JPH07187629A - 変性炭素複合材の製造法 - Google Patents
変性炭素複合材の製造法Info
- Publication number
- JPH07187629A JPH07187629A JP5327910A JP32791093A JPH07187629A JP H07187629 A JPH07187629 A JP H07187629A JP 5327910 A JP5327910 A JP 5327910A JP 32791093 A JP32791093 A JP 32791093A JP H07187629 A JPH07187629 A JP H07187629A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- carbon
- organometallic compound
- modified carbon
- composite material
- carbon composite
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
- Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 特に粉末として使用するに好適な耐水性、機
械的強度、摩擦磨耗性の改良された炭素複合材を提供す
る。 【構成】 炭素材(A) に、有機金属化合物(B1)を 5〜40
重量%含む熱硬化性樹脂組成物(B) を混合・含浸し、加
熱硬化させた後、熱処理してなる変性炭素複合材の製造
法
械的強度、摩擦磨耗性の改良された炭素複合材を提供す
る。 【構成】 炭素材(A) に、有機金属化合物(B1)を 5〜40
重量%含む熱硬化性樹脂組成物(B) を混合・含浸し、加
熱硬化させた後、熱処理してなる変性炭素複合材の製造
法
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭素に、有機金属化合
物を含む熱硬化性組成物を混合・含浸し、これを完全に
加熱硬化した後、通常、空気中で熱処理したもの、更に
より高温で熱処理してセミカーボン・セミセラミックス
化してなる耐水性、機械的強度、硬度、摩擦磨耗特性が
改良された新規な複合炭素材の製造法であり、通常、顆
粒状或いは粉末状の所望の粒子径として、電動機ブラ
シ、シール材、軸受けなどの摺動材料用、ブレーキ用デ
ィスクパッドなどの摩擦材用などの成分として、有機
系、金属焼結系、セラミックス系、その他に好適に使用
できるものである。
物を含む熱硬化性組成物を混合・含浸し、これを完全に
加熱硬化した後、通常、空気中で熱処理したもの、更に
より高温で熱処理してセミカーボン・セミセラミックス
化してなる耐水性、機械的強度、硬度、摩擦磨耗特性が
改良された新規な複合炭素材の製造法であり、通常、顆
粒状或いは粉末状の所望の粒子径として、電動機ブラ
シ、シール材、軸受けなどの摺動材料用、ブレーキ用デ
ィスクパッドなどの摩擦材用などの成分として、有機
系、金属焼結系、セラミックス系、その他に好適に使用
できるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、摺動摩擦材料用などに使用されて
いる炭素粉末は、石油コークスや石炭コークスなどをさ
らに 1,000〜2,000 ℃で焼成したもの、鉄鋼製造時に得
られる高純度カーボン、天然黒鉛などからの粉末が使用
され、また、適宜、ピッチなどを混練含浸し、圧縮成形
した後、最高温度 900〜1300℃で焼成してなるもの又は
2,000℃以上で焼成して黒鉛化を高めたものとして使用
されている。
いる炭素粉末は、石油コークスや石炭コークスなどをさ
らに 1,000〜2,000 ℃で焼成したもの、鉄鋼製造時に得
られる高純度カーボン、天然黒鉛などからの粉末が使用
され、また、適宜、ピッチなどを混練含浸し、圧縮成形
した後、最高温度 900〜1300℃で焼成してなるもの又は
2,000℃以上で焼成して黒鉛化を高めたものとして使用
されている。
【0003】一般に、黒鉛構造を主体とした炭素粉末
は、耐熱性、耐薬品性など優れたものである。しかし、
ブレーキ用のディスクブーキパッドなどの摩擦材に添加
した場合、水分を吸収し易く、 150〜200 ℃程度以下の
低温においては空気中の湿度が高い時には摩擦係数が低
くなり、磨耗率も大きくなる欠点がある。これは、夏季
と冬季との季節による性能の変動、晴天と雨天との性能
の変動という欠点となっていた。また、高温焼成した炭
素粉末は、熱硬化性樹脂などによる表面濡れ性が悪いた
め、機械的強度、磨耗性などが低下し易いものであっ
た。例えば、特開平4-306288号公報には、石油コークス
を含有させた非アスベスト系摩擦材が提案さているが、
上記の点は解決されていない。また、シール材として
は、水中ポンプのメカニカルシールなどがあり、耐蝕
性、耐薬品性の点からは、セラミックスのシートと炭素
粉末に熱硬化性樹脂を混合し成形したシートとの組み合
わせで使用されることが多いが、湿潤下での使用である
ために炭素粉末混合シートは磨耗量が大きいという欠点
があった。
は、耐熱性、耐薬品性など優れたものである。しかし、
ブレーキ用のディスクブーキパッドなどの摩擦材に添加
した場合、水分を吸収し易く、 150〜200 ℃程度以下の
低温においては空気中の湿度が高い時には摩擦係数が低
くなり、磨耗率も大きくなる欠点がある。これは、夏季
と冬季との季節による性能の変動、晴天と雨天との性能
の変動という欠点となっていた。また、高温焼成した炭
素粉末は、熱硬化性樹脂などによる表面濡れ性が悪いた
め、機械的強度、磨耗性などが低下し易いものであっ
た。例えば、特開平4-306288号公報には、石油コークス
を含有させた非アスベスト系摩擦材が提案さているが、
上記の点は解決されていない。また、シール材として
は、水中ポンプのメカニカルシールなどがあり、耐蝕
性、耐薬品性の点からは、セラミックスのシートと炭素
粉末に熱硬化性樹脂を混合し成形したシートとの組み合
わせで使用されることが多いが、湿潤下での使用である
ために炭素粉末混合シートは磨耗量が大きいという欠点
があった。
【0004】他方、耐熱性の高い摺動摩擦材として焼結
金属系摩擦材も知られている。この摺動摩擦材は、その
素材から高い耐熱性を発揮することが最大のメリットで
あるが、ベアリング同様に、潤滑剤を必要とする。この
ため、潤滑剤の劣化や蒸発などが生じ、これが耐熱性の
限界となるものであった。
金属系摩擦材も知られている。この摺動摩擦材は、その
素材から高い耐熱性を発揮することが最大のメリットで
あるが、ベアリング同様に、潤滑剤を必要とする。この
ため、潤滑剤の劣化や蒸発などが生じ、これが耐熱性の
限界となるものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐水性、機
械的強度、硬度、摩擦磨耗特性などを改良した炭素粉末
を得ること、特に、上記した炭素粉末の欠点である 150
〜200 ℃程度以下の低温における水分による摩擦磨耗性
の劣化を防止することを目的としたものであり、半有機
化合物であるセミセラミックスを複合した新規な炭素材
を提供することにある。
械的強度、硬度、摩擦磨耗特性などを改良した炭素粉末
を得ること、特に、上記した炭素粉末の欠点である 150
〜200 ℃程度以下の低温における水分による摩擦磨耗性
の劣化を防止することを目的としたものであり、半有機
化合物であるセミセラミックスを複合した新規な炭素材
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、炭
素材(A) に、有機金属化合物(B1)を 5〜40重量%含む熱
硬化性組成物(B) を混合・含浸し、加熱硬化させた後、
熱処理してなる変性炭素複合材の製造法であり、好まし
くは該炭素材A が、コークス粉にピッチを含浸し、圧縮
成形した後、最高温度 900〜1300℃で焼成してなるもの
であること、該有機金属化合物B1が、珪素、チタン、ア
ルミニウムを含む有機金属化合物又は重量平均分子量が
10,000 未満の該有機金属化合物のポリマーであるこ
と、該熱硬化性組成物B が、シアン酸エステル系樹脂、
変性芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂、芳香族炭
化水素−ホルムアルデヒド樹脂ノボラックのエポキシ樹
脂からなる群から選択された1種又は2種以上の混合物
であること、該熱処理が、酸素存在雰囲気下に温度 295
〜450 ℃で 0.5〜20時間であること、又は温度 290〜45
0 ℃で環化・脱水素、ついで不活性雰囲気中で最高温度
600〜800 ℃でセミカーボン・セミセラミックス化する
ことからなる変性炭素複合材の製造法である。
素材(A) に、有機金属化合物(B1)を 5〜40重量%含む熱
硬化性組成物(B) を混合・含浸し、加熱硬化させた後、
熱処理してなる変性炭素複合材の製造法であり、好まし
くは該炭素材A が、コークス粉にピッチを含浸し、圧縮
成形した後、最高温度 900〜1300℃で焼成してなるもの
であること、該有機金属化合物B1が、珪素、チタン、ア
ルミニウムを含む有機金属化合物又は重量平均分子量が
10,000 未満の該有機金属化合物のポリマーであるこ
と、該熱硬化性組成物B が、シアン酸エステル系樹脂、
変性芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂、芳香族炭
化水素−ホルムアルデヒド樹脂ノボラックのエポキシ樹
脂からなる群から選択された1種又は2種以上の混合物
であること、該熱処理が、酸素存在雰囲気下に温度 295
〜450 ℃で 0.5〜20時間であること、又は温度 290〜45
0 ℃で環化・脱水素、ついで不活性雰囲気中で最高温度
600〜800 ℃でセミカーボン・セミセラミックス化する
ことからなる変性炭素複合材の製造法である。
【0007】以下、本発明の構成について説明する。本
発明の原料とする炭素材(A) としては、コークス粉など
の炭素粉末、石炭コークス、石油コークス、天然黒鉛、
人造黒鉛などの黒鉛構造を主体としたものである。本発
明では、気孔径 0.1μm以上、好ましくは 0.3〜20μm
の範囲の気孔の比率が 5〜30%、好ましくは10〜25%の
ものが好適に使用される。しかしながら、特に、コーク
ス粉などは、密度が低いので、石油ピッチや石炭ピッチ
などのピッチ類を混合し、圧縮成形したものを 1,300℃
以下で焼成して密度を高めた炭素材を適宜、含浸操作が
容易な形状に破砕したブロックとして使用するのが好適
である。例えば、石炭ピッチコークスは、沸点 300℃の
軟ピッチを原料とし、 450〜520 ℃、24時間でコークス
化され、また、約 1400 ℃でか焼したか焼コークスがあ
る。
発明の原料とする炭素材(A) としては、コークス粉など
の炭素粉末、石炭コークス、石油コークス、天然黒鉛、
人造黒鉛などの黒鉛構造を主体としたものである。本発
明では、気孔径 0.1μm以上、好ましくは 0.3〜20μm
の範囲の気孔の比率が 5〜30%、好ましくは10〜25%の
ものが好適に使用される。しかしながら、特に、コーク
ス粉などは、密度が低いので、石油ピッチや石炭ピッチ
などのピッチ類を混合し、圧縮成形したものを 1,300℃
以下で焼成して密度を高めた炭素材を適宜、含浸操作が
容易な形状に破砕したブロックとして使用するのが好適
である。例えば、石炭ピッチコークスは、沸点 300℃の
軟ピッチを原料とし、 450〜520 ℃、24時間でコークス
化され、また、約 1400 ℃でか焼したか焼コークスがあ
る。
【0008】本発明の有機金属化合物(B1)とは、珪素、
チタン、アルミニウムを含む有機金属化合物又は重量平
均分子量が 10,000 未満の該有機金属化合物のポリマー
であり、 5〜40重量%、好適には 5〜30重量%含むもの
として用いることにより、有機金属化合物ポリマー成分
が複合された変性炭素複合材とすること、又は、セミセ
ラミックスが複合された変性炭素複合材とするものであ
る。ここに、セミセラミックスとは、珪素、チタン又は
アルミニウムの元素が、有機性の残存したセミカーボン
と結合した状態を保って存在していると推定される状態
をいい、少なくともサブミクロン未満の超微細なセラミ
ックスがセミカーボン中に分散した状態をいう。
チタン、アルミニウムを含む有機金属化合物又は重量平
均分子量が 10,000 未満の該有機金属化合物のポリマー
であり、 5〜40重量%、好適には 5〜30重量%含むもの
として用いることにより、有機金属化合物ポリマー成分
が複合された変性炭素複合材とすること、又は、セミセ
ラミックスが複合された変性炭素複合材とするものであ
る。ここに、セミセラミックスとは、珪素、チタン又は
アルミニウムの元素が、有機性の残存したセミカーボン
と結合した状態を保って存在していると推定される状態
をいい、少なくともサブミクロン未満の超微細なセラミ
ックスがセミカーボン中に分散した状態をいう。
【0009】通常のサブミクロン程度の微細な硬質のセ
ラミックス微粉を炭素粉末中に配合分散した場合、この
セラミックス微粉が、研磨剤として作用し、摩擦、磨耗
性を低下させる。しかし、本発明では、研磨剤として作
用して摩擦、磨耗性を低下させることがなく、逆に、摺
動性、摩擦磨耗性を大幅に改良するのみでなく、さらに
耐水性も向上させるものである。
ラミックス微粉を炭素粉末中に配合分散した場合、この
セラミックス微粉が、研磨剤として作用し、摩擦、磨耗
性を低下させる。しかし、本発明では、研磨剤として作
用して摩擦、磨耗性を低下させることがなく、逆に、摺
動性、摩擦磨耗性を大幅に改良するのみでなく、さらに
耐水性も向上させるものである。
【0010】有機金属化合物としては、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチル
トリエトキシシラン、ヘキサメチルジシラン、トリメチ
ルシリルイソシアネート、ジメチルシリルジイソシアネ
ート、メチルシリルトリイソシアネート、ビニルシリル
イソシアネート、フェニルシリルトリイソシアネート、
テトライソシアネートシラン、エトキシシラントリイソ
シアネートなどのケイ素を含む有機金属化合物:;チタニ
ウムステアレート、テトライソプロピルチタネート、テ
トラ−n-ブチルチタネート、ブチルチタネートダイマ
ー、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、テトラメ
チルチタネート、チタンアセチルアセトネート、チタン
テトラアセチルアセトネート、チタントリエタノールア
ミネート、ポリチタンアセチルアセトネートなどのチタ
ンを含む有機金属化合物:;アルミニウムイソプロピレー
ト、モノ−sec-ブトキシアルミニウムジイソプロピレー
ト、アルミニウム−sec-ブチレート、アミニウムエチラ
ート等のアルミニウムアルコラート、エチルアセトアセ
テートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウム
トリス (エチルアセトアセテート) 、アルキルアセテー
トアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムモノ
アセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテー
ト)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)等
のアルミニウムキレート、環状アルミニウムオキサイド
オクチレート、環状アルミニウムオキサイドステアレー
ト、環状アルミニウムオキサイドイソプロピレートなど
の環状アルミニウム化合物オリゴマーが挙げられる。
シプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチル
トリエトキシシラン、ヘキサメチルジシラン、トリメチ
ルシリルイソシアネート、ジメチルシリルジイソシアネ
ート、メチルシリルトリイソシアネート、ビニルシリル
イソシアネート、フェニルシリルトリイソシアネート、
テトライソシアネートシラン、エトキシシラントリイソ
シアネートなどのケイ素を含む有機金属化合物:;チタニ
ウムステアレート、テトライソプロピルチタネート、テ
トラ−n-ブチルチタネート、ブチルチタネートダイマ
ー、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、テトラメ
チルチタネート、チタンアセチルアセトネート、チタン
テトラアセチルアセトネート、チタントリエタノールア
ミネート、ポリチタンアセチルアセトネートなどのチタ
ンを含む有機金属化合物:;アルミニウムイソプロピレー
ト、モノ−sec-ブトキシアルミニウムジイソプロピレー
ト、アルミニウム−sec-ブチレート、アミニウムエチラ
ート等のアルミニウムアルコラート、エチルアセトアセ
テートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウム
トリス (エチルアセトアセテート) 、アルキルアセテー
トアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムモノ
アセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテー
ト)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)等
のアルミニウムキレート、環状アルミニウムオキサイド
オクチレート、環状アルミニウムオキサイドステアレー
ト、環状アルミニウムオキサイドイソプロピレートなど
の環状アルミニウム化合物オリゴマーが挙げられる。
【0011】また、重量平均分子量が 10000未満のプレ
ポリマーとしては、ポリシラザン、ポリカルボシラン、
ポリアルミノキサン、ポリボロシロキサン、ポリシラス
チレン、ポリカルボランシロキサン、ポリシリコーンの
ラダーポリマーのオリゴマー類、ポリチタノカルボシラ
ン、ヘプタメチルビニルトリシラン、ポリボロジフェニ
ルシロキサン、ポリテトラ−イソプロポキシチタン、ポ
リテトラ−ノルマルブトキシチタンなどのセラミックス
前駆体有機金属化合物が挙げられる。
ポリマーとしては、ポリシラザン、ポリカルボシラン、
ポリアルミノキサン、ポリボロシロキサン、ポリシラス
チレン、ポリカルボランシロキサン、ポリシリコーンの
ラダーポリマーのオリゴマー類、ポリチタノカルボシラ
ン、ヘプタメチルビニルトリシラン、ポリボロジフェニ
ルシロキサン、ポリテトラ−イソプロポキシチタン、ポ
リテトラ−ノルマルブトキシチタンなどのセラミックス
前駆体有機金属化合物が挙げられる。
【0012】これらの中で、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキ
シシラン、ヘキサメチルジシラン、トリメチルシリルイ
ソシアネート、ジメチルシリルジイソシアネート、メチ
ルシリルトリイソシアネート、ビニルシリルイソシアネ
ート、フェニルシリルトリイソシアネート、テトライソ
シアネートシラン、エトキシシラントリイソシアネート
などのケイ素を含む化合物、チタニウムステアレートな
どのチタンを含むアリレート類、アルキルアセテートア
ルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムモノアセ
チルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、ア
ルミニウムトリス(アセチルアセトネート)などアルミ
ニウムを含む化合物、ポリシリコーンのラダーポリマー
のオリゴマー類、ポリチタノカルボシランなどが、粉体
或いは無溶剤の液体として予備混合し、溶融混合する方
法などの通常の方法によって可能であり、本発明では好
適に使用される。
トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキ
シシラン、ヘキサメチルジシラン、トリメチルシリルイ
ソシアネート、ジメチルシリルジイソシアネート、メチ
ルシリルトリイソシアネート、ビニルシリルイソシアネ
ート、フェニルシリルトリイソシアネート、テトライソ
シアネートシラン、エトキシシラントリイソシアネート
などのケイ素を含む化合物、チタニウムステアレートな
どのチタンを含むアリレート類、アルキルアセテートア
ルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムモノアセ
チルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、ア
ルミニウムトリス(アセチルアセトネート)などアルミ
ニウムを含む化合物、ポリシリコーンのラダーポリマー
のオリゴマー類、ポリチタノカルボシランなどが、粉体
或いは無溶剤の液体として予備混合し、溶融混合する方
法などの通常の方法によって可能であり、本発明では好
適に使用される。
【0013】しかしながら、熱硬化性組成物の成分、特
に熱硬化性樹脂の種類と有機金属化合物との組み合わせ
によっては、この両者が、単に混合するのみで反応する
場合、含浸する温度条件下において反応する場合、或い
は予備硬化から硬化の温度範囲において急速に反応する
場合がある。これらの場合には、熱硬化性組成物Bとし
ては使用できない。このように両成分が反応する場合に
は、混合・含浸法を工夫することにより、上記した障害
が発生しないようにして用いることができる。この方法
としては、有機金属化合物成分を、単独又はこれと反応
しない熱硬化性成分と予備混合したものを炭素粉末に混
合し、反応性の熱硬化性成分を混合する二段法;前記の
逆の方法;熱硬化性成分の一部と有機金属化合物とを予
備反応させて、熱硬化性成分との反応性が低下したもの
とし、これを使用して、組成物を調整する方法などが挙
げられる。
に熱硬化性樹脂の種類と有機金属化合物との組み合わせ
によっては、この両者が、単に混合するのみで反応する
場合、含浸する温度条件下において反応する場合、或い
は予備硬化から硬化の温度範囲において急速に反応する
場合がある。これらの場合には、熱硬化性組成物Bとし
ては使用できない。このように両成分が反応する場合に
は、混合・含浸法を工夫することにより、上記した障害
が発生しないようにして用いることができる。この方法
としては、有機金属化合物成分を、単独又はこれと反応
しない熱硬化性成分と予備混合したものを炭素粉末に混
合し、反応性の熱硬化性成分を混合する二段法;前記の
逆の方法;熱硬化性成分の一部と有機金属化合物とを予
備反応させて、熱硬化性成分との反応性が低下したもの
とし、これを使用して、組成物を調整する方法などが挙
げられる。
【0014】本発明の熱硬化性組成物Bは、シアン酸エ
ステル系樹脂、芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹
脂、変性芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂、芳香
族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂ノボラックのエポキ
シ樹脂、フェノール樹脂、フラン樹脂などの熱硬化性樹
脂組成物、石油ピッチ、石炭ピッチなどのピッチ類が挙
げられ、これらは適宜混合して使用できるものである。
本発明では、炭素材との密着性に優れたセミカーボン・
セミセラミックスを得る点からシアン酸エステル系樹
脂、変性芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂、芳香
族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂ノボラックのエポキ
シ樹脂が好ましい。
ステル系樹脂、芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹
脂、変性芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂、芳香
族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂ノボラックのエポキ
シ樹脂、フェノール樹脂、フラン樹脂などの熱硬化性樹
脂組成物、石油ピッチ、石炭ピッチなどのピッチ類が挙
げられ、これらは適宜混合して使用できるものである。
本発明では、炭素材との密着性に優れたセミカーボン・
セミセラミックスを得る点からシアン酸エステル系樹
脂、変性芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂、芳香
族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂ノボラックのエポキ
シ樹脂が好ましい。
【0015】シアン酸エステル系樹脂とは、多官能性シ
アン酸エステル、そのプレポリマー等を主成分としてな
るものであり、シアナト樹脂(特公昭41-1928 号、同45
-11712号、同44-1222 号、ドイツ特許第1190184 号
等)、シアン酸エステル−マレイミド樹脂、シアン酸エ
ステル−マレイミド−エポキシ樹脂(特公昭54-30440号
等、特公昭52-31279号、USP-4110364 など)、シアン酸
エステル−エポキシ樹脂(特公昭46-41112号)などであ
る。
アン酸エステル、そのプレポリマー等を主成分としてな
るものであり、シアナト樹脂(特公昭41-1928 号、同45
-11712号、同44-1222 号、ドイツ特許第1190184 号
等)、シアン酸エステル−マレイミド樹脂、シアン酸エ
ステル−マレイミド−エポキシ樹脂(特公昭54-30440号
等、特公昭52-31279号、USP-4110364 など)、シアン酸
エステル−エポキシ樹脂(特公昭46-41112号)などであ
る。
【0016】芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂と
しては、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、ナフタレン
−ホルムアルデヒド樹脂などが挙げられる。また、変性
芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂としては、これ
らをマレイン酸などの二塩基酸、無水マレイン酸などの
酸無水物と反応させ減圧脱水してなる不飽和酸無水物変
性キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、フェノール類と反
応させてノボラック化してなる芳香族炭化水素−ホルム
アルデヒド樹脂ノボラックなどが挙げられる。芳香族炭
化水素−ホルムアルデヒド樹脂ノボラックのエポキシ樹
脂とは、上記の芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂
ノボラックとエピクロルヒドリンとを反応させエポキシ
化したエポキシ樹脂が挙げられる。
しては、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、ナフタレン
−ホルムアルデヒド樹脂などが挙げられる。また、変性
芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂としては、これ
らをマレイン酸などの二塩基酸、無水マレイン酸などの
酸無水物と反応させ減圧脱水してなる不飽和酸無水物変
性キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、フェノール類と反
応させてノボラック化してなる芳香族炭化水素−ホルム
アルデヒド樹脂ノボラックなどが挙げられる。芳香族炭
化水素−ホルムアルデヒド樹脂ノボラックのエポキシ樹
脂とは、上記の芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂
ノボラックとエピクロルヒドリンとを反応させエポキシ
化したエポキシ樹脂が挙げられる。
【0017】ピッチ類としては、融点或いは軟化点 125
〜190 ℃の石炭タールピッチ、石油ピッチなど、ナフタ
リン、アントラセン、その他の芳香族炭化水素を原料と
して熱縮重合してメソフェーズピッチ或いはメソカーボ
ンを合成する際の前駆体などが挙げられる。これらピッ
チ中の不純物としては、Nを含むものは使用時の高温下
に良好な炭素を製造する面からは問題ないが、S分は、
強度その他の点で問題があるので、可能な限り低減した
ものがよい。また、ピッチ類は、熱硬化性樹脂よりも炭
化率が高く、熱硬化性樹脂との均一な共溶融組成物とな
るものを選択するのが好ましい。なお、熱硬化性組成物
Bは、上記成分を必須とするが、熱硬化性成分の硬化を
促進する公知の硬化触媒、架橋反応を促進する環化・脱
水素触媒を配合することできる。
〜190 ℃の石炭タールピッチ、石油ピッチなど、ナフタ
リン、アントラセン、その他の芳香族炭化水素を原料と
して熱縮重合してメソフェーズピッチ或いはメソカーボ
ンを合成する際の前駆体などが挙げられる。これらピッ
チ中の不純物としては、Nを含むものは使用時の高温下
に良好な炭素を製造する面からは問題ないが、S分は、
強度その他の点で問題があるので、可能な限り低減した
ものがよい。また、ピッチ類は、熱硬化性樹脂よりも炭
化率が高く、熱硬化性樹脂との均一な共溶融組成物とな
るものを選択するのが好ましい。なお、熱硬化性組成物
Bは、上記成分を必須とするが、熱硬化性成分の硬化を
促進する公知の硬化触媒、架橋反応を促進する環化・脱
水素触媒を配合することできる。
【0018】上記の気孔径 0.1μm以上の気孔率 5〜30
%の炭素材Aに、適宜、触媒及び環化・脱水素触媒など
を添加した熱硬化性組成物Bを混合・含浸し、硬化し、
熱処理して変性炭素複合材を製造する。
%の炭素材Aに、適宜、触媒及び環化・脱水素触媒など
を添加した熱硬化性組成物Bを混合・含浸し、硬化し、
熱処理して変性炭素複合材を製造する。
【0019】混合・含浸方法は、適宜、減圧、加熱等の
可能な容器などに炭素材Aの破砕物と組成物Bの粉末と
を入れ、適宜、系内を減圧とし、通常、攪拌混合し、さ
らに加温或いは加熱して組成物Bを溶融し、含浸させる
方法による。減圧下に、炭素材の気孔中の気体を組成物
Bが溶融開始する前に、予め除去しておく減圧下の含浸
・混合方法などがある。減圧とする場合、50 mmHg 以
下、好ましくは30mmHg以下、特に 5mmHg以下を使用す
る。
可能な容器などに炭素材Aの破砕物と組成物Bの粉末と
を入れ、適宜、系内を減圧とし、通常、攪拌混合し、さ
らに加温或いは加熱して組成物Bを溶融し、含浸させる
方法による。減圧下に、炭素材の気孔中の気体を組成物
Bが溶融開始する前に、予め除去しておく減圧下の含浸
・混合方法などがある。減圧とする場合、50 mmHg 以
下、好ましくは30mmHg以下、特に 5mmHg以下を使用す
る。
【0020】組成物Bを混合・含浸した後、そのまま又
は混合機から取り出して、(1).乾燥機中等で温度 160〜
200 ℃、好ましくは 170〜200 ℃で数分〜1 時間の範囲
でゲル化させ、温度 150〜300 ℃で加熱硬化させる方
法、(2).金型に充填し 500〜1000 kg/cm2 で加圧成形し
た後、又は、温度 180〜200 ℃、圧力 50〜150 kg/cm2
で加圧成形した後、温度 150〜300 ℃で加熱硬化させ
る。ついで、酸素存在雰囲気下 (通常、空気中) で温度
295〜450 ℃で熱処理して、環化・脱水素したものと
し、更に不活性気体中で、通常、昇温速度 2〜100 ℃/
時間で昇温し、最高温度 600〜800 ℃として熱処理する
ことにより含浸した熱硬化性樹脂組成物をセミカーボン
化し、有機金属化合物を同時にセミセラミックスとす
る。また、樹脂バインダーを用いるブレーキ用のディス
クブレーキ・パッドやシール材などの用途では、空気中
で温度 295〜450 ℃の酸化反応を伴う、環化或いは架橋
反応、脱水素を主体とした反応のみで、通常、使用可能
であり、セミカーボン・セミセラミックス化を省略する
ことができる。
は混合機から取り出して、(1).乾燥機中等で温度 160〜
200 ℃、好ましくは 170〜200 ℃で数分〜1 時間の範囲
でゲル化させ、温度 150〜300 ℃で加熱硬化させる方
法、(2).金型に充填し 500〜1000 kg/cm2 で加圧成形し
た後、又は、温度 180〜200 ℃、圧力 50〜150 kg/cm2
で加圧成形した後、温度 150〜300 ℃で加熱硬化させ
る。ついで、酸素存在雰囲気下 (通常、空気中) で温度
295〜450 ℃で熱処理して、環化・脱水素したものと
し、更に不活性気体中で、通常、昇温速度 2〜100 ℃/
時間で昇温し、最高温度 600〜800 ℃として熱処理する
ことにより含浸した熱硬化性樹脂組成物をセミカーボン
化し、有機金属化合物を同時にセミセラミックスとす
る。また、樹脂バインダーを用いるブレーキ用のディス
クブレーキ・パッドやシール材などの用途では、空気中
で温度 295〜450 ℃の酸化反応を伴う、環化或いは架橋
反応、脱水素を主体とした反応のみで、通常、使用可能
であり、セミカーボン・セミセラミックス化を省略する
ことができる。
【0021】ここで、例えば、BF3 、Al2Cl3、金属カリ
ウム、有機燐酸カリウム塩、スルホン酸カリウム、ビフ
ェニレン、1,3,5-トリフェニルベンゼンなどの環化・脱
水素触媒を用いた場合、通常、空気中での熱処理は特に
必要としない場合がある。しかし、より簡便に組成物B
が液状化せず、急速にガスを発生しないものとするため
には空気中 (酸素存在下) での最高温度 295〜450 ℃で
の熱処理は好ましい方法である。また、セミカーボン・
セミセラミックス化するための熱処理において、特に温
度 450〜550 ℃では、通常、分解・脱水素反応を伴う急
速なセミカーボン化反応が進行する。従って、適宜、昇
温速度を制御して反応速度が速くなりすぎないようにす
ることが好ましい場合がある。
ウム、有機燐酸カリウム塩、スルホン酸カリウム、ビフ
ェニレン、1,3,5-トリフェニルベンゼンなどの環化・脱
水素触媒を用いた場合、通常、空気中での熱処理は特に
必要としない場合がある。しかし、より簡便に組成物B
が液状化せず、急速にガスを発生しないものとするため
には空気中 (酸素存在下) での最高温度 295〜450 ℃で
の熱処理は好ましい方法である。また、セミカーボン・
セミセラミックス化するための熱処理において、特に温
度 450〜550 ℃では、通常、分解・脱水素反応を伴う急
速なセミカーボン化反応が進行する。従って、適宜、昇
温速度を制御して反応速度が速くなりすぎないようにす
ることが好ましい場合がある。
【0022】なお、上記においては、含浸、ゲル化、硬
化、環化・脱水素或いは架橋反応、更にセミカーボン・
セミセラミックス化の過程を分離して説明したが、雰囲
気の制御を含めた熱処理スケジュールをこれら個々の工
程が充分に達成されるようにプログラム化し自動制御す
ることは当然に可能である。本発明の複合材は、通常、
所定の粒径分布を持った粉末状態として使用されるもの
であり、適宜所望の粒子径となるように粉砕して用い
る。
化、環化・脱水素或いは架橋反応、更にセミカーボン・
セミセラミックス化の過程を分離して説明したが、雰囲
気の制御を含めた熱処理スケジュールをこれら個々の工
程が充分に達成されるようにプログラム化し自動制御す
ることは当然に可能である。本発明の複合材は、通常、
所定の粒径分布を持った粉末状態として使用されるもの
であり、適宜所望の粒子径となるように粉砕して用い
る。
【0023】
実施例1 か焼石油コークス粉末 (石油コークスを 1,300〜1,400
℃でか焼し、揮発分を0.5%以下としたもの)75部にコ
ールタールピッチ 25部を添加し、 200℃にて加熱混練
した後、型に入れ常温まで冷却した後、再粉砕し、粒度
を調製した。これを金型に充填し、40℃にて 1,000 kg/
cm2 で加圧成形し、得られた成形品をコークス粉中に埋
め、平均昇温速度 1.5℃/時間で 1,300℃まで加熱して
炭素材を得、粗破砕した。これは、気孔率 21%、固定
炭素 99.1%であった。他方、シアン酸エステル−マレ
イミド樹脂(2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン
/N,N'−ビスマレイミドフェニルメタン=7/3 、三菱瓦
斯化学(株)製、BT-2300)の粉末 80部及び下記化1で
表されるラダー型シリコーンオリゴマー(昭和電工
(株) 製、商品名;グラスレジンGR908)の粉末 20部と
をボールミルにて混合粉砕し、20メッシュパス以下の混
合粉末(以下、混合粉末1と記す)とした。
℃でか焼し、揮発分を0.5%以下としたもの)75部にコ
ールタールピッチ 25部を添加し、 200℃にて加熱混練
した後、型に入れ常温まで冷却した後、再粉砕し、粒度
を調製した。これを金型に充填し、40℃にて 1,000 kg/
cm2 で加圧成形し、得られた成形品をコークス粉中に埋
め、平均昇温速度 1.5℃/時間で 1,300℃まで加熱して
炭素材を得、粗破砕した。これは、気孔率 21%、固定
炭素 99.1%であった。他方、シアン酸エステル−マレ
イミド樹脂(2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン
/N,N'−ビスマレイミドフェニルメタン=7/3 、三菱瓦
斯化学(株)製、BT-2300)の粉末 80部及び下記化1で
表されるラダー型シリコーンオリゴマー(昭和電工
(株) 製、商品名;グラスレジンGR908)の粉末 20部と
をボールミルにて混合粉砕し、20メッシュパス以下の混
合粉末(以下、混合粉末1と記す)とした。
【0024】上記で得た炭素粗破砕品を含浸攪拌機のス
テンレス製加熱攪拌槽に入れ、温度110℃とした。ま
た、原料容器に、上記の混合粉末1を入れ、容器を 110
℃に加熱した後、これを加熱攪拌槽に注ぎ、 140℃にて
溶融と共に攪拌した。ついで、含浸した炭素粗破砕品を
ステンレス製のバットに移した。このバットを熱風乾燥
機に入れ、 150℃/30分間+ 180℃/1時間+ 200℃/
2時間+ 300℃/3時間の硬化および熱処理を行った。
テンレス製加熱攪拌槽に入れ、温度110℃とした。ま
た、原料容器に、上記の混合粉末1を入れ、容器を 110
℃に加熱した後、これを加熱攪拌槽に注ぎ、 140℃にて
溶融と共に攪拌した。ついで、含浸した炭素粗破砕品を
ステンレス製のバットに移した。このバットを熱風乾燥
機に入れ、 150℃/30分間+ 180℃/1時間+ 200℃/
2時間+ 300℃/3時間の硬化および熱処理を行った。
【0025】熱処理終了後、バットより取出し、その一
部を粉砕し、20〜100 メッシュの粉末 (以下、変性炭素
S0と記す)とした。この複合粉末S0に含まれる混合粉末
1は約20%であり、気孔率は約2%であった。残りの熱
処理品を容器に詰め込み、温度 300℃まで 100℃/時間
で昇温し、ついで窒素ガス雰囲気として、温度 700℃ま
で30℃/時間で昇温加熱し、 700℃で1時間保持した
後、加熱を中止し、自然冷却した。得られた炭素材を粉
砕して、セミセラミックス複合の変性炭素粉末 (以下、
変性炭素S1と記す)を得た。変性炭素S1の気孔率は約 8
%であった。
部を粉砕し、20〜100 メッシュの粉末 (以下、変性炭素
S0と記す)とした。この複合粉末S0に含まれる混合粉末
1は約20%であり、気孔率は約2%であった。残りの熱
処理品を容器に詰め込み、温度 300℃まで 100℃/時間
で昇温し、ついで窒素ガス雰囲気として、温度 700℃ま
で30℃/時間で昇温加熱し、 700℃で1時間保持した
後、加熱を中止し、自然冷却した。得られた炭素材を粉
砕して、セミセラミックス複合の変性炭素粉末 (以下、
変性炭素S1と記す)を得た。変性炭素S1の気孔率は約 8
%であった。
【0026】
【化1】
【0027】実施例2 実施例1において、混合粉末1に代えて、シアン酸エス
テル−マレイミド樹脂(三菱瓦斯化学(株)製、BT-230
0)の粉末 60部、多環芳香族ピッチ粉末 (軟化点 186
℃) 25部および上記化1で表されるラダー型シリコーン
オリゴマー 15部の混合粉末を用いる他は同様にして炭
素セミセラミックス複合粉末 (以下、変性炭素S2と記
す)を得た。変性炭素S2の気孔率は約12%であった。
テル−マレイミド樹脂(三菱瓦斯化学(株)製、BT-230
0)の粉末 60部、多環芳香族ピッチ粉末 (軟化点 186
℃) 25部および上記化1で表されるラダー型シリコーン
オリゴマー 15部の混合粉末を用いる他は同様にして炭
素セミセラミックス複合粉末 (以下、変性炭素S2と記
す)を得た。変性炭素S2の気孔率は約12%であった。
【0028】実施例3 実施例1において、混合粉末1に代えて、シアン酸エス
テル−マレイミド樹脂(三菱瓦斯化学(株)製、BT-230
0)の粉末 60部、フェノール変性キシレン−ホルムアル
デヒド樹脂ノボラックエポキシ樹脂(数平均分子量 520
〜620 、酸素含有量 14〜16%のキシレン−ホルムアル
デヒド樹脂とフェノール、ホルマリンからなるノボラッ
クをエポキシ化したもの、エポキシ当量(WPE) 270、軟
化点 80℃、重量平均分子量 1,300、三菱瓦斯化学
(株) 製、商品名;テトラッドG)25部および上記化1
で表されるラダー型シリコーンオリゴマー 15部の混合
粉末を用いる他は同様にして、炭素セミセラミックス複
合粉末 (以下、変性炭素S3と記す)を得た。変性炭素S3
の気孔率は約 9%であった。
テル−マレイミド樹脂(三菱瓦斯化学(株)製、BT-230
0)の粉末 60部、フェノール変性キシレン−ホルムアル
デヒド樹脂ノボラックエポキシ樹脂(数平均分子量 520
〜620 、酸素含有量 14〜16%のキシレン−ホルムアル
デヒド樹脂とフェノール、ホルマリンからなるノボラッ
クをエポキシ化したもの、エポキシ当量(WPE) 270、軟
化点 80℃、重量平均分子量 1,300、三菱瓦斯化学
(株) 製、商品名;テトラッドG)25部および上記化1
で表されるラダー型シリコーンオリゴマー 15部の混合
粉末を用いる他は同様にして、炭素セミセラミックス複
合粉末 (以下、変性炭素S3と記す)を得た。変性炭素S3
の気孔率は約 9%であった。
【0029】実施例4 実施例1において、混合粉末1に代えて、シアン酸エス
テル−マレイミド樹脂(三菱瓦斯化学(株)製、BT-230
0)の粉末 85部およびアルミニウムトリス(エチルアセ
テート)(川研ファインケミカル(株)製、ALCH-TR) 15
部の混合粉末を用いる他は同様にして、炭素セミセラミ
ックス複合粉末 (以下、変性炭素S4と記す)を得た。変
性炭素S4の気孔率は約 7%であった。
テル−マレイミド樹脂(三菱瓦斯化学(株)製、BT-230
0)の粉末 85部およびアルミニウムトリス(エチルアセ
テート)(川研ファインケミカル(株)製、ALCH-TR) 15
部の混合粉末を用いる他は同様にして、炭素セミセラミ
ックス複合粉末 (以下、変性炭素S4と記す)を得た。変
性炭素S4の気孔率は約 7%であった。
【0030】参考例1 実施例1で用いたと同じ、か焼石油コークス 70部を用
い、熱硬化性樹脂組成物の混合・含浸に先立って、 150
℃で30分間予備乾燥した後、含浸機内の加熱攪拌槽に投
入し、容器の温度を 120℃とした。別に、実施例2で用
いたと同じ多環芳香族ピッチ粉末 10部を 110℃に加熱
した攪拌機付きの注型原料容器に投入し、ついで、シア
ン酸エステル−マレイミド樹脂(三菱瓦斯化学(株)
製、BT-2300)の粉末 20部を投入し、溶融攪拌し均一混
合物とした。次に、炭素粉末を入れた加熱攪拌槽に、上
記の混合物を加え、 110℃から 140℃に昇温しながら 1
時間攪拌し、溶融混合物が殆ど見えなくなった時点で攪
拌を停止した。
い、熱硬化性樹脂組成物の混合・含浸に先立って、 150
℃で30分間予備乾燥した後、含浸機内の加熱攪拌槽に投
入し、容器の温度を 120℃とした。別に、実施例2で用
いたと同じ多環芳香族ピッチ粉末 10部を 110℃に加熱
した攪拌機付きの注型原料容器に投入し、ついで、シア
ン酸エステル−マレイミド樹脂(三菱瓦斯化学(株)
製、BT-2300)の粉末 20部を投入し、溶融攪拌し均一混
合物とした。次に、炭素粉末を入れた加熱攪拌槽に、上
記の混合物を加え、 110℃から 140℃に昇温しながら 1
時間攪拌し、溶融混合物が殆ど見えなくなった時点で攪
拌を停止した。
【0031】加熱攪拌槽より取出し、熱風乾燥機に移
し、 150℃/30分間+ 180℃/1時間+ 200℃/2時間
+ 300℃/3時間の硬化および熱処理を行った。熱処理
終了後、容器より取出し、カーボン粉末と共に硬化・熱
処理物を容器に詰め込み、窒素ガス雰囲気中にて、温度
300℃まで 100℃/時間で昇温し、温度700℃まで30℃
/時間で昇温加熱し、 1時間保持した後、加熱を中止
し、自然冷却した。ついで、得られた成形物を粉砕し
て、炭素セミカーボン複合粉末 (以下、変性炭素C と記
す)を得た。変性炭素C の気孔率は約18%であった。
し、 150℃/30分間+ 180℃/1時間+ 200℃/2時間
+ 300℃/3時間の硬化および熱処理を行った。熱処理
終了後、容器より取出し、カーボン粉末と共に硬化・熱
処理物を容器に詰め込み、窒素ガス雰囲気中にて、温度
300℃まで 100℃/時間で昇温し、温度700℃まで30℃
/時間で昇温加熱し、 1時間保持した後、加熱を中止
し、自然冷却した。ついで、得られた成形物を粉砕し
て、炭素セミカーボン複合粉末 (以下、変性炭素C と記
す)を得た。変性炭素C の気孔率は約18%であった。
【0032】応用実施例1 シアン酸エステル−マレイミド樹脂(2,2-ビス(4-シア
ナトフェニル)プロパン/N,N'−ビスマレイミドフェニ
ルメタン=60/40 、三菱瓦斯化学(株)製、BT-2480)、
粉体 100メッシュパス) 100 部に、触媒としてアセチル
アセトン鉄 0.2部、ジクミルパーオキサイド 0.3部を添
加し、ヘンシェルミキサーで均一に混合して熱硬化性樹
脂組成物 (以下、BT-248と記す) を得た。
ナトフェニル)プロパン/N,N'−ビスマレイミドフェニ
ルメタン=60/40 、三菱瓦斯化学(株)製、BT-2480)、
粉体 100メッシュパス) 100 部に、触媒としてアセチル
アセトン鉄 0.2部、ジクミルパーオキサイド 0.3部を添
加し、ヘンシェルミキサーで均一に混合して熱硬化性樹
脂組成物 (以下、BT-248と記す) を得た。
【0033】このBT-248を結合材として用い、〔変性炭
素S1=25; BT-248=18; セラミック・ファイバー= 5;
真鍮ファイバー=10; アラミド繊維= 7; 硫酸バリウム
=20; BTダスト=10; 天然黒鉛=5〕の配合比で摩擦材
用成形材料を製造し、これを温度 185℃、圧力 140 kg/
cm2 で10分間プレス成形した後、金型から取り出し、27
0℃のオーブン中で 8時間アト硬化を行い摩擦材料用成
形品を得た。試験した結果を表1、2に示した。なお、
BTダストとは、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂ノボラ
ック・エポキシ樹脂/BTレジン=7/3 の組成物の硬化物
の 20〜100 メッシュ粉末) である。
素S1=25; BT-248=18; セラミック・ファイバー= 5;
真鍮ファイバー=10; アラミド繊維= 7; 硫酸バリウム
=20; BTダスト=10; 天然黒鉛=5〕の配合比で摩擦材
用成形材料を製造し、これを温度 185℃、圧力 140 kg/
cm2 で10分間プレス成形した後、金型から取り出し、27
0℃のオーブン中で 8時間アト硬化を行い摩擦材料用成
形品を得た。試験した結果を表1、2に示した。なお、
BTダストとは、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂ノボラ
ック・エポキシ樹脂/BTレジン=7/3 の組成物の硬化物
の 20〜100 メッシュ粉末) である。
【0034】応用実施例2 応用実施例1において、〔変性炭素S2=15; BT-248=1
5; スチール・ファイバー=35; セラミック・ファイバ
ー= 5; 真鍮ファイバー=10; 硫酸バリウム=15; 二硫
化モリブデン=5〕の配合比で摩擦材用成形材料を製造
したものを用いる他は同様にした。試験した結果を表
1、2に示した。
5; スチール・ファイバー=35; セラミック・ファイバ
ー= 5; 真鍮ファイバー=10; 硫酸バリウム=15; 二硫
化モリブデン=5〕の配合比で摩擦材用成形材料を製造
したものを用いる他は同様にした。試験した結果を表
1、2に示した。
【0035】応用実施例3 応用実施例1において、〔変性炭素S3=15; BT-248=1
5; スチール・ファイバー=35; セラミック・ファイバ
ー= 5; 真鍮ファイバー=10; 硫酸バリウム=15; 二硫
化モリブデン=5〕の配合比で摩擦材用成形材料を製造
したものを用いる他は同様にした。試験した結果を表
1、2に示した。
5; スチール・ファイバー=35; セラミック・ファイバ
ー= 5; 真鍮ファイバー=10; 硫酸バリウム=15; 二硫
化モリブデン=5〕の配合比で摩擦材用成形材料を製造
したものを用いる他は同様にした。試験した結果を表
1、2に示した。
【0036】応用実施例4 応用実施例1において、〔変性炭素S4=15; BT-248=1
5; スチール・ファイバー=35; セラミック・ファイバ
ー= 5; 真鍮ファイバー=10; 硫酸バリウム=15; 二硫
化モリブデン=5〕の配合比で摩擦材用成形材料を製造
したものを用いる他は同様にした。試験した結果を表
1、2に示した。
5; スチール・ファイバー=35; セラミック・ファイバ
ー= 5; 真鍮ファイバー=10; 硫酸バリウム=15; 二硫
化モリブデン=5〕の配合比で摩擦材用成形材料を製造
したものを用いる他は同様にした。試験した結果を表
1、2に示した。
【0037】応用実施例5 フェノールノボラック樹脂 100部にヘキサミン 12部を
添加し、ボールミルで粉砕して熱硬化性樹脂組成物 (以
下、PHN と記す) を得た。応用実施例1において、結合
材としてBT-248に代えて、このPHN を用いる他は同様に
して摩擦材用成形材料を製造し、これを温度 150℃、圧
力 140 kg/cm2 で10分間プレス成形した後、金型から取
り出し、 200℃のオーブン中で 8時間アト硬化を行い摩
擦材料用成形品を得た。試験した結果を表1、2に示し
た。
添加し、ボールミルで粉砕して熱硬化性樹脂組成物 (以
下、PHN と記す) を得た。応用実施例1において、結合
材としてBT-248に代えて、このPHN を用いる他は同様に
して摩擦材用成形材料を製造し、これを温度 150℃、圧
力 140 kg/cm2 で10分間プレス成形した後、金型から取
り出し、 200℃のオーブン中で 8時間アト硬化を行い摩
擦材料用成形品を得た。試験した結果を表1、2に示し
た。
【0038】応用実施例6 応用実施例1において、〔変性炭素S0=35; BT-248=1
8; セラミック・ファイバー= 5; 真鍮ファイバー=10;
アラミド繊維= 7; 硫酸バリウム=20; 二硫化モリブ
デン=5〕の配合比で摩擦材用成形材料を製造したもの
を用いる他は同様にした。試験した結果を表1、2に示
した。
8; セラミック・ファイバー= 5; 真鍮ファイバー=10;
アラミド繊維= 7; 硫酸バリウム=20; 二硫化モリブ
デン=5〕の配合比で摩擦材用成形材料を製造したもの
を用いる他は同様にした。試験した結果を表1、2に示
した。
【0039】応用実施例7 結合材として応用実施例1のBT-248を用い、〔変性炭素
S1=50; BT-248=35;球状シリカ粉末=10; 硫化モリブ
デン= 5〕の配合比で、3本ロール混練機を用い、前ロ
ール温度 70℃、後ロール温度 100℃の条件下で均一に
混練して成形材料を調製した。 この成形材料を用い、
温度 185℃、圧力 140 kg/cm2 で10分間プレス成形した
後、金型から取り出し、 300℃のオーブン中で 8時間ア
ト硬化を行い摺動材料用の成形品を得た。 試験した結
果を表3に示した。
S1=50; BT-248=35;球状シリカ粉末=10; 硫化モリブ
デン= 5〕の配合比で、3本ロール混練機を用い、前ロ
ール温度 70℃、後ロール温度 100℃の条件下で均一に
混練して成形材料を調製した。 この成形材料を用い、
温度 185℃、圧力 140 kg/cm2 で10分間プレス成形した
後、金型から取り出し、 300℃のオーブン中で 8時間ア
ト硬化を行い摺動材料用の成形品を得た。 試験した結
果を表3に示した。
【0040】応用参考例1、2 応用実施例1および7において、変性炭素S1に代えて、
それぞれ変性炭素C を用いるほかは同様とした。結果を
表1〜2、3に示した。 応用比較例1、2 応用実施例1および7において、変性炭素S1に代えて、
それぞれ本発明の変性炭素の製造に用いた炭素材を粉砕
したものをそれぞれ変性炭素S1に代えて用いるほかは同
様とした。結果を表1〜2、3に示した。
それぞれ変性炭素C を用いるほかは同様とした。結果を
表1〜2、3に示した。 応用比較例1、2 応用実施例1および7において、変性炭素S1に代えて、
それぞれ本発明の変性炭素の製造に用いた炭素材を粉砕
したものをそれぞれ変性炭素S1に代えて用いるほかは同
様とした。結果を表1〜2、3に示した。
【0041】
【表1】 摩擦材としての摩擦係数(μ) 測定温度(℃) 25 150 300 450 550 応用実施例1 0.46 0.44 0.43 0.41 0.38 〃 2 0.58 0.54 0.50 0.48 0.42 〃 3 0.56 0.53 0.51 0.49 0.44 〃 4 0.51 0.49 0.49 0.46 0.43 〃 5 0.48 0.44 0.44 0.41 0.30 〃 6 0.45 0.43 0.43 0.42 0.39 応用参考例1 0.43 0.40 0.38 0.27 0.18 応用比較例1 0.32 0.33 0.33 0.30 0.29
【0042】
【表2】 摩擦材としての磨耗試験 応用例種類 実施例 参考例 比較例 No. 1 2 3 4 5 6 1 1 磨耗量 (mm) 1.10 0.68 0.72 0.70 1.23 0.98 2.68 3.42 表面状態*1 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ *1 : 温度 550℃に設定したディスクローターに、慣性
モーメント 5 kgf m s2制動初速度 160km/hr, 制動減
速度 0.6 G, 制動回数 200回の試験後の摩擦材の磨耗量
を測定し、ローターおよび摩擦材表面の状態を観察し
た。 ○ :異常無し
モーメント 5 kgf m s2制動初速度 160km/hr, 制動減
速度 0.6 G, 制動回数 200回の試験後の摩擦材の磨耗量
を測定し、ローターおよび摩擦材表面の状態を観察し
た。 ○ :異常無し
【0043】
【表3】 摺動試験 比磨耗量(mm3mm-1kgf-1)*2 摩擦係数 μ ドライ ウェット*3 ドライ ウェット*3 応用実施例7 6×10-5 8×10-5 0.12 0.16 応用参考例2 9×10-5 4×10-3 0.15 0.11 応用比較例2 6×10-4 8×10-2 0.18 0.08 *2 : TP試験機(FC250) による。摺動速度 4 m/sec, 面
圧 25 kg/cm2。 *3 : 上水道水を摩擦摺動面へ滴下しつつ測定した。
圧 25 kg/cm2。 *3 : 上水道水を摩擦摺動面へ滴下しつつ測定した。
【0044】
【発明の効果】以上の発明の詳細な説明および実施例な
どから明瞭なように、本発明の変性炭素複合材は、特
に、セミセラミックスとして複合した場合には1000℃程
度までの耐熱性を実質的に損なうこと無く、耐水性を改
良し、機械的強度、硬度、摩擦磨耗特性も改良し、さら
に樹脂を結合材とする場合の濡れ性の改良による耐久性
の改良も図られたものであり、その工業的意義は極めて
高いものである。
どから明瞭なように、本発明の変性炭素複合材は、特
に、セミセラミックスとして複合した場合には1000℃程
度までの耐熱性を実質的に損なうこと無く、耐水性を改
良し、機械的強度、硬度、摩擦磨耗特性も改良し、さら
に樹脂を結合材とする場合の濡れ性の改良による耐久性
の改良も図られたものであり、その工業的意義は極めて
高いものである。
Claims (6)
- 【請求項1】 炭素材(A) に、有機金属化合物(B1)を 5
〜40重量%含む熱硬化性組成物(B) を混合・含浸し、加
熱硬化させた後、熱処理してなる変性炭素複合材の製造
法 - 【請求項2】 該炭素材A が、コークス粉にピッチを含
浸し、圧縮成形した後、最高温度 800〜1300℃で焼成し
てなるものである請求項1記載の変性炭素複合材の製造
法 - 【請求項3】 該有機金属化合物B1が、珪素、チタン、
アルミニウムを含む有機金属化合物又は重量平均分子量
が 10,000 未満の該有機金属化合物のポリマーからなる
群から選択された1種又は2種以上の混合物である請求
項1記載の変性炭素複合材の製造法 - 【請求項4】 該熱硬化性組成物B が、シアン酸エステ
ル系樹脂、変性芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹
脂、芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂ノボラック
のエポキシ樹脂からなる群から選択された1種又は2種
以上の混合物である請求項1記載の変性炭素複合材の製
造法 - 【請求項5】 該熱処理が、酸素存在雰囲気下に温度 2
95〜450 ℃で 0.5〜20時間である請求項1記載の変性炭
素複合材の製造法 - 【請求項6】 該熱処理が、温度 295〜450 ℃で 0.5〜
20時間で環化・脱水素した後、不活性雰囲気中で昇温し
最高温度 600〜800 ℃でセミカーボン・セミセラミック
ス化するものである請求項1記載の変性炭素複合材の製
造法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5327910A JPH07187629A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 変性炭素複合材の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5327910A JPH07187629A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 変性炭素複合材の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07187629A true JPH07187629A (ja) | 1995-07-25 |
Family
ID=18204365
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5327910A Pending JPH07187629A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 変性炭素複合材の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07187629A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005255421A (ja) * | 2004-03-09 | 2005-09-22 | Sec Corp | 耐酸化性炭素材料及びその製造方法 |
JP2011149018A (ja) * | 2009-12-22 | 2011-08-04 | Akebono Brake Ind Co Ltd | 摩擦材及び摩擦材の製造方法 |
-
1993
- 1993-12-24 JP JP5327910A patent/JPH07187629A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005255421A (ja) * | 2004-03-09 | 2005-09-22 | Sec Corp | 耐酸化性炭素材料及びその製造方法 |
JP2011149018A (ja) * | 2009-12-22 | 2011-08-04 | Akebono Brake Ind Co Ltd | 摩擦材及び摩擦材の製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4918116A (en) | High temperature resistant molding materials | |
CN1744974B (zh) | 热压法制碳/碳复合材料 | |
CN102138022A (zh) | 用于制动器的摩擦组件的陶瓷基体材料的制备方法及其制得的陶瓷基体材料 | |
CN110563955B (zh) | 一种液态可固化金属基聚碳硅烷及其制备方法 | |
WO2011078269A1 (ja) | 摩擦材及び摩擦材の製造方法 | |
EP0370595B1 (en) | Binder compositions comprising low molecular weight poly(orthomethylolated)phenolic compound and novolac resin | |
JPH05215164A (ja) | ブレーキ用摩擦材 | |
JPH07187629A (ja) | 変性炭素複合材の製造法 | |
US3190775A (en) | Treated ammonium nitrate | |
JPH07292349A (ja) | 摩擦材用バインダー組成物および摩擦材 | |
JPH07190115A (ja) | 摩擦材用バインダー組成物 | |
JP3609439B2 (ja) | 耐酸化性の炭素繊維強化炭素系複合材の製造法 | |
JPH04321559A (ja) | 炭素材料用組成物および炭素複合材料とその製法 | |
JP2700798B2 (ja) | 炭素・黒鉛材料の製造方法 | |
JPH0253390B2 (ja) | ||
CN109306440B (zh) | 一种c-c-b4c结合踏面清扫器研磨子及其制备方法 | |
JPH01230661A (ja) | フェノール系樹脂組成物の製造方法 | |
JPH0717449B2 (ja) | 不浸透性炭素材料の製造方法 | |
JPS5910945B2 (ja) | 耐熱性セラミツクス焼結成形体の製造方法 | |
JP3127094B2 (ja) | 耐火物 | |
JPH05148720A (ja) | ポリシラザン繊維、その製造方法及びセラミツク繊維 | |
JPH07188566A (ja) | 定型炭素質耐火物用バインダー及びこれを用いた定型炭素質耐火物の製造方法 | |
JPH0460942B2 (ja) | ||
JPH1095675A (ja) | カーボン含有耐火物 | |
JP2003055057A (ja) | 炭素繊維強化炭素材料の製造方法 |