JP2005254092A - アルキン類の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アルキン類(非末端位に三重結合を有するアルキン類)を簡便かつ効率よく製造でき、経済的にも有利な製造方法を提供する。
【解決手段】 (1)少なくとも遷移金属元素と無機塩(但し、アンモニウム塩及び炭酸セシウムを除く)とを含有する第1の触媒系、又は(2)遷移金属元素と、トリアリールホスフィン及びイミノホスフィン化合物から選択された少なくとも一種の配位子と、無機塩とを含有する第2の触媒系の存在下、末端にメチン基(CH≡)を有するアルキン類と、脱離基を有する有機化合物とのカップリング反応を行い、アルキン類を製造する。第1の触媒系は、さらに配位子(ホスフィン系配位子など)を含んでいてもよい。遷移金属元素は、Pdなどの周期表第8族金属元素であってもよく、無機酸塩はアルカリ又はアルカリ土類金属のリン酸塩や炭酸塩(第1の触媒系では炭酸セシウムを除く)などであってもよい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、末端にメチン基(CH≡)を有するアルキン類と脱離基を有する有機化合物とのカップリング反応(薗頭カップリング反応など)に有用な触媒系及びこの触媒系を用いたカップリング化合物(非末端位に三重結合を有するアルキン類)の製造方法に関する。特に、銅化合物や、アミン又はアンモニウム化合物の何れも用いることなく簡便にアルキン類を製造する方法に関する。
これまで有機合成の分野において、機能材料の製造のための原料又はその中間体として、アリールアセチレンなどの共役アルキン類の利用が研究されている。しかしながら、これまでに共役アルキンの製造方法は報告例が少なく、遷移金属触媒を用いる薗頭カップリング反応などが知られているだけであった。薗頭カップリング反応では、通常、パラジウム触媒に加えて銅化合物を共触媒として使用しており、また、生成する酸を中和する中和剤としてアミン類などの塩基を使用する場合が多い。銅化合物やアミンなどは反応を効率よく進行させるためには必要であるものの、銅化合物を用いると、副反応が起こり易いとともに、中和にアミン類を用いると、基質が限定されたり、溶媒量のアミンが必要となる。
アミン類を使用しない反応に関して、Chem.Lett.,2002,31,756−757(非特許文献1)には、Pd(OAc)2(PPh3)触媒、2mol%のヨウ化銅、及び2当量のアンモニア水の存在下、ハロゲン化アリールと末端アルキンとをテトラヒドロフラン(THF)中で室温にて反応させる方法が開示されている。
また、銅化合物を使用しない反応に関して、Org.Lett.,2003,5,4191−4194(非特許文献2)には、(アリルPdCl)2及びP(t−ブチル)から得られたパラジウム錯体の存在下におけるアリールアセチレンやアルキルアセチレンと、アリールブロマイドとの薗頭カップリング反応が開示されている。前記非特許文献2では、前記カップリング反応を、第1級乃至第3級アミン(ブチルアミン、ピペリジン、DABCOなど)や炭酸セシウムなどの塩基の存在下で行っている。
Tetrahedron Letters,43(2002),9365−9368(非特許文献3)には、パラジウムのオキシム錯体の存在下、フェニルアセチレンと4−クロロフェニルブロマイドとの薗頭カップリング反応が、N−メチルピロリジノン溶媒中で進行することが開示されている。また、前記カップリング反応では、酢酸ナトリウムや酢酸アンモニウムなどの塩基、又は添加剤としてのテトラブチルアンモニウム塩(テトラブチルアンモニウムアセテートなど)などを使用している。
特開2003−260365号公報(特許文献1)には、遷移金属化合物、及び配位性基と負電荷を有する有機基又は負電荷を生成可能な有機基とを有する配位子とで構成されたカップリング反応触媒の存在下、脱離基を有する有機化合物と反応剤(アルケンやアルキンなどの不飽和化合物など)とをカップリング反応させ、カップリング化合物を製造する方法が開示されている。また、前記特許文献1には、反応系から脱酸成分を除去するため塩基(アミンなどの有機塩基;アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物及び炭酸塩、アルカリ金属有機カルボン酸塩など)を用いることが開示されている。
しかし、従来の方法のように、銅化合物、アミンやアンモニウム化合物などを用いると、廃液にこれらの化合物が混入し、環境に対する負担が大きいとともに、廃液から銅塩やアミン類を除去する場合には、後処理工程が煩雑となり、コスト的な負担も大きい。このような背景から、有機合成の分野におけるアルキン類(共役アルキン類など)の製造法として、環境にやさしく、簡便で、経済的に有利な製造方法の開発が期待されている。
Chem.Lett.,2002,31,756−757 Org.Lett.,2003,5,4191−4194 Tetrahedron Letters,43(2002),9365−9368 特開2003−260365号公報(請求項1及び9、段落番号[0031])
従って、本発明の目的は、アルキン類(非末端位に三重結合を有するアルキン類)を簡便かつ効率よく製造でき、経済的にも有利なカップリング反応触媒系及び製造方法を提供することにある。
本発明者は前記課題を達成するため鋭意検討した結果、末端にメチン基(CH≡)を有する基質アルキン類(以下、単に末端アルキン類と称する場合がある)と脱離基を有する有機化合物とのカップリング反応(薗頭カップリング反応)を、少なくとも遷移金属元素と無機塩とを含む触媒系の存在下で行うと、銅化合物やアミン又はアンモニウム化合物などを特に併用しなくても、効率よくアルキン類(非末端位に三重結合を有するアルキン類)を製造できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明のカップリング反応触媒系は、末端にメチン基(CH≡)を有するアルキン類と、脱離基を有する有機化合物とのカップリング反応に用いるための触媒系であり、少なくとも遷移金属元素と無機塩とを含んでいる。
本発明の第1のカップリング反応触媒系は、少なくとも遷移金属元素と無機塩(但し、アンモニウム塩、及び炭酸セシウムを除く)とを含有する。前記触媒系は、さらに配位子(ホスフィン系配位子など)を含んでいてもよい。遷移金属元素1モルに対して、配位子の割合は、例えば、0.01〜20モル程度であってもよく、無機塩の割合は、例えば、10〜2000モル程度であってもよい。前記遷移金属元素は、周期表第3A〜7A族及び第8族金属元素(ニッケル、パラジウム及び白金から選択された少なくとも一種の白金族金属元素など)から選択された少なくとも一種であってもよい。前記触媒系は、周期表第8族金属化合物と、ホスフィン系配位子と、金属無機酸塩とで構成されており、前記金属無機酸塩を構成する金属元素が、リチウム、ナトリウム及びカリウムから選択された少なくとも一種のアルカリ金属であってもよい。また、前記第1のカップリング反応触媒系は、少なくとも遷移金属元素と無機塩(但し、アンモニウム塩、アルカリ又はアルカリ土類金属炭酸塩、及び有機カルボン酸のアルカリ金属塩を除く)とを含有する反応触媒系であってもよい。
本発明の第2のカップリング反応触媒系は、遷移金属元素と、トリアリールホスフィン及びイミノホスフィン化合物から選択された少なくとも一種の配位子と、無機塩とを含有する。
本発明には、末端にメチン基(CH≡)を有するアルキン類と、脱離基を有する有機化合物とをカップリング反応に供する方法であって、前記第1のカップリング反応触媒系又は前記第2のカップリング反応触媒の存在下で、前記カップリング反応を行うアルキン類の製造方法も含まれる。前記カップリング反応は、非プロトン性の極性溶媒の存在下で行ってもよい。
前記脱離基は、ハロゲン原子、スルホニルオキシ基又はスルホニルハライド基、ジアゾニウム基、カルボニルハライド基から選択された少なくとも一種であってもよい。末端にメチン基を有するアルキン類と有機化合物との割合(モル比)は、前者/後者=1/2〜2/1モル程度であってもよく、前記有機化合物1モルに対して0.5〜2モルの割合で無機塩を用いてもよい。
本発明では、特定のカップリング反応触媒系の存在下でカップリング反応(薗頭カップリング反応)を行うので、銅化合物やアミン又はアンモニウム化合物などを特に併用しなくても、カップリング反応生成物(非末端位に三重結合を有するアルキン類)を簡便かつ効率よく製造できる。また、銅化合物やアミン類などを用いる必要がないため、工業的レベルでも後処理工程を簡略化することができ、経済的にも有利である。
[カップリング反応触媒系]
本発明のカップリング反応触媒系は、末端にメチン基(CH≡)を有するアルキン類と、脱離基を有する有機化合物とのカップリング反応に用いるための触媒系であり、少なくとも遷移金属元素と無機塩とを含んでいる。また、前記カップリング反応触媒は、必要により配位子を含んでいてもよい。前記遷移金属元素は、通常、遷移金属触媒を構成する。
(A)遷移金属触媒
遷移金属触媒を構成する遷移金属元素としては、例えば、周期表第3A族元素(Sc、Y及び希土類元素)、周期表第4A族元素(Ti、Zr、Hf)、周期表第5A族元素(V、Nb、Ta)、周期表第6A族元素(Cr、Mo、W)、周期表第7A族元素(Mn、Tc、Re)、周期表第8族元素(Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt)、周期表第1B族元素(Cu、Ag、Au)が例示できる。
これらの遷移金属元素のうち、周期表3A族元素〜周期表7A族元素、及び周期表8族元素から選択された少なくとも一種、特に、周期表8族元素(鉄、ルテニウム、オスミウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、白金)から選択された少なくとも一種の元素が好ましい。さらに好ましい遷移金属元素は、周期表8族元素のうち、白金族金属元素[ニッケル、パラジウム及び白金(IUPAC無機化学命名法改訂版(1989年)の周期表において第10族元素に分類されている元素)]、特にパラジウムである。
前記遷移金属元素の酸化数は、特に制限されず、元素の種類に応じて、例えば、0、+1、+2、+3、+4などであってもよい。
前記遷移金属化合物は、金属単体であってもよいが、通常、遷移金属元素を含む化合物である。遷移金属元素の化合物は、例えば、無機酸塩(例えば、硝酸塩、硫酸塩、リン酸、過ハロゲン酸塩、塩化水素酸、臭化水素酸などのハロゲン化水素酸塩など)、有機酸塩(例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などのスルホン酸塩、ホスホン酸塩、ギ酸、酢酸、プロピオン酸などのカルボン酸塩など)、ハロゲン化物(例えば、塩化物、臭化物、ヨウ化物など)、錯体(又は錯塩)などが含まれる。また、遷移金属化合物(又は遷移金属触媒)としては、これら金属化合物を、担体(活性炭、シリカ、アルミナ、チタニアなどの担体)に固定した固体触媒であってもよい。さらには、酸化鉄、酸化コバルト、酸化ニッケルなどの金属酸化物であってもよい。
前記錯体を構成する配位子は、例えば、OH(ヒドロキソ)、C1-4アルコキシ基、Cl-4アシル基、C1-4アルコキシ−カルボニル基、アセチルアセトナト、シクロアルカジエン(シクロペンタジエニル基、シクロオクタジエニル基、シクロオクタジエンなど)、ベンジリデン基、ベンジリデンアセトン、ベンジリデンアセチルアセトナト、ベンジリデンアセトフェノン、ハロゲン原子、CO、CN、酸素原子、H2O(アコ)、ホスフィン(例えば、トリフェニルホスフィンなどのトリアリールホスフィン)、ホスファイト(例えば、トリフェニルホスファイトなどのトリアリールホスファイト)、NH3(アンミン)、NO、NO2(ニトロ)、NO3(ニトラト)、窒素含有化合物(エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ピリジン、フェナントロリン、ビピリジルなど)などが挙げられる。錯体又は錯塩において、同種又は異種の配位子は一種又は二種以上配位してもよい。
遷移金属化合物は、錯塩であってもよい無機酸塩や有機酸塩、ハロゲン化物、錯体として使用する場合が多い。より具体的には、錯体又は錯塩としては、例えば、酢酸パラジウム(II)、パラジウム(II)アセチルアセトナト、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)などのパラジウム錯体又は錯塩、およびこれらに対応する前記周期表第8族金属源のうち、第8族金属元素の化合物、特に錯体又は錯塩などが例示できる。
遷移金属化合物は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
(B)配位子
カップリング反応触媒系を構成する配位子(B)は、通常、前記遷移金属触媒(遷移金属化合物など)に対する配位性基(又は配位可能な部位)を有している。このような配位子は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。なお、配位子は、前記遷移金属触媒に対して遊離の形態で反応系に存在していてもよく、遷移金属触媒に対して配位した錯体として反応系に存在していてもよい。さらに、配位子はキレート型配位子であってもよい。
前記配位性基としては、遷移金属触媒に対して配位可能である限り特に制限されず、例えば、前記錯体又は錯塩の配位子に対応する原子又は有機基、例えば、ヒドロキシル基、C1-4アルコキシ基、Cl-4アシル基、C1-4アルコキシ−カルボニル基、アセチルアセトナト基、ベンジリデンアセチルアセトナト基、シクロアルカジエニル基(シクロペンタジエニル基、シクロオクタジエニル基など)、ベンジリデン基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基又は置換アミノ基(ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジブチルアミノ基などのC1-6アルキルアミノ基)、窒素含有複素環基(少なくとも1つの窒素原子をヘテロ原子として含む5又は6員複素環基、例えば、ピロリル基、イミダゾリル基などの5員環基、ピリジル基、ビピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基などの6員環基、フェナントロリニル基などの縮合複素環基など)、ホスフィノ基(例えば、メチルホスフィノ、ジメチルホスフィノ、ジエチルホスフィノ、ジブチルホスフィノ基などのC1-6アルキルホスフィノ基;メチルフェニルホスフィノ、ブチルフェニルホスフィノ基などのモノC1-6アルキル−モノC6-12アリールホスフィノ基;フェニルホスフィノ、ジフェニルホスフィノ、ジトリルホスフィノ基などのC6-12アリールホスフィノ基;ベンジルホスフィノ基、ジベンジルホスフィノ基などのアラルキルホスフィノ基(C6-10アリール−C1-4アルキルホスフィノ基など);前記モノC1-6アルキル−モノC6-12アリールホスフィノ基に対応するモノC1-6アルキル−モノ(C6-10アリール−C1-4アルキル)ホスフィノ基及びモノ(C6-10アリール−C1-4アルキル)−モノC6-12アリールホスフィノ基など)、これらのホスフィノ基に対応するアルシノ(arsino)基、スチビノ(stibino)基、ビスマチノ(bismuthino)基などが例示できる。
好ましい配位性基は、通常、周期表第5B族元素、例えば、窒素原子、リン原子、ヒ素、アンチモン、ビスマスから選択された少なくとも1つの元素、特に窒素原子及びリン原子から選択された少なくとも一種の元素で構成されている。このような配位性基としては、前記シアノ基、ニトロ基、ホスフィノ基や、これらのホスフィノ基に対応するアルシノ(arsino)基、スチビノ(stibino)基、ビスマチノ(bismuthino)基などが例示できる。
配位子は、非芳香族性化合物(脂肪族化合物、脂環族化合物など)であってもよく、芳香族性化合物であってもよい。芳香族性化合物は、炭化水素環式芳香族化合物であってもよく、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択された少なくとも一種のヘテロ原子を環の構成原子として有する複素環式芳香族化合物であってもよい。なお、配位子は、通常、前記配位性基を有する非芳香族性化合物や芳香族性化合物である。
前記芳香族性化合物を構成する芳香族性環としては、ベンゼン環、ナフタレン環などのC6-12アレーン環、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択された少なくとも一種のヘテロ原子を環の構成原子として有する5又は6員複素環、芳香族性又は非芳香族性5又は6員複素環と炭化水素環(ベンゼン環など)との縮合複素環などが例示できる。前記芳香族性化合物を構成する複素環としては、例えば、チオフェンなどの硫黄含有複素環、フラン、ベンゾフランなどの酸素含有複素環、ピロール、イミダゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、インドール、キノリン、カルバゾール、アクリジン、フェナジン、フェナントロリンなどの窒素含有複素環などが例示できる。前記脂肪族化合物としては、アルカン(メタン、エタン、プロパン、ブタン、イソブタンなどの直鎖又は分岐C1-10アルカンなど)などの脂肪族炭化水素が例示できる。前記脂環族化合物としては、シクロアルカン(シクロヘキサンなどのC5-8シクロアルカンなど)、シクロアルケン(シクロヘキセンなどのC5-8シクロアルケンなど)などの脂環族炭化水素などが例示できる。
配位子は、前記配位性基以外に、置換基を有していてもよい。このような置換基としては、アルキル基(メチル基などのC1-4アルキル基など)、ヒドロキシル基、ヒドロキシル基に対応するアルコラート(オキシド)、メルカプト基、このメルカプト基に対応するチオラート(スルフィド)、ニトロ基、アミノ基又はN−置換アミノ基(N−一置換又はN,N−二置換アミノ基、例えば、メチルアミノ、ジメチルアミノ基などのアルキルアミノ基、フェニルアミノ基などのアリールアミノ基など)、イミノ基又は置換イミノ基[メチルイミノ基などのアルキルイミノ基;シクロアルキルイミノ基;フェニルイミノ基などのアリールイミノ基;ベンジルイミノ、フェネチルイミノ基などのアラルキルイミノ基など]、前記イミノ基又は置換イミノ基に対応するイミノアルキル基又は置換イミノアルキル基、シアノ基、負電荷(アニオン)を生成可能な有機基(アシルアミド基など)、アルキル基(メチル、エチル基などの直鎖又は分岐状C1-4アルキル基など)、ハロゲン原子(F,Cl,Br,I原子など)などが例示できる。配位子は、これらの置換基を単独で又は二種以上組み合わせて有していてもよい。また、配位子は、通常、前記置換基を前記芳香族性環や複素環上に有している。前記置換基のうち、ニトロ基、イミノ基又は置換イミノ基、イミノアルキル基、置換イミノアルキル基、シアノ基、アルキル基、ハロゲン原子などが好ましい。
前記配位子(B)としては、配位性基としてホスフィノ基を例にとって説明すると、例えば、トリアリールホスフィン類(トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン、ヒドロキシフェニルジフェニルホスフィンなどのトリC6-10アリールホスフィンなど)、ジアリールアルキルホスフィン類(ジフェニルメチルホスフィン、ジフェニルエチルホスフィンなどのジC6-10アリールC1-10アルキルホスフィンなど)、アリールジアルキルホスフィン(フェニルジt−ブチルホスフィンなどのC6-10アリールジC1-10アルキルホスフィンなど)、トリアルキルホスフィン(トリt−ブチルホスフィンなどのトリC1-10アルキルホスフィンなど)、イミノホスフィン化合物[イミノ基又は置換イミノ基やイミノアルキル基又は置換イミノアルキル基を置換基として有するホスフィン類(アルキルホスフィン、シクロアルキルホスフィン、アリールホスフィン、アラルキルホスフィンなど)などが挙げられる。
前記イミノホスフィン化合物は、例えば、下記式で表すことができる。
a−N=Rb−Y
(式中、Raは水素原子又は炭化水素基を示し、基Y−Rb=はホスフィノアルキリデン基又はホスフィノアリールアルキリデン基を示す)
aで表される炭化水素基としては、飽和又は不飽和炭化水素基、例えば、脂肪族炭化水素基(メチル、エチル基などの直鎖又は分岐アルキル基(C1-6アルキル基など);プロペニル基などの直鎖又は分岐アルケニル基(C2-6アルケニル基など)など)、脂環族炭化水素基(シクロヘキシル基などのC5-8シクロアルキル基;シクロヘキセニル基などのC5-8シクロアルケニル基など)、芳香族炭化水素基(フェニル基などのC6-10アリール基;ベンジル、フェネチル基などのアラルキル基(C6-10アリール−C1-4アルキル基など)など)などが挙げられる。
これらの炭化水素基は、置換基、例えば、ヒドロキシル基、アルコキシ基(メトキシ基など)、アルキル基(メチル基などのC1-4アルキル基など)、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I原子など)などを有していてもよい。置換基の個数は特に制限されず、1個であってもよく、複数であってもよい。
前記式において、ホスフィノアルキリデン基又はホスフィノアリールアルキリデン基Y−Rb=を構成するホスフィノ基(−Y)は、前記例示のホスフィノ基に対応する。前記ホスフィノアルキリデン基としては、前記例示のホスフィノ基を有するエチリデン基などのC1-6アルキリデン基などが挙げられ、ホスフィノアリールアルキリデン基としては、前記例示のホスフィノ基を有するアリールアルキリデン基(ベンジリデン基、フェニルエチリデン基などのC6-10アリール−C1-4アルキリデン基など)などが挙げられる。
イミノホスフィン化合物の具体例としては、基Y−Rb=がアリールアルキリデン基の場合を例に挙げて説明すると、例えば、N−[2−(ジフェニルホスフィノ)ベンジリデン]−2−フェニルエチルアミンなどのN−(ジC6-10アリールホスフィノ−C6-10アリールC1-4アルキリデン)−C6-10アリール−C1-4アルキルアミン;N−[2−(ジフェニルホスフィノ)ベンジリデン]−アニリンなどのN−(ジC6-10アリールホスフィノ−C6-10アリールC1-4アルキリデン)−C6-10アリールアミン;N−[2−(ジフェニルホスフィノ)ベンジリデン]−tert−ブチルアミンなどのN−(ジC6-10アリールホスフィノ−C6-10アリールC1-4アルキリデン)−直鎖又は分岐C1-6アルキルアミンなどのアリールホスフィノ基(前記例示のアリールホスフィノ基)を有するイミノホスフィン化合物の他、これらの化合物に対応するアルキルホスフィノ基含有化合物、アラルキルホスフィノ基含有化合物、モノアルキルモノアリールホスフィノ基含有化合物、モノアルキルモノアラルキル基含有化合物、及びモノアラルキルモノアリールホスフィノ基含有化合物などが挙げられる。
なお、配位子は、前記ホスフィノ基に代えて前記他の配位性基(例えば、シアノ基、ニトロ基などの窒素原子を有する配位性基)を有する化合物であってもよい。配位子のうち、特にホスフィン系配位子、例えば、前記トリアリールホスフィン類やジアリールホスフィン類、イミノホスフィン化合物などの配位性基としてホスフィノ基を有する配位子が好ましい。
配位子(B)の使用量は、特に制限されず、例えば、前記遷移金属触媒(A)(特に遷移金属元素)1モルに対して0〜50モル程度の広い範囲から選択でき、好ましくは0.01〜20モル、さらに好ましくは0.1〜10モル程度であり、通常、0.5〜5モル(例えば、1〜5モル)程度である場合が多い。
(C)無機塩
カップリング反応触媒系を構成する無機塩としては、アンモニウム塩や有機カルボン酸金属塩(酢酸ナトリウムなどの有機カルボン酸アルカリ金属塩など)などであってもよいが、通常、金属無機酸が使用できる。金属無機酸塩を構成する無機酸としては、硝酸、亜硝酸、硫酸、亜硫酸、リン酸(オルトリン酸、メタリン酸、ポリリン酸など)、ハロゲン酸(塩素酸、臭素酸などのハロゲン酸;過塩素酸などの過ハロゲン酸など)、炭酸などが挙げられる。
前記金属無機酸塩を構成する金属としては、前記例示の遷移金属などであってもよいが、通常、アルカリ金属(Li,Na,Kなど)、アルカリ土類金属(Mg,Caなど)などが挙げられる。無機塩は、前記金属を単独で含んでいてもよく、二種以上の前記金属を含む複塩であってもよい。これらの金属のうち、リチウム、ナトリウム及びカリウムから選択された少なくとも一種のアルカリ金属が好ましい。
好ましい無機塩としては、リン酸のアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩(リン酸カリウムなどのアルカリ金属塩、リン酸カルシウムなどのアルカリ土類金属塩など)、炭酸のアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩(炭酸カリウムなどのアルカリ金属塩、炭酸カルシウムなどのアルカリ土類金属塩など)、特に、アルカリ金属のリン酸又は炭酸塩が好ましい。
前記遷移金属触媒に対する無機塩の割合は特に制限されず、例えば、遷移金属元素1モルに対して、10〜2000モル、好ましくは15〜1500モル、さらに好ましくは20〜1000モル(例えば、20〜500モル)程度であってもよい。
本発明のカップリング反応触媒系には、以下の第1及び第2のカップリング反応触媒系が含まれる。
(1)第1のカップリング反応触媒系
第1のカップリング反応触媒系(以下、単に第1の触媒系と称する場合がある)は、少なくとも遷移金属元素と、無機塩(但し、アンモニウム塩、及び炭酸セシウムを除く)とを含有する。このような第1の触媒系は、少なくとも遷移金属元素と、無機塩(但し、アルカリ又はアルカリ土類金属炭酸塩、及び有機カルボン酸のアルカリ金属塩を除く)とを含有する触媒系であってもよい。前記第1の触媒系は、必要によりさらに配位子(前記配位子(B)の項で例示の配位子、例えば、ホスフィン系配位子など)を含んでもよい。
第1の触媒系において、前記遷移金属元素は、遷移金属触媒を構成し、銅元素であってもよく、前記遷移金属元素の項で例示の金属元素が利用できる。これらの遷移金属元素のうち、非銅系遷移金属元素、特に周期表第3A〜7A族及び第8族金属元素(特に、白金族金属元素などの第8族金属元素)から選択された少なくとも一種の遷移金属元素が好ましい。
前記無機塩としては、アンモニウム塩(又は、アンモニウム塩及び有機カルボン酸アルカリ金属塩)を除く無機塩、例えば、前記例示の金属無機酸塩のうち、金属無機酸塩(例えば、硫酸カリウム、硫酸カルシウムなどのアルカリ又はアルカリ土類金属硫酸塩;前記硫酸塩に対応する硝酸塩、リン酸塩、炭酸塩(但し、炭酸セシウムを除く)など)が挙げられる。これらの金属無機酸塩のうち、リン酸のアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩及び炭酸のアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩、特にリン酸塩が好ましい。
なお、前記金属無機酸塩は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属炭酸塩を除く金属無機酸塩(例えば、リン酸塩など)であってもよい。
(2)第2のカップリング反応触媒系
第2のカップリング反応触媒系(以下、単に第2の触媒系と称する場合がある)は、遷移金属元素と、トリアリールホスフィン及びイミノホスフィン化合物から選択された少なくとも一種の配位子と、無機塩とを含有する。
第2の触媒系において、前記遷移金属元素は、遷移金属触媒を構成し、銅元素であってもよく、前記遷移金属元素の項で例示の金属元素が利用できる。これらの遷移金属元素のうち、前記第1の触媒系と同様に、非銅系遷移金属元素、特に周期表第3A〜7A族及び第8族金属元素(特に、白金族金属元素などの第8族金属元素)から選択された少なくとも一種の遷移金属元素が好ましい。
前記トリアリールホスフィン及びイミノホスフィン化合物としては、それぞれ、前記配位子(B)の項で例示のトリアリールホスフィン(トリC6-10アリールホスフィンなど)及びイミノホスフィン化合物[例えば、N−(ジC6-10アリールホスフィノ−C6-10アリールC1-4アルキリデン)−C6-10アリール−C1-4アルキルアミン、N−(ジC6-10アリールホスフィノ−C6-10アリールC1-4アルキリデン)−C6-10アリールアミン、N−(ジC6-10アリールホスフィノ−C6-10アリールC1-4アルキリデン)−直鎖又は分岐C1-6アルキルアミンなど]が挙げられる。トリアリールホスフィン及びイミノホスフィン化合物は、前記配位子(B)の項で例示の置換基を(例えば、アリール基上に)有してもよい。また、トリアリールホスフィンを構成するアリール基は無置換であってもよい。
第2の触媒系において、前記無機塩は、特に制限されず、アンモニウム塩(テトラブチルアンモニウムフルオライドなどのテトラアルキルアンモニウムハライド;前記ハライドに対応するヒドロキシドや酢酸塩など)や有機カルボン酸金属塩(前記例示の有機カルボン酸金属塩)などであってもよい無機塩、特に、金属無機酸塩(前記第1の触媒系の項で例示の金属無機酸塩の他、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属炭酸塩など)などが使用できる。これらの無機塩のうち、金属無機酸塩、特に、リン酸塩や炭酸塩が好ましい。
[カップリング化合物の製造方法]
本発明では、前記カップリング反応触媒系(第1又は第2の触媒系)の存在下、末端にメチン基(CH≡)を有するアルキン類(基質としてのアルキン類)R1−C≡CH(末端アルキン類)と、脱離基を有する有機化合物R2−Lとをカップリング反応に供し、アルキン類(すなわち、非末端位に三重結合を有するアルキン類R1−C≡C−R2)を製造する。
(基質としてのアルキン類)
基質のアルキン類は、分子の末端にメチン基(CH≡)を有する限り、特に制限されず、式R1−C≡CH(式中、R1は有機基を示す)で表すことができる。
前記式において、R1で表される有機基としては、脂肪族、脂環族又は芳香族炭化水素基などが挙げられる。これらの炭化水素基は、分子中に二重結合や三重結合などの不飽和結合を有していてもよく、ヘテロ原子(O,N,S,P,Sn,B及び/又はSi原子など)を有していてもよい。また、前記炭化水素基は、置換基を有していてもよい。
前記炭化水素基としては、例えば、脂肪族炭化水素基(アルキル基、アルケニル基など)脂環族炭化水素基(シクロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルカジエニル基、シクロアルキルアルキル基、シクロアルケニルアルキル基、シクロアルカジエニルアルキル基など)、アリール基、アラルキル基などが挙げられる。
前記脂肪族炭化水素基としては、例えば、アルキル基(メチル、エチル、プロピル、ブチル、t−ブチル基などのC1-20アルキル基など)、アルケニル基(ビニル、プロペニル、アリル、ブテニル基などのC2-20アルケニル基など)などが例示できる。
前記脂環族炭化水素基としては、シクロアルキル基(シクロヘキシル、シクロオクチル基などのC5-10シクロアルキル基など)、シクロアルケニル基(シクロヘキセニル基などのC5-10シクロアルケニル基など)、シクロアルカジエニル基(シクロヘキセジエニル基などのC6-10シクロアルカジエニル基など)、シクロアルキルアルキル基(シクロヘキシルメチル基などのC5-10シクロアルキルC1-4アルキル基など)、シクロアルケニルアルキル基(シクロヘキセニルメチル基などのC5-10シクロアルケニルC1-4アルキル基など)、シクロアルカジエニルアルキル基(シクロヘキサジエニルメチル基などのC6-10シクロアルカジエニルC1-4アルキル基など)などが挙げられる。
前記芳香族炭化水素基としては、アリール基(フェニル、ナフチル基などのC6-10アリール基など)、アラルキル基(ベンジル、フェネチル基などのC6-10アリールC1-4アルキル基など)が含まれる。
前記炭化水素基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子)、アルキル基(メチル、エチル、プロピル、ブチル基などの前記例示のC1-20アルキル基、好ましくはC1-10アルキル基、特にC1-6アルキル基)、これらのアルキル基に対応するハロアルキル基(例えば、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基などのハロC1-6アルキル基など)、シクロアルキル基(前記例示のC5-10シクロアルキル基、特にC5-8シクロアルキル基)、アルケニル基(前記例示のC2-10アルケニル基、特にC2-6アルケニル基)、アリール基(前記例示のC6-10アリール基)、アラルキル基(前記例示のC6-10アリール−C1-4アルキル基)、ヒドロキシル基、アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、ブトキシ基などのC1-6アルコキシ基)、アリールオキシ基(フェノキシ基など)、オキソ基(又はカルボニル基)、アシル基(アセチル、プロピオニル基などの脂肪族C1-6アシル基、ベンゾイル基などの芳香族アシル基など)、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ブトキシカルボニル基などのC1-6アルコキシ−カルボニル基)、アリールオキシカルボニル基(フェノキシカルボニル基など)、アミノ基、N−置換アミノ基(メチルアミノ、ブチルアミノ基などのN−モノC1-4アルキルアミノ基、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジブチルアミノ基などのN,N−ジC1-4アルキルアミノ基、アセチルアミノ基などのアシルアミノ基など)、ニトロ基、シアノ基などが例示できる。なお、前記炭化水素基の置換基は、通常、前記炭化水素基とは異種の基である場合が多く、例えば、炭化水素基が芳香族炭化水素基である場合、芳香環には、ハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アミノ基などが置換していてもよい。
アセチレン系化合物(アセチレン類)としては、例えば、α−C2-20アセチレン類(アセチレン、メチルアセチレン、1−ブチン、3−メチル−1−ブチン、3,3−ジメチル−1−ブチン、1−ペンチン、1−ヘキシン、1−ヘプチン、1−オクチンなどのアルキル基などの置換基を有していてもよいC2-16アセチレン、特にC2-12アセチレン)、複数の三重結合を有するC5-20アルカジイン類(1,4−デカジインなどのC5-16アルカジインなど)、シクロアルキルアセチレン(C5-8シクロアルキルアセチレンなど)、アリールアセチレン(フェニルアセチレン、4−ヒドロキシフェニルアセチレン、4−クロロフェニルアセチレン、4−メトキシフェニルアセチレン、4−トリフルオロメチルフェニルアセチレンなどのアリール基に置換基を有していてもよいC6-10アリールアセチレンなど)などが挙げられる。
さらに、アセチレン系化合物には、前記置換基を有するアセチレン系化合物、例えば、酸素含有置換基を有する化合物[例えば、ヒドロキシル基を有する化合物(プロパルギルアルコールなど)、カルボニル基を有する化合物(3−ブチン−2−オンなど)、カルボキシル基を有する化合物又はその誘導体(アセチレンジカルボン酸、アセチレンジカルボン酸ジエステルなど)、アルコキシ基を有する化合物(エトキシアセチレンなど)など]、ハロゲン含有化合物[プロパルギルクロライド、3,3,3−トリフルオロ−1−プロピンなど]などの他、リン、スズ、ホウ素、ケイ素などのヘテロ原子を含む化合物[プロパギルトリフェニルホスフォニウムブロマイドなどのホスホニウム塩、アルキニルスズなどのスズ化合物、アルキニルボランなどのホウ素化合物、(トリメチルシリル)アセチレンなどのケイ素化合物など]なども含まれる。
(脱離基を有する有機化合物R2−L)
脱離基を有する有機化合物は、式R2−L(式中、Lは脱離基を示し、R2は有機化合物から脱離基Lが脱離した基を示す)で表すことができる。
有機化合物の脱離基Lとしては、カップリング反応により脱離可能である限り特に制限されず、例えば、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子)、スルホニルオキシ基(ベンゼンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基などのトシル基OTsなどのアレーンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基OMs、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基(トリフラート基)OTf、トリクロロメタンスルホニルオキシ基、エタンスルホニルオキシ基などのアルカンスルホニルオキシ基など)又はスルホニルハライド基(スルホニルクロリド、スルホニルブロミド基など)、ジアゾニウム基、カルボニルハライド基(カルボニルクロリド基など)などが例示できる。有機化合物はこれらの脱離基を単独で又は同種又は異種の複数の脱離基を有していてもよい。これらの脱離基のうち、通常、ハロゲン原子(特に臭素原子又はヨウ素原子)、アレーンスルホニルオキシ基(OTsなど)、アルカンスルホニルオキシ基(OMs、OTfなど)などが利用される。
このような脱離基Lを有する有機化合物R2−Lは、特に限定されず、例えば、ハロゲン化物(ハロアルカン類、ハロアルケン類、ハロシクロアルカン類、ハロアレーン類、ハロゲン化アリールアルカン類、ハロ複素環化合物など)、スルホン酸又はその誘導体(ビニルトリフラート、アリルトリフラートなどのC2-10アルケニルトリフラート;シクロヘキセニルトリフラートなどのC4-10アルケニルトリフラートなど)、芳香族ジアゾニウム塩(塩化ベンゼンジアゾニウム、塩化ナフタレンジアゾニウム、p−アミノアゾベンゼン、アゾキシベンゼン、ヒドラゾベンゼンなど)、有機酸ハライド類(アセチルクロリド、プロピオニルクロリド、ブチリルクロリド、バレリルクロリド、ラクトイルクロリド、マロイルクロリドなどの置換基を有していてもよいアルキルカルボニルハライド;アクリロイルクロリド、メタクリロイルクロリド、クロトノイルクロリドなどのアルケニルカルボニルハライド;ベンゾイルクロリド、クロロベンゾイルクロリド、トルオイルクロリド、サリチロイルクロリド、アニソイルクロリド、バニロイルクロリド、ナフトイルクロリド、フタロイルクロリドなどのアリールカルボニルハライド;シンナモイルクロリドなどのアラルキルカルボニルハライド;フロイルクロリド、テノイルクロリド、ニコチノイルクロリド、イソニコチノイルクロリドなどのヘテロ環式カルボニルハライドなど)などが例示できる。
好ましい有機化合物はハロゲン化物である。前記ハロアルカン類としては、ブロモメタン、ブロモエタン、メチレンブロミド、エチレンジブロミドなどの臭化アルカン類、これらに対応するヨウ化アルカン類が例示できる。ハロアルケン類としては、例えば、臭化ビニル、臭化ビニリデン、テトラブロモエチレン、臭化アリル、臭化プロペニル、臭化クロチルなどの臭化C2-10アルケン類、α−ブロモスチレン、ブロモフェニルエチレンなどの臭化芳香族ビニル類、これらに対応するヨウ化物が例示できる。ハロシクロアルカン類としては、ブロモシクロヘキサン、ブロモシクロオクタンなどのブロモC3-10シクロアルカン類、ブロモイソボルニル、ブロモノルボルナン、ブロモノルボルネン、ブロモアダマンタンなどの橋架け環式ブロモシクロアルカン類、これらに対応するヨードシクロアルカン類、橋架け環式ヨードシクロアルカン類などが例示できる。
ハロアレーン類としては、例えば、ブロモベンゼン、ブロモナフタレン、ブロモトルエン、ブロモトリクロロメチルベンゼン、ブロモトリフルオロメチルベンゼン、ブロモキシレン、ブロモエチルベンゼン、ブロモフェノール、ブロモアニソール、ブロモニトロベンゼン、ブロモアニリン、モノ−又はジ−アルキルアミノブロモベンゼン、ブロモ安息香酸、ブロモベンゼンスルホン酸、ブロモベンズアルデヒド、アセチルブロモベンゼンなどの置換基を有していてもよい臭化アレーン類、これらに対応するヨウ化アレーン類などが例示できる。ハロゲン化アリールアルカン類としては、ベンジルブロミド、フェネチルブロミドなどが例示できる。ハロ複素環化合物としては、ブロモチオフェン、ブロモフラン、ブロモベンゾフラン、ブロモピロール、ブロモイミダゾール、ブロモピリジン、ブロモピリミジン、ブロモインドール、ブロモキノリン、ブロモイソキノリン、ブロモフタラジン、ブロモカルバゾール、ブロモアクリジン、ブロモフェナントロリンなどの5又は6員複素環(及びベンゼン環などの炭化水素環との縮合複素環)を有する化合物の臭素化物、これらの臭素化物に対応するヨウ化物などが例示できる。
脱離基を有するこれらの有機化合物のうち、通常、芳香族ハロゲン化物(例えば、ハロアレーン類)を用いる場合が多い。
末端アルキン類の割合は、例えば、前記有機化合物1モル(特に脱離基1モル)に対して0.0001〜1000モル、好ましくは0.001〜100モル、さらに好ましくは0.005〜10モル程度であり、0.2〜5モル(例えば、0.5〜3モル、特に0.8〜2モル)程度である場合が多い。末端アルキン類と有機化合物との割合(モル比)は、通常、前者/後者=1/2〜2/1(例えば0.8/1〜2/1)、好ましくは1/1〜2/1、さらに好ましくは1/1〜1.5/1程度であってもよい。
前記遷移金属化合物(又は遷移金属触媒)の割合は、少なくとも触媒量であればよく、例えば、有機化合物1モルに対して0.000001〜1モル、好ましくは0.0001〜0.5モル、さらに好ましくは0.0005〜0.2モル程度であり、0.001〜0.1モル程度であってもよい。
前記触媒系を構成する無機塩の割合は、前記有機化合物1モルに対して0.5〜2モル、好ましくは0.8〜1.8モル、さらに好ましくは0.9〜1.5モル程度であってもよい。
カップリング反応は、溶媒の非存在下で行ってもよいが、通常、溶媒の存在下で行う場合が多い。溶媒を用いる溶液反応系では、反応温度の制御などが容易である。なお、反応系の溶媒は、水溶液(均一又は不均一水溶液)であってもよく、複数の溶媒の混合溶媒であってもよい。さらに、反応系の溶媒は、水相と有機相との二相系溶媒であってもよい。
溶媒は、反応に不活性である限り特に制限はなく、例えば、エーテル類(ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラハイドロフラン(THF)、ジオキサン、ジメトキシエタンなど)、ケトン類(アセトンなどの脂肪族ケトンなど)、脂肪族炭化水素類(ノルマルヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、シクロペンタンなど)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレンなど)、ハロゲン化炭化水素類(ジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素などの塩素含有炭化水素類;トリフルオロメチルベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、パーフルオロオクタン、パーフルオロシクロヘキサンなどのフッ素含有炭化水素類など)、ニトロ基含有炭化水素類(ニトロメタンなどのニトロアルカン;ニトロベンゼンなどのニトロアレーンなど)、硫黄含有溶媒(ジメチルスルホキサイド(DMSO)、スルフォランなど)、アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン(NMP)、ヘキサメチルホスホルアミド(HMPA)など)、ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなど)などが挙げられる。また、常温常圧で液体でなくても、反応系で液体である成分(例えば、超臨界状態で液体成分、例えば、二酸化炭素、エタン、フルオロカーボンなどの超臨界流体)も利用できる。
好ましい溶媒は、非プロトン性の極性溶媒、例えば、ケトン類(アセトンなど)、ニトロ基含有炭化水素類(ニトロメタンなど)、スルホキシド類(DMSOなど)、アミド類(DMF、ジメチルアセトアミド、NMP、HMPAなど)、ニトリル類(アセトニトリル、ベンゾニトリルなど)などである。前記溶媒は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
溶媒の使用量は、反応操作を損なわない限り特に制限されず、例えば、有機化合物1重量部に対して0〜10000重量部、好ましくは0.01〜100重量部、さらに好ましくは0.1〜50重量部程度である。
なお、反応系では、必要により、無機塩基、例えば、金属水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物など)、弱酸(有機酸)と強アルカリとの塩(例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムなどの有機カルボン酸のアルカリ金属塩など)などを併用してもよい。
反応温度は、例えば、室温(25〜35℃程度)〜200℃、好ましくは室温〜150℃、さらに好ましくは40〜100℃程度であり、通常、50〜100℃程度である。反応時間は、例えば、経済性などを考慮して適当に選択できる。
反応は、空気中で行ってもよいが、通常、不活性ガス(アルゴン、ヘリウムなどの希ガスや窒素ガスなど)雰囲気下で行う場合が多い。反応圧力は、反応成分の種類などに応じて選択でき、例えば、反応温度において、反応器内の合計圧力として、例えば、0.0001〜100MPa、好ましくは0.001〜10MPa、さらに好ましくは0.01〜1MPaである。
本発明は、カップリング反応によりアルキン類(非末端位に三重結合を有するアルキン類)を高い選択率で効率よく生成できる。そのため、末端にメチン基を有するアルキン類と種々の反応剤(例えば、芳香族ハロゲン化物など)との反応によるアルキン類の製造、例えば、薗頭カップリング反応などに利用できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1〜13
容積20mLのガラス製反応容器に、溶媒としてジメチルスルホキシド(DMSO)(1.6mL)、リン酸カリウム(K3PO4 204mg、0.96mmol)、酢酸パラジウム(1.8mg、0.008mmol)、トリフェニルホスフィン(b1)(8.4mg、0.032mmol)を入れた。この混合物に、表1及び表2に示す末端アルキン(R1≡CH,1.2mmol)及び有機化合物(R2−L,0.8mmol)を加えて、撹拌下、80℃で24時間反応させた。なお、実施例6及び9〜13では、酢酸パラジウム及びトリフェニルホスフィンの使用量を前記の3倍、すなわち、酢酸パラジウム(5.4mg、0.024mmol)及びトリフェニルホスフィン(25.2mg、0.096mmol)とした。
得られた反応混合物から、分取用高速液体クロマトグラフィー(日本分析工業(株)製,LC−908,展開溶媒:クロロホルム)を用いて生成物を分離し、さらにゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)(GPCカラム:JAIGEL−1H又は2H)を用いて精製することにより、目的とするカップリング反応生成物R1−C≡C−R2を得た。
実施例14〜18
トリフェニルホスフィン(0.032mmol)に代えて、N−[2−(ジフェニルホスフィノ)ベンジリデン]−2−フェニルエチルアミン(b2)又はN−[2−(ジフェニルホスフィノ)ベンジリデン]−tert−ブチルアミン(b3)を0.016mmol用いるとともに、末端アルキンとして、表2に示す化合物を用いる以外は実施例1と同様に反応及び分離精製を行い、生成物を得た。
実施例19
リン酸カリウムに代えて、炭酸カリウム(0.96mmol)を用いる以外は実施例1と同様に反応及び分離精製を行い、生成物ジフェニルアセチレン(収率84%)を得た。
比較例1
リン酸カリウムを使用しない以外は、実施例1と同様に反応を行った。反応は進行せず、目的とする生成物は得られなかった(収率0%)。
前記実施例1〜18の結果を表1及び表2に示す。
Figure 2005254092
Figure 2005254092

Claims (11)

  1. 末端にメチン基(CH≡)を有するアルキン類と、脱離基を有する有機化合物とのカップリング反応に用いるためのカップリング反応触媒系であって、少なくとも遷移金属元素と無機塩(但し、アンモニウム塩及び炭酸セシウムを除く)とを含むカップリング反応触媒系。
  2. さらに配位子を含む請求項1記載の触媒系。
  3. 遷移金属元素が、周期表第3A〜7A族及び第8族金属元素から選択された少なくとも一種である請求項1記載の触媒系。
  4. 遷移金属元素が、ニッケル、パラジウム及び白金から選択された少なくとも一種の白金族金属元素である請求項1記載の触媒系。
  5. 触媒系が周期表第8族金属化合物と、ホスフィン系配位子と、金属無機酸塩とで構成されており、前記金属無機酸塩を構成する金属元素が、リチウム、ナトリウム及びカリウムから選択された少なくとも一種のアルカリ金属である請求項2記載の触媒系。
  6. 末端にメチン基(CH≡)を有するアルキン類と、脱離基を有する有機化合物とのカップリング反応に用いるためのカップリング反応触媒系であって、遷移金属元素と、トリアリールホスフィン及びイミノホスフィン化合物から選択された少なくとも一種の配位子と、無機塩とを含むカップリング反応触媒系。
  7. 末端にメチン基(CH≡)を有するアルキン類と、脱離基を有する有機化合物とをカップリング反応に供する方法であって、少なくとも遷移金属元素と無機塩(但し、アンモニウム塩及び炭酸セシウムを除く)とを含むカップリング反応触媒系の存在下で、前記カップリング反応を行うアルキン類の製造方法。
  8. さらに配位子を含むカップリング反応触媒系の存在下でカップリング反応させる請求項7記載の製造方法。
  9. 末端にメチン基(CH≡)を有するアルキン類と、脱離基を有する有機化合物とをカップリング反応に供する方法であって、遷移金属元素と、トリアリールホスフィン及びイミノホスフィン化合物から選択された少なくとも一種の配位子と、無機塩とを含むカップリング反応触媒系の存在下で、前記カップリング反応を行うアルキン類の製造方法。
  10. 脱離基が、ハロゲン原子、スルホニルオキシ基又はスルホニルハライド基、ジアゾニウム基、カルボニルハライド基から選択された少なくとも一種である請求項7又は9記載の製造方法。
  11. 非プロトン性極性溶媒の存在下、カップリング反応を行う請求項7又は9記載の製造方法。
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