JPH03191002A - 金属射出成形品の脱バインダ及び焼結方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は金属粉末と熱可塑性バインダとの混合物を射出
成形により所望の形状に成形し、脱バインダ・焼結する
方法に関するものである。

（従来技術） 従来、金属粉末とバインダとの混合物の射出成形品の脱
バインダには、大気中及び不活性ガス雰囲気中で加熱し
行っていた。しかし、大気中では金属粉末が酸化してし
まい、後の焼結工程で著しい脱炭を起こし、炭素量のコ
ントロールができない。また、不活性ガス中ではバイン
ダが分解しにくいので、高温（例えば５００℃）まで加
熱しなければならない上に、各種の欠陥が生じやすかっ
た。また、大量の不活性ガスを使用するためニス１−ア
ップにつながっていた。

（発明が解決しようとする課題） 金属射出成形において、成分中に炭素を含む合金粉末の
射出成形の場合、粉末を酸化させることなく脱脂を行い
、焼結後の製品の炭素含有量のコントロールを容易にす
る方法を提供することを目的とする。

（発明による課題の解決手段） 金属粉末とバインダとからなる材料を射出成形し、該成
形品をＩ　Ｘ　１０−２〜Ｉ　Ｘ　１０２Ｔｏｒｒの真
空中で加熱してバインダを分解し、分解されたバインダ
は発生したガスを処理物のまわりから直ちに真空排気に
より取り去るようにした。

又金属粉末が成分中に炭素を含む合金粉末の場合、この
合金粉末とバインダよりなる材料を上記の方法によって
バインダを除去したのち、真空中で焼結して金属射出成
形品を得るようにした。

さらに金属粉末が元素粉末で、これと炭素粉末から成る
混合粉末とバインダよりなる材料を前記方法でバインダ
を除去したのち、真空中で焼結し、射出成形品を得るよ
うにした。

（実施例） 図を参照して説明する。金属粉末と熱可塑性バインダ（
単にバインダという）との混合物を射出成形して得られ
た成形体（グリーン体）を加熱し、バインダを取り去る
脱脂工程において、初めに加熱ゾーン１を通常のロータ
リーポンプ９を用いて、１０−２〜ｌ　Ｏ−”Ｔｏｒｒ
まで真空排気する。次にヒータ２で加熱ゾーン１を加熱
する。バインダが分解し始めると、真空度が低下するが
、ここで昇温速度を制御し、ある一定の真空度を超えな
いように加熱する。このときの真空度は処理物３の形状
。

大きさ、数量等によって異るが、Ｉ　Ｔｏｒｒ〜１００
Ｔｏｒｒの範囲である。

分解・気化したバインダは速やかにバインダトラップ７
に導かれ、ここで凝集されて回収される。

加熱ゾーン１がバインダの９０％以上を分解する温度に
達したならば冷却し、処理物３を取り出す。

処理物３は欠陥が無く、加熱による酸化も起こしていな
い健全なものが得られる。かくして得られたバインダの
取り去られた脱脂体を焼成炉に送り、残りのバインダを
分解させ、さらに高温に保持することにより、高強度、
高硬度の製品が得られる。

（実験例１） カーボニル鉄粉とカーボニルニッケル粉及び炭素粉末と
熱可塑バインダからなるグリーン体を第１図の加熱ゾー
ン１内のアルミナボード４上に置き、２０Ｔｏｒｒを超
えない様に４００℃まで加熱し、冷却後、この試料を取
り出した所、割れや気泡を含まない健全な脱脂体が得ら
れた。これを高温真空炉に移し１１５０℃で焼結を行っ
たところ、密度９５％以上の焼結晶を得ることができた
。焼結晶は添加したＣ（炭素）量と同じ量のＣを含んで
おり、８０　ｋｇｆ／　ｎｉｎ”の引張強度が得られた
。

（実験例２） 平均粒径１０μｍ程度の高速度工具５ｒｌｌ　（ＳＫＩ
１５１）と熱可塑性バインダからなる混合物を射出成形
により成形し、得られたグリーン体をアルミナボード４
上に百き、これを加熱ゾーン１内に設置し、１０Ｔｏｒ
ｒの真空度を超えない様に４２５℃に加熱した後に冷却
し取り呂した。

ここで得られた脱脂体はバインダの９８％以上が除去さ
れており、酸素量がわずかに０．０５％上昇していた以
外、割れや気泡等の欠陥は見られなかった。

次にこの脱脂体を高温真空炉に移し、１０〜１０　　’
Ｔｏｒｒの高真空中で１２５０℃で焼結を行った。得ら
れた焼結体は密度９９％以上の緻密な製品で、Ｃ景０．
８９％、○量０．００３％のものであった。これを熱処
理したところ、ＨＲＣ６３以上とＪＩＳ規格を満足する
硬度を持つ製品が得られた。

（効果） 上記の脱バインダ方法により次の様な効果が得られる。

１）金属粉末を酸化させることがないので、Ｃ量のコン
トロールが容易となる。

２）分解したバインダが真空排気を行っているため、速
やかに除去され、バインダトラップ内に４かれるので、
脱バインダを短時間に行える。

３）脱パインダニ程中にアルミナボード上に溶出したバ
インダも分解されやすいので、処理物とアルミナボード
との固着が防止できる。

４）不活性ガスを使用しないので、コストの低減が可能
である。

５）分解したバインダは回収されるので、大気を汚染す
ることがない。

なお以」二は金属射出成形品の脱バインダ及び焼結につ
いての発明について述べたが、高強度を要する各種機械
部品、耐摩耗性を要する各種部品の製造等、広い分野で
の適用が可能である。

【図面の簡単な説明】

図は本方法を実施する装置を示す。 図において； ■　加熱ゾーン　　　　２　ヒーター ３　処理物　　　　　４　アルミナボード５　熱電対　
　　　　　６　真空計 ７　バインダトラップ８　冷却水配管 ９　ロータリーポンプ 以上

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）金属粉末とバインダとからなる材料を射出成形し
   、該成形品を１×１０＾−＾２〜１×１０＾２Ｔｏｒｒ
   の真空中で加熱してバインダを分解し、発生したガスを
   処理物のまわりから直ちに真空排気により取り去ること
   を特徴とする金属射出成形品の脱バインダ方法。
2. （２）金属粉末を成分中に炭素を含む合金粉末とし、該
   合金粉末とバインダよりなる材料を請求項（１）記載の
   方法によってバインダを除去したのち、真空中で焼結す
   ることを特徴とする金属射出成形品の脱バインダ焼結方
   法。
3. （３）金属粉末（元素粉末）と炭素粉末との混合粉末と
   バインダよりなる材料を請求項（１）記載の方法でバイ
   ンダを除去したのち、真空中で焼結することを特徴とす
   る金属射出成形品の脱バインダ焼結方法。