜1.5mol%配合し、成形体となした後、るつぼ中で2000℃以下の温度で0.5MPa以上の窒素加圧雰囲気にて焼結するもので、当該焼結中に成形体中の酸素量の10%以上を揮発させることを特徴とする窒化珪素質焼結体の製造方法。
- 前記含有酸素量2.0質量%以下のα型窒化珪素原料粉99〜50重量部に、β分率が30〜100%で、酸素含有量が0.5wt%以下、平均粒子径が0.2〜10μm、アスペクト比が10以下であるβ型窒化珪素質粉末1〜50重量部を添加することを特徴とする請求項10記載の窒化珪素質焼結体の製造方法。
- 前記揮発酸素量の調整は、るつぼの密閉度、焼結時間、焼結雰囲気制御剤の何れか1つあるいは2つ以上の組合わせにより行うことを特徴とする請求項10又は11に記載の窒化珪素質焼結体の製造方法。
- 請求項1〜9の何れかに記載の窒化珪素質焼結体を用いて回路搭載用窒化ケイ素基板となし、当該基板の少なくとも一面にAl回路板あるいはCu回路板をろう材相又は酸化膜相を介して接合してなることを特徴とする回路基板。
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