JP2005255421A - 耐酸化性炭素材料及びその製造方法 - Google Patents

耐酸化性炭素材料及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アルコキシシランをグラフト化した樹脂を含浸乃至付着させた後、硬化させ、更に、必要に応じて加熱処理を行うことによって、高温でも安定性が高く、耐酸化性に優れた安価な炭素材料を提供する。
【解決手段】含ケイ素基を側鎖として有するシラン変性フェノール樹脂、シラン変性ポリイミド樹脂、シラン変性ポリアミドイミド樹脂、シラン変性エポキシ樹脂およびシラン変性ポリウレタン樹脂からなるシラン変性樹脂を、炭素材料に含浸ないし付着させた後、硬化させ、さらに必要に応じて非酸化性雰囲気下にて加熱処理する、耐酸化性炭素材料の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐酸化性に優れた炭素材料及びその製造方法に関する。
黒鉛は、高温強度、自己潤滑性、化学的安定性、加工性等に優れた材料であり、金属溶解用ルツボ、製鋼用電極、電気化学用極板、金属の精錬、鋳造、加熱処理、加工等の装置部品又は冶具材等、広い分野において用いられている。しかしながら、黒鉛等の炭素材料は、酸素、水蒸気、炭酸ガス等の存在下では約400℃で酸化が始まり次第に消耗するため、長期にわたる使用は困難である。
そこで、近年、炭素自体の機能を損なうことなく、耐酸化性を向上させることを目的として、種々の耐酸化剤を含浸させ、加熱処理等を行った炭素材料が開発されている。
この様な炭素材料の例としては、リン酸化合物を含浸させた炭素材料、金属酸化物をコーティングした炭素材料(例えば特許文献1)、有機ケイ素化合物を含浸させ加熱処理を行った炭素材料(例えば特許文献2)などがある。
しかしながら、上記した炭素材料、例えばリン酸化合物含浸炭素材料は、800℃以上の温度で含浸剤が分解、飛散するため周辺設備や製品に付着して悪影響を及ぼすという欠点がある。また、有機ケイ素化合物含浸炭素材料は、炭化珪素(SiC)化させるために比較的高温での反応が必要であることから、製造コストが上昇するという問題点がある。
特開平3−211219号公報 特開平2−275709号公報
本発明は、上記した従来技術の現状に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、高温でも安定性が高く、耐酸化性に優れた炭素材料を提供することである。
本発明者は上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、アルコキシシラン又はその縮合物をグラフト化して得られるシラン変性樹脂を黒鉛等の炭素材料に含浸乃至付着させた後、硬化させることにより、極めて優れた耐酸化性を有する炭素材料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の耐酸化性炭素材料を提供するものである。
項1.
下記式(1):
Figure 2005255421
[式中R1はアルキル基、R2はアルコキシ基、R3はアルキル基又はアルコキシ基、nは正の整数である]で表される含ケイ素基を側鎖として有するシラン変性樹脂を、炭素材料に含浸乃至付着させた後、硬化させてなる、耐酸化性炭素材料。
項2.項1に記載の耐酸化性炭素材料を、さらに非酸化性雰囲気下にて加熱処理してなる、耐酸化性炭素材料。
項3.該シラン変性樹脂が、シラン変性フェノール樹脂、シラン変性ポリイミド樹脂、シラン変性ポリアミドイミド樹脂、シラン変性エポキシ樹脂及びシラン変性ポリウレタン樹脂からなる群より選択される、少なくとも1種である項1又は2に記載される耐酸化性炭素材料。
項4.
下記式(1):
Figure 2005255421
[式中R1はアルキル基、R2はアルコキシ基、R3はアルキル基又はアルコキシ基、nは正の整数である]で表される含ケイ素基を側鎖として有するシラン変性樹脂を、炭素材料に含浸乃至付着させた後、硬化させることを特徴とする、耐酸化性炭素材料の製造方法。
項5.項4においてシラン変性樹脂を硬化させた後、さらに非酸化性雰囲気下にて加熱処理することを特徴とする、耐酸化性炭素材料の製造方法。
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明の耐酸化性炭素材料は、下記式(1)
Figure 2005255421
(式中R1はアルキル基、R2はアルコキシ基、R3はアルキル基又はアルコキシ基、nは正の整数である。)で表される含ケイ素基を側鎖として有するシラン変性樹脂を、炭素材料に含浸乃至付着させた後、硬化させて得られるものである。
ここで、シラン変性樹脂としては、式(1)で表される側鎖を有するものであれば特に限定なく使用できる。例えば、式(1)で表される含ケイ素基を側鎖として有するシラン変性フェノール樹脂、シラン変性ポリイミド樹脂、シラン変性ポリアミドイミド樹脂、シラン変性エポキシ樹脂、シラン変性ポリウレタン樹脂等があげられる。
上記式(1)で表される含ケイ素基において、アルキル基としては、炭素数1〜9程度の直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を例示できる。特に、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4程度の直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基が好ましい。アルコキシ基としては、炭素数1〜9程度の直鎖状又は分枝鎖状のアルコキシ基を例示できる。特に、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等の炭素数1〜4程度の直鎖状又は分枝鎖状のアルコキシ基が好ましい。nは、正の整数であり、好ましくは2〜100程度の整数である。
該シラン変性樹脂において、側鎖である含ケイ素基の量については、特に限定的ではないが、硬化残分中のシリカ含有量として通常1〜40wt%程度、好ましくは20〜40wt%程度であることが好ましい。この場合、硬化残分中のシリカ含有量とは、シリカ変性樹脂を200℃で2時間大気中に放置した後の加熱残分中に含まれるシリカ量を意味する。
本発明で使用するシラン変性樹脂としては、特にシラン含有量を多くできることからシラン変性フェノール樹脂、シラン変性エポキシ樹脂等が好ましい。
該シラン変性樹脂は、適度な粘度を有する液状の樹脂又は樹脂溶液として、炭素材料に含浸乃至付着させればよい。
該シラン変性樹脂を含浸乃至付着させる方法については、特に限定はなく、例えば、液状樹脂又は樹脂溶液を炭素材料に塗布又は噴霧してもよいが、液状樹脂又は樹脂溶液中に炭素材料を浸漬する方法によれば、効率良く樹脂を含浸乃至付着させることができる。この場合、液状樹脂又は樹脂溶液の粘度は、特に限定的ではないが、通常樹脂を含浸乃至付着させる際の処理温度において、5〜500mPa・s程度であることが好ましく、5〜100mPa・s程度であることがより好ましい。
この様な方法において、液状の樹脂はそのまま用いることも可能であるが、粘度の調整等が容易であることから、適当な溶媒に溶解して樹脂溶液として用いることが好ましい。
溶媒については、使用する樹脂及び炭素材料の種類に応じて、樹脂の溶解性、炭素材料との親和性等を考慮して適宜選択すればよい。更に、通常、樹脂を硬化させる際に溶媒を除去するが、炭素材料は400℃以上の大気中では酸化されやすいので、400℃より沸点が低い溶媒を用いることが好ましい。溶媒の一例としては、メチルエチルケトンやジエチレングリコールジメチルエーテル、N−メチル−2−ピロリジノン等を挙げることができる。これらの溶媒から、使用する樹脂の種類、炭素材料の種類等に応じて、適宜選択すればよい。
樹脂溶液として用いる場合の樹脂濃度については、特に限定的ではなく、適度な粘度範囲となるように調整すればよい。但し、できるだけ樹脂濃度を高くすることにより、効率良く樹脂を含浸乃至付着させることができる。
シラン変性樹脂を炭素材料に含浸乃至付着させる際の処理温度については、特に限定的ではなく、適度な粘度範囲の液状樹脂又は樹脂溶液であれば、常温で処理を行うことができる。
処理時の圧力については、特に限定的ではなく、加圧、常圧、減圧の何れでも良いが、例えば、オートクレーブなどを用いて減圧下に浸漬処理を行う場合には、シラン変性樹脂を効率よく含浸乃至付着させることができる。この場合の圧力は、通常、900〜1200Pa程度とすればよい。
シラン変性樹脂を炭素材料に含浸乃至付着させるための処理時間については、特に限定的ではなく、炭素材料に該樹脂を十分に含浸乃至付着させることが可能な時間であればよい。例えば、液状樹脂又は樹脂溶液中に炭素材料を浸漬する方法では、通常、処理時間は、30分〜2時間程度とすればよい。
炭素材料としては、炭素を主成分とする各種の材料を用いることができる。黒鉛は、高温での耐久性に優れていることから、好ましい炭素材料であるが、これに限定されることなく、その他の炭素材料、炭素繊維複合材料等を用いることができる。さらに、黒鉛としては、天然黒鉛及び人造黒鉛のいずれも用いることができる。
これらの炭素材料は、前記シラン変性樹脂を充分に含浸させるため、開気孔を有しているものが好ましい。該炭素材料の開気孔率は、特に限定されないが、好ましくは10〜30%程度、より好ましくは15〜25%程度である。押し出し成形、冷間等方圧成形、モールド成形等によって得られた人造黒鉛は、適度な開気孔率を有し、更に、高温での耐久性に優れていることから、炭素材料として特に好ましい。
炭素材料の形状は、任意の形態とすることができ、例えば、円柱状、ブロック状等の使用目的に応じた成形体であっても良く、繊維状、粒状、粉体、炭素繊維ファブリック(織布、ニット、多方向シート、フェルト等)等でも良い。
この様にして炭素材料にシラン変性樹脂を含浸乃至付着させた後、該樹脂を硬化させることによって、目的とする耐酸化性炭素材料を得ることができる。樹脂を硬化させる方法については、特に限定的ではなく、使用する樹脂の種類に応じた硬化条件とすればよく、大気中に放置しても良く、加熱処理を行っても良い。
加熱処理によって樹脂を硬化させる場合、加熱条件については、樹脂の種類に応じて決めれば良く、例えば、シラン変性フェノール樹脂の場合には、大気中にて、120〜200℃程度で、1〜8時間程度加熱すればよく、シラン変性ポリイミド樹脂の場合には、120〜300℃程度で1〜8時間程度加熱すればよい。
上記した方法によって、本発明の耐酸化性炭素材料を得ることができる。
更に、この様にして得られた耐酸化性炭素材料に、非酸化性雰囲気中にて600〜1100℃程度の温度範囲で加熱処理を行うことが好ましい。非酸化性雰囲気中で加熱処理を行うことによって、樹脂を炭化させることができ、該炭素材料からなる製品を500℃〜1100℃程度の温度で使用する際に、樹脂の炭化、分解等に伴うガスの発生を抑えることができる。また、この様にして加熱処理を行った炭素材料は、高温条件下(例えば、800℃以上)で使用する場合、より一層優れた耐酸化性を有する材料となる。
加熱処理を行う際の非酸化性雰囲気としては、特に限定はなく、例えば窒素、アルゴン、ネオン等の不活性ガス雰囲気、水素等の還元性雰囲気、真空雰囲気などがあげられる。処理時間は10分〜10時間程度が適当であり、1〜5時間程度が好ましい。
この場合の処理方法としては、炭素材料にシラン変性樹脂を含浸乃至付着させた後、乾燥炉にて乾燥して樹脂を硬化させた後、非酸化性雰囲気の焼成炉にて焼成する方法が効率的である。
本発明で得られる耐酸化性炭素材料は、炭素、珪素及び酸素を主成分とするものであり、他の元素の含有量が1wt%程度以下であることが好ましく、特に0.1wt%程度以下であることがより好ましい。
本発明で得られる耐酸化性炭素材料は、硬化処理後、研削して任意の形状に加工することが可能である。本発明の耐酸化性炭素材料は、高温で酸化性雰囲気においても安定に使用することができるため、例えば、加熱処理ローラーのローラー部分、坩堝、発熱体、鋳型等の冶金用、電解用電極等の電気化学用、シールリング、摺動材等の機械用に使用することができる。特に、硬化処理の後、非酸化性雰囲気下にて加熱処理した耐酸化性炭素材料については、高温でも樹脂の分解及び揮発がなく、高温及び酸性雰囲気に対して安定性が高い。
本発明の炭素材料は、非常に耐酸化性に優れた材料であり、例えば、高温条件下で使用する構造材料として用いる場合に、長期間劣化することなく安定に使用できる。
該炭素材料は、樹脂を含浸乃至付着させた後、硬化させ、更に、必要に応じて加熱処理を行うという簡単な工程によって製造することができるので、製造コストが低く、安価な材料である。
特に、非酸化性雰囲気中で加熱処理して得られた耐酸化性炭素材料については、800℃を超える温度範囲で使用する場合であっても樹脂の分解、揮発等を起こさないため、製品や周辺設備に対する悪影響がなく、高温用構造材料として特に有用性が高いものとなる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
下記式(2)
Figure 2005255421
で表される側鎖を有するシリカ変性ポリイミド樹脂(荒川化学工業製,H800)100g(硬化残分中のシリカの割合が8wt%)に対し、260mlのジエチレングリコールジメチルエーテルを加え、200℃処理後の残分が5wt%になるように樹脂溶液を作製した。
カサ比重1.73の黒鉛質の炭素材料を直径15mmφ×長さ50mmに加工した成形体を
上記樹脂溶液中に浸積し、室温のオートクレーブ中に入れて1000Paまで減圧し、上記炭素材料中に上記樹脂溶液を含浸させた。さらに、この炭素材料を空気中において200℃で4時間硬化させた。
こうして作製した耐酸化性炭素材料を5l/minの酸素を導入して酸化性雰囲気とし、1000℃で15分間保持し、酸化消耗率を下記一般式(I)により算出した。その結果を表1に示す。
酸化消耗前のサンプルの質量をWB、酸化消耗後のサンプルの質量をWAとすると、酸化消耗率Xは
Figure 2005255421
となる。
実施例1の樹脂溶液にかえて、下記式(2)
Figure 2005255421
で表される側鎖を有するシリカ変性ポリアミドイミド樹脂(荒川化学工業製,H901)100g(硬化残分中のシリカの割合が4wt%)に対し、500mlのジエチレングリコールジメチルエーテルを加え、200℃処理後の残分が5wt%になるように樹脂溶液を作製した。
その他は、実施例1と同様にして耐酸化性炭素材料を作製し、酸化消耗率を表1に示した。
実施例1の樹脂溶液にかえて、下記式(2)
Figure 2005255421
で表される側鎖を有するシリカ変性エポキシ樹脂(荒川化学工業製,E102)50g(硬化残分中のシリカの割合が35wt%)に対し、450mlのジエチレングリコールジメチルエーテルを加え、200℃処理後の残分が5wt%になるように樹脂溶液を作製した。
その他は、実施例1と同様にして耐酸化性炭素材料を作製し、酸化消耗率を表1に示した。
実施例1の樹脂溶液にかえて、下記式(3)
Figure 2005255421
で表される側鎖を有するシリカ変性フェノール樹脂(荒川化学工業製,P501)50g(硬化残分中のシリカの割合が38wt%)に対し、650mlのメチルエチルケトンを加え、200℃処理後の残分が5wt%になるように樹脂溶液を作製した。その他は、実施例1と同様にして耐酸化性炭素材料を作製し、酸化消耗率を表1に示した。
実施例1の樹脂溶液にかえて、下記式(3)
Figure 2005255421
で表される側鎖を有するシリカ変性フェノール樹脂(荒川化学工業製,P501)50g(硬化残分中のシリカの割合が38wt%)に対し、650mlのメチルエチルケトンを加え、200℃処理後の残分が5wt%になるように、樹脂溶液を作製した。次に、実施例1と同様に、炭素材料中に上記樹脂溶液を含浸させ、さらに、この炭素材料を5l/minの窒素を導入し非酸化性雰囲気にして600℃で1時間処理した。
得られた耐酸化性炭素材料の酸化消耗率を実施例1に記載の方法を用いて算出し、その結果を表1に示した。
実施例1の樹脂溶液にかえて、下記式(3)
Figure 2005255421
で表される側鎖を有するシリカ変性フェノール樹脂(荒川化学工業製,P501)50g(硬化残分中のシリカの割合が38wt%)に対し、650mlのメチルエチルケトンを加え、200℃処理後の残分が5wt%になるように、樹脂溶液を作製した。
次に、実施例1に記載の方法を用いて上記炭素材料中に上記樹脂溶液を含浸させ、さらに、この含浸された炭素材料を5l/minの窒素を導入し非酸化性雰囲気にして1000℃で1時間処理した。
得られた耐酸化性炭素材料の酸化消耗率を実施例1に記載の方法を用いて算出し、その結果を表1に示した。
実施例1の樹脂溶液にかえて、下記式(3)
Figure 2005255421
で表される側鎖を有するシリカ変性フェノール樹脂(荒川化学工業製,P501)50g(硬化残分中のシリカの割合が38wt%)に対し、300mlのメチルエチルケトンを加え、200℃処理後の残分が10wt%になるように樹脂溶液を作製した。その他は、実施例1と同様にして耐酸化性炭素材料を作製し、酸化消耗率を表1に示した
実施例1の樹脂溶液にかえて、下記式(3)
Figure 2005255421
で表される側鎖を有するシリカ変性フェノール樹脂(荒川化学工業製,P501)200g(硬化残分中のシリカの割合が38wt%)に対し、266mlのメチルエチルケトンを加え、200℃処理後の残分が30wt%になるように樹脂溶液を作製した。その他は、実施例1と同様にして耐酸化性炭素材料を作製し、酸化消耗率を表1に示した。
比較例1
実施例1で用いたものと同様の炭素材料を用い、その酸化消耗率を実施例1に記載の方法で測定した。その結果を表1に示した。
比較例2
実施例1の樹脂溶液にかえて、アルコキシシランをグラフト化させていないポリイミド樹脂100gに対し、260mlのジエチレングリコールジメチルエーテルを加え、200℃処理後の残分が5wt%になるように樹脂溶液を作製した。その他は、実施例1と同様にして耐酸化性炭素材料を作製し、酸化消耗率を表1に示した。
比較例3
実施例1の樹脂溶液にかえて、アルコキシシランをグラフト化させていないポリアミドイミド樹脂100gに対し、500mlのジエチレングリコールジメチルエーテルを加え、200℃処理後の残分が5wt%になるように、室温で10分間溶解して樹脂溶液を作製した。
その他は、実施例1と同様にして耐酸化性炭素材料を作製し、酸化消耗率を表1に示した。
Figure 2005255421

Claims (5)

  1. 下記式(1):
    Figure 2005255421
    [式中R1はアルキル基、R2はアルコキシ基、R3はアルキル基又はアルコキシ基、nは正の整数である]で表される含ケイ素基を側鎖として有するシラン変性樹脂を、炭素材料に含浸乃至付着させた後、硬化させてなる、耐酸化性炭素材料。
  2. 請求項1に記載の耐酸化性炭素材料を、さらに非酸化性雰囲気下にて加熱処理してなる、耐酸化性炭素材料。
  3. 該シラン変性樹脂が、シラン変性フェノール樹脂、シラン変性ポリイミド樹脂、シラン変性ポリアミドイミド樹脂、シラン変性エポキシ樹脂及びシラン変性ポリウレタン樹脂からなる群より選択される、少なくとも1種である請求項1又は2に記載される耐酸化性炭素材料。
  4. 下記式(1):
    Figure 2005255421
    [式中R1はアルキル基、R2はアルコキシ基、R3はアルキル基又はアルコキシ基、nは正の整数である]で表される含ケイ素基を側鎖として有するシラン変性樹脂を、炭素材料に含浸乃至付着させた後、硬化させることを特徴とする、耐酸化性炭素材料の製造方法。
  5. 請求項4においてシラン変性樹脂を硬化させた後、さらに非酸化性雰囲気下にて加熱処理することを特徴とする、耐酸化性炭素材料の製造方法。
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