JP2003327547A - 芳香族化合物の製造法 - Google Patents
芳香族化合物の製造法Info
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Abstract
族化合物とオレフィン類又はアセチレン類から対応する
アルケニル基又はアルキニル基を有する芳香族化合物を
効率よく得る。 【解決手段】 本発明の芳香族化合物の製造法では、パ
ラジウム化合物触媒(A)と、ヘテロポリ酸若しくはそ
の塩(B1)、又は全体として、P又はSiの元素と、
V、Mo及びWから選択された少なくとも1つの元素と
を含むオキソ酸若しくはその塩の混合物(B2)からなる
触媒(B)の存在下、芳香族化合物(C)とオレフィン
類又はアセチレン類(D)と分子状酸素(E)とを反応
させて、アルケニル基又はアルキニル基が前記芳香族化
合物(C)の芳香環に結合した対応する芳香族化合物
(F)を生成させる。
Description
法、より詳しくは、芳香族化合物とオレフィン類又はア
セチレン類との酸化的カップリング反応により、対応す
るアルケニル基又はアルキニル基を有する芳香族化合物
を製造する方法に関する。このようなアルケニル基やア
ルキニル基を有する芳香族化合物(例えば、スチルベン
又はその誘導体、桂皮酸又はその誘導体など)は、ポリ
マー原料、染料、医薬品等の精密化学品の合成中間体、
その他の有機化学品の中間原料などとして有用である。
を触媒の存在下で酸化的にカップリングさせて対応する
アルケニル基を有する芳香族化合物を得る方法が検討さ
れている。この反応は、芳香族炭化水素の炭素−水素結
合を触媒により活性化して新たな炭素−炭素結合を形成
するため、原子効率が良く、理想的な反応として注目さ
れている。例えば、Acc, Chem. Res., 34, 633(2001)
(非特許文献1)には、パラジウム化合物を触媒とし、
ベンゾキノン/t−ブチルヒドロペルオキシドを再酸化
剤として用いたアレーン類とアルケン類の酸化的カップ
リング反応が報告されている。しかし、この方法では、
取り扱いにくい過酸化物を用いる必要がある。
34, 633(2001)
は、取扱性に優れた酸化剤や触媒を用いて、芳香族化合
物とオレフィン類又はアセチレン類から対応するアルケ
ニル基又はアルキニル基を有する芳香族化合物を効率よ
く製造できる方法を提供することにある。
を達成するため鋭意検討した結果、分子状酸素を用いた
芳香族化合物とオレフィン類又はアセチレン類との酸化
的カップリング反応において、パラジウム化合物と特定
の触媒とを併用すると、比較的温和な条件下で対応する
アルケニル基又はアルキニル基を有する芳香族化合物が
効率よく生成することを見出し、本発明を完成した。
媒(A)と、ヘテロポリ酸若しくはその塩(B1)、又は
全体として、P又はSiの元素と、V、Mo及びWから
選択された少なくとも1つの元素とを含むオキソ酸若し
くはその塩の混合物(B2)からなる触媒(B)の存在
下、芳香族化合物(C)とオレフィン類又はアセチレン
類(D)と分子状酸素(E)とを反応させて、アルケニ
ル基又はアルキニル基が前記芳香族化合物(C)の芳香
環に結合した対応する芳香族化合物(F)を生成させる
ことを特徴とする芳香族化合物の製造法を提供する。
成元素として、P又はSiの元素と、V、Mo及びWか
ら選択された少なくとも1つの元素とを含んでいてもよ
い。また、ヘテロポリ酸若しくはその塩(B1)は、下記
式 A3+n[PMo12-nVnO40] (式中、Aは水素原子、NH4、アルカリ金属及びアル
カリ土類金属から選択された少なくとも1種を示し、n
は0〜10の整数である)で表されるリンバナドモリブ
デン酸若しくはリンモリブデン酸又はそれらの塩であっ
てもよい。また、前記触媒(B)としては、P又はSi
と、Moと、Vとを含み、且つ前記P又はSi1グラム
原子に対し、Moを10.5〜11.9グラム原子、V
を0.1〜1.5グラム原子含有しているのが好まし
い。
物」をパラジウム単体を含む意味に用いる。
て、パラジウム化合物触媒(A)と、ヘテロポリ酸若し
くはその塩(B1)、又は全体として、P又はSiの元素
と、V、Mo及びWから選択された少なくとも1つの元
素とを含むオキソ酸若しくはその塩の混合物(B2)から
なる触媒(B)を用いる。
えば、金属パラジウム、0価のパラジウム錯体などの0
価のパラジウム化合物;酢酸パラジウム(II)、シアン
化パラジウム(II)などの2価のパラジウムの有機酸
塩、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)
などの2価のパラジウムの有機錯体、フッ化パラジウム
(II)、塩化パラジウム(II)、臭化パラジウム(I
I)、ヨウ化パラジウム(II)などの2価のパラジウム
のハロゲン化物、硝酸パラジウム(II)、硫酸パラジウ
ム(II)などの2価のパラジウムの酸素酸塩、酸化パラ
ジウム(II)、硫化パラジウム(II)、セレン化パラジ
ウム(II)、水酸化パラジウム(II)、テトラアンミン
パラジウム(II)塩化物などの2価のパラジウムの無機
錯体などの2価のパラジウム化合物などが例示できる。
酸パラジウム(II)などの2価のパラジウムの有機酸塩
又は有機錯体、塩化パラジウム(II)などの2価のパラ
ジウムのハロゲン化物、硫酸パラジウム(II)などの2
価のパラジウムの酸素酸塩などの2価のパラジウム化合
物が好ましい。
ミナ、ゼオライトなどの担体に担持した形態で用いても
よい。また、パラジウム化合物としては、パラジウムを
ハイドロタルサイト、ヒドロキシアパタイト等の天然鉱
物の構成元素として組み込んだ形態で使用することもで
きる。パラジウム化合物は単独で又は2種以上を組み合
わせて使用できる。
用いる芳香族化合物(C)とオレフィン類又はアセチレ
ン類(D)のうち少量用いる方の化合物1モルに対し
て、例えば、0.000001〜0.5モル、好ましく
は0.0001〜0.2モル、さらに好ましくは0.0
05〜0.1モル程度である。
おいて、ヘテロポリ酸とは、種類の異なる2種以上の中
心イオンを含む酸素酸の縮合物であり、異核縮合酸とも
いう。ヘテロポリ酸は、例えば、P、As、Sn、S
i、Ti、Zrなどの元素の酸素酸イオン(例えば、リ
ン酸、ケイ酸など)と、V、Mo、Wなどの元素の酸素
酸イオン(例えば、バナジン酸、モリブデン酸、タング
ステン酸など)とで構成されており、その組み合わせに
より種々のヘテロポリ酸が可能である。
子は特に限定されず、例えば、Cu、Be、B、Al、
C、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Ce、Th、N、
P、As、Sb、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、
U、Se、Te、Mn、I、Fe、Co、Ni、Rh、
Os、Ir、Ptなどが例示できる。好ましいヘテロポ
リ酸は、P、Si、V、Mo、Wの少なくとも一種の元
素を含有しており、さらに好ましくはP又はSiと、
V、Mo及びW(特に、V及びMo)の少なくとも1つ
の元素とを含有している。
ポリ酸アニオンとしては種々の組成のものを使用できる
が、好ましいヘテロポリ酸アニオンの組成は、XM12O
40で表すことができる。この組成式において、Xは、S
i、Pなどの元素であり、Mは、Mo、W、Vなどの元
素である。このような組成を有するヘテロポリ酸アニオ
ンとして、例えば、リンモリブデン酸、リンタングステ
ン酸、ケイモリブデン酸、ケイタングステン酸、リンバ
ナドモリブデン酸のアニオンなどが例示できる。
てもよく、ヘテロポリ酸のカチオンに相当する水素原子
の少なくとも一部を他のカチオンで置換して、ヘテロポ
リ酸の塩として使用することもできる。前記水素原子と
置換可能なカチオンとしては、例えば、アンモニウム
(NH4など)、アルカリ金属(Cs、Rb、K、N
a、Liなど)、アルカリ土類金属(Ba、Sr、C
a、Mgなど)などが例示できる。
下記式で表されるリンバナドモリブデン酸若しくはリン
モリブデン酸又はそれらの塩が好適に用いられる。 A3+n[PMo12-nVnO40] [式中、Aはヘテロポリ酸カチオンを表し、nは0〜1
0(好ましくは1〜10)の整数である]
のほか、前記のカチオンが例示できる。なかでも、完全
プロトン型のリンバナドモリブデン酸又はリンモリブデ
ン酸、及び、一部又はすべてのプロトンがNH4で置換
されたリンバナドモリブデン酸アンモニウム又はリンモ
リブデン酸アンモニウムが特に好ましい。この場合、通
常、nは0〜4(好ましくは1〜4)である。完全プロ
トン型のリンバナドモリブデン酸として、H4PMo11
VO40、H5PMo10V2O40、H6PMo9V3O 40、H7
PMo8V4O40などが挙げられる。
もよく、結晶水含有物であってもよい。また、ヘテロポ
リ酸又はその塩は活性炭等の担体に担持した形態で用い
てもよい。この場合、ヘテロポリ酸又はその塩とパラジ
ウム化合物とを同一の担体上に分散担持させてもよい。
ヘテロポリ酸及びその塩は単独で又は2種以上を組み合
わせて使用することができる。
の混合物(B2)としては、全体として、P又はSiの元
素と、V、Mo及びWから選択された少なくとも1つの
元素とを含むオキソ酸又はその塩の混合物であれば特に
限定されない。なお、本明細書では、「オキソ酸」をヘ
テロポリ酸を含む意味に用い、ヘテロポリ酸を含まない
意味に用いる場合は「狭義のオキソ酸」という。
リ酸としては、例えば、リンモリブデン酸、リンタング
ステン酸、リンバナジン酸、リンバナドモリブデン酸、
ケイモリブデン酸、ケイタングステン酸、ケイバナジン
酸などが挙げられる。P、Si、V、Mo又はWを含む
狭義のオキソ酸としては、例えば、リン酸、ケイ酸、バ
ナジン酸、モリブデン酸、タングステン酸などが挙げら
れる。ヘテロポリ酸の塩、狭義のオキソ酸の塩として
は、例えば、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、アルカ
リ土類金属塩などが挙げられる。
態様として、(i)2種以上のヘテロポリ酸又はその塩
の混合物(例えば、リンモリブデン酸又はその塩とリン
バナナジン酸又はその塩との混合物など)、(ii)ヘテ
ロポリ酸又はその塩と狭義のオキソ酸又はその塩との混
合物(例えば、リンモリブデン酸又はその塩とバナジン
酸又はその塩との混合物、リンバナジン酸又はその塩と
モリブデン酸又はその塩との混合物など)、及び(ii
i)2種以上の狭義のオキソ酸又はその塩の混合物(例
えば、リン酸又はその塩とモリブデン酸又はその塩とバ
ナジン酸又はその塩との混合物)などが挙げられる。オ
キソ酸又はその塩は無水物であってもよく、結晶水含有
物であってもよい。
(B)(すなわち、(B1)又は(B2))として、P又は
Siと、Moと、Vとを含み、且つ前記P又はSi(特
に、P)1グラム原子に対し、Moを10.5〜11.
9グラム原子(好ましくは10.8〜11.8グラム原
子、さらに好ましくは11.2〜11.7グラム原
子)、Vを0.1〜1.5グラム原子(好ましくは0.
2〜1.2グラム原子、さらに好ましくは0.3〜0.
8グラム原子)含有している触媒を用いる。このような
触媒を用いると、パラジウム触媒の活性が向上するた
め、パラジウム触媒の使用量を低減できる。
るヘテロポリ酸又はその塩を2種以上混合することによ
り、各元素の比率を上記の範囲に調整することができ
る。例えば、前記式A3+n[PMo12-nVnO40]で表さ
れるリンバナドモリブデン酸又はその塩(n=1〜1
0)の組成の異なるものを2種以上混合したり、式A
3+n[PMo12-nVnO40]で表されるリンバナドモリブ
デン酸又はその塩(n=1〜10)と、式A3PMo12
O40で表されるリンモリブデン酸又はその塩とを混合す
ることにより、各元素の比率が上記の範囲に入る触媒を
調製することができる。
が、原料として用いる芳香族化合物(C)とオレフィン
類又はアセチレン類(D)のうち少量用いる方の化合物
1モルに対して、例えば、0.00001〜0.5モ
ル、好ましくは0.0001〜0.1モル、さらに好ま
しくは0.001〜0.05モル程度である。
は、アルカリ金属化合物若しくはアルカリ土類金属化合
物、又は塩基(無機塩基、有機塩基)を系内に添加する
と、目的の芳香族カップリング生成物(F)の収率が大
幅に向上する。特に、塩基性のアルカリ金属化合物又は
アルカリ土類金属化合物が好ましい。これらの成分は単
独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシ
ウムなどのアルカリ金属の有機酸塩(カルボン酸塩
等);ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドな
どのアルカリ金属のアルコキシド;炭酸ナトリウム、炭
酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩;炭酸水素ナト
リウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属の炭酸水
素塩;塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウ
ム、硫酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム
などのアルカリ金属の鉱酸塩などが挙げられる。
ば、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウムなどのアルカリ
土類金属の有機酸塩(カルボン酸塩等);炭酸マグネシ
ウム、炭酸カルシウムなどのアルカリ土類金属の炭酸
塩;塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシ
ウム、硫酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸カ
ルシウムなどのアルカリ土類金属の鉱酸塩などが挙げら
れる。
ルカリ金属又はアルカリ土類金属の有機酸塩(カルボン
酸塩等)が特に好ましい。
料として用いる芳香族化合物(C)とオレフィン類又は
アセチレン類(D)のうち少量用いる方の化合物1モル
に対して、例えば、0.00001〜1.0モル、好ま
しくは0.0001〜0.5モル、さらに好ましくは
0.001〜0.1モル程度である。
位性を有する化合物(配位性化合物)を系内に添加する
と、パラジウム化合物触媒の活性が高まり反応収率が大
幅に向上する。配位性化合物としては、例えば、アセチ
ルアセトン、ベンジリデンアセトン(ベンザルアセト
ン)、ジベンジリデンアセトンなどのカルボニル化合
物;トリフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフ
ィン、ジメチルフェニルホスフィンなどのホスフィン系
化合物;シクロオクタジエン、シクロペンタジエンなど
の非芳香族性不飽和化合物;芳香族系化合物などが挙げ
られる。
用いる芳香族化合物(C)とオレフィン類又はアセチレ
ン類(D)のうち少量用いる方の化合物1モルに対し
て、例えば0.00001〜1.0モル、好ましくは
0.0001〜0.5モル、さらに好ましくは0.00
1〜0.1モル程度である。
しては、特に限定されず、純粋な酸素を用いてもよく、
窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスで希釈した
酸素や空気を使用してもよい。
用いる芳香族化合物(C)とオレフィン類又はアセチレ
ン類(D)のうち少量用いる方の化合物1モルに対し
て、通常0.5モル以上(例えば、1モル以上)、好ま
しくは1〜100モル、さらに好ましくは1〜50モル
程度である。分子状酸素(E)は芳香族化合物(C)及
びオレフィン類又はアセチレン類(D)に対して大過剰
量用いてもよい。
いて原料として用いる芳香族化合物(C)としては、酸
化的カップリング反応が起こりうる部位(例えば、炭素
−水素結合)を少なくとも1つ有する芳香族性環をもつ
化合物であれば特に限定されない。芳香族性環は、芳香
族炭化水素環、芳香族性複素環の何れであってもよく、
芳香族性環は反応を阻害しない範囲で種々の置換基を有
していてもよい。
(1) Ar−H (1) (式中、Arは芳香族性環式基を示す)で表される。式
(1)中、Arにおける芳香族性環式基には芳香族炭化
水素基及び芳香族性複素環式基が含まれる。芳香族炭化
水素基における芳香族炭化水素環及び芳香族性複素環式
基における芳香族性複素環は、反応を阻害しない範囲で
種々の置換基を有していてもよい。
縮合炭素環(例えば、ナフタレン、アズレン、インダセ
ン、アントラセン、フェナントレン、トリフェニレン、
ピレンなどの2〜10個の4〜7員炭素環が縮合した縮
合炭素環など)などが含まれる。
原子として酸素原子を含む複素環(例えば、フラン、オ
キサゾール、イソオキサゾールなどの5員環、4−オキ
ソ−4H−ピランなどの6員環、ベンゾフラン、イソベ
ンゾフラン、4−オキソ−4H−クロメンなどの縮合環
など)、ヘテロ原子としてイオウ原子を含む複素環(例
えば、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、チア
ジアゾールなどの5員環、4−オキソ−4H−チオピラ
ンなどの6員環、ベンゾチオフェンなどの縮合環な
ど)、ヘテロ原子として窒素原子を含む複素環(例え
ば、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾー
ルなどの5員環、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、
ピラジンなどの6員環、インドール、キノリン、アクリ
ジン、ナフチリジン、キナゾリン、プリンなどの縮合環
など)などが挙げられる。
族性複素環)が有していてもよい置換基として、例え
ば、アルキル基(メチル、エチル、イソプロピル、t−
ブチル基などのC1-4アルキル基等)、アルケニル基
(ビニル、アリル基などのC1-4アルケニル基等)、ア
ルキニル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基(フ
ェニル基、ナフチル基等)、アシル基、複素環式基、ハ
ロゲン原子、ヒドロキシル基、メルカプト基、置換オキ
シ基(例えば、メトキシ基等のC1-4アルコキシ基など
のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ
基、アセチルオキシ基などのアシルオキシ基等)、置換
チオ基、カルボキシル基、置換オキシカルボニル基(メ
トキシカルボニル、エトキシカルボニル基などのC1-4
アルコキシ−カルボニル基などのアルコキシカルボニル
基等)、置換又は無置換カルバモイル基、シアノ基、ニ
トロ基、置換又は無置換アミノ基(アミノ基、N,N−
ジメチルアミノ基などのN,N−ジC1-4アルキルアミ
ノ基等)、スルホ基、これらが複数個結合した基などが
挙げられる。
ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベ
ンゼン、スチレン、フェニルアセチレン、ビフェニル、
アセトフェノン、ベンゾフェノン、クロロベンゼン、ブ
ロモベンゼン、フェノール、アニソール、ジフェニルエ
ーテル、酢酸フェニル、安息香酸、無水フタル酸、フタ
ルイミド、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸
アミド、ベンゾニトリル、ニトロベンゼン、アニリン、
N,N−ジメチルアニリンなどのベンゼン及びその誘導
体;ナフタレン、アズレン、インダセン、アントラセ
ン、フェナントレン、トリフェニレン、ピレンなどのベ
ンゼン環が複数個縮合した芳香族炭化水素及びその誘導
体(ナフトキノンやアントラキノンなど);ピリジン、
フラン、チオフェンなどの芳香族複素環化合物などが挙
げられる。
(D)]原料として用いるオレフィン類、アセチレン類
(D)は、例えば、それぞれ下記式(2a)、(2b)で表
される。
有機基を示す。Ra、Rb、Rcは、それぞれ互いに結合
して、隣接する1又は2個の炭素原子とともに環を形成
してもよい)
うな基であればよく、例えば、炭化水素基、複素環式
基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アルコキシ基、ハ
ロゲン原子、N−置換又は無置換アミノ基、アシル基及
びこのカルボニル基保護体、置換オキシカルボニル基、
カルボキシル基、置換又は無置換カルバモイル基、シア
ノ基、置換又は無置換イミノアルキル基、ニトロ基、硫
黄酸基、硫黄酸エステル基などが挙げられる。ヒドロキ
シル基、カルボキシル基、アミノ基などは慣用の保護基
で保護されていてもよい。
脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基が含まれる。脂肪
族炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチ
ル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシ
ル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ビニ
ル、アリル、1−プロペニル、エチニル基などの炭素数
1〜20(好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜
6)程度の直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族炭化水素基(ア
ルキル基、アルケニル基及びアルキニル基)などが挙げ
られる。
ロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘ
キシル、シクロヘキセニル、シクロオクチル、シクロデ
シル、シクロドデシル基などの炭素数3〜20(好まし
くは炭素数3〜15)程度の脂環式炭化水素基(シクロ
アルキル基、シクロアルケニル基等)などが挙げられ
る。
ニル、ナフチル基などの炭素数6〜20程度の芳香族炭
化水素基などが挙げられる。
えば、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原
子)、オキソ基、保護基で保護されていてもよいヒドロ
キシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシメ
チル基、保護基で保護されていてもよいアミノ基、保護
基で保護されていてもよいカルボキシル基、置換オキシ
カルボニル基、置換又は無置換カルバモイル基、ニトロ
基、アシル基、シアノ基、アルキル基(例えば、メチ
ル、エチル基などのC1-4アルキル基など)、シクロア
ルキル基、アリール基(例えば、フェニル、ナフチル基
など)、複素環式基などを有していてもよい。前記保護
基としては、有機合成の分野で慣用の保護基を使用でき
る。
素環には、芳香族性複素環及び非芳香族性複素環が含ま
れる。このような複素環としては、例えば、ヘテロ原子
として酸素原子を含む複素環(例えば、フラン、テトラ
ヒドロフラン、オキサゾール、イソオキサゾールなどの
5員環、4−オキソ−4H−ピラン、テトラヒドロピラ
ン、モルホリンなどの6員環、ベンゾフラン、イソベン
ゾフラン、4−オキソ−4H−クロメン、クロマン、イ
ソクロマンなどの縮合環など)、ヘテロ原子としてイオ
ウ原子を含む複素環(例えば、チオフェン、チアゾー
ル、イソチアゾール、チアジアゾールなどの5員環、4
−オキソ−4H−チオピランなどの6員環、ベンゾチオ
フェンなどの縮合環など)、ヘテロ原子として窒素原子
を含む複素環(例えば、ピロール、ピロリジン、ピラゾ
ール、イミダゾール、トリアゾールなどの5員環、ピリ
ジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペリジ
ン、ピペラジンなどの6員環、インドール、インドリ
ン、キノリン、アクリジン、ナフチリジン、キナゾリ
ン、プリンなどの縮合環など)などが挙げられる。これ
らの複素環式基は、置換基(例えば、前記炭化水素基が
有していてもよい置換基と同様の基)を有していてもよ
い。
例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ基
などの炭素数1〜6程度のアルコキシ基などが挙げられ
る。ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素及びヨ
ウ素原子が挙げられる。N−置換アミノ基には、例え
ば、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミ
ノ、ピペリジノ基などが含まれる。アシル基としては、
例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリ
ル、(メタ)アクリロイル、シクロペンタンカルボニ
ル、シクロヘキサンカルボニル、ベンゾイル、ナフトイ
ル、ピリジルカルボニル基などの脂肪族、脂環式、芳香
族又は複素環式アシル基が挙げられる。アシル基のカル
ボニル保護体としては、ジメチルアセタール、ジエチル
アセタール、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラ
ン等のアセタール体;S,S′−ジメチルジチオアセタ
ールなどのジチオアセタール体などが挙げられる。
ば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、イソプ
ロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ビニルオキ
シカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニル、シク
ロヘキシルオキシカルボニル、フェノキシカルボニル、
ベンジルオキシカルボニル、ピリジルオキシカルボニル
基、アシルオキシカルボニル基(酸無水物基)などが挙
げられる。
例えば、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N−
フェニルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイ
ル、1−ピロリジニルカルボニル、ピペリジノカルボニ
ルなどが挙げられる。硫黄酸基には、スルホン酸基、ス
ルフィン酸基などが含まれる。硫黄酸エステル基には、
スルホン酸メチル、スルホン酸エチル基などのスルホン
酸エステル基、スルフィン酸メチル、スルフィン酸エチ
ル基などのスルフィン酸エステル基などが含まれる。
て、隣接する1又は2個の炭素原子とともに形成する環
としては、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペン
タン、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘキセ
ン、シクロオクタン、シクロドデカン、ノルボルネン環
などの3〜20員程度の脂環式炭素環(シクロアルカン
環、シクロアルケン環、橋かけ炭素環等)などが挙げら
れる。これらの環は置換基を有していてもよく、また他
の環(非芳香族性環又は芳香族性環)が縮合していても
よい。
子、炭化水素基[例えば、C1-20脂肪族炭化水素基(特
にC1-10脂肪族炭化水素基など)、C6-20アリール基
(フェニル基、ナフチル基など)、シクロアルキル基
(3〜8員程度のシクロアルキル基など)、ハロアルキ
ル基(例えば、トリフルオロメチル基などのC1-6ハロ
アルキル基、特にC1-4ハロアルキル基)など]、複素
環式基、置換オキシカルボニル基(例えば、C1-6アル
コキシ−カルボニル基、アリールオキシカルボニル基、
アラルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシ
カルボニル基など)、カルボキシル基、置換又は無置換
カルバモイル基、シアノ基、ニトロ基、硫黄酸基、硫黄
酸エステル基、アシル基などが含まれる。
つは電子吸引性基であるのが好ましい。電子吸引基とし
ては、前記アシル基又はこのカルボニル保護体、置換オ
キシカルボニル基、カルボキシル基、置換又は無置換カ
ルバモイル基、シアノ基、置換又は無置換イミノアルキ
ル基、ニトロ基、硫黄酸基、硫黄酸エステル基、及びフ
ェニル基、ナフチル基などのアリール基、3−ピリジル
基などの芳香族性複素環式基、ビニル、1−プロペニ
ル、エチニル基などの1−アルケニル基又は1−アルキ
ニル基、トリフルオロメチル基などのハロアルキル基等
が挙げられる。
は、α−オレフィン及び内部オレフィンの何れであって
もよい。また、オレフィン類にはジエンなど炭素−炭素
二重結合を複数個有するオレフィン類も含まれる。オレ
フィン類の代表的な例として、エチレン、プロピレン、
1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、
2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキ
セン、1−ヘプテン、1−オクテン、2−オクテン、3
−オクテン、4−オクテン、1−ノネン、1−デセン、
1−ドデセン、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタ
ジエン、1,7−オクタジエン、スチレン、ビニルトル
エン、α−メチルスチレン、3−ビニルピリジン、3−
ビニルフラン、3−ビニルチオフェン、(メタ)アクリ
ル酸、(メタ)アクリル酸エステル類[(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アク
リル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブ
チル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリ
ル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル
など]、クロトン酸エステル類(クロトン酸メチル、ク
ロトン酸エチルなど)、3−フェニル(メタ)アクリル
酸エステル類[3−フェニル(メタ)アクリル酸メチ
ル、3−フェニル(メタ)アクリル酸エチルなど]、マ
レイン酸、フマル酸、マレイン酸エステル類(マレイン
酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジイソプ
ロピルなど)、フマル酸エステル類(フマル酸ジメチ
ル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジイソプロピルなど)
などのα,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体、(メ
タ)アクリロニトリル、アクロレイン、メタクロレイ
ン、アリルアルコール、ゲラニオール、α,β−不飽和
ケトン類[メチルビニルケトン、ジビニルケトン、ベン
ジリデンアセトン、ジベンジリデンアセトンなど]等の
鎖状オレフィン類(アルケン類);シクロペンテン、シ
クロヘキセン、シクロオクテン、シクロデセン、シクロ
ドデセン、ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、シク
ロオクタジエンなどの環状オレフィン類(シクロアルケ
ン類、炭素−炭素二重結合を有する橋かけ環式炭化水素
類)などが挙げられる。
は、例えば、アセチレン、1−プロピン、1−ブチン、
1−ペンチン、1−ヘキシン、1−ヘプチン、1−オク
チン、フェニルアセチレン、プロピオール酸エステル類
(例えば、プロピオール酸メチル、プロピオール酸エチ
ル、プロピオール酸イソプロピル、プロピオール酸プロ
ピル、プロピオール酸ブチルなど)などが挙げられる。
で行われる。溶媒は原料として用いる芳香族化合物
(C)及びオレフィン類又はアセチレン類(D)の種類
等により適宜選択できる。溶媒として、例えば、酢酸、
プロピオン酸、トリフルオロ酢酸などのカルボン酸等の
有機酸;ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルム
アミド(DMF)、ジメチルアセトアミドなどのアミド
類;ニトロメタン、ニトロエタンなどのニトロ化合物;
酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;アセトン、
メチルエチルケトンなどのケトン類;ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタン、テト
ラヒドロフラン、ジオキサンなどの鎖状又は環状エーテ
ル類;エタノール、プロパノール、ブタノール、t−ブ
チルアルコールなどのアルコール類;ヘキサン、オクタ
ンなどの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキ
サン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;ク
ロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化
炭素などのハロゲン化炭化水素;水;これらの混合溶媒
などが挙げられる。これらの溶媒のなかでも、プロトン
性の溶媒、例えば、カルボン酸等の有機酸などが好まし
い。
(1)で表される芳香族化合物]とオレフィン類又はア
セチレン類(D)[例えば、前記式(2a)又は(2b)で
表される化合物]との比率は、両化合物の種類や組み合
わせなどに応じて適宜選択できるが、反応性などの点か
ら、通常、前者/後者(モル比)=0.8〜50程度、
好ましくは1.5〜30程度、さらに好ましくは2〜2
0程度である。
応系内にハイドロキノンなどの重合禁止剤を添加しても
よい。
っても円滑に反応が進行する。反応温度は、原料化合物
の種類等に応じて適宜選択できるが、通常、0〜200
℃、好ましくは40〜150℃、さらに好ましくは60
〜120℃程度である。反応は常圧で行ってもよく、加
圧下で行ってもよい。反応圧力は、例えば0.1〜5M
Pa、好ましくは0.1〜2MPaであり、常圧(0.
1MPa)であっても充分に反応は進行する。反応は、
酸素雰囲気下又は酸素流通下、回分式、半回分式、連続
式などの慣用の方法により行うことができる。
オレフィン類又はアセチレン類(D)との酸化的カップ
リング反応が進行し、対応するアルケニル基(1−アル
ケニル基)又はアルキニル基(1−アルキニル基)を有
する芳香族化合物(F)が生成する。例えば、芳香族化
合物(C)として前記式(1)で表される化合物を用
い、オレフィン類又はアセチレン類(D)として前記式
(2a)又は(2b)で表される化合物を用いた場合には、
下記式(3a)又は(3b)で表される化合物がそれぞれ生
成する。
ン類又はアセチレン類(D)に2分子以上の芳香族化合
物(C)が酸化的にカップリングした化合物や、1分子
の芳香族化合物(C)に2分子以上のオレフィン類又は
アセチレン類(D)が酸化的にカップリングした化合物
が生成しうる。特に溶媒としてプロピオン酸などの炭素
数3以上のカルボン酸を用いた場合には、反応速度が速
い上、1分子のオレフィン類又はアセチレン類(D)に
2分子以上の芳香族化合物(C)が酸化的にカップリン
グした化合物が生成しやすい。
過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、吸着、カラムク
ロマトグラフィーなどの分離手段やこれらを組み合わせ
ることにより分離精製できる。
いた芳香族化合物とオレフィン類又はアセチレン類の酸
化的カップリング反応において、触媒としてパラジウム
化合物と特定の化合物とを組み合わせて用いるので、温
和な条件下でも、対応するアルケニル基又はアルキニル
基を有する芳香族化合物を効率よく製造することができ
る。
に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定
されるものではない。
2ミリモル、酢酸パラジウム(II)0.1ミリモル、ハ
イドロキノン0.4ミリモル、H7PMo8V4O40 0.
02ミリモル、及び酢酸5mlを入れ、温度を90℃に
保ちながら1気圧(0.1MPa)の酸素雰囲気下で1
5時間攪拌した。反応液をガスクロマトグラフィーで分
析した結果、桂皮酸エチルが収率26%、3,3−ジフ
ェニルアクリル酸エチルが収率2%、3−アセトキシア
クリル酸エチルが収率9%で生成していた。
2ミリモル、酢酸パラジウム(II)0.1ミリモル、ハ
イドロキノン0.4ミリモル、H7PMo8V4O40 0.
02ミリモル、及び酢酸5mlを入れ、温度を90℃に
保ちながら1気圧(0.1MPa)の酸素雰囲気下で1
5時間攪拌した。反応液をガスクロマトグラフィーで分
析した結果、3−フェニルアクリロニトリルが収率20
%で生成していた。
ル、酢酸パラジウム(II)0.1ミリモル、ハイドロキ
ノン0.4ミリモル、H7PMo8V4O40 0.02ミリ
モル、及び酢酸5mlを入れ、温度を90℃に保ちなが
ら1気圧(0.1MPa)の酸素雰囲気下で15時間攪
拌した。反応液をガスクロマトグラフィーで分析した結
果、スチルベンが収率28%で生成していた。
チル2ミリモル、酢酸パラジウム(II)0.1ミリモ
ル、ハイドロキノン0.4ミリモル、H7PMo8V4O
40 0.02ミリモル、及び酢酸5mlを入れ、温度を
90℃に保ちながら1気圧(0.1MPa)の酸素雰囲
気下で15時間攪拌した。反応液をガスクロマトグラフ
ィーで分析した結果、桂皮酸イソブチルが収率63%で
生成していた。
2ミリモル、酢酸パラジウム(II)0.1ミリモル、ハ
イドロキノン0.4ミリモル、H7PMo8V4O40 0.
02ミリモル、及び酢酸5mlを入れ、温度を90℃に
保ちながら1気圧(0.1MPa)の酸素雰囲気下で1
5時間攪拌した。反応液をガスクロマトグラフィーで分
析した結果、桂皮酸ブチルが収率47%で生成してい
た。
2ミリモル、酢酸パラジウム(II)0.1ミリモル、ハ
イドロキノン0.4ミリモル、H7PMo8V4O40 0.
02ミリモル、及び酢酸5mlを入れ、温度を90℃に
保ちながら1気圧(0.1MPa)の酸素雰囲気下で1
5時間攪拌した。反応液をガスクロマトグラフィーで分
析した結果、桂皮酸メチルが収率54%で生成してい
た。
1.5ミリモル、酢酸パラジウム(II)0.1ミリモ
ル、H7PMo8V4O40 0.02ミリモル、酢酸ナトリ
ウム0.08ミリモル、アセチルアセトン0.1ミリモ
ル及び酢酸5mlを入れ、温度を90℃に保ちながら1
気圧(0.1MPa)の酸素雰囲気下で6時間攪拌し
た。反応液をガスクロマトグラフィーで分析した結果、
桂皮酸エチルが収率63%、3,3−ジフェニルアクリ
ル酸エチルが収率5%、3−アセトキシアクリル酸エチ
ルが収率12%で生成していた。
1.5ミリモル、酢酸パラジウム(II)0.1ミリモ
ル、H7PMo8V4O40 0.02ミリモル、酢酸ナトリ
ウム0.08ミリモル、アセチルアセトン0.1ミリモ
ル及びプロピオン酸5mlを入れ、温度を90℃に保ち
ながら1気圧(0.1MPa)の酸素雰囲気下で3時間
攪拌した。反応液をガスクロマトグラフィーで分析した
結果、桂皮酸エチルが収率72%、3,3−ジフェニル
アクリル酸エチルが収率10%で生成していた。
行った。反応液をガスクロマトグラフィーで分析した結
果、桂皮酸エチルが収率8%、3,3−ジフェニルアク
リル酸エチルが収率73%で生成していた。
リル酸エチル1.5ミリモル、酢酸パラジウム(II)
0.1ミリモル、H7PMo8V4O40 0.02ミリモ
ル、酢酸ナトリウム0.08ミリモル、アセチルアセト
ン0.1ミリモル及びプロピオン酸5mlを入れ、温度
を90℃に保ちながら1気圧(0.1MPa)の酸素雰
囲気下で3時間攪拌した。反応液をガスクロマトグラフ
ィーで分析した結果、3,3−ジフェニルアクリル酸エ
チルが収率84%で生成していた。
1.5ミリモル、酢酸パラジウム(II)0.1ミリモ
ル、H7PMo8V4O40 0.02ミリモル、酢酸ナトリ
ウム0.08ミリモル、アセチルアセトン0.1ミリモ
ル及びプロピオン酸5mlを入れ、温度を90℃に保ち
ながら1気圧(0.1MPa)の酸素雰囲気下で3時間
攪拌した。反応液をガスクロマトグラフィーで分析した
結果、メチル−(2,2−ジフェニルエテニル)−ケト
ンが収率70%で生成していた。
1.5ミリモル、酢酸パラジウム(II)0.1ミリモ
ル、H7PMo8V4O40 0.02ミリモル、酢酸ナトリ
ウム0.08ミリモル、アセチルアセトン0.1ミリモ
ル及びプロピオン酸5mlを入れ、温度を90℃に保ち
ながら1気圧(0.1MPa)の酸素雰囲気下で2.5
時間攪拌した。反応液をガスクロマトグラフィーで分析
した結果、3−[(o,m又はp)−メチルフェニル]
アクリル酸エチルが収率70%(o体:m体:p体=1
5:42:43)で生成していた。
エチル1.5ミリモル、酢酸パラジウム(II)0.1ミ
リモル、H7PMo8V4O40 0.02ミリモル、酢酸ナ
トリウム0.08ミリモル、アセチルアセトン0.1ミ
リモル及びプロピオン酸5mlを入れ、温度を90℃に
保ちながら1気圧(0.1MPa)の酸素雰囲気下で6
時間攪拌した。反応液をガスクロマトグラフィーで分析
した結果、3−[(o,m又はp)−クロロフェニル]
アクリル酸エチルが収率68%(o体:m体:p体=2
7:40:44)で生成していた。
エチル1.5ミリモル、酢酸パラジウム(II)0.1ミ
リモル、H7PMo8V4O40 0.02ミリモル、酢酸ナ
トリウム0.08ミリモル、アセチルアセトン0.1ミ
リモル及びプロピオン酸5mlを入れ、温度を90℃に
保ちながら1気圧(0.1MPa)の酸素雰囲気下で7
時間攪拌した。反応液をガスクロマトグラフィーで分析
した結果、3−[(o,m又はp)−ブロモフェニル]
アクリル酸エチルが収率49%(o体:m体:p体=3
8:35:27)、桂皮酸エチルが収率4%で生成して
いた。
1.5ミリモル、酢酸パラジウム(II)0.1ミリモ
ル、H7PMo8V4O40 0.02ミリモル、酢酸ナトリ
ウム0.08ミリモル、アセチルアセトン0.1ミリモ
ル及びプロピオン酸5mlを入れ、温度を90℃に保ち
ながら1気圧(0.1MPa)の酸素雰囲気下で4時間
攪拌した。反応液をガスクロマトグラフィーで分析した
結果、3−ナフチルアクリル酸エチルが収率42%(α
体:β体=66:34)で生成していた。
5ミリモル、酢酸パラジウム(II)0.1ミリモル、H
7PMo8V4O40 0.02ミリモル、酢酸ナトリウム
0.08ミリモル、アセチルアセトン0.1ミリモル及
びプロピオン酸5mlを入れ、温度を50℃に保ちなが
ら1気圧(0.1MPa)の酸素雰囲気下で3時間攪拌
した。反応液をガスクロマトグラフィーで分析した結
果、3−(2−フリル)アクリル酸エチルが収率51
%、2,5−ビス(2−エトキシカルボニルエテニル)
フランが収率18%で生成していた。
3ミリモル、酢酸パラジウム(II)0.03ミリモル、
H3PMo12O40 0.02ミリモル、酢酸ナトリウム
0.08ミリモル、アセチルアセトン0.03ミリモル
及びプロピオン酸5mlを入れ、温度を90℃に保ちな
がら1気圧(0.1MPa)の酸素雰囲気下で12時間
攪拌した。反応液をガスクロマトグラフィーで分析した
結果、桂皮酸エチルが収率19%、3,3−ジフェニル
アクリル酸エチルが収率1%で生成していた。
3ミリモル、酢酸パラジウム(II)0.03ミリモル、
H4PMo11V1O40 0.02ミリモル、酢酸ナトリウ
ム0.08ミリモル、アセチルアセトン0.03ミリモ
ル及びプロピオン酸5mlを入れ、温度を90℃に保ち
ながら1気圧(0.1MPa)の酸素雰囲気下で12時
間攪拌した。反応液をガスクロマトグラフィーで分析し
た結果、桂皮酸エチルが収率66%、3,3−ジフェニ
ルアクリル酸エチルが収率10%で生成していた。
3ミリモル、酢酸パラジウム(II)0.03ミリモル、
H3PMo12O40 0.01ミリモル、H4PMo11V1O
40 0.01ミリモル、酢酸ナトリウム0.08ミリモ
ル、アセチルアセトン0.03ミリモル及びプロピオン
酸5mlを入れ、温度を90℃に保ちながら1気圧
(0.1MPa)の酸素雰囲気下で12時間攪拌した。
反応液をガスクロマトグラフィーで分析した結果、桂皮
酸エチルが収率73%、3,3−ジフェニルアクリル酸
エチルが収率8%で生成していた。
作を行った。反応液をガスクロマトグラフィーで分析し
た結果、桂皮酸エチルが収率27%、3,3−ジフェニ
ルアクリル酸エチルが収率54%で生成していた。
1.5ミリモル、酢酸パラジウム(II)0.1ミリモ
ル、H7PMo8V4O40 0.02ミリモル、酢酸ナトリ
ウム0.08ミリモル、アセチルアセトン0.1ミリモ
ル及びプロピオン酸5mlを入れ、温度を90℃に保ち
ながら1気圧(0.1MPa)の酸素雰囲気下で6時間
攪拌した。反応液をガスクロマトグラフィーで分析した
結果、3−(2−チエニル)アクリル酸エチルが収率6
0%で生成していた。
Claims (4)
- 【請求項1】 パラジウム化合物触媒(A)と、ヘテロ
ポリ酸若しくはその塩(B1)、又は全体として、P又は
Siの元素と、V、Mo及びWから選択された少なくと
も1つの元素とを含むオキソ酸若しくはその塩の混合物
(B2)からなる触媒(B)の存在下、芳香族化合物
(C)とオレフィン類又はアセチレン類(D)と分子状
酸素(E)とを反応させて、アルケニル基又はアルキニ
ル基が前記芳香族化合物(C)の芳香環に結合した対応
する芳香族化合物(F)を生成させることを特徴とする
芳香族化合物の製造法。 - 【請求項2】 ヘテロポリ酸若しくはその塩(B1)が、
構成元素として、P又はSiの元素と、V、Mo及びW
から選択された少なくとも1つの元素とを含む請求項1
記載の芳香族化合物の製造法。 - 【請求項3】 ヘテロポリ酸若しくはその塩(B1)が、
下記式 A3+n[PMo12-nVnO40] (式中、Aは水素原子、NH4、アルカリ金属及びアル
カリ土類金属から選択された少なくとも1種を示し、n
は0〜10の整数である)で表されるリンバナドモリブ
デン酸若しくはリンモリブデン酸又はそれらの塩である
請求項1又は2記載の芳香族化合物の製造法。 - 【請求項4】 触媒(B)が、P又はSiと、Moと、
Vとを含み、且つ前記P又はSi1グラム原子に対し、
Moを10.5〜11.9グラム原子、Vを0.1〜
1.5グラム原子含有する請求項1記載の芳香族化合物
の製造法。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005254092A (ja) * | 2004-03-10 | 2005-09-22 | Daicel Chem Ind Ltd | アルキン類の製造方法 |
WO2005105719A1 (ja) * | 2004-04-28 | 2005-11-10 | Cambridge University Technical Services Limited | 化合物の合成方法および合成反応触媒 |
US7411082B2 (en) | 2004-03-29 | 2008-08-12 | Cambridge University Technical Services Ltd. | Synthesizing method for compound, and catalyst for synthesis reaction |
-
2003
- 2003-02-27 JP JP2003051734A patent/JP4322023B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2005105719A1 (ja) * | 2004-04-28 | 2005-11-10 | Cambridge University Technical Services Limited | 化合物の合成方法および合成反応触媒 |
US7476750B2 (en) | 2004-04-28 | 2009-01-13 | Cambridge University Technical Services Limited | Method for synthesizing compound and catalyst for synthesis reaction |
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